レストランで漫画原作なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのレストランで漫画原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年03月29日の時点で一番のレストランで漫画原作なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.1 1 レストランで漫画原作なアニメランキング1位
波よ聞いてくれ(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (398)
1472人が棚に入れました
いやあ~~~~ッ、25過ぎてから男と別れるってキツいですね!」札幌在住、スープカレー屋で働く鼓田ミナレは、酒場で知り合った地元FM局のディレクター・麻藤兼嗣に失恋トークを炸裂させていた。翌日、いつものように仕事をしていると、店内でかけていたラジオから元カレを罵倒するミナレの声が……!麻藤はミナレの愚痴を密録し、生放送で流していたのだ。激昂してラジオ局へ乗り込むミナレ。しかし、麻藤は悪びれもせずに告げる。「お姐さん、止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」ミナレは全力の弁解トークをアドリブで披露する羽目に。この放送は反響を呼び、やがて麻藤からラジオパーソナリティにスカウトされる。「お前、冠番組を持ってみる気ないか?」タイトルは『波よ聞いてくれ』。北海道の深夜3時半、そしてミナレは覚醒するッ!

声優・キャラクター
杉山里穂、藤真秀、石見舞菜香、山路和弘、大原さやか、石川界人、矢野正明、能登麻美子、島田敏、浪川大輔、内山昂輝
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

言葉のプロレスに溺れよう

原作未読


素朴な疑問で道民はなんというか…ヒグマと常に闘ってるんでしょうか?これと『ゴールデンカムイ』を教科書にすると私みたいな内地もんは勘違いしそうです。


北海道ローカルFMの破天荒DJ顛末記。その子はスープカレー屋店員兼務の素人だよな1クール。
視聴動機は社会人モノだから。絶対数が少ないのでたいていはチェックするようにしてます。未成年モノばかりで世間ズレしてく自分に恐怖を覚えるのでこういうので歪みを矯正してる(つもり…)。

…なんて言ったところで歪みが矯正されるケースはほぼありませんね。本作の場合は主人公鼓田ミナレ(CV杉山里穂)が破天荒すぎるため自分に置き換えづらかったりします。
ただし…芝居は凄い!通常台本の3倍くらいのセリフ量をこなされてたんじゃないかしら。速い・多い・間も完璧。これを拝みに視聴してもいいんじゃないかしら?と推薦です。
基本的に会話劇でアニメーションとしてどうかは微妙。実写向きかと思ったのですが、ミナレのマシンガントークを再現できる若手の女優さんがパッと思い浮かびません。配役も中堅の実力派ならびに吹き替えに軸足おいてる方々で固め、わき役も含め声優の演技が素晴らしいです。久々に声優項目に5.0を進呈しようかと思ってます。

それ以外は意見がばらけそうな仕様ではありました。

 ・ミナレのエキセントリックな性格
 ・第1話アバンの某実況
 ・光雄(CV浪川大輔)
  etc…

メリットはデメリットと表裏一体。クセの強さは魅力でもあり遠心力でもあります。
12話使っての物語の畳み方も唐突と言っても意外な展開と言ってもどちらともとれそう。何が言いたいかっていうと視聴していてもわりとフワッとしていて視点を落ち着かせるポイントを探りにくいのです。マシンガントークに乗せられて最終回までイケて、最後に背筋伸ばすといったところでしょうか。


ちなみに私は後述2点を理由に評価高めです。
未視聴の方は演技目当てで手を出してみる価値はあると思います。キャラへの共感や物語の面白さなどはなんとも言えません。私みたいに貴重な社会人物件ということに価値を見い出しても良いでしょう。1クールで綺麗にまとまった感はあるのでサクッと。そんな一品です。



※評価高い理由(ネタバレ)


■フィクションを楽しむ フィクションに本気を出す


パンとカレーの夢空間「VOYAGER」とはミナレの勤め先。リアリティとフィクションについて店長とミナレの関係がその後を物語っている気がします。
味もさることながら店舗のコンセプトと売上実績からして店長は正しい。バイト風情(ミナレ)は言うこと聞いてコンセプト守れ!って話です。“夢空間”すなわち“フィクション”が大事であり、“楽屋ネタ”すなわち“リアリティ”はダメよという店長のスタンスです。
一方的に店長が正しいかというのも難しいところで、ミナレが客にさらっと内輪話を暴露したらウケたりもするわけです。「実際はこうだよ…」みんな好きでしょ? それにポン・デ・ケイジョ(ブラジルのパン)出すならボサノヴァ(ブラジルの音楽)かけろよ!のミナレの独り言は即却下されましたが整合性の取れてる話です。

{netabare}フィクションを大事にせーよ{/netabare}

とこの作品は言ってます。これある意味リアリティ重視の時代と逆行してるように見えませんか。

例①恋愛番組
パンチDEデート('70年代)⇒ねるとん紅鯨団('80年代)⇒あいのり('90年代)⇒テラスハウス('10年代)
:徐々にくっつくまでのプロセスを見せる仕様に…

例②プロレス
全日本⇒新日本⇒前田⇒総合格闘技⇒???
:リアルファイトへと嗜好が変化…

行き着く先は『トゥルーマン・ショー(米映画'98)』ですかね。仕事なんかでもそうですけど「大事なのはファクトだ」は耳タコです。ともすると架空≒嘘と取られかねない昨今。そんな架空≒フィクションを疎かにすることでの弊害だってもちろんあるんですよ。それはこちら↓

