「リアデイルの大地にて(TVアニメ動画)」

総合得点
63.3
感想・評価
234
棚に入れた
666
ランキング
4329
★★★☆☆ 3.0 (234)
物語
2.8
作画
2.9
声優
3.2
音楽
3.1
キャラ
2.9

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ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

ゲーム異世界転生で女の子が無双とスローライフ。内容はギリ及第点だが主人公の性格に難あり

※作品データベース様で投稿したレビューを一部修正

【良い点】
面倒な過程やドラマ性を排して純粋に理想郷を満喫する、今流行りの異世界無双スローライフ系として無邪気に見ていられる。
一貫したストーリーは乏しいが、絶大な力を背景に次は何をしようか的な自由度の高いゲーム満喫する気風は悪くない。
主人公が可愛い女の子なのと、チヤホヤされる説得力もあるためか、多少の横暴もご愛敬。
サブキャラ含めて女の子が可愛い、特に幼女ふたりが。キャラデザの可愛さが同時期の異世界系の中では比較的好み。
子や孫たち、旅先で出会った人々や精霊?、親身に接してくれる村人たちなど申し分ない。

主人公がリアルではSAOのユウキみたいな境遇?から死亡して、ゲーム世界で新たな理想の人生という導入が新しい。
見た目美少女なケーナが、見た目年長な子供や孫たちから敬われる構図も珍しくて見所だった。
美少女が見た目年配者に子供諭すような態度と口調なのは、ある種のバブみ?を感じる。男性視聴者的にはここが萌え所か。
特に見た目老人だが末っ子で、ちょい反抗期だが素直な良い子というギャップは微笑ましかった。ケーナの子らではドワーフが一番好き。
ゲーム設定により、ケーナが理想郷リアデイルの家父長的な権威と実力存分に振るっていい境遇、良い意味でも無双系の極致。
ファンタジー小説の醍醐味で、願望体現に素直なのは悪いことではあるまい。

前世のリアルに一切の未練を持たない思い切りの良さ。主人公は結構芯が強く、理想郷を満喫する信念が揺るがない。
同タイプにありがちな前世は悲惨だった的なネガティブさが微塵も無い点は評価。

幸村恵理氏の演技は良くも悪くも、ケーナのキャラを他作品と差別化出来ていた。印象には残る。

【悪い点】
主人公の性格に難あり。見た目の可愛さと特異な立場故のバブみ属性の割に萌えにくい。
多少の横暴も許される立ち位置ではあるが、絶大な力と立場の強さを嵩にきての威圧や実力行使は好感が持てない。

4話5話辺りの血生臭いシリアス要素が若干あり。

ストーリーの起伏は別に求めないタイプとはいえ、内容が平坦であまり見所が無い。
コメディーが家父長ケーナに恐縮したりヨイショする子らのリアクション頼りで辟易。ヨイショに辟易するのもこの手の作品のお約束。
作劇がケーナ一強で他は引き立て役、良キャラ多い割に厚みを感じない。
幼女とか可愛くて良い子なんだけど、固有の魅力出せてたかは微妙だったり。

良い点と裏腹、前世への拘りが一切無く、比較してのリアデイルの理想郷の説得力が乏しい。
この点は「神たちに拾われた男」の方が良くできていた。

【総合評価】3点
「くま クマ 熊 ベアー」と「スライム倒して300年」を足して面白味を薄めた感じの私強い系スローライフ?
ある意味洗練された作品かもしれない。嫌いじゃないが好きでもない。
評価はギリ「普通」

【余談】
最終話で故郷失ってケーナに拾われた人魚エミリーが「故郷ではお荷物扱いだった、もう故郷探してくれなくていい」
は作品全体更には近年の同種の作品群を捉えた?象徴的なワンシーンだった。
辛い過去も、より良い未来も不要。完全な理想郷たる現在だけで永遠に満足。
物語は時代の鏡、こういう思考が現代の物語と読者の理想像になりつつあるんだなぁと。
決して悪い事とは思わない。けれど、一抹の寂しさと物足りなさを感じてしまうのは自分が古いタイプだからか…

投稿 : 2022/06/17
閲覧 : 209
サンキュー:

13

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