料理おすすめアニメランキング 130

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの料理成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月20日の時点で一番の料理おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.9 1 料理アニメランキング1位
ダンジョン飯(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (111)
558人が棚に入れました
ダンジョン飯。 それは、"食う"か"食われる"か――― ダンジョン深奥で、レッドドラゴンに妹が喰われた! 命からがら地上へ生還した冒険者のライオス。 再びダンジョンへ挑もうとするも、お金や食糧は迷宮の奥底……。 妹が消化されてしまうかもしれない危機的な状況の中、ライオスは決意する。 「食糧は、迷宮内で自給自足する!」 スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン! 襲い来る魔物たちを食べながらダンジョン踏破を目指せ、冒険者よ!

声優・キャラクター
ライオス:熊谷健太郎
マルシル:千本木彩花
チルチャック:泊明日菜
センシ:中博史
ファリン:早見沙織
ナマリ:三木晶
シュロー:川田紳司
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

16話 ここにきて面白さが加速中。最高です。

1話 グルメ×異世界を楽しむ?それとも教養が試されている?

{netabare} 本作原作は未読ですが、原作者の九井諒子氏の短編集2作が好きで読んでいました。神話・聖書・民話などの物語、SF、そして社会問題を上手く絡めていて、かなりハイコンテクストで教養が試されるような作品集でした。

 その九井氏の作品ですから、一筋縄ではいかない…と思って見始めたら、うーん…うーん…なるほどわからん。グルメマンガ×異世界もの…しかもそれを架空の魔物でやろうというのは分かりますが…
 調理法を見る限り、現実の食べものを参考にして設定を面白がって作ったのかなあ…という気がします。何か自分で独自の「系」を作るのが好きな人なのかもしれません。

 単純にそれを面白がればいいのか、食文化等に対する何等かのメッセージが暗喩されているのか…まあ、まだ1話ですからいいんですけど、氏の過去作を知らなければ1話切りかも…という気もします。

 ちょっとエルフのお姉さんのキャラに現代女性の何かが乗っかっている気もしますが、キャラとしてはそれほど目新しい人物造形ではないのでわかりません。それにしても、このエルフのお姉さんの声優さん…低い声がいいですねえ…千本木彩花という方ですねえ…アニスフィア・無名・キルコの人ですか…結構グッときます。

 アニメのレベルは高いですけどね。グリッドマンユニバースの最後の場面で本作が映ってましたので、力が入っているのでしょう。



追記 原作者は物事を見る時に視点を変えて「行為」の本質を抽象し、その行為の意味をズラすとか違うものと組み合わせる…という人な気がします。

 食べるという行為は生命を維持すること。つまり魔物も生命である以上食べているはず。だから、魔物は食べられる。
 料理という行為「食べられないものを食べられるようにする」「おいしく加工する」である。だったらダンジョンにもグルメは有るはずだ、ということでしょう。
 さらに「グルメマンガ」「料理動画・番組」と「異世界もの」はどちらも人気ですから、組み合わせたんでしょう。

 だったら、出落ちのはずなんですけど、短編ばかりの原作者が長編を描けているということは出落ちではないと思います。そう考えると2話以降が楽しみかも。 {/netabare}


2話 コメディをやろうとしているのか、文化・文明を俯瞰しているのか。

{netabare} 料理という点でいえば、正直異世界グルメ、異世界調理というのは何の役にも立ちません。食材の知識はもちろんです。そこに何を見るか?ですね。もちろんエルルをコメディリリーフにしたギャグは面白いですが…ちょっと考えてみます。

 前半。栄養素が云々とかはそれっぽくウンチクを入れているだけですね。本当に読み取るべきは「古来から伝えられた技法は手間のようでもそれなりの理由がある」と言う事でしょう。効率化によって失われた価値があるということが主要なテーマだったかな?と思います。

 後半…はどうでしょう?専門性のある人間の繊細な努力が無駄ということが言いたいわけでなく、むしろ逆かも。適当な仕事の進め方で大雑把に何とかなっているように見えても、最終的には専門知識が必要になる。あるいは協力によって出来上がる、料理とは高度な人間の共同作業だとも取れます。

 あるいは罠というものを調理の道具に変える視点の問題なのかもしれません。バジリスクの尾と頭の関係も視点と先入観の話になっています。

 ということで、考察しようと思うといくらでも考察ポイントは出てきます。どうなんでしょうね?それはコメディをやろうとして原作者の教養がにじみ出ているだけなのか、それとも料理という文化・文明の視点を変えて俯瞰しているのか。

 さらに上の視点で言えば、食という人間に必須の営みに見える滑稽さと同時に努力と情熱を描いているのかもしれません。{/netabare}


3話 気楽に見ればいいかな…という感じです。

{netabare} 今回を見る限りあまり深い含意を込めようとしているわけではなく、エピソード作りの土台として教訓的なものを使っている、というスタンスが本作のような気がしました。

 世間に流布された風説や先入観を観察と実体験で打破すると言えば聞こえはいいですが、よくある話ではあります。成長という時間の流れも感じますけど。ただ、この3話は新キャラ?登場回の位置付けだった可能性はあります。

 いまのところ1回見る分には面白いですが、じゃあ、何度も見返して考察してテーマを深掘りしてという作品ではなさそうです。キャラに惚れるとかギャグが極めて面白いというわけでもないので、次回から気楽に見ることにします。で、気付きがあればレビューして考えてみます。

 ただ今回の甲冑についての生態はこじつけがひどかったかなあ。生物は事実は小説よりも奇なりがありますけどね。頭を探すとか、一列に並ぶとかどういう生態だよ…と。説明はありましたけどあまり納得感は無かったかな。やっぱり気になるのは次週以降アレはどうなるんでしょうね?{/netabare}


4話 ダンジョンが世界の縮図であるという少々重い感じがする話です。

{netabare}  気楽に見ればいいかなと3話で思いましたが、また随分と真面目な話をもってきました。

 前半は汚物の処理をして循環させないと暮らせないし、それが食物の連鎖になるという点ですね。人工の環境内だからこそ工夫と人手がいるという話でした。里山問題なども想起します。ゴーレムが減るというのは農地や自然破壊のアナロジーにもなります。つまりいずれは環境が悪化するということです。

 後半は民族紛争のお互いの理屈です。ただ、食べ物と子供の無邪気な疑問。なぜ奪うのか、なぜ仲良くできないのか。当然の疑問に対して本作では丸く収めましたがそれでも戦うのが人間です。

 中盤のところはその理から外れた人間たちの生きる価値、儚い運命ともとれますが、あの部分の描き方は少々分かりずらかったです。

 ということで、ダンジョンが世界の縮図であることが提示されていたと思います。軽いかと思えば重くなる不思議な作品ですね。原作者の本領はこっちの少し重い方な気がします。

 そう言えば2話で「毎回同じところで全滅」3話で「初めての死亡」というセリフがあったので当然普通にダンジョン内なら生きかえるという前提でいいんですよね?酒場のシーンはそういう理解で見てましたが…{/netabare}


5話 重層的にいろんな含意がある作品。見る側のセンスと教養が必要かも。

{netabare}  思っていたよりもというか、九井諒子氏らしいというか、かなり含意がある作品ですね。テーマというより世界の作り方に「視点」を感じます。となるとご都合主義に見えた3話の食べられる鎧の話も、生物の不思議な生態への感動のようなものを含んでいたのでしょう。宝の擬態にもそういう面を感じました。

 さらに少し考えを深めると金と欲についても考えさせられます。「あるわけがない」宝に気持ちをたやすく奪われる人間の弱さですね。

 そして、今回は「取りつかれる」でしたね。「イワシの頭も信心から」でもいいですが、むしろ今いない人に無意識に頼ってしまう心理が人間を弱くしてしまう点を描いていました。しかも、その流れでファリンというキャラを上手く描いていました。加えてグルメと絡めているのも工夫でした。重層的にいろんなものが含んでいる気がします。

 アイスクリームは霊が現れると気温が下がるという風説からの連想だと思います。

 4話、5話とどんどん面白くなってきました。キャラ萌えとお話だけでもちゃんと作品になっているのがすごいですね。ただ、うーん…どこかのタイミングでちょっと立ち戻って考察したいなあ…コミック原作はもったいないので、現状では保留ですね。見る側のセンスと教養が必要かもしれません。ついていけるかなあ… {/netabare}


6話 アニメのクオリティが高い回だったと思います。面白かった。

{netabare}  今回は演出と作画、非常に良かったです。あっという間に時間が過ぎました。マルシルがとても可愛かった…というよりかなり女性らしい(死語?)感じがしましたね。今回特にマルシルの横顔がかなり西洋人っぽい造形だった気がします。後半の作画はかなりデフォルメしてましたね。

 で、絵の内部は何かの伏線になっているのでしょうか?ダンジョン自体の正体がまだわからない状態ですし、内部の人は妙な存在感がありました。ダンジョンの来歴と関係があるのか。あるいは絵画=バーチャルリアリティの様なイメージとも取れますけど。ここは無理に深掘りしないで後で何かないか楽しみにしておきます。

 後半はチルチャックの性格が災いした感じでした。彼はこだわりもそうですけど、人に頼ることを知らないで危機になる感じですね。今までで一番おいしそうな回でした。{/netabare}


7話 1つのエピソードとしてアニメ全作品の中でも出色な出来でした。

{netabare}  今回は最高に面白かったですねえ。グリッドマンユニバースのEDで出てきたシーンですね。完パケかどうか知りませんが、ということはこの作品は制作が随分先行していたのでしょう。総作画監督が1人ですしね。なるほどクオリティが高いわけです。

 それと前回でてきた絵の中のダークエルフって、OPでチラッとでてますね。やっぱり主要人物なんでしょうか。

 ということで食材に対する感情の問題が前半でした。今回は馬と亜人です。現実世界でも韓国では犬食が法律で禁止するとかしないとか、日本でも馬はアメリカ人からすると許せないとか、鯨の商業捕鯨の再開などで、結構ホットな話題です。それとイカタコ食ですね。特にタコなどイタリア人と日本人、中国の一部くらいでしょうか。

 人間から見ると慣れて心が通いあっているように見えた動物が、単なる捕食のための行動だ、というのも面白いですね。哺乳類と食虫植物との対比のセリフがありました。それに対して分からないのはライオスだけとチルチャックは言っていましたが、結果的にあの馬と食虫植物の行動は一緒でした。

 漁の節度もあったし、食物連鎖の話がありました。これは明示的でしたが、この食物連鎖の説明が6話までで描かれてきたことの総括のような感じでした。寄生虫は…うーん。

 そして、石鹸と魔法のところです。魔法はセンシからすると自然の理に反するようですね。そしてヒゲを洗っていない。だから、魔法を受け付けない=自然と共生しているという意味でしょう。それが文明の力として石鹸を受け入れると魔法が上手くかかる。これを堕落とみるか進歩と見るか、ですね。やっぱりこういうところに本作の含意のレベルの高さが現れています。

 一番初めに死んだ人がどうなるのか、という説明不足も回収されていました。彼らがまた死んでたのが笑えますが、彼らの経験・知識不足あるいは多様性不足も見て取れますね。

 それにしてもマルシルの戦闘シーンよかったですね。面目躍如でした。今回は話も演出も含意も全部良かったです。今回は1エピソードとしてあらゆるアニメ作品の中でも出色な出来でした。最高だったと思います。

 どんどん面白くなりますが、含意が多く教養とリテラシーが必要なので振り落とされる人もでてきそうですね。 {/netabare}


8話 ダンジョン=バランスドアクアリウムということかな?

{netabare} 8話を見る限り、ダンジョンは大魔法使いの実験場的な物なんでしょうか。要するにボトルアクアリウムというかバランスアクアリウムということですよね。養殖というか栽培というかそういう発想ではなく、世界の環境を知るためのミニチュアの環境がダンジョンと言う事なのかもしれません。だから、食物連鎖の話をこんなにしつこくやったんですね。

 それと人間の欲望とか民族闘争みたいなもの、絵画の世界の歴史の様なものが絡まっていますので、ダンジョンの正体が面白そうです。

 内容が深い…というよりもゲーム世界的な異世界設定とこの設定を絡めてストーリー世界を構築いしているところが本当にすごいと思います。

 キャラ達の過去と絡めて非常に面白い回でした。ライオスが主役かと思ってたし定義上はそうなんでしょうけど、マルシルとファリンが真の主役っぽいですね。OPの演出もそんな感じがします。{/netabare}


9話 キャラの言動・感情・心の動きが不自然に感じる回でした。

{netabare} SFやファンタジーにおいて設定が荒唐無稽とか、話が多少ご都合主義とかは物語性がしっかりあれば全然OKだと思います。ただし、人の言動というか感情の動きが不自然なのはいただけません。

 その点で今回のナマリとタンス夫妻はちょっと不自然だった気がします。だったら再開のシーンをもっとマイルドにしても良かったのかなと思いました。
 もちろん友情というかかつての仲間に対する感情とか、表面と内面のズレの様なものはちゃんと感じられましたけど、どことなく不自然な感じがしました。

 鍋の設定は面白いですが、やはりどこかナマリの心の動きが不自然だった気がします。ファリンの人柄というのも強調されていましたので、後で今回感じた不自然さは回収されていくのでしょうか?

 死と魔法が明確に説明される重要な回でしたが、話の出来は全9話の中で一番「ん?あれ?」と感じた回でした。今後、理屈優先でキャラの感情・言動が不自然にならなければいいのですが。 {/netabare}


10話 ドラゴン戦が終わったらコミックス買っちゃおうかな?

{netabare}  カエルでちょっと「このすば」を思い出してしまいました。マルシルが相変わらず可愛くて何よりでした。

 世界観も徐々に見えてきました。まだまだ謎は多いですが、全体の形は見えてきました。あとはどういうストーリー、設定が待っているかです。2クール放送の発表なのでじっくり楽しめています。

 いよいよですね。レッドドラゴン戦を見たらコミックス買っちゃおうかな、というくらいには楽しめています。ナマリはちょっと前回の唐突感がありましたが、キャラとしては根は良い人っぽいですね。あるいはファリンの人柄なのでしょう。
 キャラ達が良い人過ぎるがちょっと世界観と合わない気がしますが、そこがファリンなんでしょうか?{/netabare}


12話 緻密な設定と世界観が素晴らしかったですが、蘇生をどうとるかですね。

{netabare} ちょうど折り返しということで、話の区切りも丁度よかったです。構成に不自然なところもないので、これはかなりの脚本・構成力だったと思います。

 お風呂…サービス回…なんでしょうけど、まあ、色っぽくはないですよね。この2人。マルシルは髪型とか、悲壮な表情に色気がある感じでした。

 今後については、壮大な世界観とこの後のエルフとはどういう存在なのか?がテーマになってくるのでしょうか。最後に出てきたタークエルフは絵の中の人?長命で長い間生きているということなんでしょうか。

 で、その世界観と設定の緻密さ、伏線などに魅了されてきましたが、ここに来て出てきた「古代魔法」ですね。これをどう考えるか。設定を後出しの設定で解決したように見えなくはないです。
 ただ、マルシルのマンゴラドラのやり方とかその辺りに古いタイプの魔術を使う仕込みがあった気もします。そこは評価をする前に古代魔法がフェアな設定で納得いく伏線があるのか、後出しジャンケンなのかは検討したいと思います。

 評価は暫定です。{/netabare}


14話 2クールで終わらないなら、もう原作読んじゃおうかな。

{netabare} マルシル成分が足りない不満足な1話でしたが、いろいろキャラの相関が見えてきましたね。

 1クールを終え、2クール目の始まりを見ると、王道のファンタジーノベル…という感じの展開ですね。しかも、区切りが無い感じで。作品の楽しみ方としては、いろんな伏線が収束する感じと島主とかエルフとかダンジョンとか結果的にどうつながるのかというカタルシスを得られるか、ですね。

 登場人物が多いし設定が入り組んでいる割に、話が整理されて面白いと思いますが、この手の作品は結末を見ないことには出来の評価が難しいです。
 で、2クールじゃあ1区切りは無理かな?14巻だそうですし。それともアニメで何かの結末はつくんでしょうか。これは連続で結末まで見ないと、熱が冷めるのがもったいない気がします。場合によっては原作を読んでしまおうかな…今週考えます。{/netabare}


15話 ギャグ回面白かった。マルシルを堪能できました。

{netabare}  先週マルシル成分が少なすぎ多分、今週は最高でした。こういうギャグ回があるのも悪くないです。一応、蛇のピット器官のような秀逸な設定もありましたが、それよりもカボチャ的な物の絵面ですね。本当に面白い回でした。 {/netabare}


16話 ここにきて面白さが加速中。最高です。

 面白さがここにきて加速中です。非常に面白い。面白過ぎます。話そのものも面白いですが、禁忌の魔法という設定とファリンの現状で否が応でも盛り上がります。

 黒魔術をもっと早くから仕込んでいれば最高だったんですけど…それともどこかに1か所でもマルシルが黒魔法を使うことを躊躇する場面とかそれらしいセリフとかありましたっけ?絵のところとか…まあ、後で通しで見てみます。

 本気で面白いです。この数年で見たなかでトップクラスに面白いです。



 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

おいしい生活

TRIGGER制作。

ダンジョン深奥でレッドドラゴンに妹が喰われた!
命からがら地上へ生還した冒険者のライオス。
彼は妹の救出の為、食料を現地調達しながら、
再びダンジョン踏破を目指す、グルメ冒険活劇。

迷宮探索と自給自足の冒険グルメ生活、
獲物を捕まえ調理し、工夫しては美味に仕上げる、
評判通りの味覚を刺激する作品である。

ただ回復魔法で後にどうにかなるのか、
妹救出への緊迫した危機感は感じられない。

主題歌は世界観をよく伝えてくれて良い。

映像から冒険の楽しさも伝わりますが、
魔物退治や料理そのものの魅力以上に、
そのことを包括した風土や文化を、
楽しむ作品のように思います。

{netabare}かつて栄華を誇った黄金の国の国王は、
迷宮の主・狂乱の魔術師を倒したものに、
我が国の全てを与えるという。{/netabare}

この先、怒涛の展開が待っているのか!?
冒険活劇らしさにも期待したいと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 23

猫好き さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

1クール目はイマイチ、2クールはどうかな?

原作は大人気らしいんだけど未読。Triggerのアニメは好きなので期待してたんだけど、お話自体を好きになれるか未知数

料理・グルメ系って、バラエティやマンガでは好きな分野で、私自身が料理好きなので、自分でも再現できるかどうかとかコツやうんちく、そしてシェフの腕前を感心するために見る

そんな意味で食べるのを専門にした人が見るエンタテインメントが好きかどうかと、実際に料理を作ってる番組が好きなのかどうかの趣味の違いなんだろうけど、私は後者なので架空の食材で料理を作ってもらってもつまらないとし時間の無駄にしか思えない

作画はTrigger。作画は悪くないというか、標準以上。だけど私がTriggerに求めるのは、エッジの効いた絵柄と常軌を逸した登場人物の無茶ぶり。でも、第一話目を見た限りではそれが無い。これは原作ありきであまり横道にそれられないからだろうけど、期待外れではある

ただ、かなり丁寧に作られているのは分かるので今後の展開に期待してる

13話まで見たところ

キャラクタがどんな人たちなのかわかってくると、それぞれかなりぶっとんでて面白くはなってきた。ライオスとセンシの魔物食へのこだわり具合とか、マルシルは実は禁忌に近い古代魔法オタクだったりとか、ファリンはおそらく不思議ちゃんな天才児。常識人なのはチルチャックだけw

とまぁ、キャラクタだけじゃなくダンジョン世界観、特に生死感とかも作りこまれているのは分かった

ただ、なんというか、全体的に地味なんだよねぇ。1クール目は一二話飛ばしても気が付かなかったかもしれない。でも面白くないわけじゃないし、よくあるなろうに比べたらずっと手がかかっているのは分かるけど、どうも次を見たくなる展開が薄いというか

もっとも、ファリンを復活できたのに、ダンジョン内の魔術師に連れ戻されてしまい、これからどうなるのか気にはなってきたので、2クール目の盛り返しに期待

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

64.2 2 料理アニメランキング2位
アストロノオト(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (24)
131人が棚に入れました
料理人・宮坂拓己が新たな就職先として面接に訪れた、木造アパート"あすトろ荘"。そこは"朝食付き"が売りなのだが、可憐な大家・豪徳寺ミラの料理に耐えきれなくなった住人の要望もあり料理人を募集していたのだ。ミラと出会った拓己はその場で一目惚れ。急遽作ったアジフライは大評判。拓己の住み込み料理人としての生活がスタートする。しかし、それは穏やかな日々とはいかなかった。癖のある住人たちとの、ご近所より近く、家族より遠い距離感の中、次々と巻き起こる不可思議な現象。ふとしたことで知った、ミラが宇宙人だったという秘密。拓己が抱くミラへの恋心はどうなってしまうのか。また、不可思議な現象の謎は解明されるのか?食卓から宇宙にまで広がる、新感覚SFアパートラブコメディ!
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

コイノアシオト

テレコムアニメーションフィルム制作。

朝食付きのアパートあすトろ荘を舞台とした、
料理人と美人大家さんとの新感覚ラブコメディ。
木造アパートで次々と巻き起こる不思議な現象。
その謎は解明されるのか、そして恋の行方は!?
料理人宮坂拓己の新生活が始まる。

窪之内英策のキャラクターデザインを頼りに、
期待もせずに視聴をしましたがこれが楽しい。
SF要素満載のラブコメディです。

あすトろ荘の住人たちとの交流が始まり、
主人公と大家であるミラとの恋愛模様!?
背景にある世界観はなかなか奇抜なようですが、
興味を惹く物語の始まりであります。

{netabare}どうやらミラには大事な探し物があるみたいだ。{/netabare}

物語は大きく飛躍するのでしょうか、
ひとまず今後も注目してみようと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 19
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

2話 メチャメチャ面白い。管理人さん可愛い。超ダークホース?

1話 SFめぞん一刻?おとなりに銀河のリメイク?正直滅茶苦茶なアニメです。

{netabare} ただ、冒頭のシーンの間抜け感からいってギャグ度が高いと作品だとは思います。ですので、どういうスタンスで見るかでひょっとしたら面白いのかもしれません。実際1話は結構面白くてあっという間に終わっていました。

 窪之内英策のキービジュアルに惹かれて見始めたら結構微妙なキャラデザでした。といって可愛くないわけじゃないです。EDの絵はものすごく良かったです。

 設定は滅茶苦茶です。4家族しか入居してない古いアパートで雇われ大家に料理長。待遇としてはわざわざ面接に来るくらいの給与を出している、ということです。あの広いアパートの固定資産税や修繕費が出るとも思えません。リアリティはまあゼロですよね。

 何となく惹かれますので、数話様子見ですね。{/netabare}


2話 メチャメチャ面白い。管理人さん可愛い。超ダークホース?

 なんかヒロインがメチャメチャ可愛く感じてきました。そしてなんと言っても面白い。トンデモ設定のドタバタ劇ですが、話に筋がありそうだし、ラブコメだし、SFだしで2話は本当に面白かったです。

 めぞん一刻のパロディであることはもう隠さないんですね。というか初めから隠してないですけど、明言しちゃいましたね。その方がいいです。だからこそズラしが面白いんだと思います。

 梅酒のあった場所をみるとあのアパート自体が宇宙船とかそういう感じなんでしょうか?

 作画は2話の方が良かった?いや1話を見直したいですね。それとOP・EDアニメのレベルの高さよ。これはすごいですね。本当に良いです。

 今期の超ダークホースですね。このメジャー作品ぞろいの中にぶつけてきただけのことはあります。 
 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 7

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

作画はやや微妙も内容は良好。宇宙人要素が無くても普通に楽しかった

窪之内英策のキャラデザは悪くはないですがそこまで今風で魅力的とは言い難い。
作画自体そんなに良くは無いですが…。

しかし内容は良好ですね。
ヒロインの大家さんは宇宙人だからこそのズレっぷりで変な求人を出して、それに騙されで訪れながら、大家さんの魅力もあって入居を決めると…。

ヒロインは可愛らしい感じで、主人公がヒロインに惚れるのには共感できました。
じゃあもう文句はないですね。

どうでもいいけど主人公は朝食を作るのでちゃんと報酬を得ているんですよね?
もちろん家賃減額とかで良いと思いますが、触れないのも気にかかりました。
まあ大した問題ではないですが。

普通にボーイ・ミーツ・ガールで興味があるところに、実は宇宙人…
ミボウ星のミボウ人を未亡人と勘違いするという小ネタも挟んで、果たしてどうなるのか、という感じですね。

まあ普通に気になります。高優先順位で視聴予定。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

80.1 3 料理アニメランキング3位
3月のライオン(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (969)
4849人が棚に入れました
主人公は、東京の下町に1人で暮らす17歳の将棋のプロ棋士・桐山零。深い孤独を抱える彼が、あかり・ひなた・モモの川本3姉妹と過ごす時間や、さまざまな棋士との対戦を経て、失ったものを少しずつ取り戻していく様が描かれる。

声優・キャラクター
河西健吾、茅野愛衣、花澤香菜、久野美咲、岡本信彦、井上麻里奈、細谷佳正、三木眞一郎、杉田智和、木村昴、千葉繁、大川透、櫻井孝宏

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

シャフトらしくないかも(主に作画が)。ちなみに良作です。

ヤングアニマル掲載マンガが原作で、まだ終わっていない作品のアニメ化。既刊分の原作単行本は全部持っています。

第1回目を視聴しましたが、けっこう原作の画の感じが残っていました。背景もシャフトらしくない柔らかい感じの原作に近いタッチの画で、どこが制作かなんて気にしてない原作ファンは安心したかもしれないです(笑)。

通して最終回まで観る予定なので、レビューはそのあとになる予定。あと、評価の星は暫定ですが良い意味で作画に裏切られたので、あえて5をつけておきました(笑)。

2017.4.25追記:
視聴を終わって更新しそびれていました。原作準拠で穏当なアニメ化でした。原作者の羽海野チカ先生も原作既読のファンも満足できたアニメ化だったのではないでしょうか。

「ぼっちスパイラル」に嵌る零くんを見ていると切なくなりますが、それ以上に川本家の人たちや林田先生の暖かさ、そして対局解説中なのに「桐山~!」と叫びだす二海堂くんの熱さなどが心地良い作品です。

二海堂くん開発「ニャー将棋」のネタは原作マンガにもあったのですが、歌まで作ってしまったのはさすがのNHKでした。最終話の最期に2017年10月からの2期目の放送もアナウンスされ、まずは順風満帆といったところ。

あー、写真加工した静止画での次回予告とかドラマ『傷だらけの天使』へのオマージュっぽいスミスの朝食シーンとかはシャフトっぽいです(笑)。
(でも、あれも一応原作にそれっぽいシーンはある…。)

2017.10.4追記:
原作最新巻(13巻)が出たのでさっそく読んだのですが、OP主題歌「ファイター」のメーキングというページがありました。そこに書いてあったのですが、あのOPアニメーションのコンテ切ったの羽海野先生ご本人だったんですね!

そして間もなく2期目が開始になります。楽しみです。

2017.11.5追記:
2期目が始まってだいぶん経っています。原作通りだと、2期目中盤はしばらく「高校生らしい」零くんが観られるはず。
(以後、レビュー更新は2期目の方でする予定。)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 70

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

緩急が凄い!

原作未読。最終話まで視聴。

人とのコミュニケーションが苦手で、ちょっぴり根暗な少年が主人公の物語。

1クール目は、主人公が川本家の3姉妹との出会い・交流を通して『人の温もり』を知る物語。
2クール目は、主人公が将棋を通して知り合った頼もしい仲間やライバルとの物語。
ざっくりというとこんな感じかな?

1話冒頭から、主人公があまりにも暗いし、物語のスピード感は無いし『どうしたものか・・・』と思っていましたが、川本家を訪ねたあたりから急にハイテンション!
物語の緩急って本当に大事だなぁ、と改めて痛感させられた作品です。

ハイテンションな表現があるから主人公の心の闇の深さがより強調される。
上手い演出だと思います。

あと『しゃべるネコ』と『ニャン将棋』には心が和みます。

2クール目については、将棋に詳しい人ならもう少し楽しめたかも・・・って感じでした。
駒の動かし方を辛うじて知っている程度の知識では、プロ棋士の凄さが伝わらない。

あと、主人公は嫌がるかも知れないけど、二階堂は本当に良い奴だ。主人公は嫌がるかも知れないけど・・・。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 83
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いた作品、作者と制作会社とTV局が一体となった良作

これほど原作が読みたくなった作品は久しぶりのような気がします。終わるまでまとうか、読んでしまおうか、葛藤中です。

シャフトっぽさを消しているようで、ところどころやっぱりシャフトだと思わせるような描写がチョコチョコ見られるのが良いです。特に場面転換で不要じゃね?と思わせるようなカットを入れてきて、それがまた綺麗だったり、インパクトがあったりとするところなんか、シャフトだなと感じてしまいます。ただ、「シャフ度」と言われる首の角度が抑え気味なのはやっぱり寂しいかも(?)

NHKが、しかも総合で流すのですから、力入れているのはよく分かります。まだ前半も途中ですが、引き込まれっぱなしになっています。主人公である零の歩んできた人生の重さ、その重さを少しずつ解放する三姉妹と二海堂との掛け合いの面白い事。

二海堂のモデルは将棋好きの人なら知らない人はいないくらい有名な村山聖なんでしょうね。となると、太っているのは病気のせいであり、あかりが「むっちり」で喜んでいるのはどう解釈したらよいか戸惑いました。このあと二海堂は病気が重くなっていく展開になるんだろうけど、つらいな…

三姉妹は本当にキャラがいい。声も完璧だし、流石としか言いようがありません。話の展開も良く、たぶん、最後まで面白く見ていくことができる作品だろうと思います。すでにお気に入りに入れてもいいように思っています。

【前半を終えて】
結局終わるまで待てず、原作を読んでしまいました…。面白い、何故にこれまでスルーしていたのだろうと思います。前半は零の置かれた状況を表現していた感じです。零が何故に将棋をしているのか、零がどうして三姉妹と関わりを持ったのか、二海堂と零のライバル関係、零と香子の関係等々をシャフト独特の表現でうまく繋いでいた感じです。
とあるコラムニストがシャフトっぽくないのが良いと書いていたのですが、どこを見ているのかと。零の気持ちを表現するときや香子とのシーンはシャフトそのものでしょう。シャフト特有のズルいイメージ(個人的な感想)ふんだんに盛り込んでます。原作のイメージがそのままシャフトっぽいですし、シャフトなら良いと言ったらしい作者の感覚がすばらしいと思います。
三姉妹は癒しそのもの。に対して香子の危うさと言ったら…。香子の声も良いです。老倉育を見て井上さんに決めたらしいのですが、本当にぴったり。

後半はもっと将棋に突っ込んでいくのではないかと思います。また、三姉妹の関わり、零を囲む周りの人々の動きなど、楽しみです。

【後半の中盤】
後半に入り、零の気持ちがどんどん重くなっていきました。そこを救うのが三姉妹であり、先生であり、二海堂であり、島田八段であり…とにかく零は人に恵まれました。回を追うごとにその事が分かります。
将棋に関する話も濃くなってきたのも後半の面白いところです。鍵となる島田八段は飄々としているのに、プロの厳しさを零に伝えてくれます。そしてとうとう出てきた宗谷名人。まさに怪物に相応しい佇まい。アニメになると、その事がいっそう強調された感じです。
零と香子の微妙な関係も相変わらず。が、三姉妹と香子の絡みとか、実は可愛らしい一面もあるところとか見れて良いです。
それから、今の季節に合わせたような進行具合も非常に良いです。これからラストに向けて零がどう成長していくのか楽しみです。

【一期終了】
零のちょっとずつだけど、成長していく感じが見てとれました。
「11年もボッチだったんだ」いう台詞の重みから解放されていく過程を描いたのが一期だったと思います。ゆえに、展開は重く、零の台詞もなにかぱっとしません。耐えられない人はそれでこのアニメはお仕舞です。
零は周りに恵まれました。それは零が成長するための起点になっていきます。二海堂であり、三姉妹であり、林田先生であり、島田八段であり、科学部の面々であり、そういった人々と交わることによって、重く押しかかっていた零の心が開かれて、次のステップへと進んでいきました。見直すと、中盤までの零とは明らかに違う人間になっているのがよくわかります。

この作者は人と人とのつながり、心の葛藤や解放へ向かうまでの描き方が上手だと思います。重くなり過ぎそうなときはわざとデフォルメさせたり、ちゃちゃを入れるような場面を入れてほぐします。これが嫌味に感じないところがまた良いのです。せっかくなので、ハチクロも見てみたのですが、作品は違っても、描き方は同じでした。
それと、ハチクロを見て思ったのが、シャフトで良かったということです。ハチクロも悪いわけではないのですが、ライオンを見た後だと何か足りません。零や香子みたいな人物が多く出演する、心の葛藤を中心とするような作品を作らせたらシャフトは上手です。ちょうど同じ時間帯にAT-Xではefを放送しており、ライオン始まるまでの10分間は視聴していましたが、シャフトの右に出るものはないなとさえ思いました。

二期が決定したので万歳です。二期は{netabare}宗谷とひなが大きくかかわってくる話になると思いますが、この話がどう描かれるのか{/netabare}楽しみでしょうがありません。

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いたこの作品、2クールゆっくりと描かれているので、ドラマ性を求めている人にお勧めです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 53

73.1 4 料理アニメランキング4位
聖女の魔力は万能です(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (407)
1347人が棚に入れました
ちょっと仕事中毒な20代会社員・セイは、残業を終えて帰宅した夜、突然光に包まれ異世界に「聖女」として召喚されてしまった。しかも召喚されたのは二人!?現れた王子はもう一人の女子高生にかかりきりで、セイのことは完全スルー。それならこっちも自由にやっていいでしょう?と、セイは王宮を飛び出し、元々の植物好きを活かして、薬用植物研究所で一般人として働くことになった。所長のヨハン、教育係のジュードに支えられ、ポーション作りや魔力の使い方を学んでいくセイ。だが、作ったものはすべて効能が5割増しで、思いがけず「聖女」としての能力を発揮することになる。そんなとき、セイのポーションが瀕死状態だった騎士団長・アルベルトの命を救い、次第に、セイこそが本物の「聖女」ではないかという噂が囁かれはじめるのだった……!?

声優・キャラクター
石川由依、櫻井孝宏、江口拓也、小林裕介、八代拓、市ノ瀬加那、福山潤、上田麗奈、梅原裕一郎
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

6回目くらい。異常な出来の異世界もの。画面・表情が最高です。

22年11月 再評価 異常な出来の異世界もの。他と比べてどうしてここまで力が入っているのか?

 レビューを初めて1年半。昔からアニメ好きでしたが、この1年半でかなりの本数のアニメを見ました。
 この作品の脚本は素晴らしいと思いますが、作画、表情、背景、構図、演出等の画面作りの良さは異常です。なんで、ここまで美しいアニメが出来たのか不思議でしょうがないです。

 本数的にはまだまだで、目が肥えたとはいいませんが、いろんな異世界ものを見たと思います。ちょっと過大評価だったかなあ、と思って本作を再視聴(正確には再々々々々視聴くらい)しました。

 うーん、かえって過小評価だった気がします。1話でセイが髪をかき上げて耳を出す作画があるのですがそれだけでゾクゾクするくらいでした。顔のパーツのクローズアップが上手い。画面の切り取り方が上手い。気持ちを伝えようという意図が素晴らしいです。うーん、なんで他の作品もこれくらい出来ないのでしょうか?というかこの作品だけ異常だと思います。

 最後の3話が駆け足で評価を落としていましたが、良く見直すとちゃんとセイが聖女の術と向き合って、使えるようになるプロセスが、緊迫感と癒される両方からよく描かれていました。

◎アニメ作りとしていいところ。
作画に乱れがないのは当然。
表情・仕草に感情がよく表現されいている。
人物の構図がよくどこで何をしているか臨場感がある。
引き画とクローズアップを上手く使った演出で、人物の内面を見せている。
服装が美しくTPOをわきまえてきちんとデザインされている。
貴族が貴族っぽい言動をしつつも堅苦しくないいい具合の設定。
BGMがオーケストラっぽくて華やか。コミカルさも出ている。
セイの発声が感情が出ていて、聞きやすく素晴らしい。


◎ストーリーとしていいところ。
聖女設定とセイの一般人の性格のギャップがコミカルに描けている。
設定に設定を重ねるような感じではなく、ポーション(料理・化粧品)と回復魔法、聖女の力に集約しているので、シラケない。
ストーリーが職業物と恋愛ものとして、ちゃんと脈略ある展開をしている。
スキルウィンドウがない。
アイラちゃんを置いて話の展開に面白みが出た。
セイもアイラちゃんも異世界転生した人間の反応として自然。

等々挙げるとキリがないです。とにかくストーリーが面白いのは大前提ですが、しかし、アニメの出来の良さがすごい。「無職転生」もすごかったですが、本作は超高予算が付くような感じでもないし。画面作りという点で一般的な量産型のアニメとしては、本作の見やすさ、伝えたい事を伝える力、美しさはちょっと類例が見ないと思います。

 メジャーな他の異世界モノ作品を差し置いてなぜここまでの出来なのか理解できません。それくらい凄い作品だったと思います。

 一応、評価点はつけますが、主観評価は95点/100点くらい、心情的には120点です。




以下 初見の総評レビューです。

 俺TUEEEの振りをした、シンデレラストーリー 美しい作画と構図の良さが驚異的です。

 最後まで視聴しました。このアニメがきっかけで、非常に面白い原作小説と、その小説を美しい絵でコミカライズしたマンガを知ることができて、良かったです。
 が、アニメについては、どうでしょう。結末の付け方や最後3話くらいの駆け足感などで、少し作品としての出来に疑問符が残りました。
 この終わり方だと、普通の異世界転生ものとして、埋もれて行く数々の作品の一つになってしまいそうですね。残念ですが。

 とはいえ、1クール通じて十分楽しめました。面白かったです。以降は小説・マンガで続きを楽しみます。


以下、視聴中のレビューです。

{netabare}2話までみて、小説版、マンガ版を全巻購入。追加8話みました。

 この話「なろう」ということで、異世界転生、俺TUEEEテンプレになっていますが、実態は、平凡な女子が、急に美しさと力を手に入れたことで、別世界(貴族世界)の中心人物になる、というシンデレラストーリーです。

 そういう話を楽しめるなら、かなり良質の作品かと思います。大変楽しく見ています。

 ですが、マーケティング的に考えるとパッケージ(題名)と中身が違っていた感がかなりあるかもしれません。その意味で、試しに見た人の期待を裏切る確率が高いのでしょう。
 強敵に対して無双するとか、悪意のある貴族と対峙して叩きのめす、もあるにはあるのですが、それは味付けみたいなものです。敵と戦い打ち勝つ、魔王に挑むために旅立つ、そして…みたいなカタルシスを期待すると、評価は低くなるかもしれません。

 初めから、異世界とか聖女というのはギミックで、本当は恋愛エッセンス強め、一人の女性を取り巻く人間模様の話だと思えば、非常に面白いと思います。


5話までみて追加

 セイの作画はやっぱり素晴らしい。ちゃんと美人です。ですが、今回くらいは衣装はなんとかならないのかなあ、と思います。もうちょっと神々しくしてあげられなかったのかと。
 
 セイの衣装に絡んで。リズにしても、他の貴族も最小限しか宝石を付けていないのは、宝石は魔法付与のための素材とかいう設定を反映しているのでしょうか。だとすれば、想像以上に緻密にこのアニメというか原作は作られているようですね。

 ステータスウインドウの概念が出てこないのはいいですね。(原作はあり)

 今回のセイを鑑定する場面で、原作にはあったステータスウインドウがアニメ版だとほぼないことが確定しました。レベルとかHPとかそういった概念の有無はまだ不明ですが、無い感じですね。これは良い改変かと思います。となると何を鑑定しようとしていたのが、よくわからないですが。
 セイが聖女かどうかを本人も確信が持てない、という状態のほうが自然ですし、なにより、転生ものでいつも不満なのがこのステータスの数値化という安易な強さのモノサシだったのでこれは良いと思います。

 第1王子が原作ではあまり関わらなかったのですが、ストーリーに説得力を持たせるために関わってくるのでしょうか。これからの展開が気になります。


7話みました。
 アイラのスピンオフ、注文しているのにまだ届かないので、ここで見られて良かったです。アイラ、滅茶苦茶可愛いんですよね。 
 普通、セイの対立軸なら嫌なキャラになるはずなのに、そこを上手い具合に第1王子が引き受けてくれてたんですね。本当は第1王子は悪者じゃないのもいいですね。

 異世界に召喚された女子高生が帰れない、と言われて「泣く」という自然な反応が新鮮でした。

 それにしても、主要女性キャラのキャラデザが本当にいいですね。萌えではなく、素直に美人だなあ、可愛いなあ、と言えます。

8話見ました。
 セイの表情を少しコミカルに表現しているが今回はよかったですね。
 また、脚本というか構成ですが、かなり省略していますが、うまくカットしているので原作を知っていてもあまり不足感は感じませんでした。やっぱり丁寧に作り込んでいる感じがします。ただ、1点、最後の沼のところ、もう5分…いや3分でもいいので、もうちょっと丁寧にしてもらえれば完璧だったんですけど。

 ちょっとアルベルトホークを殺したくなったりしますが、まあ、それは仕方ないでしょう。

11話みました。
アイラちゃん、すっかりなじんで良かったですね。是非活躍してほしいところ。
それにしてもアルベルトホークは殺す。 {/netabare}


追記です。再視聴しました。初見の時は面白さは過大評価していたかもしれませんが、再視聴してアニメの出来の良さは逆に過小評価していた気がします。あらためて驚きました。

{netabare}  この半年で、かなりの本数のアニメを見ましたが、最近のアニメの中で、本作の人物の作画の美しさは驚異的です。キャラデザはもちろんですが、線の一本一本まで美しいです。衣装も良く考えられてデザインもおろそかにしていません。動きも表情も自然です。

 なにより人物の配置がいい…というか構図がいいんですよね。どういう部屋のどういう場所にいて、どこに誰がいてどいう位置関係でいるか、とか非常に見やすいです。で、構図がいいから人物がちゃんと演技しています。そこが素晴らしいです。
 どういう理由でこんなレベルの高いアニメが生まれたのかが気になります。
(追記 手がちゃんと演技しているのと、姿勢にも注目してください)

  私はセイのキャラが異常に気に入ったのであまり客観的な見方はできませんが、それでも異世界ものとしてのストーリー性、テーマ性は弱いと思います。
 が、頑張る女性のシンデレラストーリーとしてはかなり面白いです。魔法が出てきますし、ヒロインのアイデンティティでもありますが、設定に振り回されずヒロインの特徴としてストーリー上で機能しています。
 また、ヒロインの年齢が高めで、かつ年齢にあった性格をしているのが良かったのでしょうか。

 登場人物のキャラ造形が自然で、ヒューマンドラマが成り立っているのも良いのかもしれません。
 音楽が抑え気味でセリフがゆったりしているのもいいです(ただ、エリアヒールを始めてかけた時の声はもうちょっと抑えた演技の方が良かったですね)。

 やっぱりおしいのは最後3話ですね。駆け足で尻切れですね。2クールでやってくれれば…
{/netabare}


 アマゾンから単行本8巻が届いたら、なんと帯に2期の決定が。この先はキャラ萌えというか、パーティーとかラブラブ要素とか、これから8巻読みますけど、温泉とかでしょうか。もちろんいいんですけど、ストーリー的にはせっかくアイラちゃんのキャラが立ってきたので、アイラちゃんの成長が見たいかなあ。とまあ、うれしいので追記しました。


 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

異世界転移モノの秀作

原作未読。最終話まで視聴。

異世界転生・転移モノと主人公最強は、決して相性が悪いとは言えない。
異世界転生・転移モノと中二病は、かなり相性が悪い。
異世界転生・転移モノとハーレムは、主人公が中二病を発症していなければ問題ない。

まあ、個人の見解ですが、おおむね以上の通りかと。
もう少し補足すると、主人公が大人(もしくは元大人)で、その大人っていう設定が活かされてさえいれば、おおむね間違いないように思います。

さて、本作の主人公は大人です。
しかも女性。
大人の女性という設定はしっかりと活かされています。

主人公最強と言えば言えなくはありませんが、それはあくまでも結果的にという話で、いわゆる主人公最強系とは異なります。

逆ハーレムの兆候は見受けられますが、主人公が中二病を発症していないので問題ありません。

ゆっくり、まったりと物語は展開していきます。
これはお気に入りの棚直行ですねぇ(笑)。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 34
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

こんな異世界生活なら、多少強引に召喚されちゃってもいいかも(笑)

安全な所で、高貴な美青年に囲まれて、みんなに大事にされてww

おまけにこの異世界で貴重な、異世界モノお決まりのチート能力を持ってる上に、
異世界召喚効果?でちゃっかり目もよくなって、
さらには容姿までなぜか綺麗になっちゃって。


お話としては、
それだけなんですけど、
それだけで、十分、
羨ましいですよねえ!(*^~^*)

腐ってるって思われてしまっては心外です。
ですが、そう思われたって、このゆったり幸せな感じは、
やめられません(*^▽^*)

もちろん、他人様にはお勧めしたりはしません。


作画が意外と丁寧だとか、
主人公セイちゃんのキャラクターがおっとりしてて親しみやすいとか、
男性の、騎士とか貴族とかだけでなく、同性のお友達もちゃんとできたりとか、
お勧めできるところはいろいろあるのですけど、
やっぱりこういう、まったりした逆ハーレム感、
こっそり楽しみたい世界ですね(#^〇^#)


観終わりました。
{netabare}最終回での魔物との戦いは、この作品の苦手なところみたいで、
ちょっと観ていてガッカリでした。
作品の主旨と違うから?
こんなカッコ悪い戦闘描写だったら、絵にしないで、後方支援に徹しておいてほしかった、かな・・・?

それでも。
逆ハーレム要素満載なのに、
セイちゃんが一途なの、悪くなかったです。
最終回で、やけにセイちゃんの唇のアップが多いような気がしたんですけど、
それもよかったと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 37

73.8 5 料理アニメランキング5位
わたしの幸せな結婚(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (247)
762人が棚に入れました
この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か―― 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。 嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。 数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。 斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。 初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。 これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

【最終】「なろうが『純愛成分』多めで創ったら、こんなんになりました」

【レビューNo.86】((最終レビュー)初回登録:2023/9/26)
小説原作(なろう発の模様)で2023年作品。全12話。
元々新規アニメの中では一番期待していたので、どのタイミングでレビュー書
くかってところでしたが、終わってからだとテンション下がっているかもなの
で、先にポイントを整理しておこうかと。

(ストーリー)
この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か―― 名家(斎森家)に生まれた美
世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。 嫁入りを命
じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。 数多
の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。 斬り
捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の
薄い美貌の男。 初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもでき
ず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。 これは、少
女があいされて幸せになるまでの物語。
(作品情報より)

(評 価)
・1-2話:ここまでは順調(期待以上)
 {netabare}・レベルの高い作画・所作の描写
  いやービックリする位作画が綺麗ですね。いきなりOPからこのレベルって
  感じだし、桜なんかは「京アニ?!」かと思わせる繊細で趣ある作画でし
  たし。あと美世の手先が水仕事でボロボロになっている辺りも細かいとこ
  ろまでこだわっているなっていう仕事ぶりですね。
  それに時代的(明治大正を思わせる架空の時代らしい)に形式ばった所作
  が多いのですが、そういう動作も本当に綺麗に描いているなっと。
 ・丁度良い斎森家での冷遇具合
  美世は異能の家系にあって「無能」であったこと、また再婚で生まれた異
  母の妹香耶が異能に目覚めたため、斎森家での立場を失い使用人以下の扱
  いで虐げられて育ったのですが、
  ・ここの描写が弱いと物語の説得力がなくなってしまう
  ・さりとて過剰表現すると逆に引いてしまう。
  ということで、その匙加減が難しかったと思いますが、個人的には美世に
  思い入れが出来て嫌悪感もギリ抱かずちょうどいいラインだったかなっと。
  この辺りも脚本がよかったように思います。
 ・ゆり江さん
  嫁入りした久堂家のお手伝いさんで、久堂家は当主の清霞とこのゆり江さ
  んの2人だけのようです。(ゆり江さんは住み込みではなく通い)
  このゆり江さんが早々に美世の味方についたのは、物語的に大きかったと
  思います。清霞がはじめは冷血漢で美世とギクシャクするのがわかってい
  たので、「この展開まだ続くの?!」はちょっとしんどいかなっと。
  ゆり江さんがいることで安心して物語を楽しめるようになりましたね。
  見た目の割に声が若い気もしますが、作品の鬱めいた暗い空気を考えると
  バランス的にこれ位がちょうどいいのかも。
 ・美世
  今までの境遇から仕方のないところですが、自己卑下が過ぎる点がちょっ
  と観ていて辛いですね。ただ2話終わりから好転の兆しがみられたので、少
  しづつでも上向きになってくればいいですね。
  正直現状維持で引っ張られるとちょっと辛い・・・{/netabare}

・今後の見所
 {netabare}シンデレラストーリーということで、コケようがない反面他の作品とどう差
 別化していくのかに注目ですね。
 ・清霞
  冷酷無慈悲の根底には今までの女性不信があるようで・・・
  とはいえ、この辺もテンプレ感がありどう差別化していくのか。
  清霞の心がどういうきっかけでどう動いていくのか、シナリオや演出の魅
  せ方に期待。
 ・異能
  正直「普通のピュアラブストーリー」だと思っていたので、「異能」とい
  う謎要素には驚かされましたね。異能については美世にも隠し玉があるよ
  うで、わざわざ物語にぶっ込んできてる点に注目ですね。
  ・物語を輝かせる最高のスパイスとして機能するのか
  ・ただ奇をてらった不発弾で終わるのか
 ・斎森家
  ・凋落してざまあ展開?!
  ・改心して美世との和解?!
  ある意味2人の結婚については、タイトルで結末がはっきりしているだけに、
  こういうところをどうみせるかが結構重要な気がしますね。
 ・幸次さん
  美世と想いあっていたのに無理やり妹香耶と政略結婚させられるなど、男の
  視聴者からすると放っておけない存在ですね(笑)。
  ・美世の結婚が上手くいくほど、嫉妬等に苛まれて「闇堕ち」するのか
  ・斎森家の凋落(するのか知らんけどw)に巻き込まれてしまうのか
  正直あんまりいいイメージが浮かばないので、救われてほしいのですが。

 事前情報から(始めは)地味で重い話になるだろうというのはあったのです
 が、制作陣が丁寧な仕事をしており、上手く魅せてるなという印象ですね。
 作画のことを考慮すると期待以上の滑り出しですかね。{/netabare}

・3-4話:う~ん、なんか思ってたのと違う
  {netabare}・久堂清霞はもう少し気難しい方で、ギクシャクしながらも2人の距離を縮め
  ていく3,4話かと思いきや・・・
  結局2話の「毒でも盛ったか」以降、距離が縮まるってレベルでなく、完璧
  な「王子様ぶり」ですやんw
  正直この変貌ぶりに何が何だか分からないのですが?!
 ・今までの金や権力目当ての婚約者が酷すぎたのか
  ・「冷酷無慈悲」の評判はなんだったのか?
  ・穿った見方をすれば、今までの婚約者とは違う美世にそんなに逃げられ
   たくないんかいって位の手のひら返し?!
   → 何が清霞の琴線に触れて、美世を愛おしく想ったのかがよく分から
     なかったのだが。
  何か女性作家さんの妄想「『理想の王子様』を描きたかっただけなんかい」
  って臭いがしてきましたね。
 ・結局不幸要素は「虐げられて育った」美世の「自己卑下が過ぎる性格」の
  問題で
  ・そこにつけ込むように、香耶や辰石家が暗躍。
   → 清霞様が「俺tueee」でスカッと展開!
    → 美世「私みたいな女がこんなに大事にされていいの?!」
  的な「結局『なろう』やったんかーい!!」で終わらないか心配になってき
  ましたね。
 ・「俺tueee」といえば、清霞に一方的に攻められ追い込まれていた「斎森家」
  も何なんやと。お前らも一応有力な名家じゃなかったんかい!

