恋愛で能力なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの恋愛で能力な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月20日の時点で一番の恋愛で能力なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.2 1 恋愛で能力なアニメランキング1位
悪役令嬢レベル99 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (124)
388人が棚に入れました
乙女ゲーム『ヒカユウ』の悪役令嬢・ユミエラに転生してしまった主人公。 実は、ユミエラは魔王を倒したあとに登場する裏ボスで、レベルをカンストしていないと倒せないほどの強大な存在だった。 しかし、ただ倒されるだけの存在ではいたくはない。そう考えたユミエラは、ゲームのストーリーに干渉しないよう、目立たず生きていこうと決意するが、ゲーマー魂に火が付いて思わず自身のレベルを99 まで上げてしまった。 その強大な力のせいで、周囲の人々から「魔王」と疑われることになってしまう。 平穏な学園生活を望むユミエラが手にする未来とは――?
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

残念な要素もありますが、ヒロインが最高でした。

 とても面白かったです。最後アニメ作品として完結させるために無理な1話になってしまいました。魔王の伏線があってゲーム世界の意味に関われれば、かなりの作品になったのかなと思います。

 しかし、強制力と護符という概念で話を作れていたので、ゲーム世界設定の意味はあったのかなと。

 この後も続けようと思えば続く感じがありますが、話として1クールアニメに落とし込めたのは良かったと思います。
 全体感としては、キャラが上手く使いこなせていなかった気もするのが減点要素でしょうか。

 この作品はプロット、ストーリー展開、キャラがよくできていたと思います。残念なのはエピソードです。話の1つ1つがコメディーですが、そこにゲーム要素の意味が、もうちょっとでいいので落とし込めているだけでかなりの作品になっただろう、という気がします。

 キャラはアリシアの作り方は上手かったと思います。ユミエラの対抗軸として機能していました。パトリックはコメディリリーフでしたが、ユミエラの孤独を救うという大切な役割がありましたし。あと2話くらいあって、この2人がもっと活躍できていればかなり面白くなったかな、という気がします。

 そして、なんといってもユミエラ嬢。この人が面白さの8割でした。声優さん…ファイルーズあいさん、非常に良かったです。作画のデキをカバーしたのは、この人の演技でした。

 作画は残念極まりないですが、話の内容的にそこまで足は引っ張らなかった気がします。
 
 隠れた秀作認定をしていましたが、結末から言って秀作は言い過ぎかも。ただ、12回結構どの回も楽しませてもらいました。
 
 評価は作画が残念なので3.8点と低くなりますが、体感的にはかなり面白かった80点の評価です。






1話 なるほど工夫しました。ただ下手すると0.3話切りされそうです。

{netabare} なるほど…そうきましたか。あまりにキャラがテンプレなのと、途中のOPらしき画面にクレジットもないし、何だこりゃ?と思ったら伏線だったわけですね、一応。
 原作がこうなのか、スタッフの工夫なのかわかりませんが、この遊び心は悪くないです。私はちゃんとひっかかりました。
 ただ、私のように情報ゼロで公式サイトすら見ない状態じゃないと、成立しない気もしますが。そして0.3話切りとかされなければいいのですが。

 悪役令嬢ものはカテゴリーとしては爛熟していて、もう内容よりもキャラと設定で見ればいいかなと思っています。その点ではこの作品は悪くないかもしれません。

 頭からっぽにして楽しめそうな感じです。センスが合わなければやめますが、多分見ます。{/netabare}


2話 はめふらのカタリナの逆というコンセプト?面白いと思います。

{netabare} ヒロインのモノローグで「やれやれ」をずっと聞かされる感じですけど、なんかちょっと面白いです。というかひょっとしたら異世界ものの中では一番の期待枠かも。と、同時に陳腐化したらひどいでしょうけど。

 はめふら的なテンプレを逆転させてテンプレではあっても、ヒロインのキャラ込みで上手く作品にしています。

 あの3人の男子が惚れるのか、敵対するのか。その辺が楽しみです。

 それにしてもヒロインの声優さんがなかなかいい演技でしたが、ファイルーズあいさんですか。「ダンベル何キロ」の紗倉ひびき役の筋肉の子ですよね?今年の役柄のラインナップは主役級ばかりですね。演技でここまで来たんだと思います。素晴らしいと思います。{/netabare}



3話 アニメの出来は悪いですが話は面白いので視聴継続します。

{netabare}  異世界モノって、これだけ作っているんだから何か安価で効果的な背景とかモブとかの共通のパーツとか開発できないんですかね?もう何でもいいんじゃね?と言う感じですので。

 まあ、そう思ってしまう程度のアニメの出来ですねえ…ただ、話は相変わらず面白いと思います。今回はちょっと退屈な回でしたがやっぱり最後にアリシアちゃんが出てきて来週へのいいつなぎでした。

 なお、EDは結構面白く作れていると思います。

 ということでレビューを継続するほどではないですが、見ると思います。何か面白い展開があればその時にレビューします。 {/netabare}


5話 アリシアに動きがあって期待が高まります。パトリックの設定と使い方が上手い。

{netabare} パトリックの性格造形に辺境伯という設定が上手く活かせてます。そして、アリシアと3人の男という集団だけで話が推移するのかなと思っていたら、アリシアに何か思惑がありそうです。

 今期の異世界もの本作と「間違った治療魔法」「俺だけレベルアップ」「最弱テイマー」の4作品は設定のズラしだけでなく、ストーリーがちゃんとあるのが良いですね。まだまだキャラ萌え+アルファではありますがちゃんと展開が気になる作りになっています。その中でも本作が一番面白いです。
 まあこの2~3年、俺TUEEEの出落ちで3~5話までは面白いけどその後は…という作品が多いので油断はできませんが。

 ということで細かい話ですが、アリシアの動きで期待感が高まりました。今のところ本作と「ダンジョン飯」「僕の心の…」の3作が今期派遣候補かな?{/netabare}


8話 安っぽさナンバー1。作画崩壊云々というレベルでなく同人アニメ。面白いんですけどね。

{netabare} ひどい作画でしたねえ。動くとか動かないとか、崩壊とかそういうレベルを超越した、同人アニメという感じです。ニコニコで10年前に見たMMDの方がレベルが高い気がします。なんといえばいいのか…安っぽい…というのもまだほめ過ぎかもしれません。商業レベルでこれはないでしょう。

 一時安っぽいCG作画で有名だった「蜘蛛ですがなにか?」が普通に見えてくるレベルでした。

 とはいえ、話が面白いから始末に負えません。「なんかやっちゃいました?」がいい味なんですけどね。間が抜けた感じが作画とあっているともいえますが、それにしてもこれが公共電波で流れているというのもすごいですね。
 もうなろう系は極主夫道みたいな色付きモーションアニメにすれば?あるいはもうAIで良くね?という感じです。 {/netabare}


9話 ズラしギャグだけでなく、ストーリーが気になる。面白いです。

{netabare}  魔王を倒すという目標を平民出身のゲームのヒロイン役にやらせるって、多分悪役令嬢ものの基本だとは思うのですが、しかし、面白いですよね。

 一般的には悪役令嬢が無自覚ハーレムを形成してしまうところがそうならないところが面白いのか、ギャグでありながら話の道筋が無いようでしっかりあるところなのか。
 露骨な「はめふら」のズラしという感じですが、そのズラし方が悪役要素を保ったままなのがいい味になっているんですよね。

