ペンギンで戦いなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのペンギンで戦いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月26日の時点で一番のペンギンで戦いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

81.1 1 ペンギンで戦いなアニメランキング1位
カードキャプターさくら さくらカード編(TVアニメ動画)

1999年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (721)
4430人が棚に入れました
木之本桜は友枝小学校5年生の元気だけが取り柄の女の子。そして魔術師クロウ・リードが創ったクロウカードの主である。今日から2学期、さくらのクラスに転校生の少年・エリオルが紹介された。さくらは彼になんとなく懐かしいような印象をもつ。「初めて会った気がしないなぁ」そうつぶやいたとき、「僕もですよ」と言いながらエリオルが現れた。それをイライラしながら見ている小狼と、楽しそうにビデオ撮影している知世。クロウカードが集まって平穏な日常が戻ったかに見えたが・・・。 ある日、友枝町に不思議な雨が降った。さくらはクロウカードでこの雨を静めようとしたが、なぜか封印の鍵が杖に変わらない!
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ぜったい大丈夫だよ、の魔法

ここのところしばらく、少女マンガ原作の長編「変身(魔法)少女」アニメのレビューばかり集中的に上げていましたが、その打ち止めとして、2018年1月から新章-クリアカード編-の放送が始まった本作のレビューを更新しておきます。

・・・って、好きすぎてレビュー書けないな、これ。
仕方ないので、以前書いた「クロウカード編」のレビューを手直しして、各話評価部分だけ更新します。

この機会に、一人でも多くの方が、本作を見始められることを願って。
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◆魔法少女のフォーマットを借りた古典的な初恋ストーリー

プラチナ(第3期OP)を聴くだけで泣けてくる伝説の名作アニメ。
超絶可愛い主人公「木之本桜」の活躍を描くだけではなく、むしろ、さくらとクロウカードを集めるライバルだったはずの「李小狼」君が次第にさくらに惹かれていく過程を細かく描き出している点が、隠れた鑑賞ポイントです。
全3期70話+映画2本(但し李君の実家のある香港に行く映画はストーリーの本筋には関係なし)


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ       CLAMP(『なかよし』1996年6月-2000年8月連載)
監督           浅香守生
シリーズ構成      大川七瀬(CLAMP)
キャラクターデザイン CLAMP(原案)、高橋久美子
音楽           根岸貴幸
アニメーション制作  マッドハウス{/netabare}


◆作品別評価

(1) 第1期(クロウカード編Ⅰ) ★★ 4.6 (全35話) 1998年4-12月     
(2) 第2期(クロウカード編Ⅱ) ★★ 4.6 (全11話) 1999年4-6月      
(3) 劇場版(無印)         ★  4.2        1999年8月
(4) 第3期(さくらカード編)   ★★ 4.8 (全24話)  1999年9月-2000年3月
(5) 劇場版(封印されたカード) ★  4.3        2000年7月
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総合                ★★ 4.7 (全70話)+(劇場版2本)

※なお、原作マンガ       ★ 4.4


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回
※各話の右端は登場するカード(「*小狼」表記は小狼がGETしたもの)

※なお、アニメに登場するクロウカード(のち、さくらカード)の総数は、トランプと同じ53枚(劇場版第2作に登場する「NOTHING(無)」のカードも含めて)。但し、WAVE(波)・THROUGH(抜)・LIBRA(秤)の3つは名前が呼ばれるだけで実際に使われるシーンはない。

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  ※小学4年の1学期~2学期の出来事

===== カードキャプターさくら(第1期) クロウカード編Ⅰ (1998年4-12月) =====
{netabare}
第1話 さくらと不思議な魔法の本 ★ 桜の季節、カードキャプター誕生 WINDY(風),FLY(翔)
第2話 さくらのすてきなお友達 ★ 一番の親友(知世) SHADOW(影)
第3話 さくらのドキドキ初デート ★  兄の親友・さくらの憧れの人(雪兎) WATERY(水)
第4話 さくらのくたくた日曜日 ☆ お留守番 WOOD(樹),RAIN(雨)
第5話 さくらとパンダとかわいいお店 ☆ 縫い包み店ツインベル JUMP(跳) ※挿入歌「夜の歌」
第6話 さくらとお母さんの思い出 ★ 母の幻と兄・桃矢の秘密 ILLUSION(幻)
第7話 さくらの怪盗初挑戦!? ☆ 美術館、ラストで小狼初登場 SILENT(黙)
第8話 さくらのライバル登場! ★ 香港からの転校生、李家の魔法 THUNDER(雷) 
第9話 さくらとふしぎなブローチ ★★ 大人っぽい同級生(利佳) SWORD(剣)  ※相手の気持ちを察する描写が◎
第10話 さくらと花の運動会 ★★ 知世の母(園美)とさくらの両親(撫子・藤隆)の縁 FLOWER(花)
第11話 さくらと知世の大きな家 ★ 知世の困り事、さくらのブーケ SHIELD(盾) 
第12話 さくらの終わらない一日 ★ ※珍しいループ回 TIME(時)*小狼 
第13話 さくらとゾウの力比べ ★ 動物園見学 ※小狼の意外な一面が描かれる回 POWER(力)
第14話 さくらと桃矢とシンデレラ ★ 星條高校学園祭 ※同上 MIST(霧)
第15話 さくらとケロの大げんか ★ STORM(嵐)*小狼、FLOAT(浮)
第16話 さくらと思い出の虹 ★★★ 夏休み、高原の別荘地での老人との出遭い ※第1期で一番印象的な回
第17話 さくらのこわーいきもだめし ★ 臨海学校 ERASE(消)
第18話 さくらと雪兎と夏祭り ★ 予知夢、月峰神社の蛍 GLOW(灯)
第19話 さくらと夏休みの宿題 ☆ 図書館、小狼宅へ、ラストに苺鈴登場 MOVE(移)
第20話 さくらと闘う転校生 ★ 2学期開始、苺鈴転入 FIGHT(闘)
第21話 さくらのながーいマラソン大会 ★ ※さくら・小狼・苺鈴が友情を深める回 LOOP(輪)
第22話 さくらとやさしいお父さん ★ 父(藤隆)の大学訪問 SLEEP(眠)
第23話 さくらと知世とすてきな歌 ★ 音楽室の謎の歌声 SONG(歌) ※挿入歌「夜の歌」
第24話 さくらの小さな大冒険 ☆ 『アリス』モチーフ回 LITTLE(小)
第25話 さくらともう一人のさくら ★★ カードの災い、ラスト観月先生登場 MIRROR(鏡)
第26話 さくらと不思議な先生 ☆ 観月先生転任 MAZE(迷)
第27話 さくらと思い出の神社 ★ 桃矢と観月の過去 RETURN(戻)*小狼
第28話 さくらとおまじないカード ★ 危険な攻撃カード SHOT(撃)
第29話 さくらのあまーいクッキング ★ 学校でケーキ作り SWEET(甘)
第30話 さくらとケガをしたカード ★★ 6年生の陸上少女、チアリーディング DASH(駆)*小狼
第31話 さくらと名前のない本 ☆ さくらvs.怪獣 BIG(大)、CREATE(創)
第32話 さくらとケロと小狼と ★ 小狼とケロちゃん入替り回 CHANGE(替)
第33話 さくらのさむーいアイススケート ★ FREEZE(凍)*小狼
第34話 さくらと雪兎と昼の月 ★ 友枝町クイズラリー、満月の夜の災い ※挿入歌「ヒトリジメ」
第35話 さくらのすてきなクリスマス ★★ 遊園地デート FIRERY(火){/netabare}
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★★★(神回)1、★★(優秀回)5、★(良回)22、☆(並回)7、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.6

