「平家物語(TVアニメ動画)」

総合得点
77.3
感想・評価
341
棚に入れた
1066
ランキング
624
★★★★☆ 3.9 (341)
物語
3.8
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
3.8

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Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

そなたらのこと、かならず語り継ごうぞ…

山田尚子監督のこの作品…
「けいおん!」、「たまこまーけっと」、「映画 聲の形」、「リズと青い鳥」など、京都アニメーションを代表する数々の作品を輩出してきた方です。
改めて書き出さなくても、ご存じの方は多いと思います。

多分、この作品を視聴する前に私が一番ビックリしたのは、この作品のアニメーション制作が京都アニメーションでは無かったことです。

この作品のアニメーション制作は、サイエンスSARUさん…
これまで、「映像研には手を出すな!」「DEVILMAN crybaby」「日本沈没2020」などを手掛けてこられた会社です。
そう言われてみると、確かに映像研とこの作品では作画の雰囲気に共通項があったかもしれません。

そもそも山田監督は、京アニの監督さんじゃなかったんですか…!?
と思ってwiki先生をチラ見しましたが…正直良く分かりませんでした。
wikiには「現在の所属は不明」とだけ記載がありました。

あくまで個人的見解ですけど、いま京アニは必死に立て直しを図っているのだと思っています。
あの事件で多くの優秀な人材を失いましたので…
そんな時こそ、会社の顔となる山田監督の大きさが皆さんの支えになると思っていましたが、同時に対応できる作品にも限りがあるでしょうから、ただこの作品を京アニ以外の制作会社と一緒に作っただけと捉えれば、何の違和感も感じませんよね。

また、山田監督の京アニ作品が視聴できるのを楽しみにしています。


800年の時を超える祈りの物語

《祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす》

平安末期。平家一門は、権力・武力・財力あらゆる面で
栄華を極めようとしていた。

亡者が見える目を持つ男・平重盛は、
未来(さき)が見える目を持つ琵琶法師の少女・びわに出会い、
「お前たちはじき滅びる」と予言される。

貴族社会から武家社会へ――
日本が歴史的転換を果たす、激動の15年が幕を開ける。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

義務教育の過程で誰もが学んだ平氏と源氏の物語…
その中でも繁栄の限りを尽くしていた平氏が、徐々に衰退に向かう様が色濃く描かれており、終始興味深く視聴することができました。

私は日本史では戦国時代が圧倒的に大好きだったので、平安末期の日本史は、教科書をなぞる程度しか勉強しませんでした。
そのため、恥ずかしながら平清盛の親戚では、存じ上げない方が沢山おりました。

ですが、動かし得ない大きな歴史の流れの中で、然るべき出来事や登場人物が、躍動していたのはしっかり感じさせて貰いましたよ。
あおちゃんが演じていた「びわ」は、アニメのオリジナルキャラクターとの事ですが、物語の展開が全体を俯瞰できる「びわ」の視点だったからこそ、「平家物語」を感じることが出来たのだと思っています。

また、はやみん演じた平 徳子が、こんなにも波乱万丈な人生を過ごしていたことを、この作品を視聴して知りました。

平氏、源氏や源平合戦などは誰もが知っているけれど、本当に好きな人以外は歴史を深掘りしておらず、視聴層は私の様に歴史の上辺しか知らない方が過半を超えていたと思います。
それでもしっかり堪能できる作品に仕上がっていたのは、山田監督の手腕にほかならないのでしょう。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、羊文学さんによる「光るとき」
エンディングテーマは、agraph feat.ANIさんによる「unified perspective」

1クール全11話の物語でした。
視聴前は作画に抵抗が無かったと言えば語弊がありますが、一旦視聴を始めたら一気見できる作品だったと思います。

声優さんの演技も素晴らしいので、少しでも琴線に触れるモノがある方は視聴を躊躇わなくても宜しいかと思います。
私はしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2022/05/06
閲覧 : 304
サンキュー:

36

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