 ギャグ異世界で言えば「はめふら」「このすば」並みに、もう1回見るか…と言われると微妙な水準ですけど。ただ、1回見ている感じでは、ストーリーが気になるのが秀逸です。決して出落ちだけの設定倒れではないです。面白さではかなりのものだと思います。

 作画については酷評してますけど、この水準の作画だからかえっていいのかもしれません。 {/netabare}


10話 隠れた秀作。設定とキャラが上手くストーリーと絡んで面白いです。

 10話、今週展開がありましたね。アリシアのキャラもいいですね。滅茶苦茶面白かったです。ゲーム設定とダブルヒロインの立ち位置がストーリーと上手く絡んでいました。この先の展開がものすごく気になる、「次が楽しみ」なのがいいと思います。

 このストーリーは「慎重勇者」みたいに1クールで完結みたいなペース配分じゃないのがちょっと残念ですけど、今のところ「最弱テイマー」と並んで…いや、それよりも上を行く面白さだと思います。

 本作はあまり評価されていないようですが、隠れた秀作と言っていいでしょう。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8

ヤマナ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

悪役令嬢物では一番好きかも。って思ったけど。

一話視聴
面白くなさそー、って始まり。
途中からオヤ?なるほど面白い試み。
へたしたら1話じゃなく0.5話切りされかねない。もし見るならせめて1話は見切って判断してほしい。なんなら、前半飛ばしてもいいから。
物語への入り方は自然でわかりやすく上々。
コメディで、フフと笑えるシーンもありヒロインも魅力的。
ヒロインの性格・思考も現実的でぶっ飛んでおらず共感できる。
リアクションもあからさまなものでなく、「え、嫌な予感」みたいなリアクションで見てて不快にならない。
作画は平均的だけど、いい塩梅にデフォルメされたりして可愛い。

悪役令嬢物はヒロインの好みが評価に大きく作用すると思うのだけど、
このヒロインは自分好みで期待してる。
黒髪、大人しめ、自分をしっかり持って、クヨクヨしてない。
物語を変な方向にいかせず一話の雰囲気のまま行ってほしい。

2話視聴
既プレイの世界なのになぜレベル測定の事を知らなかったのか、他の皆レベル低すぎじゃない?主人公以外のキャラがあまりにもテンプレ(狙ってる?)
と気になる点は多々あるけど、ギャグアニメとしてならある程度楽しめる。

5話まで視聴
残念。1話は割と楽しめたのだけど、主人公が段々よくある無自覚系の最強キャラになって鼻につく。(さすがに二度目の笛はないだろ)
あと、主人公以外がほぼモブキャラで薄い。
この主人公一人だけでやっていくには荷が重い。
今期も悪役令嬢ものは全滅だった。
やはり期待を裏切らない。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

黒髪のファントム・メナス

オレツエー×悪役令嬢×陰キャライジング。
2018年製のビジネスなろうのクオリティなので見やすい。

魔王を倒したと思えば裏ボスがいた。なんと、私である─。

ビジネス「いつものやつ」で商業品質。知能低下で展開させず主人公の異質さで話を運ぶ。攻略対象のアホムーブにも方便があり、辺境伯が田舎者の雑魚でもなく、脅威であるユミエラを体制側も放置しない。新鮮な発明はないが古典なろうの欠点にきちんと対応。しかし導入の釣りで力尽きたか作画がいまいち。作画でTUEEEEを演出出来てたら全然評価は変わったはず。バトルに迫力あったらかなり化けたと思う。もったいねえ。

07
あいかわらずちゃんとしてる

けど、結局「いつものやつ」を丁寧にリファインしてるだけなのでそろそろ飽きてくる。エレノーラの鉄板のお約束ムーブも期待どおりではあるのだが演出の問題か全くウザさが足りない。漫画でサクサク読む分には気にならないと思うが、尺のいるアニメだと複数のパートが分離している印象。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 1

61.8 2 恋愛で能力なアニメランキング2位
妖怪人間ベム(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (16)
72人が棚に入れました
いつどこで誰が生み出したのか誰も知らない、人でも怪物でもない異形の生物……それが「ベム」「ベラ」「ベロ」の「妖怪人間」である。時には人々に迫害され、また時には友情を育みながら、いつか人間になれる日を夢見て彼らは世にあだなす悪と戦い続けるのだった。3人の合言葉は『早く人間になりたい!』
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

親子関係に時代性を反映した佳作

2006年4月~10月放送のTVアニメ。全26話。
1968年に放送されたTVアニメ「妖怪人間ベム」の新作。2018年4月から9月まで放送50周年プロジェクトで再放送されていて、実質初視聴でした。

より子ども向けの内容で、描写も若干ソフトになった印象。
妖怪人間たちの人間の姿は3本指から5本指に変更され、顔立ちも少し柔和なキャラクターデザインに。
終盤で結構ハードな展開になっていて、細かな部分でも1968年版をリスペクトしています。
OP、EDどちらも良かったです。EDラストに子ども達の家族がいるのが好き。
1968年版の「呪いの幽霊船」で母子が歌っていたわらべ歌でベロが遊んでいたり、ピアノの演奏で流れて嬉しかったです。BGMも音楽の使い方も好きなシーンが結構多くて楽しかった。


【1968年版との差異】
{netabare}
主にふたつ挙げられます。
ひとつは妖怪人間たちが日本の港のある大きな都市に滞在すること。
1968年版では妖怪の姿で目撃されればそのまま旅に出てしまうけど、本作では妖怪の巣窟になっている都市に長く滞在することに。
このことにより、人間になかなか認められない展開とそれによる妖怪人間たちの苦悩が強調されています。
舞台となるのもきらびやかな高層ビル街と暗いスラム街が混在する架空の都市で、現代社会の縮図みたいなイメージでしょうか。
1968年版では外敵(妖怪や怪異)に人間に襲われることが多かったのに対し、人間が身近に敵を探すような疑心暗鬼や疑り深さが印象的でした。
自然破壊の話もいくつかあり、それは共通しているかな。

もうひとつは親の考えが絶対的な価値観ではなくなったこと。
1968年版では大人は子どもを守るために命を懸け、子どもも親の言うことをよく聞き、良くも悪くも反抗することは稀。良い親でも悪い親でもそれは同じです。母(親や祖父母)と子は一心同体に描かれていました。
2006年版で登場する母子の距離感の複雑さには、時代の変化と、大人の自信喪失が表れているように思います。 {/netabare}


【人間は本当に良いものなのか】
人間の業の深さは相変わらずよく描かれていて、結構胸を抉るような話も。
細かいツッコミ所は結構あるんだけど、「人間とは、心を正しく持ち続けられる存在」という点は一貫してよく描かれたと思います。
{netabare}
ベロがとにかく健気。これでもかっていうくらい健気…
それからベラと女性の妖怪を対比する話が多かった。

他の映像化2作品(1968年版と実写版)と違うなあと思ったのが、人間になることを諦めかけるような展開や、人間は本当に良いものなのか葛藤する展開があること。
「妖怪でも人間でもない」からではなく「妖怪でも人間でもある」から葛藤が生まれ、中立的な立場で妖怪と人間を助けようとしたことが妖怪人間を窮地に追い込んでいくという点は本作の特徴ではないかと思います。

