完結編でシリアスなおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの完結編でシリアスな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月20日の時点で一番の完結編でシリアスなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.7 1 完結編でシリアスなアニメランキング1位
暗殺教室(第2期)(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (683)
4261人が棚に入れました
南の島で鷹岡との戦いに勝利したE組の生徒達。殺せんせーはカップル成立を目論んで「肝試し」を企画!だが、いつしかE組全員でのイリーナと烏間をくっつける作戦に!?果たしてその結末は!?夏休みも終わりに近づき、2学期へと思いを馳せる生徒達。その裏で謎の男の影も…?

声優・キャラクター
福山潤、杉田智和、伊藤静、速水奨、岡本信彦、逢坂良太、内藤玲、田中美海、矢作紗友里、松浦チエ、洲崎綾、佐藤聡美、川辺俊介、金元寿子、渕上舞、宮下栄治、山谷祥生、水島大宙、間島淳司、木村昴、沼倉愛美、斎藤楓子、日野未歩、河原木志穂、植田佳奈、浅沼晋太郎、高橋伸也、はらさわ晃綺、諏訪彩花、下妻由幸、藤田咲、緒方恵美、宮野真守
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作尊重が伝わる安定のクオリティ

原作は、少年ジャンプでリアルタイムで読んでます。
原作は完結しそうでなかなか完結しない状態でスタートしたアニメ二期。
単行本は2015年12月時点で既刊17巻ですが、
松井先生によると15巻からは、
最終回までの各回のプロットは既に決まっているそう。

アニメ版制作スタッフには最終回迄の流れを伝達済みなのか?
お話のゴールは間近のようですが、アニメは最終回まで描けるのか?
アニメ版を、どうまとめ、締めくくるのか、非常に興味深いところです。

今作制作の直前に、アルペジオを劇場版で高評で締めくくることのできた
岸誠二監督と脚本の上江洲誠さんのゴールデンコンビに期待してます。

第2期OP「QUESTION」とED「欠けた月」は初回時は
1期ほどのパンチがなくまあまあでしたが、、
4話目にはすっかりお気に入りの曲になりました。

キャラでは、状況に応じて衣装を変える人工知能の律が
アニメでは毎回おちゃめで可愛いし、
原作以上にいい味出してて一番のお気に入り。

渚のナレーションと的確なツッコミも楽しい。

<各話レビュー>
★ 1時間目「夏祭りの時間」 {netabare}
… 原作単行本第9巻:第74話「怖い時間」、
  第75話「殺しの時間」、第76話「衝撃の時間」より

二期は、二学期の始業式以降からスタートするかと予想してましたがハズレ。
意外にも一期のラスト第73話からの話をそのままでスタート。

キャストも既に2クール演じてるキャラだけあってよく嵌ってるし、
息もあった掛け合いも絶妙で安心のクオリティ。

<告白のつもりが殺白(ころはく)してどーすんのよ!!>
二学期編序章となった今回、
今後のヤバそうな伏線もありましたが
肝試しや「くっつけ」作戦などで構成され
大筋は小休止の日常回。
ヴィッチ先生の可愛さがよく描けていて始終ほのぼの。

放送が真冬なのに夏イベントというのもアレですが
コメディとして十分楽しめました。
{/netabare}
★ 2時間目「茅野の時間」{netabare}
… 原作単行本第10巻:第80話「茅野の時間」、第81話「鬼ごっこの時間」、
  第82話「泥棒の時間」、第83話「泥棒の時間・2時間目」より

第9巻の第77話から巻末の79話に当たる3話分、
前回、水木しげる先生似とされた、
竹林絡みのエピソードは丸々カット。
結構好きなエピですが、
話のテンポ上、仕方ないかな。

お話はいよいよ第10巻に突入。

今回、あまり繋がりのない3つのエピソードを
上手く1話に収めるることに成功してると思います。

・Aパート:第80話「茅野の時間」より

<プリン愛あればこそ>
松井先生も茅野と同じくプリンマニアだそうで
巨大プリンの設定をかなり練りこんだそう。

おかげでアニメでも丁寧な演出で
荒唐無稽なお話なのに妙な説得力があって
ギャグコメディなのに関心しちゃいました。

なにがあっても、ちゃんと生徒たちにもプリンを振る舞う殺せんせー。
ちょっとほっこり。

・Bパート:第81話「鬼ごっこの時間」~第83話「泥棒の時間・2時間目」より

殺せんせー、福山潤さんの
ハリウッド映画などのテンプレ悪徳警官の演技、
踊る大捜査線ネタ(アニメオリジナルの演出)にクスッw

おそらく尺の問題で、鬼ごっこ(ケイドロ)のエピの最後、
烏間を出し抜いた生徒たちの描写はカット。
これも無理ないけどちょっと残念。

<お前は俺より弱い>
自称殺せんせーの弟、イトナ、カムバック!
次回も楽しみ。
{/netabare}
★ 3時間目「堀部糸成の時間」 {netabare}
… 原作単行本第10巻:第84話「限界の時間」、第85話「駒の時間」、
  第86話「執着の時間」、第87話「吐きそうな時間」より

殺せんせーの力というより、
E組の生徒のチームワークのおかげで
イトナ(CV:緒方恵美)がクラスの一員になれたお話。

E組の生徒たちは人しての度量も大きくなってきた。
かつてはトラブルメーカーだった寺坂も
人を気持ちを解きほぐすことができるようになっていた。

殺せんせーの教育は、
生徒の学力や様々な技能のみならず
人格形成にも大きな結果を残してることが
伝わるエピソードでした。

原作の魅力を損なわず、
単行本の4話分を23分に無理なく収めるてる。
その上、原作上のいい台詞やギャグも決して外さない。
上江洲さんの脚本はやはりセンスがいい。
{/netabare}
★ 4時間目「紡ぐ時間」 {netabare}
… 原作単行本第10巻:第88話「紡ぐ時間」、第11巻:第89話「名前の時間」より

・Aパート:第88話「紡ぐ時間より

イトナは寺坂グループにすっかり溶け込んだ。
遠慮ない毒舌が友情の証であるかのようだ。

得意の電子工作の技術で対せんせー用の兵器を作ったつもりが、
E級男子の男のロマンの道具にされそうに…

エロと殺しと物作り、男子の都合をがっちり掴んで、
イトナを中心にいつの間にか輪ができていた。

真剣な作戦のために一致団結する彼らだが…

<ちょっと痴情のもつれが…>
オチには原作の補足となる描写もあって楽しかったです。
ちょっとだけプリズンスクール思いだしました。

・Bパート:第89話「名前の時間」より

一日だけ本名で呼ぶの禁止してお互いをコードネームで呼ぶお話。

コードネームは全員が全員分考え紙に記入、それを箱に入れる。
それを殺せんせーが引き当てたもので、全員分のコードネームは決定。

真面目な対戦訓練で、適当でふざけたネームで呼び合う彼らは
アニメでは声優の演技により漫画より可笑しさ倍増でした。

コードネームと呼ぶより、あだ名が相応しい。

特に笑えたのは、律の”萌え箱”を筆頭に、
ツンデレスナイパー、女たらしクソ野郎、鷹岡もどき、
中二半、永遠の0、メガネ(爆)など

ただ、メガネ(爆)は、竹林のことですが、
アニメでは竹林回がカットされてるので
原作読んでないと意味不明なのが残念。

原作のアレンジが絶妙で、なおかつ補足要素が加わり
今回の面白さは原作以上。

ちゃんと木村君の名前のコンプレックスを救うオチもあって
ギャグだけで終わらせないところが素敵です。

エンディングのキャスト表示で
E組生徒と担当教師3名の役名が本名でなく、
コードネームになってたのには(爆)

CAST
バカなるエロの
チキンのタコ   福山 潤
堅物         杉田智和
ビッチビチ    伊藤 静
---------中 略----------
性別       渕上 舞
って、これは「バカテス」の秀吉と同じくらいの笑撃www

だから岸&上江洲コンビの作品から目が離せません。

次回、浅野理事長親子が久しぶりの登場。楽しみです。
{/netabare}
★ 5時間目「リーダーの時間」 {netabare}
… 原作単行本第11巻:第90話「イケメンの時間」、第91話「体育祭の時間」、
  第92話「戦術の時間」、第93話「リーダーの時間」、第94話「敗北の時間」より

今回は、磯貝悠馬(CV:逢坂良太)の回。
コードネーム:貧乏委員
縁日でゲットした金魚まで食材にするほどの貧乏な母子家庭の苦労人設定。
でもE組の学級委員で、成績優秀、コミュ力あって人望厚くイケメンとして女子人気も高い。

前回は、原作2話分を補足まじえて丁寧に描いたかと思えば
今回は5話分を圧縮して構成してました。
だからといって薄味に感じることなく楽しめました。
ポイントは決して外してないためだと思われます。

体育祭の棒倒しのようなシーンは、アニメで音声と動画で描かれると
やっぱり漫画より見応えあっていいですね。
イトナが勝利を決める際、棒にぶら下がって倒すというアクションが足されていました。

留学生との会話を英語で統一させたのも
ヴィッチ先生の英会話の授業が役に立ってると伝わり良かったです。
キャストの誰が、英会話が上手いか下手かが判っちゃうのは、まあご愛嬌ですね。
{/netabare}
★ 6時間目「ビフォーアフターの時間」 {netabare}
… 原作単行本第11巻:第95話「間違う時間」、第96話「ビフォーの時間」、
  第97話「アフターの時間」、第98話「プレゼントの時間」より