 {netabare}イノベーションが生まれません{/netabare}

も一つ!みんな企業家になるわけでもありません。そんな一般人が陥りがちなこと

 {netabare}他者への配慮に思いが至りません{/netabare}

想像しなくなりますもんね。もちろんそんなの昔からあることで、現実と虚構の区別がつかずドラマの役柄を理由に有森也美や裕木奈江をバッシングなんてのはあったので一概に今がしょぼいとは言いませんよ。しかしながら今の時代に『川口浩探検シリーズ』の企画が通るとは思いません。
さて…長くなりましたがもうお分かりでしょうか。

{netabare}第一話アバンはフィクション(想像力)礼賛物語を宣言する号砲なのです{/netabare}


見誤るとふるいにかけられます。まずはここついてこいよと我々は試されます(たぶん)。
ラジオは音だけ。聴覚や視覚から受ける情報をもって判断/理解するのがコミュニケーションとするなら決定的に情報が不足してます。不足した分を補うのは想像力ということになるのでしょう。
少しだけ脱線。テレワークのWEB会議で事足りると無自覚な経営者や上司のみなさま。非言語コミュニケーション領域は直のコミュニケーションでやりとりする情報量の3分の1くらいです。このへんのケアを怠ると生産性が著しく低下しますのでご注意くださいませ。

 {netabare}・羆(ヒグマ)を前にお悩み相談
 ・光雄殺したったの振り返り{/netabare}

供給する側はひたすらバカ真面目に作り上げてます。そして大事なこと

受け取る側は{netabare}面白がって敢えて乗ってみる。{/netabare}

いわばお互いの信頼関係に寄って立つプロレスみたいなものです。対戦相手同士だったり選手と観客間だったりの暗黙の了解で許される空間。「あれってイカサマなんだぜ」と言う程野暮なことはないでしょう。ラジオDJとリスナーの関係に距離の近さを感じるとしたらこんな理由なのかもしれません。
ある種、思考のトレーニングを兼ねておりまして、相手の知識量に合わせての言葉遊びを試したくなってきます。不遜ながらこのわたくしもレビューでそんなネタやボケを投下してたり(笑) おもろいかどうかは別にして、反応があればお互いニヤッとしてるんだろうなぁと思いながら日々楽しんでます。

 {netabare}客「光雄さん見つかりました?」
 ミ「せんだと相田、どっちのですか?」{/netabare}

 {netabare}麻「シセル光明という芸人を知ってるか?」
 ミ「聞いたこともありません。なんすか?その司馬懿を走らせそうな人は」{/netabare}

{netabare}「せんだみつおと相田みつを」「生ける仲達を走らす」これ知らなければポッカーンです。こうして間髪入れずにボケられるミナレの頭の回転は速い。
さらにそれを受けて「そら相田じゃん?騙し取られたっていいじゃないか。人間だもの」とか「あまりふざけるなよ。なんなら泣きながらお前を斬るぞ」とか被せてくるなら一気に仲良くなれそうです。このへんはノリよ。{/netabare}


なお、なんだかんだ“リアリティ”や“整合性”を作品評価では重視してます。
本作の場合、フィクションを大真面目にやるプロレス的なところがあって、極度のご都合主義や心情推移の胡散臭さで感じる“リアリティの欠如”とは根本的に違いますよということだけは強調しときます。



■だからこその最終回

二つあるうちの一つで時間を要してしまいました。残りひとつは短めに。
主旨は「フィクションを大事にしよーぜ!」だったとします。そこを底流に作品そのものも虚虚実実な世界観を保って最終回に突入してました。

{netabare}だからこそリアルでラジオ媒体がめちゃくちゃ活躍する最終回が映えるのです。謎の感動の正体は振り返ってみるとこれでした。{/netabare}

{netabare}そして大変失礼ながらやや忘れかけてた“北海道胆振東部地震”にスポットライトをあてた功績も大です。たしか日本初の“ブラックアウト”だったなぁとか、セイコーマート大活躍だったなぁとか、これで『はねバド』一週とんでたなぁとか、札幌在住の知人が「でも星が綺麗なんだよ」と言ってたのを思い出しました。{/netabare}




ラジオは斜陽媒体です。しかしながら本来の魅力と重要性に気づかせてくれました。
まさに『aranami』(OP)に抗ってる者達の『pride』(ED)の物語。そんなメッセージを作品から受け取ったような気がします。



視聴時期:2020年4月~6月 

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2020.06.26 初稿
2020.09.03 タイトル修正
2021.03.05 修正

投稿 : 2024/03/23
♥ : 61
ネタバレ

じょせふん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

杉山里穂を知れ!