そして妖怪人間を子ども達が受け入れたとき、「魔の世紀」を終わらせる可能性となる。子ども達が希望のある未来を見据えて終わるのは良い落し所でした(魔のモニュメントに関してはもう少し説明が欲しかったけど、「この先良い時代を築けるかは君たち次第だよ」っていう子どもへのメッセージなのかな)。
ゲストキャラクターの再登場率の高さは同じ街に滞在していることに意味が見いだせるし、ベロとの関係を通して人間の心の強さや弱さも描くことが出来ています。{/netabare}


【親子の関係】{netabare}
「人間とは何か」という問いがベムとベラに迷いを生む展開に繋がっていきます。
本作では妖怪人間たちに生きる道を示した人物が回想で登場します。
デモクリトス老師は「妖怪でも魔物でも、正しい心を持ち続ければいつかは人間と呼ばれるようになる」と言い、ベムたちもそれを指標に生きている。
人間も妖怪も善悪の心を持つ者がおり、強者と弱者が存在することを、本作では描き続けています。

一方でベムにも、ある意味では親ともいえる存在が設定されたと考えると面白い。
しかも老師はホムンクルスを生み出したこと自体が仇となり、子ども同然のゴアに殺されてしまう。ホムンクルスたちに対して情愛があったにも関わらずです。

ベム・ベラとベロの家族の関係は1968年版と変わり、ベムの絶対的な父親像は廃され、ベラは子どもに優しく世話焼きな母親のよう。
妖怪人間たちが親子に近い描写なのは変わりませんが、ベム・ベラが迷いを抱き、ベロの心の強さとベロが築いてきた人間関係に救われることもしばしば。(しかもベムはベロに「正しい心を持って生きればいつか人間になれる」と言い聞かせながら、自分自身もそう信じたいと思っている節がある。)
それは人間の普通の家族と変わりません。
むしろ、本作で描かれる親子関係の中では最も健全です。

本作では多彩な親子関係が描かれています。
子どもを守るために言うことを聞かせるのか、子どもの判断を信じて自由を許すのか。これは1968年版にはない命題。

裕福な日向家の一人娘である雲英(きら)は特にそれが顕著でした。
雲英が母親と幾度となくぶつかるのは、母子であっても別の個人だから。雲英は母親のことを本当によく見ていて、第2話で「ママは物事の表面しか見てないから」みたいなことを言えてしまう。
だけどそこまで強い子はそうはいなくて、美月はぎこちない親子関係のために孤独を抱えているし、仕事で忙しくしている三上刑事の息子との関係は三上自身が変わるまで改善できない。この辺りは結構リアルかも。

終盤では美月の母と空の家族が小さな妖怪たちを守ろうとする描写や、最終話では雲英の父の「友達と嘘つきの違いが分からないような子に育てた覚えはない」という言葉や、雲英の母が後悔するシーンがありました。
この人達に育てられたからこそこの子達はベムと友達になれた、ということかなと思います。

そして、最も意志の強い雲英が最後に「この人達(ベロ達妖怪人間)は、私たちと同じ心を持つ人間なんです」と大人たちに訴える。ベロを守るためには戦わないといけないと決意してボーイッシュな服装になっているのも可愛い。ベロにもらったクマのぬいぐるみを失ったのも象徴的でしたね。

最後のベムの「人間だと認めてくれない人がいても良いじゃないか。あの子たちが友だちでいてくれるなら」っていう台詞はとても良かったです。
メタな視点では、妖怪人間たちが人間になれないのは確定してしまっている。でもそれが後味の悪い結末にならないように徹底してストーリーを運んでいたことが、子ども向けとして本当に素晴らしかった。
「悪い妖怪だと思われたままで良いの?それで人間になれるの?」ってはっきり言ったベロは偉かったと思います。{/netabare}

全体のテーマは一貫していて、なかなかうまく回っていたかなと思います。
ただ脚本ごとに細かい齟齬が出ていた感じ?単発回にツッコミ所が結構あったり、「ここはベロを信じた方が自然じゃないかな?」と思ったシーンもあって、ちょっと気にはなるけど…まあご愛敬かなwシリーズ構成が遊戯王GXと同じ武上純希さんだからねw
最終回は本当に良かった。子ども向けとしても結構な満足度でした。


【2006年アニメ版と2011年実写版の共通点や相違点について】
実写版も視聴済みですが出来も良く、とても面白かったです。
2006年版とは時代が近いこともあり、社会背景は共通点が多い印象でした。人間の心の美醜が強く描かれるのも共通。
それでいて、ターゲット層が子どもか大人か、人間とは何かという結論によって作風は全く違います。
{netabare}
実写版は完全に大人向けで、ベムが主人公に設定されています。根本的な設定の変更はいくつかあるものの、1968年版へのリスペクトは内容にも演出にも多々見られますし(月の演出やナレーション部分の映像を本編内に使用したりといった工夫には特に感心させられました)、「早く人間になりたい」という言葉の重みを感じるドラマに仕上がっています。
妖怪人間たちのキャスティングも良かった。ベム役に若い男性俳優を起用しているのも、作品の方向性に合致しています。ベム・ベラ・ベロって声優俳優に関わらず役者さんにとても恵まれていますね。

2006年版は基本的に妖怪人間の理解者は子どもで、親子の関係性もテーマに据えられている印象なのに対し、実写版は子どもか大人かに関係ないお話。人間の定義も、2006年版は「姿に関わらず正しい心を持つ存在」と示されたのに対し、実写版は1968年版とも2006年版とも違う切り口で臨んでいます。
連続性の高い濃い展開で出来も良いので、興味があればどうぞって感じです。 {/netabare}
(2018.10.7)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18

ace さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

1968年の前作を視聴後、すぐに見たほうがいい

・注意!
前作との比較がかなり多いレビューです
「前作」の文字がめちゃ頻繁に出ます

・前作視聴後、すぐに今作を見よう!
早い話が前作→今作と連続視聴しろということです
前作の3人が現在の日本に降り立つとどうなるのか・・・
なるほど~~~~こうなるのかぁ!!
って感じ
なかなかにワクワクする
前作では1960年代アメリカが舞台で、登場人物は全員白人でしたからねぇ
彼らが現在日本に降臨するとどうなっていたのか?
こうなる!
そして前作の続きなので、素直な気持ちで「38年後の3人」を見ることができる

・前作リスペクトはけっこうなもの
妖怪人間3人のビジュアルといい、喋り方や性格、OPの後のイントロはまぁまぁ忠実
前作リスペクトが見て取れてとても良い!
ただ前作は指3本だったのに、5本になってる
他はそこそこ忠実なのになぜ指だけ変えるんだ???

