サイボーグアニメOVAランキング 6

あにこれの全ユーザーがアニメOVAのサイボーグ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月23日の時点で一番のサイボーグアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

78.4 1 サイボーグアニメランキング1位
攻殻機動隊S.A.C. Solid State Society[ソリッドステートソサイエティ](OVA)

2006年9月1日
★★★★★ 4.2 (889)
5466人が棚に入れました
「個別の11人事件」後、草薙素子が公安9課を去って2年経った2034年。草薙が失踪したことにより組織の変革を余儀なくされた9課は、課員を大幅に増やし、捜査活動やその方針にも変化が見られる。そんな中、シアク共和国残党の特殊工作員によるテロ計画が判明。実質的リーダーとなったトグサ率いる9課は捜査を開始。ところが当の工作員達が次々と謎の自殺を遂げる。新浜国際空港では、9課の目の前で1人の工作員が「傀儡廻が来る!」と謎の言葉を残して自殺する。\\n一方、単独でテロ事件の捜査を行っていたバトーは草薙と再会する。草薙はバトーに「Solid State には近づくな」と謎の警告をする。捜査が進むにつれ、バトーは草薙が「傀儡廻」ではないかと疑い出す。

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

乙女座の私にはセンチメンタリズムな運命を感じずにはいられない

一応シリーズ最終回。攻殻全体のサクロンのような作品。
2期で原作の冒頭とつなげました。
よって順ずる、、映画版、続編イノセンス、とつながった形になります。あくまで別世界設定のままですが。
それはファンの自由でしょう。
それらすべてにたいしてTVスタッフなりの結論を出します。
やっぱりおセンチな内容。日本人らしくていいと思う。
TVシリーズ以外でうーん・・どうなの?って消化不良に思ってるひとはぜひ見とくといいと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 6
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ラストが不完全燃焼感。残りはGOOD!

2期の続きです。
約105分のOVA。

「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX[スタンドアローン・コンプレックス]」
http://www.anikore.jp/anime/475/

「攻殻機動隊S.A.C 2nd GIG」
http://www.anikore.jp/anime/588/

「攻殻機動隊S.A.C. Solid State Society[ソリッドステートソサイエティ]」
http://www.anikore.jp/anime/1635/

1期レビュー → http://www.anikore.jp/review/646727/
2期レビュー → http://www.anikore.jp/review/667295/


2期からさらに2年が経過した2034年。
公安9課は、連続自殺、麻薬などの事件をひも解いていく。
その途中で現れる「傀儡廻(くぐつまわし)」というキーワード。
傀儡廻の正体にせまりつつ、少子高齢化や社会保障問題といったテーマにつながっていく。


ハラハラドキドキさせつつ、余韻が残るストーリーでした。
さすが攻殻機動隊。

実は最初に見たとき、すべて見る時間がありませんでした。
そこで、きりがいいところまでのぞき見しようと思ったんです。
それがそもそもの間違い。
53分まで止まりませんでした。
おかげで約束の時間に思いっきり遅れました。

……私が悪いですね、はい。


止まらない面白さ。
構成がうまく、アクションシーンも上質で、見ごたえが十分でした。
1期や2期と比べると、動き重視かもしれません。
{netabare}
突入のシーンはかっこよかったですね!
スーツ vs. タチコマ、心理戦も取り入れた良質なアクションでした。
{/netabare}


ただ、終わり方が少し強引だったかなと。
特別なことは何もしていないし、根本的な解決もできていません。
勝手に話が終わった印象があります。
{netabare}
傀儡廻の正体は推理できます。
素子(もとこ)が絡んだ集団的無意識の集合体なのでしょう。
個々の無意識が一つになることで、まるで意識を持っているかのように動くと。
しかし、決定的な証拠がありません。
そして、それがどうして最初の自殺の引き金になるのか。
すっきりしない点があります。
{/netabare}
また、自殺や麻薬といった話から、少子高齢化や社会保障というテーマにかわっています。
途中で論点をすりかえている気がするんですよね。
私の理解力がないだけかもしれませんが、一度見ただけでは疑問が残りました。
もう少し争点をはっきりさせて欲しかったです。


最後にひとこと。
作中にこんなセリフがあります。

「10の力で1つの事件を解決する組織」から「8の力で3つの事件を解決する組織」へ。

私もこの考え方には大賛成でした。
私は効率を求める合理主義者なんだなと実感しました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 42

voja さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

さすが神山監督!

時間軸としては、ファースト、セカンド、劇場版、今作となるのかな?
もちろん、アナザーストーリーとして攻殻機動隊のTV、OVAがあるため、つながりづらいとは思うが、トータルとしてうまくまとまって作品は作られていると思う。
劇場版でもなくTV版でもない、1話のみの3作目。しかし、ストーリも重厚で前作と変わらず、心理戦、頭脳戦、銃撃戦といった見るものを惹きつける魅力は十分の作品。
最後は意味深な終わり方をしているため、これで終わりなのかはすごく疑問ですが、攻殻ファンとしては是非とも続編の作成を強く望むところです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

72.6 2 サイボーグアニメランキング2位
攻殻機動隊 SAC_2045(Webアニメ)

2020年4月1日
★★★★☆ 3.7 (143)
611人が棚に入れました
2045年。全ての国家を震撼させる経済災害「全世界同時デフォルト」の発生と、AIの爆発的な進化により、世界は計画的且つ持続可能な戦争“サスティナブル・ウォー"へと突入した。だが人々が、AIによる人類滅亡への危機を日常レベルで実感できるまでには衰退の進んでいない近未来――。内戦・紛争を渡り歩き、廃墟が横たわるアメリカ大陸西海岸において、傭兵部隊として腕を奮っている全身義体のサイボーグ・草薙素子とバトーたち元・公安9課のメンバー。電脳犯罪やテロに対する攻性の組織に所属し、卓越した電脳・戦闘スキルを誇っていた彼女らにとって、この時代はまさにこの世の春である。そんな草薙率いる部隊の前に、“ポスト・ヒューマン"と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ存在が突如として現れる。彼らは如何にして生まれ、その目的とは。大国間の謀略渦巻くなか、いま再び“攻殻機動隊"が組織される――。

声優・キャラクター
田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大川透、小野塚貴志、山口太郎、玉川砂記子、潘めぐみ、津田健次郎、林原めぐみ
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

