スランプで部活なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのスランプで部活な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月25日の時点で一番のスランプで部活なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.4 1 スランプで部活なアニメランキング1位
ハイ☆スピード!-Free! Starting Days-(アニメ映画)

2015年12月5日
★★★★☆ 4.0 (127)
775人が棚に入れました
水とふれあい、水を感じることに特別な思いを持つ七瀬遙。小学生時代最後に出場した大会でのメドレーリレーで、橘真琴、葉月渚、松岡凛とともに、遙は「見たことのない景色」にたどり着いた―――。そして桜が満開の春。遙は真琴とともに岩鳶中学校へ進学。新たな生活が始まろうとしていた。水泳部に入部することになった遙と真琴は、椎名旭、桐嶋郁弥と4人でメドレーリレーのチームを組んで試合を目指すことになってしまう。考え方も目的もバラバラな4人。そして彼らにはそれぞれに抱えた悩みがあった。そんな中でリレーの練習を重ねるも、上手くいかないままで……。「チーム」となるために必要なこととは何か。過去のメドレーリレーに心が囚われたままの遙が新たな場所で何を思うのか―――。

声優・キャラクター
島﨑信長、鈴木達央
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

アニメは作画だけではないと言うものの・・・

劇場版だとさらに磨きがかかってて良いですね。


2019.02.09記

TVシリーズは1期2期3期と視聴済


劇場版が視聴必須とは知らなんだ (-。-)y-゜゜゜

1期 小学生時代を起点とした高校2年生の話(スパイスに中学生時代少々)
2期 高校3年生の話
これ 中学生時代の話
3期 中学生時代を起点とした大学1年生の話 

やらかしました。Free!の3期を観る前にこの劇場版をおさえておかないとけっこうしんどいです。
これからこの水泳アニメ観る方はご注意ください。予習について、この劇場版は単体でも鑑賞OKですが、事前に1期○、2期△程度の優先順位でおさえておくと理解が早いです。

他でもさんざん言われてきて、女性向けと呼ばれて久しい本シリーズです。TVシリーズ放送の折、コラボ中の某ファミレスチェーン店に立ち寄れば、女性客がやたら多く、ほどなくノベルティは完パケしたとのことでした。
私は数少ない男性視聴者の一人かと思われます。正直なところ男性同士の距離感はファンタジーと言ってよいくらい、現実とのギャップを多々感じるところなので、男子諸兄にお薦めするのは難しいかもしれません。
あいにくそっち系の趣味もない私は、≪水・プール作画≫と≪肩の力抜いて観られる軽めの友情物語≫そして≪納涼≫あたりを目的に本作を堪能してたりしました。

上映時間110分の劇場版。
作画は言わずもがな。ぜひ夏に観てほしい作品です。
心情描写あっさりめの作風はそのままに、ちょっと示唆に富むテーマも含んでました。それは、


“過去の成功体験との決別”


決して重く描かれることはありませんが、TVシリーズ視聴済の方にはお馴染みの{netabare}“岩鳶SC最強メドレーメンバーの呪縛”に端を発した{/netabare}物語は健在です。

そういえば中学時代がモチーフのため、オーストラリア留学中の“凛”とまだ小学生の“渚”の出番は少なめでした。

評判のプール作画を劇場クオリティで楽しみたい。作品のファンだから。3期の予習に。やっぱり涼みたい。。。そんな方へおすすめです。
気になる男性同士の距離の違和感はそれほど感じませんでした。もしかすると麻痺してきたのかもしれません。
意外と観ててきつくなるのは、出てくる男連中がことごとく女々しいことでしょうか。イラッとくる場面多々。しかしながらそれは自分を映し出す鏡。

“女々しい”という言葉で形容される対象はすべからく男性なのです。
自分の認めたくないしょぼいところを露わにされてるようなむず痒さはありました。



-----
2019.03.03追記
《配点を修正》

指摘されて気づいたのですが、もうひとつの劇場版-Take Your Marks-も3期に繋がるお話だったりします。
ややこいですが、マストがこちら-Starting Days-。そしてベターが-Take Your Marks-
そんな捉え方で大筋はあってると思いますのでご参考まで。