<君たちは強くなりすぎたのかもしれない>
いつもの山中でのフリーランニングの訓練の成果を街中で試すE組の18名の生徒たち。
不注意から、自転車に乗った幼保育施設「わかばパーク」の園長に怪我をさせてしまう。
その責任を取るため、そして失敗から学ぶため、
E組28名全員参加の二週間の課外授業が始まった。

<なんということでしょう!>
『大改造!!劇的ビフォーアフター』…建築情報・ドキュメンタリー番組。
サザエさんの中の人、加藤みどりさんのナレーターが印象的。
殺せんせー、福山潤さんのものまねとBGMで上手く再現。
映像と音響あってこそのパロディ、原作では味わえない楽しさでした。

<蒼き鋼のアルペジオのキャスト再び>
岸&上江洲コンビの推薦でしょうか?
レギュラーのE組生徒は、
渕上 舞(渚、イオナ)
藤田 咲(律、ヒュウガ)
沼倉愛美(中村莉桜、タカオ)
宮下栄治(菅谷創介、橿原杏平)
佐藤聡美(神崎有希子、ナチ(劇場版))
カッコ内の前者は今作、後者はアルペジオでの役名

気付いたのは以上ですが他にもいるかも。

そして今回のゲスト、登校拒否の小5のさくらは山村響さんが演じてました。
つまり渚とさくらの絡みは、イオナとハルナの組み合わせ。
お二人とも演じ分けが巧みなのでエンドクレジット見るまで
この組み合わせとは思いもよりませんでした。
なかなか面白いですね。
{/netabare}
★ 7時間目「死神の時間 前編」 {netabare}
… 原作単行本第12巻:第98話「プレゼントの時間」、第99話「プレゼントの時間・2時間目」、
 第100話「「死神」の時間」、第101話「反撃の時間」、第102話「「死神」の時間・2時間目」、
 第103話「「死神」の時間・3時間目」、第104話「「死神」の時間・4時間目」より

今迄で最強最悪の超一流の暗殺者「死神」登場!
殺せんせー暗殺のため、あらたな外部からの刺客がE組生徒全員を人質にとる。
ヴィッチ先生もE組を裏切り「死神」側に取り込まれ、律もハッキングで無力化された!
E組に最大の危機が訪れ、殺せんせーと烏間先生が救出に向かうが……

「死神」絡みのエピソードは漫画では第99~110話までで12話分ありますが、
アニメでは2回分だけで描くのかな?
テンポがとてもいいです。
カット多いはずなんですが、全然気にならないのは、ポイントは決して外してないからでしょう。

<やる気しね~死神さんに逆らうとかありえねーし 働くぐらいなら電源落とす>
ほんの少しの登場ながら、漫画もアニメもHacked印の律はやっぱり可笑しい。
藤田咲さんの演技は、今回、ここだけ普段の清楚な役柄と違うので、
ちょっとだけアルペジオのヒュウガっぽく聞こえました。
{/netabare}
★ 8時間目「死神の時間 後編」 {netabare}
… 原作単行本第12巻:第105話「「死神」の時間・5時間目」、第106話「「死神」の時間・6時間目」、
  原作単行本第13巻:第107話「「死神」の時間・7時間目」、第108話「「死神」の時間・8時間目」、
  第109話「「死神」の時間・9時間目」、第110話「世界の時間」より

<この教室がどんな結果を迎えるのかはわからない...だが、この場所は...良い世界だ>
今回は、烏間が主役!烏間は、怪鳥音こそないもののビジュアル的には、
70年代の孤高のヒーロー、ブルース・リーのようなカッコよさ。
杉田智和さんのイケメンモードの演技も実によく決まってて、すっかり魅せられました。
ヴィッチ先生との絡みも素晴らしかった。

イトナもいい味出てます。彼の電子工学の才能が
しっかりE組の戦力に活かされてるのも地味にいい。

2回に分けられた死神の時間のエピソード、
カット多くても、キャラの心理描写がとても丁寧だったのが好印象でした。
{/netabare}
★ 9時間目「2週目の時間」 {netabare}
… 原作単行本第13巻:第111話「進路の時間」、第112話「2週目の時間」、
  第113話「1週目の時間」、第114話「渚の時間」より

生徒の進路指導のエピの中で浮き彫りになった、
渚と彼の母、潮田広海(CV:三石琴乃)の話。

広海役に三石さん起用とは少し意外でしたが、結果としては適材適所ですね。
実生活でも一女の母親でもある三石さん。
また「ドラえもん」で、のび太のママ役をもう10年以上演じているだけあって、
母性は、演じなくても自然に滲み出ていて、
さらに狂気を秘めた過保護の母という難しい役を絶妙に演じてらしてさすが。
{/netabare}
★ 10時間目「学園祭の時間」 {netabare}
… 原作単行本第13巻:第115話「学園祭の時間」、
  原作単行本第14巻:第116話「客の時間」、第117話「珍客の時間」、
  第118話「縁の時間」より

一期含め、今迄の敵味方問わず様々なキャラが文化祭でE組の模擬店に訪れる話。
なんとも緩く少年誌ならではのコメディ展開ですが、私は大好きなエピソード。
「昨日の敵は今日の友」的なものはいかなる作品でも個人的にツボです。

実に上手くまとめあげていたと思います。
二期のここまでの話で一番笑えて面白かった。

ここで久しぶり(一期17話以来)の、『いきなり「おしえて!くぬどん」』復活!
今回は、学園の文化祭紹介。
アニメオリジナルのこれ、好きです。
脚本の上江洲さんのブラックユーモアが冴えてます。

本校での浅野の企画した学園祭イベント描写の作画もセンスがいい。

<殺すつもりで売りましょう、君たちの数々の刃を!>
食は和を生み出す意味でも大切ですね。
どんぐりつけ麺、私も食べてみたいです。

修学旅行の不良高校生、わかばパーク関係者、南の島エピのキャラたち、
その他もろもろの殺し屋たち、最後に渚の母、再登場。
中でもユウジが、最もお気に入りなキャラなので丁寧に描いてもらえてうれしかった。
渚との絡み、可笑しくも今回は南の島の時以上に心温まりました。

渚の母は前回と打って変わり、子離れできた母親へ脱皮。

人の成長がちゃんと描かれてるから今作が好きなんです。

キャストの皆さんの演技力も冴えていて始終ほっこり。
{/netabare}
★ 11時間目「期末の時間 2時限目」 {netabare}
… 原作単行本第14巻:第118話「縁の時間」、
  第119話「期末の時間 2時限目」、第120話「殺気の時間」、
  第121話「解放の時間」、より

<正しい敗北を 僕の仲間と父親に>
理事長の歪んだ教育に気付き、素直にE組生徒たちに頭を下げる浅野学秀。
いつの間にか、本校舎生徒筆頭の彼も成長してました。
今まで見下していたE組生徒に素直に頭下げるとは
登場した頃には想像もつかなかった。
敗北から学んで強くなる…
普遍的な真理を自然に物語に織り込んでいて味わい豊か。

テスト問題と格闘する様をファンタジーバトルになぞられる演出
ここはアニメの真骨頂ですね。

{/netabare}
★ 12時間目「空間の時間」 {netabare}
… 単行本第14巻:第122話「空間の時間」、第123話「誤作動の時間」、第124話「教員試験の時間」より

前回と今回の間に、原作漫画はすでに第180話で完結してます。

アニメ2期は全25話予定らしいので残り13話あるよう。
とすると、アニメ1話分につき単純計算で平均、漫画の4話~5話分を
消化していけば結末まで充分描けますね。
これでアニメも、最後まできれいにまとめてくれそうで安心です。

<学秀vsカルマ、学業対戦の巻>

今回の数学の最終問題は、原作の松井先生が、
「中学生の知識で解けるけど、大学受験レベル」という発注で
中学生の通信教育のZ会の方に作ってもらたそう。
採用されたのは、いくつか作ってもらった候補から
漫画に相応しいと判断された選ばれた問題で
先生ご自身も3日かけて咀嚼して全容を理解した上での執筆とのこと。

私は、数学不得意ゆえ解く気も起きませんが
学秀とカルマ両者の着眼点の違いが対照的に描かれてなかなか面白い。

前回に引き続き、ファンタジーバトルの演出に、
アニメの利点が最大限に活かされてましたね。

でも、最高に可笑しかったのは、最後のくぬどんの件。
原作ではちょっとしたギャグをバージョンアップ
シリアス回なのに、こういうの、
いきなりぶちこんでくるセンスがなかなかいいです。

理事長と殺せんせー、教育方針は違えどどこか似てると思います。
理事長は好敵手としていいキャラです。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13
ネタバレ

名無すのレビュアー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

2期で気付いた事( ゚д゚)ハッ!

2話の後半に一瞬だけ!

