「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。(TVアニメ動画)」

総合得点
72.8
感想・評価
489
棚に入れた
1480
ランキング
1070
★★★★☆ 3.4 (489)
物語
3.2
作画
3.5
声優
3.5
音楽
3.4
キャラ
3.3

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ネタバレ

あや さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

怖いもの見たさで通してみました。が…

7/4最終更新
13話をAbemaTVとdアニで2回視聴。

原作未読。

OP/EDは良いです。が、内容からは明るすぎ。
作画も良いです。が、内容からはキレイすぎ。
各項目評価がバラバラなのは、可愛い女の子描写と声優さんにプラスのバイアスがかかっているからです。

初期設定は、男の妄想内の願望で家出少女に声をかける場面から。

挫折しそうになったのは
・ストーリー展開
・職場キャラの思考・振る舞い
・現実社会との乖離が大きいこと
・妄想、ファンタジーの心構えで観ようとするが
 リアル事象を数多く折り込む流れで混乱
の点でついて行けなくなりそうでした。

先に総評します。
{netabare}
異世界、ファンタジーで片づけられない、リアルファンタジーともいうべき疑似家族や仮想コミュニケーションのようなストーリーが次世代の作風なのか?と思わせる印象でした。

要は、頭の中ではストーリーの整理がつかないまま終わりました。

私の脳は、固定観念でそこそこ固まってしまっています。
コメディのゆるい設定であれば見逃していたかもしれません。
この作品に関してはリアル表現が多く、法律や倫理などの先入観が邪魔をしてスッキリ見れませんでした。
ラブコメ(コメの要素が無い)、日常(非日常すぎる)でもない、強いて言えばヒューマンドラマのジャンルなのですかね。
ただ、作中の各キャラの言動や行動にいちいち疑問符がつきました。
一番まともなのはバイト仲間だけだと思います。
まとも順という謎ランキングw
沙優の母、沙優(ここから訳分からん)同僚、兄、主人公、後輩、上司

もやもやが残るのに視聴を止めないこと、こんなにも噛みつくのかの理由を考えました。
・ストーリーに関わる事件が実際起きているので関心がある
・似たような状況のドラマや短編映画では大体Bad End
・自分の過去の境遇に関連性から未だに残る親や加害者への反発心
・自分が子供たちに施してきた教育方針や接し方の再考

この作品の中でしばしば差し込まれるリアル事象で、自分の考え方・振舞い方について見直すきっかけにはなりましたかね~
{/netabare}

ストーリーについて、自分の捉え方です。
{netabare}
ちょっと前置き。
めずらしくマンガを電子版で購入。1800日と検索すればタイトルが出てくる作品です。
こちらも女の子を住まわせるという設定。青年誌向け。
警察沙汰になり、女の子は施設に送られ、非常に回りくどい手続き(見かけ上合法)で再会…と、現実的です。引き合いに出してしまって申し訳ないですけど最後のハッピーエンドまでほぼ違和感なく読みました。

さて、こちらの雲行きが怪しくなってきたのは4話あたりから。

高校生の家出、身体を売るというキツいシチュエーションから主人公が救い出す。
までは許せますけど、家事の代償に住まわせる?長期的に?
学校は?近所や会社にばれたら?証明書なし(学生証は出せないはず)でバイト?

原作の先の展開は知りませんが、この状態で話が進行していくのか?と思っていました。

むむ?各キャラの言動と行動がおかしいぞ。
以前関係を持った人間との描写、主人公の怒りのベクトルがとんでもないところを向いている。
職場の後輩と上司が主人公に恋愛感情を持っていたとしても、彼女らの思考フローが理解できない。

7話まで頭に入ってこない理由を自己分析。良い悪いは別として、日本の法律、世論、ご時世、働き方を含めた慣習を思考の前提にしてしまっているからではないかと。

8話
兄登場
後輩、三島さんが何を言っているのか分からない…
(三島さん自身の想いも含めた正論ぽいけど、そういうことじゃない)

