初恋で泣けるなおすすめアニメランキング 8

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの初恋で泣けるな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年03月29日の時点で一番の初恋で泣けるなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.9 1 初恋で泣けるなアニメランキング1位
秒速5センチメートル(アニメ映画)

2007年3月3日
★★★★☆ 3.9 (3985)
18423人が棚に入れました
東京の小学生・遠野貴樹と篠原明里はお互いに対する「他人には分らない特別な想い」を抱えていた。しかし小学校卒業と同時に明里は栃木へ転校してしまい、それきり会うことが無くなってしまう。貴樹が中学に入学して半年が経過した夏のある日、栃木の明里から手紙が届く。それをきっかけに、文通を重ねるようになる2人。しかしその年の冬に、今度は貴樹が鹿児島へ転校することが決まった。鹿児島と栃木では絶望的に遠い。「もう二度と会えなくなるかもしれない…」そう思った貴樹は、明里に会いに行く決意をする。

声優・キャラクター
水橋研二、近藤好美、尾上綾華、花村怜美

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

綺麗です!芸術作品ですけど!?

私この作品勘違いしてました…短編三部作をショートストーリー3本と…q(T▽Tq)
それに途中気付いて、最初から見直しました(/ω\) ハジカシー
こんな間違えする人はいないと思いますが、主人公の少年・青年・社会人の頃の儚く切ない恋物語です♪
 
正直な感想ですが、あまりにも人に薦め辛い作品だなぁと思っちゃいました(A゚∇゚)ハテッ?
カテゴリー的にはアニメと言うよりも、芸術品っていう『作品』なのです。
観る人の聴覚・視覚を巧みな手法や演出や音響技術で、なんだか懐かしいような、身近でリアルな感覚にさせてくれましたのです♪
演出に所々サブリミナル効果が隠されているのです。鈍感な私には、一箇所しか見つけられませんでした♪
2度目の視聴の時にでも探してみてもらうと良いかも知れませんよ♪
もう一度いいますw芸術作品ですw耳を澄まして、音を感じ、リアルな映像でリアルと錯覚して、山崎まさよしの挿入歌で泣く!?ここが一番の泣き所かなぁw
 
ここまで色々書いてきたのですが…(*_ _)人ゴメンナサイ…物語が肌に合わず好きになれませんでした♪
一番盛り上がったのが青年時代で、その後は誰にも何も残らずに終わった感じです。
切ない系が好きな人には良いかもですね♪
 
ということなので♪何を期待するかで、評価が分かれる作品だと思います。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 62
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なぜこんな終わり方をする・・・

この映画は三話構成の映画です。

貴方がまだこの映画を見ておられないのであれば、
そしてあなたが、映画で感動や愛情や喜びを得ることを期待されているのであれば、
三話目は見ないことを強くお勧めします。
そうすれば、見終わった後、夢を膨らませ、幸せな気分に浸ることができます。

絵はこの上なく美しく、音楽も大変すばらしい。
第二話までであれば、自信をもって多くの人に推薦できます。

第一話では、主人公の男の子や相手役の女の子の心に大いに共感しました。
二人とも純粋で、一生懸命で、相手のことを思いやっており、
とてもすがすがしく感じました。

第二話は、男の子に片思いをしている女の子の話です。
男の子は第一話に出てきた子です。
片思いの女の子がとてもけなげで、ちょっぴり切ないです。
男の子には好きな人がいるので、決して振り向いてはくれません。
男の子は、第一話に出てきた女の子のことをすごく大切にしています。
第二話を見終わった後、これから先の展開が楽しみになってきました。


映画とは、観客に感動や喜び、楽しさ、夢を与えてくれるものだと私は思っています。
疲れたときや落ち込んだ時には、映画から元気を与えてもらえます。
(他の理由で映画を見られる方、ごめんなさい)

自分勝手な主張で申し訳ありませんが、
監督さんには、元気を失くしたり生きる気力を失くすような映画を創っていただかないよう、お願いします。
{netabare}
2019/2/24追記
実は、第三話は、私自身も思い当たることがあるのでつらいです。

都会でコンピューター関係の仕事をするということは(他の仕事も大差ないと思いますが…)
自由な時間があまりなく、仕事以外は寝ているか食べているかが殆どです。
寝ているときも、夢の中でプログラム解析をついついしてしまいます。
そして障害の箇所に気づくと、汗びっしょりで急に目覚めます。

だから私的なことを考える余裕があまりありません。
ついつい身内に冷たくなります。
そして、少しずつ疎遠になる。

そんな現実があるにせよ、
私は空元気でも見せかけでもいいので、笑っていたい。
そうすることで相手の人が安心してくれるのなら、それが良いと思っています。
{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 90

. さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

貴樹様。女の手は一度握ったら、決して離してはダメなのでございます。

桜の花びらの落ちる速度は秒速5センチメートルだそうでございます。桜の花びらがヒラヒラと落ちるがごとく、この作品はワタクシの胸の中をヒラヒラと舞って掻き乱し、そして深い余韻と共に胸の奥底に積もっていきました。とても印象に残る、素敵な作品でございました。

お話は桜花抄(おうかしょう)、コスモナウト、秒速5センチメートルの3話構成となっております。それぞれが小学生時代~中学生時代、高校時代、そして社会人と3つの時代のエピソードを書いたものでございます。各話20~30分程度と短いお話となっておりますが、可能な限り続けて鑑賞されることをお勧めいたします。そうする事で、主人公の遠野貴樹様の胸中をより深く伺い知ることが出来るかと存じます。

ご覧になった皆様が口を揃えておっしゃいますが、ともかく作画が綺麗でございます。綺麗・・・いいえ。そんな一言で表現出来ない、別次元の感覚でございます。作画だけで物語を語ることが出来る。それ程までに素晴らしい出来であるとワタクシは感じました。必見でございます。

小学生時代~中学生時代のエピソードで有る桜花抄。こちらで篠原 明里様役を担当されている近藤 好美様の演技がともかく素晴らしかった。余り有名な方では無い様でございますが、切ない女心をせつせつと語るその口調。言葉に込められた思い・感情。一言一言が胸に刺さる様でございました。

本作は台詞の無い”間”の使い方が絶妙でございました。降りしきる雪の中で見つめ合う2人、夕暮れの道を並んで歩く2人、草原の中で佇む主人公etc・・・。台詞はなく、ただ風の音、虫の声だけが流れる・・・。
ナレーション等はございませんが、作品に感情移入すればする程、その”間”は自然と言葉を発して参ります。”声”では無いけれど、心に直接語りかけて来るかの様でございます。そして受け取る方によって、その言葉の内容は異なる物になるのでございましょう。

最終話の終わり方が説明不足と言う意見も耳にいたします。しかしでございます。ワタクシは言葉の無い、この”間”が全てを語ってくれていると思うのでございます。そしてその事が、あえて観る側で独自の物語を作ることを許してくれていると思うのでございます。それは中学生時代の初恋に重ねるのかも知れません。高校時代の片思い? それとも今愛しているあの人の事でございましょうか?
貴方にとって、この”間”はどんな言葉を語りかけてくれるのでしょうか? どんな物語を紡いでくれるのでしょうか?
本作では手紙、メールと言った手段がとても上手く使われており、印象的でございました。
最後に作中で登場いたします遠野貴樹様、澄田 花苗様のお二人にお手紙を書いてみたいと存じます。


前略 澄田 花苗様
結果的に貴方様の恋は叶いませんでしたが、その恋はとても美しい思い出を残してくれましたね。とても純粋で一途な恋。かけがえのない思い出。羨ましいぐらいに素敵な財産です。貴方様のその魅力に、いつか惹かれる男性が現れます。美しい思い出を持つ貴方は美しい。どうかご自分に自信を持って、明日を前向きに進んで下さい。心より応援いたします。
草々


拝啓 遠野 貴樹様
貴方様のその一途な思い、深く深くワタクシの胸に突き刺さりました。でもね、貴樹様。貴方様がそこまで愛した女性・・・。どんな事が有っても、その手を離すべきでは無かったとワタクシは思うのですよ。距離が何ですか?時間が何ですか?そんな物は本当に障壁ですか? 貴方の愛が本物ならば、どんな障壁であっても乗り越えて欲しかった。
貴樹様。女の手は一度握ったら、決して離してはダメなのでございますヨ。ワタクシからのささやかなアドバイスでございます。
敬具

投稿 : 2024/03/23
♥ : 53

88.7 2 初恋で泣けるなアニメランキング2位
聲の形(アニメ映画)

2016年9月17日
★★★★★ 4.1 (1495)
7389人が棚に入れました
聲の形」は、聴覚の障害を持つ少女・西宮硝子と、彼女へのいじめに加担していた過去を持つ少年・石田将也の物語で、2人の衝突や再会を通して、孤独や絶望、愛などが描かれている。

声優・キャラクター
入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依、潘めぐみ、豊永利行、松岡茉優
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

障がい、いじめ、生と死、そして母の愛

原作未読。
劇場でも視聴しましたが、いろいろと考えさせられることの多い作品だったため、繰り返し視聴してからレビューしたいと思い、BD購入後のこのタイミングでレビューします。

【初めに】
この作品は多くの方に見て欲しい作品です。
高校生の恋愛物語なんかじゃありません。
障がい、いじめ、生と死、母の愛・・・。重いテーマを次々と投げかけてくる作品です。
そして、見終わった後、色々と考えさせられる作品です。

様々な思いの中で、少しずつ成長していく石田将也、西宮硝子、西宮結絃、そして植野直花が見どころです。

【物語】
これだけ重いテーマをよくも2時間の枠に収めたな!と感心するくらい良くできていると思います。
時間の都合上、少々強引な展開もありましたが、それをマイナス要素とするのは酷でしょう。

【作画】
京アニですからね、全く問題無いでしょう!(笑)
特に花火のシーンは鳥肌ものでした。

【声優】
なんといっても早見沙織さんでしょう。
硝子が言葉を発する度に鳥肌が立つほどの怪演。
{netabare}小学生のころ、将也と取っ組み合いの喧嘩をした硝子が発した言葉が、最初に劇場で視聴した時には理解できませんでした。
BDで繰り返し視聴をして、『頑張って!』と聞こえた時には感動しました。{/netabare}

将也の少年時代を演じた松岡茉優さんに賛否があるようですが、私はとても良かったと思いました。

【音楽】
THE WHOの「MY GENERATION」は良かった。
aikoの主題歌は好みが分かれるかも・・・。

【キャラ】
「植野直花」
一見、理に適っているようなことを言ってはいるが、実は一番自分勝手・・・に見えるキャラ。
高校生になった硝子の立場から見れば一番の敵キャラだし、『嫌い』って人が多いだろうな?
実は私もそうだったし・・・。
それだけに、最後の{netabare}手話{/netabare}には感動した。
良かった。ちゃんと成長してるじゃん!

「将也の母」
私の印象は、子供には甘いけど、責任感の強い母親。
{netabare}硝子いじめの謝罪の際、片耳から流血しながら、声も荒げずに「明日からいい子にするんだよ、ね」は衝撃的だった。
硝子の母と植野の喧嘩を止めたシーンも良かった。{/netabare}

「硝子の母」
私の印象は、子供に厳しく、だけど誰よりも子供を愛する母親。
{netabare}重度の聴覚障害のある硝子を普通学級に通わせるとか、小学生には酷なんじゃないかと思った。
しかし、硝子は聴覚に障害があるだけで、知能に障害がある訳ではない。
愛娘の将来の事を考え抜いて出した、苦渋の決断だったんだと思った。

それは、後半のシーンからもうかがえる。
高校生になった将也が硝子を一緒にいるところを見かけると問答用無用にビンタ。
そして、硝子を責める植野にも問答用無用にビンタ。
愛娘を守るためには手段を選ばずに全力で立ち向かっていく母親の姿だと思った。{/netabare}

【最後に】
極力ネタバレ無しでと思っていたんですけど、結局ネタバレだらけになってしまいました。スミマセン。
ネタバレついでに、最後に少しだけ付け加えたいと思います。

{netabare}この作品を視聴して、本当に色々なことを考えさせられました。

【障がいを持つ人とどう接するのが正解なのか?】
本作の硝子のように聴覚障害を持つ人との接し方。
将也や佐原のように手話を覚える?
  それができれば一番いいんだろうけど・・・。
  現実には、手話を知らない人が多いんじゃないかな?
  もちろん私もその一人。
「大きな声でゆっくり話せば分かるんだから」と言った植野。
  これも決して間違いではないと思っている自分がいる。

大事なことは相手の立場に立つことだと思う。
ただ、優しく接すればいいというわけでもないのだと思う。

【これって「いじめ」ですか?】
いじめがダメなんてことは、誰しも理解していることだと思う。
だけど、どうだろう?
『私の職場(学校)ではいじめなんてありません!」
そう断言できる人は少なくないと思う。だけど、
『誰かを無視したり、悪口言ったりとかありません!』 
そう断言できる人がどれだけいるだろう?
悪口・陰口くらいなら、恐らく多くの人が身に覚えがあるのでは?
『悪口・陰口くらい誰でもやってるよね?このくらいなら”いじめ”じゃないよ』

それではなぜ、佐原は不登校になったのだろう?

