名作おすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの名作成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月19日の時点で一番の名作おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.0 1 名作アニメランキング1位
陰の実力者になりたくて! 2nd season(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (209)
826人が棚に入れました
「陰の実力者」に憧れた少年は、道半ばで命を失い、シド・カゲノーとして異世界に転生した。新たな世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにしたシドは、陰に潜み、陰を狩る者――シャドウを演じ、付き合いのいい配下の少女たちと闇の教団に対抗する「シャドウガーデン」を組織する。すべては妄想の産物……そのはずだった。ところが世界の闇たる「ディアボロス教団」は実在し、シドの知らぬところで「シャドウガーデン」は教団との抗争を繰り広げていた。次なる舞台は「血の女王」「妖狐」「暴君」の三勢力が統治する無法都市。そこは、ならず者がはびこる弱肉強食の世界だった。吸血鬼たちの支配者「血の女王」の討伐のため、姉のクレアに連行されてきたシドは、またとない「陰の実力者」ムーブの機会に心を躍らせるのだが……。「血の女王」を巡る陰謀が動き出し、無法都市は三つの勢力が入り乱れる。さらに姉のクレアも騒乱に巻き込まれ、シャドウガーデンも独自に行動。混沌を極める中、シドは人知れずシャドウとして暗躍しようとする。赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

3期早く。同時発表しなきゃダメでしょ?追記 やっぱり映画でしたねえ…

 まあ、最後にきてすごい引きでした。世界観の提示とあの方の再登場。途中不満がないわけじゃないですが、上がりの3話が面白かったので、問題ありません。

 そう…物語というのはこうじゃなきゃいけません。伏線とか設定とかエピソードとかそういうのもいいですけど、重要なのは「展開」です。当初は凡百の異世界ワールドかと思っていたら…ですね。1期のOPとかいろいろ仕込んでそうでしたけど。

 本作はテーマ性は薄いですし、シャドウそのものはギャグ・アクション担当です。
 しかし、アルファ、オリアナ、クレア、アレクシア、シェリーなどサブキャラのキャラ造形がとても良くて、そこに感情の部分がはいります。この2重構造が「ワンパンマン」とは違った(いや、似てるか?)究極の俺TUEEEを実現しています。加えて、最終回でこの世界観です。エンタメとはこうでなければ。

 最終回はすごかったですが、オリアナをもう少し描いて欲しかった気がします。

 2期はやっぱり6話のアルファとオメガの対比が一番面白かったかな…単一回の演出というか脚本のうまさでいえばかなり上位に入るくらい良かったです。
 で、スタッフ調べたら、2期は脚本・シリーズ構成が全話加藤還一さん、絵コンテ・監督も全話中西和也さん、総作画監督が1話除いて飯野まことさんという方が担当されたんですね…え、ということは完パケなの?だからクオリティが高かった?

 どうせ人気出るのわかってるなら、同時発表しなきゃダメだろう?と思ってしまいますが…どうでしょう?こういう贅沢な作り方だと3期時間かかるんですかねえ…それとももう準備してるとか…早く発表してほしい。

 続きの発表ないのと、ちょっと面白くない回が2,3話あったので今回はストーリーは満点にしません。4かな。音楽と声優も4。キャラと作画を5とします。
 3期の発表みて、8話を再評価した上でもう1回評価すると思います。え、劇場版かも??考えたくないなあ…


 原作5巻くらいまで読んでて6巻も買ってるんですけど、アニメの方が圧倒的に面白くて途中から寝かしています。もう我慢できないので読みますけどね。



追記 映画かも…といやな予感が走った直後に映画の発表があり、ちょっと落ち込んでます。

 映画…お金はいいんですけど、面倒くさいのと1回だけしかみられないのでコスパと言うより、面白いところを何度もみたいんで…お金取っていいから配信になりませんかねえ…

 それと、テレビだったら見ていた視聴者は離れないんでしょうか?シリーズが下火になって逆効果はないんでしょうか?私は「青ブタ」は面倒になってしまいましたし…せっかく原作ファンだったのに作品そのものから心が離れてしまいます。その辺、マーケティング的な成功失敗は大丈夫なんでしょうか?





1話 話が分からない人は置いて行く潔さが爽快。期待以上です。

{netabare} 2期になってレベルが上がって帰ってきました。この作品を楽しもうと思わない人を置いてけぼりにする展開のスピードが潔くて素晴らしい。登場人物の説明もないです。「死にたくなければ逃げろ」「月が赤い」が気に入って、言いたくなってついでに人助けしている、というのは本作を理解している人に説明は必要ありません。そこが分からない人は1期から見てください、2期なんだから分かる人だけ見ればいいという感じです。
 この作品のクオリティに自信が感じられる無駄を省いたテンポがいい演出が素晴らしい。この制作陣には信頼がおけます。変な課金も独占もないし、風格すら感じられます。

 この超悪乗りでご都合主義の展開が面白く爽快なのは、原作の面白さをちゃんと理解し、マインドをそのままあるいはそれ以上に再現しているからでしょう。
 数多の作品が2期でクオリティを落とす中、大満足の1話となりました。このまま突っ走って欲しいです。{/netabare}


4話 通貨についてかなり面白い話です。
 
{netabare} 信用の本質はやはり感情です。貨幣に疑いが起きればハイパーインフレと取り付け騒ぎになります。そして紙幣の発行は国だけが出来るというのは法律があるからで、その法律が無ければ自治体や私企業でも紙幣は発行できます。その点では本作の今話のやり取りは正しいです。というか、その点を取り上げたのは面白い視点です。複数の紙幣が混在している状況でニセ札による信用のダウンはなかなか物語として理屈が通っています。

 そして、結構鋭い話なのに、相変わらずすっとぼけと真面目が混在して非常に面白かったです。導入の3話のあとで雰囲気が変わらないか見届けました。今期も安定のクオリティですね。{/netabare}


5話 本編が面白いというレビューはもういいでしょう。EDが良いですねえ。癖になります。

{netabare}  5話のEDテトリス花嫁オメガ…よかったですねえ。まあ、そこまでキャラには萌えないのですが、センスといか見せ方というか、とにかくいいです。クセになります。前期のアルファがかなり良かったので、2期はちょっと落ちるかなと思ってましたが、5話で認識を改めました。

 曲ですが、ドラムと管楽器の使い方が面白く、不思議なリズム感がものすごい引っ掛かりがあります。ただ、メロディーを思い出そうと思っても思い出せないという現象で、また聞いてしまうという感じです。
 この難しい歌を平然と…かどうか知りませんが、歌い切る声優さんは本当にすごいですねえ。

 本作はこういうところまでレベルが高いです。原作06巻も届きましたのでしばらくは楽しめそうです。{/netabare}


6話 あれ?信用創造じゃなかったっけ?兌換紙幣なの?俺TUEEEが生み出す歪な構造が、かえって色んな視点の物語を構成している。

{netabare} あれ?換金っていってますが、兌換紙幣だとすると、信用創造の問題じゃない気がするのですが?信用創造の場合は貸付と貸出の規模を裏付けなく「信用」だけで増やすから、取り付け騒ぎが起きるんであって、換金する「金(キンのほう)」があるならその金の範囲でしか、紙幣って発行してないからそもそも取り付けが起きようがない気がするのですが。

(追記 ちょっと調べました。話を追うと金の預かり証としての紙幣の性質と、信用創造をごっちゃにしているみたいですね。信用創造を始めた段階で金本位を止めないと、そりゃあ破綻します。これはニセ札関係ないです。そもそものミツゴシ銀行のやり方が詐欺みたいになってます。金との交換に応じるなら、紙幣と金の量をそろえないと…ドルで言えばそれがアメリカの中央銀行の地下金庫にあったと言われている金の備蓄です。たしか「007ゴールドフィンガー」に出てきた気がします。)

