歯医者おすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの歯医者成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月23日の時点で一番の歯医者おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

70.2 1 歯医者アニメランキング1位
龍の歯医者(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (292)
1237人が棚に入れました
彼の国には龍が棲んでいる──
神話によれば、古の人々との契約により、龍は人を助け、人は龍を助けるという…
舞台は “龍の国”。
主人公は、国の守護神 “龍”を虫歯菌から守る新米・歯医者の野ノ子。
隣国との戦争が激化する中、ある日彼女は、龍の歯の上で気絶した敵国の少年兵を見つける。
少年の名はベル。
大きな災いの前に龍が起こすと言われる不思議な現象で、巨大な歯の中から生き返ったものだった。
自らが置かれた状況に戸惑うベル。そして彼を励まし、彼を龍の歯医者として受け入れる野ノ子。
激しい戦いに巻き込まれながら、二人はやがて自らの運命を受け入れて行くことに…
かつてない壮大なスケールで描かれる
冒険ファンタジー!

声優・キャラクター
清水富美加、岡本信彦、山寺宏一、林原めぐみ、松尾スズキ、名塚佳織、徳本恭敏、高木渉、櫻井孝宏、津田健次郎
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

彼の国には龍が棲んでいる

スタジオカラー制作。

冒頭の海洋での戦艦の戦闘シーン迫力凄い。
龍の造形も凄い。
話も独創的で聞いたことないですね。
もっと物語に奥行出てきたら最高なんだけど。

劇中人物の対話シーンは、
作画の書き込みが極端に少なくなり、
雰囲気重視か時間がなかったのか簡易で残念です。
小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」は申し分なし。

率直な感想として、
{netabare}奇想天外な物語と人間模様を丁寧に描ければ、{/netabare}
最高な作品になるかも知れません。
突き抜けて面白くはないですが、
世界観が、好きな作品です。

見る価値は大いにありますよ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 44
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

歯はちゃんと磨かないと虫歯になりますよ

うーん、キャストでケチがついてしまいましたが、どうなってしまうんでしょうこの作品。
{netabare}
【どんな作品】
主人公野ノ子が龍の歯を綺麗にする仕事につく
東洋的な世界観
スタジオカラーが製作し、有名人やエヴァでお馴染みの声優を起用

【虫歯菌と戦う歯医者達】
この作品は「龍」と呼ばれる生き物が、人々を乗せて、戦争中の各地を飛び回り、戦争を支援しています。主人公はその龍の歯を綺麗にするお仕事「龍の歯医者」についています。
歯医者の仕事は龍の歯を綺麗にすること、歯に住み着く虫歯菌を退治することです。

【東洋的な世界観】
この作品の服装を見ると極めて日本的な印象を受けます。
歯医者達の服装は白を貴重とした和服っぽい作業着です。(細部というか野ノ子は黒ニーソで謎マフラーとか見ると、なんだこれって思いはあります)
時代設定は、軍人の服装を見るに明治から昭和初期というところでしょうか。
魅力的なのは龍のデザイン、ドラゴンという感じのスリムな感じではなく、しかし、日本昔ばなし的なしっぽがやたら長い感じでもない。ずんぐりとして、幅広で、オオサンショウウオのような感じ。その武骨な姿に惚れ惚れします。大きな柄杓を持たせて、和テイストに仕上がってます。

また、虫歯菌が歯に自由に穴を開けたり閉じたり出来る設定(痛そう)や、黄泉がえり、現代にまで龍の存在を示す等、中々世界観は魅力的。

【ショートストーリーの弊害か?各キャラの掘り下げが薄味】
前編は龍の歯には虫歯菌わくから歯医者がそいつらを退治する話でした。
後編は簡単に言えば、龍に乗ってるから龍守る派と、龍が嫌いだから龍倒す派で対立しています。

