堺雅人でGONZOなおすすめアニメランキング 1

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64.7 1 堺雅人でGONZOなアニメランキング1位
戦闘妖精雪風(OVA)

2003年9月1日
★★★★☆ 3.6 (129)
557人が棚に入れました
『戦闘妖精・雪風』(せんとうようせい・ゆきかぜ)は、神林長平によるSF小説。これを原作としてラジオドラマ・OVA・漫画化された。
南極大陸の一角に突如出現した巨大な霧の柱。それは異星体ジャムの地球侵略用超空間通路だった。地球防衛機構は「通路」の向こう側、惑星フェアリイ上でジャムの侵攻を食い止めるために、フェアリイ空軍を設立し、前哨基地を置いた。30年以上に及ぶ人類とジャムの戦いに、今だ終わりは見えなかった…。
人間を信頼するより機械である戦術戦闘電子偵察機「雪風」を信頼する青年、深井零が愛機に乗り戦闘情報を収集するうちにジャムと接触する。ジャムは零と雪風に興味を示す一方、人間に対してあるゆる手段を使い戦いを挑んでくる。この戦いは何のための戦いなのか。
やがてジャムはフェアリイ空軍に総攻撃を開始する…。
ネタバレ

やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

この男…哲学作品につき★

■評価
テーマ性 :★★☆   2.5
脚本&構成巧み度:★★    2.0
軍事アクション度:★★★★  4.0
音響巧み度   :★★★★☆ 4.5
おススメ度    :★★★☆  3.3

■ストーリー
地球は突如ジャムと呼ばれる異星体に侵略を受け、甚大な被害を受けるが
人類は戦力の全てを結集し、ジャムを異星フェアリーに封じ込めに
成功する。そして人類はフェアリイー封じ込めの要であるFAF(フェアリー
空軍)を結成する。そんなフェアリー最前線で情報収集を主な任務とする
『戦術戦闘航空団特殊戦第五飛行戦隊(なっ長い!!)』略して
ブーメラン戦隊の活躍と苦悩を描くSFアクション作品。

■感想
この作品…あの神林長平氏の長編小説『戦闘妖精 雪風シリーズ』を
原作とし、あんな漬物石になりそうな物語をアニメ化した勇気を
賞賛したいです。

本作は航空and海上自衛隊が製作協力している事もあり、戦闘機アクション
という面ではそれなりの本格派を感じさせる硬派な作品になっていると
思う。それに一番褒めたいのは『音響』で、この手の作品では珍しく
レンタルDVDでも5.1chサラウンドで視聴できるし、サラウンドの派手さや
重低音の迫力等々・・・DVDやアニメとは思えない凄みがある。
特に僕のお気に入りは第1話の戦闘機によるドッグファイトのサラウンド感、
第4話のイージス艦の艦砲射撃、チェーンガンによる迎撃、轟沈など
実写映画に負けない拘りを感じるし、音響敏感肌の自分には十二分に楽しめる。

ただし、音響に拘りすぎたせいかDVDに収録されている『画質』が悪い!!
作画がぁぁ!!っとか騒ぐ以前の問題なので、地上波放送やBlu-ray画質に慣れている方はレンタルDVDには注意が必要なのも記載しておきます。
それにストーリー面では原作小説読んでないと軍事アクションという
要素以外の物語の面白さに中々気付けない。
なんせ原作小説はちょっと哲学的な考察が多く、本作中で起こる
あらゆる出来事(イベント)が全て唐突に感じるし、各出来事の繋がりが
殆ど描かれていないから初見の方には結構辛い。

なので原作小説の内容をもとにして作品の解説だけしておきます。
アニメ版の少しネタバレと原作小説のモロバレを含んでいると思うので
嫌な方は読み飛ばしてくださいましm(_^_)m
(以下読んでからアニメみても良い鴨しれません…)

{netabare}
この作品、ジャムという正体不明の敵との戦いを描いた軍事アクションもの
なのだけど、その実、アクションの皮をかぶった哲学書やら戦術戦略報告書
みたいな内容なのです。

