人工知能で陰謀なおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの人工知能で陰謀な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月20日の時点で一番の人工知能で陰謀なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.0 1 人工知能で陰謀なアニメランキング1位
翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~ 後編(OVA)

2015年5月27日
★★★★☆ 3.8 (181)
1075人が棚に入れました
半身ともいえる愛機・チェインバーとの壮絶な別れからおよそ半年後が舞台。

大海原を往く船団ガルガンティアで仲間たちとともに新たな人生を踏み出したレドが、チェインバーとの絆を胸に刻み、1人の青年として空と海のもたらすすべてに立ち向かってゆく物語が描かれている。

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

チェインバーはいないけど・・・

前後編合わせての感想です。

あれから半年、ガルガンティアは平静を取り戻します。
そして、レドとエイミーの関係も進展している模様。
そこに新しい仲間リーマが。
金髪少女、ちょっとワケあり風情です。

物語は、今はなきチェインバーの影がチラチラしながら進行。
前編である事件が発生、過去の情報の入手に成功します
後編になると、陸上国家もぼやっと登場し事態は一気に緊迫します。
物語の主軸は、リーマ。
その動向に注目です。
主題は、やはり仲間・友情・別れですかねえ。
そして、ラストには甘酸っぱい感動が待っています。

それにしても、今回は女海賊ラケージがおいしい所をさらっていった感じ。
カッコよさの独り占めです。

様々な伏線を張り巡らせた本作。
続編が是非見たい所。
諸般の事情により、どうも小説として出版されているらしい。
でも、アニメ化して欲しいですね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 23
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ガルガンティア船団の人々といつかまた巡り会いますように‥‥‥

約53分

翠星のガルガンティアのOVA ~めぐる航路、遥か~ の後編です。前編から観ることをオススメします。

前編から出てきた新キャラが中心となって物語は進んでいきます。

一応一区切りで終わっていますが、伏線などがまた新たに出てきましたね。{netabare}(陸地のこと、リーマの行方){/netabare}

この後編はレドとエイミーがそれほど目立つ活躍がなかったのでちょっと残念でした。

でもこの世界観は好きなので観て良かったと思います。

翠星のガルガンティアが好きな方は前後編一緒に是非観てくださいね。

OPはTRUEさん、EDはChouChoさんと前編と同じです。

最後に、これで終わりだったら消化不良ですね。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

『ガルガンティア』の航海の終点はここじゃない—。

OVA前編からの引き続きになります。
クーゲル船団からやってきた少女「リーマ」が、OVA前編のラストで「さぁ、次のフェーズに移るわよ。」と言って物語が終幕したその後が描かれています。

ガルガンティアは巨大船団で、これまでの物語はずっと海での出来事が綴られてきました。
でも、この後半ではこの世界には海以外の別の世界の存在が示唆されるのです。
確かに、海以外の世界があっても不自然ではありませんが、どこに住んでいたとしても海との関係を一切断って生活することはきっとできないでしょうから…
TVアニメ本編で描かれた海の生態系の進化などが、別の世界の人たちにどう映っていたのかは気になるところです。

そのため、ガルガンティアの世界観が一気に広がった気がしましたが、結果的にたったOVA1話の尺では描ける内容に限度があったと言わざるを得なかったのではないでしょうか。

少しググってみてピンときました。
元々はOVAの後にTVアニメの第2期制作という話があったらしいのですが、その制作の話が途中で潰えたそうなんです。
もし、第2期があったのなら、OVAのその後をしっかり描くことができ、別の世界の事ももっと良く知り得たことでしょう。
その第2期への繋がりが切れちゃったので、このOVAに世界観がドッと圧し掛かってきた結果、尺の長さが気になったんだと思います。
もしかすると、これから第2期という可能性もゼロではないと思いますので、気長に朗報を待ちたいと思いますけれど…。

OVA後編もひーちゃんの演技をしっかり堪能させて貰いました。
ひーちゃんの声質は、とても心地良く耳障りが良いので、どれだけでも聞いていられる気がします。
TVアニメ本編をリアルで視聴していた頃に、もう少し声優さんのことを知っていれば、見方も変わったでしょうに…

それにいのりん…2014年といえば、ご注文はうさぎですか?のチノや、天体のメソッドのノエル役を演じて一気にブレイクした年でもありましたが、このリーマ役もちょうど同じころに演じているということは、この作品もいのりんのブレイクの一端を担った作品なのかな…と思うと思わず嬉しくなりますよ。

オープニングテーマは、TRUEさんの「はじまりの翼」
エンディングテーマは、h-wonderさんの「大切な宝物」

OVA1話50分強の物語でした。
第2期に向けた布石と捉えると、この作品の立ち位置はグッと良くなると思います。
そう思えるだけに、TVアニメ第2期の制作中止は本当に悲しいお知らせでした。
作り手の皆さまの気合が感じられる作品だっただけに残念で仕方ありません。
ですが、本作は目一杯堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 21

66.8 2 人工知能で陰謀なアニメランキング2位
ヒロイック・エイジ(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (376)
2864人が棚に入れました
はるかな未来、宇宙に進出した人類は、先に宇宙に進出した「銀の種族」に滅ぼされようとしていた。人類の若き王女ディアネイラは、戦闘母艦アルゴノートにて、人類の最後の希望=ノドスを捜索し、ついに見つけ出す事に成功する。人類のノドスであるエイジは、「銀の種族」を退け、人類を救う事ができるのか?

声優・キャラクター
矢崎広、石川由依、近藤隆、清水香里、松山鷹志、田村ゆかり、釘宮理恵、新井里美、織田圭祐、千葉進歩、佐藤利奈、小清水亜美、加藤将之、鈴木千尋、沢城みゆき、世戸さおり、岡本寛志、安元洋貴、久嶋志帆、ゆかな、岸尾だいすけ、吉野裕行

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

壮大な宇宙観に感動できる稀少なSFアニメ

『蒼穹のファフナー』のスタッフらが再結集して制作された本作。
その特徴は圧倒的過ぎるスケール。
ギリシャ神話をモチーフにしたというシナリオ。
宇宙の真理へと導く、また人類やその他の種族が交錯しながらその真理へと辿り着く……。
物語の壮大さには胸を打たれる物があります。

が、一方であまりにも話が大きすぎて、頭では何が起こっているか理解できても、
その現象を感受しきれない面も……。

レンタルビデオ店や動画配信サイトでは一応ロボット物に分類されることも多いアニメ。
確かに人型ロボットも戦闘に参加しますし、
「英雄の種族」の力を宿した“ノドス”も巨大人型ロボットと言えなくもありませんが、
その風貌は野獣の如く異様で、外殻は装甲というより甲虫の如くグロテスク。

何より“ノドス”の実力は人知を遙かに超越。
その気になればリアルに地球割りくらいはできる圧倒的破壊力w
“ノドス”主導で展開する戦場には常識的なパワーバランスは通用しませんw

そんな宇宙へ最後発の四番手で出張って来ている人類は、
既に具体的な状況分析、判断の多くを人工知能に委ねていますが、
AIが弾き出すリスクもしばしば人類の想像を超えた規格外の絶望。
何か人類も随分、場違いなステージに出てきてしまったな……と申し訳ない気分になりますw

けれどこの恐縮も、案外、本作と折り合うための鍵だと私は思います。
「黄金の種族」に導かれるには、人類や宇宙の諸種族は余りにも無知で愚かで矮小である。
身に余る大きすぎる力を持てば、虚栄心から無益な破壊の限りを尽くす。
「黄金の種族」との“契約”に関して猜疑心を持ち、道から外れて転落しようとする。
人類やその他の種族諸々、身の丈に合った世界に引き籠もっていれば安寧なのではないか?
臆病な心が何度も後ろ髪を引っ張る。
それでも可能性を信じて突き進むことで、切り開かれる道がある。

それまで道を進むことを阻害していた、各々に巣くう有害な価値観、悪感情が、
明らかになった宇宙の真理を前に、それすら道筋、可能性として浄化されていく。
そこに本作の醍醐味があると思います。

スケールの大きさが感動の理由になる数少ない良作SFアニメです。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 20
ネタバレ

びふぃずす菌 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

姫様かわゆす!感動有!最高傑作!

