くろゆき* さんの感想・評価
4.1
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 2.5
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
”人を測るに、外見をもってなすは愚行である”
やはり荒木監督は”原作もの(TVシリーズを再編集した劇場映画ですからね)”だと映えますね。
采配ぶりが落ち着いてて、何を描いて伝えたいかが、大分ハッキリ見えてくるので、安心して見れますね。
顕著なのは103分の間のシーンの取捨選択。前編が言ってしまえば”カバネリ甲鉄城編”ですし、必然的に甲鉄城の内部がドラマの主軸となる。
そうなると何をテーマに描くか分かってないとダメだし、分かってないと手腕があろうと、きっと寒い出来のはず。
いや見る前正直言うと、”大丈夫か?”と心配でした。監督は作品への気合いが大分ある方ですが、オリジナルのまとめ方が巧い方とは言えぬので…
そしたら見事にその危惧を吹っ飛ばしてくれました。
”結束”をテーマに絞った話の流れが爽快ですし、城内の疑心暗鬼が協力へと変わる流れ。
そこがTVシリーズよりもかなりスムーズでしたね(疑心を来栖に担わせるのが、個人的にはナイスでした)。
カバネの猛威も惜しみなしだし、甲鉄城の走りと外観。
何もかもがディストピア映画好きへのご褒美ですね。
破壊描写も満載ですので、男の子が好きなもの、全部詰まってますからね。
新カットと没カット(PV第一弾最初のカット、それから2カット、13カット、19カット、37カット目に映るカバネです。
あとPV数えてみたら、全部で40カットでした)も予想よりも詰まってますし、TVシリーズを既に知ってる方も新鮮に見れますよ。
まあ黒けぶりのデザインが某ジブリ映画感満載なので、そこはマイナス点かなと。
とはいえ信じられませんが総集編前編、凄いです。
総集編映画史上、かなりの上位に食い込むかと。