中学生おすすめアニメランキング 280

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月26日の時点で一番の中学生おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.0 1 中学生アニメランキング1位
僕の心のヤバイやつ(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (325)
1084人が棚に入れました
市川京太郎は殺人にまつわる猟奇本を愛読する、重度の中二病男子。同じクラスの美少女・山田杏奈をチラチラと見ては、ヤバめな妄想を繰り返していた。 そんなある日、山田が市川の聖域・図書室にやってくる。一人だと思い込み、大口でおにぎりを頬張ったり、機嫌よく鼻歌を歌ったりと、思うままに振る舞う山田。予測不能な行動を繰り出す姿に、市川は徐々に目が離せなくなっていき……。

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

私が好きなあなたを、あなたが好きなあなたを…。ビスクドールとの比較論。

 ビスクドールになんの恨みもないが、本作の方がずっと個人的には良かったと思うので比較して論じてみようと思います。その方がわかりやすいし、話しやすい。


①主人公


 本作の主人公の市川はちゃんと拗れている。五条くんは拗れていない。市川は正直イケてないがよく見るとショタ可愛い。五条くんは普通にイケメン。


 この差は大きくないようで重要である。現代の主人公に相応しいのはやはり前者だろう。壮絶な哀しき過去…とかなくても陰キャなのが今のアニメのデフォルト!。ぼっちちゃんがウケてるのを見れば明らか。


 それでいて惚れた女の為に誠を見せてこそ男!。凄ぇ奴が凄ぇ力を見せつけてモテモテなんて脳死的にアホな人間観である。能力が凄くなくても、イケてなくても、他人の為に身を投げ出し恥をかいても助けてくれる。こういう人間こそリスペクトに値する。暗い陰キャでも根は真っ直ぐ、これこそ現代的な理想。


 市川が拗らせているのも、近づくなアピール全開なのも、イソップ童話の「酸っぱい葡萄」の如く自分を誤魔化すための合理化だったと自己分析できて、それを突き破ってくれた山田に対する心からの感謝…というのもイイネ。私の尊敬する礼司先生も仰っていたが、「一番のヒーローは俺自身であり、お前ら自身だ。だって今までちゃんと生きてたじゃん」の境地に着地することはなかなかできるもんじゃない。


②エロ


 この手の作品でラッキースケベは必須であり、作者がエロだからというより(まぁ、それもあるだろうが)マナーのようなもんだろう。ビスクドールは直接的な裸のエロが多いが(ギャルという時点でねぇ)、本作には裸はあんまりない。しかし、エロくてシコい(市川もちゃんとシコってるのが正しい)!。間接的にスキンシップなエロ、胸だけじゃなく、脚やうなじや髪といった複合的な味わいを出せてる。山田もムチムチ過ぎないが、個性ないしなヒロインでもない絶妙な地点に立っている。


③ヒロイン


 ビスクドールに代表される「オタクに優しいギャル」は流石にご都合主義感が凄い。しょせん軽いラブコメだからリアルじゃない駄目!なんて言わないが、いくらなんでも作中のリアリティーラインの上での「本当らしさ」は必要だろう。読モやってるようなバリバリの美人ギャルが、実はオタク趣味でコスプレイヤーというなら多かれ少なかれ葛藤が生じるだろうし。あと、やたらセックスアピールするくせに実は純情で…とかもうアカン。


 それに対して本作の山田は丁度良い感じに着地しているように思えた。基本良い意味でアホというのが上手く作用してるし、オタクに寄せてなくても惹かれ合うのが納得できる流れができている。ちゃんと多面的に描けているのが偉い。


キャラ属性とか趣味といった表面的な類似性に固執するのは変形した自己愛に近い。相手の自分と違うところに惹かれ、関わっていく内に「僕たちは似ている」に気づいていく流れこそ他者を愛するということではないだろうか。
 

 メインな要素を比較分析するとこんな感じだろう。他には般若様演じるお姉が実に良い。こういうトーンの般若様は久々だが、やっぱりメチャ上手いな。正直お姉の話も見たいくらい。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 33
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

観た後にじんわりくるラブコメの名作

[見終わって・・]※最終話感想は一番下です。
初回感想にも書いたけど、1話の時点では単に捻くれてる陰キャがすごくかわいい女子に翻弄されるみたいなギャグ多めのラブコメなのかなって思ってました。
でも、それだけじゃない不思議とじんわりしたものが残る感じが気になっていて。
それは二人のココロの機敏がとても丁寧に描かれていたから。
音楽も良かった。OPもEDもいい曲で合ってたし、じわっとくるシーンで流れる静かな曲がじんわり度をさらに上げてくれるみたいなところも好きでした。あとkarte・・の演出も。
話が進むごとにどんどんとこの作品世界にはまっていって、最終話での {netabare}「告白」で1話の市川くんの気持ちが分かる構成とか、もじもじしてた市川くんが最終話の「ありがとう」の声がはっきりしてて成長がわかるところなど{/netabare}細かく描かれてるところも素晴らしいです。
これ、ラブコメの名作だと思う。(私感動すると簡単に名作・傑作認定しちゃうんですけどね)
途中から原作読み始めて、アニメ1期は4巻あたりまでで終わりましたが、8巻読んで絶対ここまでアニメ化してほしいって思ってたので、2期決定のアナウンスはすごく嬉しいです♪
2024年1月からみたいでとても楽しみです♡

[初回感想]※各話の感想は下にあります。
中二病でちょっと屈折してる中学生の市川京太郎(いちかわきょうたろう)。
同級生を殺すヤバイ妄想をしたりするちょっと大人しい子だけど、最近クラスメイトの山田杏奈(やまだあんな)のことがなぜだかとても気になっている。。
で始まるお話。

市川くんのヤバイ妄想で面白いことになったり、山田さんにドキマギするような話なのかなーと予想しながら視聴開始。。

天然でマイペースな山田さんの行動に色々と気をまわしすぎて振り回される市川くん。。
・・みたいな展開が多くて充分面白いんだけど、それだけじゃない魅力も感じて。

市川くんのココロの機敏が丁寧に描かれていて、コメディ多めのラブコメなんだけど、観た後に不思議とじんわりくるものが残るみたいな・・

静かな音楽とともに各話の終盤に表示される「karte・・」の演出も抒情的で好きです♡

ヨルシカのOP「斜陽」もいい曲ですね♬
大雪海のカイナのOP「テレパス」も良かったですけどこれも作品に合ってて好きです♪

原作未読だったんですが、友達に面白いよと勧められて読んでみたらすごく面白かったです♪
これ、ぜひ原作8巻までアニメ化してほしい!!
でも1クールじゃ無理なので2期に期待・・かな。

以下、各話の私が印象に残ったシーンです♪(視点がちょっとズレてるかも。。)

karte 1「僕は奪われた」
{netabare}山田さんが載ってる雑誌を買ってしまった市川くん。
でも実際に山田さんのページを見て、知らない女性を見てるみたいに感じてどうでもよくなってしまうシーン。
こういう細かい感情の機敏を表現してるとこもいいかも。
他の男の子に連絡先を聞かれそうになった山田さんを助けようと自分の自転車を投げてしまうシーン。
こういう一見極端なシーンも、思春期の子の衝動みたいなものを感じる演出かなと。
・・なんて単にギャグ演出なだけかもですけどw{/netabare}

karte 2「僕は死んだ」
{netabare}山田さんに血のメイクをしようとしてドキドキしてしまい、少ししか付けられなかったシーン。
市川くんの鼓動のような静かな音楽とちょっと輝いて見えてる山田さん。。
山田さんが無邪気に撮ろうとする二人の写真に驚く市川くんの表情と「karte・・」の表示。喜ぶ市川くんの心の声。
こういうココロの機敏を描く演出、すごくいいです♡{/netabare}

karte 3「僕は抱きしめたい」
{netabare}ケガをした山田さんが気になって保健室についてきた市川くん。
泣いてる山田さんと一緒になぜか泣いてしまう。
自分があげた女の子のイラストを大事に持ってた山田さん。
そして違和感を感じていた自分の気持ちに気づいて・・
karte・・の表示の仕方も良くて相変わらずじんわりきます。{/netabare}

karte4「僕は心の病」
{netabare}山田さんにボールぶつけてしまった子とそれを心配して見守ってくれる子のやりとり。
こういう心配してくれてまっすぐに気持ちを伝えてくれる友達がいるっていいな。「なっ!」
市川くんと山田さんの自転車二人乗りシーン。
山田さんに情報処理部に入ろうかな・・と言われた市川くんのドキドキすぎる気持ち。
「変化を恐れるタイプだね」と言われてココロのどこかに変わりたいって気持ちがペダルを踏む力を増していく。。二人で交換するパピコもなんかかわいい。
あとマックで出会うシーンも職員室出てからのシーンとかもじんわりきて好きです♡{/netabare}

karte5「僕らははぐれた」
{netabare}下校時の雨のシーン。
市川くんのカッパを借りてコンビニに傘を買いに行く山田さん。
カバンを忘れてるのに気づいて雨の中、山田さんをおいかけて・・
二人それぞれの気持ちが甘酸っぱくてたまりません。。
ドキドキ照れる市川くんの「チョコミントがな~!!」がかわいい♡
この雨のシーンが気に入って、何度も見ちゃいました!{/netabare}

karte6「僕は溶かした」
{netabare}1話の頃と比べるとよくわかるけど、市川くん、山田さんと結構普通に話せるようになってるよね。
私がじんわりくるシーンでだいたい流れてる音楽がじんわり度をあげてくれて好き♪
今回は自分の好きの境界線について市川くんが悩み考えるシーンが良かった。{/netabare}

karte7「僕らは入れ替わってる」
{netabare}"好き"の境界線
自分と山田さんのジャージが入れ替わって、自分のことよりも山田さんを心配する気持ち
山田さんが出演する映画への興味よりも、映画に出演する山田さんのことが聞きたい気持ち
山田さんが出演する番組であまり注目されてないことに思わず安心してしまう自分に嫌悪感を抱く気持ち{/netabare}

karte8「僕は夢を見た」
{netabare}三者面談待ちで、山田さんが注意されたのにつられる市川くん母かわいい♡
山田さん、すっかり好き好きモードですねー💛
karte7の感想にも書いたけど、市川くんって行動がイケメンなんですよね。
とまと子さんが書いてた、山田さんが市川くんを見つけた物語ってところ、すごく納得です。
風邪を引いた市川くん家に訪ねていく話は見ててすごーく甘酸っぱい気持ちになりました💕{/netabare}

karte9「僕は山田が嫌い」
{netabare}ふぅーーーーーーっ。。
今回もすごく良かった・・原作読み直したくなっちゃいました。
冷たくてぶっきらぼうだけど、実はすごく優しくてたまに可愛くて不器用で・・
それって市川くんのことだよね。
しつこい男を振るために利用されてたと思い込んだ市川くん・・
追いかけてきて泣く山田さんを見て自分の気持ちに気づく。
大好きなのに手に入らないから嫌いになる理由を探してしまった気持ちに。。
ED「数センチメンタル」を聞きながら、ちょっとうるっときちゃいました。
恋にまっすぐで初々しい気持ちがとても尊く感じたから。
漫画の良かったところが自分と同じだった時のすごく嬉しい気持ちも。
わざと本を忘れてくる山田さんと震える手でライン交換する市川くん、どっちもかわいいです♡{/netabare}

karte10「僕らはゆっくり歩いた」
{netabare}市川くんは決して鈍感なわけじゃなくて、むしろ気遣いができる子なんだけど、山田さんが僕なんか好きになるはずがないって思ってるし、期待してがっかりして傷つきたくないって気持ちが強いから臆病になっちゃうんだよね。
手をつなぎたいけどきっかけがないから、一緒に紙袋の持ち手を持ったりする山田さんもかわいい♪
かわいいって言ってほしくて仕方ないとこもw
二人で見たイルミネーション。そして電車で手をつないで。。
そのまま手をつないで無言でゆっくり歩くシーンを見てる私の♡もヤバかったですw{/netabare}

karte11「僕らは少し似ている」
{netabare}東京と秋田。
電話越しに同じ月を見たりしてシンクロする嬉しさ。すごいわかる♪
わんこの代わりにお手をして、そのまま手をつないだり、市川ごしにマフラーとったり。
手を離されて残念がったり、おみやげのキーホルダーもらって嬉しくて飛び跳ねたりとか。
恋する女の子の細かいしぐさがよく描かれてますねー♡
先輩くんから山田さんのLine教えてって言われてちゃんと断れたのはえらい!
自分の気持ちを初めて声に出して、無性に声が聞きたくなって。。
はぁー。恋っていいものですねー。{/netabare}

karte12「僕は僕を知ってほしい」
{netabare}初詣で待ってた山田さん、黒っぽい服着てたのは市川くんの好みに合わせたのかな。
相変わらずの二人+市川くんのお姉さんのやりとりにニマニマ。。
中学受験に失敗して心に鎧を着てしまい、そんな自分を正当化するために殺人関係の本を読み漁って、学校が嫌いだったあの頃。
でも山田さんと出会って、山田さんがどんどん好きになって、他の子たちとも普通に話せるようになって。
だから山田さんに感謝してるし、大好きだからもっと自分の素のままの気持ちを知ってもらいたい。
・・もうこんなん見せられたらキュンキュンして泣いちゃうでしょー(ノД`)・゜・。
「告白」した後、気持ちが通じ合った照れみたいな微妙にぎこちない二人の描写とかも良きです♡
ED「数センチメンタル」を聞きながら、余韻に浸っちゃいました。。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 38
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

【最終】ちゃんと「『僕ヤバ』という作品を観てる」という満足感がある

【レビューNo.65】((最終レビュー)初回登録:2023/6/18)
コミック原作で2023年作品。全12話。
何かでこの漫画が面白いって紹介されてて、原作買うか一時期悩んだんだよな。
(結局この時は「青年少女よ、春を貪れ。」を買っちゃたw)
そうこうしているうちにアニメ化されたので、これはラッキーと(^^♪
(まあ「青年少女」はアニメ化の可能性がかなり低いですしね)

(ストーリー)
市川京太郎は厨二病を患う中学2年生で、日々殺人の妄想を繰り広げていた。彼は自分と
対照的な同級生・山田杏奈から見下されていると思い込んでおり、特に彼女を殺したい
と思っていた。
そんなある日、市川が図書館にいると、山田が入ってきて突然お菓子を貪り始めたのだ。
「完璧な美少女」と思っていた山田のそのギャップを見て、市川は・・・

(評 価)
第1,2話:「からかい上手の高木さん」を等身大の中学2年生で描いたようなラブコメ?!
 {netabare}・冒頭は厨二病全開・市川のヤバめなモノローグで始まりますが、2話観た時点では上
  述の印象ですね。「高木さん」ってある意味この年頃の「ピュアな部分を純粋培養」
  して作った感があり、そういう純粋な部分でキュンキュンしつつも、中学生の恋愛
  モノとしては、「少々幼すぎるのでは?」という違和感があったんですよね。
  (西方の度が過ぎる恋への無自覚さやからかいの幼稚っぽさetc)
 ・その点この作品は、(厨二病患っているからではなく)しっかり中学2年生を描いて
  いるのかなって感じました。{netabare}例えば発育のいい女子の胸を目の前にした市川ですが、
  ・高木さんではそもそもそういうシーンが皆無
  ・通常のギャグアニメでは、ラッキースケベ扱いの演出
  → 本作ではいけないと思いつつも、興味には抗えない的な微妙な少年の心を上手く
    描いているなっと。
    他の男子のエロトークもあるが、その描写もある意味「年相応の健全な男子」ら
    しさがあって、個人的には「高木さん」より好感が持てるかな。
 ・またここまでは、まだ明確に「恋心」を自覚していない市川ですが、
  「殺したい対象」→ 「つい山田の言動が気になってしまう」→ 「陰で山田をフォ
   ローする行動をしてしまう」→ 山田の無自覚の行動に「(2話タイトル)僕は死んだ」
  って感じで、心の移ろい加減が「中学2年らしく丁度いい」という印象ですね。{/netabare}

・市川と山田のキャラがしっかり立っている
 (市 川)
 {netabare}・市川は下手するとイジメの対象となりかねないキャラですが、クラスではモブ的立ち
  位置を確立しているらしく、それなりにクラスメートともコミュニケーションも取れ
  るようで、妄想以外は思ったより普通の子って感じですね。
 ・でも妄想力はたくましく結構重度な厨二病。物語の多くはこういう「厨二病的なモノ
  ローグ」だったり「心の中の突っ込み」であったりするのですが、これが絶妙に面白
  い。声優・堀江瞬さんの好演が光る感じですね。
 ・それに厨二病といいつつも、基本「ヘタレ」なので、現実ではかなり日和る描写がリ
  アリティがあり、むしろかわいさすら覚えてしまうレベルですね。 
 ・また彼を含め、基本不快なキャラがいないこともこの作品よさですかね。
  → 文化際で山田たちをナンパしてくる先輩が登場するが、その先輩は市川のピンチ
    に真っ先に動いてくれた人だったり、それを素直に認めることのできる市川のよ
    さだったりの描写が上手い。
  → 市川自身も山田や空気を読んで他人を庇う行動を見せたりと、その辺りのさじ加
    減が非常に上手く、キモい妄想癖はあるが、あまり不快なキャラと認識しないで
    済む作品になっているのかなっと。{/netabare}
 (山 田)
 {netabare}・山田は美人でスタイルもよくこの年でモデルとして活動もしてる、そして市川のよう
  な男子にも分け隔てなく接してくれる、一見完璧なヒロインです。
  でも、天然でマイペース、そして間の抜けた言動も多く、作品では結構ポンコツ扱い
  されている面もあります。
  つーか作中では、やたらお菓子ばっか食ってる印象なんだよなw
 ・この山田をフォローしてる、しっかり者の親友小林(市川曰く「彼氏さん」)との掛
  け合いが面白く、上手く互いの良さを引き出しているなという印象ですね。
 ・今のところ市川に対し、無自覚に「近すぎる距離感」を取ることが多く、それに対す
  る市川の反応を愛でるというのが、作品の基本フォーマットになっています。{/netabare}

 他のレビュアーさんも触れていますが、
 ・制作会社:シンエイ動画
 ・監督:赤城博昭
 ということで、どうも「高木さん」のゴールデンコンビらしいです。なので(原作のこと
 もあるが)「高木さん」っぽい作品というところも、なるほどって感じですね。
 上述の通り、個人的には「高木さん」の年不相応の「ファンタジー感」がちょっとと思っ
 ていたので、今のところ本作の方が私好みかなっという感じですね。

 ただ懸念材料が2つ
 {netabare}・これから明確に恋を自覚したら、市川はどうなっていくのか?
  ・彼の成長とともに、厨二病は卒業していくのか?
   → そうなると彼の個性やこの作品のウリがなくならないか?
  まあそうなったとしてもしっかり「等身大のラブコメ」を描いて、「高木さん」との
  差別化は図ってもらいたいところ。
  (所詮「出オチで終わった『高木さん』の劣化版」だったとならないように)
 ・スタートが中2の2学期なのか?早くも文化祭が終わったのだが。
  (1学期に文化祭を実施する学校ってだけなのかもしれないが))
  ・いやいや2話で文化祭が終わる学園ラブコメって前例ないやろ?!
  → 中3に進級させ、進路の問題とかなにか狙いがあるのか?{/netabare}
 この辺は継続視聴で、どうエピソードを進めていくのか今後に注目!{/netabare}

・第3話:巧みな市川の心理描写→転換期となるのか
 {netabare}・冒頭は厨二病らしく、異世界モノ小説の構想を練る市川。キャラデザも考えるのです
  が、ヒロインのイメージはどう見ても・・・
  しかしこれがまさかの伏線で、詳しくは本編を観てほしいのですが、これは構成が本
  当に秀逸だった!! {netabare}→ 市川がついに山田に対する恋心を自覚します!{/netabare}
 ・そして終わり間際の、市川こその気づき
  「山田は僕らより少し大人なんだ」
  この原作者、こういう中学2年らしい心理描写がホント上手いな。
 ・「高木さん」の男子キャラは会話がガキっぽかったので、それへの当てつけではない
  だろうが、こっちの男子は逆に口を開けば「エロトーク」しかしていないんだよなw
  市川曰く「覚えたての言葉をいいたくなるアレか!!」w
  この辺りは今後の課題かな。
 ・今日の市川の名言
  {netabare}「いつの間にか頭の中の虫が下半身に移動している」www{/netabare}

  俗に「3話切り」なんて言われますが、このタイミングで早くも市川の心を動かしてき
  たのは評価。それで来週以降市川に何らかの変化がみられるのかが注目ですね。
  あとラストで山田の心中を察し、市川が隠れた気遣いを見せるのですが、これを山田ら
  しいオチで回収するというw
  こういうところをセットで(緩急をつけながら)この作品らしい色を出してる点は本当
  に見事。全体を通し「『僕ヤバ』という作品を観てる」という満足感がありますね。{/netabare}

・第4話:これが「僕ヤバ」流ラブコメ展開?!
 {netabare}・前回山田への恋心を自覚した市川ですが、「これは恋愛の好きじゃない!」と屁理屈
  をつけては、否定しようとしています。テンプレ展開ではありますが、この辺の描写
  がホント中学2年らしく相応に見えるのは、やっぱり上手いなと感心させられます。
 ・山田はあいかわらず市川との無自覚(?)な距離感で市川をドギマギさせています。
  しかし山田も「実は市川を意識してるのか?!」とも見える描写もあり、ちょっと先
  が気になる展開になってきましたね。
 ・やってることは純情ラブコメっぽい感じで、「『高木さん』に寄せてきた?!」とも
  感じるところもあったのですが、そこは市川と山田のキャラを本当に上手く活用し、
  「『僕ヤバ』流ラブコメ」できちんと差別化できている点は評価。
 ・あと山田の友達周りの話を入れたり、市川姉を登場させたりと自然な感じで物語に幅
  を出してきてる構成もよかったかな。
  (市川姉もちょうどいいかわいさで、弟思いのキャラっぽいのは〇)

 ただ当初の懸念通り市川の「毒」が薄まってきたような・・・。まあ薄まるなら薄まる
 で、市川の成長と上手くリンクしていけば、それもアリかと個人的には思っている部分
 ではありますが。
 その辺りも含め、来週以降の展開に注目。{/netabare}

・第5-6話:普通のラブコメっぽくなってきたが、中身はしっかり「僕ヤバ」なのはさすが
 {netabare}・>普通のラブコメ展開になり、市川の「毒」が薄まってきたような
  前回そう書いたのだが、どうもそれが本流のようですね。市川が明確に「恋心」を自
  覚した以上、そう展開していくのが必然ともいえるでしょう。
  むしろ市川の世界観が変わったことを上手く視聴者に印象付けている感があり、原作
  者や制作スタッフの技量を評価したいところですね。
 ・それでいて、キャラの特徴を生かした「僕ヤバ」らしい小ネタギャグがテンポよく入
  っくるなど、きちんと作品の色が出ていて、やはり原作者の上手さが際立ってますね。
  (例えば、市川が山田から借りた漫画を仰向けで読んでいると、お菓子の欠片が落ち
   てくるとかw
   それに6話終盤の図書館でのシーンは「恋心×コメディ×2人のキャラ描写」を同時
   に成立させるという、やっぱこの原作者天才だわw)
 ・山田も市川を意識してるのかなっという描写が多くなってきて、ちゃんと2人の恋の
  行方が気になる流れになってきているのもさすが。
  高木さんはこの辺り老獪さ(?)があり、普段は西方にそういうそぶりを見せることな
  く接しながらも、不意を突いた西方の無自覚攻撃がクリティカルヒットしてキュンと
  なるところで、中学生らしい純情を見せてくれましたが、山田はその辺り不器用そう
  なので上手く両作品の差別化が図れているように感じましたね。
  (山田ギャグでうやむやにして、視聴者に(いい意味で)モヤモヤさせるみたいな)
 ・男子は「エロトーク」のリーダー格が足立ですが、6話で山田への片思いを市川に打ち
  明けるなど「神崎×原」を含め、サブキャラにもいろいろ動きがでてきましたね。
  とはいえ、足立の話の8割はやっぱり「エロトーク」だったというwww
  しかしそれをきちんと「市川の恋心」に繋げていく流れは、やはりこの原作者技量が
  高いなと感心させられますね。

 なんだかんだいいつつも、しっかり「僕ヤバ」という作品を観てるという満足感は継続
 しており、改めて原作者の技量の高さを感じる作品だなっと個人的には評価。
 ちょうど折り返し地点で、後半どういう形で2人の関係性を描いていくのか楽しみですね。
 あと個人的には定番ながらも、職業見学の「秋田書店」見学で関根の
 「私、漫画には詳しいよ。好きな漫画は、『ワンピ』『ハンタ』『進撃』」
  → 全部別出版社の作品じゃねーかwww
 は意外とツボったw{/netabare}

・第7-8話:他のレビュアーさん「市川は少女漫画の主人公」→ なるほど!!
 {netabare}・順調にラブコメ展開進行中
  市川は主人公なのでモノローグがありますが、山田はそうじゃない分そういう描写で
  心情を表現していくのですが、市川に対する恋心の描写を細かく積み増さねながら、
  8話後半で一気に爆発させた神回となりましたね。でもそれは直接市川に伝わらず、
  → タイトル「僕は夢を見た」
  で、今後に繋いでいくという・・・やっぱり上手いな。
 
 ・細かい描写もさすが
  >市川に対する恋心の描写を細かく積み増さねながら
  これも非凡なんだよな。直接的な2人のやりとりだけでなく、友達の何気ない会話から
  「それ言っちゃダメ!」本人だけがあたふたするような絶妙なラインとか。
  それに「いちごババロア」に代表されるように、その中二加減さが本当に絶妙。
  「原作者は中二恋愛の教祖様なのか?!」と思える程に、程よいラインを突いてくるの
  は脱帽モノですね。

 ・「市川は少女漫画の主人公」はなるほど
  ・他のレビュアーさんの「市川は少女漫画の主人公」という意見が散見されたのですが、
   言われてみれば、なるほどですね。
   前にも書きましたが、市川って結構山田のことをしっかり見ているんですよね。
   そして山田の心情をおもんばかり、彼なりに実際に行動に移すことができるという。
   それを山田ギャグで台無しにされるというパターンもあり、決してスマートに決まる
   わけではないですが、たしかに「山田の王子様」という表現は言い得て妙だなっと。
   (そして陰ながらさりげなくという点がポイント高い)
  ・「言い得て妙」といえば、とまと子さんの
   「山田が市川を見つけた物語」
   「市川→山田」は分かるのですが、「山田→市川」って考えたときあまりピンと来な
   かったのですが、なるほどそういう見方があったのかと!!
 
 原作のよさもさることながら、作画やカメラワーク等さすが「高木さん」で培った制作陣
 って、「高木さん」から明らかに進化してるだろコレ?!
 特にここ一番の見せ場では期待を裏切らない仕事ぶりで、中二の恋愛を描いていても全然
 安っぽさを感じずに目を奪われてしまうという・・・
 最後に7話での市川名言 
 {netabare}「本当に何も変わらないんだな。好きだと分かったところで。」
 「再来年の春、僕は山田と一緒にいられるのだろうか・・・」
 (山田出演の映画公開時期を聞いて){/netabare}{/netabare}

・第9話:1話内での「起承転結」が気持ちいい優れた構成だった
 {netabare}・市川とLINE交換したいが、上手くできない山田から始まり
  ・彼氏さんがナンパイに誘われる。
   → 山田を釣るために利用されている。
  ・それを踏まえて市川も
   → 自分もナンパイからのガード役として、山田に利用されているのでは?
    → 山田に冷たくしてしまう。
  ・その態度に泣き出してしまう山田。
   → 山田はそんな奴じゃない。
    → 嫌いになる理由が欲しかった。
      欲しくてたまらなくても、どうせ手に入らないから。
      一緒にいてどんどん好きになるのが怖いから。
  ・和解して、一緒に帰る。その帰り道に山田に借りていた少女漫画を返す。
   → 山田:続きを明日持ってくると約束
  ・少女漫画を忘れてきた山田。でも明日から冬休み。
 ・連絡を取って続きを渡したいから「LINE教えて」。

 要約すると、市川と山田がLINE交換するだけのエピソードですが、そこまで
 の展開が凄く練られておりホント素晴らしい。
 しかも、待ち合わせの約束をした明日はクリスマスイヴとか・・・
 初見では「少女漫画を忘れたのは、いつもの山田ギャグ」と流してましたが、
 レビュー書くために見返したら →これ確信犯じゃないか?!
 
 それに山田が泣くシーンで使っていたティッシュは、3話で市川が山田のため
 に用意したものでした。あの時は「山田ギャグで気遣い台無しやん!」って
 感じでしたが、まさか市川の仕業と気づき大事に持っていたのか?!
 そうなると、山田はなかななか侮れませんな。
 
 最後にナンパイに利用されそうになった彼氏さんですが、この巧妙な
 ストーリー展開のために、原作者にも利用されていたのか?!
 そんな彼氏さんにも幸あれ(^-^)/{/netabare}

・第10-11話:安定のラブコメ展開。ゆっくりと――でも着実な歩み。
 {netabare}(10話)
 ・山田に仕組まれた(?)クリスマスデートでしたが
  ・陽キャと陰キャの壁を改めて感じ、気が重くなるも
  ・自分の事ばかり考えていて、山田に気を使わせていたのかもと反省し、
   そのことを言葉にして「僕」のことを少し語り
  ・(2人で観る)イルミネーションがこんなに綺麗だなんて初めて知り
  ・帰りの満員電車で繋いだ手を離すタイミングが分からず、そのまま
   「僕らはゆっくり歩いた」の見事なエピソードタイトル回収。

 (11話)
 ・市川は秋田帰省も右腕を骨折したため、トンボ帰り。
 ・借りてたマフラーと漫画を返すため待ち合わせするも、待ちきれないよう
  で、市川の家の近くまで来ていた山田がかわいいです。
 ・マフラーは実は市川にあげようと思っていたもの、(少し迷っていたが)
  市川の秋田土産も無事山田に渡すことができました。
 ・大晦日の夜、コンビニに出かけるとナンパイたちと遭遇。
  何故か関根も一緒にいる。
  そのままファミレスに拉致され、ナンパイから山田のラインを聞かれる市川。
  知らないで通していたが、山田からラインが来て噓がばれる。
  → さらにしつこく迫るナンパイに、Noを突き付けた市川
   → その様子を隠れて見ていた関根が助け舟。「友達なんで家まで送って」
 ・帰り道、成り行きで関根に「山田のことが好き」と話す市川。
  → 「知ってる、めちゃくちゃ分かりやすいからな」と返す関口。
 ・「好きだと声に出して言えた・・・」その高揚感から山田に電話する市川。
  → 新年のあいさつをすると、そこに関根が帰ってきてw
    (山田は友達と共に年越ししていた模様)
  「いつか僕から好きを伝えたい」と決意する市川で締めるという・・・

 そもそも山田とは初詣にいく予定だったのでは?!この後日中にでも行くの
 でしょうか。
 市川はついに「山田のことが好き」だと声に出して言いました。
 そして、それを「山田本人に伝えなきゃ」という思いも。
 原作未読なのでどうなるのかは不明ですが、例えばアニオリ的な市川の「告白
 エンド」という可能性もあるんですかね。
 (告白がアニオリかどうかは知らんけどw)
 話数的には次回で終わってもおかしくないところ。最後どういう形でアニメは
 締めるのかに注目ですね。{/netabare}

・第12話:最後に今一番伝えたい言葉は・・・原作者のセンスに脱帽
 {netabare}・やはり市川と山田は初詣に行くようです。でも市川は先約の家族と初詣
  し、30分後に山田と待ち合わせの計画でしたが、早く来ていた山田と鉢
  合わせw
  → 山田は市川家と合流することに。
 ・そしていろいろあって、山田が市川家に招待されることに。
  市川姉が気を利かせて外出することに(両親もまだ外出中)。去り際に
  「ありがとね、京ちゃんと仲良くなってくれて。それが嬉しいんだ、私」
 ・ドキドキ展開等いろいろあって、市川のアルバムの写真をスマホで撮る
  と帰り際に「今度は私のアルバムを見せるね。」
  → 「それって山田の家に・・・まさかな。」
 ・市川の回想(夢)。中学受験失敗~ボッチになっていく様を思い出す。
  そしてイマジナリー京太郎。
  「本当は曝け出したいと思っているんじゃないのか、心を。」
 ・冬休み明けの登校。朝から山田に出会い、2人きりになり何かを伝えよう
  として、市川は気づきます。
  ・(殺人の本を見て)学校に来れたのはこの鎧があったから。
  ・馴染めなかったのは、これのせいにしてきたから。
  ・そして僕はこれをいいたかったんだよな・・・
  「ありがとう」(暫し抱き合う2人)
 前回は「山田のことが好きいう気持ちを本人に伝えなきゃ」という流れで
 したが、それよりも山田を知り、今まで目を背けていた自分と向き合う勇
 気をくれた山田に今一番伝えたい言葉・・・
 「市川の心の成長」で締めるという、この原作者のセンス脱帽だわ!{/netabare}

(最終)
初めは上述のように「『高木さん』っぽい作品が始まったのか」いう印象でしたが、
・厨二病でしっかり「入り」を掴むと、そこから主人公の心の成長を描き、それ
 に合わせて違和感なく作品を変化させていく柔軟さ。
・市川や山田等そのキャラを活かしたコメディ展開や恋愛模様の描写の巧みさ。
 → 「原作者は中二恋愛の教祖様なのか?!」と思える程に、程よいラインを
    突いてくるシナリオ展開や日常描写の「中二加減」の絶妙さ。
・「高木さん」で培ったノウハウを更に進化させた作画や演出等制作陣の凄さ。
という感じで、競合作品の多いジャンルの中で
「ちゃんと『僕ヤバ』という作品を観てる」
という満足感を毎話得られたのは、ホント賞賛に値しますね。
原作者の技量の高さには脱帽!!「お気に入り」への追加作品、今年の第1号ですね。 

で、2期決定ですね。(2024年1月より)
1期で市川の心の成長を描ききった感があるので、2期はラブコメ全振りみたいな
イメージなんですかね。
2期も「僕ヤバ」らしさを失わない作品を期待!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 28

70.0 2 中学生アニメランキング2位
魔法少女にあこがれて(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (144)
438人が棚に入れました
わたし、柊うてなは魔法少女が大好きなごく普通の女の子☆ある日、変身する力を与えてくれそうなマスコット的なやつに出会って不思議な魔法をかけられちゃった! これでわたしも魔法少女に――と思ったらえ? なにこの格好?悪の組織の女幹部ってどういうこと!?これからわたしどうなっちゃうの~~~!!?魔法少女ファンの心優しい内気な少女がサディスティックに大変身!!?正義と悪の激しい SM プレイ(!?)スタートです!!

わんわんお さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

"解釈違いにも程がある"

きゃぴった萌え声とボンビーのテーマみたいな演出音が流れるギャグアニメ
となってしまいましたが原作はそうではありません
本当に面白い漫画なのでアニメで変なイメージがついてしまう前にぜひ読んで欲しいです
原作厨めいたことを言ってしまいましたが、低評価なのは単純に作品の設定とアニメの演出が噛み合っていないためです

主人公である柊うてなは学校では誰とも絡まずひとりぼっちでご飯を食べているような陰キャで、唯一の楽しみが魔法少女を推すことという極度な内向的オタクキャラです
しかし変身することで内面に潜んでいた狂気、サディスティックでエッチな変態性、優しさ、百合、邪悪さ、色んな他者に対する外向的感情が発露します


何をどう解釈したのかアニメではこれら全ての要素を排除してしまいました

演出面では内に秘めた感情の発露、とくにマジアベーゼの暗黒面が垣間見えるサディストシーンでどうして90年代のようなコメディ演出をしたのか不思議で仕方ありません

演技面もド新人声優和泉風花さんを否定する訳じゃないですが、現状顔と萌え声のみで勝負する彼女はこの二面性のあるキャラを演じきれていません
少なくとも1話では最もアイコニックな面である陰鬱さと狂気を示す必要がありました
(尤も彼女の枠をOKしなければ企画倒れとなっていたんでしょうけど)

うてなちゃんの言葉を借りて解釈違いにも程があると言いたいです
満足度★評価は演出や演技によって物語のジャンルやキャラクター性が歪んで伝わってしまっているので低評価にしてあります

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

やはり魔法少女は素晴らしい…byマジヤベーゼ。久々に円盤商法が輝くとき。

 主役の名前がうてなで、ネイチャこと前田さんが出ている時点で期待作。もこっちっぽい陰キャデザインをここまで良くしたのは素晴らしい。


 アリス登場くらいから作画もテンションも下がっちゃったけど、7話終盤から持ち直しましたね。声優さんもノリノリで、イジり辛い感じに下手とか、アリスちゃんとキウイちゃんの仲良しぶりも良い。こっからの展開が楽しみでワクワクしてきた。


「ラブリーロコ」が聞けただけでこの作品見た甲斐がありました。「イジり辛い感じに絶妙に下手くそだなお前…」byキウイちゃん。それにしても、ウテナ役の和泉さん新人ぽいが才能あるなぁ〜。こんな汚れで才能開花させちゃうと、一発で終わっちゃうか、大輪の花を咲かせるか2つに一つやでぇ。


 全体的に作画が平均的に良しとされがちな退屈な優等生感ある昨今のアニメ業界で、本作は平均より重要なポイントで作画開放するというどちらかというと昔ながらな姿勢で臨んでいて好感がもてる。なにより魔法少女の敵という道に矜持を見せるマジヤベーゼという主役が一本筋が通っているからやる気のない単なるネタエロに堕していない。


 薄っぺらい弱肉強食論を説いてるロードに対して、マジつまんねぇーこの人なに言ってんだろう?というマジヤベーゼの姿勢には、昨今現実にも跋扈しているイキリ逆張り小賢しい勢に対する良いカウンターで心地よい。ロード、実は正体はイキってる小学生とかでも良かったなぁ。久々に2期が欲しくてオラわくわくしてきたぞ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

オリジナルのないエロ2次創作が生み出したオリジナリティ。

 最終回が一番面白かったのが意外でした。ツボに入って声を出して笑い転げました。
(追記 12話で終わりと勘違いしていました。13話がありました。この作品に水着回が意味があるのかわかりませんが、マジアアズールの覚醒が明言されていました。やはり、マジアアズールが真の主役でした。伏線はずっとありましたから、一応これで伏線回収ということで)

 この手の作品は出落ちが多いので本作もそうかなと思っていたら、どんどん面白くなってゆきました。原作未読なので、アニメの制作の力なのか原作の出来の良さなのかはわかりませんが、エロと面白さの相性の良さを最大に引き出した秀作と言えるでしょう。

 それと本作をメタ的に俯瞰した場合、本作はちゃんと構造上「魔法少女もの」の物語になっているのが素晴らしかった。魔法少女に憧れている少女が闇墜ちして、悪役に回る。悪に取り込まれそうになるけど、悪のやり方が気に入らず、3つ巴の対立構造になる。そして、真の悪役である異質な悪意(ヴェナリータ)が次の展開をにおわせる。

 これをシリアスにやろうと思えばそのままダークヒロインものにもなりそうだし、原点ともいえる女児向け魔法もの(プリキュア等)にもなりそうです。つまり本作はプロットがしっかりあります。

 キャラのコンプレックスを使えばテーマの深堀りもできます。悪と正義の仲良しごっこは魔法少女モノそのままです。本作はそれをエロに持って行ったということですね。

 出来がいいので、テーマ的なものを牽強付会できなくはないです。が、それは視点を間違ってしまう気がします。
 本作の優れているところは「魔法少女」というカテゴリーのエッセンスを抽出して、そこにエロのガワをかぶせることによって作品を仕上げているということです。
 オリジナルのない「魔法少女もの」という概念に対する2次創作が、結果的にどんな作品よりもオリジナリティを産み出したという評価が正しいかもしれません。要するに本質を見抜く目を持った人が作り出した作品と言えるでしょう。

 最後のエピソードが特撮怪獣ものの視点でも描けるよ、というのを見せてくれたのもいいですよね。シンウルトラマンでみんなが思った事をそのままやっている感じです。
 いろんなカテゴリーのエッセンスを抽出して、是非、特撮もの、戦隊もの…と続けて欲しいものです。


 作画の評価4が高すぎるのは分かりますが…しかし、ここまで攻めた作品をやり遂げたスタッフへの敬意も込めて。

 



1話 化けたらすごい作品になるかも。推し活の深層にあるリビドーを描いている?

{netabare}  可能性を感じる作品です。明らかにまどマギのオマージュですが、力と引き換えの自らの選択を試されているわけでなく、強制的に魔法少女…のアンチとされてしまうところが秀逸です。

 少女の憧れだった魔法少女をまどマギで少女の欲望・ダークサイドとして描きました。その後「魔法少女特殊戦あすか」「間違った子を魔法少女にしてしまった」等過激さは増して行きますが、いずれも魔法少女側です。この作品はその点で視点が非常にいいです。

 そして、その逆転構造にエロス・リビドー・性癖を入れてきています。これはメタ的な視点で 2次元の魔法少女を愛でるマインドとは?理屈をつけてもエロだろう?という意図が見えます。少女の性の切り売りというのはまどマギのテーマの一つでもあると思いますが、あまりそこは注目されませんでした。

 また丁度今やっている「SHY」のヒロインのメンタルに非常に近いので、正義・悪というよりも、コンプレックスと2面性、承認と立場のような構造になるのかな?という気もします。

 ウテナという名前にも何か意図があるのか?柊の意味は?マギアレコードの方には出てくる苗字みたいですが見てないのでわかりません。花言葉というより棘があるのと冬の字が入るのが重要なのでしょう。

 とにかく1話面白かったです。これは期待枠…と言いながらも、アニメは結構安っぽいので、ほどほどの期待にしておきます。今のところ可能性ですが、化けたら面白そうだなあ、とは思います。出落ち、パターン化ではないことを祈ります。そして、謎の光いる? {/netabare}


2話 放送事故並みの止め絵も、やっぱり面白い。演出力でしょうか。

{netabare}  地上波でもやってるんですよね?今回は随分攻めてましたけど大丈夫か?と思ったら、ATXの他はサンテレビ、KBS、BS11ですか。一応選んでるんですねえ…

 巫女に面…そして○○○○とはマニアックな…古き良き日本の緊縛ですね。

 で、なかなか面白い展開でした。一方的な蹂躙だと飽きるかなと思っていたら、まさかでしたね。ヒロイン?のコンプレックスをエピソードでもっと描いてくれると奥行が増すのですが、まあ、過剰な期待はしませんが、おバカな作品に見えて、妙な何かに引っかかりがありますので、展開に期待します。テーマ的なものが見えてくるのでしょうか?

 それにしても面白さは作画じゃないということでしょうか?ファミレスのアップシーンとか放送事故か?と思うレベルでしいた。5,6秒は動かなかったと思います。一番力が入っていたのがSM雑誌だった気もします。それでも面白いのは演出力なんでしょうか?