数々のアニメを見てきている私ですが、この作品は上位に入ると思います。

感動があり、恋愛があり、他のキャラの心情の変化が多数あり、戦闘もあり、あぁ…もう良作ですよ!


銀の種族の会話のシーンは正直退屈でしたが、
戦闘シーン、主人公と姫様との会話のシーンが一番好きでした。

あぁ、姫様可愛いよ姫様(*つー`*)エヘッ

あのですね、皆さんにも共感してもらうために
何回も見直してる変態こと「第四真祖」が選んだ最高の場面を紹介したいと思います。

1話:{netabare}これはもう後半全部ですね!鳥肌がやばかった{/netabare}

2話:{netabare}エイジの歓迎パーティーでエイジが男性恐怖症の姫様に近づくとこ!それからエイジの「猿」みたいな行動に唖然とする姫様の顔がプリティーです。ハァハァ…それからそれから、隔壁を破壊して宇宙に出たエイジと姫様との会話です{/netabare}

※なんかもう、姫様が可愛すぎる場面が多すぎるので大まかにまとめます。

1.姫様とエイジの会話場面!これはどの話でも視聴必須です。自分は何回もリピートしました(*´’Д’):;*.’:;カハッ

2.イオラオスの心情の変化にも注目

3.姫様の口癖が「{netabare}エイジ{/netabare}」であること。←{netabare}姫様がエイジを心配しているとこが可愛すぎてニヤニヤが・・・w。{/netabare}

<観かた>あくまでも薦め
・1回目は全部見てください。(そうすると、話が大体つかめます)
・2回目は話がつかめてない人は全部。ある程度つかめた人は、姫様が出る場面、主人公が出る場面、自分が気になる場面を視聴。
・3回目は1話~数話、15話の後半、最終話の後半。

姫様可愛すぎて…変態になってしまいました。

※↑は、あくまでも2回以上全話観た方のみでお願いします。そうしなければ姫様の可愛さが半減してしまいます。


すべてよくできた作品です

{netabare}15話と最終話の挿入歌がまた感動です!{/netabare}


<キャスト>
エイジ →矢崎 広
ディアネイラ →石川由依
イオラオス →近藤 隆
アネーシャ →清水香里
モビード →松山タカシ
テイル→ 田村ゆかり
メイル →釘宮理恵
ビー →新井里美
パエトー →藤田圭宣
ロム →千葉進歩
プロメ →佐藤利奈
ユティ →小清水亜美
カルキノス →加藤将之
メヒタカ →鈴木千尋
レクティ →沢城みゆき
ヘスティア →世戸さおり
タキウス →岡本寛志
キリス →安元洋貴
イオーダ →久嶋志帆

結構豪華でしょうヤッタ(b´ω`d)ゼィ♪


<内容>
遠い未来、宇宙には自らを「黄金の種族」と呼ぶ者達がいた。

星々を創り、未来を知る彼らはまだ未熟な他の種族に呼びかける。「いでよ―――」と。後に宇宙には、それに応えた「銀の種族」「青銅の種族」「英雄の種族」が現れ、惑星をも容易に滅ぼす力を持つ英雄の種族はやがて争いを起こし、結果多くの種族が滅びに瀕する事となる。黄金の種族が戦いを諌めた時には英雄の種族は5人にまで減っていた。黄金の種族は彼らに「自らより弱い種族に宿り、彼らの為に生きるという」罰を与える。英雄の種族を宿した者は"ノドス"と呼ばれる、宇宙の命運を握る存在となった。

しばらく後、惑星オロンと呼ばれる星に一隻の宇宙船が墜落する。黄金の種族によって船は救われるが、その時には船員は赤ん坊一人だけが残されていただけであった。黄金の種族は英雄の種族の中でも強大な力を持つ\"ベルクロス\"をその赤ん坊の内に宿し、彼に赤ん坊を守るように命じる。また、赤ん坊の属する種族を最後の進出者「鉄の種族」と名づけ、彼らに「人類へ―――ここに、お前たちの運命を握る子供がいる」とメッセージを送った。後に黄金の種族はこの宇宙を去り、別の宇宙へとまた旅立っていった…。

黄金の種族が去った後、銀の種族は他の種族を支配し、鉄の種族=人類を敵と定め、彼らを滅ぼす事を決めた。人類の若き王女ディアネイラは、戦闘母艦アルゴノートにて、人類の最後の希望=ノドスを捜索し、ついに見つけ出す事に成功する。人類のノドスであるエイジは、銀の種族を退け、人類を救う事ができるのか?

投稿 : 2024/04/13
♥ : 18

たっぷりおから さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

主人公の純粋さ・強さに惚れ惚れ

英雄の種族という人型の怪物を身に宿した主人公エイジが人類の存亡のために戦うというもの。ロボット・SFものであるが、主な敵対勢力が異形で人類の存亡が危急の域にあるため宇宙戦艦ヤマトや進撃の巨人・マブラヴオルタネイティブ関連作品が内容的には近い。

このアニメで惹かれたのは何と言っても主人公エイジの純粋さと強さ。杜撰な環境で生まれながらどうしてこんなまっすぐな育ち方が出来たのかいろいろ気になる点もあるが、こんな少年が身内にいたら確実に溺愛していることだろう。物語中盤で権力だけ持ったどうしようもないクズが登場するからなおさら。

人柄もさることながらその実力も最上級。間違いなく人類最高戦力であり、人類(主にヒロインディアネイラ)のためにとあくまで純粋に思って戦うエイジに惚れ惚れしながら視聴していた。エイジ一人のためだけに視聴する価値がこの作品にはある。

2クールあるが、話は綺麗にまとまっており、各話のラストで「え?」となる回もあってなかなか良かった。話が綺麗すぎて少し先の展開がかなり分かりやすかったが。ただ、絶対死んだと思ってた人物が生きてたのにはビックリした記憶がある。胸糞悪くなる展開もあるが、努力した登場人物は必ず報われるので悲劇を見たくない方はご安心を。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 12

64.0 3 人工知能で陰謀なアニメランキング3位
攻殻機動隊ARISE GHOST IN THE SHELL 「border:2 Ghost Whispers」(アニメ映画)

2013年11月30日
★★★★☆ 3.7 (217)
1337人が棚に入れました
自らが育った501機関から独立を果たし軍内部での自由を得た草薙素子。しかし自立を後押しした荒巻の薦めにも関わらず自身の部隊の結成を先送りしていた。そのさなか、何者かによるロジコマへのハッキングが発生。調査のためにロジコマを移送する草薙は武装集団に襲撃される。そこには、「眠らない眼」を持つ元陸軍空挺特科第一のバトー、ネットの情報解析を得意とする元陸軍情報部のイシカワ、特殊工作と電子戦のスキルを持つ同じく元陸軍空挺特科第一のボーマがいた。都市交通網を混乱させてまで執拗に草薙を攻撃する武装集団。対する草薙は陸軍警察の潜入捜査員パズと海兵隊のエース・スナイパーのサイトーをスカウトし反撃に出る。

声優・キャラクター
坂本真綾、塾一久、松田健一郎、檀臣幸、中國卓郎、上田燿司、中井和哉、沢城みゆき、沢木郁也、藤貴子

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

素晴らしい!やりたいことはハッキリしてる、【素子vsバトーvsパズvsイシカワvsボーマvsサイトー】だ!