まず語らないといけないのは『敵(ジャム)が何者か?』が
本当にわからない事。
ジャムは戦闘機の様なもので物理的な攻撃はしてくるものの、
その攻撃意図や目的、そして姿形、集合体なのか個体なのかも全て不明。
とにかく得体の知れない不気味な敵。
原作小説ではジャムはいったい何者で、どうやったら対抗できるのかを
考察する事が味噌です。そしてアニメではジャムの正体を異星体としか
説明していませんが、原作小説ではジャムは映画インディペンデンス・デイ
に出てくる様な異星の宇宙人ではなく、異次元の世界から来た概念体
(形のない生命体)と考察し、概念体だからこそ人の目では認識できないと
結論付けられます。だから、この姿なき敵に対してブーメラン戦隊では
人の哲学をもって相手を定義⇒理解⇒行動予測し対抗していく・・・
この深さたるは攻殻にも負けぬ面倒臭い面白さをもった作品なのです。

次に、このジャムの存在を即座に探知するものがいます。
それが超高性能AIを搭載した雪風です。
ここからは僕の妄想も含むんだけど、何故雪風がジャムを探知できるか?
それはAI(人工知能)は人間の思考、思想、哲学のデータを結集した塊だから
だと予想してます。
AIはより人間っぽく思考し、応答し、人間よりも高速に計算できる
何か凄い脳味噌だし、AIは人の言葉、表情、姿形、脈拍などを『データ』
としては認識できるけど、実は『人間の存在』を認識して理解はしていない
のです。スマホとか良い例で、あなたの言葉や顔や指紋は認識するけれど
あなたがあなたである事(存在)を理解していない…根本的な部分でやっぱり
機械なのです。だからこそ、AIを作るには人の言葉の意味、感情、痛み、
倫理などなどナムナム…哲学的に物事の意味や定義をすべて教え込んで
学習(自己学習も含む)させていきます。なのでAIの開発というのは
人間の哲学を結集させた知能データを日々蓄積させる事なのです。
(よくニュースになるGoogleとかのAIが正に・・・これです)
それで雪風は『データ』として叩き込まれた哲学によって、ジャムという
概念体を『データ』として認識・理解することで、その存在を感知できると
考えてます。(原作で語られていたか…忘れてしまいました)

じゃー全て雪風やAIに任せて戦えば良いじゃない…となるのだけど、
そうは烏賊の金玉らしいです。
これは雪風が肉体的にも知能的にも劣る人間(深井零)を搭乗させる理由にも
なるのだけど、それが『人間とジャム(物事)を区別するのに基準が必要』に
なるからです。
地面や台を基準(0cm)として身長を測るのと同じ事で、その基準として雪風は
パイロットの深井零を選択します。これは常に雪風と深井零が対話を
続けてきたことで、深井零=人間だという確信があるからだと考えてます。
この基準がないとどうなるか…アニメの終盤にもありましたが、戦闘機の
操作自体をジャムに乗っ取られるという事です。
人間の存在を理解していないAIは、送られてきた命令コマンドを
そのまま実行するだけなので当然の結果なのかもしれません。
なので人と機械とが一体になって初めてジャムという強大な敵に
対抗できるのです。
人と機械の一体…とか聞くと、攻殻GISの様な人とプログラムが融合して
生まれる新生命体みたいな話だけど、この作品では物質的・ソフト的な
融合ではなく、概念や哲学で人と機械が一体化(相互理解)するという
深い仕組みになってます。
(この時点で僕は難しくて吐きそうです…でも顔は笑ってます)

話は戻りますが、物語の面白さはこれだけではないです。
物語ではジャムの方が先に人間という存在を理解し、新たな攻撃を
仕掛けてくる。それが『ジャム人間』です。
人間という存在(概念)そのものを乗っ取るという恐ろしい戦法です。
これに遅くも気付いたブーメラン戦隊はアニメでも描かれていた通り、
戦闘中の不明者リストからジャム人間を予測し、ジャム人間(ジャム)に
対して最終話の様な罠をはったのです。
そして地球でのFAFやジャムに対する理解があまりにも欠落・楽観視
(平和ボケ)されている事から、ブーメラン戦隊は人類敗北は明確とみて
全軍撤退をするのです。
すでに地球にはジャム人間が・・・進入しているかもしれませんね。
ちょー怖いです。

