シリアスでラブコメなおすすめアニメランキング 21

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのシリアスでラブコメな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年03月29日の時点で一番のシリアスでラブコメなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.8 1 シリアスでラブコメなアニメランキング1位
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (3077)
15680人が棚に入れました
青春は残酷だ!? ひねくれ男の妄言ラブコメ

孤独に負けず。

友達もなく、彼女もなく。青春を謳歌するクラスメイトを見れば「あいつらは嘘つきだ。欺瞞だ。爆発しろ」とつぶやき、将来の夢はと聞かれれば「働かないこと」とのたまう──

そんなひねくれ高校生・八幡が生活指導の先生に連れてこられたのは、学校一の美少女・雪乃が所属する「奉仕部」。

さえない僕がひょんなことから美少女と出会い……どう考えてもラブコメ展開!?  と思いきや、雪乃と八幡の残念な性格がどうしてもそれを許さない!

繰り広げられる間違いだらけの青春模様──俺の青春、どうしてこうなった!?

そんな大人気シリーズの第2期!!

声優・キャラクター
江口拓也、早見沙織、東山奈央、佐倉綾音、悠木碧、小松未可子、近藤隆、檜山修之、戸松遥、柚木涼香、中原麻衣
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

青臭さに身悶える青春ラブコメど真ん中

2018.11.18記


原作未読 1期は視聴済


1期から変わらぬ平塚静推し! ゆきのん、由比ヶ浜、いろはす、小町らに目もくれない少数派の戯言とあらかじめご承知おきくださいませ。

で、この作品、、、

「ありゃりゃ?ゆきのんお若いのに足腰弱いですね~」

からの、意外と強かったチャーリー由比ヶ浜さんが

「君たちがいて、俺ガイル」

と最後締めたお話。


大筋そんなこともあるかもしれませんがきっと間違っています。



1期とキャラデザインが変わりました。…が自分は全然気づきませんでした。
地上波再放送を機に1期を視聴。正直なところ後半パッとしなくて酷評気味に1期のレビューを書いたのですが、ここでの評価も、レビュアーさんの熱量も高めだったので、続けての地上波再放送2期も観ることにしました。エラそうにすんませんm(__)m
1期エピソードのプレイバック、撒かれた伏線の回収、キャラ描写の変化などなど、視聴にあたっては1期を観ておくことが条件になるかと思います。


キャラデザもそうですが、しばらく話数を追うと1期とだいぶ毛色が違うことに気づきます。
大きな変化は好意的に受け止められることもあれば反感とも裏返し。私は前者でした。
1期イマイチと感じた私のような人でも楽しめる余地は残されてます。逆もしかりで、1期良かったのに~なんでだよ~、もあるかもね。まずは変化した点などをざっと挙げてみます。

・キャラデザイン(しつこい)。これは好みでしょう。
・1期ではラブコメ低空飛行でしたが、2期はラブコメ全開です。
・それは八幡の捻くれた方法での問題解決という物語の見所が相対的に減ることを意味します。
・1期では八幡(ぼっち)、雪乃(氷の女王)、結衣(八方美人)と記号化されてたキャラが2期では違う一面を見せます。
 {netabare}例えば八幡の捻くれの影に純粋さを、雪乃の氷の仮面の裏側に弱さを、結衣の無邪気な笑顔の下に覗くしたかかさを。{/netabare}
 {netabare}まるでこれまでのイメージと相反する心情の発露。人のココロ表と裏。{/netabare}
・それはエンタメ的分かり易さの放棄である一方、心情描写が重層化したことでもあります。
・あわせてセリフ回しも具体的なものから抽象的な表現へとシフトしていきました。
・平塚先生と陽乃さんはあいかわらずかなぁ

コメディの体裁は保ちつつ、シリアス要素マシマシなので、“物語重視”タイプの方には合いそうです。
奉仕部の面々の掛け合いも分かり易いものから禅問答みたいなやりとりが増えてきますが、不思議と心地いいです。性に合うんでしょう。
“いろはす”は1期のノリを引き継ぐ存在。言い方アレですが1期のファンを置いてけぼりにしないための保険です。劇中挿入された1期の曲たちも継続視聴者の興味を担保するものかもしれません。



ここからが本題。本作どう見るか?ですね。

 『この年齢だからこそ成り立つ物語』

ただし、まばゆい輝きよりも痛みに焦点をあててます。

{netabare}青少年だからこその具体例。少なくとも海浜総合高校の意識高い系への大人の対応はこれ↓
ガキ「僕たちらしいイベントを…」 大人「定義しろ!行動に落とせ!」
ガキ「ディスカッションして…」  大人「期限設けろ!」
聞き慣れない横文字スルーして一喝です。その他諸々良かれ悪しかれ“出来ない”若者だからこそ成り立つ話だと見ると一々納得できました。{/netabare}


極めつけはこれ↓

 『本物って何ぞや?』 {netabare}※衝撃を受けた8話での八幡の独白ですね。{/netabare}

互いを出し切っても崩れることのない関係性といったところなのかしら?
自己の欲求を追求すると壊れてしまう関係。これすなわち偽り。
自分を偽って維持できる関係。これもすなわち偽り。
大人であればあるほど、『本物』は遥か遠く手の届かないものであることを痛感させられます。若者も直感的には気づいてる。それでも求めてやまない、やはりこの年代ならではの心情の吐露なんです。
「こんなレプリカはいらない 本物と呼べるものだけでいい」OPの歌詞がささります。結局、

“青春”ラブコメの看板に偽りなし!

全13話かけてタイトルをほぼ回収したという手の込んだ良作でした。




レビューここまで。以下、禅問答全開だった2期から紐解く八幡、雪乃、結衣の人物評。※思ったより長文になったのでお暇な方向け

★★人物評★★

■理性の化物?(ヒッキー)

「狂人とは、理性を失った人ではない。狂人とは理性以外のあらゆるものを失った人である」
それを裏付けるような
「人間とは感情の生き物である」
そりゃそうだ。

陽乃が八幡を「理性の化物」と評した時によぎりました。このままでは“狂人”確定なところを八幡はすかさず否定、陽乃も「じゃあ自意識の化物だね」と訂正します。
八幡にとっては“狂人”(寸前)と“人間”の狭間で懊悩し続けた2期でした。元からそうだったわけではなく、期待して傷つく経験(失恋)を経て、ひねくれぼっちな八幡像が固定化されていったわけです。そうトラウマ経験をするまでの八幡は元々人間だったのです。
※ここでいう“人間”“狂人”とはあくまでレトリック。八幡が基地外という意味ではありません。

~八幡に焦点絞ってダイジェスト~
{netabare}冒頭、葉山グループを助けた代償に奉仕部の人間関係に亀裂が入ります。
「君のやり方では本当に助けたい誰かに出会った時助けることはできないよ(3話)」(平塚先生)
実はこれまで“解決”と見なされていたものは、ただの“先送り”“回避”だと雪乃から指摘を受けます。
君のやり方は、生徒会長選挙で頓挫しました。自分を犠牲にするやり方が否定され、最悪の事態(雪乃と結衣が立候補)を迎えます。小町とのやり取りを経て“誰かのために”行動目的が加わったことで事態を乗り切ることができました。
八幡と小町の関係は限りなく“本物”に近いものでした。とはいえ家族だからこその関係性であると小町は喝破してましたね。
「私の大切な場所をちゃんと守ってくれた(5話)」(結衣)
ちゃんと守れなかった修学旅行と別の展開を見せたことは八幡にとっても大きな転換でした。
ただしそうそう人は変われない。次の問題は合同イベント。背中を押したのは平塚先生で、ピークは八幡の応援要請。ピークというかここから物語が流れ出した感じです。
「君は人の心理を読み取ることには長けてるな けれど感情は理解してない(8話)」
実のところ八幡は感情豊かな奴なんじゃないでしょうか。蓋をして考えないようにした“感情”。頭で考えれば考えるほど自分の中で整合性がつかないものに対してヒントをくれたのは平塚先生でした。教師の鏡です。 
「計算できずに残った答え。それが人の気持ちというものだよ」
「・・・なぜ傷つけたくないかを考えるべきなんだよ」
橋上で口に出す一言一言が無双の平塚先生でありました。
進まない合同イベント会議と奉仕部の近況。不安を纏ったまま現状維持に安穏としていては破錠してしまう点で両者は同じものでした。
八幡にしても自分を敵にして両校を結束させる、かつての手段はとりません。雪乃と結衣が不可逆的に離れていくことが分かってたからです。二人から大切な存在と思われていることの証左であり八幡も大切にしたいと自覚していたわけであります。結局、八幡一人ではどうしようもなく、三人集ってやっと解決しました。

生徒会長選挙の顛末も、二校合同イベントの結果も、修学旅行までの“先送り”“回避”ではない“解決”と言えるものでした。前者はいろはを翻意させるというやり方で、後者は身内(=いろは)のみ守るというやり方で。

そして葉山くんとその仲間達。八幡らと対極にある葉山らのグループはこの作品の象徴的な意味をもってそう。折り合いつけて、妥当な落としどころで立ち居ふるまう彼らは「剥がれ落ちたものをどう取り繕えばいいかを(6話)」理解した“本物ではない”役回りを演じてます。とことん未成熟な“若者”で構成された奉仕部の面々との良い比較対象になってました。

終盤。雪乃からラブいオーラが出れば出るほど戸惑う八幡は年相応の若者でした。しかし、三人の大切な空間のことも考えて動けない八幡はある意味優しい大人でもありました。{/netabare}


■雪乃と陽乃

自意識の化物とは逆に、自意識がない。2期で明らかになったのは雪乃の脆い心根でした。
1期9話で引っかかっていた陽乃から結衣へのこのセリフ。
「また、雪乃ちゃんは選ばれないんだ」
「昔から変わらないな~おそろいでおさがりで」
「みんな最初はそう言ってくれるんだよ。云々」

{netabare}家庭環境の影響で、自分を殺して周囲が求める偶像を演じ続けてきた雪乃さん。従順すぎる振る舞いと何考えてるかわからない様から親は雪乃と距離を置きます。そんな雪乃とは対照的に自分をもっている姉。親が外回りのご挨拶用などで選んだのは陽乃のほうでした。
自分がない故に姉のおさがりで表層部分は取り繕うことが出来る。ただしそれは上辺だけで中身はありません。
陽乃はそんな雪乃に対して、“面倒なことは姉に押し付けて”と疎んじる部分と、“言うことを聞く(言いなりになる)妹”そのままの雪乃を望むといった両面を見せます。
「そうやって誰かにやらせたり押し付けるのお母さんにそっくり あなたは何もやらなくていいんだもの いつも誰かがやってくれるもんね(4話)」
対する雪乃は陽乃に対しては、デスティニーランドで八幡に伝えたように“憧れ”を持ってました。一方で陽乃から逐一「雪乃ちゃんはどうするの?」と意思決定を迫られることを疎んじてましたね。雪乃にとっては“処理できない”からが理由だということが2期でわかりました。
他人をこき下ろす時も一切の感情を廃し、自分に関しても感情に入れず、氷の女王みたいな雪乃さん。生まれてこのかたですから年季が違います。

理性が突出していて感情を出さないということは八幡も雪乃も同類ですが、自意識の有無の一点において決定的な違いがありました。
そして八幡にとっての感情とは“蓋をしたもの”。雪乃にとっては“芽生えなかったもの”。
人間は感情の生き物である以上、その欠落はこれからの人生のどこかでつまずく要因となったでしょう。平塚先生はそこを見逃がさずこの二人を奉仕部に集め、常に気にかけてました。そして、同類ながら少しだけ隙のある八幡を突破口に二人を“人間”の世界に連れ戻そうとしていたのかもしれません。

平塚先生ももしかすると奉仕部の面々がぶつかった壁に若い頃直面した経験があったのかもしれません。彼女のすごいところは、二人の問題は高校卒業後にも解決する可能性があることを視野にいれつつ、教師として教え子の今に向き合ったこと。平塚先生に出会えて良かったと思います。

終盤。自身に芽生えた感情の処理の仕方が分からず、弱々しさを見せた雪乃。願わくば、「自分の未来を誰かに委ねるなんてあってはならない(最終話)」と八幡に諭されたことの意味を理解して、自分の幸せをつかんでほしいですね。
なお、物語としてはこのへんの結論が出てないことが、3期が望まれる多くの声になっているんではないかと思います。{/netabare}


■感情の化物?(ガハマさん)

八幡と雪乃だけでコミュニティは成り立ったか?答えは否です。
尖った個性は触媒なしでは輝けません。八幡と雪乃、そして彼彼女らと一般の生徒、これらを繋ぐ役割に結衣が果たした功績は多大なものがあります。
そもそも「結」が語源ともされるリアルの神奈川県由比ヶ浜の成り立ちを考えれば、このWヒロインのもう一方の名前の付け方からしてセンスを感じるものであります。

で、この由比ヶ浜結衣さん。1期では、八方美人で明るい、でもちょっと気弱なお馬鹿キャラ、とマスコット的な位置付けの女の子でした。一言でいうと性格良さそう。
もともと社交性が高かった彼女はスクールカースト最上位、葉山達のグループに属し、奉仕部入部後も交流は続いてたりします。知性VSコミュニケーション力の対比でWヒロイン双方の魅力を引き出していたのが1期の魅力でした。
対比といえば母子関係でこんなことも。「ママ!余計なこと言わなくていいから(13話)」冷たい印象、娘の友人など歯牙にもかけてない雪乃下ママとは対照的に、友達の話で盛り上がる由比ヶ浜家の和んだ空気が伝わってくるような話もありましたね。

ただしこの結衣ちゃん。友人関係が壊れないように八方美人に振る舞う自分に対して嫌悪感を抱いており、そのことは奉仕部入部のきっかけになったのを私達は覚えてます。

{netabare}実はその自分の弱さに向き合って一足早く成長したのが結衣ではないでしょうか?
「優美子!その話ならもう説明したじゃん。ホント偶然会ってそれだけだって(11話)」
葉山と付き合ってるんじゃないか疑惑を雪乃に向ける三浦に対してガツンと言い放ちますが、これ1期冒頭で同じことができたかと言われれば無理でしょう。奉仕部の面子でいち早く成長を遂げた結衣が最終話で三人デートに誘う流れは必然だったのかもしれません。

ラブコメ用語でいう“負けヒロイン”のフラグはばんばん立ってます。ランドで雪乃が八幡に「いつか、私を助けてね」文化祭の時には言えなかった一言にきゅんとした場面がありました。遡ること1期、結衣が八幡にこう伝えてます。
「ヒッキー。もし、ゆきのんが困っていたら、助けてあげてね」
由比ヶ浜結衣は理性や知性とは対極にある感情の化物です。人の気持ちがよくわかる。友情と恋愛感情を消化しきれず苦悩し続けたのが2期の由比ヶ浜結衣でした。
さり気ない気遣いが発揮された場面は数知れず。修学旅行の海老名への戸部くん告白シーン後でも、早々に立ち去る葉山グループや雪乃とは別に、傷ついているであろう八幡に
「こういうのもう なしね(2話)」
最後まで残って傍にいたのは結衣です。もうこれ以上傷ついてほしくない一心も当然ありました。それでも変わらぬ八幡についには溜めてた想いをぶつけます。
「人の気持ち もっと考えてよ!なんで色んなことが分かるのにそれが分からないの?」
奇しくも同じことを平塚先生に後日指摘されることになりますが、この件でも先の雪乃の件でも、意外と先回りしてたのは彼女だったんじゃなかろうかと思います。

負けヒロイン確定してはいないとはいえ、ここまでであまりにも Good loser 過ぎる立ち居振る舞いなのです。
「いいの 何かずるい気がするから」
終盤。八幡の見送りを断った時の結衣のセリフがこれ。いち早く成長したものの、友情と恋愛感情の狭間で揺れ動く彼女は最後まで変わらなかったとも言えます。{/netabare}




{netabare}三人デートは解釈いろいろ。ただ少なくとも由比ヶ浜主導ではありました。挿入歌がcv東山さんの歌(hallo alone)だったのが印象的です。八幡と雪乃の依頼とはなんだったんでしょうね。{/netabare}



ここまでつらつらと長文恐縮でした。
1期とだいぶ趣の変わった2期について、私は断然こちらのほうが好きでした。地上波再放送ホントありがとう!
ちょっと難しい部分もあるのは事実ですが、雰囲気だけでもだいぶイケます。試しに会話のやりとりの中で登場人物がハッと目を見開く場面がちょくちょくあるのですが、そのへん着目すると私の場合理解が進みました。

たまにはこういう頭使う作品もいいもんです。
青春ラブコメとして間違ってないどころか、この2期こそTHE青春ラブコメでした。
ただし王道です!ということであればきっとそれについては間違っている。
捻りを加えた味付けに仕上がっていることが評価の高さに繋がっているんでしょう。私も美味しくいただきました。ごちそうさまでした。



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2020.09.17追記

2020年4月~6月再放送。1期再放送と同タイミングでコロナの穴埋め。
3期“完”の手前でおさらいできました。



視聴時期:2018年8月~10月 地上波再放送

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2018.11.18 初稿
2019.04.26 修正
2020.09.17 追記
2021.08.01 修正

投稿 : 2024/03/23
♥ : 97
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

第2期は、恋愛心理劇の色合いがグンと高まる 

雪乃の心が、こんなにも脆(もろ)いなんて、予想だにしていませんでした。

 これが恋だとしたなら
 孤独という強さ失くしそうで  (ED"エブリデイワールド")

本シリーズ第1期のレビューでは、第2期に向けての伏線として、以下をそれぞれ推定しましたが、

結衣 → 嫉妬
比企谷→ 自己嫌悪
雪乃 → 恋の慄(おのの)き

・・・その検証も兼ねて、なるべく簡潔に本作の考察をまとめてみたいと思います。


◆制作情報
{netabare}
原作ラノベ      渡航(小学館『ガガガ文庫』2011年3月-未完)
監督         及川啓
シリーズ構成     菅正太郎
脚本         菅正太郎、大知慶一郎
キャラクターデザイン ぽんかん⑧(原案)、田中雄一
音楽         石濱翔、高橋邦幸
アニメーション制作  feel.{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に大きな疑問を感じた問題回

======= やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 (2015年4-6月) ======
{netabare}
- - - - - - - - - - 高校2年の2学期(10月半ば~) - - - - - - - - - - -
---- 修学旅行編 ---------------------
第1話 何故、彼らが奉仕部に来たのか誰も知らない。 ☆ 依頼人=戸部&海老名
第2話 彼と彼女の告白は誰にも届かない。 ★

---- 生徒会選挙編 -------------------
第3話 静かに、雪ノ下雪乃は決意する。 ☆ 依頼人=いろは
第4話 そして、由比ヶ浜結衣は宣言する。 ★ 「だから、ユキノンに勝つよ」
第5話 その部屋には、紅茶の香りはもうしない。 ☆

---- クリスマス・イベント~正月編 -------
第6話 つつがなく、会議は踊り、されど進まず。 ★ 依頼人=いろは 
第7話 されど、その部屋は終わらぬ日常を演じ続ける。 ☆
第8話 それでも、比企谷八幡は。 ★★ 「それでも…俺は…本物が欲しい」
第9話 そして、雪ノ下雪乃は。 ★★ 「ねえ比企谷君。いつか、私を助けてね」
第10話 それぞれの、掌の中の灯が照らすものは。 ★

- - - - - - - - - - - - - 高校2年の3学期 - - - - - - - - - - - - - - -
---- 進路選択~バレンタイン・チョコ編 ---
第11話 いつでも、葉山隼人は期待に応えている。 ★ 依頼人=三浦
第12話 未だ、彼の求める答えには手が届かず、本物はまちがい続ける。 ☆ 依頼人=いろは&三浦&川崎  
第13話 春は、降り積もる雪の下にて結われ、芽吹き始める。 ★★ 依頼人=奉仕部の3人{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)5、☆(並回)5、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.5


◆考察メモ

{netabare}
・第2話~第3話、比企谷は問題の「解決」ではなく「解消」ないし「回避」によって常に状況を切り抜けてきたが、雪乃からすればそれは「チート(ズル)」ないし「先延ばし」であり、彼女はそれが気に入らない。
→但し、彼女のこの比企谷に対する苛立ちの主因は実は別のところにある(これまで経験したことのない感情に対する彼女の心の葛藤のあらわれ)と見るべき。

・第3話でとうとう雪乃は比企谷と袂(たもと)を分かつことになるが、結局彼女が「解決」を目指そうとすれば、彼女自身が生徒会長に立候補するという「自己犠牲」を払わざるを得ない羽目に陥る(第4話)。
→そして、第1期での文化祭の件に続いて、またしても比企谷の水面下の貢献によって窮地を救われた雪乃は、自らの不明を恥じるとともに、おそらくは比企谷への「感嘆」の気持ち(・・・には叶わない、・・・を認めざるを得ない、という想い)を昂じさせてしまう(第5話→この後、急に雪乃がしおらしくなってしまう原因)。

・第4話、夏合宿の回想シーンで、戸部に想い人のイニシャルだけでも教えて欲しいとねだられた葉山が呟いたセリフは「Y・・・」
→葉山の幼い頃からの知り合いである雪乃のことと思われる
・同じく第4話、結衣の宣言「だから、ユキノンに勝つよ」
→結衣の本当の気持ちが、生徒会長選挙にかこつけて表出してしまった一瞬に見える
→以上から、葉山と結衣は、ともに比企谷と雪乃の間に生まれつつある恋に対して「横恋慕」し、「嫉妬」の感情を抱いてしまっていることが見て取れる
→校内の立場が明らかに比企谷より上のはずの葉山が「僕は君が嫌いだ」「自分が君に劣っていると思ってしまう」と比企谷に向かってときどき心情を吐露する原因

・同じく第4話、陽乃「比企谷君は何でもわかっちゃうんだね(だけど肝心のことは分からないんだ・・という含意)」
→人の心の裏側を見抜くことに長けているはずの比企谷は、自分を取り巻く恋情の渦(とくに雪乃の気持ち)にだけは無自覚である
→それ(恋情の渦)が確りと見えている陽乃・葉山の2人は、比企谷(と雪乃)がもどかしく、ついつい皮肉めいたことを彼らに仄めかしてしまう。
→また、普通に恋愛体質の(=恋について想像を巡らせることが日常になっている)結衣も、こうした比企谷(と雪乃)の弱点を冷静に見て取っていて、それが最終話の彼女の決断と行動に繋がってしまう。

・第5話、妹の小町のアドバイス
・第8話、平塚先生のアドバイス
→比企谷は「ぼっち」という自己認識にもかかわらず実は身近な理解者に恵まれており、私が第1期のレビューで指摘したような深刻な自己嫌悪には陥らなくて済んでいる。
→結局比企谷は、「今の自分はまだ偽物しか知らない。自分は、それが不可能に見えても、やはり本物が欲しい」というマイルドな自己嫌悪込みの渇望に苦しんでいるように見える。

・第9話、雪乃「ねえ比企谷君。いつか、私を助けてね」
→デスティニーランドの二人乗りコースターで滝壺に落ちる直前の不安な心理に重ね合わせる形で、雪乃が不意に比企谷の左手の裾を掴んで呟いたセリフ(彼女の無自覚な本音が表出した一瞬に見える)

・第11話、夕暮れの保健室で比企谷と雪乃の瞳が思いがけず出遭ってしまうシーン
→結衣や三浦やいろはと違って、恋への想像が日常生活の一部となっていない(=恋愛体質からかけ離れた地点にいる)この二人にとって、第1期(全13話)から数えて24話目での、ようやくのこの出逢いは、ベタだけれども決定的なワン・シーンに見える(とくに恋愛感情自体が未経験の雪乃にとって、おそらく不可逆的)。
{/netabare}


◆最終話(考察)

{netabare}
「私、ヒッキーが思っているほど、優しくないんだけどな・・・」

最終話、自分の恋心が横恋慕に過ぎないことを自覚している(=3人の感情が言葉になってしまえば全てが終わることを分かっている)結衣は、手作りチョコを比企谷に渡したくて、でも渡せなかった雪乃の恋心の脆(もろ)さに付け込む形で、トリプル・デートの後に勝負に出る。

結衣の決意に気圧(けお)された雪乃が、「ずっと、このままでいたい」という結衣の提案を、しどろもどろになって承諾させられる寸前、比企谷が遮(さえぎ)って、雪乃に助け舟を出す。
←第9話で雪乃が比企谷の裾をつかんで漏らした言葉「いつか、私を助けてね」がここで活きてきているよう私には見えました。

そして雪乃がようやく自分の"依頼"を語ろうとするシーンで本作終了。
{/netabare}

◆総評

第1期が、比企谷君の予想の斜め上を行く特異な問題"解消"の仕方("解決"ではなく)の痛快さに非常な面白さのあった本シリーズですが、この第2期では、こうした比企谷君のやり方そのものに周囲から疑念が突きつけられ、比企谷本人も、「(こうした偽物ではなくて)本物が欲しい」という苛立ちと渇望に囚われることになります。

そして、何よりも第2期では、第1期では伏流していた奉仕部の3人の恋愛感情、ことに視点人物(=比企谷)でも、また頻繁に感情表明があり読者目線に最も近い人物(=結衣)でもない、専ら推測に頼るしかない「氷の女王」(=雪乃)の感情が、水面下でおそらくは激しく揺れ動いているであろう様が、多くの視聴者の関心を刺激したのではないかと思います。

第1期のレビューでは、私は本作について、第2期の出来次第では、『とらドラ!』を上回る恋愛アニメの傑作と評価するに吝(やぶさ)かではない、と書きました。
というのも、『とらドラ!』の主要3キャラ(竜司・大河・実乃梨)が未だにマンガちっくなキャラクター造形の浅さを残していたのに比べると、本作の一人ひとりのキャラ造形は、明らかに従来のアニメ作品の枠を超えたものがあったからです。

結果として、この第2期は、『とらドラ!』の神回(第19話)に匹敵する、メイン・ヒロイン(雪乃)の明らかな感情表出が描かれる前に終了となってしまい、お楽しみはお預けとなってしまいましたが、それでも第1期と同じようにこの第2期も、繰り返しの視聴に耐えうる良さをもった名作と個人的に評価したいと思いますし、今後いつか始まるであろう第3期に向けて改めて本シリーズに期待したいと思います。


*(2018年1月29日) 制作情報等追加

投稿 : 2024/03/23
♥ : 105
ネタバレ

つつじ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

問題は問題にしなければ問題にはならない。

*感想
この2期では八幡、由比ヶ浜、雪ノ下の違いがそれぞれ出てきます。
いろはすいろはすいろはす♡
そして、ラブコメ要素も増大してきますね。
1クールの分見終わったら、「???」となると思います。
そんな方はぜひ原作の方をCHECK!
            それある\(^o^)/

*あらすじ
{netabare}
過去のトラウマと、独自のひねくれた思考回路によって「ぼっち生活」を謳歌しているように見える比企谷八幡は、ひょんなことから生活指導担当教師、平塚 静に連れられ「奉仕部」に入部する。同じ部に所属する息を呑むほどの完璧美少女・雪ノ下雪乃や、クラスの上位カーストに属するギャル・由比ヶ浜結衣とともに、クラスメイトの人間関係の問題の解決から文化祭実行委員の運営に至るまで、数々の案件をこなす毎日をすごしていた。季節は移ろい、秋。八幡ら2年生は修学旅行に行くことに。そんな中、奉仕部に持ち込まれた依頼とはいったい!?新登場の一色いろはも加わって、彼らの関係もさらに複雑さをみせ始める。――八幡のやさぐれた価値観も少しずつ変化せざるをえない、そんな経験を通し、果たしてこの先、彼の高校生活はどんな展開を迎えるのか!?
(wikipediaより){/netabare}

*各話タイトル
{netabare}
1話 何故、彼らが奉仕部に来たのか誰も知らない
2話 彼と彼女の告白は誰にも届かない
3話 静かに、雪ノ下雪乃は決意する。
4話 そして、由比ヶ浜結衣は宣言する
5話 その部屋には、紅茶の香りはもうしない。
6話 つつがなく、会議は踊り、されど進まず
7話 されど、その部屋は終わらぬ日常を演じ続ける
8話 それでも、比企谷八幡は
9話 そして、雪ノ下雪乃は
10話それぞれの、掌の中の灯が照らすものは
11話いつでも、葉山隼人の期待に応えている
12話未だ、彼の求める答えには手が届かず、本物はまちがい続ける
13話春は、降り積もる雪の下にて結われ、芽吹き始める{/netabare}

*声優
{netabare}
比企谷八幡:江口拓也
雪ノ下雪乃:早見沙織
由比ヶ浜結衣:東山奈央
戸塚彩加:小松未可子
材木座義輝:檜山修之
比企谷小町:悠木碧
平塚静:柚木涼香
雪ノ下陽乃:中原麻衣
葉山隼人:近藤隆
一色いろは:佐倉綾音
折本かおり:戸松遥{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 5

94.6 2 シリアスでラブコメなアニメランキング2位
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1798)
7630人が棚に入れました
思春期症候群―― 多感で不安定な思春期だけに起こると噂される、不思議な現象。 たとえばそれは、 梓川咲太の目の前に現れた野生のバニーガール。 彼女の正体は、高校の上級生にして活動休止中の女優、桜島麻衣先輩だった。 魅惑的な彼女の姿は、何故か周囲の人間の目には映らない。 謎の解決に乗り出した咲太は、 麻衣と過ごす時間の中で、彼女の秘める想いを知って...... 次々と咲太の周囲に現れる、“思春期症候群”を抱えたヒロインたち。 空と海が輝く町で、心揺れる不思議な物語が始まる。


声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ、水瀬いのり

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

なるほど、酷評をする人はコレがパクリに見えるわけですね、その価値観を変えるのは出来んのでしょうが、コレがゼロ年代ヲタク文学への愛のあるアンサーであることは明白!

『さくら荘のペットな彼女』を手掛けた鴨志田一先生と溝口ケージ先生が再タッグを組んだライトノベルが原作の全13話のSF、略称は『青ブタ』
『さくら荘』が学園青春ラブコメだったのに対し、長く続いた『さくら荘』でファンの年齢層も上がったことだろうということで、お二人は担当編集の反対意見を押し切り(笑)意図的にターゲット年齢層高めのSF作品にすることで切り返しを計っています
制作はA-1高円寺ことCloverWorks
監督は増井壮一で構成と脚本は横谷昌宏ということで奇しくも“さくら”繋がりの『サクラクエスト』コンビが手掛けました


梓川咲太(あずさがわさくた)はニヒルな高校2年生
梓川サービスエリアの梓川に、花咲く太郎の咲太で梓川咲太
彼はある日の休日、野生のバニーガールに遭遇する
その正体はかつて国民的人気を誇った芸能人で今は休業中の同じ高校に通う3年生、桜島麻衣(さくらじままい)
彼女は有名人でありながら他人から存在を全く認知されなくなった“思春期症候群”と言われる不可思議な都市伝説に巻き込まれているという
思春期症候群に遭遇した経験を持つ咲太は麻衣先輩から「忘れなさい」と忠告を受けるも麻衣先輩が美女であることを含め放っておけず、思春期症候群の世界に首を突っ込み始める
やがて咲太のざっくばらんな性格や隠されていた誠実さに麻衣先輩も心を開き始める…
主人公の咲太を取り巻く6人の美少女と彼女達の身に起きる不可思議現象を紐解いていく青春SFストーリー


今作、正直2018年のテレビアニメの【最高傑作】と言って過言では無いでしょう
放送当時、あまりにも仕事が忙しくて視聴をかまけていたのですが、ラジオ番組でライターの前田久さんが紹介されてるのを機に、完結篇になる劇場版ももうじき公開されることだし、ってことで一念発起して半年遅れでイッキ観してみました


いや、本当に面白い
なんでもっと早く教えてくれなかったんだよ!w
何話が面白いとかじゃなく、全話捨てるとこ無し!
そもそもよく原作をここまで短く纏めることが出来たと思います
横谷さんの一人脚本すっご


あにこれでも2019年4月現在、放送時期ランキングでアレほど話題を集めた『SSSS.GRIDMAN』や『ゾンビランドサガ』や『若おかみは小学生』を抑えてベスト1に輝いています
こーゆー名作をちゃんと評価する辺りが、オイラがあにこれの皆さんを信頼する理由ですねぇ
しかもその内訳が「大絶賛」してる人と「大酷評」してる人に真っ二つに別れているwww
その上での1位って王道中の王道じゃないですかw
『エヴァンゲリオン』かってのw


まずアニメやラノベに詳しい人ほどこの作品に漂う既視感に絶えられないという批評が多いようです
が、その認識は間違っていないと思います
鴨志田先生はハッキリとお答えになったわけではありませんが、この作品は鴨志田先生の青春であり、我々の青春でもあるゼロ年代(2000年~2009年)のヲタク文学への鴨志田先生なりの愛とリスペクト、そしてアンサーが詰まった作品に仕上がっているんですよ
具体的に言うなれば『AIR』『Kanon』『涼宮ハルヒの憂鬱』『化物語』といった作品群へのオマージュが満載なのです
これらの「パクリだ」と声を荒げるのは簡単なのですが、SFなんだけども既存SFファンからは白い目で見られていたこれらゼロ年代ヲタク文学作品達に、愛と敬意と科学的根拠を用いた解答を提示したのが今作なんですね
つまり『青ブタ』とはゼロ年代ヲタク文学の総決算だということです!


例えば有名人であるが故に周囲に溶け込もうと周りとの関係を断ち、周囲も無視を決め込んでいた末に他人から存在を認知されなくなった桜島麻衣先輩の症状
これは観測する事で存在が確定する“シュレディンガーの猫”で説明が出来、誰にも観測されなくなった麻衣先輩は存在が消滅するのだという展開に広がるのです


これSFかー?って批判もある事でしょうw
でもそれまんま『涼宮ハルヒ』の頃に世間で錯綜していた批評感なんですよねw
歴史は繰り返すw


田村里美さんのキャラデザや高田晃さんの作監もあって画面クオリティは凄く高いです
高田晃さんの顔の内側にまつげを描くと『青ブタ』のキャラっぽくなる、という発見は流石のお仕事ですb
2~3話に一度クライマックスを迎える構成なので結構泣くシーンが頻繁に登場して画面からは目が離せない
6話で何度も通り雨を印象付けた上で泣くシーンに合わせて雨降って→雨上がる、って構成と演出もズルいですねぇ、素晴らしいですねぇ


画面が良く出来ているので音響面の演出は抑え目にしてリアリティを追求した、と岩浪良和監督は仰ってました
会話劇なのでセリフを聴かせようということですね
劇伴なんかも控えめです


例えばパク音と言われる咀嚼音がありますが、キャラが飯を食う時に声優に「はむっ」って言ってもらうアレです
今作では食事シーンが多く出てくるのでリアリティ追求の為にあえてパク音はやらなくていいよ、と岩浪監督は指示したそうです
「はむっ」とか言いながら飯を食う人間は現実にはいませんからね
ところがよく聞くと梓川かえでというキャラだけはこのパク音、わざらしく言ってるんですねーw






























いやー、伏線は張られていたー!
怖い怖いw
そもそも久保ユリカさんがシリアスな芝居をしている時点で察しが着きそうですw
あの久保ユリカの説得力の無い声(笑)でシリアスな役を演っているんですよ!?
つまりソコには意味があるわけです
いやはや恐れ入った;


9話と10話で麻衣先輩とは全くの別人を演じ分ける瀬戸麻沙美さんも凄い
岩浪監督曰く、瀬戸さんと石川界人さんは特に指示しなくてもなんでもこなせて若いのに凄いらしいです


あとは双葉理央の孤独感を出す為にアフレコ現場では種崎敦美さんにわざと声を掛けず、孤立するように仕向けたって話も好きですw
種崎さんが可哀想w


そして妙にしっとりとした劇伴
最初に観始めた時にオシャレだけどなんか引っ掛かるなーというか違和感というか異化効果を感じていました
そしてあのEDテーマ…


裏拍を打っている…!コレはジャズか…!