「戦え、戦わずして、未来を語るな」


攻殻シリーズのエピソード0を独自世界観で描く全4部作の第2話
監督はメカ作画が本業の「竹内敦志」へ交代したことで前作以上にスピーディーな戦闘シーンが持ち味になっています


今回新たに「サイトー」「イシカワ」「ボーマ」の3人が初登場(トグサは出番なし)
サイトーがギャンブル狂だったりと新たに付け加えられた設定が多数あるものの、【結局のところシリーズにおいてこの3人は深く人物像が語られていない】のであまり以前のシリーズの先入観を持って観るのはよろしくない
つまり今作、シリーズファン向けではないのです
しかしながら映画としての魅力は余りあるものがあります


今作ではバトーらの元上官が企てたクーデターに素子と彼女がスカウトしたパズとサイトーが仲間に加わって事件に挑むというもの
よって後の公安9課のメンバーの邂逅、そして彼らの直接対決が描かれるというファンならずとも興奮の展開が待っています


事件のオチこそborder:1から引き続きの“お約束感”が出てきたものの、冲方丁お得意の群像劇風に多数の人物の視点が絡み合うドラマティックなお話作りは特に賞賛したいですね
まだ荒巻の部下となったワケではないですが、軍から独立した素子が独自部隊結成のために奔走する姿が描かれます
荒巻の言葉を借りるなら「ようやく、動き出した」ワケです
一時間足らずの尺の中に詰まる膨大な情報量と見せ場、そして無理の無いテンポ感
昨今のアニメ映画には間延びした作品が多い中でこれだけ切り詰められた今作は大変素晴らしいと思いますね


作画監督はスーパーリアル調の西尾鉄也氏から交代になったものの、息もつかせぬアクションとスーパースローを意識した演出、CGとの調和など前作からさらにパワーアップしておりまして、これだけでも十分な見どころといえます
それに我らが「ロジコマ」も大活躍(笑)


音楽は引き続きコーネリアス、主題歌は若干23歳のシンガーソングライター「青葉市子」とコーネリアスのコラボ
このブレない方向性も相変わらずカッコよすぎる


そして今作のラスト、なぜかシリーズお馴染みの“あの”名セリフが呟かれます
これは恐らく次章以降の素子の人格に影響を与えると思しき伏線のような気がします
次回作は2014年6月・・・ってちょっとまた間隔長過ぎだってばよw











また、「檀臣幸」さんは今作がまさかの遺作となってしまいました;
改めてご冥福をお祈りします

投稿 : 2024/04/13
♥ : 18
ネタバレ

やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

公安9課の芽吹き!!第二弾:直球作品★

■評価
テーマ性    :★★★   3.0
サイバーパンク度:★★★★  4.0
スピード感   :★★★★  4.0
考察度     :★★★☆  3.5
おススメ度   :★★★★☆ 3.8

■ストーリー
陸軍501機関から独立した草薙素子は自身の独立部隊を立ち上げる事を模索する日々を送っていたが、ある日荒巻から公安局のシステムダウンとロジコマへの不正ハッキング事件の捜査を依頼されるが・・・事件の背後に大戦時の戦犯者であるソガ大佐や武装集団、そして政府高官の陰謀の渦に巻き込まれる事になる。果たしてどんな真相が隠されているのか?
そして、草薙は独立部隊を立ち上げる事はできるのか?

■感想
前作と同様に誰にでも受け入れてもらえる作品になっており
個人的には前作のBorder1よりも楽しめる内容でした^^

前作ではサスペンス・ミステリー+ちょいホラー調??の変化球作品でだったが、本作では倍速再生したかの様なスピード感あふれる直球勝負の展開となってます。
また本作は政府高官の政治スキャンダルをベースにアクションを多用する事で、アップルシードを彷彿させる雰囲気と、権力と電脳犯罪に翻弄される犬達(兵士・捜査官)を描く物語は苦々しくもクールな内容です。
Border1のレビューと重複しますが、ストーリーはもっと長く複雑でも個人的には構わないと感じますが、アクションと長文台詞を並行進行させ、強制的に視聴者の脳みそで同時処理させる演出があるので、私は理解するのに一苦労しました。
この弩Sっぷりは相変わらずという所でしょう。(自分だけか…。)
また視聴する方によっては、キャラ設定の大幅な変更に戸惑いを感じるかもしれないが、ある意味でカジュアルな雰囲気のある原作漫画に近い作風にしていると感じます。S.A.Cの根強いファンは少し覚悟を持って視聴した方がよいでしょう。

不満点は今回の攻機ARISEのテーマは『メンバーとの出会い』と『組織の発起』となるが、前者のテーマがちょっと雑すぎると感じます。ストーリーを軽くしている分、仲間との出会いや信頼関係を築く過程をもっとドラマティックに描いて欲しかった。このテーマが崩れると、このシリーズの存在意義が問われる事になるので、今後はテーマを深堀する様な展開に修正していって欲しいと感じます。

しかし、記憶を操るウィルスの謎はまだまだ未解明なので
これからの展開を更に期待します。

尚、念のため本作はスピード感重視であるため、ストーリーの取りこぼしがない様に簡単に話のポイントをまとめておきます。完全なネタバレになるので閲覧にはご注意くださいまし。

■本作の謎とポイント
{netabare}
Q1:ドミネーションって何?
A1:本作で作られた造語の様です。
  意味は社会インフラシステム(国民生活を支える交通・
  電力・上下水道)への大規模ハッキングによって制御を
  奪い取る事を言っている様です。

Q2:パンドラって何?
A2:軍事機密や外交白書??など国家がもつ機密情報を
  たっぷりとつめこんだ記憶媒体の総称の事を言って
  いる様です。

Q3:物語序盤の高速道路での少佐と武装勢力との戦闘で
  少佐は黄色いバイクに乗り換えたが何故?
Q3:ドミネーションによって、少佐のデジタルバイク
  (赤いバイク)が操作不能になったが、偶然にも横を
  走っていたアナログバイク(黄色いバイク)が人の
  マニュアル操作が可能なレトロなバイクであった
  ために乗り換えた様です。

Q4:なぜ少佐はボーマの居場所が分かったの?
A4:どうやらヴィヴィが少佐や荒巻に教えた様です。
  どうやって教えたかはちょっと分かりませんでした。

Q5:本作の事件概要は何だったの?展開早すぎで分かり
  辛かった…。
A5:国防省次官は武器密売とゲリラ虐殺を隠蔽し
  且つ米帝に亡命するために軍事モジュールと
  擬似記憶ウィルスに感染させたソガ大佐や旧78部隊を
  利用して大規模ドミネーションを発生させ、パンドラ
  内部の軍事・機密情報に不正アクセスしようとした
  ・・・というのが事件概要です。
  また国防省次官を裏で操っていたのは、米帝情報部の
  ヴィヴィであり、彼女も何者かの暴露型ウィルスに
  感染することで暴走し、パンドラ内部の情報を全世界
  に暴露しようとしていました。
  米帝の陰謀かは不明ですが・・・棚ぼたでパンドラ内
  の情報を奪取しようと、だんまりを決め込んでいた
  のは確かな様です。(荒巻・少佐談を参考)

