ピピン林檎 さんの感想・評価

3.7
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態：観終わった

単話毎の出来は良いものの全体シナリオがラスト3話で破綻

化物語の実績のあるシャフト制作のこのアニメには相当期待していましたが、残念ながら結果的には、

(1)単話毎では脚本・演出とも独特の味わいがあり高く評価できる（特に第1話から第9話まで）ものの、
(2)全体シナリオが崩壊しており、作品としては失敗作の部類と考えざるを得ませんでした。

つまり、
{netabare}
①本来ならば、物語の全体像が明らかにされ、視聴者の結末に向けての期待が大いに高まるはずの第10話から以降のラスト3話で、このアニメのシナリオ構成の失敗が逆に明白になる、という残念なパターンとなってしまっており、
②また、全ての悪を結局のところ「自我を持った蛇」だけになすりつけるという安直で後味の悪い結末にしてしまった点に、やはりシナリオの甘さを感じざるを得ませんでした。
{/netabare}

第9話までは、謎めいた仕掛けが色々施されていて面白かっただけに、本当に残念です。

※以下、以前の初回視聴時の感想、および2回目視聴時の感想。

第1話「人造エネミー」はどうかなぁと思っていたけど、第2話「如月アテンション」まで見終えて、やっぱりシャフト演出は面白い！
現時点でやはり最高レベルだと思いました。

あとは肝心のストーリーが面白いかどうか。
今のところ賛否両論でどちらかというと否定派が目立つようですが、今の感触だと、1クール12話または13話全部見終えたら、やっぱり相当面白かった。。。という感想になるのではないでしょうか。

いや、そうなってくれ。

期待度
★★★★

第3話「メカクシコード」
{netabare}
第1話はお兄さん目線、第2話は妹目線だったんだね。
で、この回で話が繋がるのか。
次回でようやく設定が分かる感じ。
相変わらず洒落た演出で良い。。。
{/netabare}

第4話「カゲロウデイズ」
{netabare}
EDの電車の女の子がようやく登場。
しかしストーリーは第1～3話と殆ど繋がらない仕切り直しの話。
相変わらず演出は非常に面白い。
{/netabare}

第5話「カイエンパンザマスト」
{netabare}
化物が本編にようやく登場？
まだまだストーリーが見えないが、悪くない感じ。
{/netabare}

第6話「ヘッドフォンアクター」
{netabare}
また全然別の話に。学園祭でシューティングゲームをする「たかね」の話。
この回も話自体はとっても面白いのだけれど、全体的なストーリーが一向に掴めないのはどうしたことか。
{/netabare}

第7話「コノハの世界事情」
{netabare}
少し話が見えてくる。シリアス展開でようやく話に引き込まれ始める。
この調子で頑張って。

※2回目視聴後の追記事項・・・エネから見たカノが突然ハルカに変化してしまうシーンがあるが、これはカノの能力が、他人の目に映る自身の姿を偽る「目を欺く」能力であることを予め知っている人にしか分からない内容であり、初見にはまったく理解できないうえ、それについてのフォローが全然入っていない。これでは視聴者が混乱するだけである。
{/netabare}

第8話「ロスタイムメモリー」
{netabare}
能力発動の条件と、メカクシ団の各メンバーの事情がかなり明らかに。
{/netabare}

第9話「アヤノの幸福理論」
{netabare}
ようやくアヤノ回。色々と説明が入るが消化できない。

※2回目視聴後の追記事項・・・アヤノとカノ（しゅうや）回。カノの本名が「しゅうや」であることの説明がないので少し混乱する。
{/netabare}

第10話「空想フォレスト」
{netabare}
化物の側の事情が明らかになる回。
後半はマリー回。

※2回目視聴後の追記事項・・・第9話までは色々と謎を織り込みながらも何とか崩れずにストーリーを追ってこれたけれど、やはりこの回で全体シナリオの崩壊が隠せなくなってきている。残念。
{/netabare}

第11話「オツキミリサイタル」
{netabare}
メカクシ団発足の経緯が明らかになる。
また自我を持つ蛇の目的も明らかに。

※2回目視聴後の追記事項・・・この回で完全に全体シナリオが崩壊してしまった感がある。
{/netabare}

第12話「サマータイムレコード」
{netabare}
なぜアヤノが復活できたのか不明。その他色々終わり方が適当すぎる。

※2回目視聴後の追記事項・・・失敗したアニメによくある説明のまったくないカオス的な大団円を演出して終了してしまった。
{/netabare}