一対一の関係でもやもやする登場人物が多い中で、全体に万遍なくあたれてるのが主人公の主人公たる遥なんですよね。
誰よりも仲間と共に泳ぐことにこだわっていたのも遥だったじゃないかなと思います。

次は2020年東京オリンピックの年に続編をやるようです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 19

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

仲間と泳いだ、もう一つのチームの物語

アニメ「Free!」の劇場版であり、
遥(はるか)と真琴(まこと)の中学生時代のお話です。

このシリーズの原案となった小説のアニメ化ですね。
私は読んでいないのですが^^;

高校生版でメインキャラとなる5人+2期で活躍した宗介(そうすけ)は、
何らかの形で登場していました。

時系列的にはこの作品が一番最初の物語ですが、
見るのは2期の後がいいかな。

110分ほどの作品です。


● ストーリー
中学校に進学した七瀬遥(ななせ はるか)と橘真琴(たちばな まこと)。

部活を何にしようか迷っているところで水泳部に勧誘され、
流れで入部することに。

1年生は、遥と真琴、
そして椎名旭(しいな あさひ)と桐嶋郁弥(きりしま いくや)の4人。

この4人でリレーのチームを組まされるが、
それぞれの悩みが邪魔をして、なかなかうまく息が合わない。


スイミングクラブに通っていた経歴があり、
泳ぎには自信がある4人ですが、新しい環境に戸惑います。

それぞれが悩みにぶつかって、もやもやを抱えて、
それが邪魔をしていい泳ぎができない。

思うようにいかないから、
余計もやもやする。

中盤まではなかなか苦しい展開でした。
遥と真琴がすれ違う様なんて見たくないよー(´;ω;`)

遥は小学生でのリレーが楽しくて最高で、
あれ以上のものはできるはずがないという寂しさから、

真琴は自分は水泳が好きではなく、
遥といたいから泳いでいるのか?という悩みから、

旭は今まで泳げていたフリーが
急に泳げなくなった恐怖から、

郁弥は兄に突き放された寂しさから。

でもそれを互いの存在で打ち破ることができた時、
4人は最高のチームに…という、終盤への勢いが止まらない物語でした。

いいメンバーだと思うけど、
本編の岩鳶(いわとび)高校水泳部のメンバーに比べると、
やはり劣ってしまう気がしました。

高校時代の方が、
遥も真琴も生き生きしていたような。笑

1期や2期で中学時代の話が少しも出てこなかったのは、
その後3年間どうだったの?と、不安にもなりましたw


≪ 笑いは少なめ、な雰囲気 ≫

中学生が悩みにもがいている場面が多く、
本編のようなふわふわした楽しさは少なかったです。

メインのキャラが数人変わるだけで、
作品の雰囲気も変わるものだなあと感じました。

個人的には本編の方が楽しかったなあ。
怜と渚の2人(特に渚)と凜の存在が恋しくなりましたw


● キャラクター
遥たちと一緒にチームを組む旭&郁弥は、
それぞれにちゃんと魅力を持っていたと思います。

“バカ旭”の呼び方がこれほど似合う人はいないだろうと思うほど、
単純でムードメーカーな旭と、

素直じゃないけれど、
だからこそたまに素直にデレた時の破壊力がすさまじい郁弥。笑

でも私は二人以上に、
先輩である尚(なお)&夏也(なつや)が印象に残りました。

先輩として、後輩の葛藤を見守り、成長に喜ぶ。
こうして見守る存在って、温かくていいなあと思います。


● 音楽
【 主題歌「Aching Horns」/ OLDCODEX 】

1期と2期でOPを担当していたOLDCODEXが主題歌担当です。

OLDCODEXの曲はこの作品のイメージの一部だから、
今回も違和感はまったくありませんでした。

エンドロールによく合っていました^^


● まとめ
タイトルが「ハイ☆スピード」と、
これまでとは異なる名前になっていることからも、

こちらはアニメのサブストーリーとして楽しむのが
ちょうどいいかもしれません。

特別版の映画や3期にこの中学時代のキャラたちが登場するので、
続編を観ようと思っているならば、見逃せない作品なのは確かです。

高校時代よりもちょっと幼くて、まだ筋肉も未熟な遥たちの、
少し青い物語に甘酸っぱくなりました(*´ω`)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 17

