ダークヒーローおすすめアニメランキング 35

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのダークヒーロー成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月17日の時点で一番のダークヒーローおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

92.9 1 ダークヒーローアニメランキング1位
コードギアス 反逆のルルーシュ R2(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★★ 4.4 (10663)
36024人が棚に入れました
ブリタニアの皇子として生まれながらも、ブリタニア帝国に復讐を誓い、反帝国組織「黒の騎士団」のリーダー“ゼロ”として覇道を歩もうとするルルーシュ。元日本首相の息子でありながら、ブリタニア軍に所属し、正直さと公平さを捨てることなく正道を歩もうとするスザク。二人の歩みが超大国ブリタニア帝国、そして世界を震撼させる!
対峙したルルーシュとスザク、そして響く銃声…あれから1年、ルルーシュとスザクは生きていた。スザクは帝国直属の騎士のひとりになっており、ルルーシュは以前と変わらず学園に通っていた。ただし、弟のロロ・ランペルージと一緒に…!
彼らに何が起きたのか、何が起きていくのか…。

声優・キャラクター
福山潤、櫻井孝宏、ゆかな、水島大宙、小清水亜美、緑川光、保志総一朗、後藤邑子、大原さやか、折笠富美子、杉山紀彰、渡辺明乃、真殿光昭、田中一成、高田裕司、二又一成、島香裕、私市淳、中田譲治、倉田雅世、新井里美、若本規夫、名塚佳織、千葉紗子、幸野善之、松元環季
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

圧倒的完成度、大風呂敷を見事に畳んだ作品

コードギアス2期。
1期の続きとなっていますので、先に1期を見る必要があります。

1期レビュー → http://www.anikore.jp/review/497139/

1期レビューでは魅力について書いたので、こちらでは感想とテーマ性に触れたいと思います。


さて、見終わって……。

喜びました。{netabare}オレンジが生きていて、ナナリーが生きていて。{/netabare}
怒りました。{netabare}メインキャラクターの誰もが抱えている罪に。{/netabare}
哀しみました。{netabare}ルルーシュの苦悩と葛藤に。{/netabare}
楽しみました。{netabare}物語全般を通して。{/netabare}

スピード感のある展開の中、喜怒哀楽、見事に感情を動かしてくれました。

私は視聴用にメモをとっています。
見直すと、ルルーシュに対し、「ルル」と「ゼロ」、どちらの呼び名も使っている自分に気付きました。
どちらに共感しているか、メモを通すとハッキリ分かります。
それだけ、ルルーシュの葛藤に私自身も揺さぶられていたのでしょう。

テーマは{netabare}「贖罪(しょくざい)」{/netabare}。
{netabare}
完全に悪になりきれないがゆえに、完全な悪を演じ続けてきたルルーシュ。
彼の罪滅ぼしはすべての罪を背負い、「死」を選ぶこと。
もう一人の罪人スザクは、親友ルルーシュを殺し、「ゼロ」という記号を受け継ぐこと。
C.C.は生き続けること。
ナナリーはルルーシュの死を受け入れること。

「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」

この言葉で泣きましたよ。・゚・(ノд`)・゚・。
そうくるか!と。

救われない、悲しい終わり方ですが、贖罪とはこういうものなのでしょう。
{/netabare}
テーマを完遂し、1期で展開した大風呂敷を畳む終わり方としては、これが正解だったと思います。

数多くの伏線が見事に回収されていくのは快感でした。
1話1話の引き際のセリフも鳥肌モノ。

そして、登場人物が意外な活躍をしてくれたのも良かったですね。
いかにも重要そうなメンバーが活躍するのではなく、出番がなさそうなキャラの活躍。
{netabare}
モブキャラだと思っていたジェレミアがキーパーソンに。
オレンジ畑のオレンジさん、大好きです。
復活して本当に良かったよ;;
{/netabare}

エンターテインメントとしての完成度がとにかく高いです。
ストーリー構成、テーマ性、キャラクターの魅力、見せ方。
むりやり粗探しでもしない限り、どれをとっても文句なし。
十分に満足のできる作品でした。
順位が高いから後で見よう、という私のあまのじゃく根性がもったいなく感じましたよ(´・ω・`)


……ちなみに、

「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」

というセリフには元があります。
「フィリップ・マーロウ」という小説に出てくる探偵の言葉、

Take my tip - don't shoot it at people, unless you get to be a better shot. Remember?

から来ています。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 134
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

イエス・ユア・マジェスティ

今観終わりました。

1期比べてバトルに比重を置かない分、より人間関係を重視している内容ですね。

1期よりグっとする内容が多かったです。

{netabare}
C.C.が奴隷時代の記憶に戻った時に怪我した後に言った、

「だから平気です!外から痛いほうが中から痛いよりも」


それまで長い間生きて、色々な経験をして来て達観した彼女が言う台詞もいいのですが、最初に戻ったC.C.のこの一言がグっとときましたね。ルルーシュも肩が震えていたし。

スザクの迷いと決意、カレンの忠誠心と恋心、シャーリーの永遠の愛に感動し、ロロの妄信的・献身的な思いに涙し、そしてC.C.との絆、ルルーシュのみんなを思ってあえて悪役を演じ、でもナナリーには盲目的て純粋なところがあって、不覚にも何度も涙しました。
{/netabare}

毎日DVDを1枚ずつ観ていたのですが、次の日が楽しみで早く続きを観たいと思わせる作品です。

このアニメを観ているとルルーシュは、思い入れのある銀英伝のラインハルト・フォン・ローエングラムを思い出させてくれました。

すごく見応えのある作品ですね。好きな作品の一つになりました。みなさんのレビューに感謝です。

まだ観ていない方でバトルが苦手な方もいらしゃるとは思いますが、オススメできる作品です。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 104

猫☆彡 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

嘘の涙は人を傷つけ、嘘の笑顔は自分を傷つける・・・それで人は“自分”という存在を隠すのでしょうか?

コードギアス1期の続編。
作品の雰囲気だけで感動させられる類
やはり、作画、音楽と共に完璧でしたね。
この空気作りは本当に凄いと思いました。

ひとつひとつを取り出したときの
緊張感や勢いといったものは
他の追随を許さないくらい凄いです♪
キャラクターの思いのすれ違いによる
フラストレーションも、「話し合いなよ」と思いつつも、葛藤する様が見事に表現されていて
素晴らしかったと思います。
音楽などの演出も場面に合っていたと思うし、
ギャグパートとの繋がりも
シリアスの雰囲気を壊さずに
行われていたので見事でした。
最後ストーリーを詰め込みすぎた感があったので
そこは少し否めませんね;;

前作の物語の中途半端なところでの
終了を受けて当然のように
作られた続編ですが(続編のために中途半端なのでしたが)
あいかわらず(いや、むしろ前作以上の)
急転直下な展開の
連続で飽きさせないのはさすがで、
先を観ることに退屈さを
一切感じず、卓越した演出はもはや冠絶
していると言えます。
しかし登場する新メカ群の性能の激しい
インフレなどは前作に
比べリアリティの落としどころが
少し低いところになっていて
今作から登場の新キャラも
前作からのキャラに比べてキャラが
描ききれて無い印象があるので、
そのあたりは少しマイナスでしょうか?(少しですよ!

ルルーシュ劣勢の中、
それでも、世の中変えようと
頑張っているキャラ達が様々な矛盾などと
葛藤しつつ戦っている様子は熱かったですし、
戦闘シーンは総じてクオリティが
高く楽しませてもらいました。
ペルソナの話も面白かったですね。
内容は娯楽感があり、とても面白く、
たまに、ギャグが入っていて最高でした。
こういった雰囲気アニメは楽しめるので好きです。
ただ、カタルシスは感じられないので
いい意味でもやもや感が残りますね。

「感想」
「平和」を目指すという想いは同じなのに、
争いが起こる。これがこの作品のテーマなのでしょうね。
前作は頭脳戦が熱かったのですが、今作は、
悲しい話が印象的でした。
特に最終回は涙腺崩壊です;;
ルルーシュのやり方が正しかったかは
わかりませんが、それでも妹のために争いのない
平和な世界を、自分の全てを投げ打って
実現しようとしたルルーシュの生き様には心打たれました。
 
「撃っていいのはな、撃たれる覚悟のあるやつだけだ!!」

投稿 : 2024/04/13
♥ : 86

92.6 2 ダークヒーローアニメランキング2位
コードギアス 反逆のルルーシュ(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (10479)
37476人が棚に入れました
皇暦2010年8月10日、世界唯一の超大国神聖ブリタニア帝国は日本と地下資源サクラダイトを巡って対立し宣戦布告、日本に侵攻した。日本は占領され、ブリタニアによって「エリア11」と呼称される。日本人は「イレヴン」と蔑まれ、自由を奪われブリタニアの総督により支配された。ブリタニアは「ナイトメアフレーム」と呼ばれる人型兵器により世界の3分の1を支配下に収めた。しかし、その圧倒的な支配にも亀裂が生まれようとしていた。

声優・キャラクター
福山潤、櫻井孝宏、ゆかな、小清水亜美、名塚佳織、折笠富美子、大原さやか、杉山紀彰、千葉紗子、白鳥哲、井上喜久子、成田剣、渡辺明乃、中田譲治、田中一成、新井里美、高田裕司、真殿光昭、飛田展男、若本規夫、皆川純子、南央美
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

誰かが勝てば戦いは終わる

全世界の3分の1を占める超大国を相手に反逆を遂行するアンチヒーローもの。
基本、少年少女向けの作品ですが、大ヒットドラマ「24」「半沢直樹」などと類似点が多く
それらが好きなら、本作は大人でも十分に楽しめるのではないかと思います。


①意外と何度見ても楽しめる

あっと驚くような展開をこれでもかってぐらい詰め込んだシナリオ構成になっていますが
それ以上に素晴らしいと思うのが、そのシナリオを支える演出の力。
カットや場面の切り替わりが通常のアニメよりも格段に多いのが特徴的で、
同じシーンを長時間垂れ流すということがほとんどない。なので退屈感が生まれにくい。
また、心情がダイレクトに伝わるキャラの表情付け、思わずニヤリとするような台詞回しのセンス。
BGMも秀逸で、シーンと音楽の盛り上がりがガッチリ噛み合ったときに生まれる高揚感・中毒性。
こういった視聴者を飽きさせない作りをスタッフは相当意識してるのだと感じる。
超展開のネタが割れてしまっていても、演出の力に引っ張られて思わず見入ってしまうんです。
この演出を全50話通してやり切ったことは賞賛に値すると言っていいでしょう。


②下克上物語

自分はRPGにおいて、強力なボスを倒すために地道にレベル上げをして経験値と金を稼いで
新たな魔法を覚えたり、装備品が充実していく過程が凄く好きなんですが
「コードギアス」にもそれが当てはまる。つまり、何もない状態からギアス能力を手に入れて
レジスタンスを引き入れ組織を結成し勢力を拡大、そして新型のナイトメアも戦力に加わる・・・
この帝国打倒に向けての基盤が固まっていく1期1クール目の展開が私的に一番wktkさせられました。
徐々に相手との戦力差が拮抗していくにつれて、そういった面での面白さは減っていくのですが、
戦場において、弱者が強者を打ち負かすカタルシスを味わえる、
攻守逆転のシチュエーションが常に用意されている辺りは流石と言ったところです。


③ど真ん中豪速球見逃し三振

ラスト(2期最終回)はピカレスクロマンの王道であり
伏線も張られていたので、ある程度予測できた展開ではある。
しかし今まで散々視聴者の予想を裏切り続けてきたわけで、
当然自分としても「変化球」を予測して身構えていたわけですが・・・
まさかまさかのど真ん中豪速球。正直やられました。全く手が出ませんでしたね。
これまでの超展開は全て、この王道ラストを輝かせるための前振りだったのかと勘繰りたくなる程。
演出もこれまた過去最高に素晴らしい(周囲の反応をスローモーションで映すところなど特に)
これほど美しく、収まるべきところに収まったラストはないんじゃないでしょうか。

{netabare}久々に観直してみると、1期5話で既に結末が暗示させられていることに気付く。
ルルーシュの「誰かが勝てば戦いは終わる」という言葉。
このときルルーシュがチェス盤上の黒のキングを白のナイトで倒す描写が入っている。
黒のキング=ルルーシュ 白のナイト=スザク と考えれば、
スタッフはこの時点でラストの展開(ゼロレクイエム)を想定していたということなのか。
とか、観直してみると新たな発見もあったりして面白いです。{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 122

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

抜群のエンターテインメント性。見始めたら止まらないスピード感と、良くできたシナリオ

オリジナルアニメーション。

日本は神聖ブリタニア帝国に支配され、日本人はイレブンと呼ばれて差別されている時代。
ルルーシュは、ふとしたきっかけで「絶対遵守のギアス」を手に入れる。
目を見るだけでどんな命令でもきかせることができるギアス。
彼はギアスを用い、母を殺した自分の父、ブリタニア皇帝に反逆することを誓うのだった。


頭脳戦、ロボットバトル、政治、学園、恋愛、ヒューマンドラマ、ギャグ、シリアスと、たくさんの要素が詰め込まれているアニメ。
特に頭脳戦とヒューマンドラマが見所です。


頭脳戦に関しては、「そういう手があったか! まさかそうくるとは!」と感心のオンパレード。
成りゆき任せのストーリーに見せかけて、実は全部計算済み。


ヒューマンドラマに関しては、ルルーシュの葛藤が見事に描かれています。
また、多くのキャラクターが出てきますが、それぞれしっかり役割があります。
使い捨ての登場人物がほとんどいないというのも特徴でしょう。


そして、1話見たら止まらなくなる作品です。

「ヤマから始まり、ヤマで終わる」

テンポのいいアニメは、起承転結の回転が速いです。
1話ごとに起承転結をもってくれば、毎回がクライマックスの1話完結の物語になります。
また、起承転で止めれば、「次がクライマックス」という印象を受けます。

コードギアスの場合は、「起承」で話を終わらせ、最後の最後に「転」の始まりを持ってきています。
終了間際に入る鳥肌が立つようなセリフや展開。
次回がヤマから始まるという期待が生まれます。

そして、次の回は予定通り「転」から始まります。
しかし、それだけではなく、頭の部分で前回の復習が入るので、時間を空けても「ヤマ」の感覚が戻ってきます。
これが1話ごとに繰り返されるため、ノンストップで期待感が続きます。

……というのは簡単ですがやるのは大変(;・∀・)
行き当たりばったりではなく、最初から計算された物語だからこそ可能な方法だと思います。


抜群のエンターテインメント性と、時間を忘れさせてくれる内容。
そして、盛り上がり続ける構成。

誰でも好みというものはあります。
しかし、特定の分野に対する苦手意識が無くなるくらいの力を持っている作品だと思います。


25+25=50話と長いですが、ぜひとも見て欲しいです。

※感想やテーマ性については2期レビューに書きました。 → http://www.anikore.jp/review/497234/

投稿 : 2024/04/13
♥ : 109
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

タイトルなし

これ面白~^^
ルルーシュの色んな対決がワクワクです♪

■第1話~第25話
{netabare}
25話もあるのに、最初から最後まで飽きさせないストーリーですね♪
ルルーシュがナナリ―のためにやることなすことがすべて
裏目にでてしまって苦悩することで色んな見どころができています。、シャーリーとの決別もよかったですが、スザクとの対決、血染めのユフィーもハラハラでした^^

ルルーシュに死亡フラグが立ちっぱなしなのは気のせい?(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 101

88.5 3 ダークヒーローアニメランキング3位
Darker than BLACK-ダーカーザンブラック 黒の契約者(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (3649)
19714人が棚に入れました
10年前突如東京を襲った異変、通称「地獄門(ヘルズ・ゲート)」といわれる未知の領域が出現したその時からこの世界は本当の“空”を失い、夜空を覆う満天の星空は偽りの星達のものとなった。また時を同じくして「契約者」と呼ばれる特別な能力を身につけた者達が現れはじめる。人間らしい感情や「契約対価」という代償と引き換えに人外の能力を得た存在である彼らを利用して、このゲートに関する情報を得ようと各国の諜報機関が東京にエージェントを送り込む。
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「人間性」がテーマの、繊細なバトルアニメ

能力系バトルアニメ。
原作なしのオリジナルアニメーションです。

「組織」と呼ばれる団体のエージェント、「黒(ヘイ)」。
任務をこなす中でさまざまな人々と関わり、「組織」の正体へと近づいていく。
そんなお話。

能力者は「契約者」と呼ばれ、能力を使うと、そのたびに「対価」を支払わなければいけないという制限があります。
そのため濫用はできません。

さらに「契約者」は、人間らしさが欠如するという特徴があります。
主人公ながら、氷のような目をした「黒」。
表の優男と、裏の冷徹な暗殺者を使い分け、見ているこっちも怖くなるほどです。

人間性が失われ、ロボットのように合理的に行動する契約者達。
しかし、もともとの人間性の部分が完全に消失するわけではありません。
ふとしたところで見せる、人間味のある感情や行動が目を惹きます。
合理的な判断と、義理や人情や愛情といった人間的な部分の間を揺れ動く、契約者たちの葛藤がテーマ。

主要人物だけではなく、敵役にも同じことが言えます。
そして、支払う「対価」の内容の多用さ。
たったそれだけで、しっかりキャラが立っています。

敵や脇役にすら惚れてしまうくらいです。
{netabare}
・物語全体を通して暗躍し、潔い最期を迎えたノーベンバーイレブン
・感情をもたないはずのドールの銀(イン)に涙を流させた歌手(ベルタ)と詩人(イツァーク)のコンビ
・黒との決着を命よりも優先し、負けると分かっていながら勝負を挑んだウェイ・チージュン
・仲間を救うため、そして、黒と会うために、致命的な対価を支払うアンバー
{/netabare}
みんな魅力的。

もう一つの見所はバトルです。
各契約者は、出会ってみるまでどんな能力をもっているかわからない。
決して主人公無双ではなく、ギリギリの手に汗握る戦いが繰り広げられます。
演出も迫力があるし、カッコイイ!
{netabare}
「仮面割れすぎ!」とかつっこんじゃダメです。
{/netabare}

もちろん契約者だけではなく、普通の人間も大活躍。
両者を同等に活躍させることで、人間と契約者の価値観の違い、そして共通点が浮き彫りになります。
契約者以上に冷徹な人間、人間以上に感情的な契約者。

{netabare}
警視庁公安部のメンバーもさることながら、久良沢探偵事務所の2人もいい味を出していますね。
久良沢凱、普段はダメ探偵ですが、黒に対して核心に迫るセリフを吐く。
「顔や言葉に出せなくたって あの子、心の中じゃ泣いてんだ!わかるか!? 人形扱いしていい人間なんざ、 この世のどこにもいねぇんだ!!」
能力で気絶させながらも、傘を置いて立ち去る黒が印象的でした。
{/netabare}

謎めいた発言や、抽象的な演出が含まれているものの、大筋は分かりやすいストーリー構成。
感情や人間性という繊細なものに優しく触れつつも、ハードボイルドさを失わせず、うまくバトルアニメに仕上げた良作だと思います。

キャラクターの「感情」に注目しながら観ると、より楽しめるはずです。

{netabare}
……というか、1番人間性があるのは猫(マオ)ですよね。
最初からキャラ全開!
人間性じゃなくて猫性と言った方が良いのか……。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 58
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

雰囲気に酔えるオサレアニメ

制作はボンズのオリジナルアニメです。
ジャンルはSF・スパイバトルアクション・ヒューマンドラマです。


10年前、東京に突如「地獄門」(ヘルズ・ゲート)と呼ばれる領域が生まれ、「契約者」と呼ばれる特殊能力を持った者たちが現れ始める。
彼らは感情を失い、「対価」と引き換えに強力な能力を用いるので、各国諜報機関が彼らをエージェントとし、「地獄門」の調査をさせている。
主人公の黒(ヘイ)も「契約者」かつ“機関”の一員であり、銀(イン)・猫(マオ)・黄(ホァン)とともに諜報活動を行う。
彼は「黒の死神」と呼ばれ、最強のエージェントの一人として恐れられていた。


私にとっての鬼門である異能力バトル系。
そもそも少年漫画系バトルもの・ラノベ系ファンタジーが好みでないのもありますが、この手の作品は設定・キャラ過多で覚えていられなくなるのがキツイのですw
本作は割と大人向けに作ってあると風のうわさで聞いたので、ちょっと見てみました。


見始めは「ん?」って思いました。
確かに萌え絵でもないし、おっさん多いし。
でもラノベ原作ではないですが、全体的な設定は完全にラノベw
“契約者”“対価”“組織”“エージェント”“パンドラ”、“天国門”に“地獄門”。
これは尋常じゃないほどの厨二ですよw
私の知る限りではぶっちぎり。


でも本作の本質は設定ではない。
契約者とそれを取り巻く人たちの人間ドラマが主眼。
それとおおよそ二話構成のため、テンポが非常に良いのも特徴です。
しかし一貫したストーリーラインもあり、終盤は物語が繋がりだします。

全体的に二項対立で描かれているのが目立ちました。
契約者と一般人、能力と対価、理性と感情、日常と非日常、正義と悪、敵と味方、チームプレーとスタンドプレー、組織と個人みたいな感じです。
このため人間ドラマは分かりやすく、結構感情移入もしやすくなっています。
二話構成なのにゲストキャラが立っているのはこのためでしょう。

その中でも主人公の黒とノーベンバー11が格好良すぎる。
黒はナチュラルたらしだよねw
ノーベンバー11は{netabare}信念を貫き、死んでいった姿{/netabare}が印象的。


彼らの特殊能力や対価も独特で面白いものが多いです。
{netabare}一番最初に出てきた能力者の“指の骨を折る”っていう対価は重すぎるでしょw
あとアルマの「変身」とアンバーの「時間操作」も能力自体は強力ですが、対価が“年齢変化”に関する者できついものがありますね。
そう考えると私が一番欲しい能力は汎用性の高そうな黒の「物質変換」かノーべンバー11の「凍結」、あと名前忘れたけど“臭いを嗅ぐ”対価の「憑依」のどれかになるよねw{/netabare}


各ストーリーは二話構成で分かりやすい反面、本筋となるストーリーラインはなかなかに難解。
一つ一つの事件が最後に繋がっているのですが、最初に通してみても分かりづらいと思います。
全体的に説明が少なく、伏線を放っておくことが多いのが原因です。
もう一度見てみると終盤の展開を知っているため、いろいろと新しい発見があるかも。

以下核心的なネタバレ。
{netabare}結局、“組織”は契約者を消すために契約者を使って情報を集めていたっていうね。
“組織”の規模は随分でかいらしく、警察組織をも巻き込んでいるようです。
黒は最終話で一般人と契約者の共存を望み、“サターンリング”のみを破壊しました。
これにより“EPR”と“組織”の計画はどちらも失敗に終わったわけです。
そういえば、作中で生き残った契約者がほとんどいないですねw{/netabare}


個人的にずっと気になっていたのは黒についての設定です。
主人公補正なのかなと思っていましたが、どうも違ったようです。
{netabare}彼の対価は何か?
なぜ彼は合理的思考に支配されないのか?
それはとても簡単なことで、“彼が契約者ではないから”。
ハヴォックの話で妹うんぬん言っていましたが、そういうことだったんだなあと。
でも、納得のいく理論は全く提示されていないのがこの作品の難点w{/netabare}


総括して、抜群の雰囲気を醸し出す作品でした。
ちょいグロ描写、明らかにされない設定も数多くありますが、雰囲気アニメを見たい人にはもってこいかと。
ストーリー構成も相まって、硬派な割には結構見やすい作品かなと思いました。
でも、契約者みたいに合理的すぎる人には向かないですw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 50

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

契約者は夢を見ない

ヘルズゲートと呼ばれる未知の領域と、契約者と呼ばれる特殊な能力を持った存在の出現。
契約者であり、とある組織に属する主人公・黒(ヘイ)の任務遂行が物語の軸となる。
契約にまつわる人間ドラマとスタイリッシュなアクションシーンが光るボンズのオリジナル作品。

契約者は能力使用後に「対価」を支払わなければならないという設定があり、
そして能力だけでなく、対価の内容も能力者によって異なる。
容易なもの、苦痛を伴うもの、命にかかわるもの、その他ユニークなものまで多種多様。

物語は基本、ゲストキャラにスポットを当てた2話完結仕立てのドラマにより進行。
2話かけることで、どのエピソードも非常に丁寧に作られている印象。
契約者を通じての人間の業が色濃く描かれており、物悲しい結末も多いが、余韻が心地良い。

契約者それぞれの能力を活かしたバトルシーンもあり、黒のワイヤーアクションは必見。
作画もよく動き、スピード感ある迫力満点なアクションを楽しめる。
菅野よう子が手掛けるBGMも、バトルを盛り上げる要素の一つ。
バトルシーンだけでなく、世界観と絶妙にマッチするBGMは本作の魅力の一つでもある。

キャラクターは何と言っても主人公の黒が魅力的。
冷徹で非情な面もあるが、次第に人間臭さを見せ始める。
任務のため、普段の日常では穏やかで気弱そうな青年を演じているという二面性も良い。
あるいはこの気弱な青年「李」こそが、本当の彼の素顔なのではないかと想像させられる。
黒の他にもゲストキャラ含めた様々な人間、契約者、対抗組織の強キャラも一癖ある連中ばかり。
組織間の抗争の裏で、黒の正体を探る役割を負った、警視・霧原未咲の立ち位置も絶妙。

多くの謎や設定を放置して、物語は幕引きを迎える。
物語の根本と個別エピソード、どちらに重点を置くかによって、評価が大きく異なる作品。
個人的には、設定部分はドラマを盛り上げるための「舞台装置」と割り切って見ていたので
最後まで楽しめたし、制作側にもそういう思惑があったのではないかと推測している。
また、設定自体にオリジナリティはないが、素材の質と組み合わせ次第で、
いくらでも面白いものが作れるという好例を本作は示してくれた。
厨二な雰囲気アニメの域を出ないが、終始心地良い雰囲気に浸らせてくれた作品です。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 45

89.5 4 ダークヒーローアニメランキング4位
DEATH NOTE-デスノート(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (2467)
12846人が棚に入れました
「そのノートに名前を書かれた人間は死ぬ」という力を持つ、死神が落とした恐るべきノート・デスノート。
天才的な頭脳を持ち、退屈を持て余していた高校生・夜神月(ヤガミ・ライト)がそれを拾った時から、すべては始まった。デスノートを使って、世の中に溢れる犯罪者たちに次々と死の制裁を下していく月(ライト)は、いつしか「キラ」と呼ばれるようになる。
果たして月=キラは、世界を救う救世主なのか。それとも独裁的な殺人者なのか。
キラを崇拝する者、その行為を否定する者。世界は大きく揺れ動いていく…。
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

誰もが一度は考えるテーマ性。緊張感が途切れない!