・前作未視聴でもなんの問題もない
特に問題ないです
上に書いた「ワクワク」はないけどね

・前作の正当後継作品
俺はそう見なしている
つまり前作(1968年)から38年後の彼ら、と自分は見なして楽しんでいます
前作最終話でアホな警官どもが洋館に火をつけて、妖怪3人衆は生死不明となり終わったが
とんでもない速さで移動したり、壁をすり抜ける能力、水中でも息ができる能力もあるし
家に火放った程度で死ぬわけないだろ、と思っていた
やはり、彼らは生きていて、38年間どこぞで妖怪を退治しながら存在していた
そして2006年、ようやく前作からの彼らがお披露目となった・・・と、俺は認識している

・タイトルは妖怪人間ベムだけど、主人公はベロ
前作と同じ現象
タイトルだけを見るとベムが主人公だと思うんですが
ベムは実は3人衆の中で一番出番が少なく、一番地味
戦闘力はベラが最も強く、出番が最も多いのはベロ
ベロは他の2人よりも5倍くらい出番が多いので、実質主人公
ベムが10秒くらいしか出ない回もある

というか今作の主人公は人間のキラちゃんと言ってもいいのではないかってほど活躍する

・視聴者年齢はかなり低い
小学生低学年向けだと思う
視聴者層はプリキュアやポケモン、妖怪ウォッチに近い、というか、もろにそこ

・前作とはかなり性質が違う
イケメン退魔師が出てきたり
ベロに特定の友達ができたり
人間のヒロインができたりとまぁ~~なにもかもが違う
しかも今作は「ベロとその友達たち」の話がメインで
妖怪退治は付属品というか、このメインをもり立てる役目に過ぎない
妖怪はただの珍獣にされるしまつ

・驚きの連続
前作は毎話土地を移ってた
まさか1つの土地に拠点を構え、同じ町で活動するとはね
そしてあのベラが微妙にギャグ要員に転職している
料理洗濯掃除など主婦っぽいことやってるのも驚いた・・・

・ベロ、現在日本を楽しみまくるwww
あのベロが携帯ゲーム機に夢中で妖怪探索をサボったり
小学校に潜入し、小学校生活を楽しんだり
サッカーでいいプレイして女子生徒からキャッキャ言われたり
友達たちとおばけ屋敷に遊びに行ったり
前作ではただただ駆除対象にすぎなかった妖怪の友だちができたり
進化したなぁ・・・ベロ
俺は嬉しい!

前作は子供が大好きで、かくれんぼとかしてたけど
クールな熱血少年と言った感じでおどけたり、女に照れたりなんてことはなかったと思う
38年経って普通の子供っぽい感情を手に入れた様子
うん、ベロはこっちのほうがいい!

前作のベロは悪党や妖怪退治が至上命題!
妖怪探索をさぼってゲームなんて、考えられんwww
宿題をさぼってゲームをやり、親から怒られる普通の子供のように見えるのは親近感がわく
ベロのことがもっと好きになった

◯よい

・前作リスペクト
3人衆の服装、容姿は前作とほぼ一緒
指が3→5本になったくらいからな
38年の間に生えてきた模様wwww

・人間味が出てきた
前作はただただ妖怪や悪党と戦うロボットみたいでベロ以外人間味なんかなかったが
今作はベロ以外もけっこう人間っぽい心を持っているように感じられる

・素敵なお姉様ベラ
上にも書いたように前作でベラは戦闘ロボットみたいな感じで
人間っぽい心など感じられなかったが
今作は自分に好意を寄せている男子小学生を気にかけていたり
めちゃくちゃ豪勢な料理を作ったり
主婦のように掃除洗濯をしたり、
ベロに膝枕してあげたり
人間っぽい心を感じられる
38年間で一番変わったなぁベラ・・・
好戦的なのは同じだけど

・キラちゃん
私立小に通う小4の女の子
ベロの親友
前作はベロに友達ができても1話限りだった
ソラ(ベロとキラちゃん共通の友達)曰く、彼女の通う私立小は頭がいいらしい

小4なのに精神年齢は20超えの大人
一休さんのサヨちゃん(6歳なのに精神年齢は大人)を思い起こさせる
かわいくて、性格はよく、心優しい
親父は大病院のトップ
おしゃれな豪邸に住んでいてクルーザーも持っているwww
キラちゃんなくして今作はないと断言できるほど大きな存在
出ない回は寂しい

ちなみに名前は「雲英」でキラと読む
まったく読めんわこんなもん!!
日向雲英ちゃん


◯わるい

・聞いてられないOP曲
なんだこれは
プロが作ったんか本当に・・・
よくないです
前作のほうが10倍はマシ
雑音

・戦闘がひどすぎる
紙芝居です
見てられん・・・
ラグい格ゲーみたい

・作画やばい
目が変なところ向いてるなんてしょっちゅうで
体格もおかしい
ひどい出来
アニメーターたちは給料が低いと泣き言たれてるネット記事をよく見ますが
その前にやることをやろう
ちゃんと仕事ができないんだから給料が低いのは道理でしょw

・妖怪の造形がしょーもない
これは作画のせいというより才能のせいだね
ってことはつまり作画のせいなんだけどwww

前作はマジで不気味な造形で、怖かったんですが
今作の妖怪やバケモンはギャグか?ってくらい怖くない
しょーもない造形
前作のような不気味でおどろおどろしい妖怪なんてのは狙って書けるもんじゃない
才能のなせる技だと思う
まぁー視聴年齢をだいぶ下げてるのでナンセンスな比較かもしれんけど

・ベロの友達たちの心の移り変わりがしつこい
ベロは悪い妖怪!→やっぱりいい妖怪だ!やっぱり悪い妖怪!→やっぱりいい妖怪だ!
と、コロコロ心が変わるのはちとしつこいと思った

このアニメではベロにはメイン友達が3人いる
金持ちで私立小に通うベロの親友で、今作のヒロインのキラちゃん、
「妖怪退治隊長」を名乗る、やんちゃなソラくん、
母ちゃんを名前(りょうこさんww)で呼ぶ三月くん
このメイン友達3人、さんざんベロに助けてもらいながら、ベロを疑いまくるwww
キラの母ちゃんなんか死亡確定の海難事故から助けてもらっときながら
ベロを気にかけている娘を見てブチギレるwww
お前ら、ベロにどんだけ助けられてると思っとるんや・・・

親友のキラちゃんまでも「今まで助けてくれたのは私を信用させるためだったの?(笑)」と
アホなこと言い出すしまつ
お前を信用させて悪さしてベロになんの特があるんや・・・
本当に頭いい私立小行ってんのか?と疑う

キラちゃんだけは心の移り変わりはしてほしくなかったなぁ
再びベロを信用するきっかけも、ただただ偶然妖怪退治の現場に遭遇しただけだし

・めちゃくちゃ弱体化してしまった3人
透明化→できなくなる
高速移動→めったに使わなくなる
耐久性→前作より遥かに落ちる
幻術→消滅
力→弱くなる

前作より全体的にかなり弱体化
前作は不死身といっていいほどの耐久性があり
ナルトか?ってくらい高速移動ができた
前作で第1話から登場し、彼らを代表する能力の1つだった透明化がなくなってしまった
変身前でも本気で走れば某忍者アニメ並みの加速で一瞬で移動していたのに
今作はすばしっこいだけになってる

妖怪にちょっと殴られたら深手をおって負けかけるし
前作なんかクビをすっ飛ばされても自分で頭を拾ってくっつけていたレベルだったのに・・

警察に追われて銃にビビっているのは悲しかった・・・
前作なら一瞬で逃走していただろうに

まぁ前作でもあんまり強くなかったけど、今作はやられっぷりがひどい
「前作なら・・・」とか「透明化があれば・・・」とか度々思った

高速移動はたまに使うが、なぜか要所では使わずにトロトロ走って捕まったりするので
前作に続いて、なんだかなぁ・・・都合よすぎだろ

・しょーもない過去の大戦が追加されてしまった・・・
過去に人間と妖怪は争い合った(笑)
人間の善なる心で封印された(爆)
と、わけのわからん過去歴史が追加されてしまって萎えた

・ひどすぎる人間VS妖怪
妖怪が町に降りてきたチンパンジーみたいな存在になっていてがっかりした
警察による「妖怪掃討作戦」がはじまり
くっそ気持ち悪い妖怪どもがうじゃうじゃと警察に捕まりまくって笑えるwwww
妖怪の子供を拾って飼うバカまで現れるしまつ

前作の妖怪たちが見たら号泣するだろこれ・・・
前作の幼児や悪党をむさぼり食う、恐ろしく不気味で容赦など一切ない妖怪たちはどこへやら・・・
妖怪→珍獣にクラスチェンジしたのか?

