宗教で魔法なおすすめアニメランキング 7

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの宗教で魔法な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月20日の時点で一番の宗教で魔法なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.7 1 宗教で魔法なアニメランキング1位
冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (79)
231人が棚に入れました
故郷の田舎で冒険者モドキの生活を送っているベルグリフは、 森で拾った愛娘アンジェリンを育て、都へと送り出す。 久し振りの帰郷の知らせを受けるものの、 当の娘は帰ってこず、日々心配は増すばかり。 一方、ギルド最高≪Sランク≫冒険者となったアンジェリンは、 大好きな父のもとへと帰ろうとするのだが……。 「一体わたしはいつになったらお父さんに会えるんだ……!」 親子のふれあいと友情、そして迫力のバトルシーンを鮮やかに描く、 ハートフル異世界ファンタジー、ここに開幕!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

話が始まらないし面白みが伝わってこない。限定の方がレベル低いのはなぜ?

原作はひょっとしたら面白いかも…ですが、面白みが伝わってこない。

 設定とストーリーは、工夫があるしヒロインも1人だけ黒髪でも転生者とかでもないみたいです。

 ですが、なぜこんなに面白く感じないのでしょう?と思ったときに「作品紹介」で5話まで来たような感じです。5話と言えばマンガなら2,3巻やラノベなら1巻かそれ以上ですよね?そこまで、物語が始まりません。テンポというかスピード感なのか構成なのか…原作からそうなのでしょうか?

 父と娘の確執とか出生の秘密、赤鬼クリフ無双とか逆に娘が父を超える…なんでもいいんですけど、現時点で「お父さん、お父さん」芸をずっと続けています。なんの話なのかが未だ見えてきません。
「お父さん芸」に工夫があればいいのですけど、そこは同じことに繰り返しです。いっそ、ずっと会えない状態の方が面白かったかもと思います。

 面白みについては間とか演出かなあと言う気もしますので、紙媒体で読んだ場合とは印象が違うかもしれまん。が、作画に見るべきところもないし、アベマプレミアムでしかも課金しないと1週遅れだし、一旦休止しようかなあ、と思います。

 最近増えた、この中途半端なレベルの特定の配信サイト以外課金みたいな中途半端な限定配信って、損益分岐点の問題かもしれませんが、業界は自分の首を絞めていることに気が付いた方がいいと思います。視聴者の幅を狭めます。もし、この形の配信でやるならもっともっとレベルを上げていってほしい。







1話 ポテンシャルはあるし面白そう。ただ、リアリティラインあげればもっと良かった。

{netabare}  大きな話のフレームは悪くないと思います。冒険者のいるような世界において、会いたくても会えないというのストーリーの幹としてはいいですね。それと領主?の娘も、パーティーの仲間も親との関係性でなにかがあります。そこがテーマで、主役だけでなくサブ・ゲストにおいても親子が描ければ話は広がります。孤児院というワードもあったので、そこを中心にしても面白そうです。

 娘は誰の娘なのか?父の昔の活躍は?娘が俺TUEEEに見えて、父が娘より強いというのは設定上ありがちかもしれませんが、いろいろストーリーに興味を引くポイントがあります。どう展開して面白くして行くかが見どころでしょう。

 本作の行方を考えるポイントですが、山の中に捨て子は本当に子どもを思えばあり得ないでしょう。見つかる可能性が極めて低く、動物に喰われてしまうのがオチです。
 そこを作者が考えているのか考えていないのかで話の深みが変わってきます。あえて、「あの」父を狙って子供を託したのならいいと思いますが、違うならご都合主義です。
 魔除けがあったことから娘の素性が魔王とかそういうことではなさそうです。OPアニメで白い女性と対峙している場面があるので、何かその辺とつながるのでしょうか?戦いというより何か関係がありそうです。

 それと父と娘があっさり会えるのかどうかですね。「眼鏡を忘れる」娘と同様に不自然な事件で会えない日々が続くのでしょうか。
 まあ、なろう系ではよくありますが、魔物の出現頻度と人間が存続できる集落の形態が不自然なのは気になります。城塞都市のようなところで強い冒険者がもっと集中していないと人類はあっさり滅亡するでしょう。不自然な世界観な気がします。

 あと、スイーツ…うーん。安易にスイーツとか出すと話のレベルが…ケーキを作る材料の流通経路や季節性、砂糖の相場、フォークの工業技術などなど考えればケーキバイキングは20世紀後半の技術がないと厳しいでしょう。
 せっかく田舎の風景を丁寧に描いているのに、そういうわきの甘さが「なろう系」は本当にもったいない。編集が付いていないとかいろいろ事情があると思いますが、個人投稿からマスメディア化するときに修正のチャンスがあるので、最低限のリアリティのフィルターを通してほしいなあ。

 普通の異世界転生ならこんなことは言わないです。本作は転生でもないし、父娘という珍しい視点と娘がSランクだけど父がもっと強いという興味ポイントがある、何か感動やテーマがありそうなポテンシャルを感じる作品だからの苦言です。
(追記 娘が父はもっと強いと言っていたので、額面通りにとりましたけど、本当は娘が強くなりすぎて、または、父は老いぼれて実際は弱いというのも一つのストーリーですね)

 話の展開が面白そうなので、継続視聴します。どちらにせよアベマに入ってしまいましたし。 {/netabare}


3話 赤髪、黒髪なので差別的ななにかの話があるのかと思いましたがそうでもなさそうです。

{netabare}  わざわざ赤髪を強調していましたし一人で隠遁生活ので、イギリスの赤髪差別的なものを想像してましたが、そこまではなさそうです。娘もわざわざ珍しそうな黒髪ですので、その辺の展開があるのかなあと。

 魔王的な因縁の話は面白そうではありますが、思っていたよりもなろう的な展開が感じられます。まあ、テンプレから脱却しようという若干の努力は見られるものの、身分とか差別とかはなさそうです。

 欧米で配信するなら、宗教と差別はしっかり研究した方がいいと思います。あれだけ強調さるとそう思う人も多いのではないでしょうか。赤毛のアンがなぜ赤髪を嫌がるのか程度は、海外配信するなら勉強しておきましょう。イギリスが中心で赤髪差別は理由がわからないらしいですけどね。

 ファザコンと魔王的なものが子供の造形なので、やはり親子関係の何かが関連するなら面白そうですが、どうでしょう?

 アニメのクオリティも課金の作品としてはそれほどクオリティも高くないして…うーん。視聴継続迷います。10月いっぱいはアベマプレミアム入っちゃったので様子見ですね。期待値はあげ過ぎないほうが良さそうです。{/netabare}


4話 危ないくらいのファザコン全開。面白くないことはないですが…作画が…

 なんでしょう?ファザコン芸が面白くないことはないですし、2人の強さの関係もなんとなくわかりました。早見沙織さんは「さすおに」もありましたので、甘え芸が得意なのでしょうか。
 見方によっては継父なので危ないといえば危ない感じもします…あれ?まさかそっち?なら、ちょっと見たいかも…いや、ないか?それは一線超えてますね。

 が、うーん…面白さに驚きがないというか、平板な話というか…見てられなくはない、という水準よりちょっと上というか…微妙なんですよねえ…続きは気になるので、11月以降は1週遅れますが、アベマの無料枠で十分かなという感じでした。
 それぞれのキャラ造形も思っていたよりは…という感じです。まあ、領主的な姉妹がいますので、それを巻き込んでどうなるかでしょうか。

 作画とかアニメの作りは駄目ですねえ。本当に課金作品?と思うレベルで、駄目ですねえ…ウイルス全盛だった時の作画か?という感じがします。

 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 7

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

最強の村娘Aと伝説のイケおじ達

なんかモブっぽいデザインの娘よりイケおじのベルグリフが見たくて見てた
娘もパパも最強です、父と娘の心温まるホームドラマ風なろうアニメ

たぶん作画のせいだけど、アンジェはヒロインなのにキャラデザがなんかパッとしないですね、早見さんCVで強烈な正統派ヒロイン補正かかってますが!!
チェボルグなどのおじいちゃん達とかモブおじさんですら結構渋くてカッコいいし、サーシャなど可愛いモブキャラが多い
アンジェは名前あり女性キャラの中で一番モブっぽくて、村娘Aって感じ

声優Sランク、音楽Aランク、作画Cランク、シナリオDランクな感じだけど雰囲気は良くてほのぼのしていて結構好き

シナリオはわかりやすいけど、すごく単純、パパと娘の活躍を描きたいためにテンプレお手軽ストーリーを後からつけた感じ
ベルクリフさんはこんなに強いなら冒険者引退しなくても良かったんじゃないの?
行き過ぎた謙遜でちょっと無理があるし、すごく才能無駄にしてる感じが・・・

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

「さすおに」ならぬ「さすおと」

異世界ほっこりなろう。
俺の嫁でなく俺の娘という次世代アニメ。

単身者が渇望する「おとうさんだいすき!」を極上の早見サウンドでお届け。
イチャラブ父娘の擬似体験が可能なミドル世代狙い撃ちなヨシヨシアニメ。

黒髪ロングなテンプレ役が多めな早見沙織だが本作では縦横無尽な振れ幅を披露。早見氏のファンには至福の逸品でしょう。メインの二人で作品の印象は激変するはず。作画はいつものやつ程度。OPはElements Garden作だが歌唱が残念。EDのやなぎさんがOPでよかったのでは。父娘ラブコメにはならないっぽい。

06
展開が動くといきなりいつもの感。

ボルドー3姉妹など、せっかくいつものやつよりサブキャラは充実してるのに使いこなせてないというかなんというか。貴族間の勢力図すら塗り替える貴重なSランクを巡ってギルド間によるアンジェリン争奪戦とかそういうのやったら独自性が出たのに。おとうさんだいすき!とベルグリフの説教の二本立てがメインだとしてもそれを載せるベースの部分がいつものやつレベル。ベルグリフの言ってることはそのとおりなのでパーツはいいのだけど、あれ言いたいがための流れの作り方がミエミエすぎ。闇堕ち幼女の精神攻撃もいいけど世界を変えるなんていうわりにはわざわざSランク滞在時に侵攻するとかアホすぎませんか。なぜあのタイミングで攻めざるを得なかったか、とかさあ。もっとやることあるでしょうよ。セリフ一言差し込むだけでいいんだよ。こういうとこサボるのがいかにもなろう。なろうはオ◯ニー書くとこなのでこれでいいのでしょうけど。

作画良ければ不問には出来たのだが。さすがSランクだぜ!な見せ場なのにただ強いだけで下位ランクとどれくらいの差分があるかもサボる始末。アンジェすごいのは知ってる。どれくらい凄いか、どこがどう凄いのかってのが一切不明。せっかくサブキャラにもAランクとか戦えるキャラがいるのにどうしてそこで使わないの。バトルがメインではないにしてもさあ。作画もいつもの程度だし使えるパーツを使い切ってない勿体なさゆえに余計にガッカリ。他のなろう全般もだけどパーティといいつつも全くチームプレイしてないのばかり。作画コスト重いんでしょうけど。

