イギリスアニメ映画ランキング 13

あにこれの全ユーザーがアニメ映画のイギリス成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月19日の時点で一番のイギリスアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

91.6 1 イギリスアニメランキング1位
映画けいおん!(アニメ映画)

2011年12月3日
★★★★★ 4.3 (3040)
15411人が棚に入れました
「放課後リターンズ!」「けいおん!」は、いつでも進行形!!あの大人気TVシリーズが遂に映画化!TVシリーズでは描かれなかった、桜が丘高校在学中の軽音部5人の繰り広げるゆるやか部活ライフを描く。卒業を控えた軽音部3年生 唯、澪、律、紬の4人は、いつもどおり部室でお茶したり、バンドの方向性を話し合ったり?とゆるやかな時間を送っていた。そんなある日、教室で同級生たちが「卒業旅行」を企画していることを知り、唯たちも卒業旅行に行こうということになる。そのことを聞いた梓も参加することになり、各自、候補地の希望を出す中、くじ引きの 結果「ロンドン」へ行くことに決定!ガイドブック等旅行の準備をしながら、各自、ロンドンへの思いをはせる。

声優・キャラクター
豊崎愛生、日笠陽子、佐藤聡美、寿美菜子、竹達彩奈、真田アサミ、米澤円、藤東知夏、永田依子
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

けいおんシリーズの魅力が詰まってる。元気のないときに見ようc(-。-,,)c)~

原作未読。
けいおん1期、2期ともに視聴済み。

1期レビュー→ http://www.anikore.jp/review/408583
2期レビュー→ http://www.anikore.jp/review/413114

劇場版は時系列でいうと、けいおん2期の終盤間際、23~24話の辺りです。
どのようにして24話につながったのか、裏話が描かれています。
視聴後、もう一度、けいおん2期の終盤を見直したくなりました。


けいおんは「日常の中にある楽しさ」がテーマだと考えています。
その日常の中で、「山」となるイベントが含まれています。
その中でも最も大きいであろう山が丁寧に描かれています。

イベントですから、正確には日常ではなく非日常です。
しかし、日常の延長線上にある「ちょっと大きな日常」といってもいいくらい、自然なキャラクターの姿が表現されています。
キャラクターの細かいしぐさ、テーブルの上に置かれた小物、背景のいたずら書き。
そんなさりげない描写ですら、楽しい日常を感じさせてくれます。

「ああ、またボケやツッコミをしながら壁に落書したんだろうなぁ」
「今日あったことをぐだぐだ話しながらお菓子の包み紙で遊んだんだろうなぁ」

なーんて想像してしまいます。

みんなの仲の良さが伝わってきます。
本当に楽しそうです。
こちらまで楽しくなってきます。
何ていえばいいんでしょう。
ペットのしぐさに癒やされる感じでしょうか?
{netabare}あずきゃっとc(-。-,,)c)~{/netabare}

日常の枠をギリギリこえない、楽しさがテーマの物語。
そして、感動も忘れていません。

「けいおんシリーズの魅力とはこういうものだ!」とうまく伝わった作品だと思います。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 93
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

卒業は さよならじゃない(点数以外全て更新)

1期、2期 視聴済み
過去視聴作品レビュー

高校の部活動けいおん部。「放課後ティータイム」という5人のガールズバンドの女の子たちの物語です。けいおん劇場版は何度見ても新しい発見や違った感動があります...とても愛があふれる作品です。

けいおん部はとにかくマイペースな部活です。
部活中に楽しいおしゃべりの時間、ティータイム。優しい時間が流れます...

部員は5人。内4人は3年生(唯、澪、律、紬)
あずにゃんこと梓ちゃんは1つ年下の後輩、唯たち4人はこの年に卒業を控えています。この5人で過ごせるのもあとわずか、そんなかけがえのない大切な時間を描きます。

部活動での沢山の思い出。この場所で仲間意識や信頼関係を築き絆を育みましたね。

沢山の楽しい時間を皆で過ごし、辛いことや大変なこともありましたが皆で成長した、けいおん部。
ずっといつまでも、終わらないで..誰もが思ったことでしょう…

{netabare}
刻々と時は過ぎ...
卒業旅行に憧れの地ロンドンへ5人で行きます。
はしゃぐ澪がとても可愛いですね。
後輩のあずにゃんはドタバタした旅行のサポートを行いここでもしっかり者でした。

あずにゃん。唯は先輩ですが数々の頼りない行動に何度も振り回されたけれど、何だかんだいっても大好きで大切なんですよね。唯×あずにゃんとっても良いコンビでした。
時にあずにゃんと唯がお互いに相手を思いやるシーンに感動でした。

「最後に、先輩らしい事をしたい!」という唯達の想い、後輩あずにゃんに残せるものはないか、、そして生まれる歌。この卒業旅行を経てつくられたのですね。

あずにゃんに秘密でつくりあげた、けいおん部の絆と思い出を歌にした「天使にふれたよ!」

4人にとってかけがえのない天使あずにゃんへおくるシーンには感動でした。

先輩4人のありったけの愛情と感謝。この歌声、歌詞はあずにゃんの心に深く刻まれたことでしょう。
{/netabare}

劇場版の最後のシーンがアニメシリーズ最終回の名シーンに続いているのです。きれいにまとまり笑えて泣ける素敵な映画でした。

会えたよ! すてきな天使に
卒業は終わりじゃない
これからも仲間だから♪

投稿 : 2024/04/13
♥ : 82

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ファンには嬉しい大満足の劇場版でした( *・ω・)ノ

■けいおん!!!3期を期待せずにはいられなくなっちゃいますね‥…━━ *  m(゚▽゚* ) ホシニネガイヲ・・・
まさか、生まれて初めて公開初日に映画を観に行くことになるなんて思ってもいなかったです!
それだけ期待もしてたし、好きな作品のひとつだったんですよね(^ー^* )フフ♪
そしていざ劇場へ||ヽ(*゚▽゚*)ノミ|Ю ワタシノセキハドコ♪
上映時間116分・・・「けいおん!」らしさがたっぷり詰まったあっという間の至福の時間でした
♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ
 
劇場版でも、監督に山田尚子さん、脚本に吉田玲子さん、キャラデザに堀口悠紀子さんといった主要どころが女性スタッフ中心に制作されているので、キャラのちょっとした行動や仕草、思考や感性が等身大の女子高生として描かれているところは相変らずでとっても好感がもてました。
それと劇場版「けいおん!」の予告PVでも知らされていたように、卒業旅行で海外へ行く事になるのですけど、ちゃんと海外でも彼女達の「らしさ」が生かされているので、なんだかとっても安心しちゃましたw
それと京都アニメーションの安定感抜群な作画は「これぞプロの仕事」って感じで改めて感心させられちゃいました(゚∇^d) グッ!!

劇場版「けいおん!」はTVシリーズで培ってきた良いところを、背伸びさせずにそのまま詰め込みましたって印象なのです。
TVシリーズの延長線上で違和感なく楽しむ事ができるので、ティータイムに紅茶を飲んで
C=(^◇^ ; ホッ!っとするような感覚にさせてくれました♪
いつもでもどこでも変わらない「け」「い」「お」「ん」「ぶ」が観られるのが劇場版「けいおん!」の良い所なのでしょうね(*゚▽゚)ノ
けいおんファンにとって劇場版「けいおん!」は間違いなく大成功といえる作品だとおもいます!
まだ「けいおん!」を観たことないっていう方は是非TVアニメシリーズを観てから視聴することをお薦めします♪

アタシσ(゚-^*)にとって色々懐かしい気持ちにさせてくれるのが「けいおん!」って作品なので文句なしで観て良かったです(*^o^*)
学生時代の友達との思い出、バンド仲間との時間、海外で知り合いにバッタリ会ったときの感動などなどw
家に帰った後に愛用の楽器たちと戯れたことは言うまでもありません《《《《♪♪(*´▽`*)ノ゛

そういえば、漫画は唯ちゃん達の卒業組みとあずにゃん達の高校生組みが並行してそれぞれ連載中なのでアニメ化を否応なしで期待せずにはいられないですよね♪
また新しい「けいおん」と出逢えることを楽しみにしてます☆⌒ヽ(*'、^*)

2011.12.04・第一の手記

投稿 : 2024/04/13
♥ : 80

71.5 2 イギリスアニメランキング2位
BURN THE WITCH(アニメ映画)

2020年10月1日
★★★★☆ 3.7 (124)
615人が棚に入れました
正解には表<フロント>があれば裏<リバース>がある。遥か昔からロンドンに於ける全死因の72%は、人々が見ることのできないドラゴンと呼ばれる“異形の存在"が関わっていた。だが、人知れずそのドラゴンと相対する人々がいた。ドラゴンの存在を見ることができるのは、フロント・ロンドンの“裏側"に拡がるリバース・ロンドンの住人だけ。その中でも、選ばれし人々がウィッチ<魔女>/ウィザード<魔法使い>となり、ドラゴンと直接接触する資格を持つ。主人公は、自然ドラゴン保護管理機関「ウイング・バインド」(通称WB)の保護官である新橋のえるとニニー・スパンコールの魔女コンビ。彼女たちの使命は、ドラゴンに接触できない人々に代わり、ロンドンに生息するドラゴンたちを保護・管理することだった。

声優・キャラクター
田野アサミ、山田唯菜、土屋神葉、平田広明、引坂理絵、麦人、小林親弘、田中美央、清水はる香

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

対照的な二人の女子高生の魔女がクールに、オシャレに、ポップにドラゴンとバトルするお話

この物語は、二人の女子高生が主人公で、しかも、魔女です。
この二人の性格は、とても対照的です。
「ニニー」は、喜怒哀楽がわかりやすく思ったことは態度に出す明朗快活な性格です。
「のえる」は、喜怒哀楽を見せないクールビューティで、ジト目が特徴的です。
観ると分かりますが、こう言うコンビって結構見るよねって感じがします。
それだけ王道のキャラ付けなのですが、そこには変わらない面白さがあります。


■オシャレ

この物語は、二人があーだこーだと言いながら、ドラゴンと戦います。
その時の姿は、学校の制服に赤のシェパードチェック柄のマントをまとっています。
また、小型の乗用ドラゴンにも乗っています。
そして、戦う武器は、なんと「笛」。
でも、その笛裁きとそこから繰り出される魔法がさっそうとしていてあざやかです。
キメるところは、とてもカッコイイです。
それでいて、ギャグも適度にポンポンはいってきます。
これらのバランスの良さが全体的にこの物語をオシャレに見せています。


■劇伴がとてもいい

魔法ファンタジー活劇映画のような感じです。
不安感を伴いながらもテンポ良く進み、時折重厚感がある感じです。
場面によっては、シンセを使ったリズミカルな曲も混ざります。
この物語は、現代のロンドンを舞台にしています。
でも、この劇伴のおかげで現代のゴチャゴチャを遠ざけた舞台を作り上げています。
それが、この作品がもともと持っているクールさにオシャレ感を足しています。


■物語がちゃんとしている

この物語、結構、伏線がありますし、最初から最後まで一本の筋が通っています。

この物語は、主人公の「 おとぎ話なんてクソでしょ」と言うセリフで始まります。
そして、「魔法は途中で解ける」と続けます。

途中のドタバタ劇で、最初のこのセリフを忘れかけてしまいます・・・。
しかし、終わってみると気付くのです。
それは、このセリフを回収するためだけにこの物語があったのだと言うことにです。

途中のステンドグラスの絵や、最後に出てきたドラゴンの名前。
それらは、あるおとぎ話がモチーフとなっています。
それを女性が他人に頼らず、自らの力で未来を切り開いていくと言う主題に昇華させ、
現代的なファンタジーで描いて見せたところは流石だなと思います。

しかも、この物語では、それをこうあるべきだと説教臭く語ることはありません。
さらっと描いて、気付いてくれたらそれでいい、そして、どう考えるかは自由、
そんなノリなんです。
こう言うのをクールって言うんだなと、あらためて気づかされました。