 それはともかく、面白いです。デルタとアルファの戦闘シーンが非常に良かったです。

 そして、俺TUEEEの歪さを逆手にとって立場による違いが非常に興味深い物語の構造になっています。デルタとアルファの知能の差によって、その構造が上手く表現されていました。
 ワンパンマン的ではありますが、本作はアルファ、オリアナそしてシャドウ等々いろんな立場がエピソードで途切れるのではなく、ストーリーの本筋になっているのが秀逸です。6話はそこにデルタが加わったのがいい対比となりました。無条件の信頼の対比ですね。
 1つのストーリーなのに様々な視点から状況を俯瞰するような展開が非常に面白いです。

 アニメの出来も含めやっぱり出色です。6話も非常に満足しました。


追記 デルタとアルファという対極ともいえるけど、もっとも強い2人のキャラとの戦いを1話に入れて、対比を見せるのが工夫したなあと思います。

 そして、その映像化の迫力が凄い。デルタが列車に迫ってくるシーンは鳥肌もので、一方で待ち受けるアルファ。性格が表れています。戦闘シーンも他では見ない丁寧で工夫があるバトル映像でした。

 そしてどちらもシャドウの正体に気が付きますが、その反応の違いがまた良い。
 ストーリーというより演出、画面作り、声優さんの演技も含め、コミカルでもありシリアスでもある見事な映像化でした。{/netabare}


7話 アルファの美しい涙すらギャグにする2重構造が素晴らしい。

{netabare} 本作の面白さが良くでてましたね。シャドウの思惑は矮小で目先の金が欲しい。それ以外のシャドウガーデンや大商会連合は真面目に経済戦争をやります。七陰はシャドウの考えが読めずシャドウの思惑の曲解で一喜一憂している。

 この2重構造が生み出すギャグを端的に見せたような話がこのニセ札編でしょう。
 それはまさにアルファとデルタの対比であり、本編と「かげじつ」の関係でもあります。

 まあ、ちょっと強引ではありますけどね。シャドウというよりはアルファのキャラ性が優れているからこそできる構造でしょう。原作をビジュアル化するときにこの2重性が胆であり、そこを強く意識したんだと思います。それが6話の2つのバトルだったんでしょう。原作にほぼ準拠しているのにアニメの方が各段に見せ方が上手かったです。だから、7話でのアルファの感動の涙がギャグになるということになるんだと思います。 {/netabare}


8話 くだらなすぎて草。逆説じゃなくて本当にくだらなかった。

{netabare} アニオリで期待してたのに…正直あの2人は普段から邪魔だったので、もう出さなくていいです。{/netabare}


9話 少しシャドウの出番を減らして真剣なパートを描いて欲しいかな。

{netabare} オリアナの深刻な想いと、シャドウのいつものフィクサー芸ですね。面白いし、演出はさすがという水準ではあります。

 が、シャドウのコミカル面よりそろそろ女性たちの物語中心に描いていいんじゃないかなと思います。シャドウパートは清涼剤としてコミカル担当で、もうちょっとじっくりオリアナとか他の女性を描いて欲しい。

 まあ、新エピソードのスタート回なのでしょうがないですが、6話のアルファとデルタの対比が素晴らしかっただけに、少し緊張感のある掴みが欲しいですね。{/netabare}


10話 9話よりかなり面白かった。視点なんでしょうか?

{netabare} 9話よりも圧倒的に面白かったです。オリアナ、七陰等の真面目な行動が相対的にギャグになるから、視点をシャドウに合わせない方が面白いということでしょうか?

 そしてギャグと同時にオリアナのシリアスストーリーにも感情移入ができるので、本当に不思議な作品です。 {/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 21
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「月が赤い……暴走が始まる……もう時間がない」

引き続き原作未読で視聴継続。

【物語 4.0点】
全体構成は1期の2クールから2期では1クールに。
その中で「無法都市編」「偽札編」「オリアナ王国編」3つのメインエピソードを展開する。

内容は相変わらずシャドウ様が転生異世界にて、
陰の実力者プレイ時々モブムーブを満喫。
シャドウ様が最強過ぎて周りが深読み、翻弄されるループ。
シャドウもレビュタイに拝借させて頂いたお気に入りの決め台詞を何度も繰り返し、
ロールプレイをエンジョイされているようで何よりですw

とは言え、そろそろこのパターンも2期でさらに3ループもすると飽きてくる頃?
と思い始めた矢先の最終回。
(※核心的ネタバレ){netabare} 異空間転移を経て元の世界に戻ってきたシャドウ様。
彼が転生後サイバーパンク気味に崩壊した故郷という{/netabare} 衝撃的なシナリオ転回からの、
続きは劇場版「残響編」で。

これまで私はシャドウの陰の実力者妄想に現実が追い付く物だと思っていましたが、
転生にまで突き抜ける彼のロールプレイ願望そのものが次元レベルの崩壊や新生をもたらす特異点なのでしょうか?
私にとっては近年でもかなりワクワクする続きは劇場版で!の“叡智”の提供を心待ちにしております。

本作は2期1クールというより1クール+劇場版≒2クール相当の企画として捉えた方が良いのかもしれません。


「偽札編」にて信用創造が“陰の叡智”として転生異世界にもたらされ、経済戦争を巻き起こす件。
異世界転生界隈でもこうした経済ネタが提供、消費される素地があると分かったことが収穫でした。

無自覚に世界を振り回す主人公最強同士として『オバロ』のアインズ様とコラボすることが多いシャドウ様。
ここは同じくKADOKAWAが今年4月の新作アニメ放送から再起動を目論む『狼と香辛料』のホロ様との絡みも見てみたいです。
「偽札編」ではケモ耳も多数供給されたことですしw
ジョン・スミスとロレンス中の人同じですし。


【作画 4.0点】
アニメーション制作は引き続きNexus

バンパイアあり、列車上でのワイヤー武器による高速バトルありとバトルアニメーションは変わらずリッチ。

そんな中、作画の力を感じたのは最終回でのデジャヴを狙った対比。
(※核心的ネタバレ){netabare} 崩壊した現実世界にて、1期1話と同アングル、構図を多用して、{/netabare}
1期からの伏線も回収しつつ視聴者にカタルシスを与えたり、{netabare} バール最強{/netabare} のトラウマをほじくり返したりするw絵作りが巧妙でした。
視聴者の記憶を呼び覚ますには、説明都合のセリフや文字情報を長々と垂れ流すよりも、
映像で刺激した方が効果的であることを再認識させられました。


息抜き回となった8話のアニオリ水着回。
巨乳(一部虚乳)揃いのシャドウガーデンの美女たちの水着姿も眼福でしたが、
私が嬉しかったのは1期OPの白スーツの彼女たちの躍動が本編でも見られた事。

あの1期OPは現実世界の高校にヒーローとして身を潜めるシャドウガーデンというネタ映像かと思っていましたが、
2期を完走した上で見返すと、
シャドウが異なる宇宙の自分を観察している感もあって何とも意味深に感じちゃうんですよね。

そんなこんなで2期OPで描かれたシャドウ様の半生振り返り映像風にも、
何かヒントはないかと深読みしてしまう私。
完全に掌の上で踊らされていますw


【キャラ 4.0点】
私が1期で今後一番注目したいと思っていたオリアナ王国の王女ローズ。
「オリアナ王国編」でピックアップされ、おまけにドエム・ケツハットの陰謀も再提供され、
金髪や姫の転落ネタが好物の私は大満足。
シャドウ様はローズに闇の覇王覚醒ルートなどをご所望のようですが、
私は姫にはもう少しピュア路線寄りで救済と幸福をつかんで欲しいと願ってはいます。