あとはいつものかわいそうかわいそうになるっぽいのでもういいかな。
キャラは良かったとは思うが敵のポッと出感はどうにかしたほうがいい。

というかアニメ化の際に「だっこ!」はオミットするべきだった。
声優パワーで勝つる!と甘えすぎてる印象。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

79.1 2 宗教で魔法なアニメランキング2位
天鏡のアルデラミン(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (897)
4992人が棚に入れました
隣接するキオカ共和国と戦争状態にある大国、カトヴァーナ帝国。その片隅で一人の青年が戦乱に巻き込まれようとしていた。名はイクタ・ソローク。戦争嫌いの怠け者で女好きという、およそ軍人とはかけ離れた人物だ。幼馴染であるヤトリシノ・イグセムとともに高等士官試験を受けた彼は、二次試験への送迎船で、看護学校出身のハローマ・ベッケル、旧軍閥名家のマシュー・テトジリチ、そしてヤトリと同じく忠義の御三家の一角、レミオン家のトルウェイ・レミオンと出会うこととなる。道中、彼らと賑やかな時間を過ごしていたその時、突如船が座礁する。総員退艦となり脱出する5人……だが、そこで一人の少女が船から海へ落ちる姿が目に入る。ためらわず、大荒れの海に飛び込むイクタ。そして、彼は少女の小さな手を握った。時に帝歴905年。それが後に常怠常勝の智将と呼ばれた男と、帝国最後の皇女と呼ばれた女の初めての邂逅。“約束された敗北"へと向かう、物語の発端である――。

声優・キャラクター
岡本信彦、種田梨沙、水瀬いのり、金本涼輔、間島淳司、千菅春香

ヒロウミ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

転生したら盾の幼女の孫だった件

「まるで将棋だな」。甘い戦術考察、ぶれる時代軸、有明の干潟のごとく浅いカガク、何も残らないファンタジー戦記。


優れた戦術、掌握術を会得しながらも嫌みったらしくしているためになかなか正当に能力を評価してもらえない主人公が不利な戦争をしまくりつつ結局俺の味方TUEEEE頼み。

私はアニメはフィクションで絵空事と重々承知してるしその空想を楽しむようにはしているし楽しみたいと願望もある。しかし物語の内容がいくつか破綻してしまえば多くが瓦解しつまらなく感じてしまうのも私で悪い癖だと思っている。単純にそして素直に「すげー!カッケー!」とだけ感じることができればどれだけ有意義な時間となるのだろうかと心底自身のアホさを残念に思う。

主人公は知略に秀で(風)て口もたち更には科学に対しても博学(風)の本当は善行大好きなキャラクター。それに腕のたつ忠実な味方もたくさん居て、中世後期から第一次世界大戦の科学技術をぐちゃぐちゃに混ぜ騎士道やら精霊を利用した異能やらまでこねくり回したもんだからトンカツ海鮮オイスターソースがけブイヨン茶漬け丼状態。それぞれに独立性と合わさった旨味があれば面白い作品なのだろうがそうではないと闇丼でしかない。

序盤の物語については破綻なく面白かったのだがクソゲーになるのは中盤以降。精霊の力を使う銃の射程は40mと非常に短いのに対して火薬を用い大きなエネルギーが必要となる大砲と裂薬弾の存在が科学技術のアンバランスを発生させる。銃の考察をする上で火薬、信管、薬莢や弾丸などの金属加工技術こそが非常に密接なものなのだが主人公を引き立たせるためのこじつけが酷い。ライフリングとバレル延長で得られるものは直進安定性でありそれが大きいエネルギーを産み出す物でもないし弾丸、薬莢の進化無しには有効射程は劇的に延びない。
技術力が「対等」であるという無茶苦茶な設定を押し付けてしまっている意味も分からない。というか不要でしょ。しかも気球が高価ってwww主人公の頻繁に言う「カガク」ってイミフー(笑)

山岳民族蜂起の物語も最初から他国の干渉ありきなのは世の常でありながらそれすら念頭に置かずゴリゴリ自慰的に進めていく戦闘。がけの上に足場がありながらそれを用いず行われるゲリラ戦、情報戦を頻繁にアピールするくせに敵情の不明瞭と把握不足。双方にライフルの脅威がありながら「竜虎相搏つ」演出欲しさに前線で参謀が平然とチャンバラする稚拙な最終話などなど、これこそカオス。主人公の大好きな目隠し将棋が酷すぎて戦術と呼べる戦術でも無いのは嫌味なしにネタでしかない。


ぐちゃぐちゃな主人公のいう「カガク」が無ければ少なくとも楽しめる要素はあるのだが闇丼状態の物語で拒否反応を起こしてしまった。浅はかで短絡的なこじつけするならば精霊技術の進化による戦争形態の変化とそれを他者より上手く使う主人公って構図のファンタジーでええやんけ・・・などと不粋な思念に囚われてしまった。
弾丸もさぁ、貫通するような形状じゃないしさぁ、ペイント弾もどれだけの進化が要るのか。アニメって砲弾が簡単に爆発するよねぇ、何でもかんでも爆発しないんだけどさぁ。主人公持ち上げるために他の軍関係者の脳ミソをすんごい持ち下げて主人公だけまともにしてもそれって誰が騙されるんだよぉ。
ブラックラグーンほど銃器の描写に重きもおかず3DCGもショボいしなんだかなぁなラノベ販促作品。原作準拠ならばまさにラノベらしい作品だし制作サイドも兵器や戦争などの掘り下げての描写はさらさらする気が無かったのだろう。

岡本先生って笑う演技って一方通行縛りでもしてるんですかね?
そんなこんなな作品でもお耳に優しい種田ボイスはたまらんのです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

悪くないかな…。→ まともな戦記物で、面白い!(…ので原作買った。)

ライトノベル原作(電撃文庫刊)。既刊10巻なので不人気ではないはずですが、私は未読です。
→ 面白いので原作を買って読み始めました。現在既刊10巻すべて読了。(2016.10.1)

契約した精霊がパートナーとして各キャラについています。主人公のイクタは、同郷で名家の娘っぽいヤトリが仕官のために都へ上るにあたって、試験でヤトリを助けたり引き立て役になったりするために同行します。

途中で同じ試験を受けに行く人たちと一緒に乗った船が難破して…、ということで後は書きませんが、とりあえず主人公は軍師・参謀タイプです。

そういう設定で1話目から有能そうに見える主人公はなかなかいない気がしますが、イクタはちゃんと有能そうだったので視聴継続して完走しました。

かなりちゃんとした戦記ものです。

本作は主人公のイクタ以外の、「騎士団」を始めとする周辺キャラが魅力的です。原作では敵方も魅力的ですが、アニメ化範囲では顔見せ程度の感じで「続きが知りたければ原作で」になってしまいますね。

…作画は、崩れというよりは動きの点でちょいちょいダメっぽいですが(笑)。
2016.07.30追記: 力の入れ処をわかっているようです。これは大丈夫そう。

全13話で原作3巻まで+後の巻からの幼少期回想エピソードを消化しました。

原作はかなり長い話になりそうで、アニメ化部分はいわばプロローグみたいなものです。

2017.12.12追記:
原作は13巻に到達。もうすぐ終わるっぽいあとがきでした。そういえば原作ではわりと重要人物である気がするトリスナイ(カトヴァーナ帝国宰相)って、アニメではキャスティングされていないどころか、ロクに名前も出てこないですね…。

続編が作られれば登場するとは思うんですけど、まあアニメ化された範囲では名前は出ていても事実上出番はなかったですからね…。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 58
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

内容の詰まった戦記物でキャラクターを見るのも楽しい

2016年夏アニメ。ライトノベル原作、全13話の戦記物です。
原作は2巻途中まで読了。ペースとしては原作3巻までのアニメ化のようですね。
原作より全体的に地味な印象に作られたアニメというのも珍しいかも。

キャラ物と戦記物のバランスの良さが良いですね。これは原作の良さでもあり、きちんとアニメにも反映されていると思います。
原作からのカットや短縮が沢山あるだろうと思っていたのですが、原作の内容もかなり詰まっているのであまりカットしていませんね。全13話でストーリーをキリの良い所まで進めるためにどうしても詰め込み気味になってしまった印象。
カトヴァーナ帝国の斜陽ぶりがわかりにくくなっていることと精霊の活躍が少なくなっていること、軍事関係のシーンが少なめになっているのも勿体無い点ですが、原作の進み具合からしてここしか切りようがなかったと思われます。
必要な情報を言葉での説明に頼らない(あるいは尺のために削らざるを得ない)ため、繰り返し視聴する人向きだと思います。

キャラクターは全体的に個性がわかりやすくイクタ以外のメインキャラクターが皆常識的なので、かなり見やすいと思います。人間関係もさっぱりしていてとても印象がいいです。
イクタは女たらしだったりと癖のある性格で、何話か進まないと良い所がはっきりと出てこないので苦手な人は苦手だったようですが、私はとても好きですね。{netabare}「人材の適材適所」という考えがイクタ本人にあるため、汚れ役を引き受けることが多くて痛々しいシーンもあるのですが、そこが良いバランスになっています。{/netabare}

キャラクターの配置も上手で、完璧系キャラと成長型キャラの両方が味方におり、それぞれに抱える問題・はっきりした美点欠点が設定されているため、誰にも感情移入できるし、好みのキャラクターは見つけやすいと思われます。

精霊も可愛くて好きですね!
見た目はちょっと癖がありますが動きや仕草が可愛らしく、主人に対する献身が健気ですし、物語に必要な存在として大切に描写されマスコット然としていないのが好印象です。……ねじまき要素は原作でも大分後にならないと出てこないという話。それはちょっと残念です。

キャラクターデザインに原作イラストよりずっと地味な絵柄を選択したのはチャレンジだったと思います。
でも堅実な世界観を作るという明確な意図が感じられて面白いですし、それぞれ良し悪しはありますが、個人的にはマシューのキャラクターがしっかり嵌っているのはアニメ版の絵柄だと思います。

戦闘シーンに作画全力投球というのが徹底していて素晴らしいです。接近戦に力が入るのは勿論ですが、長距離狙撃のシーンも本当に丁寧な作画ですし。
他の部分も常にきちんとしていて、コンテ演出も常に安定していて映像面で違和感は全くありませんでした。

OPは絵と歌詞の意味が物語が進むにつれ分かって行く作りで、最後まで見るととても感慨深かったです。じわじわ嵌って行きました。

{netabare}
第5話で子ども時代のイクタのヤトリに対する「君がいないと僕怪物に食べられちゃう」の台詞が色々想像させられますね…怪物とは狼の群れなのか、他の何かなのか。
むしろ人間を襲撃したものの返り討ちにあい、群れを崩壊させられた狼達のほうが喰われた側という描写なのが意味深です。
狼たちも幼少のイクタとヤトリも、戦った理由は生き残るため。弱肉強食ならぬ弱肉弱食とでもいうべき構図がやりきれない。
(※「弱肉弱食」という言葉は何年も前にどなたかのブログで見かけました。ブロガーさんのことも内容のことも今ではうろ覚えなのですが、酷く象徴的なこの言葉が忘れられません。)