原作小説では設定一つとっても深いもので、人の心理描写にしても
人間の『組織の腐敗やら茹で蛙状態』も描き方も悲壮感や心労感も
半端ではなかったです。
そういう哲学的な考察や人間群像劇などを楽しむ??作品です。
これ以上やると寿命が縮むので、実録!!妄想!!のり塩レポートは
これにて完遂いたします。
{/netabare}

はっきり書いておきますが、本作は万人に受ける作品ではないですが、
考察して視聴したり、アクションや音響のリファレンスとして見れる
作品なのでそういった嗜好のある方のみ原作小説と合わせて
おススメします。

ご拝読有り難うございました。

投稿 : 2020/04/04
♥ : 5

しゅりー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

戦闘機の好きな方にオススメ

EMOTION20周年作品ということで2002~2005年にGONZOが制作した全5話(合計約3時間)のOVA。
神林長平さん著作の小説の一部エピソードに多少オリジナル要素を加えたというSF戦闘機アニメ。


南極大陸の一角に突如として現れた巨大な雲のような超空間通路。
通路の先から現れる「ジャム」と呼ばれる異星体との戦争が33年続く世界。
地球上での幾度かの戦いの後に人類がジャムを追い込んだ通路の先、
緑色の空の惑星フェアリィを舞台に味方を見捨ててでも必ずジャムとの戦闘情報を
持ち帰ることを任務としている特殊戦第5飛行隊のパイロット深井零(ふかい れい)と
その上官のジェイムズ・ブッカー、そして零の搭乗する戦闘機に搭載されている
戦闘知性体「雪風」を中心に描かれる物語になっています。


個人的には何年も前から戦闘機ヲタの知人に「観ろ。とにかく観ろ。」と
薦められていたのですが、何か拒否感が働いてしまい今回初視聴。
本作の持つ独特のキャラクターデザインやジャムの存在感が受け入れ難かったようです。


本作、戦闘描写やコクピット内部の雰囲気などの手の込みようが異様です。
マクロスシリーズのような変態的カメラワークのミサイル描写とかは
それほどありませんが、戦闘機の旋回の様子や機銃発射時のレティクルの動きなどを、
固定アングルや飛行物を中心に捉えた追跡視点の中で重量感を
持って描いているイメージが強いです。

コクピットの静けさや通信の雰囲気もどこかリアルなように感じ、
同じ戦場を飛ぶ特殊戦の戦闘機に乗っている気分になる映像が多いです。
そのあたりはさすが航空自衛隊の協力があったからでしょうか。
そういえばフライトシューティングのリプレイ映像にも近い雰囲気がありますね。


先程も少し触れましたが、多田由美さんのキャラクターデザインは
ちょっと特徴的で観る人を選ぶ印象があります。
このキャラクターデザインと零役の俳優、堺雅人さんの演技、
BGMの少ない本編内で重要なシーンに流れる曲のピアノの音色などが合わさり
零の普段静かながら激情も併せ持つ独特の存在感を醸し出している気がします。

また、雪風が起動音を発する時の無機質な雰囲気は、機械らしさを強く印象に残します。
しかし、私はこれが雪風が本編で行う様々な意志表示、行動との間にギャップを作って
雪風の強烈な個性を表現しているように感じました。
そんな独特の雰囲気を持つ零と雪風も興味深いですが、
私は中田譲治さんの演じるブッカーの人間味溢れる姿が気に入ってます。


SF作品の持つ独特な世界観、メイヴを初め洗練されたデザインの戦闘機が飛行する情景、
先述の戦闘描写などを好きな方はとことんハマれそうな要素を持ったアニメだと思います。

ただ理不尽な言いがかりになりますが、私はちょっと好きになれない部分のあるアニメでした。
キャラクターデザインには慣れましたし、説明不足な話作りも5話で描ききれない情報量の多さから
仕方なしと思いますが、惑星フェアリィの空や建造物内、ジャムの作り出した空間などの
緑色系の配色からだんだんと生理的嫌悪が強くなってしまったのです。
途中で何度か地球側のシーンがあり、地球の空が描かれたせいもあったのか、
5話の光景を目の当たりにし「蒼い空がみたいよぉ…」と呟いてしまうくらい心理的にやられていました。