【母親の愛ってすごい】
将也の母、硝子の母。
タイプは全く違うけど、子供に対する愛情と責任感の強さは計り知れない。
謝罪のためにピアスを引きちぎった将也の母親。
同じく謝罪のために、公衆の面前で土下座をした硝子の母親。
どちらも本当に立派だと思った。

そして、何より、自分の身の回りの人に同じようなことをさせてはならないと思った。{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 140

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

誰かが感動にむせび泣く涙は冷や汗になって流れ落ちる

聲の形を観るにあたって視点をどこに持っていき多数派が経験しない境遇を掴むかが難しいと思われるのですが、
自身に置き換えるとそれは“コンプレックス”。生きていれば誰にだって“当たり前”にあるものだと思います。
身体的特徴・肉親との関係・性への恐怖心・嗜好・学歴・人種・生まれ・性別、イジメや差別の行く末も然りです。

肉親や他人が“毎日自分のコンプレックスについて熱く口論している”そんな世界を想像してください。
目立つアナタは学校や会社、道行く人々から向けられる奇異の目、励ましや憐憫の言葉に晒されるでしょう。

「西宮は優しいからああしているわけでも、強いから、弱いから、といったわけでもないんです。
彼女は、彼女なりにたくさん考えた結果、ああするしかない、というだけなんだと思います。」

作者がインタビューでこう答えたそうです。これが彼女の当たり前だったのでしょうか。

実際にいろんなハンディキャップを抱える人達や高齢者を介助する人達がいる現場において人間を起こす方法や、
車いすの押し方、様々な器具の用途や正しい使い方など、最低限の知識を身につけるより最優先事項があります。
介護・介助において、まず彼らが学ぶことは相手を「お客様」では無く「利用者」と呼び、客として扱わない事。
他人に体を預ける利用者を不安にさせず寄り添いながら安心感を与えてコミュニケーションを取らなければならず、
マニュアル通りではなく個人個人に対し状況や状態を鑑みて、人としての尊厳を蔑ろにするような態度や行動を
取らないことが大前提であり小児科医や助産婦など、職業柄心構えを身につける方々も同じ雰囲気があります。

当たり前だと思うかもしれませんが、その当たり前が世間に浸透していないのは本作に対して議論が行われたり
特筆すべき事項だと取り上げ、感動できる作品と持ち上げられる現状を考えれば一目瞭然ではないかと思います。


難しい題材に焦点を当て一流の演出と人の心を揺さぶる手法を用いた映像作品は洗練され美しく彩られました。

“本作自体がコンプレックスになる”映画として。

気弱な少年がスパイダーマンに憧れるように、盲目の侠客がバッサバッサと悪を斬る姿を格好いいと思うような、
当事者側の人間が顔を曇らせず笑顔になれる映画ではなく、関係のない人間が感銘と感動を得る為の映画は、
原作を読んでいた時の感覚より数枚フィルターがかかり、メッセージ性や丁寧な音と画で美しく完成しました。
映画として完成度が高く年間で最高評価に近いことも納得です。多くの人が素晴らしいと感じたでしょう。
当事者たちの気持ちを置き去りにして。

聲の形を特筆すべき作品だと受け取られるのが今の現状で世間の認識なのでしょうが、映画の話でなく常識として、
“当たり前”に生きてる人に対し涙を流したり感動することが無いのと同じく、この気持ちは人を傷つけます。
本作は仕方有りません、メッセージ性と感銘を受けるよう作ってあるのだからそれは嘘でも非常識でもない。


他人の感動に水を差したくはないが綺麗な世界に冷や汗しか出なかった。机上の空論を言っても仕方ないけれど、
叶うならいつか本作に感動も感銘も無く、当たり前に捉えられるそんな世の中になればいいと願っています。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 50

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

天使じゃないキャラ達による視聴者が救われる物語

2016年公開の劇場版アニメ 129分

原作 大今良時 監督 山田尚子 脚本 吉田玲子 音楽 牛尾憲輔
総作画監督 西尾太志 音響監督 鶴岡陽太 制作 京都アニメーション

オープニングテーマ The Who 「MY GENERATION」
エンディングテーマ aiko 「恋をしたのは」

舞台は岐阜県大垣市 岐阜県養老町の養老天命反転地

繋がりたいけど繋がらない、伝えたいけど伝わらないというディスコミュニケイション。

全体を通して描かれるのは、主人公「石田将也」の心のさまよい。
道徳と言う現実を知る以前の幼き日に犯してしまった罪に対する葛藤はついには自分を押しつぶすが・・

能面の様に張り付いた笑顔の下に、障害を持って生きることに立ち向かい続ける少女「西宮硝子」。

社会的に難しいが、今描かなくてはならない重大なテーマに取り組んだスタッフの本気こそが見どころ。
普通はエンターティメント作品としては邪道ではあるが、
あえて、物語よりも前面に押し出すことで視聴者とのディスコミュニケーションを回避する。
これは間違って伝わってはいけない物語であるという決意が感じられる。

Shape of Voice と言うタイトルで全世界に発信する小さくとも揺るがない物語として、
自分も揺るがない満点評価としました。

この作品の最も重要な要素は音である。
前作「響けユーフォニアム」で音響監督の鶴岡氏と対立的な立場であったといわれる山田尚子監督は、
鶴岡音響監督を全幅の信頼の元、「聲の形」を名作に仕上げました。
声優に関しては吉田玲子氏と共に厳しい指導で一切の無駄な音を排除し形ある言葉だけを選びました。
そして、雑音と共に響くバッハのインヴェンション。
アンドレイ・タルコフスキーの作品にも迫るほどの完成度。

それ以上に重要かもしれない要素があります。
無表情で厳しい現実を甘くデコレートしたアニメ特有の技術。
これが、自分のタイトルにつながります。
救われるのは視聴者の魂であるのです。
「けいおん」「たまこラブストーリー」は「聲の形」に昇華されました。
まったく山田尚子さんという人はアニメ監督になるために生まれてきたような天才でした。

音響技術によって再現された「西宮硝子」に聴こえる異質の音。
これが優しい世界に触れたように感じられる演出は見事の一言です。

障害者は常に他人に傷つけられ続けているのです。
それならば、自分が選ぶべき行動は?
考えてみてください。本当に救われるのは誰なのかを。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 61

80.6 3 初恋で泣けるなアニメランキング3位
蛍火の杜へ(アニメ映画)

2011年9月17日
★★★★☆ 4.0 (1069)
5190人が棚に入れました
祖父の家へ遊びに来ていた6歳の少女・竹川蛍は、妖怪が住むという山神の森に迷い込み、人の姿をしたこの森に住む者・ギンと出会う。人に触れられると消えてしまうというギンに助けられ、森を出ることができた蛍は、それから毎年夏ごとにギンの元を訪れるようになる。

声優・キャラクター
内山昂輝、佐倉綾音
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

恋は儚い人の夢

「夏目友人帳」の緑川ゆきが原作で、同作品のアニメスタッフによって作成された短編映画です。


恋は儚い人の夢。
蛍の様に光り、白銀の雪のように輝き、やがて……。


誰もが開始3分で「あっ……これは」と思うはず。
分かってるんですよ、分かってるのに30分後には泣いている私がいる。


蛍は裏表のない、明るくも利発な女の子。

ギンは雰囲気こそ神秘的なものがあります。
しかし、その行動は迷い、恋し、決断する、真っ直ぐな男。

ピュアなキャラによるピュアなラブストーリーです。


{netabare}気軽に触れられる{/netabare}男子生徒。
蛍から{netabare}のプレゼントのマフラーを身につける{/netabare}ギン。
二人が{netabare}会えない季節も{/netabare}どんどん距離が縮まっていく。
ちょっとしたシーンにも説得力がありますね。

夏のイメージが強い本作ですが、冬があるからこその夏。
それが夏の風物詩である「蛍」と冬のイメージがある「ギン」という名前に込められた意味なのかもしれません。


そしてラスト。
涙が止まらない。

{netabare}
お面越しのとてもとても美しいキス。
その後ギンは転びそうになった人間の男の子に触れてしまいます。

「来い、蛍。やっとお前に触れられる」

お面の向こうの蛍の顔はそれまでにないほどの笑顔でした。


……でもね、これは事故ではないんです。
何年も何十年もお祭りに参加しているギンが、うっかりミスをするとは思えない。

「何があっても、私に触らないでね」

この約束がある限り、ギンも蛍も直接お互いに触れることはできません。

そして、後の妖怪の言葉。

「ギンはやっと人に、触れたいと思ったんだね」

つまり、これはギンの意志だったわけです。

確固たる意志を持っていたわけではないのかもしれません。
しかし、ギンは、蛍との約束を破ることなく、罪悪感を残すこともせず願いを叶えたかった。

そのためにギンは事故を装い、{netabare}「人の手というチャンス」{/netabare}を掴んだのでしょう。
{/netabare}


わずか45分という短くシンプルなストーリー。
それでいながら洗練されていて、温かさ、切なさ、色んな感情が溢れてきます。

美しいお話で完成度が高く、今まで見たアニメ映画の中では一番。
本当に大好きな作品です。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 140
ネタバレ

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

10年分の想いを、今ここに・・(ギン視点で観てみました)

ねえ、蛍。
俺はずっとここに居るよ?
何年、何十年たとうとも。
たとえ、君の瞳に写らない
そんな存在だとしても。

俺が過ごした、途方もない時間。
そんな中で、蛍と過ごした時間は ほんの一瞬だった。
でもね、俺にとってはその一瞬が大切で愛おしくて、仕方がなかった。

蛍は俺に、優しくて、温かい感情をたくさんくれたね。
でも、それは、切なくて、苦しくもあったんだよ?
蛍は気付いてないかもしれないけれど・・
まるで夏の夜に光る、ホタルのヒカリのような、
そんな儚くて脆い、だけど、強くて、美しい。
そんな日々だったね。

蛍は俺に「忘れないで」と言ったよね?
忘れる訳がない。忘れたくない。
でもね、蛍は忘れてしまってもいいんだよ?・・


蛍に出会ったのは、蛍がまだ小さい時だった。

{netabare}

~蝉の詩、笑い声・・~
鳥達の囀り、木々の揺れる音・・
そんな森達の雑談と共に聞こえた、泣き声。
それが蛍だった。
蛍は、俺を見ても少しもこわがらなかったよね。
むしろ、楽しそうに俺に触れようとして来た。
まだ小さい蛍には「消える」という意味さえ理解出来なかったんだろう。
でも、俺には それが素直に嬉しかったよ。
1人の存在として認められているようで。

~夕やけの茜色、帰り道、遠回り~
「何かデートみたいデスネー」「色気のないデートデスネー」
そんな他愛ない会話を繰り返したね。
手をひいてあげる事は出来なかったけれど、
その先から伝わるこの想いは、一体何なんだろう?
何だか、胸の奥が温かくなるような・・

別れる時、蛍は俺の名前を聞いた。
俺の名前は・・無言・・疑問と不安。
そんな時、風が俺の背中を押した気がした。

~約束は「また明日」~
明日も来ると走って行った、蛍。

「ギンだ」

翌日 本当に蛍はやって来た。
そして、約束の場所で、待っていた俺が居た。

~夏はただ、咲き誇り~
冷たい小川に、暑い夏の日差しが差し、キラキラしてる。
全てが美しく、夏が輝いていた。
それは、蛍が側に居るからなんだよ?
蛍と見る全てが、今までとはまるで、違って見えた。

~その命輝かせ~
俺はただ、生かされて、ただそこに存在しているだけだった。
何も意味をもたない、あやふやなモノ。
だけどね、今まで感じた事のない、自分の存在。
俺は自分というものをこんなにも感じる事が出来るんだ。
夏が待ち遠しい、蛍に会える事が、素直に嬉しい。
そう思えた。
そんな夏が何度も何度も訪れた。

ある夏の事だった。
蛍は俺を驚かせようとして、見事に木から落ちて来た。
俺は、そんな蛍を受け止める事が出来なかった。
自分の存在が無くなってしまう事を恐れたのか・・?
そんな気持ちとは裏腹に、蛍は安堵の顔を見せた・・
そして、大粒の涙を流した。
何故泣いてるのかは、分かってた。
涙は止め処なく流れ続ける。
でも、俺は その涙を拭ってあげる事も出来ず、ただ、その泣き顔を見続けた。

出会わなければ、こんな想いをさせなかった?・・
出会わなければ、こんな想いはしなかった?・・

~終わらない、お話のその先に気付いて~
蛍は毎年、会う度に、成長していく。
それは、普通の人間の子なら当たり前の事なのは分かっていた、、つもりだった。
少しづつ、目線が近くなって来る。
それを複雑に感じつつ、俺の感情に違う何かが芽生えはじめた。
いつか感じた想いとは、全く別物。

蛍に・・会いたい。
蛍に・・触れたい。

この胸を締め付ける感覚は・・

~カラス達遠ざかり、どこかへと飛んでゆく~
離れてる時間がこんなにも長く、辛く感じるなんて・・
今まで考えた事も無かったよ。
蛍は今何をして、何を見て、何を考えてる?
いつからか、俺の中は蛍でいっぱになっていた。
いつか、こんな気持ちが届く日が来るのだろうか?

