くろゆき* さんの感想・評価

3.6
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

返せー

原作未読。

視聴前に一切情報を仕入れていなかったので、新しい日常系アニメかと思って適当に見始めたのだが、原作漫画の原作者が久米田康治（作画は別人）だと知って衝撃を受けた。
アニメの内容としても、その名前を知っている人にならもう説明不要な感じの久米田節アニメである。

そんな人知らないという人向けに、アニメでも流れ、公式にも掲載されている内容紹介文？を載せると、「このアニメは女の子のかわいさをお楽しみ頂くため、邪魔にならない程度の差し障りのない会話をお楽しみ頂く番組です。」ということらしい。
が、実際のところは、かわいい女の子たちが基本的に差し障りのある会話を繰り広げるアニメである。
扱われるネタは、摩擦のある近隣諸国との関係に始まり、国内政治、宗教、左や右の話、有名人のお薬問題、有名アニメのパロディー他にもおよび、結構ギリギリなブラックジョークアニメだと言える。

もっとも、ずっとそればかりということはなく、回によって内容に結構なバラつきがある。
第１話にしても、最後の最後にドカンとやってくれるのだが、それまではちょっとしたメタ発言があったりするものの、だいぶマイルドに感じた。
かと思えば、危ない話盛りだくさんな回や、相当カオスな回があったり、また逆にネタが薄いマイルド回があったりもする。

あと、久米田作品の特徴として、オチがあるようでない、というよりもむしろ、これオチてないですよね、ということが多々あったりする。
このアニメもその例にもれず、という感じなので、そこには過度な期待はしないほうがいい。

いい点を挙げると、オープニングテーマ、エンディングテーマも含めて、作品としてのテンポがいいということがある。
かわいい女の子たちのトークも、内容はともかくとして、非常に小気味いい。
また、突如としてブッ飛んだ展開やオチが繰り広げられる予測不能さも、魅力のひとつではないだろうか。

内容が内容ゆえに、見る人を選ぶアニメであるのは間違いないが、ハマる人はどっぷりとハマってしまうアニメだと思われる。
上にも書いたようなネタを、洒落のきいたブラックジョークだと軽く笑い飛ばす自信のない人は、見ないほうがいいと思うが。
試しにちょっと見てみようか、という人には、せめて第１話の一番最後まで見てから判断してもらいたいと思う作品である。