「サイダーのように言葉が湧き上がる(アニメ映画)」

総合得点
71.0
感想・評価
70
棚に入れた
265
ランキング
1395
★★★★☆ 3.7 (70)
物語
3.6
作画
4.0
声優
3.6
音楽
3.7
キャラ
3.7

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ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

サイダーのように気持ちが湧き上がらず。

【概要】

アニメーション制作:シグナル・エムディ、サブリメイション
2021年7月22日に公開された87分間の劇場版アニメ。

監督は、イシグロキョウヘイ。

【あらすじ】

地方の大型ショッピングモール(イオンがモデル)で出会った、
コミュ障の口下手で気持ちを俳句で表現する少年チェリー(佐倉結以)と、
ネット動画の人気配信者だが、
コンプレックスのある出っ歯をマスクで隠している少女スマイル(星野ユキ)、
この二人が偶然の出会いをきっかけにスマホで交流をして仲良くなる話。

バイト先の福祉施設の利用者の一人であるフジヤマ老人の、
想い出のレコード探しに協力することから、
チェリーとスマイルの心境と関係性が変化していく。

【感想】

今見たら別の感想を持つかもしれませんが、同じくイシグロ監督、愛敬キャラデザの、
『四月は君の嘘』のキラキラした画作りとモノローグポエムが趣味じゃなかった自分としては、
今作でもハマるということもなく、何でもかんでも俳句で感情表現する気障さ、
『ツルモク独身寮』の窪之内英策を思い出させる、キャラデザや作画芝居の古さが、
わたせせいぞうを彷彿させるカラフルさで装飾された田舎の景観。
主人公のチェリー少年が恥ずかしさで顔が茹でダコのように真っ赤になったりする表現、
それらに魅力を感じることなく、淡々とあらすじを消化するだけの87分間でした。

主人公のチェリーくんがコミュ障設定の割に、ビーバー、ジャパン、タフボーイと3人の友人がいて、
口下手なだけで孤独ではなく、彼自身が乗り越えないといけない壁が、
外界から自分を遠ざける小道具として使われているヘッドホンの着脱だけでしか表現されてなくて、
彼の心を理解して感情移入しようという域にまで達することなく、

ヒロインのスマイルも唯自分の容姿を気にしてマスクで出っ歯を隠すコンプレックスが、
シンプルなルッキズムの話であって、それ以上の掘り下げもなく、
浅い悩みの少年少女がなりゆきでボーイ・ミーツ・ガールをして、告白エンドで終わるだけという、
映画館で見たらなりゆきに心を躍らせることもなく、
物足りない時間を過ごしただけだろうという確信が持てますね。

唯一、フジヤマ老人が想い出のレコードを聞いて、昔を思い出して涙するシーンは良かったです。
最後の、チェリー少年が俳句を大声で叫び続けてのスマイルへの告白のシーンは、言葉が過剰すぎ、
出来れば表情の芝居を楽しみたかった自分としてはチェリーとスマイルの作画に惹かれることなく、
『はいはい!良かったね!』止まりで、絶賛するほどのアニメではなかったですね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2023/05/11
閲覧 : 222
サンキュー:

18

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