OP 「Catch You Catch Me」
ED 「Groovy!」


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  ※小学5年の1学期の出来事

===== カードキャプターさくら(第2期) クロウカード編Ⅱ (1999年4-6月) ======
{netabare}
第36話 さくらと雪の新学期 ☆ 進級、新担任(観月先生) SNOW(雪)
第37話 さくらと消えた知世の声 ★★ コーラス部発表会 VOICE(声) ※挿入歌「友へ」「しあわせの魔法」「やさしさの種子」
第38話 さくらの楽しいいちご狩り ★ 遠足回 LOCK(錠) ※挿入歌「プリズム」
第39話 さくらのふらふら熱曜日 ★★ さくらの風邪 ※ミラー再登場回 CLOUD(雲)
第40話 さくらと夢の中のさくら ★★★ 4人の休日デート、東京タワーと予知夢 DREAM(夢)*小狼 ※挿入歌「ヒトリジメ」
第41話 さくらと小狼と砂の海 ★ 学芸会稽古 SAND(砂)*小狼
第42話 さくらのまっくら学芸会 ★★ 学芸会当日、さくらの心の中にいたカード DARK(闇)、LIGHT(光)
第43話 さくらのさよなら苺鈴 ★ 苺鈴と小狼の過去、苺鈴香港帰国 TWIN(双)
第44話 さくらとケロと不思議な先生 ☆ 弓道大会、もう一人の守護者(ユエ)、この世の災い? EARTHY(地)
第45話 さくらと最後のクロウカード ★ 最後のカード封印、選定者ケルベロス&審判者ユエ、最後の審判
第46話 さくらと最後の審判 ★ 続き、この世の災い、月の鈴、星の杖、クロウ・リード ※脚本・演出の古さは残念{/netabare}
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★★★(神回)1、★★(優秀回)3、★(良回)5、☆(並回)2、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.6

OP 「扉をあけて」
ED 「Honey」


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  ※小学4年の冬休み(第1期と第2期の間)の出来事

============ 劇場版カードキャプターさくら (1999年8月) =========

全1話 ★ 4.2 {netabare}香港渡航編 ARROW(矢){/netabare} ※1時間22分

主題歌「遠いこの街で」


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  ※小学5年の2学期~3学期の出来事

=== カードキャプターさくら(第3期) さくらカード編 (1999年9月-2000年3月) ===
{netabare}
第47話 さくらとふしぎな転校生 ★ エリオル君転入、カードの異変
第48話 さくらとめざめた星の鍵 ☆ 続き、星の力、さくらカード FIRERY(火)
第49話 さくらとキケンなピアノ ★ さくらのお見舞い SONG(歌) ※挿入歌「やさしさの種子」
第50話 さくらと小狼とみえない糸 ☆ 縫いぐるみキット購入、エリオルと仲間達 SWORD(剣)
第51話 さくらと大きなぬいぐるみ ★ 手作りくまさんの渡し先 JUNP(跳)、FLY(翔)
第52話 さくらのひつじ注意報?! ★ 知世の新携帯とアドバイス ERASE(消)、POWER(力)
第53話 さくらとパニック自転車 ★ さくらとカードの絆 DASH(駆)他9枚
第54話 さくらと思い出のカレンダー ★ 母の花のプレゼント、父と曽祖父の和解 FLOWER(花)
第55話 さくらと不思議の国のさくら ★ 『アリス』モチーフ回2 BIG(大)、LITTLE(小)
第56話 さくらとケロのお菓子な出会い?? ☆ 友枝小バザー騒動 SLEEP(眠)
第57話 さくらと小狼とエレベーター ★★ テディ・ベア展(4人デート回) FLOAT(浮) ※挿入歌「気になるアイツ」
第58話 さくらと二人の大ピンチ ☆ 仮の姿に戻れない守護者達 BUBBLE(泡)、SHIELD(盾)
第59話 さくらと知世とボールの罠 ★★ エリオル&知世のアドバイス SHADOW(影) ※挿入歌「夜の歌」
第60話 さくらと大切なお友達 ★★ 小狼と苺鈴の約束 FREEZE(凍)
第61話 さくらとカードとプレゼント ★★ カード達への感謝 ※ミラー再々登場回 MIRROR(鏡)、MIST(霧)他4枚
第62話 さくらと不思議なおみくじ ★ 月峰神社(初詣、予知夢) DREAM(夢)
第63話 さくらとプールと大きな波 ☆ 室内プール騒動 WATERY(水)
第64話 さくらと吹雪のスキー教室 ★★ 雪山合宿、エリオル君の苦手なもの TIME(時)
第65話 さくらと雪兎と消えゆく力 ★ 映画撮影、桃矢の献身(ユエ回復)、さくらの決心
第66話 さくらの一番好きな人 ★★★ 星條高校文化祭、さくらの一番の人 MAZE(迷)、ILLUSION(幻)
第67話 さくらと小狼と月峰神社 ★★ 手作りマフラー、月峰神社の夜祭 WOOD(樹)、THUNDER(雷)、GLOW(灯)
第68話 さくらと過去とクロウ・リード ★ 桜の神木(過去遡行)、クロウとの会話、エリオルの正体 SNOW(雪)、RETURN(戻) ※挿入歌「見えない地図」
第69話 さくらと現れたクロウ・リード ★★ 最後の試練、告白 CLOUD(雲)他7枚
第70話 さくらと本当の想い ★★★ エリオルの意図と予想外の出来事、名前のないカード、空港での別れ{/netabare}
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★★★(神回)2、★★(優秀回)7、★(良回)10、☆(並回)5、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.8