 「清霞×美世」の関係性が深まっていく過程(特に清霞が変わっていく心理描
  写)はもっと丁寧にやって欲しかったですね。
 とりあえず美世の「秘めたる異能」と幸次さん(「闇堕ち」展開ないかな?!)
 は気になるので継続視聴しますが、こういうところをしっかり魅せないと、本
 当に、美世のピンチに「俺tueee」を見せつける「清霞様劇場」で終わってしま
 いそうな・・・{/netabare}

・5話:(視聴前)「幸次さんかわいそう」→(5話視聴後)「こいつ単なる無能やん!」
 {netabare}・正直今回、幸次と香耶の評価が変わったかな。
  ・香耶
   後妻で入った香耶の母親が「斎森家」で認められるには、美世よりも自
   分の産んだ香耶が圧倒的に優れていることを証明しなければならない訳
   で、そんな母親の歪んだ欲望を一身に浴びて育ったのが香耶なのかなっ
   と。ある意味彼女も狂った一族の犠牲者の一人なのかも。
   結局彼女も親からの過剰な圧力から、美世を貶めることでしか自分を保
   てない、そんな生き方しか選べなかったという感じですかね。
  ・幸次
   ついにブチ切れて父親に異能バトルを挑むも一蹴、そして父親のセリフ
   「異能者としてロクに訓練もしていない未熟者が!」
   え―――どういうこと?!
   異能の家に生まれて「ロクに訓練していない」って意味がわからんのだ
   が・・・兄がいたから弟の幸次はあんまり期待されていなかったってこ
   となのか。今まで何をしてたんや?!
   これじゃ幸次さんだたのドラ息子じゃん!!!!
   しかもこんな無能を婿にもらう「斎森家」はそれでいいんか?!
   もう辰石家と繋がりができ、「種馬」として跡取りさえ作ってくれれば
   それでいいやって感じなんか?
   チャラい兄に代わり、辰石家ではそれなりに期待されてたのかと思いき
   や、異能も兄の方が随分格上のようだし、結局自分に力がなかったから、
   父親の操り人形になってたんか―い!!って感じですね。

  次回は美世を救い出す「清霞様劇場」でしょうか。
  もう清々しい位に辺り一面を「炎の海」と化してもらいたいものです。
  異能者としての格の違いを見せつけてやれば、幸次さんも美世のことも潔
  く諦めがつくでしょう。{/netabare}

・6話:「なろう」と頭を切り替えた方が楽しめそうだな
 {netabare}>次回は美世を救い出す「清霞様劇場」でしょうか
  さあ、ご期待の「清霞様劇場」の開幕です!
  ・チンタラ斎森家の門を叩いてるだけの幸次さんを下がらせると、問答無
   用で門の建屋ごと吹っ飛ばす。
  ・立ちふさがる「辰石×斎森」親父コンビとの異能バトルを一蹴。
  ・なおも追いすがる辰石親父の炎の攻撃にも微動だにすることなく、雷撃
   で撃沈。しかも「気絶する程度」だと手加減を見せる余裕ぶりです。
  ・そして香耶の戯言に耳を貸すことなく、一喝すると颯爽と美世を助け出
   す王子様演出。
  >もう清々しい位に辺り一面を「炎の海」と化してもらいたいものです。 
   ・(前回の期待通り)辺りは炎の海となりましたが、その原因が清霞様
    ではなく、まさかの辰石親父だったとは・・・
   ・清霞様にも「こんなとこで炎を使うとは、どこまでも愚かな!」と呆
    れられる始末ですが、これってこの機会に
    「どさくさに紛れて斎森家にダメージ与えとけ♡」
    っていう、辰石親父の陰謀論を私は主張したいですねwww

  >「幸次さんかわいそう」→(5話視聴後)「こいつ単なる無能やん!」
   ・で、幸次さんですが、
    ・己の力のなさを自覚し、美世の安全を最優先に(プライドを捨て)、
     清霞様に助けを求めにいったところは株を上げましたが、救出劇では
     力がないため空気感がハンパない。
    ・美世と清霞様が上手くいきそうになると、香耶母娘に「もうお前イラ
     ネー、それより清霞様♡」とあっさり乗り換えられる。
    もう「清霞様への咬ませ犬」っぷりがハンパないですね。ある意味美世
    より扱いが酷いキャラなんじゃないかとw
    そして本人も、香耶の身を案じて助けるのかと思いきや
    「一番は美世。こんなお前でも死んだら美世が傷つく!!」
    って、これも結構酷くないか?!
    それにこの機に及んでまだ「一番は美世」とか?!清霞様相手に勝ち目
    「0」だろうに、幸次さんどうすんのって感じですね。
   ・それと「斎森家親父」も辰石親父と自分の妻娘の暴走に巻き込まれて
    ・訳が分からないまま異能バトルに強制参加させられるw
     (さらに清霞様の心象も悪くなっただろうし。)
    ・挙句の果て、辰石親父の愚策(?)で屋敷が丸焼けにw
    まあ今までの前科や、周りの動きに気づかない監督不行き届き等の問題
    もあるでしょうが、本人のセリフ「何故、こんなことに・・・」はまさ
    に彼の心中そのものなんだろうなっとwww 
   今後新展開が始まる感じもあり、「斎森家ざまぁ展開」はこれで終了でし
   ょうか?それとも更なる追い打ちがあるのか。幸次さんの今後を含め、ち
   ょっと気になるところ。
   (香耶は(前回レビューで書いたように)歪んだ母の育て方でああいう人
    間になったところがあり、それに気付き改心すれば「幸次×香耶」の幸
    せルートもワンチャンありそうですが)

 ・で、今回の騒動には真の黒幕がいたとw
  「辰石の役立たずめ。このままでは薄刃の血は久堂のものではないか!」
  と「陛下」と呼ばれるご仁の描写が・・・
  このシーンを観ると辰石親父は、陛下の命に従って動いただけのようだが、
  それ以上に辰石親父はノリノリだったような?!
  まずは美世を自分の手中に収め、この親父なりに今後の策略があったので
  しょうか?
  「あるべきものをあるべき場所へ」
  ついに陛下の家臣が動きだす模様。

 2話までは「ピュアラブストーリー」を期待していましたが、3話で清霞様が
 突然デレ出してから雲行きが怪しくなり、正直
 「2人の純愛なんて、もうどうでもいいやw」
 って感じになってきましたね。さすが安定の「なろう展開」といったところ
 でしょうか。
 そして作画や演出等無駄にレベルが高いのが、今となってはなんとも・・・
 私の中では「なろう作品」として頭を切り替え、「ゆり江さん」を魅力的に
 描いてくれればそれでいいや感じですかね。
 もうゆり江さんだけが「この作品、最後の良心」って気がしてきました。{/netabare}

・7話:面倒になってきたので、思い付くまま雑記
 {netabare}●斎森家親父
  美世に対しては「名門:斎森家」ぶって強く当たっていましたが、清霞様
  や辰石親父と絡むと途端に小者感がハンパない「超内弁慶」描写が哀愁を
  誘うw
 ●幸次さん
  自分の力のなさを痛感し出直しを誓っていましたが、だから異能の家に生
  まれがらロクに訓練もせず、今まで何をしてたんやと?!
  最後の美世との会話もしっかりトドメを刺されて、もう清霞様の引き立て
  役になるためだけに作られたのではないかと勘繰りたくなるほどの見事な
  咬ませ犬っぷりだったなw
 ●清霞×美世
  ・清霞様:「毒でも盛ったか」の最初だけ
  ・美世:「私みたいな女が」という強い自己卑下だけ
  で、後は周りが2人を引き裂くために騒いでるという、ラブストーリーとし
  てはいろいろお粗末だったかなっと。
  今後も結婚に向けての障害は、異能を巡る「陛下」の介入等外部要因頼みで
  、肝心の2人の間になにかすれ違い等が起こるわけでもないんだろうなっと。
  まあ「デレてる清霞様に萌え~」みたいな原作者の「私の理想の王子様」的
  な作品になりそうですね。
 ●清霞姉・異形(妖)
  ・「美世ちゃん大好き~お持ち帰りしたい♡」の清霞姉
  ・異能者を祀る墓(オクツキ)を荒らすことで現れた新たな異形(妖)
  一段となろう臭が加速しましたね。まあ前回ぐらいから頭を切り替えたので
  「ネタアニメ」として楽しませてくれれば、それでいいんですが。
  あと最近ゆり江さんの出番が少ないので、ちょっと寂しい・・・{/netabare}

・8話:清霞様、森の中で豪快に炎をぶっ放すwww
 {netabare}前回の墓荒らしで解放された「オクツキの異形」の回収率は20%程度で、
 被害者も出ている模様。
 本来は秘密主義の「宮内省(?)」も、泣く泣く「帝国陸軍」に協力を
 依頼してきた模様。
 今回も人物を中心に書いていくことに。
 ●鶴木新
  ・「陛下」と呼ばれる者のそばにいた今回の黒幕と目される人物。
  ・本職は貿易商らしいが、高い交渉能力が買われ「宮内省(?)」と
   「帝国陸軍」との連絡係として、清霞様に接触。
  ・ラストではついに美世との接触も果たす。
  自分で騒動を巻き起こしておいて「マッチポンプやんけ!!」って感
  じですが、順調に計画は進行中の模様。
  {netabare}なんとなく「薄刃家」の関係者(従兄等)の匂いがしますね。もしそ
  うなら美世を使って「薄刃家復興!」といったどんでん返しを画策し
  てる可能性もありそう。{/netabare}
 ●清霞×美世
  ・清霞様は「オクツキの異形」退治で忙しそうです。以前に不満を漏
   らした部下に「いつ如何なる時も備えが必要」と気を引き締めてい
   ましたが、その成果が試される時が来ましたね。
   → で、現れた異形に清霞様が炎を浴びせますが、森の中で豪快に
     炎をぶっ放すとか山火事大丈夫なんか?!
     以前「斎森家」で「辰石親父」が炎をぶっ放した際「どこまで
     も愚かな!」と呆れていましたが、これはセーフでしょうか?
   → それに今回は尺の都合で他の部下達の活躍は不明ですが、ちゃ
     んと部下は役立っているのでしょうか。
     その辺りただの「清霞様劇場」で終わるのか描き方に注目!
  ・一方美世は
   ・昼間は清霞姉・葉月の「淑女教育」。
   ・夜は悪夢にうなされる。
    → 隠れた異能という内的要因か誰かの術等外的要因かは不明。
   ちょっとお疲れの様子。
   「清霞×美世」は次のパーティーか美世に危機が訪れるかしか見せ
   場がない感じ(2人の心の機微といったものは描く気なさそうだし)
   なので暫し一休みという感じでしょうか。
 ●辰石一志(幸次さんの兄)
  ・父親の失脚により新当主となった一志ですが、
   ・(帝の第二皇子)堯人様に清霞様達と共に謁見、上手く立ち回る。
    (TPOをわきまえない服装は相変わらずですがw)
   ・(失敗したが)墓荒らしにかけられたに呪いの解術に呼ばれた。
   等それなりに新当主として頑張っている模様。

 帝都に未曾有の危機が迫っているらしく(あんまりその辺は伝わってこ
 なかったがw)堯人様の天啓によると「清霞×美世」にも新たな試練が
 訪れるようです。
 ラブストーリーとしては観るべきところがなくなった感がありますが、
 異能モノとしては、黒幕「鶴木」が表舞台に出てきたので注目という感
 じでしょうか。
 あと今回もゆり江さんほとんど出番なかったなw
 (すっかり葉月に持っていかれた感じですね){/netabare}

・9-10話:清霞様まさかのNTR展開?!
 {netabare}●清霞×美世
  9話で2人のすれ違い
  ・自分の気持ちを分かってもらえない苛立ち
  ・相手の考えていることが分からないもどかしさ
  っぽい描写があり、おっと思いましたが、本来ラブストーリーを描くなら
  こういうところを3-4話で丁寧にやって欲しかったんだよな。
  それが早々に清霞様が「理想の王子様」になっちゃったんで、「何やねん
  この作品は?!」って話になるわけで・・・
  その後はこの期に及んでも、美世の性格が面倒くさいのがなんとも・・・
  まあ、もうラブストーリーとして観てないんでどうでもいいですがw
 ●鶴木=薄刃家
  >なんとなく「薄刃家」の関係者(従兄等)の匂いがしますね。
  まあこの辺は予想通りでしたね。
  ・しかし、新も「とりあえず清霞様の悪口言わせておけばいいやろ」的なw
   なんというか、この作品のキャラって全体的に
   ・清霞様の凄さや美世の薄幸ぶりを際立たせるための引き立て役
   ・物語を進めるための駒扱い
   って感じで、他のキャラに全く魅力がないのが致命的というか、役割を終
   えたら使い捨てって感じで、そもそもキャラ造形やる気ないやろw
   ゆり江さんですら「葉月が来たからもうお前イラネー」扱いだし。
  ・また美世の「隠れた異能」の凄さも明らかになりましたが、
   「あるべきものをあるべき場所へ」
   ・「陛下」への忠誠
   ・「薄刃家」の野望のための「切り札」
   「薄刃家」の真の狙いは何かはちと注目ですかね。
   しかし美世の性格を考えると、本人には「無用の長物」で、むしろその力
   を求めて有象無象が群がってくることを考えると「迷惑この上ない」って
   感じだなw
  ・あと美世が今まで「無能」だったのは、美世の母・澄美の封印によるもの
   とのこと。
   次回澄美が斎森へ嫁ぎ、封印に至るまでが語られる模様です。
   個人的には封印よりも、実は器が小さく小者ぶりが際立つあの斎森親父の
   元に何故嫁いだかの方が気になりますが・・・
   (強力な異能を隠すための隠れ蓑に都合がよかったとかw)
 ●異能バトル
  いやあ、やっぱり「なろう」らしくこういうのやってくれないとw
  「美世を賭けて」の清霞様VS新の異能バトル勃発www
  ・「『薄刃の異能』は『異形』と戦うためでなく、『異能者』を倒すためのもの」
   っで、分身や美世の幻といった姑息な手段で清霞様を幻惑しますが、肝心
   の攻撃は拳銃って、ただの物理攻撃やんけwww
   いっそのこと、美世の裸とかの幻覚攻撃した方が効果あったんじゃないかw
  ・「勝負に勝って試合に負ける」
   異能では新を圧倒していましたが、姑息な手段にハマり敗北してしまった
   清霞様。だから森を薙ぎ払うような強力な炎を人の家の庭でぶっ放すのは
   やめろやwww
   「オクツキの異形」の方は、個別→群れをなして動き始めたと事態の深刻
   化を憂いていましたが、清霞様の桁外れの異能なら一網打尽にできそうで
   むしろ好都合ではw
  バトルシーン自体は作画もよく見応えがありよかったのでは。

 清霞様まさかのNTR展開?!
 最初の新の「間男ぶり」から始まり「ネタアニメ」としては面白かったかな。
 次回は美世の出生の秘密も語られるようで、そこも楽しみですね。{/netabare}

・11話:「黒」新さん、謎の茶番で「白」新さんに変身www
 {netabare}美世の母・澄美の過去がついに明かされるなど物語も終盤、かなりいろいろ
 ぶっこんできましたね。
 ●澄美×斎森家
  ・鶴木(薄刃)家が商売の失敗で傾いていたため、澄美が「薄刃の血」と
   引き換えに独断で斎森家に援助を取り付けた。(以降自ら連絡も断った)
  ・「薄刃の異能」が期待される中、待望の美世が誕生。でも母はすぐに美
   世に強力な「夢見の異能」があることに気付き、斎森家に悪用されるこ
   とを防ぐため、美世の能力を封印。
  って話なんですが、ん?!この話を聞くと
  ・鶴木(薄刃)家当主がこの援助のおかけで盛りかえすことができたと語
   っていることから、斎森家は約束通り相応の援助を行った。
  ・で、その見返りの「薄刃の異能」はというと
   ・澄美は美世を産むと2人目を作ることなく他界。
   ・残された美世は澄美の封印のため「無能」
  ちょっと待て!!斎森家丸損やんけwww
  そりゃ斎森家親父からすると、美世への当たりも強くなるやろ!!
  何か1話の風景が違ったものに見えてくるのですが・・・
  本来なら母の思い出や美世への深い愛情等に共感したりする場面かもしれ
  ませんが、上述理由により別の感情が芽生えてしまうわw
 
 ●新×美世
  隙あらばNTR、新の執着ぶりが止まらないw
  ・薄刃家に代々伝わる「夢見の巫女」のための特別な服の着用を強要。
   → 清霞様から贈られた桜色の着物を没収。(巫女コスプレ?!)
  ・清霞様に逢いたいという美世を恫喝。
   → 俺が美世をどれだけ待ち望み、幸福を感じているか。
     美世(夢見の巫女)を守ることこそが自分の使命。
     しかも美世の伴侶を兼ねてwww
  新さん略奪する気満々じゃないですか―――――!!
  薄刃の一族は裏の世界に生きるために、親しい友人や恋人を作ることを禁じ
  られている等厳しい掟があるようで、それで欲望が歪んでしまったのかと新
  がヤバイ奴にしか見えないんですが・・・

 ●清霞様
  ・「オクツキの異形」退治は順調でほぼ討伐完了。えっそんなあっさりと?
   「帝都に未曾有の危機が迫っている!!」とは一体何だったのか?!
   ・・・と油断してたら、清霞様が部下を庇い、まさかの異形の毒牙に!!
   異形に襲われたものは、呪いにより前回・辰石一志でも解術できなかった
   深い意識不明状態に陥ることに・・・
  ・その知らせは薄刃家にも届きます。
   当然美世は駆けつけたいと懇願するのですが、ここでも新が立ちはだかり
   ます。
   → 伝家の宝刀「帝との取引」
     ・薄刃家の悲願「夢見の巫女の奪還」に陛下が協力。
     ・その代わりに他の異能者との接触を一切断ち、その存在を秘匿せよ。
      (陛下の狙いは不明の模様)
     命に背けば、関係者にどんな罰が下るのか・・・
   もうなりふり構わずって感じで緊張感が走ります。
  ・しかし薄刃家当主が(文字通り)ケツを叩くと、態度を豹変?!
   とたんに新が協力的になりますw
   で、薄刃家当主
   「全く敵わんな、大事な孫たちを応援するのは祖父の役目だ」
   え―――何やねん!!この茶番は!!!!!!
  ・2人で清霞様の元に駆けつけると、新曰く
   「美世の『夢見の異能』なら彼を覚めさせることができるはずだ」

 ついに美世の「夢見の異能」が発動か?!
 しかし、ここまで美世に執着してた「黒」新さんが、謎の茶番で「白」新さん
 に変身とか・・・3話の清霞様もそうですが、何故唐突に豹変しちゃうのか?!
 原作の問題なのか、アニメ化のカットの都合なのか・・・
 それに斎森家の大恩を仇で返す澄美さんとか、もうツッコミどころ満載でしたね。
 まあ個人的には「ネタアニメ扱い」なので、今回も十分楽しめましたがw{/netabare}

・12話:面倒なので割愛
 なんかもういいやって・・・それより総評頑張ろうかなっと。

(最 終)  
・「ラブストーリー」としては残念な出来
 ストーリーは悪くないです・・・が、元々
 >シンデレラストーリーということで、コケようがない反面他の作品とどう
  差別化していくのかに注目ですね。
 その分、人物描写や地道な積み重ね等作り込みの部分でどれだけ物語に厚み
 を出せるかってところだったのですが、こちらは期待外れだったかなあっと。
 ・人物描写が雑
  → 登場人物が基本物語の進めるための駒扱いになっている。
 ・積み重ね等作り込みも浅い
  → 面白いラブストーリーが10段位の練り上げた階段を作っているとすれ
    ば、本作は3段位でポンポンポンとやっちゃってる感じ。
 例えば人物描写でいうと、あるシーンを描く時
 ・キャラをきちんと育ててる作品なら、「このキャラはどういう人間か」い
  う観点を重視し、キャラの魅力を引き出すことや整合性等といった細やか
  な配慮がなされ
  → そこに積み重ねがあり、キャラへの愛着も生まれる。
 ・本作では(その場の)「このシーンはどの見せ方が一番ウケるか」を優先。
  → それに合わせてキャラを動かしちゃってる「原作者都合」が顕著。
 って感じなので、結局あまり人物が描かれていないんですよね。
 なので、
 ・「見映え重視」なので、たしかにキャッチーさはある。
 ・しかも本作は作画のレベルが高く、上田麗奈さんらの演技も素晴らしい。
 だから「点」で観るといいシーンだなって感じる訳ですが、連続性で物語を
 観ている私にはあまり積み上がったものがなく、むしろ整合性などの面から
 違和感すら覚えてしまうという感じで、あまり面白さが感じられなかったと
 いうのが率直な感想。
 ラブストーリーにおいて人物描写や地道な積み重ねが弱いというのは、かな
 り致命的かなというのが個人的見解ですね。
 (厳しい言い方をすると、汗をかくべき部分をサボって、楽で即効性のある
  「見映えのよさ」に依存しちゃってるという印象)

・「異能モノ」としては意外とよかった
 いうても一番の魅力は作画のレベルの高さですね。
 大半の異能モノが低予算アニメで作られている現状からみると、(飛び抜け
 たアイデアがあるわけでもない)普通の異能バトルですらここまで変わるん
 かと。
 しかもこれは物語のメインでない訳で、そのシーンにこのレベルの出来映え
 とかどんだけ贅沢なんだよっとwww

最初はテンプレ展開ながらもいろいろと丁寧な作りで作画もよく期待大でした
が、3話辺りから違和感が強くなり、5話位からは「ラブストーリー」としては
もう見切りをつけた感じですね。
(この原作者、キャラ造形とか全然練り込みしてねえーなっとw)
そこからは「なろうネタアニメ」という風に頭を切り替えたって感じですね。
最終的には
「なろうが『純愛成分』多めで創ったら、こんなんになりました」
という感じの作品だったかなと。
2期決定とのことですが、そこまで続きが気になるって感じじゃないですね。
(とりあえず惰性で観てそうですがw)

あとOP「貴方の側に。/りりあ。」もあまり好みじゃなかったかな。
歌詞があまりにもそのまんますぎて・・・もうちょっと工夫しようよと。
昔、好きな曲のPVがあまりにも歌詞のまんまの映像すぎて、興ざめしたのを
思い出したw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 24
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

7話 断念します。リターンオブ香耶があるなら見ます。

7話で断念です。結局なろう系のストーリーから脱していなかったと思います。ギルドとかスキルウインドウ、レベルアップや魔物退治が無い分期待値はありました。その点は評価します。

 ですが、婚約破棄追放で王子が惚れて無双して報復するという展開でしかなかったと思います。九条デレが早すぎでラブストーリーを期待していたのに、甘々生活ものになってしまいました。

 キャラとしては香耶が濃すぎて全部持っていかれてしまった感がありました。他のキャラは内面が弱く言動に乗れませんでした。香耶の活躍があるなら見てもいいかなと思っていたらどうも一度退場みたいですね。

 ということで、ここで中止…というよりは断念の判断です。一応サブスクのチェックはして香耶が再登場するなら、見るかもしれません。

 あと作画、美しいかとおもっていましたが、明るい場面だとCG感が強い?それとも1話より落ちたのかな?美世の目がデカすぎることに気が付くと、それが気になってしかたなくなって少し気持ち悪くなってしまいました。それも断念の要因です。背景美術は良かったと思います。

 ストーリー、キャラともに2.5点ですが、香耶ポイントでキャラに+1点。作画は4。声優は美世の演技がちょっと息が詰まる感じで聞き苦しかったです、2.5。音楽は普通で3.




 2話までみました。メガネ忘れる子は諦めたので、こっちに移ろうかと思いましたが…

{netabare} 壮絶ないじめを受けている薄幸の美少女がみんなから性格を誤解されるイケメンの婚約者になる。イケメンは美少女の性格の良さとメシウマに惹かれて…え???昭和40年代の少女マンガ?
 これでもとの家族が没落するのを「助けてあげて」とか美少女がいいだしたら噴飯ものです。
 この美少女が復讐して「オーホッホッホッ、地獄に堕ちなさい」とかやってくれたら最高ですけど。

 いくらなんでもステレオタイプすぎます。見どころは??どんでん返しがあって違う家に嫁いで前よりもっと家族的立場的には不幸になるけど、能力で認められるとか?妖怪に嫁ぐとか?

 作画と美術、視覚効果とか構図はいいですねえ。話が付いて行ってないですけど…

 あ、そうか…異世界転生か…実はここが異世界なんですね???ということは婚約破棄追放ものかあ…あとはスローライフ?{/netabare}


3話 2話まで見て冗談で異世界ものと書きましたが…ガッツリのハイファンタジーで草。女の幸せを考察する作品ではなさそうです。

{netabare} 冗談で異世界とか言ってましたが、本当にガッツリのハイファンタジーでしたね。まさかロイ・マスタング大佐が出てくるとは…家系に絡んだ血の取り合い…まあ、無能力というのも作品のチューニングとヒロインの造形からいって、かなり受容的・抱擁的・癒し等々の能力を隠し持っている気がします。
 実は「魅了」でした、だったら「私の幸せ」という題名が面白い効果になりそうですけど、そうじゃないですよね?

 それと、驚くべきルッキズムというか、女を磨く=化粧と着物か…潔すぎです。そしてプラス料理です。女性の描き方が昭和の価値観なのはビックリです。つまりこういうところはまだまだ本音では需要が高いのでしょう。

 そうは言っても平成~令和の作品ですから、そこを越えて「お役に立ちたい」程度の活躍はあると思いますし、おそらくは「異質な能力」で大逆転か俺TUEEEですよね?
 最後まで無能力を貫けるなら脱帽します。それとも妊娠・出産まで行って子供が能力者なんでしょうか?それなら「幸せな結婚」の伏線は回収できます。

 で、決して大正~昭和初期ではないですよね?婚約者が家に入っているというのは特殊だと思いますが、嫁が主人と一緒に食事ってするものなんでしょうか?明治ではないので既に開明的ということ?それにしても紹介されていない上司の女性の連れの顔を覗き込むとか…
 まあ、そこが異世界感が強いと思う所以です。「後宮の烏」なども考証して云々を越えた面白さがあるので構わないですけど、真面目に「女の幸せとは何か」というのを考察する作品ではなさそうです。 {/netabare}


4話 婚約破棄追放されましたメンヘラお嬢様が、有力貴族に嫁いで立場が逆転しました!

{netabare} なるほど…久堂家関連というか、婚約・恋愛関連は主題ではない…ということですか。大正風異世界追放復讐浪漫異能バトルという感じです。いつものファンタジー世界に舞台を置き換えると、普通の婚約破棄追放で嫁ぎ先が有力貴族という感じで、プロットそれ自体はあまり目新しさは無い気がします。

 しかし舞台を置き換えたことと、虐待で精神を病んでしまったヒロインというのが、目新しいということでしょう。対妹はまさに蛇ににらまれた蛙状態でした。もうあの妹がいる限り心の安寧は無理でしょう。つまり妹がどうなるか見ものです。

 ピンチの時にヒロインに助けられて改心して精神操作されていたとか、ヒロインの性格造形を完璧にしようとして嘘臭くするのはやめていただきたい。きっぱりやって欲しいです。あるいは妹がラスボスでもいいですね。あのゴージャスな感じはやっぱり最後までそうであってほしいです。

 それにしても、改めて映像はすごいですね。アニメ技術は大したものだと思います。OPはもうちょっと動きがあれば劇場版クオリティです。
 それと、桜の描写、技術開発でなにかイノベーションがあったのでしょうか?
 
 で、気になるのはマナーです。元使用人として入り口のところで廊下で頭を下げているのはちゃんとしていると思いましたが、その使用人が上座に座っているのがどうも違和感があります。その割にまだ呼び捨てでしたし。

 ヒロインが朝、婚約者の部屋を訪ねるのに立ったままいきなり話しかけてたり。せっかく廊下で三つ指つくという描写は他ではできているのに…それだけ慌てている描写だということかと思うのですが、そこはヒロインの性格とかリアリティで言えば、やっぱり慌てていても、廊下で三つ指でしょう。
 別に異世界だからマナーが違うのだ、と言われると返す言葉もないですけど、貴族社会のリアリティラインを上げることで、作品の質がグッと上がると思います。

 作画はすごいですけど、結局中身はいつものなろう系です。このままだと、ファンタジー世界を大正に置き換えただけになってしまいます。{/netabare}


5話 バカを配置しないと物語が作れないのがなろう系の最大の弱点かなあ

{netabare} 香耶がバカすぎるでしょう。甘やかされてきたのでという事かもしれまえんけど。他人の不幸がメシウマ、他人の幸せは自分への挑戦という人物像は現実には沢山いるでしょうけど、行動がバカすぎな気がします。現実の人間はそんなもんだと言われると返す言葉もないですが、物語に配置されるとなあという感じです。
 幸次は更に上をいくバカだしなあ…それだけに香耶は闇墜ちして魔王になってほしいなあ。幸次の方が先に壊れそうですけど、幸次じゃ絵になりません。

 結界の中なのに異能の残滓…とか美世関係の進展もありますが、初めの期待から話のレベルが下がってきている気はします。というより、もともと和風の物珍しさと雰囲気だけ、という感じですけどね。{/netabare}


6話 一応恋愛もの…なんですよね?話も内面も薄くてキャラに全くのれません。

{netabare}  香耶がバカすぎなのは伏線回収があるんでしょうか?うれしくなるほどのバカっぷりですね。和装に縄…団鬼六的な淫靡さは誰かの趣味?この作画で団鬼六をぜひアニメ化してほしい。
 これは冗談ではなく香耶以外に楽しみがなくなってしまいました。

 6話です。そろそろ半分なので真面目にレビューすると、この作品恋愛が弱すぎます。2話の後半で飯を食わせてもらった、それだけ?
 一番肝心なことですが、香耶以外のキャラ全般、特に美世も九条も描写が薄すぎて、人物のアウトラインも感情の動きも伝わってこないので感情移入できません。だからラブストーリーとして成立していません。

 なろう系異世界婚約破棄もの追放ものを和風にしただけ、プロットも稚拙過ぎて話にならないし。見え見えの謎の母と能力の伏線とかかもうどうでもいいでしょう。さっさと説明しても大して面白さに変わりはありません。

 作画が凄い分余計、えっ??そんな程度?という感じがするんですけど、ここから逆転あるんでしょうか?恋愛はケリがついてるし、能力もなんかすごいのがありそうなのはわかるし。

 それと陛下って…西洋風の異世界ならいいですけど、異世界とはいえ大正日本っぽい設定で、その尊称を出してしかも悪役っぽいのって、大丈夫なんでしょうか?帳(とばり)は菊ではなく桐と鳳凰らしきデザインなので、一応ご本人ではないということなんでしょうけど、日本における陛下の尊称の対象はかなり狭い範囲の最高の方々です。
 原作はどうか知りませんが、変な事にならないようお気をつけください。

 次の7話で切るかどうか決めます。 {/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

尽くす女と守る男に一周回って新鮮味を感じる和風ファンタジー

原作小説はWeb版、ラノベ版共に未読。

【物語 4.0点】
ヒトは同類の他者に尽くすことで幸せを感じる生き物なのだという。

女は愛する旦那様のために世話を焼くことに喜びを覚え、
男は愛する女のために身命を賭して戦う。

昨今あまり語られなくなった価値観を、
主人公・斎森美世と久堂清霞の婚約者コンビのピュアな有り様から表現される。
ここから私はまず、伝統的な結婚という制度はヒトの幸せを一定程度保証していたものだったのかなとの感想を得ました。

大体「わたしの幸せな結婚」というこのタイトル。
一昔前だったらこんな平凡な作品名で世に何かを出そうなど思いも寄らなかったでしょう。
世の中それだけ価値観の多様化が進んだということでしょうし、
この作品名から一周回ってインパクトを受けた私自身に驚かされます。

結婚が幸せの絶対条件としていない点も、この作品名を含蓄のあるものにしています。
本作は純真な主人公男女の対比として、婚姻や女を血筋と権力獲得のための政略の具とする良家の醜悪さも描く。
架空の近代日本風ファンタジーである本作は、血の宿命を代々継承される“異能”という設定で固着させることで、
自由意志だけでは振り払えない、一筋縄では行かない波乱を演出しています。


あとは、自分のお気持ちで他者の表現を規制できると思っている阿呆が目に余る今日この頃。
作り手が外野の雑音に惑わされずに書きたいことを書くには、
もはや異世界やファンタジー位しかないなのではとも感じました。

例えば本作を現実の歴史ドラマなんかにしようものなら、
左から古い結婚観の押し付けだと、押し付けがましい蹴りが入ったり、
右から{netabare} 帝{/netabare} を醜悪な悪の権化に仕立てるとは何事かと怒鳴り込まれたりしかねません。

脱線しますが、近頃はNHK大河ドラマにすらも多様性やポリコレ配慮と思しきトレンドがありまして。
2年連続で、史実の裏に典型的な男女の夫婦関係とは異なるLGBTが絡んだ事実があったのでは?とのエピソードがねじ込まれていたりします。
昨年の『鎌倉殿の13人』のLGBT回は史料の裏を読んだ脚本が見事でしたが、
今年の『どうする家康』のLGBT回は正直、蛇足だった感が否めず。


愚痴はさておき、本作のファンタジー要素や異能設定に唐突感を覚える方もいるとは思いますが、
私は大河ファンタジーは得意分野なので違和感なく完走することができました。
原作者の小学校時代の愛読書『十二国記』、『彩雲国物語』、『アルスラーン戦記』。
この辺りが好みなら、1クールでは到底終わりが見えない。
制作決定した2期へ続くというスケール感も含めて楽しめるでしょう。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・キネマシトラス

惹き込まれる映像美。

決して作画枚数がMAXという感じではありませんが、
時折見せる心情ともリンクした天候、情景描写は流石は『メイドインアビス』のキネマシトラス。
セピア調のフィルターや、主線をかすれ線にする処理など、
随所にセンスを感じる画面作りで演出してきます。

魅入ってしまうのは色彩の美しさ。
単に色鮮やかにするだけでなく、
美世を幸せにする久堂家は全体的に明るい色調。
美世を苛める斎森家は暗い色調w
と明暗を使い分けた心情表現も上々。

私が毎回楽しみだったのはHALKA氏による着物デザイン。
男が愛する女性を遠慮なく着飾る楽しみ。
これもまた語られなくなりつつある価値観ですが、
このデザインの美しさで、純心から言われたらぐうの音も出ません。


【キャラ 4.0点】
“異能を持たない”ヒロイン斎森美世と凄腕雷異能者の旦那様・久堂清霞は高濃度のピュアカップル。
美世を苛める斎森家の面々や、女を血筋としかみなさない悪役は妬みと執着に塗れる。
キャラの美醜もコントラストがくっきり。


愚かな悪女として良く踊ってシナリオも盛り上げてくれた美世の異母妹・香耶。
{netabare} 没落して奉公に出されるという形で退場してしまいましたが、{/netabare}
こういうキャラの末路や覚醒も私の好物なので、今後アニオリでも良いので出番ないかなと思ってみたり。


辰石幸次や鶴木新といった御仁は人物相関図だけ見れば、美世を取り巻く広義の逆ハーレムキャラということにもなるのでしょうか。
清霞みたいな異能の天才に生まれなかったけど家の宿命やらは背負っている。
恋のライバルとはまた違った形で美世にアプローチしてくる彼らの姿に、
理想と現実の自分との狭間で苦悩する男の渋味を感じました。


【声優 4.0点】
ヒロイン美世役・上田 麗奈さん、旦那・清霞役の石川 界人さん、
美世の幼馴染・辰石幸次役の西山 宏太朗さん。
この辺りのメインどころはアニメ化に先立ち上演された朗読劇からのキャスト継続。

アニメより先にゲームやドラマCDなどが展開された場合、
アニメキャストは変更になることが多いのですが、
本作みたいに初回から勝手を知っているキャスト陣の繊細な演技を聞いていると、
キャストの継続性ってやっぱり重宝するなと思います。

上田 麗奈さんに、どちらかと言えば元気な凛とした声のイメージを抱いていた私。
初回の上田 麗奈さんのオドオドボイスを聞いた時は、
これ終盤キャラ覚醒した時、どんだけ振れ幅大きいんだ?とワクワクさせられました。

実際、最終回見たら、{netabare} 美世は勇ましい巫女?で興奮しました。
美世が旦那様のために力強い声で宣言する相手が、弱かった頃の自分自身というのは意外でしたが。
そこの“一人二役”も含めて好演だったと思います。{/netabare}


一方で私はアニメでキャスト変更になった
斎森香耶役の佐倉 綾音さんの嫉妬ボイスや、
使用人ゆり江役の桑島 法子さんの柔和な声色にも味わいを感じていまして。
声優継続か変更かもまた良作の絶対条件でもないんだなと考え込んでしまいます。


それにしても終盤登場した堯人(たかいひと)役に石田 彰さん。
2期に向けて、良い意味で嫌な予感しかしませんw


【音楽 4.0点】
劇伴担当はエバン・コール氏。
アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、劇場アニメ『ジョゼと虎と魚たち』
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、劇場アニメ『金の国 水の国』
と私が連続エンカウント中の作曲家。

本作もまた緻密な心情曲だけでなく、
和洋折衷のファンタジー世界観や異能バトルなど幅広い対応力が求められますが、
上記の同氏の経歴なら何が来ても美しく彩ることができます。

同氏は日本語もペラペラですし、日本のコンテンツ産業にとって大きな力となる存在ですね。
秋からのアニメ『葬送のフリーレン』劇伴でも活躍を期待しています。


OP主題歌は、りりあ。「貴方の側に。」
“あなたの隣は私でいいですか?”などとド直球で想いをぶつけるピュアラブソング。
私は劇場アニメ『バブル』ヒロイン役&ED主題歌以来の遭遇でしたが純度は相変わらず。

ED主題歌は伊東歌詞太郎「ヰタ・フィロソフィカ」
私は『デカダンス』ED以来の遭遇でしたが、こちらもEDアニメーションの画力に負けない相変わらずのバラード巧者ぶり。


音楽は総じて私がまたアニメで聞きたいと思っていた作曲家、アーティストが、
存分に力を発揮してくれて嬉しかった感じ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 34

68.2 6 料理アニメランキング6位
異世界のんびり農家(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (212)
675人が棚に入れました
ブラック企業で体を酷使し闘病の末に命を落とした青年・火楽(ヒラク)が神様に授けられた「万能農具」を手に、異世界で吸血鬼や天使、エルフなどと出会いながら、第二の人生を送る農業ファンタジー。

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

頭空っぽにして見るアニメ

異世界で農業しながら楽しく生活するアニメ
村って言うなら美少女ばっかりよりも、いろんな人がいたほうが温かみがあって好き
お話も設定も農業もテキトーで、すっごくお気楽だから見ているとたまに現実に帰ってきて「いったい何を見てるんだろう・・・」ってむなしくなったりするけど、村の人達がみんなのんびりまったりしていて、とにかく楽しそうで雰囲気がいいから、細かいことはまーいっかってなるアニメ

頭空っぽにして気軽にまったり見るのがいいかな

投稿 : 2024/04/20
♥ : 19
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

将来を読み取らせる結末が良かった。農業=女性=産みの喜びも感じました。

2話 究極のなろう系農業スローライフは、村づくりシミュレーションゲーム妻付という気付き。

{netabare} どう見ても村づくりシミュレーションゲームですね。マイクラというよりシムシティ系でしょうか。どうぶつの森も近いかも。
 いろんな設定や魔物が出てきましたが、要するに万能農具と合わせてコマンドでしかありません。苦労はしないけど時間はいるよ、という感じでしょうか。畑というか住居周辺を上からみた図と、魔物の数の表示はそのままゲーム画面です。淡々とした主人公のモノローグはゲーム実況を感じさせます。

 加えて超健康体でしかも降ってわいたようにロリから巨乳妻までこなせる美少女付きということでうらやましい限りです。

 この作品は、もちろん転生スローライフ農業系の脳みそ停止系作品なんでしょうけど、なんか要らない部分を全部バッサリ切り取って、村を開発して発展する喜びの部分と美女と一緒にイチャラブで暮らすというところだけ、抜き出した感じです。

 つまり、なろう系の究極の農業スローライフ作品とは、突き詰めると村づくりシミュレーションゲーム巨乳妻付というのは発見かもしれません。これ、同じ設定でゲーム化したら売れるかもしれませんね。

 見ていて特に面白い訳ではないですが、畑とか建物が広がるのがちょっとうれしいかなあという部分がやっぱりゲームですね。あとは最後の感じからハーレム化するんでしょうか。もうちょっと見てみたいと思います。{/netabare}


4話 私小説ではなく物語性を排除した自然主義文学。設定と経過だけしかありません。

{netabare}「食」と「生殖」、そして「自己防衛」という人間の生き方そのままを淡々と描いた感じです。物語性の排除というのはアート、絵画や彫刻で言われる話で小説だと純文学で見られなくはないですが、やはり物語がない小説というのは小説たりえない気がします。

 自然主義文学といえなくはないですが、ゾラのような実証性も私小説としての経験でもなく、ただ、人間の欲望を抽象した感じです。

 つまり「こうありたい」という欲望のみです。展開する作品というのは新しいです。それでいてキャラを描こうとしているのが不思議な気はします。「なろう」という新ジャンルを煮詰めて行くと本作に行き着いたのでしょう。
 本作に登場するキャラが置換可能な食と生殖のための「コマ」ではないキャラ付けをするのか、それとも抽象的な女で終わるのかは見ものかもしれません。{/netabare}


第11話 異世界スローライフの究極の純化。面白くはないけど不思議なことに見られます。

{netabare}  すごいですね。とにかく物語が無い。異世界の村の発展を淡々と描くだけです。時々事件はありますけどキャラ(主人公・オオカミ・ザブトン)が皆無敵すぎて全くドキドキしません。出てくる登場人物にキャラクター性が全くありません。

 オープンワールド型のゲームで自分の村を作り上げる感覚にスローライフとハーレムを組み合わせて時々俺TUEEEという感じで、なろう系異世界の内、村・町・国土開発とスローライフを究極まで純粋に煮詰めて行くとこうなるという話ですね。

 ただ、不思議なことに見ていてつまらないわけじゃないんですよね。完全に脳みそを停止というわけでもない適度な刺激もあります。なのに「型」以外に何もない不思議な話です。

 新しいと言えば新しい。ただ、この作品をやってしまうともう行き着くところまで行き着いた感じです。今後のなろう系スローライフはどうなるんでしょう?{/netabare}


最終話 将来に向かって希望が持てる終わり方が良い。終わってみれば面白かったかもしれません。

 出産と農業というテーマとあいまって「産み出す」という話になっていました。そして、もう1つ村を作るような続編へのつなぎと言うより、これで結末だけどまだまだこの村は続いて行くんだよ、と取れる終わり方は良かったですね。

 もちろん続編でもいいんですけど「終われないアニメ」が多い中、結末を見たことと、その結末に希望が持てるのが素晴らしかったと思います。

 ゲーム的ラノベ的楽ちん農業俺TUEEEハーレムということで、あまりといえばあまりのご都合主義でしたが、それを淡々と描くことでかえって行間に彼らの私生活を垣間見ることもできますし、それぞれのキャラに自分を乗せて感情移入することも出来るでしょう。中途半端な物語がないのがかえって面白い効果を生んでいたと思います。

(追記 感情移入は違うなあ。感情移入が出来ないのが良かったのかも。むしろキャラではなく「村」そのものに感情移入したと言えばいいのかもしれません)

 ということで、量産型異世界スローライフとして初めは評価低かったですが、なんとなくですが脳みそ停止型として癒されつつも、農業=女性=生み出す=発展と豊かさということで少子化が昨今話題になっている中、ちょっとプリミティブな部分で人間てなんだろうと考えさせられる要素があったと思います。過大評価はしませんが、過小評価をしてもまずい作品だなあと思います。

 作画音楽など評価はできないし、物語性もないので点数は低いですが、主観的にはもうちょっとレベルが高く感じました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 14

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

スローライフもだけど内政物として観るととても楽しいなろう原作アニメ

ただし「のんびり農家」なのは3話くらいで、どちらかというと「農村」ないしはほぼ「国家」と言った方が正しいかもしれません。

『転生したらスライムだった件』のスピンオフ『転スラ日記』にも通じるところがあるかも。

「小説家になろう」での原作は読んでいて、コミカライズもかみさんが購入しているのでそちらを読ませてもらっていますが、商業出版されているライトノベルは未読です。

お話としては生前はオーバーワークが原因で結局病死してしまった街尾火楽(まちお ひらく)が異世界の創造神さまの力で転生し、そのときに転生ボーナスとして病気にならない健康な身体と「万能農具」を授かり、「死の森」と呼ばれる危険な秘境を開拓して「大樹の村」を作って仲間を増やしていくというものです。

なかなかヒラク以外の男性の住民が増えずにハーレムっぽくなっていく「なろう転生ファンタジー」的なところはあるのですが、このアニメ化ではヒロインの一人であるルールーシー・ルーを中心として演出などでハーレム感をマイルドに表現していて、忌避感を下げていると思います。

またルー中心に描くためのエピソード順の変更や登場キャラクターの整理(原作には出てくるがアニメでは登場しないキャラがいる)ということが生じているのですが、私見としては原作のエッセンスは大きく損なうことなくうまく処理できていたと思います。

あとはいくつか特筆すべき点を挙げるとすると:

[作画]
動きとかで作画枚数を多く割いたりはしてないけど、SDキャラの使い方が最高に上手い。

[声優]
作中で様々な状況により外見年齢や心情の変化が多いルーの、状況による演じ分けが素晴らしい。

[音楽]
第6話でのワイン造りのために収穫したブドウを踏むときに初出だった挿入歌が名曲で、後のエピソードでも様々なアレンジで使用されます。
(ただし、歌詞はまったく意味わからんですが。)

[キャラ]
ヒラク以外のキャラの多くが、大樹の村の内外を問わずけっこう経済的あるいは政治的な合理性に基づいて行動するのでストレスがたまりにくいです。ここまでみんな有能に描かれるなろう作品は少ないかも。

[ストーリー]
ヒラクが感じることと、むこうの世界の常識が微妙にすれ違っていてそこから生じるコント的なやりとりが面白いです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21

80.8 7 料理アニメランキング7位
花咲くいろは HOME SWEET HOME(アニメ映画)

2013年3月30日
★★★★★ 4.1 (1280)
7231人が棚に入れました
美しい北陸の四季を背景に、祖母の経営する温泉旅館に住み込みで働くことになった東京生まれの女子高生の成長を描いたTVアニメ「花咲くいろは」(2011年4~9月放送)の劇場版。温泉旅館「喜翆荘(きっすいそう)」での住み込み生活にも慣れた松前緒花は、次第に変化していく自分に気づきはじめていた。そんなある日、緒花のクラスメイトでライバル旅館「福屋」のひとり娘・和倉結名が、女将修行のため喜翆荘にやってくる。自由奔放な結名に振り回されながらも、面倒をみていた緒花だったが、物置の中であるものを見つけて……。監督の安藤真裕、脚本の岡田麿里、アニメーション制作を担うP.A.WORKSほか、TVシリーズのスタッフが再結集。

声優・キャラクター
伊藤かな恵、小見川千明、豊崎愛生、戸松遥、能登麻美子、梶裕貴、本田貴子、久保田民絵、浜田賢二、間島淳司、山口太郎、恒松あゆみ、諏訪部順一、チョー
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

佃煮プリティ~!