もう一人私が1期で、またいつか見てみたいと思っていたヒロインの(※核心的ネタバレ){netabare} 西野アカネ。{/netabare}
意外と早い供給かつ、戦う黒髪美少女という、こちらも好物に再加工され提供され、望外の喜び。
そういう意味でも新作劇場版「残響編」の鑑賞は私にとってマストです。


1期では名前すら把握しきれない内にいつの間にか増殖していた感のあったシャドウガーデンの美女たち。
私は誰が推しかは未だ目移りしたままですが、一緒にいて安心できるのはデルタかなとは思いました。

シャドウに崇高な哲学があると信奉して真剣に迫ってくる絶世の巨乳美女ばかりだと肩が凝りそうでw
それよりはご主人様~♪とペットみたいに懐いて来るデルタ辺りとアホな掛け合いを繰り広げながら、
埋蔵金を発掘したりしている方が楽しいかなとw


【声優 4.0点】
主人公シド・カゲノーことシャドウ役の山下 誠一郎さん。
モブから最強までの振れ幅をカバーする彼の演技をさらに補完するゲストもスパイシーな本シリーズ。

今回は「偽札編」でシャドウが変装したジョン・スミス役に福山 潤さんを起用。
シャドウ様の特徴も捉えつつ、シャドウと既知の中であった狐も騙す変装の説得力も押さえる流石の演技。


“血の女王”エリザベート役に早見 沙織さん、教団第9席モードレッド役に子安 武人さん、強そうだったのにあっという間に退場した{netabare} CV.杉田 智和さんw{/netabare} など、
対峙する勢力の要所に実力者を配しキャスト陣は豪華。
シャドウ様も暗躍しがいがあります。


一方でヒョロ・ガリ役の松岡 茉優さんは、引き続きジャガ・イモ役の松重 慎さんとのタッグで、
アフレコで突如アドリブで{netabare} 「シドくんお金~♪」{/netabare} と高らかに歌い出すwなど、
届かぬ美女ナンパと一攫千金の夢を追い掛けるお約束のモブムーブを磨き上げる。


【音楽 4.0点】
OP主題歌はOxTが「grayscale dominator」で続投。
これまた複雑なピアノ伴奏にテクニカルに裏声を交える、カラオケで歌えなさそうな難曲でして(苦笑)
余人が立ち入れない世界観を構築し、『オバロ』と比肩するOxTの異世界転生アニメシリーズ主題歌提供は続きそうです。

『オバロ』方面からの刺客と言えば偽札編をバラード曲「Everything is Changing」で締めくくった前島 麻由さん。
楽曲提供は作詞・川田 まみさん、作編曲・中沢 伴行さんの夫妻。
まみさん歌手引退後もこうして音楽活動が続いていることを確認できると私も嬉しいです。


ED主題歌は引き続きシャドウガーデンのヒロインズが持ち回りで「Polaris in the Night」を歌唱したり。
最近知って衝撃的だったのが、ED担当順は監督がサイコロ振ったりして適当に決めていたという事実。
一見ランダムに思える順番にもきっと意味があるはず?と考察しかかっていた私w
やはり私はシャドウ様の言動を深読みし過ぎて踊らされるタイプの凡俗のようでw

そんな単純な私が、ラスト、最終話タイトル回収と共に挿入された{netabare} 1期OP「HIGHEST」{/netabare} で舞い上がったのは言う間でもありません。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
そういえば、スピンオフである「かげじつ!」と「かげじつ!せかんど」は未視聴でした。
今度時間作って視聴しなければ^^


「陰の実力者」に憧れた少年は、道半ばで命を失い、
シド・カゲノーとして異世界に転生した。

新たな世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにしたシドは、
陰に潜み、陰を狩る者――シャドウを演じ、
付き合いのいい配下の少女たちと闇の教団に対抗する
「シャドウガーデン」を組織する。

すべては妄想の産物……そのはずだった。
ところが世界の闇たる「ディアボロス教団」は実在し、
シドの知らぬところで「シャドウガーデン」は教団との抗争を繰り広げていた。

次なる舞台は「血の女王」「妖狐」「暴君」の三勢力が統治する無法都市。
そこは、ならず者がはびこる弱肉強食の世界だった。

吸血鬼たちの支配者「血の女王」の討伐のため、姉のクレアに連行されてきたシドは、
またとない「陰の実力者」ムーブの機会に心を躍らせるのだが……。

「血の女王」を巡る陰謀が動き出し、無法都市は三つの勢力が入り乱れる。
さらに姉のクレアも騒乱に巻き込まれ、シャドウガーデンも独自に行動。
混沌を極める中、シドは人知れずシャドウとして暗躍しようとする。

赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この物語って破綻していると思いませんか…?
主人公と主人公を取り巻くヒロインの会話が微妙に成り立っていませんので^^;

あ、破綻しているからと言ってダメだと思っている訳ではありません。
実際メッチャ面白かったですよ。
過去作で山ほど未視聴の作品があるにも関わらず、毎週の視聴が楽しみにで仕方なかった作品ですので^^

物語は破綻していますが、ノリと勢い…それに圧倒的チートの主人公の格好良さと、七陰を始めとするヒロインのクオリティが半端無く素晴らしいので、例え物語が破綻していたとしても許される作品だと思っています。
寧ろ、微妙に噛み合っていない点も長所と捉えることができるくらい秀逸な作品です。

後はモブの描き方も素晴らしく、作品の魅力をしっかり引き立ててくれています。
もっとも、主人公がモブになりたいと姿格好を真似てみても放つオーラが本来のモブとは異なるので、そこは無理がありますよね。

そしてモブはしっかり主人公やヒロインの引き立て役に徹しているのも、個人的にはこの作品の魅力だと思っています。
特にオーバーアクションでは…?と思うこともありますが、寧ろそのくらいがこの作品にとっては丁度よいのかもしれません。

そして最終回の圧倒的な熱量を持つ展開に加え、まさかのラストシーン…
まさか夢落ちとかそんな事無いよね…と思っていた矢先、劇場版の制作が決定するという情報が発信されました。

破竹の勢いとはこういう事を言うのでしょうね。
もう勢いの止まる気配がありません。
これは嬉しいサプライズです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、OxTさんによる「grayscale dominator」
エンディングテーマは、シャドウ ガーデン ナンバーズによる「Polaris in the Night」
シャドウ ガーデン ナンバーズは、λ ラムダ(長谷川育美さん)、ν ニュー(まややん)、τ カイ(南真由さん)、ω オメガ(前川涼子さん)の4人で構成されたユニットになっています。

1クール全12話の物語でした。
物語の破綻した作品がこんなにも面白いなんて…^^
もちろん、最初からディスるつもりは微塵もありませんでしたので、しっかり誉め言葉になっていたら嬉しいです。

そう言えば「陰の実力者になりたくて! 2nd season」の最終話放送記念生放送が12/28(木)21:00~YouTubeで放送されたので、先ほどアーカイブを拝見しました。
これまでの振り返りと劇場版に関する情報…と言っても未だそんなに情報は無いのですが、第1期1話と第2期最終話に登場した西野アカネ役を演じたほっちゃんからメッセージが届けられていましたよ。
劇場版…俄然盛り上がってきたのではないでしょうか。
今後の情報を楽しみにしています。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 12

61.7 2 名作アニメランキング2位
愚かな天使は悪魔と踊る(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (58)
233人が棚に入れました
天界からの攻勢に抗うために、魔界を鼓舞するカリスマとなりうる人間をスカウトしに人間界へとやってきた悪魔「阿久津雅虎」。 彼は正体を隠し転入した学校で、可憐な美少女「天音リリー」と出会う。 早速リリーを勧誘する阿久津だったが、リリーの正体は悪魔の天敵「天使」で…!? 魔界を守るためにリリーを堕天させようとする阿久津と、とある目的のために阿久津を更生させようとするリリー。 絶対にアイツを堕天/更生(お)としてやる…! 天使と悪魔の「オトしあい」バトル開幕!!