 で、1話のあこがれverも見ましたが、謎の光があった方が見やすいかも。どうせこのレベルの作画ですからね。想像を掻き立てられる分で変な効果が出ていると思います。{/netabare}

3話 アニメは予算じゃない。センスと工夫だ。

{netabare} 面白い作品は予算じゃなくてセンスなんだろうなあ…と。本当に面白いです。ストーリーやキャラが秀逸なのはもちろんですしプレイのシーンが秀逸なのはもちろんです。謎の光があっても…というかあったほうが面白いのはすごいですね。
 それだけではなくて、金髪の娘の髪のハイライトが白抜きではなくピンクになっていたり、EDの歌詞がしっとりとSの目覚めについて歌ってたりで、アニメ作りに関していろんなところの工夫がいいですね。

 あるいは原作×制作会社の奇跡のマリアージュかもしれません。

 というか、これが予算があっていい作画だとつまらなくなる気がします。作画のB級感が脱力系の面白さにつながっています。その点では「おにまい」と似て非なる面白さですね。

 3話はちょっと電気ショックプレイだと物足りないかな…と思ってたらアズール…最高です。「うてな×アズール」がいい感じなのが伏線なんでしょうか。

 レオパルトが承認欲求キャラでうてなとの対比で、結構キャラがちゃんとあるんですよね。これが物語の面白さを引き出しています。ところでレオパルトはベットの上で何をしてたんでしょう?自家発電ではなく、エロ系の写真アップでいいねを貰おうとしていた…と見えたんですけど、スマホとかが描かれていなかったので確信がもてませんでした。 {/netabare}


8話 笑いの感情とサディズムは相性がいい。境界線上だから面白い。

{netabare} いわゆる一般と成人の線引きって、考えてみればかなり恣意的ですよね。性癖の多様性を考えれば、単にどこまで見せているのかで考えるのはかなり乱暴です。その線引きに挑戦しているのが本作かなあという気がします。

 変な言い方出すが、大人が見ればこの作品はギャグです。決してアダルトには見えません。魔法少女もののパロディとしてギャグ要素をエロにする、というだけの話です。薄い本の様なニーズでは決してないと思います。

 こういう面白さを表面上の裸体表現の有無で安易に判断することで、どこかでクオリティを犠牲にしているのではないのか?という気がしなくはないです。「お兄ちゃんはおしまい」でも、ある意味本作のベクトルのチャレンジはありましたが、そのコンセプトは本作においてもっと先鋭的です。

「笑い」はサディスティックな感情と相性がいいのは漫才・コントで良く知られています。みっともない、醜い、痛い、そして裸…蔑む心が笑いを誘います。

 なんとなく本作を見ていると「笑いの構造」「エロとギャグ」「ジャンル・規制とは何ぞや?」などと考えてしまいます。見ているときはもちろん普通に楽しんでますけどね。
 要するに本作の「ジャンル」は境界線上ぎりぎりだと思いますが、その境界線が生み出す面白さだなあ、と思います。そこに人間の感情が一番動くポイントがあるのかもしれません。

 それとマジアアズールだけ、妙に内面の深掘りが丁寧ですよね。このキャラがいることで深みがあるように感じているのは錯覚でしょうか?7話最高でした。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18

74.0 3 中学生アニメランキング3位
かがみの孤城(アニメ映画)

2022年12月23日
★★★★☆ 3.8 (109)
318人が棚に入れました
学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。

ある日突然部屋の鏡が光り出し、

吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。

さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、

「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。

期限は約1年間。

戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。

互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。

そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――――

果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?

それぞれが胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

鏡の国の赤ずきんちゃん

赤ずきん、狼、鏡、絶海の城等々。
至る所にファンタジーミステリー要素を散りばめた青春SF作品です。

主要登場人物は中学生の男女7人。
それぞれに何かしら心に秘めているような。
鏡を通して孤城に集められ、鍵探しにより願いを叶える。
その暁には、記憶を失うという。
一見単純だけど、それぞれの想いが交差して気になるストーリーでした。

{netabare}最大の謎は、何故この7人が集められたか。
ラストに明かされるその答えが、意外性のあるものでした。
それはともかく孤城での集いは楽しいようで、次第に打ち解ける面々。
しかし、各人が抱える問題も根深く、己のことは話したがらないようです。

現実世界と孤城との行き来により、様々な事件が発生します。
そんな中で少しずつ互いの素性が明らかに。
そして、タイムリミット直前の大事件。
それは、偶然を装って置きながら、仕組まれたことのように思えました。

記憶の消える直前の、狼さまの「善処する」
その口元がすべてを物語っているのでしょう。
結局、こころとリオンの物語だったのかな。
後味の良い感動に包まれて心地よかったです。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いつだって皆ガラスのハートで狼と戦ってんだ

【物語 4.0点】
アニメ大好き原作者・辻村 深月氏。悲願のアニメ映画化作品。

原作は学校に関しては訳ありな思春期中学生7人らが織り成すSFファンタジー設定ありのミステリー風味の青春群像劇。

ウリの1つである謎解き要素。
アニメファン。特にアドベンチャーゲームの深夜アニメ化作品などを完走した方や、
セリフや作画に醸し出される違和感を捉え考察できる方なら、
割りと序盤でネタは読めると思います。

これを陳腐と感じるかは気分次第なのでしょうが、
私は原作読んだ時、辻村氏は本当にアニメが好きなんだな~。
この作品は是非、実写化ではなくアニメ化してあげて欲しいと好感したので、私にとっても念願の劇場鑑賞でした。


ヒロインの心の葛藤と成長。
孤城の謎の解明と解決。
青春とファンタジーがリンクするのも典型的ですが精巧なプロットで歯車の噛み合わせは良好。

極論、孤城で最初に7人が出会った時に、心を開いて語り合えば1日(上映時間5分)で終わるお話。
だが、それができれば苦労はない不登校生徒。
設定、シナリオの穴となり得る部分も無理に塞がずに、
この嫌なことは嫌だと本音を言えずにグズグズしている感じ。
これこそが青春さと良い意味で開き直り、人間ドラマに仕立てて、
謎と解答の小出しに都合を付ける所が、原作小説の巧みなところ。
劇場版もこの妙味を上手く引き出せていたと感じます。

文量的に映画1本で全編詳述は不可能。
そこは原 恵一監督らスタッフがヒロイン中心に再構成してまとめ上げる。
ただ、私は、できれば1クールの青春群像劇でアニオリ含めて各キャラを掘り下げた構成も観てみたかったとは思いました。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・A-1 Pictures

原作を凝縮した構成上、表情描写で心情を語ることが必須な本作。
キャラクターデザイン・佐々木 啓悟氏(『七つの大罪』など)が設定した瞳も、
相変わらず他者への恐怖などを雄弁に語ります。
不登校生徒らが感じる、押し潰されそうな空気感を好再現し、胸を締め付けて来ます。

この辺りの心の取り扱いは『あの花』などでも勝手知ったる同スタジオ。
ずっと戦ってきたでしょ?とのカウンセラーの励ましが琴線に触れるヒロイン心情への共感も、作画による支援があってこそ。


ファッション、小物にも考察を誘う伏線としての役割が求められますが、そこも上々の仕事ぶり。


【キャラ 4.0点】
ヒロイン・こころ他、孤城の7人は心に触れちゃいけない地雷を抱えたキャラばかり。
その地雷原を惚れっぽいKYも交えて全力で踏み抜く少年がウレシノw彼の言動は物語の起爆剤にも。
起爆剤と言えば、“願いの鍵”は如何にも裏切り者を出しそうな火薬庫設定。
そこも7人の心の扉の開放率から考察すれば、あぁ、やっぱりそうくるのかと納得。
明快と言えば明快だし、ありきたりと言えばありきたり。

主人公・こころにより集約した構成ゆえ、その他のキャラ解像度も彼女の周辺が高めに。
真田は映画でも相当なサイコパスでした。
{netabare}自宅を包囲する真田たち。{/netabare}私の夢にも出てきそうなトラウマです。
あれを軽く考える担任。私もないと憤ります。

こころ不登校のある意味での導火線ともなった友人・東条萌。
友を見捨てて追い込んでしまった側の葛藤も好表現。 
{netabare}東条宅に招いた、こころと和解し、真田グループに愛想を尽かして酷評する。{/netabare}
あの痛快シーンが何気に私のベストシーンだったり。
娑婆に巣食う獣(ケダモノ)共と戦う勇気を貰えます。


【声優 3.5点】
主演のこころ役には俳優・當真 あみさんをオーディションで選出。
7人の中でこころに近いサッカー少年・リオン役には北村 匠海さん。
アフレコ経験ありなし様々ですが、キャストは若手俳優中心の布陣。

“ちゃんとした声優”の濃厚なキャラ提供よりもナチュラルなボイス素材を求める
実写とアニメの中間志向にはよくある音響方針。

ですが、かと思えばウレシノ役には梶 裕貴さん。
ゲーム少年・マサムネ役にはベテラン・高山 みなみさん。
バリバリの声優起用もあり統一感はない気もw
ただキャスティングの方向性がバラバラなのも、
このキャラ設定、シナリオならアリかもしれません。

7人を孤城へ案内するオオカミさま役の芦田 愛菜さん。
この方のアフレコ作品も何本か観てますが、
同世代よりロリ幼女属性の方が圧倒的に上手い。
根っからの子役なのでしょうね。

こころのカウセリング担当の喜多嶋先生役には宮崎あおいさん。
セリフは心の痛みを包み込む繊細な言い回しなのに、
相変わらず淡々とした掴みどころのないボイスw
ただ、このキャラに関しては、あまり掴みどころがあり過ぎてもつまらないので、
これも、アリと言えばアリなのでしょうか。


【音楽 4.0点】
劇伴担当・富貴 晴美氏。
心情描写中心で外面は地味な本作。
繊細なピアノ~大仰な金管による心情曲で感情の起伏を捉えて山場に寄与。

ED主題歌は優里「メリーゴーランド」 
表層は、これアニメ関係あります?って感じの、トレンドを押さえた、すれ違い系ラブバラード。
ただ深層まで咀嚼してみると逢いたくても逢えない部分などから作品要素が滲み出てきて、強ち的外れでもない感じ。

まぁ、どうせこの曲も、世間にこの映画主題歌と認知しない人が多数いたとしても、またヒットするのでしょうねw
至る所で曲でネタバレ流されてもアレだから、作品シンクロ率はこれくらいでも良いのでしょうかw


【付記】
先読み簡単だよ?と吹かしながら未見の方に問題出して遊びたくて仕方がないしょーもない私w
一応レビューにヒントは散りばめたつもりなので、鑑賞後、しょーもないなと思ってみて下さいw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 22
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「テーマ」も「謎」とてもいいですが、なぜオオカミ?なぜルール?

 2回目を見られたので少し感想を整理します。以前のものもそのまま残しています。原作は既読です。

 まずこの作品の特徴として、映画館とパソコンで印象がかなり違います。映画館で見たときはかなり物語世界に入り込めました。が、パソコンで見た方がサラリとしたストーリーの印象でした。ですので、映画組とパソコン組だと評価が分かれるかなあ、という気がします。

 それともう1つ。自分が過去、この問題についてどれくらい関心があって、関連書籍を読んでいたか、考えたか、自分・身の回りで類似例があるか、で印象が変わる気がします。

 もちろん、アニメ作品ですからこんな単純な切り分け以外の評価の要素はあるでしょうが、この2点は実生活に近いテーマなだけに視聴環境による集中度合と、視聴サイドの蓄積で変わる映画=万人向けではない気がします。

 ですので、感想や評価が合わない人がいても、それがこの映画の特徴かなという気がしました。なお、2回目みて、1回目よりも理解が少し進んだ気がしたので、ちょっと評価点をあげています。3.9→4.2です。

 
で、内容です。

 いじめ、不登校というテーマをそれこそ真正面から取り扱ったのはとてもいいと思います。この点では、本当に優れていたと思います。

 決して頭がいいとも思われないグループの理屈で教室が支配される。その中心的な少女の教師への媚びと、面倒をさけクラスの自治を、カーストのトップグループに任せてしまう教師の事なかれ主義、エゴ。
 親の学校に行かないのは「おかしい」という思い込み。仮病ではく本当にどこかが痛くなる少年少女の身体と精神の密接な関係。そして、陰湿ないじめの実態。

 その一方で、どうやってその状況と向かい合うか、打破するかと言う提示もありました。特にまず子供の話を聞くということ、学校がすべてではないということ、学校の他のコミュニティーが十分に子どものコミュニケーションの場になること。

 全体としてこういうことが非常に丁寧に取り扱われており、個々の少年少女の状況も、いじめだけでなく、毒親、性的な虐待、仲間外れもリアルでした。



 やはり引っかかるのが、なぜかがみの孤城なのか?おおかみの意味は?その黒幕の思惑は?ルールはなぜ存在する?というところです。

 まあ、牽強付会なところはありますが、ちょっと考えたところです。ネタバレしないと語れないので隠します。

{netabare} 少年少女の救済の物語と、「狼と七ひきの子ヤギ」の内容です。「オオカミ」=「大人」に「騙されて食べられた子ヤギ」=「社会の犠牲になった子供」でしょうか。
「お母さんが帰って来て、狼から助けてくれる」=「カウンセラー、モノが分かっている大人、あるいは直接お母さん」

 ただ、この図式だと救済者はやはり大人だけになってしまいます。やはり自力救済としての、かがみの孤城の意味が必要になるのでしょう。

 そしてひっかかり、理解に苦しむのが、オオカミそれ自体は、本来は敵になる存在です。そしてルールの存在。

 ルールからはみ出した子供たちを、更にルールで縛ることの意味です。オオカミに食べられるという恐怖は必要か?なにより連帯責任だと不登校の子供にマイナスにならないか?そして、このルールと恐怖はかなり物語のおおきなポイントとなります。

 物語としてのルールの意味は病院の規則でそこしか面倒が見れないような意味があったり、学校に行っている時間と合わせている、という意味はありそうです。あるいは弟が日本の中学生と会える時間に設定したとよめなくはないです。

 が、そもそも病気の少女の弟が学校に行ってほしいという願いが、かがみの孤城を作ったとして、少女自身がおおかみに扮する意味がわかりません。まあ、ヒントが自分自身だよ、というオチことかもしれません。

 ですが、やはり、ルール+城主の少女と子供たちの救済の関係がよくわからないし、この童話の意味性が物語上のアイテムになっている気がします。
 まあ、普通ならそこはよく考えた話だね、でいいのかもしれませんが、そういうレベルの内容ではないので、すべてに意味性が付与されるべきだと思います。


 次に、かがみの意味です。鏡というのは、自分を映すもの。外部からの視点なのか、鏡に入る=内面に入るのか、あるいは両方の象徴なのか。

 孤城は子供だけの閉じたコミュニティは逃げ場である、ということでフリースクールとつながってくる感じです。そこに集まる子供たちはなぜ集められたのか、という意味においては納得なんですけど、孤城です。
 物語的な意味は、ある人物の関係者にまつわる話で、それは分かります。ですけど、少年少女の救済の場としての孤城ですね。


 この城内に自分の生活上で一番関心がありそうなことが設置された個室が与えられます。やはり自分自身という感じはします。自分のやりたいことを見付ける…なら、かがみと合わさって意味性はでてきます。

 ゲームにしても、恋愛マニアにしても、皆かなえたい願いを持っているということもあって、も、まあ、キャラ付けにはなっていますし、彼ららしさではあるんですけど…だったら、鏡というのはそれを見付ける話の方がふさわしい気もします。

 かがみ、そして、孤城。こちらは、物語の舞台としての、雰囲気作りはあるでしょうが、社会から孤立した場所で自分と他の同じ苦しみを背負っている人たちと話し合う場=フリースクールの意味なんだろうなあ、と思います。

 逆に言えば、あのフリースクールは「かがみの孤城でした」という事かもしれません。

 子供が自分のやりたい事、コミュニティが学校だけでない事を理解する、場所が「かがみの孤城」、大人は原因でもあり、助けてくれるパートナーでもある。それが「かがみの孤城」+「狼と七匹の子ヤギ」という意味性はおぼろげながら見えてくる気がします。

 映画館で見た第一印象でもそうでしたが、結局城主ヒロインのオオカミの仮面の意味、病気で死ぬという物語。かがみの孤城という場を提供した理由が弟を救う。そして、狼と七ひきの子ヤギのモチーフがが孤城の仕掛けになっている点で、テーマと物語が綺麗にかさなってこないなあ、という印象は残ります。
{/netabare}

 それと大学教授の娘。あの子の使い方はもったいなかった。結局重大なヒントもくれるし、救済にもなりますが、どちらも物語を回すだけの薄い存在になった気がします。


 で、総評ですが、面白いです。ダレもなく本当に面白い。テーマも深い。謎も面白い。キャラ造形も素晴らしい。作画もいいです。

 ただ、やっぱり、なんで城主は狼でルールがあのルール?そして、かがみの孤城の秘密が〇〇と重なるの?という違和感が邪魔をしてしまいます。

 言葉を変えると、この作品でモチーフ・アナロジーになっている童話は、このテーマを描くのに最適だらか?あるいはテーマやキャラ達の物語を深めるための作品だったか?
 このモチーフの童話は正直万人が知っているとも思えません。集められた子供たちの素性とも関係ないです。よって、仕掛けとしての機能の方が強い気がしました。別に邪魔になっているわけでもないんですけど、やはり城主とルールだけはちょっとノイズだった気がします。
 



以下 一回目のレビューです。


 本作は原作の辻村深月さんはミステリ出身ということもあり、内容に謎とき要素はあります。ファンタジー要素もありますが上手く使ってストーリーを構成していますし画面も良かったです。そして、さすが直木賞を取っただけあって文学的な雰囲気もあります。

 この作品がアニメとして作られたことは非常に頼もしいと思います。2016年の「君の名は」「聲の形」は決して文学的ではないですが、しかしこの両作品の存在がアニメでこういう文学的作品が作られる下地を作ったのでしょう。
 「ジョゼと虎と魚たち」「漁港の肉子ちゃん」を初め文学的なアニメ作品の流れで、本作が作成されたのはアニメファンとしては喜ばしい限りです。

 話自体もとても面白く、2時間はあっという間でした。ですが、正直言えば全体的に消化不良というか映画で描きたかったものが曖昧になっている気がします。

 本作で失敗があるとすれば、謎ときのストーリーとテーマ性が上手く融合していなかったことです。

 イジメというか不登校、親、学校の関係がリアルで、ストーリ-への落とこみやキャラ設定は良くできており、テーマ・メッセージとしては優れています。
 イジメというのは不条理で勝手です。そして教師はイジメのトップに立っている子…特に女の子の組織力を使ってクラスの自治をしようとします。いう事聞く子供がいい子だと思い込みます。
 相手の親と話しても無駄です。そのイジメの張本人と同じ考え方だからです。学校に行かなくれもいい。親が子供の言い分をまずは聞いてあげる。そして担任ではなく校長などと話す。最終的に解決しなければ逃げてもいい。好きな事をやっていればいい。学校など3年…あるいはクラスなど1年で終わる。そういう部分はちゃんと描いていました。

 その一方で、推理・謎解きというか仕掛けの部分については、考察しようと思えば半分くらいで謎が大体わかってくるし、フーダニットやホワイダニットの部分がカタルシスにもなります。そこに至る伏線も流れも設定も悪くはないです。

 ただこの2つの優れた要素である「テーマ」と「謎解き」が上手く融合していない気がしました。謎解きがテーマを補完するような関係ならいいのですが、テーマと謎解きのが上手く融合していないような、バラバラ感がありました。
 
 オオカミさんの正体と意味合いですね。肝心なそこの部分について悪く言えば感動ポルノどまりに感じられる気がするからです。要するにオオカミと7人の子どものアナロジーが、謎の設定とか仕掛け止まりになっていて、テーマを補完するものではない感じです。

 お城のルールの意味わからないですよね。特にルール違反の罰則が意味不明です。そのルールを守ることが7人の子供たちの救済の意味として何だったのかが不明です。 {netabare}不登校たちが集まれるようにという配慮はわかりますが、なぜ食べられる?
 あるいは守らないことが前提なんでしょうか?鍵は1人以外が食べられないと見つからない感じに描かれていました。{/netabare}オオカミさんにとってそのルールを設定する意味や大切さって何だったんでしょう?あるいは不登校の子たちにとってルールを守る意味など。要するにテーマである不登校とお城の謎の設定に乖離がある気がします。

 そしてそれに気が付いたきっかけの近所の女の子。彼女は逆にテーマ的な意味はわかりますが、{netabare} その彼女の家に飾ってあった絵が {/netabare}謎に絡んでくる意味です。そこのご都合主義展開が読み取れなくてポカーンとしてしまいます。

 そうなってくると、むしろオオカミさんの謎がノイズになって、不登校やいじめ問題のテーマ部分とどう重ねればいいのかがわからず、ちょっと頭が思考的になってしまい、文学として「考えるな感じろ」が無くなってしまいました。そしてテーマがある社会派の謎解きとしても、テーマと設定の分離があり、全体的に要素がバラバラな気がしました。

 画面はお城の床の反射のエフェクトがかなりすごいので、それは見どころです。逆にそれ以外はあんまり見どころはない感じです。色彩がどんどんカラフルになって行く気がしたのは、何かの演出家もしれません。
演出も良かったです。暗い部屋で食べる鳥そぼろと鮭と炒り卵の三色弁当を出すセンス。自分の気持、親の気持、少し幸せな時間から孤独な時間。いろんな感情が錯綜する感じが素晴らしかったです。

 総評すると、テーマとそのリアルさ、謎解きの面白さ、キャラ造形の水準の高さ、など非常に良くできた部分は沢山あり2時間退屈しませんでした。ただ「テーマ」「謎とき」が上手く絡んでおらず、要するに頭でっかちで「感じる」部分の文学性が不足して、下手をすればラストの方が感動ポルノに見えなくは無いです。特にエンドロールとおまけですね。ただ、キャラには感情的に乗れるのでカタルシスはありますけど。

 途中であまり盛り上がりはないです。作品の性質上それでいいと思いますが、そういうアニメが好きな人はつまらなく感じるかもしれません。

 ということで、もう1度見ようか原作読もうか迷いって、結局映画の帰りに原作買ってしまいました。読んで思うところあれば追記します。




追記 原作読み終わりました。

 映画化は良くできていた、という結論です。途中若干説明の細かさや構成の違いはありましたがほぼ映像化できていると言っていいでしょう。文字と画面の違いを考慮してうまくアニメ化できていたと思います。と言うか話の内容からいって、映像の方が見やすいしキャラが良く描けていたのでどちらかといえば映画がお勧めです。

 やはり初見レビューで上げた謎とテーマ・メッセージが合っていない感覚は、原作でも同じでした。舞台設定というか「鏡」「オオカミさまの正体の謎」「絵本」などのフレームが機能していない気がしました。

以下 映画の内容なので見る予定の方は気を付けてください。
{netabare} やはり色んな部分が「設定」というか「道具建て」でしかない印象でした。本来アナロジーやテーマ性、関連性などで物語を分厚くする部分が機能していないと思います。ということは推理小説の手法が裏目に出た感じが強いです。
「鏡」が何を表していたか?「オオカミと7匹のひつじ」を作品の舞台にした意味合いは?東条萌とミオ=オオカミ様のつながりは?ミオの学校に行きたいという気持ちがなぜイジメで学校にいけない子たちの救済になったのか?ルールを守ると食べられる意味は?

 特にやるべきだった話として、東条萌の考え方「自分は自分」というか「学校なんて大したことない」という考えが「オオカミと7匹のひつじ」の絵本を通してミオと共有されるべきだったと思います。
 また、喜多島=アキがミオという子のどんな気持ちを通じてイジメ・不登校の救済に立ち上がらせたのかが「病気」軸ではなく他の描き方は無かったのか。病気と不登校の意味はまったく違うのに無理にそこを重ねた感じです。
 そして、ルール破りが「記憶をなくす」という作用の為だけになっている気がします。

 つまり、東条萌、喜多島=アキ、ミオ=オオカミさまを大きく関連付けるものが「鏡」「オオカミと7匹のひつじ」というフレームになっている。そしてミオの悲劇が病気ではなくイジメ・不登校を乗り越える何かになっているという描き方ができれば、本当に説得力がある話になったと思います。{/netabare}

 テーマとメッセージの重さは受け取りました。こころちゃんの救済の物語は素晴らしかったです。ただ、重要キャラ3人が肝心なのにうまく機能していなかったと思います。
 若干評価下げます。ただ、映画として見た場合の満足度はまあまああると思います。

 なお、原作は分厚くて2分冊ですが、文字が大きくて文字数がそうでもないのでそんなに時間はかかりませんでした。つまり今回批判した部分は、本が読める小学生、中学生、読書の習慣がない高校生程度でも読める配慮で複雑にしなかった可能性があります。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16

84.6 4 中学生アニメランキング4位
ゆるゆり(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2488)
12055人が棚に入れました
旧・茶道部の部室を不法占拠して勝手に「ごらく部」の活動(といっても特に明確な活動内容はなし)を続 ける4人組。それに目をつけ、ちょっかい(?)を出し続ける「生徒会」。愛が溢れまくりで明日から元気に生きていけること請け合いのまったりストーリー。

声優・キャラクター
三上枝織、大坪由佳、津田美波、大久保瑠美、藤田咲、豊崎愛生、加藤英美里、三森すずこ、竹達彩奈

color さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アッカリーン!?

《before》
百合&中学生と聞き、まーったく期待してなかったんですが
1話を観た感想としては間違いなくおもしろい。

Aチャンネルよりけいおんと比較したくなる日常系コメディかな。
百合というか仲良し4人組な感じ(これから変化?)に
テンポのいい笑いとなにげに作画も高レベルという意外性。

キャラの個性とデザインが好印象だったのと
ネタ>萌え の構図もはっきりしているのでバランスもいい。
このペースを保てればヒットするかも?
今後に期待が持てるすべり出しです。

《after》
最終回までずっと面白かった。
世間的なヒットはどうだったか(笑)
けれど概ね高評価を得ているんじゃないでしょうか。
制作の愛情でとても良い作品に仕上がっていると思います。

百合成分は徐々に増えてきたような気がしますが、仲がいいという枠で収まるような気もします。
いや、しないか。アッカリンの不憫な表情で各々の判断が必要です。
どちらにしても笑いのネタとして絶妙なところを突いてくるセンスはぴかいちでした。
日常系よりコメディ多めなのも◎

2期もゆる~く期待しています。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 45
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ゆるゆり=(けいおん-音楽)×2/3+百合×鼻血w(75点)

全12話。
漫画原作。原作未読。

個人的満足点:75点
アニメ系統:日常系(百合風味)

物語は「娯楽部」に所属する女子中学生4人と、
それを取り巻く生徒会の女の子たちの
笑いと百合のまったりとした日常を描いている。

ゆるゆり=(けいおん-音楽)×2/3+百合×鼻血w
という公式が成り立つかどうかは分からんが
つまり、そういうアニメだw

とにかく各キャラがいい感じで立っていて良い。
どのキャラも個性的でお気に入りのキャラが見つかること請け合い。
私は京子がかなりツボだった。
主役のアカリンの空気っぷりもなかなかいい。
そして、このアニメの名わき役は間違いなく千歳であろう。
この千歳のぶっとび百合妄想がかなり笑える。

そんな濃いキャラ達のドタバタ日常で飽きさせない。
日常系が苦手な私でも毎話楽しめた。

音楽は特にOP曲がいい。
乗りが良くついつい自分まで左右に揺れてしまうw
作画も見やすく女の子達も可愛く描かれていて○

声優陣はメインの4人はいずれもまだあまり知られていない方々。
これから売り出していくといったところか。
チェックしておきたいところだ。
それより生徒会の方が豪華。
千歳役の豊崎さんはホントすげえ。
何本レギュラーもってるんだって勢い。

全体的にまずまずの出来だったのではないだろうか。
タイトルの公式でピンときたからなら行けるのではないかと思うw


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

京子可愛いよ京子。


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以下、毎話の感想。
ネタバレを含む場合があるので
未視聴の方はスルー推奨。

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{netabare}
1話視聴。
これは!
1話目から登場人物も絞られていて
キャラの立ち位置が分かりやすい。
けいおんのような乗りにゆる~い百合をプラスした感じか。
日常系に慣れてきた今ならこれはいける!

4人のメインキャラはどの子も可愛いが
特に京子ちゃんがいい。
かなりのお調子ものだが、行動など可愛い。
中の人は大坪 由佳さんとおっしゃるそうで
アニメ初なのかな?
彼女の活躍にも期待したい。

これはなかなか観やすい。
来週も期待。

2話視聴。
今回は生徒会の紹介のような回だった。

千歳のまさかのキャラに吹いたw
そういう立ち位置だったとはw
ちょっとこのメガネッ子面白いw

綾乃は大体想定内のツンデレちゃんだったw
赤髪ポニテのツンデレと自分ごのみだ。

あとその他2名、ひまわりとさくらこ。
生徒会長がまだ出てこないが気になるw

京子は相変わらずいいよ。
結衣もなかなかいい。
そして、そして、アッカリーンが空気だったwwwww

3話視聴。
アッカリーン空気炸裂wwww
そしてファン○ルwwww
京子面白すぎるw
ボスを倒すのはギリギリのレベルには同感w
京子の乗りが大好きだ。

4話視聴。
出オチwwww
セリフすら満足に言わせてもらえないとかw
今回はメガネ目立ってたw
千歳の妄想が炸裂w
そして、アッカリーンの後半の目立たなさは、
製作者の悪意を感じるwwww

5話視聴。
前半、相変わらずの空気アカリンw
京子可愛いよ京子。
京子が活躍すれば満足w
しかし、後半アカリン結構目立ってたw
ちなつの暴走がクソワロタw


6話視聴。
ちなつちゃんの美的センスの無さに吹いたw
ねんどのモザイクが気になって仕方ないw
いったいどんな物を作っていたんだろう。
そしてアカリ不憫な子wwww

8話視聴。
ちづるwwwwwwww
鼻血の姉によだれの妹wwwww
双子設定にリアルに突っ込むとだな
4/1ってことは3年になったんだろ?
2年間も気づかないとか普通ないだろうw

しかし、1年たつのはええ。
けいおんみたいに2年分やるのかね。

そして、アカリーン出番なしwwwww

9話視聴。
アカリーン\(^O^)/
相変わらず存在薄いwwww
そして会長可愛いじゃないか。
しかし、タイバニの斉藤さんを思い出しちまったじゃねえかw
そして先生、爆友っておいいいいいwwwww
会長のお友達ならOKだが、爆友は勘弁願いたいw

10話視聴。
アカリン不憫な子w
まったく出番なしw
そして京子全開w
京子ファンの俺に取っては満足満足。
京子可愛いよ京子。

11話視聴。
まじめ京子w
これはこれで悪くないw
しかし、俺ももとの京子がいい。
最後のアカリンすごく生き生きしてたw
そして、皆殺意むき出しwwww

12話視聴。
タイトルコールwwwwwww
アッカリーン\(^O^)/
相変わらずアッカリーンいい仕事するわw
千歳の暴走もくそワロタw
笑いが爆発どころかホントに爆発したwwww
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 47

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

°。゚(# ̄ ▽. ̄#) °。゚ 楽しかったぁ♪

■あかりんと初めて出会った時の日記(= ̄∇ ̄=)
「百合」という言葉を聞くと、どうしても「まり†ほり」のかなこちゃんを思い出しちゃいます!
かなこちゃんの破壊力を超える百合っ子は・・・・さすがに、いないかなぁって印象です♪
だ・か・ら、百合を楽しみたい人はお門違いかもしれませんよぉo(´^`)o
 
「ゆるゆり」に登場する女の子達は「まんまるおめめ」でみんな可愛いですね♪
特に京子ちゃんのおめめは、みなみけの夏奈ちゃんににてるかなぁー(*^o^*)
キャラの中では「自分が一番好き~」ってしれっと言ってしまう所とか京子ちゃん大好きになりそうな予感です♪
んでもって、「娯楽部」ってどこかで聞いたことのある響きなのです・・・・・・・・隣人部・・・・・・・・・
残念系のスパイスもちょっとだけ入ってたりして♪
 
この部活の活動内容が、とっても「また~り」的な感じをうけて、この雰囲気が「けいおん」っかなって思っちゃいました!!
「けいおん」もバンドの練習よりもティータイムばっかりだったしねw
娯楽部も茶室だから・・・・無理矢理・・・・お茶つながりって事で・・・( ∩_∩)_旦~~
 
こういう作品を観る時は、肩の力を抜いて、座布団とか抱きながら、ほげ~~~~っとして、アイスとか食べながら、だら~~~っと贅沢に時間を使いたい感じです(*^-^)
な・の・で!!過度な期待はしないで、気軽に楽しんでいければと思ってますよ♪
 
 
■あっかり~んの観察日記♪ [娯楽部]ω ̄)ジーーー
なんと言っても主人公のあかりちゃんの立ち位置が抜群に良かったですね(*'ー'*)ふふっ♪
主人公扱いされたのは、1話Aパート迄で、その後のエアあっかりん状態の徹底ぶりが、京子ちゃんも言ってたとおりで『特徴がないのが特徴』になってましたね♪
でもちゃんと特技も・・・!!
千歳ちゃんが鼻血を出した時にティッシュ箱を渡すタイミングが絶妙なんですよね!
それと毎話楽しみにしてたのが、あかりんが務めるオープニングの「ゆるゆりはっじまっるよ~!」でした。
あかりんの弄られっぷりは必見でしたね♪
そんな弄られキャラで空気キャラのあかりちゃんですけど、徹底したキャラ特性の集大成を最終回で見せてくれたのには、さすが「主人公」って大笑いいちゃいました(^ー^* )フフ♪
 
 
■総評
「ゆるゆり」ってキャラの配置と特性の見せ方と使い方がとっても巧妙で、1話たりとも無駄がなくって、常に安定した笑いを提供してくれましたね♪
そんな魅力的なキャラの中でもずば抜けたオーラを放っていたのは、京子ちゃんと千歳ちゃんでしたよね♪
 
京子ちゃんはいつもみんなの中心で、本当は頭がいいのに全然そんな風に思わせないような傍若無人ぶりで、「ゆるゆり」全体を盛り上げてくれてるムードメーカーでした(*^o^*)
とにかくやることなすこと面白くって、11話の捨て台詞吐くシーンは過去に聞いた事がない最高の捨て台詞を吐いてましたね\_(*゚▽゚) ここ注目ですよ♪
本当に爆笑させて頂きました♪
 
千歳ちゃんは「けいおん」の唯ちゃん役の声優さんだった豊崎さんの関西訛りがとっても聞いていて心地よくって、上品な鼻血っぷりはいつも恍惚の表情でとっても輝いていましたねw
お酒飲んだときのスーパー千歳ちゃんはとっても可愛かったですよ♪
 
2011年夏アニメの中で、一番面白い作品は何って聞かれたら間違いなく「ゆるゆり」って答えちゃうくらい面白くって大好きな作品になりました(*^o^*)
絶対に2期を作って欲しい作品ですね♪
 
 
■MUSIC
OP曲『ゆりゆららららゆるゆり大事件』
 歌:七森中☆ごらく部(三上枝織、大坪由佳、津田美波、大久保瑠美)
 ゆっりゆっらっらっらっらゆるゆり~インパクト絶大のOP曲です♪
 
ED曲『マイペースでいきましょう』
 歌:七森中☆ごらく部
 咲のED曲を思い出すような早口でノリの良い「ゆりゆり」らしさ溢れるナンバーです♪レッツゴー♪
 
挿入歌『魔女っ娘ミラクるん♪』
 歌:魔女っ娘ミラクるん(竹達彩奈)
 まさにキャラソン♪竹達さんファンには嬉しい曲ですね!
 
 
2011.07.08・第一の手記、及び一部修正
2011.07.09・誤字訂正
2011.09.22・第二の手記(■あっかり~んの観察日記♪■総評■MUSIC)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 72

92.7 5 中学生アニメランキング5位
ヒナまつり(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1260)
5789人が棚に入れました
芦川組を支える若きインテリヤクザ、新田義史は大好きな壺に囲まれ、悠々自適な独身生活を送っていた。
ところがある日、謎の物体に入った少女ヒナがやってきたことで生活が一変。念動力が使えるヒナに脅され、同居を余儀なくされてしまったのだ!
暴走しがちなヒナは組関係でも学校でもやりたい放題。頭を抱える新田だが、気のいい性格が災いしていつも面倒を見る羽目に。一体、この生活はどうなってしまうのか?
お人好しなアウトローと気ままなサイキック少女の危険で賑やかな日常が始まる!

声優・キャラクター
田中貴子、中島ヨシキ、村川梨衣、本渡楓、日笠陽子、小澤亜李、小山剛志、河西健吾
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アンズは良い人に出会った

この物語は結構笑えます。そして感動する話もわりとあります。

主人公のヒナだけでなく、ヒナの友達のアンズや瞳も結構な個性をもっており、それぞれの心の成長が楽しめました。

その中でも、私が最も感動したのはアンズの成長です。

最初の頃は盗みを働き暴力的だったアンズが、浮浪者のやっさんと出会うことで、生きていくことの大変さや、お金を稼ぐことの大切さ、それに人の優しさを知り、人間として急成長を遂げました。

そしてアンズは、まるで天使のように誰からも愛される存在となりました。

事情があって浮浪者のやっさんと別れることになりましたが、
やっさんの心の中にはいつまでもアンズが生き続けており、
アンズの心の中にはいつまでもやっさんが生き続けています。
これは素敵なことだと思います。
私たちは、はたして何人の心の中に一生生き続ける存在としてあるのでしょうか… それを考えてみる良い機会かもしれません。

それからアンズは中華料理店の老夫婦に引き取られますが、
その人たちも、アンズのことを大切にしてくれます。
食事や住む場所を提供してくれるだけでなく、仕事の仕方を教えてくれます。


人間は、生きるためには仕事をしなければなりません。
逆に言えば、仕事をし、お金を稼がないと食事すらできません。

仕事の仕方を覚えるということは、一生失くすことの無い財産を得るようなものです。
だから、浮浪者のやっさんや中華料理店の老夫婦は、アンズに一生失くすことの無い財産を与えたのだと思います。

以下蛇足です。
{netabare}
昔、国連は発展途上国にお金や食料を主に援助していました。
でも、食糧は食べればなくなるし、お金は使えばなくなります。
発展途上国の人たちは、なかなか豊かにはなりませんでした。
その後、国連は、農作物の作り方、井戸の掘り方、プログラムの作り方など、教えることを主に援助するようになりました。
そうすると、その国は少しずつ成長を遂げていったようです。

新田はヒナに食べ物やお金をたくさん与えます。
それが良くないとは言いませんが、
私は、ヒナが新田から受け取ったものよりも、アンズがやっさんたちから受け取ったものの方が、たくさんの愛情を感じます。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 91
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

個性豊かな少女たちが、真っ直ぐに生き抜いていくハートフルコメディ

ヤクザの幹部である新田のマンションに突然超能力少女が現れるという物語。
あまりにも荒唐無稽で、思わず失笑してしまうストーリーだが、
1話を見た感じでは、そこそこ楽しく見られるかもと思った。

アニメーション製作:feel.、監督:及川啓、
シリーズ構成・脚本:大知慶一郎、
キャラクターデザイン・総作画監督:神本兼利、原作:大武政夫

どこかの世界で敵を殲滅させるための道具として使われていたというヒナ。たまたまヤクザの幹部である新田のマンションにカプセルのようなものに入れられて登場し、超能力によって騒動を巻き起こしていく。最初は超能力を使わないように指示を出して一緒に暮らしていくが、超能力を使わないままでいると能力が暴走して周りを破壊してしまうというあまりにも恐ろしい設定。

これは能力とか辻褄とかリアリティを少しでも気にしたら観られない話だが、ヤクザ新田とヒナの心の交流を核にした周りのドタバタを楽しむための作品だろう。無用なツッコミは無粋というものだ。

殺人兵器のヒナと新田が今後どのように周りと折り合いをつけるのか。また学校に行ったヒナ(しかし、これ戸籍とかどうしたんだろうとか。ヤクザだから戸籍なんてどうとでもなるのかとか、つい余計なことを考えてしまう)が友人を通して、どのように成長を遂げていくのかが見どころになっていくのだろう。

{netabare}あと、1話のオチの部分の「ター○ネーターかよ」のツッコミのセリフは必要なかったかな。音楽と絵を見たらほとんどの人は分かるだろうし、映画見てない人にはセリフを聞いても分からないだろうから、余計な部分だったと思う。 {/netabare}


2話~5話レビュー
{netabare}2話から3話までを視聴した後、見どころが分からず、正直、もう切ってしまおうかと思った。中学生がバーテンダーとして働いたり、ヒナを殺しにきた超能力少女がホームレスになったりと、何がやりたいのか、よく分からない。あまりにも設定に無理がありすぎて付いていけなかったからだ。しかも、アンズが帰れなくなったのに、追手が来る気配もない。もちろん、コメディなので、そんなところにこだわっても仕方ないのだが、そのコメディ部分にも惹かれるところがなかった。
また主人公がヤクザである必要も今のところあまり感じられず、ヒナに翻弄されるために出ているだけの扱いで、あまり本筋に絡んでこない。超能力を使わないと暴走するという設定も、1話以降、なかったことのようになっていて、一貫性も感じられなかった。

ところが、4話を見たときに、この作品の楽しみ方がようやく分かった気がした。
壺を割って新田から勘当されたヒナがアンズのところでも好き勝手にやって勘当されてしまう。そこで、ようやく人の気持ちを考えることに気づき、新田の大切なものを持って謝りにいくというストーリー。Bパートではホームレスだが素直で真面目なアンズと、人から頼まれると断れない瞳の面白おかしな交流が描かれる。
超能力やヤクザなどというのは、ほんの脇の設定にすぎず、個性の強い少女たちと社会の交流を楽しめば良いことが分かった。もしかしたら原作者もこの辺りまで、どういう方向で進めたら良いのか迷っていたのではないだろうか。
5話でもAパートは、お金が欲しいアンズのためにヒナとアンズが奔走する話(ヒナはほとんど何もしていないが…)。Bパートは瞳のバイトが同級生にバレてしまうドタバタが描かれる。
結局、価値観の違う宇宙人と商店街や中学生との交流に笑いを取るというストーリー。ヒナ、アンズ、瞳の少女3人のキャラバランスがとても良く、この3人が揃って出てくる話は、だいたい面白い気がする。特にアンズの改心ぶりが際立っていて楽しめる。また、作画は安定していて安心して見られる。もう少ししたら3人目の宇宙人がやってくるのか?今後に期待が持てそうな気がしてきた。 {/netabare}

6話レビュー
今回で一気に作品の評価が上がった印象。
{netabare}Aパートは新田の実家にヒナを紹介する話だが、新田の嘘と母と妹とのやりとりがかなり面白かった。新田の嘘に騙される家族と、その家族のアホなノリに笑えた。
「ヒナへの質問はオレを通してからにしてくれ」とか「兄ちゃんが来るっていうから、昼間から酒飲んでたんだよ」とか、大爆笑してしまった。確かに事情を説明するために帰ってきているのに、母娘がポンポンビールの詮を抜いているのがおかしいと思っていたのだ。
だいたい、エビチリを食っているときに家族が殺されるとか、どういう嘘なんだw
ダメだ、この作品は真面目にレビューを書くのが難しくなってきた。
Bパートはアンズの住んでいた公園の住人たちが退去処分となってしまい、ヤッさんをはじめとした仲間たちが皆バラバラになってしまう話。アンズの真っ直ぐな想いと、皆がアンズをとても大切に思っていた気持ちが伝わってくる良い話だった。アンズがとても健気な娘で、泣きそうになった。
ただ、これだけ他人の気持ちを考えられて環境に順応できる子供だけに、以前暮らしていた世界や教育のことが気になってしまう。生まれた星のことなどが明らかになることはあるのだろうか。 {/netabare}

7話~12話レビュー
{netabare} アンズが中華料理屋の夫婦に引き取られて、そこで店を手伝うという話(しかし、学校には通わないのが謎)や、ヒナが生徒会役員に立候補する話など、やはりヒナ、アンズ、瞳の女子中学生の3人を中心にしながら話が進んでいく。そこに新田や詩子、調査のために送り込まれた宇宙人の斑鳩ケイが絡んでいくという形だ。
最終回のAパートの後に3年の月日が流れ、新たに登場したマオとミュージシャンのアツシが一緒に日本に旅立つところで終わるので、2期があった場合は高校生編になるのだろうか。
全話を通してとても楽しめた作品だったので、機会があれば刊行されているコミックスも読んでみたい。 {/netabare}

全体のレビュー
超人的な能力を持った女子中学生たちが、大人に利用されたり翻弄されたりしながらも、力強く生きていくという話がメインとなっている。ヒナ、アンズ、瞳のキャラクターが個性豊かだ。

物語の始まりは、ヤクザの新田のところに、突然、超能力を持った宇宙人のヒナが落ちてくることだが、その後、新田は脇役のような位置づけになり、少女たちが中心になる。この作品を観始めたときは、新田の目線になって物語を追っていたが、それではこの作品は楽しむことができない気がする。超人的な能力の少女たちが、大人たちに翻弄されながらも様々な困難を華麗に?切り抜けていくところを見守っていくような感覚で楽しむのが良いのかも。基本的にはコメディ路線だが、時に泣かせるような話を差し込んでくるのがとても上手い。

超能力はあくまで要素のひとつでしかなく、少女たちが自分の個性を最大限に活かし、社会の荒波のなかで生き抜いていく様が、面白おかしく、時には泣かせるようなストーリーで表現されている。あまり似たような話は目にしたことがない。新しい方向性で物語を紡いでいる挑戦的な作風だ。
(2018年6月29日初投稿)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 90

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ほのぼのJC三人組が都会の裏社会で冒険 SF設定は微妙かな

2018年春季放送のテレビアニメ 全12話

原作 大武政夫 監督 及川啓 構成脚本 大知慶一郎 キャラデザ 神本兼利
制作 feel.