■まとめ

普通に面白かったです。
この「普通に面白い」とは、どう言うことを言うのでしょうか?
私は、あれこれ考えたりせず単純に観ているだけで面白いことを言うのだと思います。
しかし、その面白さの裏にある主題に気が付くと、
その描き方やセリフに対し、なんてクールなんだろうとシビれてきます。
つまり、二度おいしい作品になっています。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 19

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

これからというところで

バーン・ザ・ウィッチ。
魔女を燃やす?
なんのこちゃですが、観たらなるほどです。

カテゴリーはファンタジーコメディーという所かな。
それに浮遊感のあるアクションもあったりして。
とにかく、要所要所にユーモアが散りばめられています。

舞台はロンドン。
表と裏がある設定です。
まあ、ほぼ裏のロンドンですが。

裏ロンドンでドラゴンの管理をする二人のウィッチが主人公です。
ニニーは快活明朗、切れやすい。
ノエルは冷徹利発、毒をはく。
仲がいいのか悪いのか。
信頼関係で結ばれた二人のスピーディーなやりとりが楽しいです。

このアニメの魅力は何と言って空中戦闘と爆発シーン。
それに攻撃アイテムが凝って、いちいちかっこいい。
へー、フーン、こりゃスゲー・・・となります。

とりあえず、伏線を撒いたところで終了。
全編描くなら2クールくらいで丁度よさそう。
続縁があれば是非観たいです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 14

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

今後の展開に期待したい作品

「BLEACH」でお馴染みの久保帯人先生原作。
本作は週刊少年ジャンプでも連載されていたので、一応、原作既読です。

60分と短編なので、一気見できるのも嬉しい。

60分と短編なのに、キャラがしっかり立っていて面白い。

そして、今後の展開に期待が出来る、謎を残したエンディング。

良いですね。
今後の展開に期待したい作品です。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 14

64.8 3 イギリスアニメランキング3位
魔法使いの嫁 星待つひと 前篇(アニメ映画)

2016年8月13日
★★★★☆ 3.6 (128)
561人が棚に入れました
羽鳥チセ15歳。身寄りも、希望も、生きる術も、何一つ持たぬ彼女を金で買ったのは、悠久の時と寄添うヒト為らざる魔法使いだった――。彼に『弟子』として、そして『花嫁』として招き入れられた時、少女の中で停まっていた針がゆっくりと動き始めてゆく……。

声優・キャラクター
種﨑敦美、竹内良太、内山昂輝、遠藤綾
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

魔法使いの日常

WIT STUDIO制作、本編の前日譚。

どこか暖かい幻想的な光景、
森の中の洋館、そこは不思議な図書館。
人間と人ならざるもの達の交流、
古書の隙間に挟まってる妖精、
部屋の掃除を手伝ってくれる妖精、
こういうさりげない世界観・設定が好きです。
すぐそばに息づいている空想住人の世界。

本編の舞台は英国、
ハリーポッターとアリエッティの世界。

羽鳥智世15歳、
{netabare}幼い頃から人ならざるものが見え、
孤独に虐げられ生きてきた少女。
異形の魔法使いエリアスと出逢い、
魔法使いになる為、目下修行中である。{/netabare}
エリアス家の家事妖精のシルキーがかわいい。

魔法世界の設定が細かく、
昨今の魔法使いものとは一線を画す作品。
どこか格式高い芸術作品のようです。

これは世界の美しさを識る為の物語。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 54

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

茨の魔法使いと出会う以前…チセに訪れた一片の前日譚。

たまたまボーっとNETFLIXの画面をスクロールしていた時、「魔法使いの嫁」のタイトルが目に入りました。
何気なく開いてみると、アニメ本編の他に「星待つひと(OVA)」と書かれているではありませんか。
あれ、この作品にOVAがあったんだ…と思い公式サイトをググって分かりました。

このOVAは、コミック第6巻・7巻・8巻に同梱された作品だったんです。
それで思い出しました。
アニメ本編を視聴した際にこのOVAの存在を知りましたが、特装版に手を出す勇気が無くて視聴を断念していた作品だったんです。
もう絶対視聴できないと思っていたのに、まさかこんな形で出会えるなんて…
NETFLIXに加入していた旨味を感じた瞬間でもありました。


羽鳥チセ 15歳。
身寄りも、生きる術も、希望も何一つ持たぬ彼女を金で買ったのは
ヒト為らざる魔法使い・エリアスだった。
彼に「弟子」兼「花嫁」として招き入れられたチセは戸惑いつつも、
停まっていた時を動かし始めてゆく……。

そんなゆっくりと、しかし着実に時を育む、穏やかな或る日…。
ロンドンのアンジェリカより届いた書籍を整理しようとするチセが見つけたのは、
日本語で描かれたひとつの本。


チセとこの本との出会いから紡がれるのは、チセがまだ幼く独りぼっちだった頃の物語でした。

チセは生まれつき「人ならざるモノ」が見える特別な能力を持っていました。
アニメ本編でも人ならざるモノは沢山でてきましたが、エリアスとチセの暮らす家で見かける妖精などに悪意は感じられませんでした。

ですが、チセの幼いころ、彼女の周りには醜悪なヤツばかりで、チセに嫌がらせばかりしてくるのですから堪りません。
彼女はみんなと同じ様に生きていくことを望んでいますが、人ならざるモノがチセの行く手を阻むのです。
この悪循環…チセは相当苦しかったと思います。

話をしても信じて貰えなくて、疎まれて、嫌われて…

今とは大違いですが、あの頃を乗り越えてきたから、今の暮らしがより大切に思えるのではないでしょうか。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

OVAの主題歌は、Julia Shortreedさんの「CLOCKWORK QUICK AND LIGHTNING SLOW」

1話23分の物語でした。
懐かしさを感じながら引き続き「中篇」を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 14
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アニメになる事で完成された世界

8月13日から始まった2週間限定上映を観てきました!

ヒロインのチセちゃんのこれまでを描いたアニメオリジナルストーリーです。
前篇・中篇・後編の前篇。
制作はWITSTUDIO、進撃の巨人やカバネリ、死者の帝国に代表される作品づくりにに対してとても真摯的なところですね。

今迄観てきた作品は、凄いなーと思うものの、グッとくる要素が無かったのですが、今回の魔法使いの嫁は原作を読んでいて、物足りないぞ…(′・ω・`)と思ったところをグッと深みを出してくれたので良かったです。

上映時間は本編と作品制作秘話を足して1時間くらい
映画と言われると1000円統一とはいえちょっと物足りないかなぁ…と思いましたが、OAD付きコミックスを買うより安いし、一か月先に観られたので劇場に足を運んだ甲斐はあったかなあと思いました。

以下ネタバレを含んだ感想
{netabare}
ちなみに、まんがーれに書いた漫画版の感想がこちら
{netabare}黒い犬の使い魔とか、魔法使いの悪魔のような容姿とか、人外紳士×女の子という要素は素晴らしいのですが、なにぶん一コマの絵とセリフで語る要素が多く、読み取る力が達者でないと理解出来ません。{/netabare}

そう、原作の物足りない部分というのは、雰囲気重視で話が入らないところにあったのですよねー

上映された制作エピソードでもWITの社長さんが仰っていましたが、アニメにしやすい!したら絶対面白くなる作品ってやっぱりあるものです。
読んで、絵を見るだけでは分からなかったエリアスとチセの関係は声優さんの演技と音楽で、急に場面が飛んだな?と思ったコマとコマの間はプロフェッショナル達による動画とレイアウトとカットの繋ぎでめっちゃわかりやすくなっています。
{/netabare}
これほどアニメ化が功をそうした作品って今迄巡り合えただろうか。と思うほどに面白かったです。
ああ、連続アニメ化か前篇中篇後篇纏めた映画とかでやって欲しい!
すごく良いところで終わってしまって次がでるまで生き殺しです…話覚えてられるかな…
とにかく続きが気になります!早く観たいです!!

投稿 : 2024/04/13
♥ : 12

76.7 4 イギリスアニメランキング4位
ハウルの動く城(アニメ映画)

2004年11月20日
★★★★☆ 3.8 (1048)
6603人が棚に入れました
魔法と科学が同時に存在する時代。町の小さな帽子屋で働くソフィーは、自分に自信が持てない内気な18歳。彼女の住む王国では戦争が起きているが、それも遠い世界の話でしかない。しかし、町はずれの荒野に住む荒地の魔女の意地悪により呪いをかけられ、90歳の老婆の姿に変えられてしまう。家を出て荒地を放浪する彼女の前に現れた巨大な動く城。生きるために城の主で魔法使いのハウルに掃除婦として雇われるソフィー。

甘ったれで自信家のハウルに呆れながらも、彼の弟子のマルクルや、荒地からついてきた案山子のカブ、この城を動かしている火の悪魔であるカルシファーと家族のような時間を過ごすソフィー。風変わりなハウルとの生活に驚きながらも心を開いていくが、戦火は確実に彼らへ忍び寄っていた。

声優・キャラクター
倍賞千恵子、木村拓哉、美輪明宏、我修院達也、神木隆之介、伊崎充則、大泉洋、大塚明夫、原田大二郎、加藤治子
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

我を通す!

原作「魔法使いハウルと火の悪魔」は未読。


「荒地の魔女」の呪いで老婆に変えられたソフィー。
彼女は魔法使いハウルの家で、清掃婦として働くことになる。


なんとも支離滅裂なストーリーです。

・ソフィーの冒険記
・ソフィーとハウルの恋物語
・戦争ストーリー

複数のエピソードを切り貼りしたような感じです。
主軸が定まっていません。
山場がどこにあったのかもわかりません。


しかし、そこはさすがジブリマジック。
どこに面白みを見つけたらいいのかわからない脚本を、それなりのエンターテインメントに仕上げています。
映像や効果音など、アニメーションとしての見せ方が上手なんですよね。
ソフィーが時によって少しだけ若返る描写など、さすがジブリという感じです。

配役も言われるほど違和感はありませんでした。
特にハウル役の木村拓哉は、よく合っていたのではないかと思います。
気になる人は気になるだろうけど……。


でも、ちぐはぐな展開はやっぱりひっかかります。
そこで、一貫したテーマ性を自分なりに模索してみました。

「大人の中にある子供心、特にわがままな点」

主人公のソフィーは老婆の姿。
しかし、中身は少女のままで好奇心旺盛。

ハウルはクールで大人っぽい印象。
しかし、幼稚な面を多分に持っています。
{netabare}
特に、髪の毛の色が変わったシーンが印象的です。
それまでのハウルとのギャップに驚いた人は多いのではないでしょうか。
{/netabare}
荒れ地の魔女や国王、サリバンなど、準レギュラーメンバーも同様です。
子供っぽいわがままな態度が目立っています。
「我を通す」という意味では共通していると思います。

これなら戦争というオリジナルの要素にも、ある程度筋が通ると思います。
戦争の原動力は「エゴ」だと思うので。
制作側がこれを意図していたかどうかはわかりません。
しかし、ひととおり見た感じではこの解釈が一番しっくりきました。

恋愛に関しても惚れた腫れたの描写はありませんが、一目ぼれってことにしてしまえばOK。
あとは「わがまま」で目標に向かってまっしぐらです。


まあ、ジブリ作品の中ではよくわからない部類に入ると思います。
伝えたいこともはっきりしません。
それでもアニメーションとしての面白さは持っています。
大ハズレということはないと思います。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 52

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ファンタジックキャッスルアニメ~魔法使いとおばあさん~

ヨーロッパアルプスかな。
景色の良い山裾の趣のある街が描かれます。
雰囲気は19世紀。
でも空飛ぶ不思議な乗り物が発達しています。

魔法使いであるハウルの城も不思議な乗り物?
その独特な動きはユーモラスです。
動力源は炎の悪魔カルシファー。
このアニメのお茶目アイドルです。
この城に呪いをかけられたソフィーがやってきます。
元は若い娘なのに今は90歳の老母です。

動きは極めて良好かつ滑らか。
魅せますね~宮崎監督。
スタジオジブリの本領発揮です。

国は隣国との戦争の最中。
ハウルは何やら苦しんでいます。
その辺の描写が少ないので、感情移入はできません。

ストーリー的にも詰めが甘いような気が。
主題もわかりにくい。
構成に四苦八苦した形跡があり、満足感はありません。
また、タレント声優起用により、音声面は台無しになっています。
頑張っていたことは認めますが、プロの演技とは程遠いです。
声優さんを変更した作品を観たいですね。

