江戸で小説なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの江戸で小説な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月25日の時点で一番の江戸で小説なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

62.3 1 江戸で小説なアニメランキング1位
伏 鉄砲娘の捕物帳(アニメ映画)

2012年10月1日
★★★★☆ 3.6 (203)
1081人が棚に入れました
時は江戸時代。伏と呼ばれる若者による凶悪事件が頻発し、その首に幕府は懸賞金をかけた。伏とは──人にして犬、体も心も獣のよう。ひどく残酷な面があり人々から恐れられる一方で、犬の血なのか驚くほど人懐っこいところもあるという。ちっちゃな女の子だが腕利きの猟師、浜路は浪人の兄に誘われ、伏を狩りに山から江戸へやってきた。獣の臭いに敏感な浜路はすぐさま伏に気づき追いつめる。そんな浜路のまわりをうろつく瓦版の読売、冥土から、浜路は伏にまつわる世にも不思議な物語を聞く。そして冥土に誘われた場所で、一匹の伏をみつけた浜路。追いかけるうちに、伏とともに江戸の秘密の地下道へと落っこちる。真っ暗闇の中で、狩るものと狩られるものによる特別なひとときがおとずれた――。

声優・キャラクター
寿美菜子、宮野真守、宮本佳那子、小西克幸、坂本真綾、野島裕史、神谷浩史、水樹奈々、藤原啓治、阿部敦、浜田賢二、梅津秀行、納谷六朗

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

パンクな江戸末期と逞しい女達の生き様を詰め込みまくった奇妙なロマンス

原作は『GOSICK』の桜庭一樹
監督は『忘年のザムド』の宮地昌幸
音楽は同じく『ザムド』で(本人曰くの)異化効果を演出するBGM、というものの制作に挑戦したという大島ミチル
脚本に『プラネテス』の大河内一楼


原作は「南総里見八犬伝」を新解釈し、伝承は史実にあったものだ、として扱っているのが特徴
江戸末期を舞台にした里見八犬伝の後日譚とも言うべき内容です
そして滝沢馬琴(里見八犬伝の著者、江戸末期に実在)自身とその娘が「里見八犬伝という物語そのもの」や「今作の一連の物語」は自分達が読み物としてまとめあげた“贋作”である
という〆の作品でもあります


映画で描かれるポイントはかなり的を絞っています
人と犬の混血であり、人を喰らう【伏】と呼ばれる男、信乃
田舎から江戸にやってきて偶然に信乃と出会った猟銃使いの少女、浜路
この二人の足跡を追う物語となっています


人と犬
狩る者と狩られる者
男と女
いつかは相対しなければならない二人の、ちょっと切ないラブロマンスがメイン










と、まあその辺りはかなり好印象ではあったのですが・・・
実際は少しサブキャラクター達のエピソードが詰め込みまくられてて路線がややブレ気味っす
伏である身を隠して吉原の遊郭で太夫にまで上り詰めた女、文芸家を目指してかわら版の執筆に打ち込む読売の少女、働き盛りに子供を授かったことで戸惑う若女将、、、
浜路の人生の道標となっていく、多くのサブキャラクター達ですが、江戸末期という女性の社会進出がままならなかった時代を生き抜く女達の姿が、あからさまな女性応援歌っぽく描かれていて、本来のラブロマンス的な方向性から風呂敷を広げ過ぎじゃないかと思います;


また、かのokamaさんも関わっているキャラクターの造形やファッションや江戸の町並み等など・・・
全体的にお洒落でパンキッシュな世界観が目を引きますが、これが絶対に逆効果;(銀魂をイメージしていただけると解り易い?)
クロックパンク、エレクトリックパンク風に史実よりもやや先進的に描かれた今作の江戸時代で、滝沢馬琴や終盤のカギを握る徳川家定といった実在人物の登場は説得力が薄い;
実在人物を扱うのであれば世界観そのものの改変という部分はもっと注意を払ってほしかったと思います;


そしてイチバンの痛手は実は声優さん;


寿美菜子、宮野守をはじめとし豪華声優陣による素晴らしい名演技
またゲスト出演したとしてお茶の間のニュースでも話題になった竹中直人、劇団ひとり、桂歌丸師匠は思いのほか良い仕事をしてくれて文句の付けようが無かったのです


問題なのは宮本佳那子さん、charaさん、その他子役といった“ド素人勢”
恐らくは主役級の配役にも本職声優を扱わないジブリなどでは気にならないポイントのはずが、今作では本職声優に混ざってアテレコしたため実力差が歴然としてしまった感があります;
実際に寿、師匠、宮元、charaの4人で会話する場面があるのですが、寿と師匠だけが上手すぎてほとんど別次元の人間にwww


charaさんは今作とマッチした素晴らしい主題歌を提供してくれているだけあって、逆にガッカリ感がハンパ無いwww









散々に言いたい事言ってみましたが;
原作と違って浜路という女の子が【ちゃんと可愛く描かれている】のが大切な評価ポイント
観終わったときに「浜路可愛いよ浜路」
そう思えていればいいのではないでしょうか?