原作既読。実写映画視聴済み。

名前を書き込むと人を殺せる「デスノート」。
夜神月(やがみ らいと)は、ふとしたきっかけでデスノートを拾う。
「世の中を良いものにする」という信念の元、彼は犯罪者を次々に殺害。
やがて「キラ」と呼ばれるようになっていく。

対するは、世界最高の天才名探偵「L(エル)」。
キラを捕まえるために全力を尽くす。

お互い、正体も居場所も分からない状態から、相手を出し抜き、見つけ出す。
そんな両者の頭脳戦を描いた物語です。

テーマは「正義とは何か、裁きとは何か」と言ったところでしょうか。
犯罪者がいなくなるのは喜ばしいことです。
しかし、人の手で、犯罪を犯した人間を殺すことは正しいのか?

横から見て楽しむ話なのですが、見所がたくさんあります。

・目的は変わらないものの、その手段が徐々にゆがんでいく、夜神月の心理描写
・誰も思いつかないようなLの作戦
・両者だけではなく、私たち一般人に近い周囲の人々の行動
・スピード感のあるアクションシーン。

頭脳戦がメインにもかかわらず、緊張感がいつまでも途切れません。


【テーマ性について】

私は現在、法律関係の資格取得を目指しています。
法文を読んでいると、法律のもつ矛盾性が見えてきます。

例えば、
・人にウソをついてはいけない
・人を傷つけてはいけない

この二つの法律があったとします。
「人をかばうためにウソをついた人をどう裁くか」と言われたら、何と答えますか?

単純化してみましたが、このように法律は矛盾でいっぱいです。
むしろ、矛盾が無ければ弁護士も裁判所も必要ありません。
どこかに価値基準=正義の基準を置かなければいけません。
これらを指摘する言葉が作中にあります。
{netabare}
夜神総一郎「確かに、法律は完全ではない、それは、人間が不完全だからだ。今の法律は正しくあろうとした人間が積み上げてきたものだ」
{/netabare}

しかし、キラはその基準を自分自身に置いてしまっています。

誰もが抱く、「悪人はいなくなって欲しい」という気持ち。
これは、キラの価値観にもつながります。
そして、その価値観に共感させつつも、キラを悪役として描く。
それには、「命はかけがえのないものだ」といった「倫理観」「道徳観」と対立させる意味があります。

ただの天才同士の頭脳戦に留まりません。
自分の価値基準を判断する材料にもなる、良くできた作品だと思います。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 101
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ジャンプらしからぬ作品。

原作 漫画 既読

週間少年ジャンプ掲載されてた作品です。

少年ジャンプには3原則があります。
1、友情
2、努力
3、勝利
このデスノートにはちょっと当てはまらない、云わば邪道作品。(良い意味で)

一言で言えば「面白かった!」
リアルタイムで観ていましたが、
毎回ドキドキハラハラさせられ、毎週楽しみでした。

名前を書くだけで人を殺せるノート
それを使って夜神月(やがみライト)が犯罪者を葬り、犯罪の無い世界を創ろうとします。
神でもない一個人が人を殺す・・・やっていい事ではない・・・。それは殺人です。

それを止めようとするLとの頭脳戦。
驚く展開&スリリング、難しい話作りに関心させられます。

個人的意見ですが~
ライトのしている事は間違っているけど・・・
自分には子供がいますが、もし、子供が事故とかではなく、殺害されたり、イジメで自殺したとして、その犯人をライトが葬ってくれたら、きっと感謝してしまうと思います。(自分はそんなにできた人間ではないので・・・。)
ライトがいなくても、自分が地獄に堕ちてでも犯人を殺してしまうかもしれないです。(子供が殺されたと考えただけでも気が狂いそう)

Lの登場により、ライトがどんどん悪者に(特に目つきが・・・)なって行ったのが、ちょっと残念でした。
もし、Lの様な人間が現われなかったら、どんな世界になったのか?
ちょっと観てみたいですね~。(こんな事考える自分はいけないかな?)

物語の最後は、 {netabare} 社会的モラルとしたら、やっぱりな結果で、何かもやもやするというか、いまいちスッキリしない最後でした。 {/netabare}

作品的には楽しめたけど、
もし自分がノート拾ったら・・・
もし自分の家族が犯罪者に殺されて、ライトがその犯人を裁いたら・・・
もし、自分の友達がライトだったら・・・
自分はどうする?どうしたのだろう?
など、いろいろ考えさせられた作品でした。

Lとの頭脳&心理戦もかなり熱く、続きが気になる作品です。

見る価値は十分あります。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 66
ネタバレ

Nagi* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

駄目だコイツ… はやくなんとかしないと。

夜神月 VS L(エル) の人命をかけた頭脳戦。

実写版を知ってる人の方が多いと思うけど
アニメとでは相違点も多く
そこに注目しながら楽しむのも良いですよ~♪

『Death Note』というだけあって、やはり人は死にます

 ・グロテスクではない所がGood★
 ・色彩暗め。ダーク系苦手なら駄目かも…
 ・頭脳戦が好きな人にはオススメ!


この作品の注目すべき点は、声優さんたちの演技力

宮野真守さんや山口勝平さんだけでなく
他の方々の演技力の幅広さを実感しました。

主人公の夜神月が
{netabare}死んでしまう時に自分も死ぬのではないか?という不安にかられた{/netabare}
という宮野さんの言葉も納得です。


もう漫画も実写も見たからいいや…
と言わずに、一話だけでも見てみてくださいっ

投稿 : 2024/04/13
♥ : 63

70.8 5 ダークヒーローアニメランキング5位
ブラッドラッド(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (1036)
6625人が棚に入れました
魔界のとある地区で“ナワバリボス”をしている吸血鬼・スタズ。吸血鬼然としている事が嫌いで、ジャパニーズカルチャーを愛する彼のナワバリにある日、日本人の少女・柳冬実が迷い込んでくる。ナマの人間、しかも日本人に会えたスタズのロマンチックは止まらない! だが、ちょっとナワバリを狙った侵入者を退治している間に、冬実がモンスターに食べられて死んでしまった!! 幽霊となってしまった冬実を前に、必ず生き返らせると血意したスタズだが・・・!?

声優・キャラクター
逢坂良太、野水伊織、寺島拓篤、ブリドカットセーラ恵美、木村良平、南里侑香、斎藤千和、米須太一、山本和臣、遊佐浩二、稲田徹、梶裕貴、浅野真澄、岸尾だいすけ、徳本英一郎、ロア健治、白川周作、松田健一郎、イッキ、菊タロー、明平鉄平、つぶやきシロー、三石琴乃、藤原啓治、若本規夫

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

だから 原作紹介アニメ作品はやめて!

原作 漫画 未読

全10話

12月にOAD付きコミック10巻が出るそうです。
(完全受注限定生産 予約締め切り 9月24日)

シュールバトルアクションファンタジー

簡単に説明すると・・・
オタクな吸血鬼が、魔物に喰われ、幽霊となってしまった人間の女子高生を生き返らせる為、奮闘するお話。
ちょと恋愛も入ってます。


感想
最初、見始めたときは、絵柄もイマイチ好みでないし、話もありきたりに感じて、なんだか微妙でした。
ですが、8話から面白くなってきたんですが・・・(面白くなるの遅!)
いかんせん、10話しかないし、原作もまだ連載中なので、中途半端な終り方です。
消化不良でした。

個人的に
これから面白くなる!って所で終了させる作品なんて、アニメ化して欲しくないです。
最近多いよね~
原作紹介アニメ作品。
やるならせめて、ラストを綺麗に終らせて欲しい。 ><

続きが気になっちゃうじゃん!
(*`へ´*) プンプン

原作コミック買ってまで読みたいとは思わないけど、2期があれば観たいですね。

話途中で終る作品なので、あまりオススメできないですが・・・
吸血鬼もの、巨乳、バトルファンタジーものが好きな人なら楽しめるかもです。

確実に言えるのは、原作読んでるファンの為の作品なのかな~?っと。 ^^;


OP:「ViViD」 歌 - May'n

ED: 「BLOODY HOLIC」 歌 - 南里侑香


OPはレンタルして聞いてます。♪(*-з-) ~♪
この曲、カラオケで唄うのは、まだ難しいです。  (。-`ω´-) ムムッ

投稿 : 2024/04/13
♥ : 55

にゃっき♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

everybody loves a hero

魔界で自分の縄張りを仕切っているオタク趣味の吸血鬼スタズが、人間界から魔界に迷い込み、魔物に食べられて幽霊になってしまった女子高生の柳冬実を生き返らせるために走り回るコメディーバトル作品です。

スタズは吸血鬼といっても血を吸わなくても生きていけるようですし、十字架が苦手なわけでもない顔色の悪いお兄さんで、生き返らせた後にどうしたいのかは本人もよくわかってないようですが、他の女性キャラに目移りしないのだけは褒めてあげたいです。珍獣の豆次郎やスタズの旧友のウルフなど、そこそこ好感が持てるキャラも少なくないですし、冬実以外に、空間移動が可能なブラックカーテンを使うツンデレのハイドラベルや、スタズの妹でロリ枠のリズなどの女性キャラのサービスシーンもありますので、どなたでも気軽に楽しめる作品だと思います。

わかりやすいネタのパロディーが多く、バトルやギャグ、ラブコメのバランスも悪くはないのですが、どれを取ってもやや地味で、突き抜けた魅力は感じられません。それにいちばんの問題はTV放送が10話で、まるで突然打ち切りになったかのように、かなり気になるところで終了してしまうことでしょう。続きは年末に発売する原作コミックの付録の円盤ということで、まとまった作品を視聴者に楽しんでもらうよりも、どうすれば視聴者に原作にオカネを使ってもらうことが出来るかを優先して制作されているのが露骨過ぎます。典型的な原作の販促目的のアニメばかり制作する角川作品は、最初から敬遠したい気分になりますね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 45
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

たった一人のためにヒーローになりたい!

原作未読 全10話

魔界の一角を牛耳っているボスで吸血鬼でオタクのブラッド・チャーリー・スタズ(スタズ)の物語です。人間で、ある理由から幽霊となった柳 冬実を消えてしまわない為に悪戦苦闘するお話がメインとなります。

また、空間移動の能力をもつハイドラベル(女性)、旧友で狼男のウルフ、スタズの兄・妹、仲間・敵等たくさんのキャラが出てきます。

随所にギャグが散りばめており、バトルもあり、色々な魔物が出てくるので(へんな魔物が多いですがw)観ていて飽きないですね。

1クールも満たないこの作品、原作も続いているようなのでどんな結末を迎えるかだいたい予想はつきましたが、やっぱり全然解決してませんねw

「戦いはこれからだ!」で終わる作品は色々観てきましたが、2期が決定していない場合、なかなか続きは期待できないですね。

OP ノリのいい曲です。May'nさんが歌ってます。
ED 物語を暗示する作画ですね。

最後に、最終話でスタズがいい事を言いましたw{netabare}「おれはお前だけのヒーローになれるんだって」{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 44

67.9 6 ダークヒーローアニメランキング6位
THE UNLIMITED -兵部京介-(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (557)
3239人が棚に入れました
風になびく美しい銀髪、何かを悼むかのようにその身にまとった漆黒の学ランを着た青年……彼の名は兵部京介。
エスパー犯罪組織パンドラを指揮し、超能力者の同胞たちのために革命を起こすまで、その黒い翼は闇の空を羽ばたき続ける。
椎名高志原作「絶対可憐チルドレン」に生まれた偽悪のヒーロー・兵部京介がオリジナルストーリーによるスピンオフ・アニメーションとなって登場!
刻(とき)の運命にあらがって、無限を解き放て…!

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

闇でしか裁けない罪がある

解き放て・・・アンリミテッド!!

「絶対可憐チルドレン」のスピンオフ作品。
絶チルは未視聴ですが、これ単品でも内容は理解できるし、概ね楽しめました。
ただ絶チルの知識があった方が、より楽しめそうな感じはします。

主な見所としては、まず、良質な作画による超能力バトル。
エフェクトを派手に効かせてるのが特徴で、スピード感もあり爽快です。

エスパー犯罪組織「パンドラ」のリーダーである兵部京介
とある事情でパンドラに加入することになったアンディ・ヒノミヤ
この2人のメインキャラの関係性の変化も見所ですね。

普通人(ノーマル)から迫害を受けたり軍事利用される、
そんな理不尽な社会への復讐がパンドラ、そして兵部の行動理念。
人種差別をテーマにしてるわけですが、その辺りはちょっと消化不良でした。
復讐の対象が社会そのもの、というよりも
兵部が個人的に恨みを持つ人物に復讐の焦点が絞られ、話が小じんまりしてしまった感。
せめてそのキャラ(ラスボス)を、もっと初期の段階で匂わせておけば
また印象は違っていたかもしれません。

OPとEDに凄く力が入っていて
特にEDに関しては、物語後半から毎回のように曲や映像が変わります。
その回の内容に適したものになっていて、スタッフの作品への愛情と拘りを感じました。

話題性には乏しかったけど、今期の中では私的TOP3に入る作品。
「厨ニ」「ダークヒーロー」「能力バトル」が好きな方は観て損はないと思います。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 39

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

原作読むなら・・・今でしょ!ヾ(>▽<)o ぶはっ!

絶対可憐チルドレン に出てくる兵部京介を主人公にしたス
ピンオフ作品。
原作者は漫画家の椎名高志氏

異能バトルファンタジー

全12話

絶対可憐チルドレン 視聴済み

あらすじはあにこれを読んで頂いた方が解り易いかと・・・^^;

感想

原作は、週間少年サンデーに連載されてて、現在も連載中です。
途中まで読んでいました。
(個人的には『GS美神』の方がギャグが多いので好きでしたが。。。)

絶対可憐チルドレンは最初、ギャグ路線も多かったですが、最近では兵部がメインになっててスリアス路線になってます。
そんな中で今回の兵部のスピンオフ
タイムリーですね!

なので、絶チルを観てからの方がより楽しめるかもですが、まぁ、観てなくても別段問題はないです・・・


過去の出来事に、復讐に燃える兵部
観ていてちょっと不憫でした。

ESP能力を無効化できるアンディ・ヒノミヤにも焦点をあてたストーリーにも、個人的にも飽きが来なくてよかったです。

兵部&アンディーもだけど、「B.A.B.E.L.」の 皆本光一&賢木修二もカッコよくてナイスガイです。
なので「可憐GUY's」なんだってw (≧▽≦)vぶは!

この 「可憐GUY's」が歌う曲に力を入れてて何曲かEDに使用されてます。
個人的にはそんなに可もなく、不可もなく・・・でしたがw

作品的にはそこそこ面白かったかな?
ユウギリも可愛かったしw ^^

異能バトル、絶チル観てた人には見ても損はないかと思います。
オススメできるかどうかは微妙ですが。。。ウーー( ̄、 ̄*)ーーン…

投稿 : 2024/04/13
♥ : 29

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

中二要素たっぷりですねw

「絶対可憐チルドレン」に登場する兵部京介を主人公とするスピンオフ作品。
思ったより、シリアスな内容ですね。全12話です。

あまり期待してなかったのですが、予想以上に面白かったですw

本編を全く見た事ないので大丈夫かな!?って思ってたのですが、
見てみると、話の流れで世界観や設定などは理解できるし、
特に困ることなく最後まで見れました。

超能力者が日常的に存在している世界での、エスパーとノーマルの
関係性は面白いですね。 わりと細かく描かれていて良かったです。

ただ、1クールだったので、兵部以外のキャラの掘り下げなどは、
少し物足りなかったかな。

あと、終盤は展開がすごく駆け足だったのが残念。
10話位までは結構面白かったのに . . .

まぁ残念な部分もありましたが、個人的には続きが見たいなって思うし
全体的に見れば結構楽しめたアニメでしたw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 26

77.3 7 ダークヒーローアニメランキング7位
HELLSING OVA(OVA)

2006年2月10日
★★★★★ 4.2 (706)
3700人が棚に入れました
反キリスト的モンスターの絶滅を目的とする大英帝国ヘルシング機関の当主インテグラが囲う不死身の吸血鬼アーカードによって、新米吸血鬼となったセラスの運命。
そしてアーカードとバチカンの特務機関イスカリオテに属するアンデルセンの死闘が描かれる。

minisaku さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

大好きな作品ですw

内容としては、全10話の吸血鬼モノ。1話50分位だったと思います。
なんか説明大雑把過ぎですねw
まぁ詳しくは他の方のレビューを参考にしてください。

ストーリー面白いし映像キレイだし、主要キャラがすごい魅力的です。
自分は吸血鬼になってまもないセラスや執事のウォルターが好き。
それになにより戦闘シーンが格好良かったです!!

特に、アーカードVSアンデルセンは迫力あって良かったかな。

ただ、個人的にはベスト3に入る位のお気に入りな作品なのですが、
いかんせんグロいしエグいです。結構... いや、かなりかな...

なので、グロいの苦手な人は絶対見れない作品だと思いますが、
大丈夫そうな人は一度は見て欲しい作品です。

興味のある人にはすごくオススメww

最後に、あくまで主観なのですが、TV版はOVAと比べると全体的に
残念な出来なので、あまりオススメは出来ません...

投稿 : 2024/04/13
♥ : 46

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

なんですか?この、ナチス礼賛アニメ!?

平野耕太先生原作の同名の漫画の二度目のアニメ化作品です。

化け物退治を任務とする大英帝国の貴族インテグラに仕える最強の吸血鬼アーカードが主人公で、
元婦警で新米吸血鬼のセラス、超凄腕の老執事ウォルターを仲間に戦う
オカルトとミリタリーが混ざったバトルアニメです。

有名なエピソードですが、一度TVアニメされた時、その出来に
メーカーからプレゼントされたDVD全巻を
原作者の平野耕太先生が開封もせずにまんだらけに売っぱらったのは
キモオタの鑑ですね。尊敬します。

尺の都合でカットされた場面や台詞もありますが
原作にほぼ忠実なストーリー、圧倒的に濃密な作画、
榊原良子をはじめ渋くて豪華な声優陣、
平野耕太ファンにでしたら100%推薦できます。

この作品で最もいいところは
件のTV版では各方面に配慮して存在を抹消されていた敵、
ナチスの残党『最後の大隊』がいることですね。
海外への配慮?なにそれ美味しいの?
ここまで本気で攻めているアニメも珍しいですね!

中でもそのボス『少佐』役の飛田展男さんの演技が一際凄いですね。
コピペにもなってる『諸君、私は戦争が好きだ』の演説は必聴です!
部下の声が統率されすぎてて不自然でもありますが。

坂本真綾さん演じるリップヴァーン・ウィンクル中尉もエロ可愛いですし
そしてこのアニメを観てるうちに貴方は立派なナチ党員になっていることでしょう。
『イギリス征討歌』を一緒に歌いましょう。

このアニメには残酷なシーンがたくさん含まれていますので
清く正しく美しく生きたい方は、
ヘルシングという作品があったことは忘れてください。
北斗の拳の雑魚モヒカンの気持ちに憧れる人であれば
ベストフィットまちがいなしです。

この物語は残酷ですが愛も俠気もあります。

一切の妥協の無く原作漫画の魅力を最大限引き出した傑作アニメです。
とにかく普通のアニメじゃ物足りない!飽きた!と
いうわがままな方にオススメします。

これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 37

いしゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

英国を飲み込む 弱肉強食のモンスターバトル !

あらすじはあにこれを参照ください
発売時期:2006年2月~2012年12月


〇物語
時代は20世紀末 場所は英国
一般の人には知らされていない
吸血鬼 グール 人狼 などのモンスターがいる世界の中
彼らが所属する各組織 その抗争を描いた作品です。 

とってもバイオレンスでダークファンタジー系の世界観なので
戦いは血がドバドバーって流れて 思わず目を伏せるような
刺激が強い表現があります 向き不向きハッキリ分かれる作品かも

物語の展開は割とサクサクしてます 
敵味方は組織ごとで分かれているので とても分かり易かったです

ただ 1話1話がとても凝縮された内容で 
1話観終わると 結構な充実感に包まれました。


〇中二病設定
敵味方の各組織名ですが

・大英帝国王立国教騎士団(通称ヘルシング機関)
・特務機関イスカリオテ
・第九次空中機動十字軍
・ミレニアム
・ワイルドギース

どうですか とても仰々しいでしょ? 
そこにモンスターが加わるんです 
これ系が好きな人には たまらない世界観だと思います♪


〇個人的な見所紹介
冒頭に挙げた モンスター同士のバトル! 
一言でいえば 単純な殺し合いなんですが その内容と規模が凄い!

主人公は最強の吸血鬼で不死身のアーカード 
彼は 文句なしの強キャラですが 対抗するのも負けじと強キャラ
そんな モンスター同士のぶつかり合いは勿論 
そこに人類も参加しての抗争はまさに 荒々しくて非情な弱肉強食の世界!

異能の力と銃などの兵器が乱れ舞う戦場に
首都ロンドンが飲み込まれていく様子は圧巻です。


〇個人的 好きなキャラ
まずは”ベルナドット”
モンスターバトルに参加する傭兵集団”ワイルドギース”の隊長
どんな絶望の中でも 部下の前では決して弱さを見せない
その姿に 感動しました! 時々キャラが崩壊するところも好きです。

そして”セラス”
この作品に彼女がいなければ 
息が詰まって 視聴中断していたかもしれません
彼女は作品唯一の癒しキャラなんです○o。.

それと 作中段々と逞しく成長する彼女は目が離せません
序盤と終盤の彼女の凄い変化! これは必見ですよ!
 

〇観終わって
疲れました 何だろう 文字にすると勘違いさせるような感じですね
計10話なんですが何か大長編を観た後に感じる あの感じ わかります?
文字では表現できませんが ”それ”を 体で感じました。
( 良く分からない感想で ごめんなさい。 )

キャラも内容も全てが濃い!
それと 所々 残酷なシーンがあるため
正直 食事中の視聴はおススメ出来ません。 

ただ 食事しなくても 気になる展開
バラエティ豊かなキャラ達 スパイスの効いた画
ボリューム満点の内容に満腹 これらが好きなら試す価値ありです!


以上最後までお読み下さりありがとうございました。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■■□■□

〇最後に
制作会社

サテライト 1-4話 (2006年)
マッドハウス 5-7話 (2008年)
グラフィニカ 8-10話 (2011年)

三社でバトンを繋ぎ完結って普通に凄いですよね?
物語ってどうしても ラストまで観たいって思います! 
だから本当にうれしい! ありがとうございました♪。 












 

投稿 : 2024/04/13
♥ : 26

72.3 8 ダークヒーローアニメランキング8位
DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 外伝(OVA)

2009年12月1日
★★★★☆ 3.9 (766)
4103人が棚に入れました
『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』第25話のその後を描いた外伝エピソード。黒〈ヘイ〉と銀〈イン〉を中心に、『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』へと続く出来事が語られる。2009年12月から2010年7月までリリースされたテレビアニメ第2期『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』のDVD・Blu-rayの偶数巻に各1話ずつ収録されている、テレビアニメ未放送の新作OVA。全4話。
ネタバレ

momomax さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

黒と銀。せつないです。

“組織”から追われる黒(ヘイ)とドールの銀(イン)の
逃避行。2人の変化や
お互い惹かれあい葛藤する様が
せつないです。

インの覚醒で物語が
{netabare}
別人格のイザナミになり
世界を変えるほどの力を得たら
{/netabare}
どうなって行くのか気になります!