時系列はTV版20話~21話の間の話。

この劇場版では緒花の母・皐月の過去話が主軸として描かれます。
「花咲くいろは」という作品は
皆が何かに向かって一生懸命、悩んで迷って成長していく物語であるわけですが
皐月に関しては、TV版ではそういうキャラとして描かれていなかったので
今回あの皐月にもこんな過去が・・・といった感じで掘り下げてくれたのが良かった。
初登場となる父との馴れ初めや、緒花の名前の由来なども明らかに。

{netabare}偶然発見した業務日誌を通じて、皐月の過去を知ることになる緒花。
そして興奮を抑えきれず夜中にジャージで全力疾走ww{/netabare}
本作の象徴とも言える「走る」シーンは、劇場版でも健在でしたね。
上手く言葉にできない感情の発露。見ていて気持ちがいいし、テンション上がります。

皐月-緒花の話と並行して描かれる、ミンチや菜子のエピソードも良かったです。
66分という短い尺の中で多くのキャラの見せ場をしっかり作って
それぞれ中途半端になることなく、きっちり纏め切っています。
各エピをリンクさせて最終的に一大テーマへと昇華させていく構成も見事。
ラストでTV版のOPのシーンが出てくるとこも良かった。こういう演出には弱いですホントw

生々しいエロネタも健在で、冒頭シーンからやってくれました。
良くも悪くも岡田麿里脚本。そういう意味でやはりTARITARIとは違いますねw

TV版をリアルタイムで観て以来、久々に本作の雰囲気に触れたことで
「花咲くいろは」ってこんな作品だったよな~って見ながら思い出しました。
パンフにも書いてあったけど、それがスタッフの狙いでもあるようです。
というわけで、本作は完全にTVシリーズのファン向けに作られていますが
ファンなら観て損はなし!非常に満足できる内容に仕上がっていると思います。


※余談
上映前の「変態仮面」の宣伝うぜええええええ
劇場マナーCMでも迷惑行為や違法行為の禁止を訴えていたけど
まずはお前の変態を禁止するべきだ、と突っ込みたくてしょうがなかった。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 65
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

親の心子知らず 

本編 67分

アニメ版を観てからの視聴をオススメします

総集編ではなくて、緒花の母 皐月が高校生だった頃~のエピソード等を含む、完全新作です。



ネタバレ感想
{netabare}
この作品を見る以前から、この作品のCMで「うっせーババア!」って言う、多分 緒花の母だろう?女の子が 凄く印象に残ってました
んで、この本編を観始めたら、導入から「うっせーババア!」ってセリフから始まり・・・
案の定 緒花の母が高校生だった時の皐月でした  ^^;
直ぐにスッキリでしたw


それぞれのキャラも、いい演出してましたね!

緒花は、皐月と同じで「輝きたい」と、もっとぼんぼる決意を!

今時の軽くて天然の結名は、相変わらず悩みなんかないだろうな~って感じだったし 
以外と仲居の神様がついている!? ^^

みんこは、結名の天然に触発され「佃煮 プリティー」とかで、一人ハズイwww ^^
それに、久しぶりに「ホビロン」聴けて満足でした

菜子は・・・
ほんと良い子やな~(〃ω〃)
お母さん代わりに妹達の面倒みて、
麻奈を探し見つけたデパートの屋上でのシーンは、油断してて思わず泣いてしまった
(yTДT)y  

巴さんは、おばさんキャラでギャグ担当にされてて ちょっと不憫でした^^;
(かかとの角質 硬くなるよね~ ^^;)
巴さんには幸せになって欲しいです。
癒しボイスの能登さんでしたが、お笑い担当キャラだったので、癒し成分が少なかったのが残念でした><

緒花の母の皐月は、自分が親になって初めて女将の生き様に気づきます
「自分に負けられないんだ」と・・・
親の心、子知らず でしたね。。。
「うっせーババア!」と「負けられっか くそババア」のセリフが忘れられません ^^
{/netabare}


自分が この作品を見終わって感じたのは、「家族愛」

自分は子供もいるので、どうしても親目線でした
女将の気持ちも分かるし、
菜子と、菜子の妹が泣く所は 堪らなく切なかったです 
(仕事も大切だけど、家庭が第一だよね)

観る人によって、見方、感じ方は様々だろうけど、
自分はTV版も良かったけど、こっちの話のが好きかな・・・?


心が暖まり、ぼんぼりたくなれた作品でした。(@´ー`@)
オススメです!


主題歌
「影踏み」 歌 - nano.RIPE


PS:喜翆荘の様な、お客を大切にする老舗旅館なら行ってみたいですね!
(*´ー`*) 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 76

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

HOME SWEET HOME ( ,,ÒωÓ,, )

P.A.WORKSによる、TVアニメ『花咲くいろは』の劇場版。
アニメ本編をチェックしてからの視聴をオススメします。

キャッチコピーになっている『私、もっと輝きたいんです……!』
これを約60分でギュッとまとめた作品です(´ー`)
本編と変わらずの丁寧で綺麗な風景、背景をバックに
いつものキャラクターが生き生きと描かれていました。

メインストーリーは母娘愛。
緒花が母・皐月の過去を知ることからお話が展開します。
緒花と皐月、皐月とスイ、それぞれの母と娘の想いが
交差していく様子が描かれています。
親の心、子知らずとはよく言ったものですが
親も子供の本心を理解できている訳ではありません。
そんな揺れる母と娘の想い、関係が上手に描かれていました。

また、メインヒロインの1人である押水菜子の家族愛を
扱った作品でもあり、見所の一つになっています。

それにしても60分は短か過ぎると思いますw
よくまとまってはいるものの、せめて90分でしょ( >_<)
というのが1ファンのワガママ、正直な感想ですかねw
若かれし頃の綾人と皐月の出会いや緒花の出生に関わる
お話が見れたのは良かったです♪


本編を視聴済みの方にはぜひ視聴して貰いたい1本です。
視聴後、温かい満足感を得られると思います!


《キャスト》

松前 緒花(CV.伊藤かなえ)
鶴来 民子(CV.小見川千明)
押水 菜子(CV.豊崎愛生)
和倉 結名(CV.戸松遥)
輪島 巴(CV.能登麻美子)
四十万 スイ(CV.久保田 民絵)
四十万 縁(CV.浜田 賢二)
宮岸 徹(CV.間島淳司)
助川 電六(CV.チョー)
次郎丸 太郎(CV.諏訪部順一)
松前 皐月(CV.本田貴子)
松前 綾人(CV.竹内良太)


《主題歌》

『影踏み』/nano.RIPE


【2014 08/17 レビュー投稿】
【2017 05/12 レビュー加筆】

投稿 : 2024/04/20
♥ : 65

78.4 8 料理アニメランキング8位
干物妹!うまるちゃんR(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (716)
3570人が棚に入れました
外では、誰もがうらやむ才色兼備の「美妹」が、
家に帰れば、誰も知らないグータラ三昧の「干物妹」に…!?

グータラを極めた干物妹・うまるが、
コーラとポテイトを片手に、漫画やゲーム、アニメ、ネットサーフィン…、
一緒に暮らす兄・タイヘイを横目に、欲望の赴くままに突き進む!

クラスメイトの海老名、きりえ、シルフィンとの絆も深まり、
うまるの日常はますますにぎやかにっ!!!

うまるの最強で最高な最上の 日常が、再び始まる!

声優・キャラクター
田中あいみ、野島健児、影山灯、白石晴香、古川由利奈、安元洋貴、柿原徹也、小清水亜美
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

うまる、ふっかーつ!

動画工房制作。

才色兼備な女子高生うまると、
家ではぐーたらマイペースこまるの、
にめんせいウラオモテライフ!!
楽しくてかわいい日常系コメディ再び。

初回の入りはこまるパートも少なく、
後半、妙にほっこりする展開でしたが、
次回以降キュートなこまる全開ですね。
小さくて丸くて甘えん坊で口達者なんて、
可愛いに決まっています。
相変わらずの主題歌も効果音まで楽しいです。

純然たるコメディ作品では、
シリーズともに最上位の良品だと思います。
キャラを愛でる作品ではあるのですが、
日常の些細なことだけで物語を演出し、
幸せで温かい気持ちになれる。
これって最高ですよね。

最終話視聴追記。
{netabare}前作の強みである兄と妹の絶妙な距離感が、
新キャラ登場で微妙に崩れたりもしましたが、
とにかく可愛いし楽しいし癒されます。{/netabare}
うまるの宴はまだ終わらないでしょう。
小さなチャップリンはここでも健在でした。

素敵な時間をありがとうございます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 84
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

タイヘイみたいな男性がモテモテなのは・・・

原作未読。最終話まで視聴。

タイヘイみたいな男性がモテモテなのは、同じ男性として好感が持てる、と感じているのは私だけでしょうか?

第2期も安定の面白さでした。
もちろん、この手の話は『出オチ』のインパクトが生命線。
そういう意味では第1期ほどのインパクトは無くなったかもしれませんが、面白くなくなった訳ではありません。

うまるをはじめ、海老名ちゃんも切絵もシルフィンさんも、みんな少しづつ成長していました。
各々が絡む、感動話がとても良かったです。

新キャラのヒカルも面白可愛かった。
ただし、{netabare}何故、うまるにライバル心を抱いているのか{/netabare}良く分からなかった。少しマイナス評価。

切絵が終始安定して面白く、可愛かった。
やはり、私は切絵推しのようだ(笑)。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 58
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

3期も期待。てか、一生観られる(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
うまる です(笑) 一期と基本は変わらず、でも、いろんな事が少しだけ進展しましたね♪

相変わらず、素晴らしい日常系アニメでした♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
一期とのちがいは、恋愛要素の有無。特に、海老名ちゃんとタイヘー。海老名ちゃんには幸せになってほしいな~。でも、カナウにも幸せになってほしいしな~。

あとは新キャラ、ヒカリ。ここは正直、まだキャラが弱くてイマイチ。今後に期待かな。

あとは、うまる(こまる)と海老名ちゃんとシルフィとキリエ、特にうまるを抜いた他3名の仲が深まったのが素敵でした。

個人的には、シルフィが好きですね。なんか、シルフィが笑顔だと安心します♪

まあその分、こまるのワガママ放題が減ったのはやや残念ですが、マンネリ防止のためにはこの方が良いでしょうね。

最終話のBパートなんか象徴的なんだけど、1期は「うまるとタイヘー2人のアニメ」で、2期は「うまる達4人娘のアニメ」なんですよね。個人的には、「アニメとしては正解だけど、もっとうまるのワガママを観たかった」というのが本音です。が、そこは制作もよく分かっていて、最終話Cパートに「うまるらしい」ゲスいエピソードを入れてきたのは、間違いなく「あえて」ですよね♪ なんかあのCパートのおかげで、制作と心(うまる愛)が繋がっていると思えました(笑)

さて、うまるですが、一部の方には、こまる との二重人格的な部分が受け入れられず、「外面だけ良い」みたいな感じで嫌われてるとも聞きます。実際、原作でもあんまり人気ないみたいですし。

でも、私は違った解釈をしていて、多分、「うまる(外うまる)」が本体(素)で、「こまる(家うまる)」が特別なんじゃかいかと思ってます。(勿論、大前提として、両方あってのうまるですが)

「うまる」は、無理してああいうキャラを演じてるんじゃなくて、本来はああいう(外うまるな)性格なんだけど、タイヘーの前だけではダラしなくなるだけじゃないの?と。多分、タイヘーがいなければ、普通に24時間外うまるで過ごせる気がするんですよね。だって、1期でちょろっと出てきた子供時代のうまるは、「こまる」よりも「うまる」寄りでしたし。(根拠は薄いけど)そう考えれば、なんかワガママ放題も可愛くて許せちゃいませんか?

まあ、とにかく3期に期待です。やってくれないなら、タダをこねますよ(笑)
{/netabare}

【余談 ~2017秋は、1期が神OP(ED)だった作品の2期が多かったよね ~】
{netabare}
例えば、「おそ松さん」の「はなまるぴっぴはよいこだけ」や、「血界戦線」の「シュガーソングとビターステップ」。ある意味、「魔方陣グルグル」の「晴れてハレルヤ」「Wind Climbing ~風にあそばれて~」。そして本作「干物妹!うまるちゃん」の「かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!」。

1期は名曲だったアニメがズラっと並びます。ここまで揃うのは珍しいと思います。

その中で感じたことは、「やはり、空振りかホームランじゃなくて、ヒットを狙いにいくんだな」ということです。

例えば本作のOPは、明らかに1期を意識したつくりでしたね。もし、「かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!」の二番ですと言われたら信じるかもしれない(笑)

「おそ松さん」も同様に、「はなまるぴっぴはよいこだけ」の二番と言われれば、うっすらそうかもと思う感じ(似た曲調)でした。

「血界戦線」は、EDは1期を意識したダンスミュージック風にしながらも、UNISON SQUARE GARDENはOPに移籍。うまくかわした感はありました。

「魔方陣グルグル」は、きちんとオリジナル色を出そうと、可愛い系ながらも1期とは違う歌の感じにしていて、そういう意味では好感をもてました。

やはり、1期のOPが「神曲」と言われるくらいヒットしてしまうと、2期は難しいよね(汗) 「うまるR」も「おそ松さん2期」も、ホームランも狙わないかわりに空振りもしないように、コツンと当ててシングルヒット狙いに来た感じでした(笑) 両作品とも、勿論1期の方が好きだし良い曲だったと思いますが、2期も充分に良い曲だし、まあ、制作陣の苦労とプレッシャーを感じ、微笑ましい気分になりました(笑)

そういう意味では、「うまるR」はむしろEDの「うまるん体操」の方が印象深いですね♪ 来店の小中学生の文化祭とかで踊る子供とかいそうな感じw なんか力が抜けていて素敵でした♪

ちなみに、今期(2017秋)で好きだったOPは、

1位 「ポールルームへようこそ」の 「Invisible Sensation」(UNISON SQUARE GARDEN)

2位 「アニメガタリズ」の「アイコトバ」(GARNiDELiA)

3位 「ブレンドS」の「ぼなぺてぃーと♡S」(ブレンド・A)

ってところですかね、まだ録り溜めてるのもあるけど。

まあ、私が基本的にアップテンポの曲が好きだというのもあるけど、OPやEDは、(楽曲単体の良さはもとより)やはり「作品の世界観をうまく表しているか」「映像との繋がり」は、大切だなと。「もってけ!セーラーふく」なんかはこの辺が最高レベルだったなと。

そういう意味では、「Invisible Sensation」は、競技ダンスの激しさ、タタラとチーちゃんぶつかり合いなんかを表現できていて良かったですね。

EDなら、「うまるん体操」が、今期一番でしたね! ダラっとしてるけど可愛らしい、そしてノリも良いという、実にうまるの良さを表現していたな~と。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
1期のナレーションをいきなり否定w まあ、1期からのファンには楽しい演出だけど、2期から入った方は、うまるの変身に?が付かないかな? UMRのこととかもワカランでしょ。OP、明らかに1期を意識したつくり。二番と言われても信じるかもw

2話目
どうでも良いんですが、私は1日1回は耳掻きしないと発狂しそうになります(笑) うまるの漫画、デスノートにシャーマンキング、封神演技って、同世代かな(笑)?

3話目
えびなちゃんは可愛いな~。顔(笑) ただ、ハンバーガー食べる話なのにね、なぜか良いよね。

4話目
タイヘー、早く結婚しろよ(笑) シルフィンが楽しんでると、なんか幸せな気持ちになるんだよね。うまるの葛藤w うまる、どうした? 反省なんてらしくない(笑)

5話目
浜松の聖地? ガヴドロとかかな? なにげに、タイヘーと叶とのペアも良いよね~。応援したくなる。うまるの涙、するいぞw

6話目
絵本うまる、その気になれば30分見られるなw 都大会三位って、普通に凄いよねw 着物凄いのに、デジカメしょぼいw 悪うまるw 扇風機に窓際の天体観測。なんか良いな~。

7話目
キリエのパス、ウケるw キリエ、140ないの? 高校生で? 新キャラ? ということは、ここからあのキャラを掘り下げるの? キリエとアレックスにフラグが? じゃあ、シルフィとボンバかな(笑) どうした? らしくもなく、恋愛要素強めで。

8話目
むしろボンバが可愛いw お? 新たな展開? タイヘー、モテ期(笑)

9話目
ほっこり良い話、二連発。ノスタルジー。

10話目
恋愛バナシはあまり作風に合わないけど、海老名ちゃんには幸せになってほしい♪

11話目
キリエ回。

12話目
あ~、寂しい、、、。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 46

82.8 9 料理アニメランキング9位
この世界の片隅に(アニメ映画)

2016年11月12日
★★★★★ 4.2 (691)
3060人が棚に入れました
18歳のすずさんに、突然縁談がもちあがる。
良いも悪いも決められないまま話は進み、1944(昭和19)年2月、すずさんは呉へとお嫁にやって来る。呉はそのころ日本海軍の一大拠点で、軍港の街として栄え、世界最大の戦艦と謳われた「大和」も呉を母港としていた。
見知らぬ土地で、海軍勤務の文官・北條周作の妻となったすずさんの日々が始まった。

夫の両親は優しく、義姉の径子は厳しく、その娘の晴美はおっとりしてかわいらしい。隣保班の知多さん、刈谷さん、堂本さんも個性的だ。
配給物資がだんだん減っていく中でも、すずさんは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、毎日のくらしを積み重ねていく。

ある時、道に迷い遊郭に迷い込んだすずさんは、遊女のリンと出会う。
またある時は、重巡洋艦「青葉」の水兵となった小学校の同級生・水原哲が現れ、すずさんも夫の周作も複雑な想いを抱える。

1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの数の艦載機による空襲にさらされ、すずさんが大切にしていたものが失われていく。それでも毎日は続く。
そして、昭和20年の夏がやってくる――。

声優・キャラクター
のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、牛山茂、新谷真弓、澁谷天外

tao_hiro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

さようなら

<2019年6月13日追記>

12月20日(金)に公開予定の「拡張版」を応援するチームの
募集が始まりました。

応援チームに参加された方は、エンドロールにお名前が掲載
されます。

私はいろいろ考えて、応援チームには参加しないことにしました。
このレビューでの告知もこれを最後にしたいと思います。

2年以上の長きにわたりお付き合いいただき誠にありがとうござい
ました。

<2018年10月19日追記>

「拡張版」の公開が延期されました。

<2018年7月27日追記>

以前から噂となっていた「拡張版」の12月全国公開が発表されました。

「拡張版」とは、諸般の事情により本編から泣く泣くカットされたシーンを追加し、当初構想された形で公開されるものです。

正式タイトルは「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」です。

こちらもぜひご期待ください!!


・・・ところで、拡張版の公開を記念して、こぼれ話を一つ披露させていただきたいと思います。

私はクラウドファンディングに参加しました。その特典としてエンドロールに氏名が掲載されました。

ところが・・・なんと誤記されていたのです!

あはは、すずさんのあわてんぼう(笑)

__________________________________

『人生のひとこま。』

<2017年3月1日追記>

この作品の最大のテーマは、「日常を大切にする」という事だと思います。戦時中であれ、現代であれ、人々は様々な苦難に囲まれています。そのなかから、いかに幸せを見つけ出し、育て育むこと。それの営みが「日常」であることを教えてくれます。

余談ですが、英語で「日常」は「Slice of life」と表現されることがあります。「人生のひとこま。」って、ちょっと洒落てますよね。

さて、この作品を劇場で見終えた後、脳裏に浮かんだ詩を披露させていただくことで、全5回にわたる冗長なレビューをまとめさせていただきます。


「人生のひとこま。」

誰かが 泣く
誰かが 笑う
誰かが 怒る
誰かが 祈る

この世界の片隅に
いつのときでも・・・

ありがとうございました。
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『豊かさとは?』

<2017年2月19日追記>

例えば、「裕福だけど不幸せな生活」と「貧しいけれど幸せな生活」ならば、どちらを選びますか?

ここで「裕福」とは「財産や収入がゆたかで生活に余裕があること」を意味します。「幸せ」とは「不平や不満が無く楽しいこと」を意味します。

私は迷わず「貧しいけれど幸せな生活」を選びます。

人間はモノの不足には耐えられても、ココロの不足には耐えられないように思えます。

この作品は戦時中が描かれています。物資は何でも不足している状態です。しかし主人公は、その物資不足を補うべくあれこれ工夫を凝らします。その工夫を楽しみます。たまにはドジを踏みますが、温かい家族のきずながそれを支えます。同じ貧乏の近所の方々とも支え合います。

それから70年経った現在で、貧困が問題となっています。さまざまな原因分析と対策が議論されています。しかし私はそれらは効果がないと考えています。

『心の豊かさ』とはなにか?を見つめなおす必要を感じています。
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『健全な社会について考えてみた』

<2017年2月13日追記>

例えば、「毎年の戦死者が2万人で自殺者が0の社会」と「毎年の自殺者が2万人で戦死者が0の社会」とでは、どちらが”健全”な社会だと思いますか?(2万人という数字は、昨年の日本の自殺者数を基にしています)

どちらの社会も「平和な状態」とは言えないことは明らかですが、どっちがマシでしょうか?

私は迷わず自殺者0の社会を選びます。

戦死は「敵に殺された」という疑いようのない理由がありますから、ある意味、交通事故と同じでしょう。遺族や友人は心の整理が比較的つけやすいでしょう。(ちなみに昨年の交通事故死者数は3000人です)

しかし、自殺は「自ら死を選ぶ」という禁忌を犯すわけです。遺書や何らかの形で理由を遺す場合もあるでしょうが、なにぶん当人の心の中にしか本当の理由は遺されていないのですから、遺族や友人はやりきれないでしょう。そして、「あのとき助けてあげてたら」といった後悔の念に囚われるでしょう。

自殺者の多い社会は、戦死者の多い社会よりも、世の中に暗い影を落とすと思います。

また、自殺の原因は、当人だけでなく、家庭や職場などの環境にもあることが多いと思います。周囲の環境が当人の危険信号をいち早く察知し、適切な手を打つことが出来れば、自殺を食い止めることが出来たかもしれないケースは多いと思います。

この作品で描かれた家族や地域社会は、それができる社会であったように思えます。

実際、自殺死亡者数の年次推移をみると、昭和11年の15000人までは増加傾向を示していますが、昭和12年から戦時中まで減少傾向となっています(ただし戦時中につき資料に不備有)。

「戦争でいつ死ぬか分からないのに、わざわざ自分で死ぬ必要はない」という考えもあるでしょうが、私は社会が自殺希望者を思いとどまらせたのではないかと考えます。

私は「毎年の戦死者が2万人で自殺者が0の社会」のモデルである戦中の方が現代よりも人の心は「健全」だったと信じます。
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<2017年2月6日追記>

『戦争映画の復興』

色々な気持ちが交差してうまくまとまりませんので小分けにすることにしました。その第一弾です。

この作品、色々な賞を受賞し、各種メディアで取り上げられ、ネットでも多くの賞賛を頂いているのですが、私は「そんなに評価される作品かぁ?」と戸惑っています。クラウドファンディングに参加した人間としてはあるまじき感想ですが正直なものです。

戦争映画というジャンルは、本来、極限の状況における人間の姿を描く一大スペクタクルでした。光と闇、理性と感情、英知と無知、科学と精神、秩序と無秩序、勇気と卑怯、我儘と寛容、傲慢と卑屈、などのありとあらゆるテーマを取り扱う事ができました。

私が子供の頃の1970年代までは、そうしたバラエティーにとんだ作品たちが多く制作され、劇場やテレビで流れていました。この作品は、それらの作品と比べると、アニメ作品であることを覗けば特に目新しいものは見当たりません。もちろん、負けず劣らず良い作品ですが。

ところが、1980年代に入って、戦争映画というジャンルは一気に衰退します。原因は二つあると考えられます。

一つは娯楽の主役の座が映画からテレビに移ったことです。興行収入が減る中、製作費が高い戦争映画は避けられるようになりました。

もう一つは、70年代のムーブメントとして、ベトナム反戦・安保闘争・学園紛争・過激派闘争などを受け社会が左傾化したため、大東亜戦争観が変貌し、「反戦平和」をテーマとした作品が作られるようになったことです。これらの作品は、イデオロギー色が強く、エンターテイメント性に乏しく、興行成績は振るいませんでした。

2000年代に入ってから、若干のエンターテイメント性が感じられる作品が制作されるようになりましたが、「反戦平和」から抜け出すことはできないまま現在に至っています。

このため、若い人にとっては、戦争映画・アニメは「暗くて悲惨」というイメージになっているようです。

この作品は、イデオロギー色を極力排除できているように思えます。「何を訴えたかったのか良くわからなかった」といった感想がときおり見受けられるのがその証拠だと思います。

そして何よりも、劇場に足を運んでいただいたご年配の方やお子様たちが、上映中に何度も笑っていました。そして、すすり泣いていました。これこそエンターテイメントです。これは、80年代以降の戦争映画しか見たことない方々にとっては新鮮だったでしょう。そしてこれがヒットの一因だと思います。

この作品が「戦争映画の復興」への足掛かりとなることを強く期待します。それでこそクラウドファンディングに参加した甲斐があるというものです。

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<2017年1月15日追記>

『Slice of life』

全国公開から遅れる事2ヶ月。やっとやっとやっと見る事が出来ました!
クラウドファンディングに参加した甲斐がある素晴らしい仕上がりでした。

色んな思いが渦巻き合って、納得できるレビューが書けません。
今はこの詩に思いを託したいと思います。


”Slice of life”

Somebody cry
Somebody smile
Somebody angry
Somebody pray
In a corner of this world
At any time.


お粗末さまでしたm(__)m

投稿 : 2024/04/20
♥ : 50
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

日常のレトリックに覆われたアンビバレントな交錯

考察、専門用語あり。
難易度中。

本作は初回を劇場で鑑賞。
その後、マスコミで騒がれたからか、妻も観たいという要望がありiTunesストアでビデオを購入した。
つまり、いつでも鑑賞可能な状態にある。

☆制作情報

▼原作者:こうの史代
▼アニメーション制作:MAPPA

▼話数:劇場版129分
{netabare}▼監督:片渕須直
・実績
(監督)
『名犬ラッシー 』『BLACK LAGOON』『この星の上に』『アリーテ姫』ほか
▼脚本:片渕須直
▼キャラクターデザイン/作画監督:松原秀典
・実績
(キャラクターデザイン)
『サクラ大戦TV』『ああっ女神さまっシリーズ』『巌窟王』ほか
▼音楽関係
音楽:コトリンゴ
主題歌「みぎてのうた」(コトリンゴ)
オープニングテーマ「悲しくてやりきれない」(コトリンゴ)
エンディングテーマ「たんぽぽ」(コトリンゴ)
▼CAST(略)
北條すずcvのん
北條周作cv細谷佳正
水原哲cv小野大輔
黒村径子cv尾身美詞
黒村晴美cv稲葉菜月
浦野すみcv潘めぐみ
ほか{/netabare}

【物語】
《反戦とシナリオに潜む唯物史観》
本作はあにこれに限らず、既に多くの場所で様々な評価をがされているが、未だに「反戦」であるとか否かという論争もあるようだ。
本作において「反戦」をメッセージの一つとしていることは、鑑賞をすれば一目瞭然だろう。
メディア作品は「印象」が全てであり、多くの方々が「すず」に共感や同情をしつつも、けっして同じ時代で同じ境遇を送りたいとは思わないだろう。
そう思った時点で本作の「反戦」メッセージはあなたに届いているのだ。

本作が今までの反戦作品と異なっているのは、唯物史観(自虐史観)の教条に満ちたイデオロギーが過去作(はだしのゲンなど)と比して、プロットで日常バイアスをかけることで反戦メッセージの希釈化とエンタメ指向を高め、鑑賞者に対し導入のハードル下げる誘導を行うなど、独特の印象操作により「反戦」がレトリックされている点であろう。

私はここで本作が「反戦」であるか否かのロジックを立ててまで分析をする気はない。
既に左翼は本作を反戦作品と認めているからだ。
左翼ネットメディアの「LITERA(リテラ)」の記事が的を射た左翼の代弁をしているので紹介する。

『この世界の片隅に』に「反戦じゃないからいい」の評価はおかしい! “戦争”をめぐる価値観の転倒が
https://lite-ra.com/2016/11/post-2722_3.html
(引用)
>「反戦じゃないからいい」とうそぶいている人たちにも、この映画は、確実に戦争への恐怖を刻み込んでいるだろう。

私は理系であるゆえに帰納的に観測される他の方々のレビューに記述されている事後評価と「LITERA」の主張を照合することで、概ねその主張は実態に即していると結論している。

何も難しく考えることはない。
本作が「反戦」であれば、そのように素直に認めればいいのだ。
あとは鑑賞者が「戦争」をどう考えるのかに委ねればよい。
そこで表明された意見こそが、その人の思想の発露なのであり、その意味で本作はリトマス試験紙の役割も兼ねているのだ。

{netabare}まず、今まで我が国で製作された戦争関連のメディア作品は程度の差こそあれ、ほとんどは「反戦」と考えていい。
実際、1980年代まで監督クラスはマルクス第一世代であり、制作現場には戦争体験者が多くいた。
また、観客にも戦争体験者が多かった時代でもあり、実体験した戦争の正体(残虐、非人道的)をしっかり伝えないと共感が得られない時代でもあった。
おそらく、作り手も観客も戦争体験者であった時代は「思想」の問題ではなく「経験の共感」が大切であったのだろう。
しかし、現代は作り手も観客も大東亜戦争のことは知らない世代であり、戦争を伝えるにはどうしてもイデオロギーを用いざるを得ないのである。
そして、その当時の戦争作品に関する製作の土台が世代交代を経た現在においてもフォーマットとして生きていても不思議ではない。

我が国で製作される戦争映画は史的事実においても、どうしても「反戦」となる運命である。
また、戦時中に製作された『陸軍』(1944 火野葦平原作 木下惠介監督 松竹)でさえ一瞬反戦作品ではないかと紛うほど戦争賛美とはほど遠く、悲壮感を全面に押し出した作風であった。
どのような意図で脚本を書いても、ハリウッド作品のような記号性を強調し実在論に立脚した表現とは真逆な、隠喩、暗喩を多用し露骨な表現を避ける日本映画の様式美は「戦争賛美」とは相性が悪いのではなかろうか。

参考として、戦後、日米両軍をそれぞれの視点で初めて一つの作品とした『トラ・トラ・トラ!』(1970 日米合作 20th Century Fox)を観た当時の観客は熱狂した。
この群衆心理は更に深い考察が必要なのだが、今までの日本映画では見られない圧倒的な戦闘アクションと自虐に走る日本映画の鬱屈した描写に不満を抱いていた大衆が、真珠湾に停泊する米艦船を次々と撃破していくシーンに敗戦で失った自尊心を回復する爽快感に浸ったのではなかろうか。
好戦的作品でも否定をしない、日本人が戦争に想うセンシティブな感情がこの作品の評価に現れていると思う。

また、ハリウッドで米国が負ける作品が製作されたのもこの作品が最初だが、我が国で戦争賛美のメディア作品を製作すれば非難轟々だろうが、その後の『地獄の黙示録』(1980 ゾエトロープ F.コッポラ監督)を始め、米国では様々な価値観のメディア作品の製作がされる懐の深さに驚嘆したとともに、自由主義が地に着いている印象を受けたものだ。

ゆえに、戦時国策映画であっても戦争に懐疑的な姿勢を示す表現手法の伝統を踏まえれば、作品の反戦性を論う批判はさして建設的ではなく、寧ろイデオロギー的な反戦メッセージに無防備に引きずり込まれないよう受け手(鑑賞者)の思想的準備が重要なのである。
そこがしっかりとしていれば、以下で紹介する五味川作品であれ、日本映画の反戦作品としては最高傑作とも評される『軍旗はためく下に』(1972 結城昌治原作、深作欣二監督 東宝)であれメッセージにワンクッション置いて「反戦」とは何かの「哲学」の深化に至るプロセス過程で戦争と向かい合う姿勢が決まるのであろうと思う。
なお、『軍旗はためく下に』は精神的ブラクラを伴うカニバリズム作品でもあり、鑑賞には相当の覚悟を要する。

ここで戦史系の話題を振ればレビューは良い感じに埋まるのだが、今回は公開から時間が経過したこともあり、やめておこう。

さて、本作の場合、前述した『はだしのゲン』(1983 中沢啓治原作 真崎守監督 ゲンプロダクション マッドハウス)(1986 中沢啓治原作 平田敏夫監督 ゲンプロダクション マッドハウス)や『火垂るの墓』(1988 野坂昭如原作 高畑勲監督 スタジオジブリ)に代表される反戦アニメと比較するのは妥当ではない。
『はだしのゲン』は原作者自身が被爆体験者でもあり、原爆の地獄絵図を体験した方の訴求には大きな説得力がある反面、原作者が共産主義に傾倒した刹那、被爆体験から反戦反核《プロパガンダ》へと大きく変節をし、あまつさえ反日にさえ利用された顚末もある。
本作が中国や韓国での評価が芳しくないのは周知の事実であるので、国内の反日左翼のみならず、特アにも反日利用をされた『はだしのゲン』と同じ土俵には出来ない。

『火垂るの墓』は奇しくも左派の宮崎監督の「物足りない」批判が有名であるので批評は割愛するが、それ以前に設定が稚拙であり、精密な考証を為している本作と同じ土俵で論じるのは難がある。

右派の支持が高い『艦隊これくしょん』(TV版)について一言述べる。
左派からは歴史修正だの戦争賛美アニメとも批判されているが、思想以前に英霊を馬鹿にした戦争揶揄アニメと評した方が正確であろう。
この作品を企画した製作委員会の面々は、頭を丸めて靖国神社の社殿に向かって土下座をしろといいたい気持ちだ。

したがって、本作物語における比較対象は映画ないしはドラマとなる。

正直、本作なぜこれほどまで注目を浴びているのか私には理解が出来ない。
戦時中の日常や「すず」の生き方に共感を覚えるのはいいが、他に戦時中の日常を描写したドラマや映画、小説に出会ったことがないのか?とさえ思う。

実際、戦時中の日常と戦争を投射した映画、ドラマ作品は数多く存在する。
特に1970年代のNHK朝の連続テレビ小説でも多く取り上げられているテーマでもあり、現在放送中の『まんぷく』も戦時中の日常と戦争と向き合う作品だ。
かつての『藍より青く』(1972)『鳩子の海』(1974)が本作のコンセプションとかなり近い内容であるが、こういう作品を観てきた私にとって本作は、アニメーションでこれらを焼き直したに過ぎない感覚なのである。

以前『ZEPO』のレビューでも述べたことだが、明確な反戦(反核)プロパガンダでもない限り、テーマが反戦であるなり、発するメッセージがストレートでしっかり伝わる反戦作品については思想信条を問わず作品としてのレベルを評価する旨述べた。
しかし、本作は様々な賞を受賞している経緯もあり、いわゆるプロの評論家から【反戦】ではないとの声に相当捻じ曲げられてもおり、それが※外化して一般のレビュー評価のマクロ的な結果にも影響をしているようである。
※外部からの干渉を自己想念の結果であると錯覚する態様。(哲学・心理学)
※外化の手段はドグマである。

正直、外部評価と私の感覚にこれほどまでに差異が生じるのは珍しいことである。
その理由として考えられることを箇条書きとしてみる。

①私は戦記を含め戦前、戦時中に関する書籍や映像作品を大量に読み、観ていることから、一般の方よりも醒めた目で本作を捉えている。

②両親を含め私が子供の時分の周囲の大人には戦争体験者が多く存命をしており、戦時中の食料衣料の生活事情、艦砲射撃や空襲の恐怖をはじめ前線の武勇伝や玉砕の刹那と捕虜生活、大和特攻の坊ノ岬沖海戦の生き残り(乗務艦「雪風」)まで、相当数の体験談を意図せずともに聞いている。
特に広島の原爆関連は叔父と親交があり、当時、広島に司令部があった第2総軍で被爆した総軍参謀副長(元参謀本部第1部長[作戦]元陸軍省軍務局長)真田穣一郎少将の御遺族から手記やお話しを伺う機会があったが、大東亜戦争の実像を知る参謀本部、陸軍省の要職を経験している高級軍人視点の体験は『戦史叢書』と同等とも言える圧巻であった。
少将御自身が存命で直接語りを聞くことが叶えば、更に感慨が深かったであったろう。(伺った話しは御遺族の意向で一切公表出来ないが、近代史、戦争関連作品の評価には活かしている。)

③日常というバイアスをかけて、反戦メッセージを刷り込んでくるあざとさに抵抗を感じると同時に朝の連続テレビ小説のようなホームドラマ的軽薄さも感じる。

④反戦作品の大御所『人間の条件』(1959-1961 五味川純平原作 小林正樹監督 松竹)や『戦争と人間』(1970 五味川純平原作 山本薩夫監督 日活)から比べて世界観、テーマが稚拙であり中途半端である。
両作品とも群像劇の構成であるが、戦争により日常が破壊されていく描写は重厚かつ心の奥底を抉るプロフィットファクターに満ちており、残念ながら本作はまだ追いついていない。

#1史的唯物論とは
本作のレビューでは「史的唯物論」や「唯物史観」の表現を用いた内容が多いので簡単に説明する。
史的唯物論とは『ドイツ・イデオロギー』(1848 カール・マルクス、フリードリヒ・エンゲルス共著)で著された共産主義の正当性を示す原理的な考え方だ。
「ダーウィンが生物界の発展法則を発見したように、マルクスは、人間の歴史の発展法則を発見した。・・・人間はなによりもまず飲み、食い、住み、着なければならないのっであって、しかるのちに政治や科学や芸術や宗教等々にたずさわることができるのだ。」(1983 マルクスの葬儀におけるエンゲルスの弔辞より)。

『若おかみは小学生!(劇場版)』で高坂監督の公式でコメントでも触れたが、エンゲルスの弔辞で示されているように、マルクスの世界観は「労働(生産活動≒経済活動)[下部構造]が政治、科学、芸術、宗教等の社会活動[上部構造]を規定する。」における二元世界観は発展的に進化する法則に支配されるとした考え方で、共産革命は進化の過程での必然とした【暴力革命】正当化の絶対的根拠である。

また、史的唯物論はマルクスの二元論的世界観と、進化論をイデオロギー化したダーウイニズムとで構成され、その立場で歴史を論じたものである。
古くは『資本論』から日共の活動方針、最近の新左翼や中国共産党の政治理論など、共産主義の全ての領域において基礎となる最重要理論である。
なお、よく勘違いされることだが、史的唯物論は唯物的弁証法で導いた結果ではない。
唯物的弁証法の理論体系は20世紀に入ってからレーニン語録と合わせてソ連で整理されたものであり、今日の学問の一つ社会科学の始祖ともなる。
つまり、史的唯物論に弁証法的根拠を付したのは後付けの理屈であり、共産主義が如何にいい加減で適当なものであるかはここでも分かる。

史的唯物論で重要なことは【革命の為の歴史観を構築】することにあり、全ては反革命的既存概念を「批判」で「倒置」して結論(規定)することにある。
さて『資本論』のサブタイトルは「経済学批判」であることに注目して頂きたい。
マルクスはアダム・スミスから連なる古典資本主義経済学を史的唯物論と弁証法を駆使した「批判的弁証」から「剰余価値説Δd」を導き出して資本主義の正体は「搾取」とし共産革命の必然並びに正当化と、資本主義の崩壊を著したものであるが、吟味をすれば元ネタである古典経済学を延々と屁理屈を並べたてて「倒置」しただけの内容でもある。
なお、史的唯物論をベースに弁証法で倒置するスタイルが、唯物的弁証法の基礎構造でもある。
※哲学における批判と一般で通用される批判は意味が異なるので注意。

上記を踏まえ、「自虐史観」ないしは「東京裁判史観」が「唯物史観」と評されるのは、倒置の元ネタが「皇国史観」であることに由来する。
「皇国史観」とは「天皇機関説」批判から生じた「國體明徴運動」を端とする国史の再定義により『國體の本義』(1937 文部省)で同定された国史解釈の俗称である。
戦前、国史の権威であった平泉澄文学博士を頂点とする国史学派により、他の歴史学派が在野に放逐された経緯がある。
終戦で平泉博士が失脚するとウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)におけるGHQの占領方針の下、反平泉派の左派歴史学者や日本共産党が中心となって皇国史観の全否定を行った際に用いられた手法が史的唯物論による倒置であり、これが史観としてイデオロギー化した経緯があることから【自虐史観、東京裁判史観=唯物史観】と評されている。

特ア(中国、韓国、北朝鮮)や左派、左翼が金切り声を上げて批判する「歴史修正主義」(左翼造語)とは「自虐、東京裁判史観」のイデオロギーからの脱却を目指す行為なのだが、そもそも「史観」とは史的事実の解釈であり、史的事実そのものは変更のしようがない。
特アや左派、左翼にとって日本国民が「自虐、東京裁判史観」に束縛されている方が都合が良いから「史観」の見直しを進める我々保守派に対しての警戒が、造語まで用いて連中を必死にさせるのであろう。

なお、史観歴史とは東南アジアの一部と東アジアで用いられる歴史教育だが、欧米では事実関係を重視した史学が一般的な歴史教育である。
自由主義国の我が国において、かつて日教組主導で進められた小学生からイデオロギーを刷り込む史観歴史教育は百害あって一理なしであり、政府は一刻も早く改めるべきだろう。

#2本作における唯物史観に関する考察
#1を踏まえ、五味川作品は唯物史観で描写される世界だが、本作も思想鑑別を進めれば「すず」という一つの観念体が戦争という一種の生産活動(唯物)へ概念の外化が図られ倒置的に描かれる世界観を構築している。
ゆえに、史的唯物論の応用であることが浮き出てくる
考察全文を掲載すると文字数オーバーのペナルティを受けるため、ポイントのみ記す。
本作での戦争=生産は呉軍港に停泊する各種軍艦の存在と「すず目線の観測」が唯物メタファーの一つとなる。
また、物議を醸している太極旗の描写だが、この話は長くなるのでメタファーの意味のみとする。
本作の太極旗は戦前日本が歩んできた道程(左派、左翼が主張するところの侵略)に対する批判メタファーと捉えられるだろう。
8月15日に実際に呉市内で太極旗が掲揚された事実はないようであり、原作者の想いから察するに太極旗=プロレタリアート(抑圧の対象)の解放のメタファーとして考える方が道筋として整合する。

戦争がある観念(本作の場合はすずの目を通した戦時中の日常とすずの思考傾向)と密接な関係にある場合、戦争(生産と支配層たるブルジョアジーの暗喩)と人間(被支配層、プロレタリアート的立ち位置)の関係を異状と正常のアシトノメタイジア(換称)に写像させて唯物と観念の二項対立の構図を連立することで、テーゼ(平和な日常)アンチテーゼ(戦争と破壊)ジンテーゼ(過去の過ちと再生)からなる弁証構造と、玉音は天皇陛下(左翼が認識するところのブルジョアジーの代表)を隠喩し、8月15日を境に太極旗を用いた弁証を繰り返すことで倒置させる【批判弁証】の流れが観測される。

大きな観測点として、時限爆弾で右腕と姪のを失った後、やさぐれて行く「すず」を克明に描写しつつ、玉音放送後の「すず」の豹変を導きくことでアウフヘーベンに到達する。
「すず」が自分の右手の歴史を自問自答描写こそが、平和な日常と戦争の悲惨を対話で定立する弁証過程である。
玉音放送された「大東亜戦争終結ノ詔書」(・・茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク)は形式的には天皇大権に基づく臣民(国民)に対する命令である。
「すず」の怒りの心理描写は他のレビュアーさんが行っているのでお任せして、政治的な意味に着眼すると天皇陛下の命令に抗っている態度となる。
この表現を考察すると原作者(戦争を推進した)権力を妄信してはいけないと「すず」を通して訴えている政治的メッセージが読み取れるだろう。

物語は唯物化された戦争という大きなうねりのなかで「すず」の精神性が左右されるという構図であることからも、史的唯物論に立脚した弁証構造であることは明白である。
本作で展開される唯物的弁証は玉音放送から隠喩を導くことで、歴史の運動性が根底にあることも読解出来ることから、紛うことなく史的唯物論が基軸であると結論づけられる。
更に史的唯物論がセリフと視覚を通して外化し、唯物史観(イデオロギー)のドグマが形成されメッセージへと変幻する。
ゆえに、戦争が唯物とブルジョアジーの二重構造であり、プロレタリアート解放という階級闘争の動態とセットである五味川作品との比較対象を満足する。{/netabare}

《物語まとめ》
{netabare}五味川作品と本作の相違店
・五味川作品(20世紀の反戦作品の代表として)
→満洲、ノモンハンでソ連軍に敗北する帝国陸軍を象徴的に描写。
デストピア(戦前戦中の日本)→解放→ユートピア(共産主義社会)
・本作(21世紀の反戦作品)
→原爆投下、呉空襲など帝国海軍の衰退と非戦闘員にも及ぶ米軍の攻撃を象徴的に描写。
デストピア(戦中の日本)→解放→ユートピア(自虐、東京裁判史観を是とする現代の日本社会の維持)

20世紀の反戦作品は理想を共産主義に求めているが故に、1945年以前の日本を全否定しているが、共産主義(マルクス=レーニン主義)が廃れた21世紀の本作における否定の対象は戦中の日本(戦争状態)であり、理想はひたすら軍事を否定する9条を信じる現代日本とそれを支持する国民感情の維持である。
空襲で犠牲となるのは社会的弱者である子供(晴美)であることを強調、軍港内を模写した「すず」をスパイ行為であると咎めにきた憲兵からは戦中は自由が制限された暗黒の時代であるとのメッセージから9条の廃止、変更は戦中に戻るという左派、左翼の主張への同調が読み取れ、暗に憲法改正を牽制をしていることから社会風刺の目的も含まれる作品といえる。
※「すず」が憲兵に詰問された根拠法令は「要塞地帯法」及び「軍機保護法」であり、戦時平時を問わずに適用される。解説等の一部で「治安維持法」と錯誤しているケースが多いので明確にしておく。

在野では片渕監督の言質から反戦を炙りだそうとしている試みも散見されるが、作品において唯物史観が成立している以上その必要はないだろう。{/netabare}

以上、本作を手放しで評価はできない理由は上記に集約される。
反原発の『みつあみの神様』のように、反戦アニメでも是非私を唸らせる作品に巡り会いたいと思う。
映画で出来ることはアニメでも可能なはずだ。
したがって、評価の分母が時代とその背景をより精密に描写し、隙がない反戦メッセージを発している五味川作品であるので、低評価となることは悪く思わないでいただきたい。

なお、五味川作品も本作も敵視をしているのは「ある時代の日本」である点が共通である。
本作が従前の反戦作品のフレームに囚われず、自分達の生命を狙った「米国」を批判対象としたなら、最大限の賛辞を捧げたであろう。

『トラ・トラ・トラ!』でも述べたが映像メディアは政治ではないのだから自由なのだ。
言論、表現は旧弊や政治に囚われず自由闊達に行うべきであり、原爆も空襲も本来怒りをぶつける相手は「米国」ではなかろうか。

我が国では「ポツダム宣言」に基づき戦争犯罪者を「平和に対する罪(A級戦犯)」(事後法遡及適用)、「通常の戦争犯罪(B級戦犯)」戦時国際法違反、「人道に対する罪(C級戦犯)」(事後法遡及適用)を処罰の対象とされた経緯がある。
なお、極東国際軍事裁判ではC級戦犯の訴追事実はない。
「人道に対する罪」はニュルンベルク裁判においてナチスによるユダヤ人絶滅(ジュノサイド)を裁く目的で設けられた事後法である。

大日本帝国時代をことさら悪のように強調する目的で朝日、毎日等の左派の報道そして日共のプロパガンダではBC級戦犯という表現を使用し、悪意あるミスリードで自虐史観の刷り込みを誘う作為的な誤りであり、C級戦犯判決の事実は存在しないことを強調しておく。
極東国際軍事裁判の話しをすれば長くなるので、ここでは必要なことだけを記す。

まず、裁かれたのは全て第二次世界大戦の敗戦国であり、裁いたのは戦勝国であることを再認識して頂きたい。
要するに、戦勝国の戦争犯罪は裁きたくても裁けない状況下にあったのである。
ここで問題にするのは、米軍による原爆投下を含む日本本土空襲である。
我が国が受けた空襲は全て軍事目標だけであったのだろうか。
否である。

1945年3月10日の下町一帯を目標とした東京空襲をはじめ、原爆投下を含めほとんどの空襲は軍事目標とはいえない地域を対象に行われた。
これは、大東亜戦争時に有効であった「ハーグ陸戦条約(陸戦の法規慣例に関する条約)」違反であり、米国も本来裁かれるべき行為であるのだ。
----------------------------------
条約附属書(陸戦の法規慣例に関する規則)
第二五条
防守セサル都市、村落、住宅又ハ建物ハ、如何ナル手段ニ依ルモ之ヲ攻撃又ハ砲撃スルコトヲ得ス
----------------------------------
我々はそのことをけっして忘れてはいけないし、戦争とは勝てば官軍であり、勝利者の論理が正義となる不条理な状況を生むのだ。
自虐史観は誰にとって都合が良いものなのか、賢明な閲覧者の皆様はここに答えを記述しなくても分かっていただけるだろう。

原爆死没者慰霊碑に刻まれている「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから」には主語がない。
「過ちを繰り返しませぬ」は「米国」に向けてのコンプライアンスでもあるのだ。

少し物足りないないが『俺は、君のためにこそ死ににいく』(2007 新城卓監督 東映)は大東亜戦争のもう一つの主役である名も無き兵士達が、特攻で死地に赴く際の本音から、間接的に米国批判を行っている稀有な作品であり、この作品のベクトルを担う作品こそがポスト反戦なのだろう。
そろそろ勝利者側の論理、東京裁判史観の自虐から脱皮し、本音をぶつける反戦作品が出て来ても良い頃ではなかろうか。

テーマとメッセージ
★★★★★☆☆☆☆☆2.5(五味川二作品を5とした場合の評価点)

※エンタメ性と表裏一体する参考評価
思想の刷り込みなどマインドコントロール技法
(評価が高いほど悪質である。)
★★★★★★☆☆☆☆3.0(五味川二作品を4.5とした場合の評価点)
5-3=2

プロパガンダ性
(評価が高いほど悪質である。)
★★☆☆☆☆☆☆☆☆1.0(五味川二作品を3.5とした場合の評価点)
5-1=4

エンタメ性
五味川二作品は重厚である分、エンタメ性には難がある。
その点本作は、前半部分では親しみ易い日常光景からキャラへの共感を誘導する。
{netabare}後半はしだいに戦争の牙が向いてくるシリアスな展開だが、キャラへの共感度が高ければ高いほど、戦争の悲惨さ不条理さが強調される巧みな構成となっている。
本作では人さらいのエピソードなど、展開に興味を抱かせる様々なメタファーがあるが、長くなるのでレビューでは割愛する。
次に特筆をすべきは、背景美術の精密描写と「すず」の天然なキャラ設定だ。
呉軍港の背景を時系列で見ると帝国海軍の衰退がよく分かる。
実に考えられた描写だ。
また、当時の生活の細かい描写など特筆すべき点はいくつもあるが、すべて観客に「観せる」ことを意識した心憎い演出といえよう。
広島の街の情景、戦時の平和な街から総力戦の戦場の街へに至る推移で艦載機による軍港攻撃、非人道的な時限爆弾の爆発、M69焼夷弾や12.7mmブローニング機銃掃射シーンなど、迫力ある効果音と相乗し{/netabare}高クオリティな描写を演出している。

★★★★★★★★☆☆4.0(五味川二作品を2とした場合の評価点)

(2.5+2+4+4)/4=3.125≒3.0(物語)

(★は一個0.5点)
物語★★★★★★☆☆☆☆3.0(評価点)
作画★★★★★★★★☆☆4.0(評価点)
声優★★★★★★★★★☆4.5(評価点)
音楽★★★★★★★☆☆☆3.5(評価点)
キャラ★★★★★★★★☆☆4.0(評価点)

平成30年(皇紀2678年)12月8日大詔奉戴日初稿

投稿 : 2024/04/20
♥ : 62
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

本作自体は良作と思いますが、本当に考えるべきことは別にあるのでは?

