浪人生で笑いなおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの浪人生で笑いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月20日の時点で一番の浪人生で笑いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.7 1 浪人生で笑いなアニメランキング1位
ラブひな(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (269)
1845人が棚に入れました
浦島景太郎は東大目指して二浪中、19歳。子供のころ、女の子と約束した「一緒に東大へ行く」という約束を果たすため、日々、勉強に勤しんでいる。ある日、祖母に呼ばれて“ひなた旅館”にやってきた景太郎は、露天風呂でいきなり女の子と遭遇し、チカンに間違われ、女の子3人に建物中追いかけ回されることに。なんと、そこは女子専用寮“ひなた荘”に変わっていたのだ。しかも、祖母は転地療養に出かけ、次の管理人に景太郎を指名したという。「東大生だから、管理人にふさわしいだろう」という理由で・・・。風呂場で会った成瀬川なるだけが強く反対するものの、断われなくなり、“ひなた荘”の管理人を引き受ける景太郎だった。

声優・キャラクター
うえだゆうじ、堀江由衣、倉田雅世、浅川悠、高木礼子、野田順子、林原めぐみ、ゆきのさつき、小林由美子、桑谷夏子

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

個人的に思い出深い作品

製作時期が2000年と今となっては結構古い作品!
20代の人は青春真っ盛りの時期ですし、思い出の作品な人も多いのでは?

ネギま!で有名の、赤松先生の最初のアニメ作で、ハーレム好きには必見!!
この時代のアニメでは、林原めぐみの存在は歌も演技もずば抜けていますね!

キャラもシナリオも個人的には大好きで、
実は最初に買った漫画がこの【ラブひな】☆
個人的にはアニメ好きになるきっかけだった想い出深いアニメでした♪

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15

とってなむ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

作風に合えば。。

主人公は幼少時にある女の子と東大に行くことを約束する
しかし、落ちて落ちての2浪生活
家を追い出され、条件付きで祖母の経営するひなた荘に住むことに
そこには女の子しかいない…?
ハーレム物語の開演です

ちなみにラブひなとは『ラブひなた荘』の略だそうです
不覚にも吹いてしまった


あと、あにこれのサムネはちとおかしいですw
微エロくらいなのでご安心を

っ!!
今、サムネに惹かれて観たんでしょ、とか言った奴出てきなさい!

まぁちょっとえっちなコテコテハーレムラブコメ作品だと思って頂ければ問題ないかと


まずこの作品を観て思ったことですが…
微妙!

その原因はやはりヒロインにアリでしょうか。。
メインのなるさん、暴力的すぎやしませんか
ツンデレな暴力なら別にいいんですが、
この人に限っては理不尽にも程がある
問答無用に主人公を殴る蹴る殴る蹴る。。
これが話のワンパターン化を招いてるのだと思います

しかも暴力ヒロインがもう一人いるという何とも言えない始末
こちらは剣士だそうです
そしてこちらも問答無用な理不尽暴力。。
キャラ被ってる被ってる!

せめて一人にしてほしかったところ
主人公に全く非がないと言えば嘘になりますが、
ほとんどの場合で彼は何もしてません
彼が不憫でした

この問題は話が進むにつれて徐々に改善されていくので
何とか観れました
この点を楽しめるかどうかで評価が分かれそうですね


OP「サクラサク」 歌ー林原めぐみ
ED「君さえいれば」 歌ー林原めぐみ

面白いOPですね~
かなり好みの曲です
作品に合ったアップテンポな曲調で映像も楽しかったです


おそらくですが、古き良き作品なんだと思います
設定やお決まりがやや古いかなと感じました
その雰囲気を懐かしみながら観れる人なら楽しめるかもしれませんが、
私は少し駄目でした

ただ、ラブコメ自体はしっかりやっており、
物語的には悪くなかったと思います

投稿 : 2024/04/20
♥ : 36

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

当時好きだったかなり思い出深い作品♪

東大合格を目指す浪人生の主人公が
女子寮「ひなた荘」の管理人となり
住人の美少女とドタバタを繰り広げる
ハーレム系ラブコメディです。

あらすじは
主人公である浦島景太郎は幼い頃に女の子と交わした
約束を果たそうと、東京大学の入学を目指す19歳。
しかし、彼はすでに2浪の身。家を追い出され、
祖母が経営する東京近郊の温泉旅館を頼るのだが
そこは彼の知る昔の姿とはまるで違っていた。
唐突に「女子寮」の管理人となってしまった景太郎は、
ドタバタに翻弄されながらも、
東大入学、そして「約束」に近づこうと奮戦していく
という話かな