作者の大武さんは「力王」などの猿渡哲也のアシスタント出身でこれが初連載です。
新人とは思えない落ち着いた会話や、変わった設定ですが、長期連載だったためアニメ化で相当構成が変わったようです。

印象的な「あいったー」という痛がり方は、監督の及川氏の得意技らしいですが、記憶にないと言うことは未見の「アウトブレイクカンパニー」かな?
違ってたらすいません。初監督作品は「みなみけ おかえり」


ヒナ CV田中貴子 新人です 初レギュラーが主役
新田義史 CV中島ヨシキ 初レギュラーは去年のアイマスMの山下次郎
三嶋瞳 CV本渡楓 ガーリッシュナンバーの久我山八重や亜人ちゃんは語りたいの小鳥遊ひかりなど 
アンズ CV村川梨依 初レギュラーがのんのんびよりの一条蛍 中堅かな
三嶋美奈子 CV櫻井浩美 エンジェルビーツのゆりっぺ いわずとしれたはるるん様

声優がマニアックです。まあ新人が多いだけかな。
久々のはるるん様にちょっと感激。


作者が驚いたほどの豪華な出来は、さすがのfeel.です。
スタッフは俺ガイル2期の人たちだそうです。

物語はやや散漫で後半失速してるような感じですが、キャラの良さで全部カバーしてます。
特に三嶋瞳が主役レベルの活躍で声の本渡楓は若いけどさすがです。
亜人ちゃんは語りたいで、こりゃただ者ではないと思った通り成長中ですね。

SFチックな設定でしたが、伏線回収がよく分からずキャラアニメになったようで、
見てる分にはこれで良かったかなという感じ。

ヒナ、瞳、アンズのJCほのぼの三人組が、都会の裏社会を明るく照すような照らさないような、力が抜けてくるお話でした。

続編がありそうな雰囲気なので、スタッフが変わらなければ期待できそうです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 56

87.2 6 中学生アニメランキング6位
ハイスコアガール(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (795)
3288人が棚に入れました
「ポリゴン」って何?食えんの?そんな2D全盛期だった古き良き格ゲーブーム到来の1991年。
ヤンキーとオタクとリーマンが蔓延る場末のゲーセンに、彼女は凛として座していた──。
主人公ハルオを通して描かれる’90年代アーケードラブコメディー!

声優・キャラクター
天﨑滉平、広瀬ゆうき、興津和幸、山下大輝、御堂ダリア、新井里美、伊藤静、チョー、赤﨑千夏、杉田智和、植田佳奈、武虎、大塚芳忠
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

かっこいいは正義

アニメーション制作:J.C.STAFF
監督:山川吉樹、シリーズ構成:浦畑達彦
キャラクターデザイン:桑波田満、原作:押切蓮介

90年代のゲームを巡るストーリーが魅力で、
多くの男性が懐かしさを感じることのできる作品。
ゲーマーとしてのプライドを持つ主人公の矢口春雄が
お嬢様ゲーマーの大野晶や、矢口に恋心を抱く日高小春たちと
ゲームをしながら青春を謳歌していく。

この時代を生きた男性なら多くの人が
夢想したことがあるだろうという展開。
私はストリート・ファイターⅡ以降、
それほどゲームセンターに行かなくなってしまったが、
こんなところで女子と遊ぶなど、夢のまた夢の世界だった。
昔は吉野家や立ち食いそばでさえ、
女子が一人で訪れることは、ほぼあり得なかった。
ゲーセンでカップルを見るのも、かなり稀なことだった。
そこは男の世界だったのだ。

この作品では昔のゲームやその特徴、
やり方などを懐かしむことが大きな楽しみのひとつだが、
大野や日高とのラブコメも見どころだ。
3話での大野との別離や再会した後の
河原でのシーンなどはとても良かった。
日高も矢口を追いかけてゲームが上手くなっていく。
切なくもあり、笑ってしまう場面がたくさんある。

ただ個人的にこの作品の最大の魅力は、
春雄の生き方にあると思っている。
春雄は小学生のときから、
自分のできること、できないことを割り切っている。
できないことは、ほぼ諦めている。
しかし、ゲームにおいてはプライドを持っており、
孤高の生き方を選んでいるように見える。
そして、自分のなかで何がかっこよくて、
何がかっこ悪いのかという価値観がはっきりしている。
それは、とてもかっこいいことではないだろうか。

昔、競馬騎手である武豊のドキュメンタリー番組を観た。
その頃、既に一流ジョッキーとして広く認められていたにも拘わらず、
貪欲に新しい乗り方を取り入れていたことが放映されていた。
そんな姿勢についてインタビューアーから問いかけられると、
かっこいいと思えたから、ということだった。
もちろん、騎乗スタイルには馬に負担をかけないだとか、
速く走らせるのに適しているだとか、
色々なプラス要素の理屈があるわけだが、
武豊の口から出たのは、そんな一言だったと記憶している。
さらに、かっこいいことは、だいたい正しいことが多いんですよ、
というようなことも告げたのだ。
とてもシンプルな答えで、私は衝撃を受けたものだが、
成功している人間とは、正しい理念みたいなものを
本能的に分かっているのかもしれないと思った。

私は春雄のキャラクター像に、そういう潔さや正しさを感じた。
何がかっこいいかということが決まっているから、
生き方がぶれないのだ。
それは全編を通して一貫しているように見える。
傍目にはかっこ悪いように見えていても、
「自分のかっこいい」からは外れていないと考えている。
つまり、ハードボイルドなのだ。

ハードボイルドとは、ヘミングウェイからハメット、チャンドラー、
ロスマクなどの作品につながる考え方で、
日本では60年代から80年代にかけて浸透したと私は理解している。
直訳すると固くボイルしたもの。
固ゆで卵、つまり芯の固い生き方のことを指している。
ある時期のアメリカなどの探偵小説では、
よく描かれた主人公像のひとつだ。
ジェイムズ・エルロイの作品もこの系譜に含まれる。
なぜ、春雄がこういうキャラクターなのかと考えると、
ひとつは90年代の時代背景と、頻繁に登場する
ストⅡのガイルのキャラクター像に影響されているのだろう。

このようなことを考えると、春雄が女子からはもちろん、
男子からも人気のある人物として描かれているのは
とても納得できる。私にもこういうタイプの友達がいたので、
余計にを懐かしい思いで観てしまう。
ゲームや時代背景だけでなく、
無骨な人物像という部分でも親しみを感じる。

男はタフでなければ生きていけない。
優しくなければ生きている資格がない。

今ではあまりにも時代遅れのセリフが、
この作品には合っているような気がする。
(2018年10月20日初投稿)

EXTRA STAGE ROUND13~15
(2019年10月23日追記)

{netabare}1期終了後に配信とOVA販売の
発表があったEXTRA STAGE。
当初は、最終回までまだ多くの話が残っているのに、
駆け足で終了かと不安の声も上がったが、
無事に2期制作となったのは良かった。

1期の終了時には日高からの告白と
ゲーム勝負の申し込み。
晶とは家出の件で、また遠い存在に。
それでEXTRA STAGEは、
日高と春雄が中心になるかと想像していたら、
やはり晶との話がメインだった。
13話でAOUショーを晶と行けたら楽しいのにと
想像し、15話で運命の出会いによって一緒に行くという
ストーリーでまとめられた構成となっている。

私はよく知らなかったのだが、
AOUショーというのは、1982年から開催されている
AOU(全日本アミューズメント施設営業者協会連合会)が
開催していたショーで、アーケードゲームを中心とした
展示会ということらしい。2013年からは、
ジャパンアミューズメントエキスポとして
毎年2月に開催されている。

話の中心は、春雄と晶の周囲の人たちも交えた
世界の広がりとでもいう展開。
晶の教育担当の業田や晶の姉の真、
晶の登下校時の運転手・じいや、
春雄の母・なみえ、そして同級生の日高との
関わりによって、ゲームを楽しみつつ、
少しずつ大人への道を歩いていく。

さまざまなゲームが登場するが1995年当時は、
私はほぼゲームを卒業していたので、
画面を観てもほとんど知らなかった。
ただ『RPGツクール』というソフトがあったのは、
朧気ながら覚えている。とてもじゃないが、
面白いゲームを作れるような代物ではなかったという
噂を聞いたことがある。
また、ゲームを卒業したと言いつつ、FFシリーズは別。
晶が射的でゲットした
『ファイナルファンタジーⅥ』は大好きだった。
この頃のFFシリーズはシナリオが練られていて、
とてもよくできていたと思う。
個人的にはⅦが頂点で、その後は緩やかに
下降していった印象。
さすがに最近はもうやっていない。

やはり今回も注目したのは春雄の行動や
春雄の母・なみえの信念のようなものだった。
業田に対して、なみえが主張する姿はかっこいいし、
春雄の、他人や晶に対する姿勢には好感だ。
13話のラストで晶が名残惜しそうに春雄の胸に頭をつけるが、
春雄は想いを胸の奥に秘めながらも、
背を向けて別れていく。とてもこの作品らしいと思った。
16話では、幕張の帰りの電車で春雄はついに自分の気持ちに
正直になる。相変わらず車ではねられるのはご愛敬として、
良い感じで2期につなげられたのではないだろうか。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 114
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

沁みるほど青春

J.C.STAFF制作、原作押切蓮介。

主人公は小学6年生、矢口春雄。
初回は彼の一人芝居です。
彼の好演がどういうわけか楽しい。

当時の小学生なんてとても、
小さなコミュニティで生きています。
居心地の良い場所なんて限られている。
現代のユビキタスな世界は存在しない、
春雄にとってゲーセンが聖域なのでしょう。

4話視聴追記。
懐かしいのは設定の1つに過ぎない。
ここにあるのはノスタルジーではなく、
素朴な時間と馬鹿が付くほど正直な生き方だ。
{netabare}小学生は生き方を選べない。
そして季節は廻り、ほのかな恋の中学編。{/netabare}

最終話視聴追記。
よくやった、大健闘でしょう。
素晴らしいアニメだと思います。
ガイルさんが助演男優賞ですね。
ゲーマー同士のショボい喧嘩が大好きでした。
ヒロイン2人が好対照で好印象、難しいなあ。

沁みるぜ、沁みるほど青春だ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 106
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

そんな私はロースコアボーイ

2018.10.06記

原作未読

当初ノーマークだったが、同僚の薦めで視聴決定。
どうやら、昔懐かしのゲームを扱った回顧ものくらいの前情報で視聴スタートです。

さっそく結論。

 懐かしくて涙出るわ~

これはオモテ。並行して、

 なんじゃこのラブコメ泣けるわ~

一作で二度美味しい作品になってます。懐かしのゲーム見たろ、ぐらいでかまえて思わぬカウンターパンチを食らっちゃいました、といったところでしょうか。

主人公の矢口春雄が1979年生まれ。本作の時代設定が1991年(小学六年生)から1995年(高校一年生)までとなります。
これはリサーチの勝利と言って構わないと思いますが、誇張されることない等身大の90年代が描かれているため、おおむね1970年~1985年生まれの方は取り扱っているゲームや時代の空気感の再現具合に感嘆するんじゃないでしょうか。

{netabare}・緑の電話ボックスにピンクチラシが貼ってる
・当たり前のように灰皿が置いてあるゲーム台
・パネルでめくられる新幹線ホームの発着案内板(現在は電光掲示板)
・溝の口(川崎)駅降りたとこ南武線沿い小道の汚い飲み屋街の古本屋 ※住んでた私が保証しよう
・取り扱うアーケードゲームと家庭用ゲーム機のラインナップ
といった見た目のあるあると

・対戦でのお作法(ハメ技かけると喧嘩になる等)
・教室でソニックブームを繰り出すこの解放感
・もういいわよ。録画してた「家なき子」観るから♪
・ミスチルを聴きなさい!ミスチルを!
・取り扱うアーケードゲームと家庭用ゲーム機にその当時みんなが感じてたこと
といった空気感{/netabare}

単なるゲーム回顧録ではない、時代の空気の見事な切り取りっぷりに切なさを感じるほどです。ワクワクするつもりがきゅんきゅんしてしまうのです。

若い皆さんにとっては、このピンポイントで切り取られた時代の追体験が可能ですので、ぜひ面白がって観てほしいですね。
ついでに、だいたいアラフォーの男性が大なり小なり通ってきてる道でもありますから、雑談のネタとしてビジネスにも活用できるかもしれません。

自分はハルオよりちょい上くらいのドストライク世代にあたります。回顧トークしたくなるところですが、脱線が止まらなさそうなのでここでは泣く泣くあきらめますよ。ただ一点、同年代非オタの知人にハイスコアガールを勧めたら、ちゃっかり視聴してました。その後酒の席でのあるあるトークに華を咲かせましたよ、ということは申し添えておきます。



そして、ゲームと並行しての恋愛の世界。
ゲームで繋がる恋愛ってなんのこっちゃ? そもそもこのキャラデザインは、恋愛仕様のそれではないような。。。
{netabare}とナメてたら3話で不意打ちを食らうことになります。{/netabare}

2話からラブコメの波動が感じられ、12話終わる頃にはきゅんきゅんしてることでしょう、たぶん。

大野晶と日高小春のダブルヒロインというのは、ぱっと見で王道の配置です。

大野晶:ゲームは社会との接点を持つためのもの/純粋にゲーム好き/{netabare}ハルオが好きそう{/netabare}
日高小春:ゲームはハルオとの接点を持つためのもの/ゲーム好きは二次的なもの/{netabare}ハルオが好き{/netabare}
ハルオ:馬鹿で優しくてあったかいやつ。すがすがしいほどにゲームのことで頭の中がいっぱい。

そんなベクトルは物語の進行に合わせてゆっくりと変化していき、最終12話{netabare}(小春の告白という大きな転換点を迎えること){/netabare}で本作の恋愛の波動がピークに達します。
きゅんきゅんする理由、、、二人ともホントいい子だから(語彙力)。
そしてハルオもなんだかんだいいやつだから(もっと語彙力)。
二人ともきっかけは違えど、徐々にハルオに惹かれていく様子がもどかしくも純な感じがして擦れた大人にはまぶしく映りました。
ヒロインにとってはゲームバカが恋愛対象のため、コミュニケーションがゲームを通じてということも多いです。対戦プレイや協力プレイのシーンに潜む恋のやり取りを見過ごしてはいけません。{netabare}晶と小春ですらゲーム機を通しての会話と、わりと徹底してます。{/netabare}なんかもう「拳で語り合う」世界観ですね。

これほど無口なヒロインで物語が成立するんだ、と面白がって観てたわけですが、結局セリフがゼロでしたね。大野晶役の鈴代紗弓さん、「あ」「う」「ぐふぅ」に感情を込める難役お疲れ様でした。
小春の鼻腔を抜ける呼気の音すら聴こえそうなささやき声は役に合ってたかどうかを超えて心地よかったですね。広瀬ゆうきさんですか?また別の作品でお会いしましょう。

{netabare}晶にとって、もともとは大野家とは違う世界への扉であり、さらにその世界を広げてくれたハルオへの好意。ハルオは激つよの晶を目標と捉えてました。
小春にとって、唯一自分に目を向けてくれる瞬間がゲームで対峙する時だったというハルオへの好意。ハルオはフルボッコ負けを機に小春をライバルみたいに捉え始めました。
後半は、

 “目標を降りたかった晶と目標になり替わりたかった小春”

ミスマッチがなんとも切ない物語でした。{/netabare}



ノスタルジーにあてられて不器用な恋の行方にせつなさを感じたのか、
良質なラブコメにほだされて在りし日の思い出がきれいに見えたのか、

恐らく両方。きゅんきゅん×きゅんきゅんは単に2倍ではなく、2乗と感じる稀有な経験なのでした。
続き3話はOVAで!と商売臭わかりやすいラストに賛否両論出そうですが、そこはご愛敬(;^ω^)
薦めてくれた同僚よ、ありがとう!



以下、その他の四方山話。


■作画
まずは、権利処理に奔走してくれた裏方さんには賛辞を送りたいと思います。感謝!
3DCGということでしたがかなり普通のアニメっぽい自然にみられる処理をしてました。私の目利きが甘いかもですがあまりCGっぽさを感じません。そして核となるゲーム画面の再限度が極めて高い印象です。元画像をはめ込めばよかろう、というものではけっしてなく、ブラウン管と現在のデジタル規格との突合作業、コマ数の調整、エフェクトの修正、その他視聴者からみれば『そのまんまゲーム画面』に見えた本作の絵は相当の処理を施して再現されたものだそうです。
私が普段は気にしない技術的な面にも良い意味で関心を起こさせる製作陣の仕事でした。


■華を添える愛すべきイカレキャラ達
わりと主人公たち以外は行動・言動が変なのが多いのですが、第一話で矢継ぎ早3枚のカードを切ってきて視聴者の引き込みに成功しました。
・癇癪カップル:声は松岡&日笠と無駄に豪華
・小学担任:「卑劣」と書いてお前のことだ、と主人公に容赦ないが悪意もない。
・じいや:黒塗り高級車で主人公を轢いても歯牙にもかけず。
目立たぬファインプレーだったように思えます。


■10カウントで消えるはずだった世界が色づく
OPEDともに作品に寄り添った良曲。ED「放課後ディストラクション」はお気に入りでDLしてます。
{netabare}プレステとサターンの発売により自分はアーケードから距離を置きました。当時は鉄拳派(プレステ)とヴァーチャファイター派(サターン)と棲み分けがされてた気がします。
それはさておき、10話Aパートでサターンにうつつを抜かしアーケードから遠ざかってたハルオが小春にフルボッコされたのを機にゲーセンに戻ってくる描写があります。
逡巡しているハルオのバックにはストⅡゲームオーバー時のコンティニュー画面。ガイルさん(CV安元洋貴ww)がハルオを焚きつける中無情に10カウント刻まれていってました。
アーケードゲームが家庭でできるインパクトは強く、この時期から徐々にゲーセンから足が遠のいていったのは私だけではないでしょう。対照的にコンティニューして戻っていったハルオには個人的に感動しました。(えっ!そこ?)

どれくらいのインパクトか? JUDY AND MARYの楽曲に「まるでヴァーチャファイターのゾーン2」という歌詞が出てくるくらい。男ならともかくあまりゲームをしない女の子でも家にプレステとか普通に置いてありましたよ。{/netabare}


■余談
我が家では作中登場したニューファミコンが現役です。タイトルは70本以上。スーマリ、ドラクエシリーズ(要ふっかつのじゅもん)、じゃじゃ丸くんといった有名どころから、シティコネ、影伝、燃えプロその他家族でたまにゲーム大会を開催。
スターフォースでラリオスを撃破したり、ボンバーマンでリモコン無し状態からのリカバーをしたり、グラディウスで↑↑↓↓←→←→BAを披歴したりと父親の威厳を保つのに一役買ってたりします。
この前、ウチの子供たちが伝家の宝刀『カセットに息をフー』してるの見て爆笑しました。曰く「つば飛んじゃダメなんだよ」と。
なんかしらんが、受け継がれる伝承みたいなもんでしょうか。25年前も今も楽しいものを前にした子供の気持ちってそうそう変わるものではないんです。



視聴時期:2018年7月~9月 リアタイ視聴 ※EXTRA3話は2019年3月視聴

-----
2019.04.03追記 ★EXTRA STAGE(ROUND13~15)追加視聴★


Netflixの配信にて。TV放送(ROUND1~12)の続きの3話分が解禁です。

{netabare}変わらぬOPとEDにふいにキュンとしてしまった。なんだこの破壊力。
内容には触れません。本編にも増して、ハルオ母が素敵で、晶と小春に身悶えし、ハルオはしっかり男の子してました。{/netabare}

ファンの皆様におかれましては、視聴は義務と言って差し支えない出来映えです。

※視聴日:2019.03.30



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2019.10.23追記


2019年秋期に2期放送。先だって、EXTRA3話を地上波で放送しました。
濃厚な3話だったのでこれを放送する決断をしてくれたスタッフの皆さまには感謝です。

{netabare}さて、そのEXTRAのクライマックスといえる花火シーンは二子玉川河川敷の花火大会です。ハルオたちが乗ってる電車は田園都市線。

こたびの台風でまさに氾濫したピンポイントの場所でした。{/netabare}

春先には普通に感動しただけでしたが、あらためて半年後に再視聴して別の思いが生じます。迅速な復旧をお祈り申し上げます。



2018.10.06 初稿
2019.04.03 EXTRA視聴後追記
2019.10.23 追記
2020.07.28 修正

投稿 : 2024/04/20
♥ : 100

69.4 7 中学生アニメランキング7位
好きな子がめがねを忘れた(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (205)
580人が棚に入れました
ちょっぴり奥手な中学生男子の小村くんは、めがねをかけた隣の席の女の子、三重さんのことが好きである。 「その分厚いレンズ越しでいい。三重さんのきれいな目に見つめられてみたい。」 不思議な魅力を持つ三重さんに惹かれつつも、話しかけることさえできないまま日々を過ごしていた。 そんな三重さんはいつもめがねを忘れてしまうド天然女子。クラス替えから3日。 隣の席になった小村くんは、困っている三重さんをサポートしようと奮闘するが、そんな想いとは裏腹に一生懸命何かを見ようとする三重さんとの距離が近すぎてドキドキが止まらず・・!? Twitter投稿で数万バズを連発し、月刊「ガンガン JOKER」(スクウェア・エニックス刊)でも絶賛連載中の藤近小梅の大ヒット原作を実力派スタジオ GohandsがTVアニメ化! 近すぎるのに最高にピュアな二人の関係にドキドキニヤニヤ悶絶必死! 2023年夏、めがねを忘れた女の子と「ゼロ距離」から始まるムズキュン純真ラブコメディが始まる!

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

内容は薄いが、ときめきポイントは高く、癒し効果もあります。

 この作品、1話の初めのCGの密度が濃すぎなのと魚眼レンズ的な歪み、ヒロインの三重さんの髪の毛のボリュームというか線の数が多すぎて画面酔いしました。それとどっかのサイト限定でしたっけ?あと、23年は春アニメでラブコメラッシュだったせいもあって、いろんな要因で夏の本作は休んだと思います。

 ただ、今になって見てみると2話くらいから、髪の毛が見やすくなってCGも落ち着いて見やすくなったと思います。そうなると1話の出来の良さも分かるんですけど、とにかく初見の1話はきつかった。

 で、内容は「阿波連さん」「歩は」系統の距離感ぶっこわれラブコメです。つまり、内容の無さではトップクラスですが、その分ストレスがありません。多少主人公の悩みとかウジウジがありますが、単に中学生の初心さの範囲です。本作の見どころはキャラに萌えられるか、男の子に感情移入できるかどうかでしょう。

 で、本作の評価ですが、キャラは2人は初々しいので、胸をかきむしりたくなるような焦れったさがたまらないので、ときめきポイントは高い気はします。その点では「高木さん」的でもあります。また、画面と雰囲気に癒し効果がある気もします。

 ちょっと年齢層が中学3年生?はちょっと無理がないか?という気がしますけど。ココアが罰でもらえないかあ…小学生の方が合ってた気もしますが、今時の中学生はこんな感じかもしれません。また、思春期の方が乗っかりやすいのは分かります。

 メガネ忘れすぎ問題は、たまにちゃんとしていることがあるので、かえってもっと徹底して忘れても良かった気もします。それがどういうサインかを主人公が読み取れるか…いや、それをやると無垢じゃなくなりますね。ワザとじゃないからときめくのか。

 視聴の仕方は批判的でなく、すべてを受け入れる心で無心で見れば、なかなか入り込める気がします。批判をしだすとキリがないツッコミどころ満載ですが、そういう人はご退場いただいて結構です、という作品でしょうか。

 評価は、物語は一般的なラブコメで高い点はつけられませんが、雰囲気はいいので3.5。キャラが命の作品で上手いキャラ造形だと思いますので4。
 作画は技術的には高いのはわかります。5でいいかも…と思いながらも1話なあ…1話。あれは視聴のハードルを上げた気がします、4.5点…でもチャレンジングなのはいいか。やっぱり5点です。

 音楽と声優さんはまあ標準的で3.5ずつとします。

 以下、初回のレビューは2話途中断念なので消しておきます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

👓超近視眼的な恋

原作漫画はTwitter版、コミック版共に未読状態でアニメ視聴。
視聴後、冒頭の数ツイート分や数ページ分だけ閲覧。

【物語 3.0点】
パターンアニメとして割り切った構成。

ヒロイン・三重さんは漫画みたいな(いや、漫画かw)超ド近眼なくせに、今日も今日とてめがねを忘れるし。
思春期少年主人公・小村くんは世話を焼いた三重さんがリアクションする度、すぐにキュン死しそうになるし。

毎度めがねを忘れる理由やら、そこから発生するドキドキのシチュエーションやら、
よく思い付くな~と感心しますが、展開としてはワンパターンですぐ飽きる人がいても致し方なし。


2人が恋心を自覚して徐々に惹かれて行く描写は丁寧でしたが、
本作はタイトルの通り、既にヒロインに惚れてしまっている少年のお話。
不合理なはずの恋愛に、好きになった理由という合理性が見い出せないと納得できないリアリストには前提から向かない作品。
ただし、三重さんが小村くんに惹かれる理由については、過去の掘り下げ含めて色々提供あり。


突如パターンを変えて驚かせる刺激が多い昨今のアニメの中で、
毎回変わらぬ優しい雰囲気で一息付けるスポットとして価値を見出した中盤までは、
私にとっては視聴断念か継続かの当落線上の作品でした。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・GoHands

安定した工程管理により表現したいことに注力して表現できている感。

背景の多くにCGを入れて、教室内に舞う埃も撮影処理でカバーし、
手描きの作画班は人物に集中。

校舎や街を走る車は模型みたいなCGで割り切って。
一方、量感溢れる三重さんのロングの柔髪の複雑な動きは、コマの繰り返しを挟まない、
妥協のない描き込みで、好きな子の輝きを象徴。
瞳の描写も勝負所ではガラス細工のように繊細化して来ます。

小村くんと三重さんの周辺を中心に歪み背景が多用されたのも特徴的。
好きな子ができた青春世界は主観的であることがよく伝わって来ます。


作画、CG、撮影の連携プレイが光ったのが冒頭。
今日も好きな子に会えると胸を高鳴らせながら教室へ向かう小村くんを、
回り込むカメラワークも交えた“長回し”のワンカットで表現した場面。
思えば私は最初のカットで本作の映像に一目惚れしてしまったのかもしれません。

シナリオ展開にワンパターンを感じつつも視聴継続できたのは、
毎回映像に見応えがあったからかと。


ただ、一点気になったのは、背景の雲が流れるの速すぎでは?ってことw
青春のひと時、光陰はあの雲の如く過ぎ去ってしまう物という事なのでしょうかw
小村少年。三重さんとクラスメイトでいられる貴重な時間なんて人生のほんの一瞬。
彼女の仕草に興奮ばかりしてないで、決める時は決めないとw


【キャラ 3.5点】
視聴者も小村くんと一緒にヒロイン・三重さんに惚れてしまえば、
パターンアニメでもハッピーになれるのは重々承知。

ただ三重さんも{netabare} 小村くんに迷惑をかけたと泣いてしまうような{/netabare} 心優しい良い子なのですが、惚れるにはドジっ娘萌えのスキルが必須でしょうし、かしこまると口調が武士になるしw
可愛い以上に変わった子だなとw

実際、三重さんは学校の誰からも憧れられるマドンナではなく、
{netabare} 全校集会で登壇する{/netabare} 場面では、いつもめがねを忘れる三重さんを目付きが悪い子と訝しむモブの声もあって、
変わった子だと思っているのは私だけじゃない?と安心してみたりw

率直に言うと私はレンズ越しの三重さんのクリっとした瞳をもっと見せて欲しかった。
三重さんがめがねを忘れ過ぎて、眼鏡っ娘萌え目当てが肩透かしされた感も残っていますw


私の場合は、惚れた子が何をやっても悶えてしまう小村くんを愛でる視点で、
距離を取って見守ると割り切ったら上手く折り合えました。
ド近眼の三重さん以上に、好きな子しか見えなくなる小村くん。
どっちが盲目なのやらって感じで可愛いらしいですw

この境地に至ると、小村くんが、三重さんとの今の関係上、どこまでが一線かも分からず狼狽える思春期少年の初々しさが美味しく頂けるようになります。
ただ流石に、{netabare} ブランコに乗った三重さんの背中を押すのは婚前にやっても良いことだと思うのでw{/netabare} ちょっと落ち着けよとは思いますがw


【声優 4.0点】
ヒロイン・三重さん役の若山 詩音さん。
主人公・小村くん役の伊藤 昌弘さん。

「ん゛~~」とか「あ゛~~」とかセリフ未満の掛け合いにより醸成されるユル~い空気が安心感をもたらしていました。
比較的低めにうめく若山さんより、ヒロインの一挙手一投足に反応する伊藤さんによる
声変わり前の思春期少年の悶え声の方が上ずっているのが毎度可笑しかったですw

若山さんによる、三重さんの動きに合わせた効果音兼任ボイスもあざとかったです。
彼女のロリ脳トロボイスの中毒性もまた私の視聴継続の原動力でした。


公式HPインタビューにて、メインお二人を人柄重視で選出したとのスタッフコメント。
演技力も然ることながら、ディレクションのコミュニケーションがスムーズに行くか、
和やかな制作現場の雰囲気を保てるかも重要視したというキャスティング。

現場の空気作りが、柔らかい作風として確かに伝わって来ただけに、
声優はまず演技力なのでは?と思っている私にとっては、考えさせられる一件でした。


【音楽 4.0点】
劇伴担当はジミーサムP。
メインテーマ「好きな子がめがねを忘れた」は優しいピアノの旋律で青春ノスタルジーを演出する癒やし系。
その他、刺激を抑えたミニマル・ミュージックで2人の掛け合いを和やかにアシスト。

OP主題歌はネット投稿で活躍する現役女子校生シンガー・綴(つづり)の「NAME」
OPアニメーションは、リズムに乗って疾走するキャラや、背景をアングル多彩なカメラワークで捉えることで青春の躍動感を好表現。

ED主題歌はめがねの凄腕アーティスト・オーイシマサヨシさんが、
三重さんと小村くんと共に、作品を捉えた歌詞で、めがねを忘れた日の喜びを高らかに歌い上げる。
小村くん役の伊藤 昌弘さんは音大出身のシンガーソングライターでもありますが、
レコーディングでは小村くんのキャラに合わせて、たどたどしく歌唱するよう要求されたのだとかw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

習作<46>

3話まで視聴。
発情しすぎてピヨピヨいってるだけのたわいもないネタをテンポ悪くやってくのが通常の型で、ネタと言っても特に笑いもなく。
背景や人物のCG処理の練習作と言った感じ。
風景が映り込むほとテカテカの下駄箱に人物は映ってなかったり、表現のための技術というより技術練習のための技術ですな。

メッガネェメッガネェ<49>
1話視聴。
背景・キャラ・カメラが3Dでグリングリンと無駄に動きまくってました。
内容が漫画のコマに色つけて口パク動かしときゃいいような感じなので、余計に実験作という印象が強い。
ポジティブに効いてたのは髪のモサモサ表現くらいかなぁ、あと眼鏡。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3

73.6 8 中学生アニメランキング8位
ダンス・ダンス・ダンスール(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (129)
427人が棚に入れました
ダンスール・ノーブル――それは王子を踊る資格のあるバレエダンサー。中学二年の村尾潤平は、幼い頃バレエに魅了されるも、父の死をきっかけに「男らしくならねば」とその道を諦めていた。だがある日、彼の前に転校生の美少女、五代都が現れる。都にバレエへのあこがれを見抜かれ、誘われた潤平は、都の幼馴染である森流鶯と共に、本格的なバレエダンサーへの道を歩みだす。「俺がそこで日本人初の『ダンスール・ノーブル』になるわ」すべてを犠牲にしたものだけが、立つことを許される、美しくも厳しいクラシックバレエの世界。完全な初心者である潤平の運命は!?大人気漫画家・ジョージ朝倉、初のテレビアニメ化!MAPPA(制作)×境宗久(監督)が挑む、バレエダンサー達の熱き青春バレエストーリー!!

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ファビラスな熱と輝き。ダンスもアニメも表現したい「何か」があってこそ。

 「ボールルームへようこそ」は大好きやし、監督が同じ「ゾンサガ」も好きなので期待して視聴しましたが見事にそれに答えてくれる佳作でした!。


 とにかくバレエのダンスシーンの表現力が素晴らしい。CGも無策な労力削減ではなく確かな戦略をもって使っているから有効に機能していて邪魔をしていない。


 ストーリーとしては、社交ダンスのように競技としてわかりやすい進行ができないぶん多少テンポの遅さを感じたし、11話ではまだ物語はこれからだ!なのは物足りなかった。しかし、とにかくキャラの描き込みが上手くできてるし、なにより溜めを充分に出来ているからこそ終盤の爆発がこっちまで震える迫力に満ちている。


 結局以前から思っていたことだが、本作ではダンスだがアニメーションにおける作画も表現したい「何か」がなくては空虚なテクニックでしかない。本作においても屈折していたルオーの想いが存分に描かれていて、それが溜まりに溜まっていったからこそそれがダンスという形で表現された時にこちらの心を打つものがあるのである。


 他にも脇のキャラたちも実に活き活きとしていて、ミサキ君とヤマト君の関係には腐男子ではないが薄い本が欲しくなりそうなくらいだったし、ヒロインがちゃんと瑞々しく魅力的に描けているのも嬉しい。「ああ、いいなぁ〜」としみじみ言いたくなる男女の初々しさが描けてる作品は久々である。


 全体的に非常に力がある作品だったので、とにかく続きが見たい!。「ボールルームへようこそ」のレベルな大傑作ではないと思うが、今後の展開次第によってはそれに迫りうる佳作だと思うので今後とも期待し続けます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

表面は熱いスポコン。裏を返すと女性の天然の残酷さが辛いです。

 明らかに女性作家が描くキャラなのに、スピリッツでジョージ朝倉?男かよ、と思い、どうしても納得いかなくて調べたら、女性でした。

 最近は女性の方がスポコン描くのが得意なんでしょうか。ちはやぶる、ユーフォ、ましろの音、この音、かげき少女など、スポコン亜流の作品はみんな女性作家です。

 まあ熱いですよね。主人公のキャラの熱さというか、ストーリーを作るための少々デフォルメされた身勝手さが、ちょっとイラッと来ることもあります。周囲のメンバーのイジメは変な言い方ですが女子的な陰湿な感じで、これも見ていて不快になります。それが目的なのでしょうから、作品としてはいい出来なのでしょうが、感情移入という面で主人公に乗れない、という弱点にもなる気はしました。

 白鳥の湖の3人の関係をストーリーに落とし込むとはやりますね。ただ、王子様は誰なんだ?というのが主題ですね。もちろんバレエの話の出来の良さがそれを引き立てていましたが、こういう世界の狂気や才能の有無の残酷さも含めて、さすが女性作家、容赦がありません。

 なんといっても、恋愛関係です。これは結局 {netabare}都と潤平は上手くいかないということでいいんですよね?ここが女性的な感性です。女性の心理は女性作家だけあってリアリティがあるんでしょう。庇護すべき存在としての流鶯に最後は魅かれるみたいですけど、嫌な言い方をすれば結局流鶯の才能に心を持っていかれたという事だと思います。

 潤平はバレエへの憧れはありましたが、きかっけは都に惚れてという部分です。女性の肉体に照れる描写から女性になれていない。だからまだ恋愛感情がない都に妄想をするというのがしつこいくらい描かれます。
 で、都は自分の胸に流鶯を抱きしめます。これは腰を触るだけでビックリしていた潤平からすると衝撃でしょう。いろんな理由や思惑はあるにせよ、潤平が五代にいったのは都への想い。だから都が流鶯を選択した以上、結局都から生川に逃げるという面もあるのでしょう。

 これは結局女性は男の力に惹かれるという残酷さでもあるんだと思います。庇護欲ともとれなくはないです。{/netabare}いずれにせよ、ポリコレ的にごめんなさいですが、都って天然なんでしょう。思い切り感情でしか動いていないです。つまり「子宮で物を考えている」感じがすごいですね。女子から嫌われる描写がありますが、そういうところでしょうね。

 男の心理としては、非常に辛いですよね。あそこはそういう残酷な場面なんでしょう。加えて、夏姫ですね。彼女もあきらかに潤平の才能を認めて、惹かれています。性格や優しさではありません。もし潤平のフランクな性格に惹かれたと思うなら、私は違うと思います。才能が無ければ同じ性格でも歯牙にもかけません。

 女性作家ならではの熱いスポコンですが、その裏に陰湿な人間の心理と女性が心を惹かれるのは結局才能という残酷な部分もものすごく良く描写されていました。

 バレエのシーンの作画はモーショントレースとかしたんでしょうか?すごかったですね。その他の場面の感じにくらべて全然違いますね。ただ、少女マンガって、決め絵の時の描き込みと、淡々とした日常場面の作画の気合いが全然違うので、意図してないと思いますが、ものすごい少女マンガっぽさが出てました。

 総評すると、かなり話は面白いし熱い。ただ、男が見ると才能の世界の残酷さが辛い、女性の恋愛感情、心理が辛い。女性的な作品すぎて感情移入が辛い作品でした。
 ハチクロや3月のライオン的な残酷さがちゃんとあるのがやっぱり女性作家のあまりにリアルな心理描写は男には毒だなあという感じです。

 評価はします。しますけど、私はあまりに女性的な残酷さを読み取ってしまい若干減点します。非常に出来がいいのは認めますけど、生々しすぎます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 22
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青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

男の子が日本でバレエをはじめるということ

ジョージ朝倉による原作漫画は、『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載中(既刊27巻、原作未読、なお、原作者は女性)。
アニメは、全11話(2022年)。監督は、『ゾンビランドサガ』シリーズなどの境宗久。制作は、『呪術廻戦』、『チェンソーマン』などのMAPPA。
(2024.3.14、初投稿)

正に本作の主人公と同様に、気にはなっていたものの「バレエなんて」という理由で躊躇っていた作品。でも、他のレビュアーさんのレビューをきっかけに重い腰をあげてよかった。

本作は、基本的に「スポ根」的な話であり、日本の若いバレエ界のトップレベルでライバルたちがしのぎを削るというお話。ただ、本作の特徴は、私や主人公と同じように「バレエなんて」と思うところから始まって、そこから本作の主人公と同じようにバレエに「キラキラした」魅力を感じていく点にあると思う。


私はバレエを映画のワンシーンなどで観たことはあっても、生で観たことはないし、正直に言って、あまり興味がなかった。
ただ、他の人より有利な点があるとすれば、同郷の北海道(旭川市)出身ということもあり、世界的なバレエダンサーとして有名な熊川哲也さんの存在と、その半生についてドキュメンタリーなどを通じて知っていたことくらい。

バレエは優雅な印象が強いが、特に男性は、バレエダンサーという一際華奢な女性であっても、それを軽々と持ち上げるだけの腕力、舞台映えするだけの高い跳躍力などフィジカル面も求められる(熊川さんのジャンプは有名だし映像を見てもすごいと思う)。また、あの優雅な所作を身につけるため、幼少期からの英才教育が有利でもある。
(ただ、熊川さんも本作の主人公と同じように少し遅い年齢である10歳からバレエを始めている。バレエダンサー自体、熊川さんしか知らないのだけれど…、彼の半生と本作の主人公がリンクする点が多いと思った。)

日本では、男の子がタイツを履くことに抵抗があったり、バレエは女の子がやるものというイメージがあったりと、才能を持ったフィジカルエリートの男の子が幼少期からスポーツプレイヤーではなくバレエダンサーを目指すこと自体が稀。

加えて、舞台映えする大きく均整のとれた体格、手足や首の長さ、柔軟性、感性、一度見た動きをすぐに再現できる力などなど、類まれな天賦の才を備えることがスタートライン。その上で、必死に努力しないと世界的なバレエダンサーになれないというシビアな世界(さらに、東洋人には、本作でも触れられているバレエの本場がヨーロッパという有形無形のハンデもある)。


本作の主人公である村尾潤平(CV.山下大輝)は、その辺の男の子が日本でバレエをはじめるという心理的な障害をしっかりクリアしたうえで、13歳というバレエでプロのトップを目指すには遅すぎる年齢を不問にしたくなるような圧倒的な天賦の才を残酷なまでに周囲に見せつけていくことになる。

そこに、幼少期から祖母にスパルタ教育をされたため、コミュ障になってしまったバレエサイボーグ森流鶯(もりるおう:CV.内山昂輝)が互いに良きライバルとして認め合う関係になっていく。

その流鶯が前向きになるきっかけと潤平のバレエコンプレックス解消とを絡めて描いたシーンは、本作の見所の一つ。加えて、{netabare}祖母の流鶯に対する歪んだ愛情の軛から流鶯が解放されるシーンも感動的だった。{/netabare}

ただ、恋愛面は、ヒロインとして五代都(CV.本渡楓)が出てきて、主人公がバレエを始めるきっかけや、 {netabare}流鶯との三角関係{/netabare}にもなるけれど、そこがメインには描かれていないので、素敵なシーンはあるけれど、恋愛ものとして過度な期待は寄せない方がいいかも。

また、音楽といった他の芸術関連のアニメでもよく出てくるテーマである、いつまでも変わらない古典(クラシック)という伝統と、現代的なアレンジ・新作との調和と対立といったテーマも見え隠れする。


本作は、主人公がこれから「バレエ虎の穴」に入って本格的に「スポ根」しようとするところで終わってしまうので、2期がとても待ち遠しい作品。

テーマがバレエ、しかもそれを男の子がやるということで躊躇ってしまうかもしれませんが、そういうバレエにあまり興味がなかった私のような人にこそ、違った世界を垣間見る楽しさが伝わってくる作品であるし、是非観て欲しい作品だと思いました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

90.8 9 中学生アニメランキング9位
とある科学の超電磁砲[レールガン](TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (10376)
41234人が棚に入れました
総人口230万人、東京都西部のほとんどを占める巨大都市。その人口の約八割が学生ということから、「学園都市」と呼ばれるその都市では超能力の開発が行われているんですの。学生たちが能力の強さに応じてレベル0~レベル5にランク付けされるこの都市で、7人しかいないレベル5の第3位に位置する能力者、御坂美琴お姉さまが本作の主人公となる。この物語は、彼女が通うお嬢様学校、常盤台中学校とそれを取り巻く仲間たちの平和で平凡でちょっと変わった能力者の日常を描く物語ですの。

声優・キャラクター
佐藤利奈、新井里美、豊崎愛生、伊藤かな恵、阿部敦

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

スピンオフ作品でこの存在感!!

とある魔術の禁書目録のスピンオフ作品。

※世界観だけ先に。
舞台は超能力が科学によって解明された世界で、能力開発をカリキュラムに組み込む総人口230万人の8割が学生の巨大な学園都市。そこでは学生全員を対象にした超能力開発実験が行われていて、全学生はレベル0(無能力者)からレベル5(超能力者)の6段階に分けられ、様々な能力を開花させている。 


主人公は学園都市に7人しかいないレベル5(超能力者)の内の1人、とある魔術の禁書目録ではヒロインである「御坂美琴」。
電撃を操る能力から「超電磁砲(レールガン)」の通名を持っている。
今作はその御坂美琴とその友人、白井黒子・初春飾利・佐天涙子を主にして、学園都市で起こる様々な事件を解決していくお話です!!

禁書と違い、魔術は登場せず、科学の力がメインになっているお話でもあります!

禁書が魔術サイドや科学サイドなど出てきて、設定の世界観も世界を巻き込んだかなり壮大なものになっていますが、今作は美琴やその友人達との学園での日常生活などマッタリとした部分も多数あり、禁書に比べてはのんびり見れるのではと思います。

ですが、醍醐味である能力を使った戦闘シーンもしっかりとあるので全く飽きるということはありません!

あくまでもスピンオフなので禁書の世界観を少なからず把握していることが必要かもしれませんが、この作品から「とあるシリーズ」に入っても問題ないように今作は構成されているので大丈夫だと思います!

むしろこの作品を見て、禁書の方にも興味を持ったという方も多いのでは??(ノ´∀`*)

このシリーズの見所はなんといっても学園都市をメインにした世界観ですが、登場人物も多く、各々能力が違う分毎回戦闘シーンも迫力が違います!!

その上、結構複雑な物語だったりするので飽きは来ませんね(ノ´∀`*)

ですので禁書を見たい方の為に多少、見やすくなっているのが今作だと思います!!

原作の売上もアニメの人気も結構なものなので、期待して見てもらっていいと思います!!(*´ω`*)b


4年ぶりに2期も放送開始されたので、まだ見ていない方はこれを機に視聴されてみてはいかがですか?(*^。^*)



※私は多分レベル0です。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 118

バキュラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

白井黒子ですの

とある科学の超電磁砲見ていただけました?