2期の途中でOVAを観ましたが
先でも後でも私的には問題なかったかな。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 28

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

1期と2期の間にある空白の2年間の物語です^^

本作品は、2007年に放送された『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』と、2009年に放送された『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』の作品の間にある2年の空白について綴られたものです。

従って、本作品は以下の順での視聴をお薦めいたします^^
1.『DARKER THAN BLACK -黒の契約者-』
2.『DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 外伝』
3.『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』

この外伝は、契約者としての力を駆使する黒(ヘイ)と感情を持たないドールである銀(イン)が所属していた組織から追われる身となり逃避行を続けている・・・という所から物語が始まります。

1期でお互いに仲間と認め合った二人だからなのか・・・感情を持たないドールであるはずの銀に変化が訪れるのです・・・(゚o゚;;
それは、お互いに人間らしさを追求する上では、とても好ましい変化だと思います。
戦いの合間の僅かな休息に見せる微笑みに何とも言えない良さがあるのです・・・^^

ですが、こんな安息の日々は長くは続きません・・・闘う事を運命付けられているかのように、大きな組織間の争いに巻き込まれていきます・・・

2人の間に生まれた絆・・・そして戦いの果てに待ち受けるもの・・・この作品で散りばめられた伏線は全て回収できるわけじゃなく、2期への布石としても位置付けられており、次作『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』に回収が引き継がれることになります。

1期同様、説明の少なさは相変わらずですが、ここまで来るとそれにも慣れてきます^^;

超展開の予感がありそうですので、引き続き2期も視聴しようと思います♪

投稿 : 2024/04/13
♥ : 18

Zel さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

契約者らしく、そして人間らしく…

2010年発売『DARKER THAN BLACK -流星の双子-』のDVD偶数巻に1話ずつ収録されたTV未放送のOVA全4話

時系列的に1期と2期の間の話になっている
個人的には1期に比べ、人間的になっている黒(ヘイ)と銀(イン)にとても魅力を感じた
契約者とドールとして、感情の起伏の無いキャラ設定だった2人がどんどん感情的になっていくのにある種の感動を覚えた
それだけに物語の結末は悲しく、居た堪れない気持ちになった

すぐにでも2期視聴を開始したい
黒(ヘイ)が
銀(イン)が
幸せになれるのか?破滅へを歩んでしまうのか?
気になって仕方ない
個人的には1期より外伝の方が物語に没頭できた

銀(イン)を演じてる福圓美里さんは鋼の錬金術師でホムンクルスに殺害されるヒューズ中佐の娘を演じられてる
ヒューズ中佐を殺ったホムンクルスのTOPキング・ブラッドレイを演じてるのは黒(ヘイ)役の木内秀信さんです

投稿 : 2024/04/13
♥ : 16

82.0 9 ダークヒーローアニメランキング9位
DARKER THAN BLACK-ダーカーザンブラック 流星の双子[ジェミニ](TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (1734)
10284人が棚に入れました
突如東京に出現した謎の不可侵領域『地獄門(ヘルズ・ゲート)』。それに呼応するかの様に世界中で『契約者』と呼ばれる特別な能力を持つ者たちが現れた。ゲートの秘密を得ようとする各国の諜報機関は『契約者』を利用し、エージェントとして東京に送り込まれた彼らは異能の戦いを繰り広げる。その果てに起きた未知の災厄『トーキョー・エクスプロージョン』より2年、冬のロシアを舞台に新たな物語が始まる。
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

旅の終わりに待ち受ける運命

制作はボンズのオリジナルアニメです。
ジャンルはSF・スパイバトルアクション・ヒューマンドラマです。
精神衛生上良くないシーンもありますので注意です。


前作「DARKER THAN BLACK -黒の契約者-」のレビュー。
http://www.anikore.jp/review/839168/


まず精神衛生上良くない例のシーンが3話、加えて8話にも若干あります。
私には本当に気持ち悪かったので二度の注意。
人によってはマジモンのトラウマになりますw(私がなりかけた)
{netabare}Gはあかんでしょ…
Gに蝕まれて死ぬなんて絶対嫌だ…{/netabare}


舞台は前作の二年後のロシアから。
黒もとりあえず主人公ですが、実質的な主人公は13歳の少女、蘇芳(すおう)・パブリチェンコ。
彼女と黒の逃避行を中心に描かれます。
よくよく考えれば、花澤さんがヒロインではなく主人公の作品を多分初めて見ました。


悪くはないです。
というか、途中まではむしろ素晴らしい出来。
でも、典型的な「ストーリー自体は面白いんだけど尺が足りねええええええええええ」という作品ですw

内容自体は前作以上にダークでシリアス。
正直、8話終了時点で「これは傑作来たか?」とか勝手に思ってしまったw
でも収拾がつかなくなり、最後に駆け込んでゴールした感は否めません。
ホントのホントにもったいない作品。


蘇芳の幼馴染たちの話も悲しくて切なくなったし、黒との逃避行も私は結構好きでした。
事前に「外伝」を見ていたから黒がいろいろ変ってしまった設定は問題なし。
ストーリーラインも考えられているし、降りかかる残酷な運命に立ち向かう蘇芳の姿も良かった。
前作に引き続いて登場する霧原美咲、ジュライ、そして{netabare}猫{/netabare}なども良い味を出していたし、新キャラのターニャの存在感がいろんな意味で凄かった。


では、気になってしまった点。
まず、ゲストキャラの扱いが雑な点でしょうか?
前作はここが売りだったのですがね。
蘇芳が主人公というのは分かりますが、ゲストキャラで良キャラが一人もいないw

次に、ストーリー的には重要なキャラのはずなのに、掘り下げがほとんどない点。
蘇芳の弟である紫苑と父であるミハエル、情報屋のマダム・オレイユ。
彼らは超重要人物なのですが、作中での描写は数えるほど。
これでは最終回に納得いかないという諸兄がいてもおかしくないw

最後に、伏線の張り方と設定の説明。
伏線の張り方がエグいため、多分ちゃんと見ても最終回で納得いかなくなること必至。
それに加えて、前作同様に設定の説明が不親切なのでやっぱり訳が分からなくなってしまいます。


これで完結したようですが、ちょっと不完全なようなそうでもないようなw
誰を主人公として見ていたかでこれは変わりそうです。

以下詳しいネタバレ。
{netabare}蘇芳は紫苑の能力で作られたクローン。
彼の能力は一か所だけ不完全になってしまうみたいですが、性別が変わってしまったようです。
だから僕っ娘だったのね。
最後の最後に登場した銀の男の子バージョンは、蘇芳とジュライを“もう一つの地球”へと転生させる取引で紫苑が作り出したものでしょう。
続編作ったら面白くなりそうだけど、もうないらしいw

このストーリーの核は、紫苑によるゲートや契約者のいない平和な“もう一つの地球”複製計画にマダム・オレイユが協力していたこと。
マダム・オレイユは人類の歩みを保存するために協力していたこと。(人類補完計画?)
蘇芳の旅は、“流星核”を用いてクローンである彼女が記憶を定着させられるかという実験だったこと。

これらのことを分かっていると、ストーリー展開に納得がいくはず。
蘇芳とジュライの最期はちょっとしんみりしちゃった。
でも、基本的に一回見て分からないストーリーはダメだと思いますけどw
紫苑の言動が全体的に分かりにく過ぎる。
鎮目の唐突な裏切りや、銀と黒のその後、オーガスト7の謎の登場など、よく分からんところも相変わらず多いです。

“もう一つの地球”に転生した蘇芳からしたら幕引き、黒と美咲からしたら「俺たちの戦いはこれからだ!」ですねw{/netabare}


総括して、残念ながら傑作になり損ねた大作という感じですw
引き込まれて一気見した立場からすると、まとめ方には納得いかないかな?
前作のハードボイルドな雰囲気や黒が好きな人は視聴を考えた方が良いかもしれません。
どうでもいいですが、OPが良曲でドハマりしました。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 43

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

良ストーリー、結末に難有<少ない記憶を呼びさましながらの改訂>

前作 -黒の契約者-の2年後の話。

花澤香菜さん演じる新ヒロイン蘇芳が中心人物となります。
もちろん、主人公ヘイもおつきあい。
今回もやっぱり謎多き男ヘイ(タクシー!!)です。

2期はロシアから東京への逃避行的な感じ。
マオとジュライも加わり、御一行様風情。
前作と違い、ストーリー性があり、次が気になる構成となっています。

生理的に気持ち悪いシーンや残酷なシーンに注意。
このアニメ、油断できません。
でも、蘇芳の存在により前作よりまろやかに感じました。

暗い世界観といい、もやもや感を伴うラストといい、制作者はエヴァを意識しているのかな。
喉にとげが刺さった気分です。
こんな時は食パンをくわえながら登校するに限ります。

なお、1期と2期の間に外伝があります。
これが作品を理解する上で重要らしいです。
ちなみに私は外伝を真っ先に観たので、わけわかめでした。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 41

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ナ ン ダ コ ノ オ チ (酷評)

中盤までは結構楽しめたんですが、終盤から雲行きが怪しくなり
1クールでまとめ切れるのか?って不安がつきまとう中の最終回・・・
謎の多くは解明されず放置、視聴者置いてけぼりの超展開、俺たちの戦いはこれからだ!
はぁ・・・しかも監督は「全てやりきった」とか言ってるし。アホか!!

謎の放置は一期もそうなんですが、一期では2話完結のオムニバスによるドラマ形式で、
契約者個々の人間ドラマを主軸に据えているという意図が明確なんです。
なので設定部分に関しては、ドラマを盛り上げるための舞台装置と割り切ることができた。
しかし二期は設定部分で物語を引っ張っているので、あのぶん投げラストは本当に最悪でしたね。

一期の主人公だった黒は、無精髭を生やした情緒不安定な飲んだくれオヤジに変貌。
そうなった理由は分からなくもないですが、それにしたってここまで落ちぶれさす必要あるのかと。
新主人公・蘇芳の物語としては、途中までは心理描写も丁寧で良かったんだけど
ラストがなあ・・・あの扱いはあまりにも酷い(と私は思いました)。

あと蘇芳が銃を取り出すシーンで毎回、魔法少女の変身バンクみたいのが流れるんですが
テンポは悪くなるし、世界観から浮き過ぎでしょう。
マダムやマダムが連れていた双子のドールとか、意味深っぷりを散々煽っといて
結局何がしたかったんだ?そういう無駄なキャラが多すぎる点も気になりました。

一期の続きの物語ですが、一期とは別物として捉えた方がいいかもです。
蘇芳萌えアニメとして見れば、悪くないんじゃないでしょうか。
蘇芳ちゃん可愛過ぎですからね。歴代花澤ヒロインの中でも屈指の可愛さです。
花澤ファンなら見て損はないかな。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 34

86.3 10 ダークヒーローアニメランキング10位
東京喰種(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (2768)
15601人が棚に入れました
人間世界に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人・喰種が蔓延る東京。ある青年「カネキ」は喰種に襲われ瀕死となるが、喰種の臓器を移植されたことで、半喰種となってしまう。それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることになる―――・

監督に本年度米アカデミー賞ノミネートの森田修平を迎え、前代未聞のスタッフ陣によって彩られる「東京喰種」の新たな世界に乞うご期待!

声優・キャラクター
花江夏樹、雨宮天、花澤香菜、宮野真守、菅生隆之、諸星すみれ、小西克幸、中村悠一、豊永利行、浅沼晋太郎、櫻井孝宏、伊藤健太郎、梶裕貴、浪川大輔、速水奨、立花慎之介、津田健次郎、土井美加、仲野裕、釘宮理恵
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

リゼと接触したことによって、
金木くんがかわいそうな目に・・・(´・ω・`)

■第1話~第2話
{netabare}
金木くんの発狂ブリが見どころの一つではありますが、
やっぱり一番の見どころは、リゼ役のハナザーさんですね!^^

1話目で金木くんをハニートラップにかけた
誘惑っぷり。そして2話目で永近を食べるようにそそのかしたり。
ハナザーさんがいい意味で壊れております(笑)

1話目の途中までは、ハナザーさんだとは気付かなかったです。
「となりの関くん」の横井さんがダークサイドに
落ちたみたいな感じ^^

これからますます壊れていくといいですね♪
{/netabare}

■第3話
{netabare}
今回はハナザーさん出番なしでした。。。
物語もあまり進まず、水面下で動いている感じです。
次回から動くかな??
{/netabare}

■第4話
{netabare}
今回はザ・宮野劇場って感じでした!
トイレでくんかくんかしているシーンはもう爆笑でした^^

ハナザーさんは30秒くらいの出番でしたが、
Sっ気たっぷりの見事な演技でした♪
{/netabare}

■第8話
{netabare}
久しぶりのハナザーさんでテンションあがります♪

そして残念ながら真戸さんはこれにてご退場です。
良いキャラしてたのに残念ですね^^;

あの指輪は、薫香ちゃんと何か因縁が??
{/netabare}

■第12話
{netabare}
中途半端なところで終わってしまいました。。。
原作読みましたが、確かにどこでアニメ終わらすか
は悩みどころですよね~
2期はあるんでしょうか??^^
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 94
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

東京グルメ?

{netabare}
原作未読

ちょうどこの作品を見始めた時、私がハマっていたのが
ドラマ「孤独のグルメ」でした。

松重豊さん演じる井之頭五郎さんの食べっぷりが
好きなんです。

見ていてお腹が空いちゃうんです…

だから東京グールが東京グルメに見えて仕方ありません
でした。
夜中にシュークリーム食べたくなるんです…
いけませんね。

そんな話は置いといて、とにかく1話からショッキングな
お話でした。

グールと呼ばれる種族?みたいなのがいて、食するのは
人間。グール同士での共喰いも…
それに対抗する人間とさらにはそのグール同士での争い。

目的とかそういうのはよくわからないんですけど、
とにかくハラハラ、ドキドキの展開です。
私って以外と耐性があるんだって改めて思いました。
でも、グロシーン苦手な方にはちょっとキツイかもです。

そんなこんなで、
(ストーリーに関しては得意の端折ります)
最後はえぇっ〜ここで終わりっ⁉︎ってなっちゃったけど、
私的にはストーリーも面白いんですけれど登場する
キャラ達を魅力的にする声優陣がとても好きです。

まず神代利世(CV:花澤香菜さん)
ひょんな事故から主役の金木研(CV:花江夏樹さん)
と合体?する事になるんですけれど、とにかくあの
妖艶な演技は物語セカンドシーズンの撫子覚醒と
同じくらいの衝撃でした。

その次に、これは本当に失礼かもしれませんが
笑っちゃいました。
月山習(CV:宮野真守さん)、そうですグルメです。
私の大好きな声優さんの一人なんですけれど、とにかく
アフレコの宮野さんの顔が想像できる位、ハマり役だった
と思います。
終盤の方だったかな?再登場した時はお話し全部持って
いっちゃいました。

あとグールを取り締まる方の鈴屋什造(CV:釘宮理恵さん)
この役所には本当、ビックリしました。
全然、釘宮さんのイメージと違って。
1期ではあまり出番無かったけど、2期ではもっと
見たいなって感じでした。

最後、「あんていく」に対抗するグールの集団にいた
エト(CV:坂本真綾さん)
多分私はこのキャラが一番気になりました。
すっごく声と登場スタイルが謎めいていて、なんだか
キーパーソンになりそうな感じで。
什造くんと同じで2期でも期待しちゃいたいです。

こんな感じで私的にはお話しよりも声優さんの色んな面が
見れてとても楽しめました。
あと、作品全体の作画も好きですけど、EDに登場する
イラストがとても好きです。

ストーリーに関しての感想が少なくてごめんなさい。
でも、実際友達とか彼氏がグールだったら…
怖っ…
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 85

suggest@休止 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

半グールの僕だから分かること!

主人公の金木という少年が普通の大学生をやっていたのに、ある日事件に巻き込まれ、見た目は人間だけど人間を喰らって生きる化け物のグールの臓器を移植されてしまい、人間とグールの間で生きていくお話。

人間からみたら、人を喰らうグールは毛嫌いします。もちろん金木もそのように思っていたが、自分自身がグール側の世界を覗いていくにつれて初めて知っていくこともあり、悪い奴らばかりじゃない事に気づいてく。金木の理不尽に決められた道を苦しくも生きていく姿がよく描かれている。


一期で進めるのはあそこまでかぁという残念感。原作では金木くんの表情がもっと怖くてアニメの方が見やすい印象だった。


この作品はアンチヒーローと呼ばれる主人公が、人間の敵側というとこがポイントです(^^)

opもかっこよく作品によくあっていて良かったです。



規制により見れないとこもあります。そこは仕方ないとおもいます。人間側のキャラもグール側のキャラもみんな心に秘めているものがあってどの視点から見ても面白いです。二期はオリジナルルートでやりますし観てない方は是非みてください。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 79

64.1 11 ダークヒーローアニメランキング11位
CODE:BREAKER(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (650)
3899人が棚に入れました
目には目を、歯には歯を、悪には――悪を。
尋常ならざる力“異能"を用い、法で裁けぬ悪人を闇に葬る者たちがいる
本当の名前を捨て過去も捨て、かりそめの日常を送る彼らは、
しかしひとたび任務を受けると、人知れずそれを遂行するのだった
“コード:ブレイカー"と呼ばれる、存在しない者たち
その戦いは冷徹にして熱く、その存在は刹那にして鮮烈
彼らの物語が今、明かされる――

声優・キャラクター
岡本信彦、日笠陽子、鈴村健一、木村昴、豊永利行、斎賀みつき、三木眞一郎、中田譲治、ゆかな、仙台エリ、甲斐田裕子、津田健次郎、辻谷耕史、氷上恭子
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

目には目を、歯には歯を、悪には~(裏稼業)

この言葉、作中にもコマーシャルに出てくるので否応なく耳に残りますw

コードブレーカー(存在しない者)異能の力をもって法では裁けぬ悪を闇に葬るお話です。

最初の印象は、
一見、昔再放送で観た必殺仕事人と同じような感覚でしたが、表向きは一般の人達で一般人から依頼を受けて行う仕事人に対し、政府(お上)依頼でバイト?で雇われている人達との違いあります。しかも協力して悪を倒す仕事人に対し、コードブレーカー達は仲が悪く単独行動が多いのが特徴的ですね。(仕事人と比較しても仕方がないのですがw)

主人公がヒーローではなく、一貫して自分を悪と言っているのに好感がもてます。

またヒロインが正義感が強く一直線な性格なので、主人公が退治しているのを止めるシーンが多いのですが、これは私だったら止めることができませんね。それぐらい内容は惨いお話です。
{netabare}
犬を飼っているので、1話はショックで悲しくなりましたね。でも主人公の冷徹つつやさしさを垣間見えました。

ヒロインが付けた犬の名前が「犬」でその子供が「子犬」という、ネタでも絶対つけない名前ですねw

後半はコードブレーカー同士の戦いでした。見応えもありましたね。
{/netabare}
爽やかな内容とは程遠いものの、飽きさせずにどんどん展開していたので面白かったです^^異能の能力もバリエーションがあってよかったですね。

ダークヒーローものと言える作品でしょうか。

OPEDともに曲も格好いいし、作画・映像も凝っています。

ただ、惨い(目に余る)悪の話も多いので、視聴する場合は気をつけて観てくださいね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 36

にゃっき♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

中二病なのだ。それでいいのだ。

CODE:BREAKERは法で裁けない悪を裁く異能者たちで、普通にサクサク見られる作品なので中二を極めたい人は視聴してもいいかも。
異能力バトルものですけど、力の差で押し切るだけのような印象で、バトルそのものがあまり面白くなかったです。

暇さえあれば「目には目を、歯には歯を、悪には悪を」を決め顔で言ってた主人公、大神零はダークヒーローな設定ですが、お仕事の現場を目撃されたので、ヒロインを殺害しようとするのはどうなんでしょう?
視聴者にヒロインが異能を打ち消す能力があることを説明するためなのはわかりますが、いきなり一般人裁いては悪を裁く人とは思えません。
設定やら能力を台詞だけで説明するのも安直で不自然ですが、主要な登場人物の価値観や性格までブレてしまうのでは本末転倒だと思います。

ヒロインの桜小路桜は「とあるシリーズ」の説教マンの女性バージョンなのですが、能力だけでなく鬱陶しいとこもいっしょですし、バカボンのパパな話し方までするので確かに珍種かもしれませんね。
犬に「イヌ」子犬に「コイヌ」と名付けるネーミングセンスはポケモンのサトシだけにして欲しかったです。

作中のテレビ番組に登場する「にゃんまる」はちょっとだけ気になりました^^

投稿 : 2024/04/13
♥ : 28
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

<最終回まで視聴完了> 2期がありそうな予感

<最終回を観終えての感想>

異能の力を持って、とある組織からの命令を受け、
悪を成敗しているコードブレイカーたち。
表立って名前を名乗るようなこともなく、いわば世のため人のため
縁の下の力持ち的存在。
その中の1人、大神と同じクラスになった桜がヒロイン。

桜のこと、最強のコードブレイカーと言われる人見の企みをはじめ、
いろいろと判明して、彼の考えには賛成できないが、その気持ちはわかる。
がしかし、なんとも哀れなコードブレイカーたち。
もう少し何らかの救いがほしかったかも。
あのままじゃモヤモヤしてしまう。
いろいろ深読みして考えたくもなるのだけれど
1クールでまとめるってほうが無理だったか。

コードブレイカーについて掘り下げてはいたけれど
何かが物足りないと感じるのは、総理を描ききれてないからなのか。
それに刻くんのお姉さんのその後はどうなっただろう・・・
映像に見えてない影での動きのほうが、気になった。
もしかして2期があるってことなんだろうか?
それなら、忘れないうちに放送してほしい(苦笑)
------------------------------------
<7話の感想>

コードブレイカーがようやく勢揃い。
で、何を争っているのか、何が狙いなのかわかってきた。
桜の家の事も、予想していたとおり。
総理大臣とどういう繋がりなのかは前回わかったわけだけど
でも、これ以上は深く掘り下げないような気もして
今後はバトル中心になっていくのかも。
各コードブレイカーたちにもう少し感情移入できる何かが欲しいな。
--------------------------------------
<6話の感想>

各人の事情がようやく少しわかってきて、
他のコードブレイカーたちの立ち位置的なことも少し理解。
ちょっと面白くなってきた。
そして泪(るい)の初登場。待ってたよ~!
まだまだ奥が深くなっていく予感。
--------------------------------------
<5話の感想>

なんとも惨い話で。
今回は今までの中で一番哀しすぎた。
悪とは何だろう?正義とは何だろう?そう考えるとき
やはりどちらか一方だけがそうとは決められないし
答えは立場やその国の法律によって違ってきて、決してひとつじゃない。
幸せについても同じことが言えるし、法で裁けない問題も多くある。
結局、個人の価値観や使命感によるものなわけだけれど、
世の中のふたを開けて見たら矛盾と愛憎でドロドロになっていそうだ。
--------------------------------------
<3、4話の感想>

どうにも惚れ込めないまま、淡い期待を捨てきれず4話まで視聴。
少しずつ話は進んでいるものの、まだ全貌は明かされず
ただバトルというか掃除シーン?と学園モノ部分を
見せられている感じ。
今回も作画、けっこう崩れてるシーンあってひどかったなぁ。
あと、時折入るギャグ的要素、これ必要なんだろうか。
ダークな内容だけに、少し和らげているつもりなのかもだけど
それが吉と出るかどうか・・・変な方向に行ってる感じが不安だ。
----------------------------------------

1話観た時は、なんて残虐なことをするんだという第一印象で。
桜は武道好きのお嬢様かと思いきや、実は別の意味でのお嬢な予感。
原作を知らず、予備知識ゼロの状態で観ているのでわからないが
国会議事堂が出てくるあたりもすごく気になった。

2話を観てみて、これは単なる中二病モノではないのかもなと。
蒼い炎で焼き尽くす能力をゴミ掃除と言っているので、最初は
必殺仕事人とか地獄少女みたいな印象を持ったのだけれど、
そこは多少共通するものがありそうな気もする。
{netabare}
「コードブレイカー」と呼ばれる少年たちが他にも数人いて
番号が与えられ、能力もどうやら違うものを授かっている模様。 {/netabare}
「目には目を、歯には歯を、悪には悪を」という言葉から
どうしてもキリスト教を思い起こさずにはいられないし
{netabare}
「本当の名前を捨てている」とか「俺は存在しない者」という台詞から
{/netabare}
悪には悪と言っている以上、自分らも悪、そして自分らももしかしたら
過去、悪人としての罪があって償うために雇われてるのかも?などと
自分は妄想しているのだが、どこまで描かれていくのかまだ見当もつかない。
それと、やたらニコニコ穏やかにしている桜の両親も、実は・・な何か
秘密がありそうな気がする。
まだまだ登場人物は増えそうだし、とにかく今後が見逃せなくなってきた。

ちなみに。
オープニングテーマ「DARK SHAME」は谷山紀章氏が作詞し唄い
エンディングテーマ「シロイカラス」は鈴村健一氏が作詞し唄っている。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 28

83.4 12 ダークヒーローアニメランキング12位
アカメが斬る!(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2056)
11325人が棚に入れました
帝都の悪を斬る非情の殺し屋集団ナイトレイド。
その一員である黒髪赤目の少女アカメ。彼らと出会った少年タツミは、ナイトレイドの一員として、帝都の悪に立ち向かうことを決意する……。 「つよきす」「真剣で私に恋しなさい!」などの大ヒットゲームクリエイター・タカヒロによるダークアクションファンタジー!!

