「SELECTION PROJECT(セレプロ)(TVアニメ動画)」

総合得点
66.3
感想・評価
132
棚に入れた
278
ランキング
2850
★★★★☆ 3.4 (132)
物語
3.0
作画
3.9
声優
3.4
音楽
3.7
キャラ
3.3

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ネタバレ

クソアニメの魔女 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 1.0 状態:観終わった

作画が良くても脚本がアレなら駄作になる良い見本。無意味にギスギスしまくりな上に汚い大人の世界を見せられるクソ展開に耐えられるか……

玲那の名前を間違えていたので修正しました。

最新話である3話まで視聴しましたが、いかんせんシナリオが微妙です。

良い点としては作画、背景画の良さとキャラデザの良さですね。キャラクターは可愛いですし、作画や背景画もおさまけとは天地の差です。曲も3話の挿入歌は個人的に好きです。

しかしながら、そうしたプラス要素を台無しにするくらいマイナス要素であるシナリオが足を引っ張っています。
2話のシナリオが勝負の世界を舐めているような描写の塊で、セイラが代表を辞退して鈴音に譲るのは酷過ぎる。敗者復活戦の方がありがちですが良かったのでは?
これでは他の方も言っている通りセイラを応援してくれたファンへの冒涜であり、彼女どころか鈴音の株まで落としかねない、というか落ちました。
まあ、情けをかけられた鈴音が良い意味で図々しく、清々しく立ち回ったので軽減はされていますが。

3話は美味しい役所である玲那と灯の扱いが雑過ぎる。灯の妹という設定の出し所がぽっと出で拍子抜けだし、短い回想だけでサラッと流すにはもったいない。絶対に1話で流すのはいけなかったエピソードです。
ラブライブ虹ヶ咲のような1キャラに対して1話完結で展開するアニメもあるにはありますが、こちらはあちらとは違って純粋に構成が下手。1話完結にもかかわらず軸となる玲那、鈴音、灯以外のキャラにも自己紹介シーンなどで中途半端にスポットを当てているので彼女たちのエピソードは実質1話分にも満たされていません。
その上、あちらはこちらのような死や大怪我が関わるような重い設定は今のところ皆無なので1話でサラッと流せるのですが、亡くなった伝説のキャラである灯に関しては話は別。じっくりと2、3話かけてやるべきエピソードです。
彼女が鈴音と打ち解ける(?)のも早過ぎる。これもベタではありますが伏線をしっかり張って、本格的な灯のエピソードと共に先の話でやるべきでした。

キャラクターは可愛いものの、性格面はアイマスやラブライブのキャラと被って没個性になっているのが何人かいます。これは後発作品の宿命ではあるので仕方ないところが大きいです。

これまでのアイドルものとは異なり、オーディションを話の主軸に据えたのは良しとして、そこに胡座をかいたのか変に奇を衒った設定を出して滑っているのが現状における本作のダメなところですね。
それでもウリの一つであるライブシーンは良かったので、結局のところ評価が決まるのは先の話次第でしょうか。

4、5話視聴しました
それなりに面白くはなりましたね。ライブシーンも相変わらず良かったです。
ですが伸び代としては結局そこまでかなと。アイマス程はぐっとはきませんでしたし、やはり取ってつけたようなギスギス展開が凡庸さを加速させています。

6、7話
いや……この話で2話も使う必要ってあったのでしょうか。話自体、IDORY PRIDEや前期のたんもしの心臓移植ネタと被って食傷気味だし、無駄に湿っぽい話がダラダラ長い。
鈴音はセイラの情けを受けてでもアイドルになると強い意志を抱いていた割には、昔からあるはずの胸の手術痕のことでやたらオドオドするしでキャラクターがブレ気味。
そもそも容姿でも魅せる女性アイドルを目指すのに水着などの肌見せをする活動を見越していないのが謎。
アイドルを目指している人間なら、先人たちの活躍を見て知っていてもおかしくないはずです。

7話終盤で手術痕への対応策として水着の装飾で傷を隠しましたが、これもなんだかなぁ。
それまでのドナーから貰った大事な心臓のことで恥ずかしがるなんておかしいと思い直した鈴音の最終的な心理と行動に起こしたことが明らかに矛盾していて、本当の解決策になっているかは怪しいところだと思いました。

8、9話
最終審査で9人中2人を脱落者として候補者の中で選び、投票で落とす話。主催者側の理由としては候補者たちにプロ意識をつけさせるのを目的としているようです。
投票日までの間、候補者たちにインタビューを行っていく流れですが、その最中、花野井玲那が読んだ母からの手紙から、美山鈴音に移植された心臓が天沢灯のものであることが判明。
困惑した玲那は鈴音を突き放した挙句、鈴音がここまで来れたのは姉のお陰だと暴論を吐きました。
その後色々あり、自分の過ちを鈴音に謝罪した玲那は姉の背中を追ってきただけで信念の無い自分にはみんなと肩を並べる資格は無いとインタビューを通して伝えました。そうして始まる投票……

正直一度終わったはずの心臓の話をまだ引っ張るのはくどいとしか言いようがありません。
ドナーの話はアイドルの話と結びついているようで実のところ離れた内容なので、必要以上に掘り下げても話題の蒸し返しにしかなりません。
これまでで他のキャラの掘り下げもできていないのに謎の一体感ができているし、話自体がかなりありふれていて薄いので感動どころか笑いが込み上げてきます。展開がちょっと安易過ぎるかと。
その結果、他のキャラは誰を落とすかで一向に進まない話をするだけ、鈴音と玲那は少しだけ関係が進展したといった具合に留まり、話はほとんど停滞していました。
一体感を出すにしても全員が集まって課題に取り組むのは6、7話くらいしか無いし、それも鈴音の話ばかりをしていたのでかなり希薄。グループ間の横の繋がりは表面描写だけでは無いと言ってもいいです。
恵まれた素材でここまで薄い話を繰り広げられるのは凄いと思います。

全話観ました。
なんじゃこりゃ。ツッコミどころが多過ぎる。アイドル選抜の主旨に反する悪趣味な人狼ゲームとか話の大部分を無駄に占めた心臓の話のせいで終始ギスギスしてたし、過労で倒れた鈴音が勝手に病院を抜け出すのもやばい。いくらフィクションだからってあかん描写多くないですか?
一番あれだと思うのがエール関連。人狼ゲームやセイラ関連など、ファンの応援を踏み躙る描写が多く、ファンの応援が勝敗を左右するオーディションを題材にしてるのにその強みを自ら潰してる。

作画とライブシーンは良かったですが、それだけですね。ストーリーとキャラが弱過ぎて話になりません。

追記
他の方の感想で大人の薄汚い世界を表しているという趣旨の感想を見たのですが、まさにその通りだと思いました。終盤、ゼロから努力して独立した9-tieにセレプロ運営(作中の人ら)が成功しそうと見るや、乗っかってくるというセコイ真似が罷り通るのはいくらなんでも酷い。この展開に最初から引っ掛かりを覚えていたのですが、その感想を読んで合点がいきました。

投稿 : 2022/02/04
閲覧 : 493
サンキュー:

8

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