ってなって背筋ゾクってなりましたわ
fox capture planといえばドラマの劇伴なんかで最近よく目にするようになりましたがアニメを手掛けるのは恐らく今作が初
いやまた凄い人達を連れて来ましたね
個人的に増井監督作品はしっとりとしたEDが多い印象です
『すてプリ』とか『サクラクエスト』とか


さて、完結篇となる6月の新作劇場版が今から楽しみで仕方ない
最近『グリザイア:ファントムトリガー』のクリスとムラサキを足して割ったようなキャラがもしいたら最高なんだけどな~、って思った矢先に観始めた『青ブタ』で双葉理央を発見してしまったので好きが止まりませんw
以上、双葉理央の作ったカレーを食べたいけみかけでしたー


「流石けみかけ、ブタ野郎だね」

投稿 : 2024/03/23
♥ : 41
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「もてあましてるフラストレーション」の具象化 

2019.01.05記


原作未読


You've got an easy day …と直ぐ脳裏に浮かんだ方は立派な“かつての青少年”です。

前評判の高さが視聴動機。
ラノベってもう少しタイトルなんとかなりません?家族共有HDDに2018年秋期に並んだタイトル…
「青春ブタ野郎・・・」
「エロマンガ先生(地上波再放送)」
「幼女戦記(同じく地上波再放送)」
言い訳するのがたいへんなのです。


峰ヶ原高校に通う2年生、梓川咲太(CV石川界人)が目を覚まし、自分では見覚えのない一冊のノートに目を向けると、そこには信じられない事が記されていた――。
「5月6日、野生のバニーガールに出会った。」

で始まる本編。思春期特有の不安定な精神状態が引き起こす不思議な現象“思春期症候群”が引き起こすトラブルを巡り繰り広げられる青春ドラマです。
『思春期症候群』もちろん架空の現象です。クラスメイトや家族など人間関係のひび割れ、本人の内なる心の葛藤、確かに思春期にぶつかりそうな問題を引用してヘンテコな現象を仕立てあげてます。その理論的支柱役を咲太の同級生リケジョ双葉理央(CV種崎敦美)が担います。支柱といってもTHE中二感を出すための柱。「人と話すのが嫌い。性格も暗いし、中学の頃は友達もできなくて、一人でずっといた」ような子ですが、彼女の口から「ブタ野郎」と言われるとご褒美以外のなにものでもないですね。
そして先述の野生のバニーガールが本作のヒロイン桜島麻衣(CV瀬戸麻沙美)さん。「桜島麻衣の桜島に、桜島麻衣の麻衣」と自己紹介するくらい自分に自信をもってますが、けっこうな頻度で咲太に赤面したり恥じらったりする典型的!?ツンデレさん。年不相応・年相応な振る舞い、両面性ある魅力的な女子です。なにより咲太をすごい好きなのが良い。

鴨志田一原作で手堅く、数話ひとまとまりのオムニバスで進むストーリーはテンポもよく見易いです。原作1巻につき数話を使い、、、こんな感じ↓

{netabare}1-3話  第1巻「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」
4-6話  第2巻「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」
7-8話  第3巻「青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない」
9-10話  第4巻「青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない」
11-13話 第5巻「青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない」{/netabare}

各エピソード毎に別のヒロインを立てる仕様となっており各々これがまた魅力的です。手堅い作風はなにかしら既視感を生むようですが、ベタなものとはそんなもんでしょう。
どのエピソードも、当番ヒロインの魅力とほどよくエモい脚本で飽きません。むしろいい話ばかりなり。ED「不可思議のカルテ」を当番ヒロインが務めたりとこのへんも鉄板でありベタな演出です。
ベタについて、その昔『くりぃむ○ちゅーのたりらリラ~ン』という番組で“クイズよくあるパターン ベタの世界”という名物コーナーがありました。アンケートに基づいて作られたベタなドラマを観ながら次の展開を予想するクイズコーナーです。
そのドラマの完成度がこれまた高くて、ベタとはわかりつつ涙腺が緩む回答者多数。TVの向こう側のこちらも似たようなものでした。私の既視感を挙げるとしたらこんな感じです。


本作が好感なのは、野生のバニーガールが物語の進行上必然性があって“タイトル詐欺”になってないこと。それに咲太と麻衣のカップリングの柱に揺るぎがなく安易なハーレムになってないこと。当番ヒロインに流れることなく作太は麻衣さんが好きで、麻衣さんも埋没せずに要所で顔を出してきます。
ベタな中にも筋を通していることで、数多の類似作品より頭一つ抜けてる感がします。変態的なタイトルは置いといて、サクッと観ることができる良作です。
なんやかんやで桜島麻衣のヒロイン力の高さを満喫した全13話でした。


■余談
{netabare}お前とこのグラウンドで高校生が大声で叫ぶアニメだぞ、とモデルとなった七里ヶ浜高校出身の知人に{/netabare}

{netabare}お前とこが毎度破壊されるアニメだぞ、とグリッドマンでのモデルとなった都立井草高校出身の知人に{/netabare}

このクールは知人の出身高が相次いで登場しました。ウチの母校もそのうち出ないかしら。敷地の広さと雰囲気なら「やがて君になる」の舞台とそう変わらないと自負しとります。



視聴時期:2018年10月~12月 リアタイ視聴

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2020.03.27
《配点を修正》+0.1 麻衣先輩が最強だから(リピート視聴後修正)

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2020.09.22追記
劇場版視聴済み。TV版を気に入った方はわりと必見だと思われる。


2019.01.05 初稿
2020.03.27 配点修正
2020.09.22 追記

投稿 : 2024/03/23
♥ : 118

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

何でこんな避けられそうなタイトルにしたかと思っていましたが…。(「おるすばん妹」の破壊力、原作既読でもヤバい…。劇場版も楽しみです!)

原作がシリーズを重ねていくうちに「まあ、これで良かったのかも」と思えてくる、そんなタイトルですよね。

OP主題歌で、いくつかの原作タイトルに使用されている文字の組み合わせがランダムっぽくチカチカと入れ替わって表示された上で最終的にアニメとしてのタイトル『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』となります。

ということで、ここでタイトルの使われた原作は全部アニメ化されるのかもしれません。
(↑え、マジで…!?)

アニメでは、「バニーガール先輩」以外のシリーズのヒロインも早めにわりと多く画面には出していく感じに見えます。

……と、2話まで観たところでこの後は2話くらい放送時には観られない予定なので取り急ぎ書いておきます。このアニメ化には期待しています!

2018.10.26追記:
第3話目まで視聴完了。原作でいうと1巻目の終わりだったのと話数から考えると、原作1巻に対して3話のペースで1クール=原作4巻分のアニメ化でしょうか。

劇場版『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』のアナウンスもありましたね。こちらも楽しみです。

2018.10.29追記:
劇場版のタイトルと円盤の収録話数も踏まえて、おそらく下記のようなシリーズ構成になるっぽいです。

※話数が進んだので対応する原作の全タイトルをを記載
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない: 1~3話(先輩:桜島麻衣)
青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない: 4~6話(後輩:古賀朋絵)
青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない: 7~8話(ウィッチ:双葉理央)
青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない: 9~10話
青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない: 11~13話

なお、劇場版『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』は原作シリーズ6、7作目の内容になることは公式にアナウンスされていますね。原作は以降も続いていますが内容的にもここでひと区切りという感じなので、シリーズ構成的には妥当だと思います。

2018.12.10追記:
第9、10話でシスコンアイドル編終了。づっきー(広川卯月(ひろかわ うづき))役に雨宮天さんがキャスティングされてました。

公開予定の劇場版以降がさらにアニメ化された場合、そこそこ重要なサブキャラになるはずなのであんまりいい加減なキャスティングはできないとは思いましたが、天ちゃんでしたか…。

残る「おるすばん妹」編は原作でもかなり好きなエピソードなので、楽しみです!

2018.12.23追記:
原作既読であの展開を知っていてももヤバかった、12話ラストのシーン。視聴者(読者)も、ここまで時を積み重ねてあのキャラクターへの愛着が生まれていますからね。

思春期症候群的なエピソードは抑え気味でも、原作の『青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない』は、読んでて終盤はけっこう泣きそうになってました。

…ということで、最終回を待て(笑)!

2018.12.30追記:
第13話(最終回)まで視聴終了。これまた本編からシームレスに劇場版の予告があったのですが、この作品については劇場版まで込みのシリーズ構成だったと思うので、まあこれもアリだな。モハメド・アリだ。(邪神ちゃん並感)

咲太くんは高校生としてはかなり大人で良い人なんですけど、その咲太くんも麻衣さんの助け、支えがないと誰も救えないんですよ。そして翔子さんも…。

原作通りなら劇場版で翔子さんの正体について衝撃の事実が明らかになりますので、こちらについても乞う、ご期待!

しかし、1クールで良くここまでアニメ化しましたね。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 100

89.3 3 シリアスでラブコメなアニメランキング3位
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (6797)
30613人が棚に入れました
千葉市立総武高等学校に通う高校2年生の比企谷八幡は幼少時から友達ができず、その結果友達を作ることをあきらめて「ぼっち」を極めようとしていたが、生活指導担当の教師、平塚静に目をつけられ、学校一の美少女、雪ノ下雪乃が所属する「奉仕部」に入部させられた。奉仕部は生徒の問題を解決する手助けをする部であり、表立ってはその活動が明らかにされておらず、静による紹介によって生徒が送り込まれて来る。

奉仕部に入部した八幡は、彼とは正反対のカーストに属する由比ヶ浜結衣、中二病全開の材木座義輝、テニス部員で可愛い女子にしか見えない戸塚彩加たちと行動を共にするようになる。

声優・キャラクター
江口拓也、早見沙織、東山奈央、小松未可子、檜山修之、悠木碧、柚木涼香、中原麻衣、近藤隆、井上麻里奈、ささきのぞみ、小清水亜美
ネタバレ

オッス さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

メンタルがぼっちの比企谷八幡

この原作の作者は良くあるラノベのラブコメに対してカウンターを入れ続ける事を持ち味として書いている。5話からこの作品の持ち味が出て来るので最後まで観て欲しい。
よってハーレム物ではない。正直タイトルにラブコメと言う文字を抜いていいと思うぐらいラブコメ要素は少ない作品だ。
1話と12話における八幡の心理変化をアニメならではの演出がしっかりしている事と原作を綺麗にまとめている脚本が良くて面白かった。
カットが多いですので原作の方が面白いので少しでも気に入ったならば是非買ってください。


総評(以下ネタバレ長文です。スルーで構いません。
物語 {netabare}
内容は原作1~6巻である。
構成は
1巻1~3話
2巻4~5話
3巻6話
4巻7~8話
5巻9話
6巻10~12話
6.25と6.50と6.75巻(シリアスなし)番外編13話
7.5巻の短編の一部がOVAに該当する。
終盤の良い部分(特に12話は原作を忠実にして欲しかった。文化祭における八幡がライブを聴けなかった時の描写など)のカットが悔やまれる。しかし原作を読んでみれば分かりますが、かなり綺麗にまとまっている。最近のアニメは絵だけが良く、脚本で駄目にしている作品が多かったりするので評価したい。
それらを踏まえてアニメのお陰で面白いこの原作に会えて良かったという意味を込めて物語は☆5です。
{/netabare}
作画 {netabare}
キャラ作画が悪くはないので観て気にならない程度良いが、画面が遠い視点になった時にやや崩れてる気がする+文化祭のライブの演出が雑+道具と背景が少々雑な部分ある。
安定はしてはいなかったので☆4
{/netabare}

声優 {netabare}
豪華ではないが、声が合ってると思うし演技が上手い。
流石、原作者がキャストを選んでいるだけある。
なので☆5
{/netabare}
音楽{netabare}
BDの特典で初めてアニメのサントラを聴いたのですが、サントラいいですね。
会話の邪魔にはならなかったですし、特に八幡のターンBGMと最後に流れるBGMが俺ガイルらしい雰囲気で良いですね。
OPも好きだけど最終話で流れる特殊EDが曲としてこのアニメで1番好きです。
私の好みの音楽があったので☆5で。
{/netabare}
キャラ {netabare}
この作品において他のアニメない魅力が主人公にはある。
主人公の魅力は鈍感すぎず、難聴な主人公でないのも良かった。また、常に残念であり考えが一貫し発言と考えが面白い。
最近のラノベアニメはヒロインが目立ちすぎて主人公が目立ってないので主人公が目立つの良い思います。
あと結衣雪乃のダブルヒロインが可愛かったです。
以上を踏まえて☆5 {/netabare}
12話 {netabare}
雪乃「私もああなりたいと思ってたから」
過去形になっている。おそらく家庭の影響で雪乃は姉になること目指してた(文実や国立理系目指すなど)。
11話の八幡のお陰で雪乃は姉のクローンになることを止めた事で八幡に雪乃は救われた事を示してるだろう。
葉山「・・・どうして、そんなやり方しかできないんだ」
11話で八幡は「誰かを頼る、みんなで助け合う、支え会うってのは一般的には正しいことこの上ないでも理想論だ。必ず誰かが貧乏くじ引く。だから、人に頼れとか言う気はない。」
5話の八幡「百戦錬磨の強者。負けることに関しては俺が最強。」
事から要するに葉山は他にやりようがあったはずなのに八幡しかできない方法で相模が貧乏くじを引く前にあえて八幡が貧乏くじを引いて自分が傷つける事で相模を助ける事に対して葉山は怒っている。

静先生「誰かを助ける事は君自身が傷ついていい理由にはならないよ。」
相模(原作を読まないと分かりづらい)や雪乃を助ける事に対して。
雪乃姉「いやー、比企谷くんは最高だね。みんなから聞いちゃったよ。そのヒールっぷり、わたし、好きだなー。雪乃ちゃんにはもったいないかも」
静先生「・・・たとえ君が痛みに慣れているだとしてもだ、君が傷つくの見て、痛ましく思う人間もいることにそろそろ気づくべきだ君は。」
雪乃「でも、今はあなたを知っている」
八幡は自分が悪役になってうまくいくならそれで良いと考え、行動した。
しかし八幡の知ってる回りには必ずしも全員が理解されてないわけではなく一部に理解されてることで八幡は救われたなと思いました。
先生のセリフと先生のセリフの時の八幡の目がイケメンになった所に感動した。
「そう、俺と彼女はちっとも似ていない」(雪乃は八幡を似ているとは思っていない、これは2期の展開として鍵となる)
を言う時に横向いて座ってた八幡が雪乃に対して初めて正面を向くシーンは本気で相手と向き合って話す演出

「だからだろうか、こうして交わす言葉がいつも新鮮で心地良いと、そう感じていた」
を言う時に映るシーンは、床にできた大きな影。これは過去の思いだった事の演出。
「問い直して、新たに導き出した答えは、ちゃんと結論になっている」
しかし映るのは部室内の実像。出てきた答えが確かに今の部室内に存在する事を示す演出。
八幡「いや別に嘘ついていいもいいぞ。俺もよくついてる」
文化祭を経験して雪乃の本当の姿に向き合ったことで理想を持つ事を止めたから八幡は嘘ついていいと言ったのだ。
八幡「知ってるものを知らないっつったって、別にいいんだ。許容しないで、強要するほうがおかしい」
雪乃が八幡という名を知ったのは交通事故からだ。
それでも雪乃は八幡に対して事故を知らないふりをした事に対して八幡が触れてる。

雪乃「嘘ではないわ。だって、あなたの事を知らなかったもの」
雪乃「でも、今はあなたを知っている」
1話を対比したシーンだ。
この会話から察するに、雪乃は八幡の名前しか知らなかったが、八幡の事をああいう人間だと知ったのだ。
八幡は許容出来なかった雪乃の嘘を許し、雪乃と八幡はお互いを認めて成長が見られた。
{/netabare}
感想
1話{netabare}
印象に残ったシーンとセリフ
「青春とは嘘であり悪である。」アニメで青春を否定するセリフはなかなか珍しい。
八幡の過去のトラウマなかなか酷くて面白い(笑)
ぼっち主人公をヒロインに出会わせるために特殊な部活を入らせる事やヒロインが毒舌クールなどでどこか観た事あるラノベアニメって感じはするが、全体を通せば面白いから1話で切るのは勿体無い。

{/netabare}
2話{netabare}
材木座に対して八幡の「大事なのはイラスト」
原作作者の実体験から来た自虐ネタであるw
ラノベにありがちな中二ネタを見飽きた感ある。中二ネタいらないかな・・ 後のために削って良かったと思う 。

{/netabare}
3話 {netabare}
戸塚の時に作画が綺麗だ。
雪乃「全員死ぬまで走らせて死ぬまで素振り死ぬまで練習」
雪乃鬼畜すぎる・・

雪乃「誰になんと思われようとかまわないわ。だから友達と思われるのも別に構わないけれど」
初めてのデレのシーンか。雪乃可愛いなあ。体力がない所も。
最後に俺ガイル唯一のラッキースケベシーンで終わるw
{/netabare}
4話{netabare} 印象に残ったシーンとセリフ
小町「小町的にポイント高い」
リアルでたまに言いたくなってしまうぐらい印象に残った(笑)
雪乃「止めるなら大元を根絶やしにしないと効果がない。ソースは私。」
八幡「実体験かよ」の突っ込みでソースネタのなかで一番面白い。
八幡「ぼっちでも7割コミュニケーション取れてる」
心理学の講義でそう習ってた分笑えた。
チェーンメールの話で少しシリアスになって来て、この段階で、はがないとは少し違うようには見えて好印象。
{/netabare}
5話{netabare}
印象に残ったシーンとセリフ
由比ヶ浜の「やっばー、誘ってない人来ちゃった」の顔面白くて思わず笑ってしまった。
雪乃「比企谷くんは勉強会に呼んでないのだけど、何か用?」
に対して八幡が突っ込みが面白い。八幡の突っ込みは俺ガイルの魅力の1つであろう。
八幡は交通事故で救った犬の主が由比ヶ浜である事を知ってしまう。
そこで八幡はいいまで由比ヶ浜の出会いは奉仕部からではなく交通事故から気を遣った優しさから来た関係であると思ってしまう。優しさが嘘だからその優しさが嫌いである。八幡は由比ヶ浜の事が嫌いなってしまった。
思ったより内容がシリアスである。この段階で方向が、はがないとは違うし面白いし次が気になったので原作を買いました。
{/netabare}
6話{netabare}
地味にMaxコーヒーが描かれてる。千葉県民はMaxコーヒーが好きらしいね。甘いから太りますよ・・
腐った目だから姉の外面と見抜いた八幡。省かれてるが、原作だとパーティーに連れ回されていたからあの仮面ができたと書いてある。原作でも陽乃の黒さ分からないので内面見てみたいです。

空気を読むのが取り柄の由比ヶ浜結衣。
自分の正義を貫いて行動する雪ノ下雪乃。
過去の経験から捻くれた行動する比企谷八幡。
各キャラの価値観が描かれて面白い。
{/netabare}
7話 {netabare}
「4割の確率で「ごっめーん、電池切れてた」って返ってきた。因みに3割は返信がなく、残り3割はメーラー・ダエモンさんとかいう外国人からメールが来た」
この話を見直す前に容量が重いメール送ってメーラー・ダエモンさんからメール来ましたw
アドレスのMAILER-DAEMONの事なのかw最初観た時は元ネタが分かりませんでしたw

平塚先生に鉢合わせて八幡が無言で鞄を落とす演出が面白い。ここはアニメである点を生かして原作より面白いw
小町が結衣に「やっはろー」する時、八幡「その挨拶流行ってるのか?バカっぽいからやめろ」
小町が戸塚に「やっはろー」する時、八幡「なにそれ、可愛い。もっと流行らせようぜ」
手のひら返しする八幡の声が面白いw 原作だと文字だけなのでアニメの方が面白く感じられた。
鶴見留美という少女はいじめられてる(ハブられてる)ようだ。
雪ノ下「可能な範囲ね、貴方(葉山)では無理よ。そうだったでしょ。」
葉山の表情から察するにやはり過去に何かあったのかな。
雪ノ下と葉山は同じ小学校だったようだ。恐らく辛い思い出があったに違いない。
複雑な人間関係を描かれていて、原作にない表情や演出やエピソードをアニメの良さが出ていて面白かった。
{/netabare}
8話{netabare}
万乳引力の法則で八幡の目の動きがw
雪乃みたいな貧乳の方が多くて珍しい結衣みたいな巨乳には私の視線が胸にどうしても行ってしまう。
こんなことを万有引力を応用する(ギャグ的な意味で)とはw
留美の心理描写が分かりやすくて素晴らしい。

ぼっちである八幡にしか出来ない最低な解決法を実行する。
その解決法とは、小学生としては怒っている高校生は怖い事を利用して人間関係を壊してグループを一人一人バラバラにして「ぼっち」なればハブられる事を解消できると言う方法だ。
葉山「そういう考え方か。彼女が気にかける理由が少し分かった。」
7話の葉山と雪乃の会話や葉山の行動に雪乃のため息から察するに、この彼女とはおそらく雪ノ下雪乃でなかろうか。
小学生の話の流れがリアルだ。戸部の顔が演技っぽくて原作より怖くないが、他は問題なしに怖い。
留美は偽物だと分かっていながらもグループを助ける方法を選ぶ。しかしグループはバラバラである。地味に作画が4人はバラバラの人間関係になっている事を描かれてる。見直して気づきました。
解決法を提示したのは八幡だが、その事を知らない留美は八幡にかける言葉すらないまま去ってしまう。
全く報われない八幡、ちょっと涙が・・
雪乃は八幡をした事を総括して八幡を慰める。
葉山「それでも比企谷とは仲良く出来なかっただろうな」
ここで葉山はヒキタニじゃなくて比企谷と初めて呼んだ。
葉山はあの解決法を見て比企谷八幡と言う人間はあいうものだという認識したのだからだろうか。
八幡は交通事故の高級車の持ち主が雪ノ下家の物と気付いてしまう。普通のアニメだったら笑い話になってしまうかもしれないが、この作品はシリアスな方向に行く。
リア充である葉山グループとぼっちである八幡の対立を描かれていて深味がある面白さだった。
{/netabare}
9話{netabare}
雪乃会っている時間が少ない割には、雪乃の存在が大きく感じる回だ。
陽乃が雪乃の事が好きと問うと
八幡「好き嫌いするなって母ちゃんにしつけられてるんで」
八幡うまいなw
雪乃は交通事故の事を知っていたようだ。
雪乃が八幡に対して交通事故の事を触れたくはなかっただろう。
何事もはっきり言う雪乃ですら嘘をつく。
八幡はそれがどうしても許容できない。
八幡にとって雪乃は特別な存在と思っているのだ。
{/netabare}
10話{netabare}
文化祭編の導入部分だ。
奉仕部の雰囲気が変わってしまったように見える回。
雪乃は優秀な姉と比べられる事が嫌だったから委員長をやりなくなかったのだろう。姉が過去にいい文化祭を大成功したから雪乃に対する期待が高いのだろう。
1話で原作6巻の183/357ページも進んだので原作未読者はちょっと分かりづらいかもしれない。
因みに何故2年生が委員長やらなければならないのか、それはこの学校は進学校なので3年生が受験に専念するため。
相模のうざさが原作を超えていた気がした。

{/netabare}
11話{netabare}
印象に残ったシーンとセリフ
八幡「いや、人という字は人と人が支えあって、とか言ってますけど、片方寄りかかってんじゃないっすか。誰か犠牲になることを容認してるのが¨人¨って概念だと思うんですね。だから、この文化祭に、文化祭実行委員会に、ふさわしいんじゃないかと」
人の捉え方には色々あるだろうけど、あえてそう捉えて相模を批判して「世界を変える」布石のように見える。八幡が自分を犠牲と言ってから雪乃をめっちゃ笑い初めて驚いた(笑)
そこから雪乃はいつもの調子を取り戻す。そして「また、明日」の雪乃が可愛すぎる。
雪乃姉「集団を団結させる存在はなんでしょー?またまたぁ、知ってるくせに。敵の存在だよ」
八幡の¨人¨のスローガンで相模を批判して八幡は敵になったか ら雪乃姉は知ってると思っただろうな。また、雪乃姉はあえて雪乃の敵になる事で雪乃の成長させるのを狙ってるのだろう。これまた、雪乃の嫉妬がいいね。

{/netabare}

番外編13話感想{netabare}
まず、1話とかより断然奉仕部の部屋での3人の距離の近くなっている所に涙がw
八幡の扇の話で雪乃が「それは目にする親が哀れだ」6.25巻だと八幡の親が大爆笑したと解説してあるw
先生「私若手だから若手だから」八幡「大事な事なので2回言いましたよこの人」あれ・・先生アラサーじゃなかったっけ?w
パロディーが多すぎと材木座大活躍でアニメ俺ガイルらしくないのは脚本は原作者なので目を瞑っておこう。
特殊EDいいね。最初観たとき涙でそうになった。
やっぱりアニメの最終回は特殊EDじゃなきゃ駄目だね。

{/netabare}
因みに番外編の元であるBD特典6.25と6.5巻と6.75読んだ(余談ですが、読めば相模の印象と7巻のモノローグの印象が変わります)感じ、アニメと全く違う事に驚かされた。実は文化祭終わったあと八幡がいじめられた等シリアスな展開があり、本編ような面白さが感じられた。ファンならBD1,3,5巻買うべき
ova{netabare}
内容は原作最新巻7.5の内容の一部だ。
久しぶりに八幡の声を聴けて笑えましたw
高校生で年収1000万が結婚条件とかww
あ・・ 平塚先生もですねw
平塚先生の料理食べた八幡の感想がw
間違いなく焼き肉タレが優勝ですねこれw
この作品の面白さであるシリアスがないものの、楽しめました。
{/netabare}
原作のストックがないが2期を期待。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 110
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

歴史的なネガティブヒーローの誕生。アニメやラノベがここまで細やかに心理描写、駆け引きの妙などを表現できてしまうと、ほかのエンタメの立場がない。=つまり、絶賛。レベル高すぎ

傑作だ。全話見終えてそう決めた。すでに半ばまでで単なる「おもしろい」という印象が、「絶賛」に変わっていた。この原作はかなりのものなのだろうと想像しつつ、そう決めた。

徒に、続編が続くことで、凡作にならないことを願っていたりする。わたしの中ではアニメを超えたアニメとして記憶するにふさわしい逸品である。

単なる「おもしろい」という印象だけだったものが「絶賛」に変わったのは、うまく表現できないが「行間」ににじみ出る味わいだった。

アニメやラノベがここまで細やかに心理描写、駆け引きの妙などを表現できてしまうと、ほかのエンタメの立場がない。=つまり、絶賛。レベル高すぎ。芥川賞はこいつに。

バトルモノでもないのでヒーローというのもおかしいかもしれねいけれども、この「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」の八幡は、日常アニメ作品における、歴史的なネガティブヒーローの誕生であると思う。実にめでたい特殊キャラクターである。

■8話までの中間総括(その後の展開も同様の構造で物語られていく上、それがこの作品のツボのようです。だから{netabare}どんかんな唯ちゃんも気が付いている、と。 {/netabare})

さて、さて、

第6話「ようやく彼と彼女の始まりが終わる。」で、一定の節目がついた本作が、夏休みに突入しました。

第7話 ともあれ、夏休みなのに休めないのは何かおかしい。
第8話 いずれ彼ら彼女らは真実を知る。

です。

この夏休み回まで来た中で、単なる「おもしろい」という印象が、「絶賛」に変わりました。理由は、嫌いじゃない雪ノ下雪乃(早見沙織)の静かな罵りではありません。(^_^;)

論理で構成された八幡の問題解決能力、言語感覚の高度さ、心理描写のうまさ、に対してです。具体的に以下で考察してみましょう。

■林間学校ボランディア回で詳細にみていく本作の「ひねり構造」

いじめられっ娘瑠璃ちゃんの問題について、皆で議論します。彼らの中でいろいろな立場、性格、これまでの環境があるのは予想の通りで、意見一致はない。ないということがわかるのも彼らの中での経験にもなります。
{netabare}
具体をみていけば、この林間学校ボランディア回で、

▲女ボス的存在由美子は、瑠璃ちゃん的な存在がおそらく自分の中で理解できないようです。
▲よい子の葉山君は、冷静かつ前向きなのだけれども、これまた、正攻法の解決策しか思いつかず、なおかつそれでは問題の解決にはならないことも伺えます。
▲由比ヶ浜由衣は、瑠璃ちゃんの気持ちがわかっているような気配があるが、解決策まで考えつかない。優しさは伝わります。
{/netabare}
まずこういう構図が生まれ、それぞれの意見の相違が際だっていることがわかりますよね。

▲結果として、八幡が状況へ変化を与えることで、瑠璃ちゃんの抱える問題を変質させようとします。いろいろありますが、結果的にはそれは成功したかのようです。

ここで大切なのは、おそらく原作がそうなのでしょうけど、八幡が「問題の解決」ではなく「問題の解消」によって、瑠璃ちゃんの「状況を改善」したことです。低年齢層だと理解が少しだけ難しい改善方法です。八幡はリアリストです。だからこそ考えつく現実的手法です。

意地悪にみれば、八幡の手法は場当たり的かもしれません。しかしながら、リセットできない人生においては、結果がとても重要です。結果そのものも過程の一部である以上、問題解消という療法は間違いでもなく、逃げでもありません。現実社会の中では当然のことのように必要となるパターンだからです。

■同質の問題解消手法は前回にもみられる

構造的に同じというだけで、退屈だという意味ではありません。
{netabare}
チェーンメール、葉山の友人関係こじれの解決を図った回では、合理的と思える問題の本質を見極めることを犯人特定と断罪しかないと結論づけるゆきのんに対案を提示します。
{/netabare}
これもまた問題の解消による解決策でした。人間関係の崩壊を招くこともなく、事態と状況を大幅に改善する提案で、それが成功したわけです。

■蛇足

6話までの印象を残しておきます。{netabare}
なかなか傑作。いいです。お気に入りです。妙なタイトル付けなくてもよかった気がします。商業的な理由なのでしょうが。

学校一の美少女、雪ノ下雪乃の口の悪さ、空気読みが得意の由比ヶ浜結衣の主体性のなさ、ヒロイン二人はそれぞれに個性的で、魅力的です。

それに絡む主役、物事に対して、後ろ向きな八幡君のキャラクター設定は、かなりうまいですね。偏屈で、言い訳が多い彼には、

なんとか動け! 前を向け

と思ってしまいます。それがこの作品のツボです。比企谷八幡なんて、ヒッキーあだなを付けられても不思議ではないですね。作中でぼっちでいいとか言っていますが、そんなことは本音の奥底では考えていないこともわかります。そこがまた、観る側には面はゆい。

かんがみれば、繊細な思春期には、ありがちなマイナー思考のひとつであって、特に彼が変じゃないんですね。
{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 168

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

八幡カッコイイ!大好きな主人公です♪

あらすじ

千葉市立総武高等学校に通う比企谷八幡は、
目が腐っていることと友達がいないこと以外は
高スペックな高校二年生だが、高校入学時に
交通事故に遭ったせいもあり高校でも友達が出来ず、
その結果友達を作ることを諦めて
「ぼっち」を極めようとしていた。

妙な屁理屈をこねて、ぼっちな高校生活を謳歌しつつ
リア充を呪っていた八幡だったが、
生活指導担当の教師・平塚静に目をつけられ、
「奉仕部」に無理矢理入部させられる。
「奉仕部」は、生徒の問題を解決する
手助けをする部であり、静による紹介によって
生徒が送り込まれて来るところだった。
そこで八幡は、校内一の才女として知られる
雪ノ下雪乃と出会う。

文武両道な上に非常に整った容姿を持ち弁も立つ雪ノ下は、
しかし、正しさと強さ故に八幡と同じく
人付き合いが不器用な少女だった。
共通する点があるように見えて、
根本的な考え方の違いから、意見が衝突する二人。
そんな姿を見て、平塚静はある勝負を提案をする。
それは、どちらがより「奉仕部」に持ち込まれた依頼を
解決できるかというものだった。

そして最初の依頼をしてきた由比ヶ浜結衣もまた
「奉仕部」に入部しそこから3人の
「奉仕部」としての活動が始まる。
3人は「奉仕部」として様々な人の依頼を解決しながらも
それぞれの思いや関係がだんだん変わっていく・・・



1~6話感想


最初タイトルからハーレム物かな~と思い見始めましたが
全然そんなことなかったですねw
最初は雪ノ下がメインヒロインかと思っていたのですが
これは由比ヶ浜とのダブルヒロインっぽいですね

正直自分は女の子二人より戸塚くんの方が
可愛いと思ってしまうw
あと材木座の声が檜山さんなのがいい
声を聴いて笑ってしまったw

キャラも好きですしギャグも結構好きですw
主人公のツッコミや心の声が面白くて好きです♪
あとOPも良いですね♪
気に入って何回も聴いています

そして5話から結構シリアスな感じになりましたね
これは主人公の考え方に共感出来るかどうかで
評価が変わると思いますね

僕はどっちかというと共感出来て
優しくされたとしてもそれを素直に受け取ることが
出来ない主人公の気持ちが理解できたけど
共感出来ないと主人公の気持ちが理解出来ずに
イライラしてしまうかも知れないですね

僕はこの主人公の卑屈な性格結構好きなんですけどね
この性格がダメだと言う人には
合わないかもしれないですね

まだこれから主人公が卑屈になった原因とか
過去があってその話があるのかな~と
僕は思ってるんですけど
どうなるかわかりませんねw

今後の展開を楽しみに待っていたいと思います!


7話~13話


主人公に結構共感できてしまう
自分としてはトラウマとかも結構かぶるw
ちょっとリアルでありそうな感じで
描かれていて良かった♪

八幡は捻くれているので
(それなりにつらい過去経験してるから)
由比ヶ浜の好意を素直に受け取れず
勘違いしてはイケないと思い
どんどんフラグを自分から折っていく

ラブコメ主人公には珍しく
自分からあえてぼっちになろうとする

自分を犠牲にして
自分を悪役にして問題を解決していた
八幡が凄いと思ったしかっこいいと思ってしまった

葉山は全部わかってるけど
みんな救おうとしてるから
八幡のやり方が気に入らないんだろうか?

あと相模さんや取り巻きの女子が
クズ過ぎるでしょ
あれは酷いな
現実でもああゆう人いるけどね

心理描写など
ラノベにしては珍しく
結構考えさせられる作品だった

13話の番外編も面白かった♪

珍しく材木座が目立っていたなw
シリアスな話のあとだったから
気楽な感じで楽しく見れた

総評として
かなり面白かった
個人的に今期一番好きかも

タイトルで損をしてる作品かも?
タイトルで見ない人は
ちょっともったいないと思う

※追記
原作も気になり全部読んだので
原作を読んだ上での感想を追加しておく

原作を読むとアニメ以上に
出来がよく面白かった♪
買って正解だったと思う

原作はアニメよりやはり主人公の独白が多く
そこでアニメよりさらに深く
主人公の気持ちがわかり面白かった
それにちょいちょい入るギャグ(パロディネタとか)も
面白くて楽しめた

アニメは基本シリアスというか重要な部分を
抜き出してうまくまとめてる印象がある
原作だともっと日常的な部分が増え
八幡と他のキャラの絡みが多くなる

でもあれだけうまくまとめられていれば
アニメは成功だと思う
原作の販促としても優秀だったと思うし
俺も買わされてしまったし
充分原作好きのファンにも納得の出来だと思う

ただ一つ文句があるとすれば
なんで他のヒロインたちとの絡みをカットしたんだ!!
いや尺の都合上仕方ないってわかってるけどね・・・
特に戸塚と川崎さんのシーンが残念だったな
川崎さんのデレるシーンとかも見てみたかったんだが
まぁシリアスな回だったし尺もないので仕方ないが

それを見たい方は是非原作を買ってください!!(販促)

結論をいうと僕はアニメも原作も楽しめた
本当に原作の続きと2期が早く来てほしい!!
こんなに楽しみなのは久しぶりかも?


原作のストックがもうないので
すぐには無理だろうけど
2期が早く見たいな♪

というわけで
2期決定おめでとうございます!
早く2期見てみたいです
今から楽しみに待っていたいと思います

投稿 : 2024/03/23
♥ : 195

92.7 4 シリアスでラブコメなアニメランキング4位
かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★★ 4.1 (954)
4389人が棚に入れました
秀才たちが集うエリート校・秀知院学園その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!!“如何にして相手を告白させるか"という恋愛頭脳戦に知略を尽くす2人…その類い稀な知性が熱暴走!!もはやコントロール不可能!!恋が天才をアホにする!!新感覚“頭脳戦"?ラブコメ、再び!!秀才たちが集うエリート校・秀知院学園その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!!“如何にして相手を告白させるか"という恋愛頭脳戦に知略を尽くす2人…その類い稀な知性が熱暴走!!もはやコントロール不可能!!恋が天才をアホにする!!新感覚“頭脳戦"?ラブコメ、再び!!

声優・キャラクター
古賀葵、古川慎、小原好美、鈴木崚汰、富田美憂、花守ゆみり、麻倉もも、日高里菜、八代拓、青山穣
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

和を以て貴しとなす

種明かしは後半で! 原作は未読です。

面白いと感じる作品には4.0点以上つけていて、自分レビューした作品の5割弱が“面白い”に該当します。『かぐや様』の1期は4.0点ちょうど。
なによりも脇役の藤原書記・石上会計・早坂・そして柏木カップルが良い仕事をするコメディと評価しました。アニソン界の大型新人や劇伴含めた演出のコテコテ感も好感。ただし主役二人はパンチ不足なので4.0点どまり。そんな1期の評価です。

 とにかく場を荒らしまくる藤原
 気軽に地雷を踏み抜く石上
 この作品唯一まともな人早坂
 主役以上にラブしてる柏木夫妻

名バイプレイヤーがいる作品は安心して見ていられる。好評だった1期からそのまま大きく外すことはないだろうとの期待を裏切らず無事完走。1期と同じく全12話の物語。
1期を受けての2期となるお作法について本作は視聴前から方向性は分かるようになってます。
作品サブタイトル~天才たちの恋愛頭脳戦~には取り消し線が引かれ、メインタイトル『かぐや様は告らせたい?』と“?”を追加。
頭脳戦そっちのけで四宮かぐや(または白銀御行)が権謀術数はりめぐらせて相手から告白を引き出したい。もうそれすらどうなのかもはやわかんない。そんな展開が見て取れるタイトルをきちんと踏まえた物語展開をしておりました。こういう細かいところで小粋な仕掛けが光る良品だと思ってます。
キャラでいえば新キャラ伊井野ミコ(CV富田美憂)を追加。真面目で融通が利かずアガリ症という基本スペックがまずありきで、ことごとくタイミングが悪かったり妄想癖が強力にドライブしたりのギャグ仕様。初期メンバーが偉大過ぎるのでやや埋没している感は否めないものの、この作品にはこれまでいなかったタイプのキャラなのでハマれば化けるでしょう。


ここまで書いといてなんですが1期観てからにしてくださいね。元は取れます。
おそらく1期から流れてきた方がこのレビューを読んで頂いていると思います。みなさん評価のUP↑DOWN↓はあれど乱高下してる感じはなく良くも悪くも安定しているなぁというところに落ち着くのではないでしょうか。自分は若干2期の評価を高くしました。
新キャラ増えてもバランスが壊れてないという最低限をクリアしている点。そして思った以上に主役二人のキャラとしての魅力が上昇したことが判断の決め手です。劇伴・主題歌・演出は誤差の範囲としてほぼ1期と同等水準でした。



※ネタバレ所感

■終盤のあのエピソードは示唆に富む?