  しかし、ヴィヴィを操ったウィルスは何者がどんな
  目的で放ったものなのか?
  この伏線が非常に気になる所です。Boarder1の
  ファイヤースターターと関係してくるのか?
  今後の展開に期待しています。
{/netabare} 
 
ご拝読有り難うございました。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 15
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

アクション多めで1話よりは観やすいですね。

 ARISE見直してみて、2話はバランスよく素直に面白いと感じたので上方修正します。

ただ、ほんとARISEは原作の台詞の引用が妙に目立つのが逆に鼻につくなとは改めて思いましたです。
/////////////////////////////////////////////////////
 話が進むごとにランキングが下がりますけど、普通に面白いと思うんですけどねぇ(汗)
 大雑把に言うと{netabare}国にスケープゴートにされた(とある意味思いこまされた)軍人の復讐の背後に悪さ働こうとする政治家がいて、実はその更に裏には他国のAIを利用した謎の存在が有って {/netabare}戦いは続く~的なプロットな訳ですがそいでは弱いって事なんでしょか?1時間に巧く纏めてる気はするんですが。
事の真相は何?という刷り込まれた嘘の記憶に翻弄される皮肉なこの世界観には有ったアクション物として及第点かなと。
劇場でみる単発の映画として観ると確かに爽快感は無いかもですが、OVAの2話目として観た私的には相応には満足です。
まぁ、私が俯瞰で物語を見るのが苦手なタイプだから不満点が見えないだけかもしれませんね。

 んでも、あえて原作版・押井版は兎も角、神山版にもマッチしない前日譚というものにする意味って有ったの?という冷めた目では観ちゃうんですけど。原作者を軽んじるのがアニメ版攻殻の流儀としても、SACの人気には乗っかった商売で良かったんじゃね?とは思うんですが。

「君且つ僕?僕且つ君??」がフチコマな感じで懐かしいすね。沢城さんとは贅沢なw

投稿 : 2024/04/13
♥ : 11

67.1 4 人工知能で陰謀なアニメランキング4位
ひるね姫 ~知らないワタシの物語~(アニメ映画)

2017年3月18日
★★★★☆ 3.5 (153)
574人が棚に入れました
2020年の東京オリンピックを目前にした岡山が舞台になっている。

声優・キャラクター
高畑充希、満島真之介、古田新太、高木渉、前野朋哉、高橋英樹、江口洋介、釘宮理恵
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

心に魔法を

オリンピックを3日後に控えた東京、
物語は瀬戸内ののどかで美しい街から始まる。
そこで暮らす平凡な女子高生森川ココネ、
自動車修理工場を営む、父親と2人暮らし。

彼女は不思議な夢ばかり見ている。
夢の舞台はハートランド、
機械こそが全ての人を幸せにすると謳う国。
{netabare}彼女は魔法のタブレットを狙う追手から逃げ、
街を襲撃する得体の知れない「オニ」と戦う。
次第に夢と現実のリンクに気づき始める。{/netabare}
彼女の家族に事件が起きたのだ。

神山監督、独自の色を抑えた、
子供たちも楽しめるハートフルな作品です。
その反面、大人には物語への没入が難しいのか、
集中して楽しめるまで、大変苦労しました。

テーマは王道の自分探し、家族の絆でしょう。
記事を拝見すると、世界を救う大きな物語より、
個人の想いに寄り添った小さな物語を目指したそうです。

少女が見る夢のほんとの理由は!?
ポップな映像とスリリングな旅。

一風変わった青春物語、お楽しみ下さい。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 41

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

この夢、現実とつながっとる。夢の先にあったのは、知らない私の物語だった。

「攻殻機動隊」や「東のエデン」を代表作とする神山健治監督による、
2017年公開のアニメ映画。

代表作のイメージとは雰囲気が異なり、
家族をテーマとした温かな物語となっています。

声優には俳優さんの名が多く、
普段アニメを見ない層も意識したのかなーという印象です。

120分ほどの作品です。


● ストーリー
舞台は岡山県倉敷市。

自動車の改造ばかりしている父と二人で暮らしている
女子高生・森川心羽(もりかわ ここね)。

彼女はいつも同じ夢を見る。

機械産業が盛んな国のお姫様であり、
機械に心を与える魔法が使える女の子・エンシェンとなっている自分の夢。


現実のココネと、
エンシェンとして駆け回る夢の中のココネ。

そんな、2つの世界の物語が並行して
ストーリーは進んでいきます。

ココネが眠ると、
夢の世界へ切り替わる仕組み。

最初は現実とファンタジーの2つの色が楽しめて、
おもしろいな~と思って見ていました。

しかし、だんだんこの2つの世界の住み分けが
うまくいっていないように感じられて…。

特に終盤はごちゃごちゃして
何が起こっているのかがわかりにくく、

一番の盛り上がりのはずであるシーンでは
「もういいや。」と飽きてしまいました。

絵はきれいなのですが、
ストーリーは、うーん…。

最初→わくわく
中盤→おもしろくもないけど、つまらなくもないかなー。
終盤→何してるの?

終盤になるにつれて、
私の視聴テンションは下がってしまいました^^;

「家族の絆」という部分に関しては、
確かにいい話だなーとは思いましたが、

後半のぐだぐだ感に対する疲れの方が勝ってしまいました。


● その他感想
≪ 声優 ≫

岡山が舞台ということで、
岡山弁のキャラが多く登場します。

岡山弁、新鮮でよかったです♪

しかし、声優さんは本職の方が少ないためか、
全体的に聞いていて落ち着かなかったです。

その中で、
ココネのぬいぐるみであり、
夢の中では良きパートナーとして活躍するジョイ(cv.釘宮理恵)だけは、
安定感抜群でしたw

やっぱり本職の方は違いますね。


≪ キャラクター ≫

キャラはエンシェンがお気に入り。
おてんば娘全開です。

海賊風衣装の時の
スカートがはためく感じが好きでした♪


≪ 音楽 ≫

【 主題歌「デイ・ドリーム・ビリーバー」/ 森川ココネ(高畑充希) 】

聞くとセブンイレブンが思い浮かぶ。笑
名曲のカバーです。

この曲を聴きながら製作をしていたという、
神山監督の思い入れが強い曲だそうです。

優しい声のカバーで、
お上手でした♪


● まとめ
夢の中での物語。

そんなファンタジーを
メインに据えたかったのかもしれませんが、

肝心の物語の軸は現実世界にあったため、
両者がうまくかみ合わなかったように感じました。

予告を見ると、
とてもおもしろそうだったのだけどなー。

ちなみにこれまで目にしてきた感想では、
「おもしろい!」か「つまらない」の両極端なのですよね。

映画館で見てきた友人は「おもしろかった。」と言っていました。

家族を愛すること、
夢を追いかけること、
夢を信じる事…。

それらを作中で前面に感じることができていたら、
私ももっとこの作品のことが好きになれたかもしれません。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 31

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

お昼寝しない方が良かった、水と油は融合しない

視聴してる時に感じた東のエデンみたいと思って後で調べたら、神山健治監督て東エデンも手掛けてたのね。

作画と言うか逃げてるドキドキ感が東のエデンかも。


ひるねした時にヒロインの妄想?魔法?ファンタジー部分になりますが、正直必要無かった…
ファンタジーの無いシリアスなストーリー部分が良く出来てたと思うだけに、もったいない印象です。

声優はヒロインの森川心羽に高畑充希、心羽の父親に江口洋介と俳優さん多くを起用していますが、気になら無い、そつなくこなして流石一流俳優は違う。

作画も目を見張る物は無いですが、まあ普通。

ファンタジー部分に目をつぶるとドキドキ感もありストーリーは筋が通ってたし良作だったかも、見て損は無いです。


ちなみに舞台は岡山県倉敷市
事情で以前は何度か訪れました、美観地区に鷲羽山ハイランド、天満屋は関係ないかw
一度訪れてもいい所ですよ。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 21