声優・キャラクター
阿久津雅虎:内田雄馬
天音リリー:佐倉綾音
谷川裕也:梅田修一朗
広田健作:土岐隼一
棚橋夕香:東山奈央
リズ:釘宮理恵

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ギャグアニメとしてなら

ラブコメというよりほぼギャグアニメ
主題歌はOPもEDもいい感じ

ヒロインの腹黒な性格とロリな見た目のギャップはいいキャラかも
ラブコメとしては微妙だけど、ギャグアニメとしては良かった

評価低いけどそこまで悪いアニメじゃないと思います

投稿 : 2024/04/13
♥ : 8

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

あの傑作を超えるのは無理じゃね?

 最終話(12話)まで観ました。2024.03.26

 主人公の悪魔とヒロインの天使は6話位でもうデキており、後は色々と邪魔が入る位で、あまり盛り上がらない感じで最終話まで来てしまいました。

 まぁ、どこかで観たことがある話で、ヒロインの兄さんが最後に「さあ、これからどうなるのかな?」とか言ってシメますが、どうでも良いです…。と言う感情しか湧きません。

 ヒロインの天使も、すぐに我の純潔が〜とか言いますが、そもそも生物なの?

 悪魔と天使という設定が恋愛モノの雑音でしかありません。現代が舞台ではなく、もっとハチャメチャにしても良かったかもしれません。

 悪魔と天使がモメるコメディアニメはまちカドまぞくやガブリールドロップアウトなど結構作られていますが、年頃の男女がお互いに性的対象として意識し合うような話は、悪魔と天使の肉体的な部分を上手く描かないと、素直に応援出来ません。

 キャラクターは悪く無いので、少し残念な物語でした。
………………………………………………………………………

 5話まで観ました。2024.02.06

 天使と悪魔の恋愛バトル!相手に惚れさせろ!「かぐや様は告らせたい」のバージョン違いですね。ちょとハードルが高めです。

 雑音も多すぎです。天使と悪魔の戦争はどの位本気なのか?容赦無い殲滅戦なの?

 そもそも、天使と悪魔の恋愛って種族的に成立するの?相手を落としてどうするの?主人公、既に天使の奴隷なんですが…。

 人間では無く、何歳かもわからん奴らの恋愛バトル見せられてもなぁ〜。ギャグも面白くありません。原作が古いのかな?

 良い度胸をしている…。今の所それしか感想がありません。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

62.8 3 名作アニメランキング3位
モンスターファーム 伝説への道(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (28)
231人が棚に入れました
『モンスターファーム ~伝説への道~』は、TVアニメ「モンスターファーム ~円盤石の秘密~」の続編。
【ストーリー】ムーとの戦いから一年。ゲンキは現実社会の生活に戻り、毎日を過ごしていた。しかし、現実世界にモンスターファーム世界のような充実を感じることができず、日々モンスターファームへの世界に対する思いを募らせていた。そんなある日、夕日の中モッチーらしい影を見たゲンキは、それを追って不思議な駄菓子屋へと迷い込む…。

声優・キャラクター
横山智佐、國府田マリ子、白鳥由里、高木渉、内田直哉、矢尾一樹、佐々木望、小杉十郎太

77.7 4 名作アニメランキング4位
劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(アニメ映画)

2023年12月22日
★★★★★ 4.2 (46)
228人が棚に入れました
西国(ウェスタリス)の凄腕スパイ“黄昏”ことロイド・フォージャーに、進行中の任務「オペレーション梟(ストリクス)」の担当者を変更するとの指令が届く。一方、アーニャが通うイーデン校では優勝者に“星(ステラ)”が授与される調理実習が行われることに。任務を継続したいロイドは、アーニャに星を獲得させるべく、審査員長を務める校長の好物である伝統菓子を作ることをアーニャに提案。本場の味を確かめるため、フォージャー家はフリジス地方へ向かう。

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

CODE: Whiteとは、家族の絆をお互いに認め合う旅行なのかも

この映画は、家族の絆を3人が認め合う心地よい内容でした。
そしてアクションシーンも、ロイドやヨルそしてアーニャの能力を十分に見ることができました。
もちろんボンドも活躍しますよ。


今回、フォージャー一家は北国へ旅行に行きます。
その理由は、オペレーション・ストリクスが別の担当者に変更になるのを阻止するため。
オペレーション・ストリクスが別の担当者に変更になると、ロイドには別の任務が与えられ、
ヨルやアーニャと一緒に暮らす理由がなくなります。つまり家族が別れることになります。

アーニャたちに出会う前のロイドならば、
別の任務が与えられると、今まで親しく付き合っていた女性とすっぱり縁を切るのに何のためらいもありませんでした。
でも、今回は違います。ロイドには大きなためらいがあります。
ロイドは、よほどアーニャやヨルとの生活が居心地良いのでしょうね。
それって、ロイドにとって、アーニャやヨルは心が許せる本当の家族なのではないでしょうか?

そして妻のヨル
彼女は、ロイドが任務で別の女性と会っているところを偶然見てしまい、それを浮気だと誤解して悩みます。
もともとヨルは、殺し屋をしているのが社会にばれないように、ロイドとかりそめの結婚をしました。
かりそめの夫婦ならば、ロイドが浮気しようが別の女性と抱き合おうが悩む必要はないはずです。でも、彼女は、すごーく悩みます。
なぜならば、彼女にとってもロイドは、誠実で約束を必ず守り、ヨルやアーニャを大切にしてくれる理想の夫だから。
これはもはや、かりそめの妻ではなく、どう見ても夫を誰よりも愛している妻ですよね。

そして娘のアーニャ
アーニャは、今回の旅行がステラ(学業等で優秀な生徒に対する褒賞)を得る準備のための旅行だと知っています。
彼女は、ステラがもらえないとロイドが悲しむことも知っています。
だから彼女は、ロイドですら入手できなかった食材を入手するために頑張ります。


今回は、ある事情により、旅先でアーニャが拉致されますが、
このときのロイドは、娘を取り戻しに来た父親そのものでした。
そしてこのときのヨルも、夫と娘を捜している妻そのものでした。

誰が見てもこの3人は、信頼し合えている家族そのものですね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 19
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

てんこ盛りの要素が破綻せず引き立て合う上質なスイーツ娯楽映画

【物語 4.0点】
本劇場版のために用意されたアニメオリジナルストーリー。

夫婦や家庭の不和の可能性、家族3人+1匹各々が抱えた暴露されたらマズイ秘密。
学業不振でも、お偉いさんの都合でも詰む“オペレーション<梟(ストリクス)>”。
東国(オスタニア)と西国(ウェスタリア)両国間の危うい均衡。

偽装家族フォージャー家が抱えたリスク要素を一通りおさらいした上で、
突入する初の家族旅行。

大筋では、毎度のごとく、家族内の出来事が世界の命運を左右する一大事にワチャワチャと発展する想定内のコメディ作品。
ですが、家族か、学業か、スパイ活動か。
数多く示された波乱要素が互いにどう絡んでストーリーが展開するかまでは読み切れず。
まるで手の内のカードを披露した上で驚かせるマジシャンの芸でも見ている感じで、
道中はスリリングで私も結構ワクワクさせられました。