投稿 : 2024/04/20
♥ : 23
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

秘すれば花なり

桜庭一樹×南総里見八犬伝。
文藝春秋創立90周年記念作品。

時は13代将軍徳川家定の治世。
江戸を賑わす事件が続発している。
人の生珠を喰らうという人と犬の眷属「伏」信乃。
祖父の死をきっかけに兄道節を頼り、
江戸を訪れた腕利きの猟銃使い少女浜路。
狩るものと狩られるものの運命の出会い。

人と対峙し争う「伏」信乃。
{netabare}彼は生まれながらにして人を殺し、
生珠を喰らわなければ生きていけないのだ。
異形のものに生まれた罪。
浜路が彼との出会いでどう変わっていくのか、
見所はここにあるのでしょう。{/netabare}
それぞれの決断の物語です。

サイケデリックで色彩豊かな江戸が印象的な、
滝沢馬琴直系の伝奇ファンタジー。
江戸の暮らしや文化を存分に取り込んで、
物語序盤は見所十分で進行するのですが、
後半は理解が追いつけない箇所もあり、
ダイジェストのように駆け足で残念です。
居場所を求めて彷徨う2人の行方は如何に。

世界観を楽しむ作品でしょうか。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 34

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

猟師と獲物で繋がる縁(えにし)

里見八犬伝なのかな?と思っていたら贋作の方でした。
贋作の方は全然詳しくないのですが…。
あらすじの通り、浜路という女の子の猟師と
伏と呼ばれる狩られる者の一人(一匹とは書きたくないので)信乃の縁の物語。

江戸時代という設定はあるものの、
独特の世界観の中とても爽やかな余韻が残る良い作品でした。
そんなに複雑ではないですがテンポは早めなので取り残されない様には注意してください。
(中盤以降お菓子食べながら観ていると置いていかれるかも)
手紙を上手く使った伏線や深く心を繋げるストーリー構成は感心させられました。
浜路と信乃は別にラブラブする訳ではないですが、
お互いに気遣い大切に想う愛情深さが伺えます。
恋物語ではなく愛情物語と言う感じです。
作品の「獲物と繋がる」と言う表現がとても印象に残ります。

ただ少し欲張った感がありサブキャラやサブストーリーを描きすぎて二人の物語の部分が、
目立たなくなってしまっている気がします。
もう少し二人のシーンが観たかったという欲求が残っています。
声優さんも一部、歌だけにしておけば…とか
声優さんに任せて置けば良いのに…と感じてしまいます。

ストーリー的にも一部、納得行かない部分があってチョット残念な所もありますが…。

それでも絶賛!
…っとまでは行かないにしろオススメできる当たりのアニメ映画だと思います。
観れば浜路の事を好きになると思います。
老若男女どなたでも楽しむことは出来ますのでお暇があれば一度ご覧ください。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 19

63.2 2 江戸で小説なアニメランキング2位
時空の旅人(OVA)

1986年12月20日
★★★★☆ 3.4 (33)
104人が棚に入れました
17歳の女子高生、早坂哲子はカメラマンの兄の撮影につき合うため、ロケ用のマイクロバスに乗り込んでいた。兄が車を離れたすきに、奇妙な少年が運転席に駆け込んで、持っていた機械をバスにセットしスイッチを入れた。たまたま居合わせた哲子の同級生、信夫、真一、教師の北もバスに乗り込み、タイムトリップしてしまう。彼らは1945年の東京大空襲のまっ只中に到着した。哲子は戦火の中で救ってくれた学生服の若者に心魅かれた。バスは再び超時空に飛び出した。少年はアギノ・ジロと名乗り、自分の住んでいた未来が嫌になり、過去へ逃亡してきた未来人だと告げた。しかも、バスに仕掛けたタイムマシンは過去にしか行けず、二度と逆戻りはできないと言う。その時バスのエネルギーが切れかかり、江戸幕末に不時着。燃料を補給してホッとした彼らを、未来からジロを追って来た逃亡者ハンター、クタジマ・トシトが急襲してきた。