夢見る先生 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

想像を超えた京都アニメーション

待ちに待ったFreeシリーズの映画化に期待をしている人も多いと思いますが、私は中学時代ということであまり期待してませんでした‥‥制作に携わった方すみません!なんだかアニメでいい感じで完結していたので!
でも、始まった瞬間、Freeらしいサントラとともに素晴らしい作画で一気に興奮してしまいました。
内容は見てからのお楽しみということで詳しく触れませんがいろいろと伏線が張られていてきちんと解決する感じが本当にすがすがしかったです!
また、中学生らしいバカバカしい会話や楽しそうな感じが存分に伝わってきて飽きることなく楽しめました。
特にアニメでは登場していなかった郁也と旭、またアニメではそんなに出ていなかった貴澄がこの映画を盛り上げていて新キャラでしたが大好きになりました。
今年を締めくくるのにぴったりな爽快で心躍る映画です

投稿 : 2024/04/20
♥ : 56

69.9 2 スランプで部活なアニメランキング2位
ダイヤのA actII(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (91)
441人が棚に入れました
2年生となる沢村栄純(さわむら・えいじゅん)が、ついに春のセンバツ甲子園のデビューを果たす! 目指すは全国の頂点のみ!! 名門復活へ。青道高校野球部の快進撃が始まる!!

声優・キャラクター
逢坂良太、島﨑信長、櫻井孝宏、内田雄馬、浅沼晋太郎、花江夏樹、武内駿輔、山下大輝、村瀬歩、畠中祐

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「どんな状況だろうと俺は俺を全うするっ…!」

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ1~2期まで視聴済です。
第1期:全75話、第2期:全51話、第3期:全52話とすっかり長寿番組の仲間入りとなったこの作品ですが、今期も作品の持つ熱さはヤバいくらい凄いです。

物語はほぼ原作と一緒なんだと思います。
今期は春の選抜甲子園に挑むところから始まり、沢村達の2年目の夏が描かれています。

この作品の最大の魅力は「挫折から始まり、逆境を乗り越えて成長していく沢村と降谷の雄姿」そのものではないでしょうか。
2人の投手は入部した時の立ち位置も目指すべき投手性もまるで違う…
でもチームを勝利に導きたい…勝利に貢献したいという思いが2人とも物凄く純粋なんです。

泥水を啜りながら這い上がったのは、やっぱり沢村栄純でしょう。
入部仕立ての頃は、130㎞/hに満たない球速と酷いクセ球という、投手としては恐らく底辺だったでしょうから…
しかも同期の降谷は150㎞/h前後の剛速球を投げる怪物ピッチャーとして1年の頃からマウンドに上がっているんです。
沢村に焦りが無いと言ったら嘘になると思います。

本気で悔しいと思ったことだってきっと1度や2度じゃ無い筈です。
ですが、沢村が良かったのはクリス先輩の教えを忠実に守り続けたことではないでしょうか。
周りにじっくりと育てて貰ったと言っても過言ではありません。
こうしてじっくり熟成させた沢村が覚醒するのが彼が2年生になってから…
この展開…燃えない筈ありませんよね。

一方降谷は沢村と真逆の野球道を歩んできました。
今でこそ怪物ピッチャーの名を欲しいままにしていますが、途中突然の不調や怪我に悩まされた時期があったのは否めません。

そんな二人を上手にコントロールする御幸 一也は青道の大黒柱的存在です。
彼が時折投手の狙い通りの球に満面の笑みをこぼすことがありますが、その笑顔が実は大好きだったり…
大黒柱的存在でも反応は高校生…この辺りがキチンと描かれているのは流石と思います。

そして青道と言えば、二遊間のコンビを外すことはできません。
遊撃手の倉持洋一と、二塁手の小湊春市の2人です。
俊足堅守の1番打者である倉持が出塁して、2番打者の春市が巧みなバットコントロールでヒットを量産して倉持をかえす超協力打線を担うと共に、春市との二遊間は春市の兄である亮介に勝るとも劣らない鉄壁さを誇っていますから…

今年は1年生も入部してきました。
期待の新人…というより、昨年と明らかに意識レベルの高さの違いを見せつけられた、という感じです。
ベンチ入りできるメンバーには限りがあります。
全員がベンチに入れるほど、青道は甘い学校ではありません。
3年生がこの夏にかける思いは凄まじいモノがありますが、それでも人数を絞らなければならないのは監督の苦渋の判断です。

