「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(アニメ映画)」

総合得点
84.1
感想・評価
427
棚に入れた
1949
ランキング
291
★★★★★ 4.2 (427)
物語
4.0
作画
4.4
声優
4.3
音楽
4.2
キャラ
4.1

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ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

中二病からの卒業

2021/12/13 投稿
2021/12/14 訂正・加筆

まず,タイトルが謎です。


『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』


なんと読んだらいいか分からない…
最後の記号は音楽の時間に繰り返しの記号だと習った記憶はあるけど,読み方を全然思い出せない…実技はともかくペーパーテストは得意だったんだけどなー…意味しか教えられてないような気がする。
調べたら「リピート」って当たり前すぎて印象に残ってなかったのかも^^;

読み方はともかく
これまでの劇場版タイトルは
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」
そして本作は
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 」
まず,三部構成なら序・破・急で終了です。
タイトル本体部分も変わっています。
ヱからエに
ヱヴァンゲリオンのうしろにあった新劇場版はエヴァンゲリオンの前に来てゴジラと同様の「シン・」の表記に

こうなってくると,そもそも前3作の延長線上の作品では無い可能性が出てきます。いやむしろ,設定は引き継がれていますが,タイトルだけ見るなら別物と考える方が妥当な気がします。

連続性が不明だし,時間が経ちすぎて,これまでの内容がうろ覚えなのも有り,本作の新劇場版シリーズとしてのストーリーについての考察は放棄します。と言うか,そもそも雰囲気重視で考察とかしたこと無いかも…^^;



やっと,視聴しての感想になりますが

主に序盤,村での生活までの背景画,美術がとても美しいです。
これだけで十分視聴価値があると思いました。

一方で,中盤の戦闘シーンはそれほど興味を持てませんでした。むしろ巨大綾波(?)などのCGにはちょっと馴染めませんでした…


物語的には
{netabare}
村での生活で
トウジやケンスケ,委員長ら,かつてのクラスメートは大人になっていました。
それに対して,シンジは以前のままでした。
そんなシンジに対してケンスケが言います。
「碇,ニアサーも悪いことばかりじゃ無い」と
かつて14才だったクラスメート達は14年の時間を経て28才になっているはずです。あえて,ニアサードインパクトをアラサーを想起させるニアサーと省略しているわけですね。
また,委員長はそっくりさんに言います。
「今をしっかり生きたいのツバメもいるしね」

かつてのクラスメート達はモラトリアムからの脱却をうながしてきます。

そして,父と対峙し巨大綾波(母)からマリによって連れ出される描写はエディプスコンプレックスからの脱却でしょうか?

連れ出したマリは「胸の大きないい女」アニマですね。どちらかというと中性的な雰囲気すらあったレイやアスカ(異論はあると思いますが・・・^^;)に対して性的な魅力の強いマリというキャラクターが設定上必要となった事にちょっと納得出来たりしました。

そして終盤,原点のテレビシリーズ最終回(?)の演出を彷彿させる原画そのままの演出を経てのモラトリアムからの脱却。
そして「さあいこう!」と手を携え走り出すシンジとマリ
実写の宇部新川駅
現実回帰を訴えます。

25年の時を経て,少年は神話では無く大人になったんだと思います。
{/netabare}

旧テレビシリーズ・旧劇場版=テーゼ
新劇場版3部作=アンチテーゼ
シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| =アウフヘーベン
って所でしょうか?完全に適当に言ってるけど・・・^^;



2021/12/14 加筆部分

思えば,エヴァンゲリオンという物語はテレビシリーズの最終回の強烈なインパクトにより未完成な物語であるという刷り込みが強く行われたように思います。
そして,四半世紀にわたり未完成な物語の呪縛に捕らわれていた(商業的には大きな利点となりましたがw)エヴァンゲリオンという物語を「さらば,全てのエヴァンゲリオン」「さようなら,全てのエヴァンゲリオン」といったキャッチコピーやNHKの番組も利用した刷り込みの上書きによって,半ば強引にエヴァンゲリオンの完結を納得させた点で「シン・エヴァ」という作品の存在価値は際だった物になったと言えるのでは無でしょうか。

作品のタイトル画像を見て「式日」という映画を思い出しました。
最後の宇部新川駅付近はおそらく式日の舞台と同じですね。
また,作中の碇ゲンドウは庵野監督自身のように感じました。
おそらく「シン・エヴァ」という作品は庵野監督自身がエヴァの呪縛から解き放たれて,「さあいこう!」と歩み出す作品でもあったのでは無いかとちょっぴり思いました。

最後に謝罪しておきますが,色々議論され尽くされている本作について,今更ながらの浅くテキトーな感想ですいません。できたら,叩かないでやって下さいm(_ _)m
誰でも,自由に思ったことを発信することに価値を見いだしての投稿になります。

投稿 : 2021/12/16
閲覧 : 374
サンキュー:

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