真っ白な雪の上に散る椿が一際紅く見えた。
俺の心の中のように。
真っ白な心の中に、真っ赤に燃える感情が一つ・・
蛍がくれた温もりで、いつもの冬より、身体も心も温かかった。

~夏はただ駆け抜ける、宝物、しまうように~
ある夏、蛍は言った。
春も、秋も、冬も、俺の事を考えていた、
そして、もっと一緒に居たいと。
俺は、自分という存在の全てを打ち明けた。
打ち明けなければならないと思った。
俺は、蛍を幸せにはしてあげられないから、永久に・・
こんな俺の為に犠牲になる事なんてない、もうここには来なくていいよ?
俺はずっとこうして、だだ存在しているだけで、何も変わらない。
“決して忘れられない、かけがえのないモノが一つ増えた事以外は”
だけど、蛍から返って来た言葉は優しく、心が苦しくなった。
そして思った。もう、こんな夏を続けていてはいけないと・・

~いつまでもなつかしい、あの頃は黄金色~
いつか蛍と行きたいと思った、 「妖怪達の夏祭り」。
誘うのは、ちょっと照れ臭かったけど
蛍は喜んで、行きたい!っと言ってくれた。
そして、少し不安な言葉を口にする。
不安な事はないよ、だって蛍は、俺が守るよ?
そう言うと蛍は、少し頬を紅くして
「そういう事を言われると、飛びつきたくなってしまう」と言った。
・・「飛びつけばいい、本望だ」
もし、それで俺が消えても何の後悔もない、今なら全て受け止める事が出来る。

~何気ない毎日の片隅を照らしてる~
手を伸ばせば、届く距離。
一番近くに居るのに、一番遠い存在。
俺は、蛍を抱きしめたかった。
そして、その手に、その髪に、頬に、
一瞬でいい・・その温もりに触れたい。
もう、気持ちが抑えきれなくなっていた。

~夏はまた、やってくる約束を守るように~
祭はいつもの夏と同じようにやって来た。
でも、今年は隣に蛍が居る。
毎年思い描いていた光景。
「デートみたいデスネー」「デートなんデスネー」
10年前、初めて会った日に交わした会話。
10年越しの、始めてのデート。
やはり、あの日のように手はひいてあげられない。
でも、振りなら許されるよね?

息を吹きかけると回る風車。
金魚すくいをする子供は、尻尾を隠しきれてなくて。
偽物の綿あめが空に浮かび上がり、その空に花火が咲き誇る。
蛍はそんな光景に、ずっと笑顔だったね。
その笑顔を見て俺も笑った。

このまま時間が止まってしまえばいい・・。
そんな、叶わぬ願いをそっと胸にしまい込んだ。

楽しい時間は一瞬だった。
蛍と過ごした10年分の夏がそうだったように。
そして、俺は帰り道に全ての想いを蛍に伝えた。
こんな事を言っても困らせてしまう事は分かっていた。
だって2人は決して交わる事はないのだから。
そして、お面越しにくちづけをした。
これが蛍に触れられる精一杯。
蛍に捧げる、精一杯の気持ち。

蛍は今どんな顔をしてる・・?

そんな時、小さな子供が飛び出して転びそうになった。
俺は咄嗟にその腕をつかんだ。

・・刹那、指先から光を放つように消え始めた。
「あの子は、人の子だったのか・・」

もう、何もこわくはなかった。
ただ、願いは一つ。

「来い、蛍!やっとお前に触れられる」


ねぇ?蛍、覚えてる?
初めて会った日の事を。
笑いあった夏の日々を。
俺は忘れた事なんてなかったよ。
春も、秋も、冬も、会えない日々
ずっと蛍の事を考えていた。
蛍としたい事でいっぱいだった。
蛍とみたい物でいっぱいだった。
蛍と感じたい事でいっぱいだった。

でも、もうさよならなんだね。

蛍、こんな俺に気付いてくれてありがとう。
こんな俺を受け入れてくれてありがとう。

蛍の温もりを感じながら、最後に伝えたい事があった。




「好きだよ」



~夏はただ咲き誇り、その命輝かせ・・~






※~〇〇~
ED・おおたか静流『夏を見ていた』

{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 58
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

出逢ったのが彼女で良かった

『夏目友人帳』でおなじみのスタッフでおくる50分ほどのアニメ映画で、
なんともせつない、だけど心にやさしくしみるお話。

主な登場人物を公式サイトから抜粋すると


〔ギン〕
山神の森に住むキツネの面をかぶった少年。

〔竹川 蛍〕
6歳の時 森で迷子になったところをギンに助けられて以来、
彼に懐き、毎年の夏 彼のもとへ通うことになる少女。


ある夏、妖怪たちが住むと言われている山神の森で迷子になった蛍。
泣いているところを助けてもらったのが、ギンとの出会い。

それ以来の毎夏 森で逢うことを重ね、強く惹かれ合っていくのだが、
人でも妖怪でもないというギンには
「人に触れると消失してしまう」という掟のようなものがあり、
互いに触れ合えないまま蛍だけが高校生へと成長し、
やがてふたりは・・・というお話。

触れ合えないという大きな枷があるせいで、
手を繋ぐことも、抱きしめることもままならない関係。
蛍がまだ幼さの残る少女だった頃は面白おかしく描かれるのだけれど、
中学、高校へと成長していく彼女の、彼への想い方や、
お互いの向き合い方の変化、そしてなんとも初々しい二人の逢瀬など、
丁寧にきめ細やかに描かれていくので、
観ているこちらはもどかしくも切ない想いに駆られる。

このお話は詳しく書いたら野暮なのであまり書けないが、
{netabare}
ギンの正体の真相というか素性に加え、
胸が苦しくなるような出来事が起きた後の妖怪たちの言葉に、
{/netabare}
「あぁ・・・そういうことだったのか」と
山神様がかけた術の本当の意味がわかり、
こらえていた涙がどっとあふれてしまった。

雰囲気的には、『夏目友人帳』1期の8話「儚い光」や
3期の4話「幼き日々に」に近いテーマを感じた。

せつないけれど、悲しいのとは違う温かさ。
妖怪たちや山神の純粋でやさしい想いと、ギンへの愛情。
それらは、観る前に想像していた以上のもので。

また、これは2回以上観るとすぐに気づけるのだが、
蛍の選んだ道がわかる部分にも、ほっとできて。
とても良い後味と、しっとりした余韻に、
エンドロールがなくなってもなお、みつめ続けてしまうほどだった。

満天の星がきらめく夜空や、緑深い森に流れる木漏れ日のようなピアノ曲や
少しとぼけた感じのオルガンのメロディーも、
ふんわりとしたこの作品の空気感を盛り上げてくれる。

現実的に考えれば、少女がたった一人で森に行くというだけで
事件が起きそうな不安がよぎるし、ましてやギンなんて不審者扱いを受けそうな
今の世の中なのに、なんて平和なんだろう・・と。
観ていると・・・のどかでゆったりしていた時代が恋しくなる。

そして個人的に、ずっとずっと大切にしておきたい愛すべき作品の1つです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 81

86.2 4 初恋で泣けるなアニメランキング4位
君に届け 2ND SEASON(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1854)
9681人が棚に入れました
長い黒髪と陰気な見た目のせいで「貞子」と呼ばれ、クラスメイトたちから避けられてきた黒沼爽子。しかし、高校に入学し、明るく爽やかで男女問わず人気のある男の子・風早翔太との出会いから勇気をもらい、友情や恋、ライバルや友達の失恋などいろんな「初めて」を経験し、大切な関係を築いていく…。

声優・キャラクター
能登麻美子、浪川大輔、沢城みゆき、三瓶由布子、中村悠一、平野綾、宮野真守

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

胡桃ちゃんいい女性になるよきっと!

胡桃ちゃん目線でレビューしてみました。

1期で、風早に告白の末、ふられてしまった胡桃。
「梅って呼んだ奴ノート」とも決別し、恋の決着はついたはずだったんだよね~

でも、やっぱり自分の好きだって気持ちはすぐには整理できない、そんな気持ちが0話でも伝わってきます。

風早に告白できた事、そんな気持ちにさせてくれた爽子ちゃんに対しては、本当はきっと心のどこかで感謝しているんだと思うの、ずっと好きで、ずっと見てきた風早の事を本気でぶつかり合うことができたのだから。
だからこそ、本当にライバルと認めた爽子ちゃんの事を、風早くんとの結末をかげながら見守っていてあげたんだろうなって。
まあ、胡桃ちゃんなりのちょっと意地悪っぽい言動の中にも、爽子ちゃんの心に響くキーワードがあったりして。

風早くんと爽子ちゃんの両思いを知りながら、すれ違う二人をみて、何度も「何やってるの!」って思っていたんだよ。
たとえ2人がうまくいかなくても、自分の所には風早くんは来てくれないってわかっているから、本当に切ない思いだったんだろうなって。

そして、2人の恋の結末を見た胡桃ちゃんは、自分の恋もここで本当に終わったんだと思ったんじゃないかなぁ。
きっと、前向きに、新しい恋にむかって、新しい胡桃ちゃんとして、もっといい女性になるために。

最後にあやねちゃんが胡桃ちゃんに声をかけるシーンがありますが、必見です。
成長した胡桃ちゃんを本当に褒めてあげたいです。(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチ

投稿 : 2024/03/23
♥ : 36
ネタバレ

ドラれもん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

雨のち晴れのち曇りのち爽風

泣いたり・笑ったり・くよくよしたり・一途に風早を想う爽子の事を見て 僕は爽子を一期の頃から応援していました

☆未視聴の方へ
純愛です あなたに耐久力がなければ 皆の一途な想いに悶え苦しむかもしれません

あなたの目はきっと、少女漫画のヒロインのようなクリックリのキラッキラの目になるでしょう。

この先は視聴してから読んで頂いた方がいいです
{netabare}



☆「爽風」 タニザワトモフミ オープニングテーマ

この爽風って歌は風早が爽子の事を想って書いた歌詞なんじゃないのかな~って想像を 僕はしてしまいます

君に届けの中で僕は一番大好きな曲です


まさかギャグやバトル漫画等が大好きだった自分が 少女漫画のアニメにまで手を出すとは・・

でも僕、能登麻美子 さんの声好きなんですよ(。・_・。)

爽子のキャラに のとまみってハマリ役だと僕は思うんだけどなー


一期の頃から見ていてじれったい爽子の事を応援目線で楽しんでいた、

そんな僕の思考回路がショートしたあの!

  9話のラスト!

今まで何度も自分の脳内では爽子の背中を押していたのですが(頑張って気持ちを伝えろっ!爽子!って)

急いで教室に走って行った時の爽子の風早への想いが詰まったセリフとあの音楽!(良いっ!凄く良い!)

「届いて欲しい・・」 

「届け・・」

「届けっ・・・!」 には


ドラれもん「届くよーー絶対に届くよーー頑張れーー!」

・・ってもう完全にテレビにかじりついていた僕は

ドラれもん「えーー!今いい所なのにここで終わりー? 早く続きがーー」ってなりまして

  で、10話 

すれ違う二人の想いに・二人のその熱演に魅入っていました(ここ大好きなシーンです)

風早に出会ってから今までの沢山の 「ありがとう」 を一生懸命に伝える爽子

それでこの後の爽子のあの言葉に 完全に理性の失った!危険な風早が(←この風早は冗談で書きました^^)・・

教室のドアをガラガラって 爽子の手を引き寄せ教室の中へ!・・


ドラれもん「ウオーーッ!かーーぜーーはーーやーー!!!やーーめーーろーーーっ!!」 


と、のた打ち回りながら心の中で叫んでしまった僕はひょっとしたら、

爽子の事を心の中で応援しているうちに

段々と爽子の事を好きになっていってしまったのかも知れません



でも良かったです本当に 君に届け 最後まで見る事が出来て


どうしよう・・2NDの続き見たいけど でも少女漫画はさすがにな~ 
家にお客さん来た時に誤って部屋に入られたらな~~

そうか! ベッドの下に・・ってエロ本かっ!! みたいな事を今でも考え漫画の購入をどうしようか悩んでいます(゚-゚;)

{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 21
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

モヤモヤ、ウルウル、ニヤニヤ、キラキラ☆ 見て良かったよ!

