「映画大好きポンポさん(アニメ映画)」

総合得点
80.6
感想・評価
112
棚に入れた
408
ランキング
417
★★★★★ 4.3 (112)
物語
4.4
作画
4.4
声優
4.1
音楽
4.2
キャラ
4.3

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ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

今まで見たアニメ映画で一番面白いかも

 ずっとニヤニヤしながら涙流してました。見終えたばかりですが、感情の整理がつきません。

 感想といってもすぐに語るのは辛いですね。とにかくどのシーンも意味が重層的だし、物語に出てくる誰かは誰かと重なってるし、自分でもあるし、そして、自分の失った可能性でもあるし、未来の可能性でもあるし…。

 監督の名前がFINIなんですよね。FinishまたはFin。つまり終わる。というより終わらせる。エンドクレジットの最後。90分。限りある時間の中で最高の人生をつかみ取れ、なのか、制約の中で最高のものを作り上げろなのか。

そうそうジーン(GENE)って遺伝子っていう意味ですよね。老人から孫、フィルムからデジタル。という描写とならべてみると、どういう意味があるのでしょう。日本語ならシーンに似てるし。

 自分で捨てるものを選ぶ。映画のシーンも人生のノイズも。義理も思い出も。みんなで考えたそのときは最高のシーンと思っても、結局ああいう決断をしました。そして、追加撮影。妥協する人、夢を見ない人に人はついて行かない。

 目の前の友情とかパリピとか安っぽい充実、全否定でしたね。最高でした。オタクという言葉は今や安っぽくなってしまいました。本作のジーンは昔でいうところのオタク…いやマニアですね。継続して徹底的に好きなものに人生をかけられる。
 最後は狂気を見せられて、幸せの意味も含めてメチャメチャ脳みそが混乱しています。

 B級の怪獣映画を撮る監督。ポンポさんはこういう映画を大切にしていました。
 取り留めなく書き連ねましたが、考える断片やヒントが多すぎます。
 あーそうだ、アリアですよ。感情…そして奥さんの言葉。形と表現。うーん。これも何かのパーツですよね。

 アニメ映画を見て、アニメじゃなくて映画を見たくなると言うのも変な話ですが、本作の意味については見終わって時間が経ってないので、消化するのに相当時間が必要そうです。

 書きたいことがあれば、追記します。

 UNEXTで独占配信見つけて結局、月額料金とポイントで映画に行くより高くついてしまいました。さらに7日間しか見れないのでもう1回購入して、円盤買ってる未来しか見えません。



追記です。冒頭12分のところの感想です。

{netabare} 本作に映画制作のリアリティを求める必要はないでしょう。

 ニャリウッド≒ハリウッドとニアリーイコールで結びたいのではなく、架空の世界が本作品の舞台ですよ、ということでいいと思います。

 映画監督の現実を描きたかったわけではないと思います。フォーカスしたいのは「クリエータとは何か」もう少し俯瞰すると「幸せとはなにか」という意味だと思います。
 冒頭のタキシードの女性のショーの歌詞ですね。その道は楽ではないし、涙と苦労の連続だと。

「女優を魅力的に撮れれば」というセリフに反発を覚える人もいるかと思いますが、その後「軸が決まれば」といいます。見せたいものは他人に決めさせるな、という意味でしょう。あるいは「受けるもの」を描くのに「モラルを気にして躊躇するな」「魅力を引き出すために自分に素直になれ」かもしれません。
 そもそもポンポさんの年齢が解りませんが外見は少女です。こんなプロデュサーはいません。つまり、ポンポさん自身が本作の作者あるいはアニメ制作者の書きたいものになっているのでしょう。このセリフをポンポさんに言わせているところが引っかかりどころになるわけです。

 ですので、ひょっとしたら「かわいい少女」を描きたいという欲求を抑えるな、という意味かもしれません。つまり、日本のマンガアニメ作家たちの主張を代弁しているのかもしれません。自由に可愛い女の子を描かせてくれ、と。考えすぎかもしれませんが。

 ポンポさんの作る映画は「くだらないけど面白い」ですし。アカデミーショー作品とタコが出てくるB級映画。どちらも同じようなウエイトで面白がって作ってしまう。内容の「重厚さ、シリアスさ」と映画の面白さは関係ないという意味なんでしょう。
 作品の価値に「軽重」を持ち込むことの愚かさにつながっているのかもしれません。

 だから、ジーンが監督に指名される前「売上とかスタッフの生活とかどうでもいい」と言い切ります。つまりそういう映画ですと。また、あとで銀行の話につながってくるセリフでした。
 ポンポさんも「普通なんてつまんないこと言ってんじゃない」と言いますし、おじいちゃんのプロデュサーも「正解などない」と言います。

 悩みどころです。あのオフショットのポンポさんが映っているシーンを入れたのをほめているところです。才能やセンス?の表現なんでしょうか。ポンポさんである意味は?ここはまだ引っかかっています。「絵に対する感覚を磨け」「ミスリード」という伏線に対する解答?
 ポンポさん=描きたいもの…という意味でしょうか?うーん…{/netabare}

追記2 22分くらいまで。

{netabare} ポンポさんの映画についての考えかたが語られていました。このパートは比較的わかりやすくポンポさんのセリフになっていました。

 目が輝いている人間に創造はできない。良くマンガ家や小説家は、インプットとそれを思索し消化すると言うプロセスを経ないとアウトプットは出来ないと言います。例外もあるでしょうが。
(創作を目指す人にとって)くだらないスポーツや恋愛に費やす時間があった人は、そういうことができていないということでしょう。仕事はできるかもしれないし、一見幸せそうだけど、創造は出来ない、と。
 わかりやすい例としてアニメだと「響け!ユーフォニアム」の麗奈がそうでした。