(2018.12.8 戦争名称と戦争原因について補足説明を追記)

登場人物の手が顔と同じくらいの大きさに描かれていて、明らかに作画ミスってると思われるシーン等、ちょくちょく作画・演出が乱れている箇所があった他は、概(おおむ)ね丁寧に作られていると思いました。
シナリオも、{netabare}玉音放送のあとヒロインが悔しい気持ちをぶちまけるシーン{/netabare}で思いがけない感動を覚えるなど、最初から最後まで飽きずに楽しめました。
ということで、まず良作認定しておきます。

・・・でも、個人的に本作を鑑賞していて改めて強く感じたのは、

戦争の悲惨さ残酷さを確り描き出して、視聴者に「二度と戦争を起こしてはならない」という"メッセージ"を繰り返し喚起するのは、それはそれで意味のあることなのだろうけれども、

責任ある大人が本当に考えるべきは、そういう戦争の「結果」の方ではなくて、

「そういう誰も望まないはずの戦争がなぜ起きてしまったのか?」
「なぜそういう悲惨で残酷な戦争に我が国が巻き込まれてしまったのか?」

という戦争の「原因」の方を、史実に即して冷静に見極めていく、ということなのではないか?ということでした。

とくにここで「巻き込まれてしまった」という私の受動表現に抵抗を感じてしまった方は要注意です。

・戦前の日本は暗愚で粗暴な軍国主義のファシズム国家だった。
・中国や朝鮮半島やアジア各地に醜い侵略を仕掛けた果てがあの悲惨な戦争だ。

↑みたいな話をNHK夏の恒例の「太平洋戦争(*3)」特集番組では今も延々とやってるそうですが(※これって終戦後にGHQ進駐軍にそういう番組を作るように命令されて以来ずっとやってるそうです)、こんな話を今でも信じ込んでいる人ってどれくらいいるのでしょうか?(まだまだ沢山いそうな気もしますけど)

但し、上に書いた「誰も望まないはずの戦争」という表現には例外があって、実は「日本とアメリカが全面戦争に突入し、その結果として、国力の大幅に劣る日本が壊滅的な敗戦を迎える」というシナリオを事前に描いて、そのシナリオが実現すべく画策した人々ないし組織が(日本側にもアメリカ側にも、そしてこの両国の外側にも)いた、という話は一度検証してみる価値があります。

◆戦争「原因」の一考察

社会科の教科書には、第一次世界大戦の混乱のさなかに誕生したソ連の指導者が、ソ連一国だけの革命ではなく“世界革命”を目指した、ということまでは書かれていますが、その“世界革命”が具体的には“敗戦革命”という戦略プランに基づいて、各国に思想的共鳴者や工作員を扶植・養成し、ことに政府部内や報道関係者に内通者・協力者を獲得ないし送り込むことにより、時間をかけて実際に着々と遂行されていった(*1)、ということまでは書かれていません(※なぜ書かれていないか?は(*4)へ)。

もう少し詳しく説明すると、この“敗戦革命”というのは、

(1) かってソ連が、帝政ロシアが第一次世界大戦でドイツに敗戦を重ねて国内に生じた混乱(既存支配層の権威失墜と国民各層の窮乏・社会不安の増大)に乗じて、まんまと革命を成功させ発足したこと、をモデルとして、
(2) 革命対象国を何らかの形で悲惨な敗戦に追い込み、その混乱に乗じて革命を成功させる、とする冷酷な戦略で、
(3) 具体例として、第二次世界大戦での枢軸国側の敗戦に乗じて枢軸参加国であったハンガリー・ルーマニア・ブルガリア・チェコ等で共産主義/社会主義政権が成立、敗戦国ドイツも東半分が共産化、また東アジアでは敗戦国日本に協力していた満州国や南モンゴルの自治政府が倒れ、また日本と戦って消耗していた蒋介石率いる国民党政府がその後の国共内戦に敗れて共産主義中国が成立、日本と合邦していた朝鮮半島でも北半分で労働党政権が成立しています。

そうした、日本の「誰も望んでいなかったはず」の戦争突入とその必然的な敗戦、そしてその結果としての戦後の東アジアの激変という状況証拠から見て、

<1> 戦前は「ソ連を盟主とする共産主義勢力の東アジア浸透の防波堤」になっていた日本をアメリカとの全面戦争に追い込み、
<2> この防共の防波堤を決壊させるとともに、あわよくば日本にまで“敗戦革命”を引き起こそう、と策動する勢力が、
<3> 我が国の内外に(※日本だけでなくアメリカや蒋介石の国民政府の側にも、また政治指導者だけでなくマスコミ・言論人にも)浸透していて、
<4> そうした策動に免疫のない我が国の政府や国民が相手の仕掛けに右往左往するうちに「誰も望んでいなかった戦争」にまんまと引きずりこまれていってしまった、

・・・と考えると色々と辻褄が合う所があります。

→つまり、先の戦争で結局誰が一番得をしたのか?という観点から逆算して、その原因を作った者を考える、という視点を持つ。
→あるいは、先の戦争の「成果」を現在、誰が一番固守しようとしているのか?という観点から逆算して、その黒幕を考える、という視点を持つ。

・・・ということで、この辺の話は興味があればネットや書籍で色々と調べて検討していただきたいのですが、要は、

「戦争は悲惨で残酷だ、二度と戦争を起こしてはならない」

とせっかく思うのならば、上で指摘したように

「では何故戦争が起きてしまったのか?」

というところまで、真剣に考えるのでないと片手落ちですよ、ということです。

※そうした視点の欠落を考慮して本作の評価点数を少し低く付けています。
※本作のような話は今までも色々と作られてきたと思うし、今後も作られてマスコミの陰/日向のバックアップ(*2)もあってヒットもすると思いますが、もうこういう「戦争は悲惨で残酷だ。二度と戦争はしてはいけない」と何となく思う段階で思考停止するのは止めませんか?

※レビュー本文ここまで。

///////////////////////////////////////////////////////////////
※以下、補足説明。
{netabare}
(*1)“世界革命“(※そして、その手段としての“敗戦革命”)を遂行するための謀略組織としてモスクワに「コミンテルン(共産主義インターナショナル)」が設置され、その指導下に日本/中国/イタリア/フランス等各国の支部組織(=各国の共産党)が設立された。

※なおコミンテルンの日本での具体的な活動成果として、日本の大東亜戦争突入直前に発覚した「ゾルゲ事件」(1941年9月発覚、ドイツ国籍のソ連工作員ゾルゲの逮捕を切っ掛けとする朝日新聞や近衛内閣周辺の工作員・協力者の検挙事件)が有名。

(*2)本作はクラウドファンデング(群衆の資金拠出)によって製作されたことを謳っていますが、実は某大手マスコミが色々とバックアップしているそうです(エンドクレジットにも登場)。

※参考→http://yaraon-blog.com/archives/96560

(*3)戦争名称について、ここでカッコ書きで「太平洋戦争」としているのは、それが実は、今でも決して日本政府の公式の用語ではないからです(※あくまで、マスコミおよび教科書執筆者が好んで使用する俗称でしかない、ということ)。
こう書くと驚かれる方も多いと思いますが、例えば、下記の

◎戦没者追悼式 天皇陛下のお言葉全文(2018/8/15)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34167800V10C18A8000000/

・・・を謹んで拝読すればわかるように、政府の公式の表現は「さきの大戦」で一貫しています。
なぜそうなるのか?
一番簡単な説明は「戦没者の方々は決して先の大戦のことを“太平洋戦争”などと呼ばれなかったから」になると思います(※戦没者の方々、また実際に当時の戦争を経験された方々は、先の戦争のことを、開戦直後に日本政府が命名した“大東亜戦争”と呼んでいたはず)。

ところが、進駐軍は“東亜を解放する”という戦争当時日本が掲げた大義を連想させるこの用語を使用禁止とし、代わりに自分たちの用語である、“Pacific War”をそのまま翻訳した“太平洋戦争”という用語を使用するよう、日本政府・マスコミ・教育界に強要し、この方針に従わない者は職を解く(※いわゆる「公職追放」「教職追放」)という強硬手段に出たため、選挙の洗礼を受ける政治家はともかく、マスコミ・教育界の方は、その当時保身のため、あるいは自分の主義として積極的に進駐軍の方針を受け入れた“太平洋戦争派(つまり“東京裁判肯定派”=“自虐史観派”)”が今でも強く、頑なにこの用語を使い続けているのが実情です。

私個人の意見を言えば、上に書いたように“先の大戦”は、敗戦革命を目論む旧ソ連&コミンテルン(国際共産党)の各国(日・米・中華民国)・各方面(政界・官界・言論界)の策動に、我が国の政府や国民がまんまと嵌められてしまった(※我が国だけでなく、F.D.ルーズベルト政権下の米国や蒋介石執政下の中華民国も同様)結果として勃発した“愚行”であって、これを当時の政府が後付けで“大東亜聖戦”(※英米列強の支配する東亜植民地を解放するための聖戦)と壮語して、その真の勃発原因を糊塗してしまったことは評価したくないし、かといって、自虐に塗(まみ)れた“太平洋戦争”という用語も極力使いたくないので、結局、日本政府ではありませんが、“先の大戦”と表現するのが一番無難かと思っています。
但し、それでは私のスタンスがはっきりしない、という場合は、前記の“東亜解放の聖戦”というイデオロギー的含意を外して、専ら戦争範囲の地理的名称を明確に示す用語として“大東亜戦争”という用語を使用する方が、より妥当だと思っています(※米軍は専ら太平洋で戦ったので“Pacific War”が適切。一方、我が軍は太平洋だけでなくインド洋・支那大陸・満州・南モンゴル・東南アジア各地・さらにインパール作戦では英領インド領内まで戦闘を行ったので、それらを地理的に包含する名称として、“大東亜戦争”の語がより適切という意味)。

因みに以上の用語(戦争名称)の区別は、政治家・言論人・その他様々な立場の人たちの“先の大戦”に関する意識を推測するのに非常に有効です(※マスコミの報道にとらわれず、本人の直接の発言内容やTwitter/Blogなどでの発信内容を確認すれば、その人の意識がほぼ確実に推測できる、ということ)。

(*4)“敗戦革命”がなぜ社会科教科書には書かれないのか?
ひと言でいえば、執筆者の側が、かってそれを目指した(今も目指している?)側の立場だから。
上記のように、進駐軍の占領政策の結果、マスコミ・教育界に“太平洋戦争派”が強固な根を張ってしまい、それが今に至るまで続いている。
たまにそれに反発して『新しい教科書を作る会』のような組織が出てきても、ギルド化した既存の教科書執筆者/選定者の壁を打ち破れない。

※因みに、下記の動画にある「近衛上奏文」(※ゾルゲ指導下の工作員である尾崎秀実やその影響下にあった昭和研究会を政策ブレインとして重用し日本が対米戦争に引き釣り込まれるに至る最大の引責者となった近衛元首相が、戦争末期の1945年2月に昭和天皇に上奏した戦争原因と国内情勢を分析した文章)には“敗戦革命”が割と分かりやすく説明されています(※音楽が扇情的な点が鼻に付きますが)。

https://www.youtube.com/watch?v=73T4WDDkWfE

◎近衛上奏文(解説)

近衛上奏文(このえじょうそうぶん)とは、太平洋戦争末期の1945年(昭和20年)2月14日に、近衛文麿が昭和天皇に対して出した上奏文である。
近衛は昭和天皇に対して、「敗戦は遺憾ながら最早必至なりと存候」で始まる「近衛上奏文」を奏上し、英米の世論は天皇制廃止にまでは至っていないとの情勢判断の下、いわゆる「国体護持」には敗戦それ自体よりも敗戦の混乱に伴う共産革命を恐れるべきであるとの問題意識を示した。

1. 「大東亜戦争」(太平洋戦争)は日本の革新を目的とする軍の一味の計画によるものであること、
2. 一味の目的は共産革命とは断言できないが、共産革命を目的とした官僚や民間有志がこれを支援していること、
3. 「一億玉砕」はレーニンの「敗戦革命論」のための詞(ことば)であること、
4. 米英撃滅の論が出てきている反面、一部の陸軍将校にはソ連軍や中国共産党と手を組むことを考えるものもでてきていること、

近衛は陸軍内に共産主義者が存在し、敗戦を利用して共産革命を行おうとしている旨を述べた。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 55

79.3 10 料理アニメランキング10位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (512)
2040人が棚に入れました
現代の日本で生活している「本須麗乃(もとすうらの)」 は、念願である図書館への就職が決まったその日に亡くなってしまう。もっと多くの本が読みたかった、そんな未練を抱いたままの彼女は気が付くと異世界の幼女マインとしての身体を持って意識を取り戻した。物語の舞台となるのは 魔法の力を持つ貴族たちに支配された中世のような異世界の都市エーレンフェスト。厳格な身分制度の中、現代日本の知識を持つ少女マインが、本を手に入れるために奮闘する。

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、中島愛、折笠富美子、小山剛志、田村睦心、子安武人、日野聡、前野智昭、内田彩

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ハウス名作劇場風だが…。

中身について詳しくは他の方が書いているだろうから私は書く必要はないと思います。それより、私としては「なろう系」に限らずラノベなどに見られる始まる前から胚胎している問題が本作にも見れる、という点を指摘したい。具体的には、スタート時点で主人公が飲み込みづらい、更に自然で必然的な話の流れというより作者が引いた絵図に無理矢理に話を持っていこうとする、という2点である。


前者の問題は、作中でも少し触れられてるけどマインの元々の人格が消えちゃってるということだ。魔法のせい、ってことにしているけど、そのことにあまり主人公を気にしていない、家族に対して申し訳ない気持ちがほとんど見られない。別に、二人の人格が併存しても成り立つ話だし、そっちのが面白そうなのに。


そもそも、この話って転生する必要ある?とか、魔法っている?とか、前提から話に乗りづらくする要素が多い。転生にしたのも、魔法の要素を入れたのも作品を面白くするのに必然の要素だったというより、流行りだから、そのほうが導入が楽だからくらいの気持ちしか伝わってこないし、雑味になってしまっている。


これがゲーム的な世界観ならまだそこまで気にならないが、ハウス名作劇場的な地に足のついた世界観だから余計に気になる。要するに重要な導入の部分で、何も考えずに楽だから、という理由で電車に乗るみたいに安易な方法を採用するといきなり最初から尻まづくことになるのである。


後者の問題は、本作りがやりたい、という前提ありきで無理に話を持ってこうとするからタイトル詐欺になってる点。本がない、本を作ろう!って時点でいやいやいや、そうはならんやろ!とツッコミ入れたくなる。この世界ならタイトル通り、貴族の、あるいは王族の私設図書館の司書になろう!ってのが必然な流れでしょう。本が読みたいだけなら製紙革命を起こす必要はない。


そもそも、本が読みたい、本が読みたいっていうけど、本好きな人間なら言わせてもらえば具体的じゃなく、不特定多数の本が読みたいとはならないだろう。マインはどんな本が好きなのか、こんなに本が拘るなら単に本好きレベルじゃなく人生において本に助けられた部分が多そうなのに、そういうのが見えてこない。故に、そういう設定なんです、くらいの浅さしかかんじない。だから最初から飲み込みづらいのだ。


この話って、例えば不登校で図書館で生活しているような少女が過去のヨーロッパにタイムトラベルして~というジュブナイル物で教育テレビでやっても不思議はないし、そっちのが必然性がある気さえする。


ところで、話は変わるが私のリアルタイム名作劇場は「七つの海のティコ」と「ロミオの青い空」です。前者は今だと豪華声優に驚くし、後者は正に名作の風格な傑作で腐女子の方ならホモォ~的にも楽しめるだろう。どっちもオススメです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 27
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

足らぬを知って言い訳にしない

原作未読


既刊23巻をもって第4部までひとまず完結しているとのこと。原作の人気ぶりがうかがえます。
全14話で最終回が1月1日。1クールものにしてはボリューミーなのが特長。視聴動機は交流あるレビュアーさんからの好意的な評です。

たしか異世界転生ものが壮大に爆死したのは2019年夏期。遡ること2019年春期までの惨状をもって私は視聴優先順位を下げました。夏期は一つも観ておらず、自身の選球眼の良さを独り誇った夏。
一転して今期(2019年秋期)は『慎重勇者』『けものみち』『私、能力は平均値で…(のうきん)』そして本作とけっこうな量を観てます。どの作品も異世界転生ものが持つ悪名に一石を投じる作品群でした。トレンドが変わるターニングポイントとなるクールだったのかもしれません。


本作の評価に戻ります。
死んでも転生先で本に囲まれた暮らしがしたいとの願望を持って現世での生を終えた女子大生が異世界で奮闘する話。
ファンタジーの基本設定よろしく中世ヨーロッパなわけでして、そりゃあ紙は無いわ、な世界。本は高価で貴族の持ち物。されど転生先は平民だったという元女子大生が!というところがタイトルの“下剋上”に繋がってるんだろうと想像させる導入です。


そんなこんなで本作での石の投じられ方について

・元世界と転生先世界との繋がり+αがある

 {netabare}+αすなわち“葛藤”が描かれてるんですね。これ新鮮でした。いろいろ便利だった元世界と不便な転生先。行動や思考に昔のクセが出てくるわけですが、文明差を利用して俺TUEEE一直線とはならず、むしろそのことで人間関係の軋轢を生んだりと一筋縄ではいきません。{/netabare}


・腑に落ちる感覚がある

 {netabare}:初めて街に出ての一言が「臭い」。下水道完備はここ100年くらいの話なわけでそりゃそーだ。{/netabare}
 {netabare}:たしかヨーロッパはイスラム経由で紙が伝わっていたかと。だいぶ後進世界だったはずなので“紙がない”にまず納得。そこからの文字を残す手段として四大文明からトレース。転じて本を作るためにまずは紙を!との目標設定。紙を生成するためのあの手この手の実現手段がおそらく以前書物で得た知識からだろうと思わせるのに十分な描写。{/netabare}


本作の主役マインちゃんの戸惑いと現状を受け入れていく過程や心情の変化を楽しむ作品でした。
派手さはなくむしろ地味です。むしろ無い無いづくしのところからの地道な積み上げに終始してました。高度成長期を知る世代は懐かしく感じるかもしれませんね(適当)。


 {netabare}「無いものは作ればいい!」{/netabare}


それほど冗談でもなくアニマルスピリットを鼓舞する主人公に勇気づけられる部分もあるやも。良き仲間たちや家族との絆なども含めて当初想定より見応えのある作品でした。
なお、視聴前は転生先世界の図書館内で大活躍する話を想像してましたが、一切そんなシーンはありませんでした。そのへん既刊23巻のペース配分なのかもしれません。続編が確定しております。

遅まきながら秋期作品もだいぶ観終わってきましたが、「2期作成決定!」「劇場版公開決定!」等々 coming soon ものばっかりだったなと振り返り(笑) 今クールの風潮でしたね。



総じて安定してましたし、話もしっかりしていて良かったと思います。EDの中島愛さんの曲もよい。
しかしながら趣味嗜好といいますか、なんとなく苦手だったのが最後まで気になってしかたありませんでした。喉にひっかかった小骨みたいな違和感ですね。
それは…


 {netabare}主人公が幼女というのがどうもダメっす{/netabare}


こればっかりはなぁ 
…お話はほんと面白かったです



視聴時期:2019年10月~2019年12月 リアタイ  

------
2020.02.25 
《配点を修正》+0.1


2020.01.25 初稿
2020.02.25 配点修正
2020.07.17 修正
2020.12.02 タイトル修正
2021.03.13 修正

投稿 : 2024/04/20
♥ : 69
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

観るたびに面白さが少しずつ増していく

<2019/10/4 初投稿>
第1章観ました。
見始めなので評点はデフォルトの3.0です。

原作未読。
なろう系の異世界転生もの。
と言っても俺つえーではない方のようです。

なろう系が苦手なことの多い私ですが、
一方でアニメや小説で読書に熱中する登場人物が出てくる作品は相性が良いのです。
(そうなる理由はいろいろあるのですが長くなるので割愛)

例えば「図書館戦争」「 ビブリア古書堂の事件手帖」「R.O.D」「ダンタリアンの書架」「GOSICK」とか

本作も主人公マインは本を愛しています。
活字中毒。
そんな彼女が転生した先は{netabare}中世ヨーロッパのような文明・文化の世界。まだ活版印刷が発明されておらず本はほとんど流通していないという活字中毒には酷な世界でした。{/netabare} そこで彼女は・・・というお話。

これから先、お話はどのように展開していくんでしょうか。
例えば「本ってなんだろう?」「文字ってなんだろう?」なんてことに想いを馳せてしまうような展開ならかなり面白くなりそうな気がします。

異世界の建てつけもなかなか面白い。
しっくりくると言った方がいいかな。

声優さんもマインは阿良々木暦くんの下の妹でお馴染み、井口裕香さん。
キーマンになりそうな神官はベテランイケボの速水奨さん。
他にもベテラン・中堅の腕の良い声優さんが揃ってるようで安定感抜群です。

ただキャラクターデザインはなんか古いというか名作劇場というかNHKというかそんな感じ。
しかも原作の画像検索したら小説の挿絵とはかなり違いますね。
まあでも慣れちゃいそうな気もしますけど。

良作になってほしいなーと期待。

でもタイトルに「下剋上」とか残念そうなワード入ってるしなー。

あんまりハードル高くしてがっかりするのも嫌なので暫くは薄目で見るようにしておきます。

1話を観た今期純新作は今のところこれと「けものみち」
なんか変な感じ 笑

<2019/10/10 追記>
第2章です。

この作品、やはりかなりの曲者ですね。
観るのに想像力が必要。

例えば本の記憶。
その世界では本がどんな位置づけなのかをマインが知らなかった、というくだりが第1話にあります。
自分の住んでいる世界の当たり前の事情のはずなのに、なぜマインは知らなかったのか。

その世界では本はめったに見かけるようなものではなく
文字も買い物の値札くらいでしか見かけない。
そんな世界で5歳児が本のこと知らなくて当たり前。

つまりこの異世界はそういう世界なんです。
私たちが生きる現代社会とは全く常識の異なる世界。
おそらく実際の中世ヨーロッパも日本の戦国時代以前もそんな感じだったのでしょう。

第2話でもそうした点は多々見受けられました。
また単なる情報だけではなく、いきなり異世界に放り込まれてしまったマインの気持ちも丁寧に描かれてます。

この物語の楽しみ方は、視聴者がマインになったつもりでその世界の中で置かれた状況をいろいろあれこれ想像しながら・・・というのが一番な気がします。

裏を返せば流し見してたら全くつまらない曲者アニメ(褒め言葉です)

<2019/10/19 追記>
第3章まで観ました

お話はずーっと同じリズムだけど不思議と飽きがこない。
絵も慣れてきました。

自分、結構はまってきてるのかも。

<2019/11/9 追記>
第六章まで観ました。

一歩ずつ踏みしめるように物語が進んでいくのは気持ちいいですね。
そういったところは往年の4クール長丁場のファミリー向けアニメをやはり彷彿とさせます。

一方で一番奥底のベースの部分にファンタジーを敷いているので観ていて不思議な気分になります。
毎回ちょっとずつ新しいトピックが入ってくるところも◯。

古くて新しい、珍しい作品なんだと思います。

さて「身喰い」なんてのが出てきました。
この先、お話はどのように転がっていくのでしょうか。

<2019/11/14 追記>
第七章です。

やっべぞ!
本格的に面白くなってきた。

良い具合にファンタジーもあるとか、びっくり!
契約のシーンはかなり好きです。

そして、マインの身体のことも。

入念に練られたストーリーに思えてきました。

とりあえず評点は中間評価ということで。

<2019/11/29 追記>
第九章まで。

途中から一気に面白くなったり、
急に減速したりする作品は多いですが、
毎話、少しずつ面白さが増していく作品というのは本当に珍しい。

お話自体は淡々と進んでいくのにね。

でもマインとルッツの関係とか
マインの罪悪感とか
ややもすると見過ごしてしまいそうなところを一つ一つちゃんと拾っていく。

これは凄いアニメなのかもしれない。

ということで評価UPです。

<2019/12/5 追記>
第十章まで。

相変わらずゆっくりと、お話は進んでいきます。
でも退屈は全くせず。
なぜか見入ってしまうのです。

マインとルッツは見ていてやはり微笑ましい。
ルッツは子供なのに真っ直ぐで素直で優しい、よくできた少年です。
そして男としての覚悟も。

14話で終了なのだそうですが、この先どうなるのか。
そしてやはり二期が欲しい。

<2019/12/12 追記>
第十一章

ちょっと泣いてもた。
やはり本作、只者じゃないですね。
物語の厚みが素晴らしい。

原作派の皆さんはアニメのキャラクターデザインに違和感あるようですが。
ここまで観て、アニメではこれぐらい軽い感じの方がちょうど良いように思えてきました。
原作未読なのでそう思えるのかもしれませんけど。

名作の類かもしれない。

<2019/12/27 追記>
最終14話まで観ました。

これは良い作品ですよ。
何が?って、とにかくちゃんとしてる。
少しずつ意外性を盛り込みながら、ちゃんと面白い方向に話を転がしている。

マインの怒りのシーンはスカッとした。
源蔵のジャーマンよりも。
つか、神殿長は源蔵にジャーマンで投げられろっ!
とか思った自分がいました 笑。

足腰のしっかりした物語ですね。
これは原作読みたくなりました。

マジ二期期待!!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 56

79.9 11 料理アニメランキング11位
SPY×FAMILY 第2クール(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (494)
1806人が棚に入れました
人はみな 誰にも見せぬ自分を 持っている―― 世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。 東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。 西国の情報局対東課〈WISE(ワイズ)〉所属である凄腕スパイの〈黄昏(たそがれ)〉は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。 その名も、オペレーション〈梟(ストリクス)〉。 内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。 〈黄昏(たそがれ)〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。 だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった! 3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。 ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

すぅ○○!○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○‥‥‥

原作未読 全13話

SPY×FAMILYの後半2クール目です。1クール目から観ることをオススメします。

西国のスパイ「黄昏」ことロイド・フォージャーは、東国の重要人物と接触を図るため重要人物のご子息が通う学校へ糸口を見つけようと擬似家族を作り、娘役のアーニャを入学させることに成功、引き続きご子息の興味を引こうと色々と考えて行動するアーニャ、実は、「ちち」役のロイドはスパイ、「はは」役のヨルは殺し屋、「むすめ」役のアーニャは人の心を読める超能力者、そして飼い犬のボンドは未来予知能力を大型犬と、偶然にも特殊な能力(職業)を持った人たちが集まり生活していくお話。アーニャ以外はそれぞれ正体を知らないためにそのことで様々事象が起こります。

今回は新キャラ{netabare} (“夜帷” フィオナ・フロスト){/netabare} が出てきますが、このクールで一番印象に残りましたね。強烈な一言だったので、タイトルにしてしまいましたw

目的の進展は少しはありましたが、お話はそんなに進んでいません。ホームスパイコメディをゆっくり観る感じでしょうか〜。

2023年に2期&劇場版が発表されました。どんな展開になるのか楽しみですね。

OPはBUMP OF CHICKENさん、EDはyamaさんが歌っています。

最後に、この作品は色々なものとコラボしてますね。まさかマイナンバーカードまでコラボしているとは思いませんでした。YouTubeのCMを見て吹き出しそうになりましたw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

たのしいアニメあざざます!

原作コミックは7巻まで購読中。

【物語 4.0点】
前半1クール目はアーニャのキャラ受けに全てを賭けた構成。
アーニャ回は1パート分のエピソードもアニオリ演出も追加し1話分に長尺化。
原作ではアーニャも、もう少しマスコット、コメディリリーフ寄りのポジションとの印象でしたが、
アニメでは作品の顔として前面に押し出し、シリーズ成功の地歩を固める。

対して後半2クール目に入ると、二本立ての回も交えて、他キャラも掘り下げ。
家族の運営、学園生活攻略に苦慮するプロのスパイたちを笑う日常キャラアニメとして、軟着陸を目指す。
とは言え、{netabare}ロイド&フィオナの地下テニス回{/netabare}などアーニャメインじゃない話でも、アーニャの出番は必ず用意。
1週1アーニャ。ウリの供給は怠りません。


せっかくの本格的な東西対立構造の世界観。
もっとビシッとスパイ、アクション決めてくれという要望もごもっとも。

ただ、フォージャー家はまだまだ任務のための、かりそめの家族の感が強い私。
誰もがフォージャー家の日常こそが真実と安心しきった所で、
有事へのシナリオ転回や、家族を破壊する暗殺指令などの導火線に火をつければ、一層良い味が出るはず。
この観点から見れば、この日常も退屈ではなく、着実な伏線の積み重ねだと感じます。

あんまり急かしちゃもったいない。
だって私もまだまだ可愛いアーニャちゃんやイヌさんたちと戯れていたいしw
{netabare}ボンドの上で寝落ちしたアーニャ。{/netabare}これは間違いなく天使です。


【作画 4.0点】
キャラを引き立てる演出が得意なCloverWorks。
描き込みの作画カロリーが豊富なWIT STUDIO。
必勝タブルスのコンビネーションにより、
中毒性の高いアーニャの顔芸と、迫力のアクションたまにスポーツの両立が実現。


OP・荒木 哲郎氏&ED・平尾 隆之氏。
一線級のアニメーターが絵コンテ・演出を手掛けた主題歌アニメーション。
フォージャー家の団らんに向けて家族3人+1匹と料理が踊る映像もワクワク。
MISSION:16{netabare}「ヨル's キッチン」のヨルさん&毒味係?{/netabare}の苦闘を経た後だと、また違った味わいが出てきます。


【キャラ 4.5点】
独特の幼児語や、人間の心の闇も含むエスパー解説&リアクション芸で作品を制圧したアーニャ。

アーニャを愛でているとつい忘れそうになりますが、
東西戦争回避のための極秘任務「オペレーション梟(ストリクス)」で、
偽装家族による重要人物への継続的関係の構築を主導する主人公は一応ロイド・フォージャー。

さらにこれも忘れそうになりますが、ロイドさんは姓だけじゃなく名も偽名。
エージェント〈黄昏〉(たそがれ)の出自は謎に包まれ、心が読めるアーニャでも読み切れず。
ロイドの過去は関連するサブキャラ回で断片が示されるのみ。
偽りの家族を真実にする上で、本性を幾重にも覆い隠すロイドの演技力は一番の難関になり得る。

こうなると展開の起点として期待できそうなのは妻役の暗殺者ヨルさんでしょうか。
後半2クール目は自分に良妻役が務まるのか悩むヨルの掘り下げを通じた、
フォージャー家の真実味の深化に力点が置かれた面もありました。

ヨルさんも、これまで数多のアサシンが苦悩してきた裏表の顔の使い分けを、天然で済ませてしまう凄いお方w
ですが、ロイドと旧知でヤンデレな?妻役乗っ取り志望のフィオナさん、
管理官(ハンドラー)のシルヴィアさんと、諜報組織・WISEは濃い女キャラばかり。
ヨルさんでも油断すると埋没してロイドさんを奪われかねませんw

このある種の緊張関係?もヨルさんとフォージャー家の試練として機能していたと思います。


【声優 4.5点】
アーニャ役・種崎 敦美さんによる、読心術に裏打ちされたわざとらしい棒読みによる子供のフリなど、
緩急も交えた中毒ボイスは言うまでもなく。

エージェント〈夜帷〉(とばり)ことフィオナ・フロスト役の佐倉 綾音さん。
「すぅ――きぃ―――♡」の怪演も期待通り?でしたw

アーニャの日常と能力を未来予知により拡張したイヌさんのボンド・フォージャー役はナレーション・松田 健一郎さんが兼任。
巨体に似つかわしい、野太く、こもった鳴き声でモフモフ感アップに貢献し、こちらも期待通り。

こもり声で緊迫感をもたらしたのはエージェント〈黄昏〉の標的ドノバン・デズモンド役の土師 孝也さん。
つい最近まで『ダイの大冒険』大魔王バーン役でも場を曇らせていた悪役。
終盤。ロイド役・江口 拓也さんとの、顔の皮が分厚い者同士の腹の探り合いは、
ゆるい日常の中でも忘れちゃいけない戦争の火種を想起。


【音楽 3.5点】
音楽プロデュースは制作ユニット・(K)NoW_NAME(ノウネイム)
サックスが咆哮する一級品のスパイBGMやアクション挿入歌等も提供するが、出番は少な目。
むしろ、とぼけたスパイBGMの笛の音程が外れる「Crisis of my home」などコメディ曲の方が重宝。
(K)NoW_NAMEの無駄遣い感がある内はせかいはへいわw

OP主題歌・BUMP OF CHICKEN「SOUVENIR」
ED主題歌・yama「色彩」
時に痛切な青春ソング等で心をえぐって来る両アーティストも、作品の日常感を受け息抜きムード。
正直この歌い手なら、もっと刺しに来て欲しいという願望はありますが、
せかいはへいわだから、これもこれで良いのでしょうか。


【付記】
2023年。TVアニメ2期放送&劇場版制作も決定した本シリーズ。

2期については引き続き家族の価値を高める日常の醸成を。
アニオリになる劇場版についてはスクリーン映えするアクションにより、
もっとスパイをとの声に応えるガス抜きエンタメ作でたのしいおでけけを。
今年も顔とメディアを使い分けるスパイ✕日常の益々のコンテンツ繁栄を期待しております。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 36
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

安定した面白さは感じるけど…

西側のスパイ、黄昏(たそがれ)ことロイド・フォージャーが、ある任務のために作った偽装家族たちのハートフルスパイコメディ、1期後半クールになります。

いよいよ新キャラのボンドが登場ですね!
最初の話は{netabare}爆弾犬を使った{/netabare}テロの話で、久々にスパイものっぽい話で、アーニャを中心としたほっこり学園展開も好きだけど、やっぱりこういうハラハラ展開を時々入れてくれると嬉しいかも。

後半にもう一人登場したロイドの同僚のフィオナの存在はヨルにとって自分の気持ちを確かめるきっかけになったと思うので今後の展開が楽しみです♡

あと相変わらずアーニャの変顔とか舌足らずな言葉や心は読めるけど子供らしい解釈をしてしまう面白さなど、見てて飽きないです♪
SPY×FAMILYの面白さの半分はアーニャでできてるのかも。

とはいえ、戦争終結のためにデズモンドに接触し情報収集するという任務が物語の根底にある以上、いつまでも日常アニメみたいにだらだらといく訳にもいかないところもあって、これからの展開どうするんだろうって思いながら見てたんだけど、前半同様アニオリを入れたりして進行はゆっくり目で、今後展開が進まないと飽きられそうな気も・・

来年は劇場版と2期が早くも決定みたいで新展開があればいいなと思いながら楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 30

79.9 12 料理アニメランキング12位
劇場版「SHIROBAKO」(アニメ映画)

2020年2月29日
★★★★☆ 3.9 (343)
1653人が棚に入れました
いつかアニメーション作品を一緒につくろうと、ひょうたん屋のドーナツで誓いを立てた上山高校アニメーション同好会の5人。卒業後、5人はそれぞれアニメーション制作に携わる。宮森あおいは「えくそだすっ!」「第三飛行少女隊」の制作を経て、少しずつ夢へ近づき、「自分が本当にやりたいこと」を考え始めていた。一方、日々の仕事に葛藤を抱きながら過ごしていたあおいは、新企画の劇場用アニメーションを任され、「今の会社の状況で劇場用アニメーション制作を進められるのか?」と不安を感じる。はたして、劇場版アニメーションの納品は間に合うのか――!?

声優・キャラクター
木村珠莉、佳村はるか、千菅春香、髙野麻美、大和田仁美、佐倉綾音、山岡ゆり、葉山いくみ、米澤円、井澤詩織、田丸篤志、松風雅也、中原麻衣、吉野裕行、小林裕介、檜山修之、こぶしのぶゆき

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

いやフィクションだから絵空事には違いないんだけど・・・あと今一番気になっているのは「みゃーい」いらなくない?ってことで・・・←みゃーいはいらなくない!って話

2014年秋期~2015年冬期にかけて2クールに渡って放送された、あの“アニメを制作するアニメ”の『SHIROBAKO』が劇場アニメになって帰ってきた!
正直登場人物多くて前作のあらすじとか説明するのダルいんですけど(爆)これだけは言わせて欲しい!
『SHIROBAKO』の登場人物ってアニメ制作に携わる人々の最少人数しか描かれてないんですよ!
つまり1人たりとも欠けてはいけない人達しか描かれてないんです
だから登場人物多過ぎ・・・と退かずに真摯にこの作品のキャラ達と向き合って欲しいんですよ、僕は!


ムサニこと武蔵野アニメーションが制作した『第三少女飛行隊』の完結から3年4ヶ月後
とある事件がキッカケで下請け制作会社に逆戻りしてしまったムサニ
宮森あおいはムサニのラインプロデューサーに
安原絵麻はフリーランスの作画監督に
坂木しずかはローカルテレビのアニメ関連番組のリポーターに
藤堂美沙はスタジオカナブンのメインアニメーター格に
今井みどりは新人脚本家に、それぞれなっていた
成長しているようで、停滞してもいるよう・・・どこか惰性で日々を過ごしてしまっている面々だった
ところがある日、宮森は元ナベPこと渡辺から新しい仕事の話を持ちかけられる
「今のムサニで劇場をやるとしたら、どうする?」
背水の陣に立たされたムサニに舞い込んだ、あまりにも大きな劇場用アニメ映画制作の依頼
苦悩する宮森、ロロとミムジーの問いかけに、彼女は大きな決断をするのだった・・・


さて、僕は本当に『SHIROBAKO』という作品が好きでして、何故か?と問われれば【アニメが好きなのと同じくらいアニメを作ってる人達が好きだから!】です
アニメの制作者と、アニメを制作することに、最大限の愛を捧げたアニメが『SHIROBAKO』だからなんです
しかしそれと同時に、『SHIROBAKO』は僕が思うところの“理想のアニメ制作現場”とは違う、ともテレビシリーズの頃から思っていました
基本的に『SHIROBAKO』って制作進行やプロデューサーである宮森の目線で描かれるわけです
つまり現実の制作会社で言うところの、P.A.WORKSの堀川社長、或いは今回の劇場版で言えば相馬P、彼等が思い描く理想像というのが色濃く反映されている作品と言えます


じゃあけみかけが言う“理想のアニメ制作現場”ってどんなんだよ?wと思われたことでしょう
それはずばり、クリエイター目線で理想的な環境、です
これについては長くなってだいぶ『SHIROBAKO』から脱線してしまうので、また別の機会に語りたいと思いますが、奇しくもこの劇場版『SHIROBAKO』と並行して今期には『映像研』というテレビアニメが放送してるのが面白いですよね
ずばり、クリエイター目線で描かれているのが『映像研』なので、両者を比較していただくのが手っ取り早いので強くオススメします


ところで、『SHIROBAKO』には無駄な登場人物など一切登場しないと前述しましたが、今作で追加された新キャラ、みゃーいこと宮井楓
ぶっちゃけキャラ表が公開されてから実際に本編を観た後に至るまで、「正直コイツいらなくね?」って疑問がずっと頭の中を巡っていたんですよ、僕は
そんなこんなでずっとレビュを書けずに今日までいたんですが、3回ほど映画をリピートしてやっと分かりましたわ
『SHIROBAKO』は堀川社長、つまりラインプロデューサー目線だって前述しましたよね?
ラインプロデューサーって仕事は、クリエイターと製作委員会に挟まれるいわば中間管理職のような立場でして、残念ながら味方になってくれる同じ立場の人に乏しいんです
そこは今作の宮森も同じで、人を使う側の立場に立ったはいいが自分を助けてくれる人はいない・・・という一見して順風満帆でも実は天涯孤独の様な立場として描かれてるんです


で、そこでみゃーいの登場です
彼女はメーカープロデューサーのアシスタントで宮森と同性で同世代?としてより宮森に近い立場で接してくる
単純に気の合うビジネスパートナー、の様でもありますが、実はこの関係、凄く大事で“制作者”と“製作者”の隔たりを無くすためには彼女達の様な親密な友好関係が必要なんです
これ、堀川社長に対するインフィニットのナガッチョこと永谷さんの立場を体現したキャラってことなんですよ


知らん人の為に解説すると、インフィニットは「こーゆーアニメ作りませんか?これ原作にしてアニメ作りませんか?この人スタッフに連れてきたらどうですか?製作委員会はウチが集めますよ!」ってアニメ制作をプロデュースする会社です
アニメは作らない、でもこのインフィニットが無ければ世に出なかったアニメの数は無数
特にP.A.WORKSとは切っても切れない縁と言っても過言では無いでしょう


実際のところ、劇中でみゃーい自身が何か作品を生み出すキッカケを作ったり、孤軍奮闘する活躍を観せるワケではありません
でも宮森1人では到底辿り着けなかったであろう作品完成への道筋には、確かにみゃーいという人間の力が必要だったわけです
自分1人では無理だけど、誰かが助けてくれれば無理難題でも乗り越えられる
これが堀川社長が思うところの“アニメ制作の理想像”ってわけです


まあ肝心のナガッチョ自身の容姿は【げ~ぺ~う~の社長役のモデルにされてしまっているんですけどねwww】(爆オチ


ところで「明日に向かってえくそだす(逃亡)」から始まった『SHIROBAKO』が「明日に向かってヨーソロー(出発)」で終わるのって、エモくないですか?

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18

KANO さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アニメ制作の方々に感謝

あの感動から4年
ムサニはある制作上の出来事により
大きく会社環境の変化を余儀無くされていた。
そこへ舞い込んだ劇場版の話し
新たな戦いが始まる…

本作では4年後の劇場版作成に纏わる
エピソードを主に描いていて、前作は1クール作品の
制作を1クールで描いていたので、今回は劇場版は
劇場版でと言うスタンスなのかなと。

4年後なので、何よりも彼女たち5人の成長が
垣間見れる描写も有り、実際同様がむしゃらに努力をする姿から、落ち着き、拘り、そして体力も付き、
人によれば呑む量も増えてくる時期ですよね。
彼女たちの姿を観れた事が何よりです。

個人的にはTVシリーズの劇場版を観て
完結編で無ければいつも思う率直な感想は主に
TVシリーズの良さの再認識
劇場版の尺の短さ(もう少し観ていたい心情)
続きを観たい(出来ればTVシリーズの長い尺で)
この3点が絡んでくる中で如何に自分の満足度を
見つけられるか?と思っていつも観てます。
特に本作はTVシリーズが良過ぎたので…

基本的にこのシリーズは、普段お世話になっている
アニメ制作が題材なので今回も私は楽しく観賞出来ました。
やはりいつかは『七福神』を制作する
内容を観てみたいものですね。

これからも、なるべく劇場版は劇場に足を運んで
微力ですが制作の方々に貢献出来るようにと
思える事が出来る作品でした

投稿 : 2024/04/20
♥ : 43

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

アニメは「みんな」でつくるんだ!。私的2020年ベスト映画。

 クレイジーボーイこと水島監督はクレイジーな巨匠の領域へと旅立ってしまった…。ガルパンもやってるし、夢のシロバコ映画化!ってだけでも十二分に喜んだ。もうよっぽど酷くなければ満足、なんて駄目なファンに成り下がっていた私の頬をもろに宮森にぶっ叩かれたようだ…。


 信じがたい密度、とてつもない熱量、心の機微を描く上手さ、なによりも決して尽きることない愛、これが愛の映画でなんだと言うのか!。愛といっても純愛などという名の元に量産される愛でも、セカイの名の元に作られる視野狭すぎな愛でもない。


 それは脇役なんて作らない全てのキャラに対する愛、「みんな」でアニメショーンを作ることに対する愛、夢と情熱に対する愛、そしてみっともなく足掻き続けても明日を目指して生きることに対する愛。テレビ版が持っていた魅力が全てグレードアップした、とてつもない大傑作だよこれ!。


 ふ~、少々興奮しすぎた。いったん冷静になってネタバレにならない程度で中身の話を。


 ツカミから各キャラのその後を説明的でなく説明する件も良かったが、今回は本当に枷の重要性を再認識した。基本的な構成はテレビ版とそんな変わらないが、今回のほうが圧倒的に枷が重い。だからこそ宮森が決意する瞬間も、その後の展開も熱すぎる!。


 熱すぎて正直置いてかられる瞬間も正直あったけど、熱いだけじゃなく繊細な機微を描いた小技も見事だからちゃんとメリハリがついてる(まさか遠藤さんの奥様に泣かされるとは…)。


 そしてなによりアニメは「みんな」で作ってることをこんなに感じたことはない。膨大なキャラが出てるけど誰一人適当な脇役でもモブでもない。何故ならばアニメには「みんな」が関わっているのだから!。


 設定だけのようなキャラも、話の上での都合なキャラもない、「みんな」生きてる存在なんだよ!、そんな監督の想いがビンビン伝わってくるほどにキャラクターに対する愛がそれぞれのエピソードをみんな輝かせている(個人的には、指導する側にまわったみーちゃんのエピソードがツボ)。え、この映画って3時間くらいあったっけ?ってくらいボリュームを感じたのに、全然ダラダラしてないとか信じられぬ。



エピローグ

宮森、ロロ、ミムジーが夜道を行く

「みんな」の想い

なにより監督の想い

それらと共に歩いてきた者なら三人の会話に応えざるをえない。

「届くよ、きっと」


二回目鑑賞後


見返すと、終盤の展開は作中作品についての話だけど、本当はこの作品自体で作ってる時の状況をそのまんま盛り込んだようなものなんじゃないかなぁ~と思わざるをえない。


そうじゃなきゃ3日前納品とかにはならないし、ラストの作中内作品におけるアクションの凄まじさはありえないだろう。メタとは違うが、こういう形で現実と二次元の関係が他と明らかに違うのはプリキュアぐらいしかないと思ってたが…。


EDで各キャラの次々に映っていく中、もう恍惚としか言いようがない幸せが心を満たす。膨大なキャラ、その全てが愛おしいほどに肯定的に生きている。それがもたらす効果は、創造されたもう1つ世界、あるいは創造力そのものに対する大いなる肯定。世界を悲観するのは簡単だ、しかしそれでも肯定する真の強さを見た。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 48

70.6 13 料理アニメランキング13位
お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (303)
960人が棚に入れました
進学して一人暮らしを始めた高校一年生の藤宮 周。 彼の住むマンションの隣には、学校で一番の美少女・椎名真昼が住んでいる。 特に関わり合いのなかった二人だが、雨の中ずぶ濡れになった彼女に傘を貸したことから、不思議な交流が始まった。 自堕落な一人暮らしを送る周を見かねて、食事をつくり、部屋を掃除し、なにかと世話を焼く真昼。 隣同士で暮らす二人は、ゆっくり、少しずつ、お互いの心を通わせていく。 これは、可愛らしい隣人との、甘くて焦れったい恋の物語――。

ラートム さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

共感性羞恥で死ねます。

このライトノベルがすごいの3位?だかにはいっていたのとおすすめされたので3巻まで読んでみた。
一言でいうと作者のこんな学生時代だったらいいなぁというキモオタ妄想ラノベ。
主人公(妄想上の作者)が何事も平均よりスペックが良い、その上料理美味くて可愛くて、頭良くて、運動神経もいい理想のヒロインがいて、周りの友達もみんないいやつっていう物語に何のひねりもなければ面白味もない。いたい、きつい、うざいすべて入ってる。二代目式守さん。

そして、何よりもきつくて痛いのが作者の主人公の心情表現。主人公を悪者にしたくない感と正論言ってる俺かっけっぇ感が出てるのがマジで無理。無理すぎて一行読むごとに白目むいてしまう。

キャラデザはいいけど好みじゃない。

作画、声優、音楽についてはアニメ見てから。
3話までは見る

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

男が憧れる初恋

紳士な草食系男子と正統派美少女のベタベタ甘々なラブコメ
話はびっくりするくらい平坦で何も変わったことはないけど、こういういらんことしないベタベタなラブコメは好き

EDテーマの「小さな恋のうた」どこかで聞いたことあるような?って思ったらからかい上手の高木さんもカバーしてましたね!歌詞が好き

男子にモテていて美人って自覚あるなら、自分に興味なくて安全そうな男でも襲われるリスク考えちゃうと思うし、何とも思ってない相手でもおんぶなんてされたら意識しちゃうよね、そうでなくても人に見られるかもとか、体重が気になるとか・・・だからおんぶなんて付き合ってもいい相手じゃないと無理じゃないかな?って思って、真昼ちゃん豪胆すぎ

こんな都合のいいことないけど、周くんはこれだけ恵まれたシチュエーションに調子に乗ることもなく紳士的でまひるのことを真っすぐ見ているところも良くて、人から好かれることに説得力があるのが良かった

ただ受け身すぎるのがちょっとね{netabare}
後半ずっと真昼ちゃんが積極的にアプローチしていて、借り物競争のシーンはすごく頑張ってて良かった!(こんなお題あり得ないけど)

紳士なのはいいけど、ラブコメ的には駄目人間かも
真昼ちゃんが「大切な人」に選んで、男子から詰め寄られたときの態度もなんかスカしてて微妙だったし、周りの男子は女々しいし・・・そんなうざいシーンを堂々と周君はカッコいいと褒めて一蹴する真昼ちゃんがカッコ良くて、まさに天使様でしたね
ここまでお膳立てされて、やっと「俺から言わせてくれ」と・・・
もっと早く・・・せめて最終回だけでも男らしくビシッと決めて欲しかったし、告白して終わりじゃなくてここまで甘々なラブストーリー見せつけてくるなら、付き合った後の甘々な生活も見たかった
{/netabare}
でも、ストレートでピュアで甘々で、いいラブコメでした

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

(最終)序盤の丁寧なキャラ描写 →途中の2人だけの糖分過多な世界 →終わりよければすべてよし!