今から見ると古臭いと思うが
当時の時代から考えると
名作だと思う

ストーリーは基本
ハーレムラブコメの王道といった感じだが
面白く楽しめた

作画というかキャラデザが
好き嫌いわかれる可能性がある
僕は好きだったが無理なら耐えられないかも

キャラはみんな可愛くて好きだったが
個人的には素子が一番好きだった
恋愛の話はもちろん
どたばたしたギャグの部分も好きだった
主人公の景太郎も好きだった
最初はダメなやつだと思ったが
努力して勉強して東大に受かろうとしてたし
なんだかんだいってメインヒロインに一途だったと思うし
どんどんかっこよくなっていったから好きだな
「To LOVEる」のリト並みに
ラッキースケベが多いのも好きw

原作から好きなんだが
ここからの展開もあって
好きだったのだが
尺的にこれからは無理だったようだ
OVAで少しだけ今後が描かれてるが
それでも原作全部ではない

でもきりが良かったので
アニメは仕方ないと思うが
OVAじゃなくて2期として
続きを見たかった

ストーリーは原作に忠実だったし
(前原 しのぶが両親の離婚によって、
 景太郎の管理人就任後にひなた荘に入居する
 という多少の変更はあったが)
声もほとんどのキャラが
イメージどうりで合ってて良かった

OPも好きだし
雰囲気も好きだった
それに当時は知らなかったが
声優も豪華で良かった♪

今でも好きな
思い出深い作品の一つ
OVAの感想なども
今後あげようと思う

投稿 : 2024/04/20
♥ : 42

71.2 2 浪人生で笑いなアニメランキング2位
ちょびっツ(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (436)
2990人が棚に入れました
ヒト形の情報端末である、パソコンと呼ばれる機械の普及した東京。主人公の本須和秀樹(もとすわひでき)は大学受験に失敗した浪人生。北海道から上京した日、コンビニの帰り際に捨てられていたヒト形パソコンを拾い家まで持ち帰った。秀樹はそのパソコンに何を尋ねても「ちぃ」としか言わないので「ちぃ」と名づけることにした。その「ちぃ」はプログラムではなく感情に基づいて行動できる伝説のパソコン「Chobits」ではないかと言われる…。謎も多い「ちぃ」や、パソコンのことから勉強のことまで助けてくれる、予備校友だちの新保、その新保の元気のいい自作モバイルすももたちに囲まれて、本須和のにぎやかな浪人生活が始まる。

声優・キャラクター
田中理恵、杉田智和、関智一、くまいもとこ、桑島法子、折笠富美子、井上喜久子、柚木涼香、豊口めぐみ、うえだゆうじ、諏訪部順一、ゆかな、徳光由禾、千葉一伸

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ちぃちゃん 可愛すぎ!

人型パソコンのヒロイン「ちぃ」との、甘くてちょい切ない感動の恋愛ファンタジー。

主人公の本須和 秀樹は、北海道から上京してきた予備校生。
性格は、真面目で優しく、お人好し。

 ある日の夜、ゴミ捨て場に捨てられていたパソコン・ちぃを拾います。
持って帰って起動させたはいいが、「ちぃ」と言う言葉しか話せない。
パソコン音痴の秀樹は、予備校の友人 新保 弘に相談します。

段々と言葉等を覚えて行く ちぃ
ちぃは、主人である秀樹が好きで、一生懸命に尽くします。
秀樹の為に色々覚えたり、バイトしたり・・・
その姿は健気で愛くるしく、愛しいです。
男ならたまりません。

秀樹は、ちぃに対して家電製品として割り切ることができず、人間と同じ用に接します。
頭では家電であると分かっていても、徐々に好きになって行きます。

そりゃぁ あんだけ可愛けりゃ好きになりますよ~
秀樹の気持ちがよく解る。

最後は・・・観てのお楽しみで!

