ノスタルジーで夏休みなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのノスタルジーで夏休みな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月25日の時点で一番のノスタルジーで夏休みなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.8 1 ノスタルジーで夏休みなアニメランキング1位
おもひでぽろぽろ(アニメ映画)

1991年7月20日
★★★★☆ 3.5 (339)
1742人が棚に入れました
東京の会社に勤めるタエ子は東京生まれの東京育ち。27歳のある日、結婚した姉の縁で、姉の夫の親類の家に2度目の居候をしに出かける。山形へ向かう夜汽車の中、東京育ちで田舎を持つことにあこがれた小学生時代を思い出し、山形の風景の中で小学5年の自分が溢れ出す。

声優・キャラクター
今井美樹、柳葉敏郎、本名陽子、伊藤正博、寺田路恵、増田裕生、山下容莉枝、三野輪有紀、北川智恵子

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「小学5年生、それは女の子が一つ階段を昇って成長するためのさなぎの季節なのかもしれない。」

最近だと「かぐや姫の物語」でよく名前を聞いた高畑勲監督。

1991年公開のジブリ作品です。

大人向けの作品。大人の人が、昔の自分を懐かしむ作品。

私はとても気に入りました^^


●ストーリー
岡島タエ子は、東京で働く27歳のOL。

小学生の頃から田舎にあこがれていたタエ子は、姉の夫の縁で山形の農家に居候に出かける。

小学5年生の思い出があふれ出し、昔の自分とともに山形へ旅立つ。


大きなテーマは「小学5年生の思い出」「農家」「田舎」かな。

見ながら自分も小学生の時のことをたくさん思い出して温かい気持ちになりました。

小学5年生って自分にとってもたくさんの思い出があって、とても大好きで大切な時期でした。

何度あのころに戻りたいと思ったことか(笑)

友だちも、恋も、クラスでのいやがらせも、男と女の微妙な距離も、未来への迷いのない気持ちも…。

そのすべてが繊細に表現されていたように思います。

タエ子ちゃんの子どものころの時代背景は、ミニスカートだったり、スカートめくりの流行だったり、ひょっこりひょうたん島だったり。

テレビに映っているひょっこりひょうたん島のBGMとタエ子ちゃんの心情がリンクするところは素直に「うまい描写だなー。」と感心しました。


●名言
この作品には名言が多いなあと思いました。

レビューのタイトルもそうだし、タエ子ちゃんが分数の割り算について話すところも私はとても気に入っています。

大人向けの作品だと最初に言いましたが、子どもたちが見ても共感して、ほっとできるセリフがちりばめられているように感じました。


●エンドロール
主題歌は「愛は花、君はその種子」。

あま~い感じの歌です。この曲知ってたけど、この作品の主題歌なのは知らなかった。

甘い曲と一緒に流れるエンドロールに…涙がぽろぽろ…(TT)

過去を懐かしむ本編から、未来へつなげる。

小学5年生=さなぎ
27歳の自分=さなぎ

だからこそ、27歳のタエ子ちゃんは同じさなぎだった小学5年生のことをたくさん思い出したのかな。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20

大和撫子 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

懐かしさは感じられるのですが・・・

地味すぎます。

◆この作品のポイントは・・・
懐かしい気持ちを感じさせるのがテーマだと思います。
その点に関しては非常に良く描けています。
ノスタルジックな雰囲気は申し分なし、特に主人公の思春期の頃のエピソードなど子供時代の描写は丁寧に描かれていました。
しかし・・・とにかく平凡すぎてつまらない。
キャラも個性が全くないです。

◆作画が・・・
作画については過去を振り返った回想シーンは淡い感じで描かれ、現在のシーンでは背景が写真のように綺麗に描かれています。
しかし現在シーンでの人の顔のタッチが老けて見えてどうしても好きになれないです。

◆こんな人向け・・・
昭和の時代が懐かしく感じられる人向けですね。
この作品を理解するには、主人公の女の子と同じような経験があって、どれだけ共感できるか?にかかってくると思います。
ワクワク感がまったくないので、退屈に感じられる人も多いと思います。
かなり視聴者層が限定される作品かと・・・。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

子供の頃つまんなかったから、今みなおしたい

OLの憂鬱、とかまじで11歳当時はまったくわからなかったので、いま見直したいね…

そうは言っても、当時の「OLの憂鬱」という描写のカテゴリー自体がきわめて、バブル的な想像力をひきずった、ダメトレンディドラマ的ななにかをベースとしていた気もするんだけど。当時はやってたの、101回目のプロポーズとかだからなぁ。