【レビューNo.45】((最終レビュー)初回登録:2023/3/26)
ラノベ原作の2023年作品。全12話
視聴理由はこの頭の悪そうなタイトルが琴線に触れたので、興味半分でさほど期待していなかった
のだが・・・

(ストーリー)
高校生「藤宮周」は、公園で雨に濡れたまま動かない「天使様」こと「椎名真昼」を発見する。ずぶ
濡れの彼女に傘を渡した周だが、自身は風邪をひいてしまう。傘を返しに来た真昼はその事に罪悪感
を抱き看病を申し出る。周は家事が全くできず、部屋は散らかり放題、不摂生な食生活と乱れた生活
を送っていた。ちょうど隣に住んでいた真昼が何かと世話を焼くようになり・・・
学校では「天使様」と呼ばれる超人気者の真昼だが、実はその姿は作り物でそんな彼女の素顔を知っ
った周と、「作り物の『天使様』」に興味なくそんな彼に素の態度を示す真昼。
同じ時間を共有する内に2人は徐々に打ち解け、少しずつ惹かれ合っていく。

(評 価)
・丁寧な人物描写に期待が膨らんだ1,2話
 {netabare}・一番感心したのがキャラ描写が丁寧でしっかり描かれている点。2話かけてじっくり2人の会話劇
  見せて、2人の性格や今まで自分の置かれていた環境(家庭や人間関係等からそういうキャラに
  なったのかなっていうのを「匂わせてくる」)等が少しずつ明らかになっていきます。そして仕草
  や声優さんの演技等も併せて、少しずつ2人に距離が縮まっていく過程が丁寧に描写されており
  大変好感が持てます。
 ・まあ2人が時間を共有を過程は多分に「ご都合主義」的なところはあるのですが、いきなり
  「親が決めた許嫁だ!」「夫婦実習だ!」→「同棲するしかないよね!!」
  の展開に比べれば、回りくどいながらも2人の会話劇でその辺りの情報提供や丁寧な説明をして
  くれてる本作は、かなり頑張ってると思います。
 ・特別なことをしている訳ではないですが、丁寧に作れば王道展開でも十分見ごたえのあるシーン
  を作れるということを証明してくれた本作に期待大だったのですが・・・{/netabare}

・「ラブ要素」が入ってきて雲行きが怪しくなってきた3,4話
 {netabare}・この辺りから「ラブ要素」が入ってくるのですが、少し雲行きが怪しくなってきます。
  「真昼の距離感が明らかにおかしくなってないか?」
  2話までの「適切な距離感」から一気にデレだして距離感がなくなってますやん。
  それに2話の台所攻略まではそれなりにプロセスを踏んできた印象があったのですが、以降はなし
  崩し的に周から家事の主導権を奪っていくみたいな・・・
  まさかの人付き合いに不慣れな「阿波連さんキャラ」で「距離感がはかれない」設定なのか?
 ・恋愛的な描写も正直「ぎこちなさ」より「幼稚さ」の方が目に付き、コレジャナイ感が・・・{/netabare}

・無難なイベント消化も天使様のあざとさが目に付きだした5-9話
 {netabare}・一応ここからは親友バカップル等サブキャラを巻き込んだり、クリスマスやバレンタイン等のイベ
  ント回等で高校生らしい普通のラブコメ展開になっていきます。って本当に「普通」のラブコメに
  なっちゃって今後どうするのって心配ですが・・・
 ・また真昼のキャラデザはかなり秀逸でかわいいのですが、そんな彼女が「怒ってるんだぞ♡」とか
  の描写が妙にあざとく、「妄想ラノベ」垂れ流し的な流れになってきたのも不安でしかない。{/netabare}

・完全にメッキが剥がれた10,11話
 {netabare}・ここで周の過去のトラウマが明かされますが、意外とショボかったなと。
 ・さあ、ここから真昼の「甘やかし攻撃」が止まらない!!あとは所詮「妄想ラノベ」だったことを
  隠すそぶりにもなく転げ落ちていくだけなのかと思いきや・・・{/netabare}
  
・終わりよければすべてよし12話
 {netabare}・いやー最終話でやられました!真昼の爽快な切り返し!!あれはほぼ公開告白だったとともに
  「『虚像の天使様』をやめて、『素の1人のクラスメート:椎名真昼』としてやっていく」
  という決意表明だともとれる発言でしたね。
 ・そして周も「(人間関係に)臆病だった自分」に決別し、この作品にふさわしいラストで締めると
  いう!!2人の成長がはっきり見えるいい終わり方でしたね。{/netabare}

総評すると
・結局タイトル「駄目人間」とは何だったのか?
 {netabare}天子様に骨抜きにされるというよりも、「最初から家事ができない駄目人間だった」というオチしか
 見えてこないんだが?
 正直「タイトル詐欺」ってやつで、インパクトとして「駄目人間」というフックを利用したかったん
 だろうなっと。{/netabare}
・ザ・スモールワールド
 {netabare}2人だけの時間が多すぎてなんか間が持たないって感じでしたね。こういうときにサブキャラで打開し
 たいがそもそもキャラが少なすぎる。親友バカップル以外は両親とイケメン「門脇君」位という。
 この「門脇君」が真昼との恋模様に割ってくるのかと期待してたら、なんか周の親友ポジになって
 完全にバカップル「樹」と被ってキャラが死んでたしw
 だから妄想垂れ流しの「2人だけの糖分過多で脳みそが溶けそうな世界」を見せつける作品にならざる
 を得なかった感じでしたが、その分最終話の爽快感が際立つ終わり方になったのは計算通りなのか?{/netabare}
序盤の期待感から始まり、途中で「もうダメかも」とあきらめかけてのですが、最後に見事に巻き返し
てくれてよかったなっと。
{netabare}(あと個人的にはラストは「真昼の親子対決か?」という予想もしてたのですが、そっち方面に話が
 転がらなくてよかったな。){/netabare}

OPはあの「オーイシマサヨシ/ギフト」。「野崎君」を彷彿させるメロディラインやセンス触れる
歌詞等やっぱ大御所は一味違うという名曲でしたね。
EDは「真昼(石見舞菜香)/小さな恋のうた」。名曲カバーのキャラソンで、オーイシとの組み合
わせも相まって「多田くん」を思い出したかな。ただ最終話の「君に届け」は、
「ラブストーリー映画のラストをそのままいただきました」
って感じで、ちょっと受け入れられなかったかな。別の曲できちんと作品の色を出して欲しかったな。

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(2023/1/29分)
【4話分追加】天子様ははかれない?!→まさかの阿波連キャラ?
{netabare}
前回レビューでは、2人の距離が縮まっていく過程を丁寧に描いていたので大絶賛。実際直接的な
セリフとかでなく、間とか声優さんの演技で「距離感」を上手く表現していたしね・・・
でも肝心の「ラブ」要素が入ってきたら、少し雲行きが怪しくなってきたかな。

{netabare}・バカップル親友
 天子様のうっかりでバカップル親友にあっさり2人の秘密が露見してしまうが、結論からいうと
 あれはベストだと思います。このタイミングでサブキャラを巻き込んで置かないとこれ以上2人
 で話を面白くしていくのは限界。ではどうやって巻き込むか?ってあの方法しかないでしょう。
 他の作品でもレビューしましたが、使えるサブキャラを育てることは必須作業。特に千歳は使い
 勝手のいいキャラなので何かと重宝するでしょう。ただ原作未読なので先のことは不明ですが、
 ラスボスが天子様の親として逆算しても、もう少し使えるキャラが増えないと展開的に厳しい気
 がします。(2人に間に入ってくる恋敵キャラとか) 

・「ラブ」はぎこちないというより・・・
 「ラブ」展開については幾つか気になる点が。ぎこちなさを表現したいんでしょうが、正直「幼稚さ」
 の方が目に付きコレジャナイ感が気がかりですね。

・天子様の距離感が・・・
 一番気になっているのが、3話以降「天子様の距離感がおかしくなってないか?」っところですね。
 一気にデレだして距離感がなくなってますやん。たまにセリフで「適切な距離感アピール」してます
 けど、全体の流れをみると説得力がなくなったように感じますね。それに台所攻略までは幾分ご都合
 主義もありましたが、それなりにちゃんとプロセスを踏んできた印象があったのですが、なんか最近
 はなし崩し的に藤宮君から家事の主導権を奪っていくみたいな・・・
 あまり人付き合いに慣れていないから、「阿波連さんキャラ」で「距離感がはかれない」設定なのか?
 こんな感じで藤宮君を「駄目人間」に貶めていくのでしょうか。もうひとひねりを期待。

・藤宮君の抵抗も・・・
 藤宮君が日和りながらも一応一線を引いているので、どうにか作品としては持ちこたえていますが・・・
 彼の言動は正しいんですよ。でもその展開が無自覚な天子様攻撃に必死に耐えてる「コメディ」として
 見せたいのか、「これ以上好きになってはいけない」という切ない「ラブ」路線で見せたいのかがちょ
 っとわからないんですよね。私の理解力の問題でしょうか。{/netabare}
 
5,6話で盛り返せば些末なことだったで終わりそうですが、肝心の「ラブ」要素が入ってきてから少し
雲行きが怪しくなってきたのが気がかりですね。
それにこの作品はそもそも「藤宮君の駄目人間化」よりも{netabare}「天使様 VS 親~呪縛からの解放」といった
「ひげひろ」的なテーマだったっていうオチでは{/netabare}、という気もしてきたんだよなー。 
とりあえず継続視聴。{/netabare}

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(2023/1/15分)
【2話視聴】どうやってタイトル回収していくのか→これはダークホース!予想外の滑り出し
{netabare}
・キャラ描写が丁寧でしっかり描かれている
 ・一番感心したのがこの部分。テンプレキャラを安易な設定で見せるのではなく、2人の会話劇
  から丁寧に描かれている。主人公はちゃんと自分というものを持ってるって感じがするし、
  ヒロインも今までの自分の置かれていた環境(家庭や人間関係等)からそういうキャラになっ
  たのかなっていうのを「匂わせてくる」って感じで演出が上手いという印象。セリフではっき
  り説明するのではなく、2話かけてじっくり描いている点が好感を持てる。
 ・2話で新キャラ追加
  ・親友の彼女:(多少テンプレ気味であるが)サバサバした感じで主人公ともフランク。
         好感度が高く今後の出番が楽しみ。上手く使ってほしいところ。
  ・イケメン君:出番は一瞬だがなんかこれから絡んでくる?伏線かただの深読みか?
・タイトル回収という爆弾
 ・純粋にラブコメとしても普通に面白い。多少都合主義的なところはあるが、上述の通り2話かけて
  丁寧に描かれているので、さほど流れは不自然に感じなかったかな。2話でヒロインが主人公の台所
  まで攻略(?)するのだが、「夫婦以上、恋人未満」の「夫婦実習」という設定ありきでいきなり
  話を進める展開に比べれば全然好感が持てる。会話劇の中でお互いの性格、状況、利害関係の一致
  等しっかりこちらに情報を開示してくれてるので受け入れやすいという感じですかね。
  そんな感じで徐々に2人の距離が縮まっていく描写も丁寧なところがポイント高い。
 ・ここまで主人公を見てると、自分をちゃんと持っており妙に達観した部分もあるというか・・・
  ヒロインへの好感度が増していきつつも距離感をわきまえており、かなり「真人間」に見えるので
  すが、ここで「駄目人間」というパワーワードですよ!!
  どうやってここから堕落していくのか、今度の展開が非常に楽しみです。

ここまでの滑り出しは順調。主人公の好感度を上手く上げてきているので、今後の展開がよければその
ギャップがかなり効いてくるでしょう。でも雑に扱うと結局「所詮は妄想ラノベだった」ってオチに
終わりそうで、この辺りに注目しながら視聴していきたいところ。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15

71.3 14 料理アニメランキング14位
とんでもスキルで異世界放浪メシ(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (273)
912人が棚に入れました
ある日突然異世界へと召喚された普通のサラリーマン、向田 剛志(ムコーダ)。 異世界の住人となった彼の固有スキルは 『ネットスーパー』という一見しょぼいものだった…。 落胆するムコーダだったが、 実はこのスキルで取り寄せた現代の食品は異世界だととんでもない効果を発揮して……!?

声優・キャラクター
ムコーダ(向田 剛志):内田雄馬
フェル:日野聡
スイ:木野日菜
ニンリル:内田真礼
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

終わる世界の食文化

●着色料:赤色102

紅しょうがは食べ物でしょうか?
あれはただの色取りなので食べない方がいいでしょう。

漬物が欲しいならば自分でつけるべきです。
野菜を塩で漬け込むだけ、とても簡単です。

料理は嫌いじゃないとか得意げな割に基本的なことを知らず
ジャンクフードばかり食ってる主人公と作者が可愛そうに思えて仕方ないです。

肉欲にまみれたペットの獣や貪欲な女神たちが象徴する世界のように
我らの世界の食文化も既に終わっているのでありましょう。

料理とは作り、食べるものでなく、ただただ消費するだけのものであると
本作は我々にその真実を示しているのかもしれません。

●ガンで死ぬ運命

から揚げとか、あんぱんとか、兎に角ジャンクフードが好きな主人公は{netabare}食生活の惨さから
3分の2以上の確率で将来ガンを患うことが確定しているように思います。

仮に「異世界転生」先での食生活はリアルの身体には悪影響を及ぼさないとしても
から揚げ等の揚げ物を喜んでばりばり食べるような思想性がある時点で、この主人公は
完全に詰んでいると言わざるを得ないでしょう。

そんな主人公でありますが、「異世界転生」先では複数の【女神】の加護を受けるなどで
無敵のキャラになりつつあるようであります。

ということで、今回は加護を与えた【女神】に注目してみることにいたします。

新たな女神3人が加わり、4人の女神が登場しますがほぼ全員が「アホ毛」もしくは
頭に「尖ったもの」を身に着けています。

「アホ毛」のプロトタイプは「ゲゲゲの鬼太郎」の「妖怪アンテナ」であり、
「【鬼】太郎」の頭ですから当然「【鬼】の角」を表しているということになります。

「アホ毛」は「【鬼】の角」を表しているわけですが、同時にそれは種族を表している
と言えるのでございます。

【鬼】は【デーモン】であり【悪魔】であります。
そして【悪魔】とは【堕天使】のことであります。

【悪魔】という【堕天使】の「角」は「エゴ」を象徴的に表したものであるということで
ありますが、頭に「角」を生やした【悪魔】とは貪欲な性格を有しており、例えば
【女神】たちが供え物と称して甘味を主人公に要求する様子なども貪欲さという観点で
見たらこれに一致するというように考えられるわけであります。

「貪欲な女神」たちに対して主人公は半端ない量の供え物をせざるを得ないような状況に
持ち込まれるわけですが、これにより女神の本質が見えてくるわけであります。

太古の昔より世界中で大流行し、今なおその勢い衰えない「女神信仰」とは
「豊穣の女神」を崇め奉る「ご利益信仰」でありました。

「豊穣の女神」に「豊作を祈願」するとその「ご利益」が受けられるということで
人々はこぞってこの女神を熱心に信仰したのでありました。

但しのこの「ご利益信仰」には絶対のルールがありまして、それは
女神のご加護を得たいならば「供物」を捧げねばならないというものでありました。

日本の神社で賽銭箱に投げ銭して祈願するというのも、そもそもはこの女神信仰に
由来するという話でありますが、「供え物とご利益」の関係性は「等価交換の原則」を
示していると言えるわけであります。

「等価交換の原則」はファンタジーやダークファンタジー作品でよく見られるもので
特に「【ベル】セルク」ではそれが顕著に示されていたように思います。
「【ベル】セルク」のグリフィスは「覇王の卵」を用いて「※願い事」を果たします。

もちろん「※願い事」の対価としての「供物」も捧げました。

「【ベル】セルク」の「ゴッドハンド」なる存在が神なのか【悪魔】なのかは不明ですが
【悪魔】は「人間の魂」と引き換えに「※願い事」を叶えます。
この取引には「等価交換の原則」が働いていますが、女神信仰にもこれと全く同じ原理が
見られるわけであります。

【悪魔】も「女神」も「※願い事」を叶え、その見返りに「供物」を請求します。
【悪魔】には「角」が生えていますが、女神には「アホ毛」が生えています。
【悪魔】も「女神」も貪欲であります。

「土魔法属性の女神」は首に【ベル】をぶら下げています。
「女神」たちがいる空間の背後には「3本柱」がさり気なく置かれています。

「3本柱」は「多神教の神」を表しますので、【ベル】もそれに関係する
であろうという予想が立ちます。

本作の女神たちのことを更に探ってみますと「創造神」と言われる目上の存在がいるらしい
ことがわかりますが、この「創造神」とは誰のことを指しているのでしょうか?

「創造主」ならばユダヤ教の唯一神「ヤハウェ」ということなり、この全知全能の「創造主」
は天使を使役しますが、女神を部下には持っておらず、そもそも神は唯一絶対的存在であり
女神なんてものとは無関係ということになります。

【反逆した堕天使】が勝手に地上の神を自称したという話は聖書の内容に一致しますが、
少なくとも【反逆した堕天使】は「創造主」との関係性が断たれてしまうので、
このような「女神」と「創造主」との関係性は成り立たないということになります。

「創造主」ではなく「創造神様」と言うところがポイントでありまして、女神信仰を前提
としたとある宗教思想に基づく神話の内容とこの「創造神様」という存在が意味する状況は
どうやら一致するものであると看做すことができるわけであります。

「女神信仰」の中でも特に有名なものに【聖母マリア崇拝】がありますが、その辺の思想を
分析してみますと「創造神」の正体を含め「ユダヤキリスト教」と敵対する関係性にある
特殊なある思想が見えて参ります。

それこそがすべての謎を解く手掛かりとも言えるものでわけありまして、
引き続きその謎に迫って参りたいと思う次第であります。 {/netabare}
そして、「アホ毛理論」の話はまだまだ続きます。


●作画良ければすべて良し!?

なろう系異世界転生ものを代表するように・・・
そのパフォーマンスを見事発揮しているようであります。

異世界転生ものが流行っている{netabare}らしいという怪情報が世間では飛び交っているようですが
そんなデマ?が果たしてどこから出たのか疑わしいものを感じずにはいられません。

本作を見ても明らかなように人気パフォーマンスともに低水準
その一方で似たようなゲーム設定的な物語が馬鹿の一つ覚えのように繰り返されます。

「ネットスーパー」という特殊なスキルで独自性を示すはずが、いつの間にか魔法のレベルを
上げるといういつものワンパターンになってしまっています。

取り敢えず視聴者にしてみたら、いい加減ウンザリしているとしか思えませんが{/netabare}
それでもこの展開をまだ続けるのでしょうか?

●「女神崇拝」に必要なこと
今回の魚料理はシンプルに塩焼きが{netabare}あっただけ大分マシで、調理工程を省いているのも
ぼろが出ず無難な描写と言えるものでありました。

幻獣や女神が甘党とかいうのはどうでもいいとして、
女神の加護を受けるには、代償を払うべしという真理をそれとなく示しているのには、
「なろう系異世界転生もの」のなかなかに食えないある種の特殊性を感じました。

「女神」の暗示は前回の地図を探すエピソードでの宿屋の看板で示されていました。
恐らくは「月の女神」だと思われますが、手のひらの上に輝く星が【八芒星】
であったのがそれを表しています。

【8】は【女神】と【金星】を暗示し、「※願い」が叶えられるというものであります。

女神は主人公に「対価」を求め、「※願い」を叶えます。
同じことは「TRIGUN」でも描かれていましたが、世界中で大流行した?している?
「女神崇拝」に必要なことは、何度も繰り返されるのが鉄板であるということであります。

【金星】と言えば【ヴィーナス】という名が一般的ですが
【八芒星】には【イナンナスター】という呼び名があり
【八芒星】と敢えて表現した場合ならばむしろ
【イナンナスター】と言うべきもので、女神のルーツ的なプロトタイプであります。

【イナンナ】とはシュメール神話の女神でありますが、
あらゆる女神の一般的表現とも言える存在であります。{/netabare}

●現代の畜産業が完全崩壊するフラグ!?
持続可能な社会を{netabare} 作るためにはあらゆるものが【グレートリセット】されると確定した以上は
現代の大量消費社会を前提とした畜産業界も例外なくぶっ壊されるというオチでございます。

よって少なくとも庶民階級は近い将来肉が一切食えなくなると暗示が、
本作の肉食マンセー志向に表れているということになるのかと思います。

願いが何でも叶う異世界転生では肉食グルメ旅が満喫できるという意味においては
相応に需要があると見込まれるわけでありますが、現実世界の食文化の衰退は回避不能で
完全に終わっているとしか言いようがありません。

料理は嫌いじゃない言い誇るB級の料理スキルしか持ち合わせていない主人公も遂に
料理することを諦めたのか?ネットスーパーで取り寄せたジャンクな菓子パンなどを
聖獣フェンリルの餌として差し出す始末であります。

100%ジャンクな菓子パンにまるでどこぞのグルメ番組に登場するお笑い芸人の如く
大げさな食レポを敢行するフェンリルさん、と言いますか、声優さんのプロ根性はあっ晴れで
ある一方で、自称グルメを気取った方々の大げさな食レポだけで成り立つのがマスコミ様が
ゴリ押しするグルメ番組の本質であることをここまであから様に暴露してるのは、
逆に潔いとも言えるわけですが、しかしながら物語の方向性的にはとめどない迷走感に溢れ
果たしてどこに向かって進んでいるのか見当つかないような印象が否めません。{/netabare}



●甘っタレ現代人の迷走逃避行・・・

今期放送中アニメの≪放送延期≫の発表が続々と出されております。

悪いのは「エバラのタレ」だけではないのはもちろんですが・・・
流行り病の影響で{netabare} 制作に支障が出るというのは、プロとして如何なものなのでありましょう?

体調管理を徹底すべきとかいうのは烏妃も誰もが知っている周知の寿雪です。

流行り病に感染しないためには、特に食生活に気を配り「免疫力」を高める必要がある
のですが、現代人は兎に角既製品の体に悪い食べ物ばかり食べて体内毒だらけのため、
「免疫力」が極めて貧弱脆弱で、流行り病などにいとも簡単に感染してしまいます。

病気になったら医者や薬に頼りっぱなし、自分で病気に対処せず、健康管理もしない。

何が体に良くて何が体に悪いかも考えず、まるで薬物中毒者がドラッグを摂取するように
脳が喜ぶ刺激を求めて無分別に化学薬品塗れのジャンクを貪り食う始末。

「チャイニーズレストランシンドローム」の味がする「焼き肉のタレ」を平然と消費
しまくる習慣に、牛や豚、鳥などの化学薬品まみれの安い家畜の肉を無思慮に摂取して
それで健康な体を維持できると思っているのかどうか以前に生活習慣病という概念がないのです。

所詮西洋医学は対処療法に過ぎないので病を治しません。

つまりワクチン打ったら流行り病に感染しないというのは、全く以て
見当違いで的外れな妄信なのであります。

日本国のワクチン接種率は世界最高峰の80%超えですが、
流行り病感染者数は世界最悪レベルです。

「チャイニーズレストランシンドローム」風味の食べ物三昧で毒まみれとなり
そして西洋医学に頼り薬漬けのジャンキーとなった寝たきりの生きる屍が
病院のベッドでアンデッドモンスターのようにコールドスリープしながら心臓だけが
生命維持装置により自動的に起動している結果、平均寿命だけは無駄に長いという皮肉。

「エバラのタレ」だけが悪いわけではないですが、この国の食文化は完全に詰んでいます。

何故放送延期作品が続々と増えていくのか、{/netabare}改めて考えてみるべきではないでしょうか?

●B級グルメの暴れん坊将軍が行く!?
{netabare} 何が何でも肉料理でないと気が済まないので、パスタがミートソースと言う日本人的発想
100%のB級料理になることについてはなんとか理解はできますが・・・

豚肉に卵を絡めて焼く??という、発想が謎過ぎる「ポークピカタ」なる
なんつって洋食料理には脳内が軽くフリーズを起こしてしまいました。

イタリア人やフランス人やアメリカ人が豚肉に溶き卵を絡めて焼くという意味不明な調理法を
やるのかと言えば、100件に1とか1万件に1とかいう極めて特殊な事例であるように思います。

牛肉や豚ヒレ肉などに小麦粉まぶして焼くのが本来のやり方でありまして、
火の通り方が全く違う豚肉の表面に卵を絡めて卵が焦げやすい状態で
敢えてソテーする意味が謎過ぎます。

豚肉を最初に焼いてから、後工程で溶き卵をフワトロ状態に焼いて肉を包み込んだ
とん平焼きの方が遥かに完成度が高い料理と思いますが、カピカピ状態になった
ポークピカタの卵の衣にどのようなプラスの効果があるのでしょうか?

料理の基本を知らない原作者が料理について語り出す時
想像を絶する摩訶不思議なB級グルメの{/netabare}異世界ファンタジーが炸裂しまくります。

●「エバラのタレ」を売るためにあるアニメ

本作の何よりも画期的なところは、異世界転生ものなどのファンがまるで望まない
糞作品の類がやたらと乱発される謎や素朴な疑問に対して、これ以上ないような明確な形で
その回答を見事に示しているところであります。

制作サイドにとっては{netabare}制作費を出資するものこそが正義であり、制作費を出してない
庶民階級のファンなどどうでもいいと言うのが結論であります。

「嫌なら見なければいい」そして「庶民はタレを買え」というとてもわかりやすい
メッセージ性が込められた{/netabare}本作はある意味「勝ち組代表アニメ」と呼べるのかもしれません。


異世界転生のメスゴリラアタック!?というくらいに超絶ゴリゴリな強襲に面を食らっております。

異世界で金貨を稼ぐって話も、中々に剛腕突破的猪突猛進感を禁じ得ないわけですが
とんでもスキル? {netabare}ネットスーパーで現代的な{/netabare}食材をお取り寄せして異世界人に振舞う
というのが本作では描かれるようであります。

主人公曰く、「料理は嫌いじゃないし」ということですが・・・
発想?思想?が根本的にズレているようで、お湯を沸かしてカップラーメンに注ぐのも
料理と思い込んでるようなトンデモ思考がそこかしこに漂っているカオスな物語であります。

「チェンソーマン」に登場するヤクザの孫の言葉は改めて「名言」であると
ただただ痛感するしかありません。

彼の痛烈な皮肉の如く{netabare}「味覚がバカ」になっている現代人に本当に美味い料理は作れないという
残念な事実をまざまざと突きつけられるが如き、本作主人公の自称料理には突っ込みどころ
多すぎて突っ込み役の行列のできるお店がオープンできてしまうほどであります。

日本で市販されている「あんぱん」などのパンですが、確かにグルテン強化型の
現代小麦の効果としてもちもちした触感があり、植物油脂類や化学薬品がもたらす
持続可能な保存力の恩恵により独特な柔らかさがあるのはその通りでありますが、
このような混合物入りの小麦を焼くと匂いは臭いし味も不味いのが当然のオチであります。

せめてパンを取り寄せるなら北欧諸国の無駄に科学的混合物が入ってない
より天然に近いパンを選ぶべきでありましょう。

ポトフにはベーコンとソーセージが入っているという思い込みもいかにも残念な日本人の
発想丸出しすぎて、軽く豚骨ラーメン3杯分のため息が漏れだしてゲッソリしてしまいます。

料理というのは素材を調理するものであって、むしろ生肉からベーコンやソーセージを
作る行為を料理と呼ぶべきはずですが、その過程をすっ飛ばしてベーコンやソーセージが
いつの間にか完成していて?ポトフを作るためにベーコンを炒める?という奇々怪々。

ポトフは煮込み料理でありますので、必ずしも生肉からベーコンを作って炒める?という
意味不明な過程は必要なく、生肉を使って野菜と一緒に煮込めばそれで
済むというオチであります。

ポトフという商品を作るのではなく、肉と野菜の煮込みを作るのが料理というやつで
ありまして、それをポトフと呼ぼうが煮物と呼ぼうがどうでもよく、要は肉や野菜のなどの食材の旨味を生かして調理するのが料理というものであります。

エバラ焼き肉のたれが美味いというならパンにエバラをぶっかけて
食えばいいだけの話でございます。

素材の肉が美味いなら味付けは塩胡椒だけで十分であり、
エバラのタレが味の本質と思い込んでる辺りは味覚音痴の現代人丸出し味噌であります。

豚肉と野菜の相性は良好でありますからキャベツというのも理解はできますが
生姜焼きに玉ねぎ入れない発想には全く理解できず、更に最も重要な生姜のすりおろしを
使用しないのは問題外過ぎてもはや手に負えません。

エバラのタレには生姜も入っているから生姜は不要という時点で
味のクオリティーはジャンク止まりとなるのは確定の運命であります。

オチとして考えられるのは異世界人は現代の日本人より味覚音痴だったという
皮肉なジョークなのかもしれませんが、本作を目の当たりにして日本の食文化の終焉{/netabare}も近いと
痛感する以外に成す術無しという心境にございます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ちょっと一言ゆわせてもらいますとですね。

なかなかの飯テロアニメで料理も旨そうだし、またプロの料理人やのうて、フツーのおっさんがエバラのたれを駆使してアッとゆうまにおいしい料理を作ってしまうとゆー設定もなんかまあええすよね。

基本フライパンひとつでなんでもやっちゃう感じなんで凝ったもんはできんとゆうアレですわ。

実際、ボクも愛用しとりますエバラのたれもクックドゥも食材に絡めるだけでなんでこんなにおいしくなるのか謎なんですが、なんしかそんなに手をかけなくてもおいしい料理はできますよと。

そーゆーなんちゃってスキルが世界を救うこともあるとゆう至ってゆるゆるの設定であります。

なので、まああんまり難しいことは抜きにして楽しめる作品なんではないかなとは思います。

ボクもそんな感じで楽しんで見とります。


但しですな。
ちょっと一言ゆわせてもらいますとですね。


食材の調達についてですが、一応フェルとゆーめっせ強い魔獣が狩ってきた獣がまあ基本食材になるのですが、やっぱり命をいただくとゆうことなので突然ロースとかバラ肉とかになったらあかんのとちゃうかなと思うわけです。

まあ銀の匙やサバイバルファミリーやないですからあまり説教じみたことはええ思うんですけど、とらえた獲物をさばくシーンをちょっとでもええから加えてくれるとよりええかなと思います。

主人公のムコーダ氏は一応料理は得意ってことになってますから下ごしらえや仕込みもそこそこできるってことにしてですね、内臓はこうしましょう、毛皮はああしましょう、骨はこう使いましょう、みたいなね。


どうかな。。。。
なんか変なこと言ってますか?ボク。


・・・・ま、原作があって原作がそおなってんだったらしょうがないですけどね。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

とまあはじめはぐずぐず言ってましたけど、まあとりあえずはそう目くじら立てるようなことでもおまへんでしたな。

いつのまにか食肉解体業のおっさんが現れて、いい感じになっとりましたな。

ハナシもいい感じでいひと段落して、次は違う町で新しい展開~ってんで終わりとゆうこってす。

にしても肉ばっか食ってるからバランス悪いぞ。
魚とか野菜とか、穀類、豆類とかいろいろ摂取しないとですよ。

ムコーダ氏は日本人なのだから発酵食品ももっと取らなんとあきませんな。

とゆーことで2期があるなら、バランスの良いメニューでもってハナシ進めて下さることを期待したいです。
あと女神さまたちの出番が少ないのでもうちょっと活躍してほしかったかもですな~。

まま。そんなところでしょうか。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

あるじ~ おなかすいたよ~

原作未読 全12話

平凡なサラリーマンだった主人公が勇者召喚に巻き込まれて、異世界に転移してしまいます。勇者召喚されたものは勇者になり魔王と戦うことを使命として冒険していくのですが、召喚に巻き込まれた主人公はそういった勇者スキルを持たなかったため召喚先である城から当面の生活費をもらい旅に出ていくことになりました。主人公が持っている唯一の固有スキルである「ネットスーパー」で現世の色々な商品を買って過ごしながら旅をしていくお話です。

とにかくネットスーパーで色々な買い物が出来ることから、食事のシーンがやたらと多いですね。料理も美味しそうに描けているため、夜中に観ると大変なことになりますw肉料理が多いですねw

知り合った者たちや従魔契約した魔獣たちも大満足でした。

そして生活するための路銀を稼ぐために冒険者となり、依頼を受けクエストに挑戦しながら旅をしていきます。

従魔契約した魔獣ではスライムのスイが可愛かったですね。敵には容赦なかったですがw

お話は旅の途中で終わります。のんびりと異世界物を観るのにいいかもしれませんね。

OPはVan de Shopさん、EDは主人公役の内田雄馬さんが歌っています。

最後に、色々な企業と協力していることから実在している商品が多数出てきますね。久しぶりにその商品を使って料理したくなりました。PR成功でしたねw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15

69.1 15 料理アニメランキング15位
食戟のソーマ 豪ノ皿(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (203)
897人が棚に入れました
実家の定食屋「食事処ゆきひら」で料理の腕を磨いていた幸平創真は、父親の勧めで超エリート料理学校「遠月茶寮料理學園」に入学。ライバルとの食戟、仲間との研鑽を重ね、料理人として徐々に成長を続けていた。時が経ち、2年生に進級した創真はついに学園の頂点、遠月十傑評議会“第一席"の座へと、のぼりつめたのだった――。そんななか、世界的な料理コンクール「THE BLUE」の招待状が遠月学園へと届く。「THE BLUE」とは、若手料理人たちが名声を懸け競う正統派な美食大会――しかし、今回は従来とは趣向が異なり、常軌を逸したお題ばかり!?新たなライバルが現れ、波乱の予感が漂う「THE BLUE」の行方は……!?次代の料理界の担い手を決める食戟が、幕を開ける!

声優・キャラクター
松岡禎丞、金元寿子、高橋未奈美、花江夏樹、諏訪部順一、赤﨑千夏、岡本信彦、大西沙織、櫻井孝宏、福山潤
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

おあがりよ!おそまつ!おわり!

原作未読 全13話

食戟のソーマの5期です。1期から観ることをオススメします。

WGO(世界中のあらゆる美食店を評価する組織)の主催する大会で、裏社会からの料理人「ノワール」たちとの全面対決が描かれています。

「ノワール」たちの料理方法は、凄いのか酷いのか観ているとよく分からなくなりましたねw

ノワールの才波 朝陽(さいば あさひ)が相手でしたが、勝った相手から料理器具を取ってそれを組み合わせて料理を作っていましたね。 結局自分の料理で勝負していないことにずーと違和感がありました。{netabare}(最後に指摘されていましたね){/netabare}
{netabare}
また今回も薙切家に幸平家にかかわるお話でしたね。色々なことが分かりました。(薙切 仙左衛門が薙切えりなと薙切 真凪と「神の舌」から救うために主要メンバーが集められたとは思いませんでした。また、創真のゲテモノ料理はお母さん直伝なのですねw)
{/netabare}
キャラクターは総出演でした。ただ、キャラが多すぎてメインのキャラ以外はあまり目立たなかったですね。

完結しました。この作品は、初志貫徹を貫いていましたね。{netabare}(薙切 えりなに「美味い」言わせる料理をつくること){/netabare}

OPはnano.RIPEさん、EDは渕上舞さんが歌っています。

最後に、5期に渡ってきちんと完結して良かったです。ご馳走様でした。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

安定・安心の料理対決アニメ(大団円)

言わずと知れた週刊少年ジャンプ連載漫画が原作のアニメ化作品です。

ジャンプ連載が本誌を追われずに完結し、アニメ化も原作の最後までなされるというのは近頃だと案外珍しいことなのかもしれません。とりあえずパッと思いついたのが『バクマン。』くらいかも。

アニメ化の時系列的には3期目以降が素直に数字ではなくそれをもじったタイトルになっていて:

食戟のソーマ(1期目: 2クール)
~ 弐の皿(2期目)
~ 餐ノ皿(3期目: 分割2クールの前半)
~ 餐ノ皿 遠月列車編(3期目: 分割2クールの後半)
~ 神ノ皿(4期目)
~ 豪ノ皿(5期目: 本作品)

ということになっています。ただ、ストーリーの区切りとしては3期目2クール目と4期目は特に境目は無くて、一連の作品としてつながっている感じですね。

本作「豪ノ皿」の特徴としては対決する相手がこれまでは遠月学園の関係者(生徒やOBなど)ではなくノワールという裏社会で活躍する料理人が出てくることや、主人公である創真の家族、ヒロインである薙切えりなの家族に関わる様々な確執が露になる点でしょうか。

作品内容的には1期目から本作まで、終始一貫して主人公の幸平創真(ゆきひら そうま)を始めとする料理人による対決と、その勝負における審査員たちのリアクション芸(良くわからない言葉を発したり服が脱げたりする)が支える形になっています。

そしてその勝負が行われるに至る過程や因縁、そして料理修行といった感じの『ミスター味っ子』あたりから完成されたと思われるテンプレートに乗っかっている作品です。

そして1期目から各話の進行はその期通じての話数を表すアイキャッチ的な画像からスタートしてラスボスのシルエット的な画像で終わるとか、2期目以降はnano.RIPEをOPまたはEDに起用し続けるとかこの作品自体の様式も確立してきました。

そういう意味ではシンフォギアにも似た「様式美」を特徴とする作品でもあるかもしれません。飽きる人は途中で飽きるかもしれませんが、安定性は抜群でそれはこの5期目でも変わりませんでした。

同一クールに並んだ作品とは充分に戦えるポテンシャルは視聴前から期待していましたが、その期待にキッチリと応えた作品だったのではないでしょうか。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

のか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

原作の終わりまでちゃんとアニメ化^^

原作既読(発行巻購入済み) 全13話

あらすじ
料理勝負で全てを決める学校。そこの生徒たちのお話し


では感想を
原作の最終話までアニメ化しました
でもアニメは個人的に4期(神の皿)で止めておくべきだったと思います^^;

豪の皿(Blue編)ですが、展開早過ぎwww
まあ、原作もちょっと違いますけど、こんな感じですけどね(苦笑)

豪の皿に関しては料理勝負と言うより下着姿しか印象がありません
料理勝負が少ないので余計に(いらねっ)って場面が多いです。

伏線回収(創真君のお母さん、えりな様のお母さん)の為のアニメです
食戟のソーマファンなら視聴するべきですが、そうでもないなら見なくても問題なしwww

原作も個人的に(Blue編)はいらなかったな~って思っている私ですwww

展開が早いのでさくさく視聴できますが、その為なのか、満足感は少ないです

恋愛スパイスがちょっと増えてます
ギャグスパイスは声優さんが頑張っていますよ


作画は相変わらず標準以上
よく動いていますし、崩壊もありません

声優さんもそれなりに豪華でしたね
個人的に津田健さんはツボりましたよ^^

音楽は普通
OPの絵は個人的に好きでしたけどね

キャラは最終クールなのでオールスターです
あ~いたな~って感じの懐かしいキャラとか出てきますよ


アニメが原作最終話まで終えました。
これから食戟のソーマを視聴される方は必ず1期から順序良く見てくださいね^^

食戟のソーマ
食戟のソーマ 弐ノ皿
食戟のソーマ 餐ノ皿(列車編を含む)
食戟のソーマ 神ノ皿
食戟のソーマ 豪ノ皿

です。間違えないようにレンタルなりしてくださいな

視聴すれば完走は出来ると思います
面白いと思うかどうかは別問題ですけどね

個人的には(原作コミックでいいや)と思っています
アニメは2周目はしません!

嫌いじゃないんでけど、満足感が得られないアニメはな~(爆笑)

ってわけで自己判断で視聴をどうぞ(投げやり)




では最後に一言
絶望した~!色んな女性の下着姿に絶望した~!
なんですか、あの格好は!
あんなにみんながみんな、上下が揃っているわけないじゃないですか!←そこかいっ
今は上下が揃っている下着を付けている方が珍しいんですよ!
女性は上下が揃っている下着を付けているなんて、男性の都合のいい妄想ですよ!
そ~ゆ~所だけ夢を見させるアニメに絶望した~!


男性の皆さん
揃っていないとだらしなく思えるとか彼女や奥さんに言っちゃいますと
軽く引かれるレベルですのでご注意を(爆笑)
(〃^∇^)o_彡☆あははははっ

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12

71.3 16 料理アニメランキング16位
転生したら剣でした(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (248)
799人が棚に入れました
転生したら剣でした――。 「知性を持つ武器(インテリジェンス・ウェポン)」と呼ばれる”剣“として異世界に転生した彼は、装備者との出会いを夢見ながら、孤独にスキル収集に励んでいた。 ある時、迂闊にも魔力を吸収される「枯渇の森」へ踏み入り、一歩も動けなくなってしまう。途方に暮れる中、奴隷として虐げられていた黒猫族の少女フランに出会う。 フランは巨大な魔獣に襲われ、絶体絶命の危機に陥っていた。彼女は眼前に突き刺さっていた彼を引き抜き、その力で窮地を脱すると、彼を「師匠」と名付けて正式に装備者となるのだった。 冒険者となったフランと師匠は、お互いにスキルを磨きながらクエストをこなしていく。フランは強さの果てにある「進化」を目指すために、師匠は少女の「願い」を叶えるために。 猫耳少女と親バカな剣の大冒険が始まる!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

再評価。キャラの独自性は評価できますが、設定のテンプレは減点要素。

23年10月 再視聴…といってもポイントポイントを飛ばし見ですけど。4点以上の異世界転生ものは冷静に考えると相当良い作りじゃないと付けられないなあと思い本作を再評価しました。

 本作は4.1をつけてました。で、見なおしてもちゃんと面白いです。面白いですけど、ストーリー4.5とキャラ5はないですね。声優も調整点で4.5でした。
 展開は悪くないですがやはり設定をテンプレに頼っている点で独自性がマイナスです。そして2期発表は好感がもてますが熱が冷めるのでストーリーは3.5に修正します。

 キャラで4.5を超える水準はよほど独自性があるか作り込まれてないとなあと思いました。異世界のテンプレを2.5スタートとすると、剣という無機物に転生するのは目新しいのでその点ではいいし、ヒロインのフランちゃんにちゃんの魅力と背景・暗い過去など厚みがあることはいいので4とします。
 声優は、声優さんそのものは可もなく不可もなく。調整点でストーリーとキャラの中間…ですが作品の出来は悪くはないので4とします。


以下 初回レビューです。

「あれ?13話は?」というのが率直な感想です。せっかく面白い作品だったのに、尻切れトンボにしても旅立って終わりならまだよかったと思います。余計な次の展開部分を入れてきました。これが2期めをやるというアナウンスと同時なら許せますが、決まってないなら入れるべきではないでしょう。

 もはや異世界もののテンプレになった手法ですが、誰が得する?となると出版社なのかなあ…と思うと急激に冷めてしまいます。「つづきはWEBで」の販促にしても作品ありきでちゃんと結末をつける方向でやってくれないかなあ。
 こういうモヤモヤする終わり方だとコミックや小説に誘導できるデータとかあるんでしょうか?私に対しては少なくとも逆効果かも。

「転スラ」「盾の勇者」「魔王様リトライ」などこの手法でどんどん作品の価値を落としていっていますし…すごい作品だった「シャドウハウス」も2期楽しみにしてたのに、2期の1話みたらもう集中力が持たなくなっていました。


 さて、本作については、フランと師匠のキャラ造形と掛け合い、父的な視線でフラン萌えで見られる作品作り、完全な俺TUEEEでないところ、展開のテンポの良さなど非常に面白いアニメでした。
 異世界転生した人物に感情移入しつつ、がんばるのは娘的なヒロインというのが目新しかったです。

 作画は高級ではないですが、無難な水準は保っていたし、2人の声優さんも良かったと思います。2期情報あれば評価は変えるかもしれません。

 最終回のせいで評価はかなり落ちていますが、しかし、楽しませてもらったし、低評価を付けるのもどうかと思いますので、楽しんだ分客観的な評価はしますが、うらぎられた感が強く主観的には80点できてたのが55点になった気分です。


追記 2期決定!!??ガセじゃないよね??尻切れトンボ最悪評価撤回。

 あれユーチューブに2期決定報が…なんか本物っぽいですね。このタイミングは不幸中の幸いです。だったら、高評価です。是非、冷める前に半年くらいで来てほしいけど、1年でしょうね。とにかく、尻切れトンボの意味がわかったのでその減点は撤回です。

 ただ、アニメ作りすぎてどれが当たりになるのか読めない制作者が増えすぎですね。2クールのリスクで作らないとやっぱり作品に対する熱量とか構成の面で失敗するかもしれません。
 それに、原作の面白さが読めないというのは、どういうことでしょう?本当に駄作ばかりになるので、そこはちゃんとやって欲しいです。

 とはいえ、フランちゃん最高!ということで高評価でお願いします。
 

以下 視聴時のレビューです。

 

4話 テンプレ異世界を楽しみつつ、「父」として娘の成長を見守る。

{netabare}  3話まで見てレビューしようと思っていたら、なんと無料配信のサブスクがありません。アベマでかろうじて、1,2、4話を無料で見られました。キンドルのアンリミテッドでコミック5話まで読み放題できたので補完はできました。

 さて、モロに「転スラ」「蜘蛛」と同じか?と思っていましたらそうでもなかったです。ロリキャラではありますが、父性的な立ち位置なのでいいですね。「魔王様リトライ」や「うちの娘のためなら」のような感じです。

 大事なのは、ヒロインを「父」として暖かく見る目です。本作のキャラ萌えはこの点が大事でしょうね。

「剣」なのでフロイト的な男性性の象徴もちょっと想像しなくはなかったですが、それはない感じです。

 そして、更に「ギルド、スキル、レベル上げ」要素がかなり強いテンプレ異世界の構造なのも、「頭を空にして純粋に楽しむ」という点でいいと思います。設定は気にする必要がありません。

 ということで、暖かい気持ちでヒロインの成長を見守りつつ、テンプレで頭を空にして楽しむ、という作品でエンタメとしていい出来に仕上がっていると思います。多分、アベマで強制的に毎週見ざるを得ないので見ると思います。なお、コミック5巻まで読みましたが、そこまでは結構面白かったです。 {/netabare}


7話 フランちゃんのような娘が欲しいです。

{netabare} 無料期間のおかげで今のところ全部見られています。アベマに感謝を。で、私は完全にキャラ萌えです。本作の成功要因は剣が主役ではない、あるいは主役だとしても視点が完全にフランちゃんになっていることでしょう。
 つまり、剣の視点は視聴者の視点。それも父の視点になっています。物語世界の構造がそのままこちらの視線になっているということで、これが最高です。この剣の気持、フランちゃんを娘として守りたい、育てたい、喜ばせたいという気持ちに完全に同化できます。

 フランちゃんは、可愛いというかけなげというか、何より謙虚です。この謙虚さがフランちゃんの最大の魅力です。
 それに加えてフランちゃんは、ハンバーグとカレーを喜んで、メインデッシュとか言っている姿も可愛くて良きです。

 ストーリー展開も次週につなげる展開が上手いですね。不愉快な引き延ばしでなく次に何がおきるんだろうという楽しみがちゃんとあります。やっぱり「異世界転生もの」が、つまらなくなったのではなく、工夫の無いテンプレが乱造されすぎてカテゴリーの価値を落としてるんでしょうね。本作のようなテンプレでも、面白くキャラ萌えできる作品なら異世界モノはアニメ作品とは相性が良く楽しめます。

 視聴中は評価点付けないのでここでいいますけど、キャラは5点です。本当は5点満点で10点あげたい。 {/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 19

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

減点は少なくキャラが加点要素で総じて高評価ななろう原作アニメ

本作の作品タイトルは『転生したら剣でした』であり、つまり転生の主体は異世界転生した「師匠」なんですが、物語としての主人公要素はむしろ黒猫族の獣人少女フランの方にあると言えるのではないでしょうか。

ちなみに「師匠」というのは転生者である「剣」に対してフランが呼びかけにつかっていて、「剣に意志がある」とわかった人たちの間ではそのまま名前として認知されている呼び名です。

魔物を討伐して得た魔石を吸収して「師匠」は魔物のスキルを吸収することができます。そして「師匠」の装備者であるフランは自身のスキルに加えて「師匠」が得たスキルを共有することができます。

当初は「師匠」のスキルに頼りきりのフランですが徐々に自身も強くなってゆくという順当な成長ストーリーですし、フランは「師匠」とはぐれることで危機を演出することもできて、「圧倒的に主人公が強い」というストーリー的な単調さから逃れることができるようになっています。

フランの冒険の旅は適度な爽快感と危機の発生によって、主人公補正による安心感もありつつ楽しめる物になっているように思われます。

終始作画的には安定していましたし、フラン自身がキャラクターデザイン的にかなり可愛く、また周囲を固める人物たちの個性もあいまって特に目立った減点要素はありません。

平凡なストーリーと言ってしまえばそれまでですが、「なろう原作のアニメで手始めに観るなら何が良い?」と訊かれたら本作は充分にその候補たりえる良作だと考えます。

なお、この1期目が終了して早々に2期目の制作決定がアナウンスされました。そのうち続編が観られるだろうという点においても安心してお勧めできます。

余談:「師匠」の転生者としての要素はそれほど目立っていない本作ですが、こと料理という分野においては転生者としての知識が如何なく発揮されており、「師匠」のカレーやハンバーグはフランを虜にしています。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 24