虫歯菌達は無機質なウィルス的なデザインだったので、ただやっつけられる敵として成り立っていたのですが、後編で出てくる敵側の人間は、あまり掘り下げがなく、役不足な印象(不敵で、弾が当たらない不思議、と言いつつその理由の説明もない)。また、歯医者を裏切った女性の話も、なんだか女性の掘り下げが薄いせいかなんだか薄味(事を起こすまでのタメが小さい、人間味のある葛藤がほしかった)。

ショートストーリーの構成の弊害か、風呂敷はプロなだけあって壮大に広げ魅力的に見えたけど、タメの部分が少なく、締めはプロなだけありさっと風呂敷をたたんで、十分な世界観の消化ができず物足りなかったです。

【スタジオカラーが作ったブランド品として話題になれば】

なんというか、キャストにNHKの関係者や有名人、エヴァでお馴染みの声優をそろえ、いかにも記念作品的なショートアニメーションです。

映像のクオリティは文句のつけようもありません。特に冒頭のシーンやラストの虫歯菌が人を大量に殺していくシーンなど(頭だけ綺麗に刈り取るのがエグい)。

エヴァを作ってる「スタジオカラー」の新作というネームバリューで、話題作ではあると思います。


{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

残酷な龍へのアンチテーゼ

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
日本アニメーター見本市からの派生作品。独特の世界観で、類似作品を見つけるのは難しいですね。

色々と考えてみましたが、正直、良くわからん作品ではありますね。他の方も多く指摘されていますが、明らかに詰め込み過ぎです。

でも、世界観は独特で引き込まれるものがあり、ストーリーも難解ではあるけどなんとなく理解できるし。何より、ヒロインの野ノ子は超可愛いですしw、映像美の面でも素晴らしいと思います。

ということで、(こんな長いレビュー書いといてなんですが)あまり小難しいことを考えず、庵野ワールドの訳わかんなさに翻弄されてみるのも、一興だと思いますよ♪ わりと好きなアニメでした♪

《以外ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
この作品を難解にしているのは、「正義」と「悪」を、一見逆に描いているからではないでしょうか。

一見すると、「野ノ子」ら龍の歯医者が「正義」で、(闇落ちした)「柴名」や龍を殺そうとする「死なずのブランコ」の方が「悪」として描かれています(正義や悪が相対的なもので、どちらの立場からみるかによって違うとかは別として)。

ここで大切なことは、「龍の歯医者」=「生きる死人」という公式が成り立っていることです。

一部例外(不幸をもたらすと言われる「甦り」のベルを除き)龍の歯医者になれるのは、龍の試験を通し、「自らの死を受け入れられる」という、達観した死生感をもつ人だけです(そもそも、龍の試験を受ける時点で、生きるのが辛いような不幸な人生を歩んでいますし)。

それは、聖人的とも言えるし、狂人的とも言えます。少なくとも、人類の価値観としては少数派でしょう。むしろ、試験の中、自らの運命にあらがい歯の中に消えていった人々の方が、人間としては「まとも」かもしれません。

穿った見方をすると、龍は自分にとって都合の良い存在だけを、歯医者にしているとも言えます(甦りが不幸をもたらす存在だというのも、あくまで龍にとっての不幸、という意味かもしれません)。

そもそも、なぜ「死した人の魂の顕現である虫歯菌」は龍を殺そうとするのでしょうか。

「龍」とは、「死(運命)を受け入れれることを是」とする存在です。

「虫歯菌」とは、人の意志や感情の残滓です。

「虫歯菌」は「龍」を殺そうとします。

つまり、「虫歯菌」とは、「人間の、死(運命)にあがらう意思の塊」(の比喩)とも言えます。

種族としての人間は、龍のロジックに戦いを挑んでいるわけです。そして、その象徴的な存在が、「柴名」です。

そもそも「柴名」も、龍の試験を突破しているわけですから、「死(運命)を受け入れる」側の人間だったはずです。しかし、自ら虫歯菌(死(運命)にあらがう人間の総意)になり、龍を殺そうとします。そのきっかけになったのは、想い人である「竹本」の死。つまり、「柴名」は、「自分の死」は受け入れられても「大切な人の死」は受け入れられない人間だったのでしょう。それって、人として間違っているのでしょうか?