{netabare}
3年E組女子のバストサイズが表示されてますヾ(*´∀`*)ノヤッタ-♪

E、矢田
D、中村、原
C、速水、片岡
B、倉橋、神崎、不破
A、岡野、奥田、狭間
永遠のゼロ 、茅野(本人はBと言ってるけどww)

イリーナ:B97W60H91(Hカップ?)
雪村あぐり:Fカップ(茅野の姉)

です♪(;//́Д/̀/)ハァハァ


個人的には隠れ巨乳好きなので、狭間、岡田、神崎、倉橋、速水あたりがもう少し大きかったらなぁと(  ˙-˙  )౨ヌルフフ♪

でも速水が以外にCなのは喜ばしい♪


みんなまだ中学生なので将来的には↓

G、矢田
F、中村、原
E、速水、片岡
D、倉橋、神崎、不破
C、岡野、奥田、狭間
姉がデカいので期待込めてC、茅野

というような可能性があります(;//́Д/̀/)ハァハァ
{/netabare}

⚠︎こういう事だけで私は「星5.0」にしてません!
本当にいい作品でした♪

大事な事なのでもう一度言います。

こういう事だけでは「星5.0」にしませんよ…
♪~(´ε` ;)ヌルフフフ~ン

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

殺センセーと3年E組の皆んなとの絆の物語・・・その熱情にただ感涙するしかできませんでした・・・

この作品は、「暗殺教室」の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

この作品からは予想外の幸せをたくさん貰ったような気がします。
①前期視聴の際、殺センセーのキャラデザからこの作品の視聴を敬遠した方もいらっしゃるようですが、殺センセーと3年E組の皆んなとの時間は思いのほか激アツで堪能させて貰った事

②2期「SECOND SEASON」の放送後、そのまま15話からの「FINAL SEASON」まで描ききって貰った事

③物語の終盤・・・殺センセーと3年E組の皆んなとの大切な時間を共有させて貰った事

これも岸監督ならではのサプライズ・・・だったのでしょうか^^?
一番ビックリしたのが②です。リアルタイムで視聴していた際、4月以降のTV番組欄にこの作品のタイトルがあったので、「枠を延長してしっかり描いて貰えるんだ」と思っていましたが、延長はこれまでの経験上1,2話程度だろうと勝手に推測していました。
ところが、いつの間にかタイトルが「FINAL SEASON」に変わっているじゃありませんか。
そこで、原作終了に伴いアニメも最後まで描ききる・・・という情報を耳にしたんです。
こんな嬉しい朗報もあるんですね^^

この物語は、賞金首である殺センセーと椚ヶ丘中学校の底辺と蔑まれてきた3年E組の生徒が様々な触れ合いを通して先生と生徒の絆をしっかり固めながら、底辺からの脱却を目指して生徒たちが成長していく・・・こんな感じの物語です。

3年E組の皆んなも最初はバラバラでした・・・
このクラスに送り込まれる事に対する屈辱や自身のプライド・・・
或いは未来に対する絶望・・・
誰も好き好んでこのクラスを志望する人のいない底辺のクラスです。
でも殺センセーが担任になって・・・烏間先生の他にビッチ先生もこの輪に加わって・・・少しずつですが、3年E組の皆んなに変化の兆しが訪れるんです。

自身の変化が実感できた時・・・これまで出来なかった事が出来るようになた時って嬉しいと思います。
でも、それは何の苦労も無しに手に入れられるものではなく、変われるのは努力をした分だけ・・・
3人の先生からの教えが功を奏したのでしょう・・・見違えるぐらい生徒が進化していくんです。
この進化は見ていてとても気持ち良いです・・・
これまでE組を蔑んでいた人達は、進化したE組を見て何を思うのでしょう・・・

殺センセーは100億円の賞金首・・・暗殺者が黙っているわけはありません・・・
ビッチ先生を含め次々と暗殺者が送り込まれてきました。
でもここには・・・殺センセーと進化した3年E組が待ち受けているんです。

でも・・・中には暗殺者の心中を察すると胸の痛くなるような事もありました。
たった一つの願い・・・それを叶えるためなら人は何でもできちゃうの・・・?
どんな痛みにも耐えられるの・・・?

生徒たちが目の前の階段を一つ一つちゃんと登った時間・・・だったと思います。
こうして物語は「FINAL SEASON」に突入する訳ですが、正直この最終章は私にとって泣きどころばかりでした。

私は当たり前と受け入れてしまっていたため、これまで全然気にする事はありませんでした・・・
殺センセーはどうして3年E組の担任になったのでしょう・・・
それどころか、自ら宣言した来年の3月までの時間を、どうして教師として過ごしたのでしょう・・・
・・・これら全てに理由があったんです。
その理由は本編で確認頂きたいと思いますが、私は涙無しにはこの場面を見れませんでした。

この作品はこれまでの十分激アツでしたが、一気に熱さの加速度を増すのがここからです。
クラスの皆んなの本音・・・そしてそれを自分達が一番納得できる方法を模索し実践する・・・
本気で・・・全部でぶつかり合うから絶対に中途半端なんてできない・・・
そして導き出された答えを総意として咀嚼する・・・
これだけでも生徒の成長を十分に感じられます。けれど、この作品・・・これで留まってくれないんです・・・

烏間先生はE組の皆んなに「余計な事をするな・・・」と言いました。
けれど、皆んなその言葉の本意をちゃんと分かっています。
これまで1年間・・・同じ時間を共有してきた先生なんですから・・・

ここからは3年E組の集大成・・・
例えどんな相手でも、自分達の領域に持ち込めばそこに活路を見いだせる・・・
生きていく上で大切な事を身をもって教えてくれる殺センセー・・・
それを貪欲に吸収する生徒達・・・
殺センセーとE組の間には究極の師弟愛があったと言っても過言ではないでしょう・・・

決める時間・・・
皆んなで出した答えは・・・

今でも渚の泣き叫ぶ姿と声が頭から離れてくれません・・・
そりゃそうだよね・・・泣き叫ぶしかできなかったんだよね・・・
でも・・・優しかったね

オープニングテーマは、3年E組 うた担 [渚&茅野&業&磯貝&前原の「QUESTION」と「バイバイ YESTERDAY」
エンディングテーマは、宮脇詩音さんの「欠けた月」と「また君に会える日」
オープニングのノリの良さと、しっとりとしたエンディング・・・どちらも好きでした。

2クール全25話の作品でした。
この作品って、こんなにも感動する物語だったんだ・・・が視聴後の素直な感想です。
この作品が最後までアニメで見れた事に至福の喜びを感じています。
ホント・・・視聴して良かったと心の底から思えた作品でした。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18

91.1 2 完結編でシリアスなアニメランキング2位
劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ映画)

2020年9月18日
★★★★★ 4.4 (558)
2609人が棚に入れました
――あいしてるってなんですか?かつて自分に愛を教え、与えようとしてくれた、大切な人。会いたくても会えない。永遠に。手を離してしまった、大切な大切なあの人。代筆業に従事する彼女の名は、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。人々に深い、深い傷を負わせた戦争が終結して数年が経った。世界が少しずつ平穏を取り戻し、新しい技術の開発によって生活は変わり、人々が前を向いて進んでいこうとしているとき。ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、大切な人への想いを抱えながら、その人がいない、この世界で生きていこうとしていた。そんなある日、一通の手紙が見つかる……。

声優・キャラクター
石川由依、浪川大輔
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

最後の手紙(2回目感想を追記)

下手な言葉を使うとネタバレしそうなので、ポスターのキャッチコピーを一部引用しました^^;

 TV版本編の初放送は2018年で初視聴も同時期でした。。

===劇場版:初見での感想===
 2020年9月19日(土)、劇場版本編を観覧。
 (★舞台挨拶ライブビューイング付き)

全国の劇場で舞台挨拶が見られるとのことで、
予定を繰り上げて、あわてて劇場に行きました。

でも、TV版本編を少しでも復習してから、行くべきでした。。
2年の月日は自分にはちょっと長かった。。
ヴァイオレットへの愛情は忘れようがない。
そんな変な自信を持っていましたが、いかんせん物語の詳細をとどめておけるほどの記憶力は、現在の自分には持ち合わせていない事を突き付けられました。。トホホ

いよいよ物語の主人公、ヴァイオレット本人のストーリーが幕を開けます・・

■{netabare}
 ヴァイオレットには幸せになってもらわないと・・
 ひょっとして、社長とくっつくのかなぁ・・

なんて思ってたら、

 まさかと思うけど、少佐の兄?

と思ってしまうような展開でした。。

でもその上を行く、まさか・・・
少佐が生きていたとは、ね。
TV版完走時は死んだと思ってたから、
外伝も感動したんだけど。。

途中辺りから、

 え。ひょっとして生きてる?

てな展開。
ぶっちゃけ、ダマされた、という思いもw

いや・・・でも・・
これで、よかった。

思えばTV版を観ている時、実は少佐は生きていたというストーリーを妄想していたんでした。ちょっと忘れてました。
ヴァイオレットが幸せになる道は、それしかないですよね。

でもでも・・
少佐の生存がわかるシーンの感動が薄いせいか、
その分、ラストに至るまで延ばす延ばすw

 なんだよ、少佐・・
 ナニ自虐的になってんだ、そういうキャラ?
 てめ、ヴァイオレットを泣かすんじゃねーw
 身元を引き受けた責任と、
 何より「愛してる」と言った責任、
 男ならキッチリとりやがれw

てな展開は、個人的にはストレス展開でした。
いやわかりますよ。
その後の感動のための前フリだろうってことは。

でも、それならそれなりの想いの爆発に共感したかった。。
少佐が走り出した時って、なんか自分的には動機づけが弱かったんですよね。。
ドア越しにしゃべった時以上の動機が感じられなかったというか。。
だから、ラストの感動シーンも、ちょっとモヤモヤして感情移入しきれなかった。

さすがに、ラストシーンは感動的でした。
ただ、あんな遠い岸からのあんな掠れたような声が聞こえるのか、とか
ヴァイオレットは義手重いはずなのに泳げるの、とか
細かいところが気になって、これまた感動ボルテージ上昇の阻害要因となってしまいました。。トホホ