 90分論。過去の大作全否定ですね。ただ、時代とともに趣味嗜好は変る。今の傾向としてスマホのせいで集中力が続かないということも本当にあるそうです。
 これはポンポさんの子供の頃の経験に基づいていますが、現在のポンポさんも子供に見えるのは、ひょっとしたら「観客」はアニメにせよ映画にせよ、幼稚になっているということかもしれません。

 ジーン君は映画が大好きなので、この考え方に共感できませんでした。これが以降の終わらせることや切り捨ての問題になってゆきます。

 ただ、2人の間には共通した絵が見えていました。これが創作に携わっている人の共感の仕方なのでしょう。{/netabare}

追記3 29分くらいナタリーパートですね。

{netabare} 水たまりを飛び跳ねるシーン。銀行マンの彼とすれ違ってましたね。ジーンもバスの中から見ていましたので、3人は運命の出会いをしていました。

 ミスティアとナタリーの生活のシーン。ハリウッド映画的な演出にしていましたね。リズミカルな音楽に合わせて短いカットで生活の場面場面をつないでいくみたいな。で、ナタリーの成長とともに自室が片付いて行っていました。

 時の経過と成長を一瞬で説明するなかなか見ごたえのあるシーンでした。ミスティア、いい人すぎ。 あと、ポンポさんって、女言葉をたまにつかいますね。{/netabare}

追記4 35分くらい。パーティーシーン。

{netabare} パーティーシーン。コルベット監督のアドバイス。一番見て欲しい誰かにフォーカスを合わせてというとき、ポンポさんが後ろに映って、ズームで焦点距離を変えたみたいに被写界深度が浅くなって、周囲がぼやけてポンポさんだけがくっきり浮かび上がる。細かく拾いませんが、随所にこういう工夫がありました。

 まあ、ジーンとナタリーがいかに自分が素人かと思い知って、夢をかなえるためには命がけという決意のシーンですね。名前とか出自のわりに2人とも日本人的ですよね。多分感情移入しやすいように狙ってるんでしょうね。

 ちょっとここで気になったのが、ナタリーが田舎の畑で、画面いっぱいのとうもろこしの中、左下に立っているシーン。これは結構凡庸な画ですよね?本作で一番理解できないカットでした。
{/netabare}

追記5 50分くらい。撮影シーン。旧友再会、そして編集へ。
{netabare} ここで気が付くのは、ジーン監督の中に沢山の絵があることですよね。彼は多分新しい画を思いついているのではなく、過去の映画体験から自分の中に作ったデータベースを参照していて、感動できるシーンという引き出しを沢山もっているという事でしょう。だからポンポさんと画を共有できるのだと思います。
{/netabare}

追記6 最後まで。ちょっと繰り返し見すぎて訳が分からなくなってます。

{netabare} で、ここから延々と編集の話ですね。本作のテーマがここから始まります。映画を作る…ではなく編集作業と指揮者の作中劇を重ねていました。
 これは、共同作業としての映画制作、俳優や撮影およびプロデュ―スとは違い、編集こそが自己表現であると。楽器演奏者と指揮者の関係にクロスオーバーさせたのは、そこの重要性を表現したかったんだと思います。

 追加シーン。ミスティアが出ているということは、あの奥さんが別れを切り出すシーンですね。家族か音楽か…犠牲…みんなのお金や人生。これは一般人の価値観とはやっぱり違います。クリエータに必要なのは、狂気と言い切ってましたね。

 そして編集作業。撮影のときにいいと思ったカットをバンバン切っていきます。ここが本編なんでしょう。ひとつを選択したら切らなければならない。会話、友情、家族、生活を切る。
 不器用な最低なアリアと世界最高の演奏…アリアという曲に何を乗せていたか…まあ、そういうことでしょうね。

 一方でポンポさん、アカデミー賞を欠席して、B級映画のロケに同行してました。つまり、ポンポさんもまた狂気に生きているのでしょう。

 なお、銀行マンの彼のところ、言いたい事は多分拾えていると思いますが、ここはちょっと…でしたね。本作の中でそれこそもう少し切り捨てたほうがよかったのでは?と思います…今の段階はそう感じてます。
{/netabare}

 ちょっと、もう何回見直したかわからなくなってきて、混乱してきました。今まで見た映画の中で一番面白いかもしれません。ただ、時間をおかないと評価は決まりませんので、本作のレビューはこれくらいにしておきます。

 ラストの脚本は次作への布石?それとも我々の想像に委ねてくれたのでしょうか?




 また見てしまったので、ちょっと追記です。多分10回以上は見たなあ。

{netabare}  冒頭、コルベット監督の映画の予告を作るときは、売上とかスタッフの生活とかどうでもいいと言っていました。最後の方で、銀行の融資が決まった後、自分だけでなくみんなのお金や人生を犠牲にすることだ、と言います。

 自分だけでなく関係者にすべてを捧げさせるという鬼気迫る覚醒。これがすごかったですね。 {/netabare}

 書き忘れましたが、演出が斬新ですごかったですね。昨今のピクサー的な3Dでは絶対表現できない、アニメの映像作品としても素晴らしい出来でした。




 

投稿 : 2021/12/20
閲覧 : 507
サンキュー:

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