【詳細はこちら】
{netabare}http://reviewiroiro.livedoor.blog/archives/6454022.html{/netabare}

【メインキャスト】
{netabare}鼓田ミナレ‐‐杉山里穂
麻藤 兼嗣‐‐‐藤真秀
南波 瑞穂‐‐‐石見舞菜香
久連木克三‐‐山路和弘
茅代まどか‐‐大原さやか
甲本 龍丞‐‐‐石川界人
中原 忠也‐‐‐矢野正明
城華 マキエ‐‐能登麻美子
宝田 嘉樹‐‐‐島田敏
須賀 光雄‐‐‐浪川大輔{/netabare}


【キャスト②】
{netabare}沖 進次‐‐‐‐内山昂輝
中原 芽衣子‐‐新井里美
城華 享‐‐‐‐伊藤健太郎
鼓田 信‐‐‐‐さかき孝輔
鼓田 唯‐‐‐‐美名
柏木‐‐‐‐‐佐藤友啓
阿曽原 律子‐‐鬼頭明里
女性客‐‐‐‐美名
受付嬢‐‐‐‐矢尾幸子
熊‐‐‐‐‐‐丸山壮史{/netabare}


【キャスト③】
{netabare}光雄の彼女‐‐‐田野アサミ
師匠‐‐‐‐‐‐丸山壮史
ほどこん‐‐‐‐佐藤友啓
おきゅうほん‐‐丸山壮史
ふらかん‐‐‐‐斎藤寛仁
警察官‐‐‐‐‐斎藤寛仁
老刑事‐‐‐‐‐黒澤剛史
加工豚‐‐‐‐‐龍田直樹
加工猿‐‐‐‐‐田中正彦
アナグマ泰三‐‐丸山壮史{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 10
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

こじれた自分を言語化して取り戻す

北海道札幌にて、スープカレー店勤務の素人女性が、
ひょんな事から、深夜ラジオパーソナリティとして語り始める、
同名コミック(未読)のアニメ化作品。


【物語 4.5点】
一見、無秩序に脱線しているようで、
形式化し硬直化したシナリオでは解明できない、
人間の本性が暴かれる事象に肉薄し、
その本質の一端を表現することに成功している。

まだ比較的、解放区の自由が残る深夜ラジオにて、
主人公が本音を言葉にして、発信することで、
自らも変化し、周囲の人間や、視聴者にも影響を与えていく。

主人公周辺の人物相関図丸ごと呑み込んだ構成により、
ラジオ局から遠ざかることもしばしばだが、
巡り巡って、人間が自分の言葉で語る
深夜ラジオの意義深さ、面白さを再認識させられる。


【作画 3.5点】
ややクセがある。

標準レベルの人物作画、背景美術に、
まだら模様のフィルターを通すことで質感を出している。

際立つのは目の描写。
特に強調された眼球の影が円形になったり、周囲に散ったり……、
伸縮自在に動き回って、口ほどに物を言う瞳を表現。


正直……最後まで馴染めなかったですw
原作準拠なのかなと思いきや、
漫画では特に瞳の影は描き込まれてないそうで……。

あとは終盤、ラジオドラマの、{netabare} 目ん玉飛び出す描写{/netabare}とか気持ち悪かったですw


【キャラ 4.0点】
主人公のミナレだけでなく、
周囲の登場人物たちが皆、語り上手な本作。

普通は語り明かせずに、胸の中で鬱屈して腐敗していくであろう諸々が、
ユーモアで味付けされてスルスルと口外される様には、
こじれた自分の上手な吐き出し方のヒントが詰まっています。

常識的には意味不明な奇行の結果としか見えない惨状も、
ここまで赤裸々にぶちまけられれば、
そういうこともあるかも。人間だもの。
と思わず首肯しかねない、危険な口車が道内の至るところで回っていますw


ただ、この物語はフィクションで(中略)実在のものとは関係ありません。
とは言え、全国のミツオへの風評被害が激し過ぎる感w


【声優 4.5点】
主人公ミナレ役の杉山 里穂さん。
ミナレの台詞が台本の多くを占める本作にて、
長台詞も、編集によるツギハギに頼らず、
一気に収録することで、トークの勢いを表現。

噛まずに喋り続ける主人公の才能を再現できて、
尚かつ、同じ北海道出身で……。

限られた適材の起用がハマる。


そんなミナレをラジオ業界に誘い込んで、玩具にしていく?
麻藤役の藤真 秀さんや、
ヒモ男の光雄役の浪川 大輔さん。

この辺りの男性ボイスには、言い方は悪いですが、
高性能な詐欺師の香りが漂っていますw


ここは瑞穂役の石見 舞菜香さんの癒やしボイスなどで一息付きたい所ですが、
彼女にしても、心に深い葛藤を抱えており、キャストもそこを好演して来る。

本作には、都合が良いだけの癒やし系や萌えキャラはおりません。
この道内には、支笏湖(しこつこ)の如く深い人間がいるだけですw


【音楽 4.0点】
劇伴は岩崎 元是氏が、各種無茶振り展開にも対応。

無茶と言えば、ラジオドラマの収録シーンにて、
効果音を、思いも寄らない道具と、音の出し方で対応する、
昔ながらのやり方の再現も印象的。


OPはtacicaの「aranami」
計算通りに行かない人生に立ち向かう人々を、
地元北海道出身のバンドが、分っているフレーズで後押し♪

EDは遥海の「Pride」。他に挿入歌もあり。
フィリピン人の父と、日本人の母を持つ「言葉を歌で伝えるアーティスト」の
メジャーデビューシングル。
力強い歌声と歌詞で、呼吸のように間違いを繰り返す人間に
立ち上がる勇気を与える。