躊躇なく海に飛び込んだヴァイオレット、男っぽい。
惚れ直しそうw

そんな彼女も、ようやく・・本当にようやく、たどり着いた少佐の胸では・・ただただ・・泣き崩れるしかなく・・


さて・・
ここで触れずにはおけませんね。
ツイッターにも出ています。
舞台挨拶での石立監督の言葉。

 ~{netabare}
  ヴァイオレットが書いた手紙には、
  セリフに出なかった一文がある。
  これが、少佐をヴァイオレットの元に
  駈け出させた。。

  というもの。

  なんでしょうね。。
  気になる。。
  「あいしてる」かな。
  でもそれはドア越しに言ってたような。

  てかこれ、セリフにしてくれれば
  もっともっと感動できただろうに。。
 {/netabare}~

にしても、ポスター、いい絵ですね♪
ネタバレしそうですがw

でも・・

ああ・・完結してしまった><
(ホントはこれをタイトルに書きたかった)

もっと引き延ばして何作か出してくれてから、こういう結末になるんだと思ってました・・
原作はどうなんでしょう・・

未来からヴァイオレットを過去の人物として振り返る作りは、個人的にはあまり好きとは言えず、どうせなら子孫も見せて欲しかったけど・・

エンドロール後の1ショットは、救われました。
これで、よしとしましょう。

過去だからお幸せに、と言えないのはもどかしい。

ならば・・

良かったね、ヴァイオレット。

{/netabare}■

そう、エンドロールは最後まで、観ないとですね♪

ちなみに劇場で配布された、入場者プレゼントは
~{netabare}「ヴァイオレット・エヴァーガーデン if」{/netabare}~でした。

あ、3種類の短編小説ランダム配布って公式に書いてた。。
急いては事を仕損じる。
ゆっくり読もう。。


===劇場版:二回目の感想===

京アニはご存知のとおり寄付金を受け取ってくれません。
感謝の心、支援の心を込めて、再度劇場へ行きました。
TV版を観直した後、今度は目線を変えて。

その目線とは、ヴァイオレットであり、ギルベルト。
初見ではどうしてもホッジンズ社長というか保護者目線になってしまいましたが、この物語は、二人の物語であり、その目線で観るのは必定かと。

~{netabare}
まずは、1期を再視聴したことで1期を思い出させるシーンがとても胸に響きました。手紙が空を舞うシーンとか主要エピソードとか。
特にアンのエピソードは一番涙を堪えるのが大変だったかも。

感激は初見ほどではありませんでしたが、ギルベルトの気持ちが何となく理解できました。
愛するが故、自分はヴァイオレットにふさわしくない、と。
これは初見でもわかってはいましたが、わかって1期を観なおすと、彼はヴァイオレットを預かり戦場に送ったことをとても後悔していて、結果ヴァイオレットの両腕を失わせ、たとえ自分が生き永らえたとしても、自分の愛を貫くことは資格がないと考えても仕方がないかもしれない、と思えました。
彼がヴァイオレットに会えないと言ったのも、会ってしまえばその信念も揺らぎかねないからで、つまりそれだけヴァイオレットを愛しているからに他なりません。

ヴァイオレット目線で観ると・・・
心からの願いが叶えられないと知り、本当に切なくつらい日々を過ごして。
それが会えるかも知れないとわかり、本当にうれしくて。
でもやはり会えないことになり、とても悲しくて。
それでも生きていてくれたことが、やはりうれしくて。
最後に追いかけてきてくれたことが、最高にうれしくて。
この目線で観るのはとても切ない・・・

むしろ、ラブコメ風に・・・
「このまま会えないまま、どっちか結婚して、その後に会うことになってたらどうするのよ!ギルベルトおおおー!!」
と罵ってあげても良かったのにww

でも、やはりこれは二人の愛のストーリー。
これで、良かった・・

最後に、手紙の一文の考察を。
~{netabare}
映画の冒頭では、sincerelyの文字が出ます。
意味は「心から」かと。

また本シリーズは物語の最後にタイトルが出ます。
本劇場版では「あいしてる」。
つまり・・・
『心から 愛しています』
これが、ヴァイオレットからの、愛する人への最後の手紙の、最後の一文だったのではないでしょうか。

振り返ってみると、ヴァイオレットはドア越しでは「愛してる」は言っていません。彼はその事実を知らず、ただ父親のように慕っているものと勘違いしていたのかも知れません。
だから、この一言が、彼をヴァイオレットの元へ駆け出させたのだと、私は思っています。
{/netabare}~

いつか、ネタ明かしがされる事を期待します。


蛇足ではありますが・・
病院で亡くなる男の子のシーン・・
音がデカ過ぎて感情移入の邪魔になる思いでした。
もっと静かな曲か、むしろセリフのみでも良かったかと。
{/netabare}~

はぁ・・切なくて息が詰まりそう。
この劇場版と、1期・Extra・外伝で無限ループに陥りそうです・・

 制作:京都アニメーション
 監督:石立太一
 脚本:吉田玲子

 2020/09/19 閉館直前のMOVIX利府にて初視聴。
 2020/10/05 同じ映画館にて二回目視聴。


■余談
劇場内で完全新作ARIAの予告編が流れてました・・脚本が同じく吉田さんかな?と思ったら・・

 総監督・脚本:佐藤順一
 監督:名取孝浩
 アニメーション制作:J.C.STAFF

ほへ・・
ストレスフリーの世界でホッとしたい・・
違う作品の話ですみません^^;

投稿 : 2024/04/20
♥ : 57

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

上映してくれてありがとう 感動を与えてくれてありがとう

この劇場版は、世界の多くの人たちが待ち望んでいました。
様々な困難にもめげずに、この劇場版を完成された監督、スタッフ、関係者の皆様、ありがとうございます。


この映画は現代と過去の二つで物語が進行します。

現代での物語の主人公は、デイジー・マグノリア。どこかで聞いたことのある名前が含まれていると思いませんか?
そうです。デイジーは、テレビアニメの第十話で登場したあの少女の孫娘。

お婆さんが亡くなった後、デイジーはおばあさんが最も大切にしていた宝物(ひいばあさんからの手紙)を知り、その手紙を代筆したヴァイオレットに興味を持ちます。
ヴァイオレットのことを調べるうちに、デイジーは彼女の不思議な魅力に魅かれていきます。
やがてデイジーはライデンに行き、愛してるを知るようになったヴァイオレットのその後の足跡をたどるのです。

それと同時に、過去の物語が始まります。もちろん主役はヴァイオレットです。
とても感動する内容です。涙が出てきます。
ぜひとも劇場へ足を運んでください。「見て良かった」と、きっと思いますよ。

デイジーの声の役を諸星すみれさんがやってられました。諸星すみれさんは第十話でもあの少女の声の役をされた方です。
それだけで私は感動しました。


科学技術が進歩し、今では電話やEメール、LINEで遠くの人と気軽に話せるようになりました。
でも、心がこもった話を私たちはしているでしょうか? 相手の気持ちに寄り添った話をしているでしょうか?
特にEメールやLINEは気軽に発信できるので、つい相手の心を傷つけたりすることがあります。

手紙は不便だからこそ、時間をかけて相手の心に寄り添う内容を書けるのかもしれません。
そして手紙は、受け取った人が宝物として大切に保存しておくことができます。

もちろん、EメールやLINEも保存が可能ですが、いつの間にか削除されることが多いような気がします。
大切なEメールやLINEは、特別な場所に格納して一生の宝物にしたいですね。


この映画は、本来は2020年1月に公開されるはずでした。
しかし、2019年7月に、不幸な出来事が発生し、多くの社員の方々が亡くなり、京都アニメーションは存続の危機に立たされました。
それでも京都アニメーションの方々の努力と沢山の人たちの支援により、2020年4月を目指して製作が続けられました。
すると今度は新型コロナウィルスの影響で、またしても製作が困難になり、上映が延期となりました。

でも、なんとしてでも完成させるという信念を持ち続けた京都アニメーションさんのたゆまぬ努力により、2020年9月、ようやく上映されることになったのです。

上映してくれてありがとう。感動を与えてくれてありがとう。
これが私の今の気持ちです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 75
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

心と時代の火傷が癒やされていく……(ドルビーシネマ版・体験談追記)

【ドルビーシネマ版・体験記】

先日、京都MOVIXにてドルビーシネマ版で再鑑賞。
(大河ドラマ史跡探訪の寄り道)

色域の広さ、コントラストの幅を最大化した映像。
128個の音源により実現したサウンドの360°空間移動による臨場感溢れる音響。
が特徴の映像規格。

嵐の後のエカルテ島の朝焼けは、よりグラデーションが美しく、
光源処理も眩しく鮮やかに。
ライデンの夜景と花火は、通常は同じ黒に見える暗闇の中に、
描き分けられた家屋や夜空の明度の違いがハッキリと伝わり、より味わい深く。
紅葉シーズンの京都に匹敵する絶景が巨大スクリーンいっぱいに広がり、
私も景色で泣いているのか、物語で泣いているのか分らない状態にw


鳥や虫の音、床が軋む音も含む多彩な足音。
など環境音も芸が細かい本作ですが、立体音響により一層リアルに。
今回は空気が流れる微かな音までシッカリ聞こえて驚愕しました。