NO NOISE、NO LIFE

神山健治&荒牧伸志監督、
士郎正宗原作の傑作サイバーパンク。

2042年、米帝、中国など、
主要先進国はお互いに利益を享受する、
持続可能な戦争を模索していた。
世界はサスティナブルウォーと揶揄される、
産業としての戦争をスタートさせた。
経済行為としての戦争の始まり、
サスティナブル、現代を象徴する言葉である。

結論を先に言おう、強烈に面白い。

顔の表情などに違和感が残るも、
初回で慣れれば、むしろ身体の動きや、
背景・戦闘描写など情報量に圧倒される。
フラットに批評すれば悪くはない。

こうなると攻殻の独断場である。
SACシリーズは物語の強度が群を抜いている。
飛び交う攻殻言語に電脳が零れ落ちそうだ。

相対する相手が魅力的なのも変わらない。
{netabare}ポストヒューマンが描くであろう、
過剰な正義と平穏で静寂な世界では、
どれ程の地平が待っているのか!?
事件の行く末を見逃してはいけない。{/netabare}

ビッグブラザーの登場が待ち遠しい。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 44

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

攻殻ブランドの凋落ぶりよ….。

攻殻といえば、言わずとしれた名作SF刑事アニメ!。特にテレビ版1期は、その知性と深みといい、大人な味わいと渋さといい、キャラの魅力にエンタメも備わった歴史的な傑作と言っても過言ではあるまい。


そんなブランド力溢れる作品だが、ソリッドソテイトを最後に神山監督の手を離れてから正直凋落していった感があった。アライズは沖方さんがやると聞いた時は歓喜したもんだなぁ…(遠い目)。しかし、ついに神山監督の手に戻って、お馴染みのメンバーで再アニメ化と聞いて、これは真打ち登場か!と期待せざるをえなかったが…。


ゆ、緩い…。色んな意味でゆるゆる…。ストーリー構成、新キャラ、各話の緊張感、全てが緩い…(藩さんは好きだが、このキャラは攻殻にはねぇだろ)。かつてのメンバーが揃ってるのはファンとしては嬉しいが、テレビ1期から色々進歩したはずなのに肝心の脚本や演出が緩いし温い…。


テーマは興味深い面があるえけど、それ以前になんだこのハリウッドアクション映画的な微妙なノリは…。キャラもなんか違う…。


これはかつてヒットを飛ばした漫画家が、その後に色々やったけどかつてのような成功はなくて、結局凄い久々にかつてのヒット作の続編とかをやってる感じ。この人の中にはもう彼等はいないんだなぁ…というガッカリ感。


まだ話は続くから最終結論ではないが、これなら1期の「タチコマの家出」を見直したほうが有意義。あっちのほうが15年近く前なのに、進んだ内容かつ見事な上手さがあった。攻殻1期のレビューは後で書きます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20

えれ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

批判の前に。

レビューとは言えないかもしれないけど早めに書いときます。
CG批判、新キャラ批判だとか初心者向けだとか...
ちょっと待って欲しい。神山監督と荒牧監督のインタビューまず読みましたか?
CGは神山作品の適正だから、新キャラは若者に媚びたとでも思ってもらえばいい、未来予測というアプローチをやめようというのがあったetc...
皆さんの疑問には既にヒントが出てますよ。
CGはキャラこそ変ですが、ネット会議シーンなど複数人が集うシチュエーションで効果的だったと思いますよ。背景も悪く無かったです。4話辺りから夜の縁側がちらほら写りますが、SAC1話の時の夜の縁側と見比べてみてください。

SACの強みっていかに作品が高尚なのかばかり語られますけど、まず士郎正宗の原作から「面白く」作り上げた事も重要で、伝わる物を先ず作っているというプロの匙加減は妙だとは思いませんかね。そもそも攻殻という散々やってきたタイトルですしどこまで期待してたかにもよるとは思いますが。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

55.0 3 サイボーグアニメランキング3位
APPLESEED XIII [アップルシード サーティーン](OVA)

2011年6月13日
★★★★☆ 3.2 (35)
228人が棚に入れました
これまでの映画2作の続編ではなく、全13話のまったく新しいテレビアニメシリーズとして制作される。第五次世界大戦後の人工都市オリュンポスを舞台に、特殊部隊ES.W.A.T.に所属する女性隊員デュナン、戦闘サイボーグのブリアレオスの活躍が描かれるが、映画版とは一味違うデュナンとブリアレオスの関係性も見どころとなる。監督は浜名孝行氏(『図書館戦争』『獣の奏者エリン』監督)が担当。シリーズ構成・脚本に藤咲淳一氏(『BLOOD+』監督、『攻殻機動隊 Stand Alone Complex』脚本)、キャラクターデザインに後藤隆幸氏(『攻殻機動隊 Stand Alone Complex』作画監督、『獣の奏者エリン』キャラクターデザイン)、メカニカルデザインに竹内敦志氏(『REIDEEN』『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』メカニックデザイン)といった豪華スタッフが集結するほか、キャラクターデザイン原案として原作者・士郎正宗氏も制作に参加しており、原作を意識したキャラクター設定となる模様だ。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

アップルシード大好きなんですよねw 攻殻よか小難しいこと考えなくてもいいから^q^

女戦士デュナン・ナッツ
全身サイボーグの恋人ブリアレオス
美女と野獣ならぬ美女とサイボーグのコンビが活躍する士郎正宗原作のサイバーパンクアクション


人間とサイボーグ、そして遺伝子操作によって誕生したバイオロイドと呼ばれるクローン人間それぞれが共存し、コンピューターによって管理された未来都市が舞台


荒牧伸志監督による映画シリーズ2本の後にロマのフ比嘉監督によるテレビシリーズ化が予定されていましたが企画凍結
満を持しての完全新作となった今作も企画会社が自己破産するなどポシャりかけてしまいどうなることやら(((((゜д゜;)))))
などと心配していましたが、プロダクションI.Gのスタッフを中心に複数の制作スタジオが1話毎に個別で制作を行うという方針でなんとかⅩⅢが示す文字通り全13話のシリーズとして仕上がりました
全13話を総集編として前後編に分けた劇場版を制作し、その後ネットで各話配信、そしてBD発売・・・という奇抜なメディア展開