人物だけでなく小物にも多面性を設定して家族とスパイ活動など異なる要素を接続する橋渡し役を担わせる。
こうして一度見せた小物、聞かせたセリフの類は、意外なシーンで活用し回収する。
娯楽映画では定番のトリッキーな伏線芸も上々の隠し味。
例えば{netabare} 不倫三要素を完成させたw口紅をバトルの切り札としてリサイクルする{/netabare} とか。

スイーツ同様、複雑に素材が絡まり合ったエンタメは、
一つ材料を入れ忘れたり、配合に失敗したりすると、闇鍋化するリスクをはらみますが、
本作はそのリスクをも、どう転ぶか分からないアトラクション風味として上手く取り込んでいる感じ。


原作者も積極的に制作に関与することで、本格スパイ志向ではなくあくまでホームコメディを目指すという方針が守られているのも、このシリーズの場合は上策。
冬休みに入って劇場に数多く詰めかけていた家族連れにとっても、
ここ最近、歯ごたえのある骨太なテーマを内包した作品の劇場鑑賞が続いて消耗が激しかった私にとっても、
久々にホッと一息付いて、笑って丸飲みできる、柔らかく上質な娯楽作品に仕上がっています。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・WIT STUDIO✕CloverWorks

後半展開される{netabare} 飛行船{/netabare} バトルシーンなど、強化されたアクション演出は上々の劇場版クオリティ。
コメディパートでも力んで変顔になるアーニャの顔芸を中心に多彩なタッチで飽きさせません。

旅行先到着後、真っ先に{netabare} 雪だるま{/netabare} を製造したり、付け合せをお残ししたりするヨルさんなど、
キャラを拡張する小ネタの描き込みも良好で、周回しても再発見して楽しめそうな要素が詰め込まれていると好感します。

TVアニメ2期と同クールでの公開となり、
TV版、劇場版両方観た方へのご褒美カットもあり。
{netabare} ちゃんと二の腕に噛み付いたボンドの訓練成果{/netabare} が伏線芸にも活用され思わずニヤリ。


原作者の謀略により、{netabare} “うんこの神”{/netabare} の場面では、
『宝石の国』美術設定などを手掛けた赤木 寿子氏に、
耐え抜いて来た者を救済する、やたらと壮大なファンタジー世界の展開を依頼するなど、
良い意味での作画カロリーの無駄使いでも、腹筋を攻撃して来ますw

劇場鑑賞で厄介なトイレマネジメントはいつも以上に念入りに行いましょうw


【キャラ 4.0点】
個人的には『スパファミ』は『コナン』や『ポケモン』などと同様、
定番シリーズとして、エターナルコンテンツ化する可能性を有した貴重なジャンプ系の逸材。
この劇場版第一作は、エターナル化の挑戦権を賭けた重要作と見ていまして。

その観点から本作のキャラクター価値を測ると、
アーニャという絶対的なエースがいて、脇も引き立て役としては申し分ないけれど、
それだけでは2作、3作と積み重ねてもアーニャが飽きられれば廃れてしまう。

今回はフォージャー家方面を中心にキャラ総出演で、
どの角度からでもワクワクできるホームコメディシリーズの可能性は示したものの、
例えばサブキャラメインのエピソードで一本やれるかと思案した時に、
まだまだキャラ育成途上とも感じました。

劇場売店の過半を占有した『スパファミ』グッズ売り場。
その9割を埋めたアーニャだらけのコーナーを眺めながら、
TVアニメ1期ではキャラ4.5点だったけど、
今回はサブキャラ勢の今後の成長への期待も込めて4.0点にしておこうと思った次第。


【声優 4.0点】
アーニャ役の種崎 敦美さん、ロイド役の江口 拓也さん、ヨル役の早見 沙織さん。
常時、二面性表現に対応し続けるフォージャー家のメインキャスト陣は今回も安定。

種崎さんのアドリブ力で突破するシーンも多いという同シリーズですが、
本作では泥酔ヨルさんなど、早見さんへの無茶振りも頻発したのだとかw


敵役にはスナイデル役に銀河 万丈さん、タイプF役に武内 駿輔さんと実力者を配し盤石。
特に高圧的な軍人を表現した銀河さんの妙演には上質なヘイトのスパイスが効いていて、
ロイドさんが珍しく上手を行かれるシーンにも説得力があり味わい深かったです。


一方でスナイデル大佐のパワハラに右往左往するドミトリ&ルカのポンコツ雑魚敵コンビには、
中村 倫也さん&賀来 賢人さんの俳優陣を起用。
中村さんはドミトリの多彩な占いギャグ対応、
賀来さんは不慣れなツッコミ担当と、それなりのハードルがありましたが、
懸命なアフレコで、私がEDでキャスト知るまで俳優だと気が付かない程度の演技レベルまで持って来てはいました。

賀来 賢人さんは同年初めの劇場アニメ版『金の国 水の国』での主演でコメディ要素含めて、ひと叩きしていたのも大きかったと思います。
今回は、その時からさらに、ナチュラルな地声とは違うボイス形成を要求するディレクションも課されたそうで。

俳優タレントを広告塔のお客様扱いしない、声優としても着実に持てる演技力を引き出す良い傾向だと感じました。


【音楽 4.0点】
劇伴は引き続き(K)NoW_NAMEが担当。
TVアニメ版では軽快なジャズとバンド劇伴ソングが目立つ同グループですが、
劇場版ではオーケストラを全面に押し出し音圧を高めて大スクリーンに対応。

主題歌はOfficial髭男dism『SOULSOUP』で、てんこ盛りだが飲み干せる本作や人生の魅力を熱唱。
シークレットED主題歌となった、
{netabare} 星野 源さんの絆を確かめ合うバラードソング『光の跡』からの
1期主題歌コンビ再現によるメドレーリレー{/netabare} で締めくくる。

この種のエンタメ映画でありがちなエンドロール後の小ネタカット。
申し訳ありませんが私は{netabare} フランキー{/netabare} のことすっかり忘れていましたw
まぁ、私もそのくらい童心に戻って楽しめたということでご勘弁下さいませw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 17
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

家族旅行

人気作品の劇場版って事で私は勿論見に行きました。
2023年10月からテレビアニメもしてますがそれに合わせたかの様な12月下旬の公開ですね。

SPY×FAMILYは個人的に現在、少年ジャンプに連載している作品で個人的ランキング第3位に位置する好きな作品なので物語は心配してませんでした。

ただ、劇場の来場者数は少ないかも?知れません。
「ワンピース」や「五等分の花嫁」や「ヴァイオレットエヴァーガーデン」の方が多かった気がします。
基本、私は映画は平日の割引デーを利用して映画に行くので全部平日の同じ条件で、正直チケットを公開時間30分前に購入したので席が埋まりきっていて、間に合わないかと思っていたのですが結構空きがあるのにはビックリしました。

さて、内容は普通に面白かったです。
ステラ習得のお菓子作りの授業の為にお菓子を食べに家族旅行に出かけるってのが簡単なストーリーです。

キャラもメインキャラは全員が顔を出しています。
基本的にはフォージャー家が物語を回していますがしっかり他のキャラも登場させてくれたのが嬉しいですね。

最初のヨルのロイドの浮気を疑う演出は相変わらずのスレ違いコントですね。
ロイドの気遣いや何気ない服装のチョイスで浮気疑惑増していくのもSPY×FAMILYらしいですよねww

{netabare} アーニャはタイミング悪いのか前半は全然、ヨルの心の声を読まなかったよねww
アーニャって変な時によく心を読むのに大切な時に読まない事があるのがアーニャらしいw
アーニャが気づいてサポート出来てたらここまでは拗れなかった?{/netabare}

ヨルは今回は勘違いでロイドに{netabare} 一本背負いとビンタを1発噛ましてましたね。
あの一撃でロイドが観覧車から落ちてどうなるのかな?って少し焦ったけど、ロイドが綺麗に着地したのが笑ってしまいますね。

