「陰の実力者になりたくて! 2nd season(TVアニメ動画)」

総合得点
74.4
感想・評価
237
棚に入れた
978
ランキング
908
★★★★☆ 3.8 (237)
物語
3.7
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.6
キャラ
3.9

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easy さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

『初報PV前にS1全20話完成、S1放送前にS2製作決定』恵まれた環境に対して、S2取捨選択のちぐはぐさ

S1全20話は繰り返し見ており、書籍版、web版も全て読みました
アニメ監督はweb版ファンで、企画開始前から知る原作勢だそうですが、
どうも監督がコメディ・シリアスの明確な区分に飽きてしまったようで

それでは、S2の内容がどうだったかといえば、

【評価点】
・セリフ、場面などの修正部分
 (女王編冒頭で宿に戻り鼻くそ飛ばす場面カット等)
・省エネしつつ可能な範囲でアクション、音楽の盛り上げ

【腐った部分】
・飽きたかダレたか、シリアスへ過剰侵食したコメディ
・『鬱陶しいキャラ』ヒョロ、ジャガの扱い優遇等

例:

※『血の女王編』アクションシリアス(リカバリー発動)にて最後の最後、
 全く関係ない(原作にも当然無い)ヒョロジャガキスシーン混入
 更に言うならば、ここは未だ音楽も含めて盛り上がりこそ有りますが、
 本来このお話の締めは「失うわけには~」という流れではなく、
 クライマックス自体がコメディ調へ改変されてしまっています

※とぼけたことを言う→「えっ?」
 このパターンをあろうことかシリアスシーンへ持ち込み、
 ダラけさせる、最終話にまで使う乱用

※ラウンズレベルの強者相手の時にはおふざけはしないのに、
 S2は原作ですら崩していないその要素を最終話で『勝手に』破壊
 S1最終話の魔王シャドウ(最終2話はオリジナル大半)評価気にしすぎ?
 原作信者監督さん大丈夫?

※『web版のような、偽札編→黒き薔薇編を繋ぐネタがない』
 『そうだ原作者に"シドがいない&ヒョロジャガ"で書いてもらおう』
  等というお題で発注、クズをガーデン勢に絡ませて1本分消費
  日常パートのクズ2匹を非日常側へ接触させる最悪展開
  クソ

全体的に、シリアス、コメディのメリハリが無くなってしまいました
S1「偽りの果て」痩騎士→シェリーにクズ2匹混ぜたらどう思いますか
シリアスは『手探りでS1製作していた頃の奇跡』だったのでしょうか?

『初報PV前にS1全20話完成、S1放送前にS2製作決定』

恵まれた製作環境だからといって、クズ混入なんてもう結構です
私はクズ2匹自体大嫌いですし、本当に、心底、汚染にはガッカリでした
オリアナ王国までの繋ぎは後から思い付いたようですが、
見たくもないクズより、急ぎ足なシド収容所編の方がマシです


 【補足】

「S2が本来の持ち味~」とおっしゃってる方がいましたので追記
「「漫画版と違う」と仰られている方がいる」というのは、
【原版『書籍/web版』と、漫画版の違い】を指摘しているだけであり、
原作信者(自称)監督は『書籍/web版』ベースにしてますから、そりゃそうなります

S1はシリアス主体で構成されていたわけではありません、また、
S2に出てくる異常コメディ要素は【S1段階でほぼ全て】詰まっております
例えば指摘されていた部分幾つか、

マリーを守る(という設定の)ためにチンピラにわざと殴られて遊ぶ
書籍版第4巻・該当場面モノローグ「ふふふ、美しきやられモブ」
S1第7話07:20-(ローズとの対戦)「モブ式奥義」再現版にすぎません
S1第15-16話のジミナ・セーネン暴行&クイントン焼き直し(※)です

※ S1第15話『最強最弱の男』→第16話『見えざる真意』
  路地裏でわざと暴行された相手・クイントンの顔すら覚えない異常性
  「僕は大切なものと、そうでないものを、明確に分けているので」

チンピラ〇害
S2第9話『鍵』前半パートで殴られたチンピラを〇害するシーンは、
S1第2話『結成シャドウガーデン』段階で行った「盗賊狩り」の延長であって、
彼は最初から首尾一貫した異常者であり、
弱者装うごっこ遊びも初登場(斬られたフリ)第2話段階で見せています
アルファの肉塊を発見する直前、まごうことなき最序盤

元雪狐商会の娼婦・マリーとの会話
「助けられたんです」に対し、シャドウ(自分)の話である事に気付かず、
「誰だか知らないけど、分かってる奴がいるじゃないか」
「分かってる奴~」という台詞はオリジナル部分
原版は特に考えもなくチンピラ全員ヤるのみ、その後の金を置く理由も
実際のところは「アップルジュース代払わなくちゃ」程度なのだが、
ここは逆に上記原版セリフを省くことでキリッとした場面に変わっている

マンネリと自分探し
S2では意図的にS1カットを微妙にずらして使いまわしており、
分かりやすい例では、
S2第9話ウィクトーリア腕再生=S1第17話ローズ悪魔憑き治癒、
S2第1話ラスト『紅の塔・門前着地』などは、S1第9話でローズを助ける時のカット、
S1第1話21:16-、シャドウ初登場「せっかくの転生」を重ねた始まり方です

『自分探し』のオリジナルコメディを入れてくるのがS2後半の特徴
『マンネリ』だからこそ、シド君は『自分探し』を始めたわけで、
『本来の視点どころか、使いまわし』であることを暗に作中で明言している

だらけてしまったS2最終話、怪物化ラウンズにこうも言っていたでしょう
「あげくエフェクトは使いまわしか」
監督が「繰り返し」を意識している事はオフィシャルでも隠していません

結論

私は元と比較したうえでオリジナル部分に対しての評価もしていますが、
S1に比べ、S2は部分部分を弄り回した結果、バランスが取れていない、
差異云々以前にメリハリが無く、だらけ過ぎだなという感想です

投稿 : 2024/07/31
閲覧 : 98
サンキュー:

3

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