「イヴの時間 劇場版(アニメ映画)」

総合得点
78.2
感想・評価
1413
棚に入れた
7616
ランキング
556
★★★★☆ 3.9 (1413)
物語
4.1
作画
4.0
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.9

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にゃんた さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

I enjoyed the time of EVE

作品についての感想は、既に素晴らしいレビューを書かれている方がいらっしゃるので・・・
三原則について、法律解釈論の視点から、
ちょっと思ったことをダラダラと書いてみる。

★ロボット工学三原則★

第一条:
ロボットは人間に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。

第二条:ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。

第三条:ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。


この有名な命題は、すべての事象をカバーできるわけではない。
それゆえ、そこに様々な苦悩やドラマが生まれる訳だが、この作品もその点を描いていたように思う。

★結局1条の問題に帰着★
2条ただし書や3条からは、1条の解釈にたどり着く仕組みになっている。
よって、1条の解釈が全てに影響を及ぼすことになる。

★1条の解釈で遊んでみた★
たとえば、
仮に、第一条でいう「危害」に、精神的なダメージも含むと解釈するならば・・・
人間が精神的ダメージを受ける「危険」があるかどうかを、ロボットに判断させることは困難だ。
また、ロボット自身の行動や発言によって、危害が生じてしまうおそれもある。
更に、そもそも1条後段は、危険の看過という不作為をも禁じているため、違反となる範囲が拡がり、判断はより困難となるだろう。

ロボットにこれを判断させるには、ロボットに「人間の心」についての学習をさせる必要が出てくる。
・・・そう考えると、やはり「ロボットに人間の心を理解させる」という、いかにもドラマが生まれそうな設定にたどり着く。

あの喫茶店でロボット達が人間の心について学んでいる(学びに来ている訳ではないが)という事実は、今後どのようなドラマを生んでいくのだろうか。
この作品が、精神的ダメージについて描くのかについては分からないが、是非、三原則の新しい解釈や問題点を絡めて描いて欲しいと思っている。

投稿 : 2012/03/02
閲覧 : 923
サンキュー:

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