主要メンバーは 4人

学園都市第3位のレールガン    美琴お姉さま
そしてお姉さまの生涯の伴侶     白井黒子
ともに風紀委員で頑張っている    初春飾利
初春の親友でスカートめくりの達人 佐天涙子

で、やっていますの

ときたま ツンツンウニ男も出てきますが
あれは 無視しておいていいですわ

見どころは やっぱり美琴お姉さま‼‼

嗚呼,お姉さま 黒子は黒子は~~~~♡
失礼いたしました。

噂によれば 2期も決定したようなので
また 会う機会もあるでしょう その時は よろしくですの

投稿 : 2024/04/20
♥ : 38

oki96 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

佐天さん、大好き。

インデックスのスピンオフ作品に当たりますが、インデックス観なくても楽しめます。

ストーリーは3編に分かれていますが、3編共繋がっていて最終話で理解できます。その他にもストーリーの間で日常編が加わっています。

自分はストーリー編より日常編が好きだったかな。結構笑えますよ。ストーリーはシリアス要素が有りますけど、笑える所もたっぷり有ります。そして、最終話は感動です。自分も思わず涙が出ちゃいました。

あと、キャラが可愛いですね。美琴が子供っぽいグッズを好むところ、黒子が美琴を妄想する所、初春の髪飾り、佐天がスカートをめくる所。とにかく可愛いです。

でも、やっぱり佐天さんが大好きでした。無能力者だと自覚してるのに戦いたい、仲間を救いたい、役に立てたい佐天さんの勇気に心を奪われました。これを観てから自分も頑張らなきゃと思いました。

声優陣も豪華です。新井さんの黒子、良かったですね。あの独特の声がたまりません。あと佐天さんの伊藤さんもとてもお似合いだと思いました。

観終わった後、インデックスも観たくなりました。

この作品は100%おすすめです。




佐天さんについてちょっと語りたいので以下はネタバレです。

自分だけにしかない能力が知りたくて、希望と楽しみを持って学園都市に来た佐天さん。しかし、学校初日で無能力のレベル0だと言われた佐天さんはどんな気持ちだったのでしょう。勇気を振る舞って学園都市にやって来た佐天さんはどんな気持ちだったんでしょう。しかし、彼女は諦めなかった。自分の居場所はここだと信じレベルを考えなく楽しく過ごそうと決意した。

幻想御手。佐天さんが使いたくなる気持ち解ります。他のキャラは何故幻想御手を使いたくなるとか使いたい人はズルだと思っていますが、その気持ちは佐天さんしか知らないでしょう。彼女は強くなる為、ズルをしたい為に使ったのでは無いでしょう。ただ、自分にしかない能力を知りたかっただけでしょう。能力者にはこの気持ち理解出来ないでしょう。

そして最終話。キャパシティダウンにまったく影響が無かった佐天さんはどんな気持ちだったんでしょう。また、自分は無能力者だと告げられた彼女はどんな気持ちだったんでしょう。しかし、彼女は戦った。仲間を救いたかった。それには勇気が必要です。その日、彼女は自分だけにしか出来ない事をやりました。その勇気は佐天さんだけにある物です。

そんな佐天さんが大好きです。
佐天さんには勇気を与えられました。
自分も努力しないと駄目だ、頑張らないと駄目だと思いました。

長文になって申し訳ありません・・・それも好き勝手な事言って。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 74

81.7 10 中学生アニメランキング10位
みなみけ おかえり(TVアニメ動画)

2009年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1780)
10664人が棚に入れました
TVアニメ第3期シリーズにあたる。2009年1月から3月までテレビ東京系にて放送された。2期とは対照的にオリジナル要素が少なくなり、単行本未収録の話を導入するなど大半が原作に沿った話となった。一方でOP前やED後に話を挟むなど、1期や2期とは違った手法を採っている。学校や3姉妹の家、冷蔵庫などは2期の一部の回と同じものである。また第2期シリーズと同じく正月の話から始まっているものの、必ずしも放送時期に季節を合わせず1期と同様に季節が進んでいく構成である。なお『おかえり』では季節が1周以上したが、登場人物全員が1期・2期と同じ学年のままである。

声優・キャラクター
佐藤利奈、井上麻里奈、茅原実里、水樹奈々、森永理科、柿原徹也、小野大輔、浅沼晋太郎、川田紳司、吉野裕行、葉山達也、高木礼子、小野涼子、千葉紗子、後藤沙緒里、高梁碧、喜多村英梨、豊崎愛生、大原桃子

ぱるうらら さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

2期からの復活!! みなみけ第3期♪

内容は1>3≫2の順でよかった。
でも作画が変わってしまったのがやはり残念。1期の作画がとても気に入っていたのに・・・。

南家っていつもfreedomな環境ですね。
いろんな人が飯を食べ、マコトとか内田、吉野はかなりの頻度で出没、冬馬に至ってはいない時の方が少ないような気がしますw
実に楽しそうな家ですね。 こんな家庭が実際にあれば、年がら年中ほのぼのと暮らしていけそうです♪


このみなみけ3期のなかで一番活躍?した人といえばやはり保坂でしょう!!
千秋がターメリックの名称を言っているのを耳にした保坂が、突然カレーの歌の歌い出して、千秋に『カレーの妖精』と呼ばれるくらいの天然っぷりw
ほんと、あのキャラが大好きです♪

それにカレーの歌がかなりツボに入りました。
そして、あの歌は保坂(カレーの妖精)が歌うことに意味があります。
保坂以外(千秋を除く)が歌っても多分あまりおもしろくはなかったでしょう・・・。
カレーの歌はとにかくネタになります。 暗記しておきましょうw そして、スーパーでターメリックが置いてあるところで何気なくカレーの歌を歌ってみましょう。 周りの人にジロジロと見られるでしょうが、きっとそれを聞いた人もそれをネタにしたり、ちょっとだけ覚えてくれるかもしれませんよww
誰か試しにやってみてくださいな♪



1期と比べて、あくまで私的に評価すると、やはり1期の方が作画もストーリーも良かったけれど、カレーの歌によって私の中の3期の評価がぐんと上がりました。いや、ストーリーも悪くなかったですけど。でもやはり1期の方が上かな?
もう一点、この3期(おかえり)は2期(おかわり)からかなり挽回してくれたと思います。それが何よりも良かったかもしれません。
もし、1期を見て、そこから2期を飛ばし3期を見た方は、OVAでも見てください。 それから2期を見るかはどうか良く考えてください。


一つ重大な情報! 『みなみけ』でビックプロジェクトが進行中だそうです。 4期についてだったら良いですね♪

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

おまいらたまには原作ファンの話も聞け 12話Aパートこそが俺達の求めていた【真・みなみけ】

地味だが堅い作りで新たなファンの獲得と同時に大量のにわかを生み出した1期

画はリッチになったが構成のまとまりに欠けた2期

コレらに対して絶望先生のネタにされそうだが「原作通り」を銘打って出た3期

今作はその3期に当たりまして、原作が1話8ページのショートエピソードを繰り返すマンガであることに着目した超変則構成が特徴です
↓は1話分を解体したその内訳です

アバンタイトル

CM

Aパート

OP

Bパート

CM

Cパート

ED

Dパート

CM

Eパート

次回予告

と、いうような他に類を見ない構成によって、1話の中に原作の5~6編分を原作通りの構成で入れているのが特徴

この構成の唯一にして最大の難点はOPが本来の意味でのオープニングとして、
EDが本来の意味でのエンディングとして機能していないこと・・・

と、正直その辺とかはどうでもいいのだよ(爆)
オイラは原作初期からのファンとして1期からずっと納得いってないことがあった

それは単純にクオリティが低いということ
正直07年秋~08年冬はアニメ業界全体でもクオリティの低さが目立った時期でもあったし、
余計に悔しかったというのが本音

そしてその念願も報われる日が来たのだ・・・
「3期12話Aパート」
これこそがオイラの求めていた「みなみけのアニメ化」として欲していた真の姿!
コンテ&演出&一人原画&作監は2期で戦犯扱いされた『細田直人』その人!
オイラこの時、細田のファンとして彼を追いかけ続けたことを心底良かったと思ったっす;;

Bパートの友岡新平も作ヲタとしては美味しいところだけどともかく

みなみけを見続けてきた者なら12話Aパートは兎にも角にもなサプライズプレゼントだったはずです

そういう意味ではこの3期でようやくオイラは「みなみけ」という作品を受け止めることが出来たんだと思う
と、同時に原作ファンにあるまじき「過度な期待」をし続けた自分を恥じたい
スタッフさん達、本当にありがとう

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ほんとに「おかえり!」って感じだった。面白さは1期を凌いでる

南家の3姉妹の淡々としながらもどこか可笑しい日々を描いた日常系作品。

第1話観てまずほんとに「おかえり」って思った(笑)
「おかわり」も趣向を変えた面白さはあったけれど、
この「おかえり」は、やっぱり『みなみけ』はこうでなくちゃね、ってな雰囲気に
すごく溢れていて、大笑いの続出だったし楽しくて元気をもらえた。
もしかしたら1期よりこちらのほうが好きかも。
お腹痛くなるほど笑えたシーンが多かったから。

キャラデザもスタッフも毎回変わるのはもう、お約束として
あまり気にしないことにしたので、言及する気はない。
OPの前やEDのあとにもストーリーを持ってくるなど、
今までとの違いはあったけれど、それもまた新鮮だった。
とにかく、三人姉妹がいつもどおりのキャラで楽しませてくれていればいい。

で、今回は姉妹以外に、もうひとつの南家の3兄弟と妹のほか
待ってましたな保坂、いつもどおりの藤岡、
観るたびにヘアピンと服装の色が違ってたマコトは、
けっこうマコちゃんが板についてきてる(笑)などなど
男子達の出番が多かったのも嬉しい。

安心しながら楽しく笑って爽やかに閉められる。
お笑い番組や癒し系作品を観るのとはまた違うけれど、心ほぐれて
一日の終わりに観るのにはとてもオススメな作品だと思う。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 38

81.1 11 中学生アニメランキング11位
この美術部には問題がある!(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (1193)
6277人が棚に入れました
なんのへんてつもない普通の学び舎「月杜中学校」にある、普通の美術部。
そこには、絵の才能があるにも関わらず理想の「二次元嫁」を描くことに使命を燃やす内巻すばるくんと、そんなどーしようもない内巻くんのことが気になっちゃう宇佐美みずきさんがいた。
そして、2人を気にしていないようで気にしている寝てばかりの部長に、そこはかとなく気配だけしている謎の部員コレットさん。
そうした少し残念な人達が集まった美術部では、今日も何か問題が起きてーーー。

声優・キャラクター
小澤亜李、小林裕介、上坂すみれ、東山奈央、水樹奈々、利根健太朗、掛川裕彦、徳井青空、丸塚香奈、田中あいみ、小松未可子、佐倉綾音、しもがまちあき
ネタバレ

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

この美術部の問題はほぼほぼ『コレちゃん』である(๑˃́ꇴ˂๑)ノ

原作コミック 全12話 原作未読

この美術部には問題がある!⇒通称「この美」


‘16年夏放送の隠れた名ラブコメ作品との声が名高い本作はそう!
コレがw 実に面白く見どころ満載の~

”初々(ういうい)” ”照れ照れ” ”バチコーン” 学園ラブコメ作品♡


美術部というままめずらしい題材を舞台に描かれ
画材とか、彫刻とか、キャンパスとか、ディーゼルとか
あと、○レットとか( ´艸`)w

繰り広げられるドタバタバカラブコメディなのですが⇒
コレがw私的にかなりツボって、笑えて面白かったので
ぜひぜひ皆さまにもご覧頂き楽しんで頂きたい作品です♪


誰かを好きになったり、恋に夢中になってしまうと
ついつい周りが見えなくなってしまいますね(✿´ ꒳ ` )

今作のヒロイン、恋する乙女『宇佐美さん』はというと…

顔を真っ赤にして、キャーキャー(*ゝェ艸)も~内巻くんのバカァ―♪キャー
と気持ちが全部表情に出まくっていて、見ているこっちが恥ずかしく
なっちゃうくらい、わかりやすくってかわいかったですネ♪


私、既に皆さまの本作レビューを何件か拝読させて頂きましたが

“宇佐美さんがかわいい” “ただただ宇佐美さんを愛でるアニメ♪”
“宇佐美さんの宇佐美さんによる宇佐美さんの為のアニメ★”

との意見が大半を占めていて、ぅんぅん๑•̀ω•́๑
そーですネ! それは間違いないぞ!
うさぎさんの髪どめ、かわいいしネ(・×・)ゥンゥン♪

だけど… だけどもだっけど~(*ゝェ艸)!!!!

いや、むしろ私が書きたいのはまわりの問題がある!
アホキャラ(←大絶賛♡)たちについてなんだけれどもφ(‘ω`∞フフーン♪

あ、あれ?! ひょっとして…
私が注視しているところってやっぱりちょっとおかしいのかなぁ、かなぁ

だって基本本作視聴時の態勢は
常に『コレちゃん』待機モードだったんですもの(*´Д`*)ハァハァ♡

わんさかいる問題児さんたちの中でも…
まずその筆頭が『コレットさん』こと『コレちゃん』でしたよネ!

毎回いろいろやらかしてくれますネ♪
はい、意味不ですね♪
それが、コレちゃんへの褒め言葉ですよ…_φ(゚∀゚ )アヒャ

ぴゅーーーーん◟꒰◍♡Д<◍꒱◞ ぉぉおおおーーー(๑˃́ꇴ˂๑)ノ
宇佐美せぇ~んぱいッ♪ ゆ~めせんせ~ヾ(o´∀`o)ノ ししょう~|♡Д<。)ノ!!!
クルックー♪ クルックー♪ クルックルックルックー♪ ε(*゚△゚*)з ♪

まぁ~とりあえず、すみぺさんが毛深すぎるんですよネ(*´Д`*)ハァハァ♡
ED「恋する図形(cubic futurismo)」最高です★ ぁのダンス♪ PV最高です♡
もちろんアニメの絵も面白くって大好きですよ♪

“何やら中二病でも恋がしたいの某凸キャラを彷彿させますが
その匂わせ具合も個人的にツボだったりします(*ノ∀`*

勘違いトレイン回”は特に秀逸でしたネ!
トラブルの起点は全てコレちゃんから始まるのでーす(∩`ω´)⊃)) しゅっしゅっ

{netabare}◟꒰◍´肉‵◍꒱◞ ٩(๑´肉`๑)۶ (♥ó肉ò)ノo(๑˃́肉˂๑)ノ♡{/netabare}

屋上の陽気に抗えず、思わぬ現場を目撃してしまう『部長先輩』と
コレが現場に戻る犯人の気分かぁと落込む『コレちゃん』の…、

2人の会話が…
まぁー噛みあわない噛みあわない(ヾノ・∀・`) 滅裂トークたちw

「ぇ、何の話´゚д゚`)?!」
最高に腹がよじれふきだました(*ノ∀<ฺ*)σww

とにかく、『コレちゃん』が
ぶっとんでて面白くってかわゆすぎです꒰◍´∀‵◍꒱o♡oコレマチガイナシ!!


問題児といえば
部をまとめる『部長先輩』も大問題でしたネ!

Yシャツのボタン全開でダボッとズボンに手をつっこみサンダル姿の
部長先輩は“美術部の活動”は寝ることの一択のみ♪

あとはひたすら、宇佐美さんと内巻くんにチャチャを
入れて楽しみ、しまいにはコレちゃんとバカをしだすというとんでもない始末。
ぐ~たら気ままなな優しいおじさん★ で良いキャラで好感でした!

というか、部長とコレちゃんは何を思って、何でまたw
美術部にいるのですかネ(*` 艸 ´)w

とにかく趣味⇒寝ること 
このキャラに悪い人はいませんネメモメモ_〆(・ω・`)≡(´・ω・)ノペタ■

それを強く感じられたのが” もえさんぽ回”でした♪

“ほのぼのゆる萌回”でこの話だけでもぁたし永遠に見ていられますネ♪
むしろ私、こーいう話をずーと観ていたい人なんです(✿´ ꒳ ` )

何を隠そう、萌香声が…!!!
まさかのう○る声優あてでキュン死するレベル(*´Д`*)ハァハァ♡

部長さんが萌香を抱きかかえるシーンが特にキュン♡ってなりすネ♪
とにかくコレさんぽ、もえさんぽは回は必見なのでまず見てください((人´Д゚))


□*■*まとめると□*■*

宇佐美さん(みずぅー)が可愛い♡ コレ間違いなし!!

“美術部はかわいい女のコを書く部活”と公言し
三次元など全く興味ないと言い切る内巻くんも

中二病全開でコレちゃんを手なずけ、かの㊙秘伝、魔道書
“ネクロノミコ”を探しては、エロ本に顔を真っ赤にする伊万里ちゃんも

おっとりマイペース、おどおど、小心者で”{netabare}寝込みロックオン”{/netabare}なゆめ先生も

大問題だったのですが…

全てのハプニング、トラブルの根源は
全部コレちゃん、ほぼほぼコレちゃん♪ 絶対コレちゃんであって◟꒰◍´∀`◍꒱◞

I need love『コレちゃん♡』でした!! ぁ、たまに部長先輩もw


ゆる日常、ラボコメ好きな方!!

あと「中二病でも恋がしたい」や「干物妹うまるちゃん!!」などが
好みな方には合いそうな予感♬ ぜひご覧頂きたい作品です٩( ´ᆺ`)۶♫ ★

おススメです!! ぜひщ(゚д゚щ)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 62
ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

この美は宇佐美さんの可愛さで保ってる!

途中ダレた回もあったけど、楽しく観させていただきました。
登場人物が特徴があって分かりやすいです。
ベタな対応がまたおもしろい。
最終話の {netabare} 「そんな簡単には呼ばせてあげないんだから」{/netabare}はとても良かったです。最後に来ておじさんもドキッとしちゃいました。

前半は全力でドタバタ回で始まり、
文化祭と最終話など良い話もありました。
原作は続いているようですし次があれば、他のキャラをもっといじってベタ対応が観てみたいです。


美術部部長殺人事件の {netabare} グーパンチの後、拳に赤ペンキ、頬に赤ペンキ、頬に赤ペンキ。私的に非常にGOODでした。{/netabare}
缶接キッスでは {netabare} 友達が部室に来るのが嫌だったけど最後には感謝してほんのり良い気分の物語。{/netabare}
美術部へようこそでは{netabare} 立花先生の新顧問へのサプライズを前顧問と美術部員で行うお話。これまた良い気分になるはなしでよかったです。。。。。でも一体コレットさんはなにをしているのでしょうか。{/netabare}
勘違いトレインでは{netabare} やっぱり行動意味不明なコレットさんが物語の種をまきます。アフリカ系キン肉マン?
勘違いが勘違いを生んで、最後はみずきの恋の方向へ。この恋成就できるのかなぁ。{/netabare}
謎の美少女転校生では{netabare}間違いなく部長は40代の大人です!枕投げをするみずきとすばるのことを自分の子供のような対応している感じ。絶対中3じゃあ無いな。
また転校生は美少女だけど残念な中二病。どんな絡みをするか楽しみです。{/netabare}
マスター伊万莉では{netabare}将来なりたいもの。みずきはいいね。ベタに「お嫁さん」です。今週もアフリカ系キン肉マンが登場してました。{/netabare}
団結!空き缶!文化祭!はオチが良かったです。{netabare}キン肉マン兄弟登場回数多いね。今回はコレットさんの転倒に心配してました。あと、学校でジュース売っていいのかなぁと思うけど、まぁ良いか!{/netabare}


楽しめました!!

妄想+恋愛+コメディは自分の中で「お気に入り」ジャンルかも。
でも{netabare}「そんな簡単にはお気に入りには入れてあげないんだから」ということで。。。(笑顔+風){/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 71
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ココロパレット

原作未読。最終話まで視聴。

片思い系ラブコメディ+中二病+etc
おもしろ要素の詰め合わせというか、『何があってもぶれない面々』の言動を愛でる作品かと。

物語についてはいろいろな要素が詰め込み過ぎの感がありましたが、コメディ要素が強い作品であることは確かです。
ただし、万人受けするかどうかは微妙かも。
{netabare}
内巻くんの2次元好きキャラの押しが強すぎて、宇佐美さんが気の毒なくらいでした。
もう少し進展があれば・・・とも思ったのですが、あくまでも『一方通行』が作品のコンセプトなんでしょうね。{/netabare}
{netabare}
第7話。まりあとコレットのくだりを見て、京アニの某アニメを思い出した方も多いのでは?
そう言えば、コレットと凸森は『中の人』が同一人物ですしね!
{/netabare}
作画は最後まで安定していて、すごく見やすかったです。
音楽はOP、EDとも良かったです。
個人的には11話の挿入歌、12話のEDの「ココロ*パレット」がお気に入りです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 64

86.9 12 中学生アニメランキング12位
からかい上手の高木さん(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1087)
4962人が棚に入れました
「今日こそは必ず高木さんをからかって恥ずかしがらせてやる!」
とある中学校、隣の席になった女の子・高木さんに何かとからかわれる男の子・西片。
高木さんをからかい返そうと日々奮闘するが…?
そんな高木さんと西片の、全力“からかい”青春バトルがスタート!

声優・キャラクター
高橋李依、梶裕貴、小原好美、M・A・O、小倉唯、内田雄馬、小岩井ことり、岡本信彦、落合福嗣、田所陽向
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

この首の角度を狙ってできる中学生の娘

2018.12.24記

断念→ここでの評価高めで再開→完走


なるほど!そうきましたか(^^)
中学生の他愛もないやりとりが続く中盤までの展開を単調と感じるか微笑ましいと感じるかで評価が別れそうですね。
完走してみたものの私はどちらかというと前者寄り。実際に中学生の子供を持つ親としての立場がニヤニヤさせるのに待ったをかけたような気がしないでもない。裏を返せば中学校一年生の生態(特に西片くん)がほどよく描けてたのだと思います。思い当たる節ありますもん。

そんなマイナスを差し引いても、後半{netabare}(10話以降){/netabare}はなかなかの見ものです。からかう高木さんと翻弄される西片くんの関係というものがしっかりと収まるところに収まる良い構成でした。
高木さんが上手なのは同年代の精神年齢のアンバランスさ(女子が大人っぽい)を超えて、以下の点で突出したコミュニケーション力を発揮するところ。

・男の自尊心を傷つけるラインまでは絶対いかない
 がんがん攻めてきますが、絶対防衛圏(としか言いようがない)には立ち入りません。だから“からかい”止まりなんですね。
 {netabare}「100%片想い」を愛好している西片の嗜好への評価にまでは踏み込まず、「私も好きだな」で済ます。大人でもなかなかできないですよ。{/netabare}

人を不快にさせるような描写は一切ないので、安心して観れる良作だと思います。
一方で私のように、“退屈”と感じる方も少なからずいらっしゃるでしょう。物語の山は後半なので日常系への耐性の有無が岐路かもしれません。


■終盤のしかけに好感 ※視聴済の方向け
{netabare}10話から高木さんが「勘違いされちゃったっていいよ」モードに入りました。以後、ラブコメの波動全開です。ここが良かった。
高木さんが西片くんをよく観察してることはこれまでの回から理解可能です。この10話では、つき合ってるんじゃないか疑惑をかけられたことについて西片に話を振り、否定しない西片の様子を見て高木さんの口元が緩みます。高木さんにスイッチが入りました。
続いて、学校からの帰り道。西片の“好き”を確認するための無理めの二択(「私がいなくなる」or「テストで0点取り続ける」等)を迫ったりと一つステージを上げてきました。ここでも西片の反応を見届けて高木さんの口元が緩みます。どちらも目元を映さない演出でしたが、これ良かったなぁ。{/netabare}
{netabare}最終話では、高木さんが西片に好意を寄せるきっかけとなったエピソードを挟み、これまでのからかい行為に意味づけがなされました。こういった説明は親切だと思います。{/netabare}
{netabare}ラストに目元を含めた高木さんの顔の全体のカット。なんかもう「幸せになっておくれよ」というハッピーエンドでした。…と思ってたら、そのまま結ばれて『からかい上手の(元)高木さん』が漫画では展開されてるそうな。作者は心得てますね。{/netabare}


■EDの選曲が心憎い
全12話で7曲用意しており、アコースティックな編曲を施した往年のJ-POPを高橋李依さんがカバー。

{netabare}①②気まぐれロマンティック/いきものがかり(2008年)
③④AM11:00/HY(2003年)
⑤⑥自転車/JUDY AND MARY(1995年)
⑦⑧風吹けば恋/チャットモンチー(2008年)
⑨⑩小さな恋のうた/MONGOL800(2001年)
⑪ 愛唄/GReeeeN(2007年)
⑫ 出会った頃のように/Every Little Thing(1998年){/netabare}

10年以上前の曲ばかりで、ファンの認知度高いけれども的な曲が入ってることにセンスを感じます。
例えば「自転車」は大ヒットナンバー「Over Drive」手前のリリースで恩ちゃん作曲ながら疾走感があり、その後のジュディマリの布石となった隠れた名曲。ヒットしてからはほぼTAKUYAが曲作ってたりする背景を考えると貴重です。
「気まぐれロマンティック」も他の大ヒット曲に隠れているが、ライブでは超盛り上がるファンのための楽曲の色が強いです。
総じて前半は軽快なナンバーが続き、終盤は誰もが口ずさめるTHE愛の歌。

 MY LOVE IS FOREVER~ あなーたとー

物語とリンクした選曲になってるのも心憎いですね。



※以下は断念時レビュー

{netabare}件名:ただちょっとね・・・
2018.01.24記

自分に合わなかっただけ。2話で断念。
悪くはないよ。ニーズはあるはず。

なんというか、主人公(男)が青臭すぎてくすぐったくなっちゃいまして。
でもしかたないそういう設定だから。
高木さんも憎めないキャラだけど・・・
でもしかたない中学生の他愛のないやりとりを大人が観続けるのにはしんどかった。

なによりHDDに録画しているのをうっかり奥さんが見て内容知ったら、本気で心配されそう、と世間体を気にした次第。
いやエロとかはないです。わかりやすい萌えでもないと思う。ただ中学生の日常のやりとりを綴った話。

この後、高木さんの弱い部分が出てきたり、主人公(男)とからかい以外の何かがあったりするんだろうなと期待しつつも、舞台が中学校の教室という日常で中学生の恋愛?を見せられてもなんだかなぁ、という判断です。

ただ、EDのいきものがかりのカバーは曲のチョイスといい良かったかも。


-----
2018.09.16追記

その後レビューちらほら目に入るもの見てると、けっこう評価している意見が散見されますね。EDも数話で変更、90年代JPOPを声優さんがカバーしてるなど琴線をくすぐる情報が入ってくる。悩むねェ(>_<){/netabare}



視聴時期:2018年12月 

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2018.01.24 初稿
2018.09.16 追記
2018.12.24 完走後追記
2020.04.17 タイトル修正

投稿 : 2024/04/20
♥ : 97
ネタバレ

NEOたちばな さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

あなたは西方になれる?@声優評価を上方修正しました

簡単3ステップ!
たちばな流「からかい上手の高木さん」楽しみ方
①{netabare}100%西方に感情移入する{/netabare}
②{netabare}西方になる{/netabare}
③{netabare}ニヤニヤする{/netabare}

この作品は「自分が西方になれること」が最大の魅力ではないだろうか
描写も{netabare}西方目線での高木さんの横顔や振り向き顔{/netabare}が多く、そこが作品のミソになっていると思う
時折訪れる高木さんの思わせぶりな言葉と表情
その瞬間に「あっ」と息を飲んでしまうのは、自分が無意識に「西方に感情移入している」からだと思う
これを私は「西方ポイント」と呼んでいる笑
逆ver「高木ポイント」もちょこっとだけあるかも!
もちろん第三者目線で2人のやり取りをみて楽しむこともできる(っていうかほとんどはそれ)

-物語について思うこと-
{netabare}高木さんが西方をからかって西方の反応を楽しむって構図が基本で単調に思えるが、それが物語の軸であり原作に忠実なだけだから仕方ないと思う
高木さんのエスパーぶりには目を瞑りましょう、だってアニメですから笑
三人娘の話は原作に無かったからアニメオリジナル…だよね?
箸休め的な感じでこれはこれで良かったですよ
けど、もう少しアニメオリジナルな展開があっても良かったかもね、
それでも個人的には7話・11話・12話は特に良かったねぇー、理由は各話感想にて{/netabare}

-声について-
{netabare}高木さんの声がイメージと違うっ!
何言っても大人すぎちゃってるんですよね、だから「うーん・・・」って感じ
慣れてくるかなーって序盤は思ってたけど、高木さんに対して声の違和感は最後まで感じてしまった
西方や三人娘など他のキャラはGOODでしたよ
※けっこう高木さんの声(高橋李依)好評なんですね、自分の耳が腐ってんのかなw
原作のイメージ持ち込みすぎてるのかねぇー
たしかにEDは良かったけれども{/netabare}

-各話感想-
1話感想
{netabare}-消しゴム-
「いいバネだ」の西方の顔が完全にイッちゃってるw
あと、考えてるときの西方が完全に碇ゲンドウw
消しゴムみてるときの高木さんが大根役者すぎるのに、それに引っかかる西方…
完全にキョドってる西方が可愛い!
2分の1を外しちゃう西方の運の無さと高木さんの積極性
最初の話として話の方向性がよく分かるしちょうど良かったと思う
それにしても高木さんは本当に「西方」と書いていたのか審議が必要ですねぇー
-日直-
高木さんのからかいに対する真剣度がよく分かる
もう高木さん西方にベタ惚れなんですね笑
西方の妄想のなかの悔しがってる高木さん可愛いね
諸葛孔明もびっくりな策略、よーく目を凝らしてカーテンを観ていたが気配なし
高木さんは忍者の末裔かw?
西方を見下ろす高木さんのドヤ顔はたまらん
朝の教室で2人のときの高木さんの言動すべてが「西方ポイント」
-変顔-
コミックでも印象的なうつむながら目が合うシーン←ここ西方ポイント!
最初ピントがちょっとボケてて、それが妙にリアルで「あっ」ってなった
そんなことされたら好きになるに決まってますやん
1回どんな顔なんか見てみたいね笑
-百円-
これってコミックでもあったっけ?
覚えてないだけか違う何かに載ってたのか
そういえばあの三人娘のコミックも出てるんだっけ
【まとめ】
高木さんはこんな作品ですみたいな話が多かったかな、これからどうなることやら
{/netabare}
2話感想
{netabare}-習字-
お互い相手に求めるものを書くってことだけど、高木さんの「現状維持」は色々な意味がありそうだねー
何を書くか考えてる高木さん可愛いね
墨汁が床につくまえに筆を拾える高木さんの瞬発力すげー
結局2人とも油断大敵にしたのねw
ちゃっかり同じ言葉にしちゃう2人は見てて微笑ましい
-衣替え-
三人娘
学校制服の長袖と半袖あるある
太眉かわいらしいなー笑
同じことしか言わないのはデートアライブの「まじひくわー」を思い出したw
-英訳-
高木さんの仮面優等生(実際に成績優秀)ぶりがよく分かる話
ちょっ、高木さん発音がネイティブすぎやしませんかw?
高木さんの見下ろしたときの顔←ここ西方ポイント!!!
自分Mの自覚ないんですけどね、あの顔たまらんっす
-プール-
生理とか貧乳とか性に関することがテーマ
高木さんがあっけからんとしてて、おませさんぶりが伝わるね
高木さんの「ほんとかなー?」のとき疑惑に満ちた顔がいいね
まぁ、西方が勝手に色々と考えてるだけっちゃだけなんだけどね笑
【まとめ】
このころの男子ってほんとに性に過剰に敏感だよね
西方のあたふたが可愛い
この回は1話と比較してちょっと攻めたね、まぁコミックでもある話だからアニメでしてるんだけど
{/netabare}
3話感想
{netabare}-コーヒー-
3人娘part1 OP前に始まりました
コーヒー飲める=大人という短絡的な発想が懐かしいw
当時の「大人」に対する漠然としたイメージが上手く表せていたと思う
太眉よ、無理してコーヒー飲まなくてもいいんやで…
-空き缶-
間接キスでドキドキする西方かわいいな、おい
高木さんの膨れっ面かわいいな、おい
見下げる感じの「うん?なに?」の顔←ここ西方ポイント!!!
たまらん、やはり自分はMなのかな笑?
-炭酸-
三人娘part2
炭酸でツーンってなんや笑
太眉はまだまだお子ちゃまですねぇー
-筋トレ-
あんなダイレクトにたくましくなったって言われたら誰でも照れるよね
自転車を止めての一言「たくましくなったっていうのは本当だよ」の高木さんの優しい顔←ここ西方ポイント!!!
なんちゅー優しい顔をしているんだい高木さんや
-アフレコ-
これコミックであったっけ?
太眉の関西弁は関西人の自分が聞いてもなかなか上手だったと思う、声優さん誰かは知らんけど
-傘-
高木さんのきょとん顔は新鮮
相合傘まぢ裏山P、おい西方そこ変われっ!
傘でくっついてるシーンはコミックの表紙にも採用されてた・・・よね?
「アイラブの次は?」の高木さんの顔←ここ西方ポイント!
【まとめ】
3話は特に共感と羨望が溢れる回だった
自身の残念な青春と比較したら涙でちゃう
たくさんの西方ポイントあざますっ!
{/netabare}
4話感想
{netabare}-掃除当番-
「高木さんも罰で掃除?」に返答しないところがさすが高木さん
チョキを出す西方は優しいの塊やな
ここで初めて中井くんカップル登場、中井くんカップルを身近でみて西方も大人に近付くんですね…たぶん!
「ねっ?」←西方ポイントいただきました!
「私も青春したくてねっ!」←西方ポイントいただきました!
2つともこの作品の真髄みたいな描写だった、すごくいいぃー!
-逆上がり-
西方よ、見てしまったことを素直に白状するところがお前のいいところだよ!
「えっち」って言ってる高木さんの顔は初めての表情、なんかおもしろい顔
-風邪-
すぐにインスパイアされて言っちゃうところ、まさに中1やな笑
それいまだに抜けきれてないボクは西方と同レベルということかw
高木さんの心配顔もかわいいー
黙り高木さん最高かよ、おい
ここは西方ポイントだなφ(..)
-尾行-
三人娘
三人娘から見たら高木さんと西方はたしかに付き合ってるように見えるよねー、てか付き合ってないとおかしい距離感よね
こいつらアフレコ好きやなー笑
わざと密着するなんて高木さん攻めてるぅー!
吊り橋効果ってやつですかね、西方よ身も蓋もないこと言っちゃダメだよー
EDの入りがすごい自然で良かった
【まとめ】
今回は新しい高木さんを沢山見ることが出来る回だった
やっぱり高木さんは大人だなー
{/netabare}
5話感想
{netabare}-テスト勉強-
ちょい上目遣いからの「テスト勉強?」←開幕プレイボール西方ポイントいただきましたっ!
この流れからOP聞くとやばいw
「だって」と「じゃあ1から教えてあげるよ」の言い方に色気ありすぎる、まるでJDの家庭教師やないか←ここでもしっかり西方ポイントいただきましたっ!
-テスト-
三人娘
ユカリちゃん(めがね)おっちょこちょいだねって話
あと、太眉の(><)この顔かわいいお気に入りだったりする
-テスト返却-
92点の「ふぁっ」の顔←西方ポイントいただきましっ…た?
「見つめあってるなーって思っただけ」の顔←これは完全に西方ポイント
からの笑顔←西方ポイントいただきましたっ!
高木さんはどこぞのメンタリストなんですかね
ちょっと待て、この話だけで2西方ポイント+疑惑1西方ポイント
てか、92点の顔のときの声は「ふぁっ」で合ってるのかな笑?
※なんて言ってるか気になったのでコミックで確認したところ、92点のときはセリフがなくて顔だけの描写でした。謎すぎるアレンジ
-本屋-
「ちぇっー」の高木さんは子供っぽいね
西方の隠しちゃう気持ち分かるなー
西方よ、しつこい男は嫌われるぞ
「少しは安心でしょ?」からの疑似告白、高木さん小悪魔すぎる
-雨宿り-
「なんか透けてるよ高木さん」ワロタw
生着替えやばいな、見たかったら見てもいいよは狙いすぎ
コミックではそんなに思わなかったけどアニメで見るとすごい破壊力
高木さんがまとってた布とか言っちゃう時点で完全に変態だよ西方、わかるけどやなw
【まとめ】
今回は高木さんの色気と「ふぁっ」の顔を楽しむ回だった、とにかく内容が濃いっ!
この回で女性視聴者ますます離れたねw
このままでは、からかい上手の高木さん観てます=ぼくは変態ですになってしまう笑
あと最近は西方ポイントおおいなー
自分の基準が下がってきたのか、もしやこれも高木さんの罠では…
{/netabare}
6話感想
{netabare}夏休みキター(*≧∀≦*)
-二人乗り-
おやおや、開幕から高木さんの様子が…
「ふーん」の顔たまらんな、やはり俺はMだ
対抗心を煽る高木さん、けど最後に高木さんを乗せたのはお父さんでしたチャンチャン
「飲む?」←弱めの西方ポイントいただきましたっ!
なんかイントネーションおかしかったけどねw
「だって明日から夏休みだもんっ!」←正真正銘の西方ポイントいただきましたっ!
高木さんは西方に会いたいんだもんねー!
-夏休み初日-
三人娘part1
宿題は早めに終わらせるに限る!
100%片想い人気作やねんなw
-肝試し-
西方っ!お前の帽子ダサすぎるぞっ笑!
高木さん「ハッ(^-^)/」からの西方「ハッ(〃∇〃)」
高木さんの純朴かつ子供らしさを残した絶妙なコーデはたちばな的にポイント高い!
顔近いチカイヨー、これはデートです(迫真)
キラーフレーズ「こわい?」
そしてやっぱりこれはデートでした笑!
-自由研究-
三人娘part2
アイスで誰かを表現してるw
ピアノの音ワロタ、ドキュメンタリーで流れるやつやん!
誰かが何かを決断するときの音やで!
-水道-
西方、やっぱりお前の帽子ダサいぞっ!
高木さん垣根の中に入るとは…本物やな絶対痛いでアレ
ケガしたら洗わないとね、高木さんヤサシィー
西方、お前はカッコ悪くないぞ
高木さんはちゃんと見てるからね、高木さんのそういうところ惚れるよね
ご褒美の簡易水遊び、西方よかったねー夏休みを楽しめよ
【まとめ】
今回の高木さんは優しかった
高木さんの真っ直ぐに西方を想う気持ちが伝わってきたね
今までで1番OPへの入りが良かった!
{/netabare}
7話感想 (性的な意味で)神回の予感…
{netabare}一瞬OP変わったと思っちゃったけど「100%片想い」だったw
-買い物-
ママから5000円もらって高木さんは「派手なもの(水着)」買っちゃうのかなグシシッ
高木さんの「大丈夫!」って声は子供っぽくて良かったですよ
「どんなのが好きなんだろ?」って絶対西方のこと想ってるよ、高木さんは一途な女の子(確信)
心の中の疑念verの高木さんが可愛いすぎる…
食べちゃいry
「水着買うの手伝ってよ!」西方ポイント&鼻血不可避イベントフラグいただきましたっ!
-水着- 確変part1
水着を選ぶイベント発生、西方のフェチズムを高木さんに押し付けるチャンスだぞ!
我々の願いをお前に託す、すんごい水着を選んで着せたれ!!!
高木さん試着室から顔だけデデーンはあざといっ!
真野ちゃんの察知能力に感心だなー、女の子同士の思いやりってやつですかい
試着室に逃げ込んだ西方目線のワンピ水着着用高木さん、下から上に上がっていくカメラワークはたまらん
顔ドアップ「決まりねっ」←西方ポイントいただきまし…やばい、悶絶キュン死に案件発生
-海-
三人娘
飛び込むときの太眉ちょっと滞空時間ながくて浮いてるように見えたけど笑
人生たのしまなきゃね!って話、大きなお世話だ(*`Д´)ノ!!!
-部屋- 確変part2
高木さん西方の部屋にクルー(/ロ゜)/
キョドってる西方に「どうしたの?ボッーとしてたけど?」このときの上目遣いの破壊力←西方ポイントいただきましたよっ!
「好きなんでしょ?」も連続で西方ポイント!
『「私は」好きだけど』でさりげなく特別感をアピール…こいつ出来るシャキーン
「あっ、そうだ」の後の高木さんのシタリ顔→「ベットで勉強しようか」これ完全にアレにしか聞こえませんねぇ~(ゲス顔)
お互いに消しゴムをとろうと思い手が触れ合う…西方ここ攻めどきやぞ
ずっと手を掴んでおきたい気持ちは痛いほどよく分かるけどね
西方の部屋を見回して何かを感じた高木さん…いいシーンっぽいね
【まとめ】
高木さんの水着選びでは微エロを楽しみ、西方の部屋ではエロと高木さんの純粋な想いもが伝わった、まさにエロと純情のハイブリッドな回
エロと純情を1話で魅せてくれました笑
{/netabare}
8話感想
{netabare}開幕から2人乗りして「ちゃんと掴まっててよ!」って、おいっ!
西方そこ変われ!
高木さん赤い服もお似合いですね…って思っていたら「西方ってわき腹弱いね」の上目遣い←西方ポイントいただきましたっ!
しっかり高木さんのお尻をガン見しちゃう西方は期待を裏切らないねー笑
2人乗りの特訓おわっちゃうね、夏休みも終ちゃうねー
こんな夏休み送りたかったー(白目)
-台風-
台風により西方の中二病発症「風よ、もっと吹け!」って高木さんが言うと雰囲気違うね、要するにめっちゃ可愛いってことw
子供っぽい高木さんもいいねーゴクリ
スカートひらひらにドキッとした自分を殴りたいでござる
「我はいま風をおこしているぞー」から始まる中二病なこと言ってる高木さんの顔おもしろい笑
-マラソン-
中井くんカップルと高木&西方との対比が毎回おもしろいね、THE中学生カップルみたいなやりとりが初々しいねぇー素直になれよ西方よヒューヒュー
オタク2人組の存在感が少しだけ増したね笑
-わき腹-
西方よ、まさか女子のわき腹を…ゴクリ
「どうしたの?」←西方ポイントいただきましたっ!
「こないならこっちから行くよ?」の顔すき、西方が毎回ゲラゲラ笑ってる高木さんの変顔を1回みてみたいねー笑
「私のわき腹つついてみてよっ」って高木さん!?
脇の下は完全にアレですよ…
-未練-
三人娘
また出た「ティーン」っていうピアノの音w
やっぱり肝試しはあのトンネルなのね!
太眉アクティブすぎやろ、もっと西方は怖がってたでぇー
夏休み終わるなーって切ない気持ちは分かるけど、こんなに哀愁を感じない夕焼けは逆に珍しいねw
【まとめ】
2人乗りでは終始ドキッとさせてくれた高木さん、本当は特訓終わるの寂しいは高木さんだよね
子供っぽい高木さんが新鮮でした
大人な高木さんと子供っぽい高木さんを両方楽しめる回だった
EDの「風、風、背中を押してよ」って歌詞が-台風-とマッチしてる…のか笑?
{/netabare}
9話感想
{netabare}-ケータイ-
西方がとうとう携帯を購入!
とうとう高木さんと西方が連絡を取るようになる…これは事件ですね
「アドレスを…」からの覗きこむ高木さんの顔←西方ポイントいただきましたっ!
「私とメールのやりとりしたいのって?」って高木さん顔近すぎ!それはやりすぎ笑!
高木さん「アドレス交換しようよ!」からの西方の「うん…」が可愛い←これは高木ポイントと呼べばいいのかな(困惑)
「その前にまた家でね!」って高木さんヤバない!?
ケータイ内の三人娘、いつも三人娘独立でサブタイトル付くのに珍しい
西方フレンドのデブが言ってる「ポンポンポポンポン」にワロタw
三人娘の怖い話からホラーにスネークイン
-ホラー-
やけに西方の携帯事情に積極的な高木さん…ゴクリ
そして西方が猛烈にジェラシー
「気になる?」の高木さんの顔←西方ポイントいただきました!
夜の電話するタイミングとか完璧すぎて高木さんのその能力がホラーすぎるんだが
自宅でオフの高木さん新鮮、パジャマごちです!
電話きる・きらない論争ってカップルしかしませんよね…(白目)
今日も寝れないって、西方とうとう恋に落ちたっぽい笑?
-写真-
さっきの「ポンポンポポンポン」のがここで明らかに笑
高木さんの変顔を迫ってるときの高木さんの嫌そうな顔←西方ポイントいただきました!嫌そうな顔も愛らしいですねぇー
高木さん変顔するときの「ぷぅっ!」が可愛いね笑
そして西方を驚かせて大笑いしてる高木さんの顔←西方ポイントいただきましたっ!笑顔がたまらんのじゃー
「消してあげるけど、ぅん?」のしたり顔←文句なしの西方ポイントいただきましたっ!
【まとめ】
高木さんの露骨に嫌そうな顔が個人的には超よかった!
西方が携帯を手に入れたことで2人の関係性に少し変化が生まれたよねー、主に西方にだけど!って回でした
{/netabare}
10話感想
{netabare}-背比べ-
「2人乗りしてく?」の顔←西方ポイントいただきましたっ!
西方の「学ラン is just fit!!!」w
というか、思ってた背比べの方法と違った笑
西方の「なんか暖かい」で盛大に吹いた
向かい合って背比べって高木さんすごい大胆、高木さんの顔ドアップは西方ポイントじゃないなぁ…
-寒がり- feat.三人娘
手が冷たい人は心が温かいのか…
高木さん「えいっ!」からの「やり返していいよ」の笑顔←西方ポイントいただきましたっ!
-お誘い- feat.三人娘
デブと出っ歯ワロタ
高木さんのポニーテールの友達かわいい…ゴクリ
※1話を確認したら高木さんの前の席の生徒でした
デブと出っ歯のデデーン感がすごいw
鞄の中に入れてる&西方を見上げる高木さんの顔←ここ数話で1番の西方ポイントです!
まぁ、高木さんからばっかり誘ってたら高木さんが好意があるって周りに思われるよねぇー
-二択クイズ-
-お誘い-からスネークイン
お見舞いに来てくれるならって高木さん攻めてるねぇー
キスと0点って比較対象おかしいやろ笑!
「ふぅーん」の高木さんの顔おもしろい
とうとう2人がキスするかと思っちゃったね笑
【まとめ】
2人の関係が深まって進展があったね!
全体を通して高木さんと西方は付き合ってるのか否かということにフォーカスがあてられていた
高木さんはずっと西方のこと好きだけど、西方もからかわれてるという感覚と他の何か違うものを感じてるっぽい
1話の-消しゴム-の名前で凹んでたくらいだから多少の自覚はあるんだろうけど
2人の関係性にある抽象的な「モノ」が少し具現化された回だった
{/netabare}
11話感想 (キュン死に的な意味で)神回の予感…
{netabare}-ネコ-
高木さん「ネコだ!」西方「どこっ!?」ワロタ
高木さんがネコ呼ぶときの「ほれほれー」が個人的にツボったw
ネコと戯れてる高木さんの表情が優しいねぇー
-好み-
三人娘
恋に恋するゆかりちゃんの販促話かな?
男の子の好みかと思ったら犬の話でしたーチャンチャン
-似顔絵-
似顔絵の高木さん、すごくいいっ!
高木さんの目のドアップいいね、西方ポイントではないけどここは自分が西方になれる高木さんらしい描写だね、あと美術の先生かわいい
高木さんの小悪魔的な「だって」は西方ポイントですっ!
妄想の高木さんは相変わらず可愛いねぇー
絵を描いてる高木さんも可愛いなーって思ってたら、西方が「高木さんってよく見るとやっぱりカワ…」って我々の気持ちを代弁してくれた笑
-占い-
太眉の首が細すぎるんだがw
ポニーテールの女の子はタロット占い出来るんだね、高木さんと三人娘がガッツリ絡んでるの新鮮
高木さんの「西方って好きな人いる?」を勝手に「たちばなって好きな人いる?」に脳内変換してしまったw
そして西方がとうとう高木さん好きなことを自覚したぞー!
「西方も好きな人いればよかったのにねっ!」の高木さんに西方ポイント!!!
ここはやばい、夕陽が差し込む2人きりの教室でこれ言われたらキュン死にするぅー
-クリティカル-
ドラクエ風のタイトル画面おもしろい、タイトルが良い意味で不穏w
西方は爆サカより高木さんと帰ることを選んだね。
西方がサラリとぶちこんだ「高木さんと帰りたかったし」はまさにクリティカル!
このときの高木さんの「ハッ」とした表情に最大級の西方ポイント!!!
高木さんの「もう1回言ってくれたら聞かなかったことにしてあげる」って言ってるときの瞳がうるうるしてるぅー
言われたあとの唇の震える描写と高木さんの照れてる表情から西方が高木さんに絶大なダメージを与えたことが分かるね、高木さん目線でキュンキュンしちゃいました←高木ポイント贈呈です
このシーンは全人類に見てもらいたい笑
【まとめ】
高木さんの真髄はこの回にあり!
付き合うとか好きな人とか前回の抽象的な「モノ」が具体的になった感じ、だから2人の心情を表す描写がより際立った
そして2回キュン死にしました
今回は西方目線でも第3者目線でも高木さん目線でも「からかい上手の高木さん」を満喫することが出来た
{/netabare}
12話感想
{netabare}-手紙-
今回は高木さんの横顔でスタート、うーん麗しいねぇー
西方にラブレター(罠かな?)到来で高木さんのイタズラかもしれないぞーってなってるときの高木さんの表情&「なに?西方?」←何気に西方ポイントですぞ!
「ラブレターだったりして」のダンマリ高木さんにも西方ポイントを!
11話-クリティカル-からの流れだしラブレターかもって思えちゃうお話でしたーチャンチャン
-入学式-
西方と高木さんとの出会いのお話だね
西方は高木さんのせいで遅れたっぽい…
口元アップいいねぇー、「なんででしょー?」の高木さん可愛いぃー(*´∀`)
-席替え-
西方の筋力が微増…怪我したとき高木さんのハンカチで処置してもらってたのねぇー
席替えってことは高木さんと西方は離れちゃうかも、なんでハンカチ渡さないの西方!?
「私はもうちょっと西方の隣の席がよかったね」って、なんて悲しいそうな顔をしてるの高木さん←素直になれない高木さんに西方ポイントを!
真野ちゃん壮絶に死んでるよw
そしてどんより真野ちゃんの仲間に…と思ったら西方と高木さんがまた隣同士に!
思い出のハンカチをここで返すなんて…ドラマチック
西方にしては珍しく素直に色々と伝えたね!←高木ポイント!
ハンカチに挟んだ感謝の手紙で高木さんが狂喜してた笑
ここの高木さんマヂ神!!!
足バタバタかわええーのー
そしてEDはELTやで!!!!!
「出会った頃のように」にやで!!!!!
EDでやられちゃったねぇー、こんなに綺麗につなげるとは笑
【まとめ】
最終話らしく2人の出会いを押さえつつ、席替えや手紙などのイベントによって今の2人の関係に重みを持たすことが出来ていたと思う
EDが「出会った頃のように」じゃなかったら、定番のよくある最終話って印象で終わってたかも(そのときはそのときで褒めるんですけどねw)
まさかこんなに爽やかな気持ちでこの作品を観終えることが出来るなんて思ってなかったよ!
高木さん本当にありがとう!!!{/netabare}