田舎の生活を、都会から表象しなおすっていう、それ自体のうつくしさは、もちろんよくわかるし、いいし、それはそれでいいんだけど、やっぱなんか、あのOLの憂鬱メソッドとかがなぁ…。あそこだけ、なんとかならないのかなぁ。
まあ、少年の憂鬱メソッドとかも、20年後とかに見直したら、「おいおい」的な感じだとは思うから、ドュラララとか、エヴァとかを褒めてる奴がどの口で言うか、的なところはあるわけではありますが…

でも、なんか、やっぱおもひでぽろぽろの「OLの憂鬱」的な描写って、きわめて91年当時の「都会でそれなりに余裕があって、モラトリアムな29歳」な世界観でしょ、やっぱり。
30前後の人のモラトリアムって、やっぱこれは明らかにバブル的っつーか。このモラトリアムは、まあ本人達としては、もちろん、ある程度、切実な問題だったとは思うんだけど。日本史上、もっとも「贅沢な悩み」の世代なわけだからなぁ。なんか、ここは入りこめないよなー。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

63.8 2 ノスタルジーで夏休みなアニメランキング2位
虹色ほたる~永遠の夏休み~(アニメ映画)

2012年5月19日
★★★★☆ 3.7 (126)
578人が棚に入れました
ネット小説として人気を博した原作を、大人気アニメ『ワンピース』のシリーズディレクターを勤めた宇田鋼之介を監督に迎え映画化。現代から1970年代にタイムスリップしてしまった少年のひと夏を、日本を代表するアニメーターたちが表情豊かに描く。自然の美しさや、子どもたちの活き活きとした姿を“アニメならでは“の表現で描いている。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ボーイ・ミーツ・ミステリアス・ガール

これはホントもっと評価されるべきっ!!!
今年一番面白かった映画の最有力候補です!!!


原作は『ネットから生まれたベストセラー』の代表格、川口雅幸が04~05年頃に自身のホームページに掲載したものから


亡くなった父親との思い出の地へ昆虫採集にやって来た小学六年生の男の子『ユウタ』は山奥のダム湖で不思議な老人に出会う


山からの帰り道で大雨と土砂崩れに巻き込まれてしまい、気を失ったユウタに老人は救いの手を差し伸べるのだが、気が付いた時にユウタはなんと1977年にタイムスリップしてしまっていた
そしてこれからダムの湖底に沈むはずの地に、小さな村と人々の営みが広がっているのを目撃する


なぜか全く見覚えのない祖母と名乗る老婆はユウタの素性を知っており、心温かな村人や村の子供達にすんなりと受け入れられる
謎の老人はユウタを元いた時代へ帰すことを約束してくれるが、それは1ヶ月も先になることを告げて姿を隠してしまう


そんな中、村で一番最初に出会い「ユウタくんは私の従兄弟」だと言い張る謎の少女『さえ子』にも秘密が隠されていることをユウタは知ることとなる・・・


さえ子に隠された秘密が、今作を大きく引っ張ってくれる魅力になっています
最後まで目が離せないっす!










まず今作は色々と不幸な偶然が重なってしまったことで業界内外での話題が振るわなかったことが非常に残念でした


『虹色ほたる』と『タイムスリップ』というキーワードが、まんま【今年の映画ドラえもん】の『ゴールデンヘラクレス』と『タイムスリップ』というキーワードと丸被りだったのです
オイラもてっきりドラえもん的なSF映画なのか?と激しくカンチガイw


さらに1ヶ月ほど先立って公開された映画【ももへの手紙】が今作と同じ『主人公が母子家庭』で『日本の田舎風景が舞台』というのですからトコトンツイてないw
こうなってしまうと“圧倒的に後発の方が不利”なのは古今東西相変わらずですよね;


ただ今作で描かれている村の風景は『地方の○○が舞台』という特定のものではなく、日本の原風景とも言うべきドコの田舎にでもありふれていそうな親近感あるものとなっています
ダムの底に沈んでしまう村という儚いお話も、ダム大国日本ならではのポピュラーなネタで、老若男女問わず入り込み易い作りになってると思います


それとCGなどは使わず、暖か味ある手描きの背景画で日本の自然を表現することへの拘り、これ自体は割りとドコの作品でも見られるんですが、今作の最もたる特徴の<作画>
この作画が世界観を引きたてる画面作りに大いに発揮されておるんです!