そこで、ポイントになるのが、本作の主人公でもある「ベル」です。彼は、「甦り」であり、龍の試験を受けていません。だから、心情的には「柴名」に近いものがあります。でも、彼にとっての「大切な人」は、「龍の歯医者」である「野ノ子」であり、龍の歯医者という仕事にやりがいも感じているので、立場的には「ヨ世夫」らと同じです。正に、中間の立場にいる人物。彼がどちらを選ぶかで、作品の重心が変わります。

そんなベルが最後に選んだのは、「虫歯菌(人の死にあがらう総意)」を倒し、龍(の親不知)を守ることでした。

でも、それは結果的にそう見えるだけの話。

ベルは、龍を守りたかったのではなく、あくまで「野ノ子」を守りたかっただけなのです。その証拠に、ベルは最後に「龍の歯医者にはなれない」と、はっきり言っています。またベルは死後に「なぜ僕が龍に選ばれたかは分からないけど、僕がもう一度生かされた理由ならわかる。君に出会えて本当に良かった。ありがとう、野ノ子」と述べています。

多分、龍は、「自分の親不知を守らせるため道具」としてベルを生かしたのだろうけど、ベル自身は、あくまで野ノ子のために、自らの命をかけました。結果として(龍を助けるというの)は同じで、龍の思う壺だったかもしれないけれど、確かにベルが運命にあらがったということを表していると思います。

このように、私たち通常の感覚の人間から見たとき、むしろ「悪」である「龍の歯医者」を、あたかも正義のように描いている部分が、作品を分かりにくく、共感させにくくしていて、庵野さんなりの、なにか皮肉めいたものを感じます。

近代の作家、坂口安吾は「堕落論」の中で、それまでの倫理観や価値観を破壊し、新たな価値観を示しました。それは、当時戦争思想に染まっていた日本人が、次第に西洋化、近代化していく中で必死に生きていく様を指し、それをもし堕落というのならば、あぁ大いに堕落すればいいさ、それが生きるということだろう。という趣旨のものですが、なんか、庵野さんも似たようなメッセージを発信しているような、いないような。(人間らしく醜く利己的であっても必死に生きる「柴名」を悪として書き、なぜか最後に「勇敢だ」と賛美する辺り)。

この辺がレビュータイトルの、「残酷な龍へのアンチテーゼ」ですw

さて、最後に、気になった点をいくつか(これは自分の中でも結論出ていない部分です)。

まず、ベルの銃です。ベルの銃は、はじめはベルがブランコに向け、そのせいでブランコに殺され、次にブランコの手に渡り、ブランコがベルを撃ったせいで、ブランコは虫歯菌に殺されます。そのあと、これ見よがしにスローモーションで階段を駆け落ち、ベルの元に戻ってきます。それが、龍の歯を通り、再び龍の歯の間に表れ、カンネによってぽいっと捨てられます。しかも、その銃の写真がちらっと、数十年後の飛行機(後編冒頭)のシーンに映り込んでいるあたり、明らかなメッセージ性を感じます。それはなにか、「因果応報」や「輪廻転生」といった仏教的な思想の比喩にも思えるし、それをぽいっと捨てたカンネから、「そんなの下らない」といメッセージにも考えられます。

次に、最後に虫歯菌が、なぜ「殺意」ある人だけを殺したか? という部分です。私の論的には、「虫歯菌=死(運命)にあがらう人の意思」なんだけれども、だったら多分、「生きるのを諦めた人」を狙うはずなんですよね。龍や人に向ける殺意って、ある意味では生き抜く意思の表れだから。ここが、自分の論の弱さだし、矛盾点です。考えられるパターンとしては、①虫歯菌が同志の命を集め、龍を打倒しようとした。②私が単に考え過ぎているだけで、「人を殺そうとしたから死ぬんだよ(因果応報)」というメッセージを伝えたかった、かのどちらかかな?