公式では「原作絵を再現~」とか言っちゃってますけど、ぶっちゃけキャラクターの造形は荒牧監督の映画シリーズより劣ります
シェーディングとかテクスチャがしょぼい(予算の都合・・・なのか?;)一昔前のCG作品に逆戻りしてる感あります
一番気になる点はソコでしたが、メカ描写については迫力あって見所になっております
ランドメイト戦など特に凄い


音楽は流石にゲストミュージシャン呼びまくった映画シリーズを越えられんでしょ^^;
とかナメてかかっていたらこれがこれがw
Conischさんが思いのほか良い仕事をしてくれているのでこれに関しては単純に好みのレベルに留まっています


アニメ化する度にチョコチョコ変わる声優陣は
デュナン=坂本真綾
ブリアレオス=山寺宏一
ヒトミ=高橋美佳子
アテナ=玉川砂記子
といった具合でコレも所詮好みのレベル
真綾ファンのオイラには実に俺得^q^


お話自体は、アップルシードシリーズの世界観を象徴する存在であるバイオロイドの意義を巡ってテロとの対峙
と、御馴染みなところを引っ張ってはきたものの、立場が違えば理想郷に対する認識や価値観も違うという部分から生まれるドラマチックな部分もアリなかなか見応えアリです
特に廃墟でひっそりと暮らしていたレジスタンスの少年と弟のくだりはショッキング・・・
彼らにとっては生まれ育った廃墟こそが楽園なのだ、という郷土愛がシビれますね


クライマックスが荒唐無稽なのは藤咲淳一脚本ではよくあることなので許してあげて!w
色々ツッコミたい部分もありつつですがメカヲタ、SFアクション大好きっ子ウェルカムで攻殻みたく肩肘張らずに「士郎先生天才やw」と未来世界に思いを馳せる童心に返りつつお楽しみいただけます^^b

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8

雛四季 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

一話目で断念。期待が高すぎた。

良くも悪くも期待が高かった作品。
ニコニコチャンネルで1話目が視聴可能なので気が向いたら観てみるといいです。

3Dと2Dを使い、メカデザインだけでなく背景やキャラまでほぼ3Dという珍しい試みで作られています。
が、正直3Dのキャラは私的にはあまり好みではありませんでした。

3Dゲームでのこのクオリティなら十分満足できたかもしれませんが、これが一アニメーション作品となると、一部のニコ動のコメントにも流れていましたがどこかのCG学校の卒制にも似たようなレベルに感じ取れてしまいます。


一番気になったのは動き。
モーションが全てにおいて不自然すぎる。私としては3Dになった分、2Dの時よりもよりリアルに近い動きが求めてしまうのですが、こん作品んの、少なくとも1話目にはそれがあまり見られませんでした。
せめて冒頭数分のアニメーションだけでも力を入れてもらえれば、もっと見る気が起きたかもしれませんが…。


作画以外については、特に言うところはありません。
声優陣も豪華でしたし、そもそも原作も攻殻の士郎氏、音楽もスタチャ、製作協力にプロダクションIGもついています。

作画さえ受け付けられればおそらく買いでしょう。面白いのではと思います。

いわゆる普通のアニメーション作品を期待していた人にはあまりお勧めできないかもしれません。

兎にも角にも一度
http://ch.nicovideo.jp/channel/ch60024
こちらで1話目の無料公開を見てみる事をお勧めします。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

HeX さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アップルシードファンか、初見の方にはお勧め

アップルシードファンにとっては、これまでの作品からの違い(人間関係、映像表現(3D)、士郎絵の再現度etc)を楽しむことができると思うが、設定ほか全体的には真新しいところは少なく感じる。本シリーズ初見の方には斬新に写るかな。
過去作を見たことがあって、でもそんなに好きでは・・・という方には、あまり面白くないかも。
良くも悪くも、士郎ワールドってことだろうか。
とりあえず視聴続行中なので、見終わってからまた評価してみたい。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

61.7 4 サイボーグアニメランキング4位
銃夢(OVA)

1993年6月21日
★★★★☆ 3.4 (29)
112人が棚に入れました
全身サイボーグの戦闘技能に優れた少女ガリィが「機甲術」(パンツァークンスト)と呼ばれるサイバネティクス格闘技術を駆使してさまざまな強敵と戦うという、サイバーパンク格闘アクションとでも言うべきストーリーである。
一方で、軌道エレベータやナノマシンなどの最先端技術や、ハチソン効果、サイコメトリー、ニコラ・テスラのスカラー波兵器などといった怪しげなガジェットも豊富に詰め込まれている。

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

今、ハリウッドで実写映画化される意味

。。。。は、正直言ってないと思います。

80年代から始まるサイバーパンク作品は日本では「AKIRA」や「攻殻」の講談社が始めたので、集英社も対抗馬として出された感じ。しかし、正直「AKIRA」や「攻殻」より娯楽感が強く内容が薄いです。

というよりも、既に数多くのサイバーパンク漫画があったので二番煎じ感が強いと言った方が良いかもしれません。

キャラクターデザインもまたこの頃特有のクセが強い感じなので、人を選ぶ感じもするので、今正直、ジェームズキャメロンが200億円の大予算で作ってもアメリカは愚か日本でも当たらないでしょう。

僕は一応観ますけどね。(笑)

アリータ:バトルエンジェル視聴感想 

さすがはジェームズキャメロンがプロデュースしているだけあって、お金のかかった超大作でした。話の筋も最低限ねじ曲げずに、漫画のままのストーリー展開と、クリストフ・ヴァルツや、ジェニファー・コネリー、 エドワード・ノートンなどのハリウッドのアカデミー賞クラスの俳優を連れてきているところが日本の漫画作品といえど、手抜きしてない感じでした。それは素直にすごかった。

後は原作以上に「フィジカル(肉感的。肉体的)」なのがさすがハリウッドスタイルというところで、リアルでアメコミタッチなのもそうですが、オタク臭さが少なく、モーターボールなどのスポーツ描写や恋愛要素は原作以上にフューチャーされています。これは文化の違いかも知れないですね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 7
ネタバレ

