「ブルーロック(TVアニメ動画)」

総合得点
75.4
感想・評価
284
棚に入れた
846
ランキング
789
★★★★☆ 3.9 (284)
物語
4.0
作画
4.0
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:今観てる

「One for all All for one」に対するアンチテーゼ

単純に面白い作品でありました。

エンタメ性が非常に高くサッカーの試合を見るよりも本作見る方が
断然楽しめるものと個人的には考えております。

人に奨めるならば、今期一押しで本作をごり押しするでしょう。

{netabare}スポ根ものお約束の「熱い展開」も見事に大炸裂しており、なおかつ
ただのサッカーではないデスゲームならではの駆け引きや、それに伴う緊迫感、
精神的な部分での葛藤などなど惹きつける要素が多く、視聴していて自然と
前のめりになるような感覚に陥りましたが、それこそが本作の実力であると言えるでしょう。

ある意味今期でパフォーマンス№1にも拘らず、本作に対するリアクションが薄いことには
大いに疑問を感じるところであり、2クール以上の作品の評価が全く以て反映されない
「あにこれ」の評価システムにしても致命的脆弱性を抱えているように思えるほどに
本作に対する見る目の無さが惨過ぎるのには、歯がゆさを感じずにはいられません。

もしかしたら「もういっぽん」同様にスポ根系作品は、一般ウケがあまりよくない
のかもしれませんが、単純に面白い作品を見たい人こそ本作を見るべきであり{/netabare}
そういう意味で本作は「もっと評価されるべき作品」の典型であると感じました。



●上方修正止む無し!
3対3の試合形式という発想はお見事であります。

冥土姿は兎も角としても馬狼のキャラ性は強烈でまさにエゴイストそのものでありますが
{netabare}そんなエゴイストを敢えて3対3形式のチームメイトに選ぶという発想が天才過ぎです。

1対1ならば恐らく最強レベルで、11人制のリアルサッカーでも間違いなく重要な
プレイヤーとなり得る馬狼でありますが、しかし3対3形式ではただのお荷物
でしかない いわくつきの最強エゴイスト。

そんな「チームの下手くそ」を如何に生かすが主人公に課せられた最大の試練であります。

エゴイストだから得点力があり、頼れるストライカーにもなり得る反面
特に日本サッカーでは重んじられるチームプレイが下手すぎるという二律背反は
究極の真理であり、だからこそ戦略論に意味があるのだと言えるのでございます。

個性を持ったプレイヤーを選んでおいてその個性を生かせないような戦術、戦略しかないなら
それは糞だと言われてもある意味当然であり、サッカーという競技では馬狼の自己廚も然るべき
である故に、だからこそ冥土姿の馬狼も{/netabare}止む無しという結論になるわけでございます。

●ダークホース枠の完全覚醒!
前評判通りただのサッカーアニメでないと{netabare} 目されていた本作がどんどん加速度を増していく
ようにして完全に安定軌道に乗ったようであります。

普通のサッカーものに比べたら圧倒的に独創的で魅力的な物語展開をしているように思います。

今では昔の話になりますがキャプテン翼のシミュレーションゲーム
というものがありまして、当方これにかなり嵌った記憶がございます。

スポーツゲームと言えばリアルタイムのアクションゲーム的なものになるのが既定路線ですが
それを敢えて戦略シミュレーションものに仕上げたそのゲームはとても斬新で、
当時シミュレーションゲームマニアだった当方は衝撃を受けた次第であります。

敢えて言うならば本作もそのような戦略シミュレーションゲーム的な要素やそれに伴う
駆け引きが非常に興味深く、軽く単純スポーツ作品を圧倒的に凌駕している作風はお見事
といった感じであり、普通のサッカーものに比べてエンタメ性もかなり高い
ものであると言っていいでしょう。

今期冬アニメが予想外に伸びきれてない中で、本作のパフォーマンスは
とりわけ目を見張るものあるように思います。{/netabare}


本作がジャンプ系作品が得意とするところの所謂スポーツ根性的熱血物語に属するが故に
レビューを書くことに対して大いにためらい感を抱いていたわけですが…しかし
厳密に言うならば、原作はジャンプではなくマガジンだろ?と突っ込まれる可能性について
察知した時には既に手遅れでありました・・・

そんな時にはむしろ逆に知ったかぶりをフルスイングして猫騙しの如く振り逃げした挙句出塁できれば
すべては想定の範囲内の戦略通り…結果オーライというわけでございます。

「One for all All for one」という言葉について解説いたしましょう。

「それはラグビーの話であってサッカーちゃうやろおっさん!」というガチな突っ込みの類は
くれぐれも御自愛くださいますよう心よりお願い申し上げます。

要するに「日本人の常識は世界の非常識」という格言通りに、過去に積み重ねられてきた
日本サッカーの組織的な戦略論や戦術論など世界基準では全く以て通用しないという本作の主張は
概ね正しいと言わざるを得ないというのが結論であります。

「和をもちて 尊しなりぞ」と言わばなら
「和の国」我らの美徳なり
その大義 成すため覚悟負うならば 個というものの逝く末は
「特攻」を賭けるが如く潔く 散り逝く桜を旨とする
定めに従い生きるのは 儚き命が在りし日の 夢見る暁冷めるまで
思いが巡る走馬灯
伝わる便りがあるならば 尽くして消えるも 眩き生涯

「とりあえずサッカーについての戦術論を知らんなら黙っておけ、おっさん!」
というガチな突っ込みの類は、くれぐれも御自愛くださいますよう心よりお願い申し上げます。

日本サッカーの戦術論的な駄目さ加減についての話は次回以降の更新で
本気を出していく所存にございます。

投稿 : 2023/03/30
閲覧 : 131
サンキュー:

5

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