声優・キャラクター
雨宮天、斉藤壮馬、田村ゆかり、浅川悠、能登麻美子、松岡禎丞、小西克幸、水野理紗、明坂聡美、花澤香菜、細谷佳正、大橋彩香、成田剣、竹本英史、間島淳司、中田譲治、生天目仁美、勝杏里、名塚佳織、浅沼晋太郎、木村良平
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

帝都の悪人に私刑を行う暗殺集団ナイトレイド

1話目から、主人公タツミの友人が、{netabare}拷問され死亡{/netabare}というショッキングな展開でしたが、帝都ってホント無法地帯です。。。

アカメって1週間フレンズの藤宮さんの中の人だったんですね^^
声が全然違っていたので、気づかなかったです。

■第9話
{netabare}
エスデス陣営が主人公ちっくな立ち位置に
なりましたね~

あけこファンにとっては満足な内容です^^

そしてアカメは今回も斬らない(笑)
{/netabare}

■第10話
{netabare}
エスデスが正ヒロインでよくね?みたいな回でした^^
あけこさん、いい役げとですね~♪
{/netabare}

■第17話
{netabare}
今回よかったぁ
いままで育てたキャラを豪快に!
チェルシーにはもっと活躍してほしかったけど
いい引き際だったかも?!
{/netabare}

■第24話
{netabare}
途中から原作と異なるアニメオリジナル!
このエンドはいいですね!
最後はエスデスも。。。

良いキャラたちをここまで豪快に退場させていったのは
圧巻でした。とても面白かったですね^^
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 107

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

あっという間の涙の2クール

もともと個人的に特に期待してなかった作品で
友達に結構おもしろいから観てみなよ〜
って言われて観始めました。

そしたらびっくり!
なにこれ!おもしろいじゃん!って期待してなかった分
火がつきましたヾ(●´□`●)ノ

腐った国を治すために作られた反乱軍の殺し屋の
お話なのでバトルシーンははっきりとグロく描かれてます。
血とか死体とか大量なので苦手な人注意です。
笑えるシーンもあります。純粋に笑えておもしろかった。
ストーリーもテンポ良かったと思います。

ただ、すごく私は涙でました。辛かった。
好きなキャラや後に好きになったキャラ、
そうでないキャラも
どんどん死んでいきます。
ただ簡単に死ぬのではないので楽しかった思い出の回想シーンとか一緒に流れて
すごく悲しい場面がたくさんありました><。

終盤はこのキャラ死亡フラグー!!なんてわかっちゃう様に思考が
慣れてしまいましたが
毎回の様にうるうるしてました。

ただまさかこのキャラも死んじゃうとは・・ってちょっと予想してなかった
キャラがいました。

最終回はとても悲しかったです。
あの頃はみんなで楽しかったなって勝手に回想しました。
結論。悲しいお話だけど作品自体はすごくおもしろかったです。
キャラ達に拍手!そんな風に思いました。


読んでくださりありがとうございましたヽ(*´∪`*)ノ"

投稿 : 2024/04/13
♥ : 97

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ある意味リアルなダークファンダジー(`´ゞ

腐敗した帝国とそれに反旗を翻す勢力の戦いを
描いたバトルアクション・ダークファンダジー。
全24話、2クール作品。
原作は『月刊ガンガンJOKER』で連載中の漫画。


物語の中心となるのは反帝国側の殺し屋集団。
悪政の限りを尽くす帝国要人を討つ事を
最終的な目的としたストーリー展開となります。

全24話、お話してはよく纏まっていると思います。
シリアスとコメディのバランスもよく取れており
スピード感、迫力のあるバトルシーンなど作画も
評価できる点。
ただ、キャラデザがちょっと古く感じたかな。
豪華な声優陣も間違いなく魅力の1つでした(*´∀`)♪

が、この作品を評価する大きなポイントは
個性的なキャラたちの度重なる『死』かと。
感情移入する間もなく序盤から倒れていく仲間たち。
ここをどの様に捉えるかで、作品自体の評価も
大きく変わってくると思います。

個人的には戦争・戦と死は隣り合わせと考えているので
仲間の死もリアルな展開として捉える事ができましたが…。
残忍な殺戮シーンや惨殺シーンも多くあるので
やり過ぎでは(´`:)という印象を強く持ったのも事実です。

まぁ、他にも準主人公であるタツミの成長や
ハーレム展開・ラブコメなど見所は多いんですけどねw


ちょっと長いけど視聴して損はないと思います。
物語としてはラストまでしっかりとした作品♪
ストーリー重視の方やバトル好きな方にオススメです!
反対にグロいシーンや人の死、流血が苦手な方には
オススメはできない作品だと思います(´∀`;)




《キャスト》
アカメ(CV.雨宮天)      タツミ(CV.斉藤壮馬)
マイン(CV.田村ゆかり)    レオーネ(CV.浅川悠)
ラバック(CV.松岡禎丞)    ナジェンダ(CV.水野理沙)
ブラート(CV.小西克幸)    シェーレ(CV.能登麻美子)
スサノオ(CV.浅沼晋太郎)   チェルシー(CV.名塚佳織)
エスデス(CV.明坂聡美)    クロメ(CV.大橋彩香)
ウェイブ(CV.細谷佳正)    ラン(CV.間島淳司)
セリュー・ユビキタス(CV.花澤香菜)



《主題歌》
OP
『Sjyreach』/雨宮天(第1話ー第14話)
『Liar Mask』/真山リカ(第15話ー第24話)
ED
『こんな世界、知りたくなかった。』/沢井美空(第1話ー第14話)
『月灯り』/雨宮天(第15話ー第24話)

投稿 : 2024/04/13
♥ : 71

83.8 13 ダークヒーローアニメランキング13位
オーバーロードⅢ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (823)
4402人が棚に入れました
TVアニメ第1期が2015年7月~9月に放送された第1期が「最凶ダークファンタジー」の名にふさわしい圧倒的なスケール感と、クオリティの高い映像に多くのファンを魅了、2017年には劇場版総集編(前編・後編)が公開。TVアニメ第2期「オーバーロードII」が2018年1月~4月にかけて放送された。「オーバーロードIII」は7月より放送開始。

声優・キャラクター
日野聡、原由実、上坂すみれ、加藤英美里、内山夕実、加藤将之、三宅健太、千葉繁、東山奈央、五十嵐裕美、小松未可子、沼倉愛美、瀬戸麻沙美、佐倉綾音、真堂圭、東地宏樹、楠見尚己、雨宮天、石井康嗣、安野希世乃、逢坂良太、白熊寛嗣、遊佐浩二、小清水亜美、斉藤貴美子、花守ゆみり、石上静香、富田美憂、嶋村侑、櫻井孝宏、土師孝也
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

本格的に世界征服へ?

原作未読。第1期、第2期は視聴済み。最終話まで視聴。

いよいよ、”ナザリックVS人間”の構図で物語が描かれます。
ナザリック(アインズ様)サイドに肩入れすれば、爽快なんですけど・・・。
人間サイドに肩入れしちゃうと、結構グロい作品かも知れないです。
{netabare}対フォーサイト戦や、対ガセフ戦{/netabare}など、少し心が痛みます。

オーバーロードのもう一つの魅力はコメディパート。
第1話の、アインズ様や守護者たちの日常は、かなり面白かったです。
それ以降も、デミウルゴスに対する、アインズ様の知ったかぶりとか、定番ネタも面白かったです。

第4期を期待して待ちたいと思います。



《以下、各話レビュー的何かです》
{netabare}
【第1話】
OP、EDが、いつもながら、とてもカッコいい。
OxTとMYTH&ROID、OPとEDの担当が1期、2期から入れ替わっている。
こういう変化は、ファンには格別の御褒美ですよね。

ナザリックの日常回。
さりげなく、第2期のおさらい。
さりげなく、新キャラ登場。
このさりげなさが、とても良い。

コメディ回であり、サービス回(?)でもある。
しかし、アインズ様の{netabare}入浴シーン{/netabare}って、需要ありますか?

【第2話】
相変わらずデミウルゴスに振り回されるアインズ様。
思わず声が出るほど、ウケた!

カルネ村編。
恐らく本編とは大きく関わらないであろう、カルネ村の日常が丁寧に描かれる。
第2期のリザードマン編とも通じる、丁寧な作風が嬉しい。

【第3話】
カルネ村編のつづき。
エンリの大変な一日。
そして、恐らく、アインズ様にとっても大変な一日(笑)。

いちいち説明がなくとも、エンリの背後でアインズ様が暗躍している様子がうかがえる。

ルプスレギナ。
エンリに絶妙なアドバイスとしたかと思えば・・・。

【第4話】
はい!ルプスレギナちゃん叱られました(笑)。
「ほうれんそう」は組織の基本ではありますけどね(笑)。

アインズ様はアウラを連れて、巨人と魔蛇のもとへ。
しょせん、ハムスケと同レベル。
結果はおのずと・・・。

【第5話】
巨人の群れがカルネ村を襲撃。
前話との繋がりから、アインズ様の指示を受けた魔蛇が、陰で糸を引いていることは容易に想像が出来る。
ルプスレギナちゃんも無事にテストをクリア。

エンリとネム、ンフィは、アインズ様の招待でナザリックへ招かれる。
甘味に目覚めたエンリが可愛い!

【第6話】
捕らわれのデスナイトから始まる、バハルズ帝國編。
皇帝役は櫻井孝宏さん。
パンドラズ・アクター役の宮野真守さんの時も思ったけど、有名声優さんの贅沢使いは人気作ならでは。

デミウルゴスの提案を受け入れ、アインズ様も動く。
冒険者とは異なる組織。ワーカー。
フォーサイト。
この後の話の中心になるんだろうな。

【第7話】
ワーカーたちがナザリック地下大墳墓に、盗掘目的で忍び込む。
いうまでもなく、これはアインズ様たちの企て。
次々と排除されるワーカー。

恐怖公の声優さんは神谷浩史さん。豪華声優の贅沢使い。これも人気作ならではですね。

ガゼフに匹敵するともいわれる天才剣士・エルヤーがハムスケに一蹴される。
三人のエルフの奴隷に見捨てられた末路は惨めでした。

【第8話】
この回は純粋に面白かったですね。

{netabare}アインズの「仲間」というキーワードからフォーサイトのリーダー・ヘッケランが導き出した答え・・・。
『ナザリック地下大墳墓にいるアインズに宜しく』
一見、間違っていない。
しかし、第1期から視聴している視聴者なら分かりますよね?
{netabare}至高の四十一人のメンバーなら「アインズ」ではなく「モモンガ」と呼ぶ。
守護者なら「アインズ様」と呼ぶ。{/netabare}
仲間の名を語った嘘にアインズ様が激怒するのも無理はない。

クレマンティーヌ戦と同様、はじめは戦士として戦うアインズ様。
理由は、{netabare}恐らくあの首輪{/netabare}?

次にマジックキャスターとしての力を見せつけるアインズ様。
アインズ様が魔力探知阻害の指輪を外した途端、アルシェが嘔吐。

『タッチオブアンデス』
超位階魔法保有者のアインズ様にとっては恐らく下位の魔法。
だけど、フォーサイトの面々には目にしたことのない高位の魔法?

イミーナを庇い犠牲になったヘッケラン。
自らの命と引き換えにアルシェを逃がすよう懇願するロバーデイクとイミーナ。
そこでアインズが導き出した答えは・・・。
{netabare}シャルティアに対して『苦痛なく慈悲深く殺せ』と。
「そこのどこに慈悲があるというのですか!」
『教えてやろう。このナザリックにおいて死は、これ以上の苦痛を与えられないという意味で慈悲である』{/netabare}
ひえ~っ!
まあ、実験材料にされたり、拷問を受けたりetc・・・。
そんなナザリックでは、苦痛の伴わない死は慈悲なのかも知れない(笑)。

アルシェとエントマの{netabare}声優さん{/netabare}が同じ理由がここにあったんですね。

Cパート。ドラゴンとともにアウラとマーレが王宮を襲撃。
まず先に相手に手を出させておいて、それを口実に、後から相手の本陣に乗り込んで、相手を屈服させる。{/netabare}

【第9話】
ジルクニフにとっては恐怖の一日だったでしょうね。
{netabare}居城に乗り込んでこられたら、目の前で大量殺戮。
ナザリックに呼びつけられたら、デスナイトの出迎え。
玉座を間を一望しただけで把握できるであろう、圧倒的な財力と武力。{/netabare}

ジルクニフ一同が帰った後の玉座の間のくだりは、とても面白かった。
アインズ様の心の叫びと守護者たちの過大評価!
これぞオーバーロードの真骨頂!

ラストの演出はとても良かった。
アインズ様の圧倒的な魔力を目の当たりにした{netabare}フールーダの{/netabare}声の上ずり方。
興奮と歓喜が否応なしに伝わってくる。
{netabare}フールーダの方を見向きもせずに前を通り過ぎるジルクニフとそれを見送るフールーダ。{/netabare}
言葉が無くても、お互いに察し合ったことが伝わってくる。


【第10話】
王国と帝国の戦争が近づく。

レエブン公は第2期ぶりですね。

第1王子のおバカぶりが笑える。

【第11話】
エンリ将軍が誕生し、第1王子のおバカな行動が、笑えない事態を巻き起こす回。
そもそも、情報収集に行くだけなのに、{netabare}5000人もの{/netabare}兵士を引き連れて行けばどうなるのか?
情報収集すらまともにできないおバカぶり。

数で押し切ろうとしたら、逆に数で押し込まれて、撤退・・・。
おバカ丸出し・・・。

アインズ様が動揺するさまも面白い回でした。

【第12話】
アインズ様の超位階魔法に王国サイドも帝国サイドも圧倒される回。

ところで、アインズ様が言っていた、『3人いや4人の殺してはいけない人』って誰と誰なんですかね?
{netabare}クライムとガゼフは決定でしょうね。
クライムには、ラナー王女から目立つ鎧を身に着けるように指示がありましたからね。
これは、デミウルゴス辺りからの入れ知恵でしょうね。
大勢の中で間違えて殺されないように、目立つ鎧を身に着けろ、と。
ガセフも、この後アインズ様からスカウトされましたからね。
まず間違いないでしょうね。{/netabare}
残りの2人は、今、戦場にいるのか?いないのか?で意見が分かれちゃうかもしれないですね。
今、戦場にいる場合なら{netabare}国王とレエブン公かな?{/netabare}
今、戦場にいないとすれば、{netabare}ラナー王女とザナック第2王子かな?{/netabare}

【第13話】
{netabare}アインズ様を殺せるほどの武器の存在。{/netabare}
シャルティアの精神支配のくだり以来の重要な話となりそう。

パンドラズ・モモン登場(笑)。
{netabare}『トウッ』って・・・。{/netabare}
思わず{netabare}『お前』{/netabare}って言っちゃった、アルベドが可愛い。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 61
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

喝采せよ

以前、オーバーロードの真髄は、
コメディにあると宣言しましたが、
ナザリック面々の日常で始まるなんて、
これですよ、楽しい初回でしたね。
2期より格段に楽しくなってきた。
その後、世界征服に向けて、
着々と歩を進めることになるのでしょう。

しかし原作を知らない私は、
隣国がどこなのか、どの方向に進軍しているのか、
登場人物も多く名前もわからない始末。

ウィキを調べては頑張っていますが、
何と「五大最悪」なるものを発見しました。
それぞれが領域守護者とのことですが素晴らしい。
今期で出てくるのでしょうか?
その名もニューロニストペインキル。

最終話視聴追記。
{netabare}やはり壮大なファンタジーは、
アニメでは難しいのでしょうかね。
シンプルな構造を取れませんから。
魔導国建国、いよいよ歴史の表舞台へ。
当初の目的を忘れそうになりますが、
きっとこれで良いのでしょう。{/netabare}

活字ではより面白いのでしょう、率直な感想です。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 60
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

株式会社ナザリックの世界戦略

2期から1クール置いての3期です

続きものですので1期からお願いします。
よくよく振り返ってみましょう。本を正せばデミウルゴスがアインズ様の深謀を忖度して上申したネタが発端です。
それを「お、おう」となし崩し的に追認したことで史上稀にみる惨劇に見舞われる人類を憐れむ第3期。

安定してはいますね。
飽きもきてますけど、人間の敵アンデッド視点の斬新さも手伝って賞味期限をまだ迎えておりません。
ここまで3クール費やしてます。完結する素振りもなく今回もそれなりに区切りをつけた俺たたEND。
個人的には2期までで生じた“これどうなるんだろう?”がほとんど進んでなかったので肩透かしを食らった格好ではありますが、そこは大きな減点になりませんでした。ちなみに“これ”とはこんな感じ↓

{netabare}・他のプレイヤー(至高の御方々)は存在するんだろうか?
・アインズ様(至高の御方)に異議申し立てする部下(守護者やメイド)は出てくるだろうか?{/netabare}

伏線っぽいのは未回収。
そして冒頭述べました通り、ナザリック勢の大々的な地上侵攻が始まるわけです。このへんが3期の事実上のお楽しみポイント。もしくは楽しめるかどうかの分岐点ですね。
人間を蹂躙していくことが予想されるとは思いますがこれまで以上に残酷度はパワーアップ。作者の狙い通りなんでしょうけど人間の視点で観るとつらいものがあるかもしれません。こちらもなんでしたらアンデッド視点で臨むことをオススメいたします。


いったん原点戻りましょうか。。。

老舗VRMMORPG「ユグドラシル」の有力ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」の長モモンガさんが本作の主役なわけですが、シンプルにこの人そこらへんにいるネトゲ廃人なだけ。この前提を忘れないようにして楽しく視聴しております。
ギルドは出入りしながら述べ41人在籍していたようです。サービス終了の理由はユーザー減少だったかはうろ覚えですが役割終えたゲームってところなんでしょう。ボーナスほぼ全額注ぎ込むほど依存度強かつ名残惜しげに最後まで執着しちゃうようなモモンさんの中の人。なんかしらネジがぶっ飛んでるんだろうな~と思って観るとアインズ様のズレ気味な行動もけっこう許容できるかなぁ。それに現実世界で居場所が無かった独りの男の物語でもあり哀しき現実逃避第二章(※第一章はオンラインプレイ時)プレイ中と捉えると味わいが増してきます。

私にとっての『オーバーロード』現在地。4期あったらきっと観ます。



※余談

■きちんとフラグ

あれ!?なんか胸騒ぎしかしないんだけど?と不思議に思い繰り返し観てみたら露骨でした。

{netabare}「我が子よ お前に命じる。カルネ村に向かい村人たちから話を聞いて参れ」
「王命であるならば従うほかありません」
→第一王子用。カルネ村に手を出してはいけません。

「とはいえ働きづめですので、この戦争が終わり次第 数ヶ月は領地に引き篭もらせていただくと先に宣言しておきます」
→レエブン候用。なんと明快な“この戦争が終わったら…”的なやつ。

「男3人で話をするのも悪くないと思っただけさ」
→ガゼル用。普段と違うことしちゃダメ

「王都には美味い飯を出す酒場がある。この戦争が終わったらそこで打ち上げをやるか」
「戦勝を祝してだと嬉しいもんだな」
→ガゼル・ブレイン・クライム用。もうわざとしか思えん{/netabare}


■密かに期待…

最強であるが故に
{netabare}アインズ様が墓穴を掘って身を滅ぼす自滅エンドにやや期待してます。

ミスリードなんでしょうか?

Ainz Ooal Gown 文字を入れ替えて own goal

を想像できる語の並び。
どう落ち着かせるんでしょうね。まだよくわかりません。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 

-----

2020.11.18 初稿
2021.09/04 修正

投稿 : 2024/04/13
♥ : 54

80.6 14 ダークヒーローアニメランキング14位
コードギアス 復活のルルーシュ(アニメ映画)

2019年2月9日
★★★★☆ 4.0 (393)
2237人が棚に入れました
光和2年。世界は再編成された超合集国を中心にまとまり、平和な日々を謳歌していた。しかし、平和は突如として終わりを告げる。仮面の男・ゼロとして、ナナリーの難民キャンプ慰問に同行したスザクが謎のナイトメアフレームに敗れ、2人は連れ去られてしまった。シュナイゼルの密命を受け、戦士の国・ジルクスタン王国に潜入したカレン、ロイド、咲世子はそこで、謎のギアスユーザーに襲われる。そして、その場には襲撃者に“元嚮主様"と呼ばれる、C.C.が居た。かつて神聖ブリタニア帝国の大軍すらも打ち破った無敵の王国を舞台に、人々が描く願いは、希望か絶望か。果たして、ギアスのことを知るジルクスタン王宮の面々と、C.C.の思惑とは——。

声優・キャラクター
ゆかな、櫻井孝宏、名塚佳織、村瀬歩、島﨑信長、高木渉

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

こんなラストを待ち望んでいた!!コードギアスの最後に相応しいものだった。

時系列ではアニメ版の続きにあたる物語。
ゼロレクイエムの後を描いた作品。
コードギアスを観た人ならば、誰もがあの意味深なラストが気になったであろう。
ルルーシュは生きているのか?死んだのか??
その答えがここで明らかになった!

■劇場版らしい物語
今作のストーリー自体は劇場版らしいなというのが素直な感想だ。
アニメのような作り込まれたものでははっきり言ってなかった。
あくまでもファンのために作られた番外編という感じ。
新規で観れなくもないが、やはりアニメファン向けだろう。
だが、別に面白くなかったということでは一切ない。
私は普通に面白かった。
なので、過度な期待をしすぎるとがっかりしてしまうので上記のような心持ちで行くのがBESTだろう。

■キャラたちが勢揃い
懐かしのあのキャラたちが大集合!
そしてなんといっても、C2が久々に観れた!!
見に行く人のの大半がC2目的ではないだろうか?
もうね……最高!
C2に介護されたい~~ってなったw
予告編ではスザクが映ってるシーンが多かったが、今作はルルーシュとC2の二人がメインとなるストーリーだった。
なので、その二人の関係が観たい人たちは安心して観てきて欲しい。
もちろん、スザクも大活躍なのでスザク推しもモーマンタイ!