OP 「プラチナ」
ED 「FRUITS CANDY」


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  ※小学6年の夏休みの出来事

=== 劇場版カードキャプターさくら 封印されたカード (2000年7月) ===

全1話 ★ 4.3 {netabare}友枝町なでしこ祭、さくらの返事 NOTHING(無)のカード+名前のないカード=HOPE(希望){/netabare} ※1時間22分

主題歌「明日へのメロディー」

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ヒットしたのをいいことにやりたい放題。

近親相姦の暗喩は元より
生徒と先生の恋愛。同性愛まで手をだしてくる。偉い人にはわからないようにだ。
笑いがとまらないww
そんなふざけた外野とは裏腹にさくら自身はまじめな恋心に目覚めはじめます。後半戦のテーマになります。

でもCCさくら後半って圧倒的に『プラチナ』のイメージなんですよね。
ゲッダンの人の初代OPもすごくいいですが、
プラチナは半端ない名曲です。菅野よう子が本気を出せばやっぱり天才だと思った。最高傑作だと思う。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

irvine さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

これを超えるアニメは二度とあらわれないでしょう

当時のNHKアニメのエースですね。このアニメがどれだけ世の中の男性を大きいお友達に仕立てあげたのかと考えると胸が熱くなります。

ストーリーは魔法少女ものです。普通の女の子がある日偶然以下略。
なんといってもこのアニメの強みはキャラクターたちの魅力でしょう。主人公のさくらちゃんが可愛かったのはもちろん、あのぬいぐるみや、毎回のバトルをビデオカメラにおさめている女の子(名前忘れました)や、雪兎さんなど登場人物全員が、うまく魅力的に描写されていました。
op、ed共にいい曲です。世界観にあっていたと思います。
悪いところは特にない…ような気がします。今で言う「萌え要素」が満載でしたが、まだこの時代は、ここまで萌えを充実させていたアニメはなかったように思います。
個人的には雪兎さんがかっこよくて好きでした。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3

60.6 2 ペンギンで戦いなアニメランキング2位
ゾイドワイルド(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (17)
79人が棚に入れました
ゾイド!それは金属の肉体と、動物の本能、闘争心を持ち、生態系の頂点に立つ、最強生命体である!
ゾイドと人間が究極の絆を結んだ時、秘められた力が覚醒する!その名は……ワイルドブラスト!(公式HPより)

声優・キャラクター
小野賢章、櫻井孝宏、小桜エツコ、小松未可子、木村昴、石川界人、小清水亜美
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

「いつだって、またなって言える世界ってスゲーよな」

2018年7月から放送開始のTVアニメ。

2006年に終了した『ゾイドジェネシス』以来12年ぶりとなるゾイドプロジェクト。wikiで色々興味深い情報が読めますね。
玩具として従来と違う点は、「ゾイドは地中から発掘される」という設定に合わせて「プラモデルを組み立てる者自身が、ゾイドの化石を発掘して復元する」というコンセプト。
ゾイドを組み上げる一連の作業を古代生物の復元作業に見立てる、ということなのだそうです。
この世界は惑星Ziではなく地球が舞台となり、ゾイドは数万年前に宇宙から飛来した1つのゾイドコアより誕生して生態系の頂点になったメカ生命体。地中から発掘した骨(ボーン)に外装(アーマー)を取り付けて「復元」される生き物です。従来のゾイドが「○○型(ライオン型など)」と呼ばれていたのとは違い、新しいゾイドは「○○種(ライオン種など)」と呼ばれます。(アニメでは地球の普通の動物たちも少数ですが登場します。)


今回のアニメは、主人公のアラシがライオン種のゾイド・ワイルドライガーと出会い、行方不明の父親の影響で「古大秘宝Z」を探すために故郷を離れ、デスメタル帝国と戦い、仲間を集めて成長していく物語。
舞台となるのは、地球のワイルド大陸という架空の大陸。ゾイドを戦闘兵器として運用するデスメタル帝国が普通に暮らす人々にとって大きな脅威となっています。また、ゾイドそのものがゾイドと触れる機会の少ない街では恐れられることも。
一方でゾイドと共に生きる人々もおり、その中でもゾイドに騎乗する者はゾイドハンターと呼ばれています。

音楽良いですね。パーカッションや打楽器が強いBGMは癖があるけどこの世界観に合っています。
OPもEDもどれも良い曲で良い出来。1クールで変わっちゃうのが勿体ないんですが、挿入歌の「WILD BLUE」がずっと使われているおかげでスラゼロの「NO FUTURE」のように作品を代表する曲になりそうかな。


【13話視聴時点での感想】
{netabare}
現在”相棒か、兵器か”の煽り文句に違わぬ展開で、「大人視聴者何それ美味しいの?」とばかりにひと昔もふた昔も前の子ども向けアニメ街道を全力で突っ走ってますw
ストーリーは9話以降安定して面白くなってきていますが、子ども向けが好きではない人には向かない作風。(8話までかなり不安定だったけど何があったんだろう…?)