-OPについて-
OP曲「言わないけどね。」
歌:大原ゆい子
ぶっちゃけ大原さんの歌は上手くない、サビの「言わないけどね」がきつそうだし
けど、歌詞に説得力というか想いはこもってると思う
作詞もしてるからかな? 意外と好印象
THE青春な歌詞・爽やかなメロディ・大原さんの上手すぎないリアルな歌唱力が絶妙
-OPで印象に残った歌詞-
{netabare}「勘違いされちゃったっていいよ、君となら
なんて思ってたって言わないけどね」
高木さんと西方との距離感を表せている
この作品そのものな歌詞だと思う{/netabare}

-EDについて-
最初はED7曲あるって聞いてたのにこの感じだと6曲?と思ってたけど、最後にやってくれました笑!
11話と12話は1話ごとなのねー!
{netabare}
1-2話ED
いきものがかり「気まぐれロマンティック」
3-4話ED
HY「AM11:00」
5-6話ED
JUDY AND MARY「自転車」
7-8話ED
チャットモンチー「風吹けば恋」
9-10話ED
MONGOL800「小さな恋のうた」
11話ED
GReeeeN「愛唄」
12話ED
Every Little Thing「出会った頃のように」
{/netabare}
どのED曲も良かったが{netabare}ELTファンの自分としては「出会った頃のように」{/netabare}が1番好きだ!!!
この曲のために12話があると言っても過言ではなかった!

今年は「からかい女子」が流行る!
いや、流行ってほしい(願望)
誰が何と言おうと俺は高木さんが好きだ!!!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 58

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

クリティカル!

お疲れ様です。観る前からこれは良さげと思っていましたが、これはお疲れ様でした。

高木さぁーーーーーーーーーーん!!!!くぁwせdrftgyふじこlp

これはズルいですよぉ。男子心を弄ばないでください!これからどうしたらいいんですか!クリティカル怖いですよーw

高木さんが西方くんをからかってその二人の攻防戦という大まかな構成。こういう高木さんの行動って女子で高木さんだから許されることもあるんだろーけど、高木さんの彼に対する想いの微妙な機微がいいですよね~

西方くんが体調悪い時は無理にからかわないし、イジワルすぎないところから始まり、彼から気を引くための彼女が用意している努力の数々は果てしない。思い通りにいかない時も決して屈せずいつも晴れやかな顔を浮かべる表情。そして彼女にはお見通しなのだろうけども、自分よりも自分を知っていてくれるような安堵さ。あんな涼しい顔をしていても、影でこの想いを成就しようとする努力は並々ならぬ愛。


からかうという行動や小悪魔っぽさはあくまでも手段ではあるのだけども、その行動の裏にある、彼女の純粋な西方くんへの想いが、手段とのギャップによって色濃く演出されていると感じた。彼のような恋に無頓着な人を意識させるために、どれほどの忍耐が必要なのだろうか。また、この年頃の男子と女子の成長速度の違いを顕著に描くことによって、青春作風としてのかほりも醸し出している。あの頃の俺を刺激された大きなお友達がどれだけいたのだろう…かくいう私もクリティカルでしたw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 52

69.6 13 中学生アニメランキング13位
天体のメソッド(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (963)
4735人が棚に入れました
「この町の空には、いつも円盤が共にあった――」
「願いをかなえるために、ここにいる――」

霧弥湖上空に現れた謎の円盤。
出現当時は世界中を大混乱に陥れたが、そこに留まるだけの円盤への恐怖心は消え、次第に観光地となり、徐々に人々の興味も薄れて行った・・・

二人の少女が出会うとき、それは止まっていた時間が動き出す兆し。
想いが人を変えて行き新しい物語を刻む。

中学校生活最後の年。それは一生忘れられない時間(とき)。

声優・キャラクター
夏川椎菜、豊崎愛生、佳村はるか、小松未可子、水瀬いのり、石川界人

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

美しい風景の中での納得のいかない物語

申し訳ありません。
最初に謝っておきます。
萌絵につられたのが運のつき。
アニメの視聴選定を誤りました。

謎の円盤が浮かぶ観光地が舞台。
4人の女子と1人の男子。
それに、一人の謎の幼女の友情物語です。

最大の問題が、ヘッドホーンの娘。
いきなり「何しに・・・」はないでしょう。
でも、EDの腰振り後ろ姿は、可笑しかった。
それに、不思議幼女は何で生計をたてているのやら。
普通に考えるとおかしいでしょう。
トドメは、何?何?何?のラスト三段攻撃でした。

何故最後まで観たかって?
それは風景が美しかったからです。
聖地は洞爺湖温泉。
火山オタク憧れの地、有珠山へ数年前に行きました。
洞爺湖はもとより、ホテルから見る花火が綺麗でした。
生きている大地を感じられる稀有な場所。
皆さんも一度訪れてはいかがでしょう。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 63

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

能動的な視聴と受動的な視聴と

keyの大ヒット作品「kanon」を手掛けた久弥直樹氏が原案、脚本を担当する
オリジナルアニメ(全13話)。

本作は、演出が非常に繊細で、表情や仕草だけでなく、
背景だったり、さらには何気なく出てくるアイテムを使って
キャラの心情を表現しています。

じゃあ、具体的にどの場面が?と言われると
視聴時には「あっこの演出上手いな」とか思った場面も
今ではもう何となくしか思い出せませんw(役立たず)

なんでこんなことになってしまったのかというと
本作の視聴時、萌え絵然としたキャラデザということもあってか、
ゆる~いアニメを観るような、
ただ漫然と眺めているといった極めて受動的な視聴姿勢だったからでしょう。

今になって思うのは、こういう受動的な視聴をしていては、
本作の良さというのになかなか気付きづらいと思います。

観終わった後に、
「ノエルが可愛いだけのアニメだった」とか
「訳が分からない切れ方をするヒステリックなやり取りがうざかった」とか
そんな感想になるのではないでしょうか。

訳が分からない切れ方というのも、そこにはちゃんと理由があって、
本作ではそれを逐一説明していないから分かりづらいのだと思います。
説明を求めるのでなく、自ら探っていくという能動的な視聴をしなければ、
その理由にも辿り着くことができないままということもあるでしょう。

アニメなんて娯楽なんだからだら~と眺めていたいというのは当然の要求だと思いますが、
1つ言えるのは、娯楽=受動的快楽ということではないということです。
ミステリーのように自ら犯人やトリックを推理していくという
能動的な楽しみ方をする娯楽だってあるわけですからね。
あと、劇場作品なんかは能動的な視聴をする人が多いですよね。お金払っているからですかねw
だから劇場作品の評価は比較的高めになるのだと思います。

私見ですが、オリジナルアニメには、
視聴者に能動的な視聴を求めてくる作品が多いと思います。
例えば「グラスリップ」。 私は観てませんけど(おい)。
ここでいくつかのレビューを読ませてもらいましたが、
「理解不能」という声が圧倒的に多かったですw
能動的な視聴をしなければ、その魅力に触れられないという作りなのでしょうし、
製作側は視聴者に挑戦状を叩きつけているのかもしれませんねw
オリジナルアニメという場で、何か新しいことをしたいという
高い志だったり、モチベーションだったりが、
そうした作品を作り上げていったのかもしれません。

私たち視聴者はその作品を視聴するかどうかを選べるわけですから、
制作側から真剣勝負を挑まれても、
疲れるから付き合いたくないということであれば、
それを回避することだってできるわけです。

自分が視聴している作品が、
能動的な視聴をこちらに求めているのかどうかを見極めることによって、
作品の観方も、そして評価も変わってくると思いますよ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 52
ネタバレ

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

もうね、100%ノエルちゃんだけの作品

オリジナル。
雰囲気は「あの花」とか「夏色キセキ」的な感じですかね(私感)。
もうね、1話の主人公のベッド脇で正座で待ってるノエルを見てから見ると決めました(笑)。
申し訳ないですが個人的にこの作品はノエルを愛でるだけの作品と化しました。評価もノエルのみの評価です。{netabare}とにかくいなくなるな、帰ってこい{/netabare}それだけしか感じませんでした。
一応、友達とか約束とかキーワードもありますがそんなもの全てひっくるめてノエルがいればいいんです。
逆に私にそれだけでいいと思わせるキャラの存在が驚きです(笑)


私のツボ:矢澤純一/著


OVA‣ONA視聴済(2020.4)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

77.7 14 中学生アニメランキング14位
暗殺教室(第2期)(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (683)
4261人が棚に入れました
南の島で鷹岡との戦いに勝利したE組の生徒達。殺せんせーはカップル成立を目論んで「肝試し」を企画!だが、いつしかE組全員でのイリーナと烏間をくっつける作戦に!?果たしてその結末は!?夏休みも終わりに近づき、2学期へと思いを馳せる生徒達。その裏で謎の男の影も…?

声優・キャラクター
福山潤、杉田智和、伊藤静、速水奨、岡本信彦、逢坂良太、内藤玲、田中美海、矢作紗友里、松浦チエ、洲崎綾、佐藤聡美、川辺俊介、金元寿子、渕上舞、宮下栄治、山谷祥生、水島大宙、間島淳司、木村昴、沼倉愛美、斎藤楓子、日野未歩、河原木志穂、植田佳奈、浅沼晋太郎、高橋伸也、はらさわ晃綺、諏訪彩花、下妻由幸、藤田咲、緒方恵美、宮野真守
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作尊重が伝わる安定のクオリティ

原作は、少年ジャンプでリアルタイムで読んでます。
原作は完結しそうでなかなか完結しない状態でスタートしたアニメ二期。
単行本は2015年12月時点で既刊17巻ですが、
松井先生によると15巻からは、
最終回までの各回のプロットは既に決まっているそう。

アニメ版制作スタッフには最終回迄の流れを伝達済みなのか?
お話のゴールは間近のようですが、アニメは最終回まで描けるのか?
アニメ版を、どうまとめ、締めくくるのか、非常に興味深いところです。

今作制作の直前に、アルペジオを劇場版で高評で締めくくることのできた
岸誠二監督と脚本の上江洲誠さんのゴールデンコンビに期待してます。

第2期OP「QUESTION」とED「欠けた月」は初回時は
1期ほどのパンチがなくまあまあでしたが、、
4話目にはすっかりお気に入りの曲になりました。

キャラでは、状況に応じて衣装を変える人工知能の律が
アニメでは毎回おちゃめで可愛いし、
原作以上にいい味出してて一番のお気に入り。

渚のナレーションと的確なツッコミも楽しい。

<各話レビュー>
★ 1時間目「夏祭りの時間」 {netabare}
… 原作単行本第9巻:第74話「怖い時間」、
  第75話「殺しの時間」、第76話「衝撃の時間」より

二期は、二学期の始業式以降からスタートするかと予想してましたがハズレ。
意外にも一期のラスト第73話からの話をそのままでスタート。

キャストも既に2クール演じてるキャラだけあってよく嵌ってるし、
息もあった掛け合いも絶妙で安心のクオリティ。

<告白のつもりが殺白(ころはく)してどーすんのよ!!>
二学期編序章となった今回、
今後のヤバそうな伏線もありましたが
肝試しや「くっつけ」作戦などで構成され
大筋は小休止の日常回。
ヴィッチ先生の可愛さがよく描けていて始終ほのぼの。

放送が真冬なのに夏イベントというのもアレですが
コメディとして十分楽しめました。
{/netabare}
★ 2時間目「茅野の時間」{netabare}
… 原作単行本第10巻:第80話「茅野の時間」、第81話「鬼ごっこの時間」、
  第82話「泥棒の時間」、第83話「泥棒の時間・2時間目」より

第9巻の第77話から巻末の79話に当たる3話分、
前回、水木しげる先生似とされた、
竹林絡みのエピソードは丸々カット。
結構好きなエピですが、
話のテンポ上、仕方ないかな。

お話はいよいよ第10巻に突入。

今回、あまり繋がりのない3つのエピソードを
上手く1話に収めるることに成功してると思います。

・Aパート:第80話「茅野の時間」より

<プリン愛あればこそ>
松井先生も茅野と同じくプリンマニアだそうで
巨大プリンの設定をかなり練りこんだそう。

おかげでアニメでも丁寧な演出で
荒唐無稽なお話なのに妙な説得力があって
ギャグコメディなのに関心しちゃいました。

なにがあっても、ちゃんと生徒たちにもプリンを振る舞う殺せんせー。
ちょっとほっこり。

・Bパート:第81話「鬼ごっこの時間」~第83話「泥棒の時間・2時間目」より

殺せんせー、福山潤さんの
ハリウッド映画などのテンプレ悪徳警官の演技、
踊る大捜査線ネタ(アニメオリジナルの演出)にクスッw

おそらく尺の問題で、鬼ごっこ(ケイドロ)のエピの最後、
烏間を出し抜いた生徒たちの描写はカット。
これも無理ないけどちょっと残念。

<お前は俺より弱い>
自称殺せんせーの弟、イトナ、カムバック!
次回も楽しみ。
{/netabare}
★ 3時間目「堀部糸成の時間」 {netabare}
… 原作単行本第10巻:第84話「限界の時間」、第85話「駒の時間」、
  第86話「執着の時間」、第87話「吐きそうな時間」より

殺せんせーの力というより、
E組の生徒のチームワークのおかげで
イトナ(CV:緒方恵美)がクラスの一員になれたお話。

E組の生徒たちは人しての度量も大きくなってきた。
かつてはトラブルメーカーだった寺坂も
人を気持ちを解きほぐすことができるようになっていた。

殺せんせーの教育は、
生徒の学力や様々な技能のみならず
人格形成にも大きな結果を残してることが
伝わるエピソードでした。

原作の魅力を損なわず、
単行本の4話分を23分に無理なく収めるてる。
その上、原作上のいい台詞やギャグも決して外さない。
上江洲さんの脚本はやはりセンスがいい。
{/netabare}
★ 4時間目「紡ぐ時間」 {netabare}
… 原作単行本第10巻:第88話「紡ぐ時間」、第11巻:第89話「名前の時間」より

・Aパート:第88話「紡ぐ時間より

イトナは寺坂グループにすっかり溶け込んだ。
遠慮ない毒舌が友情の証であるかのようだ。

得意の電子工作の技術で対せんせー用の兵器を作ったつもりが、
E級男子の男のロマンの道具にされそうに…

エロと殺しと物作り、男子の都合をがっちり掴んで、
イトナを中心にいつの間にか輪ができていた。

真剣な作戦のために一致団結する彼らだが…

<ちょっと痴情のもつれが…>
オチには原作の補足となる描写もあって楽しかったです。
ちょっとだけプリズンスクール思いだしました。

・Bパート:第89話「名前の時間」より

一日だけ本名で呼ぶの禁止してお互いをコードネームで呼ぶお話。

コードネームは全員が全員分考え紙に記入、それを箱に入れる。
それを殺せんせーが引き当てたもので、全員分のコードネームは決定。

真面目な対戦訓練で、適当でふざけたネームで呼び合う彼らは
アニメでは声優の演技により漫画より可笑しさ倍増でした。

コードネームと呼ぶより、あだ名が相応しい。

特に笑えたのは、律の”萌え箱”を筆頭に、
ツンデレスナイパー、女たらしクソ野郎、鷹岡もどき、
中二半、永遠の0、メガネ(爆)など

ただ、メガネ(爆)は、竹林のことですが、
アニメでは竹林回がカットされてるので
原作読んでないと意味不明なのが残念。

原作のアレンジが絶妙で、なおかつ補足要素が加わり
今回の面白さは原作以上。

ちゃんと木村君の名前のコンプレックスを救うオチもあって
ギャグだけで終わらせないところが素敵です。

エンディングのキャスト表示で
E組生徒と担当教師3名の役名が本名でなく、
コードネームになってたのには(爆)

CAST
バカなるエロの
チキンのタコ   福山 潤
堅物         杉田智和
ビッチビチ    伊藤 静
---------中 略----------
性別       渕上 舞
って、これは「バカテス」の秀吉と同じくらいの笑撃www

だから岸&上江洲コンビの作品から目が離せません。

次回、浅野理事長親子が久しぶりの登場。楽しみです。
{/netabare}
★ 5時間目「リーダーの時間」 {netabare}
… 原作単行本第11巻:第90話「イケメンの時間」、第91話「体育祭の時間」、
  第92話「戦術の時間」、第93話「リーダーの時間」、第94話「敗北の時間」より

今回は、磯貝悠馬(CV:逢坂良太)の回。
コードネーム:貧乏委員
縁日でゲットした金魚まで食材にするほどの貧乏な母子家庭の苦労人設定。
でもE組の学級委員で、成績優秀、コミュ力あって人望厚くイケメンとして女子人気も高い。

前回は、原作2話分を補足まじえて丁寧に描いたかと思えば
今回は5話分を圧縮して構成してました。
だからといって薄味に感じることなく楽しめました。
ポイントは決して外してないためだと思われます。

体育祭の棒倒しのようなシーンは、アニメで音声と動画で描かれると
やっぱり漫画より見応えあっていいですね。
イトナが勝利を決める際、棒にぶら下がって倒すというアクションが足されていました。

留学生との会話を英語で統一させたのも
ヴィッチ先生の英会話の授業が役に立ってると伝わり良かったです。
キャストの誰が、英会話が上手いか下手かが判っちゃうのは、まあご愛嬌ですね。
{/netabare}
★ 6時間目「ビフォーアフターの時間」 {netabare}
… 原作単行本第11巻:第95話「間違う時間」、第96話「ビフォーの時間」、
  第97話「アフターの時間」、第98話「プレゼントの時間」より

<君たちは強くなりすぎたのかもしれない>
いつもの山中でのフリーランニングの訓練の成果を街中で試すE組の18名の生徒たち。
不注意から、自転車に乗った幼保育施設「わかばパーク」の園長に怪我をさせてしまう。
その責任を取るため、そして失敗から学ぶため、
E組28名全員参加の二週間の課外授業が始まった。

<なんということでしょう!>
『大改造!!劇的ビフォーアフター』…建築情報・ドキュメンタリー番組。
サザエさんの中の人、加藤みどりさんのナレーターが印象的。
殺せんせー、福山潤さんのものまねとBGMで上手く再現。
映像と音響あってこそのパロディ、原作では味わえない楽しさでした。

<蒼き鋼のアルペジオのキャスト再び>
岸&上江洲コンビの推薦でしょうか?
レギュラーのE組生徒は、
渕上 舞(渚、イオナ)
藤田 咲(律、ヒュウガ)
沼倉愛美(中村莉桜、タカオ)
宮下栄治(菅谷創介、橿原杏平)
佐藤聡美(神崎有希子、ナチ(劇場版))
カッコ内の前者は今作、後者はアルペジオでの役名

気付いたのは以上ですが他にもいるかも。

そして今回のゲスト、登校拒否の小5のさくらは山村響さんが演じてました。
つまり渚とさくらの絡みは、イオナとハルナの組み合わせ。
お二人とも演じ分けが巧みなのでエンドクレジット見るまで
この組み合わせとは思いもよりませんでした。
なかなか面白いですね。
{/netabare}
★ 7時間目「死神の時間 前編」 {netabare}
… 原作単行本第12巻:第98話「プレゼントの時間」、第99話「プレゼントの時間・2時間目」、
 第100話「「死神」の時間」、第101話「反撃の時間」、第102話「「死神」の時間・2時間目」、
 第103話「「死神」の時間・3時間目」、第104話「「死神」の時間・4時間目」より

今迄で最強最悪の超一流の暗殺者「死神」登場!
殺せんせー暗殺のため、あらたな外部からの刺客がE組生徒全員を人質にとる。
ヴィッチ先生もE組を裏切り「死神」側に取り込まれ、律もハッキングで無力化された!
E組に最大の危機が訪れ、殺せんせーと烏間先生が救出に向かうが……

「死神」絡みのエピソードは漫画では第99~110話までで12話分ありますが、
アニメでは2回分だけで描くのかな?
テンポがとてもいいです。
カット多いはずなんですが、全然気にならないのは、ポイントは決して外してないからでしょう。

<やる気しね~死神さんに逆らうとかありえねーし 働くぐらいなら電源落とす>
ほんの少しの登場ながら、漫画もアニメもHacked印の律はやっぱり可笑しい。
藤田咲さんの演技は、今回、ここだけ普段の清楚な役柄と違うので、
ちょっとだけアルペジオのヒュウガっぽく聞こえました。
{/netabare}
★ 8時間目「死神の時間 後編」 {netabare}
… 原作単行本第12巻:第105話「「死神」の時間・5時間目」、第106話「「死神」の時間・6時間目」、
  原作単行本第13巻:第107話「「死神」の時間・7時間目」、第108話「「死神」の時間・8時間目」、
  第109話「「死神」の時間・9時間目」、第110話「世界の時間」より

<この教室がどんな結果を迎えるのかはわからない...だが、この場所は...良い世界だ>
今回は、烏間が主役!烏間は、怪鳥音こそないもののビジュアル的には、
70年代の孤高のヒーロー、ブルース・リーのようなカッコよさ。
杉田智和さんのイケメンモードの演技も実によく決まってて、すっかり魅せられました。
ヴィッチ先生との絡みも素晴らしかった。

イトナもいい味出てます。彼の電子工学の才能が
しっかりE組の戦力に活かされてるのも地味にいい。

2回に分けられた死神の時間のエピソード、
カット多くても、キャラの心理描写がとても丁寧だったのが好印象でした。
{/netabare}
★ 9時間目「2週目の時間」 {netabare}
… 原作単行本第13巻:第111話「進路の時間」、第112話「2週目の時間」、
  第113話「1週目の時間」、第114話「渚の時間」より

生徒の進路指導のエピの中で浮き彫りになった、
渚と彼の母、潮田広海(CV:三石琴乃)の話。

広海役に三石さん起用とは少し意外でしたが、結果としては適材適所ですね。
実生活でも一女の母親でもある三石さん。
また「ドラえもん」で、のび太のママ役をもう10年以上演じているだけあって、
母性は、演じなくても自然に滲み出ていて、
さらに狂気を秘めた過保護の母という難しい役を絶妙に演じてらしてさすが。
{/netabare}
★ 10時間目「学園祭の時間」 {netabare}
… 原作単行本第13巻:第115話「学園祭の時間」、
  原作単行本第14巻:第116話「客の時間」、第117話「珍客の時間」、
  第118話「縁の時間」より

一期含め、今迄の敵味方問わず様々なキャラが文化祭でE組の模擬店に訪れる話。
なんとも緩く少年誌ならではのコメディ展開ですが、私は大好きなエピソード。
「昨日の敵は今日の友」的なものはいかなる作品でも個人的にツボです。

実に上手くまとめあげていたと思います。
二期のここまでの話で一番笑えて面白かった。

ここで久しぶり(一期17話以来)の、『いきなり「おしえて!くぬどん」』復活!
今回は、学園の文化祭紹介。
アニメオリジナルのこれ、好きです。
脚本の上江洲さんのブラックユーモアが冴えてます。

本校での浅野の企画した学園祭イベント描写の作画もセンスがいい。

<殺すつもりで売りましょう、君たちの数々の刃を!>
食は和を生み出す意味でも大切ですね。
どんぐりつけ麺、私も食べてみたいです。

修学旅行の不良高校生、わかばパーク関係者、南の島エピのキャラたち、
その他もろもろの殺し屋たち、最後に渚の母、再登場。
中でもユウジが、最もお気に入りなキャラなので丁寧に描いてもらえてうれしかった。
渚との絡み、可笑しくも今回は南の島の時以上に心温まりました。

渚の母は前回と打って変わり、子離れできた母親へ脱皮。

人の成長がちゃんと描かれてるから今作が好きなんです。

キャストの皆さんの演技力も冴えていて始終ほっこり。
{/netabare}
★ 11時間目「期末の時間 2時限目」 {netabare}
… 原作単行本第14巻:第118話「縁の時間」、
  第119話「期末の時間 2時限目」、第120話「殺気の時間」、
  第121話「解放の時間」、より

<正しい敗北を 僕の仲間と父親に>
理事長の歪んだ教育に気付き、素直にE組生徒たちに頭を下げる浅野学秀。
いつの間にか、本校舎生徒筆頭の彼も成長してました。
今まで見下していたE組生徒に素直に頭下げるとは
登場した頃には想像もつかなかった。
敗北から学んで強くなる…
普遍的な真理を自然に物語に織り込んでいて味わい豊か。

テスト問題と格闘する様をファンタジーバトルになぞられる演出
ここはアニメの真骨頂ですね。

{/netabare}
★ 12時間目「空間の時間」 {netabare}
… 単行本第14巻:第122話「空間の時間」、第123話「誤作動の時間」、第124話「教員試験の時間」より

前回と今回の間に、原作漫画はすでに第180話で完結してます。

アニメ2期は全25話予定らしいので残り13話あるよう。
とすると、アニメ1話分につき単純計算で平均、漫画の4話~5話分を
消化していけば結末まで充分描けますね。
これでアニメも、最後まできれいにまとめてくれそうで安心です。

<学秀vsカルマ、学業対戦の巻>

今回の数学の最終問題は、原作の松井先生が、
「中学生の知識で解けるけど、大学受験レベル」という発注で
中学生の通信教育のZ会の方に作ってもらたそう。
採用されたのは、いくつか作ってもらった候補から
漫画に相応しいと判断された選ばれた問題で
先生ご自身も3日かけて咀嚼して全容を理解した上での執筆とのこと。

私は、数学不得意ゆえ解く気も起きませんが
学秀とカルマ両者の着眼点の違いが対照的に描かれてなかなか面白い。

前回に引き続き、ファンタジーバトルの演出に、
アニメの利点が最大限に活かされてましたね。

でも、最高に可笑しかったのは、最後のくぬどんの件。
原作ではちょっとしたギャグをバージョンアップ
シリアス回なのに、こういうの、
いきなりぶちこんでくるセンスがなかなかいいです。

理事長と殺せんせー、教育方針は違えどどこか似てると思います。
理事長は好敵手としていいキャラです。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13
ネタバレ

名無すのレビュアー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

2期で気付いた事( ゚д゚)ハッ!

2話の後半に一瞬だけ!

{netabare}
3年E組女子のバストサイズが表示されてますヾ(*´∀`*)ノヤッタ-♪

E、矢田
D、中村、原
C、速水、片岡
B、倉橋、神崎、不破
A、岡野、奥田、狭間
永遠のゼロ 、茅野(本人はBと言ってるけどww)

イリーナ:B97W60H91(Hカップ?)
雪村あぐり:Fカップ(茅野の姉)

です♪(;//́Д/̀/)ハァハァ


個人的には隠れ巨乳好きなので、狭間、岡田、神崎、倉橋、速水あたりがもう少し大きかったらなぁと(  ˙-˙  )౨ヌルフフ♪

でも速水が以外にCなのは喜ばしい♪


みんなまだ中学生なので将来的には↓

G、矢田
F、中村、原
E、速水、片岡
D、倉橋、神崎、不破
C、岡野、奥田、狭間
姉がデカいので期待込めてC、茅野

というような可能性があります(;//́Д/̀/)ハァハァ
{/netabare}

⚠︎こういう事だけで私は「星5.0」にしてません!
本当にいい作品でした♪

大事な事なのでもう一度言います。

こういう事だけでは「星5.0」にしませんよ…
♪~(´ε` ;)ヌルフフフ~ン

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

殺センセーと3年E組の皆んなとの絆の物語・・・その熱情にただ感涙するしかできませんでした・・・

この作品は、「暗殺教室」の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

この作品からは予想外の幸せをたくさん貰ったような気がします。
①前期視聴の際、殺センセーのキャラデザからこの作品の視聴を敬遠した方もいらっしゃるようですが、殺センセーと3年E組の皆んなとの時間は思いのほか激アツで堪能させて貰った事

②2期「SECOND SEASON」の放送後、そのまま15話からの「FINAL SEASON」まで描ききって貰った事

③物語の終盤・・・殺センセーと3年E組の皆んなとの大切な時間を共有させて貰った事

これも岸監督ならではのサプライズ・・・だったのでしょうか^^?
一番ビックリしたのが②です。リアルタイムで視聴していた際、4月以降のTV番組欄にこの作品のタイトルがあったので、「枠を延長してしっかり描いて貰えるんだ」と思っていましたが、延長はこれまでの経験上1,2話程度だろうと勝手に推測していました。
ところが、いつの間にかタイトルが「FINAL SEASON」に変わっているじゃありませんか。
そこで、原作終了に伴いアニメも最後まで描ききる・・・という情報を耳にしたんです。
こんな嬉しい朗報もあるんですね^^

この物語は、賞金首である殺センセーと椚ヶ丘中学校の底辺と蔑まれてきた3年E組の生徒が様々な触れ合いを通して先生と生徒の絆をしっかり固めながら、底辺からの脱却を目指して生徒たちが成長していく・・・こんな感じの物語です。

3年E組の皆んなも最初はバラバラでした・・・
このクラスに送り込まれる事に対する屈辱や自身のプライド・・・
或いは未来に対する絶望・・・
誰も好き好んでこのクラスを志望する人のいない底辺のクラスです。
でも殺センセーが担任になって・・・烏間先生の他にビッチ先生もこの輪に加わって・・・少しずつですが、3年E組の皆んなに変化の兆しが訪れるんです。

自身の変化が実感できた時・・・これまで出来なかった事が出来るようになた時って嬉しいと思います。
でも、それは何の苦労も無しに手に入れられるものではなく、変われるのは努力をした分だけ・・・
3人の先生からの教えが功を奏したのでしょう・・・見違えるぐらい生徒が進化していくんです。
この進化は見ていてとても気持ち良いです・・・
これまでE組を蔑んでいた人達は、進化したE組を見て何を思うのでしょう・・・

殺センセーは100億円の賞金首・・・暗殺者が黙っているわけはありません・・・
ビッチ先生を含め次々と暗殺者が送り込まれてきました。
でもここには・・・殺センセーと進化した3年E組が待ち受けているんです。

でも・・・中には暗殺者の心中を察すると胸の痛くなるような事もありました。
たった一つの願い・・・それを叶えるためなら人は何でもできちゃうの・・・?
どんな痛みにも耐えられるの・・・?

生徒たちが目の前の階段を一つ一つちゃんと登った時間・・・だったと思います。
こうして物語は「FINAL SEASON」に突入する訳ですが、正直この最終章は私にとって泣きどころばかりでした。

私は当たり前と受け入れてしまっていたため、これまで全然気にする事はありませんでした・・・
殺センセーはどうして3年E組の担任になったのでしょう・・・
それどころか、自ら宣言した来年の3月までの時間を、どうして教師として過ごしたのでしょう・・・
・・・これら全てに理由があったんです。
その理由は本編で確認頂きたいと思いますが、私は涙無しにはこの場面を見れませんでした。

この作品はこれまでの十分激アツでしたが、一気に熱さの加速度を増すのがここからです。
クラスの皆んなの本音・・・そしてそれを自分達が一番納得できる方法を模索し実践する・・・
本気で・・・全部でぶつかり合うから絶対に中途半端なんてできない・・・
そして導き出された答えを総意として咀嚼する・・・
これだけでも生徒の成長を十分に感じられます。けれど、この作品・・・これで留まってくれないんです・・・

烏間先生はE組の皆んなに「余計な事をするな・・・」と言いました。
けれど、皆んなその言葉の本意をちゃんと分かっています。
これまで1年間・・・同じ時間を共有してきた先生なんですから・・・

ここからは3年E組の集大成・・・
例えどんな相手でも、自分達の領域に持ち込めばそこに活路を見いだせる・・・
生きていく上で大切な事を身をもって教えてくれる殺センセー・・・
それを貪欲に吸収する生徒達・・・
殺センセーとE組の間には究極の師弟愛があったと言っても過言ではないでしょう・・・

決める時間・・・
皆んなで出した答えは・・・

今でも渚の泣き叫ぶ姿と声が頭から離れてくれません・・・
そりゃそうだよね・・・泣き叫ぶしかできなかったんだよね・・・
でも・・・優しかったね

オープニングテーマは、3年E組 うた担 [渚&茅野&業&磯貝&前原の「QUESTION」と「バイバイ YESTERDAY」
エンディングテーマは、宮脇詩音さんの「欠けた月」と「また君に会える日」
オープニングのノリの良さと、しっとりとしたエンディング・・・どちらも好きでした。

2クール全25話の作品でした。
この作品って、こんなにも感動する物語だったんだ・・・が視聴後の素直な感想です。
この作品が最後までアニメで見れた事に至福の喜びを感じています。
ホント・・・視聴して良かったと心の底から思えた作品でした。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18

76.9 15 中学生アニメランキング15位
シリアルエクスペリメンツ・レイン[serial experiments lain](TVアニメ動画)

1998年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (878)
3871人が棚に入れました
コミュニケーション用コンピュータネットワーク端末「NAVI」(ナビ)が普及した現代、中学生の岩倉玲音は、死んだはずの四方田千砂からのメールを受け取る。その日以来、玲音は見えないはずのものを見るようになる。四方田千砂のメールの言葉に興味を持ち、大型の「NAVI」を手に入れるが、それ以来更に奇怪な事件に巻き込まれていく。物理世界(リアルワールド)と電脳世界(ワイヤード)、二つの世界・二人の玲音(lain)が混濁し錯綜する果てにあるものは? 「人は誰しも“繋がれて”いる」「私は遍在する」

Вистерия さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

どき、どき、どき、どき、

この作品を見ている間は脳がフル回転で、
飛び交っている情報を拾い集めて整理するだけで精一杯でした。
視聴後一段落ついて、もう一度、今度は情報が集まった状態で
考察しながら見たことでやっとひとつの解釈を得られました。
そのくらい難解なストーリーです。
他に類を見ない非常に高いメッセージ性と表現力は
情報化社会の始まりのこの年代に生み出されたものだとは思えないくらい先見性があり、
今この時代に見ることでまた違った解釈も生まれてくるものだと思います。

更に、
雑誌連載企画・アニメ作品・ゲーム作品が同時進行・相互関連して制作された作品なので
考察や解釈の幅がとても広いです。
ですからアニメの情報だけでは不十分かもしれませんが、
私が得た解釈を軽く書き綴ろうかと思います。


まず、作中には登場しませんがこの作品を理解する上で便利な言葉が
「ミーム」というものです。
このミームというのは、肉体的な情報を複製伝達する遺伝子と類推して考察される、
精神的な情報を複製伝達する摸伝子のことを指します。
つまり人間の情報や意識そのもののことです。

ミームは元々会話や行動によって少しづつ広まり
人間に文化というひとつのフィールドを形成させるに至ります。
しかしこのlainの世界や私たちのいる現代では、ワイヤード(ネット)という
人間が世界中どこにいても同時に情報としてのミームを共有できるシステムを作り上げました。
更にこのlainの世界ではシューマン共鳴の理論を取り入れ、
人間は無意識下につながっているという意識としてのミームの共有も可能にしました。
そこで、
これ以上進化ができないと言われていた人類が進化するためには
この仮想的にミームを共有することのできるネット世界と現実世界を統合し、
肉体という枷から解き放たなくては。と考えるものが現れます。

そのためにまずは、
今はただの意識や情報の集合体でしかない漠然としたミームというものをひとつの形にしてみよう、
とミームに実体を与えてみる実験をしました。
ここから実体化したミーム(=lain 玲音)に関する一連の実験(serial experiments)が始まり、
物語の動機になります。

そして物語の渦中、実体を与えられていたミーム(=lain)は自我を持ちます。
肉体という個を識別するものが与えられたからです。
しかし、人間の意識や情報の塊が自我をもってしまうことによって、
そのひとつの自我により人類全ての意識・情報が操作されてしまうことになるのです。

この危険性から実験は終了となり、lainはまた実体を持たない存在に還元されました。

総じてこの実験、物語は、
人類はただ意識や情報を共有するだけの生き物ではなく、
肉体という実体があるからこそ人間は個を識別することができ、
個という実体同士のつながりや触れ合いから生み出されるものこそ尊いんだ
というメッセージを伝えるものだと解釈考察しました。


大分ザックリした説明でしたが、大体こんな視点でこの作品を考察しています。
他にもきっとたくさんの解釈があるでしょう。
個人的にはエヴァンゲリオンを筆頭に語られる考察アニメの中でも
ぶっちぎりNO.1で難解+解釈の幅が広い+答えが見つからないアニメだと思います。
テッド・ネルソンのザナドゥ計画やヴァネヴァー・ブッシュのMemexなど
実際の情報工学や社会科学に基づいた根拠が散在しているので下調べも重要ですし…

アニメーションとしても98年当時のテクノロジーから見るととても実験的で
映像効果と音響も見事にマッチして不思議な
これまで体験したことのない世界にいざなってくれます。
しかし特徴的なうえに極端に暗い90'sサイケデリックな雰囲気なので中々、
近頃の流行りもののアニメが好きな人にはキツい作品かも知れません。
萌えもなければ笑える要素もひとつもありません。終始考察です。
なので好きな人は好きなアニメって感じですね。

長くなりましたが参考になれば幸いです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 40

たま。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

考えるアニメ

楽しい、面白い系のアニメではありません。
非常に見る人を選ぶアニメです。
問題はとっつきにくさとテレビアニメ史上トップクラスのストーリーの難解さです。
最終回を見終わった後もいろいろな解釈ができ、そういった意味でのエンターテイメント性は他に類を見ませんし、突出していますから、コアなファンを唸らせることができる作品だとは思います。

わたし個人の意見としては、好きなアニメの一つです。
当時ここまで考えている人がいるとは・・・。脱帽です。

興味がある方は是非一話だけ視聴してみてください。
耐えられたら最後まで見てください。気に入らないなら、見ないほうがいいです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 23
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

たくさんいる「私」

岩倉玲音の時代である。

ブゥーーン、ブゥーーーン、
幾度となく強調される送電線のノイズ音。
それは「つながり」のメタファー。

90年代末尾を飾る時代が生んだ傑作。
欝々しい展開にカルト的人気で名高い作品、
そこを乗り越えた先の大団円に感動を覚えます。
ここでの問題提起は「攻殻SAC」へと昇華され、
この偉大な「供儀」の物語は幕を閉じる。

絵柄は古く、演出は静かに進行する。
しかし前半に種を撒き、後半に回収する。
物語の基本に忠実な展開、構成だと思う。

主人公は中学生、岩倉玲音。
{netabare}現実世界と仮想世界の「2人の玲音」、
ある日、自殺した同級生からのメールが届く。
会話もない冷たい家庭の食卓、
自宅前に張り付く不気味な黒服たち。{/netabare}

神の不在、集合的無意識。
何かがおかしい!?何かが始まっている!!

