「UN-GO(TVアニメ動画)」

総合得点
72.8
感想・評価
1142
棚に入れた
6621
ランキング
1068
★★★★☆ 3.6 (1142)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.5
音楽
3.6
キャラ
3.6

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ネタバレ

じょー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

墜ちよ、生きよ。

原作既読;推理物に対しての論評ですので、ネタバレあります。ご注意ください。

1話

1950年発表の安吾捕物帖の「舞踏会殺人事件」を題材としたストーリーという触れ込みでしたが、、

原作とは、出てくる人物の名前が近いくらいで、ほとんどがオリジナル設定の、オリジナルの話。クリスティの「アクロイド殺人事件」が日本で出版された年。いくら60年前の推理小説と言えども、ちょっとコレは酷いかな。すでに、一度だけ自白を引き出せるという時点で、推理としてはチートで、推理、探偵物ですらない。原作と同じなのは犯人だけで、トリックも動機も不十分。

安吾が捕物帖を書いた背景には、明治初期の動乱の時代を背景に対する世相への批判、評価があったかと思います。「舞踏会殺人事件」の場合には、鹿鳴館を舞台にした上流階級へのアイロニーと、政治的、社会的背景を影に動機を探る所が前半部です。これは、「捕物帖」に対しての、「昭和初期の視点から、日本人の根底を探り出す」(花田清輝)「開明期と戦後の世相を照らし合わせ、混沌を映し出す」(尾崎秀樹)との批評に相当するかと思います。現代版に焼き直すとこのこで、現代の混沌とした世相と照らし合わせて、批評を再構築してくれることを期待していたのですが、これに関しては、、、、、、もう少し見てから判断したいと思います。

1話を見る限りでは、大学の一回生が、「堕落論」を読んで、フレーズを抜き出しながら、俺カッコイイと言っているような、薄っぺらさを禁じ得ません。「墜ちよ」というフレーズを使ってみたかっただけじゃないの?

それでも、期待をもう少し継続して、メッセージを読み取る努力をしてみたいと思います。

____________

以下視聴前レビュー

明治開化安吾捕物帳を原案にしたオリジナル。個人的には、注目度No1、期待度は大分おちるがww

なにはともあれ、異端の作家、批評家、坂口安吾のアニメ化などと考えついたそのアイデアに敬服したい。水島精二さんどう料理してくるのか、スタッフはハガレンのチームでしょうか、キャラデザでは、00つながりか、高河ゆん。

声優さんは、主役の結城新十郎に勝地涼、GOLDEN EGGでも声優をやっていたらしいのですが、知りませんでした。舞台向きの過剰に演技力ある俳優さんと思いますが、アニメには向いているかも。
相棒の”少年”(ここ大事です)には、愛生さん。おそらく原作での戯作者花酒屋因果と思われますが、役どころは大分違うようです。

勝海舟はでてこないかわりに、違う名前の海勝 麟六を登場させる様子。原作と同じ狂言回しとなるかは不明。原作で速水某の吹き込み役は女性。ここら辺は大分手を加えている様子。PV見る限り、多分ツンデレ役だと推測。

原作は非常に軽快でテンポ良い作品なので、これをきっちりアニメの流れに載せることができれば、革新的になる期待半分。推理物のアニメ化結構難しいよねってのが半分、

以下、高度ネタバレです。

基本、原作はミスリード役の安楽椅子探偵、勝海舟の推理に対して、結城が実際に解決というパターンの、短編でできている。
軽快さが売りのワンパターンなので、アニメ化にはひょっとしたら向いているかもしれない。いずれにしろかなり水島さんと會川さんのいじり方で変わってくるので、ここは注目したい。

投稿 : 2011/10/14
閲覧 : 656
サンキュー:

20

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