人間もまた、正常な感性を持ち泥を被ってでも誰かを守ろうとする人(リカン中将、トァック少佐、カンナ、デインクーン)ほど腐った国に、あるいは周囲の大きな意思に喰われ飲み込まれていきました。
主人公であるイクタでさえ相手を納得させる言葉を用意することで自分の意志に他人を巻き込んでいくのですが、そこに理性と誠意があるからやりきれないものにはならずに済む。
他者と関わり合いながら生きていく上で人は「喰らわずにいられない存在」なのかも知れませんが、喰うか喰われるかの関係にならずに済む方法も、イクタの生き方によって明示されているのが良いなと思います。

第9話「ささやかな面目の行方」での食堂のシーンは正直その時は笑って見ていたんですが、「戦士」「勇者」にさらには「騎士」と次話で「ケダモノ」という言葉が飛び出したことで、人間のサガと理性、第5話で示された喰うものと喰われるもの、第8話「いつか、三度目に」から繋がる守りたいものと守れないもの、と明確にテーマ性が纏まっていく興味深い構成になっていると感じました。
……まさか伏線なんて思わなかったよ、あの猥談シーンw 考えてみれば尺がカツカツなんだから無意味なシーン入れるわけ無いですねw

「戦士」と「勇者」を飾らない自分だとすれば、「騎士」は他者にいかに誠実に向き合うかという理想を自分自身に課す在り方なのではないかと思います。
そして「ケダモノ」は自分のために他者を食い荒らすことに抵抗感を持たない存在。それは仔のために人間を襲った狼にさえ劣る在り方です。

シャミーユが願う国の在り方は、国を人に見立てるならば「騎士」に近いものなのでしょうね。しかし、シャミーユは自身の目的のためにイクタを喰らい飲み込もうとしています。敗戦国の軍事最高責任者なんて、正しく“すり減らされて捨てられる英雄”であるのは間違いないのですから。
イクタにとっては大事な存在(ヤトリ)を喰われないために逃げ出すか、人を喰らうばかりでない国を作るかという二択になるわけですが、どちらにせよ、仲間や身近な人が喰らわれる可能性は非常に高い酷な選択です。

イクタとヤトリの信頼関係を象徴する演出として二人の背中合わせの構図が一貫して強調されてきましたが、向かい合うシャミーユとイクタは全く正反対の関係性なのですよね。喰うか喰われるかという緊張状態にさえ見えてしまう。
第1話からずっと見て来たこのOP、本当によく出来ているなと思います。
{/netabare}

他の人の感想にもあるとおり、先がすごく気になる作品になってしまいましたが、本作単品でも十分に楽しめるようにはなっています。
色んな理由で1クールでの構成が難しい作品だったと思われますが、ヤスカワショウゴさんのシリーズ構成凄く良かったです。
物語の入り口という形にはなってしまいますが、気になる人にはオススメします。(2016.11.17)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20

70.5 3 宗教で魔法なアニメランキング3位
純潔のマリア(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (864)
4484人が棚に入れました
百年戦争の時代に生きる最強の魔女マリア。戦が嫌いで、強力な魔力で戦場を蹂躙してきた彼女は、実は処女。恋はしたいけどその先はちょっと怖いお年頃。でも女夢魔アルテミスと男夢魔プリアポスをひきつれ大暴れしすぎたせいで“天上の教会”に目をつけられ、大天使ミカエルに裁定を下された。人前で魔法を使わぬこと、そして、純潔が失われたとき、その魔力も失うこと。お目付け役の美少女天使エゼキエルも加わって、マリアの制約つきの大活躍は続く!

声優・キャラクター
金元寿子、日笠陽子、小松未可子、花澤香菜、小野賢章、加隈亜衣、一城みゆ希、小野友樹、島田敏、小島幸子、三宅健太、櫻井孝宏、花江夏樹、能登麻美子、井上喜久子

ぬらかべ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

うんまあ、あれですわな

物語序盤、とってもワクワクしておりました。なんせ狼と香辛料を彷彿とさせる百年戦争のヨーロッパの世界ですから、そこに魔法と聞いてこれはもう見るしかないなとおもいました。
さらに、主人公のマリアさんが可愛いですことこの上ない。原作の絵を覗くとがっかりババアでしたが、アニメになって超美少女に!どんどん物語に引き込まれます。
あとは変態くそ神父とクズガルファやらとイライラする敵もおりまして、いうことありません。こういうクソ野郎な敵は面白い王道ものに必須なのです。
終わり方はまあ、うんあれですわな散々戦争は嫌だと言っておりますがマリアもやっぱり女の子ですなって感じの終わり方でした。嫌いじゃないよこうゆうの。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

神は情緒的な博愛・平和主義には寛容だが、ガチの設計主義は許されなかった模様

※AKIRAをつい更新してしまったので、こっちも更新しておこう(長文注意)。

私は、アニメという表現媒体は、その原作となることがある小説・漫画、あるいは類似した表現媒体である実写映画・ドラマなどと同じく、

(1) 人の感情推移を巧みに表現できる点にその最大の長所があると思っていて、
(2) 逆にいうと「正義」とか「平和」とか「真理」といった抽象的な概念の論理的表現には殆ど向いていないと思っています。

そして、こうした (2)抽象的概念は、より妥当な答えを求めようとすれば、論理的な図表や数式等を援用しつつ、分析的および総合的に考察する必要があると思うのですが、
上記のように、(1)感情的・情緒的な表現に強みがあるアニメ・実写ドラマや、小説・漫画といった媒体で、こうした概念を表わそうとする場合、
 <1> 視聴者の側がそうした媒体の特徴を自覚していない限り、
 <2> 制作者の側が意図した通りの、どちらかというと感情論レベルの(=論理的というよりは感情的・情緒的な)結論が、一方的に視聴者の側に押し込まれてしまう、という結果になりがちだ、
・・・と考えています。
→表現媒体のプロパガンダ的利用の危険・・・昔から「プロレタリア文学」とか「反戦映画」とか、その逆の「戦意高揚」目的の映像作品とか、過度に扇情的に特定の問題を訴える「ヤラセ番組」とか、その例は色々ありますね。

そうした意味で、本作は事前情報からは、「平和」(その裏返しとして「戦争」)とか「正義」といった、(2)抽象的概念の是非を扱うタイプの作品に見えたので、余り自分の好んで見たい作品には思えず、放送時は視聴を敬遠していたのですが、本サイト等での評判が良かったこともあり、ひとつの経験として全話視聴してみて、できる限り「哲学的」に(つまり真面目に論理的に)その感想をまとめてみることにしました。
→その結果として、聞きなれない専門用語が多い、アニメの感想としては余り適切ではない読み難いガチガチの考察レビューになってしまうことを予めお詫びしておきます。

※そう前口上を述べつつ、実は私は、自分のニックネームを「ピピンの寄進(西暦756年)」から採っているくらいの重度の西洋史マニアなので、本作のような史実を交えた中世ファンタジーは、十分以上に愉しめてしまいました。
※本アニメ公式サイトの「なぜなに中世事情」(第9~最終話)も何気に非常に充実していましたし。
http://www.junketsu-maria.tv/special/nazenani.php


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================ 純潔のマリア (2015年1-3月) ==============
{netabare}
第1話 完全なる乙女  ☆
第2話 世界に対す ★
第3話 武器ではなく信仰で ☆
第4話 死を思え ★
第5話 勇気を、分別を、 ★
第6話 薔薇の下で ★
第7話 戦争は戦争を食う ★★
第8話 人は、人にとって狼 ★
第9話 一つまみの塩を ★★ アニメで設計主義だと!?
第10話 我憎み、我愛す ★
第11話 愛を望むなら愛せ ☆
第12話 愛は、全てに勝つ ☆ 設計主義は誅滅される!!{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)6、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.9

OP 「Philosophy of Dear World」
ED 「ailes」


◆視聴直後のナマの感想
{netabare}
・上記の通り、全12話中、★付き(高評価)が8回で、うち★★(優秀回)が2回と、視聴前に期待していなかっただけに予想外に濃い楽しみ方が出来ました。
・特に、第4話(メメント・モーリ=死を思え)から第10話まで、7話連続で★付き(高評価)という、続きがとても気になる展開で、第9話後半の魔女マリアと修道院長ベルナールとの教理・哲学問答には、完全に予想外の驚きを覚えました(※後述)。
・但し、そうした第10話までの盛り上がりを受けてのラスト2話は、些(いささ)か拍子抜けしてしまう安直な結び方となってしまったように感じました。
・もし本作が、専ら魔女マリアと従者ジョセフの恋心の進展を描く通常の恋愛アニメならば、本作のようなハッピーエンドでも自分としてはそこそこ満足していたと思いますが、本作の重点テーマはそこ(恋愛感情の推移を描くこと)にあるのではない(※後述)と思うので、残念ながら本作の全体評価は、3.9と自分としては少し低めの点数に留めることにしました。{/netabare}


◆本作最大の注目点(第9話)

《ベルナール(B)とマリア(M)の牢獄での会話》
{netabare}
M 「何度もいってるでしょ。私は目の前で人が苦しむのが嫌なの」
B 「貴方は神を恐れないのですか?貴方が忌み嫌っていることは神が定めた摂理かも知れないのですよ。」
M 「摂理?人が酷い目にあって死ぬのが?じゃ教えて。神はなんでそんなこと決めたの?」
B 「天の父の御心を理解するなど傲慢です。精霊の言葉に耳を傾け、善良な行いをするしかありません。」
M 「戦場で今にも死にそうな人にそれが言える?」
B 「戦場の死にどんな意味があるか、それは分かりません。しかし、神の愛は普遍です。良き信仰を持てば戦死した者の罪も許されるでしょう。」
M 「何よそれ?どこにでもいるくせに言葉しかくれない神なんて、いないのと同じだわ。」

B 「ふむ?いないのと同じ?神が?」
B 「同じ・・・同じ・・・同じ?普遍はないことと同じ?いや、形相的にそもそも存在しない?」

M 「あんただって結局、教えがどうのって、分かりもしない言葉を人に話してるだけじゃない。本当に神が出てきたら、何もかも一発で片付くのに。」
M 「黙ったままの神を頼るより、地上は私たちで廻したほうが、ずっとマシだわ。」

