「空の境界 第四章 伽藍の洞[ガランノドウ](アニメ映画)」

総合得点
72.1
感想・評価
685
棚に入れた
4046
ランキング
1173
★★★★☆ 4.0 (685)
物語
3.9
作画
4.2
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.0

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ネタバレ

エウネル さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

生と死の境界。そこで得たものと失ったもの。

この作品は4章ですが空の境界の時系列では2番目です。
冒頭でいきなり両儀式が病院に運ばれていたのは2章の最後で事故にあったからです。。その後、式は昏睡状態のまま2年の時が流れていた。そんなある日突然、式は目を覚ましたが………。まぁ、そんな感じで物語が始まります。
{netabare} 式は昏睡状態だった2年間、生と死の境界線にいました。そこで式は手に入れたものと失ったものがあります。
手に入れたものは1章,3章,そして4章でも活躍する直死の魔眼である。万物には全てほころびがある。そして直死の魔眼にはほころびが「死の線」として見えてしまう。死んだあとのバラバラになった様子まで見えてしまうのが恐ろしいですね。式が自分の目を潰そうとするのもわかります。
失ったものは式の男の人格である織です。女の人格である式にとって失った絶望はとても大きいものでした。なぜなら、式は織に生の実感を持っていたからです。式は体は女なので、事故にあう前は織を抑制していました。式はずっと織を閉じ込め傷つけてきました。その痛みが生きている実感だったのだと思います。織がいなくなって、空(から)になってしまった式は黒桐幹也のことも忘れていました。黒桐幹也は織にとって強い存在だったので、織がいなくなって記憶が薄れてしまったのです。また、生きる意味も見失っていました。ですが死の淵をさまよった式はあそこには戻りたくないと思います。
そんな絶望の中、式の肉体を器にしようとする死霊が襲ってきます。そこで式は「迷うな!!」と叫び、直死の魔眼で死霊と戦います。「迷うな」というセリフには、生きる目的を失ったが、新たに目的を見つけようとする式の決意だったのだと思います。 {/netabare}
今回も作画と音楽が素晴らしかったです。背景がとても綺麗で、戦闘シーンは音楽ととてもあっていて式と蒼崎橙子がとてもカッコ良かったです。
戦闘シーンでのセリフがとてもキマってました。
印象に残っているセリフは
{netabare} 式の「迷うな!!」はもちろんですが、「あれは生きてる死体だろ……なら、なんであろうと殺して見せる!!」や「私は弱い私を殺す、お前なんかに両儀式は渡さない!!」が とても良かったです。「弱い私を殺す」というのも、生きる目的を失った自分を消すための言葉なのかもしれません。{/netabare}
空の境界は話が難しくて理解するのが大変ですが、考察するのがとても楽しい作品です。

投稿 : 2013/11/25
閲覧 : 384
サンキュー:

30

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