でも、この作品の凄いのまはここからです。
もし、3年生で自分がレギュラーになれなかったら、どこまで真剣に野球と向き合うことができるでしょうか。
私は心底向き合うことなんてできないと思います。
でも、青道高校野球部の3年生にそんな奴はたったの一人もいませんでした。
自分自身よりチームを優先するんです…

そしてそれはベンチ入りできた1年生も同じ…
「自分がチームのために何ができるか…そればかり考えている」
中学から上がりたての高校生の台詞じゃ無いと思います。
彼らが選択した青道野球部は1年生の意識すら改革してしまう、そんな部だったという事です。
彼らはどこまで切磋琢磨していくのか…どんな高みまで昇りつけることができるのか、楽しみで仕方ありません。

紅一点のマネージャーの存在も忘れちゃいけませんね。
あれ、この声…?
と思ったら、あやねるが3期からマネージャー役を演じていたんですね。
ゆみりんといい充実した面子だと思います。

オープニングテーマは、GLAYさんの「はじまりのうた」と「流星のHowl」
エンディングテーマは、OxTさんの「ゴールデンアフタースクール」と「Everlasting Dream」
まややんの「鼓動エスカレーション」と、みもりんの「チャンス!」

この作品とGLAYさんとの相性は抜群だと思います。
特に、「流星のHowl」はメチャクチャ格好良い楽曲だと思いました。

4クール全53話の物語でした。
第3期までで全178話もあるので、腰を据えて視聴する必要のある作品ですが、気持ちを入れて視聴した分だけ、この作品の熱さが享受できると思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
私はしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

最高の野球アニメ!

私はスポーツ漫画、スポーツアニメが大好きですが、野球漫画で一番好きなのはこのダイヤのAです
作者自身が名門高校野球部の部員だったという実体験から描かれた名門野球部の実態はとても興味深いですねー!

主人公の沢村は才能はあるけど、まだまだ粗削りで欠点も多い
チームは名門野球部のため、中学時代ではエースでも名門野球部ではベンチ入りすることも難しい
名門野球部は部員が100人くらいいますからねー

この作品は部内に何十人もいる選手一人一人にスポットをあてていて、チームの主力メンバーはもちろんのこと、ベンチとレギュラーを行ったり来たりする人達や、ベンチにすら入れない人、下手だけど一生懸命な人、能力は低くても別の方法でチームに貢献しようとする人、ケガで離脱した人、いろいろな立場の部員一人一人をちゃんと描いているところがすごい
主力はほぼ固定なわけですが、そうじゃない部員もみんな必死でレギュラーになるために努力しているんだってところを描いています

チームメイトとの熾烈なレギュラー争いの末に、勝ち取った背番号だからこそ価値がある。背番号を背負うことの重み
優しい先輩や、ケガをしたライバル、血のにじむような努力をしていても試合に出れないチームメイト達の想いを背負ってマウンドに上がるエース
時には失敗し、ライバルに力の差を見せつけられ、焦り、泣き、もがき、苦しむ
それでも流した汗の量は、裏切らない。
そうやってやっと勝ち取ったレギュラー
でも、今度はライバルチームが立ちはだかります
名門野球部とはいえ、必ず甲子園に出られるわけではない
どこのチームも必死に甲子園目指して練習している
部員とのレギュラー争いの次に待っているのは、他の名門野球部や勢いづいた無名野球部との、たった一枚の甲子園の切符の争奪戦

その地方大会に出てくるライバルチームも、1年夏、秋、春、2年夏と大会ごとにどんどん新チームが出てきて、どこも個性的で一筋縄では勝たせてくれない
1年夏に出てきた強力なライバルチームも、秋の大会では思わぬ伏兵にやられたり、ライバルチーム同士の対戦が描かれたりと、ライバルチームにもドラマがあって必死に甲子園目指している様子が描かれます
どれだけ強いチームでもあっさり負ける時は負ける
入れ替わり立ち代わり現れるライバルチームの存在が、甲子園への道がいかに遠く、困難な道であるのかがわかりますねー

甲子園に出られるチャンスはたった3回しかない、一度負けたらそれで終わり
ただ一回のミスで3年間思い描いてきた夢が潰える圧倒的な緊張感
だからみんな一生懸命練習する
だから熱いドラマが生まれる
そんな高校球児たちの濃密な部活風景を描いた作品!