原作未読。
1期の続きとなっているので1期視聴必須です。

1期レビュー → http://www.anikore.jp/review/567004/


まず、変わった点は、OPとEDテーマの印象が薄くなったかなと。
でも、OPテーマのタイトルはいいですね。
「爽風(そうふう)」
爽子(さわこ)と風早(かぜはや)から1文字ずつ拾っています。

逆に、作画や演出には力が入っています。
光を効果的に使っていますし、エフェクトやカメラワークにもこだわりが見られました。

特に気にいってるのは、
{netabare}
教室で、爽子が告白するシーン。
背景に壁だけを描いていたのはにくいですね。
爽子の心の壁の存在を暗示させていたと。
扉を開けることで、心の壁が開かれます。

そして、日が低くなることで、教室の壁の前で抱き合う二人のところまで、光が届き始める。
気持ちが届いた瞬間を比喩していたのでしょうか、とてもロマンチックな光景でした。
{/netabare}

ストーリーは、1期の終盤に引き続き、恋がメインになっています。
テーマは「想いを伝えることの大切さ」と、新たに「気づき」が加わった印象。

鈍感がゆえに、なかなか煮え切らない爽子。
序盤はモヤモヤするかもしれません。
もどかしくてもどかしくて、「ああ、そうじゃないんだよ!」……って、私が直接アニメの中に入って、声をかけてあげたかった。
しかし、言いたい事は、ちゃんと登場人物が言ってくれますね。

むしろ、そんな序盤のほろ苦さがあるからこそ、後半で感動できるのだと思います。

正直、泣きました。かなり泣きました、
どこか一場面で号泣ではなく、涙腺が緩みっぱなしな感じ。
また、1期同様、ニヤニヤの展開もちゃんとあります。
ニヤニヤ、ウルウル、忙しいです。

ちょっと間延びしている感じもありましたが、所詮1クール、たいして気になりません。
1期同様、続きが気になって一気に見てしまいたくなる作りでしたし、話も上手にまとめてくれました。
そのままでもいいし、続編を作ることもできる、うまい締め方です。

キャラクターが非常に魅力的な、キラキラの青春物語。
1期で感情移入が出来た方なら、間違いなく感動できると思います!

投稿 : 2024/03/23
♥ : 59

87.8 5 初恋で泣けるなアニメランキング5位
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(アニメ映画)

2019年6月15日
★★★★★ 4.1 (541)
2860人が棚に入れました
空と海が輝く街“藤沢"に暮らす梓川咲太は高校二年生。先輩で恋人の桜島麻衣と過ごす心躍る日常は、初恋の相手、牧ノ原翔子の出現により一変する。何故か翔子は「中学生」と「大人」がふたり存在しているのだ。やむなく翔子と一緒に住むことになった咲太は「大人翔子」に翻弄され、麻衣との関係がぎくしゃくしてしまう。そんな中、「中学生翔子」が重い病気を患っていることが判明し、咲太の傷跡が疼き始める――。

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、水瀬いのり、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

この映画無くして『青ブタ』は語れない_眠れない_トロイメライ_今作に携わった全ての人達に「ありがとう」「がんばったね」「大好き」を伝えたくて(おまけ追記)

まだ記憶にも新しい2018年秋期に全13話のテレビシリーズが放送された『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(以下、『青ブタ』)
テレビシリーズの中では紐解かれなかった主人公、梓川咲太の胸の傷の謎と咲太の初恋の相手、牧之原翔子の秘密を軸に描かれるシリーズの完結篇となる89分の劇場作品
「思春期症候群」と呼ばれる不可思議現象を発端に描かれるSF青春ドラマです
基本的にテレビシリーズ全話で張られていた全伏線の全回収でありつつ、尺の都合であらすじ等も全てカットした上で矢継ぎ早に展開が進んでいくのでテレビシリーズを最初から最後まで把握していないとさっぱり着いていけないと思います


3年前、小学4年生の牧之原翔子ちゃんは将来のスケジュールという学校の課題を書けずに思い悩んでいた…
実は翔子ちゃんは心臓移植を受けないと治らない病に侵されており、中学の卒業を待たずしてこの世を去る運命にあるのだという
3年後の12月8日、花楓の人格と記憶が元に戻る騒動が落ち着いた梓川家に来訪者が現れる
それは梓川咲太の初恋の人であり、咲太に心の支えが必要なここぞという時に現れる大人の姿をした牧之原翔子さんだった
無理矢理に梓川家に居候する翔子さんと、それを良しとしない現・彼女の桜島麻衣さんの間で火花が散る
そんな修羅場も落ち着かないまま、咲太は病院で中学生の姿の牧之原翔子ちゃんと出くわす
翔子ちゃんから幼い頃から入退院を繰り返している事や心臓移植に関する話を打ち明けてもらった咲太は、翔子ちゃんと翔子さんが同時に存在するのは翔子ちゃんの未来への不安が起こした「思春期症候群」の一種だとして解決策を模索する
やがて翔子さんは移植手術を成功させた未来からやってきた事、そしてその心臓は咲太の心臓である事が明かされていく
翔子ちゃんを救う為、咲太は自分の命を捧げるべきなのか困惑する…


テレビシリーズのレビュでも書きましたが、このシリーズは【ゼロ年代ヲタク文学の総決算】です
○○の“パクリ”と見下すことは簡単なのですが、その一言では片付けられない高尚な、ヲタク文学への愛とリスペクト、そしてSFへの昇華が込められてる作品だと思うのです
その上で今作では2010年前後に隆盛を極めた作品の要素も補完する方向にシフトしています
具体的にオイラが思い浮かべたのは『Angel Beats!』『CLANNAD』『STEINS;GATE』『アスラクライン』辺りです


また、主題に“生命の選択”や“人は何の為に生きていくのか”という普遍的な内容を孕んでいる為、今後新たに世に出てくるであろう無数の作品達と今作を比較してみるのも面白いと感じました
つい昨日も『響けユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』(「がんばったね」のくだりについて)や『ミュウツーの逆襲』や『トイストーリー4』や『ニノ国』(生命の選択や自己犠牲を美化するか否か)に絡めて『青ブタ』の方が上手く纏められてるのでは?とか、そんな話ばっかをぽ~か~さん達と話してましたw
アニメだと自己犠牲って美談として描かれがちですが、冷静に考えて17歳の少年が自分の命を捧げる、なんて事が良い話なわけがない
クライマックスまで観ていただければお解りの通り、今作は自己犠牲を否定する作品なんです


もちろん本編の全体の出来栄えがとにかく素晴らしい
ざっくり言って“お涙頂戴モノ”ですのでハッキリと苦手な人の方が多い内容だとは思います
でも面白くなかったらオイラだって計11回も劇場に足を運びませんからねw
人生で一番多くリピートした映画になりましたよ
テレビシリーズから順当に考えると今作は“翔子のお当番回”と考えたくなりますが、これまでもヒロイン達を救う為に必死になってきた咲太が、遂には翔子の為に自らの命を捧げなければいけない、とまでに追い詰められます
そしてこの絶体絶命の咲太の助けとなるのがテレビシリーズで咲太に助けられたヒロイン1人1人だというのがアツい
この辺のくだりは涙を誘う展開と熱量を感じる展開が交互に繰り返されて非常に滾るものがあります
そして広い意味で今作をもってしてシリーズ全体の“咲太の物語”に一区切りが着くことに気付くと思います
咲太を演じた石川界人さんは今作を持ってして完結とするのが一番幕引きに相応しいのでは?と、今後続篇があるとは思っていないようです


それにしてもこれほどの内容を89分に纏め上げた横谷さんの脚本力、それをテレビシリーズ終了から僅か5ヶ月弱で実現した増井監督率いるスタッフの手腕、そしてキャストによる渾身の演技、どれも大変素晴らしいです
先日、スタッフトークショーに参加してきましたが89分という尺は予算の都合上の絶対条件だったそうです、本当にお疲れ様でした
逆に濃密に内容が詰まったテンポ感こそ『青ブタ』だと思うのでこの選択は結果的に正解だと思いますb
最近、アニメ映画にタレントキャストは必要なのか?という話題を度々目にしますが、逆に考えればプロ声優の底力を感じる映画こそがこの『青ブタ』なんだとも思いますね
それにテレビシリーズからこんなにも早期に映画化の企画が為されたにも関わらず、キチンとした作品を完成させたことは本当に賞賛されるべきことだと感じます
完成が遅れて延期に次ぐ延期とか、そもそも企画された枠の中に納まらずお蔵入りとか、完成したものが極端に低クオリティ…とかいう作品も蔓延っているのが現代のアニメ業界の現実ですからね


唯一失敗と言える事を強いて挙げるのであれば、テレビシリーズ放送前から映画化が決まってたので作品人気の度合いが計り知れず、ファーストランの上映館が経ったの31館しか稼げなかった事でしょうか
おかげで連日満員、入場特典はおろかパンフすら瞬殺
あんなバズり方をするアニメ映画は至極久々です


ところで『青ブタ』の場合、テレビシリーズから一貫していた内容を短い尺に詰め込むことや、音を減らしてセリフを聴かせる、といった演出類が“映画だから”と奇をてらわずに実行されてるのが褒め称えたい
特にエンドロールでいつも通りのエンディングテーマ『不可思議のカルテ』で締め括るというのが感無量


オイラの一番お気に入りのシーケンスは12月31日の晩、ICUの前で寝てしまう咲太がこれまでの全ての出来事が走馬灯のように振り返えられていくフラッシュバックで時間が巻き戻る様を表現したカットですね
あの場面に合わせて作った、というfox capture planのBGMのピアノリバースがバッチリとハマっているのが気持ち良いです


正直いまは何の映画やアニメを観ても『青ブタ』との対比になってしまうwという我ながらメンドクサイ状態に陥っていますw
それほど今作を心の底から好きになれているのです
とにかくいま言いたいことを要約すると、今作に携わった全ての人達に
「ありがとう」
「がんばったね」
「大好き」
を伝えたい
これに尽きると思います


はなまる頂けましたかな?w


【おまけで追記】
双葉の髪型がポニーテールとナチュラルロングが日によって変わっていることに気付いた方もいると思います
何か法則があるのかと思い、テレビシリーズ含め"双葉の髪型のみ"を注視して鑑賞した結果を報告します
ずばり日付の末尾が奇数か偶数かで交代してることに気付きました!
…なんだそれだけかって?
基本的に日付の末尾が奇数だとナチュラルロング、偶数だとポニーテールになってました
これはテレビシリーズ8話で2人の双葉が融合した後の9月1日以降、両方の双葉がお互いを尊重し合っている、というメタファーなのでは?と受け取ってます
もちろん髪型以外の性格描写には変化は見受けられません
ちなみに映画劇中で咲太が「大人の梅ソーダ」を呑んだ際に一度リセットされ、奇数日がポニーテール、偶数日がナチュラルロングになってます
その後の大晦日から年明けに掛けて再リセットが起こり、ラストシークエンスの1月6日、つまり偶数日にはポニーテールに戻っています
何が言いたいのかって?
どっちも可愛いので両方交互に出て来てお得感凄い!制作スタッフGJ!って話がしたいだけですよw


【備忘録】
新宿バルト9で5回、川崎チネチッタLIVE ZOUNDで1回、川崎チネチッタ5番スクリーンで1回、ユナイテッドシネマアクアシティお台場で2回、EJアニメシアター新宿で2回、下北沢トリウッドで1回、立川シネマシティ シネマツーcスタ極上音響上映で1回
合計13回劇場で観て名実共に最も映画館でリピートしてる映画です
スタッフトークショーの増井監督、キャラデの田村さん、木田Pのサイン色紙持ってます

投稿 : 2024/03/23
♥ : 31
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

初日舞台挨拶にも行ってきました

~・~・~・~・~公開記念舞台挨拶に行ってきました~・~・~・~・~

第一希望の上映後舞台挨拶は落ちて
上映前舞台挨拶に行ってきました

上映前ということはつまり
これから見る人に向けたメッセージですから
原則ネタバレ無しということです

本当はネタバレありで面白い裏話をたくさん聞ける
上映後舞台挨拶の方が好きなのですが
まだ観ていない大多数の方にも
ネタバレなしでトークの内容をお伝えできる点は
いいかもしれませんね

原作は現在読んでいる途中で
まだ劇場版相当部分に辿り着いていませんが
映画の内容は原作の6巻と7巻にあたるようです
TVシリーズは
1巻バニーガール先輩
2巻プチデビル後輩
3巻ロジカルウィッチ
4巻シスコンアイドル
5巻おるすばん妹
までを中心に
最終話で6のエピソードを少し添える形で
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
という題名で放送していましたが

今回の劇場版は
6巻ゆめみる少女
7巻ハツコイ少女
の二つを
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない
というタイトルでアニメ化しています

1~5巻がそれぞれ
麻衣、朋絵、理央、のどか、かえでの話なので
舞台挨拶に行くまではゆめみる少女という題名から
翔子がメインの話だと思っていました
しかし舞台挨拶でこれから見る人たちに向けて監督から出た言葉は
「TVシリーズはそれぞれの女の子達の話でしたが
劇場版は咲太の話です」
というもの
そして実際翔子が重要な役割を担って入るものの
咲太が自身に起きている思春期症候群を解決するため奔走する話であり
TVシリーズで少しずつ蒔いてきた伏線を
がっつり回収する構成になっています

したがってTV版見てないよ!という方は
これを観る前にTV版を見てくるか
原作小説を5巻まで読む必要があります

逆にTV版を観たのであれば
ぜひ劇場版もセットで見るべきだと思います
TV版とは独立したエピソードというよりは
TV版の完結編とでも言うべき作品なので
(原作はそこで完結せずにそのまま続いていますが)
これを見ることでTV版の評価も変わるんじゃないかと思います

一般公開前ということもあり
内容に関してのより突っ込んだ話は控えることにして
一般公開後に原作読了状態で
再び劇場に足を運ぶ予定なので
そのあとでまたレビューしようと思います

おまけ:舞台挨拶雑感(ネタバレ無し)

{netabare}監督:増井壮一

4日前まで今日が何曜日かもわからないような
忙しい生活を続けていた
ふらふらと入ったコンビニで
ちょうど青ブタコラボをやっていて
コラボ商品をぼんやり眺めながら思ったのは
「へぇ・・・青ブタ映画やるんだなぁ」

あんたがボロボロ二なりながら作ってるやつだよ!

