takato さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:今観てる
痛みを知り、それに屈せぬ者だけが真の「いのり」に通じる。断固たる決意から自己肯定へ、そんなの好きに決まってます!!
CGでフィギュアを描くのはやはり手描きの力には劣るなぁ…と思ったが、掴みとしてのドラマが薄っぺらなバズリ先行じゃなく正に断固たる決意!。この熱さと、フィギュアという世界をしっかり技術から描いていく上手さが合わされば傑作への道は開ける!。
それにしても、持っていない人、欠けている人こそそれを埋めようと生きざるを得ない。そんな生き方こそ心から真に胸を打つものになりえる。最初から持ってる人が無双するか、持ってることに気づくだけの話なんてもうウンザリ。しかも、師弟で想いをシンクロさせてきよるとは…、このアニメできる!。
自己肯定感が低いのはデフォルトな現代において、「それでも!」が描けるがどうかが傑作かどうかの分水嶺ではないだろうか?。本作はその覚悟と凄味がある!。
「おおきく振りかぶって」くらいからかと思うが、とにかくキャラみんなに愛があって丁寧にキャラ造形されているのが伝わってくるのが見事!。基本みんな良い人なのは必ずしも全肯定しないが、雑な悪役や愛がない感じのかませがいないのは偉い。もう天才です!の時代じゃなくて地に足のついた努力と不屈さの時代なのだと言いたい。子供が健気+ひたむきなのは最強の武器!。
ただ、そのせいか最強キャラな光ちゃんだけ今のところ少し薄いような。これから描き込めれるのかもだが。主人公が追い続ける目標として「はじめの一歩」における宮田くん、「ボールルームへようこそ」の清春みたいに単に天才というのを超えた存在だと見せつけて欲しい。
それにしても、こんな少年漫画的な熱い作品がアフタヌーンというのは信じられない…。少し急ぎすぎな気もするが、現在では昔みたいにゆっくり時間かけられないから仕方ないかな。12話後半の高揚感はいつ以来だろうってくらい熱いものがあった。
最後に始まりと終わりが対になる演出はやはり最高!。過去の自分を肯定する流れはいつ見てもええ。今の時代、社会的政治的なテーマが苦手な日本コンテンツのテーマは、自己実現か自己肯定に限る。
現代のスポ根たる本作に対して最後にジークアクスを控える鶴巻監督の傑作トップ2のクライマックスの台詞を贈って締めます。
痛い事や、苦しい事をありがたがるなんて馬鹿みたいじゃないか!だけど、それが人間ってことなんだ。強さは体の大きさじゃない、心の力だ!そうなんだろノノ!それが、努力と根性だっ!!。