「聖女の魔力は万能です(TVアニメ動画)」

総合得点
73.1
感想・評価
408
棚に入れた
1351
ランキング
1028
★★★★☆ 3.5 (408)
物語
3.3
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.4
キャラ
3.4

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

【更新】聖女魔力は「愛なのです」純情乙女のハートフル奮闘記!

2021年 原作 橘由華(ラノベ)。制作 ディオメディア。1期 全12話。視聴済。2期制作決定(放映日未定)。2016年小説家になろう月間ランキング1位。メディアミックス作品。原作未読。

【まえがき】
きっかけはメインキャラを石川由依さん、楽曲・音響が結城アイラさんだから…。
本作、原作が女性で異世界召喚もの。宣材のタイトルロゴや表現から女性視点強めかなぁ…との印象で、暫くスルーしていました…。

ストーリーのまとまり感は良く、作画・描写は綺麗で恋愛要素もクドく無く好感が持てます。イケメン男性揃いですが嫌味感は感じません。(好みは別れますが…。)
本編は、全て最終話クライマックスに向けての布石で、この一点にセイと関わりを持つ全てのキャラの想いが凝縮されており、素晴らしい描写は必見です。2期の放送予定は未定ですが、困難を乗り越え成長する姿、そしてホーク団長との絆がどのように描かれるか楽しみです♪、

【本編・見どころなど】
舞台は異世界「スランタニア王国」。
瘴気により魔物が発生しその被害は甚大。その討伐・排除は古来より聖女によって成されてきた。しかし本編時代では、自国内から聖女が出現せず、やむ無く行われた儀式により、現世から2人の女性、セイ(小鳥遊 聖。たかなしせい)、アイラ(御園愛良。みそのあいら)が召喚される。

本作主人公は、突然召喚された不条理に怒り・抗い感を抱きつつも、この世界に生きる人々と出会い、触れ合いを通じて成長・変化・覚醒を遂げ、魔物を倒し、瘴気を浄化し王国を救う…物語。

2人が召喚された際、カイル殿下(第1王子。やらかし感満載。でも後の話で…)はアイラを聖女として迎え、セイは無視?なんでやねん!まぁ…冴えない感の眼鏡女子だし…セイのぽか~ん表情はクスッとだし…アイラのが可愛いく描かれてるけどねぇ…。

冒頭からセイの感情表現が豊かでいい感じです。生活描写、カメラワークも良く、光源描写も丁寧に描かれています。セイは、なんやかんや王室預かりとなり暇を持て余す中、ジュード(アホ毛が可愛い美青年)と出会い、活躍の場となる薬用植物研究所に属することに。この序盤でセイがポジティブで好奇心旺盛、行動力がある女性であるとの描写も解りやすい。

研究所で、ヨハン・ヴァルデック所長と出会う。研究所ではジュードが先輩指導者で、仕事の中心であるポーション作りを通して魔法の知識を会得してゆく。
セイは現世で生物や薬草の知識を備えており、研究者として頭角を表しつつ、自身の魔力の性質が他の者とは異なる事を不思議に思い、周囲からも注目を集め始める。
魔法に素早く順応しポーション作りで、効果が5割増!尋常ならざる量を作りまくり薬草が無くなる!とヨハン所長にツマミ出されるコミカルな描写にほっこりする。

1話のラスト。セイがこの世界の実態を目の当たりにし、‪以後パートナー役となる第三騎士団長アルベルト・ホーク(魔物と戦闘し重症を負っている)を救う。
結城アイラさんの歌と美しい描写・臨場感が素晴らしく、ヨハン所長の語りも合わせ、敢えて静かな描写にしている点に好感が持てます。

2話以降、研究所での活動や日常描写をはさみ、セイは異性経験値が低くやや天然系、料理が得意など微笑ましく描かれるます。
リズ(エリザベス・アシュレー。公爵令嬢。カイルでんかの婚約者)との出会いは、その後のセイ行動に大きな影響を与えます。