■総評
アニメ版ではルルーシュが犠牲になることで世界が平和になった。
しかし、ハッピーエンド派の私としては未練が残る最後となった。
そんな私からすれば、今作はかゆいところに手が届きスッキリできた。
みんな笑顔の大団円!!
今作単品で見ると、イマイチなのかもしれないが、シリーズ通してみると最高のできだったと思う。
コードギアスという物語の最後に相応しい。
あのラストにモヤモヤした人、コードギアス自体が好きな人はぜひ劇場に足を運んで欲しい。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 18
ネタバレ

ニワカオヤジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

本編を超えることは期待してなかったけど、ファンなら泣けるところ多し。

※コードギアス本編のネタバレが多数あります。未視聴の方はご注意ください。

本編のテレビシリーズは、最初の構想や設定がガバガバなのに勢いで押しまくって4クールの全話が面白くて最後は絶対に泣かせる、という奇跡の様な作品で、おそらく今後もこれを超える作品はそうそう出てこないだろうと思います。

この映画は、2時間程度の尺にR2の後からの整合性やファンサービスを入れないといけないこともあり、話の内容自体は二の次で本編に遠く及びません。
敵の{netabare}過去に戻るギアスに対しては、ルルーシュのいつもの頭脳戦で攻略しますが、それが謎理論になっちゃって、ちょっとどころかかなり無理があって納得できかねるものでした。まあルルも復活したばっかりだから寝ぼけたんだよね?とファンならギリギリ許せるレベル?{/netabare}
それでも、コードギアスらしいスピーディな展開は充分満足できるものでした。


そして随所にあるファンサービス的な演出・映像が、10年待ったご褒美のようで涙ものでした。
以下、ファンサービス的に泣けたところ
{netabare}
・R2の後半で影の薄かったカレンが全編通して活躍してくれた。戦闘だけでなく微エロも相変わらず担当してくれてるのが泣けた。

・ゼロレクイエムのメンバー(咲世子、ロイド、セシル、ニーナ、ジェレミア)の出番が多かったこと。地味ながらルルーシュを最も理解しているメンツです。咲世子ジェレミア以外は戦闘能力ないのに、また無事に集まって悪巧みしてるのが泣けた。

・コーネリアがルルに詰め寄る際に、ユフィだけでなくダールトンが死んだことにも言及したこと。部下思いで泣けた。

・シュナイゼルが政治家としてマトモなこと。付き従っていたカノン・マルディーニも、ギアスにかかってもないのに真面目にがんばってるのが泣けた。

・今まで敵だったキャラが全員共闘するという胸熱展開。特にカレンとスザクで戦術を立てるところは、これまでずっと敵同士だっただけに泣けた。

・エンディングのシャーリー。あの笑顔と涙を見て、泣かない人はいるのか? 私は映画館で号泣でした。

・扇が総理大臣を辞めていたこと。しかし、なんだかんだで幸せな人生を歩んでいることは甚だ残念。
ヴィレッタに愛想を尽かされて三行半を突きつけられた上に玉城にカフェゼロでこき使われてる描写があれば、嬉しくて泣けた。{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 15

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

コードギアスの新作劇場版。正直それだけで満足。

久しぶりに制作されたコードギアスシリーズの新作。正直それだけでうれしかったです。久しぶりにアッシュフォード学園生徒会の面々や、黒の騎士団、スザクやカレン、ルルーシュの周りの人間たち。とくにC.C.(シーツー)が魅力たっぷりでした。もちろんロボの闘いもルルーシュのギアスやバトルシーンも堪能することができました。正直これで終わりなのは残念でもったいない気もします。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 13

72.0 15 ダークヒーローアニメランキング15位
ONE OUTS - ワンナウツ(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (652)
3213人が棚に入れました
プロ野球チーム「埼京彩珠リカオンズ」の児島弘道は、実力はありながらも一度も優勝をしたことがないという不運の天才打者。優勝するために必要な何かを探すためシーズンオフに沖縄で自主トレーニングに励んでいた。そこで児島は賭野球「ワンナウト」で無敗を誇るピッチャー、天才勝負師渡久地東亜と出会う。

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

理があることの利点(と効果)

本作を一言で表現するのであれば
「野球版アカギ」
これ以上本作を的確に表現したフレーズを考えつくことは私にはできません。
言うなればこれで本作のレビューはThe endなんです。

ここからは蛇足と分かっていても一応説明していきます。
まず本作のサムネを見てみてください。これが主人公の渡久地東亜(とくちトーア)です。
逆立つような金髪で目つきは極めて悪い。ベンチでも堂々と煙草を吸っているふてぶてしい奴です。
ですが、駆け引きや心理戦では人の心の裏の裏のそのまた裏も読み取るくらいの洞察力を持ち合わせ、そして掌握・支配していくというもう完璧超人の悪魔なんです。
CVはアカギやカイジでもおなじみの俳優の萩原聖人さんです。
ここまで渡久地東亜の説明ですけど、アカギの説明をするにしても記述内容はほぼ一緒でしょうw

ギャンブル野球で無敗を誇っていたこの渡久地東亜が
最下位が定位置の弱小球団埼京彩珠リカオンズに特別枠で入団します。

そこでリカオンズのオーナーと交わした契約は「ワンナウツ契約」
これは渡久地がアウト1つ取ればオーナーから500万支払われ、
逆に1失点したら渡久地からオーナーに5000万支払うというシステムです。
つまり渡久地VSオーナーです。
オーナーからすれば球団が負けようが渡久地が失点すれば大喜びという分かりやすい対立構造です。

オーナーはあの手この手で渡久地に失点させる為の罠を張り巡らせてきますし、
相手球団も曲者揃いです。
そんな中でも渡久地は冷静に状況を分析し、
こちら(視聴者)が想像もつかないような打開策を講じていくわけです。

渡久地が「バカかテメーら。まだ気付かねーのかよ?」
とリカオンズメンバーに言うのですが、
視聴者も「え?え?何?何なの?」と食い付いてしまうこと必至ですw
渡久地「こうこうこうすりゃいいだけの話じゃねーか」
リカオンズメンバー&視聴者「ええええええええええ!!?そんなのありなの~~~!?」
本作は大体こういう流れですw

野球好きな方でも「え?そんなルールあったの?」なんて反応をしてしまうような
ルールの穴を突いてくることもあれば、
いやいや、さすがにそれはねーよ!なんて
型破りというか破天荒というかもう滅茶苦茶なこともありますw

そりゃあね、主人公補正とかご都合主義なんてものは大なり小なり存在しますけど、
原作者である甲斐谷忍先生は、
現在ヤングジャンプに連載されている「LIAR GAME」もそうですが、
何故この戦術は破綻したのかとかの理屈の部分をきっちりと作り上げてきます。
従って過剰な演出等で飾り立て、理をぼかすというような作品ではないです。
これは一見滅茶苦茶だけど一応理は通ってるという
福本伸行先生の作品にも同じことが言えると思います。

もちろん理があれば良い作品というわけではなく、
それがなくとも過剰な演出、ダイナミックな絵の動き、勢い等で
楽しませてくれるアニメというのは存在します。
むしろそういう作品の方がアニメらしいアニメと言えるかもしれません。

理があることの利点は
駆け引きや心理戦をよりエキサイティングに、そしてドラマチックにするという効果や
そこに説得力を持たせられることですかね。
さらに相手が用いてくる戦術やその戦術を破るというやり取りに
まるでミステリの謎解きのような楽しみ方を付与できる点にあると思います。

その効果は敢えて記述するまでもないことかもしれませんが、
自分の推理が当たっているのかどうかということもあり
「続きが気になってしょうがない!!」ですw
なので全25話の本作を一気に視聴してしまったなんてことになるかもしれませんよw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 38

kwm さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

青春野球アニメだと思った?残念!騙しあいのライアーゲームでした!

投手が三振を取るか打者がヒットを打つかで勝負が決まる『ワンナウツ』という1対1の賭け野球において、相手の心理を巧みに操る事で無敗を貫いてきた主人公が、ある人物との勝負をきっかけにプロ球団へ入団し、相手チームや自球団のオーナーをも相手にした心理戦や頭脳戦を挑んでいく心理エンターテイメント。
『野球』『スポーツ』を描いた作品の中ではかなりの異色作です。

努力型の主人公が中心となって天才型の相手を打ち負かしていく従来のスポーツアニメとは対照的に、本作はまともなトレーニングもせずに野球に対して特別な思い入れすらない主人公の『トクチ』が、知略の限りを尽くし、野球選手としてではなく『勝負師』として相手を打ち破っていくのが見所の作品です。
練習で自身を強化するのではなく、人並外れた洞察力で相手の弱点を見抜くという戦い方はとても新鮮でした。
相手の心を揺さぶる心理線はとても緊迫感があり、ライアーゲームの秋山やコードギアスのルルーシュのように、敵を陥れて高笑いする姿を見て爽快感を覚える方や、二転三転する攻防戦が好きな方には特にお奨めしたいです。

しかし徹底的に『勝負』に対してフォーカスされた作風には青春や恋愛要素が一切なく、見る人を選びます。
また、限られたルールの中で行われる頭脳戦には毎回驚かされますが、現実では起こりえない奇策を多く含む奇抜さ故、好みがハッキリと分かれるでしょう。
エピソードタイトルにもなっている『9人内野』なんて現実には絶対に起こりません。
私はルールを逸脱さえしていなければ『行き過ぎたご都合主義』とは受け止めないタイプなのでとても楽しく見れましたが、こんなのは野球じゃないと思う方もいるであろう難しい部分です。

勝負師の彼の『野球』ではなく『勝負』を見る事ができれば楽しめると思います。
見るべきポイントが心理戦や頭脳戦が中心になるため点数は低めになりましたが、非常に個性的なスポーツアニメでとても満足できました。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 23

こたろう さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

悪人ヅラしたヒーロー

漫画原作。
”熱い”といえる野球漫画ですが爽やかさからは程遠い内容です。
主人公はスポーツマンというより、肩書きとしては「勝負師」と呼ばれます。
威力のあるスピードボールも変化球もない。
巧妙な心理戦とボールコントロールで、駆け引きを駆使して戦うピッチャーの覇道の物語。
端的に表現すれば、アカギまたはカイジの野球版といえば解りやすいと思います。
ちなみに、中の人も同じです^^


まず目を引くのがビジュアルです。
作画がどーのこーのではなく、主人公の面構えがもう完璧に悪人w
切れ長でスマートですが、腹にイチモツがあって何か企んでいそうな表情、クールな薄笑いが似合うような見た目です。
よく敵役に出てくる冷酷無比でヒーローを最後まで苦しめる、まさしく嫌な悪役のような造形。
悪態をついては相手を陥れ細く冷笑する。
そんなのがとっても良く似合いそうな、ちょっと主人公っぽくないキャラデザインになっています。

で、実際はというと、その見たどうりの性格と行動のキャラ^^;
これが本作の最大の魅力。
不遜にして大胆、並居る強敵を勝負勘と知略で翻弄するダークヒーローです。


ダークーヒーローと表現しましたが、この主人公は基本的に悪事は働きません。
勝負事に対してとことん真摯。
狡猾で思慮深く、常に何かを見越して冷静。
態度はデカく罵詈雑言を吐くし勝つためにやれる事は何でもやりますが、研究や観察に余念がなく勝利に貪欲。
視聴者していても嫌いになれない筋の通った部分があります。
何より結果をキッチリだして、多少の強引さや横暴は仕方ないと納得できる頼りになる存在。
最後までみればわかりますが、義理堅く仲間想いなところも見せてくれたり。
敵に廻せば厄介このうえないけど、味方にすればとてつもなく頼もしい主人公の傍らで、攻略不能といわれる難敵を次々に沈めていくのを供に味わうのが痛快でたまらない感覚です。


攻略の方もかなり錬り込まれていて面白い。
原作は未読な状態で視聴しましたが、「こうなるだろう」という短絡的な私の浅知恵では及ばないような展開で、いい意味で裏切られる事の連続。
もう、次が気になって仕方なくなって、一気に視聴してしまいました。
野球の科学的なスポーツ理論や細かいプロ野球規定やルール、球界事情の事まで丁寧に調べてあり、それを活かしたアイデアがとても秀逸。
何重にも張り巡らせた伏線が、連戦のなかで回収されていくのが気持ちいい。
冷静に考えると、結構なご都合主義なところもありますが、理論武装がしっかりしているので、そんなところは気になりません。
野球の描写が丁寧でスポーツものとしての作画や演出の水準が高いので、多少の粗などは指摘に値しない些事と思えます。

野球だけでなく、金の亡者である契約者(球団オーナー)との契約金の奪い合いも、ドラマを盛り上げる要素になっています。
当の主人公は、あんまり金銭バトルには興味なさそうですが・・・そこがまた面白いところ。
球場以外で勝手に行われる戦いが、本作の面白さを2倍、3倍に膨らませています。
オーナーは第二の主人公と思えるぐらいキャラが立っていて素敵でした。


正直、あまり期待もせずに視聴しましたが、もう観だしたたらワクワクが止まらない面白さでした。
さすがに野球に興味がない方の視聴は辛いところがありますが、スポ恨成分なしでここまで楽しめる野球モノも珍しい。
駆け引き、頭脳戦、トリック、そういう要素に満ちあふれた娯楽性抜群の良作です。オススメ!

投稿 : 2024/04/13
♥ : 23

75.9 16 ダークヒーローアニメランキング16位
DEVILMAN crybaby[デビルマン クライベイビー](Webアニメ)

2018年1月5日
★★★★☆ 3.9 (328)
1044人が棚に入れました
永井豪さん漫画家デビュー50周年を記念し、2018年に新作アニメとして蘇る『デビルマン』。タイトルを『DEVILMAN crybaby』とする本作は、「Netflix」にて全世界190カ国に、日本語のほか9ヶ国語の吹き替え版と、25ヶ国語の字幕版で配信される予定です。

声優・キャラクター
内山昂輝、村瀬歩、潘めぐみ、小清水亜美、田中敦子、小山力也、津田健次郎、木村昴、KEN THE 390、YOUNG DAIS、般若、AFRA

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

悪魔を憐れむ歌

永井豪、画業50周年記念。
湯浅政明監督、制作サイエンスSARU。

ギュスターブドレの挿絵に感動した青年が、
若さと才能で一気呵成に書き上げた魔王ダンテ。
少年向け雑誌が大きな変革期の時代、
連載誌の休刊により、未完に終わるも、
確実に地力をつけ、感性を磨き、
次なるステップへと歩み出していく。
神と悪魔の対立構造が、
逆説的に「人間性とは何か」を問い直し、
見事にブラッシュアップされ結実することになる。
20世紀の黙示録デビルマンである。

湯浅デビルマン、打ち震えました。
よりポップに、より淫靡に、より華やかに、
カートゥーン的演出とフラッシュアニメ技法が、
難攻不落の世界観にこれほど刺激を与えるとは。
このアプローチは驚愕と感動を覚えます。
評価すべきは安直な焼き回しを回避したこと。
そして絶妙にエロいです。

弱い者は死ぬ、弱い者から死ぬ、
人の歴史はまさに「力」の歴史であろう。
SF的なドラマツルギーとヴィジュアル性、
デビルマンは愛を知り愛に泣き、
人であり続ける、今日もどこかで。

これは天才が勝利した「夜」である。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 80

阿紫カービィ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

人間ならば、恥を知るべきだ。

この素晴らしい作品に、感謝と賛美を!


一切の無駄のない『繊細な線』で描かれた人物、背景、そして鮮やかな色彩で、

淫靡で非情な世界を見事に表現。

私の5感、6感、総てを刺激され、すっかり酔ってしまった。


ちっぽけな『私観』でこの作品の感想を。


神は
『ビンの中で蟻を飼い、それを見ている子供だ』
(私の好きな映画での言葉です。)


悪魔は
人間に、甘い言葉をささやく。

それに流される人間、耳を貸さない人間…
そこで『人』は分岐するのではないでしょうか?

あと
悪魔は「約束(契約)」を守ります。
善も悪も 同等なのです(なんか 良い)

私は、悪魔は『人間に一番近い存在』と考えています。


そして、天使。
一番の『悪』ではないでしょうか?

天使は決して人間を助けません。
意志を持たない存在なのです。
(神の命(めい)のみで存在するともいわれています。)


この作品で
『天使=傍観者』と、私は考えました。

メディアに流され、まわりに流され、意志をもたず…
『悪魔狩り』をする、醜い存在。
(滑稽な現代人への皮肉か、否か?)


神、悪魔、天使、人間、そして『デビルマン』


明君は、子供の頃から、人の為に泣く事ができる、優しく哀しく強い人です。

『デビルマン』になってもそれは変わらず、悲しみを背負いながら、

悪魔と傍観者(天使)と、
涙を流し闘うのです。人間として。


涙には、色々な『涙』があります。

悲しい涙、後悔の涙、悔しい涙…そして
『嬉し涙』



明君は
人にたくさんの『嬉し涙』を流させましたね。


了君の涙も、悲しい、寂しい、そして嬉し涙であって欲しい。



嬉し涙ほど、苦しい涙はないのです。



私も叫びたい、
私を泣かせてばかりの君に


私は実在する人間だということ
いつか君に、温かい涙の意味を、苦しみを、教えたいんだ



明君と了君に
よく頑張ったね、と。。




あー!

電気グルーヴ、光岡自動車、感激でした(泣)



乱文失礼。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 53

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

半世紀の時を超え蘇った半人半魔のデビルマン ついにアーマゲドンが映像化

2018年 Netflixで配信されたアニメーション

原作 永井豪 監督 湯浅政明 脚本 大河内一楼 音楽 牛尾憲輔
制作 サイエンスSARU

漫画 1972年~1973年 53話
テレビアニメ 1972年~1873年 39話
OVA デビルマン誕生編 1987年 妖鳥シレーヌ編 1990年 AMON デビルマン黙示録 2000年

多分すべて観たんですが記憶が混乱しています。
永井豪は学生運動から影響を受けたと思われるガクエン退屈男で混乱と崩壊のラストを描き、
少年マガジンに連載したデビルマンでは、テレビアニメと連動する形で、
異形のヒーローデビルマンと悪魔族の戦いを描くはずでした。
実際問題として、テレビアニメは多人数制作、漫画は一人でネームを考えると言う創作法の違いから、
同タイトルで全くの別作品が出来たのは、妥協を許さない永井氏の執念と言えるでしょう。

バイオレンスジャックやマジンガーシリーズでも世界の終末や崩壊を描いた永井氏ですが、
デビルマンは短い作品でありながら別格の評価を受けています。
少年漫画で滅亡ストーリーが初だったのかは分かりませんが、自分が読んだ中では最も古い作品です。
永井豪ファンクラブの会長だった筒井康隆は人類滅亡作を書くぞと宣言しつつ、
1969年に「霊長類南へ」という長編を書いているので、サークル内では盛り上がっていたテーマかも知れません。

50年代から60年代にかけて英米では大量の人類滅亡小説が発表されましたが、
デビルマンもその系譜であることは間違いありません。
これほどの名作がぽっと出であるはずがないのです。
例えばブッダとブラフマーの滅亡戦争を描いたロジャーゼラズニーの光の王など。

永井豪のデビルマンはテレビ版のキャラデザ担当からのスタートであるので、
キャラ造形がキャッチーで分かりやすいことが親しまれた理由だと思います。
デビルマンや妖鳥シレーヌやカイム、ジンメン、魔王ゼノンなど、
非常に優れているとはいえ、テレビアニメの怪物の範囲内です。
しかし、テレビアニメが迷走を始めた頃から漫画版は異常な展開を迎えます。
悪魔が人間に乗り移ると言う古~い発想を現代の若者に身をもって味合わせたシーン。
漫画版では女子高生の制服の下に溶解液を発する化物が見える回。
ここから始まる物語はヒーローものを大きく逸脱した地獄の黙示録です。

なので、前半のヒーローものから後半の種としての運命の切り替えをどう描くかが注目でした。
はっきり言って前半はいらないとも思いましたが、
編集部に却下されたデビルマンとシレーヌのSEXシーンはいれるべきと言う圧力もあったんでしょう。

半世紀近く前の原作を現代の設定でよみがえらせた作品ですから、
いろいろ噛み合わない部分も散見されましたが、ラストまで突っ走る潔さがこの作品の価値です。
ついに魔王サタンの美しいお姿がアニメーション化され、
デビルマンとの因縁も納得できる形(つまり原作通り)で決着がついた決定版。

パタリロに似てるとか変なところに突っ込まず、まずは全身全霊で味わって観るべき奇跡のリメイク。
あっなんかサターニャにも似てるような・・・・

気に入らない部分も多々ありましたが、ファーストインプレッションとしては盛大な拍手を送りたいと思いました。

どっちかと言うと怪作扱いですが。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 34

71.9 17 ダークヒーローアニメランキング17位
とある科学の一方通行(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (421)
1988人が棚に入れました
東京西部に位置する巨大な『学園都市』。総人口230万人を数え、その約8割を学生が占めるこの都市では、超能力開発のための特殊なカリキュラムが実施され、学生たちの能力は『無能力レベル0』から『超能力レベル5』までの六段階で評価されていた。そんな学園都市で、能力者たちの頂点に君臨する最強の能力者・アクセラレータ。 7人しかいない『超能力者』の中でも、飛び抜けた能力を誇る第一位は、その力ゆえに殺伐とした日常を送っていた。繰り返される常軌を逸した『実験』と、絶対的な力を求めた末に経験した敗北。その先に待っていた、とある少女――ラストオーダーとの出会いによって、運命が大きく変わることになる。最強にして最凶の『悪』 ――アクセラレータが、学園都市の『闇』をなぎ払う!!

声優・キャラクター
岡本信彦、日高里菜、久保ユリカ、渡部紗弓、ささきのぞみ、甲斐田裕子、逢坂良太、真野あゆみ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

自称『悪党』とミサカとの関係

アクセラレーターは、正義の味方かどうかあやふやな存在です。

彼はいつも自分のことを『悪党』といいます。
それは過去に多数のシスターズを殺戮したから。
実験のためとはいえ、彼女らをむごたらしく殺害したことを、彼はいまだに後悔しています。
おそらく彼は、一生その十字架を背負って生き続けるでしょう。

そんな彼が偶然に出会ったラストオーダー。
無垢の笑顔が可愛い彼女は、アクセラレーターを恐れることなく懐きます。
まるで妹のように絶えず傍に居ようとします。
しかし彼女はいろんな組織から狙われており、すぐにも消されてしまいそうな存在…。

アクセラレーターは、ラストオーダーと出会ったことで、初めて守るべきものを見つけました。
ラストオーダーの笑顔を守りぬく。これが今の彼の生きる目的です。
そのためならば、彼は何でもします。
力で彼女を守りぬくのはもちろんのこと、プライドを捨てて医者に頭を下げることもできるようになりました。

彼は、ラストオーダーのおかげで、心が成長したようです。


そしてラストオーダー。
彼女は実はシスターズの司令塔です。
だからアクセラレーターとシスターズとの過去の因縁も最初から知っていました。

そしてアクセラレーターの自責の念も、彼女は気づいています。
誰だって一生自分を責め続けて生きていくのは、凄くつらいことです。

彼女がアクセラレーターのそばにいる理由、それはアクセラレーターを守るため。
ラストオーダーは、心の支えとしてアクセラレーターをいつも守り続けています。


この物語は、とある魔術の禁書目録のスピンオフです。
だから話の内容はオリジナルで良いのですが、
アクセラレーターとラストオーダーとの関係だけは、原作に描かれているように丁寧に説明してもらえたら、もっとみんなが好きになったと思います。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 29
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ステキな噛ませ犬♪

原作スピンオフ漫画は未読。

物語や世界観よりも、とにかく一方通行(アクセラレータ)さんの
キャラを無性に拝みたくて仕方がなかった外伝作品。

正直、1クールかけて死霊術師(ネクロマンサー)と科学が交錯する
大きな話で、壮大なサブキャラの過去エピソードも交えて、大物狩りをやるより、
1話~数話完結で、アクセラレータさんの小物圧倒を、もっと観たかった
と言う感想も残りました。
ですが、大風呂敷を広げる中でも、私が望んでいたアクセラレータらしい、
毒舌と制裁のコンビネーションもそれなりに提供され、その点では満足できました。

この観点から、私にとっては終盤より序盤が楽しかったです。
特に警備員(アンチスキル)の暗部(パチもん)が凝縮された
秘密結社“DA(ディーエー)”(懲戒処分)との暗闘。
学園都市第一位のダークヒーローによる、皮肉も交えた“猟犬”成敗は、
待ってました♪といった感じで盛り上がりました。

{netabare}“正義の猟犬”として「正義の牙に噛み砕かれたいか!?」
などと正義の絶対視が突き抜けたチョイ悪に自己陶酔して煽って来るDA。

それらを吠え面かくなよwって感じで、
完膚なきまでに煽り返して叩きのめすアクセラレータさん。

私にとっては至福のひと時でした。

中盤以降はDAも各勢力の思惑入り乱れる中、
捨て犬に成り下がっていって何だか憐れで寂しかったです。

それでも終盤では
ラスボスに平らげられる餌として存在感を発揮?してくれました。
いくら食い物がないからって“猟犬”まで喰っちゃいけません。
頭がオカシくなってしまいますw{/netabare}


人体実験兵器だの死霊術だのにかこつけて、やたら少女の全身下着姿が目に付いた本作。
チラリズムなんて中途半端でしょ?とばかりにかまして来ますw

元々、科学と魔術にラッキースケベも交わったりする学園都市だけど、
こんなに大胆でしたっけ?と少し戸惑いました。

ただ、私が萌えエロ方面で一番グッと来たのは
エステルっちのナース服みたいなコスチュームですけどねw

病院や学術研究都市の各施設で戦うナースな金髪美少女。
TPOをわきまえていて?サイコーです♪


……ん?あなたも入院した方が良いって!?