そんな訳で私にとってはちょっとトラウマになりそうな本作ですが、
最近の戦闘シーンが落ち着かないアニメに辟易している方には一見の価値ありではないでしょうか。
本作を気に入った人の中にはACE COMBATなどのゲームをやりたくなる人もいるのかなと思います。
本作を薦めた知人が以前、OVER Gというゲームで空母にプガチョフ・コブラで着艦する練習を
執拗に繰り返していたのもきっとそんな衝動からなのでしょう。

投稿 : 2020/04/04
♥ : 14

. さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

雪風が…敵だと言っている・・・  彼女の声を聞いて下さい。

SF小説が原作です。筋金入りのSFもの。
私、自慢ではありませんがロボット物、メカ物はほとんど観ません。ですがこの作品、そんな私から観てもとても楽しめました。も~純粋にメカがカッコ良い! 戦闘機がカッコ良い! 雪風に惚れる!
機械である戦闘機に惚れるというのも変な表現ですが、言葉にするなら正にそんなイメージなのです。


南極に突如出現した超空間通路なる別の惑星(惑星フェアリィ)に繋がる空間。そしてそこから地球に進行してきた謎の異星体ジャム(JAM)。
ジャム(JAM)に対し、人類は逆に彼らの惑星に攻め込み、そこに基地を築きます。その基地に所属するパイロットの深井零少尉と、愛機である完全自律制御のスーパー戦闘機であるスーパーシルフ、コードネーム”雪風”の活躍を描く作品です。


先ず何がすごいかと言うと”戦闘機の描写”! なんだかアニメで描写される戦闘機って、現実ではあり得ない挙動を取ったりして覚めてしまうのですが、本作で描かれる戦闘機はとにかくリアル。戦闘機の挙動、その一挙動×2が現実的で、それでいてスピード感、緊張感というものを全く失っていません。

そしてその機体の美しい事・・・・。特に主人公の乗る”雪風”のカッコ良さは格別! 無駄のないフォルム、まるで女性のようななまめかしいライン。そして時には恐ろしいまでの戦闘能力を発揮する・・・。正に電子の妖精と呼ぶに相応しい機体です。


戦闘の描写も素晴らしいです。自衛隊の協力を得ているそうで、登場する兵器は非常にリアル。計器や武装の描写も素晴らしいです。そして英語で行われる戦闘指示は否が応でも雰囲気を盛り上げてくれます。
戦闘機のドッグファイト(空中戦)は手に汗握ります。特に渓谷の中でのスピード感溢れる戦闘は見応え有り!目にも止まらない高速での戦闘を本当に上手く表現しています。目の前に迫る渓谷。そして後ろから迫り来るミサイル。その緊張感たるや凄まじい物があります。


戦闘やメカにばかり目がいきがちですが、ストーリも目を見張るものがあります。
他人に感心を示さない深井零少尉の唯一の友人であるジェイムズ・ブッカー少佐。友人で有りながらも上官である彼は非情な命令を深井零少尉に下さなければなりません。いつも零少尉を気遣う彼が唯一出来る事は見守ること。「必ず無事に帰還しろ。これは命令だ」。彼らの男の友情をその目で確かめて!


機械の塊である”雪風”にだけは心を開く深井零少尉。そして彼は意志を持たない筈である”雪風”といつしか心を通わせ、”彼女”と1つになっていく・・・。
”雪風”は時折人であるかの様な行動を取ります。ある時はパイロットである深井零少尉を気遣い、そしてある時は戦闘に恐怖する。言葉は話せず、唯一意志を伝える手段は戦闘ディスプレィに表示される味気ないコマンドのみ。しかし深井零少尉は”彼女”の言葉を感じ取ります。彼女の意志を受け止めます。
私は”雪風”がまるで人間の女性の様に思えました。
深井零少尉は”彼女”を求め、そして”雪風”は”彼”を求める。機械と人間、決して交わることの無い線上で彼らは交わっていくのです。2人の恋?とも言えない微妙な心理描写も見所です。


謎の異星体であるジャム(JAM)とは何なのか?そして彼らの目的はなんなのか? 
想像を超える能力を持つジャム(JAM)に対し、人類はどの様な決断を行うのか? そして彼と彼女、深井零少尉と雪風はどうなっていくのか!?


「行こう・・・・・雪風・・・。」 戦闘の妖精が今、飛び立ちます。

投稿 : 2020/04/04
♥ : 16
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