 もし現実に、あんなにリアルな人間そっくりなパソコンが出来たらますます少子化進みますよね~^^
まぁ、そんなリアルな人型パソコンなんて出来ないでしょうけど・・・

余談ですが、この「ちょびっツ」を、リアルタイムで観ていました。
もう一度観たくなって、レンタル屋さん13店探しましたが見つかりませんでした。(悲)
結局、DVDをネットで購入しました。(^^;

原作漫画 作者 CLAMP
掲載誌 週刊ヤングマガジン  巻数 全8巻
面白かったので、コミックも購入して読みました。
良かったです。

男子にはおすすめできる作品です。  ^^

投稿 : 2024/04/20
♥ : 49

月華蝶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

タイトルなし

★ジャンル
バイト ロボット 人間 恋愛

★感想
これは名作だと思います
近未来的なお話なのですが、
どうも近い未来
(とはいえ残念ながら俺が生きている間には無理そうなんですが・・・ね)
実際こういったことがあるような感じがして
人事とは思えませんでした

あまり詳しい内容はネタバレになってしまうので
控えさせていただきますが

最後にはハンカチなしでは見れませんでした;;
とてもうまく出来上がっているお話ですので
是非一度見てほしいなと思いました

俺の人生でこのアニメ「ちょびっツ」
に巡り会えたことに感謝しています
勿論
原作者や製作者の方々、その他大勢の関係者の方々には
感謝してもしきれません

投稿 : 2024/04/20
♥ : 14
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

《アタシだけのヒト》を求める物語

原作マンガは名作だと思っています(※個人評価で ★★ 4.7 くらい)。
でも、アニメの方は原作がまだ序盤の段階で企画が持ち上がったせいか、全体のプロット自体は共通しているのですが、一つ一つのエピソードが原作に比べるとかなり情感薄いし適当な感じです。
(原作マンガでは、{netabare}絵本のサブストーリー{/netabare}にも一貫性があるのですが、アニメはそこが意味不明にしか見えない、原作は最後が確り決まっていて感動できるがアニメは割とあやふやな終わり方になっているetc.)。

アニメ制作・放送時期が2002年ということで、作画・演出もちょっと残念な出来です。
でも、OPのノリは割と好きなので個人的な評価点数は贔屓目に高く付けてしまいました。

アンドロイドものが好きな人は第一話だけ取りあえず見てはどうでしょう?(注意*ラッキースケベシーン多め)


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ      CLAMP(『週刊ヤングマガジン』2000年第43号-2002年第48号連載)
監督         浅香守生、田中洋之(助監督)
脚本         大川七瀬(第1話のみ)、金子弦二郎、大久保智康、玉井☆豪、植竹須美男、花田十輝、堀井明子
キャラクターデザイン 阿部恒
音楽         高浪敬太郎
アニメーション制作  マッドハウス{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

===================== ちょびっツ (2002年4月-9月) ==================

- - - - - - - - OP「Let Me Be With You」、ED「Raison d'être」 - - - - - -
{netabare}
第1話 ちぃ 目覚める ★ 本須和秀樹上京・下宿開始(千歳さん/新保君/すももとの出遭い)、パソコンを拾う、ちぃ起動
第2話 ちぃ 出かける ★ 自作パソコンの天才(国分寺稔・柚姫)への相談、伝説のパソコン?、稔の忠告
第3話 ちぃ おぼえる ☆ 予備校初日(多香子先生)、居酒屋「よろこんで」バイト開始(裕美との出遭い)
第4話 ちぃ おつかい ★ パンツお買い物回 ※面白いけど、ちょっとくどいかも?
第5話 ちぃ 見つける ★ ちぃに絵本を買ってあげる話 ※終盤シリアス展開への布石
第6話 ちぃ 弱る ★ ちぃが電気切れ寸前になる話
第7話 ちぃ 働く ★ ちぃのバイト志願、のぞき部屋ライブ配信 ※ラスト異変発生
第8話 ちぃ とまどう ★ ちぃ暴走・停止、ちぃ欧風菓子「チロル」でアルバイト開始
第9話 ちぃ 買う ★ ちぃからのプレゼント、ちぃに風呂の入り方を教える話、ちぃの写真?
第10話 ちぃ 出会う ★ 裕美と秀樹の初デート、もう一人のちぃ、国分寺の秘密(柚姫との関係)
第11話 ちぃ 確かめる ☆ 104号室の怪談 ※脚本がやや冗長は△
第12話 ちぃ 遊ぶ ☆ ちぃ達とネットゲームする話、ちぃのCPUはスパコン並み? ※同上
第13話 ちぃ 海いく ☆ 夏休み海辺バカンス回
第14話 ちぃ もてなす ☆ 多香子先生の不可解行動 ※展開が唐突過ぎる点は×{/netabare}