とてもオススメの作品ですが、なかなか話が進展しないところが嫌がる人もいるかも

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

新体制が纏まっていくお話

原作未読 全52話

ダイヤのAの3期です。1〜2期から観ることをオススメします。

東京にある青道高校野球部の活躍を描く作品。

春の大会と主人公達が2年生に進級して新入生が野球部へ入部、練習や練習試合を行い、夏の大会の予選の途中まで描かれています。

新メンバーも入り、チームが纏まってこれからというときに終わりました。

原作が続いているので仕方がないのですが、続きを観たい作品です。(前作より3年期間がありましたのでそれぐらいかかるかもしれませんね)

OPはGLAYさん、EDはOxTさん、内田真礼さん、三森すずこさんが歌っています。

最後に、1期(1期75話・2期51話)からかなり長丁場なので、原作好きな方・1期から継続して観ている方以外は大変かと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

65.9 3 スランプで部活なアニメランキング3位
やくならマグカップも 二番窯(やくも)(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (79)
225人が棚に入れました
みつけたよ!私だけの素敵。伝説の陶芸家である亡き母・姫菜の影響で陶芸に出会った姫乃。美濃焼コンテストに出品し、作品を通して“自分の気持ち”を伝えることができた姫乃は “もっと素敵なもの”を作ると意気込む。一方、コンテストで最優秀賞を逃した十子はめずらしくうわの空で…陶芸が繋いだ新しい仲間との出会い。三華が作った“あの作品”の誕生秘話や、姫乃と直子の絆、そして十子の秘めた願い。たくさんの事を経験する姫乃達は、自分が本当に作りたいものを探し始める。陶芸に魅せられた女子高生たちによる、「昨日よりちょっとだけ胸を張れる」陶芸ストーリー!まだまだ続く、『やくならマグカップも 二番窯』!
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

陶芸を主題に家族関係を描き出した良作(一部改訂)

2021年のTVアニメ。春季に1期、秋季に2期が放送。1期2期を通して評価しています。

岐阜県多治見市を舞台に陶芸部の少女たちを描く作品。
地元IT企業・株式会社プラネットが発行するフリーコミックが原作で、10年続くコンテンツです。
2019年に日本アニメーション側からアニメ化を打診して実現しました。

私は全く違う地方の出身ですが、中学校に陶芸窯がありました。クラブ活動で陶芸もやっていたので興味が湧いて視聴しました。


【物語】
家族や友人との関係と、陶芸の魅力がこの作品の二つの柱。とても上手に繋げて描いていたのが良かったです。
{netabare}
父母の故郷である多治見市に父と共に移住した女子高生・豊川姫乃が高校の陶芸部に入部するお話。
部員同士の友情や家族関係・陶芸を愛する人々の悲喜こもごもを、多治見市を舞台に陶芸に絡めて描きます。

陶芸を始めた時の気持ちを追体験でき、私は共感するところが多かったです。
何より、陶芸の「日用品」「美術品」「伝統工芸品」という3つの側面を劇中でシームレスに描き切ったのが素晴らしい。
全ての民芸品に言えることですが、使いやすさを求めれば日用品になり、美しさや思想を織り込めば美術やアートになり、歴史を備えれば伝統工芸になる。それを台詞や説明なしに描いて見せたのはお見事と言う他ありません。

アニメスタッフが目指したのは陶芸の豆知識をただただひけらかすような作品ではなかったということですね。{/netabare}


【声優・キャラクター】
主演キャラクターが素朴で可愛らしく、あざとすぎない塩梅でとても良かったと思います。声優さん達もとても合っていました。
親世代や年配者の描写も良かったです。流石のベテラン脚本家、年代別の描写が丁寧でした。


【作画】
仕草が細かいのにくどさが無く、陶芸に関わるシーンが丁寧なのが良いですね。この方向性がとても好きです。
特に2期11話の姫乃のろくろシーン、作業中の手の作画が神掛かっていて必見。
東京から越してきた姫乃の視点で美しい風景を沢山見れるのも良いですね。