底辺生活者 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.3

OVA化、大失敗。原作で面白いエピやキャラクターが、全部カットされたり、改悪されたりしている

原作の良さが全部殺されている。原作の方が、100倍面白い。

【このアニメの欠点(私の主観)】

◆ストーリーがあっちこっち、原作と違う設定にされ、原作を小規模化してしまって、面白くなくなっている。

{netabare}◆銃夢の一番最初の重要キャラ、最大の見所といえば、「マカク」なのに、「マカク」がデザインやキャラ設定が全部改変されてしまっている。

◆「マカク」が「グリュシカ」とかいう、意味不明なキャラにOVAでは変えられてしまっている。

◆「マカク」との地下での死闘や、「マカク」の生い立ちなど、OVA版では描かれておらず、まったく違うストーリーにされてしまっている。

◆ガリィが初めて「バー・カンザス(飲み屋)」に行ったときの、『迫力満点のハンターウォリアー達との格闘エピソード』までOVAでは描かれていない。

◆重要キャラ「ザパン」もOVAでは出てこない。{/netabare}


【OVA版、改変してつまらなくする意味とは?】

・内容を小規模化したのは、予算の関係か?

面白くなるのであれば、いくらだって改変していただいて結構だったのに、『改変して、つまらなくしてしまう』とは…救いようがない。

何故、こんな残念なOVAを制作してしまったのか?こんなに改悪、小規模化するくらいなら、はじめからOVAは制作しなくて良かったと思う。原作ファンとしては、とても残念。

・OVAも2巻までで、ガリィがモーターボール選手になる前までしか描かれておらず、そのあとの続編も制作されなかったことから、OVAはろくに売れなかったんだろう…。当然の結果だと思う。

==========

※このレビューは、私が昔視聴した記憶から書いたので、記載に間違いがあったら申し訳ありません。

※あまりに昔の作品だし、駄作だっただめ、現在、レンタルショップに銃夢(OVA)は置いてないと思います。しかし原作ファンの人で、奇跡的にレンタル店で見かけた人で気が向いた方は視聴してみてください。私が残念がるのを理解していただけると思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1
ネタバレ

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ガリィ、空に行こう。

今からおよそ3年前、20になったばかりの若輩者は衝撃を受けていました。
1993年に作られた全2話の作品に、何も知らない若造がその時、確かな衝撃を貰っていました。
私が往年の傑作と言う物を「古臭い」と嫌悪せず、今日まで生きてこれたのは、間違いなく本作が一端を担っています。
このアニメが無ければ、私の嗜好も興味も人生も、今とは違った物になっていたかもしれない。
3年経った現在になってそんな事を思ってしまうのは、今日実写映画が公開された故の誇張表現……なんかではありません。
紹介しようと思うきっかけとしては今回の出来事、実に有難かったのですが、それは逆に自分を見つめ直す良い機会とも相成ったのです。
そもそもにして本作を、私はどのように捉えているのか。
原作ファンからは賛否両論なこのOVA
根幹に根付いた出発点として息衝いているか。
原点と呼ぶにはやはり大げさな産物だったか。
怖々と改めて拝見した昨日、明確な解答を得られた次第でした。
甦った再度の思いは、初めて観たあの時の感情は、決して思い出に塗れた補正なんかじゃなかった。
そんな安心と幸福、そして切なさに従った故、今回は本作を紹介します。
2016年に私の中へ現れた超新星作品『銃夢』
原作から少しばかり改変が加えられたこのOVA、私は堪らなく大好きです。



【あらすじ】
世界は、2つに分かたれていた。
天上に繋ぎ止められた空中都市「ザレム」
そこから吐き出された廃棄物を再利用する集団によって形成された「クズ鉄町」

イド・ダイスケはそんな「廃棄物国家」に住むサイバネティックスドクター
彼は無数のゴミ山から、少女型サイボーグの上半身を見つける。
過去の記憶をすっかり失っていた彼女は「ガリィ」と名付けられ、大切に育てられた。
そして、失われた身体の代用品を与えられた少女ガリィは、1人の少年と出会う。


これは、翼の折れた天使と翼を生やそうとした少年の物語



『銃夢』
名前だけは聞いた事がある、そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本作は知る人ぞ知るカルト的作品として、世間の陽光をあまり浴びる事なく、今日まで生き続けて来ました。
その原因は色々ありましょうが、まず単行本がどれを買えば良いのかわからない、と言うのは間違いなく根底にあるでしょう。
作者が最終回に納得いかず作り直したり、途中で出版社が移籍する問題も起こったり。
そのようにして作られたヴァージョン達は、興味持った人ならまず戸惑う事確実(どれを買えばいいかはP.S.にて、簡単に記載しております)
取り敢えず、この『銃夢』と言う作品を良く知らない方
もし、本作に興味が芽生えたら、このOVAからご覧になって下さい。
全2話の本作に惹かれたなら、貴方は間違いなくこの作品に適合する条件を獲得しているでしょう。


ここからは、まだ観ていない方は絶対読まないで下さい。
致命的なネタバレがある為、本作における「衝撃」を体感したい人は、未視聴の状態で読まない事を強くオススメします。


{netabare}
切ない。
この物語を初めて観た後に見えたのは、上記の言葉一色の世界でした。
空中都市への思いを抱くが故に、そのザレム自体に殺されるユーゴ
そんな彼を愛するが、愛だけでは行かせてあげられなかったガリィ
2人のガールミーツボーイがこのような切なき結末を導き出す事に、当時は全く予想が出来ず、只々唖然
茫然自失な虚脱状態
「衝撃」に支配された私は原作本購入の為、すぐさま外へと赴いた次第でした。

正直、意外だったんです。
全2話、計60分でここまで心を動かされた作品にはこれまで巡り会って来なかった。
それは、初めて本作を観てから3年経った現在に至っても、ギネス記録更新中です。
アニメーションって積み重ねの極致を具現化出来る所があって、何十話も数百話も続いた話を気に入ると、それだけそこから抜け出せなくなる、思い入れ深くなります。
気に入らなければ、地獄
気に入ったならば、視聴中天国、視聴後地獄
全ての道は地獄に通ず。
それは偏に当たり前であり、周知の事実でしょう。
しかし、本作は私にとって、全2話と言う短すぎる程の物語で、数十話を観終えたが如き満足感が与えられた奇作なんです。
これを衝撃と言わずして、何と言いましょうか。