- - - - - -- - - - - OP(変わらず)、ED「ニンギョヒメ」 - - - - - - - - -
{netabare}
第15話 ちぃ 何もしない ☆ 新保と多香子先生の駆け落ち(パソコンに夢中になってしまった夫)
第16話 ちぃ まかなう ★★ 元気のない秀樹、予備校の模試、ちぃの手料理 ※秀樹の感情の発生が巧く描かれていて◎
第17話 ちぃ 手伝う ★ アパートの大掃除、ちぃの変化と千歳さんの謎行動、追跡者ジーマ&ディタ
第18話 ちぃ いなくなる ★ ちぃへの感情に戸惑う秀樹、ちぃ誘拐(天才ハッカー・ドラゴンフライ(小島良由起)、琴子登場)
第19話 ちぃ 待つ ☆ ちぃ捜索、チロル店長の過去話(パソコンとの結婚・故障) ※伏線が薄い点は残念△
第20話 ちぃ 求める ★★ ちぃのプロテクト解除操作(小島)、絵本の作者、ちぃの欲望が暴走、回復
第21話 ちぃ 答える ★ 国分寺家再訪、Chobits開発元データハッキング(柚姫)、国分寺と柚姫の絆、開発者・千歳
第22話 ちぃ 着てぬぐ ★ チロル店長と裕美のより戻し、迫る決断の時(ちぃ&秀樹) ※伏線不足でシナリオに無理多い点は△
第23話 ちぃ 決める ★ 続き、千歳の告白(フレイヤ&エルダ、フレイヤの恋と消滅、エルダ初期化)、ちぃの感情噴出 ※同上△ {/netabare}

- - - - - - -- - - - OP(変わらず)、ED「かたことの恋」 - - - - - - - - -
{netabare}
第24話 ちぃ だけの人 ★ ディタの干渉、ジーマの制止、フレイヤの告白、システム消去コマンド(千歳)、結ばれた二人 ※挿入歌「I hear you everywhere」{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)15、☆(並回)7、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1


================== ちょびっつ OVA&特別編 (2002年?) ================

OVA1 日比谷・琴子 語る  ※未視聴
OVA2 すもも・琴子 届ける ※未視聴

投稿 : 2024/04/20
♥ : 23

65.9 3 浪人生で笑いなアニメランキング3位
NieA_7-ニア・アンダーセブン(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (142)
774人が棚に入れました
地方の高校を卒業したまゆ子は、予備校に通うために上京した。下宿先の銭湯の自分の部屋には、既に先客が待っていた。異星人の少女のニアである。まゆ子はこの異星人との共同生活を、不本意ながら開始する。
苦学生のまゆ子は身勝手な同居人の存在に苛立ちつつも、何とか二人の生活を必死で維持しようとする。優しい地球人や、決して悪者ではないが一癖有る破天荒な異星人達に囲まれて、2人の日々はいつも賑やかに騒々しく過ぎて行く。そして、ニアは突如まゆ子の元から消える。
ネタバレ

らしたー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

埋もれすぎた傑作。考察系アニメについての雑談。

宇宙人が出てきます。UFOも。
だからってハードSF的な何かを期待している人は今すぐ回れ右です。
そんないいものではありません。

ただのビンボーな女子浪人生のお話です。
ひもじさでいえば『びんちょうタン』といい勝負でしょう。それか撲殺のサバトちゃん。
なにせ酢飯にグリンピース乗っけて「イクラ!」と言い張る残念な女子の物語ですから。

かなり地味な上に演出のセンスがふた世代くらい前のものなので、今観るとガチに声出して身震いしちゃう類のアニメ。それに耐えられることが最低条件。

くわえて、物語至上主義でない人。
すっきりと腑に落ちるような、明確に形どられたお話でなくても、内容次第で受け入れることができる人。わかりやすいオチや解決がなくても泣かない人。

そういう方には超絶オススメしたい傑作なのです。

自分の中では、「キワどい作品」という評価で落ち着いています。どのようにキワどいのかは、最後の方で、いわゆる「考察系」というモノに対するスタンスやらの与太話と絡めて軽く触れてます。


●「正常に」歪んだ世界。生きる上でのランクとは
{netabare}
合コンの回はけっこう印象的なのです。
あまりにも当たり前になってしまった、どうしようもない世界のいびつさを再認識させてくれた、という意味で。