音が繊細なだけじゃなく、単純に音を振動として人体に伝えるパワーも強く、
心臓の奥まで突き動かされるような音響で、
私は終始、心拍のリズムがおかしかったですw

主題歌「WILL」等も生オーケストラ演奏級の大迫力でした♪

何より恐れ入るのが、誤魔化しの効かないこの規格で
むしろ本領を発揮するだけの手間とコストを京アニがかけていたという事実。

ひょっとすると本作の映像ソフト化では
Ultra HDブルーレイ版の展開等もあるのかもしれません。

私も音響までは無理でも、再生プレイヤーくらいは検討してみましょうか……。



以下、2020.9.21初回投稿


【物語 4.5点】
シリーズ集大成となる本作。メインシナリオ自体は単純。

だが、このシンプルな愛の話が成就するまで
主人公ヴァイオレットや周囲の人々の揺れ動いて来た心の曲折を、
最後まで丹念に描き切ることで“【不変】で【普遍】の愛の物語”が花開く。

時系列前後、TVアニメ版エピソードの延長線導入など、
脇にトリッキーなプロットも組んで来るが、

彼女とその想いは時代を越えて確かに存在していたこと。
手紙じゃなきゃ伝えられない事もあるが、大切なのは想いを伝える意志。

といった王道を整備、補強する材料として的確にシナリオがチョイスされ機能している。


【作画 5.0点】
元々、心情を気象現象等に投影する背景美術、アニメーション表現を追求してきた本シリーズ。

いよいよヴァイオレットの感情も開花し猛威を振るう本作では、
天候描写等も、何もここまで作画カロリーMAXにしなくても良いのに
という位の極致に到達。


京都アニメーションはさらにえげつなくなって帰って来ました♪


手元の描写に、顔に出さない心情を吐露させる表現も目立った本作。
ヴァイオレットの義手も、序盤でネジを締め直して調節する描写が入り、
来る感情表現に向けて準備万端。

失われた後で補った偽りの手でも、手紙をタイプすることはできるし、
{netabare}指切りやサムズアップ{/netabare}だってできちゃうんです👍


何より成長したヴァイオレットの笑顔が本当に素敵です。


通常の泣きアニメでは、
外部から露骨に泣かせに来る涙腺攻撃だけ警戒していれば良いのですが、
本作の場合は、心情から背景まで一体となった
ハイレベルな表現に琴線を触れられた心の奥底から
溢れ出て来る感情により、涙腺が内部から崩壊させられる感じ。

ふとしたシーンの何気ない風景や表情にすら、グラッと来るから油断できません。
このパターンで涙腺決壊したら、
以降はずっと涙が氾濫しっぱなしになると思われます。

ファンの間ではハンカチより大型タオルの持参が推奨されていますが、
決して大げさではないと思います。
自身の涙腺耐久度等に応じて備えましょう。


【キャラ 4.5点】
すっかり喜怒哀楽が豊かになったヴァイオレット。
「あいしてる」や、ギャグも少しは分るようになった模様。
但しギャグセンスは『ターミネーター2』のT-800(演:シュワちゃん)レベルでしょうか?w
今後の成長を温かく見守りましょう♪

消息が気になる少佐については、{netabare}心を閉ざしてしまった青年として、
兄・ディートフリートとの関係も含めて掘り下げられる。
それにしても本作のディートフリート兄さんは汚名返上して、
さらに高性能なツンデレとして
ハートを全部持って行きそうな勢いを感じますw{/netabare}


人々との出会いがヴァイオレットの感情を育む。
シリーズのキャラ作りの基本線は本作でも踏襲され、
ヴァイオレットの背中に最後の一押し。

今回は新たな依頼主として{netabare}病気療養中の少年・ユリスが登場。
TVアニメ版のアンのエピソードの、死んでも想いが残る手紙という美談に対して、
生きているうちに想いを伝えなくても良いのか?{/netabare}
という反証材料を提供し、物語の洗練に寄与。


戦乱の時代に武器として傷つけ傷付いて来た少女を、
平和になった時代が恋する乙女として再生させた。

本作は世界が「あいしてる」を取り戻す物語でもあるのです。

【声優 4.5点】
ヴァイオレット役の石川 由依さんが感情を振り切った熱演をする傍ら。

ディートフリート役の木内 秀信さん。
それと{netabare} ギルベルト役の浪川 大輔さんに、ユリス役の水橋 かおりさん。{/netabare}
この辺りの男性役が、憎まれ口で本音を包み隠してしまう素直になれない男共を好演。


誰かさんは女の子を持ったら身が持たない。いや男の子も……。
などと愚痴っておりますがw

本作については、男の私から見ても、男の方が断然、面倒臭いですw


【音楽 4.5点】
足音だけで何種類あるんだろう?と感心させられる、
多彩かつ繊細な効果音、環境音は健在。


私は田舎で選択肢がありませんでしたが、
これから鑑賞される方は、音響にはこだわって欲しいと思います。


劇伴はEvan Call氏の続投。吹き荒れる感情の大嵐に寄り添うべく、
ドイツの映画音楽専用スタジオで収録した音源を提供する本気度。

主題歌はTRUE「WILL」こちらも作曲・Evan Call氏。
相変わらず壮大なオーケストラにも押し負けないパワフルなボーカルで、
作品のキーワードを押さえた歌詞を歌い上げる。
「帰ろ~うか♪ 帰~ろうよ♪」帰宅ソングの新定番が誕生♪
TRUEさんは他に{netabare}本シリーズのボーカルアルバムより
「未来のひとへ」がオーケストラVerでED曲に起用。{/netabare}

また、同じく{netabare}茅原 実里さんの「みちしるべ」もEvan Call氏の劇伴と、
歌詞にマッチしたクライマックスシーンと化学反応し輝きを放つ。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 61

86.1 3 完結編でシリアスなアニメランキング3位
ヨルムンガンド PERFECT ORDER(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1787)
9824人が棚に入れました
両親を戦争で失い、武器に関する一切を憎むようになった元少年兵ヨナは、ひょんな事から若き女性武器商人ココ・ヘクマティアルと、彼女が率いる私兵達と共に世界中を旅する事になるのであった……。

声優・キャラクター
伊藤静、田村睦心、石塚運昇、大原さやか、乃村健次、小西克幸、四宮豪、勝沼紀義、羽多野渉、箭内仁、豊口めぐみ、松風雅也、冬馬由美、奈良徹、小清水亜美、加藤沙織、磯部勉、久川綾
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

<最終回まで視聴完了> ヨルムンガンド計画の全貌を知った上でみつめる世界はどう見えるのだろう

原作は未読だけれど、1期から視聴してきた。
この作品を観るとき、銃撃戦にワクワクしてしまう気持ちと同時に
いとも簡単に人が殺されていくことに対しての麻痺に恐怖を感じ
ちょっと複雑な想いに駆られる。

両親を戦争で亡くし、武器に深い憎しみを抱きながらも
武器商人であるココたちと行動をともにし、自分と彼女達の身を守るヨナ少年の
心境にはまるで及ばないにしても、少し理解した気持ちにはなれる。

兵器や武器は人を殺す道具であると同時に、身を守るものでもある。
兵器や武器は憎しみを生む道具であると同時に、
一部の平和は保たれているという現状。
無抵抗ではやられてしまうだけなのだ。
だから戦うしかない。
生きるために。後世のために。
だから兵器や武器は作られ続け、それを売る人がいて使う人がいる。
だったら・・本当の平和はいつやってくるのだろう?
ココが言う世界平和とは?そう思って最終回までを見届けた。
彼女の考えに賛否は分かれるかもしれないが、僕は概ね共感できた。
もしそれが実現したとして、いったい誰が実現させるかで
世界は大きく変わってしまう恐れはあるけれど、
少なくとも武器を持つ戦争はなくなるのだろう。
しかし同時にそれは、武器に変わる新たな戦法でしかなく
この地球に人間が生きている限り、その危険は続くのかもしれない。

ミリタリー的なものが好物な自分にとって、もしかしたら永遠のテーマかも。
リアルな銃声や映像に心躍らせつつも、単純にカッコいい!と喜ぶだけじゃ
なんだか不謹慎な気持ちになり、綺麗ごとでもなく、
この想いを追求したくて「戦う作品」をついつい観ている自分がいる。

特にこの『ヨルムンガンド』はスケールの大きさや、リアルさが
演出や作画、脚本ともに際立って感じるのでなおさらなのだ。

今回の2期は、やたらドンパチやっていた1期に比べ
人間ドラマのほうを深く描いていたので、感情移入もハンパなかった。
とにかく、納得のいく良い最終回だった。
ちなみに、OPは相変わらずカッコいい曲なのだけれど
EDは正直、1期のほうが好みだったな~
---------------------------------------
<8話(20話)の感想>

おぉ、ついに「ヨルムンガンド」動き出すのだね。
今回は女性陣の活躍が中心で、観てて楽しかった。
アマーリアさん鋭いし、寡黙なカレンさんクールだし
料亭?っぽい座敷でのミルボとカレンの殴り合いが始まったのに
無視して話し合いを続けるDrマイアミたちも可笑しい。
さてさて今後はぐんぐん山場になっていくのかな。
次週が待ち遠しいです。
--------------------------------------
<7話(19話)の感想>

緊迫感の連続で、今回はすごく面白かった!
OPなしで始まったのに、あっという間に次回予告になってた。
銃撃戦以上に、人間の悪意と良心、計算高さや洞察力が
とても興味深かった。いいなぁ・・・ワイリのキャラ。
ヨナも冗談が言えるほどになって、随分と変わったよね。
冷静に考えれば、とんでもないことが起きているのに
ワクワクしてしまう・・・許してくり(苦笑)
------------------------------------- 
<6話(18話)の感想>

海ほたる懐かしい。って思ってられないほどの緊張感。
気づいたら握りこぶしになって身を乗り出してたし(汗)
後半、なんとも日本人らしいというかなんというか。
なかなか渋いまとめ方だったけれど、底知れぬ怖さがあるよね。
-------------------------------------
<5話(17話)の感想>