以後、スタジオジブリは暗黒時代を迎えます。
往年の輝きを取り戻すのはいつになることやら。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 34

Zel さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ふたりが暮らした。

2004年劇場公開作品

宮崎アニメのパワーが落ちてきた頃の作品
ジブリ作品にしてはキャラクターの魅力が薄いように感じた

賛否両論だと思うけど僕はアニメのアフレコをタレントがやるのは好きじゃない
やっぱ声優さんの演技には遠く及ばない
イケメンロン毛をいう事もあり、終始ハウルがキムタクに見えてしまって物語にのめり込めなかった
誤解のないように言うけど、別にキムタクアンチではないんだけどねw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 21

65.0 5 イギリスアニメランキング5位
屍者の帝国(アニメ映画)

2015年10月2日
★★★★☆ 3.7 (300)
1616人が棚に入れました
19世紀末、かつてヴィクター・フランケンシュタイン博士が生み出した、死体に新たな生命を与えて「屍者」として動かす技術が世界に広まり、いまや屍者は労働力や兵力として世界を支えていた。
親友フライデーとの約束のため、自らの手で違法に屍者化を試みたロンドン大学の医学生ジョン・H・ワトソンは、その技術と野心を見込まれ、政府の諜報組織「ウォルシンガム機関」にスカウトされる。
そこで極秘任務を与えられたワトソンは、フランケンシュタイン博士が残した、生者のように意思を持ち言葉を話す屍者=ザ・ワンを生み出す技術が記された「ヴィクターの手記」を求めて旅に出る。

声優・キャラクター
細谷佳正、村瀬歩、楠大典、三木眞一郎、山下大輝、花澤香菜、大塚明夫、菅生隆之
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

思考は言葉に先行する

WIT STUDIO制作。

思考は言葉に先行する。
言葉があるから心がある。
そこに魂=意識が宿る場所があるのだ。
この作品のエッセンスが凝縮された、
印象深いモノローグで始まる。

舞台は19C末のロンドン/英領ボンベイ/日本。
ワトソンとフライデーが、
ある男の手記を探す冒険譚である。
{netabare}人は死亡すると体重が21g減少する、
人類史上最初に死者を蘇らせた男の手記。{/netabare}

そこに魂は存在するのか?
圧巻の映像で鬼気迫るものを感じる。
多くの指摘があるように、
{netabare}後半物語は崩れていくように感じるも、
ただこのテーゼはきつい、勝算がない。
人類が現実で未だ出せていない答えだ。{/netabare}
果敢にも挑戦したスタッフを評価したいと思う。

早逝した伊藤計劃原作である。
本来この作品も未完成とのこと、
天才とまで称された彼なら、
どんな結末を見せてくれたのだろう。
切り捨てるには惜しい作品です。

ハダリーリリスがエロカッコいい。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 48

米麹米子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

緑の雪は夜光虫

アニメってバカにできないよねって思う一品。
作画は綺麗だし、BGMも素敵。
サイバーパンク・スチームパンク好きにはたまりません。
原作がしっかりしてるから
とても見ごたえのある作品に仕上がっているのだと思う。

最初は認知症と介護を彷彿とさせた。
一瞬正気にかえる様が見たくてとかさ。
科学者だったり研究してれば
先が知りたいって思うものね。
そこが貪欲じゃなければ何者かにもなれないし。

魂の重さは21gで決定になったのかな。
私が見た時は16gだったような気がするけど
21gが多いみたいだね。
測定の仕方は、ベッドごとはかりに乗せて
生と死の体重測定だったと思う(ウロ)

人間の傲慢さや醜さ、美しさ
生と死、奇跡、意思、感性諸々が描かれているけれど
元々命というものは神の領域だったのだから。
脳の構造が全てわかれば未来も予知できると言われているけど
人間そのものが奇跡みたいなものだよ。
なんでも作り手だとかの判断に委ねられていて
良いことにも悪いことにもなり得るのだから
心の精度というか美しさは
あって欲しいと願う。
より良きものをという思いがなければ
それは毒にもなり得るのだから。

さて。
魂ってなんだろねっていう哲学的な問い。
人間は器で魂が入っているという考え方もあるし
生きていても屍みたいな人間だっているわけで。
昔考えたな〜でも今は難しいこと考えるのが億劫になってしまって。
存在意義とか魂のあり方だとか。
よーするに、謳歌して感受性を磨けよという結論に至ってる。
プラトンがーとかもう面倒になったので書くのは省略。

EDがEGOISTって皮肉めいた感じで好き。
ラストあたりのパイプオルガンとかツボ。
こういうのって映像化難しいよね。
それと、私はゾンビ系が苦手で(;´∀`)

表現は綺麗だったと思う。
幻想的で。
興味深く拝見させていただきました。
これだからアニメって…いいなぁって思うの。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 30
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

娯楽作品としては原作よりよくまとまっています

-・-・-・-・-・-・-視聴前レビューー・-・-・-・-・-・-
本日公開の作品
私は来週けみかけさんと観てくる予定ですが
全くレビューが無かったので
誰か少しでも興味を持ってくれればと思い
筆を執ることにしました

この作品はノイタミナムービー第2段
Project Itoh3部作の一つとして
先陣を切る形になります

Project Itohというのは
2007年に彗星のごとくデビューし
2009年に世を去ったSF作家伊藤計劃の作品を
アニメ映画として公開するプロジェクトです

計劃が作家として活動できた期間は短く
世に送り出した長編作品は
虐殺器官
METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS
ハーモニー <harmony/>
の3本だけですが
その短い期間で書き上げられた作品は
閉塞していた国内SF界に
新たな潮流を巻き起こす契機となりました

PSYCHO-PASSが最初にアニメとして放映されていた時も
ネットでは計劃作品との共通点などが指摘されていましたが
こうやって同じノイタミナプロジェクトとして発表されると
やはりPSYCHO-PASSシリーズのルーツの一端は
伊藤計劃にあったんだなぁと改めて思います

既にお気づきの方もいると思いますが
前に述べた3作品の中に屍者の帝国は入っておりません
昔から文芸の神様というやつは
俊才を見つけるとすぐに手元に置きたがるようで
計劃もこの作品を数十ページ書いた時点で
神の御許へと召されていきました

後を引き継ぐ形で残りを円城塔が書き上げたものが
このアニメの原作となる屍者の帝国となります
円城氏はスペースダンディの豪華すぎる脚本家の1人だったので
小説はあまり読まない方でも
アニメに精通している方ならばご存知かもしれませんね

しかしまぁ
この作品は計劃自身がほとんど関与できていない上
他2作は近未来SFだったのに対し
この作品は19世紀を舞台にしたいわゆる伝奇ロマン
これをProject Itohトップバッターに持ってくるのは
かなりの冒険だと思います
Project Enjohの間違いじゃないのか?
とか突っ込みを入れたくなります
これがこけたら他の計劃作品に響くんじゃないか?
とか心配になります

しかしこの小説を計劃作品と認められるかどうかは別として
読み物として十分に面白かったのは確かですので
映画版の出来はどうなのかこの目で確かめてこようと思います

-・-・-・-・-・-・-視聴後レビューー・-・-・-・-・-・-

原作から比べると大分いろいろ弄ってありますが
概ねプラスに働いていたように思います

原作未読既読に関わらず楽しめる作品だと思います
原作を一切読まずに見た場合
ストーリーの細かい部分はよくわからないでしょう
しかし、そこを画面の中で細かく描写してテンポを損ねるよりも
アクションシーンで一気に押し切ってしまう方が
ずっとスクリーン映えするのは間違いありません
終盤の圧巻の映像美にはただただ絶句するばかりであります

そもそもの原作自体がハイパーテキスト性の高い小説です
文学におけるハイパーテキストすなわち超文脈とは
語句や人物、事件などの名前だけを作中に使い
その説明は作品の外に置いてあるものを指します。
もしもその言葉をしっかり理解したければ
Webのhtmlリンクをクリックして別のページに飛ぶように
別の小説や聖書、哲学書、理工書など開かなくてはいけません
場合によっては映画、漫画、アニメなどに行きつく場合もあります

この手法を使う事で限られた紙面の中に
無限の奥行きを出すことができますが
同時にベースとなるジャンルの知識に乏し人間には
その面白さがさっぱり理解されない危険性も孕みます

かつてエヴァンゲリオンが空前のブームを引き起こした背景に
この手法がありました
難解な言葉を断片的に並べ一切説明しない
その結果たくさんの解説本考察本が出版され
それらが飛ぶように売れたのは
作品の外にある科学・哲学・宗教を
ガジェットとして次々に使い捨てた結果
非常にたくさんのハイパーテキストリンクが張られていたからです

この屍者の帝国という作品でも鏤められた要素全てを理解するためには
SF・ミステリ・科学・哲学・宗教そして19世紀の歴史背景など
幅広いジャンルの造詣を要求されます
また原作ではハイパーリンクを張らずに
作中にて詳しく解説されている事柄も
映画では冗長すぎるため解説部分を丸々削除されていたりします

こんな風に書いていくと
まるでこの映画が極めて難解で一握りの人だけが楽しめる作品
というように見えがちですが
この作品の見事なところは
細かいところがわからなくても楽しめる点にあると思います
まっさらな状態でこの映画を見て細部まで理解するのは不可能ですが
スタッフもそんなことは承知の上で
全てを理解できなくても楽しめるように作ってあります
原作の魅力を言葉で説明するのではなく
直接感じてもらうというのがこの作品の切り口で
それは非常にうまくいっていたと思います

従って原作未読既読問わずオススメできる映画だと思います

以下原作と映画版の相違点について
{netabare}
かなりいろいろな点にアレンジが入っていますが
各国陣営のキャラ数の削減と果たす役割の変化が一番大きいと思います
物語の流れに沿って違いを確認していきましょう

英国

ジョン・H・ワトソン&フライデー

本作主人公にして最も大きく改変がされた人物
後にシャーロック・ホームズの右腕となる男
原作のワトソンは医学部の優秀な学生で
教授に推薦されウォルシンガムに所属することになります
そこで貸与された最新鋭の実験体が
Noble_Savage_007コードネーム:フライデー
つまりもともとワトソンの友人であったという設定自体が
映画版のオリジナルです
時折見せるフライデーの暴走も映画のみの設定
映画版のワトソンを突き動かす動機の大半はフライデーにあり
ワトソンとフライデーのエピソードは作品の中核の部分です
この部分がオリジナルなので作品としてはもはや別物に近い印象
先に映画を見てから原作本を読んだ人には
淡白すぎるワトソンがただ周りに流されて動いている様は
おそらくかなり物足りないのではないでしょうか?
このワトソン&フライデーの肉付けの巧さが
映画版を原作以上に魅力的な物語にしています

フレデリック・ギュスターヴ・バーナビー

ワトソンたちとは逆で原作でも映画版でも全く変わりませんw
実在の人物でアジアロシア境界を旅行し手記を発行しています
作品内ではその経験と胆力を買われ諜報員に選ばれたようです

エイブラハム・ヴァン・ヘルシング&M

ワトソンたちの上司にあたる人物たち
映画版では一人に役割をまとめています
原作ではMはほとんど出てきていませんが
弟が探偵をしているという発言から
マイクロフト・ホームズであると考えて良いでしょう
しかしマイクロフトはものぐさで人嫌いな性格なので
実際に表に出てきて指示を出したり対立したりする役割は
ブラム・ストーカーの作りだしたヴァンパイアハンター
エイブラハム・ヴァン・ヘルシング卿が担当しています
映画ラストにつなげるためにMの方の名前を残したのだと思いますが
クライマックスの立ち回りはMではなく
ヴァン・ヘルシングにやってほしかったところですね
なおトランシルヴァニアにおけるヘルシング卿の活躍も
作中ではザ・ワンと花嫁を巡って対決していたことになっています