体育祭がピークの第2期でした。そのピークをピックアップ。

{netabare}もちろん石上がメインディッシュではありますが、その裏で動き回る生徒会メンバーが小粋なのです。

持ちあがりなのに停学が解けてない生徒を調査しビンゴな解を導き出した会長
おそらく裏から手を回しマグロ漁船的などこかへ演劇部荻野を飛ばした剛腕かぐや
もしかするとOB説得プレゼン資料として使われたかもしれないレポート作成の裏方藤原
先生に掛け合いもしかすると高等部進学できないのが濃厚だった石上を救った伊井野

石上を通じてこの5人が5人である意味/必要性みたいなものが生まれたエピソードにも見えました。ギャグやコメディでここまでやる必要はありません。もちろん褒め言葉です。

その上で、、、
会長マジでかっこいい…と惚れる理由がわかります。
かぐやは財閥令嬢だった…と帝王学を身につけた才媛であることを思い出します。
だから書記なのね…とレポート作成スキルの高さを藤原に垣間見ます。
似た者同士じゃ…「過剰なまでの正義感を抱えていた」独白する石上とミコが被ります。

各々の個性も浮き彫りになってたなぁと感じた次第。悪くない。
強い個があってそれが有機的に結びついたことがなにより素敵と感じる第11話でした。これこそがジーコがやりたかったサッカーだったんだと思います(謎)。
とりわけ白銀とかぐやがとったアクションが石上の意向を汲んだものになっていることがレビュー冒頭で主役二人の評価を上げた理由となります。つくづくアタッカー陣とディフェンス陣との意思疎通が取れてればと後悔せざるをえないドイツでもありました(さらに謎)。

{netabare}「何より秀知院には楽しい思い出ばっかだから!」{/netabare}

大友京子のこの笑顔で不覚にも目から汗を流した私です。{/netabare}


■陽キャに光を!

アニメって陽キャに厳しいですよね。陰キャが活躍すれば拍手喝采。アレが肌に合いませんというかリアリティを感じない。某間違ってるかもしれないラブコメアニメなんかもその気あり。面白いんだけどリア充敵視しすぎなのがどうも引っかかる私です。
コミュ障非モテ陰キャラが無双するのがありえないって気持ちもないわけではないのですが本質はそこではありません。そもそも陰と陽は表裏一体。人間だれしも両面持ってるところをことさらにどちらかをデフォルメして、陽キャ=リア充とする風潮が嫌だとぼやいてます。控えめな性格でも本人なりにリアルが充実してる奴なんていっぱいいるだろうに。

{netabare}そして本作。陽キャウエイ系応援団がものすごくいいやつらに描かれている。ここに感動した!誰がなんと言おうとも感動した!だいたい明るかろうが暗かろうが真のリア充はいい奴がほとんどです。{/netabare}

{netabare}そこにちなんで一点。リレーでゴールした石上に駆け寄ろうとするミコと藤原を制止する会長というちょっとした一コマ覚えてます?
生徒会ではなく応援団の面々が駆け寄る間(ま)を作ります。次々と石上に声をかける応援団のみんながほんといいやつだったこともあって、闇落ちしていた石上目線では“表情(目)”が消されていた周囲の人々に顔が戻ってきます。『聾の形』でも使われた演出ですね。
残される後輩のために生徒会以外の居場所を!との想いが白銀にあったとすれば更なるイケメンの証拠固めですがそれはわかりません。白銀のイケメンぶりもさることながら陽キャ=敵とまで思ってたかもしれない陰キャの星石上の心に変化が生じたことがなにより尊い。陰と陽が融合した感が色濃くて素敵なシーンでした。{/netabare}


陽キャも陰キャもなく当人の心だよね心!
…コメディという本筋を充分楽しみながら、不覚にも別領域に心を奪われた私でした。



視聴時期:2020年4月~6月 リアタイ視聴

-----


2020.08.08 初稿
2021.03.13 修正

投稿 : 2024/03/23
♥ : 66

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

コメディーは皆で笑いたい。藤原書記は今日も輝く。

 みんな大好き、かぐや様の2期。私は本作を海外勢とリアルタイムで追いかけた感じでした。


 コメディー作品は、一人で見るよりやはり大人数が一緒に楽しんでいる!という体験込みで面白い(疑似だが)。コメディー映画なんか特にそう。


 1期と変わらぬ面白さでしたが、すでに前にある程度キャラを紹介できたので、本作ではラブ度が増し、キャラの掘り下げや遊びの要素を入れる余裕も出てきて横綱相撲な見事さでした。


 個人的には2話がベストだった気がしますが、それ以降の回も実に安定していた。ただ、1期もですが終盤無理にシリアスにした感があって全体のトーンと少しズレていた気もしました。だが、全体的に面白かったから良し!。


 本作の魅力は何か?。それはひとえにキャラがみんなしっかり魅力的、というシンプルな理由につきると思います。キャラに対する愛情は必ずこちらにも伝わるものである。


 特に白眉はやはり藤原書記だろう。プリキュアでも大活躍したのは伊達じゃない。自由に暴れまくり、ボケにもツッコミでもずば抜けている。悪魔のようにクレイジーで、マシュマロのようにフワフワ。


 本作が嫌味のない、ギャグ強めのラブコメとして見事に機能しているのは彼女の力が大きいだろう。プリキュアに続いて影の主役と言っても言い過ぎではない。


 本作の作劇は他の作品も参考にして頂きたい。ギャグはどうすればいいのか?、キャラは無計画にやたら出さないで、出すからには愛情を注いで無駄にするべからず。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 61

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

必ず笑える、優しさにつつまれた物語

この物語は、笑いを我慢することができません。
それでいて大切な時には、胸がキュンとなる優しさや純情さをかぐやたちが見せてくれます。
かぐやは見た目で誤解されがちですが、とても心の優しい少女です。
この物語はとても面白く、そして温かい。


この物語の学園には日本の将来を担うエリートたちが入学しており、生徒会副会長の四宮かぐやと生徒会長の白銀御行は、秀才中の秀才です。

二人は、お互いに好意を持っているのですが…
あまりにも恋愛のど素人。恋愛の駆け引きを考えすぎてしまい、自分の気持ちに素直になれません。
それが見ていておかしく、最後は必ず作戦が失敗するので、ゲラゲラ笑えます。

作戦が失敗する理由の大半は、生徒会書記の藤原千花のせい。
彼女はかぐやの親友であり、彼女自身には全然悪気はなく、とても素直な性格なのですが…、空気が全く読めない。
彼女の行動自体、何をするのか全く読めない。というよりも、いつもとんでもないことをしでかします。

この物語は、藤原千花がいてこそ成り立つ物語だとも言えます。彼女はこの物語のヒロイン(?)です。

私は、藤原千花が大好きです。
こんな子が友達だったら…毎日とんでもない目に遭いますが、いつも笑って過ごすことができるでしょう。
どんな悩みがあろうとも、悩みは吹っ飛びます。脳みそも吹っ飛びます。

かぐやも考えすぎず、藤原千花のように自分の心に素直になって(アホになって)しまえばいいのに…

学生時代は人生で一番輝くときです。
後で後悔しないためにも、自分の心に素直になって人生を楽しみましょう。(^_^)


ところで、
私は宣伝やタイトルだけを見て、かぐやのことを、頭脳優秀な令嬢で人を見下す女性だと思い込んでいました。
ですが、実際はバカがつくほどの純情で、無邪気に喜ぶ姿が愛らしく、常に相手のことを考える優しい少女でした。

第一部の最初の頃と比べると、かぐやは見違えるほどアホになり、しかも優しく、可愛くなっているような気がします。(*^_^*)

投稿 : 2024/03/23
♥ : 70

86.7 5 シリアスでラブコメなアニメランキング5位
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (725)
3226人が棚に入れました
過去のトラウマと、独自のひねくれた思考回路によって「ぼっち生活」を謳歌しているように見える比企谷八幡は、ひょんなことから生活指導担当教師、平塚 静に連れられ「奉仕部」に入部する。同じ部に所属する息を呑むほどの完璧美少女・雪ノ下雪乃や、クラスの上位カーストに属するギャル・由比ヶ浜結衣とともに、クラスメイトの人間関係の問題の解決から生徒会の手伝いに至るまで、数々の案件をこなす毎日をすごしていた。季節は移ろい、春。雪乃から最後の依頼を受けた八幡と結衣。3月の卒業式を控えた中、いろはからブロムの協力を求められ…。― 本物を求めた八幡は3人の関係を変えていく。果たしてこの先、彼の高校生活はどんな結末を迎えるのか!?

声優・キャラクター
江口拓也、早見沙織、東山奈央、佐倉綾音、悠木碧、小松未可子、近藤隆、檜山修之、柚木涼香、中原麻衣、井上麻里奈、ささきのぞみ、小清水亜美、堀井茶渡
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

正三角形の三角関係

原作未読


うむ終わった。3期相当『俺ガイル・完』は全12話。1期からの続きもんで足掛け計38話で完結です。
ラノベはやたら長いタイトルが跋扈していて『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』例外なく長いやつです。たいていはツカミだけのタイトルで中身は別物ですが、本作は看板に偽りなし。

2期で 「お~青春ラブコメだね~」
3期で 「う~んまちがっているね~」

となることはお約束できますのでうっかり1期2期未視聴の方はぜひ振出しに戻ってここまで楽しみながら歩いてきてくださいね。
ラブコメが大きく動き出した2期最終話を受けての3期はこれまでの群像劇っぽいところからより主人公ら個々人の関係性にフォーカスされます。もう奉仕部+αで三角関係しかやらない勢いですね。
人となりは2期までで明らかになりました。ざっと、理性と感情の化け物が揃っていて理性カテゴリに八幡と雪乃。感情カテゴリに結衣となります。理性の化け物二人の緩衝材としてガハマさんは機能しており、彼女がいなければ早晩奉仕部は崩壊していたことでしょう。では似たもの同士八幡と雪乃の決定的な違いは自意識の有無。面白いのは結衣で1期の頃から成長して自分というのを持てるようになった。自意識それあるーカテゴリでは2期終わる頃には八幡と結衣が入ることになります。
ちなみにこの組み分けは陽乃の「理性の化け物」あらため「自意識の化け物」だね、と八幡を評したことに由来します。

    理性   感情   自意識   {netabare}気持ちを言葉にすること{/netabare}
八幡   ◎    ×     ◎    {netabare}  下手{/netabare}
雪乃   ◎    ×     ×    {netabare}  下手{/netabare}
結衣   ×    ◎    △→○   {netabare}  下手{/netabare}

中庸の△や○が無いといいますか、スキルチャートを作れば歪な五角形ができそうな三人組とみてよさそうです。だからこその面白さが本作の持ち味です。
登場人物もめんどくさいですけど抽象的な会話劇は同じかそれ以上にめんどくさい。自分は物語を紐解くのに登場人物相関図を頭に描きながら楽しむクセがあるんですがこの物語ではこんな感じ。合ってるかどうかはわからんです。違ってたらごめんなさい。

もう一つ。言ってることがわけわかんない時は言ってることよりもやってることを重視してます。言動より行動ってやつ。見当違いも多いですけどね。
{netabare}※漫画喫茶!?では隣同士肩にもたれかかる距離感だったのが、後日公園のブランコでは距離を取って座ってる…みたいなそういうとこ。{/netabare}

さらにもう一つ。概念として面白かった“本物を知りたい”について。
互いを出し切っても崩れることのない関係性みたいなものでした。
自己の欲求を追求すると壊れてしまう関係。これすなわち偽りの関係。
自分を偽って維持できる関係。これもすなわち偽りの関係。
大人であればあるほど、『本物』は遥か遠く手の届かないものであることを痛感させられます。若者も直感的には気づいてる。それでも求めてやまない、やはりこの年代ならではの心情の吐露なんです。

こちらを希求して止まないのが主人公比企谷八幡でした。どうやら折り合いをつけそれっぽいものを手に入れそうなところまで来ています。
同じく希求して止まない(…のだと思う)のがおそらく雪ノ下姉の陽乃。なんとなくこじらせたまんま大学生になっちゃった感ありでこれまで同様にちょっかいを出してきます。


まーあくまで一解釈ではありますが軽くおさらいでもしてから楽しんじゃいましょうという作品。
終わってみて思ったのが八幡、雪乃、結衣の関係って各自二方向に等分のきれいな好意の矢印が出ている正三角形のかたちをした三角関係だというのに気づきました。だいたい矢印は片方だったり短かったりするものを三角関係だと思ってきた人生だったのでこういう関係もあるんだなあと思った次第です。

もしかすると『本物』の関係ってこういうことなのかもしれない。
そんな錯覚を覚える青春ラブコメの秀作です。
別の作品でめんどくさい女性は魅力的だが男性の場合はただただめんどくさいみたいなこと書いて今の今も基本的な考え方は変わりませんが、男女ともにめんどくさくても面白いと思わせてくれた作品でもありました。


なお作中頻繁に出てきた3期のキーワード{netabare}“共依存”{/netabare}は結果的に無視しとります。

{netabare}「うがった見方をすればそう受け取ることもできなくはないくらいの話だ」
「君も雪ノ下も由比ヶ浜もそんな関係性ではないよ。共依存なんて簡単な言葉で括るなよ。君の気持ちは言葉一つで済むようなものか?」

絶好のタイミングでその時に1番欲しい言葉をピンポイントで投下する平塚先生についていけばよし。{/netabare}




※軽めの余談

■平塚センセから浮気しそうになりました

いろはすを凌駕するほどあざとかったのが作り手さんだった気がします。

あざとい?:{netabare}ガハマさんに肩入れしてしまう仕様{/netabare}
CASE1:{netabare}表情の作画カロリー消費っぷりは登場キャラ屈指{/netabare}
CASE2:{netabare}モノローグの度に締めつけられましたよ{/netabare}
CASE3:{netabare}ヒッキーとのデートする時間長かったよね{/netabare}
CASE4:{netabare}CMでまで白無垢着させた上に「わたし今が一番幸せだよ」とか言わせちゃダメ{/netabare}


■めんどくさかったです(褒め言葉)

1.{netabare}1期:「どうせ何を言っても伝わらないし関わらない」と卑屈さが全開
 2期:何を言っても壊れないor何も言わなくても通じ合う関係こそ本物だと信じる
 3期:ごちゃごちゃ言ってないで“伝える”“関わる”努力をする

 こんな若者の成長をこねくり回しながら描いたシリーズといえましょう。{/netabare}

2.{netabare}いろはすの「○○です。ごめんなさい」が段々YES寄りに。周囲の人たちも充分めんどくさい。{/netabare}

3.{netabare}結局「スキ」と言ってたのは我らが平塚静先生だけだったぞ。あーめんどくさ。{/netabare}



視聴時期:2020年7月~9月 

-------

2020.10.01 初稿
2021.08.01 修正

投稿 : 2024/03/23
♥ : 65
ネタバレ

tag さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

比企谷君、本物は見つかったかな?+裏バージョンレビュー

1期、2期のレビューを更新するうち、3期には裏バージョン(ネタバレ本音バージョン)のレビューが必要と思い。加筆、評価替えしました。
見ていない方は絶対開かないでください。

ここから裏バージョンレビュー
{netabare}
3期通しで見ると、雪乃と八幡の間の関係は、そのセリフ通りに受け取れず、見た目と実態がかけ離れているのではないかと思える部分が多々あります。
見た目は最後にやっと恋人同士ということですが、これも、実質的には婿養子決定と取れなくもないです。以下の1-3期通して二人の関係変化ポイントと“本当の”状態を考察したものです。

1期1話の奉仕部での初対面会話が弾む(見た目は弾んでいないが)時点:
⇒友達承認(セリフは速攻却下だが)
1期、普通は男子と一緒に絶対行かない雪乃が自ら誘って八幡とモールに買い物に行くシーン
⇒友達以上の存在であることを承認(ただ買い物しただけににしか見えないが、一緒に買ったエプロンはずっと使い続ける)
1期12話で再び奉仕部で友達承認を求める八幡を拒否るがウインクで返す雪乃時点:
⇒好意(好き)の表現(再び友達承認さえ拒否ったように見えるが、雪乃のウインクは相当な勇気が必要)
2期設定ディズニーランドのスプラッシュマウンテンの降下ポイントで袖を指で摘まんだ時点:
⇒雪乃からの恋人認定(単に恐怖から摘まんだようにしか見えないが、その写真は枕元にずっとしまっている)
3期10話でプロム後片付けから帰る八幡の袖を“握って”離さなく、ウルウルした瞳で見つめる時点:
⇒雪乃からのプロポーズ(言葉では別のことを言わんとしているように見えますが、行動は真逆の意思を示している)しかし八幡は優しく立ち去る
3期11話で八幡の5分間告白を受諾時点:
⇒八幡からのプロポーズ受諾(これは言葉と行動にしているので明白)
3期12話のほぼ無双している雪乃
⇒婚約・結婚式(八幡の婿養子入り)と新婚状態(雪乃を束縛する問題は全て解け、素の彼女が出ている、言葉と行動の乖離は消失)

これらは、ハッピーエンドに向かう、ポジティブ面を中心にシナリオを追ったものです。この見た目と本音の乖離が物語を面白くしているのですが、同時に難しくしている面もあります。その難しさの源泉がこの乖離でもあり、ネガティブ面のシナリオです。それを解く鍵が雪乃と陽乃の心理状況にあります。

・雪乃はなぜ、こんなに分かりづらい(面倒くさい)のか?
多分、これが、この物語の最大プロットであり、面白さの源泉です。その割には暗く、苦しいプロットではあります。
家族との関係性に問題があることは陽乃や平塚先生の会話などに1-2期にも表れますが、雪乃の口(特に海浜公園からの帰り道)から語られるのは3期になってです。また、陽乃の口からも語られます(海浜公園の夜、八幡を待ち伏せて)。ここから雪ノ下家の家庭環境、そこから来る、雪乃の心の問題が見えてきます。

・家業は姉が継ぐとなっており、自分はほったらかしで、重要視されていない、期待されていない(と思っている)
・期待されていない人生を過ごしていたので、強い承認欲求があり、期待される姉を後ろ姿を追っていた。
・自分は父の職業に興味を持っている。でも、家族に言ったことはないか、言っても取り合ってもらえなかった(しかし、これも承認欲求から来るもので、ほんとに姉、父と同じ方向に行きたいか微妙)
・結局、子供のころからの、ある意味“ネグレクト”で、普通持っているべき最低限の、「家族からの承認、信頼と安心」をもらっていない。心のよりどころがないため、自我が、とても弱く、攻撃されないための鎧をかぶっている。
・姉のコピーを目指すことでしか「自我の鎧=アイデンティ」を保てなかった。それでも満たされることはなく、常に自分(自ら納得したアイデンティティ)を探している。承認不足から自信がなく、これまで作りえなかった。
・これが、対人恐怖や、恐怖から逃れる(自分を守る)ために心とは裏腹の言葉(論理的、攻撃的ストレートトーク)でしか話せなくなった。
・軽度の解離性同一性障害ともいえる。「言葉として出る対人恐怖からの防御をつかさどる」人格1と心の中の本音としての「強く承認、信頼、安心を求める」人格2が同時に存在している。
・本来は一つになって(最終話の雪乃)、感情と言葉が一致し、強固な承認、信頼、安心に基づいてアイデンティティ作りを始める必要がある。最終話の段階でのアイデンティティはまだ形成されていないが、二人で作ってゆく準備はできている。
・そのため、雪乃の反応が劇中で非常に分かりづらい。言葉と心情が別なので、見たまま、聞いたままで理解すると、本音を見誤ることになる。
・一方、正直でストレートな対人関係(=本物)を探し続ける八幡にとってはとてもフィットし、最初の会話で好きになっていた。しかし、だんだんと、雪乃の心の喪失を知り、恋ゆえに、それを埋めて、助けたいと思うようになった。
・初めての相手からの好意を受け取った雪乃は、人格1だけで普段は過ごすのですが、八幡との間では人格2が出て来るようになります。「それが楽しかった。生まれて初めてだった」と3期で述べます。一方、乖離現象が明確になり、これがこの物語の理解を難しくします。3期の乖離は激しく、かつ分かりづらい。
・この乖離現象が端的にでるのは3期最初のプロムの終了後、帰ろうとする八幡を雪乃が追い、袖を掴んで止めるシーンに現れます。言葉では、「だから。。(わたしたちの関係を絶って、結衣の願いをかなえて、自分は大丈夫だかから)」と言うのですが、心の反映である手は、八幡の袖を掴んで放しません。八幡に腕を触られてはっと気づくのですが、それでも放しません。八幡はこの段階ではまだ、自分を何をすれば、雪乃を救えるのか分からないのでそっと指をほぐし、振りほどきます。八幡にゆっくりほどかれた腕を抱えて呆然と立ち尽くす雪乃。もう少しで人格2だけで言葉が出そうでしたが、それでも無理でした。八幡は問題の根深さを強く再認識し、最終章へと向かいます。
・結局、人格が統合されることは八幡の告白までないのですが、人格2を八幡には出せるが故に、返って言葉と心の乖離が頻発するシーンがこの物語には多い。それが2期で関係がどん底まで下がった時に雪乃の言葉「(自分を)分かってくれていると思っていた」に集約されます。人格2が出ているのに、信頼する八幡には理解されていない、やはり自分の心の喪失は埋めてもらえない。しかし、この後も八幡に期待し続けます。このような関係修復と関係破綻を繰り返しが物語を作り出します。
・八幡にとって、雪乃との単なる関係のみが本物ではなく、雪乃の心の喪失を埋め、助け、助けられる関係になることまでが、彼の求める本物であることに、周囲の助けもあり徐々に気づき、ラストの告白へとつながるということを、観衆に伝えたかったのではないかと思います。
・本来、家族が普通に埋めているはずの心の基盤となる承認、信頼、安心を彼が埋めなきゃいけないので、彼は「全部やる」と告白する必要があった。つまり、雪乃の家族になる覚悟を見せる必要があった。
・そして合同プロム終了後の「好き」発言は、八幡の長い長い告白により、雪乃の基本的承認、信頼、安心が満たされ、人格が統合され本当の雪乃になれたことを意味します。

陽乃“も”、なぜ、こんなにめんどくさいのか? ~平塚先生の最終講義、八幡の告白内容の理由へ続く~
・既に分かるかと思いますが、アイデンティティを強固に持っているように見える陽乃もそれは母親から強制されたモノで、自分のモノではありません。そのようにした母親を憎んでいます。
・「いろんな事を諦め、大人になる」と自分に言い聞かせ、雪乃ほど解離性同一性障害にはなっていないように見えますが、症状は同じです。
・葉山との会話で葉山が「そんなに(母親)を憎んでいるの?」と問い「いえ、大好きよ」と言い返します。言葉と心が乖離していることを陽乃は認識しているのでしょうが、一致させられません。
・1-2期では、雪乃に自己・自我の形成の問題を指摘し続ける嫌な存在です。3期では共依存に基づく八幡との関係を絶ち、自己・自我を作りなさいと脅迫します。これらは全て母親との関係における陽乃自身へのメッセージです。八幡を母親と言い換えればよいだけです。妹は自分と同じになってほしくないと思いながら、結局、自分と同じなるよう強要し続けます。ですが彼女も解離性同一性障害です、言葉と本音は違うはずです。
・そんな陽乃を平塚先生は高校時代から知っていて、お互い強い信頼があるようです。海浜公園の夜、タバコを吸う誰かと深酒していますが、これは平塚先生だと推測されます。平塚先生は雪乃と同様に陽乃も救いたいと思っています。劇中でほぼ描かれませんが。平塚先生と飲んだその夜、八幡との会話ではお姉さんとして、「雪乃の考えを尊重してほしい」と言います。同時に「八幡のようなお兄ちゃんが欲しかった」ととも言います。「君は私と同じで酔えない」とも言います。平塚先生との深酒により、いつになく本音をしゃべっています。
・この三つの陽乃の言葉は、「雪乃の心の喪失を埋めようとしているのを理解してほしい。」「自分も同様に喪失している」「君なら私同様、この状況を理解できるよね」と読み替えることができます。
・この後、陽乃はいつもの調子に戻り、「共依存から逃避を辞めるため八幡との関係を絶つべき」と言う論調に戻ります。しかし、最初のプロムの終了後の八幡との会話では、「本物の関係になるため、共依存を乗り越えろ、それが人を傷つけることでも」と言うトーンに変わります。そして最後の言葉は「本物なんて、ほんとにあるのかな?(私も本物が欲しかったな)」です。やっと陽乃の言葉と心情は一致し八幡にメッセージを伝えます。辛うじて、陽乃の本音は「自分みたいな共依存の中でいろんなものを諦め、偽物になっちゃいけないよ」だと取れます。
・この直後、平塚先生による八幡を告白へと誘う最終講義がバッティングセンターであります。八幡は共依存を乗り越える言葉(「全部やる」ことで雪乃の基本的承認、信頼、安心を作る=家族になる)を紡ぐことになります。長い長い告白ですが、言葉のほとんどは、雪乃の心の喪失を埋めるため、自分の全てをささげると、何度も何度も繰り返します。ひたすら“渡す”ことだけです。普通に考えれば、恋愛や家族関係は渡し/渡される関係にも関わらず。それは満たされてからでよいと八幡は思っています。雪乃は普通の「好き」と言う言葉を求めているように見えますが、八幡はしません。何が必要なのか、100%分かっていたのだと思いますし、それには覚悟を見せる必要(何度も繰り返し、雪乃に自分の本心であると安心させる)があることも理解していました。
・劇中では、分かりにくいですが、陽乃と平塚先生の連携プレイです。二人はこの事を事前に話していたのだと思います。

言葉と心の乖離がこの物語のメインプロットであり、それが故に、観衆は、なんで、そう言っていたじゃん?と混乱する。なんとなく、だんだんに素直になってきたねと喜び、最後の八幡の告白と雪乃の幸せそうな笑顔で救わるのですが、背景を深堀すると、中々に重たいものがあることが分かり、物語の理解を深め、また別の面白みを感じることができます。
{/netabare}
”裏”終わり、表バージョンレビュー開始

随分と、時間差で見てしまいました。1期、2期が中々に心に残り、3期は少し嫌な予感というか、2期の感想でも書いたのだけど、完結編は、ただのラブコメかもと思ったと言うのもあります。

結論から言うと、3期はただのラブコメではなく、”表題通り”のエンドロールのような、でもこの物語の主題に忠実なラブストーリーでしたね。悪い意味ではなく。

「本物が欲しい」と告白した主人公。1期、2期にわたる逆説的主人公の動機と行動という伏線があるからこそ、観衆の心に響きます。別に高校生だからでもなく、どの年齢でも、その”本物とは?”と言う問いは人生において、様々な場面で引きずり続けるから。

この完結編では、一気に登場人物たちの恋愛関係に焦点が移ります。ただ二人、この”本物”というものに強く引っかかる、主人公とヒロインたちの中の一人を除いて。

既にオジサン真っ只中の私も、少しの家族のことを考えました。物語中「共依存」というキーワードが出てきます。この共依存、Wikiによると。「アルコール依存症患者とその面倒を見る近親者との、相手がいなければ生きてゆけない、自分が必要とされている事の証、アルコール中毒という病でさえ、その状況を作り出してくれた必要なこと」と言った良くない事として説明されます。例えがアルコール依存症を題材にしているのでこうなるのですが、そうでは無いポジティブな事柄だったらどうでしょう?「共依存」と「恋愛、家族、夫婦、深い友人の間の関係」との違いは実は曖昧です。実際、Wikiでも精神的な病とは述べておらず、そう言う言葉・状況があると、それだけです。自分と家族の関係も「共依存」と呼べばそうだが、そんなに悪いものかねと、自問自答した次第です。(まあ、このワードも逆説的な引っ掛けではあるんですが)

主人公とヒロインの一人は「本物」と言うことを劇中、最も純粋に捉えようとします。なので、「共依存」という言葉にも強く反応してしまう。本物であるためには共依存から脱しなければならないと。

主人公が頬を自分で引っ叩くシーンがあります。そこで彼は、自分の本物の感情を吐露します。この感情は共依存といった”ラベル”を付けて納得する事じゃないと。(このきっかけを作ったのが、劇中、他のキャラから投げかけられた共依存という言葉なのですが。逆説的だな、これがまた。)

「言葉では伝わらない、言葉にしても伝わらない」と言う言葉が劇中頻出するのですが、一方、言葉は人の意識を支配する道具でもあります。「共依存」と言う”ラベル”を貼れば、そして最もらしい傍証が揃っていれば、本当はそうでなくても「共依存」であると信じてしまいます。知識と知恵があるからこその誤解です。今回は、こうした誤解を逆に活用、「ラベルを剥がす」という行為により主人公を一皮むけさせます。彼らしくない、言葉を尽くして、自分の感情を語らせる原動力とします。

さあ、ラベルをはがした主人公は、ヒロインの一人に向き合います。

実は、その前の回のシーンに、ヒロインは、主人公に図らずも接触してしまいます。その時、言葉ではこれまで通り、「関係を終わりにしよう」と言おうとするのですが、(実際は具体的なことは言ってなくて、「だから・・・」と止めている。両義的に取れるのですが。これまた面倒くさいですが脚本と演出の妙技でもあります。)実際のところ、彼女は、行動と表情で「本心=本物」を表してしまうシーン(作画、妙に気合入ってました。まさに両義的な顔をしてました。)があり、主人公は、多分、表情や行動で本心を分かっていて、それでも、その時は優しく拒絶します(この演出も中々!)。これまた、純粋に本物を追求し、ロジカルモンスターならではの反応(共依存を断ち切ることが、彼女のためである。自分は実のところ納得していなくても)で、非常に興味深いシーンです。

さて、ラベルを剥がした主人公のターンです。今度は、主人公がそのヒロインがやったシーンを上書き(これまた憎い演出です)します。しかし、今度はちゃんと言葉にして。でも「共依存」というラベルワードではなく、彼らしい、不器用で、何故かロジカルな言葉を尽くして(都合5分に及ぶ告白シーン)。ヒロインはちゃんと、ラベルワード(共依存ではないですよ。お互い共依存と言う呪縛を解いたからこそ効果を発揮する別のラベルワードです)を言ってと頼むのですが、本質追求&ロジカルモンスターの彼は言いません、いや、言えませんでした。彼には、このラベルワードを使うことに強い抵抗があります。自分の想いはラベルワードでは語れないと。まあ、ここはヒロインが折れるのですが、ヒロインはヒロインで負けず劣らずのパワフルな言葉で返します。

表題通りのエンドロールと申しましたが、物語はその主題に忠実です。主人公の彼らしい、とても誠意を尽くした告白でした。いやはや、自分(私のことです)の時はここまで言葉を尽くしたかな?主人公に負けず劣らずめんどくさい性格と自負していたのですが、反省しきりでした。でも、この物語らしい、「本物の告白」でした。

{netabare}
まあ、告白は、ほとんどプロポーズみたいでしたが、本物追求主義者の彼からすれば、そうなるのは避けられないかなと。そしてそれに返したヒロインもプロポーズ受諾でした。まあ、本物の告白って、やっぱりこれですかね。

追伸:
比企谷君、雪ノ下さんは、ちゃんと「好き」とラベルワードを言ったのだがら、やっぱ、君も、ラベルワードが嫌いでも、ちゃんと言わんとね!
{/netabare}

世の中がコロナですさんだ感じになっている今、ハッピーエンドの物語は良いもんです。

最終話のヒロインのその一人の”破壊力”が凄まじく、もう既にOver50ですが、かなり心と自らの切ない記憶を揺さぶられました(笑い)。思わず、再視聴。少し加筆し、評点を上げた次第です。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 27
ネタバレ

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

めんどくさい。でも、そこがいい。

原作未読、1期&2期視聴済みです。
アニメは、7年の時間をかけて完結しました。
しかし本作は、本当に理解するのが難しい。
ぼんやり見ていると何となく良い作品で
終わってしますのですが、
ぜひ知恵熱が出るまでかみ砕いてほしい。
そのためには、1期から3期までの一気見が
おすすめですよ。


【賛否両論】
俺ガイルに対する皆さんのレビューは、
サイコー派とワカラン派で分かれているようです。
特に3期は、少なくとも1期・2期の視聴は当たり前で、
原作を読んでいることが強く推奨されているように
思います。

ワカラン派の主張はごもっともで、
とにかく視聴者に解釈を強要する内容となっていて、
特にセリフ中の主語・目的語の省略がハンパないです。
たださえ、ほとんどの登場人物が普通の考え方をする
JKではないのに、セリフ省略に加えて行間読みの
スキルまで求められると、おそらくただの暗い作品で
終わってしまうと思います。


【おすすめ解釈法】
というわけで、私も当初はワカラン派だったのですが、
たまたま以下の考察サイトを見つけて考え方が変わりました。

サイト名:やはり俺の俺ガイル考察はまちがっている
U R L:https://mythoughtsonimguileiswrong.web.app/

まず先に言っておきますが、この考察サイトを見終わるまでに
5時間以上かかりますw
しかし、このサイトの素晴らしいところは、
原作の該当箇所を引用しながら、
先ほど言ったセリフ中の主語と目的語を明らかにし、
語られない行間を提示してくれるという仕様になっており、
原作未読でもアニメだけで俺ガイルのことを理解できるように
なります。


【私の考える俺ガイルのサイコーなところ】
上記の考察サイトを見ていただくと分かるのですが、
俺ガイルの登場人物は、1巻から14巻まで、
一貫した意思をもったキャラクターであることがよく分かります。

俺ガイルは、名前がいかにもラノベちっくであったり、
画像検索するとイロモノ画像がいろいろと出てきたりして、
誤解されやすい作品かもしれませんが、
これほどキャラクターメイクが初期の段階から完結しており、
最後までキャラクターがぶれない作品は
他に類を見ないと思います。

そんな彼ら(彼女たち)が紡ぐストーリーは、
やっぱり回りくどくて、めんどくさくて、少し辛い部分も
ありますが、彼らならそのように行動することが、
ちゃんと納得できる形で提示されているように私は感じました。


【最終話で渡航さんが伝えたかったこと】
実質的な最終話は11話ですが、
その後の12話の評価が特に割れているようです。

特にBパートにおける物語の締めくくり方は、
なんというか、やっぱりモヤモヤするんですよね。
いや、すごい良い終わり方なんですよ。
たとえば、{netabare}1期の1話の伏線を回収していたり、{/netabare}
また、{netabare}小町が加入した新奉仕部が誕生したり、 {/netabare}
俺ガイルの世界は、「完」が終わっても続いていくという
ことがきちんと分かるんですね。


【でも、俺はそれを納得していないんだわ】
そう、俺ガイルの設定はすごいので、
どうしてもまだ裏設定があるのではと勘ぐってしまうんです。

たとえば、{netabare}なぜ雪乃が家業の承継を唐突に依頼したかとか{/netabare}
どうして、{netabare}比企谷母だけ登場していないのかとか(ちなみに、もし登場するならCVは田中敦子さんだと勝手に思っているw)。{/netabare}

そして、日本の青春群像作品であれば、
やっぱり卒業はきちんと描くべきだと思う。
じゃないと、私が俺ガイルから卒業できませんw

ということで、ヒッキーの本物探しの旅を
もう少し紡いでもらえませんか、渡先生!!