舞台は日本に。
よく知った場所や建物が見れるのはなんだか嬉しいけど
ホテルでの血しぶき飛び散るドンパチ見ながら
「あらあらあらあら」と『ARIA』のアリシアさんみたいに
心の中でつぶやいてしまった。
でも今回は空港での飛行機の描き方、カメラワークが
すごく好みだったので特に嬉しかった!
-------------------------------------
<4話(16話)の感想>

1期の1話の冒頭シーンが再び映し出された。
ヨナのいきさつを知り、これまでを見てきた今もう一度観ると本当にせつない。
{netabare}
かつて一緒にいて、今は日本で保護されている子ども達を
車越しにみつめるヨナのホッとした笑顔が、たまらなく泣けた。 {/netabare}
寡黙なヨナの気持ちを想うとき、いつも胸が締め付けられる。
そしてキャスパーがヨナに言った言葉が、どうにも引っかかって気になった。
------------------------------------
<3話(15話)の感想> 真実より事実

哀しかった。でも救われた部分もある。
{netabare}レナードの真実と事実。{/netabare}
ココ同様、事実を大切にしたいと思った。
いつも以上に深く、いつも以上にきめ細かく
ココの中にある憎しみ、怒り、そして哀しみを感じた回だった。
今回だけなのかな、EDもいつもと違っていた。
やなぎなぎの唄う「真実の羽根」がとてもせつなかった。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 70

log さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

屈指の名作、アニメ化後編

全11巻の漫画原作を2期分割でアニメ化した後編。
原作を尊重しその面白さを損なうことなく、より判りやすくアニメの利点である動きと音を実に上手く使っている。
センスの良いガンアクションは必見。

主人公である少年兵ヨナの視点を通した武器商人ココ・ヘクマティアルとその傭兵達の戦いは、登場人物全員のキャラがしっかり立ちガンガン状況が変化していく為、片時も目が離せない。
散りばめられた伏線も絶妙で、完結した暁には原作と同じく「何度だって見たい作品」になってくれることと思う。


今作PERFECT ORDERは全24話と予想される13話からのスタートなので、是非前期の1話から見て欲しい。
攻殻機動隊やカウボーイ・ビバップを愛好する人には満足を保証する作品だ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20

銀兎の夢 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

この面白さ~凄さ~格別

見る人によって大きく評価が分かれる作品かもしれないけど
女武器商人ココのブレない鉄の心と、まだうら若き女性としての心。そのスタビライザーとして存在するかの如くココの支えであり癒しであるヨナ
ラノベを適当にアニメ化して小銭を稼ぐのがスタンダードな昨今~これ程キチンとテーマに沿ってストーリーが紡がれてラストへと誘われる作品は残念ながら極僅か…
社会の成り立ち構造~裏表~光と闇、いかに現代が抱えている問題が、聖者を名乗る詐欺師の論法に基づいた、圧倒的暴力に支配されているのか~改めて考えさせられた。

現人類の抱える不変の難題に対する一つの回答を告げている点、そこに辿り着くまでの描き方~素晴らしいっす。大好きな作品です。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11

63.5 4 完結編でシリアスなアニメランキング4位
そらのおとしものFinal 永遠の私の鳥籠(アニメ映画)

2014年4月26日
★★★★☆ 3.5 (292)
2103人が棚に入れました
空から落ちてきた未確認生物《イカロス》は、空美町で「平和が一番」がモットーの少年、桜井智樹と共に暮らしていたが、いまだに智樹に笑顔を見せたことがなかった。
イカロスと同じく空に浮かぶ『新大陸』からやってきた未確認生物である《ニンフ》《アストレア》が、《マスター》の支配から解放されて自由に笑って生きている姿を見た智樹は、どうにかイカロスにも『普通の女の子』として自由に笑ってほしいと思うようになる。
戦略エンジェロイドとして作られ、感情をうまく表情に表せないイカロスが笑えないのは、主従の関係を結んでいることが原因であると考えた智樹だったが、突如あてがわれた自由に、イカロスは―――。

原作累計400万部を突破した大ヒットアニメシリーズが遂に完結!!感動に包まれた原作最終話にリンクした、ヒロイン《イカロス》の真実の物語。これが本当のそらおとフィナーレ!!
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

Finalって・・・「チョット、チョットチョット!」 

原作:既読

本編:約50分

自分はそらおとファンです
劇場版そらおと限定フィギュア付き前売り買って観に行って来ました!
(フィギュアは後日郵送)

これから観る人へ

原作11巻~20巻(最終巻)までの10巻分を、50分に無理やりはしょって詰め込んだ内容です。
なので、期待せずに観て下さい。

原作読んでいない人が1800円払って劇場で見る価値はあるのか?
って聞かれると、正直 「ないな・・・」
これだったらレンタルで十分だと思うレベル。

事実、劇場で映画が終わって出る時、前を歩いていた3人(20代男女)は、「よく分からなかった。。。」って言ってました。

僕はこの作品、1期をTVで見て好きになり、即、原作漫画買って読んでました。

このFinal観る前日に、原作最終巻読んで、さらに前回の
『劇場版 そらのおとしもの 時計じかけの哀女神』を見直してからの視聴。

なので、最後は泣けてハンカチ使いました。
「見に来て良かった」って思えました
が・・・

原作14巻の帯には「特報!アニメ第3期製作決定!」と書かれてて嬉しかった。。。
15、16巻の帯には、「アニメ第3期製作快調!」って書かれてて、
18巻の帯には、「特報!2014年劇場公開決定!」の知らせで、TV放送3期が流れてがっかり orz
19巻の帯には「そらのおとしものFinal」って・・・
え~Final!!! 11巻~のストーリーを、劇場版で終わらせるの?
角川やりやがったなーーーー!!!
でした。。。

原作の会社は勿論「角川」なので仕方ないけど。。。

角川って、最近のアニメでは10話で中途半端に終わらせる作品が多くありますよね!

なんか最近「続き知りたかったら原作買って読んでね!」的な感じに作ってるので、自分の中では嫌いなアニメ製作会社になりました。
元々、アニメの製作会社とかは、好き嫌いないんですが、この「そらおと」で一気にイメージダウンです。

どこか製作会社変えて、3期を新しく原作通り作り直す事ってできないんですかね!?

非常ーーーに残念でした。。。。。。。。。。。。。





ネタバレ感想(視聴した人向け)
{netabare}
最初始まって、「えーーー!こっから始まるの?!」
先輩がどうしてああなったのか?  とか
ニンフは?
アストレアは?
カオスは?
日和は?(前作劇場版で死んでる筈なのに生きてるし!)(でも、原作は{netabare}ニンフによって助かって生きてる{/netabare})
はしょり過ぎだろ~!

その後直ぐに回想シーンで過去へ・・・

でも内容は、原作の時系列がごちゃごちゃになって詰め込んでるし・・・
原作で泣けるエピソードのシーンを、良いとこだけ切りはめ込んだ作りで見せられても、感情移入できず、気持ちも盛り上がらない。
ε- (´ー`*) はぁ~
3期をTVで見れてたなら・・・
残念 無念 ><

でも、
ラスト、イカロスが初めて自分の気持ちに気づき理解して
何度も「愛しています」
って言って燃え尽きてしまうシーンは、流石に泣けました。
これ見る為に来た甲斐はあった!って感じ。

映画はここで終わってしまっていますが、原作はちゃんとこの先あります。

Finalとして、こんな形でアニメを終わらすのは ホントガッカリ!

「そらおとファン なめんな!」 って言ってやりたいですよ!!!

どこかTV3期として作り直して欲しいです。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 56

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

【映画というもののセオリーをことごとくぶち壊しており前衛的過ぎてオイラの物差しでは測れない】

作品を観終えて劇場を後にする際に観客の口々から聞こえてきたのは
「泣いたわぁ」or「酷いなw」


でもオイラは一人考え込んでしまいました
正直、【なんか観ちゃいけないものを観た感覚】すら覚えました
良い意味でも悪い意味でも、映画の常識をぶち破ってしまっており「ナニコレ?」感が強過ぎる;
素直に肯定も否定もすることが出来ない
凄い置いてけぼりを喰らった


下ネタ、お色気、数々のパロディの常習犯でありながらクライマックスに待ち受けるのが必ず「小物過ぎる悪役との対峙」という水無月すう作品を象徴する要素をしっかり仕込んだ『そらのおとしものシリーズ』
『Final』の名が示すとおり、今作がいよいよその完結編となります
結論から先に言うと、「パンツは飛びません」


前2作のテレビシリーズと劇場版の後、原作コミックが突如として打ち切りのような終わり方をしたためそれを「補完する」という名目で作られたオリジナルストーリーの異色映画です


まず前回のアニメシリーズ以降の話を全てふっ飛ばしており特にダイジェストが無い
風音日和の存在に関しては辻褄すら合わない
開始と同時に原作の“あのラストシーン”から始まります
あくまで原作ラスト、その最後の瞬間のイカロスの心情が走馬灯のように回顧されていく・・・
という構成でありまして、その内容はあくまでトモキとの日常(つまりいつものハーレムコメディ)が淡々と流されるという代物
本筋(?)たるシリアスストーリー、シナプス人の目的と黒幕の正体、世界や仲間達の行方・・・これらは一切語られることが無い
知りたければ原作嫁!ってことなわけです