そして、ベルの最後の台詞「ありがとう、野ノ子。僕の龍の歯医者」は、どこで区切るのが正解なのでしょうか? 「僕の、龍の歯医者」なら、野ノ子を自分のもののように思ってる(マイハニー的な)ベルの心情を表すのでしょうし、「僕の龍の、歯医者」なら、自分の中に存在する龍(心が帰る場所)を磨いて(清めて)くれる存在として、野ノ子に身を委ねているともとれるし。どっちなんでしょうね。また、野ノ子は最後にベルを探していましたが、ベルがもういないことを知った後はどうするのかな。それが運命だと達観するのか、「柴名」のような道を辿るのか。

そこはかなり気になるポイントなんですが、まあ、庵野さんなんでね、仮に続編描くとしても一筋縄でないかないでしょうね、確実に(笑)
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
この作品を難解にしているのは、「正義」と「悪」を、一見逆に描いているから。(正義→龍の歯医者。悪→龍を殺そうとする人)

龍の歯医者になれるのは、死を受け入れた人間だけ。しかし、なんとしてでも生きようとするのは、人として、悪だろうか? 龍とは、龍の歯医者とは、正しい存在なのだろうか?

なんか、この辺りに、庵野さんなりの、なにか皮肉めいた主張を感じます。
{/netabare}


【余談1(清水豊美加さん)】
{netabare}
声優初挑戦とは思えないほど、ハマっていましたね。これで最後なんてもったいない。それにしても、龍の歯医者をはじめ、何やら宗教色が強い本作。そのヒロインを演じた方が宗教にハマって芸能界引退、とは、なんの皮肉でしょうね。(いや、某宗教団体がどんなところかは具体的に知らんし、宗教そのものを悪く言うつもりもないけど、ごく一般的に日本人の感覚的に、やっぱりちょって引いちゃうな、と。あまりにも宗教色が強いと)
{/netabare}

【余談2(かなりクダラナイ)】
{netabare}
作品のクライマックスである、どでかい虫歯菌が白い灰になっていくシーン。感動的ではあるのだけど、どうしても「ヘビ花火」を思い出してしまい、笑ってしまった(笑) あんなシーンでこんなこと思うなんて、ホントにダメだと軽い自己嫌悪に陥りましたw
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 38

66.6 2 歯医者アニメランキング2位
REVENGER(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (128)
359人が棚に入れました
むかしむかし、私たちとは異なる歴史を辿った長崎で……。 信じていたものに裏切られ、卑劣な罠にかかり、許婚の父を手にかけてしまった雷蔵。 許されない罪を背負い、自らも絶体絶命の危機に陥ったところを、 町の何でも屋「利便事屋」に救われる。 実は、彼らの正体は力なき人たちの復讐を代行する殺し屋、「REVENGER」だった。 秘めたる信仰に生きる、優雅な蒔絵師・幽烟。 町の人たちに慕われる、元海賊の町医者・徹破。 無邪気さと残酷さを併せ持つ、両性具有の少年・鳰。 酒と博打を愛する、その日暮らしの博打打ち・惣二。 半ば拾われる形で、雷蔵は一癖も二癖もある殺し屋たちの仲間になることに。 生まれも育ちも主義も主張もバラバラな5人の間に、命がけの仕事を通じて奇妙な友情が生まれていく。 やがて、長崎で起きた事件の真相を追う中で、彼らは大きな陰謀に巻き込まれていく——。
ネタバレ

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

総じておもろかったです。

本家必殺よりも面白かったですわ。

本家に劣るところがあるとすれば、そうっすなぁ、菅井きんさんと白木万理さん的な役どころのキャラがいてなんだことぐらいですかねー。

あとはもう文句なしですわ。

アヘンの密輸を軸にしたストーリーと同業の敵キャラとのバトルもよかったし、
最後主人公が{netabare}刺されて死んじゃう{/netabare}とか太陽にほえろのショーケンとか探偵物語の松田優作とかみたいやないすか。