……レビュー終わりますw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 29
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

やはり、とあるシリーズは面白いと再確認

原作未読。最終話まで視聴。
とあるシリーズは劇場版も含めてすべて視聴済み。

やはり、とあるシリーズは面白い。
特に、とある科学シリーズは面白い。
感想はこれに尽きますが・・・。

アクセラレータ。
好きですねぇ。
”自称・悪党”な正義のヒーロー。
現実には、悪党なのは過去の話。
ラストオーダーと出会ってからは、{netabare}守るべき者が出来てからは、{/netabare}正義のヒーロー。

単純明快な主人公最強系。
もちろん、(物語を盛り上げるために)終盤、苦戦はしますけど・・・(笑)。

「やはり私は主人公最強系が大好物なんだ」って再確認できる作品でした。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 28

72.2 18 ダークヒーローアニメランキング18位
憂国のモリアーティ(2クール目)(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (163)
749人が棚に入れました
「憂国のモリアーティ」は、コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズを原案とし、集英社「ジャンプSQ.」にて連載中の⼈気漫画(構成・竹内良輔、漫画・三好輝)。シャーロック・ホームズの宿敵・モリアーティを主人公にした、犯罪による革命の物語だ。コミックスは2021年1月時点で1~13巻まで発売、累計発⾏部数は400万部を突破している。2020年10月から12月までTVアニメ1クール目が放送され、2021年4月より2クール目が放送予定。

声優・キャラクター
斉藤壮馬、佐藤拓也、小林千晃、日野聡、上村祐翔、古川慎、小野友樹、安元洋貴
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

前半に立てた仮説と検証

分割2クールの後半

原典のホームズVSモリアーティの対立構図を踏まえ、適度に煽りながら後半お楽しみに!と良い引きだった前半最終回。たぶん多くの人がそのまま後半に流れていることが予想される期待の作品です。

結果、

 うまいこというね~ …止まり

“唸る”と“うまいね~”の違いってあると思うのです。後者はなんかうまくまとめたでしょ?って向こうに若干ドヤが入ってる感じ。心に余裕ない時に観るとイラっとくるかもわかりません。
結論ではなく途中途中で「ちゃんとしたごしらえしてたら輝きそうなのに」と思えるネタがいくつか。

{netabare}切り裂きジャック キターとか
ジェームスボンド キターとか
フランス革命をイギリスが仕掛けたとか …あ、これパーマストンならやりかねんな{/netabare}

命題は階級制度へのアンチテーゼ。その処方箋にモリアーティの選択した手段が“犯罪”でした。
さてその階級制度打破についてなにかしら答えが出たがどうかは観てのお楽しみですけど、全くの広げっぱなしでノー回収ということはなかったので安心してください。

少しレビューらしいことも書いときます。
ホームズVSモリアーティでのスリリングな知恵比べに手を汗握った前半1クール。ここがそのまま続いて深化していくかと思いきやそうはなりません。“実はアプローチが違うだけで似た者同士な二人”な共闘関係と取れる描写が増えていきます。
いったん提示されてた視点の変更を余儀なくされるわけでして、スムーズに移行できるような手を打ってほしかったと思います。ここが弱い。説明不足ということです。

なので冒頭に触れたように、うまいこと言ってるように見えるだけの納得感に欠ける結果に。とはいえつまんないとは違うんだよなぁ。



※ネタバレ所感


■前半でたてた仮説についての検証(っぽいもの)

元ネタは前半クールのレビューに書いてます。
社会構造を改善ではなく破壊(革命)によって現状変更を試みる場合、ろくな未来は待ってないだろうよ、ということです。モリアーティ一味がそのうち手段が目的化して労働階級の人間にも手をかけることになるだろうとも予想しました。

{netabare}見落としてるかもわからんけど、労働階級には手を出して無かった気がする。予想外しました。
ろくな未来が待ってないことは私じゃなくても予想するに易いですけどこれも外してると思います。
なんか収まるところにいい感じで収まってましたね。なーんだ、つまんねーの、ちっ…{/netabare}

それでも期待のあの人はしっかりやらかしてくれてました、なコレ↓
{netabare}火をつけちゃだめよね。
予想というか行く末を気にしていた登場人物の一人モリアーティ家の長兄。ガチの貴族で善意の思考停止マン。大英帝国の近衛文麿/西園寺公一と言えるあの人は案の定ダメンズでした。火を放ったのはコイツです。多くの守るべき労働者階級を危険に晒すというところまで文麿仕様というのに強い説得力がありました。

さらに ※最終回のネタバレあるのでさらに隠しときます。
{netabare}手を取り合ってバケツリレーってのがお花畑全開です。
違う階級同士手を取り合っての美談扱いということですけどまさにこれが茶番。火付けは物理的破壊行為となりますが国民生活の破壊という意味でのメタファーになってます。ほら、経済を回らなくする/社会不安を煽る/その他国民を困窮させる行為全般とかね。そうすると現体制に不安が溜まって革命が起こるって寸法ですが、はた迷惑な話ですし、それまで破壊しかしてこなかった連中が疲弊した国民を統治するなんてできるわけありません。断言してもいいです。
アニメのように物理的な破壊なら傷は浅いかもしれません。ただしやっちゃだめよね。門を開けない貴族に文句言う前にお前らが火をつけなきゃいい話だろってのを忘れてます。

 ・民が困窮すればワンチャンあると本気で思っている輩 
 ・そうやって実際に放火して罪をなすりつける輩

現実でもよくあることなので騙されないようにと自戒する機会を与えてくれた佳作です。{/netabare}{/netabare}


追伸
壮馬さんのキャッチミーイフユーキャンの発音がなんかこそばゆい



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

-----

2021.07.07 初稿
2022.06.02 修正

投稿 : 2024/04/13
♥ : 31
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

おいおい、終盤、急いだなぁ(笑)

第1期から第2期(本作)の中盤まではかなり面白いのに、終盤「うん?」ってなっちゃう作品。

犯罪卿の誕生から、シャーロック・ホームズの登場。
そして、ジェームス・ボンド、切り裂きジャックまで・・・。

ところが、物語は突然終幕を迎えます。

う~ん?

そう、終盤が急ぎ過ぎなんですよね。
{netabare}「社会を変える」という当初の目的を果たした風で終わっちゃう。{/netabare}

そこまでの密度が濃かっただけに、終盤の性急な感じが残念な作品でした。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 22
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

僕にとっての盛りあがりって(1クール目)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
いや、ダジャレですけど(笑)

2期も悪くはないけれど、やっぱり1期の方が面白かったなと。

ていうか、圧倒的に尺不足ですね。三期か劇場版があったら、もっともっと面白くなっただろうに、勿体無さ過ぎる。逆に、原作読みたくなっちゃうパターンですね(笑)

レビューでは、本作を見て物足りなく感じたことを。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
1話1話は結構面白く、特に、子供時代の裁判の話と、清廉潔白な議員を殺人犯に仕立て上げる話は刺激的だった。ジェームズ・ボンドのチート能力は、本作をファンタジー側に寄せすぎ、微妙だった。

本作を1期に比べて低評価をつけたのは、「性急」ということだ。

本作の見処は、モリアーティが犯罪卿として引き起こした犯罪が、どのようにイギリスを変えていくかというところだったが、そこが全然腑に落ちなかった。

最後に、モリアーティは「準備は整った」、ホームズが「全部繋がっていた」と言っていたから、そうなんだろうけど、そんな描写、あったっけ?

バラバラだった事件が繋がり、1つの結末に向かっていくことを期待していたのに、実際に描かれたのは、犯罪卿チームの格好よさや、ホームズとモリアーティの友情、刺激的な事件がメインで。

それはそれでエンタメとしては面白かったけど、本格ミステリーを期待したこちらとしては、やや肩透かし。

おそらく、この辺は原作ならちゃんと丁寧に描かれているのだろうなとは感じた。

最後も、キレイなラストではあったけれど、本作の場合、せめて生死が不明くらいの曖昧な感じの方が似合っていたと思う。

事件がイギリスを徐々に変えていく様。自身の悪事に耐えられず、徐々に死を望むようになるモリアーティの苦悩。正反対の立場で奇妙な友情を徐々に深めていくモリアーティとホームズ。

やっぱり全てが尺不足だった。好きな作品だっただけに、残念感が残った2期だった。原作買おうかな(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
なんか、新キャラ。兄貴か。その男装を見抜けないホームズじゃないだろ。

2話目 ☆3
フランス革命をイギリスが主導。そりゃ大事件だよな。

3話目 ☆4
犯罪卿チーム、格好良いよな。そこでジェームズボンドかい。

4話目 ☆4
ボンド、恐えよ(笑) ジャック・ザ・リッパーも仲間に(笑) なんか、エンタメ強くなってきたな。

5話目 ☆3
その狙撃の腕前は、やりすぎじゃないかな汗

6話目 ☆3
なんか、チート過ぎるんだよね、ボンドも。

7話目 ☆4
過去回想ね。孤児院から騙し取るとかね。随分公正な裁判だな。

8話目 ☆3
劇場型選挙。目的が達成できれば、手段や誰がやるかは問わないと。清廉潔白。

9話目 ☆4
心折れるか、復讐に向かうか。本質的な悪。議員に殺人を起こさせるまでの犯罪。理性で踏みとどまり、衝動的に殺人を犯す。死ぬことまで覚悟させるか。

10話目 ☆3
久々にホームズサイド。なんか、本筋から外れているよな。

11話目 ☆3
なかなか刺激的だが、ちょっと急ぎすぎの展開。この流れは、(あれば)三期で良かった気がする。

12話目 ☆3
この展開で、もう死にたいってのは、なかなかに斬新。キレイに終わったけど、う~ん。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 17

73.6 19 ダークヒーローアニメランキング19位
B: The Beginning[ビーザビギニング](Webアニメ)

2018年3月2日
★★★★☆ 3.8 (238)
1237人が棚に入れました
科学者が宇宙平和のために創造していた"新人類"が、完成を目前にして、独自の企みを持つ悪の集団に誘拐される。近未来を舞台にしたオリジナルアニメシリーズ。

王立警察特殊犯罪捜査課へと戻って来た天才捜査官キース・フリックは、ある事件の犯人を追っていた。凶悪犯罪者ばかりを狙う連続殺人鬼、通称『Killer B』。犯行現場に必ず刻み込まれた『B』の文字は人々の注目を集め憶測を呼んだ。『B』それは彼女のためのメッセージ。『ぼくはここにいる……』その身を異形に変え、黒羽は届かぬ思いを刻み続ける。キースと黒羽、互いに見知らぬ二人の運命は、やがて一つの陰謀へと飲み込まれていく——

Netflixによる限定配信。

声優・キャラクター
平田広明、梶裕貴、瀬戸麻沙美、東地宏樹、稲葉実、小清水亜美、豊永利行、田中進太郎、後藤敦、森川智之、石川界人
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

蠅の王

ProductionI.G制作、
ファンタジー×サスペンス。

凶悪犯罪者ばかりを狙う連続殺人犯キラーB。
犯行現場に刻み込まれた謎の文字「B」、
{netabare}偶発的犯行の水面下で進行する計画的犯行。{/netabare}
天才捜査官キースは事件の真相に辿り着けるのか!?
手に汗に握るサスペンスである。

ファンタジー設定に多少の疑問を感じますが、
魅力的なキャラクターとその巧みな心理描写、
見所満載のシナリオに称賛の声を送りたい。
全話配信の貢献も非常に大きいでしょう、
サスペンスは視聴が断絶するとより難しくなる。

連鎖する猟奇的事件の数々。
{netabare}発見された歴史的碑文の解読。
脚色された真相と踊らされる人々。{/netabare}
懺悔を持たない心は加速度的に悲劇を増幅させ、
来たるべき運命の時を迎える。

あなたでしたか狂気を宿したのは。

アーメン。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 46
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

想定外に挑み続けるメンタル

エログロなんでもアリのフリーダムな姿勢で、
次々と刺激的な展開を繰り出して来る海外ドラマ。
それらが席巻する世界を相手に日本のアニメは何ができるだろうか?

本作はNetflixオリジナルアニメとして得たと思われる予算や環境を、
海外ドラマ級のシナリオ密度という形にして、その問いに答えてみせた野心作。

伝説の敏腕捜査官、サイコパスな猟奇殺人グループ、架空の王国で暗躍するダークファンタジー風のヒーロー。
脚本面でも、作画面でも並の制作体制なら破綻して闇鍋化しかねない水と油な具材を、
一つのアニメーション作品として仕上げた本作は非凡だと感じます。

その情報量の多さには置いてきぼりのリスクが付きまといますが、
私の場合は情報が押し寄せる度に、脳が悦んでいるのが自覚できて幸せでした。

一方で展開、設定等には既視感も覚えたりもしました。
ただ今回の場合は、それも私にとっては助け船でした。
だって、このシナリオ密度で全て未知の要素で物語を構成されたら、
間違いなく付いていけないでしょうw

今の話よく分らなかったけど、もしかして昔見たアニメのあれと似たような物なのだろうか?
とデジャヴも頼りに完走した面も多々あった(苦笑)アニメ鑑賞でした。


ダークヒーローを捜査すると言う無茶にリアリティを与える超展開を眺めていて、
ふと、例えば昭和の人間に、次の時代に最終戦争を妄想したカルト教団が
地下鉄で猛毒をばら撒いて自作自演するテロを起こすから気を付けろ。
と警告しても、誰も本気で聞いてくれないだろうなと言う着想が浮かんで来ました。

夜空を飛翔する魔人の如きイレギュラーなど、常識的に考えれば荒唐無稽ですが、
本作では遺伝子科学の急進や、生命倫理の忘却が重なればあり得る現象として設定され、
天才捜査官は、例え周囲に狂乱した変人と白眼視されようとも、焦点を合わせ続ける。
その飽くなき執念に惹き付けられます。

{netabare}「トラブルってのはプロセスの一つだ。
昔の俺たちは トラブルを事前に対処してきた。
それが間違いだった。だから失敗したんだ。

トラブルやイレギュラーは必然であり要素なんだよ。
排除しちゃいけないんだ。全てに意味がある必ず何かにつながる。」

――キース・フリック{/netabare}


既視感も当てにして高密度の物語を消化する悦びは今作で再認識できたので、
制作が決まっている二期では是非、シナリオ濃度にも慣れたアニメファンに
未知の体験をスパイスして酔わせて欲しい。
今後もよりキモチイイ、攻撃的な姿勢に期待したいオリジナルアニメシリーズです。


余談:本作監督インタビュー(Gigazine 2018年03月02日)にて、
日本とNetflixで異なる規制基準についての言及もあって興味深かったです。
日本では自粛する部分でリミッターを外してフリーダムに表現できる高揚が伝わって来ました。

Netflixがグロに寛容なのを良いことに、
本作は中々の出血多量で耐性のない方には注意が必要なわけですが、
もう一つ警告しておきたいのは画面の点滅について。

何でも日本のアニメ業界では未だに
TVアニメ版『ポケットモンスター』のポリゴン明滅による、てんかん事件が尾を引いていて、
「ポケモンチェック」と呼ばれる画面点滅に関する自主規制が敷かれているとのこと。

今回はそこもフリーダムなのを良いことに、嬉しそうにピカピカしているから危険ですw

特に異形たちの眼。
こやつらポリゴンかwってくらい赤、青に大喜びでパカパカ点滅するからアブナイですw
実際、彼らの瞳のフラッシュは、{netabare}目が合った者の脳を弄くり、記憶を改ざんするデンジャラスな光ですしw{/netabare}

光の刺激に弱い方は視聴の際くれぐれも気を付けましょう。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 22
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

天才と異能と突貫娘

Netflixで独占配信されている作品。

【物語】
構成が綺麗にまとまっていて、とても良かった。
{netabare}1~3話
主な登場人物の紹介と、どこか不思議な事件が、過不足なく語られる。
4~6話
キースとリリィの距離が縮まる。
キースと黒羽の出会い。
そして、黒羽とユナが・・・。
7~9話
交錯するキースと黒羽の過去。
リリィの突貫。
意外なキースサイドの真犯人。
そしてチームの結成。
10~12話
リリィの救出。
黒羽サイドの真の敵。
そして・・・。{/netabare}

サスペンスとグロ、コメディがバランス良く配置されていて、ストレスなく一気見視聴できた。

事件は無事に解決したけど・・・。
「もう少し続きを見てみたい」そんな余韻に浸らせてくれるラストも良かった。

~少し酷評を~
{netabare}中盤で交錯したキースと黒羽。
しかし、ラストが別々な解決になってしまったのがもったいない気がした。
【重度のネタバレです】
{netabare}黒羽とライカの戦いは異能バトル。
キースとギルバートの戦いは頭脳戦。
だから別々に・・・。{/netabare}
そう考えれば分からなくはないんだけど、少しもったいない気がした。
{/netabare}

【作画】
全く言うこと無いですね。
もの凄くキレイで良かったです。

【声優・キャラ】
キース役の平田広明さんはハマリ役だと思います。
リリィ役の瀬戸麻沙美さんも良かった。
リリィに関しては、キャラデザも可愛く、自由奔放なキャラと併せて、とてもお気に入りです。(笑)
カエラのドS発言もハマった。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 19

68.0 20 ダークヒーローアニメランキング20位
東京喰種:re 最終章(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (299)
1430人が棚に入れました
群衆に紛れ、ヒトの肉を喰らう。
ヒトの形をしながら、
ヒトとは異なる存在…“ 喰種(グール) ”。

“喰種”を駆逐・研究する〔CCG〕で
「クインクス」班を率いていた
喰種捜査官 “佐々木琲世(ささきはいせ)”
彼こそ行方不明となっていた
眼帯の喰種、“金木研(かねきけん)”であった。

一方、新体制となった〔CCG〕では、
旧多二福を中心に不穏な動きが表面化し…


“金木研”をめぐる物語はついに最終章へ―――。

声優・キャラクター
花江夏樹、石川界人、内田雄馬、藤原夏海、佐倉綾音
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

祝完結!全48話から漏れ伝うメッセージ

2018.12.30記


原作既読 1~3期視聴済


TK from 凛として時雨 お帰りなさい。お待ちしておりました。
原作の完結分までやりましたので、この4期で完結です。みなさんお疲れ!
よもやここから視聴する方はいないと思いますけど、まだの人は1期から観てくださいね。

アオギリ殲滅の流島戦、{netabare}高槻泉の喰種公表{/netabare}、から完結{netabare}(ラスボスは旧多二福){/netabare}までの4期です。

登場人物の多さ、昨日の敵は今日の友(逆もしかり)、あれこの人死んだの生きてるの?、この人考え方変わってない?、と理解が追いつかない部分を原作で補填してるためついていくことは出来ました。しかしながら、アニメでやる以上アニメだけで理解できるようにするのが筋の通し方ってものだと思います。
4期では登場人物説明のテロップ(名前、喰種レートなど)挿入でキャラ理解を促してました。原作を端折ってつぎはぎ感が出たかというとそんなことはないと思います。ただ原作の登場人物入り乱れてぐちゃぐちゃ面白い部分をどれだけ表現できてたかは微妙なところです。


■全48話総括
計48話(1期12話、2期(√A)12話、3期4期24話)
人間VS喰種の構図から始まり破壊と創造VS共存に収束します。
「この世界は間違っている」歪めているのはどちらだ?の命題が提示され、半喰種金木くんの葛藤を通じてどちらかというと喰種視点で描かれた1期は斬新でした。一方(人間)へ肩入れできないような演出です。
√Aは、人間VS喰種の果てなき闘争に喪失の物語が加わりました。「この世の不利益はすべて当人の能力不足」を自覚した金木くんが力を求めて行動せざるを得なかった末に、人間・喰種ともに幸福とは程遠い方向へと進んでいきます。

そして原作でも一区切りついての :re 新シリーズです。
冒頭転じてやや人間視点で描かれはしつつ、行き詰まりをみせる“世界”にどう決着をつけるのか?
リセットすればよいとする{netabare}旧多二福や加納教授{/netabare}側とそうでない側の争いに構図が変化するにしたがって、人(喰種)の移動・選別・配置転換が進みました。ピエロはあくまで中立の立場でその時々で軸足を変えます。この相関の変化を分かり易く描けてれば名作になり得たでしょう。惜しいです。
{netabare}1期8話で「この世界を歪めているのは喰種だ」と言った亜門が、:re16話で才子に「この世界は歪んでいる。・・・だから考え続けるんだ」と答えの出ない現状を吐露します。23話で「歪めていたのは・・・俺もだ。」ポルポラと決着をつけられたのは救いでした。{/netabare}
世界の歪み、そこから生じる行き詰まりへの決着は本編を観ていただければわかると思います。良い最終話でした。

{netabare}「この世界は間違っていない。ただそこにあるだけです。」最終話での金木のセリフがこの物語の締めになるのでしょう。{/netabare}


{netabare}個人的にと前置きして、なにか行き詰った時グレートリセットを声高に叫ぶ人には懐疑的です。さいころ振れば必ず今よりいい目が出るというやり方です。ゼロベースの思考とはまた違って現状認識が甘く、打つ手ナシとなる沸点が低いため「とりあえず変えてみよう」という結論にすぐ至ってしまう。どんなに理屈をこねたところで旧多二福や加納教授にそれを感じてしまうため敵認定しやすかったですね。{/netabare}

{netabare}正邪、善悪の線引きが出来なかった1期からの流れから、終盤で共通の敵を作り上げるなど、上手く物語を閉じてきました。{/netabare}

歩んできた道、それがどんなにしんどかろうが、受け入れて初めて“糧”となる。
いいこと伝えようとしてるんですけど、観ている人に伝わりづらいとまあ良くありません。返す返す惜しいですねえ。


■余談
・原作ネタバレ
{netabare}人肉ではない合成食材が開発されて、捕食をしなくても喰種が生きていける環境が整いつつあります。{/netabare}
・アヤトはいいやつだ
{netabare}23話で金木に「くそあにき」と。あにきと呼んだね。{/netabare}
・目がアレしてない時のクロネは美人さんだぞ
・エト(CV坂本真綾)回は俺得。出オチだったとは思いません。
・旧多にもっと上手い人あてられなかったんかなぁ。日常会話とイカレてる時は良いんだけどシリアスな時がちょっとね。



全48話。人間関係は近年稀にみる複雑な作品でした。描写の不足は感じつつも通底するメッセージには共感しやすい良作です。



-----
2019.07.01追記
《配点を修正》


視聴時期:2018年秋クール(リアタイ視聴)

裏主人公ともいえる亜門鋼太朗の懊悩に着目して無印から追っていくと割とわかりやすいと思います。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 30
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

原作既読必須?