難解でしょうか?いいえ。
我々の側が複雑にさせているのでしょう。
しっかり観ていれば、迷子にはならない。
{netabare}私なりの攻略指南を書かせて頂こう。
英利政美の思考を追え、これだけです。{/netabare}

世界は等しく病んでいる。

文化庁メディア芸術祭優秀賞作品。
ご堪能あれ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 74

81.5 16 中学生アニメランキング16位
ボールルームへようこそ(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (604)
2446人が棚に入れました
やりたい事もなく、進路に悩む中学3年生・富士田多々良はある出来事をきっかけに現役のプロダンサー仙石要と出会う。

仙石に連れられ、小笠原ダンススタジオへ足を踏み入れた多々良は、初めて社交ダンスの世界に触れ、同級生の花岡雫の真摯な姿にショックを受ける。

煌びやかに踊るダンサー達の映像に魅せられた多々良は、再び小笠原ダンススタジオへ向かい…

声優・キャラクター
土屋神葉、佐倉綾音、岡本信彦、森川智之、富田健太郎、諸星すみれ
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ダンサーの人生が重層的に提示されたときに生まれる特別な感情

人の深い想いがあふれ出てくるようなドラマが好きだ。
生きている間に人は様々なことを経験して、
執着を抱き、こだわりを持つことになる。
人々の想いや感情の発露する様を私は観たい。
「ボールルームへようこそ」は、それをしっかりと表現している作品だ。

月刊少年マガジンに連載されている漫画のアニメ化。
原作は未読。コミックスは9巻まで刊行しているが、
アニメのほうが先に進んでいる。
アニメーション製作:production I.G、監督:板津匡覧、
シリーズ構成・脚本:末満健一、キャラクターデザイン:岸田隆宏、
原作:竹内友

飲み屋で近くに座っていた社交ダンスを習っている女性が、
熱く語っていたのがこの作品を観ることになったきっかけだった。
実際の社交ダンスのことをとてもリアルに表現している、
細部までしっかり描いている作品だと、
そんなことを言っていたと思う。私も酔っていたので、
話の内容を細かくは覚えていないのだが、
とても熱心に話していたのは記憶に残っていた。

お薦めされたこともあり、1話から観始めると
すぐに物語の世界に引き込まれてしまった。
私はスポーツ観戦が趣味のひとつだが、
さすがに社交ダンスには全く興味がなく、
杉本彩と大澄賢也がバラエティー番組でやっていたのを
チラリと見たことがある程度だった。
しかし、この作品を観てすぐに分かった。
社交ダンスがリアルかどうかは判断できないが、
登場人物の感情や想いはとてもリアルだということを。

主人公の富士田多々良は、何かをやってみたいと思っているが、
何をやっていいのか分からない中学生。
好きなものもなく、ただ無気力に日々を過ごしていた。
そんなとき、日本のトップダンサーである仙石要と出会い、
競技ダンスの世界にのめり込んでいく。

{netabare} 仙石要や花岡雫、兵藤清春との出会いから
大会での替え玉出場、赤城真子とペアを組んでの勝負という {/netabare}
前半部分も面白いのだが、この作品の真の見どころは
多々良が高校に進学した後半部分にある。

後半部分は同じクラスになった多々良と緋山千夏がダンスを通じて、
お互いを理解することが中心となる。
そして、大会のライバルであり、千夏の友人の甲本明(女性)と
昔カップルだった千夏との複雑な関係や、
同じダンス教室の釘宮方美の競技人生などを
絡めながら大会が進んでいく。

競技ダンスにはリードとフォローという役割があり、
男性がリードして、女性はそれをフォローすると決まっている。
競技会でゼッケンが与えられるのは男性のみ。
しかも大会によっては、予選の間、評価されるのは
男性の動きだけという場合もあるという。

{netabare} 多々良のパートナーとなった千夏は、
小学生のころから男役として明とダンスをしており、
リードする力はあるのだが、フォローを苦手にしている。
というのも社交ダンスをする子供は、圧倒的に女の子が多く、
ダンスをするために女の子が男の子の役をすることが多いためだ。
逆に多々良は、それまでの競技生活を
女性に合わせるスタイルで取り組んできており、
お互いの動きが全く合わない。

そんなふたりが動きを合わせる様を「ドアを開ける」という表現で
新たなる世界へと踏み出していく場面はとても面白い。
多々良と千夏がふたりでドアのハンドルを手に取って、
これまで見たことのない景色を見るために歩き出す。

原作者が女性ということもあり、
女性の心情や関係性を取り上げたエピソードが秀逸だ。
多々良のパートナーである千夏と友人の明との小学生時代のエピソードは、
あまりにもリアリティがありすぎて、とても作り話とは思えない。
実際に起こったのではないかと勘ぐってしまうほどだ。

女性作家が描く世界観というのは、
どうしてこうも独特なものがあるのだろう。
昔は男性作家をより好んでいたせいか、
年を取ってからは、女性作家の新鮮さや特殊性のほうに
惹かれるようになった気がする。
昔から少女漫画なども普通の人よりは読んでいたのだが、
なぜか最近はそう感じてしまう。

緋山千夏というキャラクター像に親近感が湧く。
とても扱いにくいのだが、じっくりと話してみると
純粋で色々なことを考えていることが分かるタイプ。
本当にその辺りにいそうなキャラクターなのだ。

人に合わせようとする多々良と自分の感覚を大切にしたい千夏。
最近の男性像と女性像を上手く物語に取り込んでいる。

物語の終盤で千夏は多々良に言い放つ。
私はあんたって人間が、未だによく分からない。
最初はどうにかして分かろうとした。
でも、結局本当に理解することなんてできない。
だから、もうあんたを分かろうとは思わないと。
しかし、その後「ダンスを好きでいてくれてありがとう」と告げるのだ。

多々良の頭の中で仙石と電話で話した言葉が響く。
目の前に別の存在がいて、それを理解できないと知ったとき、
それはとんでもなく、愛おしいものではないのか、
それだけで、自分が自分であって良かったと思わないかと。

このセリフを裏付けるように、後半の部分では
主要人物のこれまでのダンス人生が描かれる。
しかし、パートナーは相手の人生を本当の意味で知ることはできない。
その人を形づくっている要素の一つひとつを
完全に理解することなどできないのだ。 {/netabare}

ダンサー達の過去のドラマを取り上げながら、
それぞれが多くの想いを抱えた上で
ダンスに取り組んでいる様が視聴者には提示される。
物語が重層的になり、私たちは様々な想いを受け取り、
競技に打ち込む人々の特別な感情を味わうことができる。
そのことによって、単に技を競うだけではない、
魅力のある物語として成立させたのがこの作品だ。
(2018年6月11日初投稿)

※ようやく連載再開予定(2019年5月17日追記)
病気のため、長年にわたり休止していたが、
ようやく連載が再開される目途が立ったようだ。
アニメの展開にも追い付いておらず、
月刊誌のため新展開を目にできるのは、
まだかなり後のことになりそうだが、
無理をせず、連載を続けて欲しい。
現在は、アニメで放映された展開が描かれる
コミックス10巻発売のための
修正を行っているようだ。
新展開がコミックス化されたら、
原作を改めて読んで揃えたい。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 77

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

「はじめのワンステップ」。畏怖を覚える程のファビラスMAXなアニメーション。

 久々に脳髄と魂を鷲掴みにされるほどの衝撃を受けた!。これこそ作画が異次元なレベルの怪物的な作品。スタッフ全体がアニメーターとして実力者で固めているだけあって、躍動する魂の爆発する如きエネルギーが作画によって見事に表現されている!。作画と音楽の表現力でこんなに震えたのは「四月は君の嘘」以来かも。


 「キャラデザは「まどか」などでタイプが違う様々な作品でも活躍する岸田さん、作監は「かみちゅ!」で丁寧な仕事で光るものがあった千葉さん、音楽は「キラプリ」などの林さん。名クリエイターを集めた作品は空中分解しがちだが、良いスタッフを集めた作品は素晴らしい。



 今どき珍しい2クールアニメで前半はマジに神!。テンポよく物語が滑らかに流れながも次々に大爆発が起こっているような恐るべきテンションで進んでいき、フィニッシュも見事だった。


 しかし、残念ながら後半の1クールはテンポもテンションも落ち気味だったかな?。クレイジーサイコレズな悠木さんを見れただけでも価値はあった。


 本作を見ていて意識したのは「はじめの一歩」であった。一歩のような臆病で自己評価の低い主人公が、鷹村のような豪放磊落な師匠ポジションのキャラに出会い、宮田君のようなサラブレットタイプのライバルと出会い、その後に千堂や真柴のようなライバルに次々に出会う中で、自分を肯定できるようになっていく。


 このことはパクリとかそういうことではなく、王道の力強い構造を参考にしつつ社交ダンスという新しい世界に置き換えることに見事に成功しているからより好きになってしまった。


 本作の作画でまず第一に覚えるのは綺麗などという生優しいものではない。それはゾクゾクするほどの凄味とエネルギー。溢れ出し、決壊する意志とエネルギーの奔流が狂おしい笑みと共に溢れ出る!。丁寧にリアルなダンスの動きを再現しているというより、アニメらしいケレン味と迫力が凄まじいダイナミズムで襲いかかってくる。


 前半戦は戦う動機がシンプルでスッキリと進む熱い物で、熱の入ったダンスが次々に見れて最高であった。「はじめの一歩」と違う点である女性キャラの魅力も他にない味があった文句なしだった。


 しかし、後半はパートナーのちいちゃんとの関係を築いていくのに正直尺を使い過ぎだった気がする。あと、「はじめの一歩」で例えるなら真柴にあたりそうな釘宮さん(なんでこの名前やねん)とバチバチに火花を散らす動機がないから少々燃えづらかったかな。


 ただ、櫻井さんが演じているだけあって釘宮さんは一筋縄ではいかない良いキャラだった。最後に一番感動したのも釘宮さんの件だし。


 ただ、ちゃんと最後のダンスをやる意味という根源に到達して最初と最後が繋がる展開はやはり胸アツ。他者がいてくれたからこその自己肯定!、エゴイズムではなく澄み切ったような「見ろ!、僕を見ろ!」の輝き。


 空っぽな自己を満たすために外の空虚な価値に自分を結びつけるのではなく、他者との掛け替えのない出会いを通して自己を確立していき、自分になっていく。これこそギリシャの昔から続く「汝、自分自身になれ」の哲学。


 本作みたいな凄い作品を見逃してたのを知ると、自分の至らならさを感じると共に、まだまだアニメには未開の沃野があるとワクワクしてしまう。この続きがみたいが、原作あんまり進んでないみたいで惜しい…。

 

 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 39
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「立ち方ひとつで人の見る目は変わる……!」

原作コミックは未読。

放送当時は気になりながらも、飛び込むのを躊躇していた、競技ダンス作品。

主人公少年のビジュアルからして、目力が強烈で気圧されるし、
加えて手足、首といったパーツの長さを強調するダンサー体型の描画。
これ……絶対、迸るダンスの青春やら熱気やらを巨大な塊にしてぶつけてくるやつだ。
視聴するこちらも全力で受け止めに行かないと場外に弾き飛ばされる。

そんな訳で、放送終了後、気力が充実している時を選んで視聴した私。
だから冒頭、平凡で気弱な中学生少年が主人公として登場して来た時は、
これが本当にあのギラギラしたビジュアルの主人公に覚醒するの!?
といった感じで、驚かされました。

ひょっとしたら久々に、青春のモヤモヤした感情を制御できずにグレて周囲に当たり散らす、
不良更生型の主人公少年と遭遇するかも?とまで思って身構えていたんですけどね……。
{netabare}むしろ、主人公が不良にカツアゲされる側でしたw{/netabare}

ただ、案外ナヨナヨしていたこの主人公少年もまた、
自分も何か夢中になれることがあれば変われる。
と吐き出し方が分らない青春エネルギーを内包していることは、
ヒリヒリと伝わって来ました。


その流れで、初回、主人公が“師匠”に姿勢を正されるシーンが印象的です。
鳩尾を巻き込む感じでビシッ!と矯正された後、
見違えてシャキッとする主人公少年を見て、
そりゃ、こんだけ背中丸めていたんだから、
心に溜め込んだ青春のモヤモヤも引っ掛かって出て来ない訳だよな。
と説得力を感じて成長物語に引きずり込まれて行きました。

この作品は、その後も、このキャラもダンサーだ!
とひと目で分る位、立ち姿の差異が明確で、
ダンサーって姿勢も人生も正しく生きてる!と美化されて行く訳ですがw

最初に、姿勢を正したことで、
ひ弱な主人公が、衆人に監視、評価採点されるダンス会場で、
より踊りが映えるエリアを巡る、他ペアとの“縄張り争い”をも制して躍動。
さらには“じゃじゃ馬”パートナーとface to faceで対峙し、心の扉をこじ開けるまで。
主人公成長ロードが真っ直ぐ伸ばされた感があります。

{netabare}それにしても、ちーちゃんはパートナーながら“強敵”でした。
足踏むは、フォローする側なのに振り回すは、
挙げ句「あんたが分らないから無理!!!」とか言うし。
カウボーイも真っ青な暴れ馬ぶりでしたw{/netabare}


Production I.Gが映像で再現したダンス競技会場は、
宮殿が出現するわ、花吹雪が舞うわ、人類が四本足になるわ、
方々で芸術が爆発しまくっていますがw

その位の熱量がある物を描いていると伝わって来たので、
視聴中は世界に引きずり込まれていたのか、
ダンスを表現するならこんなもんでしょう?
とシューズの鳴る音や技が決まった時などに弾ける効果音共々、
特に違和感は覚えませんでした。


ダンス音楽では定番ですが、「シング・シング・シング」がノリノリで最高♪
これは「お前も早く、舞台に上がれ」と誘われている気もして、
私もクイックステップを踊るべきか?と俄に浮き足立ちますが、
ダンス教室のお値段は目ん玉飛び出る位お高いので、やっぱ遠慮しときますw

ただ、せめて私も背筋はしっかりとを伸ばして、
明日からも他者と言う小宇宙に堂々と立ち向かって行きたいと思えた。
パワー漲る青春ダンスアニメです♪

投稿 : 2024/04/20
♥ : 48

81.2 17 中学生アニメランキング17位
からかい上手の高木さん2(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (495)
2284人が棚に入れました
とある中学校、隣の席になった女の子・高木さんに何かとからかわれる男の子・西片。高木さんをからかい返そうと策を練るも、いつも高木さんに見透かされてしまう。季節はめぐり2年生に進級した西片は、今度こそ高木さんをからかい返すことができるのか…?「ニヤキュン」必至、照れたら負けの"からかいバトル" 第2ラウンドがいよいよ開幕!

声優・キャラクター
高橋李依、梶裕貴、小原好美、M・A・O、小倉唯、内田雄馬、小岩井ことり、岡本信彦、落合福嗣、内山昂輝、悠木碧、田所陽向
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

鉄板

<2019/7/8 初投稿>
1話観ました。

感想は

ニヤニヤ( ・∇・)
奏♪
ススキ♪

こんな感じです。

観始めですが評価は4.0からスタート♪

<2019/7/15 追記>
2話観ました。

ニヤニヤ( ・∇・)
脇腹っΣ(-᷅_-᷄๑)
「義理だよ、{netabare} こっちは♡{/netabare} 」( ・∇・)♪
え?粉雪?

2話もこんな感じでしたわ。

西片くんに一番共感できるとこは「脇腹が弱いところ」です

<2019/7/23 追記>
3話観ましたよ

あれ?西片くん、進級して背伸びた?
ドキる高木さんが◯
「キセキ!」はよいですね♪♪

今週も安定感抜群( ・∇・)

<2019/7/31 追記>
4話

鞄を、重ねて置く!
情緒ありますねえ

ちなみにあの濃くて苦〜いエスプレッソ。
本場のイタリア人は砂糖がっつり入れて飲むそうです、
がんばれ!西片くん!

今日も全盛期のフェデラー並みの勝率の高木さんでした。

<2019/8/5追記>
5話です。

ダンディ→脇腹→脇腹→脇腹のコンボ
自分が猛烈に脇腹弱いもんだから見てるこっちも跳び上がりそうで(>_<)
つーか、もはやセクハラ 笑

で、ケーキの話。
{netabare} バースデイケーキをプレゼントされてまだ気がつかない西片。
もう中二だよね。
さすがに鈍すぎるぞ西片くん{/netabare}

で、くしゃみ
{netabare}
西「高木さんのくしゃみってちょっと変だよね」
高「そお?どこら辺が?」
しばし考え(可愛らしいしか出てこない)と愕然とする西片くん。
そんな西片を弄ぶ小悪魔っぷり全開だな高木さんめ。

もしも、ここで西片くんが素直に「ちょっと可愛い」とか言っちゃってたら高木さんはどんなリアクションしたんだろ。
{/netabare}
で締めは『キュンッキュン!』ってなんだそれ 笑

EDは{netabare} ゲゲゲの女房でした。
長年連れ添ってる夫婦の選曲ですね 笑{/netabare}

<2019/8/20 追記>
7話の感想

林間学校とかいいですよね。
修学旅行ともまた違う。
私は小学校の時でしたが、ときめくようなものではないものの今だに忘れられない情景はあります。

ましてや7話の二人のような経験なら、それこそ目に焼き付いて一生忘れられない想い出

アバンで懐かしそうに写真を眺める大人高木さんも出てましたし。

ちょっと評点引き上げました。

<2019/9/2 追記>
第9話

神社の会話の話は珍しい高木さんでかなり好きです。
高木さんが惚れ直す回 笑。

他の2つのエピソードはもうなんかね。
どうやって西片にこっち向かせようかという高木さんのバトルみたいになってきてますね 笑。

そしてぶれない木村のネタとタイミングは素晴らしい。

<2019/9/16 追記>
11話

高木さん爆発してましたね

<2019/9/23 追記>
最終第12話

夏祭りというノスタルジー

りんご飴のリンゴはなんであんなに酸っぱいんだろう?
チープとしか言いようのないソースせんべいがなんであんなに美味しく感じるんだろう?
お面は横被りするとなんでいい感じになるんだろう?
蒸した夏の夜の人混みなのに浴衣だとなんで涼やかなんだろう?

{netabare}好きな人とする花火はなんであんなにも忘れられないんだろう?{/netabare}

最終話、木村が素晴らしい仕事してましたね。
お前は男前か 笑


さて今期の本作、高木さんはからかう目的が前期と異なっていたようですが

無事目的は達せられた・・・のかな?

評点はほぼ満点です。。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 48
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

難攻不落の西片くん

 くっそ~ 高木さんめ~

西片はどれほどこの言葉を口に出して顔を赤らめたんだろう?
安定の2期ということもあり、交わされるやりとりやフレーズはさほど変わらないのですが二人の関係が微妙に変化してました。進級の賜物です。
2期からの視聴でもかまいませんが、微妙な変化までカバーするには1期の視聴が必須でしょう。
 ※以下、1期のネタバレは隠してません。

1期10話で高木さんに生じた微妙な変化というかスイッチ


 “勘違いされちゃったっていいよ”モード


それ以前に展開されていた常にマウントを取る高木さんとお子ちゃま西片くんとのほんわかしたやりとりに“ラブコメの波動”が追加されたことで、一度断念しときながらあにこれでの高評価を頼りに再開し、完走にまで漕ぎ着けることができた私でした。
2期はその延長上にあります。1話でその方向性は示されてました。


■第1話で示された2期の方向性

①西片へ全幅の信頼を寄せる高木さん
{netabare}催眠術にかかってあげる。高木さんが嫌がることを西片は絶対しないと信頼し西片に委ねております。
「今の無しってのも含めて、西方らしくて嫌いじゃないけど。ね」{/netabare}

②攻める高木さん
{netabare}他愛のないからかいだった1期と比較し気持ちを確かめる言動が増えます。
「さっき手を繋いだよね」{/netabare}

③三人組登場
{netabare}さっそく登場し、以降毎回三人組パートが挿入されます。1期では不定期でした。{/netabare}


①②によってラブコメ指数がぐっと増えたため受ける印象が1期と違います。それでいて中学生の淡い恋の芽生えを逸脱せず、作品の屋台骨は揺らいでません。
③はマンネリ防止の目的もあるでしょう。



年相応の西片とませガキ通り越してもしかして銀座で働かれてますよね?な高木さんとのアンバランスな構図に違和感を感じなくもなかったところを、高木さんが下界に降りてきたかしら?と思えてくると親近感も湧くってものです。
いつの間にか徒歩通学になってたり、進級しても隣席だったり、きっと裏で根回しをしてたり(妄想)、準備力を発揮しているだろう高木さんには厭らしさではなく健気さを感じることになります。


そんなわけで1期イマイチと感じた方もモード変わった2期は違った印象を受けることでしょう。
言ってみれば、アウトサイドボクシングから至近距離の殴り合いへ。踏み込んだ分カウンターが利く。高木さんがカウンターを受ける場面が出てきますのでそのへんも楽しみにしてくださいね。
1期より評価↑の2期でした。



※以下ネタバレ雑感

■EDの選曲があいかわらず心憎い
全12話で8曲用意しており、アコースティックな編曲を施した往年のJ-POPを高橋李依さんがカバー。

{netabare}① 奏/スキマスイッチ(2006年)
② 粉雪/レミオロメン(2005年)
③④キセキ/GReeeeN(2008年)
⑤⑥ありがとう/いきものがかり(2010年)
⑦ STARS/中島美嘉(2001年)
⑧⑨あなたに/MONGOL800(2001年)
⑩⑪言わないけどね。/大原ゆい子(2018年)
⑫ やさしい気持ち/CHARA(1997年){/netabare}

{netabare}大ヒットナンバーに隠れて、そのアーティストのファンが歓喜しそうな選曲だった1期。2期はヒット曲ばっかじゃーん、と少しがっかりしました。その回のテーマには合ってるんですけどね。
『奏』は数年前駄女神がカバーして歌番組で本家とコラボしてたのが記憶に新しく、今度は爆裂娘もかいな、とネタとして見てた面も。ついでに“奏 茅野愛衣”で検索したら呉服屋の娘がヒットしました。
 ※ネタ元わからなければお問い合わせください。{/netabare}

{netabare}油断してたら⑦STARSで轟沈(T_T)
その回が素敵なエピソードだったのもいけないのですが、2000年代前半の中島美嘉は当時の個人的な思い入れもあり最強。異論は受け付けません。轟沈の理由はさすがに言わないけどね。
高木さんのキャラを表わすなら『CRESCENT MOON』が近い気もするがまあいいや。歌詞がおそろしく可愛くて聴くといつも悶え死にます。

一回扉が開くとあとはちょろいもんで、⑫やさしい気持ちで沈没。1期OPを⑩⑪で使ってしまいどうなるかと心配でしたが杞憂でした。
7回途中から岩瀬出して持つんかいなと思わせといて実際は浅尾ー岩瀬の完璧リレーだったという顛末。ん?やや例えが古い?ドラキチはここにすがって今日も生きているのです。{/netabare}


■蛇足だと思う
高木さんのぎゃふん顔いるかな~

{netabare}西片が妄想の中で高木さんをへこませた時のリアクション。イメージ崩れるのでやめてほしかった。{/netabare}


■難攻不落の西片くん
裏テーマですね。

{netabare}いくら鈍感でも気づくだろうよ、な高木さんの攻めをしのぎ切る西片くん、の構図ともいえる本作。
防御力高い西片なので「また防がれるのだろう」と高木さんは構えてるのですがたまにクリティカルを打ち返されてたじろぎます。
至近距離の打ち合いからのクリティカルカウンターはけっこうありました。2期の魅力です。{/netabare}

{netabare}1話の水切りの場面で、手を繋いだ繋いでないでちょっぴり残念そうだった高木さん。
きちんとこういうのも回収してきました。{/netabare}

{netabare}7話「あの川を渡ってこっちへ来てよ」本作で高木さん一番の渾身のストレートでした。
だからこそこの回で元高木さんがチラリ登場してきたわけですよ。そして夏祭りの夜。あの石段が天の川に見えた私は気まぐれロマンティック。{/netabare}



最後に、、、木村はよく頑張った。
同級生の巣立ちを見守り、フォークダンスで女子側にまわされるなど不遇の君だったが、男だったぜ!



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------
2020.04.17 
《配点を修正》+0.1


2019.09.26 初稿
2020.04.17 配点修正/修正

投稿 : 2024/04/20
♥ : 56

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

実は1期は苦手でした。②は大好きです(^^)

中1位のときって実際、男の子って幼く感じられて、
何か見下すような感じになっちゃうのは解るんです。

でもだからといって、男の子をからかっていいのかって言ったら、
ダメに決まってます。

モラルとか思いやりとかの前に、
切れられたりしたら、大変じゃないですか!

実際、小6のときに、
女子に対してだれかれ構わないで悪さする男子がいて、
クラスの女子みんなで、いたずら気分で、仕返ししようってなって、
その男子を取り囲んで、とっちめてやろうってしたことがあって、
その男子からしたら脅迫って思える感じに説教したりしたんですけど…
そのときは、その男子、突然大声出しながら暴れ始めて、
結局、仕返し説教もウヤムヤになっちゃったし、
そのあとも、男子の悪さが治まったりはしなかったけど、
今思い返すと、そのときの男子、泣いてたのかも知れません。

イタズラもよくないけど、
からかうのもいけないですよね。


1期のときは、ずっとからかい続ける高木さんが嫌らしく見えて、
それでむしろ嫌いな番組でした。

それが、今期の「高木さん②」、
嫌な感じがしないんですよね。

高木さんから仕掛けてた感じの1期と違って、
西片君がなんとか高木さんをからかってやろうって攻勢に出てることが多いっていうのもあるし、
何より、
1期の時には最後の最後までかかって、
西片君を好きな高木さんが、ようやく見れたんだけど、
②では、
結構あからさまに、
高木さんからの西片君への好き好きオーラ、
出てますよね!

手を繋ぎたがったり、
顔を間近からじっくり観察して照れさせたり。
バレンタインのチョコだって照れ隠ししてたり。

ただからかうのじゃなくて、
好きって気持ちを、
少しずつでもちゃんと伝えられたらいいなって思いますし、
そういう気持ちが伝わることで、
今はまだ幼い西片君が、
ちょっと大人になれればいいなって、
応援したい気持ちになれる。
そんな作品に、
なって来てるんだと、思います(^^)



☆☆☆☆☆第7話「林間学校」☆☆☆☆☆

なんですかこの回!!
素敵素敵♡
高木さんの好き好きオーラ全開じゃないですか?!
っていうかもう、完全に告ってるんですけど!!

西片君、がんばって!
早く、じゃなくてもいいけど・・・
階段を一歩、のぼってみせてー!

林間学校。
キャンプ。
ほしぞら。
高木さんがこんなに可愛いって思える回が来るなんて!
いーなー、恋に一途な高木さん(≧▽≦)



☆☆☆☆最終回見終わりました☆☆☆☆

最後までイチャコラ出来ない西方君が可愛かった♥

でも、高木さんも、いろいろ仕掛けたりほのめかしたりするけど、
結局二人は、ピュアなままでした~(≧▽≦)

中学2年生ですもんね!

エンディングの、CHARAさんの曲。
「手を繋ごう」って言葉の繰り返しが、
とってもピュアでよかったです(#^.^#)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 48

64.2 18 中学生アニメランキング18位
カラフル-Colorful(アニメ映画)

2010年8月21日
★★★★☆ 3.5 (412)
1771人が棚に入れました
死んだはずの“ぼく”は、プラプラという天使らしき少年から“おめでとうございます。あなたは抽選に当たりました”と話しかけられる。大きな過ちを犯して死んだ魂のため輪廻のサイクルから外れてしまうはずだったが、再挑戦のチャンスが与えられたというのだ。そして、自殺したばかりの中学生“小林真”の体を借りて、自分の犯した罪を思い出すため下界で修行することに。ところが、父は偽善者で、母は不倫中、そして自分をバカにする兄とは絶縁状態という最悪の家庭環境。おまけに学校でも、友だちがひとりもいない上に、秘かに想いを寄せる後輩ひろかが援助交際をしていた事実を知ってしまうなど、まるで救いのない日々だった。そんな中、真の体に収まった“ぼく”は、真っぽくない振る舞いで周囲を困惑させてしまうのだが…。

sunspot29 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

二度と死ぬなよ

僕の生前の罪ってなにかな?とかの疑問は、
オチで全てふっとびました。

地味で、ふつうで、どこにでもありそうないじめられっこのお話です。
最後のわざとらしいようでそうじゃない台詞が感動的です。

カラフルで生きてください。

今時の、個性を大切にしようというような映画にも思えますが、
意味をはき違えていないカラフルに生きてという意味だと思いました。
個性をだして人に迷惑をかけるような人になっては元も子もありません。
ふつうに友達と過ごして同じ高校にいくと約束したり遊んだり、一緒に勉強したり、
ふつうでいいんだよ、というかんじです。
でもなぜ小林まことが当選し、人生のやり直しのチャンスを与えられたのかは、
よくわかりませんが、自殺した人が、そういう対象になるのかなと思いました。
自殺した人をまっさらな状態で、自分のまわりや自分を見つめ直す機会を与えて、
やり直しさせ、生きる希望を…というようなことだと思いました。
もういいだろう、二度と死ぬなよ、という言葉がすごく重く感じました。
途中で、家族もうまくまわりはじめ、いい方向にいってるのに、
別人の魂がはいっていて、もしかしたらまた死んでしまうのかな〜と思ったら
切なくもなりましたが、そうではなかったのでよかったです。
屋上でのプラプラとのやり取りが切なかったです。

作画もきれいです。
川のシーンの背景が気合いはいってます。
アッキーナが声優がうまくてびっくりしました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

簡単そうで実は難しいこと

金木犀の花が満開の日から散っていくまでの短い間、
死んだはずの少年が、中学生の小林真としてもう一度命を与えられ
日々の生活の中で修行をし、あることに気づけるか否かで
生まれ変われることができる、と天使から言い渡されるところから
展開していく物語。

小林真という少年を生きる、そんな修行期間を与えられた彼。
天使から言い渡されたその本当の目的は何なのか?
以前の記憶はないので、戸惑いながらも「小林真」という人間をみつめ、
彼を取り巻く家族やクラスメイトをみつめなおし、
そして一番、気づかなくちゃならないことを見出していく。

ここでひとつ、大切なのは、甦る前の記憶がないという枷のおかげで
客観的に自分をみつめることができる点だと思う。

全体通して流れる、穏やかなピアノの旋律も綺麗だったし
いろんな色を持つ人間と言う生き物の、愚かさ滑稽さの中、
普段当たり前のように思っているさまざまなことへの
ありがたみについても、気づかされる作品だった。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 68
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

人生の追試

原恵一監督作品、サンライズ制作。
原作は森絵都のロングセラー。

前世で大きな過ちを犯し死んだ「ぼく」が、
罪深い魂の償いであるかのように、
自殺したばかりの少年「小林真」の体を借り、
もう1度下界へ戻され人生を再挑戦をする。
自殺した少年の日常を追体験し、
人生を違った角度から見直し始める。

平凡な少年の静かな日常と、
丁寧に書き込まれた美しい街並み。
{netabare}その背景には家庭内の不和や学校でのいじめ、
密かに想いを寄せる少女の援助交際と、
前半は陰鬱とした展開が淡々と描かれます。
少年には絵を描くことだけが救いだったのですが、
未完成の絵を残したまま死を選ぶのです。{/netabare}

小林真の中に入った「ぼく」は、
彼の世界を知り、息苦しい日常を知るにつれ、
青臭くも反発しながら人生の意義を見つけていく。
これは小さな現代版ファウストでしょうか。

生きるということはたくさんの人に支えられ、
知らないうちにたくさんの人の支えになっている。
見方を変えれば世界はこんなにも色で溢れている。

世界を肯定するまでの繊細な物語です。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 47

67.1 19 中学生アニメランキング19位
うしおととら 第2期(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (269)
1338人が棚に入れました
白面の者との最終決戦が近づいていることに焦りや不安を感じる蒼月潮。毎日ある学校に自分を喰おうとする大妖怪・とらとの攻防、そして密かに想いを寄せる中村麻子とのケンカ──いつも通りの日常がいつまでも続く筈が無い。潮は自分の気持ちに正直になろうと麻子へのアプローチを試みる。しかし、その決意は一歩遅かった。一陣の風と共に潮の日常は唐突に終わりを迎える。
「……誰、あなた?」
麻子からの拒絶にも等しい一言を皮切りに、不可解な出来事が潮に襲い始める。もう人も妖怪も皆、潮ととらのことを覚えてはいない──。

声優・キャラクター
畠中祐、小山力也、小松未可子、安野希世乃、藤原啓治、牧野由依、浪川大輔、中村悠一、豊崎愛生、てらそままさき、清水理沙、三木眞一郎、梶裕貴、南里侑香、茅野愛衣、折笠富美子、坂本真綾、水樹奈々、細谷佳正、逢坂良太、高垣彩陽、永澤菜教、花澤香菜、宮野真守、潘めぐみ、飯塚昭三、江川央生、古川登志夫、諏訪部順一、林原めぐみ
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

見所はしっかりおさえていたと思う

2016年春アニメ。全3クールの3クール目13話分(27話~39話)。
まずはスタッフさんお疲れさまでした。
特に絵が細かい上にキャラクター数も多く動く作品ですから、作画スタッフには頭が下がりました。
全体的に見所はきちんとおさえていたと思いますが、描写に不足が出てしまった印象。展開に説得力を持たせるためには改変やフォローはもう少し必要だったと思います。

やっぱり潮役の畠中さんは最後まで素晴らしかったです!この声で本当に良かったと思います。
{netabare}
須磨子の真綾さんの演技とても好きでした。知らぬ間に若い設定とはいえお母さん役を違和感なくこなすようになってしまったんだなあ…w
うしとらの母親キャラは皆印象的ですね。斗和子といい須磨子といいかおりの母といい、素晴らしかったと思います。
特にかおりの母は朴さんで、とても魅力的な配役で驚きました。朴さんの大人の女性役とても好きです。鏢さんを看取るシーン本当に良かった。
それ以外のゲストキャラクターの配役も好きですね。

内容としてはカット部分はしかたないとして、、良くも悪くも原作準拠で不足部分を補うような改変がほとんどなく、展開に説得力が欠けていると感じる部分が出てしまったのは残念でした。
前半のラストで心配したキリオと麻子の件も、最後まで解消されず個人的には引っ掛かる部分ではありました。二人のエピソードをカットした分それ以外の部分でもう少し描写を増やして欲しかったですね。

ただ一点だけ、沖縄の海上で白面に追いすがる西と東の妖怪たちは改変されていました。
突撃しようとする西の長と止めようとする東の長は原作では逆です。西の妖怪たちと潮の初対面のエピソードがカットされていることが理由で、自然な展開にするという意味でここはとても良かったと思います。

最初から潮ととらの関係、潮と白面の因縁をしっかり拾って行く方向性でしたが、そこは最後まで一貫していて良かったと思います。
その意味で最終クールを全て対白面に使ったのは良かったですが、少し長すぎるようにも感じました。
ただ、しっかり尺を取ったことで白面の恐ろしさがとても伝わって来ましたし、絶望的な状況からの逆転劇も盛り上がりました。最初は違和感のあった白面の声も、倒される瞬間の独白まで見て女性声優で良かったと思えました。

須磨子と潮の再会や流や鏢さんの死に際は、演出、作画、演技も素晴らしかったです。人の業を見せるシーンにはとても力が入っていて、それは原作でも力を入れている部分を汲んでいたと思います。
{/netabare}

うしとらは実は心理描写が女性的…というか情緒を大切にする作品で、どのキャラクターにも悲哀を感じる部分があり、その部分はもう少し見たかった気はします。まあカットしたエピソードにそういうのがかなりあるので仕方ないかなあ。

レビュー書いていて思いましたが、既読組である自分の目が厳しくなりすぎていて冷静な評価ができてないかも知れないですね。
前期から評価は少し下げますが、良い所もたくさんありましたし、原作への入り口としては十分だと思います。(2016.07.13)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 17
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

駆け足を鈍足にしてやんよ!

 第2期が始まりましたね。もう3話分が終了しました。1クールで3話っていうとまだまだ序盤て感じがしますけど、全39話で残り10話と言うと終盤って感じですよね。なんだかちょっと不思議な感じがします。
 面白かろうが面白くなかろうが完走するよってのは、第1期のレビューで書いたんですけど、やや駆け足感がしんどいですね。私が原作知ってるからかなぁと思っていたんですけど、他の方のレビューを読んでみると、どうやら原作未読の方でも駆け足に感じてしまうみたいです。

 というわけで、駆け足になっているところの鈍足化、飛ばされたエピソードの補足をしておこうかな、と思います。毎週更新になる可能性もありますけど、本当のところはそのつもりはないです。つながりが分からなそうなところだけ補足を入れられればいいかな、くらいです。


西の妖怪って何よ?:{netabare}
 第27話で唐突に現れた西の妖怪軍団。東の妖怪軍団と早々に仲良くしていましたけど、ここもエピソードがカットされています。

 潮ととらに会ったことのない西の妖怪たちは、白面が海中にいるうちに自分たちだけでやっつけちゃおうと画策します。それに対して東の妖怪たちは、獣の槍がないとムリだよ、潮ととらは信用できる人たちだよって止めに入るんですね。ここから東西の妖怪戦争が始まってしまうんです。
 東の長が西の妖怪たちに捕まってしまい、ライシンやカガリたちは潮に助けを求めます。今白面を起こしちゃうと日本が沈没しちゃうからまずいよね、ってことで潮も参戦を決めます。
 東の長を救出した潮たちは、既に西の妖怪たちの大半が白面のもとへ向かっていることを知ります。あわてて後を追うんですが、西の妖怪たちは潮のお母さんの制止も聞かずに白面との戦闘を始めていました。で、ふるぼっこ。西の長のピンチに潮が到着するんですが、獣の槍に住まうギリョウの怒りで潮も暴走状態に。こりゃヤバいとジエメイがギリョウを静め、潮のお母さんは力を振り絞って結界を張り直し、東西の妖怪と潮を脱出させます。
 西の妖怪たちは反省し東の妖怪たちとも和解して、潮たちにも信頼を寄せることになります。大団円と言いたいところですが、潮のお母さんが膨大な力を浪費してしまったことから、白面復活のリミットが早まってしまいました。あと4ヶ月。

 このエピソードはアニメで言うと、第1期の終盤、真由子ととらのエピソード(ウエディングドレスのやつ)と麻子と潮のエピソード(ハマー機関とのごたごた)の間に入ります。異なる組織でも潮がくさびとなれば協力し合えること、近くに感じながらも会えなかったお母さんに思いを馳せる潮、力の限界を迎えそうなお母さん、白面との因縁が深そうなとらなど、描かれたことの多いエピソードです。第27話に出てきた潮のための金の鎧は、この東西妖怪戦争終結の産物でした。
{/netabare}

斗和子戦のあとキリオくんは何してた?{netabare}
 真由子の家に居候していたキリオ。アニメ版ではうしおの父紫暮が真由子の家に引き取りをお願いしたとしか説明されていませんでしたけど、原作ではもう少し説明が入っています。

 第1期の終盤、斗和子が白面の分身であることを知り、キリオは放心してしまいました。白面に育てられた自分なんかに居場所はないと思い込み、クインと二人で放浪の旅に出てしまいます。そんな最中にある町で妖怪に出会うんですが、キリオとクインの二人で戦っても全然勝てませんでした。
 同じ町に遊びに来ていた真由子。いとこがその妖怪のターゲットにされていることを知り、身代わりを買って出ます。潮ととらに助けを求めようとしますが連絡が付きません。困り果てていた時に、出会ったのがキリオとクインだったんです。真由子に協力を頼まれたキリオは、しぶしぶながらもあの妖怪と再戦することを決めます。
 で、キリオと真由子は、ある老犬の力を借りながらもなんとかその妖怪を退治することができました。そして、この戦いを経てキリオが前向きな姿勢を取り戻すんです。老犬の戦う姿に触れて、自分もまだ終わってなんかいないんだ。誰かのために戦う真由子に触れて、他人を助けることでこんなに素晴らしい気持ちになれるんだ。という感じです。これにてキリオは完全復活します。

 このあとに、ボッチなら家においでよ、と真由子の方からキリオを誘うんです。その後に真由子ママが紫暮からのお願いがあったと話してもいますが、きっかけ自体は真由子なんですね。
 第27話でキリオは真由子のために一生懸命戦っていましたけど、その原動力はこのエピソードから来ていたのです。もう一組の潮ととらとも言うべき、キリオとクインのエピソード。麻子と潮のエピソード(ハマー機関とのごたごた)の直後に入るものなんですけど、残念ながらカットされてしまいました。
 白面との最終戦、キリオは誰のために戦い、何を成すのか。(カットされなければ)乞うご期待!
{/netabare}

なぜそこにヒョウさんが!?{netabare}
 真由子のピンチに連絡が付かなかったポンコツ潮ととら。そのとき何をしていたのか?
 スケッチ旅行に行っていました。

 とある廃墟を描いていた潮は、心を読み取り人に化ける妖怪と出会います。退治しようとしますが、紫暮や麻子に化けられてぼっこぼこ。そこへ、その妖怪を追っていたヒョウが現れるんです。
 妖怪はヒョウの亡き妻や娘に化けるんですが、ヒョウはそれにも臆せず攻撃して退治します。戦闘後、力に力で対抗してはダメだ、心を強く持て、とヒョウは潮を叱責します。そして、寺院に帰ってからヒョウは潮に修行をつけるんです。
 ヒョウは紫暮に、桃花源(桃源郷)という時の止まった地で潮を修行させる、と伝えるんですが、その矢先に字伏(アザフセ)が登場し、また、紅蓮の襲撃を受けることになってしまいます。その際に紅蓮から白面復活が近いことが伝えられ、もう桃花源に連れて行く時間すらなくなってしまったな、となるんです。

 アニメ版では、あたかもヒョウが潮の帰りを待っていたかのようでしたけど、実のところは潮とヒョウは一緒に修行をしていただけなんですね。ちなみに、桃花源絡みのエピソードはうしとら外伝に収録されています。妻子を殺されたヒョウが迷い込んで、妖怪退治の力を身に着けるって話です。

 ヒョウは、潮が獣化したカムイコタンの戦闘でも重要な戦力として機能していましたよね。
 白面との最終戦、ヒョウは誰のために戦い、何を成すのか。(多分カットされないだろうから)乞うご期待!
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

腹いっぱいになりました。ん~少年漫画してますね~。

妖怪大戦争も3クール目に入って佳境になってきましたよ!
1期は細部の粗い所にン~と感じたり、あまり安定していた感じではなかったのですが。
少年誌の名作という事もあって流石に終盤の盛り上げ方はすごく上手いと思いました。

34話まで見ました。
{netabare}ここに来て皆がうしおの事を思い出し、妖怪と人が手を取り合って白面に立ち向かうという構図は燃えますね~。
皆で力を合わせてラスボスと戦う~って言ってみればお馴染みのベタな流れですけどね。
敵の力が強大な上に、白面、槍、とら、その因縁深さも絡み合ってて燃えます。
ドラゴンボールのバーダック好きな私としては、サイヤ人達が結束してフリーザに立ち向かった場合のルートって感じにも見れてイイっすね~。{/netabare}
ここの感想の数が少ないので、追っかけられてる人があまりいなさそうなのは少し残念に思いますが。何にしても終盤、追い込み頑張って欲しいですね~。

最終話見ました。
{netabare}白面が獣の槍を探知できるのに槍が今まで狙われてなかったのは、とらに刺さってて探知できなかったからなんですね~。{/netabare}
色々と力技だなとは思うのですが、最終決戦になってから毎週毎週炸裂する藤田節にとことん楽しませていただきました。
ただ、他の方の感想や原作ファンの意見などを聞いてみるとカットされてるシーンがかなり多いみたいですね。
私は最終回でお腹いっぱいでしたが、カットされたところなども気になるので漫画版もいずれチェックしていきたいと思います。

からくりサーカスもアニメで見てみたいのですが、やっぱ厳しめですかね~。
映像化されたらうしとらよりハマりそうだけど、うしとら以上に長いしカットできるエピがかなり少ないですからね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

75.1 20 中学生アニメランキング20位
よふかしのうた(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (374)
1273人が棚に入れました
「初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。」 女子がニガテな中学2年生の夜守コウはただ今、なんとなく不登校中。 さらには、夜に眠れない日々が続いている。 そんなある日、コウは初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。 夜風が気持ちよく、どこまでも自由で、昼間とちがう世界。コウは夜に居場所を見つける。 そこに突如、謎の美少女・七草ナズナが現れる。 彼女は、夜の住人・吸血鬼。 コウに、夜の楽しさを教えてくれるナズナ。 「今日に満足できるまで、夜ふかししてみろよ。少年」 夜に、そしてナズナに魅了されていくコウは、彼女に頼み込む。 「俺を吸血鬼にしてください」 ナズナは吸血鬼になる条件を教える。照れながら。それは…… 「人が、吸血鬼に恋をすること!」 果たして恋を知らないコウは、ナズナと恋をして、晴れて吸血鬼になれるのか!? ふたりぼっちの、特別な「よふかし」が始まる__
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

他の吸血鬼がでてから急に面白くなくなりましたね。

1話 夜とは大人の世界。少年がどう成長するんでしょうか。期待枠です。

{netabare}  情報が無くても分かる「だがしかし」の作者の絵柄です。ということは、この作者の最大の特徴は「女性の内面は描けない」ということです。「だがしかし」でほたるはしゃべるだけしゃべりますが、結局内面を見せません。あのグルグルの目は、ほたるの時からおもっていましたが、内面がない非人間性なんだと思います。

 セックスの話は顔を赤らめないで、恋愛の話は恥ずかしい。14歳なのに女性がわからない、性に興味がない。非常に現代的ですね。これは痛い人には痛いと思います。世代が近い人からは共感を得るんでしょうか。
 ノイタミナ枠ですから、この辺りにテーマ性は見出せそうですね。夜の世界とはすなわち「大人の世界」のアナロジーです。新橋的な酔っ払いも出ていましたね。あのシーンがつまり自分たちは大人とは違う側にいるということでしょう。

 つまり、大人の世界を少年が知る話なんでしょう。吸血姫は成長はしません。「だがしかし」の結末は知りませんが、ほたる同様少年の前を通り過ぎるだけでしょう。ちょっとフリクリのハルコの雰囲気もありました。

 それにしてもいい夜空、背景でした。少年が見る夜の世界は不思議な色がついています。それは現実でもあり現実ではない世界で未知の世界ということでしょうか。空を飛ぶというのは飛翔でもあり、また地に足がつかない不安でもあります。

 ナズナさん、肉体はエロかったです。だけど、内面がないのでエロく感じない。それはあの瞳のせいなのか、言動のせいなのか。

 本作の結論がどうなるにせよ、いいところに目を付けましたね。令和の14歳はエヴァのシンジと違い、性に興味がもてない。自己肯定感がないのではなく、自分自身が理解できない感じです。さてどういう話になるか楽しみです。実は成長を否定したりして。それはそれで面白そうです。 {/netabare}



2話 吸血=〇ックス。EDに多分全部何かを込めている。

{netabare} まあ、セックスとか伏字にするようなものでもないですが、題名なので慎みました。

 あれ、化物語?という感じでスタートしました。ちょっとメタ的な虚構感を出したいんでしょうか。EDとか見るとそんな感じもあります。

 それは良いとして、なるほど吸血はセックスのアナロジーという感じなんですね。年上のビッチ女…というより食事のためなら「パパ活女」という感じでしょうか。いや、EDとかみるともっと直接ですね。風俗嬢的です。恋愛には照れてしまうという感情が非常に納得できます。

 私はどうも魅力的な売春婦キャラにメチャメチャ弱いので、ナズナさんが一気に気に入ってしまいました。照れると急にナズナさんがエロく見えるのが不思議です。

 EDはすごかったですね。ちょっと信じられないくらいのクオリティでした。美術面でもそうですけど、テーマ性がフルフルで込められている感じです。
 EDではナズナのエロをあえて強調しています。「泡」はソープ嬢的ともいえるし、直接そうでなくてもそういった場面を連想させます。ナズナの本来の生き方を表しているのでしょう。ペットボトルやグラスが溢れでていましたね。露骨なアナロジーですね。

 レモンは何でしょうね。甘酸っぱさの象徴でしょうか。レモンの花子言葉は「誠実な愛」らしいです。それがグルグル回っていたし、レモンから汁が溢れています。
 ナズナさんが、作り物の街を破壊する存在なのはわかりました。イスは普通は権力の象徴ですけど…どうでしょう。光が当たっているのでそういう意味はありそうですが、あまり権力的なイスにも見えません。この辺りが思いっきり何かを象徴していましたね。単純に見れば既存の社会、価値観の破壊者ですが、どうでしょうね。今後どうなるかちょっと楽しみです。


 で、売春婦との恋愛ドラマは悲恋が多いですよね。まあ、吸血姫は直接売春婦ではないですが、住む世界が違う…うーん。少年マンガだからどうでしょう。子供になって遊ぶというのも無邪気に見えて欠落や寂しさですからね。しかもその遊び道具がトランシーバー…おもちゃのコミュニケーションツール…まだまだ気持ちの伝え方が子供だ、ということでしょう。

 いずれ少年が成長すると、やっぱりフリクリみたいに目の前を通り過ぎて行くんでしょうか。他の女性キャラも出るみたいだからどうでしょうね?