梓川咲太役:石川界人

作品の見どころを聞かれて

「人間の限界を越えようと頑張ったけど
実際には全然できてなかった
あれは山寺宏一さんにしかできないやつだと思う」

簡単に説明するとテンションの違う二人の掛け合いを
一人芝居でこなさなきゃいけないシーンがあるんですね
実際には無理だったということなので
おそらく2度に分けて録ったのだと思います

彼は山ちゃんにしか無理と言っていましたが
君嘘フィナーレにおける朗読劇では花江夏樹が
公生と黒猫の一人芝居を見事に生で演じきっていましたよ?(・x・;

桜島麻衣役:瀬戸麻沙美

水瀬「アフレコがだいたい・・・2月くらいだったと思うんですけど」
瀬戸「あれ?3月じゃなかった」
石川「いや4月だったような気も・・・」
瀬戸「それはないよ!4月じゃ昨日じゃん!」

いや・・・昨日ではないと思うよ?
というかそこはそんなに掘り下げ必要かなw?

牧之原翔子役:水瀬いのり

事前情報の無いサプライズ登壇でした
水瀬「この後でみんながツィッターとかにあげて
私のファンが悔しがるやつですよ(にやにや)」
石川「でも、絶対欠かせない役だし、水瀬さんのイベントスケジュール確認して、サプライズ目当てでここにきてるファンもいるかもしれませんよ?」
水瀬「・・・」
司会「今日水瀬さんが来るのを予想してここに来た人っていますか?」
ぱらぱらと手が上がったのを見て、心の底から嫌そうに
水瀬「怖っ!!」

ファンにそういう態度とってるとまた換金所のババァって言われちゃうよw

思春期症候群の話になって
それぞれどんな思春期を送っていたかという質問になりました

監督:増井壮一

「高校の時は勉強とか全然してなかった
数学の二階建ての公式が覚えられなくて
こんなもの覚えて俺の将来に何の役に立つのか?
と先生に訊いたけど
『とにかく覚えろ!』しか言わないから
それ以来勉強するのをやめた」

まぁ勉強なんかしなくてもほかの手段で食べていけるなら
それはそれでいいと思いますねw

梓川咲太役:石川界人

石川「高校生くらいの頃は・・・周りに誰もいませんでしたね」
司会「それはぼっちというやつでは?」
石川「人の傷をえぐらないでください(悲)」
石川「まぁ・・・人間が嫌いでしたからね・・・」

桜島麻衣役:瀬戸麻沙美

瀬戸「高校に入って知り合いが全然いない環境になったのをきっかけに
いわゆる高校デビューってやつで
クールな一匹狼キャラになろうと思った
そういうのがカッコいいと思ってた
でも入ってすぐにクラスの子に話しかけられて
すぐ仲良くなって部活とかにも入って
全然そういう感じにならなかったw」
石川「( ゚д゚)<・・・」

一匹狼がカッコいいとか言い出した時は
石川君のフォローしてあげるのかな?
とか思ったんですが最終的には
石川君のぼっちぶりが際立つ方向にw

牧之原翔子役:水瀬いのり

水瀬「高校生くらいの頃は
大人のどこがえらいのか?
ちょっと30㎝くらい大きいだけで
なんでそんなに偉そうなのか?
オーデションに行っても
お前ら私を評価するとか何様のつもりだよ!?
って思ってました」
瀬戸「評価してもらうために自分からオーディションにきて
評価されたくないって矛盾してますねw」
水瀬「ほんとその通りですよね
まぁそれでたくさん炎上したりもしました・・・」
瀬戸「自分からほじくり返さないでいいからw」

どうやら炎上の件を多少は気にしている模様w
{/netabare}

~・~・~・~・~公開記念舞台挨拶にも行ってきました~・~・~・~・~

原作をしっかり読んだうえで初日舞台挨拶に行き
その翌日に3回目をあにこれメンバーといってきました

これでもかというくらいぎゅうぎゅうに詰め込んだ作品なので
原作からはいろいろ削られてる部分があったり
地の分の説明が無くなってわかりにくくなっているところがあったり
原作で補完してから見た方がより引き込まれる作品でした

実際初見のときより原作読んでから見た2回目の方が
一人一人の細かい心情まではっきりとわかって倍くらい泣けた
というか上映時間の半分くらい泣いてた気がします(つдT)

おまけ:舞台挨拶雑感(ネタバレ込み)

{netabare}司会(天津向)

どうも!司会のムカイオサムでーす

へー・・・天津の向って下の名前おさむだったんだね
とか思ってたら

梓川咲太役:石川界人

石川「どうも梓川咲太役の向井理です」
向「それさっきダダ滑りだったから!
  傷口に塩塗り込まないで!
  大体やったらバカウケだよって煽ったの君らでしょ!」
石川「いやー・・・面白かったですよね?」

観客に同意を求めるもまばらな拍手

向「義理の拍手すら最低限じゃん!」
瀬戸「そろそろ挨拶してもいいかしら?」
向・石川「…」

初日の映画のヒットの話になって

石川「僕いつもエゴサしてるんですけど・・・」
周りがみんなかわいそうな目で見るのを受けて
石川「エゴサ位したっていいだろぉぉぉ」
周り「・・・」
石川「エゴサして全部のツイート読むようにしてるんですけど
  #青ブタがトレンド入りして
  読んでも読んでも読み切れなくなってる
  嬉しい悲鳴」
水瀬「皆さんこれ終わった後タグ付けてつぶやけば
  もれなく石川さんに読んでもらえますよ!」

たぶん客層的にいのすけに読んでほしいオタクの方が多いと思うんだw

桜島麻衣役:瀬戸麻沙美

「初日舞台挨拶ももう4回目
朝から初日舞台挨拶してきましたが
ようやく初日なんだなぁって実感がわいてきました!」

いやもう夕方だよ!
これ最後の舞台挨拶だよ!
初日の上映終わっちゃうよ!

牧之原翔子役:水瀬いのり

「最初にタイトルを聞いたときに受けたイメージとは全然違ってすごく素敵な話だった
みんなが自分を犠牲にしてでも誰かを救いたいっていう
すごく優しい世界だった」

青ブタは本当にタイトルで損してる作品だと思う・・・

古賀 朋絵役:東山奈央

「キグルミの咲太はどういうつもりで飛び込んだのかすごく気になってます
結果的にはとってもいい結末を迎えたわけだけど
ああいう風になるって事前にはわからなかったわけじゃないですか
私の考えでは咲太はあの時代の咲太を助けて死んで
自分の心臓を翔子ちゃんにあげて
麻衣さん含めた全員を助けるつもりだったんじゃないか?
って思ってます」

なるほど・・・確かにあの結末は結果論で
最悪はねられた方の咲太に収束して
何一つ解決しない可能性もあったわけだなぁ

さすがインテリ声優目の付け所が違う!

双葉理央役:種﨑敦美

(見どころを聞かれて)
「全部が見どころ
見どころが思いつかないんじゃなくて
見どころしかないんです
私もう3回見てるんですけど
見るたびにどんどん序盤の何でもないようなシーンが好きになっていって
後半のいろんなシーンも含めて
全部が見どころだと思ってます」
・・・というようなことを
たどたどしく断片的に
あの独特の話し方でしゃべっていました
しかしそれだけ引っ張っても最後には
「踏切で最後に理央が小声で感情を吐き出すところ」
と無理やり見どころを吐かされていましたw{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 30
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

藤沢バタフライ・エフェクト

6月に本作を劇場鑑賞した帰り路……。

俺は長い間、自己責任論に蝕まれ、
自分がどうにか助かればそれで良いと言う人生を歩んで来たけれど、
このままじゃお前、いくらなんでも、もうダメだろう……。
との強烈な観念に襲われました。

寄付や募金なんて学校や職場の同調圧力に屈した時以外、
ほとんどろくに手を差し伸べてこなかった男が、
この映画をキッカケに俄に毎回少額ながらネットで寄付とかやり出している……。


本作の評価は?と聞かれれば、
劇場鑑賞後の時点だと、TVアニメ版からの流れを汲んだ良くできた続編映画。
原作未読組の私にとっては想定以上に内容の濃い展開が詰め込まれて、
一回観ただけだと、ちょっと理解が追い付かない&忙しいかも?……位の感想。

劇場鑑賞後の自分の心に起こった現象と作品との因果関係解明などの難題を前に、
長らく書きあぐねていた本作のレビューを年内投稿するため、
寒気強まる季節の威も借りて、先日、レンタル配信で再鑑賞しました。

二回目観て、限られた尺内に、複数の"思春期症候群”が絡まる複雑なシナリオを、
破綻なく成立させつつ、しっかりとキャラ総出演&見せ場あり。
相変わらず毒キツめの"青春ブタ野郎”ギャグ?(笑)も散りばめられた。

私の作品理解度も上昇し、素晴らしい続編映画に格上げされたものの、
やっぱり、TVアニメ版振り返りもOP主題歌も一切ないまま濃厚な本編に突入して行く、
事前予習必須のご新規さんお断り映画なんだよな……。
今年は単体の良作アニメ映画も豊富にある中で、
他の方に広く薦められるか?と言う観点からは優先順位は高くはならないよな……。
との感想は変わらず……。


けれど、私の人生に影響を与えた作品と言う意味では、
本作は今年ぶっちぎりのNo.1でした。

ほんの小さな心境の変化が世界に奇跡を起こすと信じることができた。
私の人生が切り替わるタイミングとかち合ったこと等を考慮しても、
本作のシナリオには、完成度に裏打ちされたパワーがあったのだと思います。


本シリーズの正ヒロイン・麻衣先輩は
TVアニメ版でもサブヒロイン回を経る度に"正妻力”が増していった印象ですが、
本劇場版のそれは極め付けと言って良いと思います。

レビュータイトルは2004年アメリカ映画『バタフライ・エフェクト』より。
「ブラジルで蝶が羽ばたくと、テキサスで竜巻が起こる」
小さな差異が大きな変化をもたらすカオス理論「バタフライ効果」をシナリオに取り込んだ、
野心的なSFスリラー映画。

私は主人公&ヒロインらのピンチを『バタフライ・エフェクト』の鑑賞記憶とも重ね合わせて、
ドキドキしながら本作を観ていましたが、
それだけに咲太&麻衣先輩の決断の凄まじさが倍増した感じ。


『バタフライ・エフェクト』では最後……(※重大なネタバレ)
{netabare} 主人公青年はヒロインと幸せになろうと過去をいじると、誰かが不幸になると悟る。
だからヒロインと親密になる過去をなかったことにして、皆を守る決断をする。
そして過去を改変する手段を処分し、ヒロインとは赤の他人として生きていく……。
と言う、運命を変えるリスクの重たさを思い知らされる、
かなり哀しい"ハッピーエンド”でした。{/netabare}


対して本作では最後……(※重大なネタバレ)
{netabare} 咲太は、翔子ちゃんの過去の心境を変えることで、
中学時代の咲太と翔子さんが出会わない未来を選択する。
これは『青ブタ』がここまで紡いできた物語を、
丸ごとリセットしてやり直すことを意味する。

決断前の未来も、咲太と麻衣先輩が二人でいられる割とマシな未来であったはずですが、
これを捨てて改変すれば、咲太と麻衣先輩が全く出会わない未来すらあり得る。
しかも、過去を変えた記憶は手段も含めてせいぜい夢で残り香として見る程度。
気に入らない未来だったからって、やり直しはまず出来ない。

それでも彼らは再び出会い、世界を善意で満たして、
正真正銘のハッピーエンドを掴み取ってみせました。

運命を変えると言う大きなリスクを取ってでも
咲太との未来を信じて決断した麻衣先輩マジ半端ないです。{/netabare}


麻衣先輩どんだけ咲太との運命の赤い糸に自信持ってるんですか!?
今後、"青春ブタ野郎”の眼前にどんな美少女が現れても
麻衣先輩にはまるで勝てる気がしませんw


6月の鑑賞時、夏を前に12月のシナリオなんて季節的にチョット……(苦笑)
と思ったのも事実w
けれどBD/DVD発売&配信レンタル等が始まったこの冬ならば、
おうちで聖夜のムード取り込みも含めて、季節の効果も見込めるはず。

私にとっては2010年代でも指折りの年末クリスマス映画としても、
心に残る作品になりそうです♪

投稿 : 2024/03/23
♥ : 45

88.2 6 初恋で泣けるなアニメランキング6位
中二病でも恋がしたい!(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (6203)
29005人が棚に入れました
高校1年生の富樫勇太は中学生時代、邪気眼系中二病を患っていた。
しかし、そんな黒歴史を中学とともに卒業し、高校ライフを満喫していた。勇太は周りには中二病だったことを隠していたがひょんなことからある日、クラスメイトで現役中二病患者の小鳥遊六花と半ば強制的に契約を結ぶことになってしまった。

声優・キャラクター
内田真礼、赤﨑千夏、浅倉杏美、上坂すみれ、天野由梨、福原香織、設楽麻美、保志総一朗、井上喜久子、仙台エリ
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「はじけろシナプス!」についての科学的考察に成功した!!