そんな状態へと至らせる為、齎されたのは、1話1話に生じる「深み」
空気感から来る説得力のような物を、作中の描写、音楽、物語全てから感じました。
ユーゴのザレムに対する「憧憬」
ガリィの彼を真に愛した「自己」
くず鉄街の荒廃で錆びれた「現実」
デッキマン等を例とした「近未来」
このアニメは、それらの点を短い話数ながらも充分過ぎる程の出来に仕上げていたのが大変素晴らしかった。
撃ち落されると分かっていながらも、死んでしまった者全ての鎮魂歌を打ち上げる寂寞のエンディングは、未だに忘れられません。
リメイクを否定する気はありませんが、この切なく寂しい雰囲気を完成させた『銃夢』を再度作り上げるのは、正直不可能に近いと思うのです。

しかしどうも、原作を先に知っているとその視点で確立される、と言う現象は今も昔も変わらんようで。
このOVAが出た当時の評判は、ぶっちゃけ賛否両論
その主な理由として挙げられる2点が、原作シーンのカット具合、オリジナルキャラクターの参入です。
『銃夢』の漫画は序盤にマカク編、ユーゴ編、モーターボール編とストーリーが続いていく訳ですが、本OVAはマカク編の要素であるガリィが戦いに赴くきっかけを少しばかり取り入れた上で、ユーゴ編にて終わらせると言う再構成を行っています。
そして、その中に元々ザレムの住民、現在は追放された女性医師「チレン」をオリジナルキャラクターに加えていました。
上記の「改変」こそ、原作に慣れ親しんでいた身なら、受け入れにくい方もいたのは確実
チレンのザレムと関連した葛藤は詳しく描写されていないし、ベクターやイドの性格も原作と少しばかり異なっています。
このOVAが出た当時、漫画は3巻までしか出てなかった事実も大きいのでしょう。
確かに原作ファンの方がおっしゃるように、中途半端な部分もあるのは否めません。

しかし、その事実は決して「再構成」自体が下手だった事の証明にはなりません。
私は原作漫画を購入したので、違いも充分把握しているのですが、ユーゴ編で終わらせる事を基軸としている故か、このアニメ版は全体の構成が一本の軸として確立しているのが好印象なのです。
例えば、原作はマカク編でガリィと言う人物像を知っている故、ユーゴに恋してしまう過程がやや突発的な印象も否めないのが正直な所
しかし、本作ではマカク編とユーゴ編を同時並行して物語を進めているので、違和感をあまり感じません。
ガリィがハンターウォーリアを志す理由も、ユーゴとの会話によって「自己」が芽生え始めてきた結果と言うのを、少ない描写で端的に説明していました。
そして、オリジナルキャラクターであるチレンはガリィの女性性を表す対比として、不十分でありつつ不必要ではない、正に「深み」を齎すキャラクターとしての側面も描かれています。
原作通り、原作通りじゃないと言う前に、当時出ていたのは3巻までと言うのを考慮に挙げるなら、本作は充分な出来であると考えられるのです。

総じて申し上げるなら……
個人的に気に入っているこのOVAは『銃夢』の世界観の一端を垣間見る産物として、非常に素晴らしい作品です。
ガリィとユーゴのガールミーツボーイを求める人にも、良質な物語として必ず心に残るかと思われます。
ただ、原作を既に知っている方はメディアの違いを理解して観る事だけ、念頭に置いておきましょう。


最後に少しばかり戯言
本作を観終わって、私はとある神話を思い出した次第でした。
とても有名なギリシャ神話、イーカロスの物語です。
王の不興を買って幽閉されてしまうダイダロスとイーカロスの親子
彼らは蝋で鳥の羽根を固めて翼を作る事によって、空を飛んで脱出する計画を立てました。
結果は無事に成功、舞い上がったイーカロスは自由自在に空を飛び、蝋が熱で溶けてしまうので太陽に近付いてはいけないと言うダイダロスの忠告を無視
自らを過信したイーカロスは、太陽にも到達出来るという傲慢さから、太陽神ヘリオス(アポロン)の元へ飛んでいきます。
その結果、彼は熱によって蝋を溶かされ墜落死したと言う物語

私はこの神話を初めて聞いた時、少しばかり憤りを感じた事を憶えています。
太陽の熱で溶けて死んでいったと言う描写に、神の記述を付け加えた事に、何か納得できない物を感じました。
傲慢なのは寧ろお前(神様)の方だろ、と矛盾を突きつけたくなる心境だったかと思います。

しかし、本作を観た後で、この神話に対する見方は変わったのです。
イーカロスは短い時間でも、自由自在な翼を手に入れる事が出来て、幸せだったと。
何故なら、夢には例え届かなくとも、彼の翼が飛んだ情景は確かに輝きを放ったから。
翼を無くしたガリィの翼として、ザレムを求めた少年ユーゴ
翼を手に入れられなくても、ガリィに認められた少年ユーゴ

「キミに会えて、良かった」

翼が無くても、彼は天使を愛した。
翼を無くしても、天使は彼を愛した。
「くず鉄街」にも「ザレム」にも無い世界
新しい世界、2人だけの世界
それを、彼等は少しの間でも作れたのです。
私は、それだけで、充分幸せな結末だと思います。
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Oh,Just once
思いを告げ 涙零せればいい
Oh,Just once
宇宙の海で 夢を見られればいい

Oh,Just once
壊れるほど 強く抱いてほしいの
Oh,Just once
ぬくもりだと 思えたなら 砕け散ってもいいから
……女の子として

『銃夢』ED「CYBORG MERMAID」より抜粋
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{/netabare}


P.S.
『銃夢』に興味をお持ちの方は
『銃夢』愛蔵版(YOUNG JUMP愛蔵版)全6巻→『銃夢Last Order New Edition』全12巻→『銃夢 火星戦記』既刊6巻(以下続刊)で購入するべし。
『銃夢』愛蔵版(YOUNG JUMP愛蔵版)は、色々な設定資料やら裏設定やら外伝やらが入った正に完全版
最終巻は、OVAで描かれなかったモーターボール編が少しばかり映像化されたDVDも付属しています。

また上記の流れとは別に、最初の『銃夢』全9巻(ヤングジャンプコミックス)は、これ単体で完結しています。
結末に納得いかなかった作者が、新たに作り出したのが上記の流れであり、取り敢えず完結作品を読みたいなら、このヴァージョンだけ読めばOK
最後が気になる方は、本作の最終巻だけ買いましょう。