3話後半。宮廷魔道士団での魔法付与のレッスン?でセイは明らかに特異である事が明確となり周囲を驚かせ、セイの魔力が尋常でない事が明らかになり、セイは自身の不思議能力の謎を解き明かす様々な試みは、ポーション作りから聖魔法の使い手として変化し開花していきます。

4話後半。魔獣討伐に赴き、負傷した兵士達の中に重傷者も多数おり、騎士団を辞めなければならない事を見聞きしたセイが、ついに聖魔法の能力を発現します。これまでヨハンから聖魔法の使い手である事を明かさぬよう言われて来た…。一般人であれと…。
しかし傷ついた人を前に、見て見ぬふりは出来ないと決意するセイ…。
金色に輝く聖女の魔力の圧巻描写、セイの人柄が美しく清らかに描写される様は、澄んだ空気を思わせる静かな描写が際立っています。ホーク団長との会話のトーンもあえて抑えた演出は共感出来ます。

そして、儀式以降、意識を失っていたユーリ・ドレヴェスによる聖女鑑定を受けることに…その結果は?…。そして国王と正式に謁見したセイが受け取った報奨とは?…。ドレヴェスが魔法の講師?…見てね♪

中間話。アイラの背景や心情、立ち位置が、カイル殿下の立場や心情と合わせ語られる。
物語の背景である王国、王族、貴族。階級社会の問題にも触れる(これまでもリズの言葉で少し語らててきたが)ため重めの場面だが、この物語を理解する上で大切なシーンなのでスルーはよくない…。

後半…。実は前話で聖魔法を発現はしているが、どうやるのか?はセイ自身謎のまま…。

聖女として正式に魔物討伐隊に同行し、そこでも聖女の術を発現するがセイも魔法講師ドレヴェスにも、発現のキーワードは判らずのまま…。
その謎が明らかになった時、セイの反応描写…。乙女だぁ♪この辺は男性視聴者は賛否別れるかもねぇ…。でも、乙女の恥じらいは悪くないですね。

終盤からラスト。発現方法は解ったし出来る…。でも恥ずかしい…。そんな乙女チック描写に反して、その威力は凄まじいの一言!とはいえ鮮烈ではなくあくまで美しく・清らか、艶やかさは控えめ…そこがこの作品に好感を抱けるポイントです。

ラスト…聖女の魔法により魔物は殲滅されるが、討伐と仲間を救うためにドレヴェスが放った火炎魔法により森は焼け野原に…。
クライマックス…。聖女の役割は果たし、当初の目的は達成したと思うセイ…。戸惑い…。やはり森を焼け野原のままにしておけず…その気持ちを察し寄り添うホーク団長…。どうするか決め兼ねるセイにホーク団長は告げる。

「私は王国に仕える騎士。この剣は我が王に捧げている。けれど許されるなら、君を護る騎士で在りたいと願っている。君の願いを叶えさせて貰えないか…」カッコイイ!!言ってみたい…。
そして、一行と共に焼け野原となった森に立ったセイ。

願いを込めて握る手…。
手を添え勇気を与えるホーク団長…。
素晴らしいオーケストレーションと共に流れる回想シーン。

セイは唱える「どうか森が生き返りますように…」

金色の光が周囲を流れ・覆う…。蘇る草花と木々、森…。
圧巻のラスト!全てはこのシーン1点の為の布石と言っても過言ではない素晴らしい描写!して…ちょこっとおまけ付き…。
面白かったです!お勧め出来る秀作です。

【あとがき】
本編では気にならなかったが、主役 セイ(聖)の苗字は小鳥遊(たかなし)。 何故、高梨で無くも難読に?と…文献をゴソゴソ。源氏に連なる由緒ある家柄。和歌山県方面に多い。して、その意図は?
小鳥が遊んでいるならば天敵である鷹がいないはず、ということで「たかなし」と読まれた事に発しているとの事。聖のイメージに合わせた作者の拘りを改めて感じ、ジンワリと心に響く。2期に期待が膨らむ。原作未読の立場で言えないことだか…出来れば、ホーク団長との恋愛中心ものにはして欲しくないなぁ…。

投稿 : 2022/07/29
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