バンパイアアニメOVAランキング 1

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67.8 1 バンパイアアニメランキング1位
妖獣都市(OVA)

1987年4月25日
★★★★☆ 3.7 (53)
235人が棚に入れました
人間界と魔界の数百年に渡る凄絶な戦いは新しい局面を見せ、休戦協定の時を迎えようとしていた。要人の警護にあたった闇ガードの滝連三郎は、魔界の女・麻紀絵と共に、次々と襲い掛かる殺し屋たちと激しい戦いを繰り広げる──。原作は菊地秀行の同名小説。監督デビューとなる川尻善昭が、バイオレンス色の強いストーリーをスタイリッシュな映像美で描いてみせた。

声優・キャラクター
屋良有作、藤田淑子、永井一郎、青野武、横尾まり、大木民夫、戸谷公次、村松康雄、岸野一彦、安藤ありさ、向殿あさみ、沢木郁也、平野正人
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

首都の闇に蠢く……菊池秀行氏のエロ、グロ、バイオレンス。

菊池秀行氏の原作小説『闇ガード』シリーズは未読。

とにかく情け容赦ない描写が特徴的な本作。
都市に蔓延る欲望、あやかしを思う存分描き切ろうという菊池氏の信念。
その良き理解者である盟友・川尻善昭監督がリミッター控え目で映像化。

美女がいれば陵辱せずにはいられず、
人体はパーツごとに分解して変形、怪物化させずにはいられず、
それらを爪で切り刻んだり、銃で吹っ飛ばしたりせずにはいられない。
さらに魔性としての女の魅惑(※著しく男性目線w)がスパイス。

吹き荒れる暴虐の表現が快楽主義の体現たる“魔”の存在に嫌というくらい説得力を持たせています。

ここまで表現を振り切りながら、シナリオがちゃんと展開し、
着地している所が、原作者の豪腕を感じる部分です。
少なくとも見終わったあと俺はエロ目当てで見たのではない。
このエロもちゃんと必要だったんだ。
と無理矢理開き直ることができる程度には、着地が決まっていますw


登場人物ではジュゼッペ・マイヤート(CV永井一郎=磯野波平)が印象的。
とにかくしょーもないエロじじぃで、{netabare}護衛してやる言うてるのに、
ホテルを抜け出して風俗に行きたいと駄々をこねるw {/netabare}
こやつに比べれば、亀仙人のパフパフなんて可愛いもんですw


菊池氏を信奉する表現者は多く、例えば虚淵玄さんもその一人。
虚淵氏の脚本作品にて、路地裏で魔法少女が殺し合ったりするのは、菊池氏の影響でもあるとかw

本作は現代にも連なる毒の系譜。その一端を垣間見ることができる快作。

あっ……ひっじょ~~~にアダルトなアニメなので、お子様は見ちゃダメだよんw

投稿 : 2024/03/23
♥ : 15

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

菊池+川尻+マッドハウス=(個人的に)大満足

SFホラーの旗手菊池秀行と骨太作品の川尻義昭監督、
そしてスタイリッシュなタッチの松戸ハウス(失礼)。

その協力作品なんで、見る前から満足度は計算できます。
まず、設定は流石菊池秀行ですね。
人間界と魔界、そのふたつ世界の共存を快く思わない勢力と戦う
組織「闇ガード」。
両世界の平和調印の為に訪れたVIPの護衛の為に選ばれた
闇ガードの男女。
人間側の代表の滝と魔界側の麻紀絵。

滝はいかにもSPといったがたいだが、
その外見からしっかりとインテリゲンチャな部分も感じ取れる。
一方麻紀絵は宝塚のトップの雰囲気を高め尽くすと
最終的に妖しくなる、そう思わせるキャラ。

話の根幹はそのままネタばれに繋がるので、説明はしないが
娯楽として十分楽しめる作品です。
ただ、その要素の中にちょっとしたエロ・グロがある事を
事前に踏まえ、ご覧下さい。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 7

入入 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ひひじじい命

眠らない街トーキョーにVIPのひひじじいが来訪。護衛に就いた男と女が魔界のヤバいヤカラと激闘を繰り広げる。OVAの利点を活かした成人向け妖艶暴力描写有り。川尻演出の骨子が拝める逸品。from 80’s./感想 とんでもねー "ひひじじい" が物語の牽引役を務めるシナリオは実に娯楽的であり魅力的だった。クールな護衛役とド助平な老人の絡みは観ていて面白い。本作には後の川尻監督作品に登場するモチーフや題材、人物像、演出等が豊富に盛り込まれている。と、氏が監督した他の作品を何作か観た後に思った。ちなみにこの発言は川尻監督関連本(+狂気館)からの受け売りである。渋さと妖しさ、俗っぽいところなんかが見事に融和した雰囲気出しまくりの娯楽作品であった。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 0
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