◯VERDICT

前作から連続視聴→9/10
今作単体→7/10

前半はかなり良かった
だが後半はひどかった
まぁそういうタイプのアニメは数多いけど、今作は残念ながらそれです

最終話がまぁまぁ良かったのが救い
ずっと前半のままの展開でいってくれたら余裕で満点だったんですが
ま、そうはいかんか・・・

・前作を見た後に今作を見ると、愛着が湧くはず
ベムは前作とほぼ変わらんけど
ベロに親友ができ、ベラは人間味が増し子供を気にかけるという前作ではなかった成長が書かれている
前作と連続視聴したことで、彼らに愛着が湧き、評価が良くなった
今作だけ見た人は・・・かなり微妙な出来だと思うはず

3人は現代日本の生活にちゃんと適用していて、もっともっと彼らの先が見たいもんだ

ベラは前作でそのへんの子供の魂を追い出して、ベロの魂を入れようとしていたwww
(彼らが人間になる最も簡単な方法)
かなりやばいヤツだったのに、今作では1番変わった

・うーん・・・年齢層が合わなかったなぁ
これが評価が悪くなった原因の1つかな
下手すりゃアンパンマン見てる層もターゲットに入ってるんじゃないかと疑うレベルの
低年齢向けな感じ・・・

・WIKIは見ない
俺は通常、アニメレビューを投稿する時、自分が書く内容に嘘はないか
加筆すべき部分はないかほぼ必ずWIKIで確認するのですが、今回は見ない
なぜなら、余計な情報を見てしまい、水を差されるのを防ぐためだ

俺は今作を「前作の続き」「前作から38年後の彼ら」と見なし楽しんだ
この考え方なくして、間違いなく今ほど楽しめなかった
前作の続きと考えたからこそ、彼らに強い愛着が湧いたのだ

それを、WIKIを見て「前作と繋がりはない」だとか「前作は関係ない」だとか「完全新規妖怪人間」だとか
余計な情報を目にしてしまうと、愛着が消失してしまう可能性がかなり高い
これはめちゃくちゃ大損だ
なくていいそんなことは
だから一切見ない
まぁそもそもそんなことどこにも書かれてないかもしれないけど
でもこれでいい

・微妙にギャグ入っている
前作はバリバリの硬派なホラーアニメだったんだが
今作は若干ギャグ寄りな気がする
「妖怪人間」と言えば硬派なホラーアニメと認識しているので、個人的に残念かな
だが前作と同じホラー寄りだとキラちゃんやソラくんなどおもしろおかしい愉快なキャラとは
出会わなかっただろうし、まぁこれは仕方がないことか・・・

・ベラの過去???
大昔、人間の男と恋愛(結婚?)してた過去が発覚wwwwwwwww
いや、こいつらは妖怪細胞から作られた人造人間だろ?
人間味が出てきたのはいいことだが、恋愛てwwwww
あのベラが?wwwww
まぁベロも急接近したキラちゃんに頬を赤らめる場面もあったし、そういう感情はあるようだが
ベラてwwww
ベムよりないわ~・・・

と思ったが、ベラは小学生男子のソラくんに好意を寄せられまんざらではない様子だったので、
けっこう男には弱いんかもしれんwww
キラちゃん曰くベラは「美人」とのこと
たしかに趣味の悪い目の上の紫の化粧がなければ美人な気がする

・まとめ
よくないです!
俺が楽しんだのは前作と連続視聴したことで、彼らへの愛着が湧いたからであって
今作だけ見たのであれば「なんだこりゃ」だったと思う
「妖怪掃討作戦」がはじまる後半は特にひどい・・
大人しく前半のようにキラちゃんとワイワイやりながらたまに妖怪退治でもしてればよかったのに
なぜあんな妙な展開にするのか
高くていい素材を使って、まずい料理ができたと言う他ない
残念です


・最後に、彼らの年齢について
興味があるのでざっと考察してみた

ベラは、不死身の命を求め200年生きた妖怪に「たった200年」と言っていた
ベムも自分たちの年齢に「途方もない時間」と言っていたし
相当長い時間生きている妖怪3人衆だとわかる
では、一体どれだけ生きているのか?

彼ら3人衆は、錬金術師により、妖怪細胞から作られた
錬金術によって作られたわけです

WIKIで調べたところ4世紀、古代ギリシャですでに錬金術の記録があるが、
3人衆を生み出した錬金術師の服装や施設からして、そこまで昔ではないと思う

候補は3種
最初に西洋に錬金術が伝わった1144年と、
錬金術の最盛期、16世紀(1500~1600年)と、その間

恐らく16世紀の方だと予想します
理由は錬金術師や彼の住む村人の服装、錬金施設の装備品など1144年のものに見えなかった
そもそも1144年のほうは、「西洋に伝わっただけ」で、
多分研究もそこまで進んでなかったはず

そしてこの錬金術師、貴族の風貌にも見えなかったので一般人だと思う
一般人にまで錬金術が浸透したのは全盛のころ
まぁあの装備からけっこうな金持ちではあるとは思うけど

以上の理由から、自分は錬金術の全盛期である16世紀に彼らは誕生したと考えている
つまり、約400~500歳ほど、
真ん中を取って450歳と予想します

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0

60.1 3 恋愛で能力なアニメランキング3位
即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (133)
341人が棚に入れました
全ての敵を即死させる!最強主人公爆誕!! 修学旅行中、高遠夜霧とクラスメイトたちは、突然異世界に召喚された。 召喚したのは賢者を名乗る女、シオン。彼女は《ギフト》と呼ばれる特殊能力を彼らに与え、賢者になるための試練をクリアしろと一方的に宣告する。 突然の事態に動揺しつつも行動を開始する一同。 だが、なぜか《ギフト》を与えられなかった夜霧や壇ノ浦知千佳ら一部の生徒は、 ドラゴンが迫る草原に囮として置き去りにされてしまう。 飛来したドラゴンによって次々に殺されていく残された生徒たち。 夜霧と知千佳も絶体絶命の大ピンチ! ……かに思われたが……。 「死ね」 夜霧はその一言でドラゴンを撃退。 なんと彼は、任意の対象を即座に殺せる《即死チート》の持ち主だった!!! 元いた世界への帰還を目指し、旅を始める夜霧と知千佳。 そんな彼らの前に現れるのは異世界にいるチート能力者たち。不死身の吸血鬼?   やり直しの勇者? 神に溺愛されし転生者? そんなやつら、即死チートの相手にはまるでならないんですが! 前代未聞のチート能力が武器のダウナー系少年とちょっぴり残念な美少女の異世界冒険が今、幕を開ける!!