元来、映画とは「映画そのもの、単品で楽しめるもの」とオイラは思っておりました
そりゃ原作を知ってる方が楽しめる、テレビシリーズを知らないとキツイ、ファン以外の視聴を主としていない
こーゆー映画は今までもいっぱいありました、特に日本のアニメでは日常茶飯事


ところが今作に限っては映画単品だけでは物語そのものが成立しない
こんな経験は初めてです
知ってたら面白いとかじゃない
原作が無いとこの映画が最も示さんとする「イカロスが何を思っていたのか、誰を想っていたのか」が伝わってこない、笑えないし、泣けもしない
完結編でありながら、完結していない
文字通り、原作を補うための作品なのです


こんな風に極左的に割り切った構成を取った映画を観たのは全くもって初体験だったので、正直鮮烈過ぎて一生記憶に残りそうです
もしかしたら今後こういった形態の映画が日本のアニメ業界に増えるのかもしれません
何にせよオイラには歴史的に価値のある1作になりました

投稿 : 2024/04/20
♥ : 22

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

無念、そのひとこと

エロくておバカで、ちょっぴり感動の愛すべき問題アニメ。
そらのおとしものの第3期・・・だったはずが、いつのまにやら劇場版に。
諸事情がいろいろあるようですが、ともかくフィァナルとタイトルにもついているので、これで最後、締めくくりとなります。


さて、公開初日の一発目で観賞したワケですが、終わったあと館内にはどよめきが(^-^;)
皆、口々に言ってるのは
「これは原作読んだ人にしかわからん」
とのこと。
確かに(´д`)


いつものノリ、いつもの連中、おバカなパートも少々ありますが、お話の中心はイカロスなので設定の本質に迫る内容。
メインヒロインが過去を明かし感情を得る、すっごいイイ話で感動的に締めくくる!
・・・・・はずだった・・・と思います。
本来の予定どうり3期が作られていたのなら。
1クールでやろうとしてた事を、1時間チョイにまとめるのは大変、それもクライマックス部分を。
それは解る、解るんですが、しかしなぁ(´・ω・`)
どう贔屓目にみても、これはナイよなぁ。

つくづく、歯痒いです。
ちゃんと作られていたのなら、涙ボロボロでそらおとがさらに好きになっていた事は疑いようもないだけに、こんな完結編にしなければならなかった事が残念至極。

上映館が異様に少ないので、ヤな予感はしてたんですが、納得してしまいました。
はぁ・・・(´д`)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 35

76.5 5 完結編でシリアスなアニメランキング5位
機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(アニメ映画)

2024年1月26日
★★★★★ 4.3 (41)
134人が棚に入れました
C.E.75、戦いはまだ続いていた。
独立運動、ブルーコスモスによる侵攻……
事態を沈静化するべく、ラクスを初代総裁とする
世界平和監視機構・コンパスが創設され、
キラたちはその一員として各地の戦闘に介入する。
そんな折、新興国ファウンデーションから、
ブルーコスモス本拠地への合同作戦を提案される。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

とても楽しい劇場版『クロスアンジュ』?でしたw(※錯乱してますがw褒め言葉です)

【物語 4.0点】
諸々、輪廻する宿命を愛とネタ方面に突き抜けて自由を掴みに行く快(怪)作

前作『~DESTINY』の二年後の世界を舞台にした新作劇場版。

内容は著しくファン向け。
かつて宇宙世紀の『ガンダム』サーガを締めくくった『逆シャア』同様、
事前の振り返り説明等も一切無く、いきなり状況が開始され、
予習復習は推奨ではなく大前提。

その上で、複雑な政治的駆け引きも含めて、一見しただけでは完全理解が困難な程の情報量を詰め込む。
さらには、やっぱり不可能を可能にするあの男のディフェンスや、
“100発100外し”の艦隊が演出する匿っていたわけじゃないアピールをするオーブの政治茶番劇など、
前作から20年待ったファン向けに小ネタも多数仕込み、回収のための周回鑑賞へと誘う。
(以上のことから劇場版『ガンダム』の興行収入記録更新はかなり濃厚だと思います。初日、劇場もほぼ満席でしたし。)


サブタイトル『~FREEDOM』には、2つの意味が内包されていると思われます。

一つは主人公キラ・ヤマトらが背負った果てしない戦いの輪廻という宿命からの脱却。
前作で、戦争で疲弊した世界を統治する案としては正論だったデュランダル議長のデスティニープランを、
勢いで打ち捨てた是非への葛藤は今シナリオでも軸となります。

もう一つは『SEED』シリーズが“21世紀のファーストガンダム”として背負った『ガンダム』シリーズ再生産・再消費の宿命からの解放。
前作『~DESTINY』でもザクが配備され、グフだのジェットストリームアタックだのが復活。
加えて今回はギャンだのゲルググだの。
挙げ句、{netabare} アスラン専用の赤いズゴック(しかも{netabare} 宇宙戦対応w{/netabare} ){/netabare} だの宇宙世紀のMSが多数リバイバル。
富野御大がどれほど嘆こうとも「人は忘れる、そして繰り返す」『ガンダム』も繰り返すw


これらの宿命に従うならば主人公・キラ・ヤマトの運命も『逆シャア』と同じ道を辿る。
すなわち、{netabare} 変わらない人類への諦観を囁くCV.池田 秀一さんに引き寄せられて、
現世から虹の彼方にでも旅立つ他ない。{/netabare}

ただキラにはララァを引きずっていたアムロ・レイらとは異なり、愛しのラクスがまだいる。

この点からも、ラクスに関する過去と設定追加と、彼女の強い意志の発現によるヒロイン覚醒から、
絡まった輪廻の打破を図るのは必然だったと私は捉えています。


が、にしても本作のラブは想定以上にドロドロw
クライマックスのバトルで花開いたネタは百花繚乱でハチャメチャでしたw

でも、そう言えば『SEED』ってえげつない戦争と平和に関する思索の材料だけでなく、
ラブやネタも多数提供して楽しませてくれたシリーズでした。

大体、キラみたいに眉間にシワを寄せて、根詰めて世界の行く末について苦悩したって、
初代『ガンダム』以来の鬱シナリオの引力からは逃れられないでしょうし。

よって非合理なロマンスや笑いありで、合理的に世界変革を叫ぶ黒幕をいなす本シナリオ。
私は是としたいです。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・サンライズ

『SEED』本編シリーズ初。終始、崩れる心配がない作画が実現。

多種多様な武装が乱舞するモビルスーツ&艦隊戦で作画カロリーを大量消費しても、
日常場面のソースが枯渇することはなく、
二人の時間が中々作れないキラやラクスなどキャラ心情も好表現。

ド派手なモビルスーツ戦よりも熱かったのが、
{netabare} ラクスを寝取られた!?といじけるキラと、そんなキラ“修正”してやると殴りかかるアスランとの肉弾戦{/netabare}
という点からして人間ドラマへの作画の寄与度は上々でした。

ラクス様が愛情込めて作った手料理も飯テロレベルで再現。
キラも仕事ばっかりしてないで早く帰りなさいと言ってやりたくなりますw


20年を経てさらに加速した表現萎縮も意に介さず?
大量破壊兵器により虫けらのようにジェノサイドされる人体破壊描写など、
グロの踏み込みも相変わらず。

裸のヒロインのイメージが心の支えになる演出や、
{netabare} ヒルダ姐さんに無自覚にラッキースケベを働いてしまうシン{/netabare} など、
エロ方面でも時代の空気を読まない姿勢は嬉しかったですw


【キャラ 4.0点】
キラとラクスの愛が突破口。
となれば立ちはだかる黒幕には恋のライバルも担ってもらうのが必然?
というわけでラスボスの新興国・ファウンデーション宰相・オルフェは、
(※核心的ネタバレ){netabare} ラクスと対となって人類を導くよう生成されたコーディネーターを超える種“アコード”{/netabare} 云々などという、
宿命の寝取り属性を装備してキラの前に立ちはだかる。

彼の言動と、欲しても手に入らない愛を渇望して足掻く末路を見ていて私は、
『SEED』シリーズの福田 己津央監督が2014年にクリエイティブプロデューサーなどとして関わった、
B級アニメ『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』のエンブリヲ様を思い出して笑い堪えるのに必死でしたw

『クロアン』観てる当時は私も、福田監督もこんなフリーダムもどきの機体も出て来る“汚いプリキュア”で道草食ってないで、
早く劇場版『SEED』作って下さいよ~と愚痴りつつ、いいぞもっとやれ(笑)と笑って楽しんでましたがw

今にして思えば福田氏も『クロアン』で汚いとは言え、愛とロボットに関与してひと叩きしたことが、
『~FREEDOM』にも生かされたのでは?と邪推します。

本作のラブとネタを見た『ガンダム』ファンの方々の中には、
もっと真面目にやりなさいと反感を覚える方もいらっしゃるかもしれません。
ですが『クロアン』の洗礼受けた私にとっては許容範囲。
むしろ『クロアン』観てなかったら私も本作と折り合えたかどうか自信ありませんw

{netabare} ぴっちり白スーツで出撃した{/netabare} ラクスの尻に欲情したあなたや、
寝取り型ラスボスの無様な芸当に興味を持ったあなたや、
『Z』のエマVSレコア戦も彷彿とさせるルナマリアVSアグネスの恋愛男性観も交えた激闘を目撃して女って怖くて面白いと色めきだったあなた。
『クロアン』もご覧になっては如何でしょうかw