ロシア

アレクセイ・フョードロヴィチ・カラマーゾフ&ニコライ・クラソートキン

どちらもカラマーゾフの兄弟の登場人物です
アレクセイとクラソートキンの設定は改変されていません
改変されてはいませんがいろいろと省略されています
そして結末もいじってあります

アレクセイの計画は自身を屍爆弾化し
「証拠品」として大物を吹き飛ばすという一種の自爆テロ
原作ではクラソートキンは屍者化しません
アレクセイを連れてぺテルスブルクに行き
アレクセイの計画を実行する役割がまだ残っているからです

映画の方ではインパクトを重視してか
アレクセイとクラソートキン両方とも屍者化してしまいました
これでは計画が実行できません
実行できない計画そのものの話が無かったことになり
アレクセイが一体何をしようとしていたのか
真相が明らかにされぬまま物語は進んでいきます

アメリカ

レット・バトラー

風と共に去りぬにおけるスカーレットの恋人です
原作ではピンカートンの一員でハダリーの上司
ハダリーの能力を使ってグラントを襲撃している張本人
本来なら主人公パーティの5人目だった男です
ハダリーが火炎放射器で屍者を一網打尽にするシーンは
元々は彼の登場シーンのはずでした

原作では大里化学の事件の後
日本編は続きがあり
会談するグラントと日本皇帝が襲撃されますが
首謀者が居なくなっている以上
エピソード丸々カットになっています

ハダリー・リリス

出典はSF小説未来のイヴ
映画版では発明王トーマス・エジソンが作ったことになっていますが
未来のイヴにでてくるのはそれをもじったエディソン博士
元に戻さずにエディソンで良かったような気もしますね

原作ではピンカートンの一員としてグラントに仕えていますが
実際の主はレット・バトラーで
彼の利益になること以外はやりません
屍者を操りグラントを襲撃していましたが
レット・バトラーが出てこなくなったことで
その設定もうやむやとなり
作中の彼女の存在意義自体がだいぶ薄くなっています

さらにはラストシーンでも出番を奪われています
原作では事件を終息に導いたワトソンは諜報機関に高く評価されます
しかし、その評価は身内だけではなく敵対者も含まれていました
レット・バトラーを人質に取られたハダリーが
暗殺者としてワトソンの前に現れます
ワトソンは事件の際に手に入れた屍者を作る菌株あるいは言語の結晶
それをハダリーの手で自らに注入し
諜報機関が容易に手出しの出来ない重要度の存在へと引き上げます
しかし、それによって元のワトソンの人格は失われてしまい
それが映画のラストシーンに繋がります

このシーンは介助者がハダリーからフライデーに変更され
そこに至るまでの経緯の描写もなくなっています
原作と同じような顛末なのかどうかも分かりません

日本

登場人物には特筆するものがありません

暗殺未遂事件の話は先ほど述べたとおり

ヴィクターの手記を見つけてからのシーンはほぼオリジナル
あそこも映画版ワトソンとフライデーの絆が確認できる良いシーンでした
ここに限らずフライデー絡みの改変はとにかく出来がいいですね

このあたりからロンドンに戻るまでは
ほとんど別物と言っていいくらいのオリジナル展開です

ザ・ワン

フランケンシュタインの怪物
チャールズ・ダーウィン
Noble_Savage_001
原作ではヴィクターによって造られたのではなく
ヴィクターが見つけ出し再起動させた古代文明の遺産のようです
その肋骨から生み出された彼の花嫁となる存在を
心変わりしたヴィクターが命を吹き込む直前に殺してしまったことが
メアリー・シェリーが脚色し記述した事の発端の物語という事になっています
映画版ではハダリーを花嫁に作り替えようとして失敗していますが
原作では虚空から花嫁を召還することに成功し
花嫁を連れて現場を去りそのまま行方知れずとなって終わります

おそらく原作を読んでいない人は
たいていの人がハダリーが花嫁になるシーンで
ワトソンたちが阻止して終わることをなんとなしに予測すると思いますが
ザ・ワンが花嫁を手に入れる原作の結末を先に知っていると
本当にどっちに転ぶかわからない手に汗握る展開でした

全体的に映画化における原作改変は成功だったと思います
やはりワトソンにフライデーという強い動機を与えたことが何よりも大きいでしょう
傍観者の代名詞でもあるワトソンを主役に据えたはいいものの
元来の傍観者としての性質と物語を動かしていく主人公の性質が
どちらも中途半端に発揮されてしまっているのが原作ワトソンです
よりアクティブなワトソンを用意して
傍観者となったのは事件後であると繋げた映画版のほうが
一味上手だった印象です{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 27

61.7 6 イギリスアニメランキング6位
スチームボーイ - STEAM BOY(アニメ映画)

2004年7月17日
★★★★☆ 3.4 (174)
804人が棚に入れました
『スチームボーイ』(STEAMBOY)は、大友克洋が監督した2004年公開のSFアニメ映画作品。
【ストーリー】舞台は19世紀のイギリス。科学技術が目覚しい発展を遂げていた時代。
マンチェスターに住むレイは、オハラ財団に出向したため渡米している発明家の祖父ロイドと父エドワードと同じく、発明が好きな少年だった。

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

博士の異常な愛情

大友克洋監督、脚本村井さだゆき。
総製作費24億円、空想科学冒険活劇。

科学に夢を託した19世紀のイギリス。
人類の科学技術は目覚ましい発展を遂げ、
蒸気の力が世界を変えた。
舞台は万国博覧会が目前に迫るロンドン。
発明家の家系である主人公レイのもとに、
超高気圧のエネルギー「スチームボール」が届く。

90年代中頃に、
デジタルエンジンプロジェクトとして構想するも、
中核である「スチームボーイ」の製作期間は9年。
完成があまりにも遅すぎました。
企画段階では実現不可能だった映像も、
ソフトウェアの技術革新により楽々と更新され、
物語の終盤は作家も熱意を失ったのかと思う。

しかし、偶然手に取る機会があり、
何気に10年振りに視聴したのですが、
意外にも記憶以上に面白く反省しきりです。

美術や背景の驚異的な書き込み、
群衆もここまで動くのかと躍動感に感動します。
きっと世界観を楽しむアニメでしょう。

お時間ある方はぜひ。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 47

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

続編が見たい

酷評が目立ちますが、映像も音楽も一級品でお話以外は完璧でした。
世間で言われてるほど酷い作品ではないと思いますが・・・当時見た時は確かにガッカリしました。
お話が陳腐すぎる上に、エンタメとしても微妙でしたから、大作揃いの2004年アニメ映画では最も期待はずれでした。

エンタメとして面白いかどうかは、主人公が重要と思いますが
今一つ本作の主人公はピリッとしないキャラでした。科学大好きと言う事以外これといった個性がない。意志の強さが感じられず、終盤になるまで迷いまくってましたね。あまり主人公らしくない。
逆にスカーレットは魅力的で際だっていたが、主人公の薄さはやはり残念なところ。
まぁ感嘆するようなもの凄いシーンの連続ですが、クライマックス長すぎてむしろ疲れる。

科学への妄執なんて扱う辺り陳腐ですが、「スチームボール」にはワクワクさせられました。平和利用と軍事利用の表裏とか・・・原発問題で紛糾してる今公開されていれば、エネルギー問題と武器輸出問題を関連して扱っている作品として、それなりの評価は受けていたかもしれません。
しかしこういうのは真面目に見ても白けるだけなので・・・・

やはり単純にブラックユーモア全開の方がもっと分かりやすくて面白いと思います
勢いはあったものの、「おふざけ」が足りなさすぎて、毒も足りなさすぎたなと。
アホ親子の大喧嘩をもっと馬鹿馬鹿しく見せてほしかった、そしたら傑作になってたかも。

本編よりエンドロールの方が非常に面白そうだったので、続編作ってほしいですね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 12

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

スチームボーイ

2019.6.1視聴完了。

実際に起こっていても不思議じゃないそんな話でした。
こことは違う世界線の話とすれば
受け入れやすいのかもしれない。

それでもかなり突っこみ所の多い作品です。
いろいろ突っこみながら見るのもありです。
甚大な被害が出ているはずなのに、そこは描写されず
視聴者の想像力任せいうのが個人的には不満。
被害の残酷さは描いてほしかったな。


ここのところドラクエ10(オンライン)に
はまっていて、アニメにさく時間が減っています(笑)

投稿 : 2024/04/13
♥ : 9

67.1 7 イギリスアニメランキング7位
メアリと魔女の花(アニメ映画)

2017年7月1日
★★★★☆ 3.5 (143)
651人が棚に入れました
「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」の米林宏昌による新作アニメーション映画。

イギリスの女流作家メアリー・スチュアートによる1971年の児童文学「The Little Broomstick」を原作に、11歳の平凡な少女メアリの奇想天外な冒険を描き出す。

声優・キャラクター
杉咲花、神木隆之介、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、佐藤二朗、遠藤憲一、渡辺えり、大竹しのぶ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

魔女ふたたび

スタジオポノック制作、米林宏昌監督作品。

英国の児童文学をベースに、
赤毛の少女が巻き込まれる幻想的なお伽話。
森に密かに咲く魔女の花「夜間飛行」を見つけ、
そのことがきっかけで急転直下物語は動き出す。
空を翔ける箒にまたがり、
積乱雲の中にある魔法大学へと。

「ラピュタ」「魔女宅」の流れを組む、
良くも悪くも愛弟子らしいジブリ直系の作品。
本人が言う通り大きな主張も主義もありません。
敢えて言えば科学盲信への風刺でしょうが、
同時に魔法なき世界も肯定しているようです。
魔法=宮崎監督!?考えすぎでしょう。
美しい作画と音楽も印象的でした。

児童文学が教えてくれることはこれでいいのです。
少しだけ「生き方」を教わる。
少しだけ「ものの見かた」が変わる。
あまり多くを求める作品ではないのでしょう。

冒険の末に日常へと帰還する。
とてもお行儀が良い作品ですね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 52
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

GHIBLI NO OWARI

【概要】
 2017年夏公開の劇場長編。イギリスの児童文学が原作の魔法ファンタジー。監督は「思い出のマーニー」「借りぐらしのアリエッティ」などジブリ作品でお馴染みの米林宏昌。制作したスタジオポノックはジブリの元スタッフが多く、本作も「ジブリっぽさ」があちこちに感じられるものになっています。

【感想】
 映画評論家の小野寺さんがRealSoundの記事で「絶望的なまでにつまらない」とケチョンケチョンに貶していたので一体どんだけヤバいんだ・・・と身構えてしまいましたが、案外普通に見れてしまいました。

 いや、確かに宮崎駿作品と比べると厳しいものがありますよ!でも深夜アニメにはこの数段しょうもないものがゴマンとあるし、劇場アニメに限定しても少なくとも僕は「ひるね姫」「打ち上げ花火」「未来のミライ」より楽しめたのでこのくらいの点数は付けておきたいかな。キモかわいいキャラが色々と出てきて、視覚的には面白い。こういうキッチュな感じはわりと好みだったりするのです。本作に関しては金曜ロードショーでタダ見させていただいた身分なので、劇場で見た人よりやや評価が甘くなってしまうのかもしれません。

 ただまぁ、世間の評判が芳しくないように、確かに色々と問題点はあるように思います。細かな欠点を書き出すとキリがないので2点だけ言及しておきますね。

{netabare}
■1つ目はメアリちゃん独り言多すぎ!問題。

 メアリちゃんは独り言がすんごく多い。おまけに動物やら、植物やら、鏡やら、天井やら、人以外のものにやたらと話かけるもんだから、いくら幼いとはいえちょっとイタイ子のように見えてしまう。そもそもこの映画、会話シーンが少なくないですか?あっても一方的に話して終わることが多いように感じました。この作品で一番面白いのは終盤、魔力を使い切って地面に落ちたほうきを拾いあげる場面なんじゃないかと思う。

メアリ「ほうき君、ほうき君!ねぇ返事をして!!」

 ここまで笑いを取ろうとして滑っているシーンが多かったように思うけどさすがにこのシーンでは笑った。おいおい、ほうきはここまで一度もしゃべってねーだろwwwwwwwww

