蒼い星 さんの感想・評価

4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

絆の物語。

【概要】

アニメーション制作：京都アニメーション、アニメーションDo
2014年7月 - 9月に放映された全13話(+OVA1話)のTVアニメ。

原案は、おおじこうじによる小説、『ハイ☆スピード！』
監督は、内海紘子。

【あらすじ】

まだ吐く息が白い寒い季節。岩鳶高校水泳部の選手4人女子マネ1人の合計5人は、
地区の最大のライバルで格上の鮫柄学園の水泳部伝統の3年生の追い出し試合に来ていた。

引退する部長の御子柴清十郎に任命されて松岡凛が新部長となる。

そして新学期。岩鳶高校水泳部は新入生の部員勧誘に失敗をして、
前年と同じく、七瀬遙、橘真琴、葉月渚、竜ヶ崎怜、マネージャーの松岡江で部活動をすることに。
一方で鮫柄学園では、小学生時の凛の親友の山崎宗介が3年生にもなって転入して水泳部に入部した。

各校は新年度をスタートして夏の大会に挑むのだが、
高校3年生となった彼らには卒業後の進路、
それぞれの夢や目標について突き当たるようになるのだった。

【感想】

目につく一番大きな違いは、
1期では常に情緒不安定でイライラしてた松岡凛くんが頼れる無茶苦茶良い人になってる！
1期当時は挫折で荒れていて、立ち直った後が彼の本来の姿なのでしょうね。

凛が泳ぐことの喜びを取り戻す。支え合う友情をベースに気持ちが突っ走っていたのが1期。

2期では、才能がある者に課せられた周囲の期待、将来の自分が何になりたいか、
勉強と部活動、ひたすら泳ぐのが上手くたい悩み…と、それぞれが葛藤を持っていって、
彼らにとって素晴らしい仲間たちに支えられて自分のなりたいものを近づいていく。

人はひとりで考えて、「あれは良い！」「これはダメだ！」と断じて自己完結に浸るのではなくて、
他人の心に言葉に触れることで、たとえ迷っていても立ち直って変わっていけるという希望。
感情を持ったキャラクターたちを扱った人間讃歌が京アニには多いですね。

2期のMVPは松岡凛くんで、1期で遙たち4人に救われた彼が今回は態度で行動で何人も支えていく。

↓情けは人の為ならず
人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、
やがてはよい報いとなって自分にもどってくる、ということ。

を行く話。

イケメンたちがやたら涙もろかったり内海監督の趣味全開の腐向け要素は随所に存在しますが、
最初からゴールがあるわけでもない少年たちの青春部活モノとして良質というのが、
2期を見て思ったことでした。

作画に関しては1期と言いたいことが同じですので今回は言及を省きました。
あと、第12話の『異郷のスイムオフ！』(山田尚子さんの絵コンテと演出)は、
神回であると言って良いでしょうね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。