ってかロイドって観覧車がテッペンから少しズレた場所から落下、時計で言う2時くらいの位置から落ちた気がするけど、思ったより観覧車が下に来ていて何故?何故?なーぜ?ってなりましたww
最初、ヨルさんも飛び降りたかと思いましたものww

にしても、ロイドさん顔面が腫れすぎです……
アレはもぅ病院に行くレベルです。
あの顔でよく上手く着地しましたね。 {/netabare}

今回出てきた大佐だけど……
この大佐はダメダメだね。
何か子供が権力を持ちました的な我儘な軍人さんかな。
子供からお菓子メレメレを奪ったり、部下をあまり大切にしてなかったり、いきなり攻撃を仕掛けてきたりと……

戦闘シーンは割とよかったんじゃないかな。
ロイドは銃撃戦で大佐と戦い。
ヨルは人造人間との戦い。

派手なのはヨルかな?
よく動いていましたね。
スピード感も出ていたし攻防も割と良かったかと思います。
{netabare} 最後の決めての口紅ってあんなに爆発するものなのかなww /netabare}
めちゃくちゃ燃えるじゃんww

ロイドの方は4対1の銃撃戦ですね。
{netabare} こちらは数に押されたりアーニャの偶然に救われた部分はありますが、思ったよりアッサリ勝てたイメージがありました。{/netabare}

多分、大佐をロイドのライバル的な位置づけにしたかったのでしょうが、なんだろ?味覚と嗅覚がいいだけのオジサンって感じしかしなかったかな。

そう言う意味で戦闘面では{netabare} 敵側の人造人間の方が演出的には激戦を繰り広げたかな?
人造人間は硬いのかヨルが攻撃を通せないわ弾切れを知らないかの様な連射でしたからねw {/netabare}
ヨルがそれをどう攻略するのかが見物でした。

で、私が思ったのはヨルって純粋だなぁ〜と思いました。
ロイドの最後の飛空船が運転出来る嘘の理由が{netabare} 「学生時代のアルバイト」なんですが {/netabare}絶対に嘘ですw
アーニャの顔を見てください!
これが正しい顔です!

ですが、ヨルさんは純粋な笑顔で疑う事もなくロイドを尊敬し直して笑顔で信じます。
本当にロイドの妻役がヨルでよかったねって思いました。
普通なら怪しむよねww

にしても、ロイドの飛空船の中でヨルと再会したのはビックリでしょうね。
殺し屋だと知らない彼はヨルは一般人の女性で、略したら一般人の女性が飛行機に乗り込み攻防を繰り広げた戦場を徘徊していた事になるからw
最終的にどう誤魔化すのかと思いましたが……
{netabare} 何か有耶無耶にしただけww {/netabare}

後、ヨルのアーニャの気持ちを汲み取った家族旅行なんだから{netabare} 「皆で行きましょう」 {/netabare}って話は凄くよかったです。
彼女は立派なアーニャのお母さんですね。
{netabare} せっかくの家族旅行なんです。
家族で楽しまなければ家族旅行の意味がないですし楽しい家族旅行で寂しい思いをするのは違いますからね。 {/netabare}

家族なんですから何処までも一緒です。
お店もホテルも戦場も……え?なんですか?何か混ざってますか?ww


で、結局、{netabare} お菓子作りはなくなりますw
ただ、私はどの様な形でもアーニャはステラを手にできない事を初っ端から解っていました。

何故なら、物語的に原作でステラを集める話を用意している作者さんが、劇場版でステラをアーニャに与えちゃうと原作で話が合わない事になりますからね。 {/netabare}
夢のない見方をする私が自分で自分が何か嫌ですね……しかし予想出来たのです。

で、次は南国側に旅行?
次回作はコードブルー?
そんな訳ないかww

ボンドの未来予知でワンシーンで見せてくれましたね。
犬だけに。

誰ですか!今寒い言葉遊びだと思った人は!
暖かい目で読み流してくださいww

そうそう、{netabare} ボンドの未来予知を見たから序盤にアーニャは鍵を見つけて8号車の荷物の鞄を開けた訳ですよね。
でも、アーニャはその予知がなければ8号車の荷物にすら気づけないで居た訳ですよね。
けど、ボンドが見せた予知はアーニャが鞄を開けていたけど、 {/netabare}これって矛盾してる?

元々、ボンドが予知した未来のアーニャはどうやって鞄に辿りついたんだろ?

ただ、チョコを食べたアーニャが怒られるシーンはホッコリしますねw
ちゃんとアーニャの事を考えて怒っているのが伝わりましたからね。
アーニャもアーニャで不可抗力ではありましたがお父さんとお母さんに心配をさせた訳ですからねww

さて、こちらの作品はオリジナルストーリーですが楽しく見えました。
劇場版で制作側がテンションアゲアゲなのか下ネタが割と堂々と出ますww
アーニャがチップを食べた訳ですから必然と言えば必然ですが、アーニャが○○○を連呼したり神様の石像があの有名な{netabare} 小便小僧{/netabare}みたいになってたりとか、今まで下ネタは殆ど無かたSPY×FAMILYに入れてきたのはビックリしました。

私はまぁ、普通に見てたけど下ネタって無理な人って居るからそうした人からは評価落ちちゃうかな?
私は銀魂とか見てたから、あまり気にしないしけどね。

だって、銀魂はゴールデンレトリバーのアレを将軍の髷にしてたりしてたし、そこまでの衝撃はないし言葉と屁くらい?
寧ろSPY×FAMILYがこんなの入れてくるのは逆に珍しいかな?って思いましたね。
ただ、だからこそ入れて欲しくなかったって人も居そうかな?と思いました。

後、作中で作ってたヨルの雪だるま可愛かったなw
トナカイみたいな角付いてましたしバケツに被せたらワンピースのチョッパーみたいだなぁ〜って

投稿 : 2024/04/13
♥ : 16

64.0 5 名作アニメランキング5位
ハクション大魔王(TVアニメ動画)

1969年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (47)
188人が棚に入れました
魔法の壺の中で平穏に暮らすハクション大魔王の一家。魔王とは名ばかりで少しも恐くない姿の大魔王は、魔法の法則により、クシャミをした人間界の少年カンちゃんに召喚される。カンちゃんのみならず、クシャミをしたらどんな人でも動物にでも仕えねばならぬ決まりの大魔王。やがて可愛いアクビ娘も、壺の中から現れる。

声優・キャラクター
大平透、加藤みどり、貴家堂子、田の中勇、麻生みつ子、相模武、愛川欽也

REI さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

何故、この名作にアイコンがないのか・・・

タツノコプロの代表的な作品のひとつなのに何故アイコンがないのか?

もうあらすじとか、昔のアニメ特集とかで何度もやっているので省略

基本ギャグ漫画なのであらすじというあらすじはありません。
ハクション大魔王の中で一番好きなキャラクターはもちろんアクビちゃんです。
アクビちゃんはハクション大魔王の娘です。とても可愛いです。

アクビちゃんのキャラクターソングもとって格好良いです。
私的には小泉今日子さんのカバーが好きです(笑)
小泉今日子さんの「ナツメロ」というアルバムに収録されています。

ハクション大魔王はユーチューブでも一部観れますので
興味のある方は是非

全てのアニメに携わる方々に感謝を!

追記:運営さんがアイコンを付けてくださいました。

   すばらしい!!ありがとうございます。

   改めて、全てのアニメに携わる方々に感謝を!
          