【追記】
今さらですが、OPを担当したやなぎなぎさんの歌詞も
良くできています。
というか、これこそ俺ガイルダイジェストじゃね、という感じ。

ちなみに、それぞれ以下のとおり。
1期OP「ユキトキ」 :{netabare}雪乃 {/netabare}目線
2期OP「春擬き」  :{netabare}ヒッキー{/netabare}目線
3期OP「芽ぐみの雨」:{netabare}結衣{/netabare}目線

というか、けっこう歌詞でネタバレしてるよねw

投稿 : 2024/03/23
♥ : 42

87.8 6 シリアスでラブコメなアニメランキング6位
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(アニメ映画)

2019年6月15日
★★★★★ 4.1 (541)
2860人が棚に入れました
空と海が輝く街“藤沢"に暮らす梓川咲太は高校二年生。先輩で恋人の桜島麻衣と過ごす心躍る日常は、初恋の相手、牧ノ原翔子の出現により一変する。何故か翔子は「中学生」と「大人」がふたり存在しているのだ。やむなく翔子と一緒に住むことになった咲太は「大人翔子」に翻弄され、麻衣との関係がぎくしゃくしてしまう。そんな中、「中学生翔子」が重い病気を患っていることが判明し、咲太の傷跡が疼き始める――。

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、水瀬いのり、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

この映画無くして『青ブタ』は語れない_眠れない_トロイメライ_今作に携わった全ての人達に「ありがとう」「がんばったね」「大好き」を伝えたくて(おまけ追記)

まだ記憶にも新しい2018年秋期に全13話のテレビシリーズが放送された『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(以下、『青ブタ』)
テレビシリーズの中では紐解かれなかった主人公、梓川咲太の胸の傷の謎と咲太の初恋の相手、牧之原翔子の秘密を軸に描かれるシリーズの完結篇となる89分の劇場作品
「思春期症候群」と呼ばれる不可思議現象を発端に描かれるSF青春ドラマです
基本的にテレビシリーズ全話で張られていた全伏線の全回収でありつつ、尺の都合であらすじ等も全てカットした上で矢継ぎ早に展開が進んでいくのでテレビシリーズを最初から最後まで把握していないとさっぱり着いていけないと思います


3年前、小学4年生の牧之原翔子ちゃんは将来のスケジュールという学校の課題を書けずに思い悩んでいた…
実は翔子ちゃんは心臓移植を受けないと治らない病に侵されており、中学の卒業を待たずしてこの世を去る運命にあるのだという
3年後の12月8日、花楓の人格と記憶が元に戻る騒動が落ち着いた梓川家に来訪者が現れる
それは梓川咲太の初恋の人であり、咲太に心の支えが必要なここぞという時に現れる大人の姿をした牧之原翔子さんだった
無理矢理に梓川家に居候する翔子さんと、それを良しとしない現・彼女の桜島麻衣さんの間で火花が散る
そんな修羅場も落ち着かないまま、咲太は病院で中学生の姿の牧之原翔子ちゃんと出くわす
翔子ちゃんから幼い頃から入退院を繰り返している事や心臓移植に関する話を打ち明けてもらった咲太は、翔子ちゃんと翔子さんが同時に存在するのは翔子ちゃんの未来への不安が起こした「思春期症候群」の一種だとして解決策を模索する
やがて翔子さんは移植手術を成功させた未来からやってきた事、そしてその心臓は咲太の心臓である事が明かされていく
翔子ちゃんを救う為、咲太は自分の命を捧げるべきなのか困惑する…


テレビシリーズのレビュでも書きましたが、このシリーズは【ゼロ年代ヲタク文学の総決算】です
○○の“パクリ”と見下すことは簡単なのですが、その一言では片付けられない高尚な、ヲタク文学への愛とリスペクト、そしてSFへの昇華が込められてる作品だと思うのです
その上で今作では2010年前後に隆盛を極めた作品の要素も補完する方向にシフトしています
具体的にオイラが思い浮かべたのは『Angel Beats!』『CLANNAD』『STEINS;GATE』『アスラクライン』辺りです


また、主題に“生命の選択”や“人は何の為に生きていくのか”という普遍的な内容を孕んでいる為、今後新たに世に出てくるであろう無数の作品達と今作を比較してみるのも面白いと感じました
つい昨日も『響けユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』(「がんばったね」のくだりについて)や『ミュウツーの逆襲』や『トイストーリー4』や『ニノ国』(生命の選択や自己犠牲を美化するか否か)に絡めて『青ブタ』の方が上手く纏められてるのでは?とか、そんな話ばっかをぽ~か~さん達と話してましたw
アニメだと自己犠牲って美談として描かれがちですが、冷静に考えて17歳の少年が自分の命を捧げる、なんて事が良い話なわけがない
クライマックスまで観ていただければお解りの通り、今作は自己犠牲を否定する作品なんです


もちろん本編の全体の出来栄えがとにかく素晴らしい
ざっくり言って“お涙頂戴モノ”ですのでハッキリと苦手な人の方が多い内容だとは思います
でも面白くなかったらオイラだって計11回も劇場に足を運びませんからねw
人生で一番多くリピートした映画になりましたよ
テレビシリーズから順当に考えると今作は“翔子のお当番回”と考えたくなりますが、これまでもヒロイン達を救う為に必死になってきた咲太が、遂には翔子の為に自らの命を捧げなければいけない、とまでに追い詰められます
そしてこの絶体絶命の咲太の助けとなるのがテレビシリーズで咲太に助けられたヒロイン1人1人だというのがアツい
この辺のくだりは涙を誘う展開と熱量を感じる展開が交互に繰り返されて非常に滾るものがあります
そして広い意味で今作をもってしてシリーズ全体の“咲太の物語”に一区切りが着くことに気付くと思います
咲太を演じた石川界人さんは今作を持ってして完結とするのが一番幕引きに相応しいのでは?と、今後続篇があるとは思っていないようです


それにしてもこれほどの内容を89分に纏め上げた横谷さんの脚本力、それをテレビシリーズ終了から僅か5ヶ月弱で実現した増井監督率いるスタッフの手腕、そしてキャストによる渾身の演技、どれも大変素晴らしいです
先日、スタッフトークショーに参加してきましたが89分という尺は予算の都合上の絶対条件だったそうです、本当にお疲れ様でした
逆に濃密に内容が詰まったテンポ感こそ『青ブタ』だと思うのでこの選択は結果的に正解だと思いますb
最近、アニメ映画にタレントキャストは必要なのか?という話題を度々目にしますが、逆に考えればプロ声優の底力を感じる映画こそがこの『青ブタ』なんだとも思いますね
それにテレビシリーズからこんなにも早期に映画化の企画が為されたにも関わらず、キチンとした作品を完成させたことは本当に賞賛されるべきことだと感じます
完成が遅れて延期に次ぐ延期とか、そもそも企画された枠の中に納まらずお蔵入りとか、完成したものが極端に低クオリティ…とかいう作品も蔓延っているのが現代のアニメ業界の現実ですからね


唯一失敗と言える事を強いて挙げるのであれば、テレビシリーズ放送前から映画化が決まってたので作品人気の度合いが計り知れず、ファーストランの上映館が経ったの31館しか稼げなかった事でしょうか
おかげで連日満員、入場特典はおろかパンフすら瞬殺
あんなバズり方をするアニメ映画は至極久々です


ところで『青ブタ』の場合、テレビシリーズから一貫していた内容を短い尺に詰め込むことや、音を減らしてセリフを聴かせる、といった演出類が“映画だから”と奇をてらわずに実行されてるのが褒め称えたい
特にエンドロールでいつも通りのエンディングテーマ『不可思議のカルテ』で締め括るというのが感無量


オイラの一番お気に入りのシーケンスは12月31日の晩、ICUの前で寝てしまう咲太がこれまでの全ての出来事が走馬灯のように振り返えられていくフラッシュバックで時間が巻き戻る様を表現したカットですね
あの場面に合わせて作った、というfox capture planのBGMのピアノリバースがバッチリとハマっているのが気持ち良いです


正直いまは何の映画やアニメを観ても『青ブタ』との対比になってしまうwという我ながらメンドクサイ状態に陥っていますw
それほど今作を心の底から好きになれているのです
とにかくいま言いたいことを要約すると、今作に携わった全ての人達に
「ありがとう」
「がんばったね」
「大好き」
を伝えたい
これに尽きると思います


はなまる頂けましたかな?w


【おまけで追記】
双葉の髪型がポニーテールとナチュラルロングが日によって変わっていることに気付いた方もいると思います
何か法則があるのかと思い、テレビシリーズ含め"双葉の髪型のみ"を注視して鑑賞した結果を報告します
ずばり日付の末尾が奇数か偶数かで交代してることに気付きました!
…なんだそれだけかって?
基本的に日付の末尾が奇数だとナチュラルロング、偶数だとポニーテールになってました
これはテレビシリーズ8話で2人の双葉が融合した後の9月1日以降、両方の双葉がお互いを尊重し合っている、というメタファーなのでは?と受け取ってます
もちろん髪型以外の性格描写には変化は見受けられません
ちなみに映画劇中で咲太が「大人の梅ソーダ」を呑んだ際に一度リセットされ、奇数日がポニーテール、偶数日がナチュラルロングになってます
その後の大晦日から年明けに掛けて再リセットが起こり、ラストシークエンスの1月6日、つまり偶数日にはポニーテールに戻っています
何が言いたいのかって?
どっちも可愛いので両方交互に出て来てお得感凄い!制作スタッフGJ!って話がしたいだけですよw


【備忘録】
新宿バルト9で5回、川崎チネチッタLIVE ZOUNDで1回、川崎チネチッタ5番スクリーンで1回、ユナイテッドシネマアクアシティお台場で2回、EJアニメシアター新宿で2回、下北沢トリウッドで1回、立川シネマシティ シネマツーcスタ極上音響上映で1回
合計13回劇場で観て名実共に最も映画館でリピートしてる映画です
スタッフトークショーの増井監督、キャラデの田村さん、木田Pのサイン色紙持ってます

投稿 : 2024/03/23
♥ : 31
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

初日舞台挨拶にも行ってきました

~・~・~・~・~公開記念舞台挨拶に行ってきました~・~・~・~・~

第一希望の上映後舞台挨拶は落ちて
上映前舞台挨拶に行ってきました

上映前ということはつまり
これから見る人に向けたメッセージですから
原則ネタバレ無しということです

本当はネタバレありで面白い裏話をたくさん聞ける
上映後舞台挨拶の方が好きなのですが
まだ観ていない大多数の方にも
ネタバレなしでトークの内容をお伝えできる点は
いいかもしれませんね

原作は現在読んでいる途中で
まだ劇場版相当部分に辿り着いていませんが
映画の内容は原作の6巻と7巻にあたるようです
TVシリーズは
1巻バニーガール先輩
2巻プチデビル後輩
3巻ロジカルウィッチ
4巻シスコンアイドル
5巻おるすばん妹
までを中心に
最終話で6のエピソードを少し添える形で
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
という題名で放送していましたが

今回の劇場版は
6巻ゆめみる少女
7巻ハツコイ少女
の二つを
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない
というタイトルでアニメ化しています

1~5巻がそれぞれ
麻衣、朋絵、理央、のどか、かえでの話なので
舞台挨拶に行くまではゆめみる少女という題名から
翔子がメインの話だと思っていました
しかし舞台挨拶でこれから見る人たちに向けて監督から出た言葉は
「TVシリーズはそれぞれの女の子達の話でしたが
劇場版は咲太の話です」
というもの
そして実際翔子が重要な役割を担って入るものの
咲太が自身に起きている思春期症候群を解決するため奔走する話であり
TVシリーズで少しずつ蒔いてきた伏線を
がっつり回収する構成になっています

したがってTV版見てないよ!という方は
これを観る前にTV版を見てくるか
原作小説を5巻まで読む必要があります

逆にTV版を観たのであれば
ぜひ劇場版もセットで見るべきだと思います
TV版とは独立したエピソードというよりは
TV版の完結編とでも言うべき作品なので
(原作はそこで完結せずにそのまま続いていますが)
これを見ることでTV版の評価も変わるんじゃないかと思います

一般公開前ということもあり
内容に関してのより突っ込んだ話は控えることにして
一般公開後に原作読了状態で
再び劇場に足を運ぶ予定なので
そのあとでまたレビューしようと思います

おまけ:舞台挨拶雑感(ネタバレ無し)

{netabare}監督:増井壮一

4日前まで今日が何曜日かもわからないような
忙しい生活を続けていた
ふらふらと入ったコンビニで
ちょうど青ブタコラボをやっていて
コラボ商品をぼんやり眺めながら思ったのは
「へぇ・・・青ブタ映画やるんだなぁ」

あんたがボロボロ二なりながら作ってるやつだよ!

梓川咲太役:石川界人

作品の見どころを聞かれて

「人間の限界を越えようと頑張ったけど
実際には全然できてなかった
あれは山寺宏一さんにしかできないやつだと思う」

簡単に説明するとテンションの違う二人の掛け合いを
一人芝居でこなさなきゃいけないシーンがあるんですね
実際には無理だったということなので
おそらく2度に分けて録ったのだと思います

彼は山ちゃんにしか無理と言っていましたが
君嘘フィナーレにおける朗読劇では花江夏樹が
公生と黒猫の一人芝居を見事に生で演じきっていましたよ?(・x・;

桜島麻衣役:瀬戸麻沙美

水瀬「アフレコがだいたい・・・2月くらいだったと思うんですけど」
瀬戸「あれ?3月じゃなかった」
石川「いや4月だったような気も・・・」
瀬戸「それはないよ!4月じゃ昨日じゃん!」

いや・・・昨日ではないと思うよ?
というかそこはそんなに掘り下げ必要かなw?

牧之原翔子役:水瀬いのり

事前情報の無いサプライズ登壇でした
水瀬「この後でみんながツィッターとかにあげて
私のファンが悔しがるやつですよ(にやにや)」
石川「でも、絶対欠かせない役だし、水瀬さんのイベントスケジュール確認して、サプライズ目当てでここにきてるファンもいるかもしれませんよ?」
水瀬「・・・」
司会「今日水瀬さんが来るのを予想してここに来た人っていますか?」
ぱらぱらと手が上がったのを見て、心の底から嫌そうに
水瀬「怖っ!!」

ファンにそういう態度とってるとまた換金所のババァって言われちゃうよw

思春期症候群の話になって
それぞれどんな思春期を送っていたかという質問になりました

監督:増井壮一

「高校の時は勉強とか全然してなかった
数学の二階建ての公式が覚えられなくて
こんなもの覚えて俺の将来に何の役に立つのか?
と先生に訊いたけど
『とにかく覚えろ!』しか言わないから
それ以来勉強するのをやめた」

まぁ勉強なんかしなくてもほかの手段で食べていけるなら
それはそれでいいと思いますねw

梓川咲太役:石川界人

石川「高校生くらいの頃は・・・周りに誰もいませんでしたね」
司会「それはぼっちというやつでは?」
石川「人の傷をえぐらないでください(悲)」
石川「まぁ・・・人間が嫌いでしたからね・・・」

桜島麻衣役:瀬戸麻沙美

瀬戸「高校に入って知り合いが全然いない環境になったのをきっかけに
いわゆる高校デビューってやつで
クールな一匹狼キャラになろうと思った
そういうのがカッコいいと思ってた
でも入ってすぐにクラスの子に話しかけられて
すぐ仲良くなって部活とかにも入って
全然そういう感じにならなかったw」
石川「( ゚д゚)<・・・」

一匹狼がカッコいいとか言い出した時は
石川君のフォローしてあげるのかな?
とか思ったんですが最終的には
石川君のぼっちぶりが際立つ方向にw

牧之原翔子役:水瀬いのり

水瀬「高校生くらいの頃は
大人のどこがえらいのか?
ちょっと30㎝くらい大きいだけで
なんでそんなに偉そうなのか?
オーデションに行っても
お前ら私を評価するとか何様のつもりだよ!?
って思ってました」
瀬戸「評価してもらうために自分からオーディションにきて
評価されたくないって矛盾してますねw」
水瀬「ほんとその通りですよね
まぁそれでたくさん炎上したりもしました・・・」
瀬戸「自分からほじくり返さないでいいからw」

どうやら炎上の件を多少は気にしている模様w
{/netabare}

~・~・~・~・~公開記念舞台挨拶にも行ってきました~・~・~・~・~

原作をしっかり読んだうえで初日舞台挨拶に行き
その翌日に3回目をあにこれメンバーといってきました

これでもかというくらいぎゅうぎゅうに詰め込んだ作品なので
原作からはいろいろ削られてる部分があったり
地の分の説明が無くなってわかりにくくなっているところがあったり
原作で補完してから見た方がより引き込まれる作品でした

実際初見のときより原作読んでから見た2回目の方が
一人一人の細かい心情まではっきりとわかって倍くらい泣けた
というか上映時間の半分くらい泣いてた気がします(つдT)

おまけ:舞台挨拶雑感(ネタバレ込み)

{netabare}司会(天津向)

どうも!司会のムカイオサムでーす

へー・・・天津の向って下の名前おさむだったんだね
とか思ってたら

梓川咲太役:石川界人

石川「どうも梓川咲太役の向井理です」
向「それさっきダダ滑りだったから!
  傷口に塩塗り込まないで!
  大体やったらバカウケだよって煽ったの君らでしょ!」
石川「いやー・・・面白かったですよね?」

観客に同意を求めるもまばらな拍手

向「義理の拍手すら最低限じゃん!」
瀬戸「そろそろ挨拶してもいいかしら?」
向・石川「…」

初日の映画のヒットの話になって

石川「僕いつもエゴサしてるんですけど・・・」
周りがみんなかわいそうな目で見るのを受けて
石川「エゴサ位したっていいだろぉぉぉ」
周り「・・・」
石川「エゴサして全部のツイート読むようにしてるんですけど
  #青ブタがトレンド入りして
  読んでも読んでも読み切れなくなってる
  嬉しい悲鳴」
水瀬「皆さんこれ終わった後タグ付けてつぶやけば
  もれなく石川さんに読んでもらえますよ!」

たぶん客層的にいのすけに読んでほしいオタクの方が多いと思うんだw

桜島麻衣役:瀬戸麻沙美

「初日舞台挨拶ももう4回目
朝から初日舞台挨拶してきましたが
ようやく初日なんだなぁって実感がわいてきました!」

いやもう夕方だよ!
これ最後の舞台挨拶だよ!
初日の上映終わっちゃうよ!

牧之原翔子役:水瀬いのり

「最初にタイトルを聞いたときに受けたイメージとは全然違ってすごく素敵な話だった
みんなが自分を犠牲にしてでも誰かを救いたいっていう
すごく優しい世界だった」

青ブタは本当にタイトルで損してる作品だと思う・・・

古賀 朋絵役:東山奈央

「キグルミの咲太はどういうつもりで飛び込んだのかすごく気になってます
結果的にはとってもいい結末を迎えたわけだけど
ああいう風になるって事前にはわからなかったわけじゃないですか
私の考えでは咲太はあの時代の咲太を助けて死んで
自分の心臓を翔子ちゃんにあげて
麻衣さん含めた全員を助けるつもりだったんじゃないか?
って思ってます」

なるほど・・・確かにあの結末は結果論で
最悪はねられた方の咲太に収束して
何一つ解決しない可能性もあったわけだなぁ

さすがインテリ声優目の付け所が違う!

双葉理央役:種﨑敦美

(見どころを聞かれて)
「全部が見どころ
見どころが思いつかないんじゃなくて
見どころしかないんです
私もう3回見てるんですけど
見るたびにどんどん序盤の何でもないようなシーンが好きになっていって
後半のいろんなシーンも含めて
全部が見どころだと思ってます」
・・・というようなことを
たどたどしく断片的に
あの独特の話し方でしゃべっていました
しかしそれだけ引っ張っても最後には
「踏切で最後に理央が小声で感情を吐き出すところ」
と無理やり見どころを吐かされていましたw{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 30
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

藤沢バタフライ・エフェクト

6月に本作を劇場鑑賞した帰り路……。

俺は長い間、自己責任論に蝕まれ、
自分がどうにか助かればそれで良いと言う人生を歩んで来たけれど、
このままじゃお前、いくらなんでも、もうダメだろう……。
との強烈な観念に襲われました。

寄付や募金なんて学校や職場の同調圧力に屈した時以外、
ほとんどろくに手を差し伸べてこなかった男が、
この映画をキッカケに俄に毎回少額ながらネットで寄付とかやり出している……。


本作の評価は?と聞かれれば、
劇場鑑賞後の時点だと、TVアニメ版からの流れを汲んだ良くできた続編映画。
原作未読組の私にとっては想定以上に内容の濃い展開が詰め込まれて、
一回観ただけだと、ちょっと理解が追い付かない&忙しいかも?……位の感想。

劇場鑑賞後の自分の心に起こった現象と作品との因果関係解明などの難題を前に、
長らく書きあぐねていた本作のレビューを年内投稿するため、
寒気強まる季節の威も借りて、先日、レンタル配信で再鑑賞しました。

二回目観て、限られた尺内に、複数の"思春期症候群”が絡まる複雑なシナリオを、
破綻なく成立させつつ、しっかりとキャラ総出演&見せ場あり。
相変わらず毒キツめの"青春ブタ野郎”ギャグ?(笑)も散りばめられた。

私の作品理解度も上昇し、素晴らしい続編映画に格上げされたものの、
やっぱり、TVアニメ版振り返りもOP主題歌も一切ないまま濃厚な本編に突入して行く、
事前予習必須のご新規さんお断り映画なんだよな……。
今年は単体の良作アニメ映画も豊富にある中で、
他の方に広く薦められるか?と言う観点からは優先順位は高くはならないよな……。
との感想は変わらず……。


けれど、私の人生に影響を与えた作品と言う意味では、
本作は今年ぶっちぎりのNo.1でした。

ほんの小さな心境の変化が世界に奇跡を起こすと信じることができた。
私の人生が切り替わるタイミングとかち合ったこと等を考慮しても、
本作のシナリオには、完成度に裏打ちされたパワーがあったのだと思います。


本シリーズの正ヒロイン・麻衣先輩は
TVアニメ版でもサブヒロイン回を経る度に"正妻力”が増していった印象ですが、
本劇場版のそれは極め付けと言って良いと思います。

レビュータイトルは2004年アメリカ映画『バタフライ・エフェクト』より。
「ブラジルで蝶が羽ばたくと、テキサスで竜巻が起こる」
小さな差異が大きな変化をもたらすカオス理論「バタフライ効果」をシナリオに取り込んだ、
野心的なSFスリラー映画。

私は主人公&ヒロインらのピンチを『バタフライ・エフェクト』の鑑賞記憶とも重ね合わせて、
ドキドキしながら本作を観ていましたが、
それだけに咲太&麻衣先輩の決断の凄まじさが倍増した感じ。


『バタフライ・エフェクト』では最後……(※重大なネタバレ)
{netabare} 主人公青年はヒロインと幸せになろうと過去をいじると、誰かが不幸になると悟る。
だからヒロインと親密になる過去をなかったことにして、皆を守る決断をする。
そして過去を改変する手段を処分し、ヒロインとは赤の他人として生きていく……。
と言う、運命を変えるリスクの重たさを思い知らされる、
かなり哀しい"ハッピーエンド”でした。{/netabare}


対して本作では最後……(※重大なネタバレ)
{netabare} 咲太は、翔子ちゃんの過去の心境を変えることで、
中学時代の咲太と翔子さんが出会わない未来を選択する。
これは『青ブタ』がここまで紡いできた物語を、
丸ごとリセットしてやり直すことを意味する。

決断前の未来も、咲太と麻衣先輩が二人でいられる割とマシな未来であったはずですが、
これを捨てて改変すれば、咲太と麻衣先輩が全く出会わない未来すらあり得る。
しかも、過去を変えた記憶は手段も含めてせいぜい夢で残り香として見る程度。
気に入らない未来だったからって、やり直しはまず出来ない。

それでも彼らは再び出会い、世界を善意で満たして、
正真正銘のハッピーエンドを掴み取ってみせました。

運命を変えると言う大きなリスクを取ってでも
咲太との未来を信じて決断した麻衣先輩マジ半端ないです。{/netabare}


麻衣先輩どんだけ咲太との運命の赤い糸に自信持ってるんですか!?
今後、"青春ブタ野郎”の眼前にどんな美少女が現れても
麻衣先輩にはまるで勝てる気がしませんw


6月の鑑賞時、夏を前に12月のシナリオなんて季節的にチョット……(苦笑)
と思ったのも事実w
けれどBD/DVD発売&配信レンタル等が始まったこの冬ならば、
おうちで聖夜のムード取り込みも含めて、季節の効果も見込めるはず。

私にとっては2010年代でも指折りの年末クリスマス映画としても、
心に残る作品になりそうです♪

投稿 : 2024/03/23
♥ : 45

88.3 7 シリアスでラブコメなアニメランキング7位
ココロコネクト(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (4671)
22214人が棚に入れました
私立山星高校文化研究部内で次々と起こる実際ではあり得ない不思議な現象、<ふうせんかずら>による謎の企み、それにより主人公八重樫太一をはじめ永瀬、稲葉、桐山、青木の友情が成長していく。

声優・キャラクター
水島大宙、沢城みゆき、豊崎愛生、金元寿子、寺島拓篤、伊藤静、藤原啓治、大亀あすか、佐倉綾音、田中敦子、小野友樹、石原夏織、上坂すみれ、内田真礼、戸松遥
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

<17話まで視聴完了> ミチランダムに見たむき出しの感情

<14話~17話 ミチランダム>

心の声というものは、他人には聞こえない。
表情でなんとなく本音がわかる場合もあるけれど
大抵は皆、表には出さない部分があるもので。
それは嘘というものばかりじゃなく、思いやりからだったり
気遣いから来るものなわけだけれど、度が過ぎるとキャラを
演じてるようになってしまう人も出てきたりする。

見せたい自分、相手に求められてる自分を演じきる。
それは時に必要な場面もあるけれど、実際疲れる。
理想と現実、表の自分と裏の自分の距離があればあるほど苦しむ。
もっと、自分の思うままに行動できて、ものが言えたら・・
「ミチランダム」の今回の4話はなかなか濃くて良かったと思う。
登場人物それぞれの心理描写、心の変化、本音むき出しの激しい感情が
ものすごく伝わってきて、リアルだった。

人の本質なんて、本当は自分でさえ気づけてない部分が
あったりするのだよね。
あけすけに何でも言っていいわけじゃないし、時には気遣いも必要。
それでも、できるだけ本音で何でも話し合える友達がいたら
それはとても幸せなことだと思うし、そういう相手は大切にしたい。

伊織中心の今回の話だったが、デレ稲葉も相変わらず可愛かったし
太一の小悪魔風味な妹なんかも面白かった。

ところで・・この作品、まだ続くの?
最終回なのか、なんなのか・・・
------------------------------------------
<13話の感想>

14話からはミチランダムが配信という形で始まるようだが
TV版の最終回は観終えたので、一旦区切ろうと思う。
っていうかさ、なんでこのカコランダムを最後に持ってきたかな。
これ、順序変えたほうがもっと爽やかに感動して終われたんじゃないかなぁ?
例えば、カコランダムは「ヒトランダム」のあとに持ってきて
{netabare}
「キズランダム」の稲葉の告白で終わらせたほうが最終回らしく
また、次の「ミチランダム」に繋げやすかったんじゃないの?
まぁでも、伊織の家庭の問題解決が5人の絆を深めることにもなるし
フウセンカズラとの兼ね合いもあるから仕方ないのだろうけれどね。
{/netabare}
でも今回のカコランダムの後にどうせまたミチランダムがくるなら
って、正直思ってしまった。

それだけ、出だしが良くて期待していたからね。
毎回、いろいろ感じさせてくれるストーリーだったし、
彼らのフレッシュな魅力と、さまざまな経験を経て培われていく友情が
観ていてとても好感持てたので。

今回、すごく共感できたのは「どんな過去であっても否定しない」ってこと。
いろいろな過去が人それぞれあって、時には辛かったとしても
それらがあって今現在の自分があるわけで。
過去を否定してしまったら、自分を否定してしまうし
過去をないものにしてしまったら、自分を消去してしまうことになる。
もし、やり直しができる能力をもらったとしても、それでは
せっかくの経験と学習が泡になってしまう。
{netabare}
だから今のままでいい、って決心した伊織は清々しかった。
{/netabare}

そこには、仲間達との強い絆で結ばれた自信が伺えた。

喜び、哀しみ、愛しさ、せつなさ・・それらを経験して
時には激しく衝突し、時にはやさしく労わりながら
お互いを理解しあってきた彼らは、1人1人がすごく成長できたと思う。

辛い部分もあるけれど、100%目をそむけて逃げるのじゃなく
立ち向かうことも必要で、だけどそこで大事なのは・・・
一人だけで何でも背負って解決しようとしないこと。
仲間を頼りにしたっていいのだ、困った時は甘えたっていいのだ。
そんなことを考えながら観て、自分にも言い聞かせていた最終回だった。
-------------------------------------
<12話の感想>

今回は青木と唯がメインのお話。
時間退行している間の過去をリアルに見ることで
部員たちそれぞれが理解を深めていくとともに
本人もまた、内面的に成長があるようで。
過去にさかのぼって、その時の自分に会えたら忠告したいと
思うことが時々あるけれど、なんとなくそれに近い感覚。

誰にでもターニングポイントとなった時期が過去にいくつも
あって、でもそれを乗り越えることで強くなったり
今の自分に自信を持てるようになるのだよね。
今回のカコランダムはそれをみんなで共有して
記憶していくことに意義があるのだろうな。

さて太一は次週どうなるか?最終回だったかな?
見逃せません。
--------------------------------------
<11話の感想>

今回からは時間退行が始まってしまったようで。
太一以外のメンバーはそれぞれ11歳の頃だったり6歳の頃だったりと
さまざまな何らかの意味がある時期に一定の時間帯だけ退行する。
彼らはその頃の想いや出来事を思い出し、高校生の今とは違う何かに
気づいていっている様子。
しかし太一だけは「ナイト」としての役目があるということで
時間退行体験はない模様。さてこの「ナイト」とは?
当然、彼の今までを見ればわかるけれど、自己犠牲的な性格を
最大限に利用することで、また利用せざるを得ない中で
太一自身にとっても何らかの気づきになるのかも。
それにしても、幼くなった稲葉や伊織たちが可愛かったーw
----------------------------------------
<10話の感想>

観ていた日の個人的な気​分と稲葉が重なってしまって、
彼女と同じくらい泣いてしまった。
タイミングよく伊織に欲望開放が起きたからというのもあるけれど、
稲葉に叫ぶようにして言い放った言葉の数々は、自分の心にも突き刺さって。
だけどそれは不愉快じゃなく、むしろすごく嬉しい言葉で。

人には長所も短所もある、大好きな部分もあれば嫌いな部分もある。
でも、ひとまず全部通してその人を受け止め、受け入れる。
それは「ほんとうの友達」として認めるということ。
たとえ恋敵になったとしたって正々堂々と取り合う。
どちらが勝とうが、そんなことで自分達の友情は壊れない。
そう言い切ってくれる鮮やかで熱い友情は、見ていて心地良いし
とても共感できる。

言いたいことを友達に言う以上に、
相手が言いたいことをこの胸に受け止めることのほうが
ずっと深く友情を感じるものなのだなと、あらためて感動した。
幼い子どものように泣きじゃくったり、嬉しそうに笑ったり
そんな稲葉の表情豊かな部分が初めて観れたのも良かった。

伊織もすごくいい子だけれど、さて・・今後の展開はどうなるのかな?
すごく気になる~
---------------------------------------
<9話の感想>

そっかーイナバーンの大事な話は次週に持ち越しかー
まぁ観ているこちらは、もう薄々気づいているのだけど。
彼女の葛藤、視線が痛いほどよくわかる。
次週が今からとても楽しみ。

人は誰もみな、望んでいなくとも傷つけあってしまうことが多くて。
そこで亀裂が深く入ったままなら、友情もそこまで。
でも、傷つけられたり傷つけてしまった経験は、人を学習させ成長させる。
それまでどんなに長いこと閉じこもっていたとしても、
ひとりだけではどうにもならない問題もあるからね・・

この作品は、高校生達のフレッシュな日々と暗鬱とした想いとの
ギャップをリアルに見せながら、心開くとはどういうことか、
真の友情とはなんなのかを伝えているような気がしている。
-----------------------------------
<8話の感想>

人は誰しも、誰かを傷つけてしまうもの・・なのかも。
傷つけあうことを恐れていては前に進めない。
傷つけられた時以上に、相手を傷つけてしまった時のほうが
ほんとうは絶望感って大きかったりするよね。
そんなことを想いながらの今回のお話。
まずは視野を広げようじゃないかと。
一番大切なものは何か、自分はどうしたいのか?
目先のことに惑わされずに、見極めることが肝心。
{netabare}
一旦、5人はバラバラになってしまったかに見えるけれど
それは今後の結束を高めるための第一歩になるんじゃないかな?
{/netabare}

今回は特に学級委員がいい仕事してた(笑)
--------------------------------------
<7話の感想>

相変わらずテーマがブレることなく、深い。
精神医学的な分野からじっくり考察してみたくなるけれど
それは最終回が終了して、私に余裕があったらにしようと思う。
今回は欲望開放というより、衝動開放って感じだったかな。
抑えきれない衝動を吐き出す、普段は理性で抑えることが
できている言葉を、言い換えることなく素のままぶつけてしまう。

{netabare}
結果的に本人は、心が開放されるからスッと落ち着けるものの、
一度口に出した言葉は新たな傷を生み出すし、記憶はそう簡単に
消えてくれはしないから。
でも、彼らにとって唯一の救いは、これが「ふうせんかずら」の仕業である
ってことがわかりあえていること。
責任の所在がハッキリしているから、彼らは結束していられる。
でも、そろそろ大きなシャッフルが出てきてもいい頃かもね、物語的には。
{/netabare}
------------------------------------------
<6話の感想>

おぉ・・やっぱり再び登場したか、ふうせんかずら。
今度の現象もなかなか厄介ながら深いところを突いてくるよね。
人の心には必ずといっていいほど、何らかの傷や劣等感があるわけで。
表面では取り繕っているものの、一人になった時
それらはある日突然芽を出し始める。
特に表と内側の差が激しい稲葉や永瀬は危なそう。
ますます次回が見逃せなくなってきたわ。
--------------------------------------
<5話の感想>

今回は、いろんな意味でとにかく必見。
後半、うるうるきてしまったけれど、ふうせんかずら・・
アンタ何者なんだ!?
{netabare}
どうやら1話から続いていた人格入れ替わり現象はこれで一段落?
{/netabare}
でも、まだまだ別の現象が起きて、彼らの心をかき乱したりするのかな。
けど、悪いことばかりじゃなく、何かしらそういった体験で
得るものがあるってことに気づいていく彼らなのかもね。
-----------------------------------------
<1話~4話までの感想>

横浜を舞台に、私立高校文化研究部の部員5人に次々と起こる不思議な現象。
例えば、AさんとBさんの人格が入れ替わって大騒ぎしているとすぐ戻ったり。
今度はCさんとBさんDさん、3人の人格が入れ替わったり。
外見だけは変わらないまま中身が変わるというと、だいぶ昔に
大林監督が撮った小林聡美、尾美としのり主演の映画『同級生』を
思い出さずにいられなかった。

まだ思春期を卒業していない年頃の男女が入れ替わってしまうって
もうそれだけでセンセーショナルなわけで。
まずは膨らんだ胸を触ってみたり、トイレに駆け込もうと、
女子生徒の姿のまま男子トイレに蟹股で飛び込んでみたりと
描写もなかなかリアル。

そしてどうやら、この物語の見どころは、
1人1人中身を入れ替わってみることで、相手の家庭の事情を知ったり、
トラウマに気づかされたり、今まで表面には見せずにいたそれぞれの
悩みが暴露されていくことにより、それらを部員たちが知って
以前よりいっそう理解を深め合おうとする姿なのかもしれない。

テーマとしてはサイコサスペンスっぽくも演出できる内容だけれど、
OP曲からして朗らかに明るいのも、深く考えれば考えるほど
どっちなんだろう?と気になってくるし、まだもう少し観ないと先が読めない。
そして当然、それが楽しみでもある。

とにかく、5人の人物背景がとても興味深い。

【八重樫太一】
{netabare}
プロレス好きの理由は「受け身の美学」と言う主人公=八重樫太一。
天然で、正直で、生真面目で、困っている人や苦しんでいる人を
助けずにいられない性格で、しかも代わりに自分がその痛みを
背負おえばいいと思ってしまうような面がある。
観ていてこの太一が自分と性格が被る部分があるので
女の子から「自己犠牲野郎」などと呼ばれるとズキンっときてしまう(苦笑)
彼の今後の課題は、「自分」の本音をさらけ出すことかもしれない。
{/netabare}


【永瀬伊織】
{netabare}
なんと母親が次々に夫を代えるものだから、父親になった人が何人もいるという。
さまざまな父親という他人と接する間に、相手に求められているものを即座に
察知する能力が備わり、演技してしまう癖が抜けずにいる。
そのため「自分」がなくなってしまっていることが悩みの種。
学校でもハイテンションな振る舞いをしているが、自宅で1人の時の彼女を
観た感じ、太一ととても似たもの同士な雰囲気がある。
{/netabare}


【稲葉姫子】
{netabare}
歯に衣着せぬ物言いで、ズバズバなのは観てて楽しいけれど、
こういう人間こそ、本当は深い闇があったりするもので。
メンバーの中で一番クールで大人びた印象。言葉遣いは男っぽく、
やや乱暴な感じもするが、感受性は人一倍強いように感じる。
そう思っていたら案の定、4話で「人間不信」が発覚した。
それでも、彼女みたいな人は周囲の人間との交流次第で大きく化けるはず。
付き合い方は難しいが、じっくり腰をすえて縺れた糸をほぐしていきつつ、
ある程度の距離感は必要なんだろうな。。と思う。
{/netabare}


【桐山 唯】
{netabare}
メンバーの女子の中では、一番女子力が強そうでいて、実は男性恐怖症。
空手を習っていたりもしたが、やめた原因も男性恐怖症になった原因も
同じところにあるというが、太一のおかげで徐々に立ち直りつつある感じ。
{/netabare}


【青木義文】
{netabare}
今で言う少しチャらい感じの印象を持つ男子だが、実際は心優しい人であり。
こういう男子ってけっこう純粋で繊細で、一途だったりするのだよね。
ただ、表現方法的に不器用なだけ(笑)
一昔前だと体育会系もこんな感じだよね。
{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 129
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

これからの人生にヒントをくれるテーマ

原作未読。

文化研究部の5人の元に、「ふうせんかずら」と名乗る人物が現れる。
ふうせんかずらの力で、5人の感情を混乱させる不可解な現象が発生。

・人格入れ替わり
・欲望解放
・時間退行
・感情伝導

どうやってそれに対処していくかが描かれる。


人間の心理を扱った珍しい作品。
かなり挑戦的な内容で、人間の心に詳しくないと描けません。
もちろん、細かく見れば穴はたくさんあったと思います。
しかし、ざっくりと表現されつつも、メッセージは十分に伝わってきました。