もし予備校生どうしの間でランク付けがあるとしたら、これはもう絶対的に「成績の優劣」であるべきであって、綺麗な服を着てるとか、髪型が可愛いとか、携帯持ってるとか、そんなことではけしてないはずなのです。
にもかかわらず、成績優秀な苦学生まゆ子は、自らの経済力の無さを恥じてしまう。垢抜けなさに劣等感を抱いてしまう。真夏に秋冬モノのジャケットとニット帽を着込んで、ニコッと笑顔を作ってみせるシーンはヤバイです…。

こんな理不尽なことがあるでしょうか。あっていいはずがない。

しかし、この理不尽な格差表現を、わりとすんなり理解できてしまえるのが、自分を含めて一般的な現代人の感覚でしょう。予備校で良い成績を取ることなんかより、現に充実した物質生活を送っている姿を勝者の側にとらえてしまう。

そして、同じように理不尽なランク付けで差別を受ける宇宙人ニアがいるわけです。戸籍上存在すらも認められていないアウトカーストな「アンダー7」の宇宙人。しかもなぜそうなったかは作中ではわからない…。なにひとつ納得のいく説明がされない。理不尽の度合からいったら、まゆ子の比ではないでしょう。

彼女たちはしかし、境遇の弱者どうし、互いに傷を舐めあうようなことはけしてせず、それどころか、「いいかげんにしろよ低級宇宙人!」「だまれ貧乏浪人生!」てな騒ぎです。考えてみれば、こんなことを言い合える関係って、すでに尋常ではない仲の良さですが。

終盤、ニアが戸籍対象外の要らない子と知って、憤慨するまゆ子の姿があります。
「うざったいアイツ」のために、心底怒りをあらわにする彼女の姿がなんとも印象的で、あの場面で、「元々いないんだってさ…」と悲しげにつぶやく彼女の声は、けしてニアだけでなく、自身の境遇も含めた上での、やるせなさや理不尽な差別に対する、せいいっぱいの告発のようにも思えました。
{/netabare}

●自由なニア。まゆ子のきっかけ
{netabare}
まゆ子にとって身近な人物が、ニアの「自由」を羨ましがるくだりがあります。
幼馴染みの源蔵、予備校仲間のちあ紀、そして銭湯のオーナーである言実さん、の三人。
ちあ紀に至っては、ニアをして「自由の女神」とまで評します。
信頼できる身近な人間が、アンダー7の要らない子であるニアに、「自由」というたしかな価値を見出していました。このことが、まゆ子にとって、ふっきれるきっかけの一つになったのではないかと。

ニア復帰後は重要シーン目白押しですが、その中でも特に目を引いたのは、アンダー出身であることがバレてスターの座を降ろされた宇宙人が、汚れ芸人に身を落としているくだり。
彼の姿を見て、「かるちえ」のマスターはこう言う。

「いいんじゃない?ふっきれてて」

「落ちぶれた」とか「必死だな」ではなく、「ふっきれた」と表現してくれる、あのさりげないシーンこそ、まゆ子にとって、そしておそらく多くの「境遇の弱者」たちにとっての、優しい道しるべになっていたのではないかなと。

そして季節はめぐり、秋。
ちょっとだけふっきれたまゆ子の姿が、いつもよりほんの少し頼もしく見えました。
{/netabare}

…というのが、なんとなくの感想なのだけれど、これをニアを軸とした話として捉え直すと、また全然違う形になるはず。まずあの、どうにも虚ろさが漂うカラ元気を疑うところから始めないとダメでしょう。誰かニア目線での感想をうpしてほしい。

いずれにしても、終わってみれば「うん、だから?」という話ではある。
背後に広がるテーマにはたいへんヘビーなものの片鱗を感じるけれども、特にそういったものに思いを馳せない限り、表面上のストーリーは実に他愛もないというか。

ぶっちゃけ、「結局何がどうなった?」という身も蓋もない見方をしてしまうと、「何もどうもなってない」んです。少なくとも大筋では。
ひとりの少女がちょっとだけ逞しくなりました、とかその程度のお話。
すごい乱暴な言い方ですけども。

でも不思議と消化不良な着地感はない。
静かに何かが変わっていく様がどこまでも心地よく、希望に満ちた爽やかな余韻が残ります。

『NieA_7』、傑作です。

**

●完全なる余談 『NieA_7』は考察系なのか

解釈の多様性を許容する作品は大好きだけども、解釈の上で作品の「空白」を埋めさせる作業を強要する作品は正直好きではありません。
もっと端的に申し上げますと、作中で描かれていない「意味深な何か」を過度にありがたがる態度や、そう仕向ける物作りの姿勢というのを、蛇蝎のごとく嫌っています。