投稿 : 2024/04/13
♥ : 17

るるかん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

懐かしいですw

まずはOP曲の前奏のギターのカッコよさw 
だけど、なぜか歌はこぶしが効いてて、
当時としては斬新なOP曲でした。
いまでも歌える分かりやすいリズムと詩w
独特の個性的キャラ、ハクション大魔王登場で、
こんなインパクトだらけのアニメを子供の頃は
楽しく見ていました。
これがとんでもなくバカバカしい内容なんだけ
ど、楽しかったのさw 
大魔王がブル公にお尻を噛みつかれたりとかねw
この両者の闘いはトムとジェリーのノリに近か
ったかなw
その後いたずら好きなアクビちゃんが登場して
これもまたいい味のあるキャラでしたw
 
とにかく子供の頃の印象は面白かったしかない。
教育上いいとか悪いとか、そんなの関係なく、
すっちゃかめっちゃかなアニメが作られて見られ
る、いい時代だったんですよ。
アパッチ野球軍なんて、その典型でしょうw
 
ただ、最終回は感動的で、子供ながらに泣きました。
そのことも未だに印象深く覚えています。
こういう思い出は宝ですよね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 8

天神 羅愚羅 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

呼んでおくれよ、くしゃみが合図

タツノコプロ独特のアメコミ風をベースにマスコットキャラのようなギャグマンガキャラが
上手に融合した、独特の絵柄でしたね(´ω`)
当時としては珍しかったんじゃないかなぁ?(´ω`)
配色も原色を多用したカラフルなものでしたね(´ω`)
 
最終回は感動的でしたね(゜∀゜)
観てない方は是非観てください(゜∀゜)
 


それからそれから?


はいちゃらバ~イ(´∀`)ノシ

投稿 : 2024/04/13
♥ : 7

74.8 6 名作アニメランキング6位
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(アニメ映画)

2024年3月22日
★★★★★ 4.1 (23)
71人が棚に入れました
東京で女子高生ライフを送る小山門出と中川凰蘭。学校や受験勉強に追われつつも毎晩オンラインゲームで盛り上がる2人が暮らす街の上空には、3年前の8月31日から、突如現れた巨大な宇宙船「母艦」が浮かんでいた。異様な光景は日常に溶け込み、当たり前となっていたが、ある夜、東京で悲劇が起こる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

クソやばい地球人の青春に遭遇した宇宙人には同情を禁じ得ません

3年前“8.31の悲劇”以来、宇宙からの“侵略者”の巨大<母艦>に覆われる東京。
その下でハイテンション女子高生ライフを送る主人公少女らの日常と、
<母艦>という非日常が混ざり合う中で、やがで開示されていく真相と共に、日常と世界の破滅が示唆される同名コミック(未読)の劇場アニメ化作品の前半部。


【物語 4.5点】
作風は青春の一頁が世界の一大事とシンクロするセカイ系の再生産。
2014~2022年連載作ということで東日本大震災後、コロナ禍の世相も取り込んだ人間&世界模様が描かれる。


大抵のセカイ系でイタいのは主に思春期主人公の周辺になりますが、
本作の場合は災害、事故での犠牲者ニュースをも、スマホゲーのイベントと並行してコンテンツとして高速消費して、飽きたらもうオワコンだと使い捨てていく情報過多社会の病理。
マスコミを不信する余り、ネット上の陰謀論界隈に沼る母親。
個体ごとの正義を絶対化し、SNS上でマウントを取り合うまででも十分イタいのに、武器を持って傷つけ合うまでエスカレートする人類の異様。
など、東京及び日本、地球全体がイタくて終わってる感が、痛いトコロをマシンガンのように撃ち抜く台詞回しによって醸し出されています。

大体、宇宙からの“侵略者”として<母艦>に防衛利権の匂いをプンプンさせながら、大仰なレーザー兵器で攻撃を仕掛けているわけですが、
彼らの目的が侵略かどうかなどは真剣に議論されることはなく。
そもそも実は{netabare} “侵略者”が直接手を下した犠牲者はゼロなのでは?とすら思います。
8.31の被害は<母艦>を<A爆弾>により攻撃した米軍によるものですし、
作中での犠牲者も小型&中型船への“防衛行動”の巻き添えを食ったものなのではないでしょうか。{/netabare}
リスクをあると決め付けた人間社会のおぞましさ、滑稽さの炙り出しも上々です。


人間視点のSFとして挑むと、全体に日常がとっ散らかった感、
後半、主人公少女2人の青春が事の発端と結びついた回想という、世界がひっくり返るシナリオ転換などに振り回される危険性もあります。

が、私の場合は冒頭から、これは地球人を観察する宇宙人の視座で俯瞰した方が折り合えると割り切って観たので何とか付いて行けました。

特に産業革命以後、200年程度という宇宙から見れば瞬きする間に、
文明を急発達させ、爆発的に増殖し、地球を壊す勢いで戦争や大量虐殺(ジェノサイド)を繰り返して来た人類。
この原爆を持ってしまった猿の如きキモい地球人。
果たして心の成熟は伴っているのだろうか?
ちょっと“イソベやん”の“内緒道具”を渡して裁定してみよう。

前章終わった段階で世界は一層波乱含みですが、
後章に向けて、命綱となるテーマは提示されていると思うので、
手応えを感じながら後半戦に挑みたいです。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・ Production +h(プラスエイチ)

個人的に、初代『ガンダム』、今敏監督の方の『パーフェクトブルー』など、
人間の顔ってちゃんと観察すると美形一辺倒ではなく、
時に昆虫の如く気持ち悪くもある。
そこを再現できている人物デザインに対しては点数を盛る傾向にありますが、本作も同様。
私は特に、おむすび顔に円な瞳のメガネ娘・出元亜衣のデザインが好きです。

<母艦>周辺に揺らめくレタリング?が、
ゴシック体で打ち出される作中テロップの生成、解体過程でも垣間見えるのも意味深。

観察者視点に一歩引かせる地球人デザインと、テロップのレタリングが、
私を冒頭から宇宙人視点に誘導した主因。


細部の背景美術にも社会風刺などを含んだ表現が散りばめられ情報量は多め。
私の脳裏に焼き付いているのは、8.31以降は数える程しか出ていない“侵略者”への防衛行動での民間犠牲者。
それをトップニュースで大騒ぎする傍らで映し出される交番の看板。
<母艦>関連を遥かに凌ぐ数の交通事故死傷者数。
この辺りも騒ぐと決めたニュースばかり取り上げるメディアと、
反発して陰謀論に囚われるネット民という両極端を想起させられジワジワ来ます。


総じて巨大<母艦>の大技だけではない、地球人のイタい所を表現する小技も効いた刺激的な作画です。


【キャラ 4.5点】
主人公の眼鏡っ子・小山門出(かどで)
ロングツインテールの中川凰蘭(おうらん)こと“おんたん”
メイン2人に、恋愛リア充を目指す栗原キホ、出元亜衣、
無口な長身黒髪ロング・平間凛。
JK5人グループが頭のネジが外れた掛け合いを繰り広げて、
<母艦>の非日常に対峙する日常世界を構築。

例えば門出は担任教師の渡良瀬を慕っていますが、
この教師と生徒2人の会話も、ちゃんとした型に収まり切らない人間と青春を示唆していて不謹慎で面白い。

あとは、おんたんのイケメンメタボな兄で“ネット監視員”(ニート)のひろしが挑む、
SNS空間に広がる“情弱”どもの“総意”とか。

全体に、情報社会に監視されることを前提として、
火を点けられないように社会が強いた役割を仕方なく演じてやってる倦怠感が滲み出ており、
これもまた地球人のオワッてる感を濃厚にします。


【声優 4.0点】
主演・小山門出役にはYOASOBIのボーカルとしても活躍する幾田 りらさん。
相方の中川凰蘭役には、あのさん。
メイン2人にアーティストをオーディション選出して周りをアニメ声優で固める布陣。

