「劇場版 MARCO 母をたずねて三千里(アニメ映画)」

総合得点
計測不能
感想・評価
3
棚に入れた
16
ランキング
7716
★★★★☆ 3.4 (3)
物語
3.2
作画
3.7
声優
3.3
音楽
3.8
キャラ
3.2

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8
物語 : 1.0 作画 : 2.5 声優 : 1.5 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

劇場版母をたずねて三千里の感想

1999年に劇場公開された『母をたずねて三千里』のビデオを見ました。
歌はシーナ・イーストンですか。
金かけてそうだな・・・
つまらなかった。
主人公マルコの性格が、昔のテレビシリーズの頃のマルコとは違い、思いつめたような行動力がなくなり、カッとしやすい所もなくなり、母さんの安否を気遣うところもなく、人間的な魅力をすべて削ぎ落とされたような、群集の中に紛れ込んだら消えてしまいそうなキャラに変えられていました。
アメデオもただのサルになり、もはやマルコの友達ではなくなっていました。
マルコのお兄さんも、陽気なジェノバっ子から、暗いお兄さんになり、人のよい気弱なお父さんも、影の薄いキャラになっていました。
お母さんも最初から最後まで、太陽のようなあったかさとは無縁の、実にさみしい感じのお母さんに変えられていました。
フィオリーナはまだよかったけれど、ペッピーノさんからは愛すべき所がなくなり、ただの山師(鉱山の採掘事業が当り外れの多いことから投機的な事業で一攫千金をもくろむ人の称。広義では、詐欺師を指す)のようになっていました。
フィオリーナのお姉さんからは、全体的にふくよかな感じがなくなり、美人で、見かけ以外には魅力のないキャラに変わっていました。
マルコがアルゼンチンに渡るときの船フォルゴーレ号のコック長はよかったけれど、マルコに意志の強さも、魅力も、頑張りやさんの所もなくなっているので、コック長がマルコを励ますシーンに感動は得られませんでした。
作画的にも、ジェノバからアルゼンチンに舞台が変わっても、あいかわらず景色は冷たいまま変化がなく、遠い異国まで来た感じがしません。
フアナのお兄さんのパブロは、性格的にも作画的にも(目が死んでいない)、声優さんの与える生命力に満ち溢れたイメージもよかったのですが、主役がキャラ的に弱すぎるので、焼け石に水という感じですね。
マルコは最初から最後まで幼ないままなので、少年の成長物語としては、完全に失敗しています。
マルコが出会う、人々の暖かさや友情も、共感も、援助も、それを受けるに値する程のものが、劇場版のマルコにはないので、人々の優しさが哀れみにしか映りません。
悔しければ怒る、信念があれば戦う、というのが人間的だと思う私としては、見ていて辛かったです。
最後にお母さんに会うシーンも、病気のお母さんはマルコが来たことに励まされて奇跡的に手術が成功するという元のシーンが、病気が治って目が覚めたときに、たまたまマルコがそこにいたように描かれているので、テレビシリーズのときのような感動は得られません。
オリジナルでは泣けたけれどこれでは泣けない・・・
特に最後、お母さんの病気が治り、医師と話をするシーンで、マルコは将来お父さんのような立派な医者になりたいと言って物語が終わりますが、テレビシリーズでの、アルゼンチンに来てから助けてくれた人たちへの恩返しに、将来医者になって必ずこの国に戻ってきますと熱く語るマルコの方が、人間的に魅力的なのは言うまでもないでしょう。
オリジナルは名作でしたが、このリメイク版は駄作です。

投稿 : 2014/02/20
閲覧 : 217

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