J-POPのR&B界隈に、また凄い歌い手が現われました。


【感想】
本作を観ていてふと、
学級崩壊を、書き取りと音読で立て直したクラスの話題を思い出しました。

昨今の、読み書き軽視の教育現場においては、
自らのモヤモヤした感情を言葉として表現できず、
怒りとしてしか発露できない児童が多々見受けられるとか。
それらを放置すれば、崩壊するのは自明の理。
そこへのケアこそが重要なのだとか。


こんがらがった自らの心情を客観的に語るだけでも、心は随分軽くなる。
本作はラジオパーソナリティの題材を通じて、
他では中々お目にかかれない語り方の一例を示して、
心の棘を抜いてくれるような安心感がありました。

私にとっては、このシーズンでも、
本作を視聴している時が、一番、心が落ち着いていたように思います。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 39

79.5 2 レストランで漫画原作なアニメランキング2位
食戟のソーマ(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1256)
7465人が棚に入れました
下町の定食屋の息子・幸平創真は、家業を手伝いながら、父・城一郎を越えるべく料理修業に励む日々を過ごしていた。

中学校卒業後は家業を継ごうと考えていたが、城一郎は店を数年閉めると宣言し、海外へ行ってしまう。

そして創真は、城一郎の命により、超名門料理学校「遠月茶寮料理學園」の高等部に入学する。

そこから創真は持ち前の料理のノウハウを駆使して料理人として成長していく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、種田梨沙、高橋未奈美、石上静香、花江夏樹、小野友樹、櫻井孝宏、茅野愛衣、内田真礼、村田太志、小林裕介、大西沙織、中村悠一、能登麻美子、子安武人

yuki さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なぜこの人たちはすぐ裸になるんだろう

面白かったです!
とにかくお腹がすくアニメでしたw
OPのオムレツがすごいふわふわでもうおいしそう(゚q゚*)
と、ウキウキで観ていました。
ああ、そんなこと言ってたらお腹がー


さて、本作は料理を主軸にキャラクターたちがバトルしていきます。

主人公は情報に入れていたよりもそこまで完全完璧ではなく、
ほどほどに苦戦している場面もあり試行錯誤してるさまは見応えありました。

作ってみようかなあといったものよりも、
どちらかというと本格的な料理が多かったように思います。
ああ、そういうものがあるんだね、といった感じで楽しむような。

物語に関しては王道でしたが、熱い展開も多く先も気になり、個人的に満足。
後半は個人個人にスポットが当たって、中々に楽しめました。

ただ、あれですね。
この世界の人たちはすぐ裸になるんですよねw

美味しいという表現方法がなぜか裸になり悶えるわけです。
始めは違和感しかなかったw
EDでも裸だし、逆にもう突っ切ったなー
と思いだしたころにはもう慣れてきまして、
この世界ではこういうもんだと麻痺しちゃいましたが。

この部分に違和感を感じる人は観にくいかもしれませんね。
ただ、慣れてしまえば絶対楽しめるはず!


2期も決定しているみたいですし、楽しみです。
料理バトルが好きな方、王道な展開が好きな方はぜひ。


では、最後に。
ハイ、せーの、おそまつ!(っ´∀`)っ

投稿 : 2024/03/23
♥ : 14

Britannia さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おあがりよ!

■1話視聴で感じた事
過去作品で良く見る食後のオーバーリアクションとか
正直グルメアニメに興味なかったので1話で切ろうかと思っていた・・・
が!
次回予告の「名門料理学校」って所が引っかかったので継続視聴してみた。

■結果
視聴続けると
3.0⇒3.5⇒4.0⇒4.5
右肩上がりに面白くなる、切らないで良かった。

緊張感もあってシナリオが面白い。

■感想
ジャンプならではのバトル物ですが
題材のグルメ「食戟」が新鮮

例)特殊なバトル物(知略戦)の『DEATH NOTE』的な新鮮さを感じた。

『HUNTER×HUNTER』のグルメハンターに特化したアニメの様だw
少年誌のエロだったり色んな要素が入っていて人気があるのが解りました。

キャラの絵も綺麗、料理も美味しそう
全話見て一番好きなキャラ

水戸 郁魅「肉魅(にくみ)」ちゃんが可愛い

美味しく頂きました
御粗末!

投稿 : 2024/03/23
♥ : 21

るるかん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

もっと観たいね~

毎週楽しみに観ていたソーマが終了とは・・・残念です。
 
料理に関してはとても本格的なレシピがあるんでしょうね。どれも食べたことがないから味は想像もつかないが、なんだか美味しそうって思える演出だったし、画も綺麗で文句なしでした。
 
登場人物はいっぱいいたけれど、キャラの個性が見事にばらばらで、描きわけもしっかりできていて感心しました。男性も女性も魅力的に描けていて全く飽きませんでしたね。
 
3クール目観たいです。楽しむには最高の作品です。アニメで続きが観たいっていう人は私だけではないと思います!!

