ハニワピンコ さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
低空あらすじなぞり
バンナムの打ち出した新規メディアミックスプロジェクト『project SYN』のアニメ作品で、『青春ブタ野郎』シリーズの鴨志田一をアニメ版原案に、『ヤマノススメ』シリーズの山本祐介監督、エイトビット制作。今後にアニメ時系列以前を舞台としたゲーム版、そしてその他グッズの展開も予定されている(24年1月現在)
さて、そんなプロジェクトの走りとして公開されたテレビアニメ版。原案と1.2話の脚本が鴨志田一だったので最近また青ブタ熱も上がってきてたし好みそうな題材だしでちょっとは期待して見始めた
最初っから最後まで基本一話完結だからこそ、1話であらかじめ決められた「あらすじ」をこなして情報の開示やキャラの関係の進展や成長を丁寧に丁寧にマニュアル通りに見せてくるから、予め定められた、1話だったら「ドリフターになることを夢見る青年「カナタ」はある日、凄腕のドリフター「トキオ」と一緒に廃墟となったミュージアムを探索中、記憶を失ったメイガスを発見する。そのメイガスは日常生活に必要なスキルが欠如したポンコツだったが、そこへ突如としてエンダーズが襲撃。カナタたちが住む「ロックタウン」に危機がせまる。」(公式サイトより引用)
で引用した内容の通りに事が進んで、それ以外の部分で特に印象に残る描写や見せ方もなければ、最後の結で1話の終わりにちょっと進展した関係 成長したキャラを見せて終わり。2話なら同じ様に公式サイトあらすじ通りに進んで攫われて助けてパートナーになって終わり。「あらすじ」で示された内容をなぞるだけで、キャラを成長 関係を進展 情報を開示して次の話へを延々と繰り返すのみでそれ以上が全然無いんだよね。3話は脚本も変わってこの世界観の面白さというよりは舞台設定から変えて、コメディも入れてキャラで笑わせて一話持たせていたけれど、4話はまた本筋っぽいメカ要素でまた新しいキャラと主人公とノワールの関係に物語的な展開を入れるのみで、ラストのまとめが機械的に示される1 2話のような作りで微妙だった
そんな感じで1話1話をたった一文でカンタンに示せるほど、途中の展開がその最後1話を通しての“まとめ”の為だけに使われていて、それ以上もそれ以下もないストーリーは記憶に残らないのが前半だったかな
後半というか5話以降は、そんなキャラの紹介も殆ど終わって、本筋に沿った文脈でキャラの関わりや世界観の見せ方がされるようになってきたから、展開のためだけの浮いたセリフやキャラの関わりがある程度自然になって、そこで展開されるストーリーにも中々興味が湧くようになっていって、ラストまで結構一気に駆け抜けてライド展開からの総力戦感も楽しめててラストには新たな展開も見せて2クール目へと締められていた
あとキャラデザは結構好みなのは多かったかな。ノワール声優の古賀葵さんは最初は低めの茅野愛衣さんかと思ってたけどクレジットで驚いたけれど、後半にキャラ変わりしてから語気強めの話し方になるから納得のキャスティングだった
期待よりは低空で、世間の反応も作品のクオリティに準ずる程度で、たまにコアな支持層を作る平均的オリジナルIP宣伝アニメに過ぎない一作だったかなと2クールも見切った今思うけれど、群雄割拠の中でそうそう爆発性のある作品は生まれないよなーとしみじみ思うけれど、1クールに20くらい放送作はあったとして全部見ることはハッキリ言って映画よりそんなに無理ではないし、アニメコンテンツはしっかり観衆の評価の目を通り過ぎて選別されてシンプルにクオリティの高いものはしっかりウケてるので、淘汰されてしまう側に過ぎなかったのかな