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

いつでもそばに

ただフランが可愛いってだけの普通の異世界なろう系だけど、チートだけど無敵って感じはなくて結構戦闘で苦戦するし、戦闘の動きがいいので面白かったです

美少女が無駄にいっぱいでてくるとか、主人公を引き立てるためにわざとらしい展開にするとかそういう余計なところがなくてスマート

無駄にいっぱい美少女はべらせなくても、一人いれば十分ってことがよくわかります
バランスが良くて出来のいい異世界転生アニメ

まるで娘の成長をそばで見守る父親みたいで、フランとししょーのコンビが素敵でした

最初から2期制作が決まっているみたいなのも変な終わり方しないので良いですね

投稿 : 2024/04/20
♥ : 34

76.7 17 料理アニメランキング17位
映画 ゆるキャン△(アニメ映画)

2022年7月1日
★★★★☆ 4.0 (205)
794人が棚に入れました
高校時代、キャンプを通じて関係を育んでいった、なでしこ、リン、千明、あおい、斉藤。時を経てそれぞれの道を歩んだ5人が、とあるきっかけでキャンプ場を作ることに。 『ゆるキャン△』が演出する、自然の美しさや美味しい食事、焚火を眺めるようなゆったりと流れる時間――。 「美味しいご飯を食べたり、きれいな風景を眺めたり、温泉にゆっくり浸かったりして……明日もまた頑張ろう」 そんな気持ちになれるひと時の体験。2022年の夏は、映画館で野外活動しよう。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

受け継いでいきたい優しさの連鎖がここにある

【物語 4.0点】
『へやキャン△』、『ゆるキャン△』2期、映画『ゆるキャン△』。
2018年冬・1期終了後に立ち上がった足掛け四年に亘る3本制作企画の総決算。

大人になった社会人・なでしこたち野クルメンバーが、{netabare}年末戦士サンタクレンジャーから週末戦士作業着レンジャー{/netabare}に進化して、キャンプ場作りに挑むというオリジナルストーリーがメインだが、
決して、1期、2期の人気の余勢を駆った蛇足ではない。
じっくりと煮込まれた設定、脚本、シリーズを横断する伏線芸が提供される。


子供の頃、大人になったら何でも出来ると思っていた。
だが大人になったら案外出来ないことも多かった。
それでも大人になっても楽しいと思うことを皆と一緒にやって行こう。

官民含めた組織を越え始まったキャンプ場プロジェクトに対して、
周りの大人たちが優しく、さり気なく見守るのも暖かい構図。
しがらみの中にあっても、皆、本当はワクワクしたかったんだとの性善説に包まれる癒しの120分。

鑑賞後は凝り固まった心身が、心の芯から解きほぐされるのを実感しました。
整体やマッサージ店に高額なサービス料払うくらいだったら、
本作に鑑賞料金払って身も心も軽くなりましょう♪(←強引な勧誘w)


【作画 4.0点】
アニメーション制作は1期以来のC-Station。

2期では比較的温存していた?富士山も今回は冒頭から押して来ます。
未だかつて、これほどまでに、配給会社がロゴ富士山の松竹で良かったと思った瞬間があったでしょうかw

{netabare}カニだの鮭{/netabare}だの今回も飯テロは即死級の威力。
腹ペコで鑑賞するのは危険なので、何かつまめるフードは用意しておきましょう。

東京、名古屋、横浜と、なでしこたちの活動圏拡大に伴い背景も(聖地巡礼地もw)大増量。
その描き込みに労をいとわず、彼女たちの成長を好表現。
広がった大人の世界を、志摩リンが祖父から受け継いだ大排気量のバイクで駆け回る描写も感慨深いです。


【キャラ 4.5点】
東京・昭島市のアウトドア用品店「フォレストオウル」店員となった各務原なでしこを見守る店長・小牧。
刹那的にノルマを達成する営業ではなく、長期的にアウトドアファン層拡大に寄与する、
なでしこのある種の甘さをも容認するステキな女性。
なでしこに、この仕事本当に向いているわと評価しますが、あなたも相当に向いています。

{netabare}女子高生3人にランプにお試しで火を付けたりしてアドバイスするなでしこの接客に、
なでしこが「カリブー」に何度も眺めに来たランタンをお買い上げするまで見守った店員の姿が重なります。{/netabare}
TVアニメ版で客として優しくおもてなしされたなでしこが、
今度はキャンプの楽しさを広める店員となる優しさの連鎖が温まります。


名古屋の「しゃちほこ出版」編集部員として苦闘する志摩リンを見守る先輩アフロ社員・刈谷。
{netabare}部下が伸び盛りと見て、裏でフォローする心情を上司・白川に吐露する件。
それを受けて白川がお前のほうが大変だったとイジり返す。{/netabare}
先輩が後輩を育み会社の将来を繋ぐ。
氷河期に断絶した当たり前の育成精神がこの会社では連綿と続いています。
こんな暖かい社風なら、ブラックに呑まれて消えていったアイツも凍えずに済んだのかな……。
そう考えたら目頭が熱くなるものがありました。


大垣千明、犬山あおい、斉藤恵那と他の野クルメンバーも成人。
映画では恩師の“グビ姉”鳥羽に続いて{netabare}千明{/netabare}が酔いどれ2号として覚醒w
早速、{netabare}酔った勢いで名古屋から遠征し、タクシー料金メーター9万オーバーの{/netabare}武勇伝を打ち立てるw
ですが、これがプロジェクトの始まり。“飲みニケーション”も悪くはありません。


【声優 4.5点】
実はメインキャスト陣が成人した野クルを演じるのは1期12話の妄想シーンに続いて2回目。
因みに、キャラ設定等も、その妄想シーンから組み立てられており類似点多数。
イメージトレーニングも万全で、キャラを崩さずに成長を演じる好対応。

ナレーションは引き続き大塚 明夫さんで盤石の安心感。
最後、{netabare}兼任する志摩リンの祖父役として発した「いいキャンプ場だ」{/netabare}との一言に報われます。

犬山あおい役の豊崎 愛生さんは映画でも、まつぼっくりさんで\コンニチワ/などと暗躍している模様。
終盤、{netabare}帰って来た原付ビーノで\マカセロ/{/netabare}と男気?を見せたボイスも決まってました。


【音楽 4.0点】
劇伴もお馴染みの立山 秋航氏がオフィスシーンでもブレずに
笛とパイプのケルト風も散りばめる癒し系を継続しつつ新曲を量産。
今回は組曲「松ぼっくり」を編成し、キャンプ場完成までの道程を管弦楽も交えて生き生きと演出。

主題歌もお馴染みのお二人。
OPは亜咲花さんの「Sun Is Coming Up」
淡々と重ねた日々がちゃんと明日につながっていると励ます社会人応援ソング。

EDは佐々木恵梨さんの「ミモザ」
ふと立ち止まって振り返って変わった物、変わらない物を静かに確認するバラード。


【余談】
歴史文化財の保存と活用についても考えさせられた映画でもありました。
{netabare}特に、縄文、弥生の遺構辺りは、教科書に載るレベルの重文級であっても集客は厳しい。
実際、立派に整備された箱物に閑古鳥が鳴いている遺跡が当たり前になっている感があります。
土器発掘体験だけじゃ家族連れは中々やって来ないかと。
少子高齢化でインフラの維持すら難しくなっていく今後の日本にて、
遺跡の価値を損なわない程度のエンタメ化は検討に値すると感じました。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 34
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

それじゃ、またね

C-Station制作。

故郷を離れ、それぞれの道を歩む、
大人になったキャンプ仲間がまた集まり、
とあるきっかけでキャンプ場を作ることに。

お互い仕事をして、使えるお金も増えるが、
それでもどこか、不自由な現実に疲れてくる。
本当は知らない内に、たくさんの人に支えられ、
そのことを実感するも、忙しい毎日で感謝も忘れる。

故郷でキャンプ場を作るにあたり、
彼女たちが掲げたコンセプトは再生である。
{netabare}それはきっとキャンプ場作りを通じて、
昔の友達に会い、思い出から自分と向き合い、
楽しいことをただ楽しむ、色んな人へ伝える。{/netabare}
忘れていた初心からの帰結でもあるのでしょう。

変わらない美しい自然の風景があり、
賑やかな友達、美味しそうな料理の数々、
緩やかな優しい時間も変わらず健在ですが、
どこか考えさせられる物語でした。

こうして大人になっていくのでしょう。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 31

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

日常系アニメが一段飛ばしで現実の扉を開く歴史的瞬間 「遠くのものほど大きく見えた」に込められた複数のメッセージ

2018年の第1期
2020年の『へやキャン』
2021年の『SEASON 2』に続く、複数の女子高生を主人公にキャンプで繋がった人々の姿を描く青春群像劇『ゆるキャン』の最新作


本日、完成披露上映会に参加してきたのでネタバレ無しで観どころをご報告します


原作でも全くの未知とされている、社会人に成長した主人公らを描く原作者あfろ先生が監修もされた完全新作の120分です


特に前説も無く、登場人物が多く、シリーズを追ってきた人に向けた小ネタばかりの作品に仕上がっているのであらかじめシリーズを予習していただいた方が無難です


まず【冒頭の5秒】に注目してください
映画好きならハッとさせられる仕掛けがあります
しかもそれが実に“『ゆるキャン』らしい”仕掛けで心の中で大きくガッツポーズしてしまいましたw
それぐらい度肝を抜かれた冒頭です
その手があったかwと


そして「きらら系」とか「日常系」と呼ばれるジャンルの作品で原作のその先を描くという試みが初めてです
それぞれ社会人に成長したキャラ達は住む場所も職業もバラバラながら、実に個性を尖らせた姿で登場して来ます


特にキャンプを仕事にした各務原なでしこと、キャンプは趣味と割り切った志摩リンでは、かつて初心者だったなでしこの成長も相まって2人は同じ目線である様に思えても実は少し違った価値観にもなっている、という表現になっています


また、山梨に残ったイヌ子こと犬山あおいや、Uターン転職で山梨に戻ってきたあきちゃんこと大垣千明と、地元から離れた他の面々とでは今作のキャッチコピーである「遠くのものほど大きく見えた」の意味合いも違って来ますよね


この複数の場所で複数の視点が同時多発的に絡み合うのが本作の一番『ゆるキャン』らしい要素です


キャストによる舞台挨拶では「あきちゃんが転職に至るまでには色々あった」と語られていたので、その“色々”と言われていた部分が本編では描写されなかったので、裏設定なんかもまだありそうです
観終えた後も想像や考察の余地がありそうです


ちなみに斉藤恵那が横浜のペットサロンのトリマーに就職した姿は、1期の頃からキャスト陣の間ではなんとなく予想していたそうで、まさに予想的中だったそうです


肝心のストーリーですが、町おこしの一環として5人の主人公が寂れた過疎地に新たなキャンプ場を建設しようと奮闘するものになっております
あれ?
『鉄腕DASH』か『目がテン』の話でしたっけ?w
流石はシリーズ一貫して【全然ゆるくない】のが『ゆるキャン』ですw
劇場版らしいスケールの話ですねw


公式youtubeチャンネルでは、テレビシリーズの主だった舞台である甲斐常葉駅からも程近い“道の駅しもべ”に、リアルに新しいキャンプ場を建設する動画が公開されています
この新キャンプ場は今回の物語の舞台とは全く関係ないのですが、モデル地とコラボ地は別けておきたい、という公式と身延町の思惑があるようで、今後は映画の公開後に間髪いれずにオープンした後、『ゆるキャン』とのコラボを前提とした展開を予定しているそうです


さて個人的なイチオシポイントはあfろ先生の登場メカへのコダワリが今作にも上手く引き継がれたと感じたところです
既にキーヴィジュアルでは成人したことで自動車に乗る様になったなでしこやあきちゃん、祖父のお下がり(?)なのか新城肇氏と同じトライアンフ スラクストンに乗るしまリンが描かれています


本編ではその他のキャラの愛車にも目を光らせてみると面白いですよ
ポイントはあfろ先生は基本的に四角いフォルムや丸いヘッドライトを好むという点
恵那の愛車はお洒落で都会的な彼女らしいチョイスでした
それと志摩家の自家用車が小さくなった?と思った人は気のせいじゃありませんという点
しまリンが名古屋で1人暮らしする様になったのだから自ずとそうなった、と納得します


最後になりますが古くからのあfろ先生作品のファンにはお馴染みの“アイツ”が遂に銀幕デビューを果たします
あfろ先生は日常系漫画家じゃない、不条理SF作家だ!ってことを急に思い出す、そんな上級者向けのファンサービスがありますw


そんな『映画 ゆるキャン』は7月1日に全国ロードショーです
是非お楽しみに

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16

73.2 18 料理アニメランキング18位
大正オトメ御伽話(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (238)
704人が棚に入れました
時は大正——。事故がもとで母と右手の自由、父の期待を失い田舎に養生という名目で家を追われた青年・珠彦。世の中の全てに嫌気がさし、引き籠もりの厭世家となり果てていた珠彦のもとに、夕月という少女がやってきた。彼女は父が珠彦の世話をさせるため買ってきた嫁で…。

声優・キャラクター
小林裕介、会沢紗弥
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

おおむね祖父母らの青春時代

原作未読


明治末期生まれ男女の恋物語。
大正時代に抱く印象。我らアニヲタ勢なら『はいからさんが…』『サクラ大戦』最近だと『鬼滅の刃』あたりが教科書になりましょうや。“大正浪漫”に抱く漠然としたイメージは共有されてそうな気がします。本作は見事その範疇にありそうな雰囲気。

年表でしたら第一次世界大戦から始まって関東大震災で終了のイメージが強い。大戦バブルからの恐慌、米騒動やら大正デモクラシーやら15年と短いわりには濃ゆいです。
この15年。現在(2022年)から逆算すると15年前(2007年)はkalafinaが結成しサンドウィッチマンがM-1優勝した年ということですからついこの間のような体感。今年を昭和初年度扱いするのなら『アクエリオン』『エウレカセブン』『シャナ』『ハルヒ』『ひぐらし』なんて明治時代の遺物ということになるわけです。

本題に戻ります。
サンドウィッチマン同様にヒロイン立花夕月(CV会沢紗弥)は東北からの上京組。岩手は遠野出身。貧困にあえぐ東北地方やら身売りなどの時代背景を踏まえてます。そんな夕月と事故で負った障害が原因で父から遠ざけられ厭世的になってる志磨珠彦(CV小林裕介)のもとにきてさあどうなるやら、の全12話。
投げやりなボンボンの傍らですべて受け入れる菩薩のような夕月という構図となっており、こりゃ甘えたくなる願望をくすぐるなあとまずは夕月を堪能しながら、一方で厭世GUY珠彦の成長物語も楽しめる仕掛け。1クールながら構成も無理なく良いとこで区切ってるし、冒頭で嫌キャラだったのが無理なく浄化されてくし、全体を通して優しい時間が流れてると感じる作品です。

というわけで本作魅力のウエィトけっこうを占める夕月さんなんですけど自分にはそんな響かず。従順すぎるというか良い人過ぎるのが理由。一歩下がって…みたいな価値観が色濃かった時代ではありましょう。しっかりアニメをみてれば珠彦さんとお互い想いあってるのもわかります。

 {netabare}金銭不要のメイド喫茶を100年前にやってみた{/netabare}

シンプルに純粋な女の子が苦手なだけです。いや違うな…現実に存在しないファンタジー女子だから良いという発想にはなれないが近いかも。御伽噺と銘うってますしこのような恋愛話もまたひとつの御伽噺とする懐の深さが必要でした。



※ネタバレってほどでもないけど

■続きについて

{netabare}昭和編ってのもあるみたいですね。きっと戦争は避けて通れないんでしょう。明治最後期生まれだと支那事変~真珠湾期で30歳前後となるわけで、障害持ち珠彦の出征はないでしょうがのほほんとはしなさそう。それでも続き気になります。{/netabare}




※無駄話

■歴史上の出来事とみるか自分事と見るか

なにせ100年前の時代なんでもはや歴史上の一コマなんだけど…

{netabare}つい最近まで大正初期生まれの私の祖母と嫁さん方の祖母も似たような年齢でご存命だったりで身近であり繋がってる感覚があります。祖父母たちの青春時代ってイメージ。
小学生の時、“祖父母若かりし頃の郷土を調べてみよう”なる課題があって往時のことを直接聞く機会もありました。街並などのインフラだけでなく考え方や世相も聞いたりなんかして。要は見聞きした話とそれほど離れてない物語だったと言いたいわけです。{/netabare}

{netabare}ついでに当家は本家分家なんて語が日常会話の中にあり、父方の祖父母宅を訪問の折には正座で指揃えて頭深々と垂れてご挨拶してました。志摩家のノリをあながちわからんでもないという(笑){/netabare}


■貧困に苦しむ東北地方の農家

年代に繋がりを感じれば地域に繋がりを感じることも。夕月さんは岩手県遠野のご出身。

{netabare}彼女は親にではなく自ら家を出たわけですが、一般的に身売りといえば“FROM東北”は鉄板です。たしか『貧困に苦しむ東北地方の農家』みたいなキャプションで大根をかじる子供たちの写真(昭和初期)というものがありまして、教科書にも載ってたぶん覚えてらっしゃる方もいるかも。あの写真がまさに“遠野”で撮影されたものだった気がします。作者それ知ってたのかしら?
世界恐慌、不作による飢饉、朝鮮半島や台湾への持ち出し等で最もあおりを食らったのが東北でした。女子の身売り年齢はおそらく想像されているのより若いです。年端いかない6歳~8歳。『鬼滅の刃遊郭編』でも置屋にちびっ子いたと思いますがあんな感じ。姉や妹が売られていった東北出身の次男坊三男坊は“なんとか食える郷土(クニ)”にしようと波高い周辺国の安全確保へと軍隊を志願します。なにせ満州は一大穀倉地でしたから…大根かじらんでもよくなると思ってたんですね。
そして都会出の将校さんに身の上話をするわけです。例えば人形を手向けに泣きながら連れていかれた幼い妹の話なんかをです。そんなん積もり積もってこれじゃあかんと決起したのが二・二六事件といったところでしょうか。
昭和の大事件も元を辿れば困窮した田舎の惨状を憂えてという一連のストーリー。夕月さんの笑顔の裏に苛烈な東北の窮状があると思うと涙こぼれそう。

自身に置き換えれば、二・二六の少し手前に母方祖父は近衛兵やってたりそのちょい手前昭和初期には父方祖父は女中付きで東京の大学に通ってた頃。おおむね珠彦塾に通うガキンチョらと同じくらいの学年でしょう。
関東大震災では現在の復興大臣みたいなことやってった後藤新平しかり二・二六で斃れた内大臣斎藤実しかり同郷だったりする。そんな斎藤実の墓所の隣の区画(つまり一等地)は我が一族のお墓が立ってたりするわけで。{/netabare}


そんなこんな繋がりを意識できるとあながち夕月さんもファンタジーなのかどうなのか怪しくなってきます。うちのばあさんは両方とも凛としてました。かたや地主に嫁いだ農家の娘。かたや商家に嫁いだ武家の娘。
そういった意味では夕月さんの背筋の伸びっぷりは明治女のさまを見せてくれます。自分の事より孫の事を考えてる節があってめっちゃ優しいのに怒る時は確実に急所突かれるのよね。きっと夕月はそんなばあちゃんになりそう。うちのじいちゃんみたいに珠彦も口数少ないじいちゃんになりそう。
なんだかんだ楽しかったです。



視聴時期:2021年10月~12月 リアタイ

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2022.02.05 初稿

投稿 : 2024/04/20
♥ : 29

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

少女漫画系ラブコメ(OP『オトメの心得』は名曲!)

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
まだ第1話しか放送されていませんが、観た時点で幸せな気持ちになり、現時点で大変気に入っております。

原作漫画のタイトルは『大正処女御伽話』でアニメのタイトルは『大正オトメ御伽話』、原作は処女を「オトメ」と読ませるらしく発音的には同じになります。

原作は未読なのですが「ジャンプSQ.(スクエア)」掲載作品だそうで、全5巻で既に完結しているそうです。

事前情報としてはテレビ放送1週間前の「大正オトメ御伽話アニメ前日譚」という番組を視聴済みです。期限は不明ですが現在もYouTube配信されているようなのでよろしかったらご覧になってみてください。

作中の物語はちょうど今から100年前、大正10年(1921年)の冬から始まります。志磨珠彦(しま たまひこ)はかなり裕福そうな志磨家の次男ですが、怪我で右手が利かなくなったことから東京の実家を離れ、独り千葉の山村で暮らすことになります。

そこに、結婚相手として立花夕月(たちばな ゆづき)が訪ねてくるという導入でした。珠彦は17歳であり夕月は14歳ということで「即結婚」ということにはならないのですが、二人きりでの田舎暮らしが始まります。

ネタバレ的なことはあまり書きたくないのでストーリー詳細は割愛しますが、個人的には夕月を主人公として、少女漫画的に話を追う方がしっくりくる感じがします。

別に呪いとかは無いんですが、時代相応のそれなりにヘビーな設定などもあり必ずしもほんわかほのぼの一辺倒の話にはならないような気はしますが、私はライト系でもヘビー系でも恋愛ものの少女漫画は大好物なので、楽しませてもらえると思っています。

余談その1:「大正オトメ御伽話アニメ前日譚」に原作者×監督×脚本の三者対談があったのですが、そちらを観る限りではアニメ制作陣と原作者の波長はかなり合っていそうです。

余談その2:「大正オトメ御伽話アニメ前日譚」の最後に「※この番組はアフレコ終了後、時間が経ってから収録しております」とテロップが出ていたので、制作スケジュール的には優良だったことが窺われます。
== [第1話視聴終了時のレビュー: ここまで。] ==

2022.3.31追記:
最終話を観終わってから約3ヶ月後のレビュー更新ですね。

実は2話目を観るか観ないかあたりでもう原作が気になって仕方がなく、『大正処女御伽話』はさくっと全巻揃えてしまいました。原作漫画もとても面白かったです。

OP曲『オトメの心得』の作りから見ても「大正オトメ」は夕月だけではなく、珠彦の妹である珠子、珠彦の住む村の地元の少女である綾、人気歌手の小鳥ちゃんもみんな「大正オトメ」であるというスタンスの作品だったのでしょうね。

GARNiDELiAといえば一番好きな曲は『SPEED STAR』だったんですが、まったく違う曲風のこの『オトメの心得』ですっかりやられてしまいました。個人的には2021年のアニメOP大賞くらいの勢いかも?

アニメでもチラッと垣間見ることはできましたが、原作の志磨家はかなり闇深い一族でした。特に珠代姉さまがおっかない人です。

多少ウジウジと珠彦が悩むシーンなどもあったにしろほぼ終始爽やかだったアニメと比べてみると面白いかも。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 31

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

とても心が和みます

とても心が和む物語です。
ヒロイン夕月(ゆうづき)のはつらつと働く姿や、主人公に対するいたわりの心がとても素敵です。
夕月は姿かたちこそ幼い少女ですが、立派で広い心をもった優しいオトメです。


物語は、交通事故で右手が動かなくなったために親から死んだように扱われ、世の中を疎むようになった主人公志磨 珠彦(しま たまひこ)のもとへ夕月が嫁いできます。
夕月は、親の借金返済のために、お金で買われた女性でした。
でも、夕月はそんなことを気にしません。いつも珠彦のことを気遣い、身の回りの世話をします。
珠彦がふさぎ込んでいたら外へ連れ出し、珠彦の心を和ませます。

最初の頃は夕月を追い返そうとしていた珠彦も、彼女の清らかな心と明るく元気な性格に魅かれてゆきます。


貴方は、お金持ちだけど心がすさんだ人生と、ぜいたくはできないけど明るく笑顔に絶えない人生と、どちらが好きですか?

この物語を見ると、きっとその答が見つかるでしょう。

原作はまだまだ続きがあるようですが、このアニメはどうやらここでキリが良いので終了するようです。
夕月の花嫁衣装や珠彦の教師として働く姿が見たかったですね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 36

64.8 19 料理アニメランキング19位
異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する ~レベルアップは人生を変えた~(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (253)
671人が棚に入れました
幼い頃から酷いいじめを受け、人生に絶望していた少年・天上優夜。 ある日、偶然見つけた『異世界への扉』を開いた優夜は、初めて異世界を訪れた者としてチート級の能力を手に入れ、驚異的なレベルアップを遂げていき……完全無欠な少年へと生まれ変わった。 さらに、異世界でのレベルアップは、現実世界にも影響を及ぼし始めて――。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

【ネタ枠実況-1】このレビューは彼の偉業を後世に語り継ぐための「優夜さまクロニクル」w

【レビューNo.70】((最終レビュー)初回登録:2023/6/30)
ラノベ原作で2023年作品。全13話。
前回「クソ作品のレビューを書く」という体験をしたので、今度は「量産型異世界モノ」
のレビューを書いたらどんな感じになるかなっと。今更過去作品を振り返って書くのも
面倒なので、タイトル的に香ばしさ漂う本作を今期視聴しながらやってみようかと。

(ストーリー)
幼い頃から酷いいじめを受け、人生に絶望していた少年・天上優夜。 ある日、偶然見つ
けた『異世界への扉』を開いた優夜は、初めて異世界を訪れた者としてチート級の能力を
手に入れ、驚異的なレベルアップを遂げていき……完全無欠な少年へと生まれ変わった。
さらに、異世界でのレベルアップは、現実世界にも影響を及ぼし始めて――。
(作品情報より)

(評 価)
・第1話:期待通りの滑り出しに大満足
  {netabare}・不良どもに女の子が絡まれている
  → そこに助けに入ったのはデブでブ男のオドオドした主人公・天上優夜
    祖父の言葉「人に優しくしなさい」を守る、いい奴っぽい
   → 当然ボコられる
 ・このルックスと性格のため、学校ではイジメに遭い、親弟妹からも蔑まれる日々。
  唯一の理解者は祖父だったがすでに他界しており、優夜は祖父の残した家で一人
  暮らし。
 ・ある日その家で「異世界」に繋がる隠し扉を発見。なんかその「扉の主」を継承し
  たらしい。そこで初日を過ごし現実世界に戻り朝起きると、何故かスタイル抜群の
  イケメンに?!(家に鏡がなかったので、本人は気づいていないw)
 ・で、異世界でスキル習得やら魔物狩りやらでレベルアップ →チート級に
  しかも「異世界アイテムの換金システム」で現実世界の大金もゲット!
 ・そして現実世界で高校に入学。その変貌ぶりに弟妹やオナ中だった皆もビックリ!
  ついでに初めて鏡をみた本人もビックリwww
 ・トドメにいかにもお嬢様風の美少女が登場、その子は最初に優夜が助けようとした
  女の子だった!!

 どうです!チープな理不尽・現実世界から始まり、異世界でチート、最後に早々にヒロ
 インまでゲットと、上々の滑り出しに感激が止まりません!!
 このチート能力は現実世界でも有効なのか?次回、今まで優夜を散々馬鹿に してきた奴
 らを圧倒し、溜飲が下がる展開となるのでしょうか。そうなると早々にタイトルも回収
 で今後どうするのって感じですが。

 まあ本作の特徴といえば「現実」と「異世界」の2重世界ですが、この特徴を生かした
 隠し玉で、あっと驚くダークホースに躍り出てもよし、どちらの世界でもひたすら
 「俺tueee」を見せつける「欲張りさん」な作品になってもよし。
 まずはこの既視感にまみれた量産型サクサク展開に「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第2話:優夜さまハイクラスのステージを手に入れる
 {netabare}・颯爽と現れた美少女の正体は、宝城佳織といい、王星学園の生徒会役員で理事長
  の令嬢。王星学園は超有名なエリート校。彼女は優夜に王星学園へ編入しないか
  と誘いに来たのだった。
 ・優夜「僕にはこの学校にふさわしい才能がありません」
  理事長「君はわが校が最も重視する素晴らしい人間性の持ち主だ。(それに娘を
      助けてくれたお礼も兼ねて、)学費もタダにしちゃうよ♡」
  → とりあえず1日体験入学ということで
 ・優夜のイケメンぶりに女生徒たちは早くもメロメロ、男子生徒もみな好意的。
  「オラ、初めて一人の人間として対等に扱ってもらえたダ」→入学を即決
 ・放課後は佳織の周辺案内。っていうかほとんどデートw
  優夜「こんなに見た目が変わったのによく分かりましたね。」
  佳織「すごくお痩せになられましたが、真っすぐで優しい目は変わっていません
     から」「私のことは『佳織』とで呼んでください♡」
 ・その夜異世界でレベルアップ中に、また美少女を魔物から救ってしまう。彼女も
  身分が高そうだ。

 チート能力が現実世界でどの位使えるかは明かされませんでしたが、現実世界でト
 ントン拍子にハイクラスのステージを手に入れると、異世界でも「現地妻」をゲッ
 トの予感。しかもこちらもセレブっぽい。さすがです、優夜さま!!
 後は現実世界の便利グッズ等を異世界で「転売ヤー」でもして「金の亡者」を目指
 してくれればいうことなしですが、まあ「異世界アイテムの換金システム」ですで
 に大金持ちになってるからなあ・・・
 次回は異世界でのサクサク・サクセスストーリーでも見せてくれるのでしょうか。
 来週が待ち遠しくて「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第3話:優夜さま「俺のステージは学園なんかにゃ収まらないぜw」
 {netabare}(現実世界)
 ・服を買いにショッピングモールにいくと、そこではファッション誌の撮影が。
  でも彼氏役モデルが大遅刻。さてスケジュールは押している、どうする?!
  → 当然のごとく代役で優夜さまをゲットw
 ・撮影は順調、人気モデル・御堂美羽ともいい感じ。
  → ここに遅れて元々のモデル登場。美羽にしつこく迫る等性格も悪そう。
   → 優夜さまがこいつを投げ飛ばしスカッと展開に!
 ・スタッフ「君には華がある、この仕事を続けてみないか。」
  優夜「まだいろいろ中途半端な俺には務まるとは思えないんです。」
  真面目な好青年ぶりで、美羽とスタッフの心を鷲掴みするもその場は一段落。
 ・でもこの雑誌を見た他の芸能事務所が黙っていない!
  「この逸材をどこの事務所よりも先に見つけるわよ♡」
 
 (異世界)
 ・(数分程だが)ノコノコ優夜を探しに来て、また魔物に襲われてる姫さまご一行
  をサクッと救出。
  姫さま「私と結婚してください♡♡」
 
 このまま学園で無双するのかと思いきや、優夜さまはそんなところに収まらない!
 まさかの芸能界ですよ。やっぱりスケールが違うぜ!!
 あと、ボクシングやってるクソ彼氏モデルの動きがゆっくりに見えたらしく、異世
 界のチート能力は何かしら現実世界でも機能している模様。
 で、今回はモデル騒動だけかと思ったら、ちゃんと異世界でも無双してきました。
 数分の雑な展開の中で、いきなりプロポーズとかwもう優夜さまアゲ⤴なら何でも
 いいって感じですね。
 ちょっと意外だったのは姫さまは完璧な令嬢タイプか思いきや、少しオツムの足り
 ないロリッぽさのある美少女キャラのようですね。
 来週は芸能事務所が動きだすのかな。学園モノもやらなきゃだし、異世界の姫さま
 も放っておけないで、来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第4話:現実世界でもやはり(身体的な)チート能力は有効な模様
 {netabare}(異世界)
 ・姫さまの名は「レクシア」といい、アルセリア王国の第1王女。そんな高貴な
  お方が、男探しにノコノコ魔獣の住む森に入ってくるんじゃねーよw
  レクシアとは(とりあえず結婚の話は置いといて)友達からということで。
  そして国王もお礼をいうために謁見したいとこのこと。
  「王様に会う」まるでバイトのシフトでも入れるように、カレンダーに書き込み
  する優夜さまw
 ・あとレクシアは「殿下?」に命を狙われている模様。それで最初は刺客に襲われ
  あの森に逃げ込んだみたい。

 (現実世界)
 ・ついに優夜さまの学園生活が始まります。まずは体育を見学してると「風間楓」
  という美少女が近づいてきて暫しの会話が始まります。そこに反れたサッカー
  ボールが楓めがけて飛んできて・・・それを優夜さまが人間離れした動きでシュ
  ートして「ゴーーーール!」。 ついでに楓のハートも「ゴーーーール!!」。
 ・女子更衣室ではサービスカットも挟みながら「優夜さまには彼女がいる/いない」
  論争が始まります。
 ・授業が始まると今度は暴走族が学園へ乱入してきます。って昭和のアニメかよw
  黒幕は優夜の弟妹。佳織への復讐が目的のようで、彼女を拉致しようします。
  ここからは優夜さま劇場。4階から飛び降りると無双ぶりを発揮→暴走族を壊滅。
  最後にヘッドが腹いせに優夜の弟を殺そうとしますが、これも優夜さまが助けます。 
  弟「今まで散々酷いことをしてきたのに、どうして・・・」
  優夜「やはり家族は見捨てられないよ」
  これで号泣の優夜の弟妹。めでたしめでたし。

 現実世界でも(身体的な)チート能力は有効な模様。最後にヘッドを倒した「睨み」
 は気に圧倒されたのか、「魔眼」的な何かなのかは判断できなかったので、魔法が
 使えるかは今後確認ですかね。
 しかし「ボールが危ない」「暴走族乱入」と古典的でベタな展開を惜しみなくぶち込
 んでくるとは、さすが原作者さまツボをわかっていらしゃるw
 今回は学園無双編でしたが、異世界では国王との謁見を控えており、またサクサクと
 サクセスストーリーを披露してくれるのでしょうか。それに今回「芸能事務所」の方
 は出番がなかったので来週なにか動きがあるのか。楓というハーレム要員もゲットし
 たことですし、来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第5話:優夜さま魔獣の子供を拾いペットにしてしまう
 {netabare}(異世界)
 ・いつものごとくレベルアップに励み、キングオークに襲われてた魔獣の子供(ブラ
  ックフェンリルらしい)を助け、ペットにしてしまう。
  名前は「ナイト」→ 声優:東山奈央とか「ワン」とかしか言わんのに豪華すぎるw
  さすが優夜さま、声優もハーレム要員なのか?!
 ・以降ナイトとのコンビで魔物狩りに励みます。でも魔物もレベルが高いらしく優夜
  さまでも苦戦の模様。
 ・最後に「賢者の書」なるものを手に入れましたが、後日何かの役に立つのかな?
 
 (現実世界)
 ・優夜さま異世界の魔獣ナイトとうっかりお散歩wまあまだ見た目は子犬だから問題
  ないのか。
 ・すると公園で佳織にバッタリ。
  モブ「イケメンと美女とワンちゃんのコンボだと?!。眩しすぎて目が―――!!」
 ・更にそこへモデル美羽ともバッタリ →修羅場展開期待もそこは期待外れ。
 ・トドメにひったり騒動。優夜さまとナイトで無事捕獲、
  → 公園のギャラリーからは賞賛の嵐!!!!

 (Cパート:異世界)
 ・フードを被った男が、仮面の女に「是非消してもらいたい相手がいる」

 王様への謁見はまた後日ってことでいいんだよな?。そしてCパートの男は殿下の部下
 でターゲットはレクシアでしょうか?。この女も仮面の下の素顔は美少女の予感?!
 → 現地妻2号要員なのか。また一波乱ありそうです。
 (まだ5話ですが)王様への謁見はまだですし、芸能事務所の話もあるし、それに加え
 この騒動と、どんどん風呂敷を広げていますが大丈夫なのでしょうか。

 ここまで順風満帆な優夜さまですが、まだ成しえていないことがあります。
 ・スマホ太郎「まるで将棋だな」
 ・賢者の孫「またオレ何かやっちゃいました?」
 そうです!後世に語り継がれる名言をまだ発せられておられません!!
 でも、優夜さまならやり遂げてくれると信じましょうw
 どんな名言が飛び出すか、来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第6話:優夜さままさかのゲーセンでチート能力発動
 {netabare}(異世界)
 ・先週手に入れた「賢者の書」を読み始める優夜さま
  ・賢者さまは全てを極め、神の領域へ達する。(魔法や武術に料理・絵画・歌etc)
  ・神々から「仲間になれ」と誘われた。(断る)
  ・お前もいずれ周りから恐れられる存在になるだろう。
  なんか厨二病の妄想ノートみたいな内容だったなw
  で、最後のアドバイスが、「恋人・友達等の人間関係を手に入れろ」とか、やはり
  陰キャの願望ダダ漏れじゃねーかwww
 ・と、思ったら最後に極めし魔法を全部伝承され、更にチートになった模様。
  (何故かペットのナイトにも)
 ・一方王城では、姫がプロポーズしたことが国王にバレ、国王ご乱心w

 (現実世界)
 ・学校行事として「校外学習」→ゆるキャン△イベントの模様。
  班員は楓と新たなハーレム要員(?)神崎凜と残念貴公子君。
 ・で、放課後何故か佳織たちも合流して、準備のために買い物に。
  「佳織さんはオーラが凄すぎて――」
  「偉いのは父で、私のことは『佳織』とお呼び下さい♡」
  こいつら、今まで友達じゃなかったんかい?!
 ・買い物が無事終わると、皆でゲーセンで遊ぶ流れに。
  優夜さま、友のためにクレーンゲーム攻略にチート能力を発動www
  (レベルアップした洞察力+「弱点看破」のスキル)
  まさかチート能力にこんな使い道があったとは・・・原作者天才かよw
  次々と友達のほしい景品をゲットする優夜さまw
 ・そして男子同士でお茶。友達との初めてのお茶に感動する優夜さま。
  しかし、その平穏を打ち破るように非常ベルが鳴り響く!火災発生!!
  そして、上の階には逃げ遅れた女子たちが!!!
 ・「守りたいあの笑顔」→ ここからは例の如く優夜さま劇場。
  水魔法と力技で女子たちを救出。でも凄い魔法を伝授されているなら、転移魔法とか
  もっとラクラク救出できたような?
  あと、バタバタ展開だったので「凜」のハートはゲットできたのかは不明。
  (危険を顧みず、自分を助けくれた王子さまに落ちないわけはないだろうが)
  次回「姉御肌気取り」の凜がどんな顔を見せるのか楽しみです。

 (Cパート:異世界)
 ・「弓聖」の少女:「救いのないこの世界を滅ぼす!」
 ・「神獣」のウサギ:「誰かに私の「蹴聖」の技を伝えて、阻止しなければ!」
  伝授先は優夜さまなんだろうが、いろいろてんこ盛になっている優夜さまにこれ以上
  必要なんか?
  それに「救いのないこの世界」ってそんなに酷いのか。魔獣の森以外は平和そうだが?
  情報が少なすぎて、この少女もウサギも「厨二」にしか見えんw

 国王への謁見はまだでいいんだよな? 怒り心頭の国王との謁見どうなることやら。
 で、新たに学園のゆるキャン△編に、先週の女殺し屋と別の「弓聖」の少女編と風呂敷
 を広げるばかりでなく、そろそろ各エピソードを回収してほしいのだが。 

 あと賢者さまは料理も極めていたらしいので、それを伝承した優夜さまは、ゆるキャン
 △編で凄いキャンプ飯を作ってしまうのでしょうか?!
 「『エ●ラのタレ』で異世界の凄腕料理人気取り」している某作品に、「格の違い」を
 見せつけてやってもらいたいものですw
 ということで、来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第7話:優夜さま実は「完全無欠な少年」じゃなかった件
 {netabare}(異世界)
 ・いつものごとくナイトとレベルアップに励んでいると、また魔獣に襲われている美少女
  助け、ついでに(以前ゲットした)「どこでもお風呂」で(汗を気にしている)彼女に
  体をきれいにしてもらうサービスを振舞います。
 ・彼女の名は「ルナ」。ある任務に備えてレベルアップするために、この魔獣の森に来た
  模様。彼女の依頼で暫く共に修行することに。
 ・ルナは蜘蛛の糸のような武器を操り、ゴブリン共を狩っていきます。2人と1匹の連携
  も様になってきてレベルアップを実感しますが、優夜さまが学園の校外学習があるため、
  修行を切り上げねばなりません。最後の夜、優夜さまがどこでもお風呂に入っていると、
  そこにルナが・・・
 ・「最後位一緒に入りたかったんだ♡」このラッキースケベ展開に、あたふたとするばかり
  の優夜さま。いろいろチート能力を身につけたとはいえ、中身はDT男子なんだよなw
  → こんな時こそ「すべてを極めた」賢者さまの出番だ!!ってアカン、こいつも周り
    から恐れられボッチで孤独死したので、「人間関係を手に入れろ!」とアドバイス
    するようなコミュ障だったわwww
 
 (現実世界)
 ・ついに校外学習が始まります。「ゆるキャン△」と思っていたら、米以外の食料は自給
  自足とかなりワイルドなキャンプだったわwwwしかも毒キノコ判定は先生がするとかw
 ・最初は釣り竿に「使ったことがない」と戸惑う優夜さまでしたが、浅瀬に入ると「魚の
  気持ちを読んで、動きを合わせる!」。幾多の魔獣と戦ってきた優夜さまには川魚など
  文字通り「雑魚」なのです!!
  モブ「どんな反射神経してんだよ!人間技じゃない!!」
  ヒグマの如く、素手でまさに大漁の優夜さまw

 (Bパートラスト:異世界)
 ・「もっと早く優夜に出会っていたら・・・いや、私は殺し屋。闇ギルドの一員にして
   『首狩り』と呼ばれる女」
  おもむろに仮面をつけるルナ。5話で暗殺の依頼を受けていたのは彼女だったのだ!!

 ということで、ルナのターゲットは姫様・レクシアでしょうか。それにしてもルナは、
 「我を雇うには金がかかるぞ」とふっかけて如何にも凄腕感を演出してたんだが?!
 それが魔獣の森でゴブリンエリート相手に大苦戦とか、これからレベルアップとか。
 ちょっと泥縄過ぎやしませんかね?

 それにしても優夜さま。普段は「美少女ホイホイ」なので、向こうから寄ってきてくれま
 すが、そういえば、助けにいく以外は自分からコミュニケーションを取りに行くところを
 見たことなかったわw
 プチ「古見さん」状態じゃん。しかもDT男子ぶりを露呈してしまうとは!!

 それから「すべてを極めた」と豪語してた賢者さま。強大な力は人を遠ざけてしまうのか?
 否!!「暗殺教室」では優れた殺し屋ほど(ターゲットに怪しまれず近づくために)高い
 コミュ力を有していましたよ。ハイ論破www

 ということで、現実世界も異世界もようやく張りまくった伏線を回収し始めましたね。
 優夜さまも実は「完全無欠な少年」じゃなかったってことで、次はどんなラッキースケベ
 にあたふたしてくれるのか、来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第8話:優夜さまに「おっ●い星人疑惑」浮上
 {netabare}(現実世界)
 ・校外学習の続きで、班員の誰も料理ができないので優夜さまが料理を作ります。
  天ぷら等案外普通の料理だったな。当然味は絶品なのですが、ただこれも「料理を極めし
  賢者の力」なのか、普段の自炊の賜物なのかよく分からん描写だったな。
  でも味は沢田先生曰く「私たちは毎日一流シェフの料理を食べているのに、ここまでおい
  しく感じるとは!!」→どこで?学食や給食等あの学園でか?
  皆に自分の作った料理がおいしいと言ってもらえることに、喜びを噛みしめる優夜さま。
 ・そして酔っぱらった沢田先生「だらしない自分にこんな優良物件はない!」ということで
  優夜さまにプロポーズ!!そして”むぎゅっ”とおっ●い攻撃!!
  「だいたい沢田先生が天上に釣り合っていると思っているんですか?」
  「ダメな先生が生徒の未来を奪うな!!」
  まあテンプレですが、沢田先生は「俺ガイル・平塚先生」キャラだったようですw
 ・ちょっと気になったのは凜。命の恩人の優夜さまになびいてる様子がない。それどころか
  お風呂で楓のおっ●いモミモミなど「百合疑惑」すら浮上する状況。
  で、その流れで「優夜さまは沢田先生のような巨乳好き?!」という「おっ●い星人疑惑」
  が浮上www先生ワンチャンあるんか?!
 ・で、2日目には熊が現れ、逃げ遅れた沢田先生を助けるため、熊と相撲して打ち負かすと
  いう・・・「金太郎」かよw。
  助けてもらった沢田先生も「ご褒美に先生なんてどうだ・・・まっ、気長に待つよ」
  意外と本気なのか?!
 ・そして退治した熊は佳織の親の権力他謎の力により、”番犬”ならぬ”番熊”としてこの学園
  施設で飼われることになり、これにて校外学習編終了!!

 (異世界)
 ・ようやく国王との謁見日のようです。迎えにやってきたレクシア姫御一行。ここで暗殺者
  ルナの仕掛けた罠が牙を剥きます。これをかわすとあっという間に彼女を追い詰め、あえ
  なくKO。ここで初めて優夜さまは彼女の正体を知ることになります。
 ・彼女の手当&話をするために時間をもらい、姫とともに気絶しているルナを自分の家まで
  連れて帰った優夜さま。
 ・あとこの一連の騒動は「『神獣』のウサギ」にもみられていたようで、「蹴聖」の技の伝
  授先として優夜さまに目を付けたようです。

 まあ優夜さまの無双ぶりよりも、沢田先生の「平塚劇場」の方がインパクトあったと思えな
 くもない第8話ですが、「優夜さまおっ●い星人説」が浮上するなど、女子たちの優夜さま
 に関する興味は尽きません。DT男子の優夜さまだけに、案外この説には信ぴょう性がある
 のかも?!
 で、異世界の方もついに国王との謁見日が来ましたが、ここでもいろいろ張り巡らしていた
 伏線が一気に回収されそうな流れになってきました。次回は異世界メインになるでしょうか。
 まあおっ●い祭りという感もありましたが、このおっ●い攻撃に優夜さまは耐えられるのか
 来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第9話:最近、優夜さまのサービスカットが凄い件
 {netabare}(異世界)
 ・事もなげに自宅まで転移魔法を使う優夜さま。驚く姫さまに
  「どうかしましたか?」
  → これじゃダメだな。「またオレ何かやっちゃいました?」位頑張らないと!
  この世界では、転移魔法は世界の常識が覆るレベルで、戦争になりかねないらしい。
  → 姫さまにきつく叱咤される優夜さま。
 ・気絶したフリがバレたルナ。自らの過去を打ち明けます。
  → 二つ名の「首狩り」は姫さまでも知ってる凄腕の暗殺者。まあ依頼の際、大金
    を吹っ掛ける位だったし。でもその割には突っ込みどころが多いのだがw
 ・そして死しか未来のないルナに「私の護衛になりなさい!!」と迫る姫さま。この
  姫さま、少しオツムが足りない子かと思いきや、意外としっかりしているようです。
  → それを承諾したルナ。そして話の流れで「どこでもお風呂」の話に?!
    (このお風呂には「疲労回復、魔力回復、美容効果」の効能があるらしいw)
    で、姫さまのご所望でルナと入浴。そこで恋バナを始める2人。
    → 姫さま恋敵として戦線布告。って、お前すでにプロポーズしてるやんw
 ・で、その後3人でお食事。って、モンスターに追われている他の護衛の者たちは放置
  で大丈夫なんか?
  → 姫さまのマウントアピールに、ルナは怪我人アピールで「優夜、食べさせて♡」
    と応酬。なかなかルナもやり手のようです。このまま2人は優夜さま宅にお泊り。
 ・そんな茶番を繰り広げた挙句、翌日は予定(現実での学校)があるから国王謁見を
  先送りにする優夜さま。優先順位は「学校>>>>国王」な模様wwwええんか?
  後日優夜さまが王都を訪問するということで、帰っていく姫さま御一行。
  → と思ったら、土壇場でルナが優夜さまの頬にキス!!「これは戦線布告だ!」
   → でも優夜さまには伝わらなかったようで・・・やっぱ中身はDT男子か~w
 ・最後は優夜さまの入浴シーン。ここ数話優夜さまのサービスカットが凄いんだがw
  なんかそういう需要もあるんか?!  
  そしてお風呂に紛れ込んできた、孟槐という猪もどき(?)の種族の子をゲット。
  回復系のスキルが使えるっぽい。これも声優井口裕香さんと東山犬に続き、声優
  ハーレムルートに余念がありません。名前は「アカツキ」として2匹目のペットに。

 (現実世界)
 ・今度は球技大会イベントの模様。先日の校外学習といい、クラス成績が先生のボー
  ナスに影響するという、ここの学校のシステムって教育的にどうなんや?!
  「暗殺教室」の浅野学長でさえ、ここまで露骨なことはしていないのだが。
  (そもそも優夜さま入学時に、理事長が「わが校が最も重視するのは人間性」とか
   言ってた教育方針に反していないか???)
 ・で、球技大会の練習が始まりますが、「サッカーのルールがよくわかっていない」
  ということで、優夜さまはGKに。
  → 当然の如く「瞬間移動?!」でシュートをキャッチすると、そのままスローで
    ゴール!!
 ・そして相変わらず凜は、楓のおっ●いにご執心。「ユサユサ攻撃」で男子の士気を
  高めますwこいつも人間性が求められるこの学園で大丈夫なんか?!