特に主人公のアラシのキャラクターは今時相当珍しい、やんちゃで向こう見ずで真っ直ぐなんだけど危なっかしくて、痛い目を見て後悔してやっと成長する、昔懐かしい主人公像。仲間を大切にする行動が一貫してきたので、今後の成長でなお良いキャラになると思います。

ライガーのアラシに対する兄貴的なキャラクター、ガノンタスのオニギリに対する信頼と献身は見ていて和みます。スコーピアはどんな性格なんだろう?
ゾイドたちの個性も本作の大きな魅力なので、それもしっかり描いてくれたら嬉しい。

ゾイドのCGも素晴らしい出来で、アニメらしい演出が噛み合っていてバトルシーンは圧巻。
放送開始時には少々物足りなかった動物らしい動きも最近では随分見られるようになり、ゾイドの瞳の表現もかなりこなれてきました。人間とゾイドのバディものとしても充実した内容になってきています。

特に13話で、デスメタル帝国の帝王ギャラガーとベーコンのバトルシーンはカメラワークも含め素晴らしかったですし、ゾイドの行動が動物に近い印象になってきていて、それが作劇に活かされました。
デスレックスに怯えたオニギリとペンネを守ろうとガノンタスとスコーピアが動いた時、デスレックスはファングタイガーからその二体に標的を変える。そして二体を守ろうとしたアラシは無茶な突撃をしてしまい、ベーコン退場の引き金になる。この流れは良く出来ていたと思います。
ゾイドたちをキャラクターとして物語に組み込むことはこの作品では必須ですから、このままの方向性を維持してほしいです。

漫画版も単行本で読んでいますが、漫画の方が方向性は最初からはっきりしていた感じ。絵柄やキャラ付けは古いけど、ゾイドがより生き物らしく表情も解りやすい。これも子ども向けが好きなら…コロコロなのでw{/netabare}
(2018.10.2)


【第33話時点での感想】
33話とても良かったです。
{netabare}
このアニメ、人間関係の掘り下げ方が縦横無尽というかw意外な関係性が出来たり色々深まったりと、全く予測できない。
ゾイドのCGもどんどん滑らかになってきています。

アラシ達は仲間同士が欠点があってそれをはっきり指摘しつつも、成功も失敗も受け入れて協力して旅しているのも良いなと。
今回の33話は意外なキャラクターの組合せで、でも本編を見ると何をしたいかが明確で感心してしまいました。前半の展開は結構大雑把でツッコミ所も多いけど、ギャグからピンチになってハートフルに締めるジェットコースター感は癖になるw

ドレイクが出るとテーマが一気に掘り下げられるので楽しいですね。
ソルトはゾイドに育てられた経験と直感、オニギリは勉学と研究で得た知識とデスメタルに協力していた過去、ドレイクはデスメタルの一員だからこその発掘経験と実践的な知識がある。それぞれのバックボーンを明示してさらに考え方を描き、お互いに対する評価も変えていく。
オニギリは自身の過去があるからドレイクに対して親身になり、ゾイドに対しての距離感が近いソルトはこれまで嫌っていたドレイクへの評価を保留した、と言った所かな。

29話でのソルトのドレイクに対する「本当はもっと強いんじゃないのか」っていうのは、真の絆を結べばもっと強いはず、という意味かなと思います。33話で「本物じゃない奴」って言っているのは、ギルラプターの信頼に応えないことがどうしても気に入らないから?でもオニギリに対する「あいつは本物だ」っていう言葉もわざとドレイクに聞かせている感じなので、もどかしくて腹が立っているのではないかな…と。
実際、口では見捨てるようなことを言ったドレイクにギルラプターがついていっても、ソルトは何も言わないのですよね。
アラシがギルラプターを助けるのに躊躇しないのもとても良かったと思います。

にしても今回はギルラプターが可愛くてw
だいぶ前からゾイドの芝居付けに生物感が増していて楽しいです。ガノンタスとライガーが体を揺する仕草とか、オニギリが声をかけると答えるガノンタスとギルラプターとか、ドレイクに走り寄るギルラプターが嬉しそうだなとかw{/netabare}


【本作と「神バディファイト」について】
私が今とても気に入っている2作品です。
{netabare}

「ゾイドワイルド」と「神バディファイト」はメインスタッフがベテラン揃いの玩具販促子供向けアニメで、さらにバディものという点も共通。ですが、実際に見ていると本当に色々対照的です。
これは前作までのノウハウが継承されているかどうかも含めてですね。

バディものではあってもファイター同士の1対1が関係性の基礎になる神バディファイトと、バディものを根幹にしつつ網の目のようにキャラクターの関係性を構築していくゾイドワイルド。
キャラクター達も全体的な印象が真逆で、あちらはとても繊細でこちらは非常にタフ。それぞれの都会的・野性的な世界観に合った個性付けがされています。
一話の中に楽しい部分を必ず入れつつバトルも入れ込むのがノルマなのは共通だけど、あちらはシナリオ・コンテ演出など全てコントロールされていて誰にでも解りやすいのに対し、こちらは予測できない展開や脱力するようなシーンも多いですが爆発力が凄い。
{/netabare}
子どもキャラが好きならどっちも楽しめると思いますよ。
(2019.2.25)


【42話時点での感想】
今回はドレイクの過去話。重い回ですがいろんな情報が開示されましたね。作品のテーマに対してもとても重要な回だったと思います。
{netabare}

まずテーマ性について。
このアニメのキャッチコピーは”相棒か、兵器か”。「人とゾイドの関係」と言い換えても良いと思います。
シンプルだからこそ、いくらでも掘り下げられるテーマですよね。

私が9話で本作に本格的にハマったのは、シメジが登場したことで人とゾイドの関係がおおまかに出揃ったから。
メカ生命体としてはその意思を尊重するかどうか。野生動物と考えれば、恐怖の対象として拒絶するのか、その生態を理解する努力をし共に生きるのか。
現在、ゾイドを相棒や仲間だと思っているフリーダム団も度重なる戦闘を強いられ、兵器としての側面を無視できなくなっている。対して、ギャラガーもデスレックスに意思があることや自分のギルラプターにも心があるのをわかっている節がある。
ここまでで多様な関係性が描かれてきて、白か黒かでは考えられなくなっています。

これまでにもゾイドの個性・個体差はずっと描写されてきていますが、今回はさらに踏み込んで人間の倫理観だけでは推し量れない彼らの固有の意思が描かれました。
人間の視点だけでは見えないものがあり、ドレイクは個々のゾイドの意思を彼なりに汲んで行動している。それが良いか悪いかは別ですが、アラシたちがゾイドをとにかく救おうとすることが必ずしも正しいとは限らないという見方もできる。
ゾイドに距離が近いソルトの存在がそれを解りやすくしてくれるのも良いですね。