テーマは読んで字のごとく、「心」と「つながり」。

・本来持っている自分を知る
・感情の変化へ対処する
・時と場所で性格を使い分ける
・自分が本当に望んでいることを見つける

どれも成長していくうえで大事な要素です。
そのあたりのポイントをしっかり押さえています。


このアニメには、ユニークな5人のキャラが登場します。
私にはそれぞれが「人が持っている性格の一部分」に感じられました。
「性格」というのはどの部分が強く出ているかの違いでしかないのかもしれません。


「その場をうまくやりすごすために、自分を演じる」というセリフがあります。
いわゆる仮面です。

こうやって仮面を被って生きていくことは、社会生活を営むうえで必要不可欠です。
その切り替えが多く発生するほど、本来の自分を見失ってしまいます。
本当の自分を見つけるというのは並大抵のことはありません。
探すだけでも相当なエネルギーを消費します。
{netabare}
ただでさえ仮面をかぶり続けてきた永瀬伊織。
14~17話で、永瀬伊織はエネルギーを完全に使い果たしました。
それを支えてくれたのが周りの仲間たち。
{/netabare}
ですから、自分を客観視してくれる人を見つけるのが理想的です。
そうすれば、自分を見失ってしまったときに助けになります。

まあ、実際には人間の心は簡単に変化しません。
周りの力を借りながら、ゆっくりと変化していくものです。

……ですが、そんな悠長に描いていたら一生かかります。
コンパクトにせざるを得ないのは仕方がないところです。

そこでふうせんかずらの出番というわけです。

ふうせんかずらの学名は「Cardiospermum halicacabum」です。
ギリシャ語の「cardia(心臓)」と「sperma(種子)」からきています。
種がハート型をしているためです。
英語では「heart seed」とも。

ふうせんかずらは、人の心に介入して成長を強引にうながす。
そんなココロの種の役割を果たしているんですね。


17話まで見終わって私の性格をキャラで分析してみました。
{netabare}
八重樫太一:6
青木義文:3
桐山唯:3
永瀬伊織:10
稲葉姫子:2
ふうせんかずら:8

伊織の「仮面をかぶり続けてきた」「ためにためまくっていきなりぶちきれる」。
これ、少し前の私にそっくりなんです。
しかも、「今までの自分があるからこそ、今の自分、そして今の仲間がいる」「過去に戻ってやりなおせるとしても、戻るつもりはない」という信念まで一緒です。
ミチランダムでは、伊織に感情移入しっぱなしでした。
人間観察や感情のコントロールが好きなところは、ふうせんかずらに似ています。
自己犠牲野郎な部分は、太一に似ていますね。
{/netabare}
こんな私ですが、これからもよろしくお願いしますm(_ _)m

投稿 : 2024/03/23
♥ : 118
ネタバレ

逢駆 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

~異路同帰~

平穏が崩れたその時、五人の関係は形を変える―――――


八重樫太一・永瀬伊織・稲葉姫子・桐山唯・青木義文の5人に起こる不思議な現象の数々。
異常現象によって文研部メンバーが抱える様々なトラウマや苦悩が浮き彫りになっていく…。
文研部5人の心の傷を、ときにコミカルに、ときにシリアスに描いた『愛と青春の五角形コメディ』

この作品で最も感心し驚かされたのが、主要キャラ5人を演じる声優陣の力です。
なぜならヒトランダムでは自分が演じるべきキャラクターはもちろんのこと、
他に4人分の役柄を演じ分けなければなりません。
それは人物ごとの話し方の癖であったり語尾のニュアンスであったり…。
視聴者に誰と誰が入れ替わったかを認識させることはとても難しいことです。
と同時に本作のような入れ替わりものが成功する大きなファクターでもあると思います。
そこを見事に表現していた職人芸には舌を巻きました。
キズランダムやカコランダムにおいても素晴らしい演技の数々に魅せられました。

◆ヒトランダム
{netabare}
『視点の転換が、悩みを解決へと導く』

文研部のメンバーが最初に体験した現象、それは「人格入れ替わり」
これによって自分の秘密を知られたり、また相手の秘密を知ってしまう危険が出てきます。
実際、唯、稲葉、伊織の3人は自らのトラウマを他人に知られてしまいました。
しかしこの現象のおかげで結果的にトラウマは解決する方向へ。
なぜなら3人とも悩みを一人で抱え込んでいたからです。
自分にとっては深刻なことのように思えても、周りからすれば案外大したことないかもしれません。
別の視点から見ることによって逆転の発想で悩みは解決できるかもしれない。
ひとりで悩まずに周りの仲間を信頼して相談することの大切さが描かれていました。
「人格入れ替わり」を体験したことによって、文研部の5人はより絆を深めていきます。
{/netabare}


◆キズランダム
{netabare}
 『相手を本当に理解したければ、傷つくことを怖れず真正面からぶつかり合え』

次に文研部メンバーを襲ったのは「欲望解放」
普段は自制している感情が抑えきれなくなるというまたやっかいな現象です。
それぞれが別の方法で文研部の関係性を維持しようとし、余計に亀裂が深まっていきます。
しかし今回は文研部という小さな枠の外にいる人達の意見によって解決への糸口が見えました。
他人の気持ちを完全に理解することなんてできない。
それでも私たちは他人の気持ちを自分の理解に当てはめようとする。
だから人は傷つき、傷つけ合ってしまう。
でもそれを恐れていては何も始まらないし何も進まない。
「ぶつかり合わないと、なかなか本当の友達にはなれないもんだしな」
キズランダムのMVPは間違いなく、藤島さんとごっさんです!
{/netabare}


◆カコランダム
{netabare}
 『昨日から学び、今日を生き、明日へ期待しよう』

今回は、12時から17時までのあいだ太一以外の4人がランダムに年齢が退行するという「時間退行」
この現象のポイントは、退行時は記憶も当時のものとなり
さらに退行が終わっても変化していた当時の記憶が鮮明に思い出されるということ。
それは心に閉まっていたはずのトラウマや後悔が再び蘇ってくるということでもあります。
昔好きだった人と唯を重ねて見てたのではないかと悩んでいた青木でしたが、
持ち前の行動力のおかげで自分の気持ちを整理することができました。
今を変えれば過去も変わる。
失敗した自分や後悔した自分、その全ての過去の自分を肯定して今を生きる。
今ある悩みの原因は決して過去にはありません。
一歩一歩しっかりと前に進むことによって、きっと未来も変わってくると思います。
{/netabare}


◆ミチランダム
{netabare}
 『自分らしくある必要なんてない、“らしさ”は後からついてくる』

感情が口に出さなくても他の人に伝わってしまう現象、「感情伝導」
想いが伝わらなくて苦悩することが一般的には多いですが、
この現象では想いが伝わってしまうからこそ生じる苦悩が伊織を中心として描かれていました。
伊織は周りに期待される自分と本当の自分とのギャップに悩み心を閉ざしてしまいます。
周囲に望まれる自分を演じ続けることはとても辛いことです。
ありのままの自分では自信がなくて、他人の目が気になって…
でもそうしないと彼女は自分の居場所を見出すことができませんでした。
しかし本当の伊織を知ってもなお、彼女を受けとめてくれた文研部メンバー。
彼女を信じ、肯定してくれる仲間がいた。
これから伊織は少しずつ自分自身と向き合い、認めてあげる勇気を持つことだと思います。
ありのままの自分を肯定してくれる場所がある、それはとっても幸せなことですね。
{/netabare}



本作のテーマとしてどのエピソードにも共通して言えることは、
「悩みは一人で抱え込まないで、勇気を持って周りに相談することが大切だ」ということ。
その部分はしっかりと伝わってきました。しかしワンパターンな展開だったことは否めないです。
他の作品では徐々に登場人物のトラウマや葛藤が明らかになっていくのに対し、
本作はその部分が〈ふうせんかずら〉によって無理やり引っ張り出されます。
これにより物語をコンパクトに収めることができた反面、主題が全面に押し出されすぎた感じが…。
とは言いつつも、全体的には楽しく観ることができました。
〈ふうせんかずら〉という存在に違和感を覚える方もいるかもしれませんが、
そこを許容できれば意外と深いテーマに考えさせられ、入り込めるのではないでしょうか。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 85

82.7 8 シリアスでラブコメなアニメランキング8位
琴浦さん(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (2434)
12319人が棚に入れました
琴浦春香は、一見普通の女子高生に見えるものの、人の心が読める能力を持つ。
しかしそのことをきっかけに、周りを疎外するようになっていった。と
ころが転校してきた早々に出会った真鍋義久がきっかけとなり、徐々に心が解され、また彼に惹かれていくのだが…。

―2012年8月にテレビアニメ化が発表された。

声優・キャラクター
金元寿子、福島潤、花澤香菜、久保ユリカ、下野紘
ネタバレ

ARTof LIFE さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

今期最大のダークフォース!6話観た感想

今期は期待大のアニメが豊富な中、この琴浦さんは現段階で1番期待できるアニメです。

6話、夏休み!
今回は夏休みに入ってESP研のみんなで海に遊びに行く、そんな日常の回でした。
しかし、{netabare}はるかーランドとか・・・、しかも森谷捕まってるし{/netabare}笑
真鍋の純情っぷりにもにやけてしまった。このヘタレが!笑
今回のED、自分的には微妙でした。
やっぱり初期の希望の花が今のところEDの中で1番好きです。
次回予告も毎回面白いですね^^
{netabare}「ブルブルー」、「ツルツルー」、「エロエロー」{/netabare}笑

5話、学園天国?
原作に忠実に進行していきます。
まあ、OP前に早速{netabare}段ボール箱が倒れてきて「完」となって終了してしまいますが笑{/netabare}
新婚ごっこ禁止とかニヤニヤです笑
というかこの回はいつにも増してニヤニヤしてしまうシーンが多くてよかったです。
{netabare}森谷教のポスターは笑えますね笑{/netabare}
エンディングが変わりましたね。「ESP研のテーマ」
もちろん歌ってるのはESP研の5人。
個人的には希望の花のほうが良かったかなー・・・

次回予告もモリモリでした笑

4話、変わる世界
今回は前回の続きで{netabare}春香の失踪後の1週間後{/netabare}から始まります。
しかし室戸大智のハッキング能力は凄すぎですw

みんなで向かった{netabare}春香の失踪先の{/netabare}駅の名前、{netabare}琴浦駅はツッコミ待ちということでいいのかな?w{/netabare}

その後は原作にほぼ忠実に作られていました。

来週からはどうストーリーが進んでいくのか、相変わらず楽しみです。

しかしこのアニメはOPとEDがセットですばらしいですね^^

3話、嬉しくて、楽しくて
だんだんとにやけてしまうシーンが増えてきました^^
真鍋が{netabare}森谷教(森谷道場)の男たちに殴られた件、ヒヨリという人間の悪魔っぷりがにじみ出ていましたね。{/netabare}相変わらず春香ちゃんは何も言わずに抱え込み、真鍋は春香のことを想い優しすぎる。

来週、{netabare}春香は戻ってくるのか?{/netabare}

原作をついに買ってしまいました!面白さはありましたがアニメでストーリーを知らないで観ている人はアニメが終わってから読むことをおすすめします。当然、ネタばれですから笑


2話、初めての……
{netabare}ESP研究会{/netabare}に入った琴浦と真鍋、部長はなんだか良い人そう^^目的達成のためにはちょっと貪欲そうだけど。
真鍋の口から琴浦に対しての{netabare}好き{/netabare}って言葉が出てきました。もうこれは急展開の予感?笑
森谷って子は典型的なのいじめっこってキャラ付け。個人的には嫌いなキャラだけれどもOPも出てきていることからこれからの変貌を期待。
OPはネットのうわさどおり春香が歌ってましたね。
早く来週にならないかなー^^


1話、琴浦さんと真鍋くん
OPが始まる10分までの時間、{netabare}とーっても鬱な展開に悲しくなる限りです。{/netabare}
しかし、{netabare}そんな展開だった分、真鍋くんとの出会いは俺自身まで嬉しくなってしまった笑{/netabare}
主人公の琴浦春香はD.C. 〜ダ・カーポ〜の白河ことりみたいですね。

OPはマクロスFのランカ・リーでおなじみの中島愛さんの「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」です。
久しぶりに癖になってしまいそうなOPです。
コシコシコシ♪でもでもでも♪よしよしよし♪かもね♪www

EDは希望の花。OPと違い優しい曲調です。誰が歌っているかはまだ謎に包まれています。誰か知ってますかー?笑

1話だけでもう4度観なおしなんてめちゃめちゃはまっちゃってますね、俺^^

来週は花澤香菜さんのキャラも出てくるといいなー^^




これから、楽しく発展していけば良いと思います。
先が気になる今期のダークフォースです。
おすすめします^^

投稿 : 2024/03/23
♥ : 44

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

第一話目から最終回のクオリティ

原作未読。

人の心を読めてしまう能力を持っている少女・琴浦春香の苦悩を描いた物語。評価が高めだったので視聴したところ、第一話目からして最終回ともいえるほどのクオリティに圧倒され、こちらも一気に最後まで観てしまったほどに楽しかった作品。

観る前は何の前情報も仕入れずに視聴を開始したため、表題『琴浦さん』やそのほんわかとした作画からは想像もつかなないほどにヘヴィな開幕に驚かされました。しかしながら主人公・琴浦春香(声:金元寿子)の可愛らしさと、もう一人の主人公・真鍋義久(声:福島潤)の人間性に魅かれ、すぐに引き込まれてしまった。

物語はシリアスと笑いのバランスがとても絶妙で、ほぼ毎回に渡り笑わされ、そして感動してしまうお話ばかり。とりわけエロスくんこと真鍋の底抜けのアホさとイケメンすぎる性格には何故か私までも救われてしまったw 演じている福島潤さんの主だった他作品は『このすば』のクズマさんくらいしか知らなかったけれど、アホの演技というかコミカルな役が大変にお上手で、彼の演技力も手伝って大いに笑わせて頂きました。

もちろん、琴浦さんの可愛さにどれだけ癒されたかって感じだけれど、こちらも演じている金元寿子さんのキュートすぎる声も相成って可愛さ倍増。こう言ったら失礼にあたるのかもしれないが、金元さんの声って“くぎゅ”こと釘宮理恵さんと勘違いしてしまうほどに声質が似ていると思うのは私だけなのかな。『ガルパン』カチューシャや『ココロコネクト』唯などことある作品で聴き違いしてしまい面目ない。

総評として、終盤近くのとあるエピソードでは多少の薄っぺらさや陳腐さを感じてしまったものの、最終回では2度も涙してしまったりと、終わってみれば傑作とはいかないまでも心に残る良作であったことは違いなく、存分に楽しませてもらった一作でした。まだ未見の方がおりましたらとりあえず第一話だけでもオススメしたい。


▼作品情報
アニメーション制作:AIC Classic
原作:えのきづ 漫画:全7巻
監督:太田雅彦
脚本:あおしまたかし
キャラクターデザイン・総作画監督:大隈孝晴

琴浦春香:金元寿子
真鍋義久:福島潤
御舟百合子:花澤香菜
森谷ヒヨリ:久保ユリカ
室戸大智:下野紘

オープニングテーマ「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」歌:中島愛
エンディングテーマ「希望の花」歌:千菅春香

投稿 : 2024/03/23
♥ : 26
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ストーリー構成、見せ方が秀逸。何度も笑ったし、何度も泣いたよ。

原作未読。

望む望まないにかかわらず、人の心が読めてしまう琴浦春香(ことうらはるか)。
幼少期から能力によって、周りを傷つけてしまい、自分の殻に閉じこもってしまっていたのだが……。


いやー、笑いました、泣きました。
まさかここまでしっかりしたストーリーで、見せ方も上手なんて予想していませんでしたよ。

このアニメを見て最初に気付くのが「ギャップ」でしょう。
それだけ1話が衝撃的でした。
でも、ただのギャップを狙ったアニメではありませんでした。
シナリオだけを追っていっても素晴らしい仕上がりです。

特に、笑いの中からストーリーの軸を引き出すテクニックがお見事です。
ギャグシーンの結果がそのままストーリーに反映されます。
{netabare}
主にエロ妄想ですね。
「心を読ませる」ことで琴浦さんの行動をコントロールできます。
{/netabare}
ポイントは、漫才をやるのではなく、視聴者にツッコミを入れさせて笑いをとるタイプのアニメだということです。
このタイプでは、ストーリー進行が止まらないため、ギャグによるごまかしがききません。


また、中盤にゆるい話がありますが、ちゃんと意味があります。
「心の成長」というテーマにしっかり絡んできますね。
{netabare}
シリアスとギャグのギャップ場面がない、中盤の話(EDテーマがギャグになる話)は、琴浦さんが人との距離感を掴むのに手間取っていることを示す、大事なエピソードだと思います。

琴浦さんにとってはすべて初めての体験。
楽しい夏休みや、友達との「普通の」距離感。
そういったものは、何もかもが新鮮だったはずです。

「信じることに慣れて、疑ってしまうこともあるものよ」

まったく人を信用しなかった状態から、信じすぎる方向に行きすぎてしまう。
人と人との距離感をうまく調整できていないことを表現して、最後の母親との和解に繋げるまでの心の成長過程を見せてくれています。
{/netabare}

・子どもの頃は何が正しくて何が間違えているか、本当にわからないものです。
・人と普通に関わってこなかった人間は、人をどこまで信用していいのか、つかめないものです。
・大人になってからは、自分をそう簡単に変えることはできないものです。

その辺を理解して感情移入すると、本気で泣けます。
視聴の際はギャグやギャップではなく、ストーリーラインと感情の変化を追って見て欲しいですね。


演出もうまいと思います。
BGMも良かったですが、見た目に関しても、二重、三重にトリックを張って、視聴者を騙しています。
{netabare}
犯人が女性警官だったことは見抜けても、その先の動機まではなかなか見抜けない。
リアルかどうかは別にしても、琴浦さんの境遇と同じだったから、というのは十分に説得力がありました。
視聴者は、今までさんざん琴浦さんが苦しんだシーンを見ているからです。
{/netabare}

ギャグも優秀、ストーリーも優秀、演出も優秀、キャラクターも優秀、音楽も優秀。
ジャンルとしてはラブコメかもしれませんが、ヒューマンドラマという言い方をしてもいいかもしれません。
{netabare}
「言(こと)葉」に「裏(うら)」がないからこそ成り立った展開。
そして、衝撃の1話を反対側から見せた、母親との和解シーン。
そこから琴浦さんと真鍋の告白シーンに繋げて締めくくったのは、タイトルに意味を持たせた、素晴らしい終わり方だったと思います。
{/netabare}
伏線も綺麗に回収し、本当に最後の最後まで魅せてくれました、大満足!

投稿 : 2024/03/23
♥ : 94

83.4 9 シリアスでラブコメなアニメランキング9位
アカメが斬る!(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2054)
11320人が棚に入れました
帝都の悪を斬る非情の殺し屋集団ナイトレイド。
その一員である黒髪赤目の少女アカメ。彼らと出会った少年タツミは、ナイトレイドの一員として、帝都の悪に立ち向かうことを決意する……。 「つよきす」「真剣で私に恋しなさい!」などの大ヒットゲームクリエイター・タカヒロによるダークアクションファンタジー!!

声優・キャラクター
雨宮天、斉藤壮馬、田村ゆかり、浅川悠、能登麻美子、松岡禎丞、小西克幸、水野理紗、明坂聡美、花澤香菜、細谷佳正、大橋彩香、成田剣、竹本英史、間島淳司、中田譲治、生天目仁美、勝杏里、名塚佳織、浅沼晋太郎、木村良平
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

帝都の悪人に私刑を行う暗殺集団ナイトレイド

1話目から、主人公タツミの友人が、{netabare}拷問され死亡{/netabare}というショッキングな展開でしたが、帝都ってホント無法地帯です。。。

アカメって1週間フレンズの藤宮さんの中の人だったんですね^^
声が全然違っていたので、気づかなかったです。

■第9話
{netabare}
エスデス陣営が主人公ちっくな立ち位置に
なりましたね~

あけこファンにとっては満足な内容です^^

そしてアカメは今回も斬らない(笑)
{/netabare}

■第10話
{netabare}
エスデスが正ヒロインでよくね?みたいな回でした^^
あけこさん、いい役げとですね~♪
{/netabare}

■第17話
{netabare}
今回よかったぁ
いままで育てたキャラを豪快に!
チェルシーにはもっと活躍してほしかったけど
いい引き際だったかも?!
{/netabare}

■第24話
{netabare}
途中から原作と異なるアニメオリジナル!
このエンドはいいですね!
最後はエスデスも。。。

良いキャラたちをここまで豪快に退場させていったのは
圧巻でした。とても面白かったですね^^
{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 107
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

『アカメガ斬る!』の主人公はアカメ?

コメディとバトルの緩急が効いていて、面白い作品でした。

{netabare}敵だけではなく味方も次々と殺されていく斬新なストーリー。

それにしても、最終回直前に【ネタバレ要注意!】{netabare}【重度のネタバレです!未視聴の方は見ない方が良いですよ!】{netabare}ここまでの物語の主人公だったタツミが死んじゃう{/netabare}{/netabare}とは驚きでした!
{/netabare}
斬新だ・・・。斬新すぎる・・・。

作品の性質上、軽めのグロが含まれますが、さほど恐れる程ではないかと・・・。

そういえば、終盤、アニメが原作を追い越してしまい、アニメのエンディングと原作のエンディングが微妙に違うらしい・・・。
いろいろな意味で斬新だ・・・。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 70

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

あっという間の涙の2クール

もともと個人的に特に期待してなかった作品で
友達に結構おもしろいから観てみなよ〜
って言われて観始めました。

そしたらびっくり!
なにこれ!おもしろいじゃん!って期待してなかった分
火がつきましたヾ(●´□`●)ノ

腐った国を治すために作られた反乱軍の殺し屋の
お話なのでバトルシーンははっきりとグロく描かれてます。
血とか死体とか大量なので苦手な人注意です。
笑えるシーンもあります。純粋に笑えておもしろかった。
ストーリーもテンポ良かったと思います。

ただ、すごく私は涙でました。辛かった。
好きなキャラや後に好きになったキャラ、
そうでないキャラも
どんどん死んでいきます。
ただ簡単に死ぬのではないので楽しかった思い出の回想シーンとか一緒に流れて
すごく悲しい場面がたくさんありました><。

終盤はこのキャラ死亡フラグー!!なんてわかっちゃう様に思考が
慣れてしまいましたが
毎回の様にうるうるしてました。

ただまさかこのキャラも死んじゃうとは・・ってちょっと予想してなかった
キャラがいました。

最終回はとても悲しかったです。
あの頃はみんなで楽しかったなって勝手に回想しました。
結論。悲しいお話だけど作品自体はすごくおもしろかったです。
キャラ達に拍手!そんな風に思いました。


読んでくださりありがとうございましたヽ(*´∪`*)ノ"

投稿 : 2024/03/23
♥ : 97

82.7 10 シリアスでラブコメなアニメランキング10位
グリザイアの果実(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1855)
11082人が棚に入れました
──その学園は、少女達の果樹園だった。
外敵から隔離された学園にやってきたのは、生きる目的をなくした一人の少年。
守るべき物を見失い、後悔と贖罪のみに費やされる人生の中で、
その少年に残されたのは首に繋がれた太い鎖と、野良犬にも劣る安い命。
そして少年は、その学園で少女達と出会い、新たな希望を見つけ出す。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、田中涼子、田口宏子、水橋かおり、たみやすともえ、清水愛、やなせなつみ、鳴海エリカ
ネタバレ

uppo さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

苦手はあっても不可能はない

2014/7/26果実、迷宮、楽園全て終了。
原作はエロゲで「グリザイアの果実」「グリザイアの迷宮」「グリザイアの楽園」の三部作で構成されている。
過去のトラウマ等により通常の学園での生活が困難な少女5人が在籍する美浜学園に主人公風見雄二がとある理由で転入してくる所から物語が始まる。
原作で果実は彼女等5人の過去を知り、風見雄二が救う話。
迷宮では風見雄二の過去を振り返る。
楽園は迷宮の世界観を引き継ぐとこうならざるを得なかったという終わり方だった。
ぶっちゃけ楽園の評価があまり高くないが故に、グリザイアを名作として推す人はほとんどいない。
自分も名作とまでは思ってないがちょっと反論したい。
{netabare} オスロとの戦いもあっさりし過ぎと言ってる人もいたが、あの局面で大事なのは勝負うんぬんでは無く、雄二が麻子の敵を討った後、どっちの楽園を選択するかという事が大事だと思う。麻子の待つあの世なのか、みんなが待つ楽園と言う名の島なのか。いくら意志が固まっていても揺らぐ事はある。それがいつ死ぬかも分からない体、もうすぐ爆発する爆弾で体が吹っ飛ばされるかもしれないならなおさら。俺にはそれでも生きたいという雄二のわずかな思いに麻子が刀を通じて雄二を生かしてくれたように思えたよ。
後、ご都合主義を挙げる人がいたがこの作品はそれで良いと思う。
皆辛い過去を何とか乗り越えて、生きる事を選択し平和な島でのんびりと暮らす。そんなhappy endがあっても良いと思う。
基本はご都合主義は好きではないけどね。
それと麻子が雄二にこの島を譲ったのは、5人救った後、人を殺し過ぎた罪に耐え切れず死ぬ事を予期していたからだろう。
だから雄二にとっての楽園を変える必要があった。
麻子が雄二に託した本当の願いは生きる事・・・ただそれだけだったと思う。
最後にダニー何故死んだと言いたい(泣){/netabare}
評価するとしたらこんな感じ。
迷宮>果実=楽園
大半の意見は果実>迷宮>楽園みたいだが。


3話で原作の共通ルート終了っぽいね。
原作だと数時間位は掛かったが、それを70分でやるのはちょっと無茶があったのかテンポが速い。それ故にキャラの個々の魅力を出し切れずに話だけ進んでる感は少しだけ感じた。化粧回の幸の顔が見たかったんだけどな。
EDは微妙にネタバレ入ってるな。

5話はかなりカットされてた感がある。
{netabare}親友が自殺した理由、心臓を提供した彼女自身の話、雄二が寮の全員にみちるの死を伝えていないetc・・・この辺はもう一話あれば十分やれたはずなんだがなぁ。{/netabare}テンポ速いよ。

6話も同じく展開が速い。
5人全員救うみたいだから他とつじつまが合う様に原作の果実の由美子ルートとは違う迷宮の前に由美子を救うとしたらこんな感じみたいなストーリーなのか・・・。
にしても飛ばし過ぎて訳わからないんじゃないか、これじゃあ・・・。
由美子や親父の急な心情の変化についていける人いないんじゃないかな。
近所のお世話してくれたおばあちゃんも出て来なかったし。
原作組もそろそろお手上げな人が出てきそうだな。

7話も速い。
速すぎてあんまり緊迫感が無かった。
幸が前の学校で放火したシーンでもあればもっと緊迫感が増した気がする。
{netabare}そう言えば幸が雨の中公園で待つシーンはうまい事カットしやがったな。{/netabare}

8、9話の蒔菜回は、蒔菜がパン屋でバイトした事はカット。
そして人を殺せないスナイパーが普通に人を殺した。
原作ならbad endなんだがね。
蒔菜の成長を見るなら話数が足りなかったかな。

10~12話のエンジェリック・ハゥルは評価出来ると思う。
カットもそんなに無くテンポも丁度良かったんじゃないかな。
それ故に他の回のテンポ速さが余計に気になる。
共通回は5話、みちる回は3話、由美子は無視して、幸回は2話、蒔菜回は3話欲しかった。
計17話。
アニメは話数が大体決まってるからたるいな・・・。
トータル的にはもうちょい作画の安定感がほしい所。
ヒース・オスロようやく登場。

迷宮と楽園もアニメ化するみたいだが、合わせて1クールで十分やれるかな。
出番は少ないが、彼女は何が何でも登場させてほしい。
{netabare}雄二がテロリスト養成学校で戦った彼女を・・・。(名前忘れた){/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 31
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

普通の高校生活を送るための超人的な努力

原作18禁美少女ゲームシリーズは未プレイ。

この手のゲーム原作アニメのレビューで書くのも野暮な話で申し訳ありませんが、
ギャルゲーの世界って、やっぱり嘘っぽいと思いますw

私の知っている女の子はほえぇ~とかふえぇ~とか鳴きませんし、
そう簡単に裸を見られてしまう程、脇が甘くもありません。

謎のマイブームにハマり怪電波を放つ女子にもまず巡り逢えないでしょう。
本作の“鮮魚超人マグロマン”や“サメさんポーチ”
私は意外とツボにハマりジワジワ来ましたがw
それらが流行る世の中はきっと訪れないのでしょう。

本作の主人公少年が転入して来た
高い塀に囲まれた全校生徒女子5名のみと言う学園設定には、
虚構、まがい物と言った印象だけでなく、
美少女ゲームにおいて攻略可能ヒロイン以外は無くても良い背景なのか?
と捻くれた私は何か皮肉めいた物すらも感じてしまいますw


けれど本作の場合、私は、こうした非日常的なギャルゲーの雰囲気以上に、
塀の中で青春を獲得しようとする
生徒たちの懸命さが序盤から伝わって来て、引き込まれました。

彼女たちと対峙する転入生は、
ギャルゲー主人公の中でも破格と思われるハイスペック少年。

私はギャルゲーでは何故モテるのか意味不明な優柔不断ナヨナヨ主人公より、
最強主人公の方が断然好みですが、
いくら訳あり過ぎな美女の運命を相手にするからと言っても、
裏社会で伝説となる程のウデマエ。
さらに続編では{netabare} ベッドの上でも金髪おねえさんを翻弄するテクニシャンと判明w{/netabare}
と言うのは流石に強キャラ過ぎないか?と戸惑ったりもしました。

ですが、この学園のヒロインたちは、それだけの罪や業を背負っていました。
彼くらいじゃなきゃ、この美少女たちと茨の道を掻き分けて
楽園に辿り着くことなど、できやしないのでしょう。

このゲーム原作アニメもまた、膨大なテキスト分量のほんの一部なのでしょうが、
ショッキングな過去の描写も交えて、
彼女たちが平凡な青春を渇望する気持ちは存分に伝わって来ました。


そして、誰よりも平穏な幸せを望んでいるのは、
きっと主人公・風見雄二なのだろうと私は感じました。
ヒロイン以上に彼に一番惹かれた私にとって、
1期で『グリザイアの果実』をアニメ化して、ヒロイン5人をややダイジェスト気味に“攻略”し、
特別編OVA/2期で『~迷宮/楽園』をアニメ化して、風見雄二の過去と、決着を描く。
と言う三部作展開は歓迎できるシリーズ構成でした。
続編ではアクションアニメとしてもド派手になって眼福です♪


楽園の真偽よりも、楽園を追い求める人間の意志の強さに胸を打たれる良作シリーズです♪

投稿 : 2024/03/23
♥ : 30

haiga さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

愛する5人の女を命懸けで救う漢のアニメ

今観終わりました。既にタイトルで矛盾してるんですがこう言うしかない。
何これ!!ちょー面白かったんですけどーー!!全然期待して観てなかったからギャップが半端ない。主人公の雄二のカッコ良さにただただため息。
はあ~かっちょいいわ。

私はデート・ア・ライブの士道君が主人公として好きなんですが雄二のカッコ良さは匹敵するな。
(あ、モーホーなんじゃなくて、男としてのカッコ良さです(汗))

簡単に説明。闇の仕事をしていた主人公の風見雄二。希望として普通の高校生活を組織に準備してもらいます。全然普通じゃない雄二になんとか準備された美浜学園での学生生活。そこは心に深い闇をもった5人の少女達の隔離された学園だったのでした。

もー雄二がめちゃくちゃカッコイイんですよ。長身で体も鍛えていて冷静。そして戦闘訓練も受けていて強い。なんと言っても自分の大切な人を守るために出来る事を最適解で実行する決断力と行動力。
理想の主人公ですね。

元々美少女ゲームが原作なのかな?5人のヒロイン達はギャルゲーっぽい絵柄ですが動きも良いし、一人一人個性的(すぎる?)でキャラが立ちまくっています。全員深い闇を抱えていて辛い過去を背負っていますが雄二なりのやり方で、文字通り命懸けで解決しようとします。そこのブレなさ、潔さがとにかくカッコイイ。

終盤の3話はちょっと重くて辛いですがとてもよく出来ています。ちょっとエロ要素ありますが俺はいらなかったかな。まだ続編あるみたいだから楽しみです(*^_^*)少し(激しく?)鬱展開もありますがオススメしますよ♪

投稿 : 2024/03/23
♥ : 9

82.9 11 シリアスでラブコメなアニメランキング11位
黄昏乙女×アムネジア(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1766)
9005人が棚に入れました
度重なる増築により迷路のように入り組んだ私立誠教学園。中等部一年の新谷貞一(にいやていいち)はある日、旧校舎で迷い偶然たどりついた部屋で、不思議な雰囲気を纏う少女・庚夕子(かのえゆうこ)と出会う。彼女は自分を“旧校舎の幽霊”だと言う。自分の過去を思い出せない夕子の為、貞一と夕子は「怪異調査部」を立ち上げ、この学園で語り継がれる数々の怪異を解き明かしていく。

声優・キャラクター
代永翼、原由実、福圓美里、喜多村英梨
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

萌えて笑えて見入って泣ける、ラブコメ・ミステリー・ホラー

原作未読。

主人公の新谷貞一(にいや ていいち)は、旧校舎の幽霊である「夕子(ゆうこ)さん」に遭遇する。
しかし、彼女は自分の死にまつわる記憶を無くしていた。
真相を明らかにするため、「怪異調査部」を設立することになる。
新たな部員も増え、さまざまな怪談の正体を突き止めつつも、彼女の死の真相へとせまっていく。


萌えて笑えて見入って泣ける、ラブコメ・ミステリー・ホラー。
色んな要素を詰め込んでいるのに破綻せず、高水準にまとまっている作品。


まず、メインヒロインの夕子さんの魅力がやばいです。
黒髪ロング長身で純真無垢な大和撫子、それでいながら大人の色気があって実にエロい。
そして、恋する乙女です。
見ていたら「さん」付けでしか呼べなくなります。

サブキャラクターたちも、ギャグ・シリアスともにイケる良キャラです。

* とにかく元気でまっすぐだけど、勘違いで暴走しがちな小此木(おこのぎ)さん
* クールでボーイッシュな美少女と思いきや、ヘタレな霧江(きりえ)さん

そんな魅力的な女の子に囲まれている貞一くんも、イヤミを感じさせないキャラです。
優しくておっとりしていて押しに弱いのに、やるときはやる。
何より一途で、ほんと好感が持てました。

むしろ全員ヒロイン。



作風としては、お色気を絡めたコメディが目立ちます。
下品ではないので見やすかったです。
ギャグは、言葉、動き、見た目など、さまざまな角度で飛ばしています。
「見られちゃった……私の体の一番深いところまで///」というセリフがひどい笑いに。
画面内にずーっと人体模型が映っている回のシュールさも凄まじかったです。


ですが、シリアスな部分はがっつりシリアス。
感情が揺さぶられます。

ギャグ→シリアスという流れは素早く自然に行われています。
気付いたら見入っています。

大げさだったり、ひねりのない内容だったりするのですが、演出と音楽がいいんですよね。
夕子さんの過去が明かされるときの演出はほんと面白い。
{netabare}
長時間に渡って映像が一人称視点というのは、独特で良かったですね。
閉じ込められてパニックになる演技も良かったなぁ。

……ところで、他人同士は、同じ体験を同じように感じられるんでしょうか?
人が「赤い」とか「痛い」とか感じたときの主観体験のことを「クオリア」といいます。
クオリアは本人にしか感知できないので、人がある感覚をどのように受けているか、他人が知ることは不可能です。
そもそも、クオリアはなぜ存在するのか、科学で解明できず、主に哲学で扱われる分野です。

また、人間の感覚とは映画を見ているのと同じで、自由意志が介在する余地がない、という説(随伴現象説)があります。
映画館のようなシーンも出てきましたし、こういった哲学分野の話を意識をしているのかもしれませんね。
{/netabare}


そして、シリアスなシーンから、ラストの感動シーンへ。
マジ泣く……。
話の予想は付くのですが、演出と音楽でぐぐっと持って行かれるんです。
{netabare}
夕子さんが最後に戻ってきたのは賛否両論あると思います。
戻ってこなかったら重いですがインパクト大。
戻ってきたらご都合主義ながら後味が良い。
しかし、アフターエピソードが見れたし、キスが未練で取り憑かれたなんてロマンチックだったのでおkです。
{/netabare}


作画は良いわけではないです。
しかし、色使いが独特です。
例えば、夜のシーン。
普通窓の外の景色は、濃い青か、月の光の黄色。
ところが、この作品では、「赤・青・紫・緑・黄色」と、雰囲気に合わせて色を変えます。

画面のカットと組み合わせて、

* 白の背景に黒の影で「孤独」
* 白と黒のしましま模様で「迷い」
* 無色で「望まない世界」

など、画面全体を使って感情を表現しているのが特徴です。
シャフト風味。

ということで作画の割に視覚効果が高いです。


音楽は文句なし、というか素晴らしい。
OPの「CHOIR JAIL」はかっこよくて耳に残るよなぁ。


どの要素もレベルが高く、12話できれいに収まっており、とても満足できました。
1クールものではトップクラスにお気に入りの作品です。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 101
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

★原作もついに完結★

度重なる増築により迷路のように入り組んだ私立誠教学園。
中等部一年の新谷貞一(にいやていいち)はある日、旧校舎で迷い偶然たどりついた部屋で、不思議な雰囲気を纏う少女・庚夕子(かのえゆうこ)と出会う。彼女は自分を“旧校舎の幽霊”だと言う。
自分の過去を思い出せない夕子の為、貞一と夕子は「怪異調査部」を立ち上げ、この学園で語り継がれる数々の怪異を解き明かしていく。


夕子さんが最後どうなるのか、アニメオリジナルの展開でしたが、原作ではどうなるのかも気になる作品です。

見どころは骨!