その延長線上の話として、「考察系」というものをはたしてどういう意味で捉えたらよいのか、なかなか難しいと思っていて、つまり、

・単純に多様な考察を許容する「懐の深い作品」のことなのか
・なんらかの考察で空白を埋めないと「楽しめない作品」なのか

どちらなんだろうと。

ここではあくまで後者の意で考察系という言葉を使っていることをご承知おき願いたいのですが、もしそうだとした場合に、この『NieA_7』という作品は、はたして「考察系」であっただろうか。

多くの解釈や考察を許容する作品であることは間違いないです。
観る者の性格や境遇、性別や年齢、そういったもので、与えるインパクトの芯がちょっとずつ違ってくる懐の深さが魅力の作品だろうと思っています。

しかし、解釈や考察で空白を埋めないと楽しめない作品であったかどうか。

これが、冒頭「キワどい作品」と考えた説明にもなるのですが、答えは「NO」です。
キワどいところで、考察系の体をなしていない、と受け取っています。

たしかに、{netabare}母船、アンダー居住区、銭湯、レトロゲー、蛍、遅れた腕時計、バスの乗車賃{/netabare}など、象徴的な表現が多いのが本作の特徴であり、そこから敷衍して語られるべきテーマというのは、まあ、それなりにあるのだろうと思います。自分なりにこうだろう、という考えももちろんあるし。

ただ、それはマストじゃない。全スルーしても問題ない。

つまり、この作品は、究極的には、まゆ子とニアという二人の主人公による、感情のぶつかり合いを描いた、ただそれだけのお話だろうと。
まゆ子にとって、自分勝手でワガママで、かけがえのない存在であるニア。
べつに物語の空白を埋めるまでもなく、ただそれだけの描写でもって、十分に娯楽として楽しめる水準に達しているのです。

だから考察系ではない、と。

人によってはどうでもいいことかもしれませんが、自分のように、エンターテインメントに対して、ある種の原理主義的な感情を持っている人間にとっては、この、のるかそるかは生命線だったりするのです。*1


*1
そういう意味で、自分基準でいくと、エヴァですら、微妙な線上でこそあれ、考察系とはとらえていません。
意味深なあれこれをこれみよがしに散りばめて、多様な解釈を暴走的に喚起させた上で「なんか奥深そう」という感情を過剰に焚きつけてくるところや、「あとはあなた次第」みたいな態度は、好きか嫌いかで言ったら、大嫌いです。

それでもやはり、自分基準でエヴァは考察系ではないのです。仮にそれらの意味深な要素をぜんぶスルーしても、十分に楽しめるだけのエンターテインメントに仕上がっていると思うので。

正直に申し上げまして、「空白を埋める」てところまで含めた上でのエヴァという物語そのものに対しては、はっきり言って理解不能かつ興味もわかず、強いて言うなら「意外とふつーだな」、というのが、リアルタイムで観てたときから今に至るまでまったく変わらないスタンスだったりします。

たぶん今までの人生で、自分がエヴァについてもっとも深く語ったことといえば、「初号機のカラーデザインって革新的だったよねー」とかその程度、
そういう、物語以外の観点でしか、食いつくトピックもない作品だったりします。

でも、それってすごいことなんですよ。

身近に、2D・3Dのデザイナーさんがいる方は、ぜひエヴァがデザイナーに与えた影響というのを聞いてみるといいですよ。たまにめちゃめちゃ面白い話を聞けたりしますから。30代のデザイナーさんがいいかな。
そういうセンスを持った連中が、様々な制作現場で、今まさにチーフ的なポジションを務めるようになってきてるわけです。なかなか感慨深いものですよ。

だからもう、エヴァが作り上げた映像表現という、たったそれだけの価値で成立しえている娯楽性に対して、私はひれ伏さざるをえないのです。物語なんて二の次で。

断言してもいいですが、もしエヴァが「物語的な空白を埋めること」を、楽しむ上での絶対条件にした作品であったなら、ここまでのムーブメントにはなっていません。

それこそ、パンピーなめんなって話です。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

宇宙人との貧乏生活。~夏~

2000年に放送されたアニメ。『NieA_7』(ニア アンダーセブン)全13話。原作漫画は全2巻。

常々思うのですが、アニメやオタクコンテンツはそれまで狭い範囲での供給とターゲット層で成り立ついわばアンダーグラウンド。一般的には認められない弾圧される趣味として細々と生きるもので固定のファンのみで形成されていたものだったと思います。マフィアがファミリーを大事にするように、自分たちのテリトリーにいる作品に対して否定的な意見も少なく穏やかだったように感じていました。