60.8 5 人工知能で陰謀なアニメランキング5位
RErideD-刻越えのデリダ-(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (149)
558人が棚に入れました
「もしも《あの時》に戻れたら......」「《あの時》、こう言っていれば......」。決して戻ることのできない過去に対して、誰もが抱いたことのある後悔の気持ち。けれども、《あの時》に戻れたら、すべてが思い通りになるのだろうか? 理不尽な現実を突き付けられた主人公が、さまざまな人物と出会い、困難を乗り越えながら仲間とともに旅する物語。そのキーワードは、「時間跳躍(タイムライド)」。少女を救うことはできるのか? 世界に迫る悲劇を回避する道はあるのか? 「時間跳躍(タイムライド)」に秘められた真実とは──。

声優・キャラクター
小野賢章、M・A・O、茜屋日海夏、佐々木啓夫、本渡楓、山本和臣、小林ゆう、櫻井孝宏、稲葉実、松田健一郎

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ハリウッド映画的ご都合主義?

オリジナルテレビアニメらしいです。これを書いている時点では第4話まで視聴済みです。

主人公のデリダが開発に関わった戦闘用アンドロイド的な物に関する何らかの陰謀に巻き込まれ、デリダ本人としては意図しない成り行きでコールドスリープして10年後に目覚めてみたらその戦闘用アンドロイドのせいで世界は荒廃していました的なお話です。

まあ、一応SFなんでしょうか。ようわからんけど。

ところで最近(今頃になって)『STAR WARS』シリーズのスピンオフ作品『ハン・ソロ』を観たんですけど、昔はこういったエンタメ大作映画を観ていてもあまり気にならなかったご都合主義的な演出手法が気になって仕方がありませんでした。

スピーダーやミレニアム・ファルコン号が狭い隙間を抜けていく様や主人公サイドが敵の砲撃を神回避する様、アクションシーンでの奇跡的なムーブ、などなど。

お手軽に緊迫感を煽り、それでも最終的には上手くゆくというお決まりの演出手法があるわけですが、本作の演出に感じるのもそれに通ずる感じです。

「いや、そうなる前にもうちょっとどうにかなるやろ」とか「なんでそこで上手いこと助かんねん」とかツッコまずにはいられない。まあフィクションなんて多かれ少なかれそういう面は必ずあるとは思うのですけれども、どうもそれが鼻につく形で前面に出てしまっていて、ストーリーにのめり込めない感じはあります。

たぶんプロット自体が悪いわけではない気がするので「がんばれ監督、がんばれ演出」という感じなのでしょうが、強くお勧めはしない感じの作品です。

とか言いながらまだ観てはいるので、そんなにつまらないわけでもないとは思うのですが。うーん、でもビミョー(笑)。

2018.12.20追記:
全話視聴完了。作画は凄くちゃんと描いているカットとそうでもないカットのクオリティの差みたいなものは目立ちましたが、総じて水準以上でいわゆる「作画崩壊」には至らずといった感じでした。

設定というか素材は悪くなかったと思うのですが、そこに乗っけたストーリーが凡作といった感じであまり他の人に視聴をお勧めする感じではなかったです。

ストーリーの流れで都合の良いアイテムが手に入ったり、適当なタイミングで壊れたりといった感じで緊張感はあまりなかったですね。そして『ナイトライダー』を知っていればしょうがないんですけどグラハムのナイト2000感が拭えなかったです…。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

高ければ高いハードルの方が、くぐりやすい(笑)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
いやいや、ホントにハリウッド映画みたいなストーリー、キャラクター、演出ですね、B級だけどね。

伏線の回収次第では、名作になるか大転けするかどっちかな? って感じの作風。でしたが、結果がどちらだったかといえば、まあ、評価を見ていただければ分かるかと(苦笑)

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
DZを作るより、グラハムを量産した方が戦争に勝てると思いました(笑)

それはさておき、「アニオリ」「過去改編」「SF」という、ストーリーと設定に対して高いものを要求されるジャンルを選択し、高いハードルを自らに課しておきながら、見事にそのハードルをくぐっていきましたね(苦笑)

とりあえず、過去改変によって世界は平行世界線に跳び、そこでデリダ達は幸せに暮らしましたとさ、メデタシメデタシ。って話で良いんですよね?

これは雀犬さんが指摘されていましたが、「1話と12話だけ観ればいい作品」ってのは、確かにそうだよなと思いました。

タイムリープものの面白さは伏線にあるはずです。「そうか、あの場面をこう変えれば良かったんだ」と、視聴者が一本取られる感覚。それが醍醐味なのに、特に中盤は、視聴者が知らないデリダの過去に跳ばれても、ソンナノシランガナの世界です。途中の殺し屋さんの話もとってつけたようですし、ダラダラと緊張感のないアクションシーンを見せられてもね。なに? デリダの身体能力を自慢したかったの?

最終回のように、視聴者が知っている過去に跳ぶのなら、まあ分かるのですが(最終回でデリダが科学者のクセして、自身がタイムライド出来ていたことを「一種の超常現象かと思っていた」という独白には吹いたが、まあ、そのくらい想像力が豊かじゃないと、時間跳躍なんて研究しようと考えられないんだろうw)。

だから本当は、3話くらいまでは過去編(変えるべき対象)をしっかりやり、4話くらいから現在編でも良かったのかなと思います。

とりあえず、デリダがロリコン且つ親友の娘に手を出せる鬼畜だということは分かりました(苦笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}

1話目「目覚めた場所」☆3
{netabare}
人工知能搭載のロボットが実用化された未来が舞台。シナリオが大事になりそうな作品ですね。親子喧嘩のシリアスなシーンで、走り姿がダサいと興醒めですね。暴走したロボット達によって破壊された未来で目を覚まし、タイムトラベルで過去(1話目)に戻って、バグの消去をする話ね。名作になるか、大転けするか(笑)
{/netabare}

2話目「世界に残されたものは」☆2
{netabare}
身体能力高いな(笑) ロボットのわりに、射撃精度が(汗) バグがあることが分かっていて、それがどんなバグなのかも分かっていて、10年もあったなら、ゼロからパッチくらい作れそうなもんだけどね。周りの(プロジェクトメンバー)研究者は揃って無能なのか、主人公達がぶち抜けて優秀なのか。マージュとネイサンの髪の色の違いというか、どう見ても親子に見えないとか、むしろデリダに似てるってのは、なんかの伏線になっているのかな? マージュが実はデリダの母親だったりとか(笑)
{/netabare}

3話目「集まった者たち」☆3
{netabare}
いやいや死神さん、もっと楽に殺せたやん。写真の場所にジャンプするのかな。や、安っぽい(苦笑) ハリウッド的なストーリーながら、アニメだから出来てしまうアクション(ビルから落ちた人間をダイビングキャッチして無傷)が悪い方向に作用して、絶妙にダサくなっていませんか?
{/netabare}

4話目「時間跳躍者」 ☆2
{netabare}
さっさと作ればって、、、核心をw 10年もそのままのシステム? そんなに進化したIAなのに、自動運転はないの? なんか、段々ボロが出てきたな~。いや、パッチファイルでも情報でも自分の能力でも、相手国にでも売れば?
{/netabare}