 でもこれは笑い話で片づけられることではなく、脚本の問題であり、いくら子供向けのアニメであっても全てを台詞で説明してしまうのは好ましくないように思います。


■2つ目はジブリのパロディ多すぎ!問題。

 元々題材からして否が応でも「魔女の宅急便」を連想してしまうのだけれども、実際に鑑賞すると・・・

 猫を追いかけていく導入部は「耳すま」とかぶるし、魔女大学の校長とドクターは「千と千尋」のキャラと似たような雰囲気があるし、ヘラジカに乗るシーンは「もののけ姫」チック。

 と、どこかで見たような感覚にたびたび見舞われる。極めつけはクライマックス。なぜか「ラピュタ」のような舞台が用意されていて、例の「バルス」のような展開で話を〆るという節操のなさ。

 これらの演出に関しては意図的だという見方もあります。というのは、本作の一夜限りで魔法を捨てるというプロットは、「ジブリの威光」という魔法を利用して映画を作るのはこれが最初で最後だよというスタジオポノックの表明になっているという解釈です。なるほどそれなら理解でき・・・ません。なぜなら、本作からはこれから先、魔法なしで勝負していくために必要な、監督の個性や作家性を感じることができないからです。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 34

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

魔女の花とメアリ。運命的な出会いがもたらした、数日間の冒険。

スタジオジブリを退社した米林宏昌監督による、
スタジオポノックの第一作目。

雰囲気は非常にジブリに近いです。
というか、ジブリ作品と言われても全く違和感ないです。笑

スタッフの方の8割は
ジブリに関わったことがある人たちだそうですしね。

100分ほどの作品です。


● ストーリー
11歳のメアリ・スミスは
赤い館に住む大叔母のところへ引っ越してきた。

何もない館に退屈していたが、
野原で見つけた猫たちに導かれ、「夜間飛行」という名の花に出会う。

さらに導かれた先にはほうきがあり、
メアリはほうきに連れられて、

魔女の国にある魔法世界最大学府「エンドア大学」に
たどり着いた。


ストーリーは無駄がないように思いましたが、
一度見れば十分かな。

魔法の世界の不思議な展開には惹かれましたが、
見どころもまた、そこだけという感じ。

この作品だけの魔法の世界を見せながら、
淡々と展開が進んでいく印象でした。

山場の展開は
やっつけな印象もありましたしw


今回の“魔法”というテーマには、
ジブリの演出がよく合っていた気がします^^

正確にはジブリ作品じゃないんだけど、
ジブリを意識せずにはいられないところがたくさん。笑

作画や演出は楽しめた部分が多かったです♪

ほうきでびゅんびゅん飛ぶところも、
スピード感があってよかった♪


● キャラクター
自分の赤いくせ毛が大嫌い。

何かをしたいと思いながら、
何をしてもうまくいかない。

メアリは、そんな自分から
“変わりたい”と願っている女の子。

全体的にキャラに特別な魅力は感じられませんでしたが、
メアリのキャラは嫌いじゃなかった^^

くるくる動く表情も可愛かったし、
なんだかんだ調子が良いところも憎めない♪

くせっ毛ツインテにも動きがあって、
上手に活かされていました^^


でもキャラに関して特筆したいのは、メアリだけかな。

他のキャラに関しては、
必要ではあるけれど、特別魅力は感じられませんでした^^;

主要人物であるピーターも、
私の中では最後まで脇役感が抜けませんでしたw


● 音楽
【 主題歌「RAIN」/ SEKAI NO OWARI 】

この作品を観る前から好きな曲でした♪

だけど、エピローグからイントロへの流れには、
一体感があまり感じられず…。

いい雰囲気な曲であることは確かだけれど、
この作品とマッチしているとは言えないかな。

だからなのか、アニメの映像で作られているPVを見ても、
あまり作品の興奮は蘇ってこない…。

曲自体はとっても好きなんだけどなー。


● まとめ
メアリ役の杉咲花さん、
ピーター役の神木隆之介さん。

二人の演技に引っかかることもなかったし、
メアリの声はかわいかったと思います^^

ジブリの作風が好きならば、
一度見てみると良い作品だと思います♪

投稿 : 2024/04/13
♥ : 30

63.4 8 イギリスアニメランキング8位
劇場版 弱虫ペダル(アニメ映画)

2015年8月28日
★★★★☆ 3.8 (81)
376人が棚に入れました
アニメ『弱虫ペダル』初のオリジナル長篇映画 『劇場版 弱虫ペダル』 が、2015年夏に公開されることが決定。

原作の渡辺航先生が書き下ろしたオリジナルストーリーとなる。

声優・キャラクター
山下大輝、鳥海浩輔、福島潤、安元洋貴、森久保祥太郎、伊藤健太郎、遊佐浩二、野島裕史、関智一、代永翼、前野智昭、吉野裕行、柿原徹也、日野聡、阿部敦、宮野真守、田尻浩章

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

良い意味でも悪い意味でもとにかく“クドい”聖地巡礼招致映画でした・・・(汗

完全新作のオリジナルストーリーで送る『弱虫ペダル』の劇場版です


舞台はインターハイ後から巻島が総北を去るまで、という原作のミッシングリンクとなっています


2学期に入り総北自転車部と小野田坂道はインターハイ総合優勝で持て囃されていた
自転車も新調され、練習にも熱が入る
そんな中、インターハイ上位校が招待される「火の国 熊本 やまなみレース」への出場が決まる
箱根学園、京都伏見、広島呉南といったライバル達もインターハイでの雪辱を晴らさんと続々参加
しかしそんな中、総北のエースクライマーにして坂道の心の支えであった巻島裕介は海外留学の為に急遽総北を去ることになるのでした・・・


うーん、、、正直クオリティは高いのにツッコミどころが多すぎて素直に楽しめなかったのが率直な感想です・・・


まずなぜ熊本を舞台にする必要があったのか疑問です
オイラ、ロードレースには詳しくありませんが熊本にこんなレース無いはず
フィルムコミッションなんでしょうがこーゆー宣伝臭いのはマジ勘弁です
坂道が二日目に朝日を見る峠道は起き抜けにふらっと行くような標高じゃありませんからね?w


熊本が舞台なだけあってテレビシリーズでは見事な噛ませ犬役であった熊本台一が地元勢として総北や箱学に立ち塞がる
(インターハイは怪我で欠場していたとの後付けがましい)エースクライマー、吉本進というオリジナルキャラも登場します
それも宮野守の声で!
ただコイツ、地元に華を持たせる為だけに出てきたような中途半端なライバル・・・というのも、強烈なライバル達の中ではちょっとパンチが弱過ぎる
もうさ、宣伝のせいでシナリオ破綻とかヤメテクダサイほんと;


みどころは御堂筋くん以外のインターハイ選手集結、ってことで再び繰り広げられる因縁のライバル対決
キャラデザも一新され作画も気合入ってるし、相変わらずキャストの熱演は凄い
でもその中身はインターハイの名セリフを繰り返してるだけなんす;
テレビシリーズや総集編から時間が経ってないこともあって、あまり変化を感じない展開は“お約束のファンサービス”と取るか、“ただただクドい”と取るかで賛否は真っ二つでしょう
完全新作なのにまるで総集編ってェ・・・


個人的に一番の見どころは巻島との別れでもレース内容でもなく、“のちのち主将を任されることになる手嶋”
巻島不在の総北で唯一のクライマーになってしまった坂道を穏やかにフォローする彼のセリフに、総北自転車部を背負う男としての風格が所々滲み出ているのが良かったです


一方の箱学でも、坂道に敗北したことを引きずる真波を励まそうとする東堂尽八の暖かい言葉が心に染みます
繊細なクライマー達には心の支えが必要なんですね


クライマックスでは総北一致団結し“アノ歌”の大合唱www
これは本当に笑えますwww
素晴らしいb


一先ずの完結を見せた『弱ペダ』シリーズ
次回作への伏線は前述の手嶋の件以外は特に無く、しばらくアニメが作られることは無いでしょう
その最後が盛大な【熊本観光映画】になってしまったことは良くも悪くもありますが、その有り余るクオリティで描かれる阿蘇のカルデラは聖地巡礼のし甲斐がありそうな美景でしたのでまずまずといったところじゃないでしょうかw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 12
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

全てはクライマックスへの布石

劇場で観てきました!

序盤の状況説明から中盤の苦しいシーンを抜け終盤で一番の見所を迎えます。
一番カッコ良かったのは巻島ことマキちゃん
総北と箱学因縁の対決に思わず熱くなりました。

序盤
日常パート
{netabare}
相変わらずアキバへママチャリで行く小野田。
しかし、変わった事が二つ、
それはインターハイ優勝者の箔が付いたことと、自転車が新調されたこと。
三年生との最後のレースに向けて練習を開始しますが、どうも巻島の様子がおかしい。

序盤ではTVアニメにも何度か登場した恋人、御堂筋くん、真波に片思い中の女の子もちらっと見えました。
{/netabare}

中盤
レース開始1日目
{netabare}
いよいよ熊本でのレースが開始します。
平坦区間を抜け、飛び出した呉南の三人と、箱学の新開アブと、総北の田所鳴子のリザルト獲得争い 夢の共演という事で期待してみたのですが、思いの外あっさりと結果が出てしまいました


山岳リザルトでは、小野田がかけられた期待にプレッシャーを感じ実力を発揮出来ず散々な結果に…
エース対決は、福富と金城の対決 2期での既視感があってか思ったほどの興奮はありませんでした。
この辺はあっさりと流れます。

レース中の動きは相変わらずCGでしたが、より違和感のないテイストに仕上がっていて流石劇場版クオリティだなと感じました。
また、道端のスポンサーロゴも劇場版ならではですね。
ちょっと目立ちすぎて画面の雰囲気を掻き消していたのが残念でした。
{/netabare}


終盤
レース2日目
{netabare}
山岳リザルトを取れなかった事に落ち込む小野田でしたが、思わぬ朗報に完全復活。
熊本の美しい風景に揺れるタマムシ色の髪が輝かしい。マキちゃんって何でこんなにカッコいいんだ

終盤の見所は何と言っても、山岳区間の優勝争い。
最下位でスタートした巻島を加えるために出遅れた総北でしたが、小野田牽引のもとラブひめの歌をチーム全員で大合唱!
今泉のイケメン低音ボイス
鳴子の上手すぎる合いの手
紅くなりながら歌う金城
躊躇う巻島も遂にはショショショw、ショショ ショショw、ショショショショショ!wwww
カオス過ぎてなかなか笑いが治りませんでした。

そして
上位を走る熊本を手早く追い抜き
いよいよ箱学のもとへ!

飛び出した真波と東堂を追う巻島と小野田の熱い戦い
興奮で頭真っ白
独りでににやけていたと思います。
{/netabare}


まとめ
序盤と中盤はそんなに面白くなかったです。
終盤はそれとは比較にならない程面白くて弱虫ペダルの旨味が凝縮されていました。

物語の星の評価はセリフが既出感に溢れていたためです。

今回登場の熊本はただの咬ませ犬でしか無くて、もう少し見せ場をあげても良いんじゃない?と思わずにはいられませんでした。

アブは相変わらずセリフのほとんどがアブだったww

巻島は好きだからいいんですが、全部美味しいところを持っていったなあという印象です

もう、続編が出来ても巻島はいないのかあ…そう考えるここで終わりがいいなあと思った映画でした。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 7

余接0501 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

面白いけど、、

アニメ2期GRANDE ROADで、
インターハイが決着するまでが放送されましたが
この映画はその後のお話しです

次の舞台は火の国熊本!
総北・箱学の両校3年生を含む
インターハイフルメンバーで
再び戦います!