■原作第9巻
{netabare}
アニメ版でいうと第10話「喪失乙女」から第11話「紅涙乙女」にあたります。


アニメでは浅葱がアカヒトでしたが、原作では紫子がアカヒトに・・・!さらに庚家の秘密も明かされます。


紫子がアカヒトになるいきさつだったり、夕子さんの死の真相だったり、色々と見どころがありますが、やっぱり一番の見どころは夕子さんの幼女時代!w(ノ `・∀・)ノ゙ オオオオォ♪゙
にやにやがとまりませぬ!


原作では「もう一人の夕子」を受け入れる経緯や受け入れる理由などもアニメとは異なっています。
そして「もう一人の夕子」を受け入れたとき、幽霊として存在し続ける理由も同時に無くなり、幽霊としても存在しなくなってしまったというところで9巻は終わりです(´Д`).∴カハッ

残りの収録話はすべて「特別編」・・・
くそう・・・
(特別編は特別編で好きなんですけどね)


そして最終ページに重要な告知が!!!!





「次巻、ついに完結―。2013年秋発売」



秋まで待てない!!Σ(p´;Д;`)q << ぅあ゛!!ぅゎぁぁぁぁあ゙


{/netabare}

■原作第10巻
{netabare}
アムネジアもついに完結です。
最終巻を一目見ての印象は・・・
「ぶ、分厚い!!(゜ロ゜)」

もう最終巻に一気にぎゅっと詰め込んだ感じです^^
表紙も裏表紙もイラストが超かわいい!

アムネジアのラストはアニメ版でかなり完成度が
高かったですが、原作も負けてませんね。

エピローグはいつもの怪異調査部にもどっていて
とても満足です^^

最終ページでの夕子さんのセリフはアムネジアらしいな、
と思いました(^ ^)
{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 102

なゆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

良い意味で期待を裏切られた

レビュー未読、あらすじを多少見た程度で視聴しました。
視聴前の印象は「幽霊がでてくるだけの怪談物」だったのですが、いざ視聴してみると良い意味で期待を裏切られました
「怪談は関係ない」というわけではないところも好感です
作画・演出がとても良く、思わず息を呑んでしまうシーンや泣きそうになるシーンもありました
守備範囲外だと辛いアニメだとは思いますが、本筋前の序盤部分が辛いと思う人でも続きが気になる工夫がしてあり、楽しめるんじゃないかなと思います
私はとても満足したので高めの評価にさせてもらいました


どうでもいい話ですが
幽霊部長の件、完全に空気扱いになってるけど・・・
理由を知ってる2人はいいとして、もう1人は気にならないのかな・・・

投稿 : 2024/03/23
♥ : 15

70.4 12 シリアスでラブコメなアニメランキング12位
C3 -シーキューブ-(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1093)
6329人が棚に入れました
ある日、高校生の夜知春亮のもとに、旅先の父親から謎の黒い立方体が届く。それはヒトになるまで《負の思念》を取り込んだ呪われた道具だった。黒い立方体ことフィアは夜知家に居候しながら、おなじく夜知家の世話になっている村正このはや春亮に教わり、呪いを解くために善行を重ねることとなる。そして彼らは、呪われた道具が関係する事件に次々と巻き込まれていく。

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

もっと深イイ話にしないと・・・(;`O´)o呪うぞ!

■『C3』ってどんなアニメなの…c(゚^ ゚ ;)ウーン
なんでこんなタイトルなのかまず意味不明ですよね(゚-゚*)(。。*)ウンウン
Cube[立方体]×Cursed[呪われた]×Curious[好奇心旺盛な]
だそうです・・・やっぱり最後がいまいち理解できませんねε-(ーдー)ハァ
まぁいっかぁ♪
 
タイトルの事は・⌒ ヾ(*´ー`) ポイっとしておいて、内容はといいますと♪
主人公の夜知 春亮の自宅に突然おっきな立方体の箱が届いたのですけど・・・
どうやらお父さんが呪いの品をよく送ってくるらしいのですが、自宅に届いた不思議な立方体も呪われた品らしいのです!
呪われた道具・禍具(ワース)とは、道具に強い呪いを掛けると、どうやらその道具に特殊な能力が付加されるらしいのです。
さらに呪いを掛け続けると道具が人間の姿にもなるそうです・・・
\(\◇ ̄ )ヘン~(  ̄▽/)ゝシン!!! \(○ `O´ ○)/トゥーー!!
こんな感じの変身シーンは無かったのですけど、立方体から本作品のヒロインの「フィア」ちゃんが出来上がったのでした♪
 
そんな呪われた道具・禍具(ワース)をめぐって様々な思惑を抱く人々が現れてくるのです♪
・禍具を破壊しようとする者
・禍具を信奉しようとする者
・禍具を知ろうとする者
・禍具を象徴とする者
様々な思惑が交差し暗躍する世界を描いた物語なのですね♪
 
 
■『C3』~シーキューブ~と出会った日の日記((φ(~∇~*)カキカキ
ジャンル的にはファンタジーらしいのですけど、1話の印象はキャラ萌えアニメって感じですね♪
おぱんつ丸出しなのはワンパクな証拠よね・・・ってなわけないでしょ(`□´)コラッ!
まぁしょうがないよね、こういう描写の需要があるんだもんね・・・
最近はこのくらいはなんとも思わなくなってきましたε- (´ー`*) フッ
 
でもキャラデザは可愛いと思いますよ(⌒^⌒)b
しかも作画が良い、背景も綺麗に描かれてるし、最近流行り?の髪色のグラデーションも某アニメの○○天魔○○と違って毒々しくなくって色彩センスの良さを感じられます♪
ストーリーの方はまだわかりませんけど、とにかくフィアちゃんが面白いですね(*^o^*)
こういうキャラ好きなんですよぉw
表情豊かな暴走キャラって惹かれちゃうのです(・-・*)ヌフフ♪
心境的には「WORKING!」のぽぷらちゃんを見つめるかたなし君的な感じですw
 
今後の展開で評価がどうなるか分らないですけど、楽しく視聴できそうな予感です♪
 
 
■メインキャラの紹介
夜知 春亮(yachi haruaki)
 <声:梶裕貴>・・・代表作:NO.6(紫苑)、花咲くいろは(種村孝一)
 本作品の主人公で呪いを受けない体質のようですね。
 
フィア
 <声:田村ゆかり>・・・代表作:ひぐらし(古手梨花)、Kanon(川澄舞)、他
 本作品のヒロイン。「呪うぞ!」が口癖・・・まぁいいっかw
 コリコリパリパリッとした煎餅が好物だそうですw
 
村正 このは(muramasa -)
 <声:茅原実里>・・・代表作:涼宮ハルヒの憂鬱(長門有希)、みなみけ(南千秋)
 メガネ&おっぱいの典型キャラ。好物・・・肉。
 
人形原 黒絵(ningyouhara kuroe)
 <声:小倉唯>・・・神様のメモ帳(アリス)、ロウきゅーぶ!(袴田ひなた)
 和人形のような黒絵ちゃんは、能力も見た目のまんまですね♪
 髪の毛が伸びてイカ娘ちゃんの触手みたいですw
 舌っ足らずな喋り方のゆいちゃんにぴったりのお茶目で可愛いキャラでしたね♪
 
上野 錐霞(ueno kirika)
 <声:喜多村英梨>・・・とらドラ!(川嶋亜美)、WORKING(轟八千代)、偽物語(阿良々木火憐)
 まさに学級委員長って感じのツンデレキャラですねw
 この子にかかっている呪いがボンテージ衣装なんですけど、エロ過ぎます・・・Σ(゚∀゚ノ)ノキャ
 えりりんはお姉さん的なキャラが似合いますね♪
 
桜参 白穂(sakuramairi shiraho)
 <声:斎藤千和>・・・ARIA(藍華)、化物語(戦場ヶ原ひたぎ)、他
 サヴェレンティのことを溺愛しているクールビューティーな女の子♪
 とっても人間嫌いなんですよ(ノ≧ロ)ノ<嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌人間嫌・・・

サヴェレンティ
 <声:井口裕香>・・・たまゆら(岡崎のりえ)、僕は友達が少ない(高山マリア)、他
 2011年も大活躍のゆかちの役はのろいを受けたお人形の役でしたねw
 男の子にも女の子にもなれる便利な体で、ボクっ子でドジっ子なのでした(^_^;)

ピーヴィー・バロヲイ
 <声:大原さやか>・・・ARIA(アリシア)、Fate/Zero(アイリスフィール)、他
 まさか・・・さや姉さんの口から「ビッチ」なんて言葉が出てくるなんて!Σ(^∇^;)
 このアニメを観ていてそれが一番ショッキングでしたw


■総評
大沼心監督のTVアニメの監督作品としては3作品目となる本作品も、大沼さんらしい演出が見られていましたね♪
監督初作品の「ef」や2作品目の「バカとテストと召喚獣」での演出技法が随所に光ってた印象です!
演出の中でも特徴的なのはシルエット・アート(影絵)の技法をアニメに取り入れている点でしょうね♪
これを機会にちょっと覚えておくと良いかもしれませんね!

【シルエット・アート(影絵)の特徴】 \_( ・_・)ハイ ココテストニデマスヨー
シルエット・アートの魅力って『心を描く』って表現が分かりやすいかもです(^ー^* )フフ♪
活字で説明するのは難しいのですけど、描いた被写体の本質が浮き彫りになってくるって感じです!
動物や乗り物などをシルエットにしてみると、実物を見るよりも特徴を捉えやすいって言われてるんですよね(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン
道路標識なんかもシルエットを使ったものになってますけど、視認性の高さからとも言われているのですよ♫

例えば、錐霞ちゃんの禍具は「誰かを締め殺さずにはいられない」って呪いが掛けられていましたけど、自らの体を殺傷の対象とするシーンでは、シルエットを使った演出で表現されていましたね(ノ゚ω゚)ノ*.オオォォォォォォォー
通常の描写よりも、錐霞ちゃんの心の風景がより強く表現できていたと思いますし、禍具の呪いから抗えない絶望感や恐怖感を心理的観点から視聴者に与えてましたね♫
とっても痛々しいシーンでした!∑(>д<) ミテラレナイヨッ!!
それと戦闘シーンでもシルエットを使って表現されていたりもしてましたね!
細かいカット割りでスピード感のある戦闘シーンを演出する場合でシルエットを使うのは、瞬間的に緊迫感や恐怖感を出す演出としては個人的に良い演出方法だなぁ~って思ったりもしましたo(*^▽^*)o~♪
シャフトの演出家で第一人者の新房さんの影響を受けてきた大沼監督らしい演出が作品全体通して散りばめられているので、そんなところも見所ではないかなぁって感じました(^^♪

本作品で不満を挙げるとしてたら、ストーリーとエロ描写ですw
呪われた禍具とそれを巡って争いがおこる設定や、萌え擬人化させて特殊能力を持たせたりする設定など、数々あるテンプレートを組み合わせてそこに「呪い」というテーマを掲げた感じなのです!
それが悪かったってわけではないと思うのですけど、まとまりが無い印象を受けてしまいました;;;;(;・・)ゞウーン
禍具を巡って、別々の思想をもった組織がいくつかある訳なのですけど、その組織の思想や活動内容が結構あやふやに表現されている印象だったので、ストーリー自体に深みや面白みをあまり感じなかったのです(^^;)
それと、露骨なエッチなシーンはただのサービスカットなだけでかなり露骨なものでしたのであまり良い印象は受けませんでした♪
エロ描写でも笑いに必要なカットや、愛の表現としてのカットであれば良いのですけどねって個人的には思ってますw

作画や演出はクオリティは高いと思いますし、フィアちゃんや黒絵ちゃんといった可愛くって愛嬌のあるキャラもいて、ギャグパートはとっても好きな感じだったので、後はシリアス展開の部分に力を入れてほしかったなぁって思っちゃいました!
もったいないなぁって印象の作品だけに、2期に期待したいです(^▽^)/


■MUSIC♫
OP曲『Endless Story』
 【歌】田村ゆかり
 ピアノの旋律とロックを融合した疾走感がとっても気持ちいいナンバーです♪
 和の優雅さを併せ持った楽曲に耳抜けの良いゆかりんの声が心地良いですね(^▽^)/

OP曲『紋』
 【作曲】市川淳【歌】喜多村英梨
 こちらは完全に和を意識した楽曲ですね♪
 ロックベースにですけど、ストリングアンサンブル(弦楽器をキーボードで出す機能)で上手にアレンジ
 しているので趣のある雰囲気があります☆彡
 歌詞も古風な言い回しになっていて、マーティ・フリードマンに感想を聞いてみたいです(*´∀`*)

ED曲『雪華』
 【作曲】市川淳【歌】喜多村英梨
 落ち着いたスローテンポの曲をしっとり大人の雰囲気で歌ってくれてます♪
 

ED曲『Sympathy of Love』
 【歌】田村ゆかり
 ピアノの落ち着きのある美しい音色にちょっと切ない恋心を歌ったナンバーですね♪
 

2011.10.03・第一の手記
2011.01.03・第二の手記(追記:■メインキャラの紹介(一部)■総評)
2012.01.13・第三の手記(追記:■MUSIC)

投稿 : 2024/03/23
♥ : 61

キムキム さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

はじめのツカミと勢いはok。が・・・

前知識なしでの視聴。
あにこれとかの画像から察するに暗い感じ?さてどうなのか。

C3(シーキューブ):Cの三乗でシーキューブ。Cube(立方体)×Cursed(呪われた)×Curious(好奇心の強い)。英語の意味は合ってるか分からないが、こんな感じ。

まず、OP&ED。
OPはよかった。このアニメのツカミがよかった一因かと。
OP1「Endless Story」歌 田村ゆかり
今期の中じゃ、かなり好きなほう。OPでのフィアかわいいw ほんの少しパンチラも。
OP2「紋(しるし)」歌 喜多村英里
またまた良曲。OPの踊り?は前のOPと同じような動きでした。もう少し工夫が欲しかったです。
ED1「雪華」歌 喜多村英里
あんまり、こういう雰囲気の曲は好きじゃないかな。キタエリにはもっと明るい雰囲気のを歌って欲しかったかも。
ED2「Sympathy of Love」歌 田村ゆかり


一話を視聴した時点では、飽きずに最後まで見れそうでいいなって思ってましたけど、途中(終盤あたり)から正直ビミョーに。。。私事ではありますけど、OPが2本あると耳にしていたので、てっきり2クールかと思ってました。そのため消化不良な終わりだったように思えます。
戦って、微グロで、フィアで萌えぶt(ryを釣って、、、
決して面白くなかったわけではないのですが、1話目で自分が過大な期待を持ってしまったためか、最後のほうになるにつれて評価が↓↓↓


それと個人的に興味を持てたのが、各話のタイトル。
例えば、最終話の「超越者は何処にでもいる(Human)」みたいな感じで雰囲気といいますかなんというか、自分はこれらのタイトルに惹かれました。日本語に対して英語が受け答える形になってるのか、、、な? 見るときには各話タイトルにも注目をして欲しいです。



少し余談的ですが
「私も私になりましょう」(2話 村正このは)
「私はまた私になってしまうかもしれない」(3話 フィア)
のセリフの「私」の部分には原作で、どんな文字があてられてるんだろう?
って考えてしまいます。某N尾 I新先生とかはここで、「私」の部分に、何かしらの文字をあててこのようなセリフを使いそうだな~ とか考えながら、視聴してました。   ってだけです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 24

むんむん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

神OP。内容はそこそこ。でも個人的に結構好き。

     放送    :2011年10月放送、全12話
     原作    :水瀬葉月のライトノベル
アニメーション制作:SILVER LINK.


Q.どんなアニメ?
A.神OP×萌え×バトル×エロ×グロ


★★★★★★★★★★感想★★★★★★★★★★

まあまあ、面白かったです。
もともと期待していなかったのですが、案外普通に観れました。
全体の雰囲気は嫌いではありません。
むしろ好きなほうです。

世界観が良いなと思いました。
長くなるので説明はしませんけど。

ストーリーは微妙。
個人的に劣化版「化物語」みたいな?
僕はそこそこ面白かったです。
萌えとバトルが混ざって意外に良かったと思います。

でも第1話と最終話が微妙。

特に第1話は個人的に「最悪」です。
なんと観始めて15分くらいで断念しました(笑)
次の日になんとか我慢して第1話を観終えました^^

ちなみに2話からは抵抗無く観続けられました。

最終話ではあまり「終わった!」って感じがしませんでした。

作画では別に普通ですが、たまに独特なシーンが出るので良かったです。

キャラ設定も個人的に嫌いじゃないです。
フィアが好きです。
その他は普通です。

そしてこのアニメ最高の見所である・・・!

OP「Endless Story」
  「紋」
ED「雪華」
  「Sympathy of Love」

OP1「Endless Story」は神です。
アニメの本編よりもOPの方が盛り上がりました。
OPがこのアニメの一番の見所です。
個人的にOP2は微妙なのでOPを変えて欲しくなかったです。

といった風にこのアニメの思い出がOP以外にあまり無いのですが、ある意味で最終話は印象深いです。

①全然フィアの呪い解けて無いじゃん!
②最後の謎の敵は一体何のために出てきたの?

①は別にいいです。
呪いを解くまで放送したら何話になるかわからないので。
だけど全然呪いが解けてないからな~
確か2~3個でしたっけ、フィアが解いた呪い。
「もうちょっと解けよ!」が僕の心の声です。

んで、問題の②。
彼らは何のために出てきたの?
2期の暗示ですかね。
全く意味不明です。
おそらく原作がそうなっているからそうなっているのでしょうが、これで2期が無かったら恥ずかしいですよ。

このアニメ、個人的に結構好きになってしまったので是非とも2期をやってほしいです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 12

73.8 13 シリアスでラブコメなアニメランキング13位
半分の月がのぼる空(TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (1064)
6157人が棚に入れました
ある病院を舞台に繰り広げられる、平凡な高校生と心臓病の少女との心の交流を描く。
高校2年の冬、突然の肝炎で入院することになった裕一。病状は回復し、病院を抜け出しては看護師に叱られる毎日。そんなある日、彼は隣の病棟に入院している女の子と出会い、彼女に惹かれていくが…。

声優・キャラクター
鈴村健一、高橋美佳子、小平有希、平田広明、こぶしのぶゆき、松岡由貴、笹沼尭羅

senju1974 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

好きな娘が出来たらガーッンといきんしゃい!

 切ないですけど、好きになった人のためにまっすぐに進む裕一くんの純粋さが素敵でした。
 優しい気持ちになれるお話です。

 6話で終わっちゃったので、あっという間でした。観たいアニメを画策しているのなら、あまりお時間をとりませんので、どうぞ♪
 ですが、個人的には、もっと伏線の話が知りたかったりもします。 東京帰りの美沙子さん、幼馴染のみゆき、看護師の亜希子さんのストーリーなんかね。ここは想像部分で、楽しむものなのかもしれませんね。

 文学小説の引用はいいですね。

 友達想いのゼブラーマンと口は悪いけど相手のことを思って優しい亜希子さんが大好きです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 15

U-tantan-U さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

よくまとめられた良作。

6話完結ということですぐに視聴完了できる。

こういう系でありがちな、無理に感動させたり、奇跡が起きて病気が完治したりなどはなく、リアルなお話。

ラブコメとあるが、コメディ要素はほとんどないように思える。

死と恋愛というテーマ的に泣かせに来るんだろうと観始めたが、そういったこともなく、意外と深くいろいろ考えさせられるようなテーマでびっくりした。

あまりアニメでリアルな話を見たことがなかったので、個人的にはすごくひきこまれた。

なにかズバ抜けたものがあるわけではないが、時間的にもすぐ見れるし、みんなにお勧めしたいアニメ。

ふたりのその後、どう死と向き合っていったのか描いてくれればなおよかった。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 48

レイ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

簡単に言っちゃえば、「泣ける良い話」だ!!

舞台はほとんど病院内ですね。
OP・ED無しにしちゃえばたったの2時間ちょっとですが、綺麗にまとまっていたと思います。
長さ的に劇場版でも良かったんじゃないかな?
まぁ、TV版として各話数の切り方もよかったです。

普通に恋愛ものの良い話でした。
実際、泣けます。

一応、ラブコメとするには…コメディ要素が微妙ですが、ゼブラマスクと多田っていうおじいさんは笑えました。
でも、両人共シリアス展開にも関わってますよ。

それに他にも結構、登場人物が出てきますが…
ほんとに無駄が無くどの人物も上手い具合に物語に影響していて、構成と物語には関心しました。

個人的に…悲しかったり切なかったりでじんわりする作品は結構ありますが、コレは久々に涙がでるほどの作品でした…感動です!(泣)
終わり方もよかった♪
結構感動したので、できるだけ★も高い評価を付けたかったのですが、演出や音楽もそこそこよかった…が、純粋に話に心揺さぶられた点が大きかったので、この評価でストップです。
でも、時間的にもそんなに長い作品ではないので是非見てみる事をオススメします!

投稿 : 2024/03/23
♥ : 15

67.6 14 シリアスでラブコメなアニメランキング14位
トータル・イクリプス(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (809)
4011人が棚に入れました
1973年、地球に襲来した異星起源種「BETA」によって引き起こされた戦争は、人類を滅亡の淵へと追いやった。圧倒的な物量で迫るBETAに対し、人類は対BETA戦、人型兵器「戦術機」を実用化して戦線に投入、世界規模の抵抗を試みた。しかし、押し寄せるBETAに劣勢を強いられた人類は、ユーラシア大陸の大半を失うことになる。以降、30年近くも攻防は続くが、BETAとの戦いに光明は見えず、人類は未だ泥沼の中でもがいていた。2001年、極東の最前線を支える日本帝国では、次期主力戦術機の開発が問題となっていた。そこで、国連軍の「プロミネンス計画」における日米共同の戦術機改修計画が提案される。帝国斯衛軍に籍を置く篁唯依は、計画責任者の任を与えられてアラスカへと向かう。それと同じ頃、米国軍の若き衛士ユウヤ・ブリッジスもまた、アラスカの地を目指していた。その出会いが運命を大きく変えることを、このときのふたりはまだ知らずに――。滅亡の危機に瀕した地球を舞台に、対"BETA"戦の要である人型兵器"戦術機"の新型開発をめぐる、熱き人間たちのドラマを描いたロボット・アクション作品!
ネタバレ

TaroTanaka さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

期待していなかったが案外面白かった。ただし黒幕が明かされていない伏線放り投げエンドは良くない。

■良い点
{netabare}・難民解放戦線がテロにより基地を制圧していく流れ。{/netabare}
・IF世界のディテールが作り込まれていて面白い。

■良くない点
・1話のユイの話があまり面白くない。アニメ・マンガ等の作品全般への要望だが、
やはり1話は世界観導入や過去編ではなく、現在進行系のコメディやドンパチから初めたほうが面白い気がする。
・黒幕がわからないまま、もやもや終わったこと。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 7

アトランティス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

個人的にはいろいろ楽しめた作

緻密なストーリーと世界設定で多くのゲームファンを魅了した大人気PCゲーム「マブラヴ」

そして数あるマブラヴシリーズの中でもマブラヴ オルタネイティヴの熱き血潮を継いだ作として注目されたのが
本作「マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス」である(公式サイトより)

このアニメはあるアニメ雑誌で発見してストーリーが面白そうなのと戦術機のかっこよさで視聴することを決めたのですが、最初の2話はメインヒロイン「篁 唯依」の過去編で正直あまりテンションが上がりませんでした
が、面白くなってきたのがその後!

中尉と立場上、毅然とした態度をとっている唯依。
でもたまに彼女が見せる少女らしい一面に私はすっかり虜になってしまい、このアニメが毎週の楽しみの一つとなっていました(^<^)

また、最初から期待していた戦術機ですが、
これがまたカッコ良い!!(・∀・)
細部まで作画が上手く作り込まれていました
私が一番気に入った戦術機は
ソ連のクリスカとイーニァが乗る「チェルミナートル」でしょうか(・。・
双銃の装備で回転しながら戦闘を繰り広げる姿は本当にカッコ良かった
唯一惚れた機体でしたね(^^

そして、敵のベータ
たくさんの種類がいて(ソルジャー級、タンク級、レーザー級etc…)特にレーザー級の強さは異常でした

あいつらのせいで何人の人間と戦術機を失ったのか…(・・;)

2クールあるうち1クール目は主にこんなベータ達との
戦いがメインでした

しかし2クール目は試作機や戦術機同士で演習などをずっと行っていたり、基地内で反乱が起きたりと
「ベータが世界で暴れてるのに人類同士で何やってんだ」とツッコミたくなるような内容。
そして途中(1期最後あたりか)からキャラの作画が崩壊し、笑いが止まらない回もありました笑

でも2クール目の最後は中々面白かったのでオススメですよ


このアニメの失敗した所はキャラの作画崩壊…というところでしょう(1クール目は良かったのに…)

なのでオススメ度は「少しオススメ!」
という事にしておきたいと思います

最後に、このアニメの曲紹介をしたいと思います♪

OP1
「Go to the top」/倖田來未
ED1
「sings ~朔月一夜~」/栗林みな実
OP2
「Doubt the World」/栗林みな実
ED2
「Revise the World」/ayami

ED曲はどちらも言う事なし!
とても良い曲でした

OPは2つ目の「Doubt the World」が中々疾走感があり映像も良くてこのアニメに合った曲だと思いました(^^♪


追記:このアニメのゲームが現在発売中でして、アニメのその後のストーリーとかを体験できる内容になっているようです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 34

タマモ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

苦手な人は苦手

ロボットアニメで、とても面白いのですが、序盤にひl人が死にまくります。
その際、手足がもげたり、その他グロテスクなシーンが多いです。まあ、三話からが本格的なスタートなので主人公が高校生ながら過酷な戦場を生きてきた、という認識があれば大丈夫でしょう。
結構戦闘シーンがかっこいいので楽しめることは楽しめます。見る人を選びますが、合えばすごい面白いです。
私も放送二話で辞め、そのあとDVDを借り、いまではDVDを全て揃えたくらいですのでぜひオススメです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 3

78.2 15 シリアスでラブコメなアニメランキング15位
ふしぎの海のナディア(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (578)
3123人が棚に入れました
西暦1889年、パリ万国博覧会中のエッフェル塔で、飛行機の発明を夢見るジャンは、サーカスの団員ナディアと、彼女の友達である赤子ライオン(キング)に出会う。彼女の持つ謎の宝石ブルーウォーターを狙うグランディス一味から逃げ、ナディアの故郷を目指す旅のなかで、悪の組織ネオアトラン(ネオアトランティス帝国)の首領ガーゴイルが占拠した島で生き残った少女マリーと出会う。しかし、マリー、キング、ナディアの3人は、ガーゴイルに連れ去られる。初めはブルーウォーターを狙っていたグランディス一味と共にナディア達を助けるうち、ジャンは万能潜水艦ノーチラス号のネモ船長とガーゴイルとの戦いに巻き込まれていく。

声優・キャラクター
鷹森淑乃、日髙のり子、水谷優子、滝沢久美子、堀内賢雄、桜井敏治、清川元夢、大塚明夫、井上喜久子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

『ブルーウォーター』はアニメOPの金字塔

2018.07.26記


現在ではおそらくもう作られないであろう要素がてんこ盛りの古典。最近のアニメとは違った風に吹かれてみたいと思ったなら手を出すのは一興です。

個人的には思い入れの深い作品です。リアタイで衝撃を受け、2012年の地上波再放送と20年ぶりの視聴でも普通に完走できました。思い出補正があったとしても、作品に魅力がなければ無理だった話でしょう。

とかく「エヴァ前夜」的文脈で語られがちな作品であり、たしかにファンが目を細める描写もありますが、ジョジョ以前のバオー来訪者や、幽々白書以前のてんで性悪キューピッドのような扱いでは決してなく、独立した作品として白眉ものの出来かと思います。

同様に「ラピュタ」の亜種という側面も、出自を考慮すればそれも納得するわけで、決して劣化コピーではありません。


【物語】
大筋は、ブルーウォーターという宝石を巡って繰り広げられる冒険奇譚といったところでしょうか。海洋を舞台にした冒険活劇と言い切れないのは長丁場の作品の最終盤でこれまでの伏線を回収し一気に哲学的、宗教的昇華をみせるからかもしれません。
前半ラピュタの後半エヴァとは言いえて妙とは思うものの、できれば先入観を廃してフラットな視点で作品に向き合えるといいんでしょうね。

30年前の作品とは思えないほど今でも使える数々の仕掛けとそれでも少し埃を被った古典の味わいと両方を堪能できるハイブリッドアニメです。


【キャラ】
主役はナディアとおそらくジャンもそうなのかな。彼ら彼女らを中心に、グランディス一味(グランディス、サンソン、ハンソン)、マリー、キング、ネモ船長、エレクトラさんなど個々にファンがいるほどの魅力的なキャラ達が脇を固めます。敵役{netabare}ガーゴイル{/netabare}も充分憎たらしい役回りを担ってくれてます。彼らの掛け合いの中にも心揺さぶられる明言が多い。

ヒロインのナディアは今でいうところの「ツンデレ」。だがしかしそこは30年前。PDCAサイクルを経てある意味様式美と化した現在のテンプレには該当しません。水戸黄門ばりの様式美を期待してると裏切られたと感じるかもしれないし、逆手にとってとても新鮮と感じるかもしれません。
当時、雑誌アニメージュの人気投票において、マンガ連載中という地の利を活かし数年王座を守っていたナウシカからトップを初めて奪ったのがたしかナディアだったと記憶してます。そしてしばらく1位2位をこの二人で争ってたような。それだけ魅力あるヒロインだったんですね。


【声優】※評価というより思い出話
ジャン役日高のり子さん。浅倉南の爪痕が生々しい当時に少年役とはびっくらこいた記憶があります。
ナディア役鷹森淑乃さん。正直これ以外存じ上げないのですが、最近は進撃の巨人エレンのお母さん役で安否を確認できました。お元気そうで何よりです。{netabare}ネモ船長に「生きろ」と言われた後、一世代を経て今度はエレンに「生きるのよ」と。命のバトンを繋げております。 {/netabare}
{netabare}少しだけ演技に言及すると、フェイトさんの最期とか、「裏切りのエレクトラ」回のエレクトラさんとか演技で魂震えてたような気がする。{/netabare}
それと、マリー役水谷優子さんですね。同時期に放送開始したちびまるこのおねえちゃん役と声全然違ってたものですから、私が「声優ってすげーな」と思った最初の声優さんだったと記憶してます。つくづくもうお声が聞けないのは残念でなりません。

それでレビューを書くにあたりあらためてキャストを見ると、当時人気だったり実力のある方たちで固めていたようですね。どうりで感情移入しやすかったわけだ。


【作画】
メカやキャラデザは素晴らしく、物語中盤の作画崩壊?については他の方のレビューにもあるとおりなので特にここでは詳しく言及しません。
今でも鑑賞に耐えうる作画といいますか、30年後の今のクールでもナディア未満の作画はけっこうあることを考えれば上出来じゃないでしょうか。
特筆すべきは、海だし宝石の名前だしと青色を基調とした絵が多い作品における青の表現でしょうか。OPアニメーションの色合いなんて味わい深いものですよ。
{netabare}「島編」のカオス作画だって、当時における「外注することの対価としてどういった代償を払ったか?」ですとか、はたまた「今ではマシになった韓国からの納品物がいかばかりのものだったか?」と歴史遺産であるとの見方をもって楽しむと・・・いやムリか・・・
でもこれ勢いでNHKのゴールデンタイムで流してたわけですから、イケイケドンドンのバブル時代ならではだったからなのかもしれません。{/netabare}


【音楽】
OPED 森川美穂さんのシングル買いました。サントラだって買いました。
鷲巣さんの劇伴、今でもたまにバラエティで使われたりしてます。印象的な曲が多かった。
OPブルーウォーターのイントロが流れた時、「1週間お待たせ!いざ開幕!」のワクワク感は当時たまりませんでした。突き抜ける高温&ビブラートは心地よく、EDのロッカバラード的な曲調に静かに余韻に浸ったものです。
森川さんについてはバブル全盛期の見た目上等!の世相の中で、ボーカル一本で勝負するぜという潔さに痺れて憧れてましたね。確か自分で作詞作曲はやらずにいただいた曲をボーカリストとしてどう向き合うかに必死です的なインタビューを読んだ気がします。間違ってたらごめん。



■閑話休題 ※そこそこネタバレします
{netabare}
放送年度が1990年。前年にパリ万博100周年、フランス革命200周年とことフランスに焦点が当たった翌年に放送されたアニメです。物語の舞台設定は1889年、まさに万博開催中のパリにて興行中だったサーカス団の花形少女ナディアが事件に巻き込まれるところからスタートします。同じく巻き込まれてしまったジャンと一緒に、ブルーウォーターを狙うグランディス一味からの手に汗握る逃避行。ガキンチョだった自分がワクワクしないわけがないのであります。

私は1986年のラピュタに感動して冒険ものが好きになり、そうこうしてNEXTラピュタが登場するのを待ってたきらいがあったと思うのですが、ラピュタ以降でやっと心震える冒険ものに出会った気がしたのがナディアでした。NHKではこの数年前に「心っに冒険をぉ~」とのりピーが歌ってたアニメもあるにはあったのですが、実際のところ「冒険」感は控えめでした。やっとです。

放送の数か月前にはドラクエⅣが発売し、ミネアとマーニャというエキゾチックな女の子も魅力的だなと思ってた矢先に、ヘソ出し褐色の少女が主役のアニメに出会ってしまったのが運のつきでしたね。

世間一般の評価の一面として視聴率は悪かったと思います。18:00か19:00のゴールデンの時間で5%いったかいかなかったくらい。今よりもっと多くの人がTVを観てた時代、これは致命的に悪い数字です。
ナディアを機に購入し始めたアニメージュでの凄い盛り上がりとは対照的にクラスの友達に話を振ってもあまり観てるやつがおらず反応が薄いという状態。これまで北斗の拳やキン肉マンでは一緒に盛り上がれてたのに、と断絶を感じた瞬間でした。
{/netabare}


NHKという制約があったものの、丸々1年間の猶予期間を与えられた庵野秀明監督を筆頭とする当時のGAINAXの面々が思いっきり好きなことをやったらこんなん出来ました、という傑作です。


-----
2019.01.17追記
《配点を修正》


思い出補正しときます

投稿 : 2024/03/23
♥ : 45
ネタバレ

文葉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

いとしのナディア

アニマックスで視聴。
以前エヴァ好きの兄に熱烈に勧められ1話視聴したけれど、
何故か1話だけ観て満足してしまいそれっきりだった。
スカパーでHDリマスター版が放送されたので、録画して少しずつ観ました。

色んなアニメとの関連性やオマージュを見つけるとワクワクしました!
夢と冒険と格好良いノーチラス号やメカ・・それにキュートな女の子(?)キャラ。男のロマンたっぷりで男の子が好きそうな感じのアニメですね!
キャラクター1人1人の個性や生い立ちが強烈で心に残っています。

<私の中で好きなキャラのグランディス嬢>
{netabare} 最初はイマイチ物語に入り込めなくて、私は11話辺りからハマりました。
ネモ船長に恋するグランディスちゃんが可愛すぎます・・!
特に彼女、本当に苦労しているんですよね。過去の回想シーンで思わず感情移入しました。
普段はまさに姐さん!って感じがネモ船長の前では恋する乙女に変わるところツボです。
特に、エレクトラさんとの恋愛バトルやネモ船長が「チョウチンアンコウのグランディス風ラブコール」を見た時の表情が忘れられない(笑){/netabare}

<ジャンとナディア>{netabare}
ジャンはメカの天才ではあるけれど、意外と不器用で嘘をつけないほどの正直者。
ナディアは感情の起伏が激しく、気難しいところがあり、しかも頑固で意地っ張り。
普通「可愛げがないなぁ」で終わってしまいますが、
一目惚れを一途に貫き通したジャンに拍手を送りたい。

島編での二人の初めてのキスシーンが非常になめらかで自然だったのでドキドキしてしまいました・・っ
ナディアがジャンにキスした後、明らかジャンを異性と意識して優しくなったりデレてみたり、「これがツンデレの魔力か・・」と思わずナディアを可愛いと思ってしまいました。
ジャンがその前のファーストキスを覚えてなかったという事でナディアは相当怒ったんでしょうね。
そしてアフリカ編で他の男の子に一目惚れしたけれど失恋して、ジャンの想いに改めて気づく流れがリアルな恋愛らしいと思いました。{/netabare}

<アフリカ編>
島編は作画崩壊酷かったですが、ドタバタっぽさやナディアのデレが見れたのでそこそこ楽しめました。
ですが、アフリカ編の34話が許せなかった。
キャラソンと謎のMVと尺稼ぎ。作画外注のせいですね・・これはひどい。
全自動ウクレレ演奏機を私は忘れない。

まさに、この気持ちをわかりやすく表現したら・・
この間電車に乗って、向かいの座席に座る女性が「綺麗だな」とチラッと眺めたら目の前で凄い表情で携帯見ながら鼻に指をinしてTreasure Hunt始めたのを見てしまった衝撃的な気持ちと(見てはいけないものを見てしまった)

小さい頃好きで買ってたパンケーキを久しぶりに買い、添えてあるマーガリンの成分を見たら上の方に「シリコン」と書いてあって「今までシリコン食べてたのか」と言う気持ちが入り混じったような残念な気持ちです。
忙しい母もナディアにハマったので、島編の一部とアフリカ編ほぼ削って(34話なんてなかった)見せることにしました。

<最終回>{netabare}
最終回のストーリーと作画の気合いが凄かったですw
ネオ皇帝の最後は衝撃的だった。ナディアの心にも深く残ってしまったんだろう。
ジャンの死に方が音もなく、くたっと・・あっけなくて。
しかも受け身を取らずに打ち方が悪くて、頭から大量の血で床が染まる描写が無意識に残ってます。
他に死の描写で気になったのは、死の恐怖に耐えきれなくなって泣き叫びながら死んでいったフェイトさん。
フェイトって英語でFate=運命、宿命と言う意味を改めて感じさせられました。
ネオ皇帝にジャン(ジャンは生き返ったけど)フェイトさん。皆、綺麗な最期ではなくて生々しいのは庵野さんがコメントしているように
「死を美化することへのアンチテーゼと、ジャンに科学は万能でなく物事に二面性があることを知って欲しかった」らしい。
物語に生と死のリアルさが出ているのはこのせいだろうか。

さて、あの時ブルーウォーターをネモ船長に使いたい所、ナディアにジャンを生き返らせるように進めるなんてエレクトラさんは成長しましたね。
中盤でネモ船長に激情をぶつけてた時とは明らかに違う。

今更気づきましたが、ネモ船長髪伸びるの早いですね。
キャプテンハーロックにどこか似ているような・・?気のせいか。

ネモ船長の最期の時、エレクトラさんがお腹さすってて、
「この二人付き合ってたんだ!・・この描写、NHKやるなぁ・・。」と思いました。その瞬間のグランディスの表情がまた・・。

一番驚いたのが、サンソン×マリー。
23歳差でしかもデキ婚なんだぜ・・ウィキペディアを見ると「美しく成長したマリーの初恋と、マリーに惹かれるサンソンの苦しみを描く物語」を描く書籍の「ふしぎの森のマリー」があるらしい!みたい!!