俺?
俺は全ver買っちまったがな(泣)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8

63.2 5 サイボーグアニメランキング5位
時空の旅人(OVA)

1986年12月20日
★★★★☆ 3.4 (33)
104人が棚に入れました
17歳の女子高生、早坂哲子はカメラマンの兄の撮影につき合うため、ロケ用のマイクロバスに乗り込んでいた。兄が車を離れたすきに、奇妙な少年が運転席に駆け込んで、持っていた機械をバスにセットしスイッチを入れた。たまたま居合わせた哲子の同級生、信夫、真一、教師の北もバスに乗り込み、タイムトリップしてしまう。彼らは1945年の東京大空襲のまっ只中に到着した。哲子は戦火の中で救ってくれた学生服の若者に心魅かれた。バスは再び超時空に飛び出した。少年はアギノ・ジロと名乗り、自分の住んでいた未来が嫌になり、過去へ逃亡してきた未来人だと告げた。しかも、バスに仕掛けたタイムマシンは過去にしか行けず、二度と逆戻りはできないと言う。その時バスのエネルギーが切れかかり、江戸幕末に不時着。燃料を補給してホッとした彼らを、未来からジロを追って来た逃亡者ハンター、クタジマ・トシトが急襲してきた。

声優・キャラクター
村田博美、戸田恵子、岩田光央、熊谷誠二、青野武、津嘉山正種、井上真樹夫、堀川りょう、阪脩、金内吉男

◎TARGET さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

【SF】タイムスリップした先は1945年東京大空襲の真っ只中だった…

❏総評

 1986年の作品。正直古いし期待してなかったのだが楽しめた。

 ジャンルはSF。

 ネタバレしない程度に、あらすじ。(導入部分)

 時は未来、場所はNEO TOKYO、少年アギノ・ジロはとある追手から
 逃げていた。しかし逃げても逃げても追手をふりきれず、
 時間調整装置を使って過去へ逃げたのだった。

 時は現代、17歳の女子高生、早坂哲子と同級生と先生がたまたま
 居合わせたマイクロバスに、突如、奇妙な少年が乗り込んできた。
 その少年(アギノ・ジロ)は持っていた機械をバスに取り付け、
 スイッチを入れた。

 そしてバスは
 1945年、東京大空襲の真っ只中にタイムスリップしてしまう…

 追手は何故ジロを追っているのか?
 少年アギノ・ジロの真の目的は?
 そしてジロと追手に巻き込まれた哲子たちの運命は?

 そして最後に衝撃の事実が…


❏戸田恵子

 ジロは男の子なのだが、声優はなんとあの戸田恵子さん。
 ジロ以外の主役級のキャラが軒並み残念なので、
 タダでさえイケてる戸田さんの巧さが際立ちまくり。
 (先生役の青野武さんもよかったけどね。)

 その他マイクロバスチーム以外の脇役の声優さんは
 言うことなしかな。


❏1986年の割にはイケてるサントラ

 サウンドトラックは中々よかった。同時代の作品でいうと
 坂本龍一の「オネアミスの翼」のサントラとまでは言わないが
 単体でも聞けるレベルの音が創られてる。

 通常のBGMトラックだけでなく挿入歌とエンディングテーマも
 力が入っている。なんと80年代を代表するシンガー
 「竹内まりや」が歌ってる。

 結構アニメの挿入歌とか正直微妙なのばっかりなのだが
 ばっちりハマっててよかった。


❏惜しい

 ・音楽に予算取られて、声優に金がまわらなかったのかな?
 ・もうちょいマイクロバス組のキャラを生かして欲しかった。
 ・ストーリーの骨格はいいけど、ディティールの詰めが粗い。


❏最後に

 こんなにレビューが少ないのが意外。

 80年代の作品なので最近のアニメよりは粗いとこもあるが
 しょーもない作品とかではない。

 見ても損はしないと思う。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

あっしゅ1216 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

懐かしく切ない

子供の頃嵌りました。
ぬいぐるみに蘭丸と名前を付けた程に。

今見ても音楽がいいですね。
近未来~現代~過去

蘭丸の行方(希望があるのがいい)

歴史を変えたい未来人が登場しますが
もし、織田信長が生きていたら?と思う歴史ファンは多いはず。
私もその一人です。

古いアニメなので、作画と声優の声ずれなどさすがに気にはなりますが
当時は人気があった様に思います。
小さかったので、記憶が曖昧ですが、レコードだったか。アニメ本も買った覚えがあります。(買ってもらったのでしょうね)

今見ても切ないエンディングです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

古い作品には古い作品の良さがある。

タイムマシンで逃れてきた未来人。
それに巻き込まれ、現代人がともに過去へ。
東京大空襲→幕末?→関ケ原の戦い→本能寺の変。
シンプル&ベタな時間遡行もの古典的アニメです。

80年代の作品だから、古いです。
絵柄もストーリーも声優さんの演技も。
ヒロインの娘なんて、今のアニメで慣れている眼にはほぼ化石状態。
ツッコミ所は多々ありますが、ストレートな物語には好感がもてました。

{netabare}未来は究極の管理社会。
ゆえに、それを変えたい気持ちが過去への干渉を決意させるんでしょう。
過去は過去で使命に燃えた人々がいたり。
その化学反応を興味深く感じました。{/netabare}

SF小説界の大物眉村卓さん原作。
有名漫画家萩尾望都さんキャラデザ。
未来からの少年のc.vが戸田恵子さん。
と歴史掛っていますが、意外と楽しめました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

60.4 6 サイボーグアニメランキング6位
サイボーグ009VSデビルマン(OVA)

2015年11月11日
★★★★☆ 3.6 (20)
83人が棚に入れました
詳細不明。

声優・キャラクター
浅沼晋太郎、早見沙織、日野聡、福山潤、白石晴香、前野智昭、M・A・O、東地宏樹、小山剛志、水島裕、郷田ほづみ、岡村歩、石田彰、本名陽子

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

こんなネタアニメがあってたまるか!?wいや、本気でやっちまったー!まさに奇跡の大傑作!!最初からクライマックス!!!