 (Cパート:現実世界)
 ・「ここね。」王星学園の前に立つのは、以前登場した芸能事務所の女社長。
  ついにこちらも動き出すのか。

 ルナの一件は片付いたものの、異世界はまだ「救いのないこの世界を滅ぼす!」で
 お馴染みの「弓聖」の少女編が残ってますね。来週は「神獣」のウサギが「蹴聖」
 の技を伝授しそうです。もう国王とは謁見できないんじゃないかw
 現実世界でもついに芸能事務所編が動きだしそうですが、なかなか優夜さまの後世
 に残るような名言が出ませんね。終わりが見えてきたので、それだけが気がかり。
 でも、優夜さまならやってくれると信じて、来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第10話:優夜さま進化しすぎて現実世界をハチャメチャにしてしまう
 {netabare}(異世界)
 ・今夜も修行に励む優夜さま。しかし一人での修行に限界を感じてもいるようです。
  そして強大な魔獣に遭遇 →絶体絶命のピンチに陥る優夜さま。
 ・その時「助けてやろう」と井上和彦のイケボとともに現れ、魔獣を瞬殺したのは、
  「神獣」の「キックラビット」。
 ・そのまま「蹴りをみせてみろ」と、当たり前のように師匠ズラして技の指導を始
  めるキックラビットさまw
 ・「どうして俺たちに稽古をつけてくれるんですか?」当然の疑問を尋ねる優夜さま。
  → 我ら「聖」と呼ばれる存在は、「邪」と呼ばれる存在に対抗するために、その
    技を伝授し後継者を育てる役目がある。
   → その後継者に選ばれたのが優夜さま。
 ・後継者の道を、PTA役員のような面倒事の如くあっさりと断る優夜さまwww
  しかし「愛する者を守れるくらいには強くなりたい」。わがまま放題ですが、
  → 魔法が苦手なキックラビットに魔法を教えるという交換条件で交渉成立!
 ・修行によりレベルアップした優夜さま。これで一定レベルに達し「種族の進化」が
  発動し、更なる高みへと昇りつめた模様。
 ・優夜さまがどのランクかは不明だが、この世界のランクは下記の通りらしい。
  「SS」→「SSS」→「EX」→「レジェンド」(「邪の者」はここ)
  「異世界でチート能力を手にした」と謳ってますが、上には上がいるようです。

 (現実世界)
 ・(先週の終わりの)女社長の強引な芸能界スカウトをあっさりと断る優夜さま。
  → 球技大会に目をつけ、その撮影許可を学校側と交渉するといいだした女社長  
   → OKが出た模様w「人間性を重要視」といってたこの学校、大丈夫なんか?!
 ・芸能関係者が見守る中、いつもの如く無双する優夜さま劇場かと思いきや・・・
  ・卓球:打ち返した打球で卓球台に穴を開ける!!→危険すぎて棄権
  ・バレー:コートを破壊!!→危険すぎて棄権
  どうも「種族の進化」で桁違いにパワーアップしたらしく、現実世界をハチャメ
  チャにしてしまったようですw
 ・佳織のテニスパートナーが負傷したため、助っ人に入る優夜さま。
  いざ試合が始まると、佳織のボールやラケットが、優夜さま目がけて襲ってくる
  という・・・どうも負傷したパートナーは佳織にやられた模様w
 ・思わぬ伏兵の登場も、力をコントロールしながら勝利に導いた優夜さま。
 ・佳織との帰り道「目をつぶって下さい」 →優夜さまの頬にキス。
  やはり鈍感DT男子の優夜さまは、何も気づかないのでしたw

 (Cパート:異世界) 
 ・「弓聖」の少女 VS キックラビット。苦手だった魔法をキックラビットが使える
  ようになったことで、優夜さまの存在を知る彼女。
  → 優夜さまを危険視し討伐対象を変更 →先に優夜さまを殺すことに!
 ・そして彼女は「邪の者」らしく、その力の一端を見せるとその場を去るのだった。
  「優夜に俺の技を少しでも多く教えなければ・・・」

 来ました!謎の「種族の進化」!!もうハチャメチャ展開が止まりません!!!
 もう人間というより「歩く凶器」と化した優夜さまw
 現実世界は佳織とのラブロマンスを描いて終わるのでしょうか。
 「またオレ何かされちゃいました?」
 の鈍感展開で終わる未来しか見えませんがw
 一方の異世界も師匠の修行が更に厳しさを増していきそうですが、次回タイトルが
 「いざ王都へ」
 て、国王と謁見するんかい!!そんなのんびりしている場合でしょうか。
 そして姫さまとルナに加え、この少女も恋のライバルになる展開も予想されますが、
 どうなるのでしょうか。また3人でお風呂にでも入るのでしょうか。
 目が離せない展開に、来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第11話:優夜さまの名言「極楽布団」に決定?!(今週はいろいろと神回!!)
 {netabare}(現実世界)
 ・先日の球技大会を撮影した雑誌が仕上がった模様。
  女社長「外堀を埋めてしまえばこっちのものよ。」
 ・一方優夜さまは彼の家で佳織に勉強を教えてもらっています。
  古典と英語は「言語理解のスキル」のおかげで佳織に教えられるレベルですが、
  他の教科は対応できない模様。
  → 全てを極めし賢者さまも現実世界の数学には対応できないのか?!
    やはり「完全無欠な少年」ではなかった模様w
  それにしても優夜さま、「孟槐の子」アカツキまで現実世界に持ち込んでいるの
  だが・・・そして佳織はそれを当たり前のように受け入れている模様。
 ・お手洗いにいった佳織ですが、場所が分からず「異世界への扉」の前で立ち尽く
  していると、そこに優夜さまがやってきて・・・まさかのネタバレだとwwww
  ・この先は異世界に繋がっていること(でも食堂じゃないよw)
  ・その世界にいって魔法が使えるようになったこと
  ・今までの活躍はここで得たチート能力のおかげだったこと
  それを「そうなんですね~」で軽く受け入れる佳織www器が大きいのか?!
  そして異世界へと誘う優夜さま。

 (異世界)
 ・佳織はノコノコと異世界についていった模様w無警戒にも程がある!!
  ここは異世界だということを理解した佳織ですが、さっきからおっとりしてると
  いうか、リアクションが薄いんだよなw
 ・「今までの自分は『ズル』をしていた」ことを告白する優夜さま。
  → これにもまさかのノーリアクションwww
    ・いつかこの世界をもっと案内することを約束
    ・そしてこのことは2人だけの秘密
    → 2人はもはや特別な関係では?!佳織はそちらのほうが気になる様子w

 ・一方王都。国王が優夜さまが同行していない理由を問うと、ここでもルナが
  「私が暗殺未遂を企てたため予定が狂った」と堂々とカミングアウトwww
  なんや、この暴露合戦は?!面白展開すぎるwww
 ・当然大激怒の国王 →姫さまの「そんなお父さま嫌い!!」にショックを受けた
  模様wルナをあっさりと姫さまの護衛として認めることに。
 ・そして国王と(優夜さまを迎えにいった)騎士隊長がルナのことを話しているう
  ちに、こちらも口を滑らせ「姫さまが優夜さま宅にお泊り♡」したことが発覚w
  またもや国王ご乱心wwwこいつ前も「うっかりさん」してたよなぁw

 ・暗殺失敗は依頼元の殿下の知るところとなり、殿下は次に姫さまとともに国王の
  始末に乗り出すことに。(魔法を無効化するアイテムも部下に与えた)
  → 失敗した場合は、王城を訪れる優夜さまに罪をなすりつける算段
 ・優夜さまも球技大会の振替休日等まとまった時間が取れたので、いざ王都へ。
  猫耳娘に興奮しつつも、異世界の貨幣を手に入れるため、アイテムの買い取りを
  商会に依頼。いきなり「現実世界の胡椒」って「転売ヤー」じゃねーかwwww
  (これでこの世界での一般家庭20年分の生活費相当の大金をゲット!)

 ・ついに国王と謁見。
  「そなたがレクシアを救った者か →求婚された者か →貴様が娘をたぶらかし
   たクソ野郎か~!!」国王早くもヒートアップw
  そして「手土産のひとつもないのか」と毒づく国王に、姫さまへと「極楽布団」
  を差し出す優夜さまwww「まあ優夜さまったら♡」と恥じらう姫さまw
  この世界で異性に布団を贈ることは「結婚したい、S●Xしたい」という意味w
  まあこの世界でなくとも、女性に布団を贈るという謎センスwww
  → 無自覚系DT男子キターーーーwまさに「またオレ何かやっちゃいました?」
 ・国王の怒りもピークに達したその時――殿下が放った刺客が来襲、封魔結界を展開。
  無力化する護衛部隊。しかし「種族の進化」を果たした優夜さまの敵ではない!
  ルナとともに刺客を瞬殺。

 (Cパート:異世界)
 ・刺客が所持していた紋章から、黒幕が殿下であることが発覚。そして騎士隊長から
  「優夜殿、力を貸してもらいたい――王国の危機なのだ。」
  → 依頼主につながる物証を持ち歩く刺客とかwww無能の極みやんけ!!

 いやあ神回ともいえる怒涛の展開でしたね。
 まさかのカミングアウトから佳織も異世界へ出入りすることになりましたが、姫さま
 のこともあるのにどうすんのって感じですね。さすが無自覚系DT男子w
 願わくば、「弓聖」の少女編をサッサと終わらせて、この少女を加え、姫さま、ルナ
 に佳織との「優夜さま争奪戦」を描いてもらいたいものです。
 「最強のおっ●いを持つ女」楓は完全に脱落ですかね。
 しかし、女性にいきなり布団を贈るという優夜さま。この原作者はやっぱり天才か!
 しかもしっかり「転売ヤー」ネタまでぶっ込んでくるとは!!
 優夜さまの名言は「極楽布団」でいいんじゃないですかね?!
 残り1話では厳しそうなので、2話ありますかね。優夜さまの「無自覚系DT男子ネタ」
 を期待して、来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第12話:優夜さま今さらながら冒険者ギルドに登録(2期の可能性キタ―――?!)
 {netabare}(異世界)
 ・暗殺騒動は一段落したものの、殿下の行方は不明、今だ予断を許さない状況。
  姫さま「私が王都を案内してあげる♡」
  → 自分の命が狙われているという危機感がないようですw
    当然騎士団長らが止めますが・・・
 ・OPあけのAパート冒頭には、しっかり街にいる姫さま御一行w
  で、優夜さまは冒険者ギルドに興味があるらしく、ルナと共に登録することに。
  ここでも恒例の優夜さま劇場w
  ・受付嬢「この水晶で魔力量を測ります。」→お約束の水晶を破壊。
  ・優夜「魔法の属性?全属性って書くとヤバそうだから、3属性位にしとこ。」
   受付嬢「3属性も魔法が使えるですか?!」(伝説レベルの模様)
   → しっかり「またオレ何かやっちゃいました?」アピールw
  で、最後に「異世界版沢田先生」が「いい男♡」とすり寄ってきます。この酔っ
  払い女「グレナ」と意味ありげに名乗って去るのだが、今後出番があるんか?
 ・で、皆で最初のクエストの薬草採取。もう緊張感のカケラもありません。
  そこへ騎士団長が来て「殿下の居場所が判明したので、優夜さまも来てほしい」
  姫さまをルナに任せ、殿下の元へ向かう優夜たち。
 ・殿下の潜伏先 →国王が殿下を隔離するために用意した館www
  → 自分で探した隠れ家とかじゃなかったんかい!!!ただのダメニートじゃんw
    しかもそれを探す方も時間がかかるって、どっちも無能の極みやんけwww
 ・館に踏み込むと「死んでやる!」の殿下劇場とかあったものの、無事捕獲!
  と、思った瞬間、突然の激しい突風と共に現れたのは「『弓聖』の少女『ユティ』」
  殿下の背後には彼女がいたのだった!!彼女の真の計画は
  「殿下を焚き付け王位に就け、多方面に戦争を仕掛け、人類を滅亡させる。」
  というものだが・・・いや、こんな愚鈍な男に任せてちんたらやるより、「邪」
  の力を有すユティさまが、さっさと国王らを排除するなり、直接人類滅亡させた
  方が手っ取り早くないですかね?!
 ・ユティの攻撃を魔法で防ぐ優夜さま。「お前が優夜?」ついに彼女が優夜さまを
  認識します。「幸運、優夜に遭遇」→ついに対決が始まるのかと思いきや・・・
  「だが残念、これだけ強いと『邪』の力を使う必要があるが、体力を消耗しすぎた」
  えっ・・・ユティさま、ここまでそんな大したことしてませんよね?!で、体力
  消耗ってどういうこと????アカン、この子もポンコツやんけ!!
  で、その場を去るユティ。
  >「優夜に俺の技を少しでも多く教えなければ・・・」
  キックラビット師匠の迫真の演技は一体なんだったのか?!

 (Cパート:現実世界) 
 ・佳織が優夜さま宅を訪問するも異世界へお出かけ中w。
  静かに帰っていく佳織・・・
 
 あと1話で終わりだと思っていたのですが、ここにきて
 ・謎のギルド登録
 ・緩いクエストで尺のムダ使い
 ・ユティとの対決も先延ばし
 ・しかも来週のタイトルは「優夜と佳織」
 て、どう考えても来週で終わりじゃないよな。どういうこと?!
 ネットで検索すると「13話で1期終了、2期の可能性高し!」という推察が幾らかヒット
 しますね。まあ同原作者の「進化の実」でも2期やったんだから、この方には謎パワーが
 あるのかも?それに知らなかったが、配信や原作の人気は結構高いらしいです。

 そして来週は佳織と2人で異世界旅行でもするのでしょうか。彼女のことを大切だと
 思うなら、彼女にも「極楽布団」を贈ってあげてくださいねwww
 もしかしたら2期決定の発表があるのか、来週も「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

・第13話:優夜さま、両世界の壁をとっぱらい「異世界交流」を進めてしまう
 {netabare}(異世界)
 ・殿下の処遇を決める話し合いで、彼の過去が明かされます。
  → レクシアの魔力暴走に巻き込まれて人生が変わったと、悲劇の主人公を演じる殿下。
  その殿下に自分の過去を重ねる優夜さま。
  → 完治草で作った薬を飲ませると、大火傷の跡だらけだった殿下の体が綺麗に回復。
    一同「ハア―――――――――!!!!!」
 ・姫さま、殿下の罪:彼女を暗殺しようした事を赦す等大立ち回りを演じ、殿下極刑回避w
  その代わり領地と館は没収 →此度の優夜さまの恩賞に(騎士の爵位もゲット)。
  → 家に生えている薬草で、異世界で成り上がりを果たす優夜さまwww

 ・殿下の騒動がひと段落するも、「邪」の存在に怯える優夜さま。
  「ウサギ師匠なら勝てる方法を知っているかもしれないが、今は自分のできることをする
   しかない。」
  独りで修行する優夜さま。→いやいや、そのための「聖」の者だからそこは頼ろうよw
 ・そこへ襲ってきたユティ。「驚愕・・・かわすとは。」
  → ウサギ師匠に技を伝授されることなく、最終決戦へw
  「どうして俺たちを攻撃する?」
  「脅威。私の計画に邪魔になりそうだから・・復讐。」→謎のワード「復讐」?!
 ・その頃、佳織が優夜さま宅へ。「疚しいことはないんだから♡」といって不法侵入www
  そしてユティとの激闘の最中にノコノコ現れる佳織w
 ・絶対絶命のピンチにまたもや颯爽と現れるウサギ師匠!!このまま出番なしかと心配したぜw
  師匠の調べで、ユティは殺された「弓聖の師匠」の仇を取るため、この世界に「復讐」を果た
  そうとしていたことが判明!!
  → ユティの師匠は人間に裏切られ殺された模様?!
    「聖」の者の強さは「レジェンド」ランク。どうやってパンピーは殺したんや???
 ・ついに「邪」の力を解放したユティ。ウサギ師匠をも圧倒するその力!!
  この時アカツキが立ちはだかると、謎の力で「邪」の力を封印 →あえなく倒されるユティ。
  ユティの処遇を優夜さまに任せると告げ、颯爽と去っていくウサギ師匠。
  (アカツキの「聖域スキル」で2度と「邪」の力は発動しない模様)
 ・ここに佳織が合流。背後に忍び寄る魔物を殺す優夜さま。
  「これが今の俺のもうひとつの日常なんだ・・・相手が魔物とはいえ、簡単に殺す俺って怖い
   かな?」
  「優夜さんは何も変わっていません。私を最初に助けてくれた時から♡」
  「ありがとう」

 ・ここでED。その後の様子をダイジェストで描写。
  ・姫さまに佳織を紹介 →恒例の裸のつきあい「お風呂タイム」www
  ・ユティはまさかの「現実世界で王星学園入学」www
 
 両世界の壁をとっぱらい「異世界交流」を進めてしまう、優夜さまw
 最後はもっとハーレム感期待していたのに。
 殿下の茶番なんてどうでもいいから、ユティも入れて4人で恋バナしろや!!!!
 なんなら楓も入れて「現実世界の『おっ●い』の破壊力」を異世界人共に見せつけてやれや!!
 しかし、両世界のヒロインたちを「ごった煮」にした優夜さま。
 これ原作ではどうなっているんでしょうか。
 あと2期のアナウンスもなかったな。あれだけEDで詰め込んだので2期はもうないのかも。
 ただ「進化の実」ですら2期がある謎原作者だけに、今後の動向に
 「オラ、ワクワクすっぞwww」{/netabare}

タイトルに偽りなし!
「現実世界」と「異世界」で「俺tueee」を見せつける「欲張りさん」な作品でしたねw
(まあ「異世界無双」や「完全無欠な少年」は怪しいところもあったが)
「天使様に駄目人間にされた!!」と嘯いている某作品よりは、清々しさがあったかなw
こういう作品を楽しみにしてる層も一定数いる感じなので、そのニーズは満たしているんじゃ
ないですかね。
個人的には名言「極楽布団」も飛び出したので、満足しましたw

レビューしながら気づいたのですが、今回のレビューは多分「実況感覚」なんだよね。
今期は6作品を中間レビューとして1,2話毎に更新してましたが、正直本作のレビューが一番が
書いてて楽しかったなっと(笑)。
「思ったことをちゃんと文字化してみる」というのが、ポイント高いのかも。
漠然とアニメ観るだけより、2倍楽しめる感覚がありましたねw

今後もこういう「『ネタ枠』のアニメを実況感覚で更新していく」という試みは、また挑戦し
ようかなっと思います。意外と素材選びが大事かもw
そういう意味では本作は「ツッコミどころ満載」で「極上な素材」だったと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 14

あ~にゃ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

テンプレ展開が好きなら見ていて気持ち良い

絵の上手いエロ漫画っぽいキャラデザですが、女の子キャラが可愛くて個人的にとても好きです。

毎回、新しい女の子(カワイイ)が登場
→分かりやすい悪役登場
→チート能力で倒す
→主人公がモテモテ
という鉄板な展開ですが、見ていて気持ち良いです。

ですが‥
どのストーリーも中途半端な状態で別のストーリーに切り替わってしまうので落ち着かない印象を受けました。
主軸となるストーリーがあったほうが続きが見たくなると思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

猫好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

これ、知り合いには見てるって絶対言えないやつwww

友達からも家族からも激烈ないじめを受ける残念ニートの主人公が、祖父の残した遺品の力で異世界への扉を見つける。そして超ナイスバディの美少年へ変身。お金は異世界アイテム換金で作り放題、悪役家族・級友を蹴散らし、超エリート学校の友達と美人の女子を手に入れ逆転、成り上がり人生。そんな異世界テンプレを盛り盛り。人生、欲しいものは見た目とお金と他人より優れた能力とモテ人生がテーマのアニメ

そんな中年おやじ漫画雑誌に載ってそうな欲望丸出しの展開に私はかなり引いた。ここまでどストレートに恥も外聞も臆面もないのはある意味すごい。他人にはこのアニメ見てるって言えないよねぇ

まぁ、でも、人生、見た目とお金が一番なのは事実よ。嫌になるくらいね

実際、女子なら体重数kg絞るだけで、街で声をかけられる事が倍にアップするし、服を選ぶのがすごく楽しくなる。実際に経験した私が言うんだから間違いない
きっと男の子だってそれはおんなじなんだと思う

それで、別に妄想すること自体は悪くは無いわ
俺つえぇ最強、イケメンないすボディで可愛い子に人気な俺
そんな人に言えない妄想に浸るためのアニメ

だからこれ見てる人たちを軽蔑なんかしないけど、、

こんな願望まみれのアニメ見るくらいなら、ジムに行って体を鍛えなおした方が、最強人生が俺を待ってたなんてファンタジーに浸るよりはマシだと思う

食事を見直して、近所のジムで一日30分筋トレを始めてみればいいわ

彼女が出来るか、お金持ちになれるかどうかは保証できないけど、体は引き締まる。服はに合うようになる、なにより実際に自信はつく

だからこんなアニメ捨ててジムへ行こう!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3

65.6 20 料理アニメランキング20位
天地創造デザイン部(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (139)
463人が棚に入れました
光、水、大地を造り――そして、そこに住まう生き物を、動物たちを造ろう――と思ったけど面倒になって下請けに出した…!?神様から生き物の創造を依頼された天地創造社。地上に存在する生き物は、天地創造社のデザイナーたちが造り出していた。この生き物は、どうしてこんな姿なの?この生き物は、どうしてこんな生態なの?生き物誕生の裏側には、神様からのムチャ振りを独創的なアイデアで実現しようとするデザイナーとエンジニアたちの苦悩と歓喜のドラマがあった!「面白くて、ためになる」と多くの反響を巻き起こした“生き物創造お仕事コメディ"が、2021年ついにアニメ化!

声優・キャラクター
榎木淳弥、原由実、井上和彦、梅原裕一郎、諏訪部順一、岸尾だいすけ、大空直美、竹内良太、泊明日菜、木野日菜、逢坂良太、水島大宙、龍田直樹

えりりん908 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

苦笑いが止まりませんww

今期たまたま、2期が始まる「はたらく細胞」と似てる、
生物あるあるのお話なんだけど、
はたらく細胞みたいなドラマチックなエピソードは、
とても成立しそうもない、C級ギャグってところが、
はたらく細胞とは大きく違っています。

でもここまで、業界構造をなぞって来られると、
もうこれは、苦笑するしかないですねww

神様がクライアントさんとすると、
広告代理店を挟まずに直接受注できるだけ、
有力なクリエイティブハウスなのかな?
ADさんの人数もいっぱいで、いろんな方向性で制作している感じ、
楽し気でいいです。
ただ、受注獲得を「天啓!」のヒトコトで片付けてしまうあたり、
事情が聞こえて来ない、下請けっぽい感じです(*^▽^*)

それでも、あいだに元請けを挟まないのは、
旭プロダクションという、このアニメの制作会社の、
業界における微妙なポジションの意地なのかも(笑)

お話自体は、まあ中身は無いです(笑)

ていうか、進化論的にか、適者生存的にか、
実際に存在する生物について、
地球上で生きていける生態を紹介する、
言ってみればトリビア的な、お勉強番組なんですけど、
作画とか、キャラクター造型とかの、
いい具合にチカラの抜けた雑な感じ。

さすがのC級ギャグw
どこからでも始められて、
いつでもやめられる脱力感、絶妙に微妙です。

もう2度と見なくても全然気にならないし、
偶然やってたら、見ちゃってもジャマにならない、
このどうでもいいって感じ。

正直言って、なんだか、素敵です(笑)



・・・・・・・・・・・・・・・・・

なんか、観たり観なかったりしているうちに、
いつの間にか、終わっちゃって。。。

きっと、そういう作品なんだと、思いますねー

変なアニメー(笑)ディスっている訳じゃないですよ。

変なアニメっていうのが、本当、この作品の良さなんだなって、
そう感じていますww

投稿 : 2024/04/20
♥ : 22
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

傲慢

5話までの感想{netabare}
うわぁ、インテリジェントデザイン教かぁ。
どっかの宗教団体がスポンサーについてるのかな?
それはそれで構わないんだけど、あの“ポケモン”ですらラマルク色が強すぎると思ったのか、ゲームは知らんが最近アニメの方でネオダーウィニズムネタをやっててビビったのに、そんな時代にこれかぁ。
で、真っ先に気になるのは…コイツらをデザインしたのは誰?
普通に考えりゃ「神は自分に似せてお造りに~」だけど、う~ん、そんなん?
人体も結構不完全だと思うんだが…できれば最初は形容しがたい存在で、自分達で「人間みたいな姿」をデザインして欲しかったかな。
あ、それだと怒られちゃうのか。
本当は概念的なモノで私の目には人間の姿に見えてるだけ、と考えるようにしよう。
“タツ”ノオトシゴを作った後に竜を作ったのも順序が変に感じたが、名称も概念的なものなんだろう、英名はシーホースだしね…ってやっぱりこれって欧米(キリスト教圏)向け作品?
デザイン部に黒人居ないのは大丈夫なん?

内容は、現存する動物に対して「こんな形質になったのはこんな経緯があったからでした」と創作ネタを披露するというモノ。
ぶっちゃけ真実(どこまで真実かは諸説あるが、一般的な学術的な進化プロセス)の方が面白いので創作ネタがイマイチ。
例えばコアラのパップ、毒を分解するために必要だとは言うが、じゃあなんで毒を食わなきゃならないの?という部分は「デザイナーがそうしたかったから」。
ええ、そこは普通に「住むとこ追われてそれしか食うもん無かったから」の方がよっぽどドラマチックな気が…。
更に4話のラッコなんて、最初から答えが決まっててそこへ向かうための恣意的な理詰めを展開してるだけの出来レース感が酷かった。
作品全体がそうなので「そういう作品なんだよ、ナニを今更」と言われたらそれまでなんだけど、もうちょっとなんかこう、意外性というかハメを外したというか…無いモンかね?架空の生物は論外ね。
地獄って誰向け?
と、文句っぽくなっちゃったけどなんか惜しい、もうちょっと料理のし方があるんじゃないかなー?と。
科学で上手く説明できてないヘンテコな形質についてオリジナル考察を展開すれば面白くなりそうなんだけどなぁ。
雰囲気的に“ミイラの飼い方”にとても近いモノを感じる、スタッフ被ってたりする?

それ以外では、1話アリクイのエピであまり運動しない方が美味しいと言ってたが、だとすると「メガテリウムは美味かったのかな、絶滅させるくらいに」と思ってしまったりw
そう考えるとやっぱり人間(まだ造ってない?)のデザインはどういう認識なのかが気になる、もしくは作中段階では誰も人間を作るということを考えてないとか?
活きのいいソーセージってユムシ?韓国でよく食べられてるらしいが、だからトウガラシ入れたのかな。
パンダもリアルであんな風にホイホイ増殖できたら楽なのにねー、そんな願いを込めたネタだったのだろうか。
また、モルフォ蝶やメンガタスズメなどが登場したがこれらは名前の紹介がされなかった、「分かる人だけニヤリとしてちょ」ってことか?


で、それはそうと、実は一番気になってることがありまして。
「本当にいる生き物図鑑」のコーナー、SDキャラクターにモアモアとしたエフェクトがかかってて変。
やりたいことは分かるんだ、この演出何て言うんだ?最近のアニメでもあったハズだけど…ああもう出てこない。
ってことでちょっと古い例になるけど、ゲームの“かんばれギンくん”みたいなのをやりたいってことは分かるんだ。
なのだけど、枚数増やさないでエフェクトでそれをやろうってのは無理が過ぎる、手前でストーブ焚かれてるようにしか見えない。
なんか一歩足りないって印象はこういうところからも溢れ出てるのかなぁ?と思ったり思わなかったり。{/netabare}

途中で断念{netabare}
なるべく好意的に見ようと頑張ったけど段々ムカムカして来て途中で断念。
どうしてもデザイン部の連中が生命を弄ぶ奴らに見えてしまって…これが見た目化け物ならまだ許容できたんだけど、ヒトの姿をしてるせいで傲慢にしか映らない。
生き物はお前に気に入られたくて誕生したワケではない。
最後にクソ共がベリっと脱皮して名状しがたい姿を現すとか、ヒトをデザインする展開とかあるのかも知れないが、そこに辿り着く前に我慢の限界を迎えてしまいました。

傲慢であることに無自覚なのはどうにもダメだ、そんなの気にする私も傲慢?{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

発想はいいですが、ちょっと間違っちゃいましたね。

 1番初めのキリンのところで、現生物、まったく想像上の生物、神話の生物と3種類出てきて、機能的な考察をしたところまでは「おや?面白いかも」と思いましたが、次からは現在の生物のトリビアになってしまいました。

 進化のことは詳しくないですが、どうやら動物の機能というのは言われているほど奇跡的な適応がされているわけでないらしいですね。

 奇妙な動物の形状や性質が自然の奇跡と感じる場合もあるでしょう。ですが、脊椎動物で脳があって神経組織があって、消化器官があって、感覚器は…が前提ですからね。どうしても「進化」という事実からは抜け出せません。
 機能だけで考えれば当然もっと効率的で安全性の高いデザインができるはずです。なのにデザインした結果が現状の地球の生物なら、天地創造デザイン部のデザインが全然ストーリーとして活きてこなくなってしまいます。

 地球の生物の仕様にという制限があるならキリンのところで植物的な動物を出すべきではありませんでした。

 現生物の対抗軸として想像上の生物が毎回でてくるなら面白いかなあと思いましたが、毎回毎回想像して絵に落とし込んで行くとなるとかなり難易度は高いでしょう。
 さらに現在の地球との整合性を取るためには、非効率な脊椎動物のほうが勝っている理由をつけなければなりません。昆虫やもっと原始生物まで広げたとしても同じことでしょう。
結果的に動物紹介アニメになってしまいました。さらにそれすらマンネリで話が続かない感じです。

 ということで、現地球の生物をもっと機能的な生物に置き換える…というストーリー展開なら話にはなったでしょうが、本作のやり方だとちょっと厳しいですね。登場人物のギャグが面白いわけでもないですし。エロさも中途半端だし。

 発想は良かったかもしれませんが、ちょっと間違っちゃいましたね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 6

54.7 21 料理アニメランキング21位
とあるおっさんのVRMMO活動記(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★☆☆ 2.5 (103)
266人が棚に入れました
超自由度を誇る新型VRMMO「ワンモア・フリーライフ・オンライン」の世界にログインした、フツーのゲーム好き会社員・田中大地。 モンスター退治に全力で挑むもよし、気ままに冒険するもよしのその世界で彼が選んだのは、使えないと評判のスキルを究める地味プレイだった! やたらと手間のかかるポーションを作ったり、無駄に美味しい料理を開発したり、時にはお手製のトンデモ武器でモンスター狩りを楽しんだり―― 冴えないおっさん、VRMMOファンタジーで今日も我が道を行く!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

MMO墓場へ埋葬!いや…、ゴミ箱行きかな?

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.20

 主人公のアースさん、観ていて引くほど大人気ありません。NPC相手にマジでぶち切れます。

 俺に構うなって言ってるだろ〜!…。何、ゲームにマジになってんですか。ゲーム進行上のシナリオか何かでしょう?NPCとプレイヤーキャラの区別がついてない危ない人かな?

 どうも、なろう作者はMMOとかをやったことが無い疑惑が真実味を帯びてきます。

 本作品のアースさんも、面倒は御免と言いながら強い装備やアイテムはNPCに貰って、イベントに首を突っ込みます。ソロプレイしてれば、楽しむためにそうなりますよね。

 ゲームの運営側の人物が少し出てきて、棒振りみたいに一部突出したプレイヤー対策の話をしますが、弓の能力を抑えようとか、いや…工夫の余地が無くなって可愛そうだとか、アースさんがいかに道化かが分かる様なメタ発言をしますが、良くないですね。

 アースさん、オンラインゲームで遊ばせて貰っている存在に過ぎないのに、NPC女性に「お前は俺のことを理解してくれていると思っていたのに!」とか、ヤバい台詞を吐きます。

 強敵相手に戦う時も、ブツブツと痛い独り言を喋りながら戦うし、ソロプレイでこれは、精神を病んでいるとしか思えません。

 メイプルさんやサンラクさんの様に、プレイヤーキャラの友人もたくさんいる、ティーンエージャーならまだ許せますが、社会人でこれでは、会社でも嫌われてそうです。

 おっさん設定、ソロプレイ設定、目立ちたくない陰キャ設定、ヤレヤレ男っぽいけど、強度のかまってちゃん設定とか、どれも主人公にヘイトを集める狂った設定としか思えません。

 こういうのが良いと思われていた時代もあった…と、言うことでしょうか。観ていて悲しくなる地獄の様なアニメでした。
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 11話まで観ました。2023.12.12

 ここまで観ても面白くありません。企画者は、過去作の失敗や成功を分析してないのかな?マーケティングとかどうなってんの?と疑問に感じるアニメです。

 低クオリティなので元々成功するつもりも無いのかもしれませんが、こんなゴミを制作させられるスタッフや声優の皆さんが不憫です。

 VR(フルダイブ)MMOモノの過去作がどうなったか考えたら、本作品が成功するハズが無いことは分かりそうなものです。

 大ヒットしたソードアートオンラインやログ・ホライゾンは、プレイヤーがゲームからログアウト出来ず、デスペナルティがリアルな死だったり、大事なものを失ったりする緊張感がありました。

 初期作品の.hackも、未帰還者問題を絡めた人間ドラマが面白かったです。

 大したデスペナが無いのに、ゲーム内キャラになりきってイキっているインフィニット・デンドログラムや七星のスバルは感情移入が出来ず面白くありませんでした。

 棒振りのメイプルの様に、他のプレイヤーとともに楽しそうにプレイしている作品ならまだ、観る意欲も湧きますが、本作品の様に他のプレイヤーと絡まず、デスペナも無く、NPCとしか遊んでない都合の良い事しか起こらないVRMMOなんて、ヒットするわけありません。

 資源と人材の無駄遣いの駄作の制作は、もう少し考えた方が良いと思います。無謀や蛮勇は挑戦とは違うんやで!

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 10話まで観ました。2023.12.05

 アースさん、妖精国に行ってから、全然MMOじゃなくなっています。もう、NPCとしか交流しません…。他のプレイヤーはどこへ行ったのかな?

 フェアリークィーンとかにモテてもなぁ…。悲しくならないのかなぁ。

 もう、普通のゲームをプレイしているのと変わらず、主人公の都合の良いことしか起こりません。MMOの看板は下ろした方が良さそうです。
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 8話まで観ました。2023.11.21

 アースさん、妖精に好かれ過ぎてるとかいう謎の理由からフェアリークィーンがチートスキルをくれます。

 贔屓されすぎです。他プレイヤーは単一スキルに特化しないと遊べない仕様に変更されるというのに、酷くね?

 もう、生産職やるプレイヤー居なくなるでしょ。クソゲー確定MMO、過疎りそうですね。

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 7話まで観ました。2023.11.17

 主人公のアースさん、MMO内で楽しく冒険します。最初の不遇職やら何やらの設定は忘れてしまったようです。

 ゲーム内で活躍する物語は、安定感があって良いですね。所謂、決定事項下で優秀さや出世を争っている感じです。

 エリートは、大企業や官庁、軍隊、学校等の強固な組織内で切磋琢磨する存在です。

 組織の決定事項下で一つでも上を目指すのが、エリートに期待される態度です。野に下ったら、いくら優秀でもエリートではありません。

 本作品みたいに、ゲームという強固な組織の決定事項の代替としての環境下で強くなっていくというのは、競争に破れたエリートやそもそも強固な組織に加入すら出来てない非エリートの癒しでしかありません。

 主人公のリアルな状況は年齢が38歳と、サラリーマンということしか公開されていませんが、OPでは、C級、D級サラリーマンであることが示唆されています。

 物語が欲望の代替というのは、悪いことではありませんが、やはりアニメ化の時期が悪いというか、遅すぎるというか、設定に手垢が付きすぎてるというか、既視感がアリアリでアニメのクオリティも低いというか…。

 ぶっちゃけ原作が古すぎです。癒やしを目的に視聴するにしても、昔の原作を今更このクオリティでアニメ化しても駄目だろ!視聴者舐めすぎですね。

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 5話まで観ました。2023.11.01

 フェアリークィーンとバトル!主人公、ゲーム内で有名になります。

 しかし…、NPCにゲーム内でモテてもなぁ…。38歳…、サンラクさんと違って痛すぎます。後、20年若ければ微笑ましいのですが…。

 おっさん設定、キツすぎます。無くても良かった様な…。アニメ、ゲームに寛容になった現代でも、同僚がMMO内ではっちゃけてたら、引きますね。

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 4話まで観ました。2023.10.26

 課金してやり込んでいるであろう、一流プレイヤーをイベント中に他のプレイヤーの前で辱めて、何もしていない主人公に恩恵を与える…。

 運営酷くね…?何なのこのクソゲー?別にゲームのルール内で暴れまわっても犯罪じゃないし、ここまでやられる必要ある?

 課金したり、やり込んだりするのがバカらしくなります。後、ゲーム内キャラに成り切っているのは引くレベルです。どういう精神状態でプレーしてるの?

 主人公アゲが凄まじく、運営との癒着を疑うレベルです。こんなクソゲー、誰がプレイするの?

 メイプルはまだ、ガチ攻略勢だったので許せますが、ヤレヤレでやっているオッサンに便宜を図る意味が不明です。誰得の妄想なんでしょうか…。

 どこまで酷いことになるか、目が離せません!
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 3話まで観ました。2023.10.19

 明確に面白くありません。常に、だから何だよと思ってしまい、ツッコミすらする気になりません。

 防振りのメイプルは女性で、ゲームを楽しんでいたのでまだ面白味がありましたが、ヤレヤレ系のおっさんが主人公の話にどう興味を持てと?

 MMOで男性主人公が女性主人公と同じことをやってウケるわけ無いだろ…。

 観るのが苦行になりつつあります。ユニークスキルの方がまだ命と生活がかかっているのでマシでした。年間ワーストも視野に入りそうです。

………………………………………………………………………

 1話観ました。2023.10.03

 転生や帰還出来なくなるわけでは無いまま、ゲームで38歳男性が活躍するお話です。

 ゲーム内で主人公にひたすら都合の良い展開が1話から続きます。クソゲーかな?

 ゲームしているだけの話は、失う物が何も無いので、嫌ならログアウトするだけだし、どうも観ていて面白いと感じません。

 もう、私、視聴のハードルが下がり切っており、不快じゃ無きゃいいか?になっているので、一応視聴は継続しますが、オススメは出来ない感じです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

mimories さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

ひとつ問題があって(中略)退屈だと不満が出てるっす

…というセリフがあるが、そんな生易しいもんじゃない。作品に対しあまりボロクソに言うのは憚られるが、本作品については何言ってもいい気がする。

最低。
強く意識して作らんとここまでダメなの出来ない。どうしてもバカになりたい人以外観てはいけない。なんでこれが商売になるか全く意味がわからない。

8話まで観たが、ダメな理由を挙げると夜が明けそうなのでしない。
あえて良いところは…
OPはsaji。
以上。

でも最後まで観る(笑)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0

たナか さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

まんがでわかる!VRMMO(わからない)

中抜き企画にこれほどマッチした作品があろうか。
クソアニメというか集金の残りカス。

OPEDの楽曲だけはかなりいい。無駄に。南無。

01
王道少年漫画的なイメージのOPだったが結局オレツエー紙芝居だった。

ひとりでブツブツ言ってるだけのシャンフロよりは他人が絡む分マシなのか?と一瞬だけ思ったがやはりそんなことはなかったぜ。

作画はキービジュアルの時点で期待してなかったが、まさか作画よりも中身のほうが輪をかけて酷いとは思わなんだ。ご都合を超えて破綻してるというか何も考えてねえだろコレと思ったが多少売れてる様子。ファンを集めたらそのまま詐欺集団のカモリストが完成しそう。ツッコミどころしかない。間違い探しじゃなくて正解を探すレベル。ツッコミどころを書くとあらすじが完成してしまうやつ。

多分境界知能の方々に向けた福祉用途のリハビリ用作品なのでしょうか。患者さんに「ん?これっておかしくね?」って気づいてもらって脳を活性化させる的な。何もかもが完全に破綻してるのでマジでやってるわけではないのでは。多分。マジでやってる気ならこれはもうホラー作品と呼ぶべきでしょう。

シャンフロは「出来の悪いゲームばかりやってたら何故か強くなった」だったが、これは「不遇なスキルばかり覚えたら実は凄い組み合わせがあった!」ってか。多分作者はMMOしたことないんでしょう。バカにしすぎ。棒振りが良作に感じるレベル。

OPEDのアーティストが本気で可哀想。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3

69.7 22 料理アニメランキング22位
舞妓さんちのまかないさん(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (74)
190人が棚に入れました
青森から舞妓をめざして京都にやってきたキヨとすみれ。ところが、ひょんなことから キヨは屋形(やかた)のまかないさんに。花街(かがい)を舞台に、舞妓たちの毎日の食事を作るまかないさんとなったキヨ、舞妓として『百年にひとりの逸材』と将来を期待されるすみれ、そして一緒に共同生活を送る舞妓たちの日常が、おいしいごはんを通してほっこりと描かれます。

声優・キャラクター
花澤香菜、M・A・O、高山みなみ、松田颯水、片貝薫、小山力也

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

京都の置屋のまかないさんの話?

私がこのアニメを知ったのは「Doki Doki! NHKワールド JAPAN」という、NHKの海外向け放送番組を紹介する番組でした。この番組中で、日本でもNHK Eテレでの放送があることを知り、開始を待っていたという感じです。

ということで、NHK WORLD-JAPAN では先行して2021年2月から英語字幕付きで放送されていたようです。ということで、実は既に全話アーカイブ配信されていたりします。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/maikosan/

しかし、私はEテレでの放送を1話ずつ追うことにしました。ということで第1話の話です。

本作は、1エピソード約10分のショートアニメです。作品タイトルの通り、主人公のキヨは、経緯は不明ですが京都の花街にある屋形(いわゆる置屋さん)でおかあさんや舞妓、芸妓さんたちの食事を作る仕事をしているようです。

第1話では、キヨの同郷のすみれも出てきました。他のメンバーは良くわかりませんが、キヨたちは中卒で京都に出てきているようです。

「いつの昭和だ」という気もしますが、たぶん舞妓さんというのがそもそもそういう職業なんでしょうね。

普通に食べ物が出てきますが、NHK WORLD-JAPAN で放送されたくらいで日本あるいは京都の文化を紹介するような側面もあるみたいです。

土曜日の朝から気楽に楽しく観られるアニメとして、意外とお勧めですね。

2022.1.3追記:
後半は年明け1/8からの再開となりますが、1/3にNHK Eテレでお昼の12時からこれまで放送された13話分の一気見振り返り放送があります。

番組最後の「きょうのまかない」のコーナーに、きよちゃんすーちゃんとともにいつの間にかすっかり定着しているつる駒さん姉さんとの再会も待ち遠しい年明けなのでした。

2022.06.12追記:
36話で、とうとう終わってしまいました。毎週土曜日の朝の楽しみでしたが、これで終わりというのはちょっと残念です。またそのうち、続編が作られるといいなあ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 28

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

この数年でTVアニメNO1。2期は作らないでほしい。キャラも話も題材も絵も音楽も全部素晴らしい。

 初めの数話をまとめて見て以降、毎週楽しみにしていました。ということで半年以上の間、お付き合いしたということです。アニメってこれが大事な要素でもありますね。

 とにかくその期間それを見た、という充実感、満足感とともに喪失感があります。この感情ってゼロ年代くらいまではちゃんとあった気がします。
 物語の始まりがあって、展開してそして結末がある。その盛り上がりと満足感。すべてとはいいませんが、今の1クール尻切れトンボアニメ、分割2クールのマルチメディアアニメにはそれがありません。

 本作は盛り上がりがあったわけでも、完結というわけではないですが、本作の内容上、逆に日常生活をずっと見続けただけに、ここで終わりと言われるとそれでいいのだと思います。が、寂しさはひとしおです。

 古都京都という私にとっては非日常で、しかも舞妓さんの置屋というタイムスリップしたかのような空間。それなのになぜか郷愁をそそるような感じの素晴らしい作品でした。

 NHKという特殊な放送局だからこそ作れたのかもしれません。今後もアニメによる伝統文化と歴史の発信を期待します。


 本作についてですが、どうしても幼馴染の中途半端な存在が気になってWIKIで確認したところ、話の展開があるみたいですね。私はアニメについては結果的にそこに行かなくて正解だと思います。

 料理、舞妓、置屋の世界、キヨとすみれの2人に焦点をあてたからこその作品だと思います。それを美しい作画と美術、落ち着いた演技の声優さん、そして音楽が素晴らしいと思います。

 とにかく半年以上にわたり楽しませてもらいました。非常にいい作品でした。ロスになるかといえば不思議なことに満足度が大きいので、落ち着いて最終回を迎えられました。満足故に寂しさを受け入れられるということでしょうか。
 見たくなったら、また折を見て再視聴すると思います。できれば2期以降は作らないでほしいなあ。日常が続くならいいですけど。

 気持ち的に満点以外つけられないので、本サイトの評価の主旨とはズレますが、満点でお願いします。


追記 一点だけ書き忘れてました。34話のショートコーナーの最後に出てきた「おかゆライス」ですが、ゆうきまさみ「究極超人R」でR田中一郎が食べてましたね。



以下 30話くらいで書いたレビューです。


 本作については毎週NEWが来るとすぐに見ています。この数ヶ月一番楽しみな作品となりました

 伝統文化の世界を美しい作画で魅せてくれる本作には本当に癒されます。もちろん芸舞妓さん遊びは、芸能の世界で「大人の遊び」であり、旦那が少女と遊ぶ世界です。大金も動きますからいろいろあるとは思いますが、思いっきり毒を抜いて完全に性善説で見せてくれたのが奏功しています。(京都の舞妓さんは基本的に〇〇活的なことは一切ないそうですけど。その辺はいわゆる温泉芸者さんとは一線を画しています。今は旦那不足とかで大変みたいですね)

 料理もおいしそうで、本編後の寸劇の出来がよくて感心することもありますが、少女たちの他愛のないお喋りが本当に癒しとなりました。

 少女たちの作画も動きませんが、表情が良かったですね。そして料理の作画は手と作業も含めて良かったですね。何をしているのかが良くわかります。限られた予算の中でうまく作ったなあと思います。

 もう少し舞妓の世界深掘りがあるとよかったなあ、という気がしていますが、先ほど言ったとおい大人の世界でもありますからね。華やかな面だけでいいのかもしれません。幼馴染の男の子が登場した意味が不明で癒し系にするならきっぱりカットしても良かったかなあ、という気もします。

 とにかく京都の町の絵、特に夜の絵の光が美しかったですね。それとあのタイルが張られた台所を初めとした置屋さんの建物ですね。見たことがないですがノスタルジーを感じる不思議な風合いの絵が素晴らしかったです。

 それと音楽…OPですね。まあヒット曲になりそうにもないし、アニメソングとしても派手さはないですが、素朴な曲と歌声が作品世界と非常にマッチしています。

 総評…はまだ早いかもしれませんが、29話時点でひょっとしたらテレビアニメとしては2022年ナンバー1に推すかもしれません。平家物語も絵が良かったですが、こういう作品があるうちは、日本のアニメにはまだまだ存在意義があるなあ、と思えました。

 素晴らし作品だと思います。

 なお、途中で書いたレビューはゴチャゴチャしたので全面書き換えです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 23
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

優しい気持ちにしかなれない(笑)

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
NHKのショートアニメ。本当に良いアニメ作りますよね。

舞妓&飯テロ&微百合、というところでしょうか。私は、正月の一挙放送を観ましたが、本当は、1話ずつちょこちょこ観たくなるタイプのアニメですね。

アニメとして派手に動くとかじゃないんですが、メイン声優の花澤香菜さんやM・A・Oさんの声と、主題歌の、つじあやのさんの『明日きっと』は、耳に嬉しい。

京都のはんなりとした雰囲気や、互いの掛け合いが素敵で、心に優しい。

紹介されるご飯はどれも美味しそうで、お腹がすきます。最近、中年太りを気にしはじめてきた身としてはお腹に厳しい(笑)

とてもバランスが良い、良アニメだと思いました♪ サクッと観られるんで、オススメっすね!

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
皆さん、「あんこの汁にモチを入れたものを何と言いますか?」

ぜんざい? おしるこ? 

うち(実家)は、「なべっこ団子」です。

これ、12話の話ではあるんですが、うちのバアちゃんが青森出身なんで、青森の郷土料理を食べて育ったんですよね。当然、ひっつみなんて主食ですよ、もはや(笑)

ていうか、岩手県北部と青森県東部は同じ「盛岡藩(南部藩)」なので、文化的にはほぼ同じなわけですよ。だから、青森県出身のキヨとスミレのやりとりには、クスっと笑えました。

ただ、少しの違和感としては、なべっこ団子は、(少なくともうウチでは)「なべこ団子」と発音するし、「イカメンチ」や「味噌貝焼き」は、青森県西部や北部の郷土料理だから、ウチでは出なくて。キヨとスミレは青森のどこなんだろう?とは思いました。

まあ、そんな小さなことはどうでも良いんすよ(笑)

このアニメは、舞妓さんの世界を少し知れて、2人の友情にほっこりできて、何気にストーリーもちゃんとあって。

どれだけ観てもどこにもイライラしない、まぁるいアニメでしたね。新年から、幸せな気持ちになりました♪
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 19

78.6 23 料理アニメランキング23位
あかね色に染まる坂(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1811)
10323人が棚に入れました
私立アミティーエ学園に通う主人公・長瀬準一は高台にある夕陽丘公園から見える綺麗な夕焼けと、夕焼けに染まる街並みを見るのが大好きだった。ある日、準一の目の前に現れた少女・片桐優姫が親同士の決めた許婚と知らされる。突然の知らせに驚愕する準一だが…。
準一の妹・湊も含めた共同生活が始まる。

声優・キャラクター
羽多野渉、釘宮理恵、平野綾、井上麻里奈、加藤英美里、広橋涼、田中理恵、葉月絵理乃、福原香織、石田彰、小山力也、コング桑田、田中敦子

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

なごみんのソフトな電波が最高♪

アダルトゲームブランドfengの5作目!
紹介したように、原作がエロゲーですが、
アニメ自体にはそこまで無理なエロ要素を取り入れていません。
そのため、エロゲ原作というより、純粋な恋愛アニメ的に楽しめるところが評価できます!!

個人的には、結構好きな作品です!
絵は綺麗だし、何よりもキャラが可愛い♪
お嬢様、妹、幼馴染、電波、生徒会長・・・。
って、ほぼフルコンしてますねww

でも、学園モノの恋愛系としては居て全部が欲しいキャラ♪
こんな夢のようなメンバーに囲まれた学園生活を謳歌してみたいですねww

そして、声優陣は原作とは総とっかえとなりましたが・・・・無敵です!!
☆お嬢様は釘宮理恵♪
☆妹は平野綾♪
☆幼馴染の井上麻里奈♪
☆電波っ子の広橋涼♪
☆生徒会長は田中理恵♪
優姫のくぎゅは、いつものツンデレくぎゅとは少し違った声色なのが良い~↑↑
また、妹があーやって♪それだけで、私は幸せです♪♪

最後になりますが、個人的にはなごなごの良さをもっと描いて欲しかったですねww

投稿 : 2024/04/20
♥ : 33

だんちょー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

声だけで満足

原作未プレイ。

メインヒロインの二人が大好きな釘宮理恵&平野綾と豪華声優。

レビュー以上です。本当にご馳走様でしたw





と言うのは冗談です。エロゲ原作の学園恋愛物。

1クールでサクサクですが、最後がちょっと駆け足っぽいのが残念。しかし恋愛ものの中では結構好きな作品で良く出来てると思いました。

メインヒロインの片桐 優姫役を演じた釘宮さんは今まで見てきた作品のゼロ魔・シャナ等とキャラの雰囲気(チビッコ、激貧乳w)がちょっと違いますが、相変わらずの良いツンデレっぷりを発揮w

もう一人のメインヒロイン、長瀬 湊役を演じた平野綾さんはハルヒのイメージが強いのか、今回の真面目で優しく献身的な役柄が凄く新鮮でした。

あれ?声優のことしか書いてない・・・

この二人の声優さんが好きなら見る価値あるのかな?