敢闘賞をあげたいのはシン・アスカ。
前作の主人公交代劇の屈辱そのままに本作でも序盤は、
相変わらず何も分かってないガキンチョぶりでルナマリアにも呆れられていましたがw
終盤では何も考えていない、それでいて闇も深いからこそ、
{netabare} 精神に干渉するブラックナイトの攻撃を無効化する{/netabare} 最凶メンタル戦士として汚名返上の大活躍♪
{netabare} ルナマリアに死ぬ程ぶたれたってw{/netabare} シンはヒーローです。

同じく『~DESTINY』では散々な目に遭ったアスランも面目躍如。
全体に弱さを曝け出して株を下げたキラを挽回した周囲が支えるキャラ相関でした。


【声優 4.0点】
カガリ役の進藤 尚美さんから森 なな子さんへのキャスト変更。
本シリーズはこれまでもニコル、アイシャ、ラスティなど本編から総集編で声優が変わった事例はありましたが、
メインどころの変更は初めてで私も衝撃を受けました。

「物事には裏と表があるんだ」と修羅場をくぐって来たカガリを深く理解していないと雰囲気が出せないセリフに関しても、後継した森さんはしっかりと対応できていたと思います。


ファウンデーション王国の首魁・アウラ役には田村 ゆかりさん。
幼女の皮を被った化け物を演じさせたら彼女の右に出る者はいませんねw
例えファウンデーションは滅びても王国は永久に不滅です。
実はこのキャスティングも福田監督と『クロスアンジュ』のヒルダ役での信頼からだったそうで。
深い因縁を感じますw


ラクス・クライン役の田中 理恵さんは、これまでのシリーズでも、
戦争や平和について人々に語りかけるセリフが多かったのですが、
本作ではスクリーンを越えて我々に愛についてナレーション同等に語りかけて来ます。
{netabare} 愛の反対は憎悪ではなく無関心。{/netabare}
同意できてもできなくても課題として傾聴したい所です。


【音楽 4.0点】
主題歌を一任された西川 貴教さんが楽曲提供を依頼したのは小室 哲哉氏。
かつてTMNの一員として『逆シャア』のEDを締めた小室氏がというのも宿命を感じます。

完成した主題歌「FREEDOM」は時代に逆行したコテコテの小室節。
いきなりサビでキャッチーな短尺の曲をリスナーの耳に流し込むトレンドには目もくれず、
1分間ジックリとイントロで助走を付けて、テクノサウンドとギターソロの融合、
アンチにいくら叩かれてもやめなかった小室氏自身による男声コーラスなど、
旧世紀に消費し尽くされたTKサウンドを時代の空気を読まずに投げつけて来る。

私はTKサウンド、特に売れていた時代よりも時代と折り合いを欠いてもがいていた頃のサウンドが大好物なので、本曲はどストライクでしたが、
好き嫌いはハッキリと分かれると思います。

ただ、この時代と齟齬(そご)をきたしている曲風は、
冒頭、同じく理想通り行かない時代との間で苦闘するキラのカットにはマッチしていたと感じました。


その他、EDには梶浦 由記氏✕石川智晶氏のユニット・See-Sawが19年ぶりに復活しラブバラード「去り際のロマンティックス」を提供。
会いたい気持ちが昂ぶる場面では中島 美嘉さん歌唱のバラード曲も挿入される。
引き続き劇伴を担当した佐橋 俊彦氏は優雅なピアノやストリングスも交えて修羅場にも対応しつつ、
随所に過去作のテーマ曲のイントロも散りばめる。

そして何よりぶち上がるのがクライマックスで帰って来た{netabare} T.M.Revolution「Meteor -ミーティア-」{/netabare}
総じて音楽も20年待ってくれたファンへのご褒美が嬉しい楽曲構成。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ルナマリア最高だけど、人妻パワーの勝ち?ファン以外非推奨。

 ああ、シードだったなあ…というのが感想です。要するに内容は無いです。一応、愛だと差別だの僕は無力だ的な何かはありますが、それはシードっぽい何かの為の味付けだと思ってください。
 シードということで遺伝子云々とかありますけどね。そこまでやっちゃうとお話の為のお話という感じです。

 したがって、はっきり言えば、ガンダムシード、ディスティニーを肯定的にとらえているファンじゃないとお勧めはしません。内容的には酷評の嵐でしょう。
 ですが、逆にファンなら最高に「面白い」です。感動とか感心ではないです。これはスタッフが意図的に面白く作っていると思います。なつかしさもありますね。

 そして、TV版と同じく設定とかモビルスーツとしてのガンダムは私にとってはどうでもいいですね。やはり「女」の描き方が本当に面白かった。

 やはり最高なのはルナマリアです。もう…こうやって思い出しただけでニヤニヤが止まりません。ルナマリアの開き直りというか女の強さというか…ぜひルナマリアの日常をスピンオフでやって欲しいなあ。そして、TV版のルナマリアの役目を新キャラのアグネスが引き受けます。この2人が本当に良かった。
 なお、この2人の関係はスカートで読み取れます。ルナマリアがフレアミニからタイトミニへ。どっちにしてもミニなのがたまりません。そしてアグネスがフレアミニです。ここは意図していると思います。

 で、カッコイイのはマリューラミアスですね。中盤から終盤までは主役級でした。特にセリフと声がカッコイイんですよね。

 ラクスは唇ぽってりで人妻感がありました。話としてはNTR?まあ、その辺はまだ開示しない方がいいですね。しかし、この人は駄目女だな…と思っていたら最後の人妻パワー…{netabare} ラブラブ石破天驚拳がでるのかと思いました。そして、あの痴女パイロットスーツ最高でした。亡国のアキトでレイラがロケットに乗るときのエロスーツに似てます。 {/netabare}さすがサンライズ。

 で、シンとアスランって女関係ってどうなってるんでしたっけ?そこでそんな事思っちゃうんだ?という場面がありましたけど…そこもちょっと笑ってしまいます。アスランの搭乗機…そして…がまた笑えます。

 で、キラはどうでもいいです。

 という感じで女性たちを愛でつつ、不遇キャラシンとアスランの活躍を見る作品でした。

 CGキャラはやはり違和感はなくはないですが、かなり緩和されている感じはします。ですがやはり劇場版は手書きでやって欲しいかな。

 戦闘シーンの迫力はすごいですが、モビルスーツ戦よりもマリューの戦艦での戦いが素晴らしかったです。

 声優さんはこの作品は本当にいいなあ…特にルナマリアとマリューの2人は声優さんの魅力も大きいかも。

 2回目迷いますね。正直「デデデデ」の予告編の方がすごかった気がしますし、私は特典にはまったく興味ないですが、ルナマリア…もう1回だけ見たいかな。
 見るなら劇場ですね。小さい画面で落ち着いてみるとアラしか感じないと思います。劇場でごまかされるのがいいアニメでした。

 画面比がスクリーンの端まで広がるサイズではなく、モニターと同じ16:9だと思いますので前の方で見た方がいいかも。


 客観的には点数は低いですが、シードファンなら損はないと思います。私は初日に行ってよかったと感じています。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

フェイルン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

世界に絶対的な敵は居ない、相対的な敵が居るだけである

『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ最新作にして完結編にあたる劇場アニメ作品。
ガンダムという大きなシリーズの中の、ガンダムSEEDシリーズのナンバリングタイトルでいうところの3番目。シリーズ物の中のシリーズ物としてはまずまず評価出来る内容だ。

①ガンダムSEED
②ガンダムSEED DESTINY
③ガンダムSEED FREEDOM(本作)

という流れだが、戦争が相変わらず起こっているところから始まる。



以下、ネタバレあり

分かりやすいSEEDファン向けですね。今後のガンダムコンテンツが続くであろうなモビルスーツ辺りに追加要素てんこ盛りな内容。
画面の解像度は上がっているので、あまり観たくないものも見せられて胸草悪くなる部分もあるので中盤あたりまでややフラストレーション溜まります。

反戦を唄っているように思えるが、力を使ってしまう。
結局の所、愛の有無の違いはあるものの、理解出来ない相手は絶対的な敵で無くとも滅ぼすという解決策は変わらない。

「世界に絶対的な敵は居ない、相対的な敵が居るだけである。」
「絶対的かつ統一された正義の観念が存在しない為、人は異なる正義を持って争ってしまう。」

まあ、これだ。人類という生き物は愚かで、増える程に縄張り争いをする生き物なのだろう。他人の恋路を邪魔する者は2度とせんように殺しておくとか容赦ないね。NTRの恨みって恐いですね。

本作はエンターテイメントとしては浮き沈みがあり面白みがある。その一方、既存のシリーズのアップデートとも取れるような展開であり、良くも悪くも本作は「SEEDシリーズ」だ。今までやや日陰寄りだったキャラクターもアップデートされていてその辺りは楽しめた。

個人的に、アスランは格好良かったかな。キラはたまには殴られて良いと思うよ。
既存との唇の違いは年月の経過による成長の証だと思いますね。

当然の事ながら種割れもあるのだが、もはやその辺にギャグを混ぜてくるあがり笑ってしまった。まあ、自分はそういうのもたまには好きだけど、人それぞれだしバランスが難しいかもね。

スポンサーやユーザーを喜ばせるようなモビルスーツのアップデートやら追加要素はてんこ盛り。
加えて、キャラクターの心情の浮き沈みやら揺らぎは、同人関連で新たな妄想のエサである。

次は頼みますから、生きてるうちに「閃光のハサウェイ」を劇場で観られるように完結させてください。
頼んます。

★視聴履歴
2024/1/26(金) TOHOシネマズららぽーと船橋 スクリーン4(TCX+Dolby ATMOS)ベストポジションで鑑賞済み。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3
ページの先頭へ