9話
トラウマ回想
設定としてはアリです
私もいじめられっ子でしたが、当時は生きるの本能が勝ち自死は選択しませんでした…
友人を巻き込んでいるのはしんどいかもですね

10話
登場人物の話している内容・行動が理解できません
社畜視点です。私情を業務に影響を与えるのはいかがかなものかと
面白い描写:職場の風景
 みなさんモニタの1つは開発環境、もう1つがガントチャートが全画面!
 スケジュール至上主義のほうで胃痛起しそうw

11話
過去清算回、母親登場のみ
・兄と一緒に帰っている違和感
・学校不法侵入中の会話で、同居についてコトの重さに触れていて草

12話
母親との対峙
・ねじまがった家庭とヒステリックな母親としても、
 発言が社会通念上ほぼ正しい
・出生に関わる発言はすべきではない、子は親を選べない等の認識は、
 一般的に正しい
・吉田さんの割込み加減および振る舞いは、それなりに評価できました
・母親からの問いの、おそらく決めセリフ(であろう)吉田さんの回答
 内容のベクトルが異次元、論点そこじゃないw

13話
続き&時間が進み…
・土下座の使い方の違和感
・兄の吉田さんへの発言
 思いやり・理解があるやさしい兄像だと思ったら(現実では)大間違い
 他にも誰にも違法行為無しで解決法はあります
・関係者が協力してベタな再開、まあ良いでしょう!

私の中で、異世界、ファンタジーなどで片づけられないのは、「ストーリーにリアル事象を差し込みすぎ」による現実という固定観念がどうしても視聴&思考の邪魔をする、と考えております。
例)10話のクルマ内での会話
プロジェクトの中核にいる、沙優ちゃんの問題の中核にいる、を同等・並列に位置づけている

12話:吉田さんのセリフ、13話:兄から吉田さんへの話から、沙優ちゃん(吉田さんを含め)の状況・状態が好転したのは、2人の出会いがあったからということでOKですかね?場所・時間・状況がちょっとでも違っていたら逆に出会えなかったと。ドラマとかあんまり見ないけど、あの日あの時あの場所で君に~♪を彷彿させますな。
神待ちJKの時代に1話の吉田さんの行為の事態の重さ(未成年者略取及び誘拐)をスルーという傍若無人さ。
そんな見方しかしない、粗探しだけなら見るな!と言われそうですね。ストーリー・創作の位置づけについては後述します。
{/netabare}
酷評ばかりなので、良い点をいくつか。
・作中時空で吉田さんと沙優ちゃんとの一線を守ったこと
・Happy and/or True Endだったこと
・ストーリーとは別視点ですが、作者の意向をつぶやきにて、
 自分の作品を「犯罪行為の描かれた物語」と認識し、擁護派を
 認めない姿勢であること

これを受けての今後の姿勢と蛇足。
{netabare}
初期設定部分の説明に書きました。妄想や創作は自由、出家していない社会人男子であればちょっとは憧れるもの。
行為が悪であるとの一線を画する意識した上での創作は悪ではないという姿勢であれば、次の作品や似たような作品があったら見てみようと思うかもしれませんね。

批判する一方で、表現しづらい世の中になったなぁとも感じました。
他作品を引用して申し訳ないのですけど、「小林さんちの~」はドラゴンが出てくる時点でファンタジーなのですが、毎回冒頭でフィクション+法律は関係ない旨がテロップで流れます。念を押しすぎても押しすぎることはない国民性を象徴しています。
製作側は、私のような批判を煽ってまでもリアル感を出したかったのかなぁと今さら邪推しています。

最後に、本アニメは、ストーリーには否定的が結論。作者の意図、姿勢、アニメ制作の意向などにばかり気が行ってしまう作品でしたとさ。
{/netabare}

投稿 : 2021/07/29
閲覧 : 606
サンキュー:

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