B 「神の導きのない世界を考える?神を疑う?あり得ない。」
B 「サン・トマ(聖トマス=トマス・アクィナス)は神の存在証明を、いや、オッカムのギョーム(ウィリアム・オッカム)は人間の理性は神を証明できないと。不合理であるからこその信仰なのか?しかしアリストテレスは肯定しつつ否定することはできないと。だとしたら・・・だとしたら・・・」
B 「いや待て。普遍を前提とするのがそもそも間違いだとでもいうのか?」
B 「神を疑い、疑い尽くした後で残ったものが本当の信仰になる。神が残らなかったらどうなる?いや、それは分からない。人が人の世で生きる。普遍をないものとする?エッセ・エスト・デウス(Esse est Deus 存在すなわち神である)。あ、いや、私の認識こそが、存在とでもいうのか?」
B 「認識と存在は神によって、いや、私によって。」
B 「神なき世界を生きると仮定すれば、全て自由意志によって自分を救わなければならなくなる。」
B 「ふぁ?そうなのだ。ペラギウスの教えのように神を崇めつつも自由意志によって自分を救う。より良き繁栄と幸福、魂の安寧を求め、神は我らの認識によって存在する。そうなれば世界は神から人へ。信仰と人の調和へ。」

M 「あんた何言ってんの?全然分からない。この世界で私たちが生きていくために必要なことは。」
B 「必要なことは?」
M 「まず一人で立ち上がることよ。」

B「これは良いクォドリベット(掛け合わせの自由会話)。とても興味深い討議でした。有難う、マリア。」
{/netabare}

《上記会話の含意》
{netabare}
※この会話は、中世から近世初期へと続く西欧思想の流れを簡潔に要領良くまとめています。
※普遍は実在するのか、それとも単に個物が存在するだけ(普遍は名目)なのか、は中世最大の思想的論争=普遍論争で、オッカムは名目論の側の中心人物。
※同じく、①存在論(ontology、神は実在するのか)、②認識論(epistemology、神は実在するとしても我々はそれをどう認識できるのか)、は中世哲学・神学の2大テーマ。
※ベルナールが驚きをもって迎え入れた、神中心の世界観から人間中心の世界観への転換を示す思想的潮流を「フマニスム(人文主義、人間中心主義、いわゆるヒューマニズム)」と呼びます。
※この人間中心主義は、「人間が(神の恩寵によってではなく)、自らの理性を働かせることによって、世界の一切を理解し、設計・構築していく」という発想を生み出します。
(rationalism すなわち、「理性主義」とか「合理主義」と訳される考え方ですが、"世界の一切を設計・構築していく"という発想に注目して、20世紀の自由主義思想家・経済学者F.A.ハイエクはこの考え方を「設計主義的合理主義(constructivist rationalism)」と呼びました→これを更に短縮して「設計主義」と呼ぶことがあります(上記))
※また、こうした人間中心の世界を築き上げる第一歩として、「まず一人で立ち上がること」すなわち「個人主義」の萌芽が示唆されます。{/netabare}


◆本作で示される結末ないし結論

通常の作品ならば、私の場合、意識的に作中人物の何人かに焦点を当てて、その心情を推し量る形の「感情考察」型レビューを書くことが多いのですが、本作の場合は、登場キャラの心情推移ではなく、上記のように「抽象的概念の論理的是非」がテーマとなっている(ように私には思われた)ので、ズバリ、本作で示される結末だけを書くことにします。すなわち、

{netabare}<1> 感情的・情緒的な「博愛主義・非戦主義」を信念とし、地上でそれを実現しようとした魔女マリアは、神の怒りによって最終的にはその魔力を失うものの、(もはや魔力という強制力を失った)一個人マリアとしてその信念を堅持し追求し続けることを許される。

<2> 一方、地上の教会の組織力をもって、理詰めの「設計主義的合理主義」(略して「設計主義」)を追求しようとした修道院長ベルナールは、神の怒りに触れて誅滅されてしまう(聖書伝承にある悪徳の街ソドムとゴモラの“塩の柱”にされてしまう)。{/netabare}

ここで問題は、この結末が妥当かどうか、です。
結果から先に言うと、私はこの結末は意外と妥当だと思いました。

"意外と"というのは、私の事前の予想では、例えばマハトマ・ガンジーの唱えたようなガチガチの「非暴力反戦主義」みたいな考え方が視聴者の側にゴリ押しされるような結末だったら、何だかとても嫌だな・・・という感覚があったからです。
でも幸いなことに、本作の結末はそういうことにはならず、そういう点で、堅実で良質な造りになっていると評価できるのではないかと思いました(私とは全然別の感想を持つ方も何人もいらっしゃると思いますが)。


◆では、何故その結末が妥当なのか?

本作の結末を妥当だと「思った」だけなら、それは単なる私の「感情」に過ぎず、例えば「本作の結末は妥当ではない」と思う他の人の別の「感情」とせいぜい「同等である」としか主張できないでしょう。
だから、ここで、私が自分の思いの妥当性を主張するためには、何よりも、本作の結末を「論理的に見て妥当である」と説明することが必要となります。

<1> まずマリアの結末から ~ 個々人の価値観は多様であることが保障されねばならない《価値多元主義》
{netabare}
・物語の最初の方で、別の魔女がマリアに言っていますが、マリアの《博愛主義・非戦主義》は単なる彼女の価値観に過ぎず、それが絶対に正しい(正義である)という保証はどこにもありません。
・マリア自身も、「なぜそんなに戦を止めようとするのか?」と尋ねられると、せいぜい「私が戦が嫌いだから。嫌いなものを見たくないから」(=要するに単なる感情論)としか答えることが出来ませんでした。
・しかし魔女マリアには、そうした自分の一方的な価値観を強制的に英仏両軍に押しつける強力な魔力がありました。
・そして、その強制力は天上の教会の怒りに触れる事になり、結局マリアは(経緯はどうであれ)その魔力を失うことになるのですが、それでも彼女自身の《博愛主義・非戦主義》という信念そのものは最後まで揺るぎませんでした。
・魔力を失い普通の人間となったマリアは、自己の実力の及ぶ範囲で、今後もその大切な信念を貫いて生きていくことでしょう。
・このように、個々人が自らの価値観を他者から侵されずに貫いていける場の在り方を《価値多元主義》といいます。{/netabare}

<2> 次にベルナールの結末から ~ 組織が一見理詰めであり"唯一絶対"と思われる設計主義に盲進することは許されない《設計主義の否定》
{netabare}
・一方、修道院長ベルナールは、第9話後半でのマリアとの会話を契機として、神の介入のない世界を自らの理性と意思によって設計し構築していく、というアイデア(すなわち《設計主義》という思想)を獲得し、修道院という強力な組織を使ってそれを実行に移そうと画策します。
・しかし、天上の教会の使者・大天使ミカエルは、ベルナールの考えを許さず、彼を誅滅してしまいます。
(マリアが魔力を失うことと引換えに、一個人として自らの信念を貫くことを保障されたのとは好対照)
・ここで現実の西欧近世~近代の歴史を考察すると、近世に生まれた rationalism すなわち、「理性主義」「合理主義」ないし「設計主義」は、最終的には 18世紀末のフランス革命を生み出し、さらに20世紀に入ってロシア革命を生み出してしまいます(※両革命とも、それまでの国家・社会を完全にリセットして、人間の頭で考えた新たな国家なり社会なりを設計・構築しようとしました)
・すなわち、両革命は、それぞれ「ジャコバン党」(フランス革命)ないし「ボリシェヴィキ党」(ロシア革命)という一党派が自らの考える"唯一絶対"の国家・社会の設計図を暴力的に推し進めようとして、未曾有の大惨事をもたらしてしまう、という結末に終わっています。
・本作に示された修道院長ベルナールの到達したアイデアは、人類に様々な進歩をもたらしたのかも知れませんが、それを極限まで押し進めようとすると、現実の歴史にあったような悲劇に到達してしまうことが経験的に明らかなので、やはり《(教条的でガチの)設計主義は断固否定されるべきである》という結論が妥当となると考えます。
※因みに、前記のF.A.ハイエクや科学哲学者K.R.ポパー、政治哲学者H.アーレント等によって、論理的にもガチの設計主義の結末が惨事に至るカラクリが詳細に分析されています。
・そして、組織的で教条的な《設計主義の否定》というこの結論は、個々人の自由な価値観の保障という<1>の《価値多元主義》という結論と表裏一体の関係になります。{/netabare}

・・・

以上で、本作で示された <1> および <2> の結末(ないし結論)が、論理的にもまずまず妥当と考えられることを、不完全ながらも一応示すことが出来たと考えます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 56

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

隠れた逸品です

<2019/11/9 初投稿>
原作はもやしもんの人の漫画。
未読です。

アニメは本放送時に見てました。

時代は100年戦争真っ盛りの中世フランス。
主人公は魔女マリア。
純潔の処女。
なのでタイトルは「純潔のマリア」

人間の戦争を嫌い、強大な魔力で戦争を妨害するマリアは天に目をつけられてしまいます。

魔法少女ものとかではありません。
一神教であるキリスト教に、原始的な自然信仰が駆逐されていくお話でもあります。

マリアの使い魔はサキュバスと童貞インキュバスなのでちょっと生々しくて笑えるシモネタも多数出てきます。
ですがお話は堅実そのもの。

笑いとせつなさと緊迫感と不条理と信仰と人の幸せが入り混じった不思議な物語です。

監督はコードギアスやプラネテス、ガン×ソードで有名な谷口悟朗
シリーズ構成・脚本はオタクのレジェンド(笑)倉田英之

このプロットでこの製作陣。
これで面白くならないわけないじゃないですか

実際、映像と演出は目を瞠るものがあります。
特に感心したのは大事な戦争シーン。
見ていただければ分かりますが異様なまでにリアル。
実際の中世ヨーロッパの戦争はこうだったんだろうと思わせるものです。
リアルな分、派手さとは無縁の絵ヅラでしたが。

原作が全3巻と短いこともあり、地味すぎてあまり評判にはならなかったのが残念ですが、作りのしっかりした良質なアニメを、という方にはお勧めしたい逸品です。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 40

65.5 4 宗教で魔法なアニメランキング4位
07-GHOST[セブンゴースト](TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (344)
2084人が棚に入れました
ラグス戦争終結から十数年後、バルスブルグ帝国の第1区で軍に入隊するためエリート生として過ごしていたテイトは、ある日、失われた記憶の一部を取り戻し、自分がラグス国王の息子であることを思い出す。
記憶を取り戻したテイトは軍を脱走し、第7区のバルスブルグ教会の司教たちに助けられた。しかし、彼の運命はすでに動き始めていた。

peko さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

緋色のカケラ~♪

原作で号泣してください!
アニメで主人公を見守ってください!
という作品です。

1話がちょっとドタバタ展開なのですが、数話すれば回想シーンも入り、落ち着くので安心してください。
25話ありますが、まだ主人公テイト=クラインが駆け出した1歩で、完結には程遠いですが、内容的には、笑いあり、バトルあり、涙ありでかなり楽しめます。
私もアニメから入って原作を買いだした人なので!
あと音楽にも注目して観て欲しいです。
迫力大・癒しの聖歌が素晴らしく、バトルの時のサントラには圧倒されます。

私が大好きな原作とアニメなので、ネタばれなしで書くとこんなけしか書けませんが、是非!観て欲しい作品です。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆追加◇◆◇
サントラをニコ動で聞きなおしてみました!
これは!!!!!!!!!
なななななんと!★

心洗われるようなサントラだと改めて思いました。
アヤナミ登場シーンでのサントラが緊迫しつつも美しい旋律、そして穏やかで悲しいものであるのに気付かされた今日この頃です。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15

斎 美織 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

是非原作を!