二つ目はデスメタル帝国について。
これまでに、シュプリーム団の3体のゾイドがデスレックスのDNA情報を利用したディメパルサーの能力により洗脳され奪われています。今回もデスレックスに喰われたのと同種のゾイドはデスレックスに恐怖を感じるようになり、洗脳することもできると言われている。
「恐怖と洗脳(意志と心を奪うこと)による支配」はゾイドだけでなく人間に対しても行われていると思うんですよ。しかも意志と心は本作において「本能」に限りなく近い意味合いを持っていると私は感じています。

ドレイクを見ていると、ギャラガーは恐怖で支配下に引き込み自尊心を失うまで汚れ仕事を命じ続けている気がするんですよね。ドレイクの場合、恐怖で決断できなかったことで最悪の状況となってしまい、憎しみが彼の行動を決めた部分もあるのですが。
だから、ドレイクとギャラガー・ギルラプターとデスレックスの関係はよく似ていると思う。ドレイクがそれを耐えてまでデスメタルに残っている理由も気になります。
ペンネもまたフォアグラから同じような仕打ちをされており、しかも離反してもフォアグラはペンネに拘りもしない。今思えば都合よく動かせる駒でしかなく、からかうと面白いオモチャでしかなかったんだろうなあと…

…未就学児から小学校低学年くらいまでがメインターゲットだと思うので、全体的にはギャグも多いしフォローもしっかりしてるけど、このアニメかなりえげつないよねっていうw


手にした者の心次第と言われる「古大秘宝Z」もちゃんと物語に収まりそうな気配ですし、内容は大丈夫だと思うのですが、少し不満なのがギョーザとヨウカンの活躍が少ないことかなあ…。ヨウカンはまあ立ち位置的にもちょうどいいと言えばそうだけど、ギョーザは勿体ない感じがする。
ゾイドに対する考え方もこの二人は明示されていない。今のところ1年予定のようですし話数だけが心配。{/netabare}
(2019.5.6)


【第45話時点での感想】
またテーマに深みが増した感じです。どこまで多角的に掘り下げる気なんだよ、このアニメw
{netabare}
度重なる試練に精神的に追い詰められつつあるアラシが、自由に旅する父親と再会し初心に帰る回。
戦いから一歩引いた角度で旅の目的を問い直し、子どもの自立を描くお話を最終決戦直前に配置するのがゾイドワイルドらしくて凄く好き。
アラシは42話ではドレイクに対して初めて本気で理解しがたいという反応を示しているので、次回のドレイクとの決着前に描いておくべきことでもあります。

アラシは36話で登場したレジスタンスの村の子ども達と同じような精神状態になりつつありました。戦う理由が多くなりすぎて、グラキオサウルスを目にして、真っ先にデスメタルの襲撃を疑う。しかも自分の経験を振り返る余裕もなく、イカヅチにデスメタルを完全否定する発言をする。
そんな我が子にイカヅチは「ちっぽけなことさ」と諭す。親としては無責任な所もあるにせよ、夢のために故郷を旅立ったことをアラシに思い出させ、「お前の人生だ」と言ったおじいちゃんと同じように「自分の思う通りに進め」と言ってくれる。
そして大切な人(息子)を守りゾイドを守るという彼の流儀は、アラシと全く同じ。本当にそっくりな親子。グラキオの脚に背丈の印をつけるシーンめっちゃ和むw


今回描かれたのは「生きる道(夢)か、戦う理由か、第三の道を探すか…自分自身で選ぶ」ということかなと思ったのですが、これは本能開放の条件にも関わってくるのではないかと感じました。
本能開放の条件は色々解釈が出来るし、正解は多分ないと思います。
ただ個人的な考えになりますが、

①相棒と心を通じ合うこと
②同じ目的・誇りを共有すること
③目的・誇りに対して命や人生を懸ける覚悟があること

この3つかな、と。
サンラータンに顕著ですが、彼女の場合「命のやりとりをする」のではなく「自分の仕事に人生を懸けている」のですよね。命のやりとりをする覚悟が条件なら、レジスタンスにはもっと本能開放できるゾイドハンターがいるはずだとも思うんですよ。
シュプリーム団は1話でレジスタンスかと尋ねられて「半分はな」と答えている。だから旅の目的は別にあり、その中でデスメタルと衝突したのではないかと思っています。
13話でベーコンは「俺もヤキが回った」と言っていますが、何に対してだろう?とちょっと思ったことがあって…よくある台詞だから深読みかも知れないけど、今回の話で「夢のために旅に出たのに、戦うことを選んで死ぬなんて自分らしくない」という意味かも、と感じました。もちろんそれはアラシが悪いわけでもベーコンが間違っていたのでもなくて、本人の選択の結果です。

このアニメでは何が正しいかではなく、広い世界と多様な価値観を描き、選択する自由と理不尽に抗う意思を各キャラクターに様々に背負わせている。兵器の側面と生物の側面を持つゾイドとの絆を描くことで、人が生きる上での選択として「夢」と「戦い」を等価に描いている気がしています。相手を殺す戦いは当然否定していますが、夢を追うことも人を守る戦いも否定していない。
子ども向けですし、アラシというキャラクターはその性格に相応しい答えを出すのでしょうが、作品全体としては視聴者に委ねている印象がある。
ラストがどうなるのか、目が離せません。 {/netabare}
(2019.5.30)


【最終話まで視聴完了】
ここには書き切れないくらいに楽しませていただきました。
ずっと我慢していたのに玩具買ってしまいましたし…眺めてニヤニヤしてますw

ゾイドのCGがとても良かったです。
表情の付け方、種ごとの動きの違い、個性・個体差の表現など本当に素晴らしかった。
バトルシーンの躍動感やカメラワークも良かったし、最後の方ではラプトールやディロフォスもめっちゃ格好良かったです。動きが速すぎてスロー再生して見たりとか、嬉しいような勿体ないようなw
残念なことに漫画でのみ2作目が展開することになっていて、アニメの次回作は今の所発表されていません。今作のノウハウが途絶えないようにして欲しいなとちょっと思っています。
{netabare}