インターハイでの戦いを振り返りながら
各選手の特徴を短い時間の中で凝縮して紹介したといった感じでした
短い尺のせいでアニメより面白さ半減な感じでしたが、
新しい話なので十分楽しめました

弱虫ペダルはライバルとの熱い戦い、友情
疾走感あふれる絵と音楽が魅力です
ぜひ見てみてください!
アニメの方がおすすめですが、、

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

66.1 9 イギリスアニメランキング9位
ふしぎの国のアリス(アニメ映画)

1953年8月22日
★★★★☆ 3.7 (34)
238人が棚に入れました
キャロルの童話を基に制作されたディズニー・アニメ。時計うさぎを追いかけて穴に入ると、アリスは今まで見たこともない魔可不思議な世界に迷い込んでしまった。チェシャ猫やハンプティダンプティなど、風変りな生き物達と不思議な冒険をして行くファンタジー。しかし出てくるキャラクター達はかなりグロテスクで、ディズニー特有の可愛らしいアニメを想像していると痛い目を見る。下手をすると夢にまで出てきて、うなされかねない程のインパクトだ。“起きなさい、アリス"の一言で救われたのは、アリスだけではなかったのである。強烈なキャラクター達を見直すだけでも価値ある一品。
ネタバレ

ヒカリ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ワンダーランド

ワンピース、フリルの付いたエプロン、白タイツに黒いパンプス、黄色い髪にリボン。それからお嬢様。
女の子の憧れ。

それに、ディズニー映画なので、アリスの可愛いグッズがあったりなど。

それなのに、アリスはシンデレラや白雪姫みたいに、なんでディズニープリンセスじゃないの?ってずっと思ってました。

そしてこの間、大きくなって初めてアリスを視聴しました。

そうしてみてみると、話すお花や、恐い女王様、どこまでも追いかけられる恐怖、体が大きくなったり、小さくなったりする

などメルヘンでしかも普通に恐い内容で
あ…そういうことかと悟りました(笑)

小さい頃、不思議の国のアリスを観て
自分がアリスになって恐いめに合うという夢をみたことがあります。無意識に恐かったんですねきっと。
多分アリスの可愛い容姿がなければ観れなかったかも。

それもそのはず、原作が原作なんです。
ルイス・キャロルの独特で時々ホラーを思わせる挿し絵と文章。

アニメは割りとディズニー色が強いので、ましになってこの恐さなんですね。

不思議の国のアリス。
それが{netabare}ウサギさんを追いかけて、穴に落ち、不思議な世界を漂う。そしてそれがすべて夢だった{/netabare}ということは有名な話で、きっと知らない人の方が少ないんじゃないかなと思います。

だけど実際、不思議の国のアリスを観たことがある。こんなシーンやあんなシーンがある、と話せる人はきっと少ないんじゃないかなとも思います。

観てみると、子供のころを思い出したり(笑)
そして微妙に恐い世界観が素敵です。

2時間もないのでぜひ、観てくださいね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 30

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

「ワタリガラスと書きもの机、どこが似てる?」

「ワタリガラスと書きもの机、どこが似てる?」
とてもインパクトのある台詞です。一生忘れられません。


本作はイギリスの数学者ルイス・キャロルが1865年に書いた児童小説をディズニーが1951年にアニメーションとして映像化した作品です。

歌を歌うわ、踊り出すわと非常に動きの多い映像作品になっています。まさにディズニーです。
しかし原作を読んだときに感じる、もしくは文章から受け取るものと映像で観たときのこの作品の感じ方には大きな差異が生じます。
まあ作り手が変わっているんだから当たり前だと言われればそうかもしれませんが。
ストーリーは、退屈な午後にアリスが時計を持ったウサギを見つけて追いかけていたら穴に落ちて別の世界に迷い込んでしまいます。
そこで一癖も二癖もあるたくさんのキャラクターたちと出会いを繰り返して元の世界に戻ってくるお話です。
原作の方は言葉遊びが非常に豊富です。だから読んでいて楽しくもあるのですが、
なんと言っても彼らの台詞には訳のわからないものも多く、またそれらの多くは読み手である僕たちをひどく混乱させ
いつの間にかカオスの海をめいいっぱい泳がされることになります。まさに涙の海のシーンのように。
それはそれでいて面白いのですが、嫌いな人はすぐに読むのをやめてしまうかもしれないくらいカオスです。
では、映像の方はというと言葉遊びよりもキャラクターの登場とその動きに力をいれています。
目を引くキャラデザにちょっとオモシロおかしな動きをします。
さらに肝心の台詞の方は言うだけ言ってしまい、そのあとはさんざん歌って踊ってさようなら。
アリスも訊きたいことがあるのに訊けない。なんて身勝手な人たち!
そうなんです。さっきも上に書きました通りこの作品に出てくるのは難癖あるものばかり。言ってしまえばキチガイの集団です。
でもそこがシニカルでありユーモアでもあって、ゆえに面白いのです。
僕自身、この両方に共通して面白いと思えるところは誰1人としてちゃんと話のできるものがいないところです。
言うこともやることも極端だしめちゃくちゃ!こっちの言うことなんてまったく聞いちゃいない。
みんな自分勝手で好きなことし放題。真面目に取りあってるこっちが疲れちゃうわ、とホントなら気疲れしてくたくたになってしまいます。
しかしこの整合性のないカオスな世界観は僕の好むところでした。(整合性が本当に無いかはわかりません。僕がそう感じただけです。)

考察なんてものではなく、ただの感想になってしまいました(笑)
比喩についてすらまったく書いてません。ドゥドゥがルイスキャロル自身であるとか。
おそらくこの作品はたくさんの比喩に富んだ作品なのでしょうが
そんなもの全部知ろうとするもんなら疲れて二度と本なんて読まなくなってしまうからやりませんw
すごーく気になったら調べればいいんです。
それに比喩は元々、特別な響きを持って生まれてくるからその中で気になるものや頭の中で引っかかってるものはしかるべきときに知る時が来るものです。
そもそも僕はこの作品を読んだ後、観た後に思ったことは「なんだ、こりゃ、、、」でしたw
上に書いた面白さは嘘ではありませんが作品全体に関しては「これは一体なんなんだ」というのが正直な感想です。
でもそれも分かるときが来るまでゆっくり待とうと思います。まあ比喩を調べない、あまり追及しないのもこれが理由の2つの内の1つ。
もう1つは、これはこれでいいんだというカオス性の肯定の気持ちです。これが一番大きいです。
まあ肯定したところで、はたしてこの物語はアリスのこれからの人生、または僕たち人生の旅路における滋養となるのかは謎です。
まったく謎が多いです。やれやれ。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 9

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

萌えの元祖アリスですが、萌えられません。そしてポカーンです。

 原作は19世紀ですから、当然文化も考え方も違うんだろうとおもって見ると、そういうものを一切排した「意味のない物語」なので、ストーリーに古さは感じません。既に書評を読んだことがあるので、自分の感想かと言われると知識が邪魔をしている気もしますが、数学者のルイスキャロルが、寓話性や意味性を意図して排除して作ったからこそのワンダーランドみたいです。

 古さがない=意味がない。だから、子供の時みてもポカーンだったし、最近ディズニー+に事情があって加入してまた見たらやっぱりポカーンでした。ワンダーランドの名が示すとおり不思議な物語にポカーンとするのが正しい見方な気がします。
 英語版でみるとリリックがあるのかもしれませんが、私は翻訳版で見ましたので、更にポカーンです。

 アニメーションについてです。アリスの顔が少女に見えないのがビックリしました。白雪姫などが代表ですが、昔からディズニーは声優を決めてその人の顔や動きをトレースして作品を作るらしいですね。
 声優さんがちょっと年齢が高かったんでしょうか。顔の骨格が完全に大人です。そこが一番不気味でした。

 そしてアニメ…というよりアニメーションですけど、動きが気持ち悪いですね。リミテッドアニメに慣れるとこのフルアニメーションの過剰な動きにものすごい違和感を感じます。リアルなら良いという欧米の感覚と記号化されたキャラに感情移入することで内面でキャラ造形を処理する日本との決定的な差な気がします。

 で、アリスというロリ文化の象徴たるキャラについてです。アリスといえばロリ、ロリといえばアリスというくらいです。SAOに至ってもまだアリス様が出てくるくらい、また、メイドというものを勝手にエプロンドレスに改ざんするくらい、日本人はこのエプロンドレスのロリ美少女が大好きですが、いや、可愛くないですね。

 顔が大人なのはもちろんですが、ドレスのデザインも単純だし脚がいやに太いし。日本の萌えに慣れ過ぎたんでしょうか。まったくときめきませんね。そもそも欧米人は少女に性は見ませんから、徹底的にエロスがデオドランドされているせいかもしれません。紫の上がいる国とは大違いですね。
(吾妻ひでおを研究すると多分このアリス=ロリの流れは見えそうですけど、吾妻ひでおはあまりアニメがないので省略)

 ということで、昔のアニメで原作は聖書の次に読まれているというくらい有名ですが、まったく面白くもないし、萌えもなかったです。アニメの技術的にも専門の人が見るといろいろあるのかもしれませんが、私としてはまったく面白いところを見出せませんでした。

 昔のアニメは同時代の人の評価は「当時としては」というカッコ書きが付くものが多いし、それはそれでアニメ史的には尊重すべきでしょうけど、何分価値観は変化してゆくので10年もすれば、あるいは同時代でも世代で見方はすっかり変わります。70年前のアニメですからね。さっきもいいましたが意味がないので視聴はできます。できますが、ポカーンです。
 当時としてはこのゴチャゴチャといろんなキャラが動きまわるフルカラーのアニメというだけで驚異的で、そこに価値があったのかもしれません。つまりアニメーションという媒体の驚異を楽しむアニメだったのかもしれません。

 評価は出来ません。ニュートラルの3でおいておきます。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 4

76.7 10 イギリスアニメランキング10位
ガールズ&パンツァー 最終章 第4話(アニメ映画)

2023年10月6日
★★★★★ 4.3 (32)
152人が棚に入れました
美少女キャラとミリタリー要素を組み合わせたアニメシリーズ最終章の第4話。冬季無限軌道杯準決勝で継続高と対戦した大洗女子は、序盤であんこうチームを失い、かつてないピンチに陥る。一方、黒森峰と聖グローリア女学院の一戦は、息もつかせぬ激戦となる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

あんこう抜きでも鍋は底抜けに旨い【4DX版レビュー】

【物語 3.5点】
冬季無限軌道杯の準決勝2カードを描く。

前半では、大洗女子VS継続高校の視界不良の雪中での森林、山岳戦の決着を。
大洗のエース・西住みほ隊長が乗る“あんこうチーム”が撃破され、
番狂わせの予感が漂う中、臨時で隊長を務めた面々らが奮闘する、
騙し騙されのトリッキーな戦車バトル。

後半では、聖グロリアーナ女学院VS黒森峰女学園の一戦。
こちらは比較的開けた砂漠エリアでのがっぷり四つの戦車バトル。

珍味と王道のフルコースでいっそう濃厚な戦車道を堪能できる。


約60分の尺の大半を占める戦車バトルの中で描かれたのが後輩への継承。
大洗は展開により急遽、聖グロリアーナは育成方針から、
次期隊長候補に指揮を執らせることで、次代の戦車道を印象付けつつ、
この“最終章”がもう6年も卒業間際の大会を描いていることを思い出させてくれますw

戦況を見守る各校生徒が元ネタとなった諸外国要素もアレンジした独特のギャグも絡めつつ、
ワラワラと掛け合いを繰り広げる様に、あーやっぱり『ガルパン』なんだなと、
懐かしさを感じてみたりw


【作画 4.5点】
アニメーション制作・アクタス

第3話・ジャングル戦より導入され、背景動画で威力を発揮したUnreal Engine(UE)
ゲーム制作現場での水と光の背景グラフィック処理などに定評がある同エンジン。
第4話の白一色の雪原で大人しくなるかと思いきや、
むしろUEをさらに重用して、複雑に形を変える雪の地形効果を再現し、
1000を越えたカット数の大半にCGによる背景動画が組み込まれる。

{netabare} 包囲を突破すべく鍋に穴を開けるが如く雪を削って脱出路を切り開く“あんこう割れ鍋作戦”を敢行してみたり、
砲弾をスキーストック代わりに、急峻を滑走するハイスピード戦車バトルを繰り広げてみたり、
あとは人為的な雪崩発生とか。{/netabare}
自然の力も巻き込んだ大洗VS継続戦はガルパンらしい個性的なバトル映像でした。