投稿 : 2024/03/23
♥ : 31

65.0 3 レストランで漫画原作なアニメランキング3位
リストランテ・パラディーゾ(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (188)
1141人が棚に入れました
舞台はイタリア。田舎からローマに出てきたニコレッタは、リストランテ『カゼッタ・デッロルソ』を訪れる。それと言うのも、幼くして両親が離婚し、母親が再婚する為に祖父母に預けられたニコレッタは、自らの再婚の為、成人するまで娘を置き去りにした母を恨み、彼女の再婚相手がオーナーを勤めるリストランテにやってきた。娘がいることを知らない母の再婚相手に、全てを話そうと機会を窺っていた。

そこで、ニコレッタは何とかオーナーの店『カゼッタ・デッロルソ』の見習いとしてに働き始めたが、そこは従業員全員が、老眼鏡着用が必須の紳士という店だった。老眼鏡紳士が目当ての女性客で連日予約でいっぱいのリストランテだが、ニコレッタもサント・クラウディオ・パラディーゾが気になり始める。

声優・キャラクター
折笠富美子、山野井仁、立川三貴、黒田崇矢、喜山茂雄、西松和彦、上田燿司、七緒はるひ、渡辺美佐、乃村健次、沢海陽子、岡和男、木村はるか、中原麻衣

もちすい さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

こんな店があったら行きたいよ

恋愛ものでもあるけれど、主軸はリストランテを舞台にした群像劇。
ストーリー展開で魅せるというよりも、あくまでキャラクター主導の深みのある落ち着いた雰囲気のエピソードが描かれます。

日本人だと考えられないような「こんなおじさん(おじいさん?)いないよね」っていうキャラばかりなんですけど、なにせイタリア人なので、イタリア紳士はこんな感じなんだろう、と勝手に納得してます。
ともかく、みんな素敵で温かくていい人ばかりなので、作品全体の雰囲気が、なんだか妙にほっこりと温かみがあります。
こういう人間関係っていいなって思います。

ちなみに、この母子関係については、あまりにもひどい母親だけど、娘はそこまで恨んでいるわけでもなく、健全に育ってるみたいだし、あくまでこの2人の間には大きな問題もなさそうなので、常識的に考えてどうこうとか言うのも野暮なコッツミじゃないでしょうか。

実写ドラマのような、アニメっぽくないアニメですが、おそらくこれを実写で日本人キャストでやってしまうと色々と胡散臭くなってしまいそうで、実写ドラマとアニメーションの良い部分を合わせたような作品だと思いました。

万人受けはしなさそうですが、この手のジャンルはアニメ作品だとあまりないので貴重だとは思います。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 10

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

こんな素敵なリストランテがあるなら今すぐ行きたい

ローマにある小さなリストランテ「カゼッタ・デッロルソ」を舞台に
老眼鏡着用で50歳以上という採用条件を満たしたシェフ、ソムリエ、
カメリエーレ達と、生き別れた母親を訪ねてやってきた二コレッタが繰り広げる、
しっとり落ち着いた全11話の群像劇。

OP、EDとも音楽&映像がおしゃれ。
キャラデザは作品のサムネの雰囲気とは違い、もっと繊細で表情豊か。
ローマの石畳の街並みや名所の数々も美しく、
登場する料理やドルチェもすごく美味しそう!
お店に到着するまでの路地を、歩いてる人の視点で映したカメラワークは
子どもの頃から大好きだった人形劇を観るときのような期待感があって良かった。

それと色彩設計がお見事! シーンごとのインテリア、小道具、
人物が着ている服の色などの配色の調和がすごくとれていて、
こういう部分に拘った作品が好きな自分としては、
それだけでもかなり気に入ってしまった。
観ている人が、作品の中で一緒に寛げるような感覚になれたとしたら
きっとこの色彩設計と、穏やかであたたかい物語の流れと口調のせいだと思う。

主な登場人物が、それぞれ個性豊かな初老の紳士7人っていうのも珍しいし
まさか彼らの癒し効果がこんなにあるとは想像したこともなかったよ(笑)
老眼鏡かけたおじさん?加齢臭が・・なんてそんなイメージは一気に消え失せ
「ローマの紳士は適度な色気も感じさせつつ、何をしても絵になってカッコいい」
「イタリアの男はスーツ姿でジェラート食いながら歩いていてもカッコいい」と
友人からさんざん聞いていたが、この作品でもそれはまさにその通りだった。
もちろん、アニメだからなおさらそう見えるのだろうけど。

歳を重ねた人にしかない奥行き、落ち着き、品の良さ、やさしさが
何気ない会話や動作、立ち居振る舞いから滲み出ていて、
自分も50代になったら、こんなふうになっていたいものだと真剣に思った。
今の自分がこのままいくと性格的にはクラウディオかフリオに近い感じだけれど
ルチアーノみたいなクールな渋さに、すごく憧れる。

スピード感ある展開や号泣するような感動はないけれど、じんわりホロっときたり、
日本だとジメジメになりそうな展開も、意外にさわやかだったり、
ちょっとしたイタリア語会話や日常のあれこれが学べたり、たりたりイタリア~ノw
リストランテが舞台にしては調理風景のシーンが少なかったけれど
その分、人物描写やストーリーに焦点を絞っていたのも特徴。
それでも、今すぐローマに飛んで、このお店に行ってみたい・・
そう思わせてくれる作品だった。