ま、逆にゆうとボクらくらいの世代の人じゃないと楽しめなかったかもしれないですが。

いずれにしても総じておもろかったです。

こおゆう昔の時代劇のリメイクアニメみたいなのまたやってほしいですわ。
今度は破れ奉行あたりのリメイクとか見たいなぁ(笑)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

巨星、乙

最終話の細かい演出などを見る限りは光るものを感じますが、それでも
物語全般について考えてみると、特に設定面等で{netabare}大いにやらかした感があることは否めません。

長崎と言えば坂本龍馬の亀山社中でありまして、この工作員に資金提供し
駒の如く裏で操っていたのはジャージン・マセソン商会のトーマス・グラバーでありました。

天下のニトロプラスの大巨匠がこの歴史的事実を知らずして長崎が舞台の物語を描くとは
到底考えられませんが、しかしながら物語の結末は啞然騒然の結果となりました。

人身売買などの悪行を重ねたイエズス会の輩に対し豊臣秀吉はバテレン追放令を発布し
この鬼畜どもを血祭りにあげたわけですが、イエズス会の蛮行をまるで知らないようにして
本作で島原のリベンジがどうのこうのとかいうのにはどのような意図があるのでしょうか?

「サンタマリアの御前に悔い改めよ!」とか言いつつ、殺してます!
殺したら悔い改めできませんし、「汝殺すなかれ」の戒律に反します。
「悔い改め」の意味も知らずに言葉だけパクるのはやめましょう。

ローマカトリック教会にしてみたらすべては自己正当化のためのご都合主義でいいわけですが
彼らのような独特な宗教思想を持ち合わせてない者からしたら歴史的事実を捻じ曲げてまで
「サンタマリア」とかいう謎のオカルト思想植えつけんな!という話でございます。

坂本龍馬を裏で操る武器商人トーマス・グラバー、その背後にいた国際金融資本の陰の実力者
その名は【ロスチャイルド家】であります。

イギリスの【ロスチャイルド家】は維新軍を軍事支援し、仏蘭西のロスチャイルド家は
幕府軍を軍事支援することにより、相競わせ戦争ビジネスで儲けるというというのが
彼ら得意の手法でありますが、{/netabare}その話についてはまた別の機会に譲ることと致します。


現状での最大懸念事項を挙げると以下のようになります。

{netabare}①例のライフルの入手経路が未だ明かされていない。
②アングリアの武器商人と思しきものが未だ出てこない。
③大聖堂とイエズス会の関係性が未だ示されていない。

「アヘン戦争」まで匂わせておいて諸悪の根源たる【英国東インド会社】を描かないとしたら
かなり残念なフィクションに終わるような気がいたします。

元「海賊」の医者にしても「海賊」を深堀りする気ないなら、{/netabare}かなり残念で中途半端な
設定であるということになるでしょう。

●スナイパーライフルの出所

どっちに転ぶかはまだわかりませんが、{netabare}【英国東インド会社】とあのライフルを
どこで手に入れたかについて描かれるか否かで、本作が真の歴史をなぞっているのか
それともただのフィクションであるのかが決まるように思います。

史実によれば坂本龍馬を背後から支援し、コマのように操っていたのは
「アングリアの武器商人」ということになります。

アヘンや【イエズス会】、そしてアングリアという国名まで出しておいて肝心の武器商人の存在を
描かないとしたらかなり期待外れということになりますが、とりあえず今は
「長崎商人」の{/netabare}背後関係に注目したいところであります。


●「マリ」ちゃんは女の子

長崎に暗躍する「唐人街」の正体とはチャイニーズマフィアのように {netabare} 見えて実は
清国のアヘン取締りを指揮する大臣「林則徐」の密命を受けて動く諜報員
であったようであります。