サンソンは初登場時「気障なキャラだな」と思ってたら、
グランディスへの片思いとネモ船長への嫉妬。実は怪力で力が強くて、信念も格好良いと気づいて、後から惚れ惚れしました。
この二人は超絶幸せになって欲しいですね!好きなカプです!
最期のEDに繫がる描写と演出に思わず笑顔になってしまいました!{/netabare}

ふしぎ海のナディアは、今観ても新鮮でロマンたっぷりの作品でした!
(ただしアフリカ編を除く)
ノーチラス号での「その人の役割」「人との関わり方」を作中で表現していて、子供の役割と大人の役割について考えさせられました。
ジャンやナディアの思春期特有の気持ち、不安定さもいつしか愛おしく感じて、
主役二人の年代の頃の気持ちを思い出しながら、楽しく視聴できました。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 42
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

当時のNHKとしては大胆な物語(良い意味で)

このアニメは、当時のNHKとしては奇抜で大胆な内容を描いています。
お堅い印象しかなかったNHKが、これほど素晴らしいSFアニメをつくるなんて、当時はとても信じられませんでした。
そして、映像の美しさだけでなく、歌や物語の内容に大いに感動しました。

総監督はエヴァンゲリオンで有名な庵野秀明さんです。
この物語では、エヴァンゲリオンの下地となるネタをいくつか見ることができます。

物語はフランスのパリから始まります。
ブルーウォーターという謎の宝石を持った少女ナディアに発明好きの少年ジャンが恋をします。そしてグランディス一味がブルーウォーターを狙います。そのときジャンは、勇気を奮い起こしてナディアを守ります。

やがて舞台は海へと変わり、潜水艦ノーチラス号にナディアやジャン、そしてグランディス一味が救われます。
それから本編が始まるのです。
舞台はやがて空へ、そして最後には宇宙へと変わっていきます。


私は、主人公のナディアよりもジャンやグランディス一味に魅力を感じました。
ジャンは非力ですが、とても勇敢な少年です。どんな状況でもナディアを守ります。
グランディス一味のボス、グランディスはヤッターマンに出てくるドロンジョ的存在です。いつも場の雰囲気を明るくしてくれます。
同じくグランディス一味のサムソンは二枚目ですが、力持ちで、幼い少女マリーをいつも守ってくれます。
また、グランディス一味のハンソンは優れた頭脳の持ち主で、何度もノーチラス号を救ってくれました。

そして、38話と39話(最終回)では、非常に感動します。
まさに感動のてんこ盛りでした。 {netabare}
①まず、発想力がすごいです。 こんな凄いストリーを考えたスタッフに感謝です。
②戦闘シーンやメカニックデザインが凄い。 これはまさに芸術です。
③ハンソンのひらめきで皆の危機を救うところが凄い。 さすがハンソンです 
④ネオ皇帝の起こす奇跡(執念)が凄い。 まさに妹ナディアへの愛です。
⑤ジャンの勇気が凄い。  ジャンはナディアのためなら命を捨てることができる
⑥ブルーウォーターの起こす奇跡が凄い。 まさにブルウォーターは祖先の魂の結晶です。
⑦ネモ艦長のどんな状況でも諦めない心が凄い。 ここであの行動ができるところに脱帽しました。
⑧ネモ艦長の子を身ごもったエレクトラの様子に気づいたグランディスの悲しみが心に沁みました。
⑨その後のみんなの近況説明を大人になったマリーがしたことに驚き、そしてマリーがサムソンの子を身ごもったことが嬉しかった。
{/netabare}
是非見てください。「見て良かった!」と必ず思われるはずです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 31

71.2 16 シリアスでラブコメなアニメランキング16位
ちょびっツ(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (436)
2987人が棚に入れました
ヒト形の情報端末である、パソコンと呼ばれる機械の普及した東京。主人公の本須和秀樹(もとすわひでき)は大学受験に失敗した浪人生。北海道から上京した日、コンビニの帰り際に捨てられていたヒト形パソコンを拾い家まで持ち帰った。秀樹はそのパソコンに何を尋ねても「ちぃ」としか言わないので「ちぃ」と名づけることにした。その「ちぃ」はプログラムではなく感情に基づいて行動できる伝説のパソコン「Chobits」ではないかと言われる…。謎も多い「ちぃ」や、パソコンのことから勉強のことまで助けてくれる、予備校友だちの新保、その新保の元気のいい自作モバイルすももたちに囲まれて、本須和のにぎやかな浪人生活が始まる。

声優・キャラクター
田中理恵、杉田智和、関智一、くまいもとこ、桑島法子、折笠富美子、井上喜久子、柚木涼香、豊口めぐみ、うえだゆうじ、諏訪部順一、ゆかな、徳光由禾、千葉一伸

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ちぃちゃん 可愛すぎ!

人型パソコンのヒロイン「ちぃ」との、甘くてちょい切ない感動の恋愛ファンタジー。

主人公の本須和 秀樹は、北海道から上京してきた予備校生。
性格は、真面目で優しく、お人好し。

 ある日の夜、ゴミ捨て場に捨てられていたパソコン・ちぃを拾います。
持って帰って起動させたはいいが、「ちぃ」と言う言葉しか話せない。
パソコン音痴の秀樹は、予備校の友人 新保 弘に相談します。

段々と言葉等を覚えて行く ちぃ
ちぃは、主人である秀樹が好きで、一生懸命に尽くします。
秀樹の為に色々覚えたり、バイトしたり・・・
その姿は健気で愛くるしく、愛しいです。
男ならたまりません。

秀樹は、ちぃに対して家電製品として割り切ることができず、人間と同じ用に接します。
頭では家電であると分かっていても、徐々に好きになって行きます。

そりゃぁ あんだけ可愛けりゃ好きになりますよ~
秀樹の気持ちがよく解る。

最後は・・・観てのお楽しみで!

 もし現実に、あんなにリアルな人間そっくりなパソコンが出来たらますます少子化進みますよね~^^
まぁ、そんなリアルな人型パソコンなんて出来ないでしょうけど・・・

余談ですが、この「ちょびっツ」を、リアルタイムで観ていました。
もう一度観たくなって、レンタル屋さん13店探しましたが見つかりませんでした。(悲)
結局、DVDをネットで購入しました。(^^;

原作漫画 作者 CLAMP
掲載誌 週刊ヤングマガジン  巻数 全8巻
面白かったので、コミックも購入して読みました。
良かったです。

男子にはおすすめできる作品です。  ^^

投稿 : 2024/03/23
♥ : 49

月華蝶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

タイトルなし

★ジャンル
バイト ロボット 人間 恋愛

★感想
これは名作だと思います
近未来的なお話なのですが、
どうも近い未来
(とはいえ残念ながら俺が生きている間には無理そうなんですが・・・ね)
実際こういったことがあるような感じがして
人事とは思えませんでした

あまり詳しい内容はネタバレになってしまうので
控えさせていただきますが

最後にはハンカチなしでは見れませんでした;;
とてもうまく出来上がっているお話ですので
是非一度見てほしいなと思いました

俺の人生でこのアニメ「ちょびっツ」
に巡り会えたことに感謝しています
勿論
原作者や製作者の方々、その他大勢の関係者の方々には
感謝してもしきれません

投稿 : 2024/03/23
♥ : 14
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

《アタシだけのヒト》を求める物語

原作マンガは名作だと思っています(※個人評価で ★★ 4.7 くらい)。
でも、アニメの方は原作がまだ序盤の段階で企画が持ち上がったせいか、全体のプロット自体は共通しているのですが、一つ一つのエピソードが原作に比べるとかなり情感薄いし適当な感じです。
(原作マンガでは、{netabare}絵本のサブストーリー{/netabare}にも一貫性があるのですが、アニメはそこが意味不明にしか見えない、原作は最後が確り決まっていて感動できるがアニメは割とあやふやな終わり方になっているetc.)。

アニメ制作・放送時期が2002年ということで、作画・演出もちょっと残念な出来です。
でも、OPのノリは割と好きなので個人的な評価点数は贔屓目に高く付けてしまいました。

アンドロイドものが好きな人は第一話だけ取りあえず見てはどうでしょう?(注意*ラッキースケベシーン多め)


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ      CLAMP(『週刊ヤングマガジン』2000年第43号-2002年第48号連載)
監督         浅香守生、田中洋之(助監督)
脚本         大川七瀬(第1話のみ)、金子弦二郎、大久保智康、玉井☆豪、植竹須美男、花田十輝、堀井明子
キャラクターデザイン 阿部恒
音楽         高浪敬太郎
アニメーション制作  マッドハウス{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

===================== ちょびっツ (2002年4月-9月) ==================

- - - - - - - - OP「Let Me Be With You」、ED「Raison d'être」 - - - - - -
{netabare}
第1話 ちぃ 目覚める ★ 本須和秀樹上京・下宿開始(千歳さん/新保君/すももとの出遭い)、パソコンを拾う、ちぃ起動
第2話 ちぃ 出かける ★ 自作パソコンの天才(国分寺稔・柚姫)への相談、伝説のパソコン?、稔の忠告
第3話 ちぃ おぼえる ☆ 予備校初日(多香子先生)、居酒屋「よろこんで」バイト開始(裕美との出遭い)
第4話 ちぃ おつかい ★ パンツお買い物回 ※面白いけど、ちょっとくどいかも?
第5話 ちぃ 見つける ★ ちぃに絵本を買ってあげる話 ※終盤シリアス展開への布石
第6話 ちぃ 弱る ★ ちぃが電気切れ寸前になる話
第7話 ちぃ 働く ★ ちぃのバイト志願、のぞき部屋ライブ配信 ※ラスト異変発生
第8話 ちぃ とまどう ★ ちぃ暴走・停止、ちぃ欧風菓子「チロル」でアルバイト開始
第9話 ちぃ 買う ★ ちぃからのプレゼント、ちぃに風呂の入り方を教える話、ちぃの写真?
第10話 ちぃ 出会う ★ 裕美と秀樹の初デート、もう一人のちぃ、国分寺の秘密(柚姫との関係)
第11話 ちぃ 確かめる ☆ 104号室の怪談 ※脚本がやや冗長は△
第12話 ちぃ 遊ぶ ☆ ちぃ達とネットゲームする話、ちぃのCPUはスパコン並み? ※同上
第13話 ちぃ 海いく ☆ 夏休み海辺バカンス回
第14話 ちぃ もてなす ☆ 多香子先生の不可解行動 ※展開が唐突過ぎる点は×{/netabare}

- - - - - -- - - - - OP(変わらず)、ED「ニンギョヒメ」 - - - - - - - - -
{netabare}
第15話 ちぃ 何もしない ☆ 新保と多香子先生の駆け落ち(パソコンに夢中になってしまった夫)
第16話 ちぃ まかなう ★★ 元気のない秀樹、予備校の模試、ちぃの手料理 ※秀樹の感情の発生が巧く描かれていて◎
第17話 ちぃ 手伝う ★ アパートの大掃除、ちぃの変化と千歳さんの謎行動、追跡者ジーマ&ディタ
第18話 ちぃ いなくなる ★ ちぃへの感情に戸惑う秀樹、ちぃ誘拐(天才ハッカー・ドラゴンフライ(小島良由起)、琴子登場)
第19話 ちぃ 待つ ☆ ちぃ捜索、チロル店長の過去話(パソコンとの結婚・故障) ※伏線が薄い点は残念△
第20話 ちぃ 求める ★★ ちぃのプロテクト解除操作(小島)、絵本の作者、ちぃの欲望が暴走、回復
第21話 ちぃ 答える ★ 国分寺家再訪、Chobits開発元データハッキング(柚姫)、国分寺と柚姫の絆、開発者・千歳
第22話 ちぃ 着てぬぐ ★ チロル店長と裕美のより戻し、迫る決断の時(ちぃ&秀樹) ※伏線不足でシナリオに無理多い点は△
第23話 ちぃ 決める ★ 続き、千歳の告白(フレイヤ&エルダ、フレイヤの恋と消滅、エルダ初期化)、ちぃの感情噴出 ※同上△ {/netabare}

- - - - - - -- - - - OP(変わらず)、ED「かたことの恋」 - - - - - - - - -
{netabare}
第24話 ちぃ だけの人 ★ ディタの干渉、ジーマの制止、フレイヤの告白、システム消去コマンド(千歳)、結ばれた二人 ※挿入歌「I hear you everywhere」{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)15、☆(並回)7、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1


================== ちょびっつ OVA&特別編 (2002年?) ================

OVA1 日比谷・琴子 語る  ※未視聴
OVA2 すもも・琴子 届ける ※未視聴

投稿 : 2024/03/23
♥ : 23

79.7 17 シリアスでラブコメなアニメランキング17位
荒ぶる季節の乙女どもよ。(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (601)
2241人が棚に入れました
あなたの“はじめて"を、わたしにください――。高校の文芸部に所属する小野寺和紗たち女子5人。「死ぬ前にしたいこと」という話題で沸いたある日、部員の一人が投じたある一言……。その瞬間から、彼女たちは“性"に振り回され始める。

声優・キャラクター
河野ひより、安済知佳、麻倉もも、黒沢ともよ、上坂すみれ、土屋神葉、福山潤、広瀬裕也、咲野俊介、戸松遥、花江夏樹
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人生で最もへたくそな時期に捧ぐ

岡田麿里氏が原作から絡んで脚本やって、な作品。原作は未読です。

タイトルからして生々しく、しかも思春期男女(特に女)の心理描写には定評のある岡田氏の作品。

「岡田作品は苦手だけど荒乙は面白い」との推薦を複数いただいてて、楽しみにしてました。


作品自体は思春期の“性”をテーマに、右往左往する文芸部の女子高生5名が各々の答えらしきものを見つけるまでを追った青春群像劇です。

 吾輩は○○である 名前はまだない

整理しきれぬ名付けもできぬ感情は存在し、その多くは経験の蓄積によって落とし所が見つかるもの。

青春群像劇では私たちがかつて通過してきたであろう感情や衝動なりを作品の中に見つけて、自分の思考パターンや嗜好のルーツとなった立ち位置を確認する作業でもあります。
高校を卒業すれば進路はバラバラ。得られる経験も分岐して汎用性に乏しいことが、高校卒業以降を追った作品が少ない理由なのかもしれません。

そして汎用性があるようなないような題材が今回のテーマ。
“性”に対する考え方は個人によって差が相当あるもの。

そんな本人にしかわかり得ぬ感情。いや本人でさえわからない感情について同じようにバラバラだろう相手の感情とを擦り合わせる難儀なことを人生で初めてする作業が思春期世代の恋なんだと思います。

個人差があるのは当然で、ひとつの事象とっても男女で考え方も捉え方も違うことを想像できなかったり、違いはあると自覚しても何がなんなのか袋小路に迷い込んだり。
例えばこの連載は別冊マガジンですが『別マ』と言われて男子は『マガジン』を女子は『マーガレット』を想像し、お互いの前提がずれてる中言葉のキャッチボールを交わしてるうちに悶々としてしまう。
ほんの少し先になれば『マガジン』も『マーガレット』もあるって気づくものです。それがなかなかそうはならないもどかしさを作品で表現することは難儀なことでしょう。


前置き長くなりましたが、つまり、

 これまで数多語られてきたけどまとめられんのかいな?

好きだ惚れたから一層も二層も踏み込んで、本来同じカテゴリーなのにあえて切り離すことで物語を作りやすくしていた“性”なるものに焦点を当てちゃった本作。
個人差が激しいネタについて、きっとそんな時期を通過したであろう私たちにリアルな質感をもって届けてくれるかに着目したわけであります。

結果、文芸部員5名それぞれに異なる立ち位置を与え、かつそれぞれに対となるパートナーをあてがい、パズルのピースをはめていくようなストーリーに仕上がっていました。男はあくまで彼女たちを輝かせるための舞台装置。主役はあくまで乙女たちです。
よくパズル組めたな~。率直な感想です。一覧は以下。当然1対1とは限らないのですが詳細は本編参照。


【文芸部員】
小野寺和紗(CV河野ひより)
菅原新菜(CV安済知佳)
曾根崎り香(CV上坂すみれ)
須藤百々子(CV麻倉もも)
本郷ひと葉(CV黒沢ともよ)

【パートナー(仮)】
典元泉(CV土屋神葉):{netabare}対和沙要員{/netabare}
天城駿(CV広瀬裕也):{netabare}対曾根崎先輩要員{/netabare}
山岸知明(CV福山潤):{netabare}対本郷先輩要員{/netabare}
三枝久(CV 咲野俊介):{netabare}対菅原氏要員{/netabare}
杉本悟(CV花江夏樹):{netabare}対もーちん要員{/netabare}


実のところパズルが組み立てられた時点でおおむね満足しています。いいもの見せてもらいました。
リアルな質感があったかどうかは個人差によるものはあるでしょう。具体的にはこんなところが良かったなぁと私が思ったところは以下、


■OPを飛ばしちゃダメ

曲中に文芸部員たちの独白みたいな合いの手が入るわけですが、全OP一定ではなく変わっていきます。
作品世界をよく表したOPなので飛ばすのももったいないのもありーの、その回冒頭から集中を促す効果がありました。


■結局全員荒ぶる

キャラの掘り下げが全員できてたという意味ではなく、5名ともきちんと荒ぶってました。


■ざわつく

岡田脚本の特色なのか、円満にしときゃいーのにそれ要るかな?ってネタを挟んでおり、またそれがリアルな質感がありました。
安心安全なピュアピュアな恋愛を期待するのも野暮というほどさらりと毒を盛り込んできます。

{netabare}・部長の彼氏がちゃっかり前カノのおっぱい揉んでる事実
 ⇒経験者じゃないと曾根崎先輩を攻略する前に心が折れてたかもしれないという仮説
・あの杉本が女を連れている(最終話ED)
 ⇒地獄へ落ちろ!との視聴者の期待を嘲笑うかのようにしっかりキープ。なんだかんだ動く奴は強い
・本郷ちゃんが報われない
 ⇒いい子なのにね{/netabare}



最初はインパクトのある下ネタという飛び道具を織り交ぜながら、「おいおい大丈夫かよ」とくぎ付けになり、適度に乙女たちが荒ぶりながら最後の最後でぶつかり合ってという青春ど真ん中をいく良作でした。
端的に言えば序盤から終盤{netabare}10話{/netabare}までのわりと緻密な展開と打って変わっての後半の勢い。
慌てて畳んだ感が無くもないと言えますが、ここは『荒ぶる』感が出ていたと好意的に解釈してます。
{netabare}もう2話時点で和沙が自分の気持ちに気づくとか、5話で最も縁遠そうな部長がくっつくとか、その後どうするの?を長めに取る構成は良かったです。{/netabare}

個人差ありまくりの“性”の捉え方に関して、本作でのそれについてはノーコメント。
ただしきっと、登場キャラのうちに「あ、これ私だ!僕だ!」な子だったり言動行動が見つかるのではないか?と思えるほど網羅性は高いように見えますね。
現在進行形の方はがっつり共感して。はるか彼方の御仁は軽くキュン死しながら悶え狂いましょう。私も悶えました。おすすめです。




※ネタバレ所感

■パズルのピースについて
ほうぼう荒ぶっておきながらしっかり着地できたのって、主演女優5名と対になった野郎どもとが似たもの同士だったからではないかと思います。

・和沙VS泉
 {netabare}上半身と下半身が別の生き物同士

最終回でお互い似たもの同士だよねと分かり易く描かれてました。典型的な思春期のアンバランスさを体現した二人で主役にふさわしかったと思います。

{netabare}「泉。私ね。これからも不安になると思う。でも泉と同じ気持ちと同じ言葉、私はちゃんと持ってるんだって!分かったから…不安になっても、それを思い出せば…きっと大丈夫」{/netabare}
このセリフを言えたからこその主役でしょう。不安になると言葉に出せた時に大きな成長を感じました。{/netabare}


・曾根崎先輩VS天城
 {netabare}素直な者同士

お互い耐性ないので基本ちょろいです。考えてるようで実はそうではありません。よく言えば真面目で一途といったところでしょうか。浮気は絶対許しません。{/netabare}


・本郷ちゃんVSミロ
 {netabare}言葉先行で行動に移れない者同士

若さゆえに本郷ちゃん頑張りますが失敗重ねてるうちにそのうち諦観しそう。ミロ(三枝先生)がそのなれの果てかしら。言い訳先行でまたそれがもっともらしく聞こえるタイプ。
そんな本郷ちゃんが最も荒ぶってるように見えるというのが“荒ぶる季節”のアンバランスさを表わしてるようで心地よいです。{/netabare}


・菅原氏VS三枝
 {netabare}持てる者かつ特殊フェチ同士

周囲から羨ましがられてます。周囲からの見られ方と自身の嗜好にギャップがあるのが悩みどころ。医者や高級官僚がSMにハマるみたいな倒錯性を感じます。ちがう?{/netabare}


・もーちんVS杉本
 {netabare}相手が見えてないもの同士

自己中とも言います。杉本は言うに及ばず、もーちんもなかなかの猛者です。「なんで自分の思うとおり動いてくれないんだろう?」が先にあると恨みつらみが積み重なっちゃいますよね。{/netabare}



合ってるかどうかは知りませぬ。それは違うさーというのも笑いながらツッコんでみてください。



最後に、、、
なんだかんだ本郷先輩の今後が気になるところです。

{netabare}「止まらない電車に乗っちゃったんですよ我々は!」
ブルーハーツの伏線回収お疲れ様でした。{/netabare}

{netabare}あと真っ白になったと言い残して燃え尽きてましたが息してますよね?
自分で蒔いて自ら回収とはさすがです。

ぜったい素敵な女性になっておくれよー(^_^)/~{/netabare}



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

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2019.09.28 初稿
2020.04.10 タイトル修正/修正

投稿 : 2024/03/23
♥ : 72
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「みだらな和紗ちゃんは月がきれい」

<2019/7/16 初投稿>
原作未読
観始めなので評点はデフォルトの3.0です。

文学部の女子高生たちが文学で性の知識にあれやこれや荒ぶる話です。

自分で書いてて何言ってるかよくわかんねえ٩( ᐛ )و

「月がきれい」に「みだらな青ちゃん」を叩き込んだ感じ・・・なのかな


1話を観て
・THE BLUE HEARTSをそのまま流したのは素敵
 「見えない自由が欲しくて、見えない銃を撃ちまくる♪」
 まあ彼は銃を撃ちまくってたわけです。
・どうみても和紗さんより泉くんの方が傷は深いだろう。致命傷だよ 笑
・これまでずーっと「爪(つめ)」だと思ってた。「瓜(うり)」だったとは・・・でもなぜ瓜(うり)?
・総じて面白かったよ。でもマリー原作・脚本なので最後まで信用はしません 笑。

<2019/8/26 追記>
第2〜8話の感想です。

第2話
{netabare} 「S◯Xの別称」{/netabare} 大喜利大会
青春シーンだとへっぴり腰になる曾根崎さん。

第3話
強い子のミロ先生。{netabare} →「おまわりさん!この人です!」{/netabare}
泉くんの災難その2ですね。末広ひかるってありそう。

第4話
原稿用紙50枚の{netabare} ラブレター{/netabare} 笑。それもう原著論文だろ 笑。天城くんは立派。

第5話
{netabare} ロリコン{/netabare} 演出家登場。{netabare} →「おまわりさん、この人です!」{/netabare}
原稿用紙50枚の{netabare} ラブレター{/netabare} に{netabare} 校閲{/netabare} でお返事って。ありそうで絶対ない、もはやSF 笑。でも可愛らしいね。

第6話
合宿で第2回大喜利大会。
「この恩は絶対に軀で返す」あんま聞いたことない台詞出ました 笑

第7話
菅原さんは全身凶器だな
そして{netabare} 「おまわりさーん、現行犯です」{/netabare}

第8話
寸劇→内紛勃発からの{netabare} 告白大会{/netabare} であります。
菅原さんと百々ちゃんにはがんばれと言いたい。

マリーさんは本作、自分の書きたいこと自由に書いてる感じして良いですね。
和紗も菅原さんも曾根崎さんも本郷さんも百々ちゃんもホントに良いキャラしてる 笑

中間評価、付けてみました。

<2019/8/31 追記>
バトル展開の第9話(ウソ)

前回の盛り上がりから良い感じでお話が転がってます。

曾根崎さんのチョロいこと 笑
菅原さんはがんばってますね。つかあれはなんのプレイだ 笑。
あの引きだと本郷さんは次回、まさかあのシチュエーションで笑いを取りに行くのでしょうか 笑

<2019/9/7 追記>
第10話「穴」
「穴を覗くとき、穴もまたこちらを覗いているのだ」

いや、そういう話じゃないです 笑。
穴もいろいろありますが、パンツだったり股間だったり心だったり。

本格的に荒ぶってきました。
起承転結で言えば「転」の回かな。

あと2話でどうまとまるか楽しみです。

<2019/9/14 追記>
11話
最近のアニメではあんまり見かけない展開かな。

マリーさんと言えば広げた風呂敷をきれいに畳めず微妙な感じになること多い印象ですが・・・

今回の笑いのツボは{netabare} 「和紗のキス顔」{/netabare}
なまじ真面目な分笑えました。

あとあの体勢からの右フックは体重が乗らないと思う。

最終話はどうなるんでしょうね。

<2019/9/21 追記>
最終12話

マリーさんらしい変な着地だけど一応ちゃんと決まったと思います。
個人的にはもっと荒ぶって欲しかった人もいたり
{netabare}菅原さんとかもっと粘って欲しかった 笑。{/netabare}
つか結局{netabare}菅原さん{/netabare}の気持ちはどうなった?
あれ?

それは置いといて最終話の笑いのツボは{netabare} 泉くん{/netabare}のアホなカミングアウト 笑

Q.恋愛感情と性欲は切り離すことができるのか?
「恋愛感情に伴って概ね性欲も湧いてくる」
「恋愛感情がなくとも性欲を感じることはある」
「恋愛感情が強すぎたりすると相手を性の対象として見れなくなることもあったりする」
「性欲から恋愛感情に発展することもある」

いずれも性別や個々人の性格によって程度の差はあれ、多くの人はこういう感じなんじゃないでしょうか

全話通じていろいろ笑わせていただきました。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 61
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

純潔の染まる色

アニメーション制作:Lay-duce
監督:安藤真裕、塚田拓郎、
原作・脚本:岡田麿里、音楽:櫻井美希
キャラクターデザイン・総作画監督:石井かおり、

少年少女たちの心をざわつかせる季節。
思春期特有の性的な悩みや思考を、
文芸部に所属する5人の女子高生の視点を通して
鮮やかに切り取ってみせた岡田麿里作品。

一人ひとりのキャラクターの心情を
女性脚本家らしい視点で論理的に解き明かしていく。
繊細な心理描写のリアリティは、
真似のできないオリジナリティがある。

昔は岡田麿里作品といっても、どこかぼんやりとした
「キャラに寄り添った作風」くらいに考えている人が
私も含めて多かったと思うが、自叙伝の出版によって、
作風の裏にある独自性の由来が明らかになったことで、
より作品が理解しやすくなったかもしれない。

岡田麿里の脚本は、徹底的な「他者に対する視線」と
でも言うべきものから成り立っている。
言わば、最近ブームの「なろう系」とは対極にある。
「他者」を客観視しながらも、集団のなかにあるときの
思考や交わりを丁寧に描くことで、アニメの世界にあっても
圧倒的なリアリティを感じさせる。
それは、小学生時代に「他者」になろうとした
経験によって形作られたもので、脚本家としての彼女の
原点のひとつなのだろう。

前置きが長くなったが、この作品もそういう岡田麿里の
視線が随所に感じられる。
しかも、アニメのためというよりは、
漫画原作がスタートだったため、最初から最後まで
しっかりと構成された物語となっており、
完成度は抜群に高い。
私にとっての岡田麿里作品は、細部はとても面白いのだが、
最後の締めになると、いつも何か物足りなさを感じさせたが、
今作は、ラストまでとても上手くまとめられている。

いちばんの特徴は女子高生5人全員が大人に向かって
変化する心の動きをつぶさに見せている点だろうか。
ストーリーの中心は小野寺和沙が「男子」を
受け入れられないと感じつつ苦悩し、最後にはその感情が
変化するというもの。そんななかで5人全員の
心の動きを追いながら、感情の変化を視聴者に
しっかり見せている。

例えば、文芸部部長の曽根崎り香が恋をしたことで、
眼鏡を外して、男に対する考え方が大きく変わるところや、
菅原新菜が大人ぶりながらも徐々に本心を表現していく
過程をコミカルにしかも丁寧に見せてくれる。
心の変化の機微をしっかりと描いている。

{netabare}キャンプファイヤーの影踏み、
り香に対する天城のレポート、
百々子の男を嫌いになる過程、
新菜の歪んだ感情と素直な感情、
ひと葉の野望から生まれた恋、
和沙の恋と友情の間で揺れる思い。{/netabare}
女子高生たちの心模様を実に上手く表現している。

{netabare}り香の退学を撤回させるために起こした
文芸部たちの人質立てこもり事件。{/netabare}
和沙たちは、自分たちが「青」の世界に
いることに気づく。
そこは、心地良いものだった。
「青」の中にいる少女たちは、大人になるために
自らの色を求めて必死に生きる。
時が過ぎ、環境が大きく変化したとしても、
彼女たちがこの季節を忘れることはないだろう。
(2019年11月3日初投稿)

投稿 : 2024/03/23
♥ : 81

63.5 18 シリアスでラブコメなアニメランキング18位
そらのおとしものFinal 永遠の私の鳥籠(アニメ映画)

2014年4月26日
★★★★☆ 3.5 (291)
2103人が棚に入れました
空から落ちてきた未確認生物《イカロス》は、空美町で「平和が一番」がモットーの少年、桜井智樹と共に暮らしていたが、いまだに智樹に笑顔を見せたことがなかった。
イカロスと同じく空に浮かぶ『新大陸』からやってきた未確認生物である《ニンフ》《アストレア》が、《マスター》の支配から解放されて自由に笑って生きている姿を見た智樹は、どうにかイカロスにも『普通の女の子』として自由に笑ってほしいと思うようになる。
戦略エンジェロイドとして作られ、感情をうまく表情に表せないイカロスが笑えないのは、主従の関係を結んでいることが原因であると考えた智樹だったが、突如あてがわれた自由に、イカロスは―――。

原作累計400万部を突破した大ヒットアニメシリーズが遂に完結!!感動に包まれた原作最終話にリンクした、ヒロイン《イカロス》の真実の物語。これが本当のそらおとフィナーレ!!

Yuyu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

原作読者向け

愛し方が分からず、主従関係をずっと望んでいたイカロス
主従関係を拒み、命令することを拒み続けた智樹

そんな二人がお互いを想い合って変化してる姿は切なかったです。

原作でも分からなかったことも、ハッキリと分かるようになっているところもあるので、普通に見てよかったと思いました。アニメではカオス(修道服の女の子)の扱いが原作と違うので、この形にしたのかな?

やっぱりアニメ作品で原作のカオスの話や表現は、やりたくてもできないのかも知れないですね。

アニメ派の人も原作17~19巻を見る前に読めば楽しめるかも知れません。
最低でも17と18巻を読めば何が起こっていたのか分かった状態で映画スタートって感じになるかと。

3期のアニメ自体がほとんどない中で、短い映画としてでも映像として見れたことは、いいことだと思うのですけどね。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 4
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

天使の想いと物語の帰結を目指した完結編?

まず初めに、他の自分のレビューでこの作品の期待度を勝手に上げてしまったことに対してお詫びをしたいと思います。申し訳ありませんでした・・・。
正直レビューは書きたくなかったのですが、期待を煽った責任もあるので一応書きます。
これは今まで以上に「詳しく知りたきゃ原作読め」と突き放した感じの作りでした。酷評になってしまうかもしれませんが、お許しください。


時系列は前作(時計仕掛けの哀女神)の後になります。そして原作の流れとは異なった分岐を進んで一応の収束を迎えます。

エンジェロイド達とすっかり打ち解けたかに見えた智樹。しかしイカロスはいまだに智樹に笑顔を見せた事はありません。

ニンフ達と相変わらず戯れている間も、どうすればイカロスを笑顔にできるか考え続ける智樹。

イカロスにとっての幸せとは、愛の形とは何なのか。その結論を導き出したのは意外にもイカロス自身でした。


今まで作中で幾度か匂わせられていたこの世界の残酷な真実に、智樹以上にイカロスが勇ましく立ち向かっていく姿には心打たれました。



・・・このように掻い摘んで見ていくと悪くは無いような気がするのですが、やはり多くの違和感が残りました。

ネタバレ+悪い部分を挙げているので、見たくない方は見なくていいです。
{netabare}
ギャグ要素が少ない上、ギクシャクした感じで非常にテンポが悪かったです。今までの勢いあるギャグはどこへ行ったのか不思議でした。

作画がさっぱりした感じになったのは良いのですが、今までと比べてしまうと淡泊すぎです。特に瞳の描き込み具合や色彩の豊かさは、クオリティの面で敵わないと思います。

それから音楽を挿入するタイミングが合ってないと感じる場面が多々ありました。
例として、挿入歌『ERASE』を流すタイミング。ギャグシーンを背景に流してはせっかくの曲が台無しです。
美香子(会長)のBGMも使うタイミングを間違えると会話が非常に阻害されますね。聞こえづらかったです。智樹を叱責するシーンですね。

あと今まで隙なしだと思っていた早見さんの声が、クライマックスの叫び声でちょっと残念に感じてしまいました。泣き声もそうですけど、どうもイカロスに聞こえないというか、なんだか冷めてしまいました。
{/netabare}



作画は大きく今までと変化していますね。淡い色使いとややあっさりとした顔つきで、原作準拠に近い形にはなっていると思います。

ただ所々挟まれる回想シーン(使い回し)の作画を見ると、やっぱり今までの方がいいなあ・・・と思ってしまったのも事実です。

音楽で特筆すべきなのは、何より主題歌・挿入歌です。主題歌『Always Smiling』および挿入歌『ERASE』は早見さん&吉田さん安定の良曲でした。

今回BGMについては場面の切り替わりが早く、あまり集中して聴くことができませんでした。

キャスト陣で一番活躍したのはもちろん早見さんでしょうが、個人的には保志さんの安定ぶりが嬉しかったです。



前作と大きくキャラデザを初めとして変更があったので不安を抱えながらも、それでも期待はしていました。

しかし総集編を抱えた前作以上の早足な展開と、完結を謳いながらもしこりを残す終わり方には、ある種の無念さとスタッフへの憐憫と角○への憎悪の感情が渦巻いていました。

とにかく言えることは、この映画はサントラと主題歌CDだけ買えばもう十分であることと、角○さんはこの先も阿漕な商売を続けていればいつかバチが当たりますということです。


その中でも良かったと思えたシーン
{netabare}
・社会の窓の裏に隠し持っていたシナプス製の「カード」を無理やり奪われそうになる智樹。チャックを開けられた瞬間全身から発光して、ニンフ達を異世界へといざなう。
→チャック丸出しで眩しく輝く智樹は非常にシュールで笑えました。ここが一番笑えたポイントです。

・突然始まるそはらとニンフとアストレア、そして爺ちゃんによる「トモキの社窓から」。降車する条件として智樹とのキスを提示され戸惑う三人。
→三人の反応の中でも、アストレアちゃんの「キスって何だろう・・あいつとしたら気持ちいいのかな」という反応が非常によろしかったです(笑)

・ついに謎だらけだった会長の正体が判明し、イカロスが智樹に猛アタックを仕掛ける。
→さらっと大事なことが判明したので驚きました。この映画一番の収穫でした。

・イカロスがついに愛を理解し、智樹にキスをして愛を伝える。
→このために今までイカロスは苦しんできたんだ、とカタルシスが得られました。それからシナプスに侵入する際のシーンが一期OPのイントロとシンクロしていたことも分かって、名シーンだと思いました。
{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 12

ナルセッチ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

角川にひたすら落胆と軽蔑(原作を読んで改めて怒りが・・・。)

原作のコミックを読んできました。
おかげでやっとFinalの本来の全体像がわかりました。

好き嫌いはあるにしてもちゃんと完結してました。
個人的にはとても良かったです。
普通にやっていれば特にひねりを入れなくても
無難な評価の映画ができたはず!

