惑星アニメOVAランキング 1

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月19日の時点で一番の惑星アニメOVAは何なのでしょうか?
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71.0 1 惑星アニメランキング1位
藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シアター ミノタウロスの皿(OVA)

1990年4月1日
★★★★☆ 3.8 (19)
90人が棚に入れました
『21エモン』などで有名な藤子・F・不二雄の代表的SF短編集を『うる星やつら』の望月智充監督がOVA化。宇宙未踏調査空間を航行中、食料が尽き主人公はある地球型惑星に漂着した。そこで主人公はその星の少女・ミノアに助けられ、そしてその美しさに心惹かれていく。ところがその星は人間の形をした生物が家畜であり、牛の形をした生物が人類にあたる知的生命体という星だった。ミノアは肉食種の第一等級としてミノタウロスの大祭で皆に食されるという。必死で止める主人公だったが、当のミノア自体が「食べられる」ことを誇りに思っておりとめることはままならない。なんとかミノアを救おうとする主人公だったが……。

ざんば さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

いただきます

藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シリーズの1つ
約30分ほどのアニメです

先に言っておきます。
ドラえもんの絵柄で描かれているのですが
それに騙されてはいけません
中身は結構グロい表現がありますので
そういうのが苦手な人は見ないほうがいいと思います
さらにご飯前に見てはいけません!

あらすじは
宇宙船が故障し
牛が飼い主で人が家畜という星に
不時着したというお話です

昨今、「動物を殺すな!保護しろ!」
というような言葉をよく耳にします。
それなら、家畜の牛などはどうなのか?
もちろん殺して食べます
一応、感謝をこめて「いただきます」とは言うものの
結局は殺して食べます
でもそれは悪いことではなく
生きていくには当たり前のことです
牛だけでなく生物を殺さないで
生きている人なんているわけがありません

そんな生きるためには当たり前で誰もが行っていることを
逆の視点で見てみるとどうなるか?
そんな考えたくもないようなお話です

もし、牛や豚が人間の言葉を理解したのなら
どんな世界になっていたのでしょうか?

投稿 : 2024/04/13
♥ : 11

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

生物は「多様性」があるからこそ進化し続けた

漫画は世紀の大傑作。。。だと思う。1960年代に既にここまでの深い洞察をしているのはあとは「漫画の神様」くらいだろう。

生物には「単細胞生物」と「多細胞生物」がある。

単細胞生物は「無性生殖」なので自身の細胞が分裂し、自分とソックリなクローンを作り子孫を残す。なので、分裂するだけなので進化ができず、分裂するたびに細胞が劣化してやがて絶滅してしまう。(がん細胞が顕著)

しかし、多細胞生物は「有性生殖」なので「オス」と「メス」が交尾することによって子孫を残す。これは自分と異なる遺伝子を取り入れることによりよりハイブリッドに進化し環境に適した多様性を得ることが出来るのである。

アリや蜂は遺伝子に従って巣にいるものと外で働くものとに区別され合理的に動いているように見えるが、種全体の一割は実は勝手にバラバラに動いている。つまりは大きな意味で「統率」されていない。

これは「全体」がたとえ崩れたとしても種として生き残る生存戦略だと言われている。「全体」が同じ行動することによって実は最も危険な罠に全体がハマってしまうことを回避するためだという。

さて、ここで「ミノタウロスの皿」だが、

人間は人間を食べない。とは言い切れない。。

同族でも嫌いな人間は何かの拍子で殺してしまうかもしれないし、食料が底をついたら無論食べることも大いにありうる。

絶対にありえないという倫理観は存在しない。

生物は多様がために進化し生き残ることができたが、それは同時に多様であるがために常日頃から不安に襲われ不安定な孤独に苛まれているのである。

たとえそれが隣人や愛する人であったとしても一人の人格でしかなく、合理的に動き様のない「個」そのものなのだから。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 11

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

藤子・F・不二雄の漫画を原作としたOVA

このアニメは、藤子・F・不二雄氏の
SF(すこし・ふしぎ)シリーズの一つ
「ミノタウロスの皿」をベースに制作された作品である。
藤子・F・不二雄ファンならば、既にご存知であろう。

おおまかなあらすじとしてはこんな感じ。
地球人の宇宙飛行士は、牛型の宇宙人が暮らしている星に
不時着する。その際に、美少女ミノアと出会うのだが…。

この作品を通じて、自分が感じたのは
文化や倫理観など個人による価値観の違いは
必ずといってもよいほど発生するものであるということ。

地球の場合では、人が牛を食べるのが当たり前と
なっているが、舞台となるイノックス星に
関しては真逆である。

ウスと呼ばれる種には、食用、愛玩用、労働用
の3つに分類されているというのも非常に興味深い。

この作品における一番のキーワードは
「言葉は通じるのに、話は通じない」
「相手の立場で考える能力に欠けている」
ではないかと思う。とても考えさせられた。

設定に関しては文句なしに素晴らしいと感じた。
個人的には、名作といっても過言でないと
思うほど非常に良いアニメだと考えている。
良作の域に達する。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 10
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