原作未読 全12話

人間と人間を食べる喰種との戦いを描いた作品、この物語の終わりを描いています。

東京喰種:re の2期(13話〜24話)です。関係性から1期の東京喰種・2期の東京喰種トーキョーグール√A・東京喰種:reの1期(1話〜12話)を観ることをオススメしますが、原作も一緒に観た方がいいかも知れません。

東京喰種から思っていましたが、話が飛んでしまうことが多く説明もほとんどないので分からなくなります。

また、キャラが多いのでメインのキャラ以外の相関関係が途中でよく分からなくなりましたねw

私的には色々な疑問を残して作品は終わりました。

原作既読者ではないので何とも言えませんが、既読者のための作品のような感じがしています。

ただ、途中で色々なキャラ同士が会話するところで、心に突き刺さるシーンもありましたね。

いずれにしても初見の方には、優しくない作品だと思いました。

OPは凛として時雨さん、EDは飯田瑞規さんが歌っています。

最後に、{netabare}最終話のED後、穏やかな金木と第2子を妊娠している董香、娘さんの3ショットは{/netabare}この物語が本当に終わったという再認識をしました。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 16
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

虚無を抱えて生きると言うこと

前シーズン3期『~:re』より私は、アニメだけでは心情が理解できないと観念。
対応策として、アニメ数話消化するごとに、原作をコミックレンタルして整理するという、
変則的な視聴スタイルで挑んでいます。

3期では二話で一巻の淀みのないペースでしたが、
4期では三話で二巻以上のハイペースかつ乱ペースに巻き込まれ、
コミックレンタルのタイミングにも難儀しましたw

原作ではおびただしい数に膨れ上がった登場人物にそれぞれ与えた活躍の場を
少しずつ巡回しながら物語を進めていく構成。
一方でアニメ版ではハイペースを実現するためか、
一つの場の出来事を一挙に進めたり、シーンをちぎって隙間に押し込む等、時系列もデコボコに。

これはもはや心情理解のみならず状況理解のために
原作参照が必要なレベルかと思われますw

原作からの劣化部分を具体的に言及し出すとキリがないので自重しますが、
リゼさんの暴食じゃあるまいし、
もう少しゆっくり消化できなかったものかと悔やまれます。


そんな中でも心に刺さる描写はあった本作。
特に良かったと感じたのは、
登場人物たちが不毛な闘争と憎悪の連鎖を断ち切る前に、
しっかりと自分たちが抱える寂しさ、虚しさに向き合う時間を持ったことでしょうか。

印象的だったのは第17話。

{netabare} 本作もまた両陣営の戦いが混沌を極める中、
本当に戦うべき第三者を叩くため喰種(グール)と人類が共闘する
という典型的な解決ルートを辿ります。

17話は和解の前に、喰種の霧嶋董香(とうか)、人類の真戸暁(まどあきら)ら、
各々の喪失を埋めて来た、互いに対する恨みや復讐心、暴力による自己実現……。
それらを取り除いた後に残る、空っぽな自分を見つめ直す回。

さらに後に続く、亜門と暁の会話は
強引な構成により、何故か19話冒頭にワープしましたがw
亜門による「虚無も感情の一つなら確かに『在る』のだ」
との指摘は慧眼だとハッと考えさせられました。{/netabare}

世の中、当初の目的すら忘れて泥沼化する破壊と殺戮があって、
どうしてやめられないのだろう?といたたまれない気持ちになったりしますが、
その一因は、もしかしたら人が没頭していた争いや暴力を捨てた後、
自分の虚無感を直視するのに耐えられないからではないか?
という着想が浮かんで来ました。

だが、それを乗り越えた先にこそ、平和と新しい命が育まれる未来がある。


荒れ模様の構成の中、喰種が赫子(かぐね)をグネグネさせながら人を喰い散らかす、
散乱グロ作品と高をくくっていたら、
葛藤する心の本質的な部分を深々と貫いて来る。

『東京喰種』は最後の最後まで油断できない刺激的な人間ドラマでした。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 16

74.1 21 ダークヒーローアニメランキング21位
憂国のモリアーティ(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (271)
1043人が棚に入れました
19世紀末。産業革命が進む中、着実に勢力を拡大し栄華を極めたイギリス。しかし技術の進歩と発展とは裏腹に、古くから根付く階級制度によって、人口の3%にも満たない貴族たちが国を支配していた。当たり前のように特権を享受する貴族。明日の暮らしもままならないアンダークラス。人々は生まれながらに決められた階級に縛られて生きている。ウィリアム・ジェームズ・モリアーティは、そんな腐敗した階級制度を打ち砕き、理想の国を作り上げるために動き出す。シャーロック・ホームズすら翻弄した“犯罪卿"モリアーティ。犯罪による革命が、世界を変える――

声優・キャラクター
斉藤壮馬、佐藤拓也、小林千晃、日野聡、上村祐翔、古川慎、小野友樹
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

目的は手段を正当化する

原作未読 そういえば原典も未読


 これはかの名探偵シャーロック・ホームズをすら翻弄した
 犯罪狂モリアーティ教授の物語


海外ミステリだとアガサ・クリスティは読んだことあるけど超有名なシャーロックホームズは未経験です。おおむね三毛猫ホームズ止まりな私。
その赤川次郎氏の連作『三毛猫ホームズ』だって数多あるオマージュ作品の一つ。アニメでも“家頭”と書いてホームズと読ませる京都の骨董品屋のお話をついぞ最近やってたり。ホームズの冠をつけなくても『ミシシッピー殺人事件』たしか助手の名はワトソン、と匂わせグレーゾーンを漂ってみたり。この二人の名前を出しとけば謎解きものであることを万人に共有せしめる現代用語の基礎知識。

とどのつまり説明不要な名作をモチーフにしてるわけで。そしてこの私。ホームズとワトソン君とベイカーストリート何番は知っているものの本作の主人公モリアーティは初耳。
知っていれば視聴前にもろもろ脳内整理できたかもしれません。あ、そういう人がいるのね~とニワカ全開で本編突入しました。

原典の挿絵みると禿茶瓶なおっさんですが、本編はそのおっさんの若かりし頃ということでブロンドイケメンになってます。こういうの元ネタ知ってると差分を楽しめそうですね。

 主人公の敵役で稀代の悪党の前日談

STARWARSのepisodo1であのダースベイダーの幼少期をかわいらしい少年が演じたのと同様に、人は無垢で生まれ何かのきっかけや積み重ねで進んではいけない分岐へと歩を進めた物語になってそうです。「なってそうです」と推定なのは分割2クールの前半だから。断定するにはちと早いのでお預け。
彼(モリアーティ)にとってのきっかけは『階級制がもたらす不条理』ということになるのでしょうが、そこの描かれ方を好意的か否定的かどのように捉えるかによって作品評価が分かれそうな印象です。私はやや好意的に捉えた側。来たる後半戦も観るつもり。

原典をご存じの方はその差分を探ってもよし
私みたいなニューカマーは100年前の英国の空気を浴びにいく心持ちでよろしいかと。

ちなみにタイトル『憂国のモリアーティ』。
どこらへんが憂国かをなんとなく理解できる仕様になってるのは好感です。
リスクを丁寧に潰していき真相に迫らんとする探偵ホームズと、完全犯罪をもくろむモリアーティ。方向や立場は違えどアプローチは似たようなもんだというツボもおさえておりますね。
奇抜さよりも丁寧な仕事。作中のライバル二人の仕事ぶりよろしく、アニメ制作もなんやら怪しいとこありますが少なくともきっちりやろうという姿勢はうかがえた手堅さを感じる一品となってます。


なお、CVさん歌唱の主題歌は映像含め楽しめました。
{netabare}ゴールデンカムイ尾形弟の役をされてた方ね。いい声だわ。{/netabare}



※ネタバレ所感

■目的は手段を正当化する

謎解きよりも稀代の犯罪者の生成過程に興味が向いた本作。スパイスとなるはイギリスの階級制度。

 なんでこの人そうなったん?

共感はできませんが説得力はあったかなぁ…。

{netabare}貴族階級の傲慢さへの怒り。それを許してる社会への怒り。根本となる階級制度の破壊を志向していくことになります。階級制度そのものについては長くなるので割愛。

受け取ったメッセージひとつは破壊志向、アナーキズムの限界といったらいいでしょうか。とある不満があったとして「それを破壊orガラガラポンしちゃえ!そしたら万事ハッピー」って発想は規模が大きくなるほど難易度が増し国家規模ではまず不可能。やらかしたら歴代とてつもない混乱を経て落ち着く以外に例外はなし。フランス革命もギロチン送りしてすぐ革命勢力は瓦解したでしょ? 明治維新だってガラガラポンに見えて禅譲だし、それでも鳥羽伏見や戊辰戦争が起こるくらい急激な変化には相応のハレーションがつきものです。現実は粘り強く改善するのが近道だったりします。
それ(地道な改善)を放棄したらこうなりました!がモリアーティだったかと。起点は“憂国”で理想をぶつ姿に魅力を感じるやもですが、実際の行動は崇高(仮)な目的と合致してません。しまいには目的そっちのけに見えてしまってるところが“あるある”だなぁと思って眺めてました。そのうち“貴族”だけがターゲットだったところから“労働者”に刃が向くんじゃねーの?と予想してます。手段が目的化することで本末転倒になる。その時のモリアーティ一派の心情の機微に注目したい。{/netabare}


{netabare}ふたつめは善意の思考停止。来たる後半ではモリアーティ家の義憤にかられたお兄ちゃんにも注目したい。冒頭、モリアーティと共謀し自分の家族をポアしちゃった少年です。高貴なお方がもつ富める者特有の後ろめたさからのダークサイド突入。西園寺公一や近衛文麿なんかそんな感じでしょ? 前者は意図的、後者は無自覚に国家を破壊へと導いたってのが一般的な見解です。ヘタに力があるだけに悪影響は絶大なのよね。
だからこのお兄ちゃんに「で、英国の階級制はどうなったん?」と当初の目的に関しての結果報告を求めたいですね。きっと答えられないか「道半ば。俺たちの革命はこれからだ」的回答になることでしょう。彼らが軌道修正する可能性はゼロに等しく、常に搾取されていると自己肥大化させ続けているのです。犯罪を正当化する理由なんてないのにね。

あくまでモリアーティ視点なので貴族階級層の人間が持つ良い点、ノーブレスオブリージュみたいなのに作品では触れてません。目が曇り見えないのかあえて蓋をしてるのか、おそらく両方あるのでしょう。
ノーブレスなんちゃら“持てる者の責任”と言われてピンとこないかもしれませんが、直近なら鬼滅の煉○さん思い出していただければよろしいかと。あれがノーブレスオブリージュの好例です。
さすれば少しは貴族層に好意的な視線も注がれそうですが、彼らがそうなることはなく、支配構造を終わらせるには、敵を倒し、社会を変えるしかないとの思考から抜け出せません。妥協したら引きずりおろされますからね。そもそも支配者階級と彼らが考えている層を“支配を維持・強化することしか考えていない悪人”と捉えています。となれば耳を塞ぎ純化の道まっしぐら。
そして倒した後のことは考えてません。“倒せば良くなる”それだけ。
後に控えるさらなる受難そっちのけで○獄さんに向かって「偉いんだからてめーが責任取れ!タヒんでこいや!」が基本姿勢の彼らに一般人はドン引きすることと同じです。{/netabare}


{netabare}最後みっつめは犯罪コンサルタントというポジション。いいですよね姑息で(笑) 当事者にならず批評家のポジションに安穏とする。ここはシンプルに“四列目の男”。モリアーティその人は、お遍路好き元総理のものすごく頭の切れるバージョンにしか見えなかった私でした。
だってすでにブロンドイケメンな若い頃にホームズと交錯していて、禿茶瓶になる程の年月を重ねるまで逃げおおせたわけでしょ?(適当) 改革を口では標榜しそれでいて矢面に立たない。いくらイケメンで弁が立とうが私は信用しません。

そこはしっかりと悪人に嫌悪感を抱かせる仕上げをしていたともいえ、キャラ設定よい感じでした。{/netabare}



階級社会へのアンチテーゼはまあよいとしてその解決に導く方法論が間違ってると思わせる一品。
だからこそキャラの口からあちら界隈の用語でいう“総括”を聞いてみたい。

 アンチ貴族社会の理念のもとに行動した結果有効打を打てたのだろうか?

そしてそのしどろもどろの言い訳をニヤニヤしながら「まあそのへんがきみらの限界だよね」と侮蔑する未来を想像しながらSっ気全開で待機します。
{netabare}…とここまで煽ったところで語られることはないでしょうね。逃亡/責任回避は彼らの常套ですから。{/netabare}



視聴時期:2020年10月~12月 リアタイ   

------


2021.02.28 初稿
2021.09.30 修正
2022.06.02 修正

投稿 : 2024/04/13
♥ : 42

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

もちろん、あのモリーアティです。「憂国」は、なるほどそういうことなんですね…。<シャーロック・ホームズ>シリーズのメインキャラクターが軒並み登場!

[総評]
お話は<シャーロック・ホームズ>シリーズのジェームズ・モリアーティが何を同期に事件を起こしたかという観点の二次創作ものです。

ウィリアム・ジェームズ・モリアーティのやっていることは「毒を以て毒を制す」じゃないですが、素直に「ダークヒーロー物」と思うのか、それでも「社会秩序を破壊しようとしているテロリスト」と思うのかは視聴者の価値観にもよりますよね。

「貴族がやっていることが横暴だから民衆のために制裁する」というのは崇高な理念とも捉えられますし、単に彼が楽しみたいだけのお題目なのかもしれません。

もっともシャーロック・ホームズの側も、名探偵ではあっても必ずしも人格者であったり正義の味方であったりはしないわけで、謎に挑みたいという欲求を表に出しているぶん正直な人だとは言えます。

とりあえず二人の関係については、才能を持つ者同士が違う立場に立った結果として対決するというまさに「ライバル関係」といえるんだと思います。

物語は必ずしも勧善懲悪である必要はないので、フィクションをフィクションとして楽しめるのであれば本作を面白いと思える素養は充分にあると言えそうです。

== [下記は第4話まで視聴時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第4話まで視聴時点でこのレビューを書いています。

コナン・ドイル作の「シャーロック・ホームズ」シリーズにおいて、「犯罪卿」として名を馳せるジェームズ・モリアーティ。

本作はそんな彼が「犯罪卿」となる動機として十九世紀末のイギリスにおける階級格差の解消を掲げる、異色のクライムサスペンスです。

ジェームズ・モリアーティに兄弟がいるという設定は「シャーロック・ホームズ」シリーズから引き継がれたものですが主人公ウィリアム、兄アルバート、弟ルイスの名前は本作オリジナルのものですね。

当然ですが主人公ウィリアム・ジェームズ・モリアーティは犯罪を仕掛ける側です。基本的には特権階級に属さない「被害者」がただ揉み消されてしまう悲嘆に明け暮れているところを「クライム・コンサルタント」としてウィリアムが復讐をサポートするというストーリーであるようです。

第1話ではストーリーのテンプレートとして労働者階級や貧民の少年たちが巻き込まれた猟奇事件の犯人の特定と、被害者の父親による復讐をウィリアムがサポートする様を見せてくれました。

第2、3話の前後編ではクライム・コンサルタントとなるに至ったジェームズ・モリアーティ三兄弟の生い立ちが描かれ、第4話では使用人に恨みを買った子爵が復讐される様が描かれました。

ということで作品との相性は概ね第3話か第4話まで観れば判断できると思います。私は結構面白いと思っているので、このまま視聴継続予定です。
== [第4話まで視聴時のレビュー、ここまで。] ==

2020.12.3追記:
第8話まで視聴終了。サブタイトルは「シャーロック・ホームズの研究 第1章」で、これは元々の「シャーロック・ホームズ」シリーズの第1作『緋色の研究』へのオマージュなんでしょうか。

第6話でのシャーロック・ホームズに続いて、ついにジョン・H・ワトソン登場です。人名は小説準拠のようですが、事件自体はいろいろとアレンジされている模様。

2020.12.8追記:
第9話まで視聴終了。ラストのカットでのワトソンの日記(?)の開かれたページの左上には「A STUDY IN SCARLET」の文字(原作のタイトル: 邦題『緋色の研究』)が書かれていましたね。

2020.12.29追記:
最終2話(第10、11話)で前後編を持ってきました。ウィリアムとシャーロック・ホームズが直接対面するストーリーでしたね。

二人が互いに興味を深めて、さらにストーリーには王室関係の何かがありそうな描写で2021年4月から予定されている第2クールへの良い助走だったと思います。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 35

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

分割2クールの第1期

原作未読。最終話まで視聴。
分割2クールの第1期。

シャーロック・ホームズの最大にして最強の宿敵であるジェームズ・モリアーティ教授を主役に据えた物語。

貴族が平民を蔑み、虐げる階級社会が舞台。
こんな階級社会を激しく憎むモリアーティ教授が、平民を手助け、復讐を手助けしていく物語。
まあ、あくまでも非合法な復讐なのが犯罪者・モリアーティ教授らしい。
ただ、裁かれる貴族が相当クズなので、非合法な復習も止むを得ないだろう、って感じさせる。
このあたりが主人公としてふさわしいんだと思う。

ひとつの物語が1~2話でまとめられているので、サクサクと視聴できます。
ただ、貴族を貶める部分のタネが少々強引だったり、ご都合主義的な感じは否めませんが・・・。

中盤。シャーロック・ホームズが登場してからが本番でしょう。
ホームズとモリアーティがどう絡んでいくのか?

2021年4月からの第2期が楽しみです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 27

65.3 22 ダークヒーローアニメランキング22位
ゴクドーくん漫遊記(TVアニメ動画)

1999年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (43)
226人が棚に入れました
その名の通り自分勝手で極道な性格の冒険者「ゴクドー・ユーコット・キカンスキー」は自由気ままに生きることを本分としており、金儲けなどの悪巧みのために仲間を利用することも多々あるが、大抵はしっぺ返しに遭っている。彼を取り巻く個性豊かなキャラクターが繰り広げる笑いあり涙あり?の冒険活劇。寓話的要素が見られることもある。

声優・キャラクター
石田彰、吉田小百合、島香裕、金月真美、三木眞一郎、水野愛日、堀絢子

よると さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

あの先生が原作なんですよね

中村うさぎは当時無名(ライトノベル界では有名だったけど)で、よくこんなのを書けたなあって思います。

ゴクドー君は下品だけど、かなり自己中でとんでもない性格。
あまり石田彰さんが演じるようなキャラじゃないなって今、思えば爆笑ものですね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

chance さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

【FTラノベ】【悪逆非道バカギャグ】駄菓子菓子!初見作品

ラノベありきたりFT世界でゴクドー・ユーコット・キカンスキーが悪逆非道を繰り返すギャグコメディー。

自分の都合の良い方に流れる(結果裏切り)は日常茶飯事、自分に気の有る女がいれば酒場に売る、召還に応じる魔剣を手に入れたら質に売った後召還する、戦闘になったら女を盾に置いて逃げる等々「自分が一番大事」を臆面も無く堂々と行う主人公の人間臭さはもちろんながら、そんな主人公に呆れ卑下しつつ、これまた自己中心的な正義をかざす、自己の都合に利用する、局面打破の為に嫌々協力する脇役達も人間味溢れ、数あるラノベ作の中でも一風変わった珍作。
当時「ロードス島戦記」「スレイヤーズ」「フォーチュンクエスト」とあわせて見てたであろうメジャー作でもあります。よね?

愛と友情と正義にムズシが走るタイプにオススメ?ながら、本質はギャグコメディなので昭和のギャグノリに耐えれないと辛いかも。

ちなみに私はED曲のWAKE UP!WAKE UP!WAKE UP!WAKE UP!好きで当時よくカラオケで歌ってました。

別な話、原作者の中村うさぎは最近朝日ニュースター等の政治番組にコメンテーターとしてよく出てくるので違和感バリバリです。ゴクドーくん作者→悪党心理に精通→政治コメンテーター、な訳ないか・・・

イースOVAの評価書きたいなぁ・・・

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

ウィラード さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

当時見ていれば面白かっただろうが、今見ると苦痛

昔のラノベが原作です
その中でも低品質なラノベだった気がします

行き当たりばったりというのは
どんな作者でも創作の上ではそうなると思います


ただギャグ×ファンタジーなので
退屈になってきて結構きついです

これはギャグセンスのレベルの低さに比例します
昔のラノベというと
オーフェンやら面白い作品が目白押しですが
この作品は正直微妙な感想ですかね


一応一話完結ではなくて
次回に続くのが3,4話あったりとありますけど
あんまり次回が気になるって感じがしないのも
多分緊迫感が感じられないからだと思います


もっとシリアス目線な物語だったら面白かったかもしれないかなという感じでした

投稿 : 2024/04/13
♥ : 1

63.5 23 ダークヒーローアニメランキング23位
ジェノサイバー 虚界の魔獣(OVA)

1994年5月24日
★★★★☆ 3.5 (38)
140人が棚に入れました
バイオレンス描写に定評のある大畑晃一監督が手掛けた、日本に先駆けて初めてアメリカで先行発売されたOVA。全3巻が制作された。 生体エネルギー・ヴァジュラをその身に秘めた双子の姉妹・エレインとダイアナ。彼女らが精神融合を果たした時、恐るべき超生命体ジェノサイバーが目覚めるのだが、妹のエレインは本能の赴くまま真に行動し科学者ケネスの元から逃亡してしまう。それを追う姉のダイアナは妹と戦うことも辞さないが、覚醒したジェノサイバーの巻き起こした爆発によりエレインは10年後にタイムスリップしてしまう? 過激なアクションに目を奪われがちだが、世界の終末に向かってひた走る悲壮感溢れたドラマ部分も見逃せない。
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

今まで見た中で一番グロかったアニメ(閲覧注意)

アメリカで発売され、過激な描写が話題を呼んだOVA。
日本ではネット配信のみです。
バンダイチャンネル → http://www.b-ch.com/ttl/index.php?ttl_c=611

まさか、あにこれにあるとは思いませんでした。


デビルマンの原作をご存じでしょうか?
人間の恐ろしさを描いた物語なのですが、それに似た内容です。

超絶的な力を手に入れた主人公の少女エレイン。
しかし、なるべくしてなったというより、そう導かれた話。
怪物と化したエレインと、人間達の数十年にわたる戦いを描いたSF作品。


とにかく目立ったのはグロさ。
○○を△△とか、××を□□とか、まあ、正気の沙汰ではないです。

※伏せ字の内容を知りたければどうぞ。責任は取りません!
{netabare}
・生きたまま解剖しつつ、死なないように保存
・手で、脳みそを脊髄ごと引きずり出す
・ミンチになるまでマシンガンで撃ちまくる
・女性や子どもの集団に火を付けて焼き殺す
等。
もちろん、カメラによるごまかしや、暗転処理はありません。
むしろ「……そんな奧まで見ないで(*ノノ)」ってくらいばっちり見せつけています。
{/netabare}

グロさ以外の見所は、

・世界の終わりを感じさせる、退廃的な雰囲気
・同じく、それに見合ったスケールの大きさ
・キャラデザインのかっこよさ
・アクションシーンの派手さ
・作画の綺麗さ(当時としては)
・意外に豪華な声優陣

といったところでしょうか。
謎が謎を呼ぶストーリー展開や、バトルシーンに至るまでの経緯も、インパクトがあって魅入りました。

テーマは「人間の狂気」。
前述の通り、それに見合うだけの狂った表現が満載。

そして、もう一つのテーマは「無垢さ」。
エレインは生まれつき知能に障害を抱えています。
そんな主人公はなかなかいませんね。
エレインは言語を発することができないものの、普段は人畜無害です。
それは、彼女が生来持っている、母性にも似た無垢な優しさによるもの。
しかし、そんな純真無垢な彼女が「人間の狂気」という本性に触れるとどうなってしまうのか……。

2つのテーマを絡めた、スケール感の大きい痛烈なSFアニメ。
荒削りな上に、グロさに目が行きがちですが、なかなか面白いテーマを扱っていて、飽きずに観られました。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 37
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

残酷描写が話題になったアニメに釣られてみた結果

全3話

wiki引用
『ジェノサイバー 虚界の魔獣』(Genocyber)は1993年に発売されたOVA。アメリカで過激な残酷描写が話題を呼んだ。登場人物の関係や世界観の設定など説明不足な点が多く見られるがセル画によるアニメーションのクオリティはかなり高い。


ストーリー

双子の姉妹エレインとダイアナは、生まれながらにして生体エネルギー“ヴァジュラ”の力を秘めていた。2人の精神が融合する時、超生命体“ジェノサイバー”が誕生した。 いま、ジェノサイバーと人類との半世紀にわたる戦いが始まる。


感想
まずはストーリーだが最初は結構深い話になるのかと思いきや投げっぱなしな感じが否めない。
なのでストーリーについては突っ込まないよう何も考えずに見ていたが、まぁもっと掘り下げたら面白くなりそうな感じがしたのがもったえない。
簡単に言うとサイコキネシスvsサイコキネシス的な感じだったりするわけだが…
人造人間とサイコキネシスの融合的な感じ?説明し辛い。
その辺分かり辛いがまぁそういうもんだと割りきって見ればいいかもしれない。
まぁ昔のノリですよね。

後まさかの若本さん出演w「ぶぉ~らぁ~」

でっ肝心の残酷描写だがまぁ良くも悪くもアニメだから残酷描写をいくらされてもさしたる事は無かった。
アニメだからなんか非現実だしどうという事も無いしなんでもなかった。
恐らく書き方とか演出の問題なんでしょうね。
精神的に来るグロは本当に堪えますがこういう単なる絵でしか無いグロ描写にはなんの感慨もわかないという感じでしょうか…

現代人って本当にグロ耐性なさすぎるんだなぁと実感しました。
現実にはもっと残酷な事が起きているというのに…


ちなみに私的には残酷描写は早いうちから慣れておいた方がいいと思う。
病原菌に対する耐性みたいなものでこういうのは耐性つけておかないと平和ボケで色々駄目になると思う。
個人的な話で言えば事故った場合や眼の前で悲惨な光景に出会った場合。
国家的な話で言えば国の存続にも関わると思う。


この程度どうと言う事も無い人にお勧めな知識なのがまずは
(※グロ耐性無い方は閲覧注意、ネタバレは関係ないが色んな意味で自己責任でどうぞ。現実にある話しなんかを絡めながらおすすめの作品とか知識を紹介します。アニメは理想だけを書けばいいと思う方は見ない方がいいです。なんかこっちが本編みたいになっちゃった。)
{netabare}残酷と言えば中国共産党だろう。
中国共産党に付いて色々調べてみるといいでしょう。
例えば近代史で有名なのが「天安門事件」
それからもっと残酷なのが未だにやっていてよくニュースでちょくちょく取り上げられている「中国の拷問」
さらには「人身売買」や「人肉カプセル」等
政治を絡めると「中国共産党の虐殺」
ニュースサイトで言えばわかりやすいのが新唐人TV。
http://jp.ntdtv.com/


それからメキシコの麻薬戦争。2chのニュー速+なんかでメキシコスレが立つと恐ろしい写真が昔は沢山貼られていたのはご存知の方も多いのではなかろうか?
まさにブラクラ(実際にブラウザクラッシュするわけではなく、精神がブラックアウト的な意味です)写真が山のように…。
今ではそうそう見かけなくなったが。
この辺の関係をグーグル先生に聞いてみればそりゃもぅ恐ろしいのなんのと。
背景なんかも調べてみると面白いものが見つかりますよ!