声優・キャラクター
村田博美、戸田恵子、岩田光央、熊谷誠二、青野武、津嘉山正種、井上真樹夫、堀川りょう、阪脩、金内吉男

◎TARGET さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

【SF】タイムスリップした先は1945年東京大空襲の真っ只中だった…

❏総評

 1986年の作品。正直古いし期待してなかったのだが楽しめた。

 ジャンルはSF。

 ネタバレしない程度に、あらすじ。(導入部分)

 時は未来、場所はNEO TOKYO、少年アギノ・ジロはとある追手から
 逃げていた。しかし逃げても逃げても追手をふりきれず、
 時間調整装置を使って過去へ逃げたのだった。

 時は現代、17歳の女子高生、早坂哲子と同級生と先生がたまたま
 居合わせたマイクロバスに、突如、奇妙な少年が乗り込んできた。
 その少年(アギノ・ジロ)は持っていた機械をバスに取り付け、
 スイッチを入れた。

 そしてバスは
 1945年、東京大空襲の真っ只中にタイムスリップしてしまう…

 追手は何故ジロを追っているのか?
 少年アギノ・ジロの真の目的は?
 そしてジロと追手に巻き込まれた哲子たちの運命は?

 そして最後に衝撃の事実が…


❏戸田恵子

 ジロは男の子なのだが、声優はなんとあの戸田恵子さん。
 ジロ以外の主役級のキャラが軒並み残念なので、
 タダでさえイケてる戸田さんの巧さが際立ちまくり。
 (先生役の青野武さんもよかったけどね。)

 その他マイクロバスチーム以外の脇役の声優さんは
 言うことなしかな。


❏1986年の割にはイケてるサントラ

 サウンドトラックは中々よかった。同時代の作品でいうと
 坂本龍一の「オネアミスの翼」のサントラとまでは言わないが
 単体でも聞けるレベルの音が創られてる。

 通常のBGMトラックだけでなく挿入歌とエンディングテーマも
 力が入っている。なんと80年代を代表するシンガー
 「竹内まりや」が歌ってる。

 結構アニメの挿入歌とか正直微妙なのばっかりなのだが
 ばっちりハマっててよかった。


❏惜しい

 ・音楽に予算取られて、声優に金がまわらなかったのかな?
 ・もうちょいマイクロバス組のキャラを生かして欲しかった。
 ・ストーリーの骨格はいいけど、ディティールの詰めが粗い。


❏最後に

 こんなにレビューが少ないのが意外。

 80年代の作品なので最近のアニメよりは粗いとこもあるが
 しょーもない作品とかではない。

 見ても損はしないと思う。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

あっしゅ1216 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

懐かしく切ない

子供の頃嵌りました。
ぬいぐるみに蘭丸と名前を付けた程に。

今見ても音楽がいいですね。
近未来~現代~過去

蘭丸の行方(希望があるのがいい)

歴史を変えたい未来人が登場しますが
もし、織田信長が生きていたら?と思う歴史ファンは多いはず。
私もその一人です。

古いアニメなので、作画と声優の声ずれなどさすがに気にはなりますが
当時は人気があった様に思います。
小さかったので、記憶が曖昧ですが、レコードだったか。アニメ本も買った覚えがあります。(買ってもらったのでしょうね)

今見ても切ないエンディングです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

古い作品には古い作品の良さがある。

タイムマシンで逃れてきた未来人。
それに巻き込まれ、現代人がともに過去へ。
東京大空襲→幕末?→関ケ原の戦い→本能寺の変。
シンプル&ベタな時間遡行もの古典的アニメです。

80年代の作品だから、古いです。
絵柄もストーリーも声優さんの演技も。
ヒロインの娘なんて、今のアニメで慣れている眼にはほぼ化石状態。
ツッコミ所は多々ありますが、ストレートな物語には好感がもてました。

{netabare}未来は究極の管理社会。
ゆえに、それを変えたい気持ちが過去への干渉を決意させるんでしょう。
過去は過去で使命に燃えた人々がいたり。
その化学反応を興味深く感じました。{/netabare}

SF小説界の大物眉村卓さん原作。
有名漫画家萩尾望都さんキャラデザ。
未来からの少年のc.vが戸田恵子さん。
と歴史掛っていますが、意外と楽しめました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13
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