【キャラ 4.0点】
相変わらず、おびただしい数の萌えキャラがごった煮になっているので、
ここは波乱を演出した継続高校に絞って。

私は2つの意味で思い入れがあります。

一つは同校が私の出身県・石川県の金沢市の高校だということ。
地方の貧乏高がエース撃破で下剋上を狙う要素も相まって情が移ります。


もう一つは継続戦車道の元ネタがフィンランドだということ。
第3話公開後、4話制作に難航している間に勃発したロシアによるウクライナ侵攻。
第二次大戦中、どさくさにソ連から“帝国主義的”侵略を受けたフィンランド。
冬戦争、継続戦争と呼ばれる抵抗戦を雪中ゲリラで闘い抜いた同国の歴史。

ウクライナ戦争により国際秩序が変容する中、
長年NATOに加盟せず1000キロに及ぶ国境線を接する隣国ロシアとの適距離により安全保障を確立して来た同国が、
地政学上のリスクが高まる中、ついにNATOに正式加盟するという歴史的転換点。

大国相手にどう立ち回り生き残っていくのか?
フィンランドの過去と現在がクローズアップされる中での第4話。


継続高校の戦車部隊は、継続戦争中に秘密協定を結んだナチスから提供されたドイツ製戦車や
鹵獲したソ連製戦車で構成。
作中、元ネタがソ連のプラウダ高校から「鹵獲ルール」により“頂いた”戦車について確執が示唆される件は歴史を反映していて笑いましたw

番狂わせの飛び道具として“スナイパー”ヨウコを活躍させるスタイルも、
冬戦争にて“白い死神”として恐れられた狙撃手シモ・ヘイヘを想起させます。


【声優 4.0点】
こちらも総勢50人に及ぶ女性声優陣が乱舞しているので継続関連に焦点を絞ってw

隊長ミカ役の能登 麻美子さんが落ち着いた指揮で戦況をコントロールする中、
隊長の作戦に応えたのがユリ役の多田 このみさん。

石川県野々市市出身の多田さん。
ガルパンでは既に大洗のウサギさんチーム・阪口 桂利奈役で出演していましたが、
数年前に“地元”継続高校の役でも出演させて下さいと水島監督に直談判し一人二役が実現。
ユリはリーゼントヘアーの番長口調で、また違った役でしたが好対応。
私も石川県人して、この県民魂は買いたいです。

キーキャラクターとなったスナイパー・ヨウコ役には若山 詩音さん。
彼女の冷静で手慣れた狙い撃ちボイスは鉄板です。


【音楽 4.5点】
最終章も後半戦に入って4話よりOPテーマもChouCho「Never Say Goodbye」に変更。
最終話に向け卒業への予感も醸しつつ、爽やかに疾走するアップテンポナンバーでラストスパート(推定あと4年くらい?w)を開始。

音響面では砲撃も然ることながら、車音で敵の距離を測る駆け引きにも対応する繊細な立体音響。
『ガルパン最終章』は4D出るまで劇場鑑賞我慢すると決意している私ですが、
5話以降は先に公開されるDolby Atmos版に浮気してしまうかもしれません。

ミカ隊長が指示を込めて爪弾くカンテレの音色に、アコーディオンで応えるユリ。
継続独特の交信方法もゲリラ戦ムードを盛り上げました。
作戦行動と共に始まるフィンランド民謡の調べ。
こちらもまた継続戦争にてソ連に奪われた都市サッキヤルヴィを想う歌詞を乗せて歌い継がれているそうです。


【4DX】
傾斜による戦車搭乗感が病み付きになる同シリーズの4D。
今回は戦車で{netabare} アルペン大回転滑走{/netabare} などの急勾配もあるので、
当然ですがコーヒー等は持ち込まないようにしましょうw

激戦が続く中でもお風呂シーンは欠かさないのが『ガルパン』w
今回は{netabare} 北欧サウナ{/netabare} で萌えキャラがひしめき合い、
ガルパンおじさんの心はととのいませんw
{netabare} 焼け石に水をかける{/netabare} フィンランドスタイルも座席背部からの熱風により好再現。
その後の{netabare} “天然水風呂”{/netabare} や、雪中バトルの、寒風による4D効果と合わせて、
総じて寒暖差が激しい4DXでした。

あとは4Dで初めて見る雪模様が綺麗でした。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 14

既読です。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

戦車チェイスみたいな?(3回目

3回目鑑賞。

BC自由学園戦はガーデン
知波単戦はジャングル
今回は雪山とグランドキャナル
次回が最後?ですが
50分とかじゃなくて120分で作って欲しい。
サンダースやプラウダも加勢して欲しい。
ゴジラは東京を破壊するからガルパンは
ミホの故郷熊本から海峡渡って大阪から京都
そして東京から最後は大洗を戦場にして欲しい。

2回目鑑賞。
館内は観客まばら。

とにかく画面ばかりが目まぐるしくて
何がどうなってるのか解りづらかったです。
場所も雪山と砂嵐の高原だし。

次回こそ、「物語」に仕上げて欲しいですね。

ガルパンって、大洗町とJKと戦車という
不思議コラボがあって、さらに色んなキャラ
があって面白いストーリーだったのに
最終章が始まって以来2年毎に
ただただ戦車の追いかけっこばかり。
とくに今回は顕著。

ストーリーに面白みが無く
その分映像の迫力を増しただけで
正直つまらなかったです。
吉田玲子さん脚本ですよね?

最近のミッションインポッシブルみたいで
ストーリーが無いから走る・逃げる・追う
ばかりでつまらないのと同じ印象でした。

シリーズでは「ガールズ&パンツァー 劇場版」
が一番面白かったです。

5話は再来年でしょうか?

アリスを盛ってもなあ・・・

投稿 : 2024/04/13
♥ : 3

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

履帯が切れるゥゥゥ!切れるぞ!あれ?切れてなぁ〜い!

 映画館で鑑賞しました。2023.10.15

 フィンランド軍装備の継続学園と大洗女子の面々が戦います。

 継続学園はドイツから供与された3号突撃戦車、ソ連から鹵獲したBTー7、T34、KVとかを運用します。

 KV堅い!BT早い!とかで楽しむ感じですが、雪原の戦いで、戦車が滑る滑る。

 こんな動きをしたらキャタピラ切れるだろ〜と思いますが、敵味方共に平気な様です。

 戦車好き的には、ポルシェティーガーが雪原であんなに動けるはずが無いとか、ツッコミたくなります。

 元々荒唐無稽なお話ですが、戦車のリアルティもかなぐり捨てた本作、評価しづらいです。

 ファンなら観るべきですが、リピートは良いかなぁという感想です。前作よりチケット代が200円ほど高くなっているのも敷居が高いです。

 リアル戦車戦をやってるウクライナ戦争のせいですね。ガザ情勢も場合によっては、後二作観られるのかな?と心配になります。早く製作して欲しいです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 3

62.7 11 イギリスアニメランキング11位
ミニオンズ [3D](アニメ映画)

2015年7月31日
★★★★☆ 3.8 (35)
146人が棚に入れました
『怪盗グルー』シリーズのミニオンが主役となる。

いしゆう さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

可愛いミニオンたちの大冒険♪ 

あらすじ
サムネにある豆のような生き物 ミニオン 
彼らが求めるのは 世界一凶悪なご主人様!!
遥か昔から それを繰り返してきた 彼らの奮闘を描いています 
この物語はのちに怪盗グルーに出会う前のお話です。

恐竜が生きている時代の遥か昔から ご主人様を探しているけど
ミニオンたちのドジのせいなどで みんな死んじゃいます・・・

今回はオークランドで開かれている大悪党大会に
ご主人様を探しに行くのだけど・・・
ただ 正直 これ以上 内容を求められると困ってしまいます
あっ映像は とってもカラフルで ミニオンたちがコミカルに動きます♪

怪盗グルーのようなハートフルな感じは ありませんけど
この作品の 見所は 可愛いミニオンたちが動く!これに尽きます♪
( あくまで個人的なものです 評価も極端になってしまいました )

ミニオンたちの喋る言葉は 世界中の言葉をミックスしています
例えば 移動の掛け声が「 ヤキトリー!! 」だったりします。
みんな 同じように見えますが それぞれ名前もあります。
リーダーのケビン ギター好きのスチュワート やりたがりのボブ

他にもたくさんのミニオンたちがいますが今回はこの3人に絞っています
わたしの おススメは ボブ です 
皆さんの おススメは 何ですか?

最後まで読んで下さり ありがとうございました。 

投稿 : 2024/04/13
♥ : 11

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

グルーと出会う前のミニオンズ!

“怪盗グルー”シリーズ
から派生した、前日譚。

黄色いボディにまんまる目玉の

“ミニオンズ”

ミニオン達は強者が大好き

恐竜が居た時代から自分たちが仕える

“ボス”を探してる。


そんなミニオン達に、

最高のボスが見つかる、少し前のお話し。


シリーズも多く続いてついにミニオンたち単体の作品が出来ました。怪盗グル―のシリーズって、“怪盗”と
言うだけあってなかなかダーティーなことを平気でやるんですよね。あっ!ついうっかり!で済まされないようなw
それに単眼で毛が3本4本生えてるだけのビジュアルだったりするのであんまり可愛くないように思うのに
ミニオン語ともいえるあの声を聞いてると何か可愛い気がしてくる。

楽しい雰囲気にごまかされますが、アニメーション作品のキャラクターデザインにおいてここまで秀逸なものも
あまり他に類を見ないレベルだったりします。動きも細かく、ニュアンスだけで、目線や指先の動きだけで、
感情の動きやコミカルさを表現する。日本のアニメーションでは中々真似できないですし、オーバーリアクション
の文化は日本にあまりないので独自のものとも言えます。

すごいなと思ったのが、ミニオンが主役なので言葉がまったくわからない上に吹き替えも付きませんww
だからはじめはずっとナレーションと映像だけでお送りします。人間が出てくるまでかなり時間を使うはず。

それでもお馬鹿で可愛いミニオンズを見てると癒やされてます。(あと無茶するのでドン引きします(笑))


今日はゆるいコメディアニメ見たいなーって時に見て下さいw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 11

風来坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

キャラものだけれどテンポ良し

多少のドタバタはあるものの話のストーリーとしては大したものがあるわけではないストレートなものだと思います。メインはミニオンのコミカルな動きと言動でしょうか。

確かに眼鏡バナナのようなキャラは中々ユニークで可愛くはありますが、それだけで大人がずっと観るには中々退屈であるところ、ミュージカルのようなテンポの良さでそれをカバーしているような印象です。

子ども向けにしては少しはしたない部分もあり、どの世代にオススメできる作品というのは難しい。強いて言うなら中高生以上がキャラが好きで何も考えないような作品を観たいときにオススメ……という感じです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

70.5 12 イギリスアニメランキング12位
風が吹くとき(アニメ映画)

1987年7月25日
★★★★☆ 3.7 (22)
104人が棚に入れました
「スノーマン」のレイモンド・ブリッグスが、核戦争の恐ろしさを描いて話題になった絵本をアニメーション化した反核映画の1本。イギリスの片田舎に住む老夫婦は今や子供も独立し、年金生活を静かに送っていた。しかし世界情勢は深刻化する一方で、明日にも戦争が勃発しそうな状態だった。そのことを知った夫は政府が出した核戦争に対するパンフレットに従って核シェルターを準備し始めるが……。核の恐怖を衝撃的映像を使わずに描いた「テスタメント」と似た作りになっているが、こちらの登場人物は2人だけ。なおかつ放射能汚染に関してはまったく無知なため、核攻撃後に2人だけで日常生活を普通に送ろうとするが、次第に体がボロボロになって行く姿は見ている側が辛くなってしまうほど悲しい描写が続く。2人の会話に深い愛情が感じられる事も、より一層の悲惨さを生み出している。ラストの“紙袋"の描写は、涙なしには観られない衝撃作である。日本では大島渚監修により、森繁久哉、加藤治子の吹き替えによる日本語版が公開された。
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

何でもは知らない・・・知らないことも知らない・・・

原作は既読で視聴しました

たまたまアニメ作品を観てしまったということもあり
感想を書くことにしました

核戦争をテーマにした作品です

今の時代にはあまり現実味がない内容ですが
原作が出た当時は話題になっていたようです

原作は絵本のような感じで
登場人物がほのぼのとした滑稽なタッチで描かれていますが
アニメでは実写映像や3Dみたいな映像効果も入っていて
演出はそこそこ凝っています

