「通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?(TVアニメ動画)」

総合得点
66.2
感想・評価
391
棚に入れた
1567
ランキング
2893
★★★☆☆ 3.0 (391)
物語
2.7
作画
3.1
声優
3.3
音楽
3.0
キャラ
3.0

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ネタバレ

趙海如 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6
物語 : 1.0 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

不自然だらけなアニメ

思春期の少年と、ぞんざいな態度を取られながらもめげずに息子とコミュニケーションを取る努力をする母親。開始部分はとても自然な家庭に見えて、そこはよかった。二人の関係性からみると、父親が健在だという事でしょうけど、そこは絶対に触れてはいけない部分なのはタイトルを見ればわかります。
作品の中での戦闘シーンは全部お母さんに持っていかれるのはコメディ作品だから、そこは笑って楽しめます。
はい、褒めるのはここまでです。これ以下は完全に作品への文句なので、この作品が好きな人は続きを見ない方がいい。


まず、冒険中の主人公と母親との親子関係が逆になってます!
何言ってんのかと思いますよね?でも、よく考えてみてください。母親が失敗し、子供がフォローするのはおかしいでしょっ!
教育側の母親が失敗して泣きじゃくる時、息子がまるで子を持つ親のようなフォローを入れる。それが出来るのなら、普段から母親に優しくできるだろって話じゃんか!
そして、何故その後は母親の方が泣き止んで「まーくん♡」って感動する?息子の成長を喜んでいる態度や声ではなかったぞ!完全に彼氏にフォローされた女の子の反応だった!
告白を拒絶する時、理由は自分が「人妻だから」ではなく、主人公が原因だというところ、それはこの作品の根幹みたいだから仕方ないとしましょう。だけど、主人公のツッコミが的外れ過ぎじゃない?自分が「恋のライバル」とか、母親相手でどうやってその発想が出てきます?まずは父親の心配に、次に既に校内で自分の母親だと知られているのに、NPCとはいえ他人の親を口説く人への嫌悪感、最後は子がいるのにも拘らず、呼び出しに応じる母親への怒りという流れが、思春期少年の正常な反応ではないのでしょうか?
装備一枚ずつ外される罠に掛かったと知って、驚くのは普通の反応だが、何故真っ先にお母さんの方へ目を向く?これを機に、他の女性メンバーを心配と心の中で言い訳し、必死に探すのが思春期少年の反応でしょう?
それと、膝枕のところ。私も高校生の時に実の母親に耳かきしてもらった事があるからこそ言える事だが、この時の男子高校生が真っ先に考え、母に掛けた言葉は「膝枕」に関する事ではなく、「久しぶりだな、耳かき。何年ぶりだったんだろう?」というものです。(ちなみに、当時のお袋が返した言葉は「最近、お父さんがさせてくれなくて」だった。)
「母親が活躍し、息子が活躍できなくて凹む」とか以前に、反抗期の息子が親への反抗理由がおかしい・少ない・足りない!親離れしたがる時期の子が親嫌いになる理由が「活躍の場がない」だけという点、この作品が既に反抗期少年少女の心が理解していないのですよ。「頭では分かっている」な訳がないよ、そんな大人びた青少年は普通にいません。完全に親の愛情を飢えていて、後悔している中年です。
反抗期の少年少女はみんな、「口から勝手に出てくるんだよ」の時、「また喧嘩しちゃった」と後悔するが、親を傷つけた事になかなか気づけないのです。しかも「こんな子供を許してくれ」とか、「子供って、そういうものだよ」とか、経験者が語るにしても精神年齢が老い過ぎてません?主人公が悟り過ぎだよ!成長する必要なくない?
これがこの作品の訴えたい内容だと分かりますが、それでも、ワイズ母娘の時期ではまだ早すぎると思いました。

次に、簡単にいうと、このアニメの中のゲームに参加する条件が「母親同伴」だと判明しているのに、ポータの母親について誰も気に掛けないのがおかしい。まるで誰もポータに興味がないように感じる。

三に、ワイズの母親が完全に「うっかり子を産んだ子供」です。そういう母親になりたいが母親未満な人が子と仲直りした後で、それがまた壊れる事を恐れ、子供とどう接ればいいのかが分からずに気弱になり、「いつまでうじうじしてんの!」と娘に怒られたりされて、時間をかけてようやく一人前の親になるのが普通?とりあえず、娘と喧嘩で仲直りする事は絶対にありえない。それは父子の仲直りの仕方だ、母娘の仲直りの仕方ではありません。

四、NPCなのに、「フェチ」を持つ事が可能な人工知能を持っている、けど結局NPCらしい事しかできないという変な縛りです。まぁ、今後特殊NPCが出て来ないとも限らないので、四番のこれが私のこじつけという事でもいいでしょう。

