ERRUE さんの感想・評価
2.0
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 2.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
酷いとしか言いようがない
今まで視聴してきたアニメ作品の中で一番酷いものを見たと感じました。
なろう系作品という事で、嫌な予感はしていましたが想像以上に酷かった。
ここから先はネタバレ。
{netabare}
◎登場人物の頭の悪さが随所に光る
まずは物語序盤。主人公が冤罪を着せられたり、露骨に差別されたりしますが、
陥れられる描写が「あまりにも稚拙すぎる」ので、リアルいじめっ子(普通に犯罪者)密着24時間でも見ているレベルで気持ち悪いです。
何故こうも気持ち悪いと感じるのか。それは主人公周りの登場人物が「あまりにもアホ過ぎる」からですね。
「虐めやパワハラで弱者を追い詰める犯罪者の犯行」を見ても気分が悪くなるだけでそれ以上は何も感じない。
特に「頭が悪すぎる人間がやる虐め」は、言動そのものが支離滅裂かつ、犯行の動機もぺらっぺらで感情移入も出来ません。
周りの国民や憲兵は、3勇者の暴言を疑おうともしないし、主人公が悪者にされているとはいえ「彼の善行で助けられてもお礼も言わない」という鬼畜もいる始末。
物語中盤から終盤にかけて、3勇者のウソと王女の虐めの全貌が少しずつ露見していきますが、自分からすれば「何故今までバレなかったのか?」不思議なくらいでした。過剰に虐められる理由というか伏線はあった様ですが、加害者の稚拙すぎる知性と精神の前では詭弁でした。
どんな世界でも共通の話だとは思いますが、「日頃の行いは後々になって帰ってくる」ので、主人公の待遇が多少は良くなっていきます。
ですが「まあ、当然だよね」という感想しか出なくなりました。
◎感想
「最初は気分が悪くなるけど、だんだん気持ちよくなっていく」の前評判に騙されました。
「悪人の所業は狡猾さがあるから面白い」これに尽きると思います。
バレバレの犯行で主人公を貶める3勇者がみっともない。王様と王女がこんな頭だったら国が崩壊するでしょ。とツッコミ所満載の作品でした。
まあ主人公も性格的に捻くれている部分もあり、言動の酷さも目立ちましたが、性格が歪んでいる程度でした。
ただ、残りの3勇者と王様・王女は「完全にキチガイ」に分類される人物なので主人公の性格の歪さが霞んでしまうレベルでした。
さて最後に、この物語のタイトルにある「成り上がり」。これはどう解釈したら良いのやら。
圧倒的強者によって叩き落された状態から這い上がるのは「成り上がり」と言えるかもしれません。
しかし圧倒的な頭の悪さ・精神の幼稚さが露呈した加害者(3勇者・王様・王女)によって一時的に立場が悪くなるが、後に稚拙な犯行がバレて主人公の待遇が良くなるのは「成り上がり」と呼べるのだろうか?
主人公の性格の悪さは置いておくとして「状況の見極めと判断能力」に於いては、加害者よりは高いと思います。
キチガイの稚拙な犯行によって立場は悪くなっても、主人公の毅然とした対応で打開出来るのは当たり前だと思いました。
この作品を視聴して「とりあえず主人公を酷い目に遭わせれば、問題解決後にカタルシスを得られる」「主人公以外をアホにして成り上がりを演じる」という手法には無理があるのでは?と感じる作品でした。
{/netabare}