 あおりと俯瞰の画面がある作品は作画技術に自信がある証拠でしょう。安心して見られます。
 で、新キャラでましたね。彼女と最後くっついてナズナとは…になるとまさにフリクリですがどうでしょうね?

 とにかく2話、素晴らしいストーリーと演出、EDには感動しました。視聴は決定ですね。 {/netabare}


3話 生々しすぎて正視に堪えない、という人がいても不思議じゃない感じです。

{netabare}  改めてOPじっくり見ると、OPのイチジクの葉ですけど、恥ずかしいものを隠すの意味があります。りんごは禁断の果実でもあり、誘惑でもあります。まあ、そういう話ですね。吸血で友達の前でそういうのやめてとか。いつもやってるの?とか。EDもそうでしたが、本作は全編にわたってアナロジーがちりばめられています。
3話の副題が「いっぱい出たね」ですし。

 アキラと再会した後の、ナズナとの布団のシーンもまさにその行為のアナロジーですし。女の友達と数回あうだけで、俺の事好きとか思春期過ぎるでしょう。なんでもラブ。セリフの通りですね。主人公はナズナを好きになるために一緒にいたのに、アキラにも期待する。主人公のマインドはやはり幼いです。

 で、友達とは何か、なぜ連絡を取らなかったのか、か。そして、学校の存在意義…か。やっぱり既存の社会に対する価値観もテーマなんでしょうか。吸血姫は異質な存在…すべて破壊するもの。夜とは反社会。セックスは隠すべきもの。

 なぜナズナが怒っているのか想像ができない。友達の定義。解答が言葉にならないと何も理解できない主人公。ゼロかイチかの解答を必要とする。現代的ですね。思春期の肉体と精神のモヤモヤに解答が欲しい。そして誰かとつながりたい。生々しすぎます。本作に本能的感情的に反発する人も出てくるのでは?

 これは難しい話ですね。テーマを深掘りするほど訳がわからなくなる沼にはまりそうです。どう展開しどう畳むのでしょうか。

 それにしてもアキラちゃん、ふくらはぎ…腓腹筋、ヒラメ筋が発達しすぎですね。3:42を見てください。ナズナが夜の女でなよっとしているのとは対照的です。スポーツやっている設定かな。この辺りの対比にテーマ性を集約して絵で見せたのだとすれば作画はものすごく優秀ですね。

追記 あれ?肩幅も広いし…アキラって名前って…ひょっとして男…にしては胸あるよね???ただ、髪型とか、顔の造形とか…んん?腰から下の骨格と子供のころの足が内股なのは女性的なんだけど…ただ、瞳と睫毛がなあ…

 幼馴染の性別は疑えの原則が発動?名前が中性的だし…うーん。ブルーピリオドの1話ではちょっと騙されたしなあと思ったら声優さんが??? {/netabare}



4話 今のところずっと言葉遊びです。アキラが出てきたので飽きてはいません。が、単調になりつつありますね。


{netabare} なんか「14歳すぎ」ですね。見ているのがすごく恥ずかしいです。思春期のモノローグ。キスがどうとか性行為とか好きとか嫌いとか。手が触れるだけで恥ずかしいとか。

 遊ぶとか寝るの意味をどうとるかとか。少年誌だから暗喩で終わるんでしょうけど、問題は内面にどこまで踏み込めるかです。ナズナさんは舞台装置なので、もちろんコウの内面です。アキラまで行ければなおいいですね。
 せっかく恋愛と性行為の対比をしているわけですけど、今のままだと寸止めドキドキで終わるんでしょうか。少年誌だから限界あるし、そのための吸血姫ですからね。
 
 とはいえ、朝井アキラちゃんを出すことで設定の理解は進んでいます。結局、朝井アキラちゃんは思いっきり巨乳少女そのままでしたね。男だったら面白かったのに…と思いつつも、アキラが求めているのは友情問題、孤独などはあるみたいですね。

 恋愛ゲームのシーン面白かったです。プレステだし。萌えをメタ的にギャグにしているし…

 視聴継続して、また新キャラが出てきたり方向性が分かってきた辺りでレビューすると思います。 {/netabare}


5話 エロすぎ笑った。なお、彼女に元カレとの〇〇〇について聞いてはいけません。聞きたくても我慢しましょう。

{netabare} あるいは彼女が風〇嬢だったらどうしますか?それで生活していたんだけどなあ、と言われたら。

 いや最高でしたね。「楽しいのもストレス」というのも良かったし、なんかNTR…ではないですけど、彼女の昔の性体験を聞くようなドキドキ感。それが風俗勤めとか…

 男心と思春期の性欲。すごい話です。なんとなく思春期に引き戻されたような感覚がとてもいいです。

 あとナズナちゃんのエロさって肌の色?{/netabare}


6話 非日常とはなにか?変性意識状態を良く描けていました。

{netabare}  会社員の日常のしんどさ。会社の仕事が日常生活に精神的に喰いこんできます。さらに白河さんの場合深夜の呼び出しがありました。彼女に必要なのは非日常でした。

 その非日常の最たるものがナイトプールですね。プールというのは水が大量にある、というだけで不思議な場所です。そこに深夜、半裸の男女がいて、妖しい照明に、更にお酒も入って…さらに塩素の匂いなども相まって、普段の意識とは全く異なる世界です。これは催眠にかかっているようなものですね。

 そこでナンパをしていた男2人が思いのほかいい人というか普通の人というのも注目ポイントでしょう。解放によって性格が変わるんでしょう。また、解放することが苦手なコウ君がナイトプールで一人だけ日常から抜け出ていなかったのも描写として優れていました。

 そして、学校のプールに真夏に忍び込んで遊ぶ。これもまた、中学生くらいのときにやる非日常です。中学生のコウくんにとってナイトプールは場所が異質すぎて解放感よりも警戒感なんでしょうね。むしろ中学校のプールくらいのほうが、コウくんの非日常にとっては、リラックスできるのでしょう。ナズナちゃんと2人きりになれますし。

 思春期のコウくんと白河さん、そしてナイトプールの2人組。それぞれの日常と非日常。ストーリー展開も見せ方もとても素晴らしかったと思います。

 これを見ると本作のいう夜更かしは「変性意識状態」についてを描いているということがわかります。変性意識状態というのは、ググって貰えればわかります。(ウィキの説明はたいしたことがないので、変性意識-盆踊りとか変性意識-音楽、変性意識-登山とかでググってみてください。)

 意図してか図らずもなのかわかりませんが、非日常の中に身を置くと自己肯定感につながるそうです。その一方で宗教的なトランス状態に陥り、洗脳にかかったりもするみたいです。要するに薬物ですね。
 そういうところを掬い上げたこの6話は、非日常の大切さ、人間というものが非常に良く描けていました。

 レジャーや遊び、そして違う人と話すこと。これの有効性も表現できていたと思います。

 つらい現実もあり、NTR的なモヤモヤ、エロスもあって、何か人の心をざわざわさせる回でした。かなりの人の心に刺さるのではないでしょうか。生々しすぎて正視できない人がいても不思議ではないですね。

 なお、アキラちゃんはもう出てこないとなると、それぞれのキャラはゲストキャラ?となるとゲストで1テーマがあるんでしょうか。アキラちゃんの回では友情と男女…と短絡的に読み取っていましたが、描かれている内容はもう一度確認しておいた方がよさそうですね。


追記 「変性意識」ですが、ググり方は「変性意識-ハレとケ」…でもいいですね。ハレとケ…つまり共同体も祭りもなくなった現代人が生き残るためには?という、非日常という生存戦略をアニメという形で見せてくれている感じがあります。

 それとナズナちゃんの家がいわゆるミニマリスト的な感じなのも含意がありそうですね。モノを持つこと、持たないことの意味も考えたほうが良さそうです。 {/netabare}


7話 あー展開してしまいましたね。ストーリの進行を慌てた感じです。これはちょっと嫌な予感がします。

{netabare} 人間が増えて行く分にはよかったんですけど、吸血姫かあ…答えが全部ではないですけどセリフで語られてしまいましたね。せっかくの文学的なモヤモヤがあったのにちょっともったいないですね。
 吸血鬼同士の会話に女のテクニック的なものがありましたけど、やっぱり実際にコウくんを外で順番にナンパ(死語?)してほしかったなあ。

 ちょっと作者があきちゃったんですかね?それともこの退廃的な雰囲気が少年マンガでは受け入れられないので、分かりやすくしちゃった?
 最後の感じだと吸血鬼化にタイムリミットがあるんでしょうか。

 それにしても、不思議な街だなあとおもってましたけど、今回って海浜幕張?の幕張メッセ周辺?まあ、いろいろお世話になった場所なので何となく記憶にあります。
 あれって京葉線の高架っぽいですよね。で、ラウンジ的な場所の背景にあったのはメッセの国際展示場に見えました。あの最後にいた場所は近隣のホテルのラウンジかスイートルームの一部かなにか?
 ただ、初めの喫煙所ですけど、駅は海浜幕張ではないと思いますので、隣の新習志野辺りなんですかね?確認してませんけど。{/netabare}



8話 感覚的情緒的なものが、思考的観念的になった?

{netabare} 1年っていうのは、どうでしょう。受験までの日数のアナロジーでしょうか。中学生の大人になるまでの悩みですから、当然タイムリミットはあるでしょうね。となると、本作はやっぱりフリクリエンドな気がしてきました。

 ナズナちゃんが「好きになる」という気持ちがわかったらどうでしょうね。旧来の価値観だと目の前からいなくなるのが正解です。つまり、最後の事件としてあの吸血鬼との抗争の末、吸血鬼になれなくても命は助けるけどみんないなくなるとか記憶をなくすとか?
 期限がついたということは、ナズナちゃんは彼を眷属にしないし、彼の前から去ってゆくのが一番濃厚ですね。

 ナズナちゃんは、おいしい血をすう…つまり、メリットがあるから近くにいます。いっぽうでコウくんは現状から逃げたいのでナズナちゃんにすがります。この関係が崩れないと成長がないです。既存の価値観を崩すということで、工夫がある終わり方になると面白いのですが、どうなるんでしょうか?

 キャラ的には「だがしかし」の焼き直しになりそうな配置になってしまいました。原作者は多分女性の描写が苦手なんでしょうね。ホタルちゃんほどではないですけど、ナズナちゃんの内面も非常に単純だし、他の吸血鬼はステレオタイプのビッチあるいは婚活女子だし。
 となると「だがしかし」の最終回のがっかり感を再現するんでしょうか。少年向けだからしょうがないとはいえ、唐突というか無理やりすぎでしたね。

 全体的な構造が非常にわかりやすくなってしまいました。極めて思考的観念的になって行きつつあります。夜更かしの感情的感覚的情緒的な話から、どんどんわかりやすく思春期の悩みを見せてしまっています。特に7話以降で当初の幻想的な訳の分からない話の中のモヤモヤ感が急速に薄れつつあります。

 話展開させないで、最後突然ナズナちゃんがいなくなる、みたいな感じがよかったかなあという気もします。まあ好みの問題ですけど。{/netabare}



最終話 他の吸血鬼が出てから、急に面白くなくなったと思います。 

 吸血鬼になると人を殺すか眷属にするか、あるいは我慢するという設定が足枷になって、畳めなくなった感じですね。原作がどうなっているのかしりませんが、アニメ版のオープンエンディング、つまり今後の事は視聴者に委ねる、というのは、狙った結末ではなく畳めなくなったのでなんとかソフトランディングを狙った風に見えました。

 コウくんの吸血鬼になる=人を殺すか渇望に耐えるという悩みがどこかに行ってしまいましたね。物語を展開させるために吸血鬼の部分をクローズアップさせたのが、破綻を生んだ気がします。

 前半は、吸血鬼になるには恋愛というきっかけが必要で、なった後は、他人の性や欲望が無ければ生きられない、という大人の世界=夜の世界のアナロジーで、酔っ払いとか会社員のおねーさんとかで大人の世界の厳しさと、アキラちゃんで友情などもかなりいい感じだったと思います。
 うまく思春期を描いていたのに、物語の中心が吸血鬼設定に移行したことで、視点がブレた気がします。

 他の吸血鬼が出てから、急に面白くなくなったと思います。狙いも演出も悪くなかっただけに竜頭蛇尾感がすごくて、残念な結果でした。




 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

世間体の影に隠れたモヤモヤが気持ち良く吸い上げられる感じ

眠れぬ不登校中2男子が初めて繰り出した深夜の世界にて、
出会った吸血鬼ナズナと共に夜更かししたり、
自分も吸血鬼にしてもらおうとナズナちゃんに恋しようしたりする。
同名連載コミック(未読)の連続アニメ化作品(全13話)


【物語 4.0点】
不良と“普通”の間のグレーゾーンを巧みに言語化。

この作品、字面にすると、どうしても非行少年の話に見えて伝えるのに難儀します。
主人公・夜守コウは学校にも行かず、露出の激しいヒロインと、夜の街を徘徊。
挙げ句、{netabare} 添い寝マッサージ店で無届けの未成年就労してみたり、
ラブホに女を連れ込んで?{/netabare} みたり。
ヴァンパアキラーが策を弄するまでもなく、補導案件ですw

ですが、夜の世界に身を委ねていると、
コウは、人間社会で普通でいるために皆が我慢している諸々を我慢しなかっただけ。
共感できる心情が多数掘り起こされ、それが作品特有の居心地の良さにつながっています。

主人公の世代設定から学園生活への折り合いが焦点になりますが、
第六話は社会人にとっても刺さる内容でした。
{netabare} 疲れ果てているのに上司の呼び出しに応じようとする白河さんを止めようとする件。
昔、辞めた会社で上司の無茶振り出社命令無視して、高速爆走した夜を思い出して、{/netabare} ウルッとくるものがありました。
人間やめて普通でいるくらいなら、まともじゃない自分を大事にした方が良いに決まっています。

……と、安心しきった所で、終盤、夜の吸血鬼の世界が如何に危険か?永遠が如何に退屈か?
コウがこのまま人間やめて良いのか?
{netabare} 吸血鬼になれる期限は一年{/netabare} など聞いてない契約詳細や現実を突きつけて自問させる構成も○。

グレ切らない塩梅もまた心地良かったです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ライデンフィルム

目を引くのが背景のきらびやかに美化された夜の街並み。
深夜帯が未知の領域だった頃の憧れを思い出させてくれます。
色彩設計・滝沢 いずみ氏は『物語』シリーズのカラーデザインなども手掛けてきた色のプロ。
蛍光紫、グリーンなど極彩色を配し、夜の世界の非日常感を際立たせる。

ゆったりしたムードの中、稀に差し込まれるバトルアニメーション。
スピード感、部位欠損を伴うグロと、思い切りが良く、ここは吸血鬼の世界なのだと目が覚めます。


【キャラ 4.5点】
ヒロインの吸血鬼・七草 ナズナ。
まぐわうだの、ちちくるだの、{netabare} 先っぽだけだからだの、ズッコンバッコンのできちゃった婚{/netabare} だのw
大胆なファッション同様、自重しない下ネタは吸血鬼仲間からも呆れられる程。

ところが、いざ恋バナとなると{netabare} 恋愛学一生赤点レベル{/netabare} のポンコツぶりw
夜のフライト同様、アップダウンの激しい性格で、会話劇にリズムを生み出す。


ナズナちゃんと三角関係の様相を呈するコウの同級生女子の朝井 アキラ。
超早起きの破綻気味の生活サイクルで、夜更かし中のコウと早朝に鉢合わせる。
夜の街に出歩くのはいけないことで、朝早いと殊勝な心がけだと思われる。
これもまた世間体の欺瞞を突いたキャラ設定。

ナズナとアキラ。イカれた夜の世界と、真っ当な朝の世界。
早朝のせめぎあいを眺めながら思索にふけるのも楽しかったです。


【声優 4.5点】
ヒロイン・ナズナ役の雨宮 天さん。
セクハラオヤジ同然の?濁声までカバー。芸域の広さを改めて思い知らされました。
これならベテランになってからも、村の大ババ様役とかで貫禄を示してくれそうです。

ナズナちゃんの際どいボケにツッコむ夜守コウ役の佐藤 元さん。
メインどころを射止めるだけのキレの良さと心情を汲む繊細さを併せ持っています。
この春放送のTVアニメ版『君は放課後イムソニア』でも不眠症の主人公少年役を演じるそうで、そちらも楽しみです。

楽しい夜の世界に波乱をもたらす喫煙私立探偵・鶯 餡子(うぐいすあんこ)役の沢城 みゆきさん。
こちらも粘着質な濁声で脅しをかけてくる芸域の広さを見せる。
将来、天ちゃんとハードボイルド物とかで共演するのを見たいとか思ってみたり。


戸松 遥さん、喜多村 英梨さん、伊藤 静さん……。
ナズナの吸血鬼仲間のキャスト陣も男を誑(たぶら)かす外面を操る妙演で魅せる。
そんな豪華吸血鬼キャスト陣の中で、あざといロリ成分を提供するのが小繁縷(こはこべ)ミドリ役の大空 直美さん。
メイド喫茶ナンバーワンを射止めたという巧みな話術も再現。
吸血鬼コミュニティーを狂わせるだけでなく、私も眷属になってもいいかも?と魔が差しそうになったりw

蘿蔔(すずしろ)ハツカ役の和氣 あず未さん。{netabare} 性別の壁を超える{/netabare} ボクっ娘ボイスもハイレベルでした。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は出羽 良彰氏。
夜のムードを壊さない静かなシンセの音色が程よいスパイス。
ですが命のやり取りをする場面ではギターを唸らせて踏み込んで来ます。

主題歌はOP「堕天」、ED「よふかしのうた」共にCreepy Nuts。
そもそも本作は「よふかしのうた」を元に構想されており、このタイアップEDは言わば“逆輸入”。
さらに、夜と、コウとナズナ二人のムードが極まった時に流れる「ロスタイム」も上々の挿入歌で、まさにCreepy Nuts無双。

勢いに乗じて?Creepy NutsのR-指定とDJ 松永のご両人はキャストとしても出演。
中々の話術で、{netabare} ナイトプールでナズナちゃんナンパしてましたw{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 29
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

『夜の街』『耽美』『フェティシズム』『好きになるとは?』

<2022/8/5 初投稿>
原作は未読。
点数はとりあえず5話まで見てのものです。

放送開始前のCMの時から気になってたんですよね。
ノイタミナだから高品質は約束されてるだろうし。

いざ見てみたら、楽しい
「面白い」より「楽しい」作品。

『夜の街』
まず夜の雰囲気が好き。
中学生の頃ぐらいから、夜の街とか夜明け前の紫色の空とか大好きで。
意味もなく徹夜してました。
ANNとか聴きながら

本作では夜の色彩がかなり極端。
でも夜に不慣れな子供の眼からすると、真夜中の街灯や自販機の光ですら相当に刺激的なもんです。
中学〜高校の頃思い出します。

『耽美』
耽美とは
「美を最高の価値として、ひたすらその世界に心を傾け陶酔すること」
なのだとか
漫画漫画したキャラデザなのに、妖しくやらしー美しさを追求しようとしてる。
それがなぜかうまくはまってる。
(この原作者さんの描く女性キャラって妙な色気感じますよね。寄り目だからかな?)

『フェティシズム』
吸血という偏愛の象徴のような行為。
吸血鬼ものの漫画・アニメとか絶えないですけど、それっておそらく「血を吸うという行為に妖しい魅力を感じる人」が多いってことですよね。
本作では一際やらしく、じゃなかった妖しく描かれてます笑(吸うとこは隠してるけど)

こうしてみると「謎の彼女X」とちょっと似てる気がしてきた。
謎の彼女は夜ではなく夕暮れで、血ではなく涎(よだれ)ですが

OP「堕天」、ED「よふかしのうた」はCreepy Nutsの楽曲も映像もクセになる。
他の方のレビューに書かれてたの読んで知ったのですが、本作、元々Creepy Nutsの「よふかしのうた」に触発されて作られた漫画だったんですね。
どーりでぴったりなわけです

そしてED映像。
なずなのイラストにだんだん色がシミのように広がっていくところ
これ、いいなー。
なんか何度も見てしまう

毎話変わるアイキャッチもいいですね。
雰囲気のある丁寧なイラストがかなり良い。
アイキャッチのセンスが良いアニメって、中身も面白いこと多い気がするのは気のせいでしょうか。
「シドニア」とか「DARKER THAN BLACK」とか
今季なら「リコリス・リコイル」もそう


というわけで、あんまりストーリ展開を楽しむ感じではなく、かといって日常ものともちょっと違う本作

自分は『夜の街』『耽美』『フェティシズム』を楽しんでます。

<2022/8/26 追記>
第7話まで見ましたよ。

{netabare}「コウが吸血鬼になるには、コウがナズナを好きになってる状態で、ナズナがコウの血を吸うこと」
{/netabare}
となっておりますが。
前から、これ少し違うんじゃないの?と思ってるのです。
つまり{netabare}「コウとナズナが相思相愛の状態で、ナズナがコウの血を吸うと、コウは吸血鬼になれる」{/netabare}となっておりますが

そうではなく
{netabare}「恋の仕方を知らないのは、コウだけではなくナズナも。そんな二人が恋の真似事を積み重ねながら・・・」{/netabare}という感じだったら可愛らしいなーとか思ったり

実際のとこ、どうなのかはわかんないんですけど
なんかこの方がニヤニヤできそうではなかろうか?

という願望でした。

あと、酔っ払い三人組モブに子安さんがおるとこもツボw

<2022/9/2 追記>
第9話まで見ました

なぜかの「浪漫飛行」
どっちかと言えば「夜間飛行」って感じだけど、まあでも浪漫飛行は名曲ですよ。

それにしても9話良かったですね。
ここまでで一番良い。
ここに来て本作のテーマみたいなものが見えた気も。
良い〜
なので評点UP↑です♪

あとダルオくんの声は吉野さんでしたか
EDテロップ見るまで全然気づかなかった
やっぱよっちんさんは凄腕声優ですね

<2022/9/16 追記>
11話見ました。
また予想外な展開。
ここに来て{netabare}ヴァンパイアハンター{/netabare}Dや、{netabare}傷{/netabare}物語のような展開とは

なんか「ほんわかあったか〜いスープにドライアイスぶち込んだ」ような展開

嫌いじゃない
むしろ好物

<2022/9/30 追記>
最終13話見ました

9話のレビューでも書きましたが、本作の大きな柱となっているのは「人と人との関係」なのかなと

友人関係とか、好きになるとは、とか
そんな人と人の間に芽生える感情について、
先入観やいろんな前提を取り払って、
突き詰めて考えてみようと

もちろんそれは玉ねぎの皮を剥く作業にも似た、不毛な考察ではあるのですが

そういうのも結構楽しい

あとですね
{netabare}コウくんはおそらくもう吸血鬼になりかかってるんでしょうね。
11話の閉まった学校の門を飛び越えるシーン
最終話の歩道橋から飛び降りて猛スピードで逃げ去るシーン
人間離れしてますし。
つまりもう、なずなのこと好きになってんじゃないの{/netabare}

原作がまだ連載中なので、終わりという感じの終わり方ではなかったのは残念。
続き見たいけど、好き嫌いの好み分かれる作品のようだから2期はないのかも。

原作読もうかな。。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 38

75.8 21 中学生アニメランキング21位
からかい上手の高木さん③(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (322)
960人が棚に入れました
「からかい」が縮める、二人の距離――。 2022年、見守りたい初恋が、ここにある。 とある中学校、隣の席になった女の子・高木さんに、何かとからかわれる男の子・西片。 高木さんをからかい返そうと策を練るも、いつも高木さんに見透かされてしまう。 どうにかして、高木さんにひと泡吹かそうと奮闘する日々…。 移ろうものは季節だけではなく、西片の心にも…? 一方、優勢とみられた高木さんにも、ゆらぐ事態が―? スキを見るか、スキを見せるか― ニヤキュン指数100%の「からかいバトル」、 いよいよ最終ラウンドに…!?


声優・キャラクター
高木さん:高橋李依
西片:梶裕貴
ミナ:小原好美
ユカリ:M・A・O
サナエ:小倉唯
中井:内田雄馬
真野:小岩井ことり
高尾:岡本信彦
木村:落合福嗣
浜口:内山昂輝
北条:悠木碧
田辺先生:田所陽向
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

高木さんの好き好き攻撃増量中♡

中学生の高木さんと西片くんのからかい、からかわれるやりとりを微笑ましく見守るアニメの3期になります。

3期から見ても楽しめると思いますが、1期から2期と、微妙に二人の距離が変わっていく感じもあるので、1期からの視聴もおすすめです♡

3期は二人で見た、あの夏祭りの花火の後のお話になるんでしょうか?
二人のその後のお話を描いた漫画も読んでたので、3期は二人の距離がさらに近くなるようなエピソードを期待しちゃいますね♡

最終話(12話)まで見ました♪
高木さんぐいぐい攻めるなぁwこれは西片くんも自分のことが好きなのを分かったうえでの余裕の攻めだよね♡
高木さんが西片くんをからかうお話は正直おなかいっぱいかなー。
個人的には西片くんが高木さんをデレさせるエピをもっと見たいですね。

3期になって高木さんもさらに好きな気持ちを隠すことなく、結構はっきり好きって言ってるのになぜか気づかない西片くん。。
と思ってたら、中盤でやっと自分の気持ちに気づきましたね!

最後まで見て良かったなぁとは思ったんだけど、西片くん子供すぎない?
ピュアなのかもしれないけど、中3にしては考え方とか小学生かな?って
思う場面もあって、最終話も、え?今そこ?ってこと考えたりするし。

これが1期とかならまだいいんだけど、3期なんだし・・ね。
と辛めのこと言っちゃいましたけど、最後のシーンは良かったですね♡
でも続きは劇場版で!はやめてぇ~(>_<)

6話の文化祭のお話や10話の最後の話など良かったです。
もちろん11話から最終話までのエピも♡

相変わらずEDの選曲すごくいいですねー♫
高橋李依さんが高木さんの声で歌ってるんだけど、透明感があって和みます(#^.^#)

以下、良かったエピソードです。
3話
{netabare}「雨」こういうのをもっと見たいな☂
気になる男の子にこんな優しくされたらキュンってしちゃうよね♡♡♡
西片くんの見たい番組までチェックしてる高木さん・・西片くんのことがすごく大好きなのね。。{/netabare}
4話
{netabare}「夜」
"暗いから送ってくよ"下心からじゃない、西片くんのまっすぐな言葉に高木さんのハートは。。♡{/netabare}
5話
{netabare}「釣り」
やっと自分の気持ちに気づいた?西片くん。今後の展開が楽しみです♡{/netabare}
6話
{netabare}「文化祭」
西片くん、自分の気持ちに気づいてあたふたしてましたね♪私も高木さんの告白かと思ってちょっとドキドキ💦
転びそうになった高木さんをダッシュで抱っこする西片くん!そして…
もうこれって告白だよね❤嬉しそうな笑顔の高木さん♪
最終話あたりで西片くんの本当の告白が見れるといいな💕{/netabare}
8話
{netabare}「寄り道」
①と②と③で、男女の恋愛バランスがそれぞれ違うのが面白いです♡
①は西片くん<高木さん、②は男の子=女の子、③は男の子>女の子かな。
④はそれぞれの子の性格が出てて笑えました♪{/netabare}
9話
{netabare}「クリスマス」
私が好きって言ったのわぁ・・
西片くんの心は高木さんの手のひらの上w
やっぱ高木さんSだなぁ。。
でもわざと負けてあげる高木さん優しいな♡
・・と思ったら・・高木さんが一枚上手w
西片くんからのポストカード。
シンプルな言葉でも、好きな人からもらえたらすごく嬉しいですよね♡{/netabare}
10話
{netabare}「相談」
相談後の西片くんと歩いてる高木さんの表情の微妙な変化に注目♡
不安そうだったり、ほっとしたり。。
今までも西片くんが好きって遠まわしには言ってきた高木さんだけど
今回はっきり言いましたね♡
北条さんの相談が後押ししてくれたのかな。
でも、西片くんも15歳になるんだ・・それにしてはちょっと子供っぽいような・・
15歳男子ってこんな子供でしたっけ?かわいいからいいけど。{/netabare}
11話
{netabare}「2月14日」
下駄箱に下級生からのチョコが入っててあたふたする西片くん。
この後の高木さんと西片くんのいつもとちょっと違うやりとりが2人の揺れ動く気持ちを表しててすごく良かった。
神社でひとり、何度もメールを直す高木さんのシーンもいいな。。
ラストの展開だと次回告白シーンある?ちょっとドキドキ♡{/netabare}
12話
{netabare}「3月14日」
ラストの高木さんを追いかけて西片くんが走るシーンからの展開はベタかもだけど、それがいいんですよね♡
会いたかったから!はもうほぼ告白ではあるんだけど、ここはちゃんと言って欲しかったかな・・{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 44
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

西片、覚醒!・・・か?

<2022/1/20 初投稿>
1、2期視聴済みです。

2話まで見ました。
安定のニヤニヤ♪

特に2話は高木さんの隠し包丁的なアピールがよし!
EDは「OVER DRIVE」
1期「自転車」に続くジュディマリ
ジュディマリの軽快で爽やかな曲調は本当に高木さんの世界観に良く合ってる。

<2022/2/5 追記>
5話まで見ました。
ネタバレしない範囲でエピソードいくつか振り返ってみまーす。

1話
『握力のやつ』
西片くんの{netabare}夢オチ{/netabare}
2期のラストエピソードをちょっと混ぜ込んだりしてます。

『日焼け』
高木さんの世界観、空気感が蘇ってきました。ウォーミングアップにちょうどいい。

『新学期』
こちらは高木さんの{netabare}夢オチ{/netabare}。
こちらもやはり2期のあのシーンがモチーフです。
目が覚めて、部屋の窓を開けて、満面の笑顔の高木さん。
晩夏の朝の空気がなんとも心地よさげ

2話
『気配』
無声でお送りする。

『図書委員』
音読の態で西片に気づかれないように{netabare}告白する{/netabare}高木さん♪

『夕陽』
{netabare}西片と一緒に夕陽{/netabare}が見たくて、おつかい終わってから海までの道を自転車で爆走する高木さん♪

3話
『雨』
西片ナイス判断!
この時も高木さんの異常なまでの鋭すぎる対西片洞察力が発揮されてましたけど、これは洞察力というより半分高木さんの願望だったんじゃないかな。
そして{netabare}高木さん{/netabare}の嬉しさが爆ぜてましたね。
スキップ♪スキップ♪
あと雨の描写が地味に良い
雨で湿った土の匂いまでしてきそう

4話
『お弁当』
木村は食中毒で休みって普通に言われてたけど、割とよくあることなのかw

『夜』
{netabare}高木さん{/netabare}がドキッとしてましたね
こういう回が特に良い。

5話
冒頭から{netabare}セーラー服の{/netabare}ちーちゃん出てて、最初状況がよく飲み込めなくてびっくりしましたが。
見た目は母親似、性格は父親似なんですねぇ

『役決め』
これはもしかしたらラブコメによくある流れになるのかな?
例えば{netabare}木村がセリフを覚えられないとかで王子様が西片に変更になる{/netabare}という感じの。
それとも木村、食中毒なったりして笑。
それにしても{netabare}「西片が王子様の役に選ばれたら西方の勝ちでいいよ」{/netabare}とかもう露骨な高木さん笑

そして『釣り』
「ぎゅっ」ってなってた。。

<2022/2/12 追記>
6話見ました
まるまる『文化祭』ですよ
青春ですよ

木村は{netabare}食い過ぎ{/netabare}の方でしたか 笑
でも期待を裏切らない木村。
2期の最終話といい良い仕事するなー 笑。

そして演劇
{netabare}転びそうになる高木さんを飛び込んで助ける西片。
王子が西片に替わってることに気がついて感激の高木さん!
アドリブで公開告白{/netabare}みたいになってるし。
最高の{netabare}笑顔{/netabare}でしたね

3期最大の盛り上がりでした。
見てて嬉しくなるアニメは良いアニメ

なお、EDは学園天国でした
ノリノリで終わり。

<2022/2/26 追記>
第8話
寄り道四種が微笑ましい

そして
「いいな、真野ちゃん」
高木さんの鋭く温かい洞察力よ

最後は「いっつも大切なとこで勇気出ないなぁ」と言いつつ{netabare}がんばった高木さん{/netabare}がいじらしい

<2022/3/13 追記>
第10話『相談』
これは可愛いやきもち

<2022/5/8 追記>
最終話もリアタイで見たのだけど、レビュー更新忘れてました。

第11話『2月14日』
1話丸ごとバレンタインのお話。
前回「相談」から続いて、{netabare}自分の中の「やきもち」{/netabare}に葛藤する高木さん。
学校のシーンの「高木さんの眼の表情」に注目です。

第12話『3月14日』
最終回です。
なんかもうあれですね。
本人たちは「付き合ってない」のに、既にクラス公認 笑

第2話『図書委員』、{netabare}「高木さん告白」{/netabare}の真実に辿り着いた西片!
高木さんに鍛えられて賢くなったのかも笑

といろんな意味で覚醒したかもしれない西片くん。
ラストは走って走って。
追いついて。

映画ではどうなるのでしょう?

投稿 : 2024/04/20
♥ : 43

お茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

軽くなるラブコメ

高木さん3期。
ほぼ二人の微笑ましいやりとりを眺める作品。
少しずつ少しずつ距離を縮めていく二人。3期ではからかいよりラブが増えていました。

改めて考えてみると本作のような作品は珍しいのかもしれません。
ラブコメは基本 恋が実るまでの過程を面白可笑しく魅せ、結末までが一つのパッケージだと鑑みます。

からかい上手の元高木さんという作品もあり(原作もありますが)、多くの視聴者は結末を知っているうえで観ていると思います。スペクタクルな展開を期待せず、日常にあるような緩急の少ない物語で満足できるのが、今のアニメ視聴者の感覚なのかもしれません。かつてのラブコメは「とらドラ」などのように、様々な過程を見せ、恋が実るまでの物語を重厚に演出することに重きを置いていたと考えます。

昨今では、重い作品を敬遠するきらいがあるのかもしれません。
社会全体としてもソフトに進んで早幾数年、気軽に視聴できるものが好まれる時代だと鑑みます。早送りで観ている人もなかにはいるみたいですね。これからのラブコメはさらにライトになる傾向にあるのかもしれません。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 22

69.5 22 中学生アニメランキング22位
聖闘士星矢[セイントセイヤ](TVアニメ動画)

1986年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (194)
903人が棚に入れました
この世に邪悪がはびこるとき、必ずや現れるという希望の闘士聖闘士(セイント)。その拳は空を切り裂き、蹴りは大地を砕くという。彼らは神話の時代より女神アテナに仕え、武器を嫌うアテナのために素手で敵と戦い、天空に輝く88の星座を守護としてそれを模した聖衣(クロス)と呼ばれる防具を纏う。6年もの厳しい修行を経てアテナの聖闘士となった少年星矢が、同じ境遇の仲間の聖闘士たちとともにこの世に蔓延する邪悪と戦う。

声優・キャラクター
古谷徹、鈴置洋孝、堀川りょう、橋本晃一、堀秀行、潘恵子、山本百合子、宮内幸平、小山茉美
ネタバレ

だわさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

君は、コスモを感じたことがあるか

全117話



聖闘士星矢。聞いたことがないという人はいないんじゃないだろうか。
いわゆるバトルスーツ系のはしりとなった作品だ。
星座に因んだバトルスーツ、所謂クロスを纏い、
物質の根源である原子を砕く力をコスモとし、自分のなかに感じるコスモを燃やして戦う。
強烈な個性とともに熱く描かれたバトルは今も色褪せることは決してないと信じている。
117話は、聖域編・アスガルド編・ポセイドン編と分かれているが、聖域編の中の41~73話の十二宮編が最も人気のある部分であり、
シナリオが完成されている。長すぎて嫌だと思う人でも、ここまででいいからぜひ見て欲しい。
のめり込んだら、自分のように黄道十二星座を丸暗記してしまうかもしれない。
それほど聖闘士星矢の魅力はこの十二宮編に凝縮されてて、
十二宮編の他の話は、全ておまけと言っても過言ではないと思っている。
むしろ、他は十二宮編の人気の亡霊である。続編はことごとく人気に伸び悩み、ことあるごとに十二宮編と比較されてきた。
聖闘士星矢Ωなんかより十二宮編を現在の作画技術でリメイクした方がよっぽど人気がでるんじゃないだろうか。

車田作品として、リングにかけろでも同じことが言えるんだけど、
主人公の力量に対して目の上のたんこぶのようなキャラを作ってるところがいい味を出している。
主人公と仲間の力量をある程度均衡させて描く場合、この目の上のたんこぶ、つまり主人公以外の仲間キャラの強さを主人公より多少上げておく
キャラ構成によって各キャラの成長を分かりやすくしているんじゃないかと思う。
車田さんについてもう少し言えば、上に吹っ飛んで頭から落下する車田作品の派手な演出はもう古典的典型と言ってもいいんじゃないだろうか。
基本バトル演出の礎のひとつになったと思う。
知らない人は、ぜひ見て欲しい。本当に。


十二宮編について↓
原作漫画もテレビアニメもバトルではアクティブな戦いより会話の方が多い。
それでも面白いと感じるのは、キャラの個性を闘う相手に受け止めさせているからだと思う。
キャラの個性に合った宿敵と、双子座ジェミニの二面性をうまく利用した真相とその結末。
これ以上のキャスティングとシナリオは無かったと思う。
現行の星矢Ωの十二宮編にはこのどちらの要素も欠落している。

以下、キャラ設定を生かした魅力的な十二宮対戦カード
{netabare}
星矢 VS アルデバラン・アイオリア
星矢は正義の象徴であり猪突猛進キャラだが、逆に同じ個性を持つ相手をぶつけたカードとなっている。
正義を根性で貫くという主人公らしい戦いをアルデバランの角折りやアイオリアのカシオス登場で味付けしている。
実際、ここで星矢が先に進むことで星矢含めブロンズの正義の前進を視聴者は実感できたんじゃないだろうか。
1秒100発の星矢の流星拳がアイオリアの1秒1億発のライトニングプラズマを凌駕することは頭で理解しやすく、
視聴側も手に汗を握る。

瞬 VS アフロディーテ
美形対決のカードであり、師匠殺しの因縁対決。お互い生身の拳で相手を殴りつけないので距離が埋まらないまま決着がつくのが特徴。
優しい男の娘キャラである瞬が勇猛な兄一輝と最後まで男らしく戦うことを約束した戦いであるところも惹かれるが、
追い詰められることによって発揮される瞬の本来の力の衝撃は十二宮編のどの戦いより驚かされる。
普段大人しいキャラの高い潜在能力というギャップは美形対決を最後まで美しく締めくくった。

紫龍 VS シュラ
流血担当紫龍に、いかにも血流戦になりそうな「いかなるものも切り裂く手刀」をもつシュラを相手としてあてがったカード。
そして、従順に老師の教えを守ってきた誰よりも誠実な紫龍が禁じられた技を使うシナリオは本当に完成されている。
「老師、お許し下さい。この紫龍、老師の戒めを破ります…」の言葉には死以上に優先されるべき目的を果たさんとする意思がうかがい知れる。
その禁じられた技というのも、天に昇っていく自殺技ということろが紫龍らしく、龍らしい。
昇龍となって昇天する姿は美しい。ポセイドン編やハーデス編で明かされるシュラの最後の瞬間に紫龍に託したものも、美しすぎて涙がでる。

氷河 VS カミュ
師弟対決。唯一無二のマザコンキャラ氷河の母が眠る氷海の底の沈没船を深海に突き落としてマザコンからマザーを奪うのは仁義が無い。
氷河がそれでも感謝の心で凍気対決で凍気の真髄に辿り着く過程に感動する。カミュが「その力、信じる者のために使わせてやりたかった」
というのは立場の事情を悔やむばかりである。後にも先にも凍気使いの聖闘士はもう出てこない。
師弟対決が強烈過ぎて氷河VSミロがかすむが、ミロも非常にいいキャラだった。

一輝 VS シャカ
ブロンズで最も神に近い男と対峙できるのは不死鳥だけだっただろう。地獄の果てからも甦る不死鳥のイメージを遺憾なく発揮した。
また、仲間の中で最強の一輝が黄金聖闘士最強クラスを相手にする対戦カードはもうそれだけで感涙もの。
猛々しい一輝のコスモがシャカのコスモを覆い尽くし、十万億土とやらに旅立つ一輝の男らしさと儚さにはロマンが凝縮されている。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 28

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

聖闘士に同じ技は通じない!