ということは、アヘン取り締りの諜報員の暗殺を指令する「礼拝堂」とは
アングリア側のエージェントということになり、利便事屋とは外国商人などの犬である
ということで、坂本龍馬や長州薩摩藩の話と見事繋がるわけであります。

礼拝堂には「2本の柱」がありますが、これは「2柱の神」を表しており
その真ん中には「聖母マリア」の像が置かれています。
そして司祭様は「デウス」というラテン語を使っています。

これらのものすべてキリスト教とはほぼ関係が無いものなのですが、
「ローマカトリック教会」ではなぜか重宝される小道具だったりします。

「聖母マリア」と言っても「イエス・キリスト」を生んだだけでありまして
何か奇跡を起こしたとか言うエピソードがあるわけではありません。

「ローマカトリック教会」が「聖母マリア」を神として崇めるのには
ローマ帝国の宗教的都合による曲解が背景にあり、よりまともなキリスト教徒
であるところの「プロテスタント」にしてみたら理解不能なある種のオカルト宗教にしか
見えなかったりもします。

あまりに出鱈目な「ローマカトリック教会」の理屈だと【偶像礼拝】もアヘンの密輸も
人身売買も人殺しもすべてが正当化されるという世にも奇妙な宗教観でありまして
こんな組織がキリスト教を自称しているのは無理があり過ぎるため、プロテスタンが
ぶち切れたというのが宗教戦争のいきさつだったりします。{/netabare}

●率直に気持ち悪いので下方修正…
「リコリコ」の二人の父親や「黄金郷」のヴエコ
「不滅のあなたへ」のカハクなど{netabare}同性愛ゴリゴリの例を挙げたらきりがありませんが
それにしても今回の露骨な表現は惨過ぎでありました。

同性愛の糞坊主と言えば密教の「空海」が有名でありますが、密教においてのは性的な秘儀も
修行の内ということになりますので、場合によっては無神論者の中国共産党にとっては
少なくともその弾圧衝動を正統化する口実にはなり得るのかもしれないと思う次第であります。

キリスト教を「自称する」「ローマカトリック教会」においても同性愛的な不祥事事案が
社会問題化しておりまして、身分がお高い方々による修道士に対する性的暴行事案が
それこそ数えきれないくらいに発生しており、「モーゼの十戒」はどうしたのか?と
問い詰めたいところでありますが、そもそもローマカトリック教会とは最初からキリスト教を
真面目にやる気がなかった似非宗教団体であり、「統一教会」と本質的には何も変わらない
ペテン師集団であるというのが実態であります。

イエズス会がアングリア東インド会社と結託してドラッグを捌いていたのは概ね史実で
ありますが、唐人街=チャイニーズマフィアがドラッグの商いに絡んでいたというのは
坂本龍馬が暗躍する幕末の時代のことではなく、日本が満州国建設した以降の
シナ大陸における事案でございます。

昭和の妖怪と評される元総理大臣の祖父などが絡む「満州人脈」による
ドラッグ商いの話がもしかしたら本作で再現される可能性もないとも言い切れませんが
幕末の長崎におけるチャイニーズマフィアの暗躍は{/netabare}ただのフィクション
ということになるようであります。

●突っ込みどころ
①「サンタマリア」の刺青
②「汝、殺すなかれ」の戒律違反
③「神」とは言わず「デウス」と敢えて【ラテン語】で表現する
④「両性具有」の化け物?
⑤元「海賊」の医者・・・


●隠密同心を統べる者?

謎のフィクサー{netabare} 「漁澤様」が登場しますが、作中では色々と難しい用語が飛び交い
視聴者の理解が追い付いていないような印象を受けます。

いつものラスボス級声優が示す通り「漁澤様」は奉行所の重鎮であり
諜報活動の任務を与えられた与力(与騎)という身分のようであります。

清国でアヘンが蔓延した背景には、英国東インド会社の属する商人たちから役人が賄賂を
受け取り取締りの手を緩めていたようなことがあったのかもしれません。

日本ではアヘンの被害はそれほど深刻ではなかったようですが、証人とつるむ役人が
いるとしたらこれに対処するのが与騎という立場にある者の使命でありますから
利便事屋にその処理を押し付けたということなのでありましょう。

そろそろアヘンの密輸でぼろ儲けした某会社が登場する頃合でしょうか?