5話目「棄てきれぬもの」☆2
{netabare}
過去を改変しながら、ストーリーを進めていく。現在・過去回想・過去にタイムリープ・改変された現在と、4つの時間軸を行ったり来たりするので、かなりストーリーがつかみにくい(てか、進行しない)。基本的にシリアスな作品だが、所々で作画アヤシイので、安っぽく感じることも。これはやはり、ネイサンが黒幕かな(笑) 親父は今でも生きていて、マージュと繋がっているとか(笑)
{/netabare}

6話目「探る者、隠す者」☆2
{netabare}
どこでコーヒー作った? ライフライン生きてるの? ラブコメはしなくてもいいかな。大きな過去改変はできないのかな。というか、なぜ主人公は改変後の世界で記憶を維持できるのかの、説明がほしいな。ユーリがキーを拾ってた? ご都合主義。むっちゃ無用心だし、カメラを落としていくとか、敵もバカ?
{/netabare}

7話目「それぞれの、愛」☆2
{netabare}
もう、ヴィドーが主役で良いんじゃ? まあ、この時代なら水陸両用くらい、別に難しくないのでは?
{/netabare}

8話目「時のさだめ」☆1
{netabare}
過去改編に回数制限って、そんな大切な情報を後から、それも、「主人公が苦労して辿り着いた」のではなく、「サクッと教えてもらう」なんて、もうだめだろ、この作品、、、。
{/netabare}

9話目「強い絆」☆1
{netabare}
蛍の作画、ひでぇ(苦笑) だからもう、ヴィドーが主人公で良くない? もうさ、DZ作るより、グラハムを量産した方が戦争に勝てるのでは(笑)? つか、素人のマシンガンに蹂躙される戦争兵器って(呆)
{/netabare}

10話目「手放したもの」☆3
{netabare}
う~ん、作風的には、キャラを深めるよりも、ストーリーを深めていくべきだと思うけど。こんな終盤にきてまで、死神さんの回想とかいる? やるなら中盤じゃない? この回だけを切り取ればなかなか面白かったけど、作品全体の流れの中ではどうだろう? あと2話でどこまでやれるか。なんか、大風呂敷を広げておいて、小さくまとまりそうな気配しかない。
{/netabare}

11話目「静かな場所」☆2
{netabare}
ただのドローンじゃねえか。だから、グラハム強すぎるだろ(笑) んでサクッと死神さんを殺すと。いくら感動風にしても、前話で急に新情報ぶちこんできて、感情移入しろってのは無理っすよ(汗) つか、一人で帰すなや。ここまできたら最後まで付き合うけど、これ、完結するか?
{/netabare}

12話目「総ては在るべき場所へ」☆2
{netabare}
まあ、少しは納得の最終回。科学者のクセして、「一種の超常現象かと思っていた」という独白には吹いたが、まあ、そのくらい想像力が豊かじゃないと、時間跳躍なんて研究しようと考えられないんだろうな。とりあえず、デリダがロリコン且つ親友の娘に手を出せる鬼畜だということは分かった(苦笑)
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 33
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

駄作に情けはかけない。それが俺のレギュレーションだ。

【概要】
 2018年秋放送のオリジナルアニメ。安倍吉俊さんがキャラクターデザインのオリジナル作品ということで期待していたんですけどね。公式サイトの監督のインタビュー記事によると

"「時間もの」でありながら理詰めの難解な話ではなく
 幅広い層が気持ちよく見れるジュブナルSF"

を志向して制作しているとのこと。しかし最終話まで見終えた今、気持ちよく見れるジュブナイルSFとは一体なんだったのか…とやるせない気持ちになる。蓋を開けてみれば、安い話に安い絵に安い演出。三拍子、ではなく三重苦揃った駄目駄目なアニメでした。

 あのコメントは「シュタゲ的なものを作ろうとはしたんだけど失敗しちゃった。頭を空っぽにして、ガバガバな設定、都合の良すぎる展開も大目に見てね。テヘペロ。」ということだったのかな。

(ドンッ!)

情けない。テヘペロが許されるのは美少女キャラだけなんだよ!
おしおきタイムっす!!

以下、各話感想
{netabare}
■第1話
 近未来が舞台のSF。主人公デリダはディジー(以下DZ)というペッパー君にクリソツなロボットの開発者。DZに重大なバグがあることに気づいた彼は修正パッチを導入しようとするが、このバグはDZを戦闘兵器として売り捌くために仕組まれたものであり、デリダは命を狙われる事態になる。

 ヒットマンの襲撃を受けたデリダは「普通その高さから落ちたら死ぬだろ」という崖から落とされるがスリ傷で済む。えらい丈夫な男だな。辛うじて逃げのびたデリダが森を彷徨っているとなぜか落とし穴が空いている。うっかり落とし穴にはまったデリダはダクト的なものを伝って地下に降りていく。なんか楽しそうだなおい。

 たどり着いた怪しげな地下施設。ここでデリダは驚くべき行動に出る。すたすたと謎の装置に向かい、「寝っ転がるには手頃だな」という感じで仰向けに倒れこむのだが、装置が作動し始めると「やめろーーー!」と絶叫する。なんと冷凍睡眠装置だったのだ!!自分から入っておきながら何で焦っているのかさっぱり分からないが、とにかく、ここで彼は10年の眠りに入る。きっとストーリー上必要だったのだろう。

 この落下にはじまりコールドスリープに入るまでの一連のスムーズすぎる流れは「ピタゴラスリープ」と称されるRErideD屈指の迷場面である。相当笑えるので一見の価値あり。

■第2話
 目覚めたデリダが目にしたのは暴走したDZによる戦争で荒廃した世界だった!
 
 第2話の見所は、10年の眠りから覚めたばかりとは思えないデリダの俊敏な身のこなしである。恐怖の兵器と化したDZの攻撃を華麗にかわし、物凄いスピードで壁をよじ登るまるでゴキブリのような動きは視聴者を唖然とさせる。これもRErideD迷場面のひとつ。

 このアニメはとにかく演出が悪い。キャラクターは死と隣り合わせで全編通してシリアスなモードなのに、大事な場面でギャグにしか見えないような演出を繰り返す。大陸の作画班はこれがどんなストーリーのアニメなのか知っていたのか怪しいものだ。もしかすると本当にギャグアニメだと思っていたのかもしれない。

 さて、危ない所を助けるのがヴィドーというオッサンである。この元警官のオッサンは強面だけどとてもいい人。そしてデリダ被害者の会の代表でもある。さらに娘のマユカ(通称メット幼女)も加入する。この幼女のせいで切れなくなった方も多かろう。まったく罪な子だ。

■第3話
 第3話の見所はなんといっても迫力<<零点>>のアクションシーンだろう。頭のネジが数本外れてそうな殺し屋・ドナ姉さんの襲撃を受けるがここでも緊張感はほとんどない。ドナと交戦していたはずのヴィドーが何事もなかったように車に乗り込むあっさり感が実にシュール。ドデカイライフルを車に目掛けて打ち込むドナ。最初からそれを使え!当然車は無傷。

 このままでは「白い死神」と恐れられる殺し屋の名折れだと感じたか、上空から追跡し狙撃を試みる。もちろん弾は全て当たらない。ヴィドーの愛車グラハムはAIを搭載しているのだが左右にほぼ平行移動して器用に回避する動きは視聴者の笑いを誘う。

 その後、デリダたちを狙う別の勢力の手によって建物を爆破されるが、ユーリィはなぜか無傷で、なぜか窓から落ちそうになっている。腕の力の限界が来たところで滑り込んでユーリィをキャッチするデリダ。このシーンのわざとらしさは異常。