そしてなんと言っても人類史上最強の大虐殺者なんじゃないかと思う位恐ろしい現実の残酷な話が

カンボジアのポルポト政権
んでわかりやすい映画がこれ↓予備知識無いと分かり辛いかも?
映画「キリング・フィールド」
ニューヨーク・タイムズ記者としてカンボジア内戦を取材し、後にピューリッツァー賞を受賞したシドニー・シャンバーグの体験に基づく実話を映画化したもの。
あっちなみにこの映画にはグロ描写は確か大したものは無かったはず。
ほとんどが語りだったかな。
うろ覚えだけど頭蓋骨がいっぱい写る位だったと認識してる。
拷問したり殺したりって描写はほとんど無かったような気がするのでグロ描写に興味の方は精神的にやられてみてはいかがでしょうか?
恐らくとても現実とは思えないでしょうから逆にグロく感じないでしょうね。

・以下予備知識
ポル・ポト(wiki引用)
ポル・ポト(Pol Pot、本名:サロット・サル、1928年5月19日 - 1998年4月15日)は、カンボジアの政治家。民主カンプチア首相、クメール・ルージュ(カンボジア共産党)書記長。なお、ポル・ポトは自身がサロット・サルと同一人物であると公式に認めたことはない。しかし、サロット・サルの兄弟のうちポル・ポト政権下を生き延びた3人の1人ロット・スオンは、ポル・ポトがサロット・サルであることを証言している。
通称は「一の同志」、「コード87」、「バン・ポー(年長者)」などがある。

Q.この人の何が怖いの?
A.近代史では恐らく最強の大虐殺独裁者

Q.カンボジアがどうなったの?
A.なんと国民の85%が14歳以下だったそうです

Q.つまりどういう事だってばよ?
A.簡単に言うと子供以外ほぼ全滅です

その残酷で残虐な事を本当にしていたか甚だ疑わしいでしょう?当時国際社会も同じ反応でしたね。
ってか未だにあまり知っている人は少ないのではないでしょうか?
まぁ残酷描写に興味のある方は現実社会の方が恐ろしい残酷な事になっているのを調べてみるのも面白いと思います。

余談ですが日本の元総理大臣の「カンチョクト」って人がポルポト政権の幹部と知り合いだそうで。ソースは一昨年だかの産経新聞だったかな。
この人についても国会質疑が恐ろしい内容を含むので日本社会への理想を過剰に抱いている人は見ない方がいいかもしれない。
人によってはあまりのショックに死ぬかもしれない()


あっ残酷描写のお勧め映画は
「SAW」シリーズ「エイリアン」シリーズ「ブラックホークダウン」「プライベートライアン」「地獄の黙示録」
これは拷問刑に似ていますが自らやらせる所が実にエグいです。
しかしこれの面白い所は更生させる目的がある所ですね。

「羊たちの沈黙」シリーズの「ハンニバル」とかですね。
こちらはレクター博士という凶悪極まりない犯罪者が狂気の沙汰に出る話。


グロアニメのお勧めは
「火垂るの墓」「エルフィンリート」「アナザー」「エヴァンゲリオン」「喰霊 ―零―」「攻殻機動隊」{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 18

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

日本アニメの中でも特異なスーパーカルトアニメーション

まずこのアニメはトップクラスに
過激な残酷描写がてんこ盛りである。

某動画サイトでもその部分をピックアップしたものが
存在するが侮ってはいけない。
女子供問わずいろんな人間が死んでいく。
また、作画も非常に高くある意味
スプラッター要素を極めた芸術作品とも思える。
相当な覚悟が必要だろう。

内容としてはデビルマンが近い。
物語が進むにつれ最終的には荒廃していく世界も
非常によく似ている。
ただ、非常に難解であるため一回の視聴で理解するのは無理がある。
解説サイトがあるので、見終わった後はそれで把握するのがいいだろう。

一話における後半の戦闘シーンは見所。
当然スプラッターまみれなのでそこは踏まえたうえで。

日本のアニメの中ではこのアニメが一番上級者向け
なのではないかと思う程強烈な作品であった。
スプラッター描写に慣れていない人にはまずオススメできない。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 7

68.4 24 ダークヒーローアニメランキング24位
デビルマン 誕生編(OVA)

1987年11月1日
★★★★☆ 3.7 (40)
122人が棚に入れました
TVアニメ版と同時に連載されていた、コミック版『デビルマン』の導入部を元にして制作されたOVA。

 心優しき少年・不動明は、以前クラスメイトだった飛鳥了との再会を果たす。
了の父親は地質学者だったが、古代に栄えていたデーモンを発見しそれが原因で命を落としてしまったのだ。
父の遺志を受け継いだ彼は、デーモンに対抗するためには人間の心をもったままデーモンと合体することだと考え、そのために明を味方に引き入れるのだった。
了の主催でサバトが開かれ参加者が次々と悪魔に乗っ取られる中、明は狙い通りにデビルマンへと変身する!

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

原作は神格化

アニメにおいて原作ありの場合原作の良さや雰囲気壊さずとか原作に忠実等という表現での評価がある、これは至極まっとうな事でアニメ企画なり起こした段階で原作有るならば、人気や魅力含め原作の力に依存するという意味でも原作に対するリスペクトはあってしかるべき、
その結果として例えば西尾維新氏原作物語シリーズのように、原作の世界観損なわずともすれば視聴的イメージ提供により更なる認知度、ファン増やす結果となれば最高である、

残念ながらアニメともかく事実写においてコレが実現された作品は希な現状、原作を実写化する事の危険性について後ほど少し、、、

さて、このデビルマンという作品、初出原作1972年少年マガジン6月11日号~だがテレビアニメ放送も同1972年7月8日~、ほぼ同時期、先ず原作がありこれを基にアニメ化される従来の様式ではなく、ごく大まかな主人公なりの名前やデザインを共有しつつ、永井豪氏による雑誌と辻真先氏他脚本東映アニメ其々同時進行、世界観勿論とにかくその内容全く違う別物として世に送り出された、

当時ジャンプ誌にもマジンガーZを寄稿し、引く手数多油乗り切り状態の永井豪氏だがこの時期の氏の発想作風天才的、実際アニメ化されたマジンガーZなければ、今のロボット物はありえない事に異存はないだろう、

そんな永井豪氏により描かれた雑誌版デビルマンは、神話、黙示録題材に今で言えば超展開的で、衝撃的ラストまで一気に畳み掛けるような内容は、その後も多くのファンや専門家に語られ、この作品に出合い影響された文化人も多数存在する、

単行本巻数多いイコール好評にて引っ張るもしくは引っ張られた作品、これは過去現在違わずな図式だが、原作デビルマンについては単行本にしてたったの5巻!なれどその分内容は濃い、最終決戦(ハルマゲドン)周辺もっと膨らませたかった著者本人の意向、これを是とせず、そのあまりにも衝撃的革新的内容測りかねた当時の雑誌担当者或いは数々因子あれどそれに従ってしまった著者本人でさえ図りえぬ程の未知数な魅力を持った作品だったと言えるのかも知れない。

後に作者はこれを悔やまず良しとする、読者自身に様々な想像を提供する最終決戦からラストに至る表現は時代環境含めプラスマイナス様々な要因あれど、結果としてこの作品を誰のものでもない読者自身のデビルマンとして、心に刻みこむ、それを可能にする力をもった故の名作である。

一方のアニメ版の方だが媒体的要因もあるだろう、視聴対象一般向け或いは低年齢層向け意図された結果当時流行の変身ものに類寄した巨大化変身ヒーローとして描かれた、当時のアニメ版一部スタッフさえ同時進行永井氏の原作横目で見つつも、もしデビルマン再構築な機会あらば雑誌版しかありえず等当時のアニメ版でキャラデザイン担当だった小松原一男氏の言もあり、こちらで紹介するOVAデビルマンシリーズも同氏は作画監督を務められている、ただアニメ版はアニメ版として雑誌版と全く異なる魅力も多い、それについては別の機会にでも、

アニメ版デビルマンについてはその後も再放送その他で目にする御人も多かったろうが、問題は永井豪氏原作デビルマン、
この作品に触れ感化啓蒙された幾多のファンや文化人にとって、原作デビルマンは一種神格化されたと言ってもいいほどの作品で「うかつに手出しできない、させない、すべきではない」そんな風潮さえあった、

にも関わらず2004年これが実写映画化されてしまったのだが、、、
幾多の原作名作が実写化され多かれ少なかれファンを落胆させた事例多く存在するが、実写デビルマンに関しては内容書きたくもない結果として目もあてられないシロモノになってしまった、原作知る方々はこの作品がどう描かれるのかという興味もあったろうが、実写映画に触れ落胆しつつも原作の魅力知る故の補正は効く、
原作知らず無防備にこの実写に触れてしまった方々加え永井豪氏の原作デビルマン未見な方は「原作是非一読されたい」というのが正直な気持。

ここまでで気付いていただけた御人も居らっしゃる事だろうがここに紹介するOVAデビルマン、実の処過去~現在通し原作に一番忠実な作品と言えるもの、デビルマン誕生編及びシレーヌ編にて原作なかばまでが描かれ作画音楽共私的にはいい出来だとも思える内容、
ただ惜しむらくは当時の財政的所以らしく完結編まで描けず未完放置になってしまった作品、しかるに初期山場とされるデビルマン誕生~死闘シレーヌ等、原作に沿ってとても丁寧に表現されてるしこの作品基に原作そのものに、再考或いは興味持って戴けたらと想う次第、

もっと言えば願わくば、永井豪氏原作デビルマン、今のアニメ技術持ってこの超展開な名作復活なればという期待や興味、正直多々ありな昨今。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

悪魔の力を手に入れた青年・不動明が襲い来る敵、デーモンと戦う姿を描く永井豪原作の人気コミック「デビルマン」。アニメはもちろん、04年には実写映画化もされた本作がこの秋、イベント上映という形で帰ってくる!アニメーション制作を手掛けるのは、『ガールズ&パンツァー』などで知られるアクタス。国内外のクリエイターに影響を与える本作がどのように映像化されるのかに注目したい。
(アニメ映画トピックスより)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
どうなります事やら、、、、

投稿 : 2024/04/13
♥ : 24
ネタバレ

文葉 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

感想

キッズステーションで放送されたので録画
放送前に「この番組は一部不適切な表現がありますが、原作者や当時の時代背景をリスペクトしてそのまま放送します」と出てくるので若干斜に構えて視聴。
最近、火の鳥や幻魔大戦など懐かしい名作ラインナップを放送してくれるので有難いです。

序盤は少し穏やかですが、他の方も書いてある通り、残酷なバイオレンス描写やグロシーンが多いので苦手な方注意です。(ちなみに私も苦手な人です)グロレベルはAKIRAと同じくらいかな・・。
80年代にしては作画がクリアで綺麗。気合が入ってる

感想
{netabare} そうなのかな。とは思っていたけれど、本当に救いがない話だった。
唐突に現れた親友の飛鳥了が不審人物過ぎて、負の遺産を押し付けられた明が純真というか不憫というか。最後ラストシーンで自分だけ生き残った明がとても悲しすぎる {/netabare}

妖鳥シレーヌ編も録画がありますが、観るのはまだ先になりそうです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 23

maruo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

原作準拠のデビルマン B

原作 一部読んだことがあるようです(記憶があやふや)

今更説明不要でしょう。巨匠・永井豪の代表作品です。

1972年から73年にかけてTVアニメが放映されましたが、本OVAはそれと同時並行で製作されていた漫画版を元にしたものだそうです。一話完結のヒーローものとして描かれたTVアニメ版とは違い、本作は一つのストーリーの断片にすぎません。

全く個人的なことで申し訳ないのですが、視聴してみて、「あれ、この話知っている!」と思いました。多分どこかで原作を読んだことがあるのだと思いますが、結末までは覚えていませんでした。

本作はデビルマンが誕生するまでを描いたものですから、具体的な活躍は控えめです。デーモンを題材にしているだけあって、グロテスクな描写がそこここに見られます。近年の作品ほどのグロさではありませんが、苦手な人は避けておいた方が無難かと思います。

物語は主人公の不動明の親友である飛鳥了によって進められていきます。悪魔がこの世に存在すること、そして人間に起こるであろう災厄、それに対抗しうるデビルマンという存在などが彼の口から語られていきます。序盤は余り恐怖心を煽るような描き方ではなく、淡々とした感じで進んでいくので、身構えていると肩透かしを喰らってしまうと思います。

少し残念に思ったのは、不動明がなぜデビルマンとなるに相応しい人間だったのかについて、一応理解できるような理由付けはなされているのですが、それを十分に納得させるだけの描写が不足していることでした。これは単純にOVAという限られた時間内では描ききれなかったと見るべきだろうと思います。

そして、いよいよデビルマンが誕生する際は、それまでとうって変わって凄惨なシーンとなります。終盤の方ではデーモンとのバトルも少し見せており、少し派手になってきますが、本格的な戦闘はまだまだこれからといった印象です。

続編である妖鳥死麗濡編に期待したいのですが、少し気になるのは次の作品でも完結しないどころか、まだ序章にすぎないようなのです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 15

71.1 25 ダークヒーローアニメランキング25位
ブギーポップは笑わない(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (409)
1732人が棚に入れました
竹田啓司は、同じ学校の後輩でもある恋人の宮下藤花を待っていた。しかし約束の時間が過ぎても彼女は現れず、連絡も通じない。日も暮れ始め、あきらめて帰ろうとした竹田の視界に涙を流しながらふらふらと歩く男の姿が映る。どう見ても普通ではない男の姿に、竹田自身も、そして周囲の人間たちも我関せずを決め込んだそのとき、不思議な人物が男に駆け寄ってくる。大きなマントに身を包み、奇妙な帽子を被った不思議な人物。ソレは竹田との待ち合わせをすっぽかした宮下藤花と同じ顔をしていて……。

声優・キャラクター
悠木碧、大西沙織、近藤玲奈、小林千晃、下地紫野、諏訪彩花、榎木淳弥、市川蒼、竹達彩奈、宮田幸季、八代拓、市ノ瀬加那、細谷佳正、長谷川芳明、阿澄佳奈、上田燿司、花澤香菜
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

語り得ないものについての試論

マッドハウス制作。

存在の違和感に翻弄されていた、
言葉では形容しがたい違和感である。
それは同じ場所に少しづつずれて重なり、
2人が同時に立っているような、
埴谷雄高が「虚体」と呼んだ思弁的なそれに近い。

世の中には精巧な人形と、
婚姻届けを出した男の逸話があるという。
彼はそこに意識のある主体としての分身を見たのか?
{netabare}世界の危機に反応する自動的存在、
それが不気味な泡、ブギーポップ。{/netabare}

語り得ぬものについての物語である。
しかし沈黙をしてはならない、
不死なるものを前に踏みとどまらねば。

10話~13話視聴追記。
夜明けのブギーポップ、とびきりの妄想狂である。
{netabare}死神と凪の初の邂逅、浮かぶ統和機構の存在、
MPLSの起源が語られ始める。{/netabare}

最終話視聴追記。
全ては歪んでどこか捻じ曲がっている。
{netabare}それはこの世界も人である現存在も同じなのだ。
どこにでもある存在の悲劇性、
つまりは隠蔽された主体の危機、それが歪曲王。{/netabare}

時代性を考慮すると不安も多々あります。
絵は意図してなのか古く感じ造形も似ている。
しかし普遍的な物語がここにはあるのでしょう。

ニヒリズムの超克が主題であるのでしょうか、
大胆にもそう伝えて締めたいと思います。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 75
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

多様性から生まれる「金」の泡

アニメーション製作:マッドハウス、監督:夏目真悟、
シリーズ構成・脚本:鈴木智尋、音楽:牛尾憲輔
キャラクターデザイン、澤田英彦、原作:上遠野浩平

世界が危機に陥ったときに現れる
不気味な泡、ブギーポップという人格。
左右非対称の奇妙な表情をして
筒のような帽子とマントを身に着けている。
その存在は、ひとつの都市伝説のようなものだった。

1998年に発表された電撃小説大賞の大賞受賞作。
この作品に影響を受けたラノベ作家は多く、
西尾維新は作家を志望するきっかけになったと語り、
奈須きのこは『空の境界』の「矛盾螺旋」でのアイデアは、
この作品の『歪曲王』に登場する「ムーンテンプル」に
インスピレーションを得て考案したことを公言している。
ライトノベル作家に影響を与えたという意味では、
1984年から刊行された笹本祐一の『妖精作戦』シリーズに
匹敵する作品だろう。

原作については、アニメ化された作品は既読。
しかし、読んだのは10年以上前のことで、
アニメを観て、ようやく少しずつ思い出した。
ちなみに原作で好きだったのは、
『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ』と
『歪曲王』だったのは記憶している。
パンドラのほうは、残念ながらアニメ化されなかった。

そして今回のアニメ化を観て、まず感じたのは、
普通に一度観ただけでは、まず理解できないだろうと
いうことだった。私自身もそうだった。
原因は、登場人物が多すぎて覚えきれないことがひとつ。
ふたつ目は世界観が少しずつ明かされていき、
構造が複雑なため、展開に追い付いていけないことだ。
だから、この作品を1度で理解しようとするなら、
ウェブサイトなどで、登場人物や世界観を頭に入れてからの
視聴をおすすめする。その場合は、物語のあらすじを
観る前から、ある程度知ってしまうことになるが、
知ったからといって、魅力が薄れてしまう
種類の作品ではないと思う。
それを避けたい人は、2度観る覚悟が必要かもしれない。

もう20年も前の作品だが、個人的にはそれほど
古さを感じなかった。
そして原作をとても上手く映像化している。
世界の敵、統和機構、合成人間、世界の危機を回避する者、
人類の進化形であるMPLS。
これらを中心に哲学的、思春期特有の思考が重なり、
物語が展開していく。

1~3話『ブギーポップは笑わない』
4~9話『VSイマジネーター』
10~13話『夜明けのブギーポップ』
14~18話『オーバードライブ 歪曲王』
という4つの作品で構成されており、
多くの登場人物が錯綜しながら、
さまざまな伏線が回収されていく。
小説では『VSイマジネーター』が2冊分、
ほかは全て1冊で完結している。
シリーズ通しての主人公は、
ブギーポップになるのだが、
その存在を目撃したり、相対する者が
真の主人公になるため、
視点をどこに定めれば良いのかが
分からなくなってしまうのが欠点だろう。
「正義」と「悪」という明確な概念がなく、
常に視聴者に哲学的な思考を強いるのも
観にくさにつながっている。

1~3話は登場人物や世界観の紹介と、
怪奇ミステリー的な要素が色濃く、
それほど特筆すべき点はないのだが、
4話からの展開は視聴者を引き込む。
時系列順に観たい人は、ブギーポップ誕生の
10~13話を先に観て、
そこから1話に戻るのも良いだろう。

四月に降る雪、落下する鳥、
扇動者のような存在であるイマジネーター、
心のなかにある薔薇、隠された心の歪み。
哲学的なイメージをエンターテインメントに
転化させる手法が鮮やかだ。
まるでポール・オースターの初期三部作を
初めて読んだときのような感覚。

物語の構成、音楽、声優は一級品。
悠木碧が上手いのは周知のことだろうが、
やはり抜群の仕事ぶり。
また『聲の形』や『リズと青い鳥』で知られる
牛尾憲輔の劇伴が世界観と完全にマッチしている。
作画も個人的には違和感がなかったし、
上手く描き分けている。

この作品を象徴しているのが
『オーバードライブ 歪曲王』編だ。
そもそも原作の上遠野浩平は、ここでシリーズを
終了させるつもりだったので、
これまでの要素が集約されている。
『VSイマジネーター』で表現された
心に薔薇があって、誰もが何かが欠けているという
表現とリンクしている部分もある。

{netabare}合成人間の天才建築家・寺月恭一郎が
統和機構に処分される前に多くのMPLS候補者を
一堂に集め、覚醒させるために建設したムーンテンプル。
その集まりに乗じて歪曲王が現れる。
歪曲王は、人間の心残りとして封じられた
多様性ともいえる願望を「金(きん)」に変えることが、
何かを突破するきっかけになると考え、実験を行う。
自身の問いに対して答えを探すための行動でもあった。
それは人にどのような効果をもたらすのか。

年を重ねるごとに私たちは、心の奥に何かを封じていく。
それは大人になるために必要なことだが、
人間の多様性を平坦にして
可能性を摘んでいくことにもつながっているのではないか。
まるで最近の企業が取り入れている
ダイバーシティを先取りしたような思考。{/netabare}

人類に未来や進化があるとするなら、
純粋な心の中に答えが示されているのかもしれない。
(2019年4月26日初投稿)

ブギーポップと時代性
(2019年4月27日追記)
{netabare}この小説が登場した90年代は、
ノストラダムスの大予言の影響から来る終末論や
バブル崩壊、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件が
起こったことで、暗いイメージが付きまとう。
しかし、個人的には何かを突破することが
求められた時代とも感じている。
発想の転換ともいえる宮崎学の『突破者』という本がヒット。
そして音楽でいえば、生音のロックから端境期を超え、
より電子音を重視したドラムンベース、
全くの新しい音楽であるHIP HOPなどの
既存のスタイルを突破したジャンルが一気に登場した。
アニメ業界に変革をもたらした
エヴァンゲリオンの放映も90年代。
終身雇用制という働き手のあり方も変化した。
それまでの常識が覆された時代だった。
そして、純文学かミステリー、時代物しかない
小説のあり方を大きく変えたきっかけが
まさにこのブギーポップシリーズだった。
世界に「危機」が迫ったときに自動的に現れる泡。
このシリーズはそういう時代の流れを
象徴した作品といえるのだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 69

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「ブギーポップは半笑い」

<2019/4/23 追記>
ようやく見終えました。
バタバタしててなかなか消化できず。

歪曲王まで見てなんとなく思い出してきました。

感想としては「アニメにしづらい原作だなぁ」とあらためてしみじみ。

敵を倒すとか
感動を催すとか
圧倒的に怖いとか

そういう話じゃなくて。
作者の伝えたいことが抽象的且つ主観的な話なので。
そういった事柄を感覚的に受け入れられないとつらいと思います。

まぁでもそうした感覚は歳を経ると得られていく部分でもあるので、「よくわかんなくて面白くなかったー。地味ー。」という方は10年後にあらためて視聴することをお勧めします。

決してわけわかんない話ではないと思いますよ。
寧ろ青臭くわかりやすい。

と、細かい考察が苦手で、本作も理解が適当な私の適当な感想でした( ・∇・)

あとOP曲は好き。


<2019/3/3 追記>
みなさん、Happyひなまつり♪

それはさておき、ブギーポップ危なかったですねえ。

何がって、10〜13話をいつもと違う時間帯で一挙放送て。
たまたま9話をオンタイムで観てて、一挙放送のテロップで気がついたから良かったけど。

なにしてくれんの( ̄Д ̄)ノ

さてはコアなファン以外に見せる気ないな


<2019/1/25 追記>
第5話観ました。
イマジネーター読んだはずだけどいろいろ忘れてる。
霧間凪に弟いたっけ?
いたような気もするけど
あれ?こんなホモォ・・・なエピソードあったっけ?
スプーキーEってこんなつぶらな瞳なの?
中年太りなのは記憶通りだけど
とかとか。

カメラが追いかける人物がコロコロ変わるのは確かにそんな感じだった。
初見のような気分で見られるのはある意味お得なのかもしれないですね。

<2019/1/14 初投稿>
見始めなので評価はデフォルトの3.0です。

原作はラノベ。
もう10年以上前になるのかな。
途中まで読みました。
なにせ既刊が多いので。
そしてかなりうろ覚え(´・_・`)

原作はラノベ界では有名な作品です。
ラノベをここまで流行らせたきっかけになった作品なんじゃないでしょうか(たぶん)

「ブギーポップは笑わない」
タイトルがキャッチーですね。

例えば「世界の中心で愛を叫ぶ」に通じるものを感じます。
これはエヴンゲリオン最終話「世界の中心でアイを叫んだケモノ」が元ネタで、
そのエヴァも大昔のSF小説「世界の中心で愛をさけんだけもの」が元ネタだったりしてますが、
要は意味はよくわかんないけどキャッチー

「ブギーポップは笑わない」もタイトル先行な気もしますが、書店の本棚に置いてあると目が行ってしまう、ついつい手に取ってしまいそうなナイスなタイトルだと思います。

ジャンルとしては「セカイ系」
1作目の発刊はエヴァのちょっと後ですし時代ですね。
つまりちょっと青臭い。
自分と世の中との関係性に悩む年頃に読むとピタッとハマる作品です。

主役のブギーポップさんは
「世界が危機にさらされると自動的に現れる」
そうです。
セカイ系だから、ね。
そういえば最近までグリッドマンさんもやたら
「裕太!世界の危機だ!」連呼してました。
親戚かな?

どんな危機かは見てのお楽しみです。

ただセカイ系というだけではなく、物語の展開や設定に工夫を懲らそうとチャレンジしている点は好感が持てます。

一見、敵と思える相手のことをブギーポップさんは実はそんなに相手にしておらず・・・とか。
ポイントをずらしてハッとさせる感じの作品。


アニメはまだ3話までしか見ていないですが、原作をうまく表現してます。
ただ原作読んでないと何が何やら(´・_・`)?という気も

雰囲気は一貫して暗いのでそういうの苦手な人にはさらに辛いかも。

あとブギーポップの表情。
原作では左右非対称の奇妙な表情とあります。
半分笑って、半分泣き顔でみたいな感じでしょうか。
それがアニメでは「半笑い」に見えてしまいました。
ここら辺を映像で表現するのは難しい。
文章なら一行なのに。

ものすごい好きかと言われると微妙だけど
懐かしさもあるのでたぶん最後まで見ます。


最後に

スポルディングのスポーツバッグ懐かしいなー
アニメではどうなってんだっけ?

投稿 : 2024/04/13
♥ : 53
12
ページの先頭へ