●「両性具有」の美少年
彼が身に着けている「かんざし」には【✡】が3つ左右に付いています。
【六芒星】は【6】でありますから「3×6」=【18】=【666】
「18×2」=36 

【666】や「36」(「369」)を「ミロク」と表現したりしますが
「ミロク」と言えば【弥勒菩薩】であります。

【弥勒菩薩】とは【サンタマリア】と同じ存在であると個人的には考えていますが
【サンタマリア】なら【女神】でありますから【8】(=8芒星)を表示すべきところを
【666】にしたのは、弥勒菩薩との {/netabare}関係性を暗示する意図が
あったからであると推測いたします。


一見して「必殺コロ助人」のようにも思えますが、あの虚淵氏が一枚噛んでいる作品だとすると
某作品のオマージュではなく別のところに意図があるように思います。

このようにある種の「フェイク」をかましてくるのが某巨匠の食えないところでありますが
やはり作風はシリアスで暗め、そして結末もあれ、な感じでございます。

「コロ助シーン」などの鮮血も生々しく、この辺も人を選ぶ作風であるといえますが
今期の中では、かなり完成度が高いものになるような気がいたします。

いきなり初回から{netabare}【阿片の密売】案件をしかもそれに薩摩藩が噛んでいたとか言うのは
むしろ史実の暴露でしかなく、しかも【サンタマリア】の刺青とか、【イエズス会】であります・・・

【英国東インド会社】による【阿片の密売】で莫大な富を得た勢力の側についていたのは
【サンタマリア】が示す某組織でありますが、そんな話題をいかに暗示的でも初回から
物故んでくる{/netabare}この巨匠は、ある意味厄介な性格の持ち主と言えるのかもしれません・・・

「謎の商人」の「背中」、つまり{netabare}「背後」には【サンタマリア】の刻印が示す「闇の組織」が
いたという暗示でありまして、例えば「坂本龍馬」という名の工作員が用済みになった後
綺麗さっぱりコロ助されたのも、背後に大いなる {/netabare}存在がいたということを
示唆しているものと推測いたします。

実は「利便事屋」とは「仕事人」ではなく{netabare}「海援隊」{/netabare}を暗示しているのであります。
すべてが繋がる「裏歴史」の暴露でございます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

久々に当たりの虚淵作品

{netabare}
江戸時代末期が舞台の必殺仕事人風アニメ。
最初の方はまあまあぐらいの印象だったけど、後半で上がった印象。。

阿片戦争後、日本にも流入したアヘンを用いた企みを阻止するというのが主なストーリー。
正直アヘンどうこうの話や礼拝堂の話は理解できてないところも多いけど、実際の歴史の出来事と絡めたストーリーは時代劇として面白かった。
大半が個人の恨みの話で埋まっているのでメインの話が動いたのは最後の方だけではあるけれど。
渋めの作風で陰鬱とした感じも出せていて良かった。

アヘンの処理という話がありながらもこの作品の軸となっているのは雷蔵の生き様。
許婚の父を殺した上、ゆいまで自殺に追いやったことへの自責の念を抱えつつの利便事屋への入隊、最後は利便事屋として人殺しを続けていることにも疑問を抱き、絵師への志し、と常に後悔や葛藤を抱えたまま、別の生き方を模索する雷蔵に共感のしやすい話だった。
最後は虚淵作品らしく、主人公の雷蔵が死んでのエンドだったけど、バッドエンドと言う感じはしない。
雷蔵自身ずっと父殺しのことが心残りだったようで、死ぬ時の笑顔を見るに雷蔵にとって悪い死ではなかったのかなと。
ゆいの恨み噛み小判も果たされ、恨みをかったものはいつか報いを受けるという、この作品のコンセプトにも沿っていていい終わり方だった。