■第4話
 第4話は安倍さんが脚本担当なのだが・・・彼のシナリオ担当回はやたらにシリアスである。しかしシュールでフフッと変な笑いがこみ上げてくるのが持ち味の本作ではハズレ回と言わざるをえない。

 見所はデリダのロックマンを連想させる高速スライディング(通称デリダッシュ)と、かなりの高さの高速道路から飛び降りて下の車(グラハム)に華麗な着地を決めるシーンだろう。このアニメのアクションは相変わらず面白いぜ。どうも主人公補正により重力の影響を無視できるらしい。それにしてもデリダの身体能力の高さにはびびる。実はコールドスリープ中にサイボーグ化されていたのだ!というオチでも驚かない。

■第5話
 さて第4話の後編からタイムライドという能力で主人公が過去に戻れるようになり、いよいよ「時間もの」らしくなる。ただこのタイムライドに関する理論的な説明はなく、かなり雑な印象を受ける。

 そんでもって毎回主人公が頭を抱えて「うおーうおー」と唸りながら回想シーンに突入するもんだから、傍から見るとかなり痛々しい光景である。「ハーブか何かやっておられる?」と突っ込みたくなる。

 このアニメの数ある欠点の一つとして主人公デリダの魅力のなさが挙げられる。いちおう技術者のはずなのだが、ほとんど活躍しない。この回もコンピューターの操作をするのはデリダではなくユーリィで、なぜかオペレーションを造作もなくこなす有能ぶりを発揮する。一方のデリダは頭を抱えこんで脳内トリップしている。なんなんだこの主人公は。

■第6話
 前回、そして今回とデリダが過去に飛びまくるのだけど、「ああ、この場面は!」とペラペラ語り始めても視聴者からすると「知らねーよ、こんな場面」としか言いようがない。ぽかーんと画面を見つめている時間が多い。時間ものとしてこれは致命的な欠陥に思える。

主人公は相変わらず頭を抱えて唸ってるけど、頭を抱えたくなるのはこっちだよと言いたい。

■第7話、第8話
 すまん。見たはずなんだけど全く記憶にない。

■第9話
 シリアスを笑いに変える、デリダ演出の真骨頂といえるネ申回である。ここまで無一文の癖にいつも態度だけはでかいカス主人公に「ツケといてくれ!」と戦闘要員としてタダ働きさせられた挙句負傷したヴィドーさん。今回も暴走したDZの群れを相手に手負いの身で奮闘するのだが、やがてDZに取り囲まれて絶体絶命のピンチを迎える!

 …のだが、DZは突っ立っているだけでまるで攻撃してこない。おいおいDZのせいで世界が大ピンチなのじゃないのか!そしてただの技術者のはずのデリダが銃を手に持ち、「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」と絶叫しながら銃を乱射するとDZはあっさりと倒れていく。も、もうどこから突っ込めばいいのか分からない。

 ( •̀∀•́ )

 そして最高のドヤ顔を決めるデリダ。見ている方は最高にイラっとするぜ!

■第10話
 突然始まるAIと人間の危険な実験。なんというシリアルエクスペリメンツッ!この回のAパート安倍さん脚本なのだが、本当はこんなしょぼくれた時間ものSFではなくSerial Experiments Lainの続編をやりたかったのだろうか…この話は単体で見るとかなり面白い。ただ、RErideD全体で見ると相当浮いている。お話のバラバラ感は今更なのだけど。

■第11話
 最終決戦。かつてない数のDZが主人公たちを包囲する!!しかし車で轢く引くだけで対応できるので全く問題はない。「DZの未来型だよ。これぞ究極の兵器!」とラスボスが豪語する最終兵器も絶対に弾が当たらない親切設計は変わらず。DZとは一体何だったのか。

 最後はAIグラハムが覚醒し、なぜか空を飛び敵の戦闘機に突っ込んで自爆するという攻殻機動隊S.A.C・・・いやドラえもん「のび太の海底鬼岩城」のパクリ・・・いやいやオマージュで決着がつく。何とグラハムはバギーだったのだ!

 この後、「白い死神」と恐れられた殺し屋ドナさんが登場するものの、自我崩壊により退場。ドナさん尺稼ぎお疲れ様でした!ドナドナドナドナ~

■第12話
 なぜか全裸でコールドスリープ装置に横たわるマージュ。デリダは服を着たままだったんだが、「これが本当の全裸待機!」というネタなのだろうか。

 そして怒涛のネタバレラッシュ開始。最終回にして「おいそれ今日初めて聞いたぞ」という設定もあるが、これはジュブナイルSFなのだから気にしてはいけない。

 まぁそれなりに筋は通っているのだけど、沸々と感じるのは――もしかしてこのアニメ、第1話と第12話だけを見れば良い作品だったのではなかろうか。実際ヒロインの出番ほとんどなかったし…

 悟りを開いたかのように人生訓を語り始めるデリダとマージュ。無理矢理いい話に持って行くスタッフ。ツケは結局踏み倒されるヴィドー。全ロリコンの夢を叶えるデリダ。そしてユーリは滑り台へと向かう。またしても敗北するメガネっ子に全俺が泣いた。

 まぁ、最後に良かった点を挙げると女の子の作画は崩れなかったことだね。うん。そこには揺るぎない意志を感じたよ。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 32

73.4 6 人工知能で陰謀なアニメランキング6位
PLUTO(Webアニメ)

2023年10月26日
★★★★☆ 4.0 (44)
182人が棚に入れました
憎しみの連鎖は、断ち切れるのか。 人間とロボットが<共生>する時代。 強大なロボットが次々に破壊される事件が起きる。調査を担当したユーロポールの刑事ロボット・ゲジヒトは犯人の標的が大量破壊兵器となりうる、自分を含めた<7人の世界最高水準のロボット>だと確信する。 時を同じくしてロボット法に関わる要人が次々と犠牲となる殺人事件が発生。<ロボットは人間を傷つけることはできない>にも関わらず、殺人現場には人間の痕跡が全く残っていなかった。2つの事件の謎を追うゲジヒトは、標的の1人であり、世界最高の人工知能を持つロボット・アトムのもとを訪れる。 「君を見ていると、人間かロボットか識別システムが誤作動を起こしそうになる。」 まるで本物の人間のように感情を表現するアトムと出会い、ゲジヒトにも変化が起きていく。 そして事件を追う2人は世界を破滅へと導く史上最悪の<憎しみの存在>にたどり着くのだった―――。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ストーリーと作画は抜群に良いが、私には浅く感じる作品です。

 原作既読です。若干のセリフ回しの他はほぼ原作の再現と言っていい作品でした。

 浦沢直樹氏の作品ということでとてつもない完成度の本作を、これまた丁寧にアニメ化したなあという印象です。映像と演出でかなりの水準のアニメに仕上げたと思います。ただ、先に言っておくと途中で集中力は切れました。それは原作既読だからというより、やっぱり奥行がない作品だなあと思うからです。

 さて、鉄腕アトムの「史上最大のロボット」を膨らませ、湾岸戦争におけるパパブッシュのイランの核兵器開発の言いがかりをメインプロットにして再構成したような話です。
 私は原作を読み終えたときからの疑問があります。何か「作者が語りたいテーマ」が見いだせるか?です。

 経験の蓄積によるAIの感情の獲得、完璧なAI問題、ロボットの社会学的なシミュレーション、環境そういうものが散りばめられていますが、さて、どこまで本気で深掘りしていたか?ということです。
 何かそういう世の中にある既存のテーマを拾ってきて、ストーリーやエピソードのギミックにしただけではないか?と思ってしまいます。

