「R.O.D THE TV[リードオアダイ](TVアニメ動画)」

総合得点
70.5
感想・評価
375
棚に入れた
1974
ランキング
1497
★★★★☆ 3.8 (375)
物語
3.8
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
3.9

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ネタバレ

Lovin さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

観た感じ

■概要{netabare}
 原作:倉田英之

 監督:舛成孝二
 脚本:倉田英之
 キャラクタ原案:羽音たらく
 ゲストキャラクタ原案:綾永らん
 キャラクタデザイン:石浜真史
 制作:J.C.STAFF
 話数:2クール全26話
 聖地:神保町

 OP:「R.O.D」

 ED1:「Moments in The Sun」
     by kazami with Home Grown

 ED2:「Confidence」
     by 三浦理恵子
{/netabare}
■感想
 DVDを視聴。ダメ人間共の話。

 物語を紡ぎだす者と消費する者の、奇妙な共同生活が中心に描かれる。

 本作品には主人公と言えるキャラが複数存在する。先ず、主要キャラのうち唯一「物語を紡ぎだす」側の天才小説家菫川ねねね。次に、文字通り神保町の書店の本を店丸ごと「爆買い」するミシェール、物静かだが大柄で暗くて狭い場所が好きなマギー、姉二人とは対照的に本が嫌いなアニタの三姉妹。そして自宅ビルが丸ごと書庫の読子。本作の前に発表されたOVAでは読子が主人公だったが、本作の前半は登場しない。

 前半は、あることが理由でスランプに陥った菫川ねねねが中心となる。彼女が如何にして立ち止まり、そして再び歩き始めることが出来るのか、彼女の苦悩が描かれる。これらについて作中では殆ど語られないが、私はやはり需要と供給だったのだと思う。結局ねねねは身近な読み手が欲しかった、重度のリブリオマニアを餌付けすることに快感を覚えてしまった、だから身近で最高の読み手を失った喪失感が半端ではなかったのでは、と思う。

 後半は、前半から伏線的にやっていた三姉妹のキナ臭いアルバイト先絡みの話が中心となる。ここではまだ対立軸が複数にわかれている。そのうちの一極は前半の締め括りとして壮絶な乱戦の中で崩壊し、それ以降は登場しない。
 何故「本を読む話」から壮絶な乱戦へと繋がるのか、そこにこそREAD OR DIE(「読む」か「死」か)というタイトルが如実に表されていると思う。

 OPは全話通して変わらないが、後半から登場するキャラのカットが幾つか差し込まれる。EDは前半はムードのあるポップス調の曲から、後半はアイドルの曲へと入れ替わる。

 キャラクタについては、どのキャラも魅力的で誰が特別というのはない。女性キャラが多いのでどうしてもそういう評価になってしまうが、陰の薄いマギーも勿論、ヤンチャなアニタもキャラが立っていた。個人的にはコーディネーターという微妙な職業の金(キム)さんを推しておきたい。

 キャストについて、皆が疑問を抱くと思われるのが読子役の三浦理恵子だ。何故アイドルを起用したのか、政治的な何かがあったのか疑問は尽きないが、読子という重要なキーパーソンでありながら配役としてはベストだと思う。理由は前出の後半OPにて差し替えられたカットを見れば理解できるだろう。
 またアニタ役の斉藤千和について個人的に評価できないのは、この作品でのハマり方が尋常ではなかったことが原因でもある。そのくらいこの作品に関しては評価する。

 スタッフには私でも知っている方々が名前を連ねていた。全話のクレジットを確認したわけではないが、細田直人(はたらく魔王さま!)、秋田谷典昭(Bonjour♪恋味パティスリー)、杉本功(ガールズ&パンツァー)、鈴木行(HAPPY★LESSON)、梅津泰臣(MEZZO FORTE)辺りは確認でできた。

 この作品が何故好きなのかを未だ以って上手に説明できないが、多分BGMや後日談が好きなのだと思う。途中の紆余曲折の結末が概ね回収されているからだ。その中でも後半EDの件や、前半のクライマックス直前のアレを、一番ホッとできる結末だったのが「よかったなぁ」と思えたのが大きかっただろう。
 書きたいことはまだまだあるが、10年以上前の作品に興味を持って頂ける方のために控えておきたい。

□以前書いた感想
 {netabare}DVDで視聴。1話から最終話まで、なんとなく暗いようなイメージはあるが、戦闘や展開の緊張感はなかなか。私は見る順番が違ったが、多分OVAから見ると話がつながると思う。面白くて原作にも手を出してしまった(READ OR DREAMも)。

 脚本が倉田英之なのだが、彼の描く女性(少女?)キャラは魅力的なのが多い。この作品も同様で、三姉妹、読子、ねねねの個性が見事に描かれていると思う。

 あとOP、挿入曲がインストゥルメンタルで、未だに携帯の着メロに設定しているくらい良い曲。
{/netabare}
■蛇足{netabare}
 私は残念ながら本作品→OVAの順になってしまったが、

 OVAの原作漫画と、

 ゲストキャラクタ原案の綾永らんが描いた

 READ OR DREAMまでは読んだ。
{/netabare}

投稿 : 2015/11/08
閲覧 : 444
サンキュー:

32

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