例えば、ふと空を見上げたときの『太陽から照り付ける夏の強い日差し』といったエフェクトの類は、普通ですと撮影処理で作り出すもので作画することは無いんです
ところがこの作品の場合、なんとその日差しのエフェクトを手描きの作画でやってしまっているのですw
もうこれは正気の沙汰とは思えないwwwwwwwwwwww
他にも川の水しぶき、舞う様に飛び交う蛍の淡い光とゆるやかな動き
なぜこうもアニメ向きじゃないことばっかり手描きでやってしまうのかw
これらデジタル技術に片寄らぬ手描きによるアニメートが、作品全体の雰囲気を作っているんですよ!
ちょっといくらなんでも凄すぎますw


作画、のお話が出たところでオイラが最も燃えたポイントをば・・・


この作品が公開される直前まで、オイラは例の【ももへの手紙】での素晴らしい作画に感銘を受けていたわけなのですが、今作は【ももへの手紙】とは全く違うアプローチの作画をしているんです


【ももへの手紙】はスタジオジブリ作品など大型アニメ映画作品の例に従い、作監によって整ったカタチに修正された、アニメ映画として最も純然たる美しさを目指したまさにメジャー向けな作品でした
多少ですが原画を担当したアニメタの個性が見え隠れしますが、それをキャラ表のデザインに近づけたり、特定のカットだけ突出してヌルヌル動いたりしないように
と、作品全体の画面作りに調和が図られているのがよくわかります


対して今作では腕は立つがアクの強い絵柄のアニメタを場面ごとに上手く配置して各々のアニメタの個性を打ち消すことなく自由に作画させているのがポイント!
アニメタによってはやたらとフルアニメーションでヌルヌル動かしたがって、それが涙に揺らぐユウタの心情を表現していたり
また大平晋也さんなんかは相変わらずキャラデザを無視しまくってラフなアウトラインのデッサン調でいわゆるリアル系に描いていたりもして、それが使われるのが現実と虚構の入り混じった極めて抽象的な場面であったりとか
作画に興味の無い人にしてみれば「キャラの顔がコロコロ変わってイミフ?」なことになること請け合い;


単純に綺麗なのはモチロン【ももへの手紙】タイプなのですが、【鉄腕バーディーDECODE】や【ハガレンミロ星】の作画に理解を示していただける方ならきっとこの作品の作画の凄さに気づいていただけると思います!
オイラ的には今作の方が断然好きで、どちらも作画評価は5.0点にしてるんですが気持ち的に今作には10点ぐらいあげたいですw
マジでw


で、もちろんどれほど作画が良かろうがお話がツマランかったら容赦なくぶった切りたいトコロだったのですが、、、お話もホント良いんですよ!


はじめにユウタが手に持っている携帯電話がロッドアンテナ付きで白黒液晶
それと1977年の村の少年の「ゴレンジャーの何が好き?」という問いに対してユウタの「タイムレンジャー・・・とかかな?」という会話
これらですぐユウタのいた時代が2000年前後に設定されている、とオイラにもわかったんですが、それにしてもなんで?
そこは2012年でいいだろw
超無意味じゃん!
そう思っていた時期が、、、オイラにもありましたw


その辺をしっかりラストで伏線回収
マジで最後の最後までハッピーエンドに転がるのか?切なさを残すような〆方に転がるのか?もう目が離せないんすよ!
とにかく手放しのエンディングってワケではないんで!作画だけでなくお話にも期待していただきたいっす!


時を経て、人は変わる、風景も変わる、子供も大人になる、でも変わんないものもある
それでも、こどもたちは今を生きる―――そして未来へ


【銀河へキックオフ】といい、オイラの中で最近の宇田鋼之介監督の株は急上昇ですw
ホントにいい映画をありがとうございましたm(__)m
今作、埋もらしておくにはモッタイナイ名作ですぞ!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 35

ろき夫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

スカウターが派手に壊れた。

最高でした!^^


ジャンル:心のサプリ系アニメ。

2012年5月公開。上映時間105分。

「夏休み。とある少年と不思議な老人との出会いからすべては始まる。
昆虫採取のために父と訪れた思い出の場所。その近くのダムの底には昔、村があった。
少年は、老人の手引きでその村が無くなる直前の過去へとタイムスリップしてしまうことに。
そこで出会った人たちとの心温まるストーリーが展開される。」


7月1日に観に行きました!公開から一カ月以上経ってたのでメチャクチャ空いてました。


以下、感想↓

序盤の方は、展開がゆっくりで謎に包まれている部分も多いので、退屈な感じがしなくもないです。
ですが、細部まで描き込まれた昔ながらの美しい田舎の風景や、子供たちの自然と一体になって遊ぶ姿など、懐かしさを感じさせてくれる部分も多く、なんかジンワリきちゃいましたw

そして何といっても印象に残ってるのが、夜空を舞う蛍のシーン。
足元にはひんやり冷たそうな清流が静かに波打ち、真っ暗な夜空には一面に輝く虹色の蛍が。

凄まじく綺麗で感動的。このシーンで一気に心奪われました。
良すぎて目からアツいものが…w
それから中盤にかけてさらに盛り上がりを見せ、最後まで目が離せなくなります!