アニメ07-GOHST全25話完結です。
キャラクター作画声優さん申し分ないです。
物語もあれはあれでいいのですが
原作を知っている者からすると
アニメはまだまだ物語の始まりで
これからがたのしいところです!
是非是非アニメの続き見ていただきたいです。

原作完結いたしましたが
私的には最初のわくわくから考えると
うーん…と思ってしまう部分もある終わり方でしたが
やはり原作は読んでほしいです。

内容キャラなどから見て
女性向けなアニメだと思います。
ほんのり腐向けなので苦手な人は注意!

内容はダーク?ファンタジーです。
主人公は過去の記憶を持たない少年なのですが
ひょんなことからその記憶を思いだし
幼い自らの前で父を仲間を殺した人物を思い出します。
その人物への復讐を果たそうと行動を起こすが失敗。
以降主人公は追われる身となってしまいます。
そんな主人公を拾ったのは教会の神父たち。
けれど彼らには秘密が有って…
そんな彼らと過ごすうち主人公は過去に起きた世界の危機
それを起こしたフェアローレンという死神、
其れを封じた7人の死神(07-GHOST)を知り
深く関わっていくことになります。

謎も多く次の展開、最後はどんな風に…?と
常にわくわく期待できる内容でした!
ギャグ部分は面白くシリアス部分は感動できて
何より愛情友情に泣かされます。
見て損はないかと!

アニメでも十分感動できますが
原作ではさらに踏み込んで感動できます!
アニメ原作共に泣きました←

余談ですが私の推しメンは
コナツ=ウォーレンです!
声優さんが岸尾さんなのもイメージぴったりですし!
何より容姿性格共に可愛い!
ヒュウガとの絡みは微笑ましいです(笑)
ドラマCDではぶっ飛んだ部分も明かされ
もうホントに可愛いです←

主人公テイトくんの斎賀さんボイスも
素敵に似合っていましたし
フラウの俺様何様諏訪部様具合も
とてもイメージに合っていました!
アヤナミ様の速水さんボイス!!!!!
協会側も帝国軍側も
みんな豪華すぎる声優陣を持て余すことなく
イメージとぴったりで素敵でした。
クロユリ様の声優さんが
私的に少し残念ですが
あれはあれで可愛いかも知れないです。

そして何より私は
アニメでもっとも感謝したのは
ランセのかなりのイケメン度です(笑)
あの特徴的な髪形をあそこまでイケメンに…!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10

柚稀 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

俺は、失ってばかりだった…けれど…。

全25話。
キャラ、イケメンわんさか(*゚▽゚)ノ   
描かれる、熱い友情☆
シスターに死神☆司教、カストル様!(ナイスメガネ☆)ラブラドールくん(可愛い♪)
そんでバトル、またバトル!!
これは、きっとおもしろい!!((o(>▽<)o))

…………………………!?!?!?Σ(゚д゚;)

ってあれ??www
こ、こんなはずでは…(´・ω・`)が25話観た感想。。。。。


スクラー(戦闘用奴隷という意味らしい)から、
軍隊へと入隊したテイトには生まれながらに課せられたおっきな運命があって、
紐解かれる記憶と復讐の思い、
そして親友であるミカゲの想い、を胸に戦う。
のですが…

…ですが。
前半というかはじめの数話の展開は、テンポよく、
いい感じにバタバタとしていて、観ていて気分良かったのだけれど、
それ以降のスロー、超スローな展開にはちょっと残念。。。。。

いつ攻め込んでくるんだ?どうなんだ?
と結構楽しみにしていた、テイトを追う軍側、アヤナミが率いる敵さん部隊の登場も少なめで、
5,6人いる敵さん達の名前もいまいち覚えられずw

能力もそれぞれ、使用する武器もそれぞれ、なので、
敵さん達の戦闘シーンも期待していたのですが、
思ったほど、さほど描かれることはなく。

僕の期待とは裏腹に物語は進んでいきましたとさwwwww

そんで25話終了後、気付いたのは…
これは今後の物語へ続く、プロローグにしか過ぎない。
ということでしたwww

…まだ、あるんすか?
あんたけスローだったんだから、何とか25話に収まらなかったのですか…??

モヤモヤとした問いかけだけが残りました(〃゚д゚;A

ただ、声フェチとしての目線wでいいましたら、
イケメンキャラ揃いだけに“いい声”がたくさんしました(*´∇`*)

福山潤・浪川大輔・入野自由・諏訪部順一・宮田幸季・岸尾だいすけ・朴璐美・斎賀みつきなどなど♪

特にテイトの声、斎賀みつきさんは“カナリヤ”という曲を聴いてから、男性ばりにかっこよすぎる歌声に惚れましたd(>_・ )グッ!ww

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16

67.2 5 宗教で魔法なアニメランキング5位
超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (371)
1440人が棚に入れました
飛行機事故に巻き込まれた七人の高校生。彼らが目を覚ますとそこは魔法や獣人の存在する異世界だった。突然の事態に彼らは混乱― ― することもなく( ! ? )電気もない世界で発電所を作ったり、ちょっと出稼ぎに出ただけで大都市の経済を牛耳ったり、あげく悪政に苦しむ恩人たちのために悪徳貴族と戦争したり、やりたい放題! ?そう。彼らは誰一人普通の高校生ではなく、それぞれが政治や経済、科学や医療の頂点に立つ超人高校生だったのだ!これは地球最高の叡智と技術を持つドリームチームによる、オーバーテクノロジーを自重しない異世界革命物語である!

声優・キャラクター
小林裕介、桑原由気、日高里菜、日岡なつみ、金元寿子、金子彩花、石上静香、間島淳司
ネタバレ

プクミン さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

なぜ設定で『高校生』にした!?

設定がボロボロで書きたい事が山ほどあるけど、長文になってしまうので頑張って短めに書きます。

まず、日本人の高校生7人が飛行機に乗ってる最中、突如異世界にワープしたのか何なのか分かりませんが、異世界に不時着。
全員軽い怪我で異世界人に助けられます。

Q「なんで、高校生7人が飛行機に乗ってたんですか?」
A「分かりません」

次に、各キャラの紹介。
御子神 司:総理大臣(高校生)♂
真田 勝人:実業家(高校生)♂
プリンス暁:マジシャン(高校生)♂
一条 葵:剣豪(高校生)♀
大星 林檎:発明家(高校生)♀
神崎 桂音:医者(高校生)♀
猿飛 忍:ジャーナリスト(高校生)♀

Q「高校生でも医者や総理大臣になれるんですか?」
A「なれません」

で、助けた人がリルルというヒロインの村娘。
一応異世界だからか、魔法というのがあって、彼女も魔法が使えます。
そしてその世界で暮らして行こうという流れになります。

Q「元の世界に戻ろうとはしなかったんですか?」
A「そういった感じは全くないです」

以下、ネタバレ含むツッコミ
{netabare}
そもそも、各キャラ職業があるのに、なぜ高校生なのだろうか?
一番ヤバイキャラは、あの医者!!『神崎 桂音』
アニメ開始5分ぐらいで各キャラの説明があるけど、手術室で手袋とマスクを外し、汗をばら撒いたり、異世界でも環境の悪いところでいきなり手術をしたり、確実にこの人『闇医者』だ!!
というか、無資格でしょ?
それに、サルファ剤だって敵に煽られてから作ってたよね?
煽られる前に自分から患者を診て、作ろうとしなかったのかい?
取り合えず日本に戻ったら、医師法違反の容疑で逮捕。

ちなみに国会議員になるには25歳以上じゃないとダメなんで、『御子神 司』という人も、経歴詐称とかやってる可能性が高いですね。
今頃家宅捜査とかやられてると思うよ。

で、『一条 葵』という人は、戦地でどのぐらいの人を殺めているのか。
しかもこの女性、ただの剣豪ではなく、ミサイルを抱きかかえ、移動先を変えたりする剛腕、謎の脚力、ミサイル両手で抱きかかえて熱くないの?
君も、殺人容疑で逮捕。

発明家の『大星 林檎』は、異世界で原子力発電所を作っているが、それ安全なの?そんなに電力いるの?
その異世界の文明レベルから考えて、そんな膨大な電力いらないよね?
しかも戦地になるところでしょ?危ないよ?
逮捕。

金稼ぎをドヤ顔でやっている『真田 勝人』、この人はちゃんと税金を払っているかどうか。
後、労働基準法に引っかかってないかどうか。
取り合えず、学校の出席日数は圧倒的に足りて無さそうだから、退学処分で。

ジャーナリストの『猿飛 忍』も同様の理由で退学処分。
むしろ全員退学処分。

マジシャンの『プリンス暁』。
手品の種類が何か少なくない?
手品先輩に教えてもらいなよ。

11話で神崎がサルファ剤を作るんだけど(Dr.stoneとかぶったと思ってる人は多いはず!!)、原材料となる硫酸やらアンモニアやら、どこから手に入れたのか不明。
更に、ヒロインの『リルル』が、神崎の指示に従い、魔法で特定の物質だけ取り出すんだけど、良く言葉だけでそれがどんな物質か分かって取り出せるねっ!!

12話(最終話)で、司が人々の前で演説するんだけど、マイクぐらい使ったらどうなの?
あと、共和国を立国とか言ってるけど、もう元の世界に戻る気ないよね?
{/netabare}

ただ、こんな穴だらけの設定でもアニメ化されるぐらいだから、きっとこういう話をとても好む人もいると思う。
とっても好き嫌いが分かれそうな感じがしそう。
1話、最初の5分で「寒っ!!」と思った人は、そのまま切っていいと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 29

scandalsho さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

あぁ、今期の酷評枠かぁ(笑)

原作未読。最終話まで視聴。

世界最高の政治家の御子神司
世界最高の実業家の真田勝人
世界最高のマジシャンのプリンス暁
世界最高の剣豪の一条葵
世界最高の発明家の大星林檎
世界最高の医者の神崎桂音
世界最高のジャーナリストの猿飛忍

彼たちが異世界において、産業革命を起こし、民主主義革命を起こし、建国していく物語。
マジシャン?ジャーナリスト?
少々微妙な人選ではあるが、面白そうな初期設定だと思う。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

この作品最大の問題は、彼らが『全員日本の高校生』だという点。
なぜ、彼らが『日本人』である必要があるのか?
なぜ、彼らが『高校生』である必要があるのか?