主題歌はデビッド・ボウイ氏が歌っていて
ロック調の曲にちょっと違和感を感じるかも知れません


内容は
イギリスの片田舎で平和に暮らしている老夫婦が
核戦争の脅威に晒されるというお話


核戦争が勃発する可能性が高まる中
政府の出した核戦争の対策用パンフレットに従い
老夫婦は保存食を用意し核シェルターを作ります

シェルターといっても
家の扉を取り外し壁に立てかけただけのもので
誰が見ても核の爆風にはとても耐えられそうにありません

そして
とうとう核戦争が起きてしまい
熱線と爆風が老夫婦の住む家を襲いますが
運よくシェルターに逃げ込んだ夫婦は助かります

電話やラジオ放送は途絶え
何も情報が入ってこない状況の中
老夫婦はシェルターに避難したまま救援を待ち続けます

日を追うごとに
放射線に蝕まれ
体に異変が現れてきますが
それでも
老夫婦は救援がくるのを信じ続けます・・・


作品の内容は
核戦争をテーマにしたお話というのは前述したとおりですが
見方によっては私達の身近にも起き得るようなテーマが見えてきます

最近では
身近な問題になっている
放射性物質の危険性はもちろんですが

誤った情報を与えられる危険や
政府の危機管理の甘さなど

でも
なによりも怖いのは
そのことについて
なにも知らないという危険

老夫婦はなにも知らなかった
核の恐ろしさも
放射性物質の危険性も
そして
政府の指示が本当に正しいのかということも

情報の正確性を
それを知る術も知らないし
それを知る必要があることも知らなかったのです

危機的状況で
自分が何も知らないという状況を知らないことが
いかに恐ろしいことなのか


お話の終盤では
{netabare}食料が腐りだし
飲み水が底をついてしまうのですが
お茶を飲むために
溜めておいた雨水を
なんの迷いもなく
沸かして飲んでしまいます

水が放射性物質で汚れていても
沸かせば大丈夫という誤った知識しかないのです

とてもショッキングなシーンのはずなのに
老夫婦の
放射能に対するあまりの認識の低さと
まるでアフタヌーンティーを楽しむような疑いのない行動に
悲しいとかかわいそうという感情より
残酷なシーンを見せられているみたいで{/netabare}
訳も分からず涙が溢れてきてしまいました


冷戦という言葉が過去の物になった今の時代には
あまりそぐわない内容と感じる人もいるかもしれませんが
逆に
今だからこそ
見ておくべき作品かもしれませんね


余談で

この感想文では
放射能の類を
あえて放射能・放射線・放射性物質という言葉に
分けて記述しています

厳密には
・放射能とは単位時間に崩壊する放射性物質の数のことであり(wikiより)
・放射線とは放射性物質から出てくる電磁波(X線やガンマ線など)
・放射性物質とはその放射線を出す物質(プルトニウムやウランなど)を指し
全て別の意味のものです

東日本大震災での原発事故以来
日本人の放射能に対する認識はかなり高くなっているはずなのですが
これらの言葉の意味が混同されているようで
そのため
・放射能が空気を汚染していてその空気自体が放射線を発しているとか
・放射線が事故の地点から直接飛んできていて危険区域全てが汚染されているとか
・人体などが放射線に晒されただけで放射性物質に汚染されてしまう
など
誤った認識をもたれている方もいまだに多いみたいです

私も原発事故が起こるまではそんなに意識して考えたことはなかったし
なにより
このような誤った認識のために
風評被害に遭われた方々が大勢いることをあらためて知り
深く反省しています

やはり
知らないことは積極的に知ろうという意識を持つことが大切なんですね

投稿 : 2024/04/13
♥ : 29

野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

2番目ゲットだぜ(っ´ω`c)(微調整)

比較的重い物語なんでせめてタイトルだけはと。

シス子さんに影響されて視聴。

イギリスの老夫婦。
核の恐怖。
ハートフルボッコストーリー。
割りと短めなお話。

話の流れとしてはイギリスの田舎で平和に暮らす老夫婦だがそこに核が・・・という感じ。

最近書いたはだしのゲンとテーマは同じやけど表現方法は対照的。
ゲンほど派手目の演出は特にないが、絵柄が絵柄だけに正直余計恐ろしい。冗談抜きに怖い。
風が吹くときで検索すると老夫婦の絵がすぐ見つかると思うが、このほのぼのした絵柄で中盤から後半に掛けて核のせいで段々目に見えて衰弱していく様子を描写していくんだから堪ったもんじゃない。

国が配布したらしい核対策パンフレット(実在したらしいから驚愕もの)とかいう内容無茶苦茶なもんを信じ込んで、その通りに実行してこれなら安心と思い込んでしまう夫婦を滑稽だと誰が笑えるだろうか。

只、ひたすら泣けてくる。
前半あれだけ平和でほのぼのしたやり取りをしてた夫婦が、なんでこんなことにならんといかんのか。
中盤以降、お互い励ましあいながらも衰弱していく描写は見てられねーと思いつつも目が離せない。

この夫婦を自分の両親に少しでも重ねて見てしまうとえらいことになる。

ラストシーンは特に印象に残っていて見たのは随分前だが今でも脳裏に焼きついてる。
余りに理不尽すぎて見た後、気分がどん底に落ちてなんもやる気がせんかった。

この作品のココでの人気の無さ(単純に知られてないだけかもだが)を見るにもっと多くの人に見て欲しいと思う反面上記のような事情から絶対お勧めとはさすがに言い難い。

ある程度大人な人で、この作品見て気分が沈まない人は多分いないんじゃなかろうか。
自分も、核の怖さが身に染みて分かるいい作品なのは認めるけど二度見たいとは思わない。

それでもはだしのゲン同様、この手の話だからと敬遠せずに、1度だけ見てみるくらいはいいかもしれない。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 22

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

今も何処かで

風が吹くとき

2010年の暮れ、深夜に放映していたのを観ていた。

のどかな田舎のお家の、おじいさんとおばあさんの、いつもの暮らしに、ニュースが響く。

あら大変、何だか現実味がありませんねえ、どうしましょう、お前それはあれだ、こうだろう。そうだろう。
なんだかんだいつもみたいな夫婦の会話が続いていって、いつもの家事や野良仕事を手伝うかのように、小さなお家の中で夫婦は工夫しあって、だけど。


翌年の春、震災で福島が今に続く状況に見舞われましたね。

原発事故が起こるまで、原発に関して無意識で無関心だった自分と、今も何処かで閉ざされているおじいさんとおばあさんの小さなお家とが、重ねて思い返される作品です。

私の住んでいる所は、ダムの水力で電気がまかなわれています。
いろいろあるんだろうけど、なんかうまいことエネルギーシフトしてくれないかなーと、呑気にアニメを観ながら期待するばかりです。
すみません。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 13

68.9 13 イギリスアニメランキング13位
スノーマン(アニメ映画)

1987年7月25日
★★★★☆ 3.8 (19)
95人が棚に入れました
イギリスの絵本作家レイモンド・ブリッグスの原作を映像化したファンタジー・アニメーション。雪の降ったある日のこと。少年が1日がかりで作ったスノーマン(雪だるま)が真夜中に突然動きだし、少年と遊び始める。胴長短足のゆかいなスノーマンと少年の行動が幼い頃の思い出を思い起こしてくれたり、中盤に流れる主題歌の物悲しい歌声やラスト・シーンなど、子供よりは大人向けに作られたような作品で、クリスマス・イブに恋人同士で見るにはうってつけの1本。同原作者の「風が吹くとき」の主題歌を担当したデヴィッド・ボウイが本作を大変気に入り、案内役として登場するバージョンもある。
ネタバレ

ねここ時計 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ひと晩の奇跡

幼い頃絵本で読みました。その後、視聴しました。
大人になってしまってからみるよりも、
まっさらな子どもの心でみたほうが絶対に良いです。
私は、雪だるま…スノーマンは本当にいるのだと信じていました。

少年の作ったスノーマン。
部屋の窓ガラス越しのから眺めたときのスノーマンの後姿、
哀愁があってなんとも言えず好きでした。
大人になった今でも、あの後姿は焼きついています。

空を一緒に飛ぶ場面、印象的です。
一面 雪、雪、雪、まるで世界の行き止まりのその向こうまで雪なのです。

終わりがくることなんてないような、雪のようにひそやかな、、
たったひと晩のふたりきりの冒険。
{netabare}
最後スノーマンは溶けてしまう。。{/netabare}
切ない。けれど少年にとっては大切なひと晩でしたね。

少女の頃、私のためだけのとびきりな物語なんだ そう思い込んでました。

挿入歌
Walking in the Air
雪だるまと少年が空を飛ぶ場面で流れます。幻想的…!
この場面だけでも是非みてほしいです。
素敵です。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 19

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

雪のともだちとの、大事な思い出。

1978年に出版された絵本を、全て手書きで描いた、
まるで絵本がうごき出すような感覚を味わえるアニメ。


雪が降り積もる一面白銀の冬のある日、
少年は大きな雪だるまを作る。

12時を回ったその時、雪だるまに命が宿った。

少年は雪だるまのスノーマンを家に招き入れ

いっしょに遊ぶことにしたようです。


この作品では鉛筆を使った柔らかいタッチと配色を
丁寧に動かすことで季節に反した温かみを表現しています。

スノーマンが可愛くてお茶目。頼りになるお兄さん的な
要素もあって、まるで兄弟のような2人が素敵です。

子供向けで夢のあふれた世界観ではあるのですが、
手描きかつ彩色もこだわっている手法でここまでやるかと
思うくらいアニメーションとしての出来が素晴らしく、
このサイトでは声優なる評価が入るために音声が無い
このアニメなどが割を食うのですが、アニメーションとして
ほぼ最高評価でも良いくらいです。

30分程度の尺ですし、お子さんが居る方はこの季節に
ピッタリのアニメーションだと思いますので是非どうぞ。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 11

ビアンキ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最高の…

数年前にNHKで視聴。

同名タイトルの絵本のアニメ化作品
1982年製作。
日本では1986年にOVAとして発売された。


本作の魅力を書いてみる。


まず
アニメーション。
原作の絵本をそのままアニメ化したようなアニメーションは、チラチラして少々見づらいものの、
作画クオリティ、色使い、光の表現、
全てが丁寧で繊細で優しい。
作品にあった最高のアニメーションだった。

作品中ほぼずっと出てくる雪や、
ほんの少しだけ出るオーロラ等の描き方は特に目を引いた。

何よりも、これが1982年制作というところが一番の衝撃である。
この凄さは是非ご覧になって確かめていただきたい。



本作にはセリフがない。
その代わりに、常に音楽が流れている。
音楽は作品全体を色付けするとともに、作品中の効果音の役割も同時に果たしている。
どの曲も「音楽」としても「効果音」としても素晴らしかった。
セリフがないというのも、またいいものだとも思った。

そして忘れてはいけない
スノーマンと少年が空を飛ぶシーンで流れる
「ウォーキング・イン・ジ・エアー」

完璧だ 。もう完璧にマッチしている。
最高の演出だった。



シナリオ
単純なシナリオだが、上記のアニメーションや音楽も相まって、
凄まじい感動をもつものになっている。

夢のように見えて、夢ではない。
主人公の少年にとって、そしておそらく視聴者にとっても、最高の思い出。

夜に出会い、夜が明けて朝になり別れを描く。

この単純だが素晴らしいシナリオは、
たった26分で完全に完結する。

この続編など作らず、引き伸ばさない、
26分間に全力投球した当時のクリエーターの情熱。

作品と同じぐらい、この情熱も評価されるべきものだと思う。

(ちなみに最近30周年記念として続編が作られたようだけど、そちらも良かった。
まぁ30年も経てば新作のひとつも… ね?)


誇張抜きで、全ての人に一度は見てほしい名作です。
是非ご覧ください。
できれば冬にね。

下手くそな文章、お読み頂きありがとうございます。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 11
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