 浦沢直樹氏は、相変わらず非常にうまいストーリーテラーであるとは思います。が、特に本作ですが「これってニュースとか過去作品のパーツを拾って来て、奥行きがあるように見せてるだけじゃん」って、思ってしまいます。作家性が感じられないというのでしょうか?
 何かを主張せざるを得ない熱さが生み出す歪さや不自然さが全く感じられません。まあ、それだけ完成度が高いということではありますが。また、完成度が高すぎなのが、かえって面白みを損なっています。先読みできるわけではないですが、展開してほしいように展開するといえばいいでしょうか?思考的な意外性はあるのですが、感情的な意外性がないという感じです。

「羊たちの沈黙」のハンニバルレクターに宮崎駿的なロボット造形、そして「AKIRA」的な地下牢獄のブラウ1589が象徴的ですが、正直、目新しさが全くない既存作品の話の集合体のような作品ではあります。

 ウランの感情についての機能について、AI、人間、人類…そういったものの深掘りとか定義問題に寄与できたでしょうか?
 お茶の水博士がアイボみたいなロボットを修理する場面も、ニュースでアイボのメンテナンスが終了するときに報道された内容がそのまま使われている感じです。
 奥さんの「あの人の記憶」という言葉を弄んで、悲しみを演出しているだけに見えます。記憶問題は需要なファクターであっても、じゃあ記憶ってアイデンティティにとってどういう意味なの?というテーマに結びついて行きません。
 子どもを世話する徴兵を拒否したロボットが平和を望めば、そりゃあいい話にはなるでしょう。じゃあ、そのロボットの平和思想はどこから来ているんでしょう?彼の背景は?

 7体のロボットについては、1つ1つのロボットに人間味を出すためのエピソードの集合体です。ゲジヒトとアトムは別格ですけど、じゃあ、ゲジヒトのロボットとしての使命、感情、人間性、記憶、悲しみ…そういったものはエピソードとしては優れていても、深さを感じません。深さとは言い換えれば新しい視点と考え方で、それがないと言う意味です。要素はいろんな作品の真似なのはいいんです。視点=作家の感性や個性が生み出した物事を考えるきっかけや道筋が感じられないということです。
 ロボットの人間性という意味はなんとなく乗っていた気もしますが、しかし、あれだけ注目しておいて記憶の内容がそのエピソード?と思ってしまいます。

 鉄腕アトムそのものに「勧善懲悪」に対する手塚治虫氏の疑問や、強さとは何か?ロボットがいる未来とは?のようなテーマがあるので、そういう蓄積がある人はかえって深読みしてしまうのでは?と思います。まあ、そこを上手く拾って話にはしている気もしますが、しかし、本作におけるアトムはかえっていい子ちゃんになってしまっています。
(反陽子爆弾はワンダー3のオマージュでしょうね。やっていることは…うーん1978年のスーパーマン?カリフォルニアの断層に核ミサイルを撃ち込む)

 実は、本作「見終った」にしていますが、途中流し見しています。それはやはりアニメの出来としては上質でも、内容が薄いからです。最近の類似作では「AIの遺電子」の方が深みを感じました。

 いろんな蓄積を持っている人が、自分の思想を投影しやすい構造なのでしょう。本作は過去作やニュースからパーツを拾ってつなぎ合わせているし、ストーリーの幹も鉄腕アトムという名作と現実の事件に取材しているので、そこに付随する問題を勝手に解釈するような構造だから一見深い様に見えるし、ある意味それを深みというのもいいかもしれません。が、私の考え方では、それは視聴者・読者に丸投げしているだけで新しい視点を与えてくれるものではないので浅さと判断しています。


追記 ネタバレになるので隠しておきますが…憎しみについてです。

{netabare} この作品、経験値の蓄積によって感情が芽生え、人間性を獲得して行くような出だしがあります。ただ、記憶はいじれるみたいな話がでます。悲しみという喪失の感情をロボットが持つことが描かれます。
 ロボットはどんなに蓄積をしても、一つの方向性がないと決して人間にはなれない、という話があります。それが「憎しみ」です。人間性を獲得すると「嘘」それも「優しい嘘」がつけることが明示されます。

 この様にまとめると「憎しみを乗り越えると人間性が獲得される」そういう「テーマ」なのかなあ、と思えます。ですけど、この人間性の獲得のところで、それぞれの要素、経験と記憶、憎しみや悲しみ、そういったものが深掘りされないで、ただそういう話だと提示されているだけです。

 憎しみがなぜ人間性に必要なのか?肝心のそこが私には理解できませんでした。ゲジヒトの子供を持つ喜びと喪失という誕生と愛情そして別れならまだ理解できなくはないですけど、それにしたって表面をなぞっているだけです。

 なので、ストーリーのフレームはよくできている。それっぽい話です。でも、憎しみとは何かが描かれたでしょうか?悲しみについても喪失のエピソードはいっぱいありますが、それで何を表現していたのか?

 そもそもロボットの人間性の獲得は、進化なのでしょうか?よくわかりませんでした。{/netabare}

 もし、この点で何か納得できる気付きがあれば、評価が変わる可能性はあります。アニメそのものの出来は素晴らしいと思いますので。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 10

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

漫画を「越えられない」

ボクがアニメ会社にいた数年前から作るという企画は聞いていましたが、正直期待はずれな出来だと思います。

原作を「そのまま」アニメ化しただけで、アニメーションとしての出来が凡庸なんですね。盛り上がらないまま最終回まで見ました。

というよりも、強豪のアニメが多いからかもしれませんが、演出がちょっと古くさいと思いますし、なにより今の時代には派手な演出が多いアニメがたくさんあるので見劣りしてしまいます。

かと言って、構成になにか特出した驚きを入れているわけでもないので、浦沢直樹さんの漫画は非常に面白いと思いますが、このような評価になります。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 10

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

浦沢直樹って…問題。陰気で暗ければ立派ってのは錯覚だから!by高橋ヨシキさん。

 元々は、軟派なくらいな「ヤワラ」や「パイナップルアーミー」や「マスターキートン」などの職人的な作品で成功していた浦沢さんだが、エヴァ以降の0年代の暗くて謎めかしい雰囲気が流行ってた頃に産まれた「MONSTER」からだいぶ作風が変わって作家!みたいになっちゃったのがやはり良くなかった…というのを改めて認識しました。


 流石に作画は力が入っていて、声優陣もなかなか揃っている(皆口裕子さんがちょい役なのは謎)。Netflixで意欲的な作品が出るのは良いことだけど、正直今回もブレイクスルーにはならず…(「サイバーパンク ランナーズエッジ」は割りとえがったが)。


 やたらサイコスリラーみたいにして謎めかして引っ張った割には…というのが「MONSTER」以降の常套になってしまって、苦労して殻を割ったわりには実は小さいしあんま美味くない…。自分のオリジナルならまだ良いけど、いちお人の作品のリメイクまでそれだとねぇ…。企画ありきでスタートしちゃった感が。それしかないんか!ってなっちゃいますし。これなら「パイナップルアーミー」のアニメ化のが見たい。


 各ロボットの話の割りとベタな人情噺というかシンプルな良い話で、それならまだ良かったんだけで引っ張りと回り道が過ぎる…。アメリカの中東に対する問題とかも時代の要素として入れて見ました…くらいであんまり深掘りされず…。それこそこういう救いのない話を安易な解決におとさないで描いてた旧作たちの方が良かった。浦沢さんも「ビリーバット」がすべってからだいぶヒットがないし、流石に時代が変わった事を認めて頂きたい。元々作画担当の方だったんだし、また職人として良い仕事する浦沢直樹が見たい。それにしても、ヨシキさんは良いこと言う。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 8
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