sherlock さんの感想・評価

4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

触れて時間が経つと消えてなくなってしまう雪(記憶)…温まった水(思い出)だけが残っていく…

まず、アニメを観た率直な感想から…
このアニメは本当に{netabare}安定してにゃんこ先生が寝てますね笑
にゃんこ先生と雪見酒!!飲んでみたいです!!
(もちろん、雪より団子なので雪は視界にかろうじて入ってればOK!!ww){/netabare}

そして探し物を探す妖怪…雪花
何を探しているのかは最後のお楽しみなので秘密ですが…←ネタバレレビューだろっっww
人が生涯何かを忘れ求め続けているように
雪花もまた、何か定めがあると知りながらそれを忘れ探している…
それはマズローの欲求段階説によれば『生理的欲求』や『安全の欲求』の次に
人が生涯必要とする『所属と愛の欲求』によるものではないかと思われる…
孤独感や不安を解消するために人は何かを求め探しづけているのだ…

皆さんは

“記憶”と“思い出”の大きな違いとは一体なんだと思いますか?

僕はこのアニメを観て
“記憶”は{netabare}時間が経つと色褪せ消えていくもの(しだいに忘れていく){/netabare}
“思い出”は{netabare}その人のその時の“感情”を内包し、決して色褪せないもの{/netabare}
なのではないかと僕は感じた

また、“記憶”は{netabare}起きた過去として不変だが{/netabare}
“思い出”は{netabare}曖昧で歳を重ねるにつれて感じ方が変わってくるもの{/netabare}なのではないかと思う
↑嫌な思い出も今なら良い思い出的なww
(ただし、これはあくまで僕の個人的な思いで感じ方・考え方は人それぞれなので
違うと思われる方がいてもあまり気にしないで下さい^^←できれば批判は受け付けたくありませんww)

このアニメはそんな昔の“思い出”を改めて思い出す(探す)きっかけをくれた気がする

話は大きく変わって…
今回の作品はタイトルにもあるように冬の季節感描写が非常に印象深かった
皆さんは冬に対して「寒い」とか「物寂しい」
というマイナスなイメージをもたれている方が多いのではないだろうか…
しかし、冬は春に開花を迎える花にとってはとても大切な季節で
来春の桜の綺麗な開花はその前の冬の厳しさに影響を受ける
(植物に詳しい方ならご存じの通りvernalizationのepigeneticな変化など^^)
↑興味がある方は聞いていただければ多少なら教えられます

厳しい時期があるからこそ美しい時期が映えてくる…
厳しいからこそ耐えたときの喜びがある…
このアニメを通して、そんな人生の苦難に対し希望を与えてくれているような気がした…
(はい、そこのあなた!!「コイツかなり病んでるな」とか言わない!!www)

はい、ということでかっこつけたような戯言はスルーしてもらって…
このアニメは多軌の出番がないことに驚きを感z…じゃなくてww
我々の暖かい探し物(思い出や人との絆など)とは一体何かを考えさせ
日常にふと思い出をふり返る時間を与えてくれる
そんなアニメなので興味がある方はぜひ一度観てみてはいかがでしょうか(´▽｀)