ひげ さんの感想・評価

3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

おとなはウソつきではないのです。

まちがえをするだけなのです。

そんな少年誌の名言を思い出す原作、そこも含めて映像化しちゃった製作会社の愛を感じます。
アニメシリーズだけを見た方は作者のメタなツッコミもないわけで矛盾を感じると思います。
広い心で何かしら脳内補完してあげればいいのではないかと。

化で一度やったお話をもう一度詳細にってことですから、もともと無理があるのです。
おもしろい設定が思いついたからでしょうか。
登場人物の成長を描く第2部への前提として書かなきゃならない。
しかし化の描写、アニメの映像とおなじだとおもしろくならないとかかな・・。
作者もいろいろあったんでしょう。
過去は振り返らない、矛盾ができても多少やりたい放題でいいやと吹っ切れちゃったと感じる作品です。
ある意味、新約つばさキャットなんでしょうか。
そのせいか、私は猫物語はけっこう好きです。
特に白は作者が自画自賛？するほど。映像化が楽しみなのです。


アニメ版の内容ですけど、
妹虫とかのカットとかオッパイのくだりとかあんなもんでいいです。エロはほどほどにそのおかげでテンポも良いかと。
残念なのは羽川家の説明がほとんどない。
サブタイがつばさファミリーなのにｗ

{netabare}
お話をざっくりとまとめてしまうと、

アララギ君が怪我をしている羽川に会う。会話の途中死んだ猫を埋める→傷の理由は義理親のＤＶ、でも普段はシカト系らしい→その後、彼女が障り猫に憑かれる→原因を突き止めるため暦が羽川の家を調べにいったら立派な宅なのに彼女の部屋がない・・・・なんだこの家族は・・ｶﾞｸﾌﾞﾙ・・→でも本当の化物は羽川つばさ自身だった・・・

こういうシンプルで綺麗な流れのホラーなのに、羽川が抱えるストレスの詳細がわからず。
原作にある暴力とか家庭の描写カットしすぎです。
家族についてほぼ語られてない、肝心の部屋のくだりは初見の方はわかったのだろうか・・。
怪我も実は一発いれられて、例の台詞を吐いたあと、またﾎﾞｺﾎﾞｺされてるんです。
二度もぶったね！オヤジにもぶたれたことないのに！ていう、そこがミソだと思ってたんですけど・・あれれ？・・。

羽川一家の謎と、羽川翼の本質、正体の発覚で二段オチじゃなかったのか・・。
忍野が言う羽川の善性がすべての元凶というだけで済ませていいのか。
これが本心でもないようで、あとでアララギ君と二人で反省会するんです。

まず親が悪いんです。完全なＤＱＮなんです。
それありきで、この前提があって自分に目を背け、親と向き合わなかった、他人に助けを求めることを一切してこなかったヒロインが悪いというそういうお話だったと思うんだけどな・・・。

物語としても気分悪くなる人物背景を説明しないと結末がどんでん返しにならない。
救いがまったくないんだけど面白いというシリーズ、作品の特徴がうすまってしまっているように感じました。


元のお話があまりに重いとか、試聴対象者を考えると社会的にまずいってのがあるのでしょうか・・。
正月にこんなもん流したらいけない、放送倫理にひっかかるとか？
テンポ、尺の問題でボカしといて次作で語っとけばいいか・・なのかなもしれないけど。
妹の半裸でお茶を濁すのですから製作は大人として家庭のお話をハッキリかいてよかったのではないかと。
そこらへん、化はポップに人物の不幸を表してあってすごくよかったです。
試聴前はガハラ家みたいなネタを期待してたのですけど・・。
ＡＣでツッコミくらうくらいの不謹慎な演出が足りませぬ。

あくまでこの作品はつばさキャットの焼き直し、白への伏線話なんで羽川さんの膨大なストレスの概要を説明しないと・。
{/netabare}
お話の本筋が好きだったのでくちおしや・・・・
あといい加減傷を作らないとｗメメや忍が謎のまま2部へ。

でも忍野メメはやっぱかっこいいね！
ひとりだけアホなことしてるし・・。彼あっての『物語シリーズ』っだよなっていう安定感があります。
でもメメ＆アララギのコンビはこれで本当に御終い。
そんな意味でも1stシーズン最終回なようで。さみしす。