アメリカには『バットマン』と『スーパーマン』がいるかもしれないが日本には『サイボーグ009』と『デビルマン』があるぞ!w
と、言わんばかりか石ノ森章太郎と永井豪が生んだ日本マンガの2大ヒーローがまさかの大激突をするというクロスオーバー作品
OVAで全3話


主要スタッフやキャストはこの企画の話を聞かされたときに「何かの冗談だ」と本気にしてなかったらしい
そりゃそうでしょうねw
こんなトンデモ企画は東映まんがまつり以来なのでは?
ところがドッコイ、『ロボガZ』のようにネタアニメとして観る覚悟は必要ありません!
だって本当に“マジ”ですよ、コレ
石ノ森プロとダイナミックプロの意向もちゃんと汲んだ上で、永井先生からは新キャラの原案まで出してもらっちゃってます


この物語は両方の原作マンガから時間軸を洗い直し、交わることの無い2つの作品に共通のクロスポイントがあったという設定の元に進められます
『サイボーグ009』はミュートス・サイボーグ編の直後に
『デビルマン』は対ジンメン戦の直後に
それぞれが今回の物語へぶつかることになっています


なのでいきなり『マジンカイザーSKL』のスタッフの手によるハイクオリティ作画でミュートス・サイボーグ編とジンメン編が始まります
おおwノッケからクライマックス感凄い;
特に『デビルマン』は最後のアニメ化から15年も経っている上に(実写映画はあったけど)原作に忠実に“あのトラウマ”を21世紀の今日にアニメ化してくれたことには涙すら浮かびます;


この、世界観の異なる2作品がぶつかったことで面白い異化効果が生まれたのは特にアクションシーン


『009』は知っての通りチームプレイ、作戦を緻密に立て、個々の特殊能力を活かし、スマートでスピーディーなアクションがウリ
特に加速装置の表現は2001年版や『Re:CYBORG』を超え、今作が一番じゃないかとオイラは思います


それに対して『デビルマン』は豪快な力押し、叩き潰す、投げ飛ばす、ぶっ切り裂く、血しぶきが飛び散り肉が裂けて骨が砕ける
原作通りのバイオレンスでグロテスクなアクション
これはもちろん敵キャラのデーモン側の表現としてもそう


『009』のアニメではまあまず観れない様な狂気染みたバトルの中に、ちゃんと『009』のキャラがいるってのが面白過ぎます


さらに後半では各々の宿敵であるブラックゴーストとデーモンが結託し(というかお互いを利用し)、ブラックゴースト側からはハイティーンナンバーサイボーグを名乗る新キャラが登場するのも見どころ
新キャラのデザインは石ノ森章太郎の代表作からスターシステム的にモチーフとなるキャラが選ばれており、、、
0014(『幻魔大戦-神話前夜の章-』ルーフ)
0015(『009』移民編リナ)
0016(『鉄面探偵ゲン』ゲン)
0017(『ドンキッコ』ドンキッコ)
0018(『章太郎のファンタジーワールド-ジュン-』ジュン)
ってことで完全新作としての視点でも原作ファンや旧作ファンの期待を裏切りません
ちなみにハイティーンナンバーサイボーグを作ったアダムス博士は『キカイダー』のプロフェッサー・ギルですね


アニメ化するたびに変わる『009』のキャスティングですがオーディションにより決定
001 白石晴香
002 前野智昭
003 M・A・O
004 東地宏樹
005 小山剛志
006 水島裕
007 郷田ほづみ
008 岡村歩
009 福山潤
と言った具合で若返りし過ぎず、落ち着いたキャスティングといった印象


『デビルマン』側のキャストは監督のご指名で『マジンカイザーSKL』の主役3人がスライドしてます
不動明 浅沼晋太郎
牧村美樹 早見沙織
飛鳥了 日野聡
これはホントはまり役でして大満足です
このままテレビシリーズとかになってください、いっその事
はやみんの美樹が可愛い過ぎだしね!(って思ったけどこのままシリーズの後半を描いちゃうと美樹がタイヘンなことになるのでやっぱヤメテ・・・;)


そして主題歌はJAM Project
OPはダニーが手掛けた『009』のテーマソング
EDはちぃにぃが手掛けた『デビルマン』のテーマソング


全体としてとにかく熱い一作になってました
ラストだけややゴリ押しに終わらせた感じですが、それにツケても熱さで押し通されてしまったという感想です
両方の作品の魅力が解る方は騙されたと思ってチェックしてみてくださいw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

尖った企画に安心感のある王道のストーリー。秀逸なバトルシーンが見所

2015年11月発売のOVA作品。一部地域では劇場公開もされました。
最初にこのコラボ企画知ったとき信じられなかったんですけどwしばらく動揺してましたw
まあ縁の浅くない作品同士なのは知ってましたが。

009はミュートスサイボーグ戦、デビルマンはジンメン戦のワンシーンが交錯するようにアバンで描かれ、OP後に本編開始。
00ナンバーサイボーグたちと明・了コンビはそれぞれに事件を調査し始め、アダムス研究所のある山中で邂逅します。痛み分けでその場は別れるも、その後アダムスとデーモン族が協力し合ったため、009たちとデビルマンは共闘する流れに。

009とデビルマンの原作を知っていないとわかり難いです。せめてアニメの平成009か原作と、漫画版デビルマンはフォローしていたほうが良いですね。
というのも両作品原作のストーリーの間で、空白となりそうな時間を見出してクロスさせているからで、視聴者に頼る部分が大きいですがよく考えられていると思います。…賞味一時間半で新規の視聴者にもわかりやすく、というのは酷だと思いますしね。

ストーリーは王道、キャスティングは全体的に嵌っていて、キャラクターも違和感が無く、作画と演出も素晴らしいです。
スタッフが本気で、真剣に取り組んだ事がよくわかる作品に仕上がっています。

個人的にはEDは嫌いじゃないですが、OPは曲もコンテ・演出もちょっと…。
両作品とも熱血要素だけでは語れない作品なので、もっと哀愁のある曲にして欲しかったです。

{netabare}
ストーリーはVSものとしては王道で安心感ありますが、時間的に押していて駆け足気味です。面白かったですが欲を言えばもう一ひねり欲しかったかも。
個人的にはセトの内面が見たかったです。