メガネ紳士萌えの人はもちろん、落ち着いた作品が好みの人や
寝る前にほっこりしたいなって時にもオススメだ。

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ここでちょこっと余談を。

イタリアの場合の飲食店の分類は、以下のようになります。

■リストランテ・・きちんとした食事ができる高級レストラン

■トラットリア・・リストランテよりは気軽に行けるやや大衆的なお店

■オステーリア・・ワインが豊富な居酒屋や郷土料理の店的な位置

■ピッツェリア・・ピザがメインの軽食屋

■バール・・カフェ。コーヒーやお酒、軽食向き

■ビッレリア・・ビールとおつまみが出される店

■パスティチェリーア・・お菓子やケーキの店。

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ちなみに、イタリアの中でも特に北イタリアは、男女とも歳に関係なく仕事を持つ人が多く
共稼ぎも当たり前なのだそうだ。
それでカトリック教という宗教上の理由と、離婚しにくい法律のおかげで
離婚率もかなり少ないらしい。しかし、その一方で結婚に拘らない同棲は多く
浮気も多いとか・・・さすが色男の多いイタリアというべきか(笑)
でも自分が知ってるイタリア人夫妻は、いくつになってもアツアツで
始終当てられっぱなし。ですw

投稿 : 2024/03/23
♥ : 31
ネタバレ

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

老眼鏡をかけた紳士が饗する、リストランテ 「カゼッタ・デッロルソ」にようこそ。

イタリアのローマが舞台の群像劇。

主人公は若い女性で老眼鏡をかけた老紳士に囲まれる。


男が見るもんじゃないなと思ってたら、落ち着いた雰囲気と穏やかに流れる音楽が視聴継続に結びつけてくれました。

子供の頃に両親の離婚で祖父母の家に居たニコレッタが上京し、母のいるローマへ着いた場面から物語は始まります。

この作品に出てくる老紳士たちの自己紹介をするシーンで、「この中で誰が一番モテるの?」と主人公のニコレッタが
聞きます。イタリアの男らしい瀟洒な答えが帰ってきて、これは大人の男を楽しむアニメだと理解しました。

思わず笑ってしまったシーンが、
{netabare}
クラウディオを押し倒す肉食なニコレッタ。クラウディオも憂いた表情で「やめて下さい・・」って・・(笑)

自分が女性だったら楽しいんでしょうね。力も年齢も上の男をソファーに押し倒して表情を曇らさせるなんて、この上
なくトキメクでしょう。乙女モードに振り切ってニコレッタ(20代女子)に感情移入全開でいけば余裕(錯乱)
{/netabare}

若い奥さんを貰ったイタリア男に、歳の差ってどう?と聞くと、あまり気にならないとサラリと返したり・・
なんてセクシーでスマートなんでしょうか・・・。日本人の男性ならしどろもどろで言い訳するでしょう。

イタリアと日本じゃ恋愛観が違うので、恋して家庭を放り投げる事があまり珍しくない空気が“らしい”です。
ニコレッタの母であるオルガが、恋する“じゃじゃ馬”さんなので、ダメな母親かな?と思ったらちゃんとお母さん
してました。日本と違い恋愛に対して陰鬱さがなくて好感が持てます。母と娘で同じ女性同士なのもあるのかも。

最終回まで傾斜のあまり無い展開ですが、温かい空気感と温かい人とのつながりを描き続け物語は終わります。


一部抜粋して・・

4話冒頭。
(↓こんな雰囲気です。一応伏せます)
{netabare}

(雨音が聞こえる店内で。。。)

カウンターに座る 憂いた表情の女性。

常連であろうその女性に
コーヒーを出すカメリエーレ。

“ありがとう”と受け取った女性が、
いつもと違う味に顔を上げる。

「お疲れのようですから、
少し濃い目にしてみました・・違いましたか?」

心遣いを受け女性は
“美味しい”と顔を綻ばせる





離れた席でオーナー夫妻が
そのやりとりを聞き、微笑する。

「傘がなくて良かった」
 
「ん?」

「長居する理由になるわ」

「・・そうだね」


(静寂に包まれた店内に、雨音だけが鳴り響く。。)


{/netabare}


あくまで日常のほんのスパイスとして恋愛を描くことが「リストランテ・パラディーゾ」の最大の魅力かと思います。


落ち着いてコーヒーを飲みたい午後のおともにどうぞ。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 15

64.2 4 レストランで漫画原作なアニメランキング4位
ピアシェ ~私のイタリアン~(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (99)
383人が棚に入れました
色とりどりの美味しい料理に、甘いドルチェが並ぶイタリア料理店―トラットリア「フェスタ」。
そこでアルバイトする七瀬萌里菜は、今日もイタリア料理のことを勉強しながら、お仕事に励んでいます。
小学生で店長代理の北原マロ率いる、個性派揃いのスタッフたちと一緒に、
トラットリア「フェスタ」は、皆さまのご来店をお待ちしております!