【音楽・音響】
貫入音やろくろの音など、陶芸に関わる音が演出に使われているのが面白かったです。
OP、EDも合っていましたし、可愛らしく素朴な雰囲気で良かったです。
音楽や音響そのものも違和感がなくて好きでした。


【陶芸を題材にしたアニメとして】
物語が人間関係を軸にしているのと共に、陶芸のアニメとして私が良いなと思った点は以下の4つ。
{netabare}
・芸術作品としての描写
姫菜のオブジェが地域で愛されていたり外国でもファンが生まれている
河童の瀬戸物や地元の子供達が作ったオブジェなど街の背景

・日用品としての描写
喫茶店「ときしろう」や部室で使用されるマグカップや時四郎の茶碗
割れてしまった姫乃の座布団
ヒメナの作った仏様用のミニチュア食器

・伝統工芸品としての描写
陶磁器の歴史や各地の陶芸の紹介、土のお話
十子の祖父や窯元の描写、両親が十子に窯元を継がせたくない気持ち
コンクールに臨む十子の葛藤

・作り手のモチベーションの色々
陶芸が好きという気持ち(全員)
著名な先人への敬意や上手になりたいという向上心(十子、姫乃)
自分の発想を形にする楽しさ(三華、姫菜)
迷いや悩みが作品そのものや陶芸への向き合い方に現れる

・陶芸の知識の描写と作画の丁寧さ
様々な説明の挿入
成形する時の手の作画が細かい
焼成までに行われる各工程が会話シーン等に挿入される
作品の形や釉薬の色の表現の繊細さ

以上の内容以外にも音響など、物語を邪魔しない形でわざとらしくなく描かれるのが良いですね。{/netabare}


【親子の関係性について】
{netabare}姫乃の陶芸に対する心の移り変わりが物語の柱。
姫乃のモチベーションは、「お父さんを感動させたい」から「上手くなりたい」、さらには「賞を取りたい」、そして自分の心に正直に作ることへと変化していきます。

個人的には1期のお父さんのために茶碗を作る展開がちょっと引っ掛かっていたのですが、見直してみると姫乃の願いは「お父さんを喜ばせたい」から「お父さんを感動させたい」へと変化していたのですね。
だからこそ、次の目標が「陶芸がもっとうまくなりたい」なんだと気づいて感心させられました。

多治見に越してくるまでの様子からは父子二人の密接さが感じられます。
最終話でお父さんが見ている幼い姫乃の写真、全てお母さんと同じ髪型なんですよね。良くも悪くも家族内の繋がりが強かった。それは亡くなった母親のことも含めてです。
そして多治見に移住したことで、父も娘も周りの人への関り方が広がっていきます。

母と娘の結晶釉の作品には対比が見られます。
姫菜の結晶釉のオブジェは皆を感動させるけれども特定の誰かの物ではなく、偉大な先人の遺産として長い年月多治見に在ります。

その反対に、姫乃の座布団は「お父さんを感動させる」という願いを叶えながらも、最終的には壊れてしまいます。
父のために作られたはずだったのに、座布団は欠片(ストラップ)となり時四郎ではなく姫乃の手元に戻るのです。

何故かと言えば、それは姫乃自身がステップアップした証だからです。実物が無くなったからこそ、姫乃にとって座布団はゴールではなく通過点となる。
作品を作ることが「父のため」ではなく「自分自身のため」に変化したのです。

2期では時四郎の目線から子供にプレッシャーをかけてしまったのでは、というジレンマを描くのがまた良いですね。
けれど姫乃は母親に対するプレッシャーを自覚した時、母と自分の作品同士を並び立たせることではなく、母が導いた出会いやそれによって誕生した新しい物を、さらに別の誰かに見せる(出会わせる)ことを選んだ。
子供は親の予測を大きく超えて大人になっていた、と描くのが素晴らしい。
子供の成長を子供の視点と親の視点の両方から描くのは大切なことです。{/netabare}
全てを通して観ると、実に練り込まれた良作でした。
ほのぼのや家族関係が好きな人にオススメします。