ちなみに私は湊派です。

横で結んだ髪が可愛くて・・・(´∀`*)ウフフ


死 な す ☆

投稿 : 2024/04/20
♥ : 22

ともか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

気に入った点 vs 貶す点のせめぎ合い。 評価はいかに…!?

原作ゲーム(fengの恋愛アドベンチャー)未プレイです。

主人公と妹、そして
とある事情で主人公を嫌いになるために来た少女(主人公と同級生)
という3人を中心に描いていて、
各キャラの心の変化を描写している作品です。

キャラ面では、作中のキャラのほぼ全員が第1話から登場し、
一度に出すぎたせいで設定の説明不足感を感じました。


映画の画面に映し出されていたメッセージ
「上映中は携帯電話の電源をきらないとダメなんだからね」
やっぱツンデレ推してる作品だなってw

作中では風呂シーンが数回ありましたが、…湯気と泡、仕事しろw

7話頃までは、(良い意味で)突っ込みどころ満載な作品だと思いました。
キャラ自体よりもギャグがウケて、同じネタは繰り返さず、
ギャグのバリエーションも超豊富です。

前半に学園・日常&ギャグが多かった分、
10話頃になってから物語が急激に進展し、
ギャグ面では右肩下がりになった印象を受けました。
最後に詰め込みな感じがしたのが個人的には残念です。

それでも、総じて
話は基本的に一本道で分かりやすく、
ネタも面白くてわりと気楽に観て楽しめました。
この点が、私の中で最大の評価ポイントです。

あと、個性的なキャラたちが繰り広げるコメディも良かったと思います。


音楽面では、OP曲は結構好きです。
ED曲は1話ごとに変わりますが、
この方法を取る場合は「一度聴いたら耳から離れない」ような
インパクトが無い限り個人的には高評価するのは難しく、
せいぜい映像を変化させる程度にしておいてほしい。
そうすれば毎回映像に見入ることができて、
曲も多少は記憶に残るのではないだろうか?

あと、EDの映像面でももう二工夫くらいほしいところです。

OP曲:初恋パラシュート(歌:橋本みゆき)
~ED曲一覧~
第01話: Sweet Gift (歌:片桐優姫[釘宮理恵])
第02話: Sweet Gift (歌:片桐優姫[釘宮理恵])
第03話: Confusion… (歌:白石なごみ[広橋涼])
第04話: 少女テストは難しい (歌:綾小路華恋[加藤英美里])
第05話: 茜色 hometown (歌:片桐優姫[釘宮理恵])
第06話: Cherry pink mystery (歌:綾小路華恋[加藤英美里])
第07話: Make a miracle! (歌:椎名観月[田中理恵])
第08話: ラブダイビング (歌:霧生つかさ[井上麻里奈])
第09話: Chu.chu.ru.の約束 (歌:椎名観月[田中理恵])
第10話: 目覚めない wish… (歌:長瀬湊[平野綾])
第11話: 目覚めない wish… (歌:長瀬湊[平野綾])
第12話: ai・ココカラ (歌:長瀬湊[平野綾])

12話でEDが全10曲!
それで1曲どころか1フレーズも思い出せませんorz
聴いても、そんな曲あった??というレベル。。
音楽評価で★3.5は完全にOP曲のおかげです。


評価を付けるのが難しかったですが、
気に入る要素がとても強かったので、貶す点も「ご愛嬌」と思えました。
個人的には好きな部類で、総合満足度は「上の下」といったところ。

2012年11月17日時点で辛うじて「お気に入り」の棚に食い込んでいるものの、
自分の中での26位以下に脱落するのも時間の問題かも…(´・ω・`)


原作をご存知で比較してみたい方、
ラブコメ、ツンデレヒロインがお好きな方や、
豪華声優陣の演技を聴いてみたい方にオススメします。
コメディの質は良かったと思いますよ(個人的)^^

ただ、終盤で物語が妙に詰め込みで入っているので、
そういうのが許せない方は他の作品を探すほうが無難かと思います。



…ちなみに、私は優姫よりも湊(妹)派ですw
こんなふうに家庭的(しかも可愛くて美人)な妹も良いものですね^^

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2012年06月27日 初期レビュー
2012年11月17日 加筆

投稿 : 2024/04/20
♥ : 36

79.5 24 料理アニメランキング24位
食戟のソーマ(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1258)
7471人が棚に入れました
下町の定食屋の息子・幸平創真は、家業を手伝いながら、父・城一郎を越えるべく料理修業に励む日々を過ごしていた。

中学校卒業後は家業を継ごうと考えていたが、城一郎は店を数年閉めると宣言し、海外へ行ってしまう。

そして創真は、城一郎の命により、超名門料理学校「遠月茶寮料理學園」の高等部に入学する。

そこから創真は持ち前の料理のノウハウを駆使して料理人として成長していく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、種田梨沙、高橋未奈美、石上静香、花江夏樹、小野友樹、櫻井孝宏、茅野愛衣、内田真礼、村田太志、小林裕介、大西沙織、中村悠一、能登麻美子、子安武人

yuki さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なぜこの人たちはすぐ裸になるんだろう

面白かったです!
とにかくお腹がすくアニメでしたw
OPのオムレツがすごいふわふわでもうおいしそう(゚q゚*)
と、ウキウキで観ていました。
ああ、そんなこと言ってたらお腹がー


さて、本作は料理を主軸にキャラクターたちがバトルしていきます。

主人公は情報に入れていたよりもそこまで完全完璧ではなく、
ほどほどに苦戦している場面もあり試行錯誤してるさまは見応えありました。

作ってみようかなあといったものよりも、
どちらかというと本格的な料理が多かったように思います。
ああ、そういうものがあるんだね、といった感じで楽しむような。

物語に関しては王道でしたが、熱い展開も多く先も気になり、個人的に満足。
後半は個人個人にスポットが当たって、中々に楽しめました。

ただ、あれですね。
この世界の人たちはすぐ裸になるんですよねw

美味しいという表現方法がなぜか裸になり悶えるわけです。
始めは違和感しかなかったw
EDでも裸だし、逆にもう突っ切ったなー
と思いだしたころにはもう慣れてきまして、
この世界ではこういうもんだと麻痺しちゃいましたが。

この部分に違和感を感じる人は観にくいかもしれませんね。
ただ、慣れてしまえば絶対楽しめるはず!


2期も決定しているみたいですし、楽しみです。
料理バトルが好きな方、王道な展開が好きな方はぜひ。


では、最後に。
ハイ、せーの、おそまつ!(っ´∀`)っ

投稿 : 2024/04/20
♥ : 14

Britannia さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おあがりよ!

■1話視聴で感じた事
過去作品で良く見る食後のオーバーリアクションとか
正直グルメアニメに興味なかったので1話で切ろうかと思っていた・・・
が!
次回予告の「名門料理学校」って所が引っかかったので継続視聴してみた。

■結果
視聴続けると
3.0⇒3.5⇒4.0⇒4.5
右肩上がりに面白くなる、切らないで良かった。

緊張感もあってシナリオが面白い。

■感想
ジャンプならではのバトル物ですが
題材のグルメ「食戟」が新鮮

例)特殊なバトル物(知略戦)の『DEATH NOTE』的な新鮮さを感じた。

『HUNTER×HUNTER』のグルメハンターに特化したアニメの様だw
少年誌のエロだったり色んな要素が入っていて人気があるのが解りました。

キャラの絵も綺麗、料理も美味しそう
全話見て一番好きなキャラ

水戸 郁魅「肉魅(にくみ)」ちゃんが可愛い

美味しく頂きました
御粗末!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

極上の美食バトルがここに開宴!! さぁ…おあがりよヽ((`∀´*)っΩ~

原作コミック 原作未読 全24話(15’春~夏2クール作品)


名だたる名料理人たちを世に数多く輩出している
日本屈指の料理の超一流名門学校 ―”遠月学園”―

卒業すればその道のエリート入りが約束される… が!!
その道は実に険しく、入学した生徒そのほとんどが
篩(ふるい)に落とされるという、超ウルトラ難関エリート学校!!!

そこに通う、幸平創真(ソーマ)たちが巻き起こす
爽快・痛快・迫力満点の高校生熱血フード料理対決バトル!!

その名も…
○`Д´)oノ[ 食 戟 しょ・く・げ・き!! ] ヽo)´Д´;;)

日々鍛錬を積み、磨きあげたその腕をふるい
食した人をとめどない幸福感へと誘う料理人たちの戦い…

食材の魅力を最大限に引き出し、そこに奇想天外、斬新な発想をスパイス✩
和・洋・中、料理のジャンルの枠に囚われぬ、正に夢のようなコラボ♪
そして作る者の心・魂を吹き込んだその料理たちはより一層の輝きを放つ!!

彼らのその美食へのあくなき探究心はもはや我々の常識を遥かに覆す!!
人々の心を”絶頂のエクスタシー♡”へと導く、究極の美食の祭典が今ここに―

さぁ!! おあがりよッヾ(`∀´*)ノ-∵!!!


(o´Д`)Фフゥ 思わずあらすじに力が入り過ぎてw、
柄にもなく長々と乱文…失礼しました(人>ω・*)スマソ


本作の面白さ、その醍醐味はなんといっても
料理のぉいしさ! 料理のあたたかさ…、その題材の魅力をギュッと凝縮し
迫力満点のフードバトルを見応えあるストーリー展開で描き、
さらに様々に趣向を凝らした演出、
そしてそこに魅力的なキャラたちががはじけて*:゚・☆
見応え抜群の面白い作品に仕上がっておりました♪

そしてそして、本作でより力を入れている点、その演出こそが…
料理を食した人の … 「 リアクション!!! 」

美味しいものを美味しいそうに見せる
「画」や「音」の演出はもちのろんのこと
それを食する人のリアクションが実にCongratulations☆(゚∇゚ノノ”!!

満面の笑みで、至福の表情を… ヨダレがじゅるり♪と
なんてハレンチな描写♡ 見ているコチラまでそそられてしまう程…

世の健全な青少年たちの○を鮮やかににかっさらうかの如く
その艶かしく、みだらぁ~な描写のオンパレードに ご、ごちそうしゃまでーす(人´∀♡)♪
JC(ジャンプコミック)のその手の枠ですなコレは(o´艸`)

ぃやぁ~良い感じに刺激… もといスパイスがきいてました(σ´Д♡)σ!!
全てをさらけ出すというわけではなく、ぁくまで妄想を掻き立てる
健全な男子ぃーの夢膨らませる…そーいった演出が実にぉ見事♡

ぁ~s 、食欲が(。´ω`。)Ψ*:・゜♡
ぅう(゚д゚)_。) コレ見ていると、お腹がすくのですよw

そぅ…食欲そそるその香り、匂いにつられついつい舌がジュルリ(*´﹃`*)と
ぐつぐつ♪ ジュワー~パチパチッ♪と、食欲を刺激するわくわく音♫

いざ目の前に振舞われた料理の、その美貌♡
瞳をキラキラ輝かせては、もぉたまらず…パクリ(๑•ʜ •๑)

口に入れた瞬間広がる美味のハーモニー♫♦・*
塩気に加えて、甘みと食材にしみ込んだ旨味が絡まり、
素材の味を活かした優しくも上品✩ それでいてどこか懐かしい味+:。(´ω`*)゜.+:。

そこに、とろとろふわふわ、はずむ弾力♫ 歯ごたえ…舌触りと食感が相まり… 
実に心地よく口の中で踊りはじけては深まる味わいのアンサンブル☆。+


⇒はぅぁぅぅうぅぅぅぁ~ヽ(๑´∀`)ノんw


そして、料理の美味しさが伝わってくるのと同時に… 
それを作った人の心意気が何よりも強く感じらる描写に心奪わます(。゚´Д⊂。キュン

こ、これは見ていて胸が熱くなり、目頭が熱い…
上手い…そして旨い、
い~やそれでいて実に美味い(*ゝ`ω・)b 作りに♪


ぅん♪ コレはただのエロ料理アニメでは…ないのんなぁφ(゚Д゚ )

食う寝る遊ぶの3連コンボ~๑◎∀◎๑)۶♫  ならぬ!
「 作る~食う~エロの3連コンボ~♫ 」 

”美食バトル”に”飯テロ”、そして”エロ”の三国同盟!!
…いや`・ω・´)ノ!!、三権分立!! 三角地帯♡ ぁ!三位一体!!

そぅ言うなれば…
“美食バトル”の星☆三つで~すv(´∀`*v) と

”飯テロ”ビュッフェのフルコース食べ放題やぁヽ(*´∀`)ノ─ッ♪ と

“エロ”の妄想産業革命やぁΣヽ(♡Д○*ノ)

が合わさって・・・・  わ~お!!(゜∀゜ノ)ノ” w




・・・・  ・・・・ 




・・・・  ・・・・




 お粗末ヾ(`∀´*)ノ



お気に入りのキャラ(o*゚∀゚)o

ぃやぁ~みんな魅力的で甲乙つけがたい(。-`ω´-)ムム

でも私は…

乾 日向子せんせ♡が好き(/ω\*)
(遠月OGで元十傑! 現日本料亭の女将)
おっとり、マイペースで、天然でおもしろいの♪
四宮っちにちょっかい出してどつき回されるのとか最高(。→ˇ艸←)プッ w

続いて
⇒肉魅♡⇒田所恵ちゃん⇒アリス⇒えりな⇒悠姫⇒一色先輩wかな〆(・ω・o)


OP、EDはともに前期が好きです♪

前  OP 「希望の唄」 / ウルトラタワー
期  ED 「スパイス」 / 東京カランコロン

後  OP 「ライジングレインボウ」 / ミソッカス
期  ED 「さっちゃんのセクシーカレー」 / 大森靖子

「希望の唄」サビ、カラオケで歌うとめっちゃ気持ち良いです( o´∀`)o¶~~♪



半ば、まだまだコレからといったところで終わってしまいましたが・・・・
続編制作決定!!とのことで、今から続きがとっても楽しみですネヽ(*´∀`)ノ


見るものすら絶頂の幸福感へと誘う”美食”と”エロ”の極上ミルフィーユ♡

さぁ・・・・  おあがりよヾ(`∀´*)ノ!!!!!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 65

93.9 25 料理アニメランキング25位
ゆるキャン△(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1815)
7194人が棚に入れました
1人でキャンプをするのが好きな女子・リンと、キャンプ初心者・なでしこの出会いからはじまるアウトドアコメディ。本格的なキャンプのノウハウをゆるく楽しげに描く。

声優・キャラクター
花守ゆみり、東山奈央、原紗友里、豊崎愛生、高橋李依、井上麻里奈、大塚明夫

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

そば・うどんやなくて蕎麦鵜丼やったんよ!…ウソやで〜♪

やっちまった…。このアニメの影響で安いやつやけど…メタル賽銭箱!…ではなく、ミニ賽銭箱!…でもなく、『コンパクト焚火グリル』…買っちった!
うん、マッチポンプマッチポンプ♬


原作・未読。
アニメ・全話視聴。(全12話・30分アニメ)


あの感想書く前に一言。
『なでしこ』って化物ですか?マップで調べたんですが南部町から本栖湖の距離ってパないですよ!?車で約1時間の道をしかも普通のチャリで?
JKのパワー、スゲー…。


聞いた話なんですがこれって『志摩リン』の方がメインキャラなんですね。アニメ観てる限りだと『なでしこ』の方がってなりましたが。
ま、この場合ダブルヒロインって事ですかね。
…最初『志摩リン』って『シマリン』って認識してて本名を縮めたニックネームかな?と思ってました(汗)


現実世界だと地味な作業でテントや焚火等の準備とかメンドーなのに、なぜアニメで観ると「うわ、やりてー…」ってなるんでしょうね(笑)

私も一人でどこかあてもなく小旅行するのが好きなのでリンちゃんの気持ちが良く分かりました。しかも秋や冬場とかだと本当に人が居ないのでまったりしたい時は最高です!虫も居ない(ほぼ)!
…が、凍死する!って事もあります(笑)
皆さんももし冬場とかにやるなら万全な準備を!
バイクはクソ寒いよ〜…


作品を観てるとよく調べあげており、「あ、やりたいな」って気にさせられるんですよ。本格的なのは甘いもんじゃない!って分かるからキャンプ場等でゆるく、軽く『ゆるキャンΔ』する!って感じが本当に良かった。

主要キャラ達が凄くたっており、私は観てて飽きる事なく楽しめました。『千明』と『あおい』の野クルの2人の掛け合いは結構笑わせて頂きました!仲の良さ、付き合いの長さもあるのかな?
『リン』も最初は『あいつ』って言ってたのにある時から『なでしこ』って呼んだ時は「フフ…」ってニヤけました。
…女子ってよく食べるなと思ったけど『なでしこ』は胃袋ブラックホールなんでしょうか(笑)?本当にわんこなんでは!?


本編だけで無く、『やってみた系』や『へやキャンΔ』もまた物語を楽しくさせるスパイスになってましたね。…毎回ED後の『へやキャンΔ』は楽しみで仕方なかったですね。
後クセになったのは最近のツールを使ったりやメッセージアプリのやり取りですね。独特なやり取りでほんわかしました。
オススメはやはり『志摩リン』と『斉藤 恵那』ですね。…CV東山さん、よく表現したよ!


アウトドア用品店の話があるんですが『なでしこ』がテンション上がってた様になんであそこって気を惹く物が多いんでしょうね。それなりのお値段しますが…。『あおい』風に言えば何諭吉分お高く…って感じですかね。
興味ない人にはつまらないとは思いますが少しでも興味がある方にはちょっとしたお宝探しを楽しめると思います。…もちろん、諭吉が居なくなるかもしれませんが(笑)
『なでしこ』、まずバイトだな。


お気に入りは『あおい』ですね。独特なボケやツッコミに惹かれました。CV豊崎愛生さんの表現力も相まって茶目っ気あるキャラがますます魅力的になってました。しかし意外と皆をフォローしたりするキャラなのでそのギャップにやられました(笑)
後『あおい』のまゆげ…、たくあんに見えてもうた。(けいおん!みたいに)

後はCV伊藤静さんのキャラが酒豪なのはちょっと笑いました。…いや、だって伊藤静さんってリアルでも…(汗)
あ、いえ、なんでもないッス!


ゆっくりまったりキャンプする姿を観たい、何も考えず観たい、軽くアウトドア知識を学びたい等の方には是非オススメします!


あー…面白かった。

… !?

あれは『秘密結社ブランケット』!!
な、なに!?2期をやるだって!?

うわなにをするくぁwせdrftgyふじこlp…(#2より)

※【東山さんのWebラジオで知ったんですが『ゆるキャンΔイベント』でサプライズで2期決定を言い渡されたみたいです。キャストは何も知らされて無かったみたいでお客さんと一緒に驚いたらしいです☆】

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

日本の原風景を異国で観ると心に沁みて意味もなく涙腺が…りん曰く「それは斬新な昼ドラry」

☆制作スタッフ
▼原作:まんがタイムきららフォワード
▼原作者:あfろ
▼アニメーション制作:C-Station{netabare}
▼監督:京極義昭(初監督作品)
・実績
(演出参加)
『うさぎドロップ』『黒子のバスケシリーズ』 『ヤマノススメ2期』など
▼シリーズ構成:田中仁
・実績
(シリーズ構成)
『キラキラ☆プリキュアアラモード』『あんハピ♪』など
▼キャラクターデザイン/総作画監督:佐々木睦美
・実績
(キャラクターデザイン)
『Phantom 〜Requiem for the Phantom〜』(共同)『星刻の竜騎士』
▼プロップデザイン/プロップ作画監督:山岡奈保子
▼メカデザイン:遠藤大輔
・実績
(作画監督参加)
『とある科学の超電磁砲』『オオカミさんと七人の仲間たち』『ガールフレンド(仮)』『あんハピ♪』など
▼音楽関係
・制作:MAGES.
・OP曲:「SHINY DAYS」(亜咲花)
・ED曲:「ふゆびより」(佐々木恵梨)
▼CAST
レビュー本文に記載。{/netabare}

※長文注意

原作一部既読
リアルタイム視聴済

【視聴環境に関する特記】
"Yuru Camp"
Crunchyroll(配信元)
With English sub

タイトルのとおり、本作は米国赴任中にプレゼンルームに設置されている220インチWXGAプロジェクターで視聴。
サウンドシステムはBOSE5スピーカーサラウンド。
したがって、他の作品とは視聴環境もろもろが違うので、レビューにも影響している。

【物語・キャラ・声優】
1<きららワールドの構造分析>{netabare}
本作の世界観は、原作が連載されているきららのコンセプト、
①日常+空気感

そしてもはや王道テンプレとなっている
②JK(女子高校生)+Activity(活動性)のオーバーラップである。

①+②で、もうあの名作を思い出すだろう。
そう『けいおん!』だ。
しかし、ここで『けいおん!』の二番煎じだのというレビューを書く気は毛頭ない。
(寧ろ『BanG Dream!』は明確に意識、いや、嫌み的な意味でオマージュだな。)
当時、きららでは窓際作品であった『けいおん!』がなぜアニメで大ヒットし、延いては社会現象まで引き起こした理由を思い起こして欲しいのだ。
その答えは「空気感」という形而上な空間をアニメ媒体でしっかりと表現し、視聴者に今までにはない新鮮なカタルシスを伝えきったことに尽きるし、アニメ化に際し脚本構成を担当した吉田玲子さんの卓越した構成と京アニの演出と作画力の協奏に因るミラクルと言っても過言ではない。
『けいおん!』の大成功後、きららのコンセプトが明示的に「①」となったのは周知の事実である。
『けいおん!』終了後も多数のきらら作品がアニメ化されているが、感覚では掴める「空気感」を左脳に書き換える際にどうしても巧い表現が見つからないままであった。
いや、もっと正確に言えば「空気感」を言語的で認識したきっかけが『けいおん!』で『ひだまりスケッチ』のときから感覚としての把握はしていたのだ。
それを解決に導いてしてくれたのが本作なのであり、きららの記号「空気感(ゆるふあ)」の解とは

《異性関係が外形的なストイックであり、かつ非現実な平和過ぎる人間関係の空間》

である。

この状態を更に的を射る言葉が《ゆるい》である。
例えば、きらら作品では少し異色な『がっこうぐらし! 』で考えてみるが、ゾンビに囲まれた世界観はとてもシリアスであり、個々のキャラには試練が降りかかるが、主人公を取り巻く人間関係はシリアスではない。
これが《ゆるい》の核心であり、かつ《ゆるい》を具現化するストーリーの出口は《非ゼロサムのTrue end》であることが、きらら作品の原理原則なのだ。
他の作品は世界観設定自体が緩いので、これ以上の論証は不要だろう
「非ゼロサム」が解り難ければ「Win-Win」で置き換えても良いし、結果が生じる作品では「予定調和」である。

我々のリアルの日常は仕事、学校での人間関係の葛藤に明け暮れている。
ストレス(精神的疲労)の9割が人間関係という日常であるが、そのようなメンタルで人間関係に波風がない《ゆるい》作品を視聴すると精神的緊張緩和が生じるものだが、この心理状態が「癒し」であり「リラクゼーション」である。
ストレス社会に生きる我々は無意識に《非ゼロサムのTrue end》の「きららワールド」を求めているのであり『のんのんびより』の需要が多いのは分かり易い証左。
逆説的に見れば『はねバド!』のように人間関係が辛辣な作品は必ず賛否両論が生じるし、きららワールド的安全安心のヌースで進行していた『ヤマノススメ3期』でのギスギスに違和感を覚えるのである。

日常で散在味わっている人間関係のストレスを、楽しみや息抜きで観るアニメで態々味わいたくないのは当然の心理であろうし、精神衛生に悪いバッドエンドもまた然りである。
しかし、それゆえの固有のデメリットも生じる。
非ゼロサムのTrue endが約束されているため、安定感があり、賛否偏差振幅が少なく極端なアンチも生じない代償として、物語も平坦であることゆえ佳作にはなるが、絶賛される作品もまた生まれ難いことにある。

きららワールドの安定感に加えて「②」の王道テンプレが本作では加わる。
この点についてはまず、きらら作品を除いて説明しよう。
「②」で成功した最も有名な作品が『ガルパン』だ。
「戦車道」なるフィクションを用いて、部活で戦車戦というぶっ飛んだ設定とそれをJKがやるという異様さが話題となり、戦車戦の派手なアクションとギミックが効いたギャグが相乗し大ヒットしたのは誰しもが認める事実だろう。
『ガルパン』に限らず『よりもい』もまたJKと南極というぶっ飛んだ設定だ。
JKをファンタジー設定とした『亜人ちゃんは語りたい』も変わり種だが、男性教師のハーレムが無ければ、内容的にはきららで連載されていてもおかしくない空気感がある作品だ。
それぞれの作品については、当該作品のレビューで行うが、元来JKとActivity(どんな?)は潜在需要が高く、更に上記三作品のように設定の工夫次第では相当の需要が掘り起こせるのである。

では、きららワールドではどうか。
JS(女子小学生)JC(女子中学生)設定、JK日常、社会人の『NEW GAME!』、異世界の『うらら迷路帖』などの一部の例外を除き「②」である。
つまり、きららワールド+「②」はマーケティング的合理においても一定の読者層や視聴層を満たすことからベーシックであることが分かる。
しかし、前述したように平均点は可能であっても、高みは望めない。
つまり、きらら作品の枠を超えての評価は「②」のJK設定かActivity内容に大きな工夫が必要となる。
しかし、前述した『ガルパン』や『よりもい』ではきららワールドが成立しないジレンマが生じる。

「空気感」の分析は終えたので、世代別設定を考えてみる。
JS以下ではロリ色が強くなりその方面で熱狂的ファンもいるかもしれないが、マクロ的にはロリアンチとの差し引きを考えると赤字ではなかろうか。
きらら作品にはエロ要素は少ないが、所謂「百合」を連想させる作品は多い。
百合はネタとして成立しても、一般的には正常とは言い難い状態であり、かつ、幼女同士でそれを連想させるバックグラウンドに対し、ロリのイメージにネガティブな社会的合意の下ではではどうしても、マーケティング的リスクとなる。

ひとこと、言わせてもらえば『苺ましまろ』はJSの日常コメディであってロリを強調した作品ではないし、アニメ化にあたっては原作では飲酒喫煙JK設定の「伸恵」をJD(女子大学、短大生)設定に改変する批判かわしまでやっているが、妹達JSの設定にいちゃもんとしか思えない批判があったのだ。
その背景には、妹達を性対象とした二次創作の氾濫、児ポの規制を巡り議論が活性化しつつあった当時の社会情勢、一部のファンの常軌を逸脱した行動など種々に絡みあった複合要因がそういうレッテルを作り上げたものである。
社会的合意とは、情報リテラシーの貧困に付け入った感情的煽りも大きくて作用しており、さして厳密な根拠で成り立っているものではないのだが、あくまで否定する者が多数派か否かの相違だが、マーケティングでは決して無視は出来ないのだ。

次にJC設定。
これは、きららでは『ゆるゆり』がそうだし、『この美術部には問題がある!』のように他のレーベルでも中心素材として存在することから社会的には受け容れられてはいると思う。
しかし、創作のキャパシティや世間の認知度から考えると『月がきれい』のように思春期が芽生えるJC世代を描く特殊条件でもない限り、JK設定の方がより設定の範囲を広く出来るメリットがあり汎用性が高い。

最後に、社会人お仕事設定の『NEW GAME!』の成功は、主人公がハイティーンの未成年であることと、原作のポテンシャルを上手に引き出した動画工房の制作スキルに因るところが大きく、きらら作品としては異例と考えるべきだ。

ゆえに、JK設定は最大公約数的に受け容れられるポテンシャルが高いと結論出来る。

よって

《異性関係が外形的なストイック(禁欲)かつ、非現実な平和過ぎる人間関係の空間とJK-Activityのアコード》

が、きららワールドの基幹的王道となる。{/netabare}

2<きららワールドからステップアップ>{netabare}
本作が基幹的王道を保ちながら、従来のきらら作品の中では卓越した評価を得た理由を2方向に絞り分析をしてみる。
その際に重要な尺度となる作品が『ヤヤマノススメ』である。
折しも、本作の監督は『ヤヤマノススメ2期』で演出を担当している。
ここでは本作と『ヤヤマノススメ』を対比する形式で考察してみる。
①主人公の設定
(1)性格
ブリックス=マイヤーズ分類をファンダメンタルとして考察する。
パラメーターとはキャラ性格と近似する分類の参考併記である。
a.『ヤヤマノススメ』
「あおい」(主人公)パラメーターISTP
性格は内向的ネガティブ指向。対人関心は希薄。コミュニケーションを拒否しているのではなく、コミュニケーション表現に自信が持てず他人との距離感をつめられない。人間関係のスキル不足で他人との距離感の在り方を間違えることがあり不器用である。
女子力は高いし、ここで紹介する4名のキャラの中では最も女の子らしい。
「かえで」や「ここな」とは普通に付き合えることから、コミュ障というよりはコミュ力(りょく)スキル不足と言える。
(ひなたとはお互いの人的距離感の認識違いが摩擦の原因となった。)
傍目では冷静に見えるが、スイッチが入ると危険を顧みず頑張る傾向にある。
(富士山登頂の失敗はあおいの性格に起因する。)

「ひなた」(準主人公)パラメーターESTP
あおいの幼馴染みで親友であるが、時折あおいを弄りの対象としている。
性格は外向的ポジティブ指向。対人関心は高い。行動的で社交的であり、他者とも円滑な人間関係をを築き、観察力も鋭い。反面、負けず嫌いで独占欲が強い。
この作品の1期第1話で、ひなたのことを忘れていたあおいに声をかけている。
おそらく、ひなたはあおいに対しては精神的優越を抱いていると思う。
あおいは自分の性格に起因するコンプレックスから、ひなたに依存しつつも常に自立を目指しているが、ひなたは内心あおいの自立を歓迎していない。あおいへの独占欲が強いのであり、実際はひなたがあおいに依存しているのだ。
これは『よりもい』の「キマリ」をあおいに「めぐみ」をひなたと置き換えるとイメージし易い。
これが、ひなたとあおいに生じていた距離感齟齬の根本原因で、実際はあおい→ひなたの距離感より、ひなた→あおいの距離感の方が近いのである。

b.「a」の総括
「あおい」と「ひなた」は自他共に認める親友であり特別な関係だ。
互いの距離感は他の登場キャラよりも遙かに濃密である。
『ヤヤマノススメ』では「あおい」を主人公、「ひなた」を準主人公とし、お互いの行動や言動がお互いの行動を規定し合う《因果的人間関係》を柱に物語が動く。
確かに2期までは「空気感」が溢れた構成で、きららワールド的雰囲気を醸していたが、きららワールドと、きららワールド【的】は違う。
ゆえに「空気感」に束縛されず、自由自在なシナリオで因果的人間関係をシリアルに描写した展開も可能なのだ。
これ以上書くと『ヤヤマノススメ』にレビューする内容がなくなるので一応シメ。

c.『本作』
「りん」(主人公)パラメーターINTJ
性格は内向的ポジティブ指向。対人関心は希薄。洞察力は鋭い。
彼女の性格を一言でいうならホワイトナルシストだ。
要は、他人との関わりよりも自分のスケジュールを優先するタイプであり、コミュニケーション能力は普通にあるが、それを人間関係の向上に用いるのではなく、自分の行動原理を貫くことに用いる為に、他人に誤解をされ易い。
ソロキャンを好むのは、仲間に振り回されたり、気遣うことなくマイペースでキャンプを満喫する自分スタイルが確立されている為であり、仲間の存在そのものを否定したり排除をしたりする意図ではない。
ただ、人間関係においては遠からず近からずの距離感をキープするのは彼女の「哲学」であり、それを浸食する行為には激しく拒否感を示す。
彼女の数少ない友人「恵那」は彼女の哲学の良き理解者であり、距離感の取り方を心得ているから親密な関係となれたのであろう。
また、彼女と「あおい」の「内向性」における決定的な相違は、自我が自立しているか否かである。
彼女の内向性は「哲学」を通すための必要条件である故にポジティブなのだ。
「あおい」には「理想」はあっても「哲学」はないから、性格の素のままに内向的である。
そして彼女の絶妙なキャラ設定こそが、きららワールドを維持しながら本作をステップアップさせた原動力でもある。

「なでしこ」(主人公)パラメーターESFP
性格は外向的ポジティブ指向。対人関心は高い。他人への配慮が出来る反面、他人の評価を気にするデリケートな面がある。
キャンプ飯では女子力の高さも披露した。
彼女は、今を存分にエンジョイすることに人生意義を感じ、誰とでも分け隔てのないコミュニケーションが取れる長所を生かし、その楽しさ自分のみならず周囲にもワクワクを分けることが出来るパワフルな性格である。
しかし、時としてハイテンションが裏目に出て周囲がついていけず疲労感を与える傾向がある。
洞察力が鋭い「りん」が彼女を避けるのは、この部分を自分にとって一番受け容れ難いことと判断しているのかもしれない。
また、彼女は、「りん」の用意周到で計画的な性格とは真逆の、直感を信じて取り敢えず行動を起こすタイプだ。
しかし、のほほんとしているようだが、実は意外とナイーブなのである。
一見、そのゆるい性格が『けいおん!」の「唯」と似ているようにも見えるが「唯」ほどアリガタク脳天気な性格ではない。
「りん」をグルキャンに何とか引き入れようと試みるが「りん哲学」の厚い壁に阻まれ避けられる挫折感は、元来陽性の性格が実は傷ついている彼女の内面を覆い隠しているに過ぎないのだ。
しかし、彼女と「りん」の心理的駆け引きが本作に奥行きを与えているのもまた反面の事実である。

d.「c」の総括
さて、上記「b」で《因果的人間関係》を説明したが物語初期の「りん」と「なでしこ」は【知人(友人とまでも言えない顔見知り)】ではあるが、お互いの心の内面まで共有する【親友関係】ではない。
つまり二人は《相関的人間関係》であり「りん」に関して何かと付き合いの多い「恵那」を除き「なでしこ」「千明」「あおい」の野クル部員との距離感は全て等しく保っている。
なお、きららワールドでは各キャラクターの距離感は『ヤマノススメ』のような親友設定はほとんどない。
その理由として、一部のキャラに濃密な人間関係を設定し「ゆるふあ」だけで物語を進めて行くと、どうしても視聴者が現実的矛盾を感じてしまい、物語そのものに醒めてしまう二律背反が生じる。
この解決方法の一つが、各キャラ間の人間関係の設定を希釈化させることでシリアス回がなくても物語が進行するトリックを用いている。
『ヤマノススメ』は親友キャラ設定があるので、シリアスシーンを挿入しないといずれは現実的矛盾に突き当たり、物語の進行が八方塞がりになったかもしれない。
よって、あえて3期は現実的矛盾回収期としたのだろうが、今後4期、5期と続けるのならば合理的な判断だった思う。

本作の人間関係はシリアスシーンを回避するきららワールド設定であるから、平坦な物語であり「きらら需要層」向け満足作品であったはずなのだが、従前のきららファンのみならず多くのアニメファンを魅了した。
命題「①主人公の設定」の解は、実は既に「りん」と「なでしこ」の横に記述してある「主人公」。

そう《W主人公》設定にある。
しかし、それだけではなくW主人公を使い熟している。

本作は、二人の主人公が一話で複数の平行ドラマを奏でる重層構造であることにお気付きだろうか。
「なでしこ」と「他のキャラの会話劇」と、「りん」は「モノローグ(独白)劇」の二本立てとし、きららワールドのお約束「相関的人間関係」の設定制約を逆手にとり「因果的人間関係」では実質不可能な主人公の使い分け、物語の進行に平行と交差のミックスアレンジを行うことでシリアス回を回避し、かつ、物語全体に深みとイナミック感を醸し出した。
なお、これを達成し得たのはW主人公の物語構成のみではなく「りん」CV東山さんの演技力、そしてトリックスターとしての「恵那」の絶妙なキャラ設定、このすべて調和したからこそ成し得た偉業である。
「恵那」のキャラが本作のトリックスターであることが明確となったのは10話である。
この話は「恵那」がグルキャンに参加するとのLINEのやり取りで始まる「りん哲学」変節の伏線回だが、物語後半ギリギリまで「恵那」の真の役割を明かさなかったのは本当に見事な構成だ。
更に、10話の伏線を成立させるために、登場キャラによる群像劇と平行して「りん」との距離感を詰める「なでしこ」のボディタッチ効果(心理学用語:他人との心理的距離を徐々に詰める概念や技法。実際にやると牢屋に行くことになるので絶対にやらないこと。)に話数を使い丁寧に描写し10話に至るまでの伏線の伏線とした重層構造が「りん」のグルキャン参加が自然な状況で収束する、Win-Winで終わるドラマチックな"True end"を完成させることが出来たのだ。
まさに、きららワールドの呪縛であった『けいおん!』的展開から、一段高みに導いたお見事の表現に尽きる匠の演出であり、勝利である。{/netabare}

3<きららワールドと成功方程式>{netabare}
既に「1」で
《異性関係が外形的なストイックかつ、非現実な平和過ぎる人間関係の空間とJKActivityのアコード》
が、成功の前提条件であることは論証したが、あくまで成功の確率が上がるという意味であり、成功するには"Activity"の設定にも工夫が必要である。
しかし、意表を突くにしても、きららワールドには《非ゼロサムTrue end》の原則があり『ガルパン』のようなハードバトルや、『シュタゲ』のような伏線回収が複雑な凝ったSF設定をきららワールドを適用するのはあまりにハードルが高すぎるし、苦労の割に結果が伴うとも思えない。
メカはどうだろう?
きらら作品から離れて、JKとサイドカーレースを組み合わせた『つうかあ』で考えると、設定の意外性は確かにあるが、勝負事と非ゼロサムTrue endの整合は難しいし、失敗リスクの方が高い。
メカと勝負のコンビはやはり、きららワールドから離れたシリアス性を出さないと、浮き世離れした中途半端なモノにしかならない。
また、JKとバイクの『ばくおん!!』も意外性があり、ツーリング群像劇のコンセプトは「ゼロサムTrue end」を満たしているが、機械であるメカは冷たいイメージもあり、温もりや優しさが成分の「ゆるさ」とは相性が良くなく、この作品も成功したとは言い難い。
そこから消去法で考えると、魔法や異能力ようなファンタジー、部活やクラスメート同士の日常コメディがどうしてもベーシックスタイルとなるし、また、実際、アニメ化されたきらら作品のほとんどはそうである。

しかし、JKと意外性の組み合わせで成功している作品もある。
本レビューで何度も引き合いに出している『ヤマノススメ』だ。
私が何度も『ヤマノススメ』を引き合いに出しているのは、この作品と本作には共通点が多く存在しているからでもある。
メカは冷たいイメージに対して、自然は優しいイメージである。
そして「意外性」とは、突拍子もない組み合わせのみではなく、所謂「ニッチ(少数派)」も含まれる。
『ヤマノススメ』1期のとき、JKと登山は十分に意表を突いた。
「ニッチ」と「自然」、これこそが、きららワールドにも十分適応する要素であり、事実、きららワールド的な作風であった『ヤマノススメ』特に2期の人気は高い。
本作においても、冬キャンプというニッチ市場とJKの組み合わせは意表を突いており、その意外性だけで、従前のきらら固定ファン層以外も視聴意欲をそそられたと思うし、マーケティング上はまず、話題性こそも成功の諸端なのである。
更に、本作では自然の優しさに加え「2」で分析したように、きらら作品の中でも『けいおん!』以来の秀逸な構成と演出である。

本作の優秀さのロジックは、もう十分に御理解頂けたと思う。{/netabare}

4<部門別評価>{netabare}
①物語
既に説明のとおり、本作はきららワールドという足枷があったにも関わらず、シナリオ、構成、演出、内容のどれをとっても優秀である。
しかし、冬キャンプのロマンを前面に押し出した結果、リスクの説明が殆どなされていないなど、課題点も残している。
製作企画段階で人気が出た場合の「聖地巡礼」対策にはキャンプモラルのみならず、凍傷や最悪の場合は凍死リスクがあることも視聴者に注意喚起すべきである。

ゆえに、
★★★★★★★★★☆4.5
(★は一個0.5点)


物語の評価基準は特に設けていないが、TV版では『エルフェンリート』『魔法少女まどか☆マギカ』が満点レベルの代表作である。
更に、評価では何度でも視聴する気にさせる再現性感覚も付加される。

②キャラ
「りん」「なでしこ」「恵那」は前述の説明のとおり。
「恵那」で特筆するのは、人格を固定したトリックスターの設定は高等技法であることだ。
例を上げれば『シュタゲ』の「桐生萌郁」もトリックスターだが、固定人格を設定していないし、通常、トリックスターはそういう設定をするのだ。
野クル仲間の「千明」と「犬山あおい」(『ヤマノススメ』の「あおい」と混同するので苗字も掲載)は「なでしこ」と「りん」の非対称を示す上で結構重要なキャラであり、二人の主人公の一人「なでしこ」側の物語展開ではしっかりとキャラ設定の役割を果たしているし、物語の緩急をつけるギャグキャラとしても、酒乱がばれて部員達に弄られボケ役を務めた顧問教師「美波」とともに物語の底上げに貢献している。
減点要因としては、きららワールドである故に、各キャラが良い人過ぎる、あまりにも非現実的な設定で苦笑いが生じた点と、「千明」と「犬山あおい」のキャラ立てでキャラの差別化を図るために少し無理をしていること。

ゆえに、
★★★★★★★★☆☆4.0
(★は一個0.5点)

③声優
本項は極めて主観が生じる項目であり、余程のミスキャストがない限り3評価とし、特筆すべき点や、減点するに値する演技があればそれぞれ加減修正している。
「りん」CVの東山奈央さんは「モノローグ」という困難な演技と、性格的に難しいキャラの魅力を最大限に引き出したのは5点評価に値する。
「なでしこ」は性格分類でも述べているが、人懐っこさとその内面に潜むナイーブな感性だがCV花守ゆみりさんは概ね、そつなくこなしたと思う。
しかし「なでしこ」の性格を完全に理解していたかというと疑問がある。
「なでしこ」役になりきるにはハイテンションの中に一瞬垣間見る不安な心理を織り交ぜる程度の技量が必要だ。
「犬山あおい」CVの豊崎愛生は『けいおん!』の主役「唯」役を務めたベテランだが、流石に関西弁はM・A・Oさんや『咲全国編』の愛宕洋榎、『若おかみは小学生!』ウリ坊CV松田颯水さんのようなネイティブと比べると作為的な印象で胡散臭かった。

ゆえに、
★★★★★★★★☆☆4.0{/netabare}

5<あとがき>{netabare}
きららワールドの構造分析は『けいおん!』以来からの個人的懸案であり、今回、本作の成功と合わせて行った。
その目的達成のため『ヤマノススメ』から数多くの引用をしたが、本レビューにおいての『ヤマノススメ』は比較検討素材の範囲での活用であり、作品の質そのものを比較したものではないことを特記しておく。

今後のきらら原作作品は、本作をベンチマーク、今回の分析を柱にレビューと評価をすることとなる。
きらら原作作品の次回レビュー予定は『はるかなレシーブ』。{/netabare}

【作画】{netabare}
上記【視聴環境に関する特記】記載のとおり、220インチプロジェクターで視聴した作品であるが、これだけの大画面となると作画が余程しっかりしていないと視聴に耐えられない。
正直、本作を制作したC-Stationは元請け作品の実績が殆どなく、私も作画力に対する見識もなかったため、第1話が始まるまで不安であった。
フルHD配信作品でも、ここまで大画面となると通常はカバーされる作画の粗やバースや色彩異常があると誤魔化しが効かず、30インチ程度のテレビで視聴するような訳にはいかないのである。
しかし、本作は220インチプロジェクターでも破綻することは一切なく富士山麓周辺や長野の美しいロケーションを映し出した。
この事実だけで、作画のクオリティーは高いと結論できる。
背景、美術が220インチでも十分に映えたのは、京アニやPAワークスに見られる緻密で写実的な背景画風というより、印象派に近い画風であったことが粗を抑える効果とともに本作特有の世界観をより美しく表現されたものと思う。
我が国の自然、特に本州の自然は雄大さや、ダイナミックさを追うよりも繊細な美麗さがしっかりと表現された方が視覚的印象に近いだろう。
背景を担当した制作会社を調べてみると、プロダクション・アイという背景専門の制作スタジオで、なんと1970年から一貫して多数の作品の背景美術を制作しているのだ。
『科学忍者隊ガッチャマン』以来のベテランの老舗であると同時に『劇場版Fate / stay night』の背景美術も担当している。
我が国アニメの背景美術にありがちな、制作費の都合に因る支那スタジオへの外注ではなく「メイドインジャパン」のクオリティを遺憾なく発揮しており流石であると同時に、制作費も十分確保して高クオリティーを図った作品でもあったのだ。

更に特筆すべきはプロップとメカニカルの精密描写である。
本作は、銃や兵器が登場する作品同様、キャンプ道具などにプロップ、メカデザイン専任のアニメーターを置き、キャラ以外の描写にも拘りを見せている。
背景美術とキャラのブランケット衣装やキャンプ用品プロップなどは、キャラ以上に本作の世界観を演出するとても重要なポジションだ。
『ヤマノススメ』の演技経験がある京極監督は本作が初監督だが、監督を始め制作スタッフが本作制作にあたり実際にキャンプ体験をするなど、プロ意識もさることながら気合いも入っており、そして制作スタッフの実体験は確実に作品に反映した。

また、本作は米国での視聴だったが、米国は我が国よりもアウトドアが盛んである。
220インチ視聴はアニメ好きなアメリカ人や他の外国人スタッフとの共同鑑賞だが、プロップ描写には多くの外国人が絶賛していたことと、富士山周辺の背景美術に魅了され、実際、来日未経験のイスラエルやアルゼンチンの企業から米国に赴任していた当時の同僚が来日して、富士山周辺でキャンプをしている。
それほど、本作の背景美術とキャンプ用品描写は日本人のみならず、外国人のエモーションにも響いたのである。

キャンプはニッチ市場であるゆえに『けいおん!』のような大規模な社会現象に至るまでではないが、それでも本作視聴を契機にアウトドアを始めたインドア層がいるようである。
アニメの影響力は侮れないねw
作画は良し悪しも大切だが、それ以上に視聴者の心に訴えてこそ作品に魂が宿っている「本物」だろうと、本作で実感した次第であるし、アニメの本領「動き」以外の背景美術やプロップ描写でこれだけの評価をした稀有な作品でもある。
無論、キャラ作画においても不安定感はないし「りん」の無表情と「なでしこ」のオーバーな表情演出は二人の性格の相違を視覚的に表現したものであり、先の分析においても十分に納得がいく。
ただし、キャンプ飯の作画の出来は悪くはないが、もう一歩であった。
しかし、本作のコンセプトで料理アニメの『食戟のソーマ』や『異世界居酒屋「のぶ」』並のクオリティを求めるのは流石に酷であろうし、料理描写は及ばなくても、それをフォローする背景美術が秀逸であり、大自然のなかで美味しくいただく雰囲気は良く表現されていたことから、今回は減点の対象とはしない。

ゆえに
★★★★★★★★★☆4.5


作画に関してはプロフ記載のとおり明確な基準を設けている。
『劇場版 響け! ユーフォニアム(シリーズ)』、TV版『進撃の巨人』(2013)劇場版も含むが「5」。左記作品並みか超える高水準でない限り「5」の評価はない。
以下、減点方式。更に、作品の世界観とのマッチングも加点減点の対象とする。{/netabare}

【音楽】{netabare}
まず、特筆するのはED曲の『ふゆびより』である。
本作のゆるさと冬キャンプを巧みに表現した秀逸な歌詞とアコースティック中心のメロディは、音の解像度がシビアなBOSEサラウンドでは、普通に聴くよりもよりクリアに再現されるのだ。十分に合格ラインだろうし、名曲でもある。
OP曲『SHINY DAYS』は逆にBOSEサラウンドと相性が悪いのかインピーダンスが雑に再生されてしまった。
曲自体は冬キャンプへ向かうワクワク感が十分に表現され、OP演出としては良いと思う。
また、この二曲だけでも十分にBGMとして機能しているが、何とも言えない虚無感と郷愁を誘う劇伴も秀逸であることも特筆に値する。

ゆえに
★★★★★★★★☆☆4.0{/netabare}

【結び】
本作は、国外、国内を問わずに多くの方々に勧めることが出来る。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 101
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アーユーハングリー!?

きららフォワード連載、
女子×アウトドアの日常系ストーリー。

山梨県近郊を舞台として、
女子高生たちがアウトドア生活を送る様を、
緩やかに描いています。

焚火をして、お鍋をして、
満点の星空を眺め、友達と夜更かしをする。
サイクリング、ソロキャンプも楽しそうだ。
街の喧騒を離れ、気忙しい毎日を忘れ、
日頃の疲れを癒してくれるのでしょう。
主題歌が爽快で素敵な楽曲ですね。

冬キャンプは空気が澄んでいるので、
景色が遠くまで綺麗に見えるのです。
賑やかな夏も好きだけど落ち着いた冬もいい。
{netabare}夜の富士を背景に鍋料理と、
この作品、美味しそうなご飯がやばい。{/netabare}

泰然自若と生きる、なんて素敵な時間でしょう。

最終話視聴追記。
彼女たちと旅を楽しむ緩やかな時間、
時間とは相対的なものなのでしょう。
{netabare}日常のすぐ隣にある癒しの世界で、
少しだけ生き方を変えてみようか、
立ち止まってもいいじゃないかと励まされる。{/netabare}

秋の紅葉、雪景色、満点の星、
どんな言葉より、一杯の珈琲には敵うまい。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 131
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