声優・キャラクター
千本木彩花、米内佑希、阿座上洋平、日笠陽子、八代拓、五十嵐裕美

oxPGx85958 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

小粒の佳作

大傑作の『斉木楠雄のΨ難』(2016年)と『まちカドまぞく』(2019年)の間に監督の桜井弘明が手掛けた作品ということで手を出してみました。5分枠の短編で全12話。

トラットリアでアルバイトをする女子高生を主人公にした、変な人々が出てくる職場ものというありふれた題材。話の中身は重要ではなく、ひたすら『斉木楠雄のΨ難』や『まちカドまぞく』にあった演出・演技とタイミングのセンスを楽しむべき作品でした。私としては大満足ですが、短編であることもあって万人には勧めにくい。

主人公を演じる千本木彩花はこれまで特にいい印象がなく、事務所に不自然に推されているなていどの感想を抱いていたのですが、本作を見て、たしかに地力があるということがわかりました。

トラットリアの他の男性スタッフたちは、私が普段見ないタイプの女性向けアニメに多く出ている新人らしく、本作の早口のセリフ回しをしっかりとこなしていて好印象。

これらの新人を、日笠陽子と五十嵐裕美という中堅がサポートするという構成が見事に機能していて、全体としてストレスなく見られる楽しいシリーズでした。

毎回歌詞と歌い手が変わるエンディング曲が面白かった。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 3

59.6 5 レストランで漫画原作なアニメランキング5位
実験品家族 -クリーチャーズ・ファミリー・デイズ-(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (91)
361人が棚に入れました
マッドサイエンティストの両親に孤島の極秘の実験で改造人間にされた、5人の兄弟姉妹たち(内1人は改造を免れる)がやがて両親と離別、孤島を追われ一般社会へ。
しかし、主人公タニス(兄弟姉妹の末っ子)以外の兄と姉たちは誰一人として現代人の常識を持ち合わせぬ怪物(モンスター)だった。。。
タニスと4人の改造人間兄姉は人間社会との齟齬やギャップと直面、自分たちの特異能力という秘密を隠しながらも、受け入れてくれる運命の人を求めて「ふつうの家族、本当の家族を創りあげる」為、運命の旅を始める。。。

声優・キャラクター
杉山里穂、早見沙織、森なな子、生田善子、浪川大輔、多田野曜平、雨蘭咲木子、笹本優子、立花理香、堀江一眞、久保ユリカ

やまだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

★4/ 天衣無縫のタクティクス

2周目

「オレたちは"普通"じゃねえ。
だがそれが何なんだ。
そもそも何でオレたちがオマエに合わせて
"普通"にならなきゃなんねぇんだ?」

・適応と自意識の物語
情動を操作出来ない獣人、長兄スノー。
異形の双子、長女アシスと次女アイスリ。
感情を喪失したテレパス、三女スイシ。
"普通"の暮らしに憧れる天才少年、末弟タニス。

とある事情から兄弟5人の暮らしが始まる。
改造人間だとバレてしまえば普通の生活は絶望的。
タニスだけは人間だが世間知らずのただの子供。
生活していくには周囲の大人の協力が必要不可欠。
自覚的でない4人の態度は反発から無関心まで様々。
大人に不信感しか持ち得ないあてのない兄弟5人。
周囲の大人と触れ合うのち彼らの出した答えとは…

子供に見せたい少年マンガの王道だと思う。
そのためストレートにご都合主義バリバリ。
敵役はしっかりヘイトさせ、
外部はまんべんなくにべもない。
味方は何故か全力で優しい。
それが何か?
文芸作品じゃないんだからいいじゃない。
解釈の余地は少なめにして、
主題にまっすぐ目を向けさせる。
わかり易い作品って悪くないと思うんだけどな。
どこにフォーカスしてるのかっていう点が
改造人間設定を用いる事でわかり易い作品。
OPED共に名曲。
EDは実はほぼ静止画なんだけど、
そこに気付かず見入ってしまうくらい
仲の良い5人に癒やされます。
全てのカットが素敵過ぎる。
中でも5人が並んで歩くカットはマジで素敵。
大好きな作品です。

・"明鏡止水"早見沙織
可憐な美少女から○○ガイまで様々な造形のアニメキャラクターをフルレンジでこなす早見沙織。天性の声質を持ちながらもパブリックイメージを次々と覆す努力の人でもある。語彙力ゥ…と言われようが"透明感"という単語がこれ以上似合う声優はいまい。どの作品を見ても一発で彼女とわかる声だが、これはどんなキャラをやっても同じになるということではない。"強そうに見えて弱い"から"弱そうに見えて強い"まで実に変幻自在だが、曇りなく透き通る声の存在感はやっぱり早見沙織そのものだ。

・温和な支配者
本作で早見沙織が演じる長女アシスが素晴らしい。アシスは身体改造により知能の発達はそれほど…と言った設定と樹木人間のイメージから想像される温和な性格。声を荒げる事は無く終始おっとりふんわりとした発話である。ビジュアルを見れば誰でも早見沙織の起用を想起される黒髪ロング美少女のアシス。声だけでなく演技力にも定評のある早見沙織を怒号も絶叫も号泣もしない終始温和なキャラクターに起用するというのは、この情報だけなら勿体無いというかオーバースペックとも感じられる。だが作品を視聴すれば早見沙織の存在感は間違いなく本作には不可欠であると断言出来る。特にタニスとアイスリの衝突により不穏な空気に包まれる場面が多いのだが、樹木人間という設定のためなのかアシスは全ての場面において一切動じない。(アニメではそこまで深刻な表現はしていないにしても)緊迫した現場でヘタすれば自分に矛先が向くようなトボケたツッコミを入れるアシス。他の兄弟達と違って展開に対するエンジンにもトリガーにもならず傍観者の様な態度に見える事すらあるアシス。早見沙織の卓越した演技でなければ、間違いなく違和感バリバリで「何言ってんだコイツ」になり作品自体の評価もまるで違っていたであろう。樹木人間というマンガ設定を自然と受け入れてしまい"アシスならそうなんだろうな"と思わせる凄まじいまでの説得力。

