「キャロル&チューズデイ(TVアニメ動画)」

総合得点
75.5
感想・評価
395
棚に入れた
1286
ランキング
784
★★★★☆ 3.7 (395)
物語
3.4
作画
3.8
声優
3.7
音楽
4.0
キャラ
3.6

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ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ニューウェーブ の エコー

何とも捉え所のないアニメである。
火星が舞台とは言え、70年代以降のポップスの歴史をなぞったかのようなストーリーに、“〇〇青春白書”から抜け出してきたようなキャラクターと台詞回しである。
それでも美麗な作画とキレのある動き、そして何より、心地良い音楽である。
不思議な魅力を感じつつ、エピソード04のタイトルが目に止まった。
MTVが始まったのが1981年。
多感な16歳であった監督もきっと、心ときめかせながら観ていたはずだ。
そしてその記念すべき一曲目が、ニューウェーブの代表的なバンドであったバグルスの『ラジオスターの悲劇』であり、このエピソードタイトルなわけた。
それは、何とも“おちゃらけ”のビデオクリップ制作回ではある。
しかし、このアニメ全体が、能天気なマーシャンたちによるコンセプトビデオアルバムとして、またかつて一世を風靡したラジオスターを、ふるさと地球へのノスタルジーの産物として見るなら、これほどウイットに富んだ設定はないのでは、等と思ってみたりもするのだ。
ちなみに、『ラジオスターの悲劇』は、ニューウェーブSFの旗手、J・G・バラードの連作短編の中の一編、『音響清掃』にインスパイアされた曲だそうで、その舞台である『ヴァーミリオンサンズ』は、破滅衝動と退廃的で甘美な空気に満ちた砂漠のリゾート。
ここにまたニューウェーブのエコーを感じるわけた。

投稿 : 2022/08/05
閲覧 : 372
サンキュー:

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