最後に、ツッコミ担当の主人公が正しくツッコミできていない!これが一番イラつく!完全に私個人の感性で、容赦なく全話にツッコミを入れるぞ!
全話 ツッコミ担当の主人公がツッコミ放棄どころか、「ママン村」とかいう名称に対して違和感すら抱いていないのは、もはやツッコミのいないボケパーティーじゃない?「『ママン村』とか、普通に言ったよ、俺(泣)」的に内心でツッコんで欲しかった。
1話 「あなたの攻撃が通常攻撃が……お子さんが大喜びです」に対して、「基本的には喜ぶところけどさ」じゃねぇよ!「喜べるかよ。自分より活躍できる素人、しかも親なんかに…」って気怠さにツッコめ!
それと、「親子の縁を切る」って言葉はな、脅迫に使える言葉ではありません。マジでブチ切れた時でもなかなか口にできません。余程の絶望を受けた場合以外、例え反抗期の子供でも、それが言ってはいけない言葉だと分かります。父親に包丁を向けた事のある私だけど、「親子の縁を切る」を言った事がありません。相手が「毒親」でも、その「縁」をなかなか切れないのです。
2話 裸エプロンへのツッコミにキレがない。「最初の裸エプロンがお袋とか、トラウマもんじゃないか…」とかの方が息子っぽいと思います。
3話 お母さんに対して「はしゃぎ過ぎじゃないか?」のタイミングがおかしい、「もはや日常?」と愚痴った直後にこれを言うのが変。「お前はどっちが欲しいんだよ!亭主関白かよ!」ってこっちがツッコミたい。
「ママンミルク」に対して、「何の嫌がらせだよ」ってツッコミが欲しいが、ここは主人公のマザコンに免じて、そういうものだと納得するよ。
4話 「場合によって、億単位の損害賠償」に対して、「いや、そもそもきちんとテストプレイヤーを厳選しなかった運営側の責任じゃない?あとハッキング対策とか、疎かしてない?こっちの方が賠償される側じゃない?」ってツッコめよ!
5話 母親のセーラー服に対して、「歳考えろ!」とツッコまないのは息子として不自然だ。後半のツッコミはわりと冴えています。
6話 フーフーのところ、「じゃ自分で飲めばっ!?」とかツッコまないし、「自分でやるから!」とかも言わない、ただフーフーされた汁を味見するだけのがおかしい(一応恥じらうけど…)。タッパーを借りてきた母親を普通に褒める息子、この時期ではまだそれができないだろう?「流石母親、家計スキル半端ない」と口にするのが精いっぱいだろう。水泳授業のお母さんの旧スクを見た後、ツッコミ放棄がとても素晴らしいが、「あれが母さんの時代のスクール水着だよ~…」とやけくそに呟いて欲しかった。
7話 恒例となった「裸会議」について、敢えてツッコまない主人公だが、「母さんさえ参加していなけりゃ最高だったんだけどなぁ」と思春期男子特有なゲスい心の声が欲しかった。学園祭で自由にグループ作る事に対して、「あー、クラス別分けじゃないんだ……つーか、人数制限くらいを言ってから行けよ!担任教師!」とツッコんで欲しかった。
8話 正直、これ以降は適当に見ていたから、あんまり記憶に残ってません。けど、母親のエプロン姿にテレるのはおかしくない?普段見慣れてない?今更テレる?と、こっちがツッコみたいわい!
9話 もはやすっかりマザコン認定された主人公、「ご褒美的」という単語に「むっ、嫌な予感が…」だけってのはもうツッコミ力が不足しているという事?せめて「絶対碌でもない事だろう」くらいも言えないのか?
10話 町が爆発されるかもしれないって、ただのゲームだろうか!とツッコミを入れたい。本気で自分達が異世界に入ったつもり?何で誰もツッコまない!?母親がメイドのコスプレした時に正しいド凹む反応したのに、天然のお母さんが「ベッドでのサービス」についての知識を持っていると思い込んでいるのが非常にアホらしく感じる。他の母親達が自分の都合で時間を無駄にしているのに、何で素直に待てあげているのかが分からない!そこはせめて主人公が反論を唱えたのに、最終的にお母さんに窘められたくらいの小芝居が欲しいわい!主人公がボケなのかツッコみなのか、どっちなのかが分からなくなる回だ。
11話 「遂に武器を家事に使用できる程に成長してしまった」と凹まないの、主人公?真正面に挑むアマンテに対して、武器チート使って勝った母親に投票する主人公、滅茶苦茶公開処刑だけど、よく耐えられたなと思った。この回から、私は主人公を「ツッコミからボケに転職したか」と諦めな気持ちが沸いた。
12話 もうどうでもよくなっていた。主人公の「俺のツッコミ体質を治してください」って言葉に、もう「だいぶ良くなってんじゃねぇの?」と私が雑なツッコミを入れてしまった。そしてモニュメントとか、あの他の親子達はNPCか!?町に残って生活するとか、どんだけ暇人なんだよ!現実世界に帰れよ!

以上、私は正直設定について特に問題ないと思っています。ただ、作中の主人公とその母親との仲に違和感をどうしても抱いてしまいます。何せ、ウィキペディアで作品のざっくりの設定を確認した後、確かに主人公と私が殆ど同じと言っていい程に似た家庭環境だと気づいたから、このアニメを不自然だらけだと感じてしまいました。
リアル妹を持つ人に「妹萌え」できないと同じかもしれません。他の人は分かりませんが、私はこの作品を見終わった最後、マイリストから外しました。

※メディ母娘に関して特に問題ありません。よくいる行き過ぎた親の愛情です。母親の方の奇行も、特殊アイテムの所為に言い訳できるので。

投稿 : 2022/10/12
閲覧 : 250
サンキュー:

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