「るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 追憶編(OVA)」

総合得点
79.8
感想・評価
500
棚に入れた
2910
ランキング
475
★★★★★ 4.1 (500)
物語
4.3
作画
4.2
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
4.1

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ネタバレ

コンキスタ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

『現代社会で失われつつある、男と女の浪漫』

『結論』

この多様性が飽和した現代社会を生きる若者達。貴方達が探していた「答え」をきっと、この作品は持っています。


『感想』

「鞘になってはくれまいか?…緋村という刀を納める鞘に。」

長州藩、維新三傑の1人である桂小五郎が雪代巴に言った台詞です。

剣心は、己の信じる理想のために山を下り、比類無き最強の剣術『飛天御剣流』を以て人斬り抜刀斎となり、新時代を切り開きました。この物語はその道の往く剣心の原点です。

この物語を通して僕が感じた事。それは『現代社会で失われつつある男と女の浪漫』です。

剣心は己の信じる新時代のために人斬りになりました。若さ故の理想を追い求めた。しかし、その道を往くには剣心はあまりに優しすぎた。飛天御剣流は剣心を『抜刀斎』に変え、心を病ませていく。

その道すがら彼は『雪代巴』に出会うのです。

冒頭に述べた台詞通り彼女は緋村という刀の鞘となり、支えとなりました。自分の恋人を斬り殺した男との生活。復讐を果たそうと決めた男を愛してしまった。

荒んだ時代の中、己を殺してでも、理想を追い求める男の優しさと覚悟に『ひとりの女』として触れてしまい、彼を憎めなくなってしまった。

けれど、剣心の覚悟も、巴の揺れる想いも時代は許してはくれませんでした。

この作品を通して私が伝えたいのは『現代社会で失われつつある男と女の浪漫』がここにあるという事です。

話したいのは、生き方の話。

剣心が理想のために時代を切り開いたように、理想のために生きるは男の本懐です。覚悟を決め、己を殺してでも何かを成すという思い。

そして、その道行きを共に添い遂げる女の生き様。男の理想に翻弄され、傷付き、迷い、それでもなお、男を許す暖かさを持つ。愛する人を切り殺した剣心を見守ったように。

個性が重要視されるこの現代社会において、時代錯誤な考えだと言われるかもしれませんが、この2人の生き様が、私にはたまらなく愛おしいのです。

自らが望んだ生き方を、生き様を選べるこの時代。

これからを生きる若者達、あなた達は誰を想い、何の為に、どんな道を往くのでしょう。可能性は無限大です。

あなた達の生きた先が、どうか、浪漫溢れる幸せな人生である事を心より祈っています。

投稿 : 2022/04/14
閲覧 : 179
サンキュー:

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