数々の灯篭を乗り越えて…。
時の流れは止められない。失ったものはもう元には戻らない。
けれど、悲しみを乗り越えたその先にはきっと明るい未来が待っている。
そんなメッセージを感じました。


もうね…、何回泣いたか分かりませんw客が少ないのを良いことにw
完全に予想外ですねw
高評価を聞いてはいたので期待はしてましたが、まさかここまでボロ雑巾にされるとは…。
購入したポテトの為に用意されたおしぼりしか手元に無かったので、それで頑張りました。
ポテトの油と目汁が混ざり合って何だか気持ちの悪いことになりましたがw

スカウターがまじでぶっ壊れましたよ!ドッカーンとw派手にね。この子の破壊力は計測不能です!

ていうか、いろいろ卑怯なんですよ~。
松任谷タッグによる心地よい音楽。終盤でまさかの能登センサー反応!w
テンションの上がり方ハンパ無かったですw


~あと、作画とかについて~

人物画が凄く独特で、墨画に色を付けた感じ。
ぱっと見荒削りな印象を受けますが、どこか郷愁さ漂うタッチで作品の雰囲気と合っていて好感が持てました。
また、場面のもつ感情によって作画が急激に変化したり、やたらウネウネ?したりしますw

なんで、テーマ自体は万人ウケすると思うのですが、作画の変化などによるクセのある演出は人を選びそうな気がしますね。
でも、そこがツボにハマればお気に召すこと間違いなし!だと思います。


気になる方は、劇場で観ることをおススメしますよ!
終っちゃわないうちにお急ぎを!w

投稿 : 2024/04/20
♥ : 17

しゅりー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

このまま行けば個人的に2012年最優秀劇場アニメ。

2012年5月公開、東映アニメーション制作の本作は2004年から2005年にかけて
川口雅幸さんがWEBで連載していた小説を原作に持つ劇場用アニメです。
監督はワンピースの映画や「銀河へキックオフ!!」などの宇田鋼之介さん。

小学6年生の少年ユウタが亡き父親との想い出の場所である山奥のダムに
一人で昆虫採集に出掛け、奇妙な老人と出会うところから物語ははじまります。
豪雨に見舞われたユウタが約30年前(ダムが出来る前)の村にタイムスリップし、
そこで出会うさえ子やケンゾーなどの人々と交流をしていく感動系の物語です。


本作はどうしても同時期公開の「ももへの手紙」と比較されてしまう
宿命を背負ったように思えるアニメではありますが、フタを開けてみれば
物語が持つベクトルがかなり違う作品であるように感じました。

舞台となる場所から夏目友人帳第1期のとあるエピソードを思い出してしまったり、
昨今の泣けるアニメによくある母子(父子)家庭という予め大事な人を
喪失している設定に目が行ってしまいがちですが、本編が始まった瞬間に
そんな雑音がどうでもよく思えてしまうような魅力が本作にはありました。

その魅力は劇中を縦横無尽にかけまわるユウタ達の活発な動作や、
場面ごとに見事に印象が変わる豊富な表情といったキャラクターの表現と
作品全体に行き渡る作画で描かれた光や影などの独特な色彩表現、
松任谷正隆さんの手掛けられた素晴らしい音楽などの様々な要素が
一つのアニメの中で自然に調和していったことで生まれた「虹色ほたる」独自の
世界観によるものが大きいのではないかと私は思っています。


物語は眺めているだけでグイグイと視聴者を引き寄せていく吸引力があり、
それでも難しく考えて観る必要のない爽やかな人間ドラマといった印象を持ちました。
伏線の張り方とその回収についても丁寧にされていて説得力があります。

本編の挿入歌が流れるシーンや松任谷由美さんのED「愛と遠い日の未来へ」
についてもニューミュージックと呼ばれたジャンルの音楽が好きだった
私にとってはとても素晴らしいものに思えました。


私は視聴から1週間ほど経ちましたが興奮が醒める様子がなく、
このアニメに対してただただ素晴らしかったという印象しか湧いてきません。
色々褒め過ぎているきらいはありますが、あにこれ向きな良いアニメだと
思いますのでお近くで公開されているか、BD発売/レンタルになった際には
騙されたと思って是非観てほしいとオススメします。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20
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