私はついに「はじけろシナプス!」についての科学的考察に成功しました!!


脳の中では、常に神経伝達物質がやりとりされています。
しかし、電気コードのように一本の線でつながっているわけではなく、シナプスと呼ばれる中継地点が存在します。
簡単に言えば、脳内にある「駅」です。

さて、「駅」と言っても、小さな無人駅から、新宿駅のような超巨大なものまで存在します。
どうして大きさが違うかはわかりますよね。

利用頻度に違いがあるからです。
使う人が多ければ多いほど、駅は大きくならざるを得ません。

例えば、何かを暗記する場合、繰り返し復習することで、シナプスが強化されていきます。
駅を大きくして、往来をスムーズにするのと同じです。

ここで「はじけろシナプス!」といって本当にシナプスがはじけた場合。
さて、いったいどうなるのでしょうか?


【物理的にはじけた場合】

今まで使用していた駅が爆発。
脳の神経伝達が完全にストップします。
つまり、即死です。

中二病患者が生きている描写を見るかぎり、物理的にはじけているわけではなさそうです。


【「活性化する」という意味で「はじける」という言葉を使っている場合】

この場合は、駅が大きくなることを意味します。
あなたの家の身近にある駅が、いきなり巨大化したと考えてください。

その駅が混雑することはなくなります。
ゆったりくつろげますので、イライラ防止に役立ちます。
イライラしない駅なら使おうと思うでしょう。
つまり、人の往来が自然と増え、神経伝達能力が上がります。

また、「はじけろ!」と命令形で強調しています。
かなりの規模で駅が大きくなっていると考えられます。
神経伝達物質が大幅に上昇。
ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン、γアミノ酪酸などの成分が活性化されます。
その結果、やる気が湧き、集中力が高まり、体温調整機能が上昇します。
ただし、アセチルコリンの分泌により運動障害も発生するため、実際の身体能力は抑えられてしまいます。

つまり、「脳内のやる気に体が追いつかない」状態になります。
結果、「自分では激しく動いているつもりでも、体は動いていない」状態。
いわゆる「妄想」になります。

この説なら、キャラの行動に説明がつくのです!!

結論:
「はじけろシナプス!」というセリフには「急激に妄想力を高める」という効果がある。

{netabare}
「自分は人とは違う、自分だけは気付いているから特別だ」

こんなレビューの書き方も、人が一生繰り返す自意識過剰という名の病、
……すなわち、「中二病」のなせる業なのでしょう。

ちょっと語義が広すぎないか?
{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 144

minamini さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

なんだこれ、、つまんねぇ。。。と思ってる君は闇の炎に消されなくなる。

何か「電波女と青春男」と若干の「涼宮ハルヒの憂鬱」が適当に料理され、しかし登場人物はことごとく魅力のねー、至極どーでもいいアニメだなおい、、、と思って観てました。6話ぐらいまで。
何が面白いのかと、、、、何が、何が、何がって。。。。
それはもう突然に気がつくのですよ!
遠回りして、作品批判しながらギスギス見てたアニメはタイトル通り恋!!
恋がしたいって!
はじめから言ってたじゃん!!ってな!!
6話を境に一気にふにゃ~んってなります。。。。
それで私的にこのアニメはよく健闘した、、、、と思ってたら!!
そこがまた間違い!!
これまた中二病でも恋がしたい!中二病でもって!!
はじめから言ってたじゃーん!!と!
登場人物同士の中で展開される物語がいきなりズッドーン!!スクリーンの前の貴方にシンクロします。
正直いい歳して高校生主人公のアニメ観てる私も例外なく中二病患っており、また作り手も患っているのであろうし、後半キャラ間に織り成される言葉や叫びは直!心に突き刺さります。

泣きました。。

物語じゃなくて自分の人生に、、、


これはなかなかあるようでなかったアニメではないかと思います。ただメンタル的にきっついね。誰にでもお勧めできるアニメではないかもです。でもいいアニメだったと最後まで観て思えました。

注:このアニメにアイドル的素敵キャラはいないです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 29
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

<最終回まで視聴完了> 自意識と自尊感情

<最終回を観終えて>

まず、中二病とはなんぞや?ということを考えると
勝手な思い込みから社会の規律に反した行動を引き起こすこともあるため、
早めのケアが必要とされている・・とかつて言われていた頃の定義とは違い
最近の青年&児童心理学で声を大に叫ばれるようになった「自尊感情」
のほうに近寄っている気がする。
おそらくこの作品もそちらを取り上げているのだろう。

自尊感情とは、いわゆる自尊心であり、自己に対する評価感情の1つで、
自分自身を基本的に価値あるものとする感覚のこと。
その感覚を自ら信じることによって、意欲的に何かに取り組んだり
満足感を得たり、自分に対しても他人に対しても受容的になれたりする・・
そういう意味で、思春期の成長において特に大切とされているものなのだ。

父親の死に際し、すぐに治って帰って来ると思い込んでいた六花にとって
死を受け入れられないとかそういうことじゃなく、
「大好きだった父が死に至るほどの病だったと気づけなかった自分への罪悪感」
そして「父へ最期の別れを告げられなかった悲しみと後悔」
この2つが当時の六花をどん底に叩き落したようだが
先に中二病になっていた勇太を見て真似することで救われ、
彼の本当の優しさにも触れることで、自尊心は慰められ、
憧れがやがて恋へと発展していくという自然な流れには
すごく納得できるものがあったし
恋をしたことで中二病の症状が緩和したのは当然のことなのだ。

なぜなら恋というものは、自尊感情と自意識を最大に活用するものであり、
相思相愛になれば、その感情と意識を育て合っていけるものだから。
それからいくと、何も思春期に限らず大人にだって多少は必要なものなので
最終話のラストのナレーションのような言葉が出てきたのだろうね。

終わってみれば、勇太の存在や過去の中二病、六花の家庭事情、2人の恋と
うまい具合に繋がっていて、とてもよくできたシナリオだったなと思う。

作画はもちろん、作中流れる音楽も素晴らしく感動的だった。
そして勇太と六花のやりとりにはどれもキュンキュンきた。
個人的には、くみん先輩や凸森のサイドストーリーも観たかったりするけれど
「あの頃」を懐かしく思える、充分楽しめた作品だった。
-------------------------------------
<9話の感想>

今回は大いに笑い、大いに泣けたw
ちょっとだけ「とらドラ」思い出したけれども
ツンデレより、自分はこっちのほうが素直で好きだなぁ(笑)
ヒヤっとした場面にハラハラして観ていた僕も
つり橋効果で(?)すっかり心奪われてしまったようだ。
-------------------------------------
<8話の感想>

お互いに気づいていそうで気づいていないこの感覚。
傍から見たら、とても微笑ましくいい雰囲気で。
さわやかで可愛いやりとりと、彼らそれぞれの心の内に
キュンキュンきてしまった。
勇太の口調や態度がすごく優しいのは、妹が2人いるという
元々の兄的性格からくる部分もありそうだけれど
電車の中やコンビニ帰りのベンチでのやりとりに
すごく懐かしさを覚え、じわっときてしまった。
六花も回を追うごとにどんどん可愛く感じるようになった。
今後どう展開していくのか、温かく見守りたい。
-------------------------------------
<7話の感想>

6話は思い切り笑い転げたが、7話は涙をこらえて喉が痛くなった。
勇太のやさしさ、六花の現実。
初めて、姉の十花の本当の気持ちが見えた気がする。
なるほどね・・・
それにしても、森夏や凸守、なかなかいいコンビになりそうな予感。
ふわふわな先輩もいい感じで場の空気を和ませていて。
絶妙なキャスティングだね。
------------------------------------
<5話の感想>

中二病といっても、かわいい程度だよね確かに。
歳の離れた兄弟がいる小学生が、ダークヒーローものにハマって
仲間と一緒に楽しく遊んでるような感覚だし、それを卒業した男女が否定しつつも
捨てきれずって感じで。でもまさかこの調子で最終回までいくわけないから、
そろそろ恋の到来か?と思ったら、勇太と六花が
さわやかながらいいムードになってきた。かもw
-----------------------------------
<4話の感想>

可笑しくて楽しそうでニヤニヤしてしまう。
なんだかんだ言っても懐かしいしw
少なからずみんなあるのかもね。多くの子が通る道。
でも、黒歴史に思えて誰にも知られたくないと感じるほど
恥ずかしいと思っていても
大人になってしまえば笑い話で終わるから。
相変わらず、妄想のアクションシーンがお見事w
------------------------------------
<3話の感想>

すっかり見慣れてしまって六花が可愛く見えるw
おかしいなぁ~ぜんぜん好みじゃないはずなのに(笑)
小柄なのは、すごくあのキャラにぴったりでいいよね。
真剣にやっててどこかがドジっていう設定は
ありふれてはいるものの需要があるから必ず出てくるし
実際、憎めなくて面白い。
ただ正直、 {netabare} 「また部活かよー」とは思った。{/netabare}
学校を舞台にしているのだから仕方ないのだろうけどね。
{netabare}今のところ盛り上がりはないものの、仲間も順調に増えて
今後の展開が楽しみ♪{/netabare}
---------------------------------------
<2話の感想>

六花と勇太のナイスコンビネーションぶりがけっこうツボ。
六花の渇いたテンションで大真面目にやればやるほど面白い。
それに六花の部屋、なかなか良いじゃん。好きだよああいう感じw
勇太が思わず我を忘れてたのもわかるわかる(笑)
今回は派手なアクションの中の妄想と現実が楽しかったし
六花のお姉さんの気持ちも、けっこう今ならわかるので笑いっぱなしだった。
----------------------------------------
ほとんどの人が書いているけれど、さすが京アニといった作画の美しさ。
手を抜いていないのがすごく伝わってきて良かった。

中二病を封印したはずの主人公と、中二病真っ只中のヒロインという
組み合わせが新鮮だし、掛け合いがなかなか面白い。
予想以上に大笑いしていた自分が何よりの証拠。
いやぁーしかし、中二病を過去のものにできている人から見たら
すごくゾワゾワするかもね(笑)
ここでこういうリアクションするだろうな~っていうところで
いちいちその通りになるのは、ある意味痛快ではあるけれど。

あと、主人公勇太の妹2人がなかなか可愛かった!

投稿 : 2024/03/23
♥ : 134

73.9 7 初恋で泣けるなアニメランキング7位
アオハライド(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1205)
6572人が棚に入れました
中学生時代のとき、男子が苦手な双葉だったが「田中くん」だけ特別で大丈夫だった。夏休み中に田中くんは転校してしまい、自分の気持ちを伝えることができなかった。その後、男子にモテる双葉は女子からハブられてしまい、辛い中学生時代を過ごした。高校では女子に嫌われないようにと、わざとがさつに振舞う双葉は、想いを伝えることさえできなかった中学時代の淡い初恋の相手「田中くん」と高校で再会する。しかし、田中くんは中学生の時の性格と変わっていた。

声優・キャラクター
内田真礼、梶裕貴、茅野愛衣、小松未可子、KENN、平川大輔、松岡禎丞
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

甘酸っぱい青春の恋

ふとした拍子に思い出す
忘れられない時間...
忘れられない恋...