ドレイクの話は特に良かったです。
ギルラプターの性格を多面的に描写することでドレイクの内面を描いたのも素晴らしかった。
同じギルラプターという種であっても、赤い個体、白い個体、ギャラガー専用機それぞれの個性・個体差を描き、それぞれドレイクとの関係を作って見せました。その上でドレイクの相棒は赤いギルラプターしかいないと思わせる作劇は本当に好き。
46話はドレイクを主役とした物語でありながら、力で支配する捕食者の頂点デスレックスと、全てのゾイドを守ろうとする百獣の王ライガーとの対比も際立ちました。
白いギルラプターのお陰で生き延びたドレイクと赤いギルラプターが獲得した「強さ」は、復讐のための力ではなく、48話や最終回で描かれたように誰かを守るものであったのも良かったです。特に最終回でアラシを庇ったのは、3年前にはできなかったことを出来るようになったのだと思えました。


デスレックスも自分のキーを欲しがっていて、捕食本能と力を求める本能がある。それらと利害の一致を見たのがギャラガーだったのだと思います。
アラシの説得にデスレックスが迷いを見せたのは、デスレックス自身の意志を尊重する者になかなか出会わないからかも知れないですね。あるいは大昔に相棒になった人以来かも。
イカズチの「ゾイドにも相棒を選ぶ権利がある」という言葉もこの展開に繋がっていたと思います。
ライガーとアラシがゾイドを守ろうとするのは第4話から描かれてきて、最後まで一貫していました。デスレックスを解放しようとしたシーンにはアラシの成長も感じました。
「ゾイドを開放しろ」っていう言葉は46話でドレイクにも言っていて、でもギルラプターは自分の意志でそれを拒否するんですよね。ギルラプターが求めていたのはデスメタルに屈しない強さとドレイクを守ることで、アラシがゾイドを想う気持ちとは噛み合っていなかった。
でもデスレックスに対しては相手を第一に考えての言葉だったと思います。


ギャラガーもラストまで描写がぶれず、人やゾイドの意志を否定し絆を拒絶する悪役として筋の通った最期でした。ギャラガーのアイデンティティがデスレックスの意志を踏みにじり、結果としてアラシに苦い経験を残したラストもビターで良い。

ベーコンの魂の描写も思い切ったなあと思いますが私は好きでした。死してもなお皆の「仲間」でありタイガーの「相棒」で、残された者たちの想いの強さや絆の深さにはぐっと来ました。
他の死んでいった者たち…アンキロックスやキャンディのカブター、バーガー達も掬い上げる描き方だったと思います。
ただ救いを求めるだけなら、最終回でベーコンが実は生きていて…という展開でも良かったはずなのに敢えてそうしなかったのかな、と感じました。


本当言うともう少し尺が欲しかったな。
ギョーザとヨウカンはもう少し見せ場というか、掘り下げる回は欲しかったです。R.A.P.隊(ハッピー・ラッキー・ウッキー)が最後どうなったかも描かれていなくてちょっと悲しい。

デスメタル帝国に突入してからも詰め込み気味とは思いますが、私はそれよりも後日談が良かったのでもう少し見たかったです。
特に良かったのはソルトが実家じゃなくてシメジを頼っていた所。ソルトはウルフと共に自分らしく在ることを選んだのだと感じました。
あとアラシとドレイクが「またな」と言い合って別れる所。「またなと言って別れられる世界にしたい」という言葉が実現したんですよね。
{/netabare}

根本的にはシビアな世界でありながら、子ども向けとして重くなりすぎないよう良く配慮されていました。辛い現実や避けられない困難を逃げずに描写した所に、ゾイドワイルドという作品の独自性が垣間見えますね。

またアニメ作品として出会いたいなって思います。
(2019.7.2)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

ワイルドだろう?

酷評注意

ホビー系作品って「アイツ居る意味ないじゃん」とか「とっとと退場させればいいのに」と思う展開であっても、スポンサーはそれに付随して画面に映る玩具を売りたいんだろうなと、ある程度納得しないといいけない側面がありまして。
欲を言えばそう気付かせない話作りをしてくれると有難いんだけど、それは高望みし過ぎでしょう。
ってことで内容に対してあれこれツッコミ入れるのは野暮なのは承知した上で、それでもちょっと今回のシリーズは…う~ん…。

まず最初にこれまでのゾイドシリーズからの改変部分、興味ない人は飛ばしてちょ{netabare}
前作(ゾイドジェネシス)から期間空いてることもあってか、それまでのゾイドとは全く別世界。
惑星Ziではなく地球が舞台。
そしてゾイドのサイズが全体的に小さくなった。
以前はキャノピー付きのコクピットがあったのだけど、今作はそれが無くてパイロットは「搭乗」というよりは「騎乗」って感じに。
でもって火器が殆ど無くて肉弾戦がメインに。
一応ガノンタスが大砲を持ってるけど、世界内での扱いとしては投石器みたいな感じ。
荷電粒子砲どころかガンスナイパーリノン仕様みたいなゾイドが居ないのはちょっと寂しい。
そりゃパイロット剥き出しだから狙撃や爆撃で簡単に死んじゃうようなのは禁止なのは分かるけど、いわゆる「コクピットの中に居る限りゾイドが無事ならパイロットも無事」ってエンタメ手法が取れなくなったのはかなりの制限なんじゃ…。
でもってストームソーダーやグイみたいな空戦ゾイドも居ない、一応飛べるゾイドは居るけど戦力としては使えないレベル。
そりゃパイロットが剥き身で高速・高高度飛行とか出来ないもんなぁ。
または火器を減らして格闘戦メインにしたので地対空戦が描けないってことも影響してるかも?
そしてゾイドを格納できる巨大ゾイドも無し、これは玩具展開の制限をモロに感じる。
けどそれで世界を回って自称帝国と戦うって展開はどうなのかな?
“ザブングル”で例えるとランドシップ無しのウォーカーマシンだけで旅をしてる状態で、「全体的にこじんまりした印象(※)」。
ゾイドでなければよくある設定として気にならないのだけど…。