司は総理大臣なんだそうだ。総理大臣=衆議院議員=被選挙権は25歳以上
『日本人』で『高校生』だと、さすがに無理がある。

これ以外の面々に関しても、『世界最高の』の冠がつくと高校生では無理が生じてしまう。

少なくとも、この点に関しては(強引なこじつけでも)説明が必要だと思う。
この部分の説明を避けたいのであれば、『日本人の高校生』という現実離れした設定は諦めるべきだ。
初期設定の段階で破綻していて、視聴者の理解が得られないからだ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

この作品の最大の不幸は、同期に『Dr.STONE』と『本好きの下剋上~』があった点。

その作品が『何に重きを置くのか?』という根本的な問題はさておき、『発明』という点においては、上記2作品に軍配が上がるだろう。
それも圧倒的に・・・。

原材料の入手から製造過程まで、丁寧に描いた2作品に対して、落差が半端ない。

色々なモノをすっ飛ばして、『世界最高の』をアピールしたいのか?とも思ったけど、恐らく、原作者の知識の問題なんだと思う。
知識がないから過程が描けない。
もっと言えば、調べてもよく分からないとか・・・。
そういう作者の浅はかさだけが浮き彫りになってしまう悲しさ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

いかなる理由があっても、相手国に武力攻撃を行う政治家、核攻撃を決断し、実行した政治家を『世界最高の』と謳ってしまう原作者の思想は、断じて許してはならない。

少なくとも、この点だけはもっと厳しく断罪されるべきだ。
こんな作品をアニメ化した制作陣の人格も疑わしい。

世界で唯一の被爆国である日本人の発想だとは思えない。
この主人公たちが『日本人の高校生』であるという設定は、日本人に対する最大の侮辱だ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 31
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

天才児たちが異世界へ行くそうですよ?

1話感想{netabare}
タイトルから“問題児シリーズ”のスピンオフかと思ったら…えっ、全然違うの!?
そして1話を見てみたところ…おや?これはひょっとして…。
真面目に作ってる気がしない、いや真面目ではあるんだろうけど、真っ当ではないって言い方が良いのかな。
ひょっとして…あくまでひょっとしてだけど、これ、昨今のなろう作品に対する皮肉として作ったってことは…ない?無いかなぁ?
捨て鉢というか、「ホラお前らこういうのが好きなんだろ?喜べよ」と、ヤケクソ感すら感じる。
作画が妙に頑張ってるのも「絵さえ良けりゃ良いんだろ?ブヒブヒ喜べよ」みたいな。
考えすぎかなぁ?

いつかはカウンター狙った作品が登場する予感はしてたけど、どうなんかな。
というか、そういう系(皮肉った作品)は“ポプテピピック”みたいに明らかにそうだと分かるものだったり、レツ&ゴーやベイブレード等のホビーアニメに対する“カブトボーグ”みたいになんだかんだいいつつリスペクト感は残す、みたいなものだと思ってたのだけど…。
なんかこれ、過度になろう異世界系をおちょくった作りに見えてしまうのは…私が歪んでるだけかのう。
この直感が正解か不正解かはこの先見続ければ明らかになる…と良いな。

いやぁそうはいうけどさぁ、斜に構えずに真っ向から見て面白いと思うのは厳しいでしょー。
なにかウラがありそうと疑りながら見る分には面白いって話で。
「なにも考えずに見れば面白い」みたいな話はよく聞くけど、さすがにこれはケーキが三等分できないレベルで“考えない”をしないと無理かと。
なんで世界の3割牛耳ってる富豪が100億融資「されて」喜ぶんだ?、世界トップレベルの医者が居るのに1ヶ月寝たきりだったの(その間情報収集しなかったの?)?、その場合リハビリもなしに大立ち回りしたの?等々、ツッコミ出したらキリが無い。
キスはキモいし小型原子炉なんて設定作りを放棄したとしか思えない、が、「なろうってこういうモンでしょ?(鼻ホジオナラプー」とおちょくってるのかも知れないと思うと妙に納得できちゃったり。
もしそうであるなら「ボクまたなんかしちゃいました?」ネタが欲しいところだけど、主人公は聡明みたいなので難しいかな?{/netabare}

2話感想{netabare}
専売してちゃアカンのか?
それよりなにより品質管理がスゲー気になるうううう!!!
マヨに限らず工芸品にしたって「なんだこれで売れるんだ」と思うと途端に手抜きを始めるのが○○の低い(なんて言えば良いんだ?)連中の特徴で…っていうか、そういう連中だから搾取されてるって話ちゃうん?
良い意味でも悪い意味でも原住民バカにすんなよと。
それでいて作画は頑張ってるもんだから余計に笑えない、アニメだってレベルの低い海外丸投げで誉められるなら頑張らないでしょ?と。
次回に続くみたいなので、マヨに異物混入でもする話になるのなら良いのだが…。{/netabare}

3話感想{netabare}
えっ、委託販売って買い取り方式だったの?
在庫管理ががが…てっきり2話では売れ残った分は輸送費相手持ちで持って帰ってもらってたんだと思った。
仕入れと小売りがごっちゃになってない?
仕入れたら仕入れた分だけ即日完売とは夢のようだぁ。
ってか巨大な倉庫を必要としない程度の売買(流通)量であるなら、1週間でどうこうなるほどの影響力は無さそうな気がするが…。
それこそ仕入れを当て込んでた商人がモンスターに襲われて納期にやって来ない、がザラな世界じゃないの?
前も書いたけど品質管理が一番アレなんだって、○○が低い連中と商売する時って…段ボール肉マンとか緑肉とか知らん?
一括で販売して客から仕入先がどこか分からなくなったら更に悪化しそう。
豊凶の差が現代よりも激しいと思われるあの世界で先物買いかぁ…。
ってか農地改良で今後収量が上がるのが確実なのにそこはスルー?

これがキッズアニメだったら最後客から「これ不良品だぞ」「聞いてたのと違う」とクレーム殺到して「トホホ、もうこりごりでゴザルよニンニン」で終わるネタ。
タイムボカンの三悪やドラえもんで調子に乗ったのび太がよくやる…最近でも“ピカちんキット”で見た。
最近深夜アニメがキッズアニメより対象年齢低く感じることが増えてきてる気がする。
キッズ向けって細かいところはカットして(このカット具合がいかにも低年齢向け臭くて見れない人は見れないんだろうけど)話を押し通すんだけど、中途半端な知識をひけらかす方のがタチ悪いと思うんだがなぁ。
詳しい人が「それに触れたら長くなるんで敢えて触れない」を、ニワカが知った口利いて大火傷ってのはよくある話で…。
そうねぇ…“ドクタースト-ン”が、厳密な計量が必要なものやコンタミが入ったら上手く行かないものは意図的に避けてる気がするのだが、分かってない人は平気でそれをやってしまう。
子供騙しはもっと子供騙しに徹する、とでも言えばいいかな。

奴隷描写もなかなかにファンタジー。
作中の描写だけでは奴隷はいい値段で売れるぞとアピールしただけのような…。
これを期に奴隷狩りがより活発になり、「ヘヘヘ、また奴隷入荷したんで買ってくださいよー」と付きまとわれると思うのだが。
「はした金で大金を手放した大馬鹿野郎」とは言うが、窮すれば更に悪どい手口に走るのが世の常だろうに。
次いで宗教ネタ。
弾圧が厳しいのであればマヨネーズなんていう見慣れぬ食べ物が出たら一般市民はまず「教義に背くかも知れない(異教の食べ物かも知れない)」で手を出さないと思う。
当初ジャガイモが普及しなかったって話有名じゃん。
医療シーン。
それこそマヨネーズかけたら治ったでいいじゃん、モンスターがよく分からない病気持ってたりしないのか。
火刑マジック…意味が分からない。
ってか獣人に金貨渡した人も罰せられるよね?

結構頑張って書いてみたけど後半で失速wツッコミが追いつかない。
次回以降もツッコミ入れるかどうかは不明、疲れるわこれw{/netabare}

5話までの感想{netabare}
おぞましい。
お上の一存でマヨに関税かけられたら終わり。
で、そうならないようにお上と対等に交渉できる発言力を得るために同業者組合=ギルドってのがあって──みたいなことが某所で語られてて。
そこで飛び出した言葉、「ギルドって現実にもあるんだ」。
…。
冗談だよね?
アニコレ外の話をここでするのも卑怯かも知れんけど、「アーサー王って男なんだ」って言葉を聞いた時に並ぶくらいショック。
小学生なら分かるが、いい歳をした大人が、だ。
↑で書いた「ケーキを三等分できない」も、本を売るためのフカシじゃね?と半信半疑だったんだけど、なんか真実味を帯びてきて…コワイ。
ってかそれじゃあ“サクラクエスト”で商店街組合がなんであんなに態度デカかったのか理解できないじゃないか。
それってもうアニメすら楽しめないと思うのだけど…なんかカワイイ娘が動いて声出してエロけりゃそれで満足って感じなの?
そりゃね、異世界系のコミカライズをちょっと見てみたら小学校低学年でも読める漢字にまでいちいち振り仮名振ってある作品が多くて「へー」って思ったモンだけど、やっぱそういう人向けってことなん?
境界知能を割っちゃってる人向けってことなん?

そしてやっぱり気になるのは、それは意図的なのか天然なのか測りかねてること。
先に書いたコミカライズの振り仮名、単に編集ごとに決めてあるだけで深い意味は無いと思うのだけど(少年誌は仕方ないし)、この作品は簡単な漢字には振り仮名ナシ。
なんかそれだけで上等に思えてしまう自分も毒されてるなぁと思うけど。
まさかの万が一ではあるけど「なろうがクソだって?ハハハ甘いな、俺が本当のクソを見せてやる」って意図で作ったとか…無いかな?
えーっと、話ちょっと逸れるけど“ロクでなし魔術講師と禁忌教典”のアニメ、放送当時こういう系は濫発されててラノベテンプレだのテンプレだのとよく揶揄されてたのだけど、「本気のテンプレを見せてやる」とばかりにテンプレ益し益しで作ったかのような内容になってまして。
異能者学校だのクラス対抗戦だの女王と謁見だの強化人間だの映画卒業だの空中遺跡だの…これはある意味実験だったんじゃないかなぁと思ってます。
ってことで、こっちも実験してるんじゃないかなー、と…どれだけバカ向けにして大丈夫か、みたいな。
境界知能割ってる人にどれだけ購買力があるか、みたいな。
ひょっとしたら将来資料的価値が生まれる、かも?