この温和なだけに見えるアシスへの配役は偶然かもしれないが、黒髪ロングキャラに似合うただ声が柔らかいだけではこなせない難しい役だと思う。感情こめた"セリフ"だけが声優の本領ではないのだと知りました。場の雰囲気を変えてしまう"空気"の演出という1流の技を見せてもらいました。声優の名前を積極的に覚える気がない私が"覚えてしまった"唯一のお方。




初見
現代の日本では絶対産まれないベタベタな設定とストーリー展開。私は好きです。天才少年と改造人間の兄弟達のドタバタ日常たまにシリアス。

香港の漫画を中国の会社が制作したらしい。各話15分程度。日本の高品質アニメに慣れた目でみると簡単に酷評出来る程のバランスの悪さが目立ちます。アジア圏での制作による文化の違いからの表現の違和感、人によれば嫌悪感まで感じる方もいるでしょう。韓国ドラマとかで文化の違いに苛つく人は絶対ダメでしょう。

時間短い割に各話に前回のあらすじの補完と次回予告に「絶対見てね♪」とあるので児童向け作品のような印象。現代の日本のクリエイターならとても恥ずかしくて書けないようなベタな昭和の少年マンガみたいな設定。ドタバタ日常劇のキャラの非常識さを改造人間の個体差で担保。特殊能力を持つ子供達が人間社会をどう生き抜くのかといった描写はMARVELやDISNEY、PIXAR作品に通じるものがありシリアス回がそんな感じ。

長男/スノー/犬と人間のハイブリッド
長女/アシス/ 樹木人間
次女/アイスリ/クモ人間
三女/スイシ/テレパス
次男/タニス/未改造だが遺伝と教育にて天才児

ちなみに上記説明は原作参照(タニスは表記無し)
スイシはWikipediaでは読唇術との表記だがアニメはどう見てもテレパス。作品内では読唇術って単語すら出てない。読唇術表記レビューはWikipedia見て未視聴で書いたんでしょうね。


タニスは英才教育で両親が喜ぶ程の才能を獲得したが他の4人は改造の影響で知能の発達がそれほど見込めない。よって兄弟内でのリーダー役は自然とタニスになる。それゆえ少し傲慢なところもあり、特に勝気なアイスリとは衝突が多い。両親のいた研究所から出て子供達だけで街で暮らすハメになった5人。兄弟が改造人間であることがバレないように"普通"の生活を目指し奮闘する"人間"タニスに対して"改造人間"の4人は…。

基本ドタバタ日常ギャグ、時にシリアス展開。
特にアシスアイスリ姉妹のシリアス回が大好物。
この設定ならこういう話が見たいという期待にベタベタで予想通りの展開で応えてくれます。この回は多分スタッフも好きで作画もキレイです。子供向けなのでそこまでエグい描写ではないですが。

OPEDはどちらも素晴らしいですが、作品自体の品質は酷評しようと思えばいくらでも出来ます。

せっかくの設定も活かしきれてないです。
作画もわりと崩れます。
脚本も全然詰めが甘いです。
ご都合主義も物凄いレベルです。

原作からして狂った設定の割にライトな作風なので日本ウケは悪いでしょう。原作はマンガを読んで育った人が書いたマンガって印象。コレやりたかったんだな、この展開にしたいからこの設定にしたんだなってのが凄くわかり易い。この設定なら呪われた運命とか改造人間の悲哀とか憎しみとかそういうのが足りないのでダメとか言われそうですが、コレはどう見ても本筋はドタバタコメディです。海外作品にあまり触れてない方はオススメ出来ないですね。


それでも私はお互いを思いやる5人が大好きです。
特に早見沙織さんのアシスが良い。
EDの5人が並んで歩いてる絵は本当に素敵。
技術はともかく原作への愛を凄く感じる作品です。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 15

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

家族のお話

マッドサイエンティストの両親によりクリーチャーにされてしまった兄や姉達と1人の天才少年が織りなす家族の物語。
この作者は外国作品との事ですが中々面白く明るく楽しい作品になっています。
人間だろうとクリーチャーだろうと血の繋がった家族には変わりのない事で互いに家族思いで見た人が家族っていいものだなぁ〜と思える。そんな作品だと私は思いました。
アニメ自体は短くかなり見やすくなって絵も可愛らしい雰囲気もあり家族で見ても楽しめます。
ラストはお互いに家族であるからこそ、大切であるからこその言い合い。
確かに人とクリーチャーに違いはあるのかもしれない…世の中、家族を大切する人は多いけどそんな当たり前の事が出来ない人だっているのもまた事実、そんな人と立ち寄りも私は実験品家族の方が本当に家族らしい…そう思える作品だったと思います^ ^
良い話しもあり、笑いもあり、是非一度見てみてください。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 10
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