といっときながら食らうんだなぁ・・・
一ジャンルを築きあげた伝説の漫画のアニメ版。
以後、俗にファン、メーカーサイドではシュラトなどのフォロワー達を『クロスもの』というジャンルで呼んだ。
ジャンプ漫画らしく原作に追いつくまではおもしろい。
追いついても十二宮編まではなかなか。以後はDBを想像していただければわかるだろう。オリジナルストーリーと回想とバンクでがんばるのだ。ひたすら退屈w。

聖衣『クロス』のデザインが製品化(変形して星座の形になる)のためアニメ版ではぜんぜん違う。本来防御面積が狭いほど階級が低い。主人公たちは一番下っ端。
ファンのクレームのため後にバージョンアップしたものは原作に近い↑のDVDパッケージ写真のタイプへ変更されました。
そんな作品なのに1クールもたたずに商品であるクロスを否定する(正確には傷がついたから脱ぎ捨てる。あと生身の打ち合いが大好きなのだ)紫龍さんにみんな惚れてた。
当時の子供たちはみんなおもちゃの上を脱がせていた。

車田節はアニメでも健在で、みんな上にすっ飛ぶ。
パンチも歩かないでスライド式に相手を突き抜けるのがデフォ。アッパー、拳圧の描写もかっこいい。

現在でも根強く残るのが黄道十二星座、黄金聖闘士(ゴールドセイント)によるカースト制度である。
一番終わってるのは蟹座の人。地位が高いのは射手座、しし座、水瓶座あたり。のちに双子座も。要するにキャラの人気順。

地味にすごいのは聖衣に専門デザイナーがいて同じ変形はひとつとして存在しないこと。
若い方は半分ネタとしてごらんになってください。 
見たら外人に技を当ててみましょう。かなりの高確率で反応してくれます。  


投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ロマン溢れる戦闘アニメ

放送された当時、このアニメはとってもカッコ良くロマンチックな戦闘アニメでした。
このアニメ世代の男性達の間では、「聖闘士星矢は男のロマンだった!」という声をよく耳にしますね。

◆この作品の概要は・・・
ギリシャ神話の星座を基に、女神アテナの化身である少女のもとに聖闘士と呼ばれる5人の少年達が集い邪悪な存在と戦う、ファンタジーバトルアニメです。

◆聖闘士とは・・・
ギリシャ神話の星座の数は88個。
その星座を守護星とする88人の聖闘士が存在します。
それぞれ階級があり下の階級から、青銅聖闘士・白銀聖闘士・黄金聖闘士とあります(厳密には他にも分けられますが)。
そしてその強さは半端ない!
一番最下級の青銅聖闘士でも1秒間に100発以上のパンチを繰り出すことができるマッハの速さで動く事ができます。
最強の強さを誇る黄金聖闘士にいたっては高速(マッハ90万)の動きを・・・。
ビックリするほどスケールの大きすぎる戦士達ですね!!

◆壮大なストーリー
聖闘士の少年達は自分達よりも圧倒的に大きい敵と戦いながら、傷つきながらも成長していき、時には奇跡を起こしながらも敵を打ち破っていきます。
全ては女神アテナのために・・・地上の平和のために・・・。
一昔前の作品なので、今見たらクオリティが低く感じるかもしれない。
でもこのアニメは最高です!

◆星座が覚えられます・・・
そういえばこのアニメのおかげで1月~12月の星座を覚えましたね。
「8月は何座?」って思った時、「デスマスクの次はアイオリアとシャカだったから獅子座か乙女座だな」というふうに(笑)

◆最後に一言・・・
当時は全然感じなかったけど、瞬=「ドラゴンボールのべジータ」という声優図式が今ではビックリですね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

74.1 23 中学生アニメランキング23位
モブサイコ100 III(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (201)
710人が棚に入れました
何かが「100」になったとき、爆発する少年・モブ。 外見はいたって普通だが、実は強力な超能力の持ち主。 師匠であるインチキ霊能力者・霊幻新隆が営む霊とか相談所で厄介な依頼を手伝う日々の中、フツーの青春を願うモブに平穏な日は訪れるのか? 青春を原動力に超能力が暴走する! 世界が待望するシリーズ第3期鋭意制作中!

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「聲の形」と同じく自己承認の物語。少年漫画の先に行った少年漫画。

 原作を読みんだ上の視聴で、原作のエンタメ的な盛り上がりも2期の方が正直上だったと思うがやはり他作品とは桁違いな大傑作シリーズがここに完結。


 「超能力なんて持っててもモテませんよ。」


 そっから始まった本作は従来の少年漫画、具体的にはジャンプ的な成長或いは上昇志向に対する明確なアンチであり、それらを茶化すパロディーではなく誠実にその次に向き合った作品である。凄い能力を持った主人公が大きな目標を目指して、さらなる先へ、ここではないどこかを目指すインフレの旅をひたすら続ける。そんな誇大妄想的な世界に対して、モブは冷静なツッコミを入れる。


 もういい加減に夢から覚めて現実に向かい合わなきゃいけない。かと言って単なる冷笑のニヒリズムに堕ちてもいけない。真に重要で最も困難なことは、ラスボスを倒すことでも、世界征服することでもない。それは「良い奴になる」ことだ。


 それは拍子抜けするほど当たり前のようでいながら、現代の日本では奇跡のような険しい道。本作を見て頂ければそれが単なる薄っぺらな綺麗事ではなく、どれほどかけがえのないことかわかって頂けるだろう。目に見えやすい能力や数字といった浅はかな外面では人の価値は決して測れない。霊幻とエクボという駄目なオッサンキャラ二人が最高のメンターであることがそのことをどんな言葉を尽くすより明確に表現している。


 そして、最終的に自分自身を受け入れ前に進むこと。幼稚な自己愛でも、弱さに居直るのでもなく、目を背けず向き合い、自分自身にしかなれない自分を受け入れ、より良くあろうとひたむきであり続けること。


 押し付けられた言葉ではなく、物語という形でテーマとメッセージが展開されるからこそ得られる感動。そしてエンタメとテーマ性のバランスの良さ。とてつもないエネルギーとイマジネーションが炸裂している作画。これほどの原作とアニメスタッフが揃うことはこれからもそうないだろう。とにかく感謝の一言に尽きる最高のシリーズでした(正直ラストの辺りは稚拙な絵でも原作の方が感動したけど、それはまた別のお話)。


 アメリカのカップルでリアクション動画をあげてる方が、実はずっと双極性障害に苦しんできたけど、モブに救われた話を語ってる動画は本当に感動的だった。フィクションは現実逃避で意味がないなんて、誰にも言わせない。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

モブがモブでなくなった日

【紹介】
モブのような冴えない外見、感情が薄くてちょっとサイコパスな内面
モブ・サイコな少年が、インチキ詐欺師と出会い、一緒に死闘を生き抜き、お互いに心を通わせながら本当に大事なものは何か?「たしかなこと」を見つけていくハートフルコメディ完結編

【感想】
期待が大きすぎて、途中「え?」ってなるところも多かったけど最後はいい感じで終わったので良かった

3期で最高だったのは霊幻師匠のカッコ良さ
{netabare}
それから、ずっと無表情だったモブが最後に笑顔になるシーンに思わず涙が出ました
今までのバトルもドタバタした日々も、全部この笑顔のためにあったんだなあって思う

【モブからの卒業】
最初はどうしようもない詐欺師だった彼は、自分が凄い能力者だと嘘をついてモブをだまして金稼ぎの道具にしていて、バレたら商売ができなくなってしまうとビクビクして本当の自分を隠してきました、でも無感情だったモブが自分の中に生まれてくる人間らしい「負の心」と「正の心」との間で葛藤しているのを見て今まで必死に隠してきた秘密を打ち明ける

何を今さら・・・
本当は霊幻に力なんてないことくらい、モブはとっくに気づいている
でも彼にとって一番大事な秘密を、誰にも知られちゃいけなかった秘密を、
霊幻の口から明かされた・・・それは真の友情の証なのだと、気づかないほど今のモブはもうにぶくない
無感情だった昔の自分だったらきっと気づけなかった・・・でも霊幻はモブに人間らしい感情をくれた
はじめて生まれる悪い心・・・それも人間らしい心なのだと気づかされたモブはやっと本当の意味で人間になれました
それは、嘘の自分を明かしてくれた師匠の想いが届いたから・・・

【片思いからの卒業】
ヒロインのつぼみはずっとお話のなかでそんな重要な感じでもなくて、モブが片思いしてるのがとってつけたような蛇足感あったけど、最後ちゃんとモブの気持ちを受け止めたうえでふられたっていうのはシナリオ上も、モブにとってもすごく意味のあることだと思います
ふられるのは当然なんですよ、だって彼はまだ自分の心の形に気づいたばかりなのだから

最初、感情がほとんどなかったモブがだんだん人間らしくなっていったけど、彼が人間になれたのはモブの超能力を怖がらず普通に接してくれて見た目かわいくて高嶺の花で憧れのつぼみへの片思いのおかげじゃなくて、だらしなくて冴えなくて残念な詐欺師・・・霊幻師匠やえくぼとの真の友情だったってことだと思う

だから1期も2期もつぼみはヒロインポジションなのに扱いが軽くて存在感がなかったんだと思う
恋愛って遠くから一方的に見つめるだけでは成立しないから

【モブがモブでなくなった日】
でも霊幻師匠と心の底から認め合って、自分の負の気持ちとも向き合ってやっと人間になれたモブになら、つぼみも「その他大勢のモブ」ではなく、ちゃんと正面から向き合って「一人の男として」見てくれるでしょう、付き合えるかどうかはこれからのモブしだいだけど

モブの人生はまだスタート地点に立ったばかり
これから彼にはヒトとしての人生が待ってる
きっと不器用な彼はいろいろ苦労し、思い悩み、また暴走することもあるでしょう
でも、きっと彼が悩んだ時には弟とえくぼ、そして師匠が助けてくれる
もしかしたら、つぼみが支えになってくれることもあるかも

モブ・霊幻・えくぼ・・・それぞれが人として成長して未来に向かって歩いていく姿が良かったです! {/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

神を探しています

ボンズ制作。

学校生活に除霊のアルバイトと、
忙しい日々を送るモブと師匠霊幻新隆。
霊とか相談所に次々と舞い込む、
奇妙で厄介な依頼に奔走している。

普通に暮らしていく上では、
自らに備わる力など必要ないと、
積極的には超能力を使わないモブですが、
そんな彼の願いも空しく、日常では、
悪霊退治、除霊と頼られる仕事は増えていく。

街に出現した巨大なブロッコリー、
{netabare}やがて人々から神樹と崇拝され、
その人知を超えた存在に神性が宿り始める。
神樹の裏で暗躍するものとは!?{/netabare}

素朴な少年と愉快な登場人物たち、
絶妙な胡散臭さとその裏にある深刻な題材、
モブサイコの持ち味が存分に活かされています。

7話・8話視聴追記。
卒業を控えた脳感電波部、暗田トメと、
怠惰な部員の小さいながらも素敵な挿話。
{netabare}彼女の叶わなかった夢、宇宙との交信、
ベストを尽くすことに価値を見出す青春の、
素晴らしくまとまった映画のような一篇。{/netabare}

最終話視聴追記。
とある事故で力が制御不能になるモブ、
{netabare}抑圧されてきた内なる自己との対話となる。
家族への思い、友情、ツボミへの告白、
誰もが真摯に自分と向き合う時が来るのだ。{/netabare}

これぞ青春の爆発、驚くほど輝いている。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 25

79.0 24 中学生アニメランキング24位
僕の心のヤバイやつ 第2期(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★★ 4.2 (166)
540人が棚に入れました
重度の中二病で陰キャの市川京太郎と、クラスで人気者の山田杏奈。 美少女らしからぬ行動を繰り出す山田に、市川は目を離せずにいた。 そんな市川の恋心を知ってか知らずか、山田は天真爛漫に近づいて来る!! 全く違う世界にいたはずの2人。しかしその距離は、徐々に近づいていき……。

声優・キャラクター
市川京太郎:堀江瞬
山田杏奈:羊宮妃那
小林ちひろ:朝井彩加
関根萌子:潘めぐみ
吉田芹那:種﨑敦美
足立翔:岡本信彦
神崎健太:佐藤元
太田力:福島潤
原穂乃香:豊崎愛生
市川香菜:田村ゆかり
南条ハルヤ:島﨑信長
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

観た後にじんわりくるラブコメの名作 第二章

[2024.3.31見終わって]
最終話みてあらためて思ったこと。
山田さんのことを本気で心配して山田さんの一部になりたいって思う下心なしの純粋な気持ち。
市川くんの山田さんへの想いはもう恋じゃなくて愛だなぁって。

なんていうか、大人の普通の恋愛ものよりも、こういうピュアな恋愛もののほうがココロにくるのって、市川くんのお姉さんの放課後デートじゃないけど、思春期の恋心ってもう二度と味わえないものだから尊く思えちゃうんでしょうね。

市川くんは山田さんのおかげで成長できて、山田さんも市川くんのおかげでもっと自分を好きになれた。
ほんと、とても素敵なラブコメでした。原作者さん、アニメスタッフさんありがとうございました。

ラストで1期OPのヨルシカの「斜陽」が流れる粋な演出にまた涙腺が。。

[初回感想]
1期は私にとって名作でした。
原作の良さをうまく引き出してる演出とリズと青い鳥の音楽などを手掛けた牛尾憲輔さんの静かでエモい劇中曲、そして市川くんが山田さんと出会ってからのココロの動きと成長を丁寧に描かれてて、見てる私のココロを何度もヤバくさせていただきました。

そして待望の2期!!
実は原作も最新刊まで読んでまして、これからの展開はおおよそ知ってはいるんですが、でもだからこそ あの展開を1期と同じスタッフがどうエモく演出してくれて私のココロをヤバくしてくれるのか、楽しみで仕方ありません。

OPの二人のダンス、かわいいですね。スキロー思い出しました。
EDは1期に続いて こはならむさん。今期もまた本編の余韻をいい感じにしてくれそうな曲ですね。

各話感想は以下のとおりです。

ツイヤバ
{netabare}アマプラで12月から公開されてる短編集です。
2期のとこから入って一番上から見れます(^^♪
なんとなくタイトルの音楽とか高木さんっぽい感じしますね。
全部面白かったですけど、「おねえと買い物」「肉まん」が好きかも。
僕ヤバがお好きなら見て損はないと思いますよ☆彡{/netabare}

karte13「僕らは探している」
{netabare}「山田さんは仲いいとかじゃないんで・・」
男の子の照れ隠しあるあるなのかな。。
「・・でも一番・・頼りたいと思ってる・・」
1期の初めの頃に比べてここまでちゃんと自分の気持ちを山田さんに伝えることができるようになった市川くんにじんわり。
自分が載ってる雑誌を見せたい山田さんもかわいい。
「仕事、好きなんだな」
こういうこと好きな子から言われたらすごく嬉しいよね♡
失くしたキーホルダーを必死に探す市川くん。
「ある!絶対にあるから!だから気にするな」
こんな大きな声で山田さんを励ますようになるなんて。。
市川くんの想いと成長にちょっとうるっとしちゃいました。{/netabare}

karte14「僕は大人のなりかけ」
{netabare}好きな相手に自分をもっと知ってほしいって気持ち、よくわかる!
卒業アルバム見せたり、自分のココロの奥底にある思いを打ち明けたくなったり・・
その気持ちをちゃんと優しく受け止めてくれた市川くん。
でもそんな市川くんにもココロの奥底にある不安な気持ちがあって。
少しずつ大人になっていく二人のやりとりが甘酸っぱくてたまりません。。{/netabare}

karte15「僕は山田と」
{netabare}「中学生だから好きなこといっぱい増えて成長して・・環境も心だって変わるんだよ」
市川くんのお姉さんの言葉はそのとおりなんだけど、
「それはない!僕は・・ずっと山田が好きだと思う」
市川くんのこの想いも間違っていない。
2人がこの先どうなっていくかなんて誰にもわからない。
でも山田さんに嘘をつかせたくなくて、真っ直ぐに向き合っていたいって思う
そんなのいやだーって叫びたくなる、山田とつきあいたいってつぶやいて悶えてしまう
思春期の、初恋の、この想いにキュンとしちゃうんですよね。{/netabare}

karte16「山田は僕を」
{netabare}「勘違いしても・・いいよ」
二つに割ったチョコの文字がスから♡に見えたとき。
市川くんの中の、そうだったらいいな・・が確信に変わって。
先輩の言葉に言い返したり、負けずに手を振ったり。。
それも山田さんが自分のことを好きだと分かって、もっと素直に自分の気持ちを出せるようになったから。
早よ告白して付き合えとか思っちゃうかもだけど、こういうもどかしいけど少しずつ進んでいく二人の初初しい恋もいいなぁって思います。{/netabare}

karte17「僕は知りたい」
{netabare}山田は自分と違う景色を見ている・・
それでも・・僕の知らない景色を話す山田は美しいんだ

仕事が好きなんだなって言ってくれた
市川が気づかせてくれたんだよ。。すごく嬉しかった。。

もし山田が普通の中学生に戻ったら・・
もしそうだったらこんなに好きになってない!!
尊敬してるんです・・杏奈さんを

でもなぜかつらい
自分が子供すぎてくやしい

そんな真っ直ぐな市川くんがとても素敵だなって見てて思いました。
こういうところが山田さんも好きになったんだろなって。
自分が撮った山田さんの写真をすごく綺麗だろって素で言ったり。。

次回は原作読んでた時も好きなお話だったので、とても楽しみです♡{/netabare}

karte18「山田は僕が好き」
{netabare}市川くんの周りにくる人が増えて嬉しそうな表情したり、いい先生ですね。
中学生になって、自信が持てなくて自分を嫌いになっていた
でも今は・・
前よりも自分を好きになって信じることができたのは、光と出会ったから。。
二人の勇気のバトンとしての秋田けんたろうのやりとりも良かった。
それを手に握りしめながら、勇気をもらって自分の気持ちを話す山田さん。。
自分の気持ちにちゃんとケジメをつけたり、去り際にわざと連絡先の話したり、先輩も普通にいい人でした。{/netabare}

karte19「僕らは溢れ出る」
{netabare}市川くんのカラオケからのOPの流れ良かった♬
挙動不審になったり、相手の言動に敏感になったり
お互いの気持ちはわかってるのに・・わかってるからこそ落ち着かない気持ち。
お互いに好きだけどまだ恋人になりきれていない二人。
ほんと、ここまで少しずつ進んでく恋する気持ちを丁寧すぎるくらいに描いてるラブコメってなかなかないと思う。
市川くんがマフィンを渡して死ぬほどかわいいって言ったあたりでうるっときちゃいました。。{/netabare}

karte20「僕らは夜更かしした」
{netabare}山田さんが家にお邪魔して妙にテンション上がる市川のお姉さんかわいいw
今回あんまり書く感想ないので、関根のことでも。
関根って山田家でチョコ作りのとき彼女の振りを喜んでやってたり、わざと市川の机で義理チョコ配ったり。
行動の表面だけなぞると市川のことが好きみたいだけど、全然決してそんなことはなくて。
たぶん、モデルやってて彼氏みたいな存在もいる山田に対してのちょっとした思いの裏返しなのかな。。
でも山田のことは友達だと思ってるしちょっとした悪戯だと思うんですけどね。{/netabare}

karte21「僕らは約束した」
{netabare}素でうっまぁ。。って言われたら料理人としては嬉しくなるよねー。
でも本人への告白の前に親に告白って・・w
ラーメン二郎、昔連れてってもらったことあるけど、予想以上に量があって少し残しちゃいましたw
いつも山田さん側に立って気遣いしてる市川くんが素敵。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 34
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

話が重くなるのだから演出と音楽は抑えて欲しかった。

 2期は1期がラブコメ最高の傑作という評価に対して、通常の良作というイメージです。1期が良すぎて原作を読んで…読み込んでしまったというのはあると思います。自分なりの読み方とズレるところの違和感が大きくなったせいかもしれません。それがいいところもありましたけど。
 ただ「京アニ」的なマイナス要素「2期の過剰演出」がちょっとなあ、という感じは確かにあったと思います。

 誰でも、評価が高い作品の2期を作るなら1期の「いいところ」を強調したくなるのは分かります。が、作品の面白さは微妙なチューニングの上に成り立っているものです。それの部分で見辛くなっている気がしました。それとその演出は裏にスタッフの顔色が見えてどうしても距離感が出るというか、冷めてしまいます。

 2期のパートは、劣等感を克服し、相手をリスペクトしつつ成長する、成長を目指すという内容です。家族を巻き込んだり、関根が主人公の理解者になって行く素晴らしい話だと思います。そして最大のイベントもあります。

 つまり、1期の半分コメディだった部分が2~3割になって、恋愛とか内面の部分をクローズアップせざるを得ません。いいかえると内容的にもともとかなり感情的なのです。それを1期のいいところとして、演出と音楽を過剰にしたために非常に感情表現がくどく押しつけがましくなりました。2期はただでさえ、重くエモい話です。

 逆に9話が代表的ですが「面白いところ」のコメディ演出が甘くなって、バランス、チューニングを外している気がしてなりません。ホワイトデイの「可愛い」のところもですね。あとバレンタインチョコづくりの回も演出というか作画含めてよくなかったかなあという気がしています。
 お姉さんのたこ焼き屋の「制服デート」のセリフも、原作だともっと面白く感じたのですが…その辺、間延び…ではないのかもしれませんが、強調するポイントが少し私の感覚とズレている気がしました。

 内容的には11話の足立をキャラとして成立させようとしたのか、運動会とか結構無理もありました。ギャグ要員で終えるべきだったと思います。

 ということで、ストーリーが面白いのは今更ですし、作画も1期よりパワーアップして良くなっています。が、演出と音楽に不満が残りました。2期から後ろは延長戦みたいなものですからね。それでもかなり面白いですけど。まあ、いわゆる原作厨化している自覚はありますけどね。

 卒業までに一回別れる、みたいな大事件が無い限り、早めに終わらせた方がいいと思います。なお、私は関根エンドが見たいです(後日談でよりを戻すのは可。人生において中学時代の恋愛が一生続くのは不自然な気がしますので)。




1話 関根萌子萌え。雪の日のライティングが見事。ただ音楽がちょっと過剰かも。

{netabare} 話が面白いのは原作を読んでますし、いまマンガクロスまで手を出したので語るまでもないです。2期…いきなり関根萌子いいですねえ…私は山田より関根推しです。

 山田はいいんですけどちょっとキャラとして記号化してしまいますので、それを補うのが関根です。この子と姉がいるから2期は面白さが持続すると思います。
 原作の偶然要素を減らして、関根の女気をより鮮明に見せたんですね。この改変はとても良かったです。

 で、ちょっとエモいエピソードではありますが、音楽がうるさかったかも。感情盛り上げなくてもストーリーと声優さんでちゃんとできてるので、過剰な音楽演出は必要ないと思いまますが、1期と同じなんでしょうか?
 音楽に限らず、人気作ですから張り切るのはわかりますが、あまり過剰演出だとうるさくなりますので、チューニングをお願いします。

 一方、雪の日の教室のライティングは見事でした。拡散する光で窓の外の雪がわかる感じでした。シンエイ動画は「高木さん」を初めこのところライティングと撮影が見事です。構図もいいし、アニメらしいアニメを作り続けたシンエイ動画の面目躍如ですね。雪の日のオゾン臭まで感じるような素晴らしい画面でした。


追記 EDのスタッフロールを見たら、オープニングはWIT STUDIOがやったみたいですね。で、ダンスのモーションキャプチャをプロダクションIGみたいです。ダンサーの名前も振付師の名前もクレジットされてますので、このOPの作画カロリーというか制作のカロリーはすごかったですね。


再追記 なぜ秋田犬のキーフォルダーは親切な人に木に掛けられていたのか。雪が降っていたからというのはあるでしょうけど、ちょっと不自然な気もします。
 どうしても市川が山田を見上げる構図を作りたかったのでしょう。キーフォルダーは2人の気持ちのつながりの象徴。それを市川は見つける努力をした。市川は山田を「見上げていた」から「見つけられた」ですね。忘れてはいけないポイントだと思います。

 山田が仕事をしていることに市川が思うところがあるのも「見上げる」構図と関係あるのでしょう。
 親切な人とは関根そのものではないかもしれませんが、原さんなども含め、2人の関係だけではなく周囲の人たちに応援されているというアナロジーにもなっている気がします。

 この辺のエピソードはエモいですが、非常に緻密に物語を紡いでいると思います。{/netabare}


2話 見えているようで見えてなかった山田の内面に触れる回

{netabare}  さて、市川のモノローグで話が進行しますので、どうしても感情移入先は市川になる構造です。

 で、今まで視聴者側も山田について市川に気があるのはもちろんわかっていましたが、山田の内面って結構見えてませんでした。自分がユニークに見られることを喜び、泣き虫だけどネガティブな感情は人に見せないことくらいでしょうか?
(追記 そうそう紅茶花伝は忘れてはいけないポイントですね)

 それが、ここで分かりました。今まで山田のキャラを分かった気になっていましたが、ここで意表を突かれることになります。なるほどな、と。どう読み取るかは人それぞれでいいと思います。

 家にあげる=内面が見えるというアナロジーの効果もあったと思います。以前は山田のジャージを市川は結局着れませんでしたが、服を借りる=山田になってみるという意味もちょっとあるのかな?

 一方で、男である市川が山田を家族に紹介する意味と、女である自分が家族に市川を紹介する意味の差が分かっていない点で、山田がまだ子供だというのも分かります。

 臭いのを気にするというのも、外面は気にしなかった山田の初めての側面だったと思います。人を遠ざけるのを嫌がるという点で前半とつながっている感じです。
 対比として洗濯ものの匂いがありました。この辺は表現が微妙で、距離感が縮まる感じのエピソードはいいんですけど、読み取りずらい部分でした。
 
 今回、マンションのバスルームの描写に注目です。あのユニットバス、山田の家のは高級マンションに入っているタイプだと思います。広さも明確に市川家のとは違いました。原作も確認したら描き分けていましたので、結構細かいところの描写まで気を使っているのがわかります。

 (追記 両家の間取りがコミックに乗ってましたが、戸建て・マンションの違いはあっても全体の広さは同じくらいのイメージでした。ただ、作画を見ると山田家の方が広々と感じます)

 気になった点は、お鍋の具材の切り方が料理をやっている人の切り方でした。卵が割れない設定と矛盾はないのか?という気はしました。母親が用意しているとすると2人前近い分量なのはおかしいですし。{/netabare}


3話 え、作画崩壊?サブキャラがいい回なのに…残念です。

{netabare} ここに来て作画崩壊???というほどではないかもしれませんが、関根を初めサブキャラの作画明らかにおかしかった気がします。動きも少ないしスクロールでごまかしていた感じだし、構図もいまいちだし。

 ですので、ただでさえ原作の読み取りが分かりずらい回なのに余計よくわからない回になってしまいました。そして、関根とお姉さんを初め、サブキャラたちがいい回なのに残念でした。

 うーん…出来は脱落者がでてもおかしくないレベルだったのではないでしょうか?スタッフ大変なら休憩してもいいからクオリティは保ってほしいなあ。来週以降の持ち直しを期待します。 {/netabare}


4話 既刊9巻中で一番乗れなかったパートでしたが、そういう回もあります。

{netabare}  本命と義理の差、言葉なのかチョコの形状なのか。そして失敗してしまったチョコを渡せずにいる山田…と話はわかります。が、山田・関根の2人の言動が分かりずらい回かなと思います。

 山田については、チロルチョコ将棋とか、原さんを見せる、コンビニの場面等々意味はわかりますけど、何か非常に不自然な感じです。視聴者はその不自然さの裏の意図を読み取ってねという回だとは思いますが、心の動きにすんなりと同調できない感じです。

 関根の市川に対する言動はなんでしょうね?「だからイッチの机に…」が何度読んでも理解できませんしアニメでも補完無かったですね。市川の成長を横で見ていて見直しているという感じで来ていますので、友達だと認定したということでしょうか?応援なんでしょうか?

 これはアニメ云々ではなく原作からそうでした。むしろアニメで多少は分かりやすくなっている気もします。

 今回のパートは実は今のところ発売中の既刊9巻の中では一番乗れなかったですね。あともう1カ所あるのですが、まあ、そういう回もあるでしょう。作画が持ち直しているのは良かったと思います。


追記 そうそう、チョコまんを指で撫でたのとカップケーキをちぎった後がハートマークになっているのは、原作よりも非常に分かりやすく表現していました。そうかな、と思ってましたが確信が持ててなかったので、その点で理解は進みました。あとは関根なんですよね…関根がカッコイイんですけど分かりづらい。 {/netabare}


5話 今までの話が回収される回。構成やニュアンスの変更が素晴らしい。

{netabare} マネージャーの諏訪さんは名前が祐希だし、雰囲気的に原作で男か女か不明でしたが、本作を見ると男か?と思ったら声優さんは女性みたいですね…と思ったら、ご本人の写真を見ると…なかなか考えた人選ですね。

 で、お姉さんの制服デートのセリフが最高です。これは私も実感として思ったことがあります。本当に本作はお姉さんと関根を活躍させたのが成功していると思います。

 原作から微妙な修正をしてカーディガンのポケットのところ若干理解しやすいようになっていますね。雪の日の見上げるという表現とか、前回の山田の奇行は、原作だと非常に分かりずらかったです。読み取れているか不安だった部分がアニメで納得できました。

 山田の仕事=容姿もそうですが大人である、責任ある行動ができている…と言う市川の見方が尊敬というセリフになっていました。雪の日に犬が木に掛けられていたから、山田を見上げる構図になったシーンが伏線ですね。もっというと雑誌に写真が載っている…という場面の時系列を変えていました。市川が山田の外見だけでなく内面を理解したいという気持ちが非常に伝わってきたと思います。

 そして、バレンタインの時の言葉で伝える…が活きていました。そしてやっと「キレイ」までは言えました。山田が本当に欲している言葉は背が高のもコンプレックスがあるようで少し違いますけどね。こういうキャラ造形と内面・言動の一致は見事だと思います。

 一方で山田の鍋のところのセリフでは、自分に自信が持てないけど仕事はちゃんとできている。見捨てられる恐怖などが、仕事につながっていて、そういうところを市川には見て欲しい…という劣等感の裏返しでした。

 2期の1話~5話のところが2人の関係性となぜ惹かれ合うのが端的に表現されて好きな場面です。なので4話のチョコのハートや関根のチョコの意味が取りづらいのが勿体ないと思っていました。
 その点アニメで随分と分かりやすくなっていました。構成の変更や細かいニュアンスを変えて、原作で深いのだけど読み取りづらいところが理解しやすくなっていると思います。

 それと最近マンガ・ラノベ・アニメでは「家族」を意図的に排除して作品を作ることが多いですが、本作や「グイグイ」など家族を含めて描いているのがいいですね。主人公・ヒロインが人物が立体的になります。物分かりが良すぎる気もしますけど、トラブルメーカー要員ではないのが自然なのかもしれません。EDを見るとその辺を制作も意識している気がします。

 ただ、やっぱり音楽の使い方には不満があります。エモく作らなくてもいい話です。作品以外の過剰演出は感情の強制になるのでもっと上品に音楽は使って欲しいかな、と。

 前半の区切りになる話かなと思いますので総括です。 {/netabare}


6話 中学校の時って成績は劣等感の克服の役にたたないんですよね。

{netabare}  まあ、この原作者は本当に女性なのか?と思うくらい、中学生男子の気持ちを汲んできますねえ。

 中学生くらいの時って、成績が良い人間からすると成績なんてなんの自慢にもならないというか、だから敢えて関根に自慢するしかないマインドを表したのが見事でした。関根は成績については価値が分かってくれる同士ですからね。
 ここは中学校の時の成績とどういうポジションだったかでひょっとしたら今回6話以降の思い入れは随分と違ってくるかもしれません。
 お姉ちゃんもアホに見えて実は〇〇大学なので、原作者の成績も相当良かったのだと思います。

 小学校の時は素直に自慢できるんですけどね。中学になると他の価値観が目立ってきて成績なんて劣等感の補償にはならないんですよね…2番というのもまた絶妙な感じです。

 中学は女子側も価値観が成績ではなくて、面白さとかルックスとかスポーツとかになって行きますのでこうはなりませんが、山田と先輩との関係性で、劣等感の克服とラブストーリーが上手く物語になっています。

 本作はお互いが好きかどうかという問題はもう前提条件で、市川の成長物語ですから今回が真骨頂と言えます。この後の展開のポイントにもなる回でした。

 そして、過去のいろんな場面が伏線として機能しているのがいいですね。お菓子の袋のときに先生が市川に言ったセリフとか、大晦日の先輩との絡みの伏線を見事に回収してきました。一部アニメオリジナルですけど、この作品のアニオリは原作の意図を分かりやすい形で修正してくるので非常に見やすくなっています。

 やはり力が入った回なのでしょう。演出とか作画、特に後半は素晴らしかったです。

 で、その流れで卒業式の送辞というイベントのエピソードを持って来たのはすごい構成だと思います。決意表明とか過去との決別とかいろんな意味が乗ってきます。
 原作も素晴らしいし、それをアニメ化にあったっていろいろ工夫したところも素晴らしいです。{/netabare}



7話 話が濃すぎてアニメだと刺激が強すぎて見るのがきついです。

{netabare} 話が濃すぎて原作でも気持ち的にきつかったのに、アニメで見せられると刺激が強すぎです。全部見終えるのに何度途中で止めたことか。2期ってどこまでやるんでしょうね。どんどんエモくなるので…見るのが辛い。もちろん見ますけどね。{/netabare}


11話 9話~11話がちょっと…やっぱり1期に比べて落ちているかな

 うん。正直な感想を書くと初めの数話は良かったですけど、アニメ版2期の特に後半は見辛かったです。コミック10巻をもう注文しているファンだし、それは1期のおかげだからいいんですけど、エモさのチューニングを間違っているかな、と思います。

 2人の関係性が濃密でくどくなりますので、演出は意識的に淡白にするぐらいでちょうどよかったと思います。かと思えば9話の父親とのシーンは結構あっさりだったし…そう、9話があまり良くなかったですね。花見のシーンとラーメン屋のシーンはかなりの面白いポイントだったと思うのですが…

 10話の半沢さんももうちょっと魅力的に描けなかったの?と思いますし、11話もそもそも原作で必要あった?と思う回でした。9話~11話は良くなかったと思います。関根が良くなっていくはずなのに、関根の描写が7話以降ものたりないです。

 まあ、原作も後はこれ以上引き延ばすとどんどん凡作化していく懸念があると思います。3期、修学旅行…あるいはライブのシーンまでで良いのでは?という気がします。

 





ツイヤバ 突然のゼロ話でビックリしました。アマプラでどうぞ。

{netabare} 突然のゼロ話でびっくりしました。原作にはないオリジナル脚本がほとんどですので、既読勢としてはうれしい限りです。が、疑問が1つ。これ実質付き合ってるじゃん?

 2期は関根萌子とお姉さんに注目です。

 なお、ゼロ話と書きましたが、アマプラの僕ヤバのシーズン2の「ツイヤバ」をご覧ください。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

僕の心と君の心のヤバイやつ。私の好きな自己承認の物語。

 遂に来ました2期。最初から市川の誠が示される「カードキャプターさくら」の小狼みたいなエピソードから始まるクライマックスぶり。今回の部分は漫画を少し読んじゃったが、マジにヤベ〜展開になりそうで今から顔がニヤニヤして気持ち悪くなりそうな予感マシマシ。


2話にしてキモくてエモくて心もってくんじゃねぇ!。山田は単なるバカじゃないし、市川は単なる中2でもない。ちゃんと複層的な魅力があって、当たり前を当たり前にやる素晴らしさ。


 7話。ずっと見てきたけど改めて心が溢れ出るような表現の上手さと積み重ねが活きてグッときますね。原さんの可愛さもマシマシ。結局自分を救えるのは自分だけ。でも、周りの人々の助けが必要って点では「聲の形」とかに通じるテーマ性が1期から素晴らしい。それにしても「京太郎」や「キョー君」とか段階を踏んだ方がいいような。


結局キャラ造形の愛がちゃんとしてるからこそ彼等の心に物理的に触れられたような喜びがある。物語は、設定やなんとなくのシチュエーションじゃなくて、地道なわかりやすく目に見えない創作の底力があるかないかに尽きる。あと、井口さんは最高よ!。


 それにしても最終話の展開なんてやはり「聲の形」だなぁ〜。自分を否定してるからこそ世界を否定していた主人公が、人々との出会いの中で自分を受け入れれ、世界を受け入れるようになる。


karte26

「僕は」

「僕が好きだ」

「君とみんながいる世界の一部の」

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26

71.0 25 中学生アニメランキング25位
魔入りました!入間くん(第2シリーズ)(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (104)
423人が棚に入れました
アニメ「魔入りました!入間くん」は、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店/西 修 著)にて、2017年3月より連載中のコミックスで累計発行部数120万部を突破する人気作品。本作は、ひょんなことから魔界の大悪魔・サリバンの孫になったお人好しの少年・鈴木入間(CV:村瀬歩)が、数々の魅力的な悪魔たちと織り成す、楽しく愉快な魔界スクールライフコメディ。週刊少年チャンピオン50周年を迎えるタイミングで待望のアニメ化が決定、2019年に第1期が放送された。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

普通に少年向けアニメ(← 良い意味で)

最初のシリーズが2クールあって、それを受けての2期目。1期目終了時点で映像付きの2期目の予告はされていたので、2期目制作自体は1期目の時点で決定していたんじゃないかと思われます。

2021年1月開始予定が新型コロナ禍の影響なのかずれてしまい、4月開始となっています。

1期目も毎回観ていましたが、この2期目もこれを書いている時点で第13話まで欠かさず観ています。

突発的に観る視聴者も想定して冒頭にはただの人間であるはずの入間くんが魔界にいる経緯、悪魔学校バビルスについて、そして最近の話数でのエピソードのダイジェストが毎回入る親切設計になっています。
(ただし「入間くんは両親によって悪魔サリバンに売り飛ばされた」という件は、2期目の冒頭ダイジェストでは繰り返されません。さすがにちょっとヒドいという判断が働いたのか…?)


週刊少年チャンピオンを定期的に読まなくなって久しいので原作は読んでいませんが、誌名に「少年」と入っているわりには想定読者年齢は高めを想定していそうなチャンピオン連載陣の中にあって、小学生が観てもちゃんと楽しめそうな感じがします。

主人公の入間くんも14歳で、中学生相当ということで高校生主人公も多い少年漫画の中では、年齢は低めかも。

絵柄的にはコロコロコミックとかに載っていても違和感がなさそうな、子供向けギャグマンガ風のポップでカワイイ感じです。

土曜の夕方にNHK Eテレで放送されるだけのことはあって映像面も含めて内容はわりと穏当で、肌色成分はほぼ皆無です。

内容的には入間くんを中心として、アブノーマルクラスを含むバビルスの生徒による青春+ライトなラブコメといった趣で、入間くん自身の成長も描かれています。

ギャグ風味ですが、わりと王道を行く少年向け作品という感じですね。作画面ではこの作品なりの基準みたいなものは常にクリアしていて、そこへの不安感はありません。

ビジュアル面についてはこういうキャラクターデザインは好みではないという人もけっこういそうですが、アメリ会長やクララなどの女性キャラクターを始めとして、メインのキャラクター達はビジュアル面というよりは性格的にけっこう魅力的に描かれていると思います。

追加キャラのアリさんの今後の活躍にも期待しています。

そして、相変わらず入間くんやサリバン理事長に振り回されているカルエゴ先生が不憫だ…(笑)。

2021.9.16追記:
最終回まで試聴終了。バトルあり、デート回ありで終始楽しませてもらいました。3期目の制作も決定したそうで、おめでとうございます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 23

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

楽しかったです!入間くん

原作未読 全21話

両親から悪魔に売られた主人公 鈴木入間(すずき いるま)、その悪魔と養子になり、人間と知られないように悪魔の学校へ通うこととなるが、様々なトラブルも乗り越えて後に嫌々ながらも注目を浴びる存在となり、交友も増えて一緒に成長していくコメディ作品の2期。

今回は、新キャラも増えて今回も大変賑やかな内容となっています。

入間くんとアメリさんの変化は今回のお話の核になっていますね。

2人がどんな変化を遂げたのか、観ていて楽しかったです。

また、新キャラも色々と物凄いインパクトありましたw(特にカルエゴさんw)

終盤は、グッとくるところもあり、メリハリがあって楽しかったですね。

興味を持たれた方は1期から観ることをオススメします^^

OPはDA PUMPさん、作曲はm.c.A・Tさんということでノリノリでした。EDは天月さんが歌っています。

最後に、3期制作決定しました。楽しみです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

入間くんの願い…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。

終始わちゃわちゃした感じの作品なのですが、放送局はNHK Eテレなんですよね。
「ヴィンランド・サガ」や「キングダム」など、しっかりと腰を据えた作品がNHKの放送と聞いても違和感はありませんけれど、この作品にNHKが関連しているのは、ある意味新鮮な感じがします。

そういえば、「映像研には手を出すな!」もNHK放送でした…
作品が多少マニアックでも、取り上げられるのがNHKの強みなのかもしれませんね。


頼み事を断れないお人よしの少年・鈴木入間は、
ひょんなことから魔界の大悪魔サリバンの孫になってしまう!
溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校バビルスに通うことに…。

戸惑いながらも、アスモデウスやクララ、
クラスメートたちと楽しい学園生活を送る入間。
しかし、そんな魔界に馴染(なじ)んだと思ったある日、さらなる受難が!
指輪がしゃべりだし、入間が…グレた!?

入間の波乱万丈な魔界学園生活はまだまだ続く!


NHKのサイト…Dアニメのあらすじを引用させて頂きました。

NHKのサイトを見ると…というか、視聴している段階で気付いていましたが、キャストの構成が半端ないんですよね。

はやみん、奈央ぼうに本渡さんなど、耳が幸せを感じるキャストの数々…
それに村瀬歩さん、木村良平さん、小野大輔さん、柿原徹也さんなど、男性陣の負けず劣らずといった布陣には、思わず嬉しさを感じてしまいます。

第1期の頃は、入間の秘密がバレないかと少し冷や冷やする場面もありましたが、第2期にもなると、すっかり学校にも馴染んできました。
途中、肝を冷やす場面があるにはありましたが、色んなタイプの人間がいるように、魔族も一緒なんだと不安が安心感に変わる一面に昇華する結果になりましたけどね。

さて、この作品もどのキャラ目線で視聴するかで、印象が大きく変わると思いますが、今期における私の推しは、やはみん演じるアメリ一択で!

身長が190㎝もあるのは、wikiをチラ見して初めて知りましたが、堂々たる生徒会長の雄姿には惚れ惚れさせられますが、彼女の本当の魅力は大好きな人間界の少女漫画モードの時…
そして自身の心に気付き、少女漫画モードを再現しようと懸命に努力している様子は、年ごろの可愛らしさ全開の女の子以外のナニモノでもありませんでした。
今回はそんなアメリの可愛らしさがしっかりと感じられる構成になっていたと思います。

そしてこの作品のもう一つの見どころは、入間くんがどんな希望や目標を自分に課すか、と言う点だと思います。
未だ全然定まってはいませんが、考えても見ると、悪魔学校に入学して1学期と夏休みしか過ごしていないんです。
早々簡単に目標なんて定まりませんよね。
この物語同様、ゆっくりと答えを見つけていけば良いと思います。
ただし、ちょいちょい気になる台詞が耳に刺さってくるのは気になりますけどね。

オープニングテーマは、DA PUMPさんによる「No! No! Satisfaction!」
エンディングテーマは、天月-あまつき-さんによる「ココロショータイム」

2クール全21話の物語でした。
物語的にはちょうどキリの良いところで終わったと思います。
今日から新学期…
今期は前期以上にイベントが盛り沢山みたいですし、既に放送の決まった第3期が楽しみですね^^

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8
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