ここ最近、と言っても十数年でしょうか。娯楽のひとつとしてアニメーションが認められコンビニ感覚で一般層にも普及していて、大抵の方は[ジブリ、エヴァ、君の名は。]くらいは知っています。現在の親世代がアニメを見て育った世代なのでこれからは更に抵抗が無くなっていくでしょう。

それを考えると調度この「NieA_7-ニア・アンダーセブン」が放送していた時期は過渡期だったのかもしれませんが題材としてパブリックなイメージのアニメとは少し毛色が違う背景であったりBGMにしっかり“間”を持たせる、作中の空気を感じられるタイプの通好みで人を選ぶアニメ。盛んになってきたアニメ業界での避難場所というか密かな楽しみになっていて嬉しかったのです。大人がアニメ観てるの、なんてまだまだ言われてる時期でした。

2000年代中盤には通称「アニメバブル」が起きて深夜アニメも活性化して環境も少しずつ変わっていきました。アニメバブルの説明がし易い“年代別アニメ情報”のページがあります。
https://www.anikore.jp/chronicle/

2006年から数年おきにアニメの本数が爆発的に伸びてる年があります。
大体そのあたりがジャパニメーションが大きく変動するターニング・ポイントとなっていて、日本のアニメが賞をとったり社会現象になったことによって海外への輸出が多くなりました。2006年はその数字が顕著に出た年だったと言えます。本数は2014~2016年も勢いがよく2017年で一度落ち込みましたが今年はこのペースだと中々な数になるでしょう。

作品について触れると作画方法こそ多少古くなりましたがデザインとしてはあまり古くならないしナチュラルめな演技と環境音に雰囲気のいい劇伴とギャグベースの中に哀愁と温かさがあるストーリーが心地いい。宇宙船が飛来し難民として人間社会に住み始める設定は映画の「第9地区」なんて記憶に新しいです。

貧乏浪人の女子と居候の宇宙人が銭湯の2階にあるボロ部屋で喧嘩しながら笑いながらたまに破壊しながら暮らす。独特のギャグと共に送られる日常系に近いストーリーに波を作るため全13話を観終わった頃には緩やかなスロープに安堵感と、急な上り坂と下りが印象に残ります。

難点を言えば作画はあまり安定しないですし、ゆっくりと時間が流れ季節を感じる中で貧乏浪人生と宇宙人が仲良く喧嘩をしている“だけ”のアニメだということでしょうか。

“それだけ”だからこそ
ひっそりと自分だけが楽しめてるんだろうと、そう思えてたんですね。

私達の暮らす日常に近いけど遠い「宇宙人の襲来した世界」は流れる時間も 茹だるような暑さも食べないと腹がへることも友達と一緒に喧嘩することも 笑い合うのも、何も変わることはない。


ただ宇宙人がいる。 そんな日々。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21

Anna さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ハートフル宇宙人コメディー♪

銭湯に下宿する苦学予備校生"まゆ子"と、居候である宇宙人"ニア"達のハートフルコメディーです!

そこは、宇宙人がいることが当たり前の世界。"_7"とは宇宙人のレベルの表示であり、ニアちゃんのレベルはまさに下の下の下!
自由気ままで好き放題のニアと、自分になかなか自信の持てないまゆ子…。二人は衝突する事も多いけど、なんだかんだ言って仲良しです。

なんといっても、この作品の魅力は脱力感。世界設定もストーリーもキャラクターデザインも作画も、とんでもなく手を抜きまくりで…。だけど、どこか憎めないのが不思議…!
それに、何を血迷ったか、素っ頓狂な宇宙人達!チャイナ娘はまあ置いておくとして、あのインド人宇宙人は反則です!怪しいにもほどがある…。
さらに、謎のED後のインド豆知識コーナー…!たまにちらちら左のほう見て、カンペ盗み見てるのバレテマスヨーー!

内容はまったく持ってありませんが、きっと愛さずにはいられない…そんな作品です!?

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8
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