双葉の初恋相手...その人は今でも心の中にいる大切な人

中学時代、お互いに好意を寄せ合っていた...それは二人だけの秘密

淡い思いを抱く二人に「秘密」って響き...二人以外には誰も知らない秘密の共有
その間に流れる緊張感に胸の高鳴りがきこえた気がして...

洸は家庭の事情で転校。お互いハッキリ気持ちを確認しないまま離れ離れに..そして三年が過ぎ高校で再び出会うのです。

双葉は止まっていた時間が動き出したと思った
しかし彼はあの頃知っていた彼ではなくなっていたのです。

二人の中学時代のやり取りに
私の中学..初恋を思い出してみたり
{netabare}
気がついたら目で追ってしまって
キミと目が合うだけで1日幸せな気持ちになって
キミで頭がいっぱい
こんなに目が合っちゃったら
期待しちゃうから...
初恋で、はじめての彼とそんなだったなぁ
{/netabare}
再会した洸は別人みたいで踏み込ませない領域が強固な扉のようで切ないね

過ぎ去ってしまった時間は戻らないけれど、心はもう一度重ね合うことが出来るって信じたいな

双葉が恐れないで一歩一歩距離を縮めようと頑張る姿に愛を感じたよ
{netabare}
洸は双葉が泣いているところを周りに見られないように頭を肩に寄せて隠してくれたり
ずるい、本当にずるい...

女の子って好意を持っている人に頭触られるとキュンって...なるんだから

なんか、そういう雰囲気じゃなくても頭を触られると急に大人しくなってしまう。急にわたしじゃなくなっちゃうような感覚...なんです

意地悪なのは口だけで本当は優しい
そこに気づいてしまったら
もう絶対戻れないから...

好きに気づいてしまった双葉。大切な友達と同じ相手を想っていた

友情をとても大切にしている人って愛情に溢れた人だと思うのです

二人はそうでした。確かに上辺だけではない本当の友達であり恋敵でしたね

他の登場人物も素敵でした洸の兄で教師の田中先生。優しいしカッコいい最初から魅力的な人だと思っていました。けれど小湊くんも実は負けていません。修子が他に好きな人がいることを知っていながらも一途に想い見守る。いつも明るくて素敵なんです。
{/netabare}
繊細な心情を丁寧に描いているので要所要所で感情移入してしまいました。
純真で眩しいあの時だけの気持ちを思い返しました。わたしは初恋ではじめての彼にまた会えたような....
観たら過去の恋愛を思い出してしまうかもしれません。
甘酸っぱい青春の香りがいっぱいのアオハライド
キュンってなって下さい...

投稿 : 2024/03/23
♥ : 75
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

この恋を遮るように 電車は過ぎ去った

もう、毎回うるうるしながらアオハライド見てます。

特に挿入歌のI willが流れてきただけで、もう涙で画面が見れなくなる感じ。

だから、レビューが、感情が高ぶって文章にならなくてなかなか書けませんでした。

私の心だけが、中高生時代にタイムスリップした感じ。ちょっと辛いこともあったけど、それでもあの頃に戻りたいな。駅のホーム、通学電車と人々の交錯、夏の日の白い制服、家族に内緒で買ったシャンプーとリンス、映画のチケット・・・

{netabare}
双葉ちゃん、理科が好きで英語が苦手。私もそうだったな。

双葉ちゃん、洸君をずっと好きだったのに、洸君がリセットと告げられたシーン、洸君ってひどいな。でも、ほんと洸君って、天邪鬼ですよね。そうだったんだ、照れ隠しだったんだ。あの頃の男子ってあれが普通だったこと、中高生の時に知っておきたかったなあ。あのセリフは双葉ちゃんじゃなくても「今は好きじゃない」って聞こえます。

6話の駅のホームのシーン、私も似たような経験をしました。自分で占うあの感じ。私の場合は放置されちゃったけど・・・。あの時、気遣ってくれたらまた違った未来になったのかな。
お互い幼かったんだよね、きっと。

今では、洸君は今年のアニメの中で好きな男子の1人になりました。どうしても「好きっていいなよ」の大和君と比較してしまう。大和君はハンサムでとってもいい人だったけど、好きでもない子とあんなことするんだから私は信じられませんでした。

 洸くんは大和君と違って自分をあまり出さないし、双葉ちゃんのこと好きなのに好きって言わないし、他の女子に優しくしないし、とってもリアル男子に近いような気がします。あ、悠里ちゃんには優しいかも。でも、双葉ちゃんの親友だから優しいんだよね、洸くん?
{/netabare}

もうすぐアニメのほうは終わってしまう。
でも、季節は巡ってもアオハライドはわたしにとって過去をキュンキュンと思い出されてしまう大切な作品です。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 80
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

胸の中を駆け抜ける、嵐みたいな青春の風

2014年7月放送。
全12話。


【前置き】

少女漫画原作のアニメは、他と比べても俄然キャラクターの心理描写が上手い作品が多く、個人的には内容に没入しやすい傾向にありました。
本作「アオハライド」も、まさにその類でしたね。

正直なところ当初はあまり期待をしていなかったのですが、数ある少女漫画原作の名作アニメ「ハチミツとクローバー」「君に届け」「ちはやふる」「夏目友人帳」等にも決して引けを取らない良さが、本作にもあったように私は思います。

…なんか遠回しな言い方ですね……、ストレートに申し上げます。
私は本作が大好きになりました。

ちなみに、タイトルの『アオハライド』とは、「アオハル(青春)+ライド(ride)」からくる作者の造語だそうで、「青春に一生懸命乗っていく」という意味合いだとか。
……ごめんなさい、説明を聞いてもあまりピンと来ませんでした。
ただ、作品を見終わった今となっては、作品を総括したピッタリなタイトルだと思っています。



【あらすじ】

見た目は良いけどそれ故に女子から反感を買わないようにと、わざとガサツに振舞う女子高生『吉岡 双葉(よしおか ふたば)』。

彼女は高校1年生の終わり、運命の再会を果たします。
その相手は、中学時代に転校し忽然と姿を消してしまっていた初恋の人『田中 洸(たなか こう)』。
しかし、洸の苗字は「馬渕」に変わり、昔見せた無邪気な笑顔も一切見せない…冷淡な人柄になっていたのです。

徐々に明らかになっていく、双葉の知らない洸の空白の3年間。
止まっていた2人の恋は、関係性が変わりつつも…再び動き始めるのでした…。



【語ってみる】
{netabare}
さてさて、本作の主人公は女子高生です。
私はナウでヤングな男の子なので、終始女の子のリアルな目線で話が進む点に関しては、少々共感し辛いことは否めません。

加えて現段階までのシナリオを総括すると、ハッキリ言って斬新な発想や展開にはあまり感じられませんでした。
実際、本作を試聴する前にあらすじを見た時は、全くピンと来ず見ようか迷ってしまいました。
(決して、辻褄のつかない話とかでないですが。)

しかし、それでも実際に見てグイグイのめり込めたのは、個々のキャラクターの人間味のある描かれ方や、思わずドキリとさせられた台詞の一つ一つ、そしてそんな各シーンをアニメとして魅せる手法も、とても秀逸だったからのように思いましたね。
日常系等のコメディ作品を除き、どんな作品もシナリオの出来は評価に大きく影響すると思うのですが、本作を見るとちょっと考えを改めちゃいましたね。


初めて本作に魅力を感じたシーンは、第2話。
後に親友となる『槙田 悠里(まきた ゆうり)』と双葉との初交流での一幕でしたね。

双葉が、異性の目を引くことで同性から嫌われないように、あえてガサツに振る舞っていた反面、同じく可愛いが故に同性から煙たがられながらも自分の素を貫いていた悠里。
このような件に限らずとも、学校というコミュニティーで何年も過ごすことを想定した時に、友人を作る為に双葉のように打算的な考えを持って過ごしていた方って、結構多かったんじゃないでしょうか。
(まぁ…双葉は極端ですけどね。)

悠里は、異性に好かれることに嫉妬したクラスメイトから、「ズルイ!」と陰口をたたかれていたわけですが、双葉は一人でお弁当を食べる悠里と話したことをキッカケに、彼女が昔の自分と重なり…ふいに「友達ごっこ」の殻を破って胆を発してしまうのです。

「ズルイっていうことは…、自分達も本当は男子に可愛いって思われたいってことじゃん。

 だったら、ブチブチ言ってないで自分達もブリッ子すりゃいいじゃん。」

そんなコトをしてまで男子に好かれたいと思っていない…、ただああいう女は嫌いなだけ…、と反論されても、

「じゃあ、ほっとけばいいのに!! ほっとけないぐらい嫉妬してるんだよ。

 相手のことを悪く言えば、自分が高みに立ってる気分になるのかもしれないけど、それ全然違うからっ!!」

と、まさにドストレートな言い返しをしてしまうのです。
思っていても、中々口に出すのは躊躇ってしまうような台詞ですね…、相手のプライドの逆撫で加減も半端ではありませんし。
実際に双葉も、言い終わった後に「しまった~~!!」ってなってましたね…。

ただ、それを聞いていた悠里は、その彼女の一言から勇気を貰い、陰口を叩く彼女らに


『私のこと嫌いってことはさ、貴方達の関心の内側に私がいるってことだよね。

 ざまあみろ♪』(←超笑顔)


なんて台詞をブツケちゃうのでした。
いやぁ、ここはとても気持ちが良かったですね。

これを機に、当たり障りなく過ごす為の手段であった双葉の「友達ごっこ」は、このクラスでは終わってしまいました。
ですが、それで得た友達は、「ごっこ」なぞでは終わらない関係を築けたのでしたね。

後の2人は共に同じ人を好きになるのですが、それでも2人は

「なんでウチら、同じ人なんか好きになっちゃったんだろうね。

 もうヤダ!!! でも悠里、大好きだからね!!」

なんて言って、お互い抱き合える清々しい友情関係でした。
正々堂々と勝負しようと言い合った、この2人の恋模様。
アニメ内でその結末が描かれることはありませんでしたが、同じく本当の友達になった『村尾さん』の言うように

「結果、どっちもフラれるかもしれないし。」

って結末でないことを祈りたいですね。
作品としては想定しにくいですが、現実なら大いにありえる展開ですしね。
2人と同様に思わず「ごもっとも…。」と思っちゃいました。


本作はフィクションではあるのですが全体を通して、こう現実的にありえそうなシーンが数多く出てきましたね。
現実でなら、二の足を踏んでしまうような状況も沢山ありました。
それでも、勇気の一歩を踏み出していく…双葉を始めとしたキャラクター達。
そんなところに共感と魅力が集まり、人気を得た作品のように思いましたね。
恋愛模様もそうですが、何より『いかにも実際にいそう』『実際にいたらいいな』っていうキャラクターを描くのが、上手いんでしょうね。


ただ、ヒロイン達が恋を抱く『馬渕 洸』だけは少々イケメンぶりが過剰に光ってはおりましたけど。
ですが、それでも好感が湧いてしまうのは、彼の人間味とバックボーンをキッチリ描かれていたからでしょうね。
たまにデザインがデフォルメされ、しっかり潰れた顔もこなしてくれる辺り、そのツンケンした性格にも良い意味で少々隙があって、昔の『田中 洸』を思い出させてくれますしね。
同じく人気の少女漫画「君に届け」の風早君よりは、まだ現実にいそうだと思いましたよ。

彼は、双葉の言う空白の3年間で、母親を亡くした境遇により、今のような冷めた性格を変わってしまっていました。
いや…変わったというよりは、以前の自分に戻れなくなったという方が正しいかな…。

同高校の先生でもある洸の兄『田中先生』は、当時は新任教師になったばかりで仕事に追われ、長崎にいる母親の看病も満足に出来ず…洸のフォローもままならなかった自分を責めておりました。

「会う度痩せてく母親を見るのは、本当に辛くて…病室に入るのがいつも怖かった。

 あんな思いを…、アイツは毎日たった一人で…。」

双葉との帰り道でそう言った田中先生は、洸について…こう続けました。


「洸は本当は優しくいい子なんだ、だから…『『『 知ってます!!! 』』』」


涙を流しながら言葉を重ねた、この時の双葉が最高でしたね。

「そうでしょ…、アイツ……いい子なんだ…。

 ありがとう……。」

同じく涙ぐみながら続けた田中先生とのこの一連のシーンは、涙腺をちょっぴり崩壊させられちゃいました。
決して斬新で虚をつかれたシナリオではないのですが、台詞と演出にしてやられましたね…。

この後、そんな洸の今現在の殻を、ムリヤリに…そして勢い良くブチ壊した双葉。
それを機に、久しぶりに兄とお父さんとで夕食を食べる洸の姿は、お兄ちゃんと同じくまた泣けてきちゃいました…。
お兄ちゃんも良いけど、お父さんの台詞もまた意外と良かったので…もぅね…。。。