“ナチュラル”なボイス素材を求めてのアーティストの主演起用。
確かにおふた方とも、地声が高音スウィートなアニメ声で天然素材としては上質。
ですが、私はやはり自然体を求めるにしても、演技力を磨き上げた声優にナチュラルな演技をさせるのがベストと考えるので、この点数が上限。

ただアーティスト2人でと決めた以上は、
下手に声優の枠にはめずに、2人の表現者としての感性に任せるという判断は、素材を活かす上ではベターな選択。
掛け合いシーンでは同じ歌手ならではの波長が合い、
仲良く喧嘩する良いリズムが生まれていたそうで。
声優陣も交えたJK5人組のバカ騒ぎの空気感もスムーズに出ており心地良かったです。

原作者いわく、アフレコ時は、主演おふた方とも作品世界に入るための準備はしてくれていたとあって、
宣伝目的で起用した俳優・タレントを“お客様”扱いする劇場アニメ作品よりは良好な仕上がりだったと感じました。


EDクレジットの最後には、
門出が愛読する作中漫画でシナリオにも深く関わる黒い『ドラえもん』?wこと「イソベやん」にて、
イソベやんに“内緒道具”をせびる自堕落女子・デベ子を演じたTARAKOさんへの追悼コメントが表記。
『ちびまる子ちゃん』のさくらももこ役など、だらけた演技も天下一品の楽しいお方でした。
ご冥福をお祈り致します。


【音楽 4.5点】
情報過多な東京の日常社会に溢れる生活音、
そこを切り裂く<母艦>絡みの非日常の異音、放たれるレーザー兵器の発射音など、
立体的に表現された音響は、本作劇場鑑賞の一番の意義と言っても過言じゃありません。

主題歌は主演アーティストのお二人が担当。

前章はano feat. 幾田りら「絶絶絶絶対聖域」
作編曲を凛として時雨のTKが担当。

曲調はテンション高めの無邪気な作風ですが、
歌詞世界は“地球オワタ”“地球が壊れたよ”などとシッカリ病んでいるので油断は禁物ですw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 17

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「終わり続ける日常」by山田玲司先生。TARAKOさんの遺作と知らずに見てビックリ!。

 まだ前編なので評価は確定できませんが、評判通りの次が楽しみな意欲作です!。


 原作は読んでないし、浅野さんの作品は弟が中2期に「プンプン」にはまっていたのを横目で見ていたくらいであんまり縁がなかったですが、本作は「地球外少年少女」を制作した新鋭のProduction +hが手掛け、脚本はお馴染み吉田玲子さんと私の興味を引く要素が揃い、信頼がおける方々の評価も高いので見に行っちゃいました(監督さんの前作が評判悪いから二の足を踏んでたのですが)。



 第一声としては、やはり「セカイ系」はこういうダークな破滅へ向かう話のがイイネ!ということに尽きます。新海さんの「君の名は」以降の作品や「シンエヴァ」も、独りよがりなくらいにセカイ=自分であるが故に現実の世界や他者に対する恐怖だったり不安だったりがダイレクトに出ていた、歪だからこその魅力だったのに作家性を捻じ曲げて無難な大衆性に着地しちゃった感が物足りなかった。


 しかし、本作はちょっと直接的過ぎなくらいだけど、社会というトンネルのカナリアとも言える作家が3.11後やコロナという不安を感知して描いた作品として非常に社会性が高い。だから立派で価値がある!なんて言いませんが凡百の作品より遥かに興味深く、かなり風呂敷も謎も広がっているのでどう収拾するのか?或いはケンイシカワの如くぶっ壊して終わるのか?。とにかく続きへのヒキが素晴らしい。


 アニメーション全般としては、浅野さんのとは少し違うかもだが背景とキャラが非常に上手く調和していて、主張し過ぎないが実に良い「雰囲気の魔術」を産み出せてるし、タレント声優ともいえる主役の二人も非常にはまっている!。デブ過ぎるがイケメンな諏訪部さんのお兄ちゃんも良かった。ただ、声優といえばまさか本作がTARAKOさんの遺作とは知らず驚きました。イソベヤン、漫画の中だと杉田さんなんだから劇中でも杉田さんの方が良かったのになぁ…ってもあります。


 まぁ、後半で力を得たあの子がああなっちゃうのはちょっと展開に無理ないか?とか、親が毒親なのもなんか作為的な毒親感で少々不満もあった。これからはわかりやすい明白な毒親より、全然悪人じゃなくて一般的には良い親なくらいなんだけど根本的に大切なことに対して無力だったり思考停止してたりするリアルな駄目親の方が描かれて欲しい。


 繰り返しになっちゃいますが、結局まだ前編なので評価は保留な感じですが、とにかくこの物語やキャラがどんな結末に行き着くのか見たくてたまらなくさせてくる作品ではあることは間違いないでのオススメです!。子供時代のオンたんだけで個人的には良し!。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 10

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

衝撃作です。青春と正義と災害を描いた壮大な日常系本格SF。

 インデペンデンスデイ、ニーアアンダー7、ヒドゥン、デスノート、マイケルサンデル、ゴジラ、時をかける少女、311、機動戦艦ナデシコ、タコピーの原罪、ドラえもん…の要素が入った日常系です。
 他にもあるでしょうが、要するに要素が多いです。それぞれの視点で分解する難易度は高くないです。

 いや、すごかったですね。上映時間120分らしいですが、体感時間は80分くらいかな。情報量は180分くらいのが圧縮されている感じです。ジェットコースターの様でいてのんびり女子だけ(ではないですが)青春ものでもあります。

 浅野いにお氏の作品は「うみべの女の子」が好きで何度も読んでいますが、それ以外はどうも性が合わず本作も1話を試し読みかにかをして切っていたと思います。ただ、本作を見てやはりマインドは一緒かな…と。読んでみたくなりました。結末は違うと公言されているみたいですし。

 大人になる意味、現実社会に生きる思春期の精神の中身といえばいいのでしょうか。進路、恋愛、性、親、天才と凡人、いじめ、正義、友人…そういうものが襲い掛かってくる小学校から高校時代の生きづらさをSF的表現で見せたような感じです。

 災害のオマージュとして、日常と非日常のシームレス感あるいは断絶感が同時に存在するような作品ではありますが、一方でこの思春期に襲ってくる精神的なクライシスのオマージュとも見えます。

 テーマは結末を見ないと何とも言えませんが、ストーリーとしての結末は分かりませんけど、思春期の落としどころになるのかなあ、という気はします。

 特筆すべきは映像がすごい…というと語弊がありますかね。2次元アニメ的なアニメ表現ですが明らかに3DCGですよね。見やすいのなんの。エフェクトだよりでなく、戦闘シーン頼りでもないです。それでいて構図はいいんです。

 脚本も詰め込んだなかに映像表現で上手く補完しているので、結構頭を使わなくても話の筋は素直に読めます。伏線とか考察とかそういうのを無理にする必要がない分かりやすさです。考察系とエンタメ系の要素のいいところが上手く組み合わさっています。演出も面白さと迫力と緊迫感と上手く表現できていたと思います。

 むしろ頭を使うのは別のところですね。頭がクラクラします。SFと書きましたけど表題がデーモンなので…まあ、それは後半ですね。

 稀にみる名作になる可能性を秘めています。後半次第ですけど。私は絶対に行きます。
 で、映画で一儲けした後でいいので、120分×2で240分です。つまり20分×12で1クール行けますよね?広く世間に公開してはどうでしょう?

 私平日に見ましたが、サービスデイなのに2人しかいませんでした。この作品が埋もれるのはもったいないです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 9
ページの先頭へ