でもって一応内容に突っ込んでみる。
資本主義と民主主義に夢見すぎ。
あと宗教ナメすぎ。
そこまでの能力があるならそもそも最初の飛行機事故が疑わしい、回避できそうじゃない?
最後のオチで、実は凡人以下の無能が死の間際に見た夢でしたでいいんじゃね?{/netabare}

6話感想{netabare}
ツッコミも疲れた(※)のでもうスルーしようかなと思ったのだけど、今までのツッコミとは別方向のツッコミが現れたのでそれについて。
幼女が鞭で打たれるシーン。
直接鞭が肉体に当たってるところを画面に映さない…まではまだいい、規制派がうるさいからね。
けど、画面の外での「当たる音」までカットって…なんじゃそれ?
ヒュンと振るう音はするけどバシーンと当たる音が無いの。
多分これも規制派に対しての配慮だとは思うのだけど…そこまで必要?
だったらもう幼女じゃなく少年にでも置き換えればいいじゃん、と思ってしまうけど、アニメ作業工程のどの段階でストップがかかったか分からないので、う~ん…。


そうはいっても、SFの定番、「一度高度に文明が進んだけど滅亡して、石器時代からやり直した現行の人類のうち一部が前文明のテクノロジーを独占している」ってことなら世界観についての違和感はかなり緩和されちゃう…かな?
この作品がそこまで考えてるとは思えんのだけどねぇ、どうなんだろうねぇ。
というか、なんで自分が「こういう設定だったら納得できる」とフォローめいたことをしてるんだろう?
それこそ主人公達が関与してない場所・来る前から存在してたものとしてレーザー兵器とかあれば良いのだが…。
ほらあれだ、“オーバーロード”は一応そういうところ匂わせてたじゃん?{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
某アニメーターは作画の仕事をしてる最中「あー今クソアニメの絵を描いてるんだよな…」と思うとモチベがダダ下がりすることがあるんだそうな。
それを考えるとこの作品のスタッフは鋼の精神なのか、むしろ完全に割り切って好き勝手やることでモチベを保ってたのか…。
つまりは話は酷くて作画は良い。
参ったね、これ総合評価どうしよう?

序盤各話感想でゴチャゴチャ書いてたけど、話が進むにつれ話の酷さは加速する一方。
サムライキャラがミサイルと一緒に走り出した時は「えっ、超人ってそういう!?」と思ったり。
これがアズールレーンやモンストのキャラだったら何も驚かないのだけど…それでいて作画スタッフ的には魂斗羅ごっこが描けて楽しかったのか妙にノリノリ。
でもこれだと異世界転移のキッカケとなった冒頭の飛行機事故が起こりそうも無い気が…。
10話で発明家が修理頼まれたのは体よくタダ働きさせるため(修理費は総理が全貰い)にしか見えないし…ここ最近アニメ業界で不払いがどうのって話を耳にするせいか、どうにも釈然としない。
やりがい搾取肯定かぁ、こんな内容を平気で描いちゃって良いのか?
11話はロボトミー肯定…民主主義とは…ってか阿片絡みだったらそれこそ商人の出番じゃないのか。

で、最終回まで見て一番モヤモヤしてるのは、司法府設けろ司法。
自ら作った制度(法律)に自ら縛られろよと、独立しても野党はロボトミーか粛清で事実上不在の一党独裁だし人治国家だし。
「君の意見に賛成できないが君が意見を述べる権利は死んでも守る」みたいなことなんかありゃしない。
皇帝と対峙する立場って話のハズなのに、やってることはその皇帝と同じにしか見えなかった、むしろ侵略者。
錦の御旗こそ民主主義と美しいけど実際見てみると看板に偽りアリ…前も何かの作品で書いた気がするけど「金正日の輝かしき軌跡」の物語を見てる気分。
汚職で死刑とか皇帝(≒米帝)に対抗するために核が必要だってのは正にそのまんまかと。
俺TUEEE系ってそういうのになりがちなんですかね?

そしてその一方で、まさかマジでそこら辺狙って作ったんじゃないか?と思わなくもないのだけど深読みし過ぎかなぁ?
まぁだったら転移者同士での粛清パーティー開いて欲しかったけど…本当は総理の失態なんだけど罪被らされて始末される、とかね。
そういう意味では原作に興味が……ないない、アハハww

絵だけはマトモなので音を消して観るのがお勧めかも、声優目当ての方は…が、頑張って。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18

59.2 6 宗教で魔法なアニメランキング6位
ポーション頼みで生き延びます!(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (89)
224人が棚に入れました
ある日突然、異世界に転生してしまった22歳のOL・長瀬 香。 転生先でバッチリ生き延びるために、神様的存在からカオルがゲットしたのは若返った肉体と…超チート級のポーション作成能力!? 異世界転生女子・カオル☆知恵とチートで…生き延びます!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

この手のオナニー系なろうの終焉を感じさせる作品。

 最終話(12話)まで観ました。2024.01.06

 観るのが苦痛でした。頭の悪い話ですねぇ…。なんで作中の異世界の住人は全知全能の女神がいるのに、病や戦、貧困や飢饉で苦しまないといかんのか?

 人格神でも、ギリシャ神話の神々の様に話が通じないなら分かりますが、女神はカオルと意思疎通できるのね…。

 主人公のカオルも、行く先々で貧民を助けたりしますが、女神がやれよ…。なんでカオルの手柄なの?借り物の力だろ?

 この世界が頭悪すぎるのは、神が世界を運営しているのが明らかである場合、王権やら宗教が成立しないのに、異世界人が何も疑問に思わない点です。

 何で偉そうな王様や宗教指導者に従う必要がある?神が何でも差配してくれれば良いじゃん。忙しいなら、異世界人に神の力を与えれば良いです。

 ゲームの中の世界で、異世界人がNPCなら分かりますが、この世界の住人は人間としての要件を満たしていません。

 ポーション云々関係なく、主人公に都合のよいことしか起こらない糞みたいな世界で、性格の悪い主人公が女神の力を背景にオラついている話なんて人気出るわけねぇ〜よ!

 何でこんなのアニメ化したのか?2023年秋アニメの汚点としか言いようがありません。
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 10話まで観ました。2023.12.10

 主人公のカオル、はっきり言って悪魔です。倫理観とか以前の話です。

 薬屋を開業して、異世界人に軍人病(性病か?)の治療薬を売りつけます。

 この薬、わざと完治はさせない、症状のみを和らげる薬で、軍人達から永遠に金を巻き上げるつもりだそうです。

 万能薬作れるのに、これでエエのか?ゲスの極みじゃね?もう、麻薬売るのと変わりません。

 そもそもコスト無しで万能薬作れたら、現実社会でも世界秩序を破壊出来ます。全病院廃業です。戦争も激化することでしょう。人口爆発も起こります。
 
 それだけのポテンシャルを持っているのに、周りの人間だけ偽善者的に助け、後は金づるとしか思っていないカオルを誰が応援出来るのか?

 しかも、女神に与えられたチートに過ぎません。そもそも、ポーションで商売しなくても、金目のモノをいくらでも生成できるはずでは?

 異世界に対する嫌がらせをしているとは思えないカオル…。オチは異世界人に殺されるにしないと、ワーストヒロイン街道まっしぐらです。

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 7話まで観ました。2023.11.19

 何このゴミみたいなアニメ?近年のなろう系でも最低の部類なのでは?スマホ太郎がマシに見えます。

 主人公、もうポーション関係ありません。簡単に人を殺します。そんな力あったのか!?

 戦争の手打ちの和平交渉に女神も召喚します。もう、めちゃくちゃです。なろうでいつも感じますが、なんでただの社畜だった奴がそこまで存在Xに贔屓されるの?

 もう、異世界に迷惑をかけるだけの存在に成り果てている主人公…。こういうのを観て喜んでいる様な奴は、自分の世界にチートが来て、逆にやられたらどう思うよと小一時間説教ですね。

 いやいや…。のうへい、ろう金と劣化して行って、最後にこれか…。馬鹿にしてんのか!٩(๑òωó๑)۶
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 4話まで観ました。2023.10.31

 異世界に転移、転生して、存在Xにチート能力をもらって遅れた世界で現代日本の知識で大暴れ…。いつものやつです。

 本作品、なろう連載開始が2015年らしいです。当時より、日本はさらに右肩下がりで、日本ゴイスーが通用しなくなってきているので、主人公のやる事なす事、浅くて近視眼的で腹が立ちます。

 最近の外国人観光客は、金だけは持っていた中国人よりも更に劣化した奴らばかりです。円安なので海外の貧乏人が遊びにきているのです。

 店に入る金も無く、路上で飲酒したり、コンビニ弁当食ったりする、ゴミ客を相手にするしかなくなった日本…。

 ゴイスーオナニーテレビ番組でも覆い隠せない真実…。Youは何しに日本へ?物価が安くて金が無くても遊べるから…。

 転生なろうの多くは、スゴイ日本に住んでる自分はスゴイはずなのに、運が無かったからの転生、大逆転の爽快オナニーですが、そもそも日本自体が凄く無い様なので、オナニーが段々と成立しなくなって来ています。おかずに説得力が無くなってきています。

 本作品の主人公は、封建社会の王様や住民に上から目線でダメ出しをしますが、失敗社会で社畜やってた奴の台詞か?どの口が言う?

 作者の知識が浅いとか、主人公のキャラが悪くてサイコパスみたいだとかで、ヘイトを集めた作品は過去にもありましたが、転生なろうの前提が揺らいでいる昨今、古いなろう作品はいくらアニメ化しても、駄目な様です。トホホ…。

 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

主人公の性格の悪さ、図々しさに苛ついた挙げ句、詐欺に泥棒…なんだこりゃ酷い

なろう系でも主人公が可愛らしいヒロインであれば多少マイルドになって見られる… 場合もありますが本作は酷いですね。

とりあえず最初にここぞとばかりに権利を主張するのは性格が悪く感じました。
自分がこれからその世界で有利に生きていくために権利を主張するのは、確かに大事なことですけれど、正直図々しいし、うざいですよね。
いやこういうことをしないと保険契約とかで騙されるので大事なことですが。

と、ここは容認しようとしたのですが…。

で、そこまできっちり契約したからには、その契約通りの条件で満足しておけばいいのに、言ってもいないサービスをつけないのはケチだと文句をつけ、ここで決定的にこの主人公うぜぇな、となりました。

で、ポーションの効果を見た領主の家に連れて行かれて、多少強引だったのは確かですがその程度なのに、相手を騙して家財道具一切合切を強奪して逃走。
いやこれ、どう考えても明白に悪ですね。詐欺で泥棒です。

いや暴行されて拉致監禁されたなら良いですよ。それなら当然の報いです。

でもちゃんと敬意を持って連れて来れられて、良い待遇も与えられて…
信じられません。なんでこんな悪事を、まるで正当なように描けるのでしょうか? 気持ち悪くなりました。

原作者のFUNAって平均値や金貨8万枚の人ですよね。
もうちょっとほのぼのした感じかと思っていましたが、こんな酷い話も書くんですね。
人を騙したり盗んだりせずに、ポーション頼みで生きて欲しかったです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

イトュモノウヤートュー REMIX Ver

低予算異世界なろう。
ぼくのかんがえたさいきょうの統治論w

いかにも低予算な作画だが無駄にテカテカツヤツヤしてないので案外見やすい。いかにもラノベ的な説明→クイズ→回答をただただ回すのみ。作品の味付けとしては幼女キャラが現実世界の用語を使うといった現実知識ツエーの味変。ひたすら説明してくれるので置いてきぼりにしないことを念頭においた周到な優しさにはプロ意識を感じる。

02
やはりいつものやつでした。

きららに代表されるロリコンアニメは中身も女児向けアニメ相当なロジック不要なわかりやすさとピュアで繊細なハートを傷つけないやさしさに包まれる安心安全なメルヘンな世界観だが、これは女児が直接触れることがないようなリアルワードを差し込むことで背伸びしたい小中学生にはフックとなるのかも。カオルの中身は社会人なうえ物語の主人公相当の異常なたくましさを発揮するのだが、現実世界のビジネスワードを使ううえに見た目が小学生相当なので余計嫌味に映るか。美少女キャラは健気で不幸で脆弱で可哀想でギャン泣きしなければならないという量産型可哀想ポルノへのアンチテーゼなのだろうか。2話冒頭の「泣かせてみろ」からはそんな意図を感じさせる。