アバンでアポロンが「人間以上の力を持てば、神か悪魔になるしかない」と言ったところから本作の一貫したテーマが見えていますが、改造はされていても人間の姿をした009が自身が人間であるかを確信できていないのに対し、悪魔の姿であっても自信を持って自分は人間だと言い放つデビルマン、という構図が面白いですね。
…ただ、漫画版デビルマンの結末を知っているととても悲しくなるんですけど…

作画は文句のつけようがありません!時間と人材が惜しみなく活用されてると思いますね。
演出も、009とデビルマンのバトルスタイルの違い、チームと個人の戦術の違いなど、作品の特徴を活かしていて良いです。
バトル以外のシーンも演出・作画共に視聴者にわかりやすく、よく出来ていました。ただ、キャラクター心理など、映像でわかるのにセリフで説明しているような所もあったので、一部のセリフをもっと減らしてもよかったと思います。

キャラクターはさすがによく掴んでいて、全体的に違和感は無かったです。
特に003は可愛らしい声なので普通のヒロインになってしまわないか不安だったんですが、情報戦とバトルではチームの核となりバックアップ役として活躍し、恋愛要素を完全に抜いた事もあって、ヒーロー性とヒロイン性のバランスが良かったと思います。
美樹ちゃんのかわいさ含め、女性キャラは特に満足でした。

反対に了が出番少なくて寂しいと言うかしかたないと言うか。監督が言った「次回作があるなら明と了の関係を掘り下げたい」というのはなるほど、活躍の少なさに起因してたわけですね。
あのきな臭いエピローグといい、続編はあるのだろうか…
00ナンバーサイボーグが介入することでハッピーエンドになるif展開が出来るのなら見てみたい。

キャスティングも全体的によかったと思います。
特に浅沼さんの明とデビルマンの演じ分けが凄かった!声量も半端無いし。
予告などで聞いた声に違和感を持っていたキャラクターも、本編で見たら意外と良い。というかキャラのデザインや役まわりと演技・声質が合っていたというか…上手く言えないんですけど、総合的に見て声優さんまで含めて良いキャラを作れている印象でしたね。


デザインは、特にモンスターデザインが好きですね。特にリリスは頭部が鬼灯か百合の蕾か、両足は閉じれば蛇の尾のような根。変身後はどちらも開いて怪物然となる、という…。永井先生のデザインも凄いですけど、そこからのブラッシュアップがとても良いです。

個人的にはキャラクターデザインが二作品間でのすり合わせのためか、両作品の特徴が中途半端になってしまって若干苦手でした。
でも動くとだいぶ印象が変わり、アニメ本編は違和感無いという…。不思議な話ですが、やっぱりアニメは動いてナンボってことですねw
{/netabare}

本作は小説「サイボーグ009VSデビルマン トゥレチェリイズ~裏切り者たち~」が発売されているんですけど、脚本の早川正さんが執筆した前日譚で、興味のある方にはおすすめします。本作のストーリーの良さは、アニメ本編ではあまり出せなかった丁寧な世界観の構築にもあると思うので。

早川正さんの他の小説もいくつか読みましたが、愛がありながらも客観的に、冷静に物語を構築する方で、動揺しながらもw本作を楽しみに出来たのは早川さんが私にとって良い印象を持った脚本家だからでした。
今回説明不足だと感じた部分も早川さんの中にちゃんと構築されているなら、本編の小説版もぜひ読んでみたいですね。想像するのも楽しいですが、裏に色々ありそうなのでこれで終わるのはちょっともったいなさ過ぎです。

とにかく楽しいお祭りでした!どちらかの作品が好きなら一度見て欲しいアニメですね。(2015.11)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

サイボーグ009 悪魔編

「サイボーグ009VSデビルマン」と、タイトルからして昭和臭漂う超強引企画(笑)

冒頭はデビルマンのジンメン編、サイボーグ009のミュートス・サイボーグ編からの抜粋。作品紹介を兼ねたショートエピソードを経て、オリジナルストーリーが展開されます。

デビルマンの原作者、永井豪先生の承諾の元で制作されたアニメではあるものの、同先生は企画段階でちょこっとだけ参加しただけで、本編にはほぼノータッチ。インタビューによれば、アニメと漫画は一緒にならないとはっきり自覚しているため下手に口出しはしないとの事。ごもっとも(笑)

近年発表されたサイボーグ009の続編「009 RE:CYBORG」にあまり好感が持てなかった所為もあって、この企画についても発表時に一瞥しただけで、特に興味を示すわけでもなく、無視を決め込んでいたわたしですが、最近話題になっている「DEVILMAN crybaby」の視聴に先立って、その後では絶対に見られない作品だろうと踏んで、思い切って視聴に至った次第。いざ蓋を開けてみればこれがなかなか面白い!

それもそのはず?ぐぐってみて初めて知ったのですが、監督を務めたのは平成版009「サイボーグ009 THE CYBORG SOLDIER」や「真ゲッターロボ 世界最後の日」など、石ノ森章太郎、永井豪両先生の作品の映像化をいくつも手がけた経験のある川越淳氏。なんともはや適任中の適任のお方でした。過去に得たノウハウを生かし、両作品の世界観をやたらと壊す事も無く、それらを上手に丁寧に合成しているという趣でした。

作中の雰囲気、全体の大まかな印象としては、サイボーグ009の世界観と構成をベースに、デビルマンの設定を重ねたという感じ。デビルマンが弱め(色々な意味で)。元々サイボーグ009にはSF作品として、オカルト的なものを科学で解明する類のエピソードが多数あるので、一見無茶な試みの様に見えてこれが案外しっくりきました。

原作再現度の面で見ると、ストーリーに占める比重の重さとは裏腹に、ビジュアル的にはデビルマンの方が良く表現されていて、009の方がオリジナリティ強めです。

元々期待度が低かった所為もありますが、意外や意外、原作や過去の劇場版、TVシリーズへの敬意が感じられるオモシロ作品で、ゲームのスパロボやマーブルコミックスのコラボ映画を見る感覚で、気軽に楽しむ事が出来ました。

レイガン一斉射撃とか、ジェット・リンクの加速装置、三段変速などのワードに反応する人なら、きっと童心に返って、見て笑って、小躍りしてしまうはず。

良質のエンタメ作品になっていると思います。


※:タイトルの「悪魔編」はサイボーグ009の「天使編」のもじりです。009にはSF作品ながら、神話や伝説、オカルトを題材としたお話が一杯あります。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21
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