原作レイプどころの話ではなく、
「映画のできはどうてもいいから、Finalと名づければ
 最低限の観客動員ができるだろう」
と考えたとしか考えられない。

制作会社の運営等いろいろな事情があったのは
創造できるが一番許せないのは角川
日本を代表する大御所的企業ならプライドを持って
やれといいたい!


以下は以前の無いようです。
-----------------------------
多くの方のコメントにある通り、
シリーズのFinalを期待すると怨嗟の思いが湧く(怒)

単品の内容として(続編が続くと仮定すればだが)は
OP,ED共にシリアスなイメージで素晴らしいし、
開始直後のシーンと、
イカロスの訴え(涙)といい、
終盤の笑顔といい、
傑作と言えるレベルです。


各所で言われる通り予算の極端な不足が想像されますが、
アニメ版全部を見ても全くストーリーの繋がりがわかりません。
こんな滅茶苦茶な構成であれだけの品質を出せたのはスタッフさんの意地かも
しれませんね。
自分はスタッフには賛辞を贈りたいです。
ストーリー評価を3としているには悪いという意味では無く、
シリーズものとしては評価不能だからです。

今更の素人の戯言ですが、
クラナドの海外版のような出資募集をするような方法がもっと
積極的に使われてもいいかも。

無論知名度が違いすぎるのでうまくいくかはわかりませんが
そういう事を考えたくなる作品でした。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 6

67.3 19 シリアスでラブコメなアニメランキング19位
神無月の巫女(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (321)
2048人が棚に入れました
『剣神天群雲』(ケンシンアメノムラクモ)が眠る、今は朽ちて誰もその存在を知らない月の社から物語りは始まる…。
まほろばの村にある私立『乙橘学園』に通っている普通の女子高生『来栖川姫子』、学園のアイドル『姫宮千歌音』、姫子に想いを寄せるもう一人の学園のアイドルで幼馴染の『大神ソウマ』の3人は、平穏な毎日を享受していた。
ある日、日食の黒い太陽が照らす中で16歳の誕生日を迎えた姫子と千歌音は、遠い過去に邪神『オロチ』を封印した陽の巫女と月の巫女ということが判明し、オロチの眷属たる『オロチ衆』に命を狙われる。実はオロチ衆であったソウマ自身も覚醒するが、大事な人である姫子を守る為、オロチ衆に叛旗を翻すのだった。

声優・キャラクター
下屋則子、川澄綾子、間島淳司、松本保典、大谷育江、加瀬康之、植田佳奈、能登麻美子、野中藍、西村ちなみ、南央美、斉藤茂一
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

この百合は「アリ!」と思わず唸ってしまった、意外にも《感情描写系》の魅力作

二人のヒロインがともに「姫」由来の名前(姫宮千歌音(ちかね)、来栖川姫子)で、第1話の最初の方のシーンでヒロイン達の通う学校の校門の上に掲げられた標札が「乙橘(おとたちばな)学園」と読み取れた時点で、これは何らかのサインだと気づくべきでした。

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【弟橘姫(おとたちばなひめ)】は、日本武尊(やまとたけるのみこと)の后(きさき)で、尊(みこと)の率いる一行の東国遠征中、相模湾から房総半島へと海上を渡ろうとして、暴風雨に遭遇したとき、海神の怒りを鎮めるために自ら海中に身を投じて尊の難を救った、と古事記や日本書紀に記されている日本神話の著名なヒロインの一人。
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◎本作の前半視聴時の感想◎

※不必要にお風呂シーンが多いんですが・・・
※下着ハダカ・ロボット・百合でジャンク臭が半端ないのですが・・・
※脚本のチープさが目立つ・・・

と、こんな風に第5話までは、「百合」設定という奇をてらったジャンクでチープな作品にしか見えず、適当に流し見していたのですが、第6話で本作は実は《感情描写》が細やかで、そこに見ごたえがあることにようやく気づき始めて、その後は最終話までイッキに見切ってしまいました。
とくにラスト2話にはかなり心を動かされてしまったので、今度は最初からじっくり本作の真価を見極めようと、すぐに2周目に入りましたが、そのときもラスト2話で確り感動を味わえたので、この感動は決してフェイクではない、と確信を持つことができました。

ちなみに、「百合」設定がテーマに深く絡んでくるアニメ作品というと、私がこれまで視聴したものでは『ユリ熊嵐』『輪るピングドラム』がありますが、これはどちらも「百合」であることに全然必然性を感じない、本当に「奇をてらった」だけの安っぽい(・・・というと語弊があるならば)中途半端な設定にしか、私には思えませんでした。
それで、本作の場合も、とくに前半は「どうせ・・・なのだろう」としか思っていなかったのですが、嬉しい誤算でした。

◎要点◎
本作は、「百合」であることに必然性があり、納得がいって、あまつさえ「感動」まである点で、おそらく希少!

とくに、本作の終盤では、私が高く評価している『魔法少女まどか☆マギカ-叛逆の物語-』や、『結城友奈は勇者である』を不意に思い出してしまうシーンがあったことから、評価点数を4.0と、かなり贔屓目に付けました。

あとは、ひと昔以上前風の変なロボット設定と、ただのギャグ要員にしか見えない敵キャラ設定がもう少しマシだったら尚良かったのですが、その点だけ惜しかったです(十年以上前のアニメなので、そこは仕方ないかも)。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


======= 神無月の巫女 (2004年10-12月) =======

{netabare}第1話 常世の国 ★ 
第2話 重なる日月 ☆ 
第3話 秘恋貝 ☆ 
第4話 思い賜うや ☆ 
第5話 夜闇を越えて ☆ 
第6話 日溜まりの君 ★ ※ここでようやく、意外なことに《感情描写系》と気付く
第7話 恋獄に降る雨  ★ 
第8話 銀月の嵐 ★ ※ここで大きく話が動く
第9話 黄泉比良坂へ ★ 
第10話 愛と死の招待状 ★ ※千歌音が「叛逆」のほむらとダブり始める
第11話 剣の舞踏会 ★★ ※ラストで結構心が揺さぶられてしまう
第12話 神無月の巫女 ★★ ※「結城友奈」「シュタゲ」とダブるシーンあり{/netabare}
----------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)6、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1

OP 「Re-sublimity」
ED 「agony」

(2016.2.21)

※3周目完走。評価4.0→4.1へ引き上げ

投稿 : 2024/03/23
♥ : 33
ネタバレ

ミミック さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

百合で敬遠しないで欲しい

実際これまで観た中の”百合”ではとても素晴らしかったです。
近年の百合作品に少なからず影響を与えているといっても過言ではありません。

観る前からは評判が良いとは聞いていたのですが、
まさか、ここまでとは思いませんでした。

二人巫女が力を合わして闘う物語かと思いきや、
途中から学園生活の話になったり、恋愛話になったり、
いろいろと忙しい作品でした(笑)

しかし、最終回での{netabare}すれ違った想いを巫女がお互い本音でぶつけ合うシーンは心にグッと来てしまいました。{/netabare}このシーンだけでも観る価値はありそうなくらいの作品でした。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 21
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ドラマチック百合アニメ

制作はティー・エヌ・ケーで原作は漫画です。
ジャンルはGL・SF・ロボット・セカイ系です。
ガチな作品なので、女性同士の恋愛ものに抵抗がある方は注意です。


乙橘学園に通っている普通の女子高生来栖川姫子と、学園のアイドル姫宮千歌音、姫子に恋心を寄せるもう一人の学園のアイドルで幼馴染の大神ソウマの3人は、平穏な毎日を享受していた。
ある日、日食の黒い太陽が照らす中で、16歳の誕生日を迎えた姫子と千歌音はオロチ衆と呼ばれる者に訳も分からず襲われてしまう。


二作目の百合作品視聴。
一作目は明るめな作品を見たので、今回は少しシリアスな感じの作品をチョイスしてみました。



とりあえず視聴ハードルがすごく高い作品w
チェックシート作りましたのでどうぞ。

(1)「ロボット?戦闘シーンなんて気にしない。あくまで心情を表す舞台装置でしょ」
(2)「セカイ系?他のキャラの扱いが薄くたってメインキャラが立っていればそれでいいよ」
(3)「三角関係?ちょっとくらい真剣だって構わんよ」
(4)「派手な演出?演劇見てるみたいで楽しいじゃん」
(5)「百合?レズ?何の問題もない」(これが一番重要)

四つ以上当てはまればきっと楽しめる、はずw



まず一話見てびっくりしたのはロボットが出てきたところ。
前情報なしで見たため、超展開過ぎて吹き出しました。
{netabare}ソウマがロボットに乗って叫んでいるときに、二人がキスしているのは流石に笑っちゃうw{/netabare}

普通、男子一人の女子二人だったら男子を取り合うでしょ?
本作は主人公の女子を男子と女子が取り合います。
私は「百合作品に男はいらない」と思っている脳内お花畑な人なんですが、ここまで一途で格好良いなら何の問題もありません。
一部のラノベ主人公と伊藤誠はマジで彼を見習って欲しい。
ソウマは北海道にあるどっかのファミレスの店員よりも「かわいソウマ」ですw
{netabare}そうだね、彼には地球くらいしか守れないよねw{/netabare}


序盤は世界観設定やら、独特の演出やらでちょっとよく分からない感じで進みます。
正直、敵もショボイやつが多いですし。
ほとんど掘り下げられませんし。
ロボットに期待してはいけません。
戦闘で面白いのはVSツバサ兄さんくらいでしょうか?

物語の方向性が見えて面白くなるのは中盤(7話くらい)から。
とある展開から、もう世界は彼女達だけものになりますw
ここらへんから目が離せなくなって一気見してしまった。


以下感想。
{netabare}ひめこちゃんとちかねちゃんはすてきなかっぷるだとおもいました。

千歌音は黒化して「ヤンレズか?」と思ったけど、そんなことなかったですね。
11話の千歌音の長セリフって演技なわけですが、最終話見たら「ああ言っていることは本気だったんだな」って分かるからね。
12話の姫子の思いをぶつける長セリフも凝縮されていて大変良かった。
感動しちゃった。


巫女に関する設定はあまり説明されないので、「まあそういうものなんだな」と受け止めましょう。
重要なのはそんなことじゃないはず。
結局、姫子の千歌音とソウマの二人への恋愛感情の動きが大事。
あとは千歌音の葛藤かな?
男子も混ぜて三角関係をしっかり描き切ったのは称賛に値します。

個人的に気になったのは、この作品って「まどマギ」に似てませんかね?
ループ、セカイ系な雰囲気、女性同士の恋愛感情。
「まどマギ」がちょっと要素をパクってきた感がしないでもないw
千歌音とほむら、姫子とまどかが絶妙にオーバーラップw
残される側の結果は違うけれどね。{/netabare}


総括して、百合を見たい、それ以外はあまり気にしないという方は見てみるのも良いかと。
三角関係の描き方はなかなかに濃厚で見ごたえがありました。
個人的にはツボった。
どうでもいいですが、主題歌二つとも同じ方が歌っていますね。
OP・EDのどちらも良曲な作品ってそんなに思いつかないのでそこも推しておきますw

投稿 : 2024/03/23
♥ : 31

75.3 20 シリアスでラブコメなアニメランキング20位
ドメスティックな彼女(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (466)
2018人が棚に入れました
幼いころに母を亡くした高校生・藤井夏生は、高校の教師・橘陽菜へ密かに想いを寄せていた。叶わぬ想いと心の中へ押し込み、ふと誘われた合コンに参加した夏生は、そこで出会った橘瑠衣と、なりゆきで初体験をしてしまう。そんなとき、父が再婚することに。父の再婚相手と一緒に夏生の目の前に現れたのは、なんと陽菜と瑠衣だった……。ひとつ屋根の下で暮らすことになった3人の、ピュアで禁断過激な三角関係がスタートする。

声優・キャラクター
内田真礼、日笠陽子、八代拓、佳村はるか、小原好美
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

昼ドラ好きでしょ?ほらほら認めちゃいなさいよ

原作既読


実は今期(2019年冬クール)で一番の期待株。ドロドロした恋愛ものを安定供給する週刊少年マガジンから旬な作品が届きました。
原作は20巻超え(2019年4月現在)で完結してませんので、区切りいいところで切り上げてくれりゃいいやと広い心で待機です。

高校生ナツオ♂くんは同じ学校の新任教師ヒナ♀先生に密かに恋心を抱いてる。
高校生ナツオ♂くんがその日合ったばかりの子ルイ♀と成り行きでヤっちゃう。
高校生ナツオ♂くんの父親が再婚相手として連れてきた相方さんの連れ子姉妹がヒナ♀とルイ♀でした。
かくして家族になった3人が平穏無事なわけもなく・・・ 

家庭内(ドメスティック)の彼女さんということで、どう転んでもドロドロの愛憎劇待ったなしの状況です。
恋愛ものは心情描写が肝だったりしますが、そこらへんはどうなんですかね。ある程度リアリティを担保しとけば残りは、

 荒唐無稽な設定に全力で踊るキャラ達

を堪能する。身も蓋もない言い方すれば、

 {netabare}昼ドラ act by 高校生{/netabare}

を満喫する。の心持ちで臨めばイケると思います。殺人なしの火サスと置き換えてもいいかもしれません。船越英〇郎氏の出番です。そこに元妻共演するくらいにとろみのある仕上がりでした。
渋谷・恵比寿を背景に椎名林檎リスペクト系と勝手に私が思い込んでいるOPが昼ドラ感に拍車をかけます。
{netabare}あのスクランブル交差点の真ん中でピアノを弾いてる唇が色っぽい女性はいったい誰だったんでしょう?{/netabare}


原作の一巻からわりと忠実に作られてたのは好感でした。
出合う女性けっこうな確率で主人公♂に好意を寄せる展開をハーレムと捉えるかはご自由に。繰り返しになりますが、昼ドラを高校舞台にやっちゃうところが面白い作品です。
ただし視聴者ウケはどうなんでしょうか?
{netabare}・主人公がどっちつかずで優柔なだけじゃん
・ヒナ生徒に手を出しちゃだめでしょ
・ルイ一緒に風呂入るとかエロ見せたいだけじゃね?
・シュウさん不倫野郎がなにいい人ぶってんだよ
・モモただのヤリ〇ンじゃねーか{/netabare}
一人くらいは「こいつダメ」と自分に合わないキャラ・不快なキャラを見つけられるのではないかと思います。
リアタイでのそこそこボロクソなつぶやきも肴にしながら全12話完走しました。私は満足してます。

不満があるとすれば、もっと“内面のドロドロとした心情描写”を期待してたこと。そこは原作よりパワーダウンしたかしら。
そのくらいで、『ただのエロ』ではない “どうしようもできない自己矛盾の言動” は描かれてたと思います。恋って愚かで素敵です。


■評価する理由
処女性を尊ぶアニメが多いのでたまにはこういうのもいいよね、が一点。
行動の不整合は「だってリアルだとそんなもんじゃん」を評価する、が一点。
設定は荒唐無稽な感じがしますのでフィクションと俯瞰して見ることができます。コッテコテの修羅場はノゾキ趣味に最適。艶っぽい描写もあるので下世話な視線で視聴するのも悪くないですが、描かれている人間は等身大です。

あり得ない行動にも背景がある
なんでそんなこと言っちゃうの?には心情が見える

「はあ?なんでそうなっちゃうわけ?」
キャラがおかしい言動をした時にその前後関係や人物相関で見えてくる部分はけっこうありました。こう見えて「惹かれる」「抑制する」「嫉妬する」「我慢できない」「傷つく」が丁寧に描かれた良作だと思います。



■ウケないキャラ造形
主要キャラだと、文芸部長の葦原美雨(CV小原好美)と夏生幼馴染の栗本文哉(CV江口拓也)くらいじゃないでしょうか。
藤井夏生(CV八代拓)、橘瑠衣(CV内田真礼)、橘陽菜(CV日笠陽子)、柏原もも(CV佳村はるか)らは済ませるものは済ませてます。

{netabare}「知ってる人は知らない人を見下すようなこと言うじゃん?」1話ルイ{/netabare}
{netabare}ルイが誘ったのもナツオが受けたのも元はと言えばヒナの煽りでした。二人が背伸びする気持ちわかるでしょう。{/netabare}

スタートラインに立ってからの物語です。済ませるもん済ませてるからこそ理性と欲望の揺れ動きに説得力が出てくる。
表面上のエロい部分は童〇ホイホイの側面があるし、一方で〇貞は直視できない男女のどうしようもなさの側面もあったり、パラドックスを抱えてたんじゃないかと思います。そういう背景もあって葦原さん、文哉、アレックスが安パイの憩い役として貴重な存在でした。


■ご都合展開カモン
気になったのはこれくらい
{netabare}・墓石に「南無阿弥陀仏」(笑) 原作では「藤井家」だったような気がするが。
・ヒナが一人ナニしてるのを目撃した翌朝。ヒナの左手のズームに顔を赤らめるナツオだが、そこは右手でだったような。
・修学旅行中なんだしカーテン閉めようよ。いや花火見ながらの魅力には敵わなかったか、無念。{/netabare}


■ラストはけっこう好き
ありきたりですが。
{netabare}絶望を創作に繋げ、魂削って小説を仕上げるのっていいですね。やっとナツオがひと皮むけた気がする。{/netabare}
{netabare}振り返ると最初の小説読んだヒナはナツオの想いに触れナツオに傾いてくし、ルイはナツオのヒナへの想いに打ちひしがれる。作品の重要箇所に小説あり。{/netabare}


愛憎劇昼ドラ系アニメって他にあるのかな?
ピュアっピュアなものの合間に箸休めで鑑賞したくなる作品でした。



※オマケ
その1 流されない男子は素直に尊敬します
{netabare}ナツオの理性の防波堤。モモの家で踏みとどまったのは偉いというか凄いな。{/netabare}

その2 脚本に渡航さん
{netabare}5.7.9話を担当されてたようです。回毎どうこうというよりもキャストに江口拓也さんがいる時点でもうねww 
祝!俺ガイル3期決定!{/netabare}



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2019.09.16追記


視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴


2019.04.06 初稿
2019.09.16 追記

投稿 : 2024/03/23
♥ : 57

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「少年漫画誌掲載でそこまでやりますか」的な、流石の流石景原作アニメ。

略称:「ドメカノ」。原作は「週刊少年マガジン」掲載で、2019年1月現在だとコミック単行本は21巻まで出ています。

原作未読で第1話冒頭をみると「???」な疑問符だらけの流れで本作品は始まります。少年漫画誌掲載作品では暗黙の禁忌とされているっぽい、現役高校生と現役教師の恋愛も扱う異色作品となっています。

本作品のポイントのひとつは主人公の藤井夏生(ふじい なつお)とヒロインである姉妹の橘陽菜(たちばな ひな)、橘瑠衣(たちばな るい)の一般的に見れば非常識な行動、そして夏生の父親である昭人(あきひと)や姉妹の母親である都樹子(つきこ)の倫理観とのギャップでありましょう。
(親世代目線で子供たちの行動を考えると、いろいろと頭おかしい作品です。)

おそらく今回のアニメ化範囲には含まれないであろう21巻の半ばくらいで、主人公の藤井夏生(ふじい なつお)はある女の子から「そんなの… そんなの不潔よー!!」と言い放たれていますが、実際夏生くんの行動遍歴をかいつまんで考えるとそう言われても仕方がない主人公なのであります(笑)。

本作品は、一応は「ハーレムラブコメ」になるんでしょうか。でも場面としてのコミカルな要素はあっても、ストーリー的にあまり「コメディ」要素は無いような気もするんですよね。

ナツオ視点で視ると特に序盤は少年漫画、中盤以降あるいはヒナ姉視点で視ると青年漫画っぽくもあり、ルイ視点で視ると少女漫画っぽくもあるハイブリッド作品と言えるかもしれません。

このレビューを書いている時点(第3話まで放送)では、原作コミックスでいうと2巻の冒頭1/5くらいのところまで進んでいる感じですね。ストーリーはこの第3話までほぼ原作準拠と考えて良いと思います。このアニメ化で原作をどこまで消化するかは不明ですが、おそらくは原作8巻あたりの区切りがよさそうなところで適当に終わるのではないかと思います。

なお、巷ではクズだのゲスいだの言われている気がする主人公の夏生くんですが、実は私は嫌いではないです。

というか、ストーリー自体を俯瞰してみるとそのように言われても仕方がないとは思うのですが、彼自身はきちんとモテ要素を備えているとは思います。

余談:
原作者の流石景先生は、同じく週刊少年マガジン連載作品を描いている瀬尾公治先生と並んで「少年漫画誌であるマガジンでメロドラマ的なドロドロの恋愛マンガを描く」という流れを担っておられる漫画家であります。

奇しくもお二人ともマガジン本誌で「袋とじ企画」として本編コミックス単行本には含まれないエロシーンを含む漫画を複数回掲載したという共通点がありますね。

余談その2:
原作は序盤が終わると以降は意外と「出版業界マンガ」でもあったりしますが、アニメの尺ではその辺はあまり描かれずにスルーされるような気もします。

2019.2.2追記:
第4話にて、原作でも笑ってしまった「あんパンと牛乳」がアニメでも再現されました。当事者が直接対面してしまうという意味では、実は意外にもドメカノ初の修羅場回。

2019.4.1追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。

原作でいうと7巻までのエピソードを消化して、アニメの最終回をうまくまとめるために8巻からエピソードを拾ったという感じでしょうか。

たぶん続編は作られないとは思うのですが、この終わり方なら作ることになっても今回出さなかったキャラについて適当な登場エピソードを設けて、うまく軌道修正はできると思います。1クール作品としてはうまく纏めたのではないでしょうか。

ちなみに私は瑠衣派か陽菜派かでいうと、陽菜派です。(← たぶん少数派)
もしかしたら、私はけっこうダメ人間が好きかもしれません…。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 54
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

そのままゴール!!!ゴラッソォォォ!!!アニメ化も決まったぁぁ!!!

事前情報ほとんどなしで視聴

お話のざっくり概要
合コンで中抜け誘われてほいほいついてったら
「ここで私とHしてくんない」
いきなりの事後から始まる物語。そして二人は家族になる…
そんな感じ

開幕から飛ばしてる作品っすねw ブラつける所、妙にリアルでエロかった
タイトル名から察するに義姉、義妹と
すったもんだの末、最終的にどちらかと付き合う流れなのかなー。

ひなちゃんの方が好み。日笠のくせにかわいいとは生意気だ(ビクンビクン)
でも{netabare}あんなに大量にビール飲んでたら将来絶対デ…おっとこれ以上いけない、"わがままボディ"になってしまうと思うから{/netabare}将来性は、るいちゃんの方が良いかと。

登場人物について一話時点での感想
{netabare}
なつお…なんか小説書いてるのかな?なろう系なんかな?
ひな……泣いてたし、絶対付き合ってる彼氏に何かトラブルが出てるんだろうと思った。
るい……大人になりたいって言ってたのは、母親かひなに関連してるんじゃないかな
父親……いや相談の来週に中古家買うって、ちょっと息子の事ないがしろにしすぎなんじゃ…
母親……なんか元夫の文句ばかり言ってたってフラグ立ててたから、元夫が登場する流れかな?
メガネ…名前わかんないけど、たぶん説明役だね。ご愁傷様。君は一生女性に縁がないよw

性描写あるくせになんか淡泊な表現なのよね。
まぁその方が逆にエロく感じる不思議w
{/netabare}

2話感想
{netabare}
なつお…意外にめんどう見は良いっぽい。天パが悩みらしい。
ひな……なんかこじれてるっぽいね。相手の浮気とかかな?
るい……ぼったくりバーのキャバ嬢。お風呂一緒ってどんだけ自分の体に自信あるんだw
父母……なんでチャイム鳴らしてんの?23時なんだし鍵開けて入って来いよwおかしいでしょw

合コン抜けてヤってたのは友人連中にそのうちバレるんじゃないかなー
一緒に暮らしてるのもそのうちバレそうw
{/netabare}
3話感想
{netabare}
なつお…先週も思ったけど、ショートコントの才能あるよ。小説家やめて俳優なろうw
ひな……やっぱ不倫だったか。なんかそんな気はしてた。なんかその内、なつおとヤりそう…
るい……先週気づかなかった、玄関ではスリッパ脱いで。パジャマ姿かわいいけどくつろぎ過ぎぃw
メガネ…すげーいい奴。こんな出来た友達いないぞ。妄想では美化しすぎだけど、中身は確かに良い。
父母……あんたらギャグ要員なん?
津田……味のあるオカマ?インパクトあるw なんかオカルティックナイン思い出したw

メガネ家族すげー遺伝子だな。家族全員いい人。
あんなうざい友達の悩み相談に真剣に付き合ってやって、且つ家にも泊めてやるなんて
おいらだったら、女連れ込んだ時点で叩き帰すけどなーw
{/netabare}
4話感想
{netabare}
なつお…小説家ってやっぱなろうなのかな?問いただす時の言葉がかなり稚拙に感じた。
ひな……るいなつおの行動に感化されたんじゃなく、流れで別れてそうだからもう一波乱ありそ
るい……ナニコレ昼ドラみたいw 普段は表に出さないだけで感情の起伏が激しい娘なのね
しゅう…ゲスの極み的なすっごいクズ男。頑張って卒論書くからヨリ戻そうとか言ってきそう
津田……修羅場の見れる喫茶店www 商魂たくましすぎぃ! いくら払えば行けますか?
それにしてもナポリタンうまそうね。
{/netabare}
5話感想
{netabare}
なつお…あの状態から我慢するなんて、やるやん。もっと流されるダメ男かと思ってたから見直した。
るい……誰と付き合うかは私が決めるってスタイルかっこいい。なつおにも見習って欲しい
もも……すごい人数www 肉食系にもほどがある。ただかなり不安定な精神なのかも?

看病部分で理解不能な出来事が起こりました。
{netabare}
ヒロインが風邪で倒れる →ごく普通のイベント
それを主人公が看病する →定番だよね
なぜかその日に限って他の家族の帰りが遅い →よくあるよね
着替え&体拭くから手伝って →まぁここまでは良くあるパターンなので理解できる
{netabare}
座薬入れる → 理解不能wwwww 予想の斜め上どころか遥か上空の大気圏レベル
{/netabare}

なんだろう…んーと、とりあえず普通の予想は超えてくる作品だとはわかりました。
{/netabare}
{/netabare}

ギャグとしては面白いけど、恋愛ものとしてはまだいまいちわかんない。
まぁメインの3人も、今自分の気持ちが見えてない状態で、
新キャラのももが気づかせてくれる存在になるのかなと
細かい感情の動きよりは、インパクト重視な点が週刊連載物っぽいですね。
多分、次のページめくった時のインパクトとかを重視してるのかなと…
これが少年誌って事に戦慄を覚えますけどw

~8話まで
{netabare}
予想が外れて、ももはあんまり絡んでこない…

くずお…こんなやつもう名前で呼ぶ価値無し。絶対コイツ二股するよ!(断言)
るい……掌クルックルしちゃうけど、かわいいっすw正直ひなより好きになったw
ひな……ちょっと素直なった。一人暮らし始めたら、くずおとズブズブな関係なる
津田……キャーふんどし!サイコー!素敵☆ このアニメのメガネとの双璧の良心♪
{/netabare}
やっぱマスター出てくるとギャグとして面白いわぁー マスター観たいから観てるまであるw

~10話まで
{netabare}
浮気現場抑えられるの図
やっぱ、くずおだった。るいを泣かせるんじゃねー!グーパンものですぞ。

くずお…嘘ばれた際にさらにさらっと嘘重ねるこれぞくずおの鏡。そもそも嘘つくなら根回ししとこ。
るい……やっべ超かわいいです。メガネが「くずおなんかやめてさっさと俺と付き合えって」行くしか
ひな……食事の合間にキスするってどんだけー。なんか学校でもしてるし。バレる予感しかしない…

んー、そうだなぁ、るい、ひなは男を見る目が無い。
(母親も元夫はひどいやつだったらしいし、遺伝なのか?)
メガネにしとこ。絶対、大事にしてくれるよ。
くずおもすぐバレるような嘘つくんじゃないよ。あれ、ももにも根回ししてないでしょ?

自分だったらもう少しマシな嘘をつくよー
{netabare}
くず「実は今ヒナ姉の料理の味見に付き合わされてるんだ」
くず「ヒナ姉からは特にルイと月子さんに内緒にしといてって言われたんだけど、」
るい「どうして内緒なの?」
くず「隠れて練習して二人を驚かせたいんだとよ。だから俺から聞いたって事は内緒な」
るい「そっか…それなら仕方ないね。ヒナ姉の料理じゃ大変。胃腸薬用意しとこうか?」
くず「そこまではいらないよ。だからまぁちょくちょくそっちで食べるよ」
{/netabare}
ってな感じで嘘と真実を少しずつ織り交ぜた上で内緒にする事を相手にも同意させるんだよー
ん?くずお感がマシマシになったって? 大丈夫、どっちにしろくずおだからw
{/netabare}
るいちゃん、すごい可愛い…

最終話まで
{netabare}
え?これで終わり??2期こないの?
んー、原作買えって事なのかなぁ…でもこれをレジに持っていくのはへたなエロ本よりも恥ずかしいかもw

ラマンのマスターもこれが見納めかぁそれにしても入れ墨すごw 銭湯入れちゃうのかよ!
やっぱメガネすげーいいやつ。こんな親友なかなかいない…

くずお…受賞おめでとー(棒読み)
るい……嫌いになる言ってたのに、今度はそっちがずぶずぶなるんかぁぁい!(でもるい可愛いw)
ひな……やっぱりバレたね。フラグ立てまくってたし…、多分くずおが粘着ストーカーになりそう
父母……んーあんたら最後までギャグ要員の域を出なかったね。

ラマンのマスターが超お気に入りっす。今期1位のお気に入りキャラですw
おっさんのふんどし姿でテンション爆上げしたのは初めてかも?

座薬とか、女性のもなぴーとか中々無い所に突っ込んできている作品で
原作は少年誌だけど袋とじらしいっすw 一体どこにいくつもりだマガジンwww
でもこのチャレンジ精神は嫌いじゃない!
{/netabare}

OPの曲めっちゃ好きです。はよ買わないと…
それにしてもCMのインパクトが強すぎて大爆笑してしまったw

見終わっての感想としては明らかに物語は途中なので
2期欲しいなーと思った次第。もっと見たかった。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 38

75.8 21 シリアスでラブコメなアニメランキング21位
フルーツバスケット [トムス・エンタテインメント版](TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (339)
1404人が棚に入れました
高校生の本田 透は、唯一の家族だった母親を亡くしてから一人でテント暮らしをしていた。ところが、テントを張ったその場所は由緒正しい『草摩家』の敷地内だった!草摩紫呉に家事の腕を買われた透は、学校の王子様的存在の草摩由希、そして由希を敵視する草摩 夾と一緒に住むことに。しかし、透はまだ知らない。『草摩家』が何百年も前から忌まわしき呪いに縛られていることを……。

声優・キャラクター
石見舞菜香、島﨑信長、内田雄馬、中村悠一、釘宮理恵、潘めぐみ、興津和幸、古川慎、櫻井孝宏、坂本真綾、種﨑敦美、佐藤聡美、沢城みゆき
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

以前放送されたフルーツバスケットは一体?

 学校行っていたころ見ていた「フルーツバスケット」が、リメイクされたです。あのころの本田透の声優さんは、羽川翼や今だと、白猫プロジェクトのアイリスとか当てているほっちゃんだったです。このレビュの時点で、18年たったのだろうか?です。声優陣、OP、ED、主題歌も一新されていたです。

 とある事情で、テント暮らしをしていた本田透が、しぐれ、クラスメイトのゆきと暮らすことから始まる、日常のお話です。

 しぐれ、ゆき、きょうと十二支の生き物変身能力を持った個性的な草摩家の面々とも関わることになる展開も楽しかったり、意味ありげだったり、など様々です。
 友人のヤンキーなうおちゃん、どこか不思議な花ちゃんとのやり取りも面白いです。うおちゃんの家や、うおちゃんの弟を初めて見た気もするです。

 どこか天然で、ドジなところもある透のキャラがどことなく好感が、持てたりもするです。母親との思い出エピソード、また、友人を思いやる心の声や、しぐさも良いです。

 以前放送された「フルーツバスケット」よりも、どこか違うキャラ、雰囲気?がかわらずとも新鮮さを感じたです。見たことあるお話も、同じようでどこか雰囲気違うか?な感じもしなくもなかったです。

 私の記憶が確かならば、以前のフルバでは、草摩家の当主アキトが存在感が最終回にもあって、透たちが乗り込んで、アキトが暴れそうなったのをしぐれ、ゆき、きょうたちが止めた覚えがあったです。
 今回は、アキトが小出しに出てきた感じな印象で、あれでもまだおとなしい感じだったです。

 また今回では、最終回も含めて記憶にない展開もあり、{netabare}平穏に終わるかと思いきや、「1st season 終幕」という直前で新キャラも登場し、十二支の呪いの謎について今後何かあるという含みを持たせたところが、{/netabare}「私、気になります!」だったです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 14

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

リメイク版としては完璧だけど・・・

もうずいぶん前だなあ、リメーク元アニメを観たのは。
内容はほぼ忘れたけれど、感動して高評価したのは覚えています。
特に主題歌の「Forフルーツバスケット」。
ゆっくり流れるメロディーが、このアニメに独特の味わいを与えていました。

リメイク版の本作は原作最後まで描かるということでワクワクしていました。
結論を先に言うと、私の評価はそれほど高くありません。
二度目の慣れか?私が変わったためか?
元作を再視聴し比べればいいのですが、そんな気力もなく・・・
でも少なくとも、主題歌ロスがその原因のひとつだったことは確かです。

ヒロイン本田透が天涯孤独&宿なしで始まる物語。
どういうわけか、呪われし草摩一族の一員に。
ひたすら真っすぐ純真で前向きな透に影響力され、周りが変わっていくという話。

人は誰しも闇を持っているもの。
それを乗り越えるには?
そんなことを考えながら観ていました。
理想と現実とか。
自分ではどうしようもない持って生まれたものとか。
宿命を背負って、いかに前に進むかとか。
現実における自分と他者との関りを考えれば、理解できるかもしれません。

1st seasonは元作と同じところまで。
2nd seasonは新たなストーリーに踏み出します。
多分きっと、これからが本番。
2nd seasonは期待せず、平常心で視聴しよう。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 23

ゆーな さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

透ちゃんは天使なの?!

昔やってたアニメは、母がとても好きだったみたいです。
18年ぶり?のリメイクだそうで、ちょっと興奮気味な母と、それを冷ややかな目で見つめるお姉ちゃんと一緒に第一話見てハマりました。

女の子向けですが、BLじゃなさそうだしお話もちゃんとしているので男性でも楽しめるんじゃないかな?
でも男性はきっと透ちゃんの優しい声聴いてるだけで幸せなんでしょー?(*´艸`)
透ちゃんカワイイ天使みたい(*´▽`*)

ゆきくんは見た目は女の子っぽいけど、
私は女々しい男は苦手なので、男らしい王子様だといいなあー

とりあえず私好みそうな感じなので、母と一緒に継続して視聴したいと思います。

最初はふわふわしていたけど、結構シリアスなお話みたい
素敵な人も多いけど、すごくヤな感じの人も多くて
ネチネチドロドロしてる(;_; )

イヤな人の嫌がらせとか悪口とかがすごく陰湿で性格すごく悪いのよね。
女って面倒くさいなヾ(≧へ≦)〃

でも透ちゃんの優しさでちょうどよい感じになってます

透ちゃんの親戚が凄くイヤーな感じですけど、
お母さんはサバサバしてて素敵だし、おじいちゃんも優しくて芯が強そうな人。
なのにどうしてこうなった!?(-_-;)

おばあちゃんが嫌な人なのかなー???
どうして動物に変身するのかよりもこっちのほうが不思議です(=・ェ・=? ホエ

男の子では断然、夾君が大好きです!
カッコよすぎてドキドキしてます(*/∇\*)キャ

こんな好みのキャラ久しぶりかも!!
もちろん透ちゃんも大好き。癒されるー。
かぐらちゃんの一途なところも可愛い(*´艸`)

ゆき君のような王子様タイプは私のこのみじゃないけど、
女々しくないし、嫌味でもなくていい感じ

もみじ君はちっちゃいからかわいいけど、大人になるまでに男らしくなって欲しいカナ
はとりさんも素敵です☆

ステキなキャラ多くてとってもいい感じです!
毎週、録画したフルバを家族みんなでわいわい見てます。

お母さんはゆき君が好きみたいだけど、
お姉ちゃんも夾君が好きみたい。姉妹って好みが似るのかなー??
それか最後まで見たら意見変わるのカナ??

投稿 : 2024/03/23
♥ : 27
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