八万枚ほどには不安に駆られて長期的展望がないのはチートスキルあってこそ。とりあえずいい環境さえ整えれば金銭や過度な老後の心配は不要とのことで、あとは巻き込まれのパターンで見せるしかない。こういう自身の力で我が道を切り開く胆力のある主人公像は実に少年漫画寄り。齟齬が無いように理解と納得ができる程度の狭い範囲で弱さを説明しなければならない萌えキャラとは正反対なので、美少女萌え日常作品を期待するとコレジャナイ、共感デキナイになってしまう。そこは作者名でいつもの芸風を予想してねということか。

ぼくのかんがえたさいきょうの税制w
あまりに安易な帰結なのでさすがにマジでやってるのではないと思う。
小中学生でも理解できる理屈にするには異世界ならばこれで通るということにするしかない。

八万枚と違って本題に入るのが早くて助かった。もういいです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0

59.8 7 宗教で魔法なアニメランキング7位
異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (73)
188人が棚に入れました
…秋津みどり(享年27)、過労死したら異世界へ!?神様から能力を与えられ、異世界に転生した私。そのスキルは。えっ? 人間にはモテないかもだけど、もふもふたちには愛されちゃうってことだよね?うわあぁぁ、白虎やドラゴンにも触り放題――!スペック高い貴族のおうちの末娘ネマに生まれ変わった私、今日も「もふもふ」「なでなで」しつつ、人類存続(?)のためにがんばります。「小説家になろう」発、異世界もふもふファンタジー!!!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

これまた酷い異世界モノキター!自重しない系吶喊主人公です。

 最終話(12話)まで観ました。2024.03.26

 戦闘は人間、コボルトどちらも痛み分けで終わった様です。コボルト側は死亡14、障害が残る負傷者11…。

 ネマの成長のための犠牲でした〜!的な扱いで、感動エピソードというより、作戦失敗してね?と言う印象が強いです。

 コボルト達はネマにキレずに何故か損害を受け入れます。話が分かると言うより洗脳っぽいです。一緒にいる王子も、異常だと思わないのかな?

 無理矢理戦闘描写を入れただけで、戦う必要があったのか不明です。

 最後、ネマが強制収容所計画を必ずやり遂げてみせる!と決意してさらなる犠牲者を求めて皆で旅に出て終了!

 きっと、「アルバイト ナハト フライ」と書かれた看板を門に掲げた素敵な絶滅収容所が作れるんでしょうね。

 お気に入りの獣人はゾンダーコマンダーか、カポに任命!見目麗しいケモケモに囲まれて、モンスター達から回収したお宝や使える生体由来の資源はカナダ(倉庫の隠語)に積み上げて…生産と死が同居した収容所王に俺はなる!

 原作が悪いのかアニメ化でこうなったのか…。怖いアニメやで!

………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2024.03.19

 コボルトのためにネマ、頑張ります!「この戦いで死者もでるでしょう。参加する者は覚悟をキメて下さい!」

 戦闘前に演説をぶちますが、幼女にこんな上から目線の演説されてもなぁ〜。コボルト達も良くキレないですね。

 神様に貰ったチート能力で今ここにいるのに、良くこんな台詞を吐けますなぁ…。

 そもそも人間を滅ぼす可能性も含めて与えられたチート能力なのに、上級貴族に生まれて王子や家族からも愛されていて、主人公が気に入った魔物しか助けない…。

 コボルトに何匹も犠牲者が出てますが、戦闘が上手く行っても強制収容所送りかぁ…。「コレがお前の選んだ道だ。決して忘れるな!」と王子も幼女に偉そうな事を言いますが、お前ら全く安全地帯にいて何を言ってるの?

 主人公の立場的に人間側と決定的に対立出来ないため、主人公が魔物を騙している様にしか見えません。

 中身成人女性のあざといワガママ幼女のネマを愛せるか?で大分評価が分かれそうです。
………………………………………………………………………

 8話まで観ました。2024.02.26

 いつもの異世界転生チート幼児退行ものですが、魔物の強制移住をメインテーマにぶっ込んできたので、これからどうなるのか目が離せません。

 人類史でも強制移住の悲劇は枚挙にいとまがありません。ナチも、ユダヤ人をヨーロッパから一掃するために、マダガスカルへ移住させようとしていたのは有名な話です。

 マダガスカルでユダヤ人達は高度な自治を与えられるはずでしたが、そもそもドイツに制海権が無いのにユダヤ人を大量に移送出来ないよねテヘペロ!からの絶滅収容所送りでした。

 アメリカ先住民の涙の旅路、バターン死の行進…。大量の人員を移送するだけでも難しいです。

 占領軍が住民を選別して移送しようとするのは大虐殺の前触れやぞ!と、人類はボスニア紛争でも学んだはすですね。

 頭お花畑の主人公がコボルトと人間の紛争の最前線に到着!これからどんな展開になるのか!?

 多分、糞みたいなご都合主義で決着がつくと思いますが、この一点のみで視聴継続です。本作品は歴史の重みに耐えられるのか?無理やろなぁ〜。
………………………………………………………………………

 7話まで観ました。2024.02.21

 主人公は、魔物と動物寄りの立場になるように神様からチート能力を貰ったはずが、人間にも魔物にも動物にも良い顔をしようとします。

 転スラのリムルみたいに魔物に名前をつけて強化したりと、やりたい放題です。

 ただ、リムルさんは全種族が仲良く暮らせる国を作ろうとしますが(雰囲気は国家独占社会主義っぽいですが…)、本作品の主人公の解決策は…。

 魔物が人間に圧迫されているので、魔物をゲットーに集めて、冒険者と戦わせて数の調整をしようとか、割と酷い計画を進めようとしたり、発想がナチっぽいです。

 魔物と言っても、ゴブリンやコボルト等、一応意思の疎通は出来る種族を集めて冒険者と殺し合いさせるのって、誰得なんですか?

 冒険者はレベル上げが出来るからメリットは多少あるかもですが、魔物のためになってます?強制収容所や人肉牧場経営と同じレベルの非人間的なモノを感じます。

 全然モフモフたちの味方ではない、むしろアインザッツグルッペンや武装SSの頭みたいな主人公から目が離せません。転生で幼児に精神レベルが退行した主人公、コワいわ〜。

………………………………………………………………………

 初回観てのレビューです。2024.01.08

 転生した女性主人公、神様に転生させてもらいます。動物にだけ好かれるはずなのに、精霊獣や王子様にもモテモテです。

 公爵家に産まれて親ガチャもバッチリ成功です!王位継承権もあります。神様…、大サービス過ぎるでしょ。

 3歳なのに主人公、凄い向こう見ずで無謀な童子です。やり過ぎじゃね?都合の良すぎる既視感ありありの異世界なろうから、目が離せません!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 6

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

プリティーリズム・もふもふドリーム

キャラデザインと主人公の性格が小学生の女の子向けアニメみたいだけど、中身は普通のなろう系っていう見た目と中身のギャップ、それからタイトル詐欺に戸惑うばかりだった作品
主人公が幼女の身体になって中身まで幼児化しちゃったみたいで演技が幼女そのままだから、中身OLだと思うと気持ち悪い
プリキュアの新作が「転生したらプリキュアだった件」だったら「そんな設定いらんわ!」って思いませんか?

動物の可愛さとポップな世界観は可愛くて良かった

癒しアニメかな?って思ったらもふもふ堪能してるのは最初だけ
途中から普通のなろう系みたいになってきて、精神年齢幼女のままで中身OLなのに、肝が据わりすぎている奇妙さも気になった

中身OLっていう設定が雰囲気もシナリオも台無しにしていて、少女に戻って素敵な家族や王子様からチヤホヤされたーい!!って願望が垣間見えるからちょっと怖い
サラリーマンが美少年に転生して美魔女ママやセクシーなお姉さんから過激なスキンシップされる話も気持ち悪いけど、女版の妄想もなかなかイタイですね・・・それがよくわかったのは良かった

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

7話 期待値はありますが一旦中止。再開の可能性はあります。

1話 超テキトー設定異世界転生もの…だけど、ちょっと面白い。

{netabare} ツッコミどころ満載の超テキトー設定の異世界転生もの…内容は面倒なので書きませんが、あらゆる場面でツッコめます。なんだけど、ちょっと面白いかも。切り捨てるのは簡単ですけど、緩すぎる展開にちょっと心惹かれてしまいました。

 制作のEMTスクエアードって「くまクマ熊ベアー」のところですよね。うーん、この緩ーいくだらなさがひょっとしたらこの会社の持ち味かも。一周回ってなかなかいいかもしれません。多分見ます。{/netabare}


2話 く、くだらなすぎる…だが、それがいい、という作品。

{netabare}  OP見てるとバトルシーンもあるみたいで、もふもふしているだけじゃないみたいですね。一応擁護しておくと世界観、貴族とか神とかいろいろ考えているみたいです。ですが、それはまあどうでもいいでしょう。キャラデザや作画もどんなB級よりもB級です。

 が、ここまで極端にB級だと、脳みそを使う気も起きませんので癒されます。「くまクマ熊2期」とか「スライム300」より極端かもしれません。そういうのがお好きなら…という作品でしょう。私は結構好きかも。 {/netabare}


3話 週1で見る分にはいいんじゃないでしょうか。視聴継続決定ですね。

{netabare} 本作については見なくなるとすれば、単純に面白くない場合でしょう。深掘りをする作品ではないし拒否反応が起きるような主義主張も感じられません。転生の必要があったか?も1話で忘れられます。

 3話の時点だとまだ面白く見られていますが、この展開だけだと飽きる可能性がありますが一方で週1なら問題なく最後まで見られる気がします。3話時点で継続視聴ということで以降のレビューは展開があったらか、または視聴中断するときになると思います。 {/netabare}



7話 期待値はありますがもふもふ路線ではないので一旦中止。ただ、再開の可能性はあります。

 話それ自体は悪くない気がするのですが「悪くない」どまりかなあ…と思います。癒し枠という点でもふもふ路線を徹底していれば…とも思わなくはないです。
 ただ、話の展開やキャラ付けは思っていたよりもしっかりできている話だとは思いました。

 今期は比較的異世界モノに見るべきものがあるので一旦休止します。無料ではアベマ独占で見忘れていたせいもありますが、B級内でランクをつければ話は5/10、アニメの出来は4/10という感じで、優先順位が低い作品になってしまいました。ただ、述べた通りの話にはなっているので期待感は無くはないので、他サブスクで無料でストレスなく見られるなら、見るかもしれません。

 点数は評価すると作画は2.5以上はつかないですね。その分キャラを3.5、期待値でストーリーは3.5にします。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5
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