Witch さんの感想・評価
3.0
【3話視聴】第1作とは異なる方向性はきちんと提示されていたと思う
【中間レビューNo.2】(2024/4/18現在)
コミック原作で2024年作品。全○話。
第1作は好きだったので、第2作にも期待ですかね。
(ストーリー)
バーテンダー・佐々倉溜は、パリから帰国後銀座のバー”イーデンホール”で
最近働き始めた。
ホテル・カーディナルの営業企画部で働く来島美和は、ホテルのカウンターバ
ーに相応しい、客の魂を癒す「神のグラス」を作れるバーテンダーを探してい
るが一向に見つからず焦っている。
偶然街で出会った溜がバーテンダーであると知る。
(公式サイトより)
(評 価)
・第1話:温故知新的な取り組みは評価したいが・・・う~ん、様子見ですかね
{netabare}・第1作は2006年にアニメ化されており、2回程視聴してますかね。
第2作の位置づけが分からなかったのですが、公式サイトや1話を見た限り
では、リメイクというより
・原作からの主要キャラや舞台等世界観を引き継いだ上で
・現在風解釈等を加えながらの完全新作ストーリー
という感じっぽいですね。
原作未読なので、完全アニオリかどうか等は判断できないですがw
1話はベースとなる世界観を提示する必要があるので、ある程度前作で既視
感のあるものをみせつつ、ところどころ改変が行われているという感じでし
たね。
・例えばグルメなんかは「食堂食堂」や「ダンジョン飯」等ここでも異世界モ
ノが席巻している感があり、個人的には少々食傷気味な感じではあります。
(これらの作品は好きなんですが、こうも異世界モノが多いとね・・・)
なので、下手に「異世界バーテンダー」とかに走らずに、こういう時代だか
らこそ過去の名作に回帰してみようという「温故知新」的な取り組みは大い
に評価したいところですね。
第1作での魅力であった
・バーという(重い扉で閉ざされた)隠れ家的な空間に流れる緩やかな大人
の時間や癒し
・そこで繰り広げられる人間ドラマ
・バーやお酒のウンチク等
第2作ではどうみせてくれるのか。
・ただ1話を観た感じだと「う~ん、コレジャナイ」って感じが・・・
・前作より幼さを感じるキャラデザやコメディ要素を加えたキャラ描写
・前作よりも明るい感じの色調
・過剰なアニメ演出等
前作の素材の味を楽しむような大人な空気感が・・・って感じですね。
しかし
・第2作を創る以上、前と変わらないという訳にもいかんやろしなあ
・第2作として面白いテーマ性とかがあるかも
・新作エピソードは気になる
という感じではあるので、しばし様子見ですかね。
あと前作は思い出補正がかかってる可能性もあるので、この機会に前作も見
直してみようかなっとw{/netabare}
・第2-3話:第1作とは異なる方向性はきちんと提示されていたと思う
{netabare}先日の 第1作のレビューで
・第1作はよくも悪くも「昭和世代が思い描く『かっこいい大人の男像』」を
描いている
・第2作は尖った感じがなくなり、凡庸な作品になりそう
と書いたのですが、
第1話
メインキャストが神嶋部長から来島美和に変更。
それに伴い、神嶋部長の人間ドラマをカット。
その分佐々倉の人間臭いキャラ描写を追加。
→ 「かっこいい大人の男像」が後退
第2話
第1作で2話分のエピソードを1話に詰め込み
→ 人間ドラマは薄味になり、ストーリー重視の味付けに
第3話
見習いバーテンダー・川上京子を追加。
第1作では友好的な熟練バーテンダー・葛原が越えるべき壁という存在。
まさかのカクテル対決w
→ 第1作では客に寄り添う存在であった佐々倉を第2作では前面に押し出し
た演出
やはり第1作のエピソードが古く時代に合わないという判断なのか
・第1作:客の人間ドラマとそれに寄り添う佐々倉
・第2作:佐々倉の人間臭さや彼や来島美和、川上京子等の成長譚
という方向に舵を切っていくのかなあって感じですね。
個人的には
・第1作の「昭和世代が思い描く『かっこいい大人の男像』」がストライク
・第1作でしっかり描かれていた「人間」が、単純な記号化され面白みがな
くなったように感じる
と、どうしても辛口になってしまうのですが。
第1作とは異なる方向性はきちんと提示されていたのかなっと思いますね。{/netabare}