そして騎乗なので当然コンソールなんてものも無いし、レバーをグイっとしてランプが順番に点灯って演出も、無い。
基本パイロットは「しがみ付いてる」のだけど、作中手元を見せないアングルばかりでグリップがあるのかどうかすら不明。
一応差し込んだ後のキーの握りの部分が掴めそうな気はするけど、作中それにしがみ付く描写は自分が気付いた限りでは、無い。
特に気になるのが女性キャラ陣で、ペンネもサンラータンもヨウカンも、女の子座りでちょこんと乗っかってるだけって姿勢。
ゾイジェネのコトナみたいな搭乗スタイルはエロいとしてNG入った?
これはこれで可愛らしくて結構なんだけど、いざアクションが始まると振り落とされないか見てるこっちが妙にヒヤヒヤする。
ってか実際よく振り落とされます、男性キャラも。
そういうコンセプトなら、ゾイド同士で顔付き合わせてる上でパイロットがポカポカ殴り合うシーンがあって然るべきだと思うのだがそれも無い(富野だったらやってたろうなぁ)。
特に「あれ?」と思ったのがOPが変わってサンラータンがキャタルガに乗ってるシーン。
初代のムンベイ&グスタフ的ポジションなんだけど、シートや背もたれすらない状態でとても何日も移動できるように見えない。
要は移動してる範囲が・世界が狭く感じ、※の印象を強める結果に。

そうそう、女性キャラ陣といえば乗るゾイドが悉くムシ系(しかも3人中2人が毒系)なのは何なんだ、スタッフの趣味?w

そして、これはどう見ても悪手だと思うのだけど、後半パイロット不在のゾイドが活躍するシーンがありまして。
もうこうなってくると「わざわざ危険なマネして騎乗する意味無いじゃん」っていう…。
人間は安全な場所から指示出せば良いってことになってしまって、デジモンの逆を行ってる感じ。
果たしてこれってゾイド?と思わなくもないけどメーカーがそう言ってるんだからそう。

けどここまではまだ良いんだ、ターゲットを既存のゾイドファンだけでなく新たに開拓するため思い切った方針転換も時には必要でしょう。
ただ、その…キャラやストーリーがねぇ…。{/netabare}

感想{netabare}
辛いのがまずキャラクター。
主人公アラシのデザインがキメェ、ルンピカちょん切りたい。
頭にバナナの皮乗せてるのなんて些細に思えるキモさ、この衝撃は“ウェブダイバー”以来かも。
“ヘボット”のネジルは気にならなかったのにアラシはなんでこんなにキモく感じるのだろう?
そして覚醒すると片目に炎が灯ってさながら“ブラックロックシューター”、いやこれも元ネタ他にあるのかも知れんがもうそうとしか見えん。
いっそのことエンディングにブラックロックシューター歌わせれば逆にバカ受けしたのにそこまでの思い切りも無い。
特に片目に灯る炎の作画を頑張ってるのか、コマ数多いのか、キャラの顔に馴染んでなくてこれは最終回まで見続けても慣れることがありませんでした。
更にアラシは覚醒すると性格変わったり見た目が成長するでもないのに声のトーン落とす演技をしててすっごい違和感、ここら辺デジモンの進化を意識したのかなぁ?
というか随所にデジモンっぽさを感じる、それに関しては後述。

で、ストーリーに触れるととにかく1クール目がキツい。
上記のゾイドの変更点や主人公のキモいデザインを乗り越えても、内容が更に篩にかけてくる。
1年放送の長丁場で主人公が成長する内容なので、最初は「成長前」ってことで(精神を)ゴミ虫状態にするのは分かるけど、そうであっても身勝手が過ぎる上にそれが“何故か”(=脚本家に保護されて)上手く行きずぎる。
それに輪をかけて敵のデザインや行動がフザけてて、視聴意欲をゴッソリ削ってくるのはなかなか凄い。
そんなのが1話や2話だけでなく何話も続く。
ガノンタスの献身っぷりだけが救い。

マシになり出すのは1クール目終わってベーコンが死んでから。
「なろう主人公もビックリするレベルで何をやっても結果的に上手く行く」主人公が、ようやくその行いで犠牲者を出してしまう。
とはいえシュプリーム団の誰からも責められることは無い。
一人くらいはアラシをブン殴って欲しかったけどこれが今風ってことなんだろうか。
そしてデジモンでいうところのスカルグレイモンorメギドラモン(間違った進化)キター!!と思ったらあまり引っ張らないのね。
その後ダラダラと話は続いて…ペンネやサンラータンは普通に可愛いと思うけどギョーザはちょっとなぁ…妹居なかったらラップで話の腰を折る邪魔な存在(居ない方が良い)でしかない。
玩具を売るために必要だって?あ、はい。

仙人や親父も人間のクズ。
特に親父に関してはギャラガー以下のネグレクトとしか言い様が無いのだけど、ひょっとしてこれは…放送1年以上やるつもりだったのかも?
この「回収しなかったので“伏線”とはいえない意味ありげな振る舞い(実は無意味、あるいは悪化)」が目立ち始めたのは親父登場辺りからだと思う。
まず四天王が最後の最後まで「倒されない」のがどうにも消化不良、後述の「あの時殺しておけば良かったのに」と思わせるばかり。
こんなんだったら1クールごとに1人脱落させるとかして主人公側に「一歩前進した」感を与えた方が良かった気がするのだが…最終回なんて在庫一掃セール状態だったし。
本当は二年目以降に順次リタイアさせてく予定だったのかなぁ?と。
「やり方は違えど目的は一緒なのでまた会えるだろう」としてチームを一旦離れる展開もデジモンっぽさを感じる、がロクに回収することなく都合よく合流。
そもそも上記※で書いた様になーんか「世界」が狭く感じて、作中「この世界は広いんだ」と言われる度に違和感を覚えた。
最たるものは「デスメタル帝国」で、帝国と名乗ってはいるけどその所在地は不明で国民が生活してる首都らしきものも無い…なんじゃそりゃ?
規模としては「世界」は関東平野くらいで、山賊が帝国を自称して暴れてる程度な印象。
そして主人公達は関東平野の中をグルグル回ってただけ、そりゃ一度別れても簡単に再会できるし仙人の居る遺跡(高尾山なんじゃないかな)にすぐ戻って来れたのも納得。
デタラメ情報流した仙人が悪いんじゃん、っていうのも打ち切りだと思えば納得。
ミミガーがなんであんなに歪んじゃったのかの説明が無いのも納得。
デスメタルキーが実用量産されて大変だ、と思ったら大して大変にならなかったのも納得。
ヨウカン加入が遅すぎるしこれといって親睦深めるエピソードも無いままマブダチになるのも納得。
セカンドギアが他のゾイドに無かったのはどうなんだろ?これも玩具展開の事情?