【おまけ】
{netabare}2期4話でまっどでいえもん(部室の前にある頭に花を植えられたペンギンの瀬戸物)視点のユニークなお話があるんですけど、土の一人称で進むのが面白いし時系列が変更されています。土の説明が目的なのでしょうが、何より楽しくて和む回ですね。
(…実は(それだけ大きいと焼成で割れない??背中にでも穴開けておかなくて良いの!?)とか(植木鉢にするなら底に穴開けました…?)とか思っていたのは秘密…(笑))
公式サイトで調べた所、原作のフリーコミックも時系列順で連載されているわけではないんですね。それもあってアニメの構成でも息抜き回としてこういう順序なのかなって感じます。
原作もいずれ時間を作って読んでみたいと思っています。{/netabare}
(2022.1.1)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 17
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

焼くならとっとと焼こう

[文量→小盛り・内容→酷評系]

【総括】
陶芸アニメの2期。前半のみがアニメで、後半は実写の観光PR。

1期を観た惰性で観た感じですね。まあ、低予算の中でも頑張って作ったのかな。

別に不快感はないものの、取り立てて何か面白いかと問われると、ちょいと困るアニメですかなね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
う~ん、もっとシンプルに陶芸を魅せてほしかった。

10話だったかな、十子先輩がお祖父さんと和解する話。あれなんか、ちゃんと起点に陶芸が絡んでいた。それから、8話ラストの陶芸の作画は力入っていて良かった。

あれだけで良いんだけどな~、普通に。

本作はかなりキャラクターを追いかけました。豊川姫乃と母親の関係性は確かに軸になるんだろうけど、そこに時間をかけすぎたせいで、陶芸要素が薄れてしまった印象。最後のマグカップ自体も、あんまり素敵じゃなかったしね。

むしろ、コンクールに挑戦した1期の方が、陶芸していましたね。


陶芸アニメにしたいのか、キャラアニメにしたいのか、ご当地アニメにしたいのか。なんとも中途半端でした。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆


2話目 ☆


3話目 ☆


4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆
モブの棒読みがヤバイが、あれは起用した方の問題。

7話目 ☆
すげぇところでぶったぎったな。

8話目 ☆3
なんも、黙って最後の陶芸くらいの作画でやってくれれば良いだけ。

9話目 ☆


10話目 ☆3
普通にこういう話で良いよな。

11話目 ☆


12話目 ☆3
最終回、実写を先にもってたのは英断。ラスト、意外だな。まあでも、アリか展開かな。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 19

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

いい意味で予想を裏切られました

【紹介】
一応これは2期なので、先に一期をご覧ください。
岐阜県多治見市の高校陶芸部に入部した女子高校生が仲間たちと陶芸やる話です。

【作画など】
全体的にクオリティが上がっていていい感じでいい意味で想定外でした。
一期の評判が微妙な2期目って大抵クオリティが悲惨なことになるのに。

一期の評判あまり良くなかったし二期ありきな作りだったので、もしかしたらこれが本来出したかったクオリティで、一期はコロナの影響で不本意な出来だったのかも。

でもキャラデザは相変わらず癖が強いし、キャラクターの表情変化の表現が大げさな漫画表現で、とても古臭く感じる。
特に笑ったり驚いたりするときの口元がすごく気になる。なんであんな古臭い表現にしてしまったんでしょう?

【キャラクター】
キャラデザは結構独特で気になりますが、メインキャラクター達の性格はバランスが取れていていい。

【シナリオ】
一期から引き続き見ていて、凄く面白いってことはないけど陶芸ってあまり知らないから
興味深いことも多くて、思ったよりいいアニメになったなって思いました。
シナリオは一期のほうが良かったけど、2期も面白かったです。

【総評】
一期よりクオリティ上がっていい感じだと思います。
ストレスなく視聴できて、最後まで安定して面白かったです。

相変わらず後半の声優多治見町探訪は面白くなくて、声優のファン以外見る必要ないかな。
一期でも同じこと書いたけど、声優が自由気ままに旅番組しても、
素人の感想みたいな無難なことしか言わなくて、何も面白くないですね。

声優さんはバラエティ慣れしてないでしょうから、仕方ないんですが。
バラエティ慣れした芸能人を2人くらい入れて会話を回してもらったほうがいいと思います。

アニメパートだけ見ればいいかな。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 17
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