物足りなかった点は序盤から中盤の話。
依頼人から依頼を受けてリベンジする...という内容にも関わらず、依頼人の掘り下げが余りない上、ターゲットがどういう悪事をしたかという描写も曖昧でキャラにあまり共感が出来なかった。
軸はバトルアニメではないので、敵が滅茶苦茶強い...というわけでもなく、無力な相手を一方的に蹂躙していくだけで戦闘も特段面白くはなかった。
けど、金箔や花札、雷蔵の厨二衣装とかは個性あって面白かった。

ただ、最初も書いた通り終盤の盛り上がりは良かったので、結果的に見て良かったと思える作品だったことは間違いない。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
物騒な始まり方。まふまふ 騙されて父を殺したってことか?
硬派な方のスパイ教室。1話で親の敵討ちは終わらせるのか。
絶対声が聞こえる。血がバシャバシャ出るのがいい。
ちょいファンタジー? 親の仇ぐらい殺させてやれ。
ちゃんと倒せたしOK リベンジ終了! EDいいな。

2話 ☆7
確かに殺しまくってるな。遊郭編。服脱ぐな。なんか草。
リベンジャーとしての道を選んだのね。金箔使わずに普通に刺せや。
あまり被害者女性にも加害者にもスポットが当てられてない気がする。
被害を説明するんじゃなくて、ちゃんと回想などとして描写して欲しかったな。

3話 ☆6
スラム街? この子供ウザイ。遊郭編。会話ばかりでつまらん。
この吸血鬼みたいな衣装草生える。花札w
アヘンのヤツらへのリベンジ?

4話 ☆6
表ではいい人ぶって裏では人殺しをすることに対する葛藤か。
けど、武士ってそんなもんでは? 坂田の裏にもう一人いたのか。
アズミヤとか坂田に対して印象ないんだよ。
戦闘シーンも一方的に蹂躙してるだけでなぁ。

5話 ☆6
意味わからん。鳰は堂庵出身なの? 戦闘があまり面白くない。
長崎だからカステラ?

6話 ☆7
何者。雷蔵を騙した人らか。唐人街ってほんとに中華系かよ。
金箔から助かったw 肉捨てるな。アヘン隠してなんになる?
まあ本筋は見えてきたな。

7話 ☆6
洗脳? またアヘンか。このBGM雰囲気にあっててめっちゃいいな。
やっとまともな相手出てきたな。2人はハッピーエンドだな。

8話 ☆8
碓心。義父殺しの主人公が絵師としての道に進んでいいのかどうかに葛藤するのがメインの話か。
まあ間接的には殺してることにはなるけれど。
人の時間を奪ってるという意味か。
こっちは小銭さえあればなんでもいいやつか。林則徐?
あっさり撃たれた。

9話 ☆9
アヘン戦争不可避。史実要素。なお処分した模様。
利便事屋としての使命よりも自分の責務を優先するか。こいつが雪梅?
要するに金儲けがしたいのか?

10話 ☆7
会所と劉目的は同じなのか。
要するに恨みさえあればなんでもいいなるようになるって脳死した考えかw

11話 ☆7
小判噛んでそう。恨み相当でかいな。結局身内贔屓でしかないのは確か。
サイコパスかな。

12話 ☆10
金箔を節約するな。そうはならんやろ。†悔い改めて†
碓心になれたか。妻殺しと言う心残りはまだ取れてないのね。
けど、虚淵にしては珍しく誰も死ななかったな。あっ…。
ゆいさんの恨噛み小判も果たされた。
まあ殺しをやってるといつか報いは受けるってことだな。

曲評価(好み)
OP「ダウンタイマー」☆8.5
ED「un_mute」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 6
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