ってことで、折角辛い1クール目を乗り越えてマシになったと思ったら、今度は「後で回収すると思われる意味ありげな出来事」の散りばめがされ、それの雑な回収を見せられるという展開に…。
ベーコンの霊魂なんて「これどうやって回収しよう?」と困ったスタッフに都合のいいアイテムとして扱われてた気がする。
とはいえ、どの時期に1年で終了と言い渡された(仮定)のかは不明で、ひょっとしたら結構後半だったりして。
そう考えると一概にダメとも言えず、むしろよく纏め上げたというべきなのかも?
…って、視聴者はどこまで事情を汲み取る必要があるんだか自分でも分からなくなってくる。

但し最終回、テメーは駄目だ。
洗脳解くことが出来るならタイガーもっと早くに出ろよ、アンキロ犬死にじゃないか。
ってかパイロット無しのゾイドがそこまで活躍できるならもう無理して人が乗る必要無いじゃん。
それと「一度デスレックスから落ちたギャラガーをそこで踏み殺しておけば被害はもうちょい抑えられた・ひょっとしたらデスレックスが懐いてた」ってのはどうなん?
これは全体に対しても言えることだけど、敵に情けをかけた結果被害が拡大する展開が多い、ってかそのパターンで話を引っ張るのが多い、四天王なんか全部コレ。
「殺してしまったらデスメタルの連中と同じだ」と見逃した結果「あの時殺しておけば良かったのに」と思わせちゃう展開って…どうなのよ?
打ち切り(仮定)でそこら辺ちゃんとケジメつける話が描けなかったのかも知れないけど、かけた情が仇となる話を見させられるのは結構苦痛でした。
最終回はそれが集約された出来と言っても良いかも?
特に最後の最後、他の四天王が服役してる(ってかアラシの親父も服役させとけよ)のに、ドレイクがのうのうと旅に出るってなんやねん!!
そこは頭丸めてお勤めするところじゃないんかーい!
最近“さらざんまい”見た影響ではなく、それが最低限だと思う、欲を言えば孤児のガキに「父ちゃんの仇~」とか言われて刺し殺されるエンドくらいして欲しかった。
48話でミソギを済ませた気分か?
そんなんで償える程度の世界ならやっぱり「あの時殺しておけば良かった」って意思(説?)が強化されてしまう、スタッフはそれがお望みか?

ところで見てた最中、どことなく初代デジモンっぽさを感じてたのだけど、初代デジモンスタッフ(西園悟)はゾイドジェネシスのスタッフでもあったらしい。
で、ゾイドワイルドがゾイドジェネシスを含めた前作までのゾイドシリーズを否定した作り(それ自体は構わないのだけど)になってて…ん?あれ?
自分でも混乱してるんだけど、西園を超えようとしつつ西園の後追い・劣化コピーに勤しんでるような歪な感じに。
ワイルドライガーの最終形態もメギドラモン→デュークモンだし(ってこれテイマーズだった)。
う~ん、やっぱり本来やりたかったことがあって、だけど打ち切りで中途半端になってしまったって考えるのが自然のような?
もし続きが作られるようであれば…今作の不満部分を解消する内容をやってくれると有難い。


話は変わってアニメーション・画面作りについて。
ゾイドがCGなのはいつもの通りだけど、今シリーズはパイロットが騎乗してるためゾイド全身を映す時はキャラも画面に入ってしまう。
結果としてゾイド搭乗中はキャラもCGになるのだけど、それで起きる違和感を抑えようとした苦労っぷりが伺える。
要はロングでキャラの表情を見えないようにしたり、ゾイドとキャラの接触箇所を見せないようにしたり、搭乗中キャラのズームアップ&ズームバックはしない。
とはいえ結局やることは格闘戦だし、派手なアクションをさせると「キャラが落ちないのが変」ってなってしまうため、気にならないようにかそもそも一緒の画面に入らないアングル選びが多い。
逆に言えばそれが制限になってて、挑戦するのは良いけどまだ時代が早すぎた予感。
いや凄い頑張ってるんですけどね。
片や音楽は…途中で切れる演出は悪くないハズなのに、多用しすぎて安っぽいモノに。


総評としては、初代ゾイド見よう、ジェネシス見よう(スラゼロとフューザーズは好みが別れる)。
とはいえホビー系としてメーカーから無茶なオーダーされてアニメ制作側としてはこれが精一杯だったのかも知れない。
あそうそう、脚本に「赤尾でこ」がやってる回があります。
好きでも嫌いでもなく、そもそもノーチェックだった脚本家だけどアニコレで評価高くて「お?」と思ってたのだけど、実際担当した回は悪くない。
(ってか経歴wikiってみたら確かにスゲーや。アデューレジェンドのOP今でも歌えるでよ)
というか…あれ?ペンネ・ヨウカン当番回ばっかりやってるんだけど…そういう担当だったのかな?
脚本でいえばジェネシスで浮いてた「ふでやすかずゆき」も関わってるけど随分大人しくなった印象。
ってか1話1話はそんなに悪くないんだ、全体を通すと「あれ?」って感じで(最終回除く)。
お勧めできる作品じゃないけど女の子の活躍だけ見たいのなら赤尾でこ担当回のみ見るのはアリかも知れない。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

ベーコンが~

てか、アラシ以外はほぼ食べ物の名前がキャラ名なのに最初笑ったw

ベーコンとか…櫻井さんだからちょっと見ておこうって思ったら、すっごくカッコ良くて、なのに死んじゃった時には見るの断念しようと思ってた。
”櫻井”おまかせ録画設定しててずっと録画されてたから最終回までずるずる見た。

死んじゃったって信じられなくて、絶対復活するって最後まで信じてたんだけどな~><

ていうか最終回はおまかせにひっかからなくて別に録画してたんだけど、見てたら台詞は無いのにめっちゃ登場してた~^^

やっぱりちょっとうるっときた~。ベーコン一押しだったので、ラストに出たのは嬉しかったけど切なかった。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0
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