これまでも、いくら適当ぶったりぶっきら棒に振る舞っても、最後には絶対優しかった洸。
彼が、昔の素直な『田中 洸』に戻るのは、そんなに先の話じゃないのかな?
今のツンケンも、それはそれで魅力的な気もするのですけど。
{/netabare}



【とても魅力的な、3曲の主題歌】
{netabare}
さて、本作を語る上で外せない魅力だったのが、こちらの3曲。

オープニングテーマ「世界は恋に落ちている」歌 - CHiCO with HoneyWorks

エンディングテーマ「ブルー」歌 - フジファブリック

挿入歌「I will」 歌 - Chelsy

深夜帯のアニソンと呼ぶには少々爽やか過ぎる節もあるのですが、曲のクオリティは勿論のこと作品ともマッチしていて、作品が好きになればなるほど曲も好きになっていきました。


当初は、爽やかで映像ともマッチしたオープニング曲にハマりました。
「聞・か・せ・て♪」って歌詞に、口を合わせて双葉が洸に耳打ちするシーンが魅力的ですね。
あと、冒頭のビュンビュンと突風がなびく中で、双葉の髪や服装が揺れ動くシーンの作画も綺麗でしたし。
何故かスカートは終始鉄壁を保っておりましたが、「まぁ良し!」としてしまう魅力がありましたよ。
そうそう、これはなんの風?と思っていたら、劇中最後の双葉の「青春…青い春…。その胸の中を駆け抜ける、嵐みたいな風に乗って。」という独白に、この風の意味が凝縮されていた気がしましたね。


中盤前辺り、作品が好きになるにつれて、エンディング曲もドンドン好きになっていきました。
ヒキを強くした作品ではないのですが、その分終わった後はスッキリした気分に浸れることが多かったので、優しいピアノから入る伴奏がまた聴き心地が良くて良くて…。
仲良し5人組で、トコトコと歩く絵も微笑ましかったですし。
映像の静止画の中では、後頭部を手で抑え少しバツが悪そうに笑う『小湊君』のシーンが一番好きでしたね。
彼は作中では今現在、まだあまり恵まれたシーンには巡りあえていなかった気がしますね。
最終話では、そんな彼のあるシーンから絶妙な具合でエンディングがフルで流れ始めるのですが、活躍すれば絶対一番好きになりそうなキャラクターなだけに、早く続きが見たいですね。


さて、そんな曲の中でも作中で流れる挿入歌「I will」は、劇中を盛り上げる演出として「ここぞ!」という時に思いっきり使ってくるので、最終的に一番記憶に残って好きになりましたね。
特にこの曲が、演出として最高の盛り上げを果たしてくれたと思ったのは第6話、双葉と洸が電車に乗ろうとする時のワンシーン。
双葉は洸が電車に乗った時、咄嗟に忘れ物をしたと嘘をつき、洸が電車を降りるかどうか内心でカケをしたんですね。

「もしこのまま洸が降りなかったら…、好きをやめる。」

悠里と同じ人を好きなってはいけないという葛藤からでしたね。
目をつぶり、「降りたら…やめる……、降りなかったらやめない…」と頭の中でグルグルと同じ台詞を繰り返す双葉。
ただ、電車の扉が閉まる瞬間、双葉は本音で「降りて!!」と願うのでした。

そんな中でこの挿入歌は、まさに電車が過ぎ去ったところで歌詞を絶妙にマッチさせて

「この恋を遮るように、電車は過ぎ去った。」

って流してくるんですよね。
歌詞の全てが作中のこのシーンを表現したものではないですが、憎い演出でしたね。
思わずドキッしちゃいましたよ。

そしてまた、しっかり電車を降りて目の前に立ってくれていた洸が

「何? 忘れもんって学校? じゃあ戻るか…。」

と言う場面で、綺麗にサビを持って最高にシーンを盛り上げてくれるのです。
(余談ですが、ここで双葉から「ごめん、忘れ物無かったよ」って言われた時の、洸の「ガボーン!」って感じの顔は面白かったですね。ドンマイ!)

そして、シーン最後の台詞


『悩んでるフリして、本当はどうしたいか決まってたんじゃん。

 それに…こういう時、洸なら降りるって思ってた…。

 悠里…ゴメン…、私も…私も…、洸が好き。』


という場面で、綺麗にこの曲も終わります。
まさに劇中歌に合わせて、シーンを繋ぎ合わせたことが窺える一幕でしたね。
それまでは、良い曲だなぁというぐらいでしかこの挿入歌を聴いてなかったのですが、このシーン以降は流れ始めた時には、もぅ「キタキタキタ!」って気持ちで聴いてましたね。
毎話ペースで流れるので少し希少価値感は薄れちゃってますが、それでも作品の盛り上がりには絶対に欠かせない一曲だと思いましたよ。

こちらの挿入歌とオープニングを歌うアーティストさんは、本作がデビュー曲だそうで。
次回も期待したいですね、出来ればまたアニソンを歌って作品を大いに盛り上げてほしいです。
{/netabare}



【総評】

恋愛作品ではあるですが、それ以上にリアリティのある高校生の人間模様を描いた作品だと感じました。
ストーリーにしても、あらすじだけでは伝わらない魅力に満ちておりましたし。
ストーリーやキャラクターの骨組みが上手く整っており、それを表現する台詞や演出も抜群に光り、結果的に全体を通して非常に出来の良い作品へと仕上がっていた印象を持ちましたよ。

キャラクターをベースに、恋愛模様を描くのか。
それとも恋愛模様をベースに、キャラクターを描くのか。
本作は多分、後者のような気がしましすね。
ただただ恋愛模様を描くことに重視した作品ではなく、キャラクターそれぞれの青春を描いた物語。
この「アオハライド」というタイトルも、そんな本作にピッタリだったワケですね。

このキャラクター達を好きになれるかによって評価は大きく分かれそうですが、私は皆好きでした。
まぁ今のところ実際メインは良い奴ばっかりでしたしね、恋愛作品としては面白味が無いとも言えるかもしれませんが。
キャラに関し唯一難点を上げるとすれば、主人公である双葉の声が「内田真礼さん」なので、どーしても中二病の六花ちゃんが頭から抜けなかったことや、声色が可愛過ぎて少々シリアスには不向きに感じ、違和感が生じる場面がしばしば見られたところですね。


さて、本作の2期の予定は今のところありませんが、後にメインで活躍するであろう新キャラクターがチラリと登場してたりもするので、是非期待したいです。
その時は、イマイチ2枚目半的な役割だった小湊君の活躍するシーンも見たいですね。
そうそう、OP後の提供映像での、話数ごとにドンドン増えていくニャンコの演出も地味に楽しみでしたので、次作ではどんなニャンコの魅せ方…そしてオチになるかも期待しています。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『田中 陽一(田中先生)』声 - 平川大輔さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『槙田 悠里』声 - 茅野愛衣さん

投稿 : 2024/03/23
♥ : 56

75.6 8 初恋で泣けるなアニメランキング8位
君の膵臓をたべたい(アニメ映画)

2018年9月1日
★★★★☆ 3.8 (300)
1445人が棚に入れました
それは「僕」のクラスメイトである山内桜良 (やまうち さくら) が綴っていた、秘密の日記帳であり、彼女の余命が膵臓の病気により、もう長くはないことが記されていた。

「僕」はその本の中身を興味本位で覗いたことにより、身内以外で唯一桜良の病気を知る人物となる。

「山内桜良の死ぬ前にやりたいこと」に付き合うことにより、「僕」、桜良という正反対の性格の2人が、互いに自分の欠けている部分を持っているそれぞれに憧れを持ち、次第に心を通わせていきながら成長していく。そして「僕」は「人を認める人間に、人を愛する人間になること」を決意。桜良は恋人や友人を必要としない僕が初めて関わり合いを持ちたい人に選んでくれたことにより「初めて私自身として必要されている、初めて私が、たった一人の私であると思えた」と感じていく。

声優・キャラクター
高杉真宙、Lynn、藤井ゆきよ、内田雄馬、福島潤、田中敦子、三木眞一郎、和久井映見

fu+i さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

真実か挑戦

タイトルが気になって、実写は、見る気がしなかったがアニメなら、と思い観てきたんだが、よかった。

遺書のところ、少しもやっとしたが、人生哲学を知る良作だと思う 作中で桜良が言ってた通り、どこかしっくりこなかったところには、きっと、意味なんてないんだろう
あるいは、お互いの人生観の齟齬か、

「僕」に近い人生観だが、
なんか共感できないな… 入ってくる情報過多で、しばらく小説断ちしてたからかな?
いや、周囲に心配させないために空元気に振る舞い死への恐怖を皆無にしようとしてた時期があったので桜良に近い人生観かもしれない しかしまだ、それだけの処世術が身についていないのだが…
いやはや、それにしても、桜良のセリフは軽快だね!
えっと、死ぬときは、自然災害であっけなく死にたいものだね それが一番まわりを悲しませなくて、まわりも納得いくんじゃないかって(汗)

しかして、キミスイの鑑賞者は、「僕」と桜良、どっちにもなれたわけだ

友達でも恋人でもない、というのは、いわゆるソウルメイト的な何かだろう
ここのアニメ成分に「恋愛」入ってるけど、これは恋愛なのか、私には、人生の通過儀礼のようなものに感じたが…

投稿 : 2024/03/23
♥ : 12

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

あと少しで神作品だった、おしい作品!

原作、実写ともに既読の私が今作と比較した感想。
初見ではないので、最初から結末は既知の状態です。

■物語
実写板では少しアレンジが加えられており、そこに少し善し悪しが分かれた。
対して、今作は前作に忠実で特にいじったところは見受けられなかった。
実写版でもそうだったが、原作を既読者には物足りないと感じてしまう。
映画という形状仕方がないのだが、情報量がが少なく原作未読者は果たしてこの描写で伝わっているのか?と思うシーンがいくつかあった。
特に、出だしの何分間は読者をかえって混乱させるのではないか?と感じた。
しかし、全体的には概ね良かったと思う。
結末ではラストを知っていたのにも関わらず涙してしまった。
1つ疑問に思ったことは、「君の名は」を少し意識しすぎではということだ。
OPがあったこともそうだが、演出がとても似ていた。
そのせいか、この作品のオリジナル性が欠けたように感じた。

■作画、声優、キャラ
作画はとくに問題なし。
少し輪郭がぼやけたような作画だったが観る分には全く支障はないし、抵抗感も受ける人は少ないんじゃないだろうか。
実写版とは違い、アニメでしかできない描写があったが個人的にはいいと思った。
声優も特に棒読みなどなくキャラにあっていた。
ラストの迫力満点の演技だった。
キャラもよく、ヒロインの桜良はとても可愛かった。
主人公の「僕」も成長過程が見て取れた。

■音楽
先程もあげたが今作が「君の名は」に似ていると感じた音楽。
音楽はsumikaが担当しており、私が好きなアーティストということもあり凄くよかった。
特に、挿入歌の「秘密」が流れたシーンは鳥肌がたった。

■総評
普通に良作だと思う。
だが、原作既読者には物足りないかも。
でも、私みたいに涙もろいかキミスイが好きな人にはおすすめ。
まだ、原作、実写どちらも未読なら普通に楽しめると思う。
sumikaが好き人もいいかな。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 25
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

美しく、楽しく、せつない映画

全編とても美しい映画でした。
そして、楽しく、切ない映画です。
そしてクライマックスでは、涙腺が崩壊してしまいます。

物語は、根暗な主人公の志賀春樹が、山内桜良が書いた日記(共病文庫)を拾うところから始まります。
春樹は持ち主を調べるために日記の最初の部分を見てしまいます。
だが、そこには読んではいけないことが書いてありました。

日記の持ち主の山内桜良は、日記を読んだ春樹が平然としていることに驚くとともに興味を持ちました。
それ以降、桜良は春樹と仲良くなります。そして、春樹と沢山の思い出をつくります。 {netabare}  
限りある命を精一杯に謳歌するために… 
{/netabare}

春樹は、最初はいやいやながらも桜良と行動を共にします。
だが、いつの間にか桜良と一緒にいる時間を楽しむようになりました。

ヒロインの桜良がとっても明るく元気で、魅力的です。
{netabare}
彼女は、春樹ならば、病気のことを気にしないで話してくれる と、思っていました。
でも、それは間違いでした。
春樹も普通の高校生です。
いつの間にか彼は、桜良のことが好きになってしまいます。
根暗で人を愛することができなかった春樹が、桜良の影響で、いつの間にか人を愛することができるようになったのです。
{/netabare}

最後に春樹が桜良の母親の前で、「もう泣いても良いですか」といって号泣したとき、
思わず私も涙が出てきました。

とても美しく楽しく切ない映画です。
ぜひみてください。

最後に、
エンディングが始まっても、決して席を立たないでください。
エンディングの後で、もう少しだけ物語がありますので。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 51
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