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

(最終)これは「呪術廻戦」に対するアンチテーゼwww

【レビューNo.110】((最終レビュー)初回登録:2024/3/22)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全12話。
まあ少し違った切り口からこの作品を語ってみようかと。

(ストーリー)
面倒なので省略

(評 価)
・大きな括りでみればよくある「低予算なろう作品」
 大括りでみれば、よくある「すっとぼけ系主人公がチート能力で異世界で
 無双する『低予算なろう作品』」になります。なので
 ・粗を探して観れば、いくらでもツッコミどころ満載
 ・「こういうもの」として割り切り脳死で観ればそれなりに楽しめる
 って感じで、視聴者が「どこにハードルを設定するのか」により評価が変
 わってくるという話でしょうか。

・「Z世代」を象徴したような主人公
 しかし見方を変えてみると、結構いろいろ斬新だなっとw
 すっとぼけ系「俺tueee」主人公ということですが、従来の「無自覚系」で
 「また俺なんかやっちゃいました?!」
 というのとまた違うのかなっと。何というか「無欲・淡泊系」というか、
 執着がないって感じなんですよね。
 ・仲間意識が希薄
  この手の作品にありがちな「仲間思いの正義感あふれる主人公」って
  感じが皆無。ヒロインと旅していても「成り行きで飛んでくる火の粉
  を振り払ってるだけ」みたいな。
  観ていて「ヒロインを守るために」って感情とかが薄いんですよね。
 ・恋愛感情・性欲が皆無
  巨乳でかわいいヒロインと2人きりで旅しているのに、「ラッキースケ
  ベにドギマギ」とかがあるわけでもなく、そもそも
  ・「異性として全く意識してないだろw」とか
  ・「根本的に他人に興味ないだろw」とか
  いう感じなんですよね。
 ・守りたいもの→「ゲームをする時間だけ」
  チート能力があっても無欲で、「ゲームをする時間だけあればいいや」
  で面倒ごとは「タイパ重視」でちゃっちゃと終わらせようみたいなw
 思うに原作者は「『Z世代』を象徴した主人公」を描きたかったのに違い
 ないとwww
 執着を持たないなかなか斬新な主人公だなっと。
 (「Z世代」は正確にいうと執着がないのではなく、「失われた30年」の
  あおりをモロに受け、執着をしたくてもいろいろあきらめざるをえない
  状況下にいるのだと思うのですが)
 
・これは「呪術廻戦」に対するアンチテーゼ
 「呪術廻戦2期」は1期以上に作画が凄かったですね。特にバトルシーンと
 か。もうTV版じゃなく劇場版レベルでしたね。
 しかしこのクオリティーを維持するために、人海戦術とかタイトなスケジ
 ュールで綱渡りとか制作現場はかなりの惨状だったという話も。
 (アニメーターさんがTwitterでぼやいていたとかw)
 本作はそんな「呪術廻戦」に真っ向から喧嘩を売っていきます。
 ・主人公が「死ね」とつぶやくだけで、敵がバタバタ死んでいく。
 ・なので本来なら見どころのひとつである主人公のバトルシーンに全く見
  どころがない。というかバトル自体成立してないだろうw
 って感じなのですが、しかし見方を変えてみると
 ・そもそも「低予算なろう作品」が体力ある「呪術廻戦」と勝負しても勝
  ち目あるわけないやん。
 ・それなら極力バトルシーンを省力化した方がいいやん。
  (どうせ低予算でバトルシーン描いても「作画ガー」で叩かれるし)
 ・バトルシーンが省力化できる本作は、お財布に優しい「低予算なろう作
  品」の救世主やん。
  (面白いとはいっていないw)
 思うにこれは「作画至上主義」ともいえる「呪術廻戦」に対するアンチテ
 ーゼに違いないとwww
 これも「コロンブスの卵」的な発想がなかなかに斬新だなっとw

まあ半分ネタとして書いてるわけですが、切り口を変えてみてみるとなかな
かに斬新で面白みのある作品なのかなあっと。
「呪術廻戦」が白鳥の如く、優雅な姿の水面下で必死に足掻いている様を横
目に、こういう作品をぶつけてきたのは個人的には結構ツボりましたね。
作品自体は脳死で観ているので、まあこんなもんかって感じですが。
ここにきて登場人物がかなり増え、いろいろな勢力が思惑をもって動いてい
るような描写もありましたが、あと数話でどう風呂敷を畳むのでしょうか。
バトルロイヤル的なもので主人公が一気に処分してしまうのか、投げっぱな
しENDで放り出してしまうのかw

あとOP曲「Killer Bars/Hilcrhyme」は個人的には耳に残り結構好きでし
たね。綺麗に韻を踏んでるのはさすがHilcrhyme。

一応中間レビューではありますが、最後まで観ても書きたいことは変わらん
だろうなっと。

(2024/3/22追記)
状態 →「観終わった」に変更

・とりあえず思い付くままいろいろねじ込み、カオスな状態にw
・収拾がつかなくなると主人公のチート能力で「処分」
・そしてお約束の「俺たちの戦いはこれからだ」END
しかし風呂敷を広げても、最後は「死ね」で解決できるんだから、制作陣
にも便利なチート能力だよな。
まあ何かと制作陣に優しい作品だったということでw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

クリエイション・クリティシズム

売れ線アニメをコケにしたようなメタコメディ。
数々のお約束をブッ壊していくカオスな爽快感。

修学旅行のバスごと異世界召喚された高遠たち。無能扱いされ窮地を脱するべく、高遠は過去に自ら封じた「即死チート」を発動。

バカな話はバカには書けない。作品の成立すら難しい設定で既刊14巻。これもっといい作画でやるべきだったよ。もったいねえ。

OP・クソダサい。これ自体もメタなのか。期待通りに必ず飛ばす。
ED・歌上手いなと思えば声優さん。だがメインキャラ担当ではない。謎。

11
おもしれー

こういった何でもアリなのがマンガやアニメの醍醐味だったはず。いろんな表現を自在にできるのでアニメーターとしてもやりごたえのある作品なのでは?とも思うけど、ビジネスとしてはグッズが売れる作品優先になるのはしかたないか。

デスゲーム突入で即死マンから潰すのも上手い。デブヒーラー便利すぎと思えばしっかり自己言及もさすが。毎回「アレはアレ、コレはコレ」と、とにかく引用量が凄まじい濃度なのだが、抽象度をうまく操作しててモロパクリにはせずアンチを引き寄せない作りもさすが。すごい。今回は特に面白かった。情報の摂取量を教養と言うのなら、まさに教養が試される作品と言える。もしくはいにしえのマンガオタク向けのシルバーアニメなのかも。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

死と世界の構造と道徳と…思想的になる面白い話でした。秀作認定でいいかも。

 結論から言ってかなり面白かったです。秀作認定してもいいかもしれません。しかし、この何でもありのチート設定が、なぜ面白いのかは考える必要があるかもしれません。

 まず、世界観が恐らく作り込まれているんだろうな、というのは感じます。多元宇宙というより多層的な構造を上手く作り込んだのでしょう。
 元の世界のセーフティが干渉してきたと篠崎綺香の組み合わせ、シオンとマナの関係とか重層的な視点がなかなか面白い世界観だなあと感心しました。異世界の適当な設定に見えますが、SFマインドを感じるなかなか深い設定です。

 その多層的な世界の中で、それを相対化してしまうアルファオメガという概念ですね。これが上手く機能していました。まあ、深読みすると死というのは人間どころか宇宙ですら避けられない定めです。どんなに大きな構造をみたとしてもいずれ滅びがくる。それを上手くキャラ化したのは画期的ではないでしょうか。

 その死との付き合い方ですが、それを分かりやすくしていたのが高遠の名前を貰った(職員の)お姉さんのほうでしたね。壇ノ浦知千佳もそうでしたが、死の隣にいて平気だというのは言葉を変えれば「悟り」ですからね。

 ラストのお姉さんの道徳観は…うーん…もうお姉さんの行動で見せて欲しかった気もします…いや、もう見せてくれていた気もしますので無くてもよかったかな?まあ、ラスト数十秒がこの作品の意味だとすれば入れて良かったのかもしれませんけど。

 この物語の行く末がどうなるんでしょうね?私としては主人公が自分に対して殺意を持った場合を見たい気もします。

 まあ、そういうお堅いことを言わなくても、サブキャラが上手くできていたし、シオンという存在の謎も機能していたのでストーリーになっていたので、普通に面白かったです。
 偶然なのか意図的なのか…ワンパンマンに触発されただけなのか…更に上を行く思想があるのか…その辺はよくわかりません。
 普段から死とか強さとか世界とか漠然と考えているだけかもしれません。作者が意図的に思想を上手く物語化して、こういうチューニングにしたのだとしたら、大したものだと思います。

 例えば化物語シリーズに出てくる「暗闇」も絶対的な死ですが、あれは非常に観念的で説明的ですよね。その点では本作の方が死を上手く扱えている気がします。

 一応の結末を描けたのも高評価ですね。もちろん続くのでしょうが、主人公の生い立ちというか、主人公=死が描けていたのでここまででもいろいろ感じることができました。

 この作品を酷評すると殺されるかも…と想像してしまうくらいには作品に入り込みました。

 作画はまあそこそこですが、女の子は可愛かったですね。壇之浦さんは気合いが感じられました。
 世界観、設定、キャラ、ストーリー、思想…どれをとっても良くできていたと思います。音楽と作画が若干ついてこれなかった気もしますが、このくらいのデキの方が帰って見やすかったかもしれません。




 1話目からOP含めて情報量が多すぎてどんな話になるのかまったくわかりません。

{netabare} ちょっと見た感じだと、主人公は昔子供のころにこの世界に来たのか、能力を授かっていた?記憶が残ってない感じもあります。いつものあれ?なんかやっちゃいました?系の俺TUEEE…ですが、もうちょっと自覚的みたいです。
 賢者様のセリフで無能力者に何かがありそうな雰囲気はありましたね。

 魔法ファンタジー世界と未来ぽい感じが混在しているので「勇者、辞めます」みたいに昔に文明あって…になるんでしょうか?「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」とか「聖剣学院の魔剣使い」みたいな設定上等で適当な異世界なのかわかりません。

 OPではヒロインは武道が出来るみたいだし、完全に和風の道場みたいなところでお化けと戦ってるし、お化けは後から仲間になる…みたいです。
 EDがここに来るまでの出来事の説明なんでしょう。サラリと流しておしまいにするのかな?次回からは別のEDになるんでしょうか?

 主人公がゲームをずっとやっているのもちょっと気になりますよね。田んぼとか出てくるから、現代日本が舞台でゲーム世界に入っている?かな、とも思わなくはないですが、なろう系なら題名が異世界である以上異世界だと思います。

 うーん…やっぱり、まだ情報が多すぎてよくわかりません。2、3話見て展開しだいです。

 主人公とヒロインの髪の毛の作画も、絵としての情報量がそこだけ多くて気になります。 {/netabare}


2話 相変わらずの情報量。ヒロインが可愛く見えてきました。

{netabare}  変なお化けでた!で、コンシェルジュ?吸血鬼?で、あのロボットはなに?侵略者ってことは自分で来たの?考察厨の私でも良く分かりません…というか考察する気にもなれず。侵略者?異世界に階層というか座標があるって言ってましたが…本当に情報量が多すぎて全然わかりません。

 ただ、1周回って逆にアリなのか?ヒロインがちょっと可愛く見えてきた…SFみたいな武器とか言っちゃってるし…働く魔王様の初期のチーちゃんみたいなキャラで、ちょっと癒されます。

 文明の設定どうなってるの?とか、キャラデザ適当過ぎるだろう?とか、作画は中盤は本当にひどすぎるだろう?とか、もうこういう話だから全然気になりません。文句言いながら見ちゃう感じでしょうか。{/netabare}


3話 壇之浦さんのメタ視点のツッコミがご都合主義を相対化している?

{netabare} なんだろう…ちょっと面白い…アニメを沢山見すぎて感覚がおかしくなったんでしょうか。シリアス要素がありながらも、世界観も主人公の能力は滅茶苦茶で、正直普通なら見てられない話なんですけど、妙に面白いんですよね。

 で、自分なりに理由を絞り出すと、ヒロイン壇之浦さんがこっちが思っているセリフを先取りして言ってしまうので、すべてのツッコミが相対化されてしまうからかな、と思いました。

 究極の俺TUEEEという点でワンパンマンメソッドと言えばそうなんですけど、違いはジェノスと壇之浦さんの役割の差ですね。ワンパンマンも本作も決して主人公に感情移入できませんが、そのサイドにいる人物の視点になります。

 ジェノスが戦いの主体で引き立て役・狂言回し・解説役であるのに対し、壇之浦さんが物語から遊離してメタ的な存在とマスコットという役割だからでしょう。

 ただ、本作とか「もふもふ」「悪役令嬢レベル99」「俺だけレベルアップ」とかが面白く感じている私は、ちょっと末期かもしれません。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12

67.5 4 恋愛で能力なアニメランキング4位
弱キャラ友崎くん 2nd STAGE(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (100)
306人が棚に入れました
友崎文也は、日本屈指のゲーマーながら現実ではぼっちの高校生。“人生はクソゲー”だと言い切る彼が出会ったのは、学園のパーフェクトヒロイン・日南葵だった。「この『人生』というゲームに、真剣に向き合いなさい!」人生ははたしてクソゲーか、神ゲーか?日南の指導のもと、弱キャラ高校生の人生攻略が幕を開ける!

声優・キャラクター
友崎文也:佐藤元
水沢孝弘:島﨑信長
日南葵:金元寿子
中村修二:岡本信彦
七海みなみ:長谷川育美
竹井:水野駿太郎
菊池風香:茅野愛衣
夏林花火:前川涼子
泉優鈴:稗田寧々
ネタバレ

あ~にゃ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

演劇のストーリーが‥

今期も作画がとても良く、女の子達がかわいい。
私のイチオシはみみみです!元気で可愛くてポニーテールが最高。

{netabare}
後半からいよいよ友崎君の彼女選びが始まりましたね。
私は断然、みみみ推しです!
たぶん、みみみが1番友崎のことを好きだし幸せになれると思います!

それにしても、菊池さんの演劇の脚本がつまらな過ぎて時間を無駄にしています。
演劇のシナリオを説明しないと最終回に菊池さんを好きになる理由に説明がつかないのは分かるのですが、イマイチ共感できないし、個人的にはみみみと付き合って欲しかったです。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

ヤマナ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

なんか、見てて疲れる。

1話視聴感想
二期は強キャラとしてスタート。クラス女子のボスみたいな子を
クラスマッチで本気にさせるには、みたいなことを始める。
...なんのアニメなんだろうと少し思った。
ラブコメか青春物と思ってたけど、どちらも薄いような。
あと作品テーマに絡めているんだろけど、無理やりゲームみたい!
に合わせようとしてて演出やキャラの思考に少し無理があってチープな感じに見える。

一話では可愛いも、キュンも、懐かしいも、青春だなーも、感動も、リアル感も、ドキドキも感じられない。

あとOPちょっと騒がしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

全話視聴
前半はイジメを主軸にした感じ、後半は文化祭+恋人作りメイン。
それはいいとして、、、。
主人公、あと菊池さん考えすぎじゃない?え、そんな考えて人間関係構築してるの?
そんなに考えてたら人間嫌になるしそんなに考えたところで人はそんな思い通りにならない。

そして、物語の設定が好みじゃない。
うらであれこれ話し合ってゲーム感覚で人と付き合う。
あれ菊池さんや、みみみがしったらなんて思うんだろう。
楽しい気持ちにもドキドキもしない。なにを見てるんだろってなる。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 3
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

正しさの証明

原作未読ですが面白かった
すごくデキがいいアニメだし、何よりキャラクターの描き方が上手だし、1期の引きこもりな友崎くんの視野はまだ狭くて目の前の出来事で終わってたけど、2期になってリア充の仲間入りした友崎くんの視野は凄く広くなって、クラス全体が見えるようになって人間関係が大きく広がりました、今まで目に入らなかったことが見えるようになって友崎くんの成長がこんなところにも表れています
不自然なこともあるけど、とてもいい作品です!いちばん好きなのは水沢

一期は引きこもりコミュ障だった主人公をリア充に変えていくのがメインテーマのようだったけど、1期の主人公の成り上がりはこの作品全体の本筋ではなく、前フリというか準備期間かな?
キャラクターの描き方がとても上手で、奇抜なキャラ付けに頼らず見事に様々なタイプの高校生を描いているので普通にラブコメとして面白いけど、作者の描きたいものはラブコメのもっと先にあるように思いました

【日南は友崎くんに何をさせたいのでしょうか? 考察】
まず、2期を見ていくと{netabare} この物語にとって主人公が弱キャラからリア充になるのは手段であって目的ではないことがなんとなくわかります、2期の終わり方もハッピーエンドのように見えるけど、この物語の象徴のような位置の日南のことはほとんど掘り下げられてないですからねー
日南はなんで主人公をリア充に導いたのでしょうか?
ゲーム的に表現するなら、私は「ラスボスである日南に挑む勇者を育てたかった」んじゃないかな?って思いました

日南は他人の人生なんて放っておけばいいのにすごく面倒くさいことをしています
「人生なんてクソゲーだ、与えられたものが最初から違う」と言う友崎くんに対し、「私は努力をしてリア充になった」「正しさを証明する」と言う日南
友崎くんをリア充にすることで日南は自分が正しいことを証明したいんですね
じゃあ手間をかけて証明しようとしているその正しいことって何なの?
「一生懸命努力をして作り上げてきた今の日南は正しい」これを証明するのが彼女の目的なんじゃないかな?
「葵に妹って一人しかいないはずなんだよ」これと関係ありそうですね
この一言を言うためだけに10話のBパートまるまるつかってやっていたので日南の鍵になる話だと思う
日南は友崎くんに「彼女を作る」という中くらいの目標を出しました
「彼女を作る」はもっと高いと思うけど中くらいということは、彼女を作ることは日南にとって重要じゃないということです、日南は中学の時に彼氏を作ったけどすぐフったという話がありました、コレ、たぶん日南が自分の正しさの証明の一環でとりあえず彼氏を作るというミッションを達成したかっただけな気がします、だから友崎を自分と同じリア充にさせるために必要な過程なのでしょう
インタビューの時「嘘をついていると思います」と分析する菊池さん、「そのインタビューは聞こえのいい言葉に本音風の毒を混ぜただけのハリボテ」という印象を友崎くんは抱いていました
日南は自分のキャラクターを嘘で塗り固めて本当の自分を隠しているみたい
それと「正しさを証明する」というセリフ
日南ほど努力してきた人なら、本当はそれが正しくないことに気づくと思うから、友崎くんに自分と同じように努力して日南と同じくらいのリア充になってもらって、否定してもらいたかったのかな? パーフェクトヒロインを演じる自分を辞めるきっかけが欲しかったのかな? なんて思いました

日南はキャラというよりまるでこの作品の「システム」のようで、一期から一貫して相手が人間だという感覚を捨て去ったAIのような冷酷さを感じて、1期では不自然さが強かったけど、2期になってキャラが増えていく中、日南だけ意図的に人間味のないキャラクターとして描かれているように思います
日南が言った通りにしたら友崎くんは見事にリア充になることに成功した、っていうことは日南が正しい?
でも、最初から一貫して人間味のないキャラとして描かれている「日南が正しい」という結論でこの物語が終わるとは思えなくて

そんなわけで3期はいよいよ日南のおかげでリア充になった友崎くんが、「日南の努力は正しいかもしれないけど、人生はゲームじゃないよ」って感じで「日南が築き上げてきた圧倒的な正しさ」と戦う話になるんじゃないか?と予想します

そのうえで「弱キャラ友崎くん」というのはどういうことなのか、一期の最初ですら友崎くんは言うほど弱キャラじゃないんですよね、「キャラ」って言葉には「そういう人間を演じている」という側面もあるのでタイトルの「弱キャラ」の意味は、「弱い人間を演じている友崎くん」ということじゃないのかな?って思いました、大好きなゲームを極めた友崎くんは確かな自分を持っていて、リア充になって学校での立ち位置は大きく変わったけど、好きなものを素直に好きと言い、「人生なんてクソゲーだ」と断じる彼は最初から強い人だったようにおもうし、日南は友崎くんが「本当は強キャラ」だって認めたから彼を自分と同じくらいリア充に育て上げたんだと思う
パーフェクトヒロインの彼女が勝てない相手って、ゲームの友崎くんだけだから、一つのことを極めた彼の強さを、努力を信条とする日南が気づかないわけないと思うんです
日南のことはまだ全然良くわからないけど、きっと彼女は強いキャラを演じているだけで本当は強くなんてない
リア充になって弱いキャラを演じることを辞めた友崎くんが、強いキャラを演じている日南と向き合って、彼女を救う?
そんな話なような気がしました{/netabare}

気になったところは、2話3話あたりの {netabare}エリカや花火の行動、クラスメイトの反応や日南の対応がどれも不自然で共感できなくて、まるで全員が台本通りに動かされてるような気持ち悪さを感じた
もうちょっとこのエピソードは自然にできなかったのかな?
例えばエリカのことは、いくらクラス全員が味方でも上位グループの派手で性格がキツい女子を攻撃する勇気ある高校生なんてほとんどいないと思う、クラスで孤立させても他のクラスの子は? 先輩後輩は? 学校外でやばい人と繋がりあったらどうするの?
私はどんな報復されるか怖くてできないです

でも話の面白さとは関係